アースクライシス2019⑩~もふもふが覆い尽くす前に!
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「皆さん、お集まりいただき、ありがとうございますわ」
グリモアベースにて深護・刹那(花誘う蝶・f03199)が集まってくれた猟兵たちに一礼する。
「今回の戦争の大ボス、クライング・ジェネシスを見つけるまであと少し。しかしながら、予断を許さない状況でもあります」
首筋がちりちりとする感覚。戦争のタイムリミットが徐々に近づいている。
「ここで気を抜くわけにはいきません。皆さんには海底都市アトランティスに赴き、クローン装置を破壊して欲しいんですの」
今、アトランティスではドクター・アトランティスがクローン装置を超稼働させて、戦力を増強している。
「既に数多のクローン装置が破壊されていますけども、まだ残っている装置がありました」
戦争を有利に進めるためにも、また禍根を残さないためにも、今回、刹那の予知に引っかかったクローン装置を破壊して欲しい。
「それが必ず次の一手に繋がりますわ」
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とはいえ、クローン装置も無防備ではない。むしろ稼働することで自身を守っているとも言える。そう、オブリビオンの超・大群を周囲に展開しているのだ。
「アトランティスのクローン装置は、巨大な真珠貝のような形状をしていますの」
それがぱかーっと口を開けた状態で鎮座しており、その中から絶え間なくクローンが這い出してきている状況だ。
装置の要は貝の中心にある真珠部分。ここは魔力の玉となっており、実はこの中にアトランティスの住人たちが閉じ込められている。その人々の魔力や生命力を搾り取ってクローンを作り出しているのだ。
「この真珠さえ破壊できれば、住人たちを助け出せますわ。そしてクローン装置の稼働も止まり、その余波でクローンたちも大幅に弱体化しますの」
ゆえに、どうやってこの真珠を破壊するかがポイントになる。
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「真珠の破壊方法は2つありますわ」
まずは近寄って直接壊す方法。この場合、周囲に沸いている超・大群のクローンたちをどうにかする必要がある。また、遠くから狙撃という手段もあることにはあるが、常に作り続けられているクローンたちが射線を邪魔するだろう。
「そのため、遠くから狙撃というのは厳しそうですわ」
次に真珠の稼働限界を狙う方法。
「この真珠には周囲のクローン数を大まかに把握する機能が付いていますの」
そのため、『周囲からクローンが激減すると数合わせするために普段より大量に生産する』性質がある。その分、中の住人のエネルギーが吸い取られるわけだが、殺すとエネルギー源が無くなるためか、中の住人が瀕死になるとエネルギー吸収をストップする機能が付いている。
「つまり、稼働限界になるまでクローンを倒し続ければ、いずれは止まるということですわね」
いずれにしても、クローン装置が作り出した、オブリビオンの超・大群にどう立ち向かうか、が今回の作戦の最も重要なところなのだ。
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ちなみにどんなオブリビオンがクローンされているかというと。
「『ちゅんちゅんさま』ですわ」
もふっとまるっこいスズメ型オブリビオン。これが何千何万のレベルで襲いかかってくる。いかにもふまるいちゅんちゅんさまとはいえ、流石にこれは怖い。
「また、厄介なのはちゅんちゅんさまの能力ですわ」
一応、ちゅんちゅんさまは近接攻撃、遠距離攻撃、飛行手段を備えている。そのため、飛んでかわすとか、近づいてひよこの選別のごとく投げ飛ばすとか、シンプルな手段だけでは捌けない。何かもう一工夫が必要だ。
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「もう一度まとめますわね」
この作戦の目標はクローン装置の破壊。
ちゅんちゅんさまの超・大群に工夫を凝らして立ち向かい。クローン装置の要である真珠を破壊して、中にいる住人たちを救出。その後、超・弱体化したちゅんちゅんさまを一気に倒しきれば、ミッションクリアだ。
ポイントはちゅんちゅんさまの群れに対抗する手段。
「いかに立ち向かうかは詳細はお任せします。皆様の得手で攻めてくださいませ」
それがきっと勝機に繋がる、と刹那は信じている。
「それでは皆さん、よろしくお願いしますわね」
るちる
はじめまして、あるいはこんにちは、るちるです。
爆速執筆モードはきっとこれが最後になるでしょう。3つ目の戦争シナリオ、参ります!
