アースクライシス2019⑳〜ドクター剥奪に参ります
●まだ終わらせない
「皆、戦争お疲れ様」
緋薙・冬香(針入り水晶・f05538)が集まってくれた猟兵たちに声をかける。
「クライング・ジェネシスを倒し、『アースクライシス2019』の大勢は私たち猟兵の勝利で決したわ」
カタストロフを阻止してヒーローズアースに迫っていた大きな危機を救ったのはもはや確定事項だ。しかし、全てのオブリビオンを骸の海に叩き返したかというと、そうではない。
「もう少しだけ、私たちに出来ることが残ってる。手伝ってくれる?」
そう言って冬香は微笑を浮かべた。
●決戦、ドクター・アトランティス!
冬香が指し示すのは、ジェネシス・エイトのひとり、『ドクター・アトランティス』。彼はハワイ沖海底の海底火山、その火口の下に研究区域を作っている。
「この研究区域で行なっていた研究は『クライング・ジェネシスのクローンを産み出す』というものよ」
残念ながら、その仕込みは準備が整ってしまったようだ。その研究への対策は戦争後に取るしかない。だが。
「Dr.本人を倒すチャンスはまだあるわ」
研究成果を整えているこの隙に研究区域へ強襲をかけ、Dr.を倒す。
「それが今日お願いしたいミッションなの」
Dr.を確実に骸の海へ叩き返す、その目論見が成功するようにと祈りを込めて。
●終了の笛が鳴るまでは
戦場となる、ドクター・アトランティスの研究区域は、アトランティス風の遺跡型の建物の中。未来風の謎機械が大量に設置されているというオーバテクノロジー感満載の部屋だが、戦闘を行う分には全く不都合は無い。
「私が建物の前まで転送するから、Dr.のところへ乗り込んで、逃げ出す前に速攻でバトル! って流れね」
だが、戦闘に積極的ではないとはいえ、相手は幹部、ジェネシス・エイトの一員。こちらが仕掛けようとすれば、それに即座に反応して『必ず先制攻撃を仕掛けてくる』。そのため、ほぼ確実に後手に回ることになる。
「でも、逆を言えば先制攻撃をいなすことができれば、大きな隙を作ることができる」
そうすれば戦況を猟兵側に引きずり込むことができる。
「だから、先制攻撃に対する作戦や手段を用意しておいて。かなり有利に戦えるわ」
先制攻撃をどう防御するか、回避するか、あるいは相殺するか。この辺りが戦闘の鍵となる。そして、あとは時間との勝負。速攻で攻めるのも大事かもしれない。
「もしかしたら、この強襲がDr.に対するトドメになるかもしれない」
だからお願いね、と。冬香は猟兵たちを送り出すのであった。
るちる
はじめまして、あるいはこんにちは、るちるです。
マスター雑記で、戦争シナリオは終わりと言ったな?
あれは嘘ですごめんなさい。ギリギリですが、あと1本お付き合いいただければ!
執筆は明日12/1午前中て書き上げる予定です。速度重視で採用少なめになると思います。
シナリオの補足です。
このシナリオには特別なプレイングボーナスがあります。以下の通りです。
(=============================)
プレイングボーナス……『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』
(ドクター・アトランティスは必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります)
(=============================)
ということで、Dr.の先制攻撃にいかに対応するかがポイントとなります。
おおまかには対応策は2つかなと。
受け止める、かわす、跳ね返す、相殺するなど、Dr.の攻撃を無効にしてから攻撃を仕掛けるパターン。
もうひとつは、先制攻撃された後に、動き出してかつDr.の先制攻撃より早く攻撃を当てるパターン。後の先というやつです。
いずれにせよ、何かしらの対策を打ってもらえると判定に有利に働きます。後は全力で叩きのめすだけだ!
