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雪とツールのコラボだみゃ?! マスクもあるにゃ。

#アルダワ魔法学園 #コラパン兄弟シリーズ

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#アルダワ魔法学園
#コラパン兄弟シリーズ


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「さぶいみゃー!」
「さむさむなのにゃ……」
 みゃーとか、にゃーとか。
 本日のコラパン兄弟は、蒸気ストーブの前で小さな身体をぷるぷると震わせつつ暖を取っていた。
 なんせ、即席で作り上げた雪の家の外は猛吹雪が吹き付けており、外に出ようものなら一瞬で凍り付くのではないかと言うほど寒いのだ。
 なんでこんなに寒いのか。
 その理由に心当たりがある二人ではあるが、いくらなんでも寒すぎる。
「にーちゃーん、降雪マシーンってお話は聞いてたけど、こんなものすごーく寒くなるなんて聞いてないにゃ……」
 黒猫ケットシー、コパンはぷるぷると寒さに震えながらオレンジ色のケットシー、ラパンをじと目で見ている。
「やっぱり、このマシーンを設置したおねーさん、変だったのにゃ……おかしなマスク着けてたし……」
「むぐぐぐ……これは製作班のねーちゃんにクレーム案件みゃ! 確かに雪は降ってるけど降りすぎみゃ! かっちこちのケットシーの氷漬けが二人分出来ちゃうみゃ! コラパン雪まつりってレベルじゃねーみゃ!!」
 やってられっかぁ!! ってな勢いで雪の家からどーんと飛び出したラパンが、吹雪く迷宮の中で真っ先に見つけたものがあった。
 黒くて大きな蝙蝠の羽。
 大きなツールボックス。
 一際大きなスパナ、それを操る黒い影。
 とんちんかん、とんちんかん。
「いーもんみーっけたっ! いったずーらいったずーらたーのしーいなーっと! ……ん?」
 おかしなマスクのおねーさんが設置したらしい降雪マシーンに、メチャクチャな細工をして楽しんでるヤツがそこにいて。
 くるっと振り返ったソイツは、ラパンと目が合うとつまらなそうな顔をしてスパナを握り直す。
「ちぇーっ、いいとこだったのに……まあいいさ、続きは猫をいじめた後にしよっと!」
 せっかくの楽しみを邪魔した猫どもを排除すべく、ソイツは雪原に降り立った。
 そっとガジェットに手を添えたラパンと、恐る恐る外に出てきたコパンは顔を合わせる。
「……にーちゃーん、お友達はきちんと選んだ方がいいにゃー」
「き、気を付けるみゃ。 ……って、ちっがーう!! あれグレムリンみゃあああっ!!」
 おみゃーの仕業かみゃー!!
 にゃー?!
 悲鳴と怒声が猛吹雪の迷宮に大きく響き渡り、妖精たちの大喧嘩が始まる。

●グリモアベース
「雪で作られた家は、かまくらと呼ぶんだったか?」
 ロアー・アレグリアス(ケットシーのマジックナイト・f02956)がそう問い掛ける中で、みゃーとかにゃーなどの悲鳴がフェードアウトしていく。
 グリモアを仕舞ったケットシーは、また世話をかけるなぁと頭をかりかりと掻いていた。
「とある女学生のグループが降雪マシーンと言うものを作り出してな。 それを迷宮の広い空間に設置して稼働させるから、どんな感じだったか感想を聞かせてほしい……って言うテスターに選ばれたのが、さっきのコラパン兄弟だ。 で、間の悪いことにその降雪マシーンにメチャクチャなイタズラを仕掛けて、そこら一帯を猛吹雪に変えてしまったヤツがいて、ソイツはグレムリンと呼ばれている」
 この悪戯好きな妖精型災魔は、あらゆる機械に不具合を発生させて破壊するのを心底楽しむ性質がある。
 アルダワ魔法学園で何かしらの機械が壊れたら、グレムリンの仕業だと噂が流れるほどに悪名高いオブリビオンだ。
「無論、諸君にはこのグレムリンを撃破してもらいたいというのが今回の我の依頼なのだが……まぁ、さっき見てもらった通り、現場はグレムリンが壊した降雪マシーンのせいでバカみたいな猛吹雪だ。 なにかしらの寒さ対策をしていかなければ、身体はあっと言う間に凍えきってしまい何もできなくなってしまうぞ」
 ロアーもまたもっこもこでふっかふかな防寒着をきちっと着こなして、猟兵たちに警告する。
 今の我のように服を着込むとか、炎系のユーベルコードで暖を取りながら戦うとか……もしかしたら寒さなんかへっちゃら、なんて者もいるかもしれないが、流石に薄着で行くのは推奨できない、と。
「幸い、現場に居合わせているラパンはガジェッティアだ。 グレムリン撃破後に少し時間を与えてやれば、ラパンは降雪マシーンを修理して吹雪を止められるはずだ」
 その後はせっかくの雪原だし、雪遊びでもしてきてはどうだとロアーはにやりと笑う。
 テスターとしてのレポート提出は、ラパンに任せてしまえば問題ない、とも。
「……しっかし、“おかしなマスクつけたねーちゃん”だったか? そんな目立つ学生がいたら、我が知らんはずがないんだが……」
 まあ、用心はしてくれと、ロアーは転移の準備を開始した。


四季臣
 八度目まして、四季臣です。
 ここまでOPを閲覧していただき、ありがとうございます。

 前回の「転校生、半月の成果」は七度目ましてでした。

 第1章は集団戦です。
 寒いし吹雪いてるし雪は積もってます、何かしらの対策が必要とされています。
 第2章はボス戦です。
 ここからは寒さが和らぎ吹雪も消えます。
 足元の雪だけは流石に消えません。
 第3章は日常パートです。
 ラパンの手で直った降雪マシーンのテスターになっていただき、雪あそびを楽しんで下さい。

●現地NPC
 ラパン・コラパンはケットシーのガジェッティア。
 コパン・コラパンはケットシーのビーストマスターです。
 第1章では、寒い寒い言いながらも頑張って応戦しています。
 第2章から、降雪マシーン修理のためにラパンが離脱します。
 第3章では、ラパンはかまくらでまったり、コパンは雪だるま作りをしています。
 ロアーも雪だるま作りに挑戦していますが、参加者様の接触がなければリプレイには登場しません。

 では、よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『グレムリン』

POW   :    スパナスマッシュ
【巨大なスパナ】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ツールボックス
いま戦っている対象に有効な【分解用の工具】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    ハイドアンドシーク
自身と自身の装備、【アイコンタクトをとった】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


