アルラウネでポーションなのじゃ!
●
「はぁ!? 品切れだって?! じゃあこの傷をどうすりゃいいんだよ!」
「そうはいってものぅ……」
ここはアックス&ウィザーズ世界、とある村のよろず屋の店主と、その店に来た戦士のやり取りだった。
戦士の買い求めたのは、傷を癒やすポーションであった。
しかし店主によれば品切れで、いつ入荷するかもわからないという。
「なんてこった……施療院のシスターも、精神力回復のポーションが無くて今日は治癒が出来ないって言うし、どうすりゃいいんだ……このすげー痛む傷を明日まで持ち越せってのか……いててて……」
「うーん、そうは言われてものぅ……」
互いに困る店主と、戦士。
――無いものは無いのだ。彼らは途方に暮れるしか、なかった。
●
「オブリビオン増加の影響が、こんな形で出てくるとはのぅ」
ホワイトボードに記した関係図を見て、エルナちゃんがいつもの低いトーンで呆れを吐く。
――ポーション不足。オブリビオンが増えてきた影響で出てきた、アックス&ウィザーズ世界の課題の構図であった。
「予知でもそうだが、現在アックス&ウィザーズ世界では傷を治す治療薬や、魔法に使う精神力を増強する薬――総称して、ポーションの在庫が不足していて、戦う者たちの末端までは行き渡っていない状態じゃ」
エルナちゃんは、猟兵たちに説明する。
アックス&ウィザーズ世界には、猟兵達が現れる以前からオブリビオンたる魔物たちと戦う存在として、冒険者や兵士が存在している。
しかし、日々戦い続ける彼らに必要な薬の数々が、増えるオブリビオンとの戦いの余波を受けて在庫不足に陥りかけている。
――早晩、このまま放置すれば準備不十分なまま戦いに赴き、死亡する冒険者、兵士達が出てくるだろう、とエルナちゃんは言う。
「そこで、薬草の原料を採取するため、オブリビオンたる魔物を狩ることにしたのじゃ!」
――なんという暴論。増えたオブリビオンを減らし、その上でそれらをポーションの材料にしようというのだ。
実際、オブリビオンには植物系の魔物も多く存在している。確かに、それを利用すれば作れないことはない……のかも知れなかった。
「目標となるオブリビオンじゃが、アルラウネを狙う」
アルラウネ。幼児程度の知能を持つ、狂気を誘う叫び声が脅威の植物系魔物だ。
帝竜復活後は生息域が拡がり、積極的に人を襲うようになったというが、本来秘境に隠れ棲んでいるような魔物……そのような魔物を、どうやって大量に狙うというのだろう?
「――簡単な話じゃ。その秘境を、荒らす!」
ぐっと拳を握って、エルナちゃんは叫ぶ。
――どっちがオブリビオンだよ! 猟兵の誰かが叫んだが、エルナちゃんは無視して、こう説明を続けた。
「なぁに実際の所、増えたアルラウネの間引きにもなるのじゃ。
実際、予知で出てきた村は付近の森のアルラウネの増加に頭を悩ましておるようじゃ。
それを討伐しようと冒険者を集めても、治療薬不足で成果は上がらん――そんな負のスパイラルに陥っとるようだしの」
猟兵のテコ入れが必要、ということらしかった。猟兵達に、納得の空気が流れる。
――と、そこで少しだけエルナちゃんが真剣にこう言った。
「――ま、アルラウネが異常に増えてる理由に、もう一つあるんじゃがな」
それを聞く猟兵達の空気が締まる。エルナちゃんがこう言う時は、大抵とても重大な事件が起きている時だからだ。
「ヒューレイオン、というボスモンスターが居る。こいつもオブリビオンじゃがな。
深い樹海の奥に棲息する幻獣とのことだが、それがアルラウネたちを外敵から守って居るのじゃよ」
外敵――即ち、間引きに来た冒険者たち、ということだろう。
「小枝一本を折っただけの者でも執拗に追跡して凄惨な復讐をするという、植物以外には陰惨な奴じゃ。
故に、森林はアルラウネたちにとっての温床と化してるわけじゃな」
つまり、アルラウネを倒そうと襲いかかっていれば、ヒューレイオンが必ずやってくるということ。
「じゃからコイツも撃破せねばならん。
じゃが、数多くの戦いで強くなったあちきら猟兵の力なら、この程度の相手簡単にやれるじゃろうて。違うか?」
エルナちゃんの発言に、その通りだ、とばかりに猟兵達は頷く。
「うむうむ! あ、新人の皆たちにも、活躍できるのは先輩猟兵たちばかりではないぞ!
お前さんらにこの村の未来はかかっとる! ポーションの素材をゲットして、危機を救うのじゃ!」
その発破に、猟兵達の胸に熱が灯る。
――エルナちゃんがグリモアを起動、テレポート用のゲートが開く。さあ、やらねば。
守護運命の人
守護運命の人です。とうとう、8本目です。
はじめましての人は、はじめまして。
お久しぶりの方は、お久しぶりです。
「ところでラブ・ポーション作れるんですか?」の方は、「汝が為したいように為すが良い(邪神)」です。
今回も宜しくおねがいします。
今回はアックス&ウィザーズ世界にて、ポーションを作るシナリオ、で考えてみました。
考えてみた結果、結構ガチのように見えます。見えますが、割とネタシナリオです。
はい、アルラウネ可愛いですね。ポーションにして色々しちゃいましょう。
3章では日常編としてポーションを作ったり、材料を集めたりするものを採用させて頂きました。
もちろん、3章日常ですので、エルナちゃんも登場することが出来ます。
登場させたい場合は、プレイングにその旨をご記載ください。
そして恒例となりました、3章日常編でのおまかせプレイング。今回もやります。
3章日常編では、プレイングをおまかせ丸投げしてくださってもOKとします。
こちらの方でお客様のキャラクターを見て、この展開は面白そうだと思ったリプレイを考えて提出させていただきます。
ただ、おまかせの場合下記注意点はよくご覧ください。
それでは、皆様の色々な意味で熱いプレイングをお待ちしております!
●上記、日常編おまかせの場合の注意点!
キャラクターの口調は基本、設定された口調設定に従います。
掲示板でのキャラ発言などはあまり見ません。
詳しいキャラ設定や口調などをプレイングに載せてもらえると、反映されやすいです。
特に、どのようなリアクションをするか、という辺りの記述はあると助かります。
あまりに適用が難しすぎると思った場合は、採用を見送ることもあります。(極力ないようにしますが)
また当然、エルナちゃんも絡んでくるかも知れませんが、そのへんは思いついた展開故なのでご容赦下さい。
(※絡ませない指定してくれれば、しません)
第1章 集団戦
『アルラウネ』
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POW : ルナティック・クライ
【聞く者を狂わせるおぞましい叫び声 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : スクリーミング・レギオン
レベル×5体の、小型の戦闘用【マンドレイク(アルラウネの幼生) 】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ : リパルシブ・シャウト
対象のユーベルコードに対し【それを吹き飛ばす程の大音声 】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
――件の森の中。
猟兵達は現地の村に断った後、足を踏み入れたのだった。
特段、足を取られそうな場所などはない。平野部に出来たであろう、広大な森の恵みがそこには広がっていた。
普通なら開発が進み、人間の手が自然と入っていきそうな場所だが……そうとも言えない事情の一つが、顔を見せる。
アルラウネ。
木の陰から、こちらを見ている。
アルラウネ。
木の幹から、こちらを見ている。
アルラウネ。アルラウネ。アルラウネ。
アルラウネアルラウネアルラウネアルラウネアルラウネアルラウネアルラウネ――ー!!
――一体、どうしたらこんなに数が増えるまで増殖するんだ!?
アックス&ウィザーズ世界に詳しい猟兵ですら驚くほどの量のアルラウネが、ひしめき合い――そして、襲いかかってきた!