それでは皆さんのプレイングお待ちしています。
第1章 ボス戦
『ドクター・アトランティス』
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POW : アトランティス・ケルプ
【槍から放つ生命エネルギーの奔流】が命中した対象を爆破し、更に互いを【敵の生命力を奪う海藻】で繋ぐ。
SPD : アンチイェーガー
自身の身長の2倍の【対猟兵パワードスーツ「アンチイェーガー」】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ : 水没光線
レベル×5本の【超重力】属性の【かつて大陸をも海に沈めた怪光線】を放つ。
イラスト:yuga
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
雛月・朔
【POW】
武器:ヤドリガミの念動力
UC:無邪気な悪霊(変身後の姿は銀髪紫眼の童女)
◆心情
えぇ、グリモア猟兵の方々も頑張ってくれているのです、現場の我々も最後まで頑張りましょう。
◆戦闘
生命エネルギーの奔流に対抗して、生命を殺める呪詛で打ち消します。
槍から放たれる生命エネルギーが私に到達する前に、槍に向かって生命を呪い殺す呪詛(【呪詛】【暗殺】)を私の【大声】を媒介にして放ちます。
いやまぁ…、本当はこんな呪詛、使いたくないんですけど仕方ないですねぇ…。
『≪消えろ≫』
その後はUCで紫苑姉様の姿を借りた悪霊に変身。
【範囲攻撃】と【呪詛】で更に強化した呪いで今度はアトランティス本体を呪殺します。
ナギ・ヌドゥー
クライング・ジェネシスは殺し尽された
そのクローンとやらも後を追わせてやるから安心して骸の海に還れドクター・アトランティス
【ドーピング】により耐久力上昇
【殺気・呪詛】を込めた【オーラ防御】で敵UCを受け止める
オレの汚れた命を……【呪詛】ごと吸い取るがいい!
繋がれた海藻から呪いと殺意を送り込み【恐怖を与える】
怯ませたらこちらからも海藻を伝い【生命力吸収】してやろう
そしてUC「禍ツ凶魂」発動
殺戮捕食態と化した拷問具ソウルトーチャーを放つ
海藻ごと奴を喰らい付け!
自分は【残像】の【フェイント】で奴の背後に回り込む【早業】
足を狙い切り付け行動制限【部位破壊・2回攻撃】
さぁ、オレの可愛い拷問具と戯れるがいい
ザッフィーロ・アドラツィオーネ
WIZ
クローンの作成とは…本当に厄介なことを考える
此処で確りと倒さねばならんな
…まあ多少海底、という事が恐ろしいが…海は克服したゆえに
…そう、大丈夫だ
潜入の前に『オーラ防御』と光の盾を展開させ不意の攻撃にも備えて置こう
敵の姿も直ぐに捉えられる様『視力』と『第六感』そして『聞き耳』を立てつつ行動を
閃光や怪しげな音が聞こえたならば手を付き出し『盾受け』にてその光線のダメージを少しでも軽減させんとしながら
即座に『高速詠唱』を唱え【蝗達の晩餐】を敵へ放たんと試みよう
当たれば良し、外れたとて光線を受けたダメージを少しでも癒せる故に
その後は『怪力』を乗せメイスを振るおう
さあ、大人しく観念して貰おうか
メンカル・プルモーサ
そんなほいほいクローン作られたらたまったものじゃない…
…でも、クライングジェネシスの怖さってあの生い立ちからくる無限の恨みだから…クローンはどうなんだろう……?