みゃー、とか、にゃー、とか、きー、とか。
 コラパン兄弟とおぼしき声に混じって、甲高い声がもう一つ響いている。
 そこへ向かおうとした猟兵たちへ吹き付ける猛吹雪は、大粒の雪とあまりにも強い冷気を纏ってその足を止めさせた。
「にーちゃーん、転校生さんが来てくれてるにゃー!」
「おおぅ、またしてもグッドタイミング! アイツを懲らしめるの手伝ってくれみゃー!」
 雪原の中で交戦している二人のケットシーに猟兵たちは声を掛けられ、その戦いに加勢する。
「ちぇーっ、なんか増えちゃってら。 まあいいさ、なァお前ら、なんか面白そうなの持ってない? オレさまがぜーんぶぶっ壊してやるよ!」
 対しグレムリンは、巨大なスパナを軽く振り回した後、猟兵たちへ向けて攻撃を仕掛けてきた。
ファン・ティンタン
私は生き物じゃないし、寒さで凍えることも無いけれど…
過度の寒さは刃物の粘りが損なわれるから、そっちの方が心配かな

自身と装備を【オーラ防御】で覆い寒冷対応

…ん、【砕牙】が起きてる
何か斬らせてあげないと、怒るかな
荒っぽいのは好きじゃないんだけど…

大型で肉厚、獣の牙のような片刃の黒剣【砕牙】を使用
戦闘は被弾【覚悟】の【オーラ防御】任せ吶喊スタイル
刀に振り回される感じ

獣の息遣いさえ感じそうな異様※実際「ゲハハッ!」って声がする
刃からの【恫喝】するような【殺気】で敵に少なからず【恐怖を与える】ことが出来れば僥倖
敵の動揺の隙を見て【剣刃一閃】
獣の牙はスパッと綺麗には逝かせない、食い千切るかのように引き裂く


仇死原・アンナ
(あたり一面真っ白…こんな吹雪は見たことない、早く倒さないと)

同行者と共に共闘
【ブレイズフレイム】を使用。
自分と仲間の暖を取りつつ雪を溶かしながらグレムリンと戦闘

「極寒地獄を地獄の炎で制してみせる!」

出来る限り足下に気をつけて[力溜め]と[怪力]を使用して鉄塊剣を振り回して攻撃して蹴散らす

グレムリンからの攻撃を[見切り]で回避予定

回避できそうにないなら[武器受け]で鉄塊剣を利用して防御予定

(それにしても…降雪装置を置いたという奇妙な仮面の女性…何か怪しい気がするね…)
鼻水を啜りながらそう考える

アドリブ、絡みOK



「(あたり一面真っ白……こんな吹雪は見たことない)」
 広がる銀世界と、吹き荒れる異様な吹雪を目の当たりにした仇死原・アンナ(炎獄の執行人・f09978)は、乙女の意匠が成された大剣を握る手に力を込める。
 この寒さは猟兵の体力をも奪い取りかねないほどで、自分達よりも早く現場に到達しているコラパン兄弟の体力は間違いなく低下しているだろう。
 オブリビオンを早く倒さなければならない、そう考えるアンナの横に立っているのはファン・ティンタン(天津華・f07547)。
 防寒対策としてオーラを纏ってはいるファンだが、それ以外の対策はしていないようだ。
「……あなた、寒くないの?」
「私は生き物じゃないし、寒さに凍えることはないけれど……刃物の粘りが損なわれるから、そっちの方が心配かな」
 一振りのヤドリガミには別の心配事があるようだが、どちらにせよ寒いと本調子が出ないことに変わりないようだった。
「そう……なら、極寒地獄を、地獄の炎で制してみせる!」
 ブレイズキャリバーであるアンナは、自らの身体から噴出される地獄の炎を以て冷気を克服し、周囲の雪を溶かしていく。
 いきなり人の身体から炎が吹き出たと、グレムリンどころか現地人であるコラパン兄弟も驚きの表情を浮かべていた。
「にーちゃん! あのおねーさん燃えてるにゃー?!」
「みゃみゃー、転校生のやることはいっつも過激だみゃ!」
「ちぇっ、なんだよ気味の悪ィ炎出しやがって! まあいいさ、お前からぶっ壊してやる!」
 グレムリンはコラパン兄弟よりもアンナを驚異と見定め、巨大なスパナを振り上げてアンナに襲いかかってきた。
 スパナの猛攻をアンナは見切って回避したり、時に大剣で受け流したりしてその場を凌いでいる。
 慌てて加勢しようとするラパンよりも、速く動いたのはファンだった。
「……ん、砕牙が起きてる」
 何かを斬らせてあげないと、怒るという息遣いを感じ取ったファンはすかさず“それ”を手に取った。
 獣の牙を象ったような、片刃の黒剣は獲物がいると認識すると、その本性を露にする。
『ゲハハハァッ!』
「はっ?!」
 到底、ファンのものとは思えない不気味な声が黒剣から木霊する。
 黒剣“砕牙”から溢れ出す異様な殺気に怯んだグレムリンを、獣牙は容赦なく食い千切った。
「ぎぃっ?! いってぇじゃねーかこのッ……うわわっ?!」
 スパナを持つ腕を裂かれ、傷を庇うように下がったグレムリンをファンは、否、砕牙は逃がそうとしない。
 持ち主を振り回すような大振りの連続で、執拗にグレムリンを追い回しその小さくて黒い身全てを喰らおうと迫り来る。
「な、なんだよ気味の悪ィヤツばっか……!」
「いきなりよそ見しないで」
 そこへノーマークとなったアンナが、グレムリンへ地獄の炎を纏った鉄塊剣の一撃を横から叩き込んだ。
 甲高い悲鳴を上げつつ更に下がるグレムリンを追いながら、アンナはふと考える。
「(それにしても……降雪装置を置いたという奇妙な仮面の女性……何か怪しい気がするね……)」
 鼻を啜りながらも、今は目前の災魔を倒すのが先だとアンナは更に錆色の乙女を振りかざす。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ラビ・ラビィ
お前人様の機械壊すんじゃねーラビ!!
(ぷんすこらびらび/効果音)
てか埋もれるラビ!雪に埋もれるラビー!!

◆もこもこラビ
お手製のかんじき履いて
軽くてあったかいお洋服厚着してくラビ
まあラビは寒さは平気ラビ
…でもまあ、いざというとき脱げるのは便利ラビ

◆ラビラビリサイタル・再び
まずは動きを止めるに限るラビ!

ユーベルコードプログラム【execConfusionSong/.#Rabi】実行ラビ!
『対象捕捉、演算終了。さあ、ラビの虜になるラビ!』
…ラビ?前も見たラビ?
仕方ないラビ、攻撃の手数がないラビ
せめて違う曲にしてやるから見逃すラビ

雪の中で歌が通じるか、ラビ?
そこは届く様に歌うラビ。通じるラビ(真顔


グァーネッツォ・リトゥルスムィス
例え火山地帯や毒沼だろうと肌を晒すのがバーバリアン!
と言い張りたい所だがグリモア猟兵がやめとけって言う位だから
ここは素直に防寒しておこう・・・・・・

頭は帽子とゴーグルとマフラー、
服はマシーンが直った後の為に脱ぎやすい様に防寒コート、
雪山用靴も履き暖かい湯が入った水筒も持ってくぜ

グレムリン達にはアースジャイアントで呼ぶ大地の巨人で応戦だ
降雪マシーンやコラパン兄弟のかまくら、
蒸気ストーブを巻き込まない様気をつけるぞ

吹雪や積もった雪で動き難いのを
大地の巨人の巨大武器による範囲の広さでカバーだ
敵のスパナや工具を破壊して攻撃手段を減らしつつ
野生の勘で透明からの奇襲にもカウンター食らわせてやるぜ