月見・桜
【心境】
とても可愛らしいモンスターですね!
あの子達を今から倒すんですよね…
可哀想ですが、戦うしかありません…
【行動】
極力、敵とは距離を取りながら戦います!
火縄銃で〈スナイパー/視力/〉を使用して攻撃します。
《フォックスファイア》を使って攻撃しても効果がありそうです。
敵のユーベルコードは喉に攻撃を当てて阻止出来れば良いですね。
敵が近づいて来たら〈盾受け〉を発動しつつ、なぎなたで〈なぎ払い/鎧無視攻撃/串刺し〉を使用して対処します!
敵の攻撃は〈残像/見切り〉で当たる確率を減らします!
アドリブ、共闘歓迎です!
秋山・軍犬
ポーションの材料になるという
巷で噂のアルラウネ。
薬の材料になるのであれば
漢方的に料理にも使えるのではと思い
この仕事を受けてみた訳だが…
「え?これ食えるん…すか?」
・少女的な見た目
・可愛い
・幼児程度の知能を持つ
…食いずらいわッ!
いや、オブリビオンだし
ほっとくと周りに被害でるっすから
倒すのは問題ないんすけど
正直、薬の材料や料理に使えるかというと…
何というか…猟奇的?
頭から生えてる葉っぱとかなら何とか…いける?
まあ、ポーションは作成しなきゃダメらしいっすから
とりあえず倒して、確保して
実際作る時に考えるっす…とか思いながら
持ち込んだ野菜ミックスジュースを飲み
戦闘態勢を整えた軍犬であった。
イヴ・クロノサージュ
▽アドリブ可
▽ポーションは爆発するものだよねっ!
あらあら
冒険者さん達には
ポーション必須だよね
投擲して火を放ったり
魔物を火炙りにしたり
便利なモノなのね
私もこの間は機械鎧兵達を壊しちゃって
爆発するポーションが製造過程で必要だから
回収しなくちゃ♪回収♪
燃料にもなるしー
(せつ子、ポーションは回復するもんやで)
勘違い天然系お姫様はゆーくー
アウラちゃん達を倒すぞーって
なんか違う気もするけど、気にしない
▽戦闘だよ
いつも通り機械鎧兵の肩の上に乗ってます
(低所恐怖症、なお落とされたらこの魔物風情がーっと逆上しドSになります)
機械鎧兵の標準装備
ブラスターアームで炎属性の砲撃です!
接近戦はアームで投げ飛ばしますよ!
●
秋山・軍犬(悪徳フードファイター・f06631)は、迫り来るアルラウネの軍勢を見て、眺めて――一言。
「え? これ食えるん……すか?」
食の道を究めんと、悪の道に進むことも厭わぬ覚悟――があるのかどうかはともかく。猟兵の仕事にかこつけて、様々な異界の食事を堪能することに命を燃やす軍犬。
しかし、なんだろうこの、迫ってくる存在は。
(薬の材料になるのであれば、漢方的に料理にも使えるのではと思ったんっすけどね……――)
アルラウネの特徴。少女的な見た目。可愛い。幼児程度の知能を持つ。
「とても可愛らしいモンスターですね!」
隣で月見・桜(妖狐の聖者・f10127)が、その容姿を見て言う。そう、その通りなのだ。
「――……食いずらいわッ!!」
「え、食べるんですか!?」
桜に驚かれる軍犬。まあその辺り、軍犬の内心を知らなければ無理もないが。
軍犬は内心、慟哭する。あれをどう処理しろというのだ。
「いや、オブリビオンだし、ほっとくと周りに被害でるっすから。倒すのは問題ないんすけど……」
「可愛いですけど、あの子達を今から倒すんですよね……可哀想ですが、戦うしかありません……」
その辺りの意見は一致する桜と軍犬。
だが、食という前提のあるなしで、その意見は全く異なってくる。
「正直、薬の材料や料理に使えるかというと……何というか……猟奇的?」
「あ、それは確かにその通りですね……」
「――頭から生えてる葉っぱとかなら何とか……いける?」
「やっぱり食べる前提なんですかっ!?」
桜のツッコミ。しかし動じない軍犬。彼にとっては、食・イズ・重要。それ以外のことは些末事。
(まあ、ポーションは作成しなきゃダメらしいっすから。とりあえず倒して、確保して。実際作る時に考えるっす)
片手で持つ野菜ミックスジュースを吸いながら思考し、ひとまず結論付ける軍犬。
――一方。
「あらあら、冒険者さん達にはポーション必須だよね――投擲して火を放ったり、魔物を火炙りにしたり……」
「えっ?」
桜は耳を疑った。そう言ったのは、イヴ・クロノサージュ(《機械天使》花と自然を愛する機械人形・f02113)。
機械鎧兵の肩に乗っている彼女は、ポーション――ポーション? に心を奪われ、時既にプチドSモード。
「便利なモノなのね……♪ 私もこの間は機械鎧兵達を壊しちゃったから、爆発するポーションが製造過程で必要だから♪」
――回収しなくちゃ♪ 回収♪ 燃料にもなるしー♪
大変ウキウキな気分の彼女に、桜はボソリとツッコむ。
「……ポーションって、治療のためのものじゃないんですかね……??」
桜の中の、ポーションという概念が覆りそうだった。
まあ実際のところ、爆発するポーションも珍しくはあるがない訳ではないので、全くの間違いではないのだが。今回の目的から考えると合ってるかは微妙だろう。
「お二人とも。来たっすよ」
そしてとうとう射程圏内へ迫ってきたアルラウネに向けて、ペイントガンを構えた軍犬が言った。
隣に居た桜もはっとして、霊式火縄銃を構えて、アルラウネへと向けた。イヴもまた、周囲に配置した機械鎧兵小隊にブラスターアームを構えさせる。
――インクと霊力の弾丸が、射撃される。それらは最前列のアルラウネから順に着弾していき、次々に地に倒していく。
その横合いから、フォックス・ファイアで作られた狐火が通過し、正面から火炎の砲撃の掃射が行われる。
それらはアルラウネたちを薙ぎ払い、焼き焦がしていく。
「第一波、来ますよ!」
「行くっす!」
「アウラちゃん達を倒すぞー♪」
仕留めきれなかったアルラウネが彼らの元へやってくる。だがそこも打ち合わせ済み。
軍犬と桜は躍り出て、それぞれグルメグローブと薙刀、そして機械鎧兵のアームを得物として、アルラウネと対峙する。
次々に殴り飛ばし、薙ぎ払い、そして投げ飛ばし――直接的な体当たりなどを仕掛けてくる個体から順に処理していく。
――そして、見逃さない。少し離れたところで、空気を吸いあげるアルラウネ達が数体存在していた。
「退避します!」
「そうするっす!」
「はーい、下がるわー♪」
桜と軍犬、そしてイヴの機械鎧兵小隊は、一斉に後方へと飛び下がる。
――数刻前に彼らが居た場所を、おぞましい超音波が震わせ、弾けさせた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
イデアール・モラクス
クク…最高じゃないか、アルラウネ共をオモチャにしてポーション作り放題だと?
滾ってくるなぁ…ああ、もちろんラブポーションは作ってやる。
・行動
「今日はドカドカと燃やす訳にもいかんからなぁ…人手を使うか!」
『高速詠唱』『全力魔法』で愛欲の軍勢を大量召喚。
前衛の騎士共は突撃させその槍で『串刺し』に、後衛の魔術師達には『属性魔法』の力で氷属性の攻撃魔法を使わせアルラウネ達を凍らせる。
「アルラウネは可愛いよなぁ…下僕ども!生け捕りにした奴はポーションにする前にお前達に"味見"させてやる、気張って戦えよ?アーハッハッハ!」
私も煉獄の大鎌で串刺しにして、噛み付いて『吸血』し瀕死にし1匹は生かしたまま捕獲する。
フィーナ・ステラガーデン
イデアール(f04845)と行動を共にするわ!