このシナリオでは特定行動を取ることにより、プレイングボーナスを得られます。
(=============================)
プレイングボーナス……「超・大群」に何らかの方法で立ち向かう。
(=============================)
ということで、ちゅんちゅんさまの超・大群に、何らかの手段・作戦を立てて立ち向かってください!
。通常の集団戦よりも圧倒的な超・大群を押し戻す『何らかの策』がなければ、アトランティスに平和を取り戻すことは不可能です。
真っ正面から行くなら、圧倒的な火力が必要でしょう。あるいは幾度傷ついても倒れない仕込みが必要かもしれません。
搦め手で行くなら、ちゅんちゅんさまの攻撃をかわし、クローン装置まで肉薄する手段が必要です。時を止める、光速を超える、あるいはちゅんちゅんさまの気を一斉に逸らすなどなど。
一見、荒唐無稽な方法だったとしてもやってみる価値はあります。皆さんの自由に発想して、挑んでみてください。
ちなみに、弱体化した後ならもふり放題です。あ、倒す分は倒してくださいね。
それではプレイングお待ちしています。
第1章 集団戦
『ちゅんちゅんさま』
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POW : 頑丈なくちばし
単純で重い【くちばし】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 鋭い翼
【翼】が命中した対象を切断する。
WIZ : 羽根ガトリング
レベル分の1秒で【翼から羽根】を発射できる。
イラスト:橡こりす
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
火土金水・明
「見た目はかわいい姿ですけど、相手はオブリビオンですから気を引き締めて戦いましょう。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【先制攻撃】で【高速詠唱】し【破魔】を付けた【属性攻撃】の【全力魔法】の【サンダーボルト】を【範囲攻撃】にして、『ちゅんちゅんさま』達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「ここで数を減らしながら、相手を引き付けますから。」「他の方は、少しでも先に進んでください。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
天御鏡・百々
数は多いが、所詮は雑兵
強行突破を狙ってみるとするか
可愛らしい容姿でも、オブリビオンだ
更に人の生命力を吸って生み出されるものならば、容赦はすまい
『巫覡載霊の舞』を使用し光を纏い
舞いながら敵軍へと突撃だ
神霊体のダメージ軽減に神通力(武器)による障壁(オーラ防御81)を組み合わせれば
多少の攻撃ならば無視出来る。
敵軍を纏めて真朱神楽(武器:薙刀)でなぎ払いつつ(なぎ払い35)
クローン装置を目指していくとしよう
民の命をただの道具のように扱う
ドクター・アトランティスは許せぬな
しかし、今の戦況では討伐は望めぬのが口惜しいところだ
●神鏡のヤドリガミ
●本体の神鏡へのダメージ描写NG
●アドリブ連携歓迎
雛月・朔
【POW】
道具:ヤドリガミの提灯
UC:無邪気な悪霊(変身後の外見は銀髪紫眼の童女。真の姿参照)
◆行動
ちゅんちゅんさまのクローンの迎撃に専念し、装置の破壊は他の猟兵の方に任せます。
都市の外側に陣取り、【オーラ防御】で濡れないように施した手持ちの道具『ヤドリガミの提灯』に火を灯し、敵を【おびき寄せ】る誘蛾灯の役割を持たせます。
その後、提灯のすぐ隣りでUC『無邪気な悪霊』を使用し、一時的に紫苑姉様の姿に変身。(変身後は無口)
さらに【呪詛】と【範囲攻撃】でUCで得た力を強化し、提灯の灯りに寄ってきたちゅんちゅんさまを片っ端から呪殺していきます。
木元・祭莉
もふもふの海ー♪
ん、ココはおいらのノドの見せ所だね!