みゃーとか、にゃーとか、きーとか、ぷんすこらびらびとか。
 猛吹雪の雪原にもう一つ、とってもぷんすかしている効果音が追加された。
「お前人様の機械壊すんじゃねーラビ!!」
 ラビ・ラビィ(らびびうむ・f00825)はぷんすこらびーっと雪原に走り込むが、予想以上に降り積もった雪の深さに大苦戦だ。
「てか埋もれるラビ! 雪に埋もれるラビー!!」
「大丈夫か、ラビ!」
 そんなラビを助け出したのはグァーネッツォ・リトゥルスムィス(超極の肉弾戦竜・f05124)だ、小さなラビの体を雪から引っ張り出すと、アンナの炎で雪が溶けきった方へとぽーんと投げる。
 お手製のかんじきでしっかりと着地し、もこもこスタイルの洋服についた雪をぱぱっと払ったラビは、グァーネッツォへらびっと手を降った。
「助かったラビ、ありがとラビー!」
「おうよ! ……例え火山地帯や毒沼だろうと肌を晒すのがバーバリアン! と言い張りたい所だが」
 そこはグリモア猟兵がやめとけって言うほどだからと、グァーネッツォもしっかり防寒スタイルで召喚されていた。
 頭には帽子やゴーグル、マフラーなど、二人の準備は多少異なるところもあるが、共通していたのは“降雪マシーンが直り、吹雪が止んだ後に脱ぎやすい服装”であることだ。
「おー、ラビとグァーネッツォも来てくれたみゃ、助かるみゃー!」
 くるっとラパンが振り返って、二人に向けて手を振ってくる。
 グァーネッツォ達もそれに応えた頃、ファンとアンナが追い立てていたグレムリンがすっと姿を消した所を目撃していた。
「きししっ、ぶっ壊し甲斐がありそうなヤツみっけ!」
 グレムリンのニヤケ面とその台詞を聞き逃さなかったグァーネッツォは、次に狙われるのはラビだろうと判断し、急いでラビの元へ駆け寄る。
「ふふん、姿を消してもラビの歌からは逃れられないラビ!」
 そしてラビも、今回も動きを止めるラビ、とシンフォニックデバイスを取り出し、お得意のプログラムを発動させる。
「対象捕捉、演算終了。 さあ、ラビの虜になるラビ!」
 ユーベルコード、execConfusionSong/.#Rabi(ラビラビ・パニック)。
 電脳魔術を仕掛けた曲がラビから放たれ、猛吹雪の音すら突き破るメロディが迷宮中に響き渡る。
「みゃ、前とは違う歌みゃー」
「新曲ラビ!」
 効果は同じだけど新曲だから見逃すラビ、とラビの歌が響くと、その近くにグレムリンが姿を現した。
「な、なんだァこの歌……か、身体が勝手に?!」
 不意打ちでラビを攻撃しようとしていたのだろうが、ラビの歌の虜になってしまったグレムリンは、その場をくるくると回るように踊り出してしまった。
「おおいラパン! 降雪マシーンってどれだ?!」
「あ、あれみゃ!」
 ぴ、とラパンが指差す機械を確認した後、よしわかったとグァーネッツォもユーベルコード、アースジャイアントを召喚する。
 降雪マシーンから放たれる猛吹雪を遮るように呼び出された大地の巨人は、その身を以て猟兵たちの風避けとなったのだ。
「暖は取れねえけど、吹雪を直接受けないってだけでもかなり違うだろ! 行くぜ!!」
 コラパン兄弟のかまくらや蒸気ストーブは壊すなと、グァーネッツォは巨人に伝えることも忘れず、巨人は手にした巨大な戦斧をグレムリンに向けて叩き落とす!
「ふギャッ?!」
 圧倒的な質量に押し潰されたグレムリンにトドメを仕掛けるべく、グァーネッツォは自身も武器を振るって追撃を放った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アスター・ファラデー
靴も履いてコートも着て帽子もかぶって、防寒をキッチリして依頼に臨む
「寒いです、ね……イタズラっ子は、成敗する、のです……」

【サモニング・ガイスト】でケットシーの古代戦士の霊を召喚
先行させてグレムリンに斬りかかってもらう
「戦士さん、やっちゃってください……」
私は後方から、戦士さんの援護、です

戦闘が終わったらコラパン兄弟のもとへ
「コパンさんに、ラパンさん、大丈夫でしたか……?肉球、しもやけになってない、ですか……?」
冷えていたら両手で包んで、暖めてあげます……



 みゃーとか、にゃーとか、ぷんすこらびらびとか。
 きーって声はそろそろ息も絶え絶え、そんなところへ召喚された猟兵もまたキッチリ防寒して現れた。
「寒いです、ね……イタズラっ子は、成敗する、のです……」
 コートも着て、帽子も被って、肉球保護のために靴も履いたアスター・ファラデー(ルーンの繰り手・f02089)は、ぺしゃんこにされた後のグレムリンの姿を確認すると、ユーベルコード、サモニング・ガイストを発動させた。
 アスターに召喚された古代のケットシー戦士霊は、手にした剣をちゃきっと構えてグレムリンを睨み付ける。
「ち、ちぇーっ、なんだよちょっとイタズラしたぐれーでこんな大勢来やがって!」
「戦士さん、やっちゃってください……」
「でかぱんもやっちゃうにゃー!」
 再び姿を消そうとしたグレムリンだが、ダメージを受けすぎて飛ぶこともままならない。
 その状態で逃げようとしても、降り積もった雪に足跡がくっきりと残るので、その位置はバレバレだ。
 そこへ容赦なく攻め立てるのは、アスターの戦士霊とコパンの黄金ライオンの双擊。
 鋭い剣と爪の連携攻撃がグレムリンの身を切り裂き、その身を露にしたグレムリンはぱったりと雪原に倒れ伏した。
「ちっくしょう……もっとイタズラ、したかったなァ……」
 愛用であったろうスパナとツールボックスを遺して、グレムリンはその姿を雪の中に沈めて消した。
「コパンさんに、ラパンさん、大丈夫でしたか……? 肉球、しもやけになってない、ですか……?」
「はうう、大丈夫ですにゃー」
 きゅ、とアスターに両手を握って暖めてもらっているコパンはほくほくと頷いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユリ・アップルヤード
「必要なものがあれば、自分の手で作る! それが技術屋!! というわけで、事が済んだらなんか考えよっか」

動きが機敏な相手には相応の戦術があるさ!
アップルガレージスクランブルで、コロマルとリアンをけしかけよう。
リアンの鉄柱で大まかに回避ルートを絞って、私自ら解体用工具で殴りかけてさらに絞り込むよ。加えて、コロマルは機動力とガトリングを生かして追い込みをかけて、徹底的にルートを絞り尽くす。
絞り尽くしたルートに対して、クロスファイアになるように万能型ドローンルーと戦闘用機械兵ヒューズを配置。
レンジに入った瞬間、一気にビームライフルと実弾の嵐を浴びせてやろう。
それで落ちなきゃ、さらにリアンで追撃だ。