ポーション作りの材料ねえ。何かこう魔女っぽい響きね!興味があるわ!
(不器用で大雑把なのでポーションとか作れません)
本当なら燃やしちゃいたいけど、材料集めなのよねえ。
とりあえず私は離れた所から動き回りつつUCを打つとするわ!
数が多そうだし技能「範囲攻撃」「高速詠唱」を仕様して
サクサク刈り取っていくわよ!
ところで薬の材料になるらしいけど味は美味しいのかしら?
気になるわね!
アレンジ、多少の酷い目大歓迎
アンナ・フランツウェイ
かわいいけど相手はオブリビオン。それにポーションを待つ人のためだ。刈らせてもらおう。
数が多いというなら先制攻撃で、アルラウネが動き出す前に突撃。なぎ払いと範囲攻撃の技能を使い、処刑剣・ラストレクイエムで目の前のアルラウネを倒していこう。
数が増えて来たら拒絶式・呪詛黒百合を発動させ、周囲のアルラウネの掃討を狙う。相殺されたならその隙に切り込んで数を減らそう。
倒したアルラウネ達は、祈りを捧げてから回収させてもらおう。残さずポーションの材料にしてあげるから成仏して。
●
「ポーション作りの材料ねえ。何かこう魔女っぽい響きね! 興味があるわ!」
「クク……最高じゃないか、アルラウネ共をオモチャにしてポーション作り放題だと?」
「かわいいけど相手はオブリビオン。それにポーションを待つ人のためだ。刈らせてもらおう」
フィーナ・ステラガーデン(月をも焦がす・f03500)、イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)、そしてアンナ・フランツウェイ(断罪の御手・f03717)ら三名は、三者三様それぞれの視点からの意気込みを口にする。
―ー興味があるだけで、不器用で大雑把なために、ポーションとかは作れないフィーナ。
――ラブポーションを作る気満々で、とても滾っているイデアール。
そんな二人に混ざるアンナが、大変常識的に見えるのは何故だろうか。誰か教えてください。
「今日はドカドカと燃やす訳にもいかんからなぁ……」
「本当なら燃やしちゃいたいけど、材料集めなのよねえ」
そう言うイデアールは愛欲の軍勢を大量に召喚し、整列させる。フィーナは、炎を平たく圧縮し、炎の刃を形成していく。
「倒した端から残さず、ポーションの材料にしてあげるから……――成仏して」
アンナはそう言って、処刑剣・ラストレクイエムを構える。
――ああ、ごめん。常識人一人もいなかった。地の文の勘違いでした。
「それじゃ、行く」
「ククッ、援護してやろうじゃないか」
「私も! いってらっしゃい!」
アンナと、槍を持つ愛欲の軍勢は突撃する。
処刑剣で、次々に串刺しにしていくアンナ。軍勢たちも槍でアルラウネたちを貫いていき、次々に絶命させていく。
そんな突撃に怯んだアルラウネ達は、マンドレイクを召還し、その突撃に対抗しようとするが――
「サクサク刈り取っていくわよ!」
――それらはフィーナの炎の刃が走り、呼び出したアルラウネごとマンドレイクを焼き焦がし、両断した。
その上、イデアールの軍勢の内魔法を使う魔術師たちは氷の魔法を使い、大音量を放とうとしたアルラウネを片っ端から氷付けにさせていく。
「アルラウネは可愛いよなぁ……ククッ」
――そして、イデアールはと言うと――振り上げた大鎌の先に、アルラウネの一体を突き刺し、それを見上げてニンマリとしていた。
「下僕ども! 生け捕りにした奴はポーションにする前にお前達に"味見"させてやる――気張って戦えよ?! アーハッハッハ!」
「味見? え、食べるの? そっか、薬の材料になるらしいけど味は美味しいのかしら? 気になるわね!」
「……そう言う意味じゃないと思うけど……」
――えー、じゃあどういう意味なの? 教えて、アンナ!
そう言って聞きにくいことを聞いてくるフィーナにため息一つ吐いてから、刈り取ったアルラウネのための祈りを捧げるアンナ。無視を決め込むのだった。
――自分の放った部下への号令を聞いてそんな反応を見せる二人の様子を見て、ククッと笑ってみせるイデアール。
「安心しろ、フィーナやアンナには見えんところで"味見"するからな?」
「是非ともそうして欲しい。正直、趣味悪いと思うし」
「えー、だからどういう意味よー!? 教えてよー?!」
――なんだか、凸凹のよく出来た三人娘に、見えなくもない平和な光景だった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
リィン・エンペリウス
(神久・紅玉)と一緒に参加するよ!
これだけ戦闘が続いていればポーション不足になっちゃうよね…。
まずはアルラウネ退治…って、ものすごい数だね。まずは人員…いや、獣員を増やさないと。
獣奏器の【楽器演奏】でこの広大な森にいる動物達をいっぱい集めようか。これだけ恵まれた森だし、色々な子がいるってボクの【野生の勘】がいってるよ。
さて、どうやって攻撃しようか紅玉?
え?動物達とトイピースで騎兵隊を作る?…すっごく面白そうだね♪やってみようか!
【動物と話す】で来てくれた動物達にトイピースを背中に乗せて駆け回るようお願いしよう。
戦闘は騎兵隊に任せて、ボクは自慢の包丁でアルラウネの部位をいっぱい集めようかな。
神久・紅玉
リンさん(f01308)さんと今回も一緒に冒険です
心苦しいですが、困っている人も多いですから時には心を鬼にですよね
どうやらリンさんが動物さんを沢山集めてくれるみたいですから
私の方で兵隊さんを用意しておくのです!
『ガジェットショータイム』で『トイピース』から武器を持った兵隊さんを作って、動物さんに乗せて戦って貰うのです
意思疎通は私の『コミュ力』で兵隊さん達に動物さんと仲良しで戦ってもらいましょう
落ち着いたのなら、以前に仲良くなったアックス&ウィザーズ世界の冒険者さんから聞いた、ポーションに必要な素材を思い出してリンさんと効率よく素材も集めましょうか
行動の改変やアドリブ、他猟兵さんとの協力も大歓迎
●
「これだけ戦闘が続いていればポーション不足になっちゃうよね……」
「心苦しいですが、困っている人も多いですから時には心を鬼にですよね」
「うん、可愛いからやりにくいけどね」
リィン・エンペリウス(もふもふ大好きグルメ妖狐・f01308)と神久・紅玉(つま先立ちの林檎・f03420)はそう言い合うと、互いに頷く。そして、向かってくるアルラウネへと向き直った。
敵は非常に多い――その多さに対抗するため、彼女たちは事前にこのように話し合っていた。
「――さて、どうやって攻撃しようか。紅玉?」
「『トイピース』から武器を持った兵隊さんをたくさん作ってみましょう」
「ふむふむ、それで?」
「リィンさんは、動物さんを沢山集めてください。それに乗せてもらえば――」
「――動物達とトイピースの兵隊で作る、騎兵隊って訳だね? すっごく面白そうだね♪ やってみようか!」
かくして、彼女たちの作戦は実行に移される。
「よ~し、みんな! 集まって~!」
リィンは獣奏器の演奏を開始する。森一帯に、その音色は鳴り響いていく……
緑溢れる森の中、広大な森にはリィンの勘通りにたくさん居て――動物達は、一斉に集まってきた。
「みんな! お願いがあるんだ!」
「この兵隊さん達を乗せて、走り回ってはくれませんか?」
二人の頼みに――動物たちは一瞬、怯んだ。
――それは、森の支配者たるオブリビオンに対して牙を剥く行為と言えたからであろう。動物たちに拒否の感情が宿ったのが、二人には見えた。
「お願いします。アルラウネたちを倒すために、力を貸してください」
紅玉の、真摯なお願いであった。
――そんなお願いを聞いた、一匹のウサギが――了承の意を示し、小さな兵隊を背に乗せたのだった。
それは、額に裂け傷の跡のあるウサギだった。そのウサギが背に乗せたのを見て、ほかの動物達も驚きながらも、兵隊たちを乗せ始めた。
――よく見ると、ほかの動物達もあちこちに傷跡を持っていた。
「もしかして……みんな、オブリビオンにやられたの、かな?」
「かも知れませんね……なんて酷い……」
二人は、その動物たちの痛々しい様子に、心を痛めた。
この森では、動物よりも植物が台頭している……オブリビオンがいるが故に、自然の摂理すら歪になっているのだろう。そういうことだった。
やがて、裂け傷のウサギを先頭に、動物たちはアルラウネたちに突撃していった。
「いっけー!!」
「がんばってくださいっ!!」
――リィンと紅玉の応援を背に、騎兵隊は蹂躙を開始した。
動物たちの突進。銃による射撃。騎槍による一撃。
それらはアルラウネたちを悉く絶命させていき、また一匹、また一匹と倒れていく。
戦況は、圧倒的だった。アルラウネたちは抵抗する間もなく、次々に屠られて行く。
「さぁ、リィンさん。私たちは素材を集めましょう!」
「そうだね、戦闘は彼らに任せておこう!」
二人はそう言い合って、頷き合う。
冒険者から聞いたポーションに必要な素材を思い出しながら、素材を集めにかかっていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
シリル・シリウス
ボクに手当てする術があれば戦わずして少しは役立てたのかなぁ・・・
魔物さん相手でも住み処を荒らすのは心を痛めますが、お薬を必要としている人も多いですし、魔物さんを倒すしかない・・・です・・・!