最近、あんまり歌ってないからなあー♪(えへんえへん)
うっし。
衣装オッケー(鶏着ぐるみ装着)。
スピーカーもオッケー(花狼咆哮セット)。
イントロ、スタート!(同時にダッシュ)
翼の乱舞を如意ぽい棒で薙ぎ払い。
結構血みどろだけど、耐性あるから痛くない♪
囲まれたらニッコリ笑顔で。
おいらのリサイタルへ、ようこそ!
360度、よーっく聞いてね!
(せーの)
『ぼええええーーーーーーー!!』
(咆哮+気絶攻撃)(敵は消さない)
へへ、気絶するほど感動したー?
じゃ、二番、いっきまーっす♪
(と、野性の勘で突き進む)
三十五番が終わったあたりで。
あ、真珠見つけた!(ぱき)
ナイ・デス
もっふもふ……無害そう、ですが
いえ、油断も、情けも、かけられない、ですね
アトランティスの、人々の生命力。返してもらいます……!
私は『いつか壊れるその日まで』再生し続け、倒れず止まらず
【覚悟、激痛耐性】戦い続けて、クローンを倒していきます
【ダッシュ】して【念動力】で自身【吹き飛ばし】急加速して
【鎧無視攻撃】でもふもふ無視の【暗殺串刺し】急所貫き
今に生る為の力を奪う【生命力吸収】して消滅させて
再生を繰り返し繰り返し、生命力吸収能力が高まりに高まったら
【範囲攻撃】周囲を光で飲みこんで、触れた敵から生命力を奪い尽くして消滅させます
戦闘が終わったら、吸収し【力溜め】た生命力
『生まれながらの光』で、人々に
煙晶・リリー
アドリブ歓迎
なんか‥‥‥こんな大量にチュンチュン鳴いてると可愛くない
過ぎたるは猶及ばざるが如しってこういう事だよね
【剣の惑星】で全方位を切り払いながら装置まで前進
うう、ちょっと可哀想かも
残骸はサイキックパワーで脇にどけながらまっすぐ突き進むよ
私いま、ミキサーの気持ち‥‥
でも雀ジュースを作ったミキサーはあんまり無いかもしれない
住民を助け出したら、巻き込んじゃうからブレードは一旦仕舞って
弾数重視で細かく砕いた《七星》を【乱れ撃ち】【制圧射撃】【二回攻撃】を駆使して
地道に減らしていく
木元・杏
海に沈む都市、アトランティス
文明が進化し過ぎて神々の怒りに触れた
クローン装置も、そんな文明のひとつ?
踏み越えてはならない領域だったなら、今に甦らせてはだめ
だ………
ちゅんちゅんさまが大群(きゅん)
(はっ
これはなんていい装置とか思ってないっ
皆と連携し大群に立ち向かう
UCで透明の大鷹を60体
装置へ進む人達に群がるちゅんさま達に突撃
大きな羽ではたき、ちゅんさまの一撃は柱にぶつけたり自分達の身体で受け止め
地形の崩れは最小限に抑えて?
貝、口閉じてる?
なら、ちゅんさまのくちばしを貝にぶつけ
貝に人が入れる隙間こじ開けて
大鷹さん隙間を守ってね
皆で装置に向かい
魔力の玉を灯る陽光で破壊
その時は中の人達をオーラ防御
●転送先は、空の上
グリモア猟兵が取り出したグリモアが光を放つ。その光に包まれた猟兵たち。ほんの一瞬、意識が途切れるような感覚があって、次に覚醒した場所は、既に敵地。
海底都市アトランティス、件のクローン装置がある区画の……上空!