「必要なものがあれば、自分の手で作る!  それが技術屋!! というわけで、事が済んだらなんか考えよっか」
 ざっ、と降り積もる雪を踏みしめて参上したユリ・アップルヤード(パーツ屋「アップルガレージ」・f00153)の姿を見て、ラパンはその目をきらっきらぁと輝かせて出迎えた。
「ユリねーさぁーん! 来てくれると思ってたみゃああっ!」
「よしよし、今日も賑やかなラパンくんの為にパパっとやっちゃおう! ……って、もう終わっちゃってる?」
 雪原に沈んでいるツールボックスを見つけて、ユリは一歩遅かったかぁと頬を掻いた。
 なら壊れてる降雪マシーンをどうにかしようと視線を泳がせた時……視界に映ったツールボックスの蓋が、ひとりでに開いたのだ。
「まだ終わってなかったね! さぁおいで、うちの工房の傑作達!」
 ユリのユーベルコード、アップルガレージスクランブルによって、機械巨人のリアンと偵察ロボットのコロマルが戦闘体制に移行する。
「リアン、コロマル、機械の残骸以外はチリにしてよし!!!」
「あ、雪のおうちは避けてほしいみゃー!」
 リアンの鉄柱がツールボックスに振り落とされると、そのツールボックスは叩き潰される寸前でふわっと宙に浮いて鉄柱を回避した。
 そのすぐ後に、倒されたフリをしたグレムリンがくっきりと姿を表して驚愕の表情を浮かべる。
「ななな、なんでバレたんだよぅ?! 油断したとこを不意討つ予定だったのに!」
「技術屋が商売道具置いて消えるわけないでしょ!!」
 慌てふためくグレムリンを、ユリは解体用工具を振るってさらに追い詰め、コロマルのガトリングが逃走ルートを更に絞る。
 グレムリンの逃走先には、トドメと言わんばかりに万能型ドローンのルーと、戦闘用機械兵のヒューズが配置され……ビームライフルとガトリングの嵐が巻き起こる。
「フギャーーーッ?!」
 光線と実弾に晒されて、グレムリンは今度こそその小さな身を撃ち尽くされ……そこにはスパナもツールボックスも残らなかった。
「……出てこなかったらやられなかったのにみゃ」
 そしてやっぱり目を輝かせているラパンは、その手並みに惚れ惚れすると同時に、徹底的に仕留められたグレムリンの事をほんのり哀れんだ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『サキュバスマスク』

POW   :    エナジー・ドレイン
【接近しての掴み 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【抱擁→精気吸収攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    サキュバス・アーツ
【拳・脚・お尻など、身体の一部を使った打撃】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    セクシー・パフォーマンス
自身の【過剰に色気を振りまくアピール 】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠鏡繰・くるるです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 こうしてグレムリンを撃破することに成功した猟兵たち。
 ラパンはさっそくグレムリンに破壊された降雪マシーンの修理に入ると、その一帯に吹き荒れていた吹雪は徐々にその勢いを収めていった。
「ふぃー、完全に直るまでもうちょいかかるかみゃー」
「あ、にーちゃーん、マスクのおねーさん来たにゃー」
「みゃみゃ! 壊れたのバレる前にぱぱっと直す……みゃ……?」
 コパンの声に振り返ったラパンが見たもの……それはコパンの言う通り、おかしなマスクのおねーさんだった。
 おねーさんはこんな寒い場所であるにも関わらず露出の多い服装で、背中には蝙蝠の羽が生えてたり、お尻には尻尾が生えてたりしている。
「……マスクって、そっちのマスクかみゃー!!!!」
「にゃー?!」
「あれはサキュバスマスクだみゃ!! 女の子の身体を勝手に乗っ取って、男も女も問わず精気を集めるためにムフフな攻撃を仕掛けてくる、れっきとした災魔みゃ!! なんで気づかなかったみゃー!!」
 兄猫が弟猫をぺちぺちしている間にも、おねーさんことサキュバスマスクは魅惑的なポージングをキメながら迫ってくる。
「うふふ……かわいいかわいい猫ちゃん、こんなところにずぅっといて寒かったでしょぉ? おねーさんが、暖めて、あ・げ・る☆」
「あ、オイラ彼女いるからそういうの遠慮してますみゃ」
「遠慮してますにゃ!」
 ばっさりとサキュバスマスクの誘いをぶった切ったコラパン兄弟。
 ラパンはマシーンの修理に付きっきりになっているので、コパンが勇気を振り絞って黄金のライオンに騎乗した。
「にーちゃん、サキュバスマスク付けてるおねーさんは助けられるのにゃ?」
「大丈夫みゃ! サキュバスマスクは宿主の身をきちんと守るから、全ダメージはマスクにいくみゃ! どーんとやっちまえみゃ!!」
「わかったにゃ、どーんとやっちまうにゃー!!」
 応戦体制のコパンと共に、猟兵たちもサキュバスマスクと戦うための準備を開始する。 
ユリ・アップルヤード
「んー。12点。寒い中の努力は評価しよう。それでウォーマシンみたいな機械生命体だったら95点あげた」

見るからに近接型だね、レスラーみたい。
今回は戦法を変えよう。
リアンはいつも通り、鉄柱と大楯で武装。薙ぎ払いと叩きつけで面で制圧していこう。
私とヒューズはリアンの首の横あたりに乗っかるよ。タンクデサントならぬ、リアンデサントさ!
ヒューズは狙いがつき次第、射撃。私は索敵しつつ指示。
コロマルとルーは私の直掩につきつつ、リアンの援護射撃。
一か所に固まることで防衛をしやすくするよ。
敵が攻めあぐねたり、態勢を崩したりで隙が出た瞬間、ヒューズに銃剣突撃をさせよう。
そして零距離射撃からのShoot&Bombだ。


グァーネッツォ・リトゥルスムィス
オレはああいう格好されても平気派だが、オブリビオンに乗っ取られるのは真平ごめんだ
名も知らぬ女子を助け出さねば!

アースジャイアントで召喚するのは巨漢や力士みたいに体が横幅にも広い大地の巨人だ
縦はオレの2倍の192cm、横もそれなりにデカければオレや他人に接近戦仕掛けるのは多少難しかろう
大地巨人をオレ達よりも前に出し、敵マスクの動きの邪魔をしつつ攻撃攻撃!
万が一巨人を超えて近寄られたら帽子やゴーグルを投げて目晦ましさせて間合いを取るぜ
とにかく掴まれたら危険な気がするからな

敵マスクを倒せたら女子の救護を
持っている水筒の湯を分けたり、
オレサイズの小さいコートを使ってでもお腹を冷やさない様にしたいぜ


ファン・ティンタン
ねぇ、なんでそんな寒い格好してるの…?