正直、数匹でも魔物さんと遭遇するのは怖いです・・・逃げたいです・・・
魔物さんは【ウィザード・ミサイル】で応戦します・・・!!
植物型なら炎は有効なはず・・・ですから。
攻撃が当たりやすいように『迷彩』もセットで・・・!
カシム・ディーン
いやいくら何でも多すぎでしょう!?
なんですかこれは!?
でもこういう奴らからラブポーションが作れるかもしれませんね(?)
ひとつエルナちゃんとやらに試してみるのもいいかもしれません(悪の盗賊思考炸裂
だがその前にはまず材料集めですね
アルウラネも食材にもなりますし薬にもなります
つまり色々な意味で良い素材です
盗賊にとってもこういうのは狩るべき対象です!覚悟して貰いますよ!
視認で敵の陣形と数の分析
密集して範囲攻撃が有効な部分の把握
捕捉次第ウイザードミサイルで粉砕
後はナイフで盗み攻撃でアルウラレネが持つ薬の材料たりえるものを盗みまくります
君達は須らく作って差し上げますからねっ!(盗賊モード発動
バジル・サラザール
極力素材を傷つけたくないけど……仕方ないわね。
数には数、極力敵の攻撃の射程外から主に「ウィザード・ミサイル」で攻撃するわ。
弱ってそうな敵を優先、各個撃破を狙いましょう。
小型マンドレイクが召喚されたら優先的に攻撃、敵の頭数を減らしましょう。
敵の攻撃は「野生の勘」も交えつつ、回避や防御をしていくわ。
あと、できれば森や周囲に被害が出ないよう、無駄打ちしないようにするわ。
アルラウネ……自分で栽培できたりしないかしら。
●
――素材は、充分集まった。
しかし、アルラウネの猛攻は止まない。
「いやいくら何でも多すぎでしょう!? なんですかこれは!?」
あまりにも、はるかに多い。多すぎる。カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は叫ぶ。
(でもこういう奴らからなら、ラブポーションが作れるかもしれませんね……完成したらひとつ、エルナちゃんとやらに試してみるのもいいかもしれません)
――際どい服装の美少女ではあるが、声が男だけどいいのだろうか。地の文は少し心配になります。
ともあれ、悪の盗賊的思考を炸裂させているカシム。いつもより少し目的に富んだ仕事に、彼は割と意気込んでいた。
「アルウラネは食材にもなりますし、薬にもなります。つまり色々な意味で良い素材です……いや多すぎですけどね」
泥棒の風呂敷に入りきらないくらいの量である。実際、もう集めすぎたくらいだ。カシムはそう思う。
「極力素材を傷つけたくないけど……仕方ないわね」
バジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)はその光景に、充分集まったとはいえまだまだ素材となるアルラウネが居るのに――と、残念に思う。
さすがにすべてをまともに相手にはしていられないので、仕方ないのだが。
「アルラウネ……自分で栽培できたりしないかしら」
これだけ数が多いのだから、その幼体であるマンドレイクでもいいから生け捕りにして……――と、一瞬考える。
――が、すぐさま考えを改めた。増殖して、自らの研究室が破壊される気がしたからだ。
「残念だけど、素材をとるだけに留めておきましょうか……」
バジルは頭を振って、とてもとても残念そうに言った。と言ってもすでに集めすぎたくらい、素材は集まっているのだが。
「正直、数匹でも魔物さんと遭遇するのは怖いです……逃げたいです……」
一方で、シリル・シリウス(バーチャルキャラクターのウィザード・f08436)は帽子を抱えて涙目で、その二人の影に隠れながら言う。
――ボクに手当てする術があれば戦わずして少しは役立てたのかなぁ……。シリルはそう思いながらも、薬を待つ者たちのために、竦む足を必死にささえて戦場に立っていた。
「シリルちゃん、怖いかもしれないけど、私たちに合わせて撃つだけでいいのよ? 気負わないこと、いい?」
「まあ、基礎的な魔法だけど、こういう場では使えますからね……一斉に撃つだけでいいのは楽、でしょうかねえ?」
「うう、分かりました……あ、合わせて撃ちます、ね……」
「それじゃ、行くわよ」
「行きましょう」
三人はタイミングを合わせ、同じ魔法の詠唱を開始した。
――それは、ウィザード・ミサイル。ウィザードの基本ユーベルコードにして、炎の矢を無数に射撃する初歩魔法。
それが、三人のウィザードにより、詠唱される……つまり、それだけ矢の本数が、爆発的に増えると言うことだった。
「「「――炎の矢よ、我が命に従い敵を討て!!」」」
詠唱は、完成した――矢が、一斉にアルラウネに向かって放たれる――!!
――それは総計で200本を超えていた。炎の矢は、まるで煉獄に降る業火の雨のように、空間を埋め尽くす勢いでアルラウネに向かっていったのだ。
これでは抵抗どころの話ではない。アルラウネたちも命の危険を察して、大声でその炎の矢を打ち消さんとするものの、あまりの数に相殺は出来ず、太刀打ちできない。
――そして、ゴウと森は燃え上がった……凄まじい数が集まっていたアルラウネは、森の一帯ごと一体残らずその場から焼失したのであった――。
大成功
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第2章 ボス戦
『ヒューレイオン』
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POW : ディープフォレスト・アベンジャー
【蹄の一撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【自在に伸びる角を突き立てて引き裂く攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : チャイルド・オブ・エコーズ
【木霊を返す半透明の妖精】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
WIZ : サモン・グリーントループ
レベル×1体の、【葉っぱ】に1と刻印された戦闘用【植物人間】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
👑17
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ミレイユ・ダーエ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
焼け野原と化した、森の一角。
やりすぎたか――と、思う猟兵が居る反面、それは劇的な効果をもたらした。
「――猟兵たちよ、よくもやってくれたな」
ゴウッ、と風が吹き――延焼を起こしかけていた、火が消し飛んだ。
その焼け野原へと出てきたのは、立派な角を携えた四速歩行の幻獣――ヒューレイオンであった。
「森をこのような姿へ変えるとは――断じて許される行いではない……覚悟は出来ているのだろうな、野蛮なる人間の手下ども……!」
森を切り開く人間への憎悪に満ちた、一方的すぎる幻獣の怒り。
――森を切り開くのも、森を守り共存のも、人間が作る未来だ。それをオブリビオンが左右していい訳はない。
そんな一方的な主張だけで冒険者たちが傷ついていい訳はない。
――そして、何よりポーションの素材を届けなくてはならない。
猟兵たちは決意を胸に、おのおのの得物を構えた。
「やるか。下卑たる人間の僕たる猟兵よ――いいだろう、全力で排除してくれる!!」
――森を溺愛しすぎる幻獣と、猟兵たちとの戦いが、今始まる。
秋山・軍犬
「あ~…ごめん」
軍犬は敵を倒す為だったとはいえ
森を過剰に傷つけたことに関しては
敵であるヒューレイオンの怒りに
罪悪感を感じていた
…がそれはそれとして気になることがあった
アルラウネの異常繁殖
アルラウネの大軍を見た時、感じた不安
森の食物連鎖と生態系が歪に壊れかけている…?