自由落下に任せて落ちる先には、既にオブリビオン『ちゅんちゅんさま』が大量にいる。上から見ればそれはまるでちゅんちゅんさまの絨毯のようだ。
「なるほど、そういうことですか」
雛月・朔(たんすのおばけ・f01179)が空中でぽむっと掌を叩く。グリモア猟兵のミスなのか、あるいは意図的なものなのかはわからないが、今ここに至ってはこう解釈するしかないだろう。
『上空から奇襲して、敵をぶっ飛ばせ』
「そういうことなら、一気に仕掛けるとしましょう」
火土金水・明(人間のウィザード・f01561)がいつも愛用している黒いウィザードハットを飛ばされないように押さえながら、明は素早く魔力を練る。それはいついかなる時でも有効な手段。
「受けよ、天からの贈り物!」
高速詠唱で発動させたユーベルコード『サンダーボルト』。破魔の属性を付与した上で、上空から放たれた雷は、視界内を範囲として、明の全力で以て叩き付けられた。それはまさしく天より降る、本来の意味でのギフトがちゅんちゅんさまに降り注いで、まとめて吹っ飛ばした。
ちゅんちゅんさまの絨毯の焦げ目に。降り立った猟兵たちは6人。
「見た目はかわいい姿ですけど、相手はオブリビオンですから気を引き締めて戦いましょう」
七色の杖を構えながら皆にそう告げる明。
そして、猟兵たちは超・大群のちゅんちゅんさまと交戦に入るのであった。
●区画外の戦い
猟兵たちが交戦に入った頃。朔はひとり、別の場所に移動していた。ちなみに、普段から念動力でふよふよしている彼なので、落下していく仲間をお見送りしていたのであった。 朔の目的の場所は、クローン装置が置かれている区画の外。何故かといえば、いかに仲間たちが圧倒的な戦力でクローンたちを屠ったとしても。『すでに外へ送り込まれたクローン』には辿り着けないからだ。
だからこそ、朔の単独行動に意味がある。
「装置の破壊は他の猟兵の方に任せましょう」
(お、あそこですね)
区画が途切れ、他の戦場に輸送される施設へ送り込まれるちゅんちゅんさまの列を見つけた朔は、近くに降り立つ。
(ではではっと)
オーラ防御を施して水に濡れても大丈夫なようにガードした『ヤドリガミの提灯』に火を灯す朔。これで火は消えることなく……オブリビオンをも引き寄せる幻想の光をを放つことができる。
ゆらり、と火が揺れる。その揺らぎが徐々にちゅんちゅんさまの影に届き。提灯を目立つ位置に置くと、まるで光におびき寄せられる蛾のごとく、列から外れてちゅんちゅんさまが殺到してくる。
「よし。では」
次なる手はユーベルコード『無邪気な悪霊』。その効果で一時的に姉たる『紫苑』の姿に変身した朔であったが。
「……」
その振る舞いすらもユーベルコードの影響を受けていて。『周囲のモノを呪殺する』力を得ると同時に、理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続けるだけのモノと化す。
この場合、周囲にいるのはちゅんちゅんさまだけ。
「……」
無口に無表情に腕を振るう朔。呪詛が広範囲にばらまかれ、おびき寄せられたちゅんちゅんさまを呪殺していく。攻撃を受けて、正気に戻ったちゅんちゅんさまが一斉に朔に飛び掛かるも、その頑丈なくちばしが朔に届く前に、その命を刈り取られてしまう。
この場は、無邪気ゆえに一切の情を持たぬ、呪殺の幽霊が食らい尽くすのであった。
●後方の戦い
ちゅんちゅんさまの絨毯に空いた穴。
その後方にあたる箇所で明は七色の杖を振るっていた。『サンダーボルト』が再びちゅんちゅんさまを打ち据えていく。その攻撃に次々とちゅんちゅんさまが焼け焦げていくが、その数よりも増えるクローンの数の方が多い。明の前のちゅんちゅんさまたちが一斉に翼を広げる。
「……っ! かすりましたか。でも」
ばらまかれた羽根がガトリングガンの如く、明に迫る。咄嗟に展開したオーラの盾でそのほとんどを弾くも、数発は突き抜けて、明の頬をかすめる。
「ここで数を減らしながら、相手を引き付けますから」