コラパン兄弟の言葉を耳にしてやっと納得、戦闘へ

マスク以外は普通のヒトって事だし、少しは遠慮しておこうか
【砕牙】は鞘に仕舞い、懐から呪われた紫手鏡【千呪鏡『イミナ』】を出す

イミナ、たまには私以外から召し上がってくれないかな…?
UC【大怨声】により【呪詛】を乗せた半実体を持つ怨嗟で敵を攻撃
敵に当たれば呪いにより【生命力吸収】、当たらずとも辺り一面に呪場を広げる
一度で当たらないなら【2回攻撃】を狙う
接近戦を得意そうな相手に敢えて捕まり、逃がさぬよう固く【手をつなぐ】

少しキツいけど…イミナ、これでいい?
呪場の【地形の利用】で【力溜め】込んだイミナの零距離【大怨声】



 おねーさんことサキュバスマスクは、猟兵たちの前に現れてから不機嫌だった。
 なんといっても、降雪マシーンだなんて面白そうなギミックを運んでいる女学生を運よく乗っ取れて、その降雪マシーンのテスターに選ばれていたのが小さなもふもふことケットシーの兄弟。
 更に都合良く、イタズラし甲斐のある玩具を探してるグレムリンをあれやこれやと誘導して、見つけてくださいと言わんばかりの位置にマシーンを置いてやる。
 そうこう手間をかけて、吹雪に凍える猫兄弟を作り出し、その後は特に妨害も抵抗もなくかわいい猫ちゃんから精気を楽々奪える……はずだったのに。
 降雪マシーンを修理した猫兄弟からバッサリ拒否された挙げ句。
「……ねぇ、なんでそんな寒い格好してるの……?」
 やたら白い女の子からはなにか可哀想なものを見るような目線を向けられ、更に、更にである。
「んー、12点」
 見慣れないツナギを着た子からは散々な採点までされているのだ。
「寒い中の努力は評価しよう。 それでウォーマシンみたいな機械生命体だったら95点あげた」
「散々わたしの邪魔しておいてなんなのよその言い草?!」
 そんなわけで、ファンとユリのまるで容赦ない口撃でサキュバスマスクはむきーっと地団駄を踏んでいた。
「オレはああいう格好されても平気派だが、オブリビオンに乗っ取られるのは真平ごめんだ」
 ラパンの説明が正しければ、この戦いにおける救出対象はマスクを付けている女学生と言うことになる。
 名も知らぬ学生を助けねば、とグァーネッツォも武器を強く握り締める。
「見るからに近接型だね、レスラーみたい」
 戦法を変えようと、ユリはヒューズと共にリアンの元へと後退する。
「予定は大幅にズレたけど、もういいわ! 猫ちゃんの代わりに貴女たちから精気を奪い尽くしてあげる!」
「おっとそいつもごめんだ!」
 サキュバスマスクの接近を予期したグァーネッツォは再びアースジャイアントを召喚する。
 先程グレムリンを叩き潰した巨人ではなく、まるで防波堤のように横幅が広いその巨人は、グァーネッツォや猟兵を庇うように両腕を広げた。
「あら、それで壁になったつもり? 高さが足りないわよ、高さが!」
 マスクをつけた顔が妖艶に歪む。
 サキュバスマスクは巨人の腕を避けつつ、その巨体を踏みつけて高く跳躍する。
 宙を舞うサキュバスマスクは、そこからグァーネッツォを捉えようと狙いを定めるが、それに対しグァーネッツォは溌剌と笑って答えた。
「聞いたかユリ、高さが足りないってよ!」
「それ、うちのリアンを見ても同じこと言える?」
 機械巨人リアンの首の横辺りに乗っかったユリが不敵に微笑む。
「これぞタンクデザントならぬ、リアンデザントさ! コロマル、ルー、援護を!」
 ユリの索敵と指示の元、リアンは鉄柱をサキュバスマスクに向けて真っ直ぐに叩き落とした。
 その強烈な攻撃を、身を捻るとこで回避したサキュバスマスクだが、そこへコロマルとルーによる援護射撃が加わり、サキュバスマスクに後退を余儀無くさせる。
 そこへ動き出したのは、砕牙を鞘に収め、紫手鏡の“千呪鏡『イミナ』”を取り出したファンだった。
「イミナ、たまには私以外から召し上がってくれないかな……?」
「な、なによこれ……体がっ」
 ファンのユーベルコード、大怨声……千呪鏡『イミナ』からの怨嗟が放たれた地点に呪場が形成され、後退したサキュバスマスクの動きを制限する。
 コロマルとルーの援護射撃、グァーネッツォの巨人による腕振り攻撃も手伝って、サキュバスマスクは体勢を大きく崩した。
 ユリと同じく、リアンの首辺りに捕まっていた機械兵ヒューズが突撃、その手に持つ銃剣をサキュバスマスクに押し付けた。
「ヒューズの目からは逃げられない、」
 引き金を的確に引かれ、弾丸がサキュバスマスクを貫けば。
「そして、リアンのパワーは誰にも止められない!」
 ユリのユーベルコード、Shoot&Bombが成立する。
 ヒューズのゼロ距離射撃を合図に、リアンのダブルスレッジハンマーがサキュバスマスクの頭上に叩き落とされたのだ。
 脳天から超巨大な質量に叩き潰されたサキュバスマスクを見て、コパンは思わず目を伏せた。
「……にーちゃーん、マスクに乗っ取られてるおねーさん、ほんとに大丈夫にゃ?」
「大丈夫みゃ。 ……たぶん」
 ラパンもちょっと自信なさげになってきたが、あれほどの打撃を受けてもなおサキュバスマスクは這い上がろうとしてくる。
「っく、なかなか激しいじゃない……ッ」
 お返しに、とユリへ攻撃を仕掛けようとするサキュバスマスクの手を掴む者がいた。
「少しキツいけど……イミナ、これでいい?」
「ちょ、なによ貴女、放しなさ……ああぁっ?!」
 サキュバスマスクを逃がさぬよう、固く、固く手をつないだファンは先程のヒューズと同じように、ゼロ距離からの大怨声を発動させる。
 呪場の中央にいるファンの力は高められ、その呪いの力はサキュバスマスクを多きく苦しめた。
「ああっ、そんな……精気を奪うどころか、こんなに縛られるだなんてぇ……!!」
「おいおい、オレを忘れてねぇか?!」
 そこへアースジャイアントの横を通り抜けたグァーネッツォが、竜骨斧を担いでサキュバスマスクに迫り、その巨大な一撃を以てさらに叩き潰した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

仇死原・アンナ
…なんとも妖しい…いや怪しい女性ね
寒いしさっさと倒してしまいましょう…
呆れながら鼻を啜りつつ武器を構える

同行者と共闘
【絶望の福音】を使用。敵からの攻撃を[カウンター]で反撃
鉄塊剣を[怪力]と[なぎ払い]で振り回し
拷問器具を放ち[傷口をえぐる]と[マヒ攻撃]でじわじわ痛めつけるつもり
「その淫乱な仮面を剥ぎ取ってやるから大人しくしなさい…!」