この予測が正解ならばヒューレイオンは
森を愛するがあまり、逆に森を歪に壊しかけている?
軍犬とて食材という別視点からだが
ヒューレイオンと同様森の破壊など望んではいない。
懐から魔法瓶を取り出し中のワイバーンテールスープを飲み干し
前回より更に戦闘力を向上させる。
森を愛するお前は否定しない
故に小細工不要!全力で正面からッ!
「圧力拳ッ!!」
●
「あ~……――ごめん」
確かに、敵を倒す為だったとは言え、この状況は森を過剰に傷つけ過ぎだ……――そう思う軍犬は、敵とはいえどヒューレイオンからぶつけられる怒りに、罪悪感を感じていた。
――しかし、それはそれとして。気になる点はある。
「ところで、ヒューレイオン。あんたに聞きたいことがあるっす」
「貴様ら猟兵と話すなど虫唾が走る。しゃべるな、すぐに殺してくれる!」
「じゃあ聞かなくてもいいから言わせてもらうっす! あんた、このアルラウネが異常繁殖してる状態が、この森のためになると本気で思ってるっすか!?」
「なるとも! 何が問題なのだ!」
軍犬からぶつけられた疑問に、ヒューレイオンは突進しながら即答してみせる。
「んじゃ、この生態系はなんっすか! 動物たちを傷つけて、植物だけをのさばらせて……――これが、本当にあるべき森の姿っすか!?」
「あるべき姿と言われれば、それはお前たちの言い分に過ぎぬ! 何故植物が虐げられねばならんのだ!」
ディープフォレスト・アベンジャーの起点となる蹄の一撃をくらわぬように軍犬は地を駆け翻りながら、その叫びを聞いて確信した。
――このヒューレイオンという魔物は、実のところ森を愛しているのではない。植物を偏愛しているに過ぎないのだと。
彼にとっては植物上位こそが望み。それによって生態系が狂い、食物連鎖が正常に作用しないことなど、彼にとっては"どうでもいい"のだ。
――改めて、食のスペシャリストとして、軍犬は彼の思考がどれだけ危ういものかを実感していた。森を歪に壊しかけているというどころの騒ぎではない。歪な森こそ、彼の目指すところなのだ。
これは本気で止めねばならない――彼は懐から魔法瓶を取り出し、その中身を飲み干す。
「森を愛するあんたを否定はしないっす。だけど、あんたが愛してるのは森全体じゃなく森の木々だけだ。それじゃ、森は正しく育まないっす」
「戯言を! 所詮、理論を立てるだけ立てて、結局の所声なき者たちの破壊を好む、この野蛮人どもがァァァ!!」
再度の突進――軍犬はペイントガンを斜め後方に発射し、その反動で蹄を間一髪のところで躱す。
「圧力拳-プレッシャークッカー-ッ!!」
「ごっ――っふぁああああっ!?!」
――そして、そのこめかみに握りしめた拳をめり込ませ――殴り抜ける。
正面からきた突進のベクトルを一気に反転させる勢いで殴り返し――ヒューレイオンの身体を、凄まじい速度で吹き飛ばした。その勢いは、衝撃波だけで周辺の地形を抉るまでに凄まじかった。
それもそのはず、先程飲んだのはワイバーンテールスープ……――彼が入手したワイバーンテールを調理した、亜竜のダシ汁たっぷりのスープである。龍が如き力を手にした彼に、ボス級であろうとこの程度の幻獣など、相手にならない――!
「あ、また破壊しちまったっす……やりすぎたっすかね……?」
――当の本人はこんな様子であり、流石に二発目は自重することにしたのだが。
大成功
🔵🔵🔵
フィーナ・ステラガーデン
旅団「PPP開発室」のメンバーと連携して戦うわ!
・心情
なんかふてぶてしいのが出てきたわね!
アルラウネより食べ応えがありそうだわ!
・行動
まずは序盤は様子見で仲間と連携を取り動き回りながら
「属性攻撃」などで杖から火球を飛ばして牽制するわ!
途中で何らかの理由!
(フィーナが怪我をする、風で遠距離炎がうまく当てれない、お腹が減って動きたくない等など)
でアンナの断罪剣・ラストブラッドにUCを使用して
アンナの武器に黒い炎を付与
(血の流し方は剣を直接握る、手首を噛み切る、なんか魔法で都合良く等など)
後はブラッドジュースを飲んで輸血しつつ、アンナがやばそうなら火球でも飛ばしてフォローするわ!
だいたいMSにお任せ
アンナ・フランツウェイ
フィーナさん(f03500)、イデアールさん(f04845)達と共に行動。
私はヒューレイオンに接近戦を挑みつつ、存在感で奴の注目を私に集めて他の二人が動きやすい様にする。立ち回る時は、自分の後方に木があるようにする。
「私が前に出る。…2人共、信じてるよ」
敵の攻撃、特にディープフォレスト・アベンジャーが来たら見切りで回避を行い、この幻獣が愛するもの…私の後方にあった木を奴に破壊させ、奴の動揺を誘いたい。
「アンタ…、森が大事じゃなかったの?」
幻獣の動きが止まったら、炎を纏わせた断罪剣・ラストブラッドを突き刺し、傷口をえぐるで追撃。断罪式・瑠璃唐花もオマケでくれてやる。
イデアール・モラクス
フィーナ(f03500)、アンナ(f03717)と連携共闘
クク…森の主気取りか、貴様なぞ我ら美人三人娘が跡形も無く消し飛ばしてやるわ!