……対猟兵パワードスーツ、ね……機械であれば…
パワードスーツスーツの攻撃に対して研究機材や培養槽を利用しての回避、
遅発連動術式【クロノス】を用いた即席の術式罠で足止め…
術式発動の魔法陣に仕込まれた浸透破壊術式【ベルゼブブ】によるハッキングが完了するまでの時間稼ぎ…
…例えハッキング経路を遮断していてもモニタで見た時点で遅い…
パワードスーツのセンサや動作が狂ってきたら…全力詠唱…【起動:海神咆哮】を主砲連射…施設ごと破壊するよ…
火土金水・明
「相手は『ジェネシス・エイト』の一人、こちらも本気を出して戦わないと危ないですね。」
相手の先制攻撃に対しては、【見切り】【野生の勘】【第六感】【フェイント】の技能を駆使して回避を試みます。
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【高速詠唱】した【全力魔法】の【サンダーボルト】を【範囲攻撃】にして、『ドクター・アトランティス』が何処に移動しても巻き込めるようにして【2回攻撃】をします。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「さあ、オブリビオンは『骸の海』へ帰りなさい。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
トリテレイア・ゼロナイン
間に合うかどうか…いえ、仮にクローン研究が完成していたとしても、更なる脅威となるこの科学者を逃がすわけには参りません
討たせて頂きます
●防具改造で無線●ハッキング装備を増設
●ハッキングにより敵のパワードスーツの動作を鈍らせつつ、動きを●見切り●怪力による●盾受けと●武器受けで攻撃を逸らします
反撃は格納銃器でUCを敵の足元に撒き散らし転倒させ
ハッキングで●情報収集して得た敵の構造からブースターなどの所在を把握し、歩行以外での脱出を阻む為、●怪力での●ロープワークで鉄球宜しく操る大盾をぶつけたり、剣を●投擲したり、噴射口に格納銃器での●スナイパー射撃を浴びせて●破壊工作
そのまま大盾鉄球で殴打します
●その刹那を駆け抜ける猟兵
グリモア猟兵による転送は彼女から聞いた通りの位置に。予定通り、『ドクター・アトランティス』の研究施設がある建物を駆けあがる猟兵たち。ナギ・ヌドゥー(殺戮遊戯・f21507)を先頭にして、その数6人。
「クローンの作成とは……本当に厄介なことを考える」
ザッフィーロ・アドラツィオーネ(赦しの指輪・f06826)がそう零せば。
「間に合うかどうか……いえ、仮にクローン研究が完成していたとしても、更なる脅威となるこの科学者を逃がすわけには参りません」
トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)がそう応える。その言葉にザッフィーロもまた頷きを返す。
「此処で確りと倒さねばならんな」
(そんなほいほいクローン作られたらたまったものじゃない……)
そのやりとりを聞いていたメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は走りながらそう考えていた。しかし、ふと気づく。
「……でも、クライングジェネシスの怖さってあの生い立ちからくる無限の恨みだから……クローンはどうなんだろう……?」
もしかしたらその差が何か違いを産むのかもしれない。しかし、今はまだ推測にすぎず。また検証をしている時間もない。
「現場の我々も最後まで頑張りましょう」
グリモア猟兵たちの予知に応えるべく、雛月・朔(たんすのおばけ・f01179)も階段を駆け……いつも通り念動力で浮いて移動し。
「相手は『ジェネシス・エイト』の一人、こちらも本気を出して戦わないと危ないですね」
火土金水・明(人間のウィザード・f01561)が改めて確認を込めて皆に告げ。
(……まあ多少海底、という事が恐ろしいが……海は克服したゆえに……そう、大丈夫だ)
ザッフィーロが心の中でほんのちょっとだけ自分と戦っていたのはご愛嬌ということで。
●相対
ドクター・アトランティスの研究施設、そのひとつへ殴り込みをかける猟兵たち。
「クライング・ジェネシスは殺し尽された。そのクローンとやらも後を追わせてやるから安心して骸の海に還れ、ドクター・アトランティス」
開口一番、言葉とクライング・ジェネシスすら認めた殺意を叩き付けるナギ。
「研究とは成果を確認し、改善することで更なる成果を生み出す! 我が研究はまだ道半ば! ここで退場するわけにはいかぬ!」
背後の設備、否、研究成果を庇うかのように立ち塞がるドクター・アトランティスが振り向きざまに攻撃を放つ。
かつて大陸をも海に沈めた怪光線が放たれる。床を食らい尽くすがごとく破壊しながらそれが襲う先は、ナギの左側から回り込まんとしていた明とザッフィーロ。しかし、それは二人の想定内でもあった。
「実は用心深くてね」
先制を、不意を打たれても対応できるように。既にザッフィーロは光の盾にオーラ防御を纏わせ、強化して展開している。そして警戒に警戒を重ねたザッフィーロの聴覚と第六感は怪光線の発射を問題なく捉えていた。
「備えてあるのさ」
手を突きだし、光の盾で怪光線を受け止めるザッフィーロ。その時に少し角度をつけて、光線をいなし、逸らせて。まるで光線を弾き飛ばすようにして捌いていく。
対して明は。
「予想通りですね」
たん、とステップを踏んで。素早く移動して残像を残し、ドクター・アトランティスの視界をかく乱する。先制を打たれることはわかっているのだから。明もまた警戒し、第六感で捉えた攻撃の兆しに素早く対応した。
「残念、それは残像です」
光線が残像を突き抜け。その隙に明は七色の杖を構える。
奇しくも二人が使用したのは高速詠唱。ポジションはドクター・アトランティスの側面、仲間を巻き込まぬよう内地からの、ドクター・アトランティスを決して逃がさぬ広範囲攻撃!