敵を無事倒せたら剥ぎ取った仮面を地獄の炎で燃やしてしまいましょうか
「火あぶりに処す…なんてね…」

アドリブ、絡みOK


アスター・ファラデー
吹雪が収まってきて、戦いやすくなりました、ね……
サキュバスマスクさん、覚悟です……

【衝撃波】を放って雪を蹴上げ、サキュバスマスクさんの足を止めてから【ジャッジメント・クルセイド】で攻撃します
「マスクが本体だというなら、マスクを壊せば解決、ですよね……」
聖なる光で悪しき仮面を破壊するのです
壊せなくても顔に向かってくる攻撃、怯ませられれば儲けもの、です

それにしても、こんなに寒いのにサキュバスマスクに乗っ取られたお姉さんはこんなに薄着で、戦闘が終わった後に風邪を引いたりしないのでしょうか
「毛皮を着た私達でも、こんなに寒いのに……不思議です……」



「吹雪が収まってきて、戦いやすくなりました、ね……」
「それでも寒いし、さっさと倒してしまいましょう……」
 アスターとアンナもサキュバスマスクに更なる攻撃を加えるべくそれぞれ武器を構える。
 グァーネッツォやファンの猛攻を振り切り、サキュバスマスクが次に狙ってきたのらアスターだった。
「あらぁ、ここにも猫ちゃんがいるじゃない! ほうらこっちにおいでなさい、おねーさんが暖めて」
「サキュバスマスクさん、覚悟です……」
「問答無用?! いやぁん!」
 過剰に色気を振りまくアピールをしたサキュバスマスクに突き刺さったのは、アスターが放ったジャッジメント・クルセイドの光だった。
 今回のマスクはケットシー好きらしいが、当のケットシーには絶望的なほど拒絶されている。 なんて哀れな。
 アンナも呆れながら、それでも倒さねばならぬ敵だからとサキュバスマスクに接近戦を仕掛ける。
「その淫乱な仮面を剥ぎ取ってやるから大人しくしなさい……!」
「せっかく手にいれた身体なのに、簡単に剥がされてたまるものか!」
 天からの光を避けながら、サキュバスマスクはアンナへ素早い連続攻撃を仕掛けてくる。
 乗っ取られた身体とは思えぬほどスピーディーなサキュバス・アーツだが、アンナはその連撃を“まるで10秒先の未来を見てきたかのように”回避していく。
 ユーベルコード、絶望の福音を用いた猟兵を捉えられる敵というのは数少ない存在で、今回のマスクはそれに値しなかったようだ。
 アンナはサキュバスマスクの攻撃に合わせて、その怪力を以て鉄塊剣をなぎ払うカウンターで対応する。
 切り払った箇所へは追撃として拷問器具を放ち、傷口をえぐる攻撃で執拗にサキュバスマスクにダメージを与えていく。
「ああっ、ちょっとやめてッ、激しすぎるわぁっ!」
「マスクが本体だというなら、マスクを壊せば解決、ですよね……」
 アスターは後方から衝撃波を放ってサキュバスマスクの体勢を崩しつつ、天からの光でマスク本体をピンポイントで狙い撃つ。
 それにしても、ブレイズキャリバーであるアンナでさえ鼻を啜るほど寒いのに、サキュバスマスクはこんなに薄着で大丈夫なのだろうか……アスターは首を傾げていた。
「毛皮を着た私達でも、こんなに寒いのに……不思議です……」
「そこもマスクが守ってるのかもにゃー」
 黄金のライオンに騎乗したままのコパンも、ガジェットの部品をぽい投げ援護しながらそんなことを推察していた。
 アンナも仮面が剥がれたら、その仮面を火あぶりに処すことを考えていたのだが、決着の時はまだまだ先のようだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ユリ・アップルヤード
「思ったよりタフだねぇ。よし、3点プラスで15点にしてあげよう!」

それじゃ、ここらへんで畳み掛けていこうか。
リアン、コロマル、ルーのリミッターを解除。
コロマルとルーは機動力を生かして、制圧射撃しながら追い立てよう。お互いに射撃のタイミングを微妙にずらして、切れ間無くいこうね。
追い立てた先で私とヒューズが近接戦を仕掛けよう。
制圧射撃、近接2人、ここまでの負傷も考えれば、余裕はなくなるはず。
そして精気のために私を狙うと思うんだ。
そこが狙い目さ。来た瞬間にリアンをフルスロットルで割り込ませて、カウンタータックルを全力でぶつけてやろう。
態勢を崩したところに全射線を集中。加えてリアンの鉄柱で滅多打ちだ。


ソフィーヤ・ユリエヴァ
弱った今こそより精気を求める事でしょう
無防備に両手を広げ受け入れる構えを取り、女生徒を抱きしめて逆に拘束ですの

私の精気、欲しいのではなくて?(聖者の光を放ち
多少精気を吸われたところで献身致しましょう
……ふくよかな胸や柔らかな肌を堪能してしまうのは不可抗力、決して邪まな意図はありませんわ(キリッ
私も小さくはない(D)のですが、なんという破壊力でしょう……(頬染め

けれど『困りましたわ』
健全な一線を越えぬ内に【聖女の信奉者】に助けて貰いましょう
私の精気を吸うのに夢中になっていれば、絶好の好機ですの

仮面が剥がれれば身体が冷えて辛いでしょう
防寒着を着せて温めますの
この時は聖者として純粋に

アドリブ歓迎


グァーネッツォ・リトゥルスムィス
お前の気持ちを聞けば聞く程身勝手な奴だとよくわかったぜ
オブリビオンとしてだけでなく、猫と女子の敵としても絶対に倒す!

見切りと体術の戦闘知識で掴まれない様に間合いを取り、
野生の勘で頃合いを見計らって槍を当てるとフェイントで見せて、
怪力で雪を巻き上げ地形の利用で目晦ましして
敵の戦闘リズムを崩し絶好のチャンスを作る!
今度こそ槍投げで槍を当ててドラゴニック・エンドを発動させるぜ!

召喚するのはオモチャを司る竜!
猫のぬいぐるみも一緒に吐き出すブレスを敵マスクに食らわせてやれ!
そんなに猫好きなら猫(のぬいぐるみ)を直接ぶつけられても良いよな!?