・行動
私の役割は2人の為に道を拓き、ボスの動きを止める事。
「任せておけ、私が道を拓く!」
鏖殺魔剣陣を『高速詠唱』『全力魔法』で展開、無数の魔剣を呼び出しそこに『属性魔法』で炎属性を付与した上で『範囲攻撃』で一斉に射出し植物人間を殲滅し道を拓く。
「動くな!」
『高速詠唱』『全力魔法』を使い続け樣にUCを発動する秘奥義《連続魔》にて再び鏖殺魔剣陣を一斉に射出、ヒューレイオンに魔剣を殺到させ『串刺し』にし刀身から『生命力を吸収』して動きを止める。
「今だ!やってしまえ!」
●
「――ぬぅォォォォォォオオオ……!!」
飛来して来るヒューレイオン――しかし、彼は角を地に突き立て、身を翻してその四足で着地してみせる。
「お、おのれ……猟兵めっ! 我が信念を愚弄するか……だが、我はまだ滅びぬわ!」
咆哮する。更地になった大地から、蔦が芽吹き――それらは20体あまりの植物人間を形作ってゆく。
その葉っぱには、遠目にはわかりにくいが全てに「2」の文字が刻まれていた。
「雑兵よりは、少し強いといった程度か。クク……森の主気取り、か」
それを眺めていたイデアール。同じ旅団に属する二人の少女たちを傍らに、実にその様子を面白そうに笑った。
「クハハハハ! 貴様なぞ、我ら美人三人娘が跡形も無く消し飛ばしてやるわ!」
彼女はその叫びと共に、鏖殺魔剣陣を展開――無数の魔力の剣に、炎の属性を付与-エンチャント-させるのだった。
「なんかふてぶてしいのが出てきたわね! アルラウネより食べ応えがありそうだわ!」
そして、三人娘の一人たるフィーナはその陣容をテンション高く眺めて、そんな感想。杖をステッキのようにくるくると回しつつ、周囲には火球の群れ。魔力の貯蔵は、十分のようだった。
「……食べるの? まあ、見た目シカっぽいし食べれないことも……ないかな? あと、美人三人娘って……恥ずかしいな――」
アンナはその二人のやや後方にあり、二人の展開する魔法とその言動に二重の意味で感心しながら――ツッコミは放棄して、その手に断罪剣を構える。
「――とにかく……私が前に出る。2人共、信じてるよ」
「任せておけ、私が道を拓く!」
「うんうん、それじゃー……――行くわよ、イデアール!」
「おのれぇええ!! 猟兵どもめぇえええ!!」
殺到する植物人間。それらに対しフィーナの号令で、イデアールの炎剣と、フィーナの炎弾が応戦する。
雑兵程度といえど、流石にボス級オブリビオンの生み出す戦力というところか――植物人間は七、八発の炎剣と炎弾を受けて、やっと一体が倒れる。
「ちっ、なかなかしぶとい連中だ。あまり燃えないな」
「しかも倒した側から作ってるみたいね! 一掃は難しいか!」
植物ということもあり性能が生命力極振りだったとしても、あまりに凄まじい耐久性能である。それが20体以上も居るというのは、まともに相手をすれば、面倒な手前であるのは明らかだった。
「――ん」
――と、斉射をする二人は気づかなかったが、アンナが何かに気づく。
気づいて、それに容赦なく処刑剣を突き立てた。
それは、きゃっ、という短い声を出して絶命する――半透明の木霊の精霊が、彼らの側に隠れていたのだ。
「――ぐっ!? 貴様らぁアアア!?」
対峙するヒューレイオンにも、その精霊が絶命したことは知れたらしい。吼えた。
アンナは合点が言ったとばかりに、頷く――先ほどまでは拮抗していた植物人間たちとの戦況が、徐々に三人娘側に傾いていた。
「面倒なのが居た。これで、こっちの様子を観察してたらしい」
「なるほどな、どおりで硬すぎるわけだ。こっちの狙いを先に知って対策していたというわけか!」
イデアールは炎を纏わせた魔剣を一斉発射し、植物人間たちを蹂躙した。さきほどまでの耐久力は何だったのかと思うほど、それらはあっさりと一掃される。
「よし、今よ!」
フィーナはここぞとばかりに、アンナの断罪剣の刀身を握り、自らの血をその刀身へと流す――すると、それは黒い炎へと変じ、断罪剣を覆った。
アンナはこくりと頷き礼を返して、植物人間たちの殺到する中を駆け抜けていく。
障害は、全てイデアールの炎剣が焼き払った。アンナはヒューレイオンに肉薄し、その背後を取って――。
「甘いわァ!」
――それを見きったヒューレイオン。身を翻し、その蹄でアンナを蹴り飛ばそうとする――。
「――何ィッ!?」
――が。
アンナの姿は既になく、蹴ったのは、その更に背後にあった大木であった。それは蹴り飛ばされてひしゃげ、ヒューレイオンの方へと倒れてくる。
ヒューレイオンは慌てて離れるが――その彼の後方から、ゾッとする声。
「アンタ……森が大事じゃなかったの?」
――自らが森を破壊したという事実、そして後方からそれを発したのがアンナである、という事実をヒューレイオンは同時に感じ――負の感情が、彼の身を縛る。
やがて、音もなくその身体に断罪剣は突き立てられた。黒い炎が、その身に燃え移り、焼き焦がす。
「ごぁアアアアアッ!?!」
「これは、オマケ――断罪の時は来たれり、贖罪の時だ」
抉るように抜いた断罪剣で、首を鋸の刃で引きちぎるようにして、一閃。
ヒューレイオンは黒い炎の中、その一撃で鮮血を吹いて、その場に大きな音を立てて――崩れ落ちた。
――アンナはその連撃を終えると、素早くその場から飛び退って、イデアール達のもとへ戻り――真っ先に一言。
「――……全力でやったけど、仕留め損なった。ごめん」
「ああ、やはりか。いい感じだったがな」
「あちゃー、じゃないかと思ったけど……仕方ないよ」
イデアールとフィーナが、それぞれ理解していたと言う風にアンナに言う。
やがて、黒い炎を掻き消して――ヒューレイオンは立ち上がった。その首筋から大量の血を流しながら――!
「ゆ、ゆるさぬ――ぞ――!!!」
もはや、彼は怨念だけで動いている状態なのかもしれない――怨嗟の声が響くと、首筋の傷がひとりでに閉じていく。
――まともな存在なら致命傷であろうその傷をものともしないのは、ボス級オブリビオンにふさわしい、凄まじい生命力であった。
「でも、無限じゃないわ。今のはかなり効いてるはず、そうよね?」
フィーナの確認に、イデアールとアンナは頷く。
「無論だとも。決して奴らは無限の存在ではないからな。死ぬほどの攻撃を何度も当てれば死ぬ」
「うん、でも後は他の猟兵に任せて、一旦下がろう。消耗してるしね」
三人娘は互いに頷き、後方へ一旦下がるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
※トミーウォーカーからのお知らせ
ここからはトミーウォーカーの「一本三三七」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
郁芽・瑞莉
森も手を入れなければいずれ朽ちてしまうもの。
人を入れ、草木を間伐する事によって、
森はその命の循環を保ち、恵みをもたらし続けてくれる。
その命の営みを理解しない、
そして過去に囚われたオブビリオンにはここで消えて貰います!
敵の攻撃は第六感と動きを見切って、スライディングで回避。
その後封印を解いた十束剣を以って昔の姿へと変身。
力を溜めた一撃の早業で筋肉の鎧の合間を縫った一撃で串刺しにしますよ!
「貴方の歪んだ想い断ち切ります。これで終わりに!」
戦闘後には森に合一霊符「癒」で延焼の傷を癒して。
「これで元通り、とはいきませんが生命力を活性化したので大丈夫でしょう」
ポーションの素材を集めて街へと帰還しますよ!