頬の赤い血筋を腕で拭い、お返しのサンダーボルトを叩き込みながら明が叫ぶ。
「他の方は、少しでも先に進んでください」
他の場所は、クローン装置の破壊は任せた、と。明の意思に応えるように、他の猟兵たちは進軍を開始する。
●突破・サイド1
明の声に応えて、前進を試みるのは、天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)、煙晶・リリー(カッコイイと可愛いが両方そなわり最強に見える・f21371)、ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)。
「もっふもふ……無害そう、ですが」
ナイが黒剣を構えてちゅんちゅんさまと相対するが、そのもふまるい感じに思わず手を止める。
「なんか……こんな大量にチュンチュン鳴いてると可愛くない」
「……!」
しかし、リリーの言葉に、はっと真実を掴みとったナイ。
「過ぎたるは猶及ばざるが如しってこういう事だよね」
うんうん、と頷きながら、『七星《セブンスター》』の名を持つ水晶をリリーは手にして。
「いえ、油断も、情けも、かけられない、ですね」
正気(?)に戻ったナイの言葉に、百々が応える。
「可愛らしい容姿でも、オブリビオンだ。更に人の生命力を吸って生み出されるものならば、容赦はすまい」
「アトランティスの、人々の生命力。返してもらいます……!」
気持ちを強く引き締めて。3人はちゅんちゅんさまの超・大群へ立ち向かう。
「数は多いが、所詮は雑兵。強行突破を狙ってみるとするか」
そう言って百々はユーベルコード『巫覡載霊の舞』を舞い始める。直後、光を纏って神霊体に変身した百々の薙刀『真朱神楽』から放たれる衝撃波がちゅんちゅんさまを派手になぎ払っていく。
それに続くのはリリーのユーベルコード『剣の惑星』。
「ブレードって時点でもうカッコいいのに……」
自身でもちょっとうっとりしている(?)同心円状に展開した水晶ブレードを以て、超高速旋回による連続斬撃を繰り出すリリー。高速移動も合わせて全方位を斬り払いながら前進を進める。
「……うう、ちょっと可哀相かも」
ほぼほぼ直接斬り刻む関係でちゅんちゅんさまの悲鳴とかもダイレクト。
「私いま、ミキサーの気持ち……でも雀ジュースを作ったミキサーはあんまり無いかもしれない」
ジュースになっているかどうかも怪しいのはツッコまないでおきましょう。
圧倒的な範囲攻撃に翻弄されるちゅんちゅんさまたちであったが、攻撃を受ければ反撃するのもまた生命の本能。
翼を広げ、ある個体は飛んで突進し、ある個体は翼から羽根をガトリングガンの如く射出する。
「……っ!?」
猛烈な速度で飛んでくる羽根の弾幕をかわしきれず。百々はオーラ防御で羽根をいなし、それでも突き破ってきた羽根のダメージを神霊体の力で軽減する。
「はやいっ?!」
そしてリリーに向けて突進してくるちゅんちゅんさまの翼。初撃をなんとかかわして態勢を立て直そうとしたところへ第二波が襲いかかる。
「くっ……!」
これは食らう。リリーがそう思った瞬間、間に割り込んできたのはナイであった。その身を盾にして、翼による攻撃を全て受け止めるナイ。
「ナイさん!」
ずたずたに斬り裂かれていくナイの姿に思わず悲鳴を上げるリリー。しかし、次の瞬間。
「私は、死なない。私は、死ねない」
ナイが呟くようにして言葉を紡ぎ。その言葉が染み渡るようにして、傷が塞がっていく。
ユーベルコード『いつか壊れるその日まで』。ナイの全身を覆った聖なる光が傷を瞬時に再生させたのだ。
「私は、倒れない」
なおも続くちゅんちゅんさまの攻撃を一手に引き受けつつ、前進するナイ。いかに傷が再生しようとも、その痛みが無いわけではない。覚悟と激痛耐性で以て耐え。
「いき、ます……!」
念動力による後方からの吹き飛ばしを応用した猛烈なダッシュで一気に間合いを詰めるナイ。ちゅんちゅんさまに反応する暇すら与えず、黒剣でもふもふ無視の急所貫きで仕留める。そのついでに生命力吸収、アトランティスの人々の『生きる力』を奪い返すナイ。