あ、戦闘終了後は引き続き乗っ取られてた女子の救護をしようと思うぞ



「ああっ、こんなはずじゃ、こんなはずじゃなかったのにぃっ!」
 猟兵たちの怒濤の攻撃を一身に浴び、サキュバスマスクも悲鳴染みた声を上げてガードに専念する。
 なんせ今もコロマルとルーの援護射撃は継続されているし、それを突破しようにもアスターの天から差す光が接近を許さない。
 そもそも掴んでからの抱擁、それからの精気吸収がサキュバスマスクの主軸となる攻撃なのに、逆に掴んだら危険なファンがいるのだ。
 とはいえ、サキュバスマスクに同情の念を送る者はこの場にはいない……グァーネッツォは竜骨斧から竜槍に持ち変え、その刃先をサキュバスマスクに向けた。
「お前の気持ちを聞けば聞く程、身勝手な奴だとよくわかったぜ。 オブリビオンとしてだけでなく、猫と女子の敵としても絶対に倒す!」
「えっ、なんで女子の敵になってるのわたし?!」
 それは女子に勝手に取り付くマスクだからだと思います。
 アンナの攻撃を受け続けるサキュバスマスクの前に、グァーネッツォが飛び込んで槍を振りかぶる。
 その動作を見たサキュバスマスクは防御の体制を取るが、その振り上げはフェイントだ。
 グァーネッツォの槍は雪中に深々と突き刺さり、ドワーフの怪力を以て地形をひっくり返すかのように雪を巻き上げて目眩ましとする。
 足元まで掬われたサキュバスマスクに、グァーネッツォはユーベルコード、ドラゴニック・エンドを放った。
 投じた竜槍はサキュバスマスクに命中すると、オモチャを司る竜が現れて追撃のブレスを放つ。
 そのブレスに混じって、猫のぬいぐるみまで飛んで来るというおまけ付きだ。
「そんなに猫好きなら、猫を直接ぶつけられても良いよな?!」
「いやぁん、本物じゃないからいやぁぁん!」
「思ったよりタフだねぇ。 よし、3点プラスで15点にしてあげよう!」
 みんなでぶっ叩いてもなかなか壊れない、そんな頑丈さにユリも採点をつけ直した。 ただし3点だけ。
 とはいえそこまで長引かせたくはないかな、とユリはリアン、コロマル、ルーのリミッターを解除する。
 元より統率されていたコロマルとルーの援護射撃はさらに苛烈に、そして的確に、互いの射撃タイミングをずらすことで切れ間無い継続攻撃を繰り返す。
 ユリはリアンから飛び降りてサキュバスマスクに接近戦を仕掛ける、その横には機械兵ヒューズを従えての連携攻撃だ。
「ああああっ!! もう猫じゃなくてもいいっ、どうせ散るならせめて、せめて精気を奪ってからァッ!!」
 前に出てきたユリ目掛けてサキュバスマスクがその手を伸ばす……あまりの劣勢に、ユリが前に出たこと自体が罠だと気づかずに。
「リアン、コロマル、ルー。 何も気にせず暴れておいで。 私が見たいのはーー」
 ーー貴方達の、躍動だけ。
 全戦闘ロボットによる一斉掃射、フルスロットルで割り込んだ機械巨人リアンのカウンタータックルに、サキュバスマスクはボールのように高く激しく打ち上げられた。
 その身が雪原に落ちるまでの間にもコロマル、ルー、ヒューズの射撃を受け、更にリアンの鉄柱が再び叩き潰す。
 流石にこれでもう終わっただろうと、その一部始終を見ていたコラパン兄弟は思った……が。
「ま……まだ、まだよ……。 わたしは、まだ……ッ」
「……あんだけ食らってまだ剥がれないのかみゃー?!」
 ラパンはあまりの執念に全身の毛が逆立つんじゃないかってくらい身震いしていた。 弟のコパンはちょっぴり涙目である。
「救われぬ者に救いを。 裁かれぬ者に裁きを」
「にゃ?」
 コパンが振り返った先に、聖女が一人降り立った。
 ソフィーヤ・ユリエヴァ(人間の聖者・f10512)はさくさくと雪原を歩み、息も絶え絶えなサキュバスマスクの前で立ち止まり……両手を広げる。
「私の精気、欲しいのではなくて?」
 あたかも全てを受け入れんとばかりに、慈悲の光を放ちながら参上した聖女ソフィーヤに、オブリビオンであるはずのサキュバスマスクも救いを求めるように手を伸ばし、そして抱擁してしまった。
 ソフィーヤも広げた腕を閉じ、サキュバスマスクの体をしっかりと抱える……ふくよかな胸や柔らかな肌を堪能してしまうのは不可抗力、邪な意図はありませんとキリッとした表情で仲間に振り返る。
「……にーちゃーん、サキュバスマスクに取り付かれたおねーさんに抱かれるのって危ないんじゃなかったにゃ?」
「コパン、マスクの後ろ」
 ちょいちょい、とラパンはオレンジの手でサキュバスマスクの後ろを指差すと。
「けれど、困りましたわ」
 ソフィーヤが頬を赤らめながらそう呟くと、サキュバスマスクの背後にぬっと現れた“聖女の信奉者”……ソフィーヤを妄信する熱狂的な女性信徒が現れ……その身を怒りに震わせながら聖痕刻まれる拳を握りしめた。
『オブリビオンの身でありながら、ソフィーヤ様の施しを受けようとは!! 身の程を知りなさい!!』
 ごっすん。
 熱狂的な女性信徒は、ボクシングだったら確実に反則負けとなるラピットパンチ……首の後方を狙い打つ反則技でサキュバスマスクに引導を渡した。

 はらり、と女学生の顔からサキュバスマスクが剥がれ落ちる。
 そのマスクはアンナがすかさず放った炎によって焼き払われ、塵も残さずに消えていった。
 やがてソフィーヤの腕の中で意識を取り戻した女学生は、この状況にまず理解が追い付かずに目をぱちくりとさせ、すぐまた意識を失った。
 女学生はグァーネッツォの機転もあり、すぐさま雪の家の中の蒸気ストーブの前へ運ばれ、コートを被せるなどをして保護される。
 その命に別状はないようだとラパンが確認した後で、グァーネッツォはやっと胸を撫で下ろした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『雪で遊ぼう!』

POW   :    特大雪だるま、雪像、かまくら、大物も細工物もお手のもの!(遊び方は一例です)

SPD   :    スキー、スノーボード、早さを活かしたウインタースポーツ!(遊び方は一例です)

WIZ   :    雪合戦や、雪面へのお絵かき、雪に埋めるアイスキャンディー、雪活用法あれこれ。(遊び方は一例です)

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ねーちゃんはまあ、しばらく休ませとけばそのうち目が覚めるはずみゃ。 オイラはねーちゃんが起きるまでここにいるみゃー」
 ラパンは保護された女学生が眠る横に陣取って、蒸気ストーブでぽかぽかしながらみかんを頬張っている。
「にゃー、にーちゃん僕と一緒に雪だるま作る約束してたのにゃ!」
「んなこと言ったって、ねーちゃんほっとく訳にもいかないみゃ? ……ああ、そうだ」
 もこもこ防寒着をしっかり着こなし、雪遊びする気満々のコパンから視線を外したラパンは、猟兵たちにまたお願いと肉球備えた両手をぽんと合わせた。
「悪いけどみゃー、ちょいとコパンの遊び相手になってもらえないかみゃー? アイツ、ここで雪だるま作るにゃーって張り切ってたもんだから……そうすりゃオイラはここでぬくぬくできるし、リリーちゃんとの雪原デートプランをじっくり練れるし……おっと」
「転校生さーん、一緒に雪だるま作るにゃー!」
 コパンはある猟兵の手をぐいぐいと引き、雪原へと招いていく。