イヴ・クロノサージュ
◎アドリブ可
――
●心情
そうね…。これはやりすぎよね
きっとアナタもこの森を守りたいという気持ちは変わらない…。
でも…っ。オブリビオンになってしまっては
あなたは居るだけで、災厄を振りまいてしまう
森の聖獣よ。あなたを浄化します
――お眠りなさい
●戦闘
魔導鎧《ミレナリィ・メモリーズ》に、魔力を込めて
自分の周辺に自分を包み込むようにバリア(拠点防御、オーラ防御)を張る
自身の翼で、高く飛び(ジャンプ)飛行しながら(空中戦)
機械演算により敵の攻撃を見切り(見切り)回避していく
浄化聖鍵《イヴハート》を取り出し、UCを全力使用(全力魔法、衝撃波、範囲攻撃)
ヒューレイオンが安らかに眠れるように、想いを込めて(祈り)
血塗れのヒューレイオンは、後方に下がろうとしたフィーナら美人3人娘を追って駆け出そうとしたが、その前に立ちふさがったのは、郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)とイヴ・クロノサージュ(《機甲天使》感情と記憶を代償にチカラを得た少女・f02113)であった。
「長い戦いでしたが、ここで、終わらせていただきましょう」
大きな胸をたゆんと揺らしながら、ヒューレイオンの前に立ちふさがる瑞莉の手には、いつのまにか、不思議な形状の美しい長剣が握られている。
「これは……やりすぎよね。あなたは居るだけで、災厄を振りまいてしまう……」
イヴは哀しみの目で、ヒューレイオンを見やるが、金色の魔法杖を聖鍵型へと変えて油断なく身構えると、状況を分析して方針を定める。
「……回復能力は高いようですけれど、傷口は塞げても、体力までは回復すぐに回復できていない筈です」
ですから、回復できない程のダメージを一気に与えてみましょう。
イブの言葉にうなずいた、瑞莉は『十束剣』を構えて、ヒューレイオンへに正面から躍りかかった。
「小癪な事をっ! いいだろう、お前達から蹴散らしてくれようっ!」
ヒューレイオンは、そう高らかに嘶くと、角を伸ばして瑞莉を串刺しにするべく、殺到させる。
瑞莉は、変幻自在に伸びる角を紙一重で避けたが、それはヒューレイオンの目論見通りであった。。
瑞莉の眼前には、棹立ちになったヒューレイオンの高く振り上げた蹄が迫っていたのだ。
「残念だったな、お前のその動きは予測通りだ。さぁ、蹄で踏みつぶした後は、お前が避けた角で丁寧に貫き通してやろう!」
回避によって体勢が崩れていた瑞莉にとって、それは死の宣告に等しい攻撃だった。
いや、攻撃である筈だった。
「いいえ、君の動きも私の予想通りです。お願いします、昔の私」
瑞莉は、その言葉と共に、体を入れ替えるように半身を捻ると、ヒューレイオンの懐へと体を滑り込ませる。
「力を貸すよ、今の私。さて、そこの獣。私の前に、それほど無防備な姿をさらして良いのかな? 選ばれし者の力、その身に受けるがいい」
いつの間にか瑞莉の姿が、別人のものに変わり、手にした十束剣から莫大な力が湧き上がる。
瑞莉であり瑞莉ではない存在は、そう言うとヒューレイオンの巨躯を支えていた後ろ足の片方へ、十束剣を横薙ぎにする。
若木を切り倒すように振るわれた天覇天翔の一撃は、ヒューレイオンの右後脚を文字通り粉砕してみせた。
棹立ちの態勢で力を逃がす事ができなかったヒューレイオンは、蹄を振り下ろす事無く、どぅっと横に倒れる。
「おのれおのれおのれ!」
ヒューレイオンは粉砕された脚を回復しようと悶えるが、すぐに立ち上がる事はできない。
そして、そのヒューレイオンの眼前には、魔導鎧《ミレナリィ・メモリーズ》の魔力を充填したイブがゆっくりと近づいてきていた……。
「……。瑞莉様、あとは私にお任せください」
瑞莉の爆発的な戦闘力の上昇が寿命を削るものだと察したイブは、聖鍵を携え、《浄化聖鍵》ビリーブ・ユア・キー・ハートを詠唱する。
『さあ、祈りなさい。あなたの想い、辛い過去、全て清め浄化されるでしょう。ーーーBelieve Your Key Heart.』
「……きっとアナタもこの森を守りたいという気持ちは変わらなかったのかもしれませんね……」
もはや動けないヒューレイオンに、機械演算は必要ない。
イブは、ただ、聖鍵を振り上げ、振り下ろすだけだ。
森を守護するヒューレイオンの本来の意志と感情、自らの攻撃で森を破壊した後悔の感情が、聖なる鍵の大いなる力をたぎらせる。
「森の聖獣よ。あなたを浄化します」
その祈りの言葉と共に、振り下ろされた全力の浄化聖鍵が、ヒューレイオンの全身を包み込み、そして、衝撃と共に、その体を打ち砕き光と共に浄化したのだった。
「まるで、光と共に天に昇ったみたいね」
今の姿を取り戻した瑞莉が、労うようにイブの肩に手を置くと、イブも、同意するように頷いた。
「そうだといいのですが、どうか、安らかに眠れるように……」
と。
大成功
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第3章 日常
『ポーションを作ろう!』
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POW : 誰も行ったことの無いであろう場所へ探しに行ってみる。
SPD : 近隣の森を広範囲で探ってみる。
WIZ : 新たな材料を使って新ポーションの作成方法を考えてみる。
👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
オブリビオンであるヒューレイオンは倒された。
任務を果たした猟兵達は、集めたアルラウネの素材でポーションを作成する為に、素材を村のよろず屋へと持ち帰る。
だが、持ち帰っただけで、すぐにポーションを作成する事は不可能だ。
折角集めた潤沢な素材で、ポーションを作成してあげましょう。
※ルール
アルラウネの素材はあるので、レシピ通りに作成すれば、普通のポーションが作成できるものとします。
特殊な素材などを追加する場合は『POW』か『SPD』の選択肢を選んで、素材を指定して、ポーションを作成してください。
素材にこだわらず製法などで頑張る場合は『WIZ』を選んで、プレイングを行ってください。
効果が高かったり、面白いポーションができれば、よろず屋さんの名物になるかもしれません。
(名物にしたい場合は、レシピをよろず屋さんに教えてあげてください)
イヴ・クロノサージュ
◎アドリブ可/WIZ
◎ツッコミ募集中
◎1章のノリで
――
時系列合わせ
昔のイヴちゃんは 『天然系ぽわぽわ少女』 です
――
●シリアスさん
森を守る聖獣、ヒューレイオンの言葉には
私も思う所があるかしら……。
森や自然は大切にしないと
まずは木を植えることから始めようかしら?
アルラウネさんや、ヒューレイオンさんにお祈りを
静かに黙祷したのち
●シリアスさんが死んだ
1章で集めた爆薬ポーションを
SSWの謎技術を駆使して、核燃料に相当するアレを創造する
勿論、核マーク付きの危険物がぺたりと貼られている
●やめなさい
あっ、よろず屋のおにーさん、ポーションいる?
ポーションは回復薬?えー、違うよぉ
ポーションは爆発するものだよっ!
暮陽・黎明
WIZ
アドリブ連携大歓迎
傷を回復させるのがポーションってんなら、増強効果があってもいいかもしれねーなぁ?
体力を回復させた上で増強効果も期待できれば、狩りもはかどって一石二鳥だな。最も、それを行ったがために副作用とかで帰れねーみたいなことになっちゃ問題だから、今ある材料のみで考えるとして……
ろ紙や吸い取り紙なんかを使って有効成分を分離、見極めて濃縮したポーションなんてのはどうだ。罠を作る上では成分の分析は割と欠かせねーしな?(情報収集、世界知識、学習力、罠使い)
万が一ってこともあるし、自分で試飲してみるなりで効果を見ようか。(毒耐性)
望むものが作れて効果も期待できるならレシピは渡すぜー。
アテナ・アイリス
ポーション作りなら、クレリックのわたしが役に立つかもね。
クレリック呪文や、UC「ユグドラシルの葉露」をつかって、ヒーリングポーションの効果を高めるようにする。
これで、効果の高い魔法のポーションの出来上がりよ。
え、「惚れ薬」があるですって・・・・ひとつ、いただけないかしら。
「普通の傷薬に魔法をかけてると効果が上がるのよ。」
「これなら、重傷の時でも効果を発揮するわね。」
「他にどんな薬があるか見て回りましょうかね。」
「あいつをメロメロにさせるのに手段は選んでいられないわね。」
アドリブ・連携好きです。
秋山・軍犬
SPD:近隣の森を広範囲で探索
まずポーション作成やアルラウネ以外の
材料についてよろず屋さんとかから情報収集
んで時間の許す限りアルラウネ以外のポーションの
材料になりそうな食材をかき集めるっす
未知の希少食材を探したいとこっすけど
今回はよろず屋さんのポーションの安定供給が
目的なんで、ほどほどの入手難度の…果物に
狙いを定めてみるっす(世界知識+野生の勘)
そして食材が集まったら
おまちかねのフードファイト…
美味しいポーション料理(作成)の時間じゃー!