その戦闘の様子にちゅんちゅんさまの注意がナイへ向けられる。
「おいおい、無視してくれるな」
自身への攻撃の手が緩んだ隙に、なぎなたを大きく何重にも振るう百々。刃が空を斬った回数だけ衝撃波が飛び交い、ちゅんちゅんさまを斬り刻み。
「そう、空中戦はカッコイイって忘れてた!」
可哀相って気持ちをいったん押し込み、空中戦へ持ち込むリリー。相手が空を飛んでいようとも、リリーだって負けはしない。
一進一退の攻防。その中でナイは再生を繰り返し、ユーベルコードの力で『自身の戦闘力を強化』する。
「これで、おわりに……します!」
周囲全てを範囲内に収めた、超広範囲生命力吸収。ナイから放たれた光が周囲を包み込み。光に触れたちゅんちゅんさまから活力がナイに奪い返されていく。
そうしてちゅんちゅんさまの殲滅を確認した3人は、クローン装置へと急ぎ、駆け出すのであった。
●突破・サイド2
ナイ、リリー、百々とは別の方向からクローン装置を目指すのは、木元・祭莉(オオカネコミミレッドメイド・f16554)と木元・杏(たれあん・f16565)の二人。
その二人の前に立ち塞がるのは、超・大量のちゅんちゅんさまだった。
「もふもふの海ー♪」
「……ちゅんちゅんさまが大群」
思わずわくわくする祭莉ときゅんとする杏。
「海に沈む都市、アトランティス。文明が進化し過ぎて神々の怒りに触れた? 踏み越えてはならない領域だったなら、今に甦らせてはだめ」
とかグリモアベースできりっとしていた杏はここにはいない。仕方ない、ちゅんちゅんさま、もふまるすぎるんだもの。
(はっ……!?)
杏は 正気に 戻った。
「これはなんていい装置とか思ってないっ」
そう、これは倒すべき相手なのです。
「ん、ココはおいらのノドの見せ所だね!」
大群を前に、祭莉が思いついた対策は音量攻撃。最近あんまり歌ってないとのことで、『えへんえへん』と喉の調子を整えつつ。
「うっし。衣装オッケー。スピーカーもオッケー。イントロ、スタート!」
掛け声と同時にダッシュする祭莉。ちなみに衣装は何故か鶏着ぐるみであった。
イントロの間に、ちゅんちゅんさまから羽根ガトリングが飛んでくる。それを如意棒みたいな棒でなぎ払っていく祭莉。しかし全てを叩き落とすのは難しく、祭莉の身体を羽根が斬り裂いていく。
「んー、結構血みどろだけど、耐性あるから痛くない♪」
足を止めず、イントロが終わる頃には、ちゅんちゅんさまの大群のど真ん中に到着した祭莉。ニッコリ笑顔で告げるのは。
「おいらのリサイタルへ、ようこそ! 360度、よーっく聞いてね!」
そして大きく息を吸って……!
『ぼええええーーーーーーー!!』(ユーベルコード『人狼咆哮』)
祭莉の声の直撃を受けたちゅんちゅんさまたちが次々と気絶していく。多少手加減したのだろうか?
「へへ、気絶するほど感動したー? じゃ、二番、いっきまーっす♪」
そう言って再びダッシュする祭莉。周辺のちゅんちゅんさまは次々と音量兵器の餌食となっていくのであった。
遠くから聞こえる兄の咆哮を何とかやり過ごして。杏はユーベルコード『白銀の仲間』を詠唱する。召喚されたのは、透明の大鷹が60体。
「よろしくね」
翼を撫でながら杏が声をかけて。
杏に向けて飛び掛かってきたちゅんちゅんさまを迎撃するように突撃していく大鷹たち。ちゅんちゅんさまたちのくちばしの一撃を大きな翼ではたき、あるいはいなして近くの地面に激突させる。
「地形の崩れは最小限に抑えて?」
大鷹が甲高い鳴き声を放つ。杏の意思に沿うようにして、大鷹たちはちゅんちゅんさまを駆逐していくのであった。
「あれ、杏ちゃんどこで追いついたの?」
ばったり杏と合流した祭莉は思わず首を傾げる。確か杏より先にクローン装置へ向かっていたはず、と。突き進む時に参考にしていた野生の勘が何故か杏の元に導いたようで。
「一緒に、いこう」
こくっと頷いた杏に続いて、祭莉もまたクローン装置へと駆け出していく。
●クローン装置を破壊せよ!