 オブリビオンの驚異は既に去った。
 やんちゃな弟猫と雪遊びをするか、ムフフな構想を練る兄猫と暖を取るか……猟兵はなんとも平和的な選択を迫られている。
仇死原・アンナ
雪か…雪で遊ぶだなんて何年ぶりなのだろう…?
もうずっとずっと昔のことだったような気がする…

せっかくだから雪合戦で遊ぶとしようか。
怪我をしない程度に[力溜め]をして雪玉を投げる
相手の雪玉を【ブレイズフレイム】で溶かして防御でもしようかな
大人げないって?雪玉が当たると冷たいし痛いのは嫌だからね
(アンナは結構大人げないようです)

雪合戦が終わったら、かまくらに入って
【ブレイズフレイム】を調整して皆で暖を取るとしようかな
「地獄の炎にもこんな使い方があるんだよ」

アドリブ・それによる絡み等OKです


アスター・ファラデー
無事に、終わりましたね……遊びましょう……
雪遊び、ちょっとだけ、楽しみでした……

コパンさんと一緒に雪だるまを作ります
「コパンさん、もっと転がして、もっと大きくしましょう……」
どんどん転がして、雪玉を大きくします
大きくしすぎちゃって頭を乗っけられない時は、コパンさんのライオンさんにもお手伝いをお願いします
「上に乗せてもらって、こうして、こう……どうでしょう……」

雪だるまが完成してふぅっと息を吐いたところで、はたと
「顔は……どうやって描きましょうか……?」


ファン・ティンタン
……、敵を倒した後のことは考えていなかったんだけれど
(止まる気配のないコパンを見て)
まぁ、うん…雪だるま作ろうか

オーソドックスに2段重ねの雪だるまをつくる(コパンに求められれば共同制作)
雪玉は転がして大きくしていく
雪玉にゴミが混ざれば適宜【天華】で削ぎ落として、出来るだけ綺麗で大きい物を目指す
さっきのマスクが残ってたら飾りにでも使おうと思ったけど…いっか、適当で
飾りはコパンに任せることに

ロアーがいれば温かそうな毛をモフろうとして、止める
(コンラッドは触らせてくれなかったから、ロアーも無理かな。それに―――)

じっと、自分の手を見る
この手じゃ、生き物に触れるにはあまりにも冷た過ぎるだろうから―――


グァーネッツォ・リトゥルスムィス
防寒具を雪家に預けて何時もの格好に戻るぞ
んんー、寒さが心地いいー!

さてコパン、雪だるま作ろうぜ
せっかくだからでっかいの作ろう!
雪玉を大きくする時はゆっくりじっくり転がしていくぜ
こういうのは焦ると壊れたり変な形になっちゃうから
根気よく丁寧に、だ

雪だるまを作る場所はスポーツ等運動する人の邪魔にならず
万が一倒れても人が巻き込まれない様な場所でする
上に乗せる雪玉はアースジャイアントを使って乗せよう
乗せる時も慎重にっ・・・・・・と

雪だるまに顔を彫る時は大地の巨人の上に登る
動きをトレースさせなければいい足場になるぞ
あ、他に大地の巨人必要な人いたら言ってくれ!

※いつもどおりアドリブ、他者との絡み大歓迎です


ユリ・アップルヤード
「さて、それじゃ寒冷地装備のテストといこう。リアン、手伝って」

雪で何かするより、この環境でしか手に入らないものを手に入れる方が私はいいなぁ。
ユーベルコードで、寒冷地用の関節保護の防寒シート、足裏に取り付けるスパイクを呼び出して、装着させよう。
それが終わったら、しばらく歩かせたり腕を動かさせたりして、各部のデータを取ろう。蒸気駆動だから、凍結箇所とか念入りにね。今後に大いに役立つ。
その後はオイルを寒冷地用オイルに変えて、テスト第二弾。同じ挙動での変化を確認しよう。
新しい発想に繋がるかもしれないし、終わったら暖をとりながらみんなを眺めながら、コロマルとルー、ヒューズのメンテナンスしてよう。



「雪遊びにゃー!」
 もっこもこーでふっかふかーな防寒着を着た黒猫が雪原をもこもこ走っていく。
 時々くるっと振り返って、何して遊ぶにゃ、とつやつやした顔付きで猟兵たちを見る仕草がなんとも愛らしいコパンである。
「……、敵を倒した後のことは考えてなかったんだけれど」
 ファンは少し困ったように小首を傾げるが、止まる気配のないコパンを見ていると、同じように考えているアンナの姿が目に入る。
「雪か……雪で遊ぶだなんて何年ぶりなのだろう……?」
 もうずっとずっと昔のことだったような気がする、と思い耽っていると、アンナの足元に雪のつぶてがぱさりと飛んで来た。
「まずは雪合戦するにゃーっ!」
 コパンは小さな手できゅっきゅと雪玉を作り、それをファンやアンナへぽいぽいと放り投げて来ていたのだ。
 そこへコパンの加勢をするかのようにやって来たのはアスターとグァーネッツォだ。
「雪遊び、ちょっとだけ、楽しみでした……」
「んんー、寒さが心地いいー! コパン、加勢するぜー!」
 アスターもコパンと同じように雪玉を作ってぽい投げするし、グァーネッツォは防寒着を雪の家に置いてきてのバーバリアンスタイルで豪快に雪を放り投げてくる。
 なんとなく、大きい者チームと小さい者チームに分かれて、突発的に雪合戦がスタートしていた。
 ファンは三人の雪玉に応じる程度に雪玉を投げ返すが、予想以上に本気だったのはアンナだった。
 なんせコパンが投げた雪玉を、地獄の炎で全て溶かして防御しきってしまうのだ。
 これではアスターやグァーネッツォが、仮にファンが加勢したとしても、アンナに雪玉は届くまい。
「はにゃにゃー……」
「大人げないって? 雪玉が当たると冷たいし、痛いのは嫌だからね」
 結構大人げないらしいアンナの炎を見て、ちらっと助けを求めるように振り返ったコパンだが、アスターとグァーネッツォも流石に投じる雪玉にユーベルコードを使うわけにもいかず。
 不沈艦と化したアンナにどうやって雪玉を命中させるか、と言った攻略戦へと趣向が変わっていっていた。

 雪合戦無双を終えたアンナは一足先に雪の家へと戻った後、コパンは当初の目的を思い出して雪玉を大きく転がしていた。
「雪だるま、作るにゃー!」
「はい、コパンさん、もっと転がして、もっと大きくしましょう……」
 コパンとアスター、二人のケットシーが一緒になって雪玉をごろごろ転がしていく。
「せっかくだからでっかいの作ろう!」
 グァーネッツォもまた雪玉を転がしているが、時おりちらっとアスター達の方を見てその進み具合を見守っていた。
「雪玉はじっくり、ゆっくり転がしてくのがコツだ。 こういうのは焦ると壊れたり、変な形になっちゃうからな。 根気よく丁寧に、だ」
「わかったにゃー!」
「あっ、コパンさん、ちょっとでこぼこ、です……」
 アスターも注意はするものの、やんちゃなコパンはどんどんごろごろするため、雪玉の形はちょっぴり歪んでいる。