(UC:異界農民伝+料理+世界知識)
・どんなポーションがどの程度の品質で
できたかはお任せします
・よろず屋さんにレシピ提供可
・アドリブ・共闘・エルナさん登場歓迎
ヒューレイオンを撃破し、ポーションの素材を持って帰還したイヴ・クロノサージュ(《機甲天使》感情と記憶を代償にチカラを得た少女・f02113)達を出迎えたのは、村の広場でポーション作成の実験設備を用意するなど、準備万端のアテナ・アイリス(才色兼備な勇者見届け人・f16989)であった。
「皆さんのポーション作りを成功に導くことが、クレリックであるわたしの存在意義です」
アテナは、そう言うと、テキパキと秋山・軍犬(悪徳フードファイター・f06631)らが持ち帰った大量の素材を受け取って仕分けして、種類別に並べ始める。
一方戦闘から帰還した猟兵達は、、
「オブリビオン討伐に参加した皆さんは、お疲れでしょうから準備が終わるまで、そちらで休憩しててくださいね」
と言われて、アテナが準備した、美味しそうな紅茶とクッキーを勧められたのだった。
「……ありがとう……ございます」
「じゃ、お言葉に甘えて、よろしくっす」
イブと軍犬は、アテナの言葉に甘えて休息する。
アテナの紅茶は、なかなかに美味だった。
それから小一時間。アテナが素材の整理を終えようとする頃、六枚の翼をはためかせて空から暮陽・黎明(瑠璃色に染まる空の果へ・f00383)がやってきた。
手には、買い物袋が下げられている。
「お待たせ! ろ紙と吸い取り紙と、その他諸々買って来たぜ! さっそく、素材の準備を始めるぜ!」
黎明は、そう言うと、調理場のようなアテナの仕事場の横に、科学の実験室のような場所を用意していった。
アルラウネの残骸を始め、軍犬達が集めてきた様々な素材を、アテナが整理して丁寧に下処理していく。
熟練の料理人もかくやというアテナの手際に、次々と準備されていく食材、もとい、素材たち。
その素材を、黎明が濾過し分離し濃縮して、色とりどりの粉末や薬効成分が煮詰まった原液の形に整えていき、着々と新ポーションの作成準備が整っていった。
そして更に小一時間。
「は~い、準備完了ですよ♪ みなさん、集まってください」
準備を完成させたアテナと黎明が、皆を呼び寄せると、ポーション作成の開始を宣言したのだった。
さっそく各々が、黎明から手渡された、よろず屋の店主から聞き取りを行ったポーションの作成手順のレジュメを元に、用意された素材から、必要な材料を選び始める。
「……この地方のポーションは、アルラウネのしぼり汁50%に生理的食塩水50%……と。アルラウネのしぼり汁100%だと薬効成分が強く中毒になって危険……。なるほど……」
イヴは、濃縮されたアルラウネのしぼり汁を手に取って、素材となったアルラウネとヒューレオンに短く黙祷すると、さっそく調合を開始する。
生理的食塩水50%は、つまり、水で2倍に薄めるという事。
ならば、生理的食塩水の代わりに別の何かを入れても、基本的な薬効に影響はない。
「これは……創意工夫が試される……です」
イヴは、隠し持っていた謎の素材と用意された素材を、自前の小道具を利用して、精密に計測し、大胆に混ぜ合わせていった。
途中、黎明から、
「アルラウネのしぼり汁は50分の1まで濃縮完了してるんだぜ。つまり全量の1%で、標準通りの薬効のポーションが作成可能なんだな」
と自慢げに説明された。
ポーション原液をそのまま飲めば、薬効成分は通常ポーションの100倍計算なので、ちょっとした劇薬物だ。
「ポーションとは1%の原液と99の創意工夫だと、偉い人も言っていたっす」
説明を聞いた軍犬は、そう呟くと、異世界郷土料理の知識を存分に発揮しつつ、オリジナリティあふれる、美味しいポーションの作成を開始する。
まずは、子供でも美味しく飲めるポーションという事で、フルーツを取り出した。
バナナとイチゴを、手動ミキサーでグワーっとかき混ぜて液状にした後に、ポーション原液を混ぜていく。
フルーツの甘味に濃縮された原液の酸味と苦みが加わり、好きな人には堪らないだろう香りが引き立った。
「試しに飲んでみるっす」
軍犬は、ドロリとした試作ポーションをぐいと煽る。
原料はバナナとイチゴと濃縮されたアルラウネの搾り汁、あとは、味を調える為の大量の砂糖なので、危ない者は何も入っていない。
結果は……。
「うーん。どろり濃厚っす!」
咽ごしねっとり濃厚ポーションの完成だ! これを飲みきるには、かなりの肺活量が必要となるだろう。
ちょっと、いやかなり、いろいろ濃縮しすぎたのかもしれない。
だが、
「バナナは完全栄養食っすから、回復と同時に食事にもなるっす。どろり濃厚なので、腹持ちも良いから、これはこれでありっす!」
と、自己評価は意外に高かった。
材料も比較的安価なので、もしかしたら需要もあるかもしれないだろう。
一方、黎明は自分で濃縮した100倍濃縮ポーションをごくりと口に含む。
一般人には耐えられない劇毒物だが、猟兵ならば耐えられるかもしれない。
そして、耐えられるのならば、単純計算で回復力100倍の『100倍ポーション』が完成する事だろう。
もしかしたら、100倍の過剰回復分で身体能力の向上するなどの副次効果も期待できる……。
そう考えて飲み込んだ、黎明は、
「ぐうぇっ、ぶーーー」
と、女の子が出してはいけない音と共に、100倍濃縮ポーションを噴き出したのだった。
慌ててアテナが差し出したお茶で口を濯いだ黎明。その味は「控えめに言って甘苦いゲロ」であったらしい。
その後、黎明の献身的な人体実験により、猟兵が耐えられるのは27倍濃縮ポーションまでである事と、ここまで濃縮したポーションであれば『眠気が飛ぶ』『目がさえて遠くのものが見える気がする』『集中力が上がった気がする』『多少の発汗があるが、代謝があがりダイエット効果が期待できる』などの増強効果が認められ、黎明の実験は、ある程度成功を収めたのだった。
そして実験の最終段階。
遂に、イヴのポーションが完成した。
謎材料と謎技術がふんだんに投入されたイヴのポーションは、毒々しい青紫色をしているだけでなく、容器としていたガラス瓶を溶かしながら、グツグツと泡立ち始めていた。
「……これは……」
本来溶けるはずがないガラス瓶を溶かすポーションを前に、イヴは自分の才能に戦慄していた。
そして、
「……実験成功……なら……」
と、その怪しいポーションを地面へと、ひと垂らし。
チュドン。
当然のように、地面でポーションは爆発してのけた。
「爆発を確認しました。イヴのポーション……完成です」
「完成じゃないですよねっ!」
やり切った笑顔のイヴの元に、爆発音を聞きつけたアテナが駆け付け、鋭いツッコミを入れると、ポーション瓶に危険物シールをペタリと張りつけた。
「ポーションは爆発するモノですよ」
「問答無用で没収よ」
こうして(自称)完成ポーションは危険物として処理されたのだった。
なお、クレリックのアテナは、
(「誰かが惚れ薬を作ったら、お土産にもって帰るつもりだったのに。危険物はあったのに惚れ薬が無いなんて……期待して、損しちゃった」)
と残念に思いつつも、ユグドラシルの葉露をポーションに使用して薬効効果を上げる実験を繰り返し、高性能のポーションを量産。よろず屋さんに納品し、非常に感謝される事に成功する。
ユーベルコード前提なので、再現性は無いが、今すぐ欲しいというお客様に飛ぶように売れたらしい。
レシピとしては、飲みやすさを考慮して改良された軍犬のフルーティーポーションの評判が良かったようだ。
こちらは、7種類のフレーバーで販売を予定しており、お礼を言われた軍犬は、
「役に立てて良かったっす」
と喜んでレシピを無償で譲り、猟兵達は、グリモアベースに帰還したのだった。
大成功
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