次々に、途切れることなく溢れ出るちゅんちゅんさまを薙ぎ倒しながら。
ナイ、リリー、百々、祭莉、杏の5人がクローン装置へと辿り着く。
真珠貝の中からまだまだ溢れ出てくるクローンのちゅんちゅんさまを。
「私が道を切り開く」
リリーの水晶ブレードが軽やかに斬り裂いて。
「あ、真珠見つけた!」
真珠貝にぽっかり空いた空間。そこに鎮座する真珠を祭莉が目ざとく見つける。しかし、再度、クローンが真珠貝の中を覆う。リリーがブレードを振るってもう一度見せたその隙へ。杏が変幻自在の白銀の光『灯る陽光』をねじ込む。
――ぱき。
真珠にひびが入り、クローン装置の稼働が鈍る。
「もう一度……!」
灯る陽光を振るう……前に、真珠の中にオーラを流し込む杏。それで以て住人たちをガードしたことを確認してから、灯る陽光を振るう!
――ばきっ!
明確に壊れる音を立てて、真珠が崩れ去る。そして中から解放される住人たち。
「あっ、ぶない」
巻き込まないように慌ててブレードを仕舞うリリー。
「これを、お返し……しますね」
ナイが住人たちにそう告げて。これまでの戦闘で吸収、体内に溜めることで取り返してきた住人の生命力をユーベルコード『生まれながらの光』に乗せて、返却する。
傷が癒えるとともに活力を取り戻す住人たち。
「後は、雑魚を掃討するだけだな」
真朱神楽を担ぎ上げ、周囲に目を向ける百々。実はさっきから体当たりとか翼とか羽根ガトリングとか、絶え間なくぶつけられているのだが、ちくっとする程度でダメージにもならない状況だった。
「よーし、やっちゃうかー」
祭莉が着ぐるみポーズを取って気合を入れる中、他の4人も得物を手にして、貝の外へ出る。
「ここからはコレの出番っと」
リリーが、弾数重視で細かく砕いた『七星』を乱れ撃ち。制圧射撃のように発射した七星が2回弾けて、ちゅんちゅんさまを着実に倒していく。
「民の命をただの道具のように扱う。ドクター・アトランティスは許せぬな」
真朱神楽から衝撃波を放ちつつ、百々の視線はアトランティスの中へ。しかし、今の戦況ではまだドクターの場所が掴めていない。
(討伐は望めぬのが口惜しいところだ)
その口惜しさを込めるようにして、なぎなたを振るう百々。
「三十五番……は終わったんだっけか?」
とりあえず、再び音波攻撃(人狼咆哮です)でちゅんちゅんさまを吹き飛ばしてく祭莉。時折仲間もダメージを受けているが、ナイの『いつか壊れるその日まで』で戦力強化に変換されるのでよしとしよう。
そのナイは相変わらずの戦法で、着実にちゅんちゅんさまを貫いていき。
「もう少しだけ、よろしくね」
杏の声に大鷹さんが鳴き声で応えて。上空に舞い上がった彼らは急降下でちゅんちゅんさまを捕食……じゃない、倒していく。
後方でひたすら敵の注意をひきつけていた明と、区画外で戦い続けていた朔もまた、周囲の変化に気付いていた。ほぼ同時に感じ取ったこと。それはちゅんちゅんさまの能力が格段に落ちたことであった。
「やりましたね」
後方で明が呟き、呼吸を整える。次の『サンダーボルト』はこれまでより一段と強力なやつをお見舞いするために。
「……」
区画外で朔が目を細める。ここからはもっと簡単に呪い殺せる、と。
大きな雷鳴が轟き、区画外からのちゅんちゅんさまの悲鳴が殊更に大きくなって。
程無くして、最後のクローンちゅんちゅんさまが倒され、消滅した。
今回のミッションは猟兵たちの大勝利で幕を閉じたのであった。
大成功
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