「受けよ、天からの贈り物!」
「ゆけ」
明の全力のユーベルコード『サンダーボルト』とザッフィーロのユーベルコード『蝗達の晩餐』が放たれる。ドクター・アトランティスの周囲に雷光が降り注ぎ、雷去った後に蝗たちが襲い、食らい尽くす。
「上々だな」
攻撃が外れたとしてもその地形は蝗たちに食い荒らされる。それはザッフィーロにとっての有利だ。ドクター・アトランティスと周囲の地形を食いちぎったその様子を見て、ザッフィーロは笑みを浮かべた。
明とザッフィーロの連携攻撃、そこに隙を見てとったナギと朔が正面から突撃する。
「簡単に我を倒せると思うな!」
攻撃を察知したドクター・アトランティスが再び攻撃を放つ。槍から放たれる生命エネルギーの奔流がナギと朔に襲い掛かり。
「……っ!」
先を走っていたナギが膨大なエネルギーの奔流に飲み込まれ、爆破される。次いでナギに纏わりつく生命力を奪う海藻。
その様子に目を見開く朔だが、自分にもそのエネルギーの奔流が迫っている。迷っている時間は無い。息を吸い込んで大声で。
『≪消えろ≫』
それは叫びでもなく、命令でもなく。ただただ、その場にあったモノを否定する呪詛。すなわち、生命エネルギーの奔流に対抗する、生命を殺める呪詛。
(いやまぁ……本当はこんな呪詛、使いたくないんですけど……仕方ないですねぇ……)
そうは思う朔であったが、今この場においては最善手。現に自分は敵の攻撃を切り抜けたのだから。
「ナギさん、いきますよ」
そう、声をかけて。先制攻撃を凌いだ朔がユーベルコード『無邪気な悪霊』の力を発現する。朔の姉、紫苑の姿を模した悪霊に変身した朔が呪詛をまき散らす。
「オレの汚れた命を……呪詛ごと吸い取るがいい!」
朔の言葉に応じるかのように叫ぶナギ。エネルギーの奔流を受け止めるのは作戦。既にドーピングで耐久力を上げた上にオーラ防御を纏い、態勢は万全だったのだ。さらにはオーラとともに殺気を込めた呪詛を纏い。
「何……と!」
繋がれた海藻を逆手にとって送り込まれた呪いと殺意にドクター・アトランティスが怯む。その隙を突いて、ナギがドクター・アトランティスの命を吸い取る。その奪い取った力を代償に、ユーベルコード『禍ツ凶魂』を解き放つナギ。
最後に仕掛けようと動いたのは、トリテレイアとメンカル。その動きを察知したドクター・アトランティスは『対猟兵パワードスーツ「アンチイェーガー」』を召喚する。
「最早、遊戯は終わりだ!」
素早く乗り込み、近くまで接近していたトリテレイアに対してその巨大な腕を叩き付けるドクター・アトランティス。だが。
「何! 何故だ! 動きが鈍い!」
「準備は万端ですとも」
アンチイェーガーの召喚すら想定内であった。皆が攻撃を仕掛けている間に、トリテレイアは防具改造による無線ハッキング装備の増設を敢行。それによってアンチイェーガーがハッキングを仕掛けている。制御を奪うことは難しくとも干渉する程度ならこの短時間で可能だ。そしてパワーダウンしたアンチイェーガーの攻撃ならば、見切り、攻撃を逸らせることは容易。
「……対猟兵パワードスーツ、ね……機械であれば……」
その隙に背後に回り込もうとするメンカル。
「何だというのだ!」
メンカルに対して内蔵武器を斉射するドクター・アトランティス。それを研究機材で回避しながらメンカルは。
「遅発連動術式【クロノス】、発動」
「……!」
メンカルのその動きは囮。既に術式による罠は完成している。遅発連動術式【クロノス】によって、ドクター・アトランティスの足元で魔方陣が光る。魔方陣から這い出た蔦がアンチイェーガーの動きを阻止する。
「おのれ!」
罠を踏み潰すべく、足元を『視る』ドクター・アトランティス。瞬間、罠の魔方陣に仕込まれた浸透破壊術式【ベルゼブブ】が発動する。ハッキング完了。徐々にアンチイェーガーの制御を奪っていくメンカル。
「おのれ! おのれ!」
形勢不利とみたドクター・アトランティスがハッキングに対して、経路(パス)遮断、プログラム書き換えを試みるが。
「……モニタで確認している時点でもう遅い……」
「お手伝いしましょう」
パス遮断すらも許さぬ速度で制御を書き換え、それをトリテレイアのハッキングが補強していく。アンチイェーガーの動きが鈍ったその隙に。
「御伽噺の魔法の薬ほどではありませんが、色々と応用が効くんですよ」
トリテレイアがユーベルコード『対襲撃者行動抑制用薬剤』を内蔵銃火器で放つ。足元にまき散らされた特殊弾が地面との摩擦抵抗を極限まで減らし、アンチイェーガーを転倒させ。
「今です!」
トリテレイアの言葉に、猟兵たちが一斉に動いた。
●幕引きは盛大に
事前のハッキングで得たアンチイェーガーの構造。それを把握しながらトリテレイアがブースターとスラスターに剣を投げつける破壊工作。ブースターとスラスターをやられ、巨体ゆえに起き上がれないアンチイェーガー。
「貴様ら!!」
這い出てきたドクター・アトランティスへ、トドメと言わんばかりに猟兵たちが攻撃を叩き付ける。
「討たせて頂きます」
トリテレイアがロープワークを利用して大盾鉄球でぶっ飛ばし。
「さあ、オブリビオンは『骸の海』へ帰りなさい」
明の全力&高速詠唱による『サンダーボルト』。天より迸る雷光がアンチイェーガーごとドクター・アトランティスを飲み込み。続けざまに雷光がもう一度迸る。
「……」
いまだ『無邪気な悪霊』による姉の紫苑の姿の朔は無言で指先を突きつける。その仕草によって放たれた呪詛がドクター・アトランティスを捉え、呪殺の力が命を奪い去ろうと、生命エネルギーを霧散させる。
「さあ、大人しく観念して貰おうか」
よろめくドクター・アトランティスに対して、ザッフィーロが一気に間合いを詰める。蝗たちが食い荒らした地形に溜めこまれていた生命力。それで以て回復、強化を行ったザッフィーロのメイスの一撃は、彼の怪力も相まってドクター・アトランティスを地面にめり込ませる威力を放つ。
「こ、このままやられるわけにはいかぬ!」
立ち上がり、態勢を立て直すその隙へ。突撃するのはナギ。殺戮捕食態と化した拷問具ソウルトーチャーを投げつけ、自身は残像のフェイントを入れながら素早く背後へ回り込み。
「さぁ、オレの可愛い拷問具と戯れるがいい」
自律するソウルトーチャーと自身の歪な怨刃による攻撃が、ドクター・アトランティスを食らい尽くしていく。
「あ……あ……我の、我の研究が……!」
食らわれながらも研究施設に手を伸ばすドクター・アトランティス。
「……皆、退避して……施設ごと破壊するよ…」
そこへトドメの一撃を刺さんとするのはメンカル。研究の成果すら残さないと、発動を決めた、全力詠唱のユーベルコード『起動:海神咆吼』は。
「座標リンク完了。魔女が望むは世界繋げる猫の道……主砲、一斉射!」
彼女が乗り込んでいる飛行戦艦ワンダレイの主砲による攻撃。猟兵たちが窓から空に飛び出たその直後をなぎ払っていく、ワープゲートを通じた主砲の一斉射がそこにあったものをすべて破壊していく。
そして。
残ったのはアトランティスの大地のみ。この場に残っていたドクター・アトランティスの形跡はすべて骸の海へ叩き返されたのであった。
大成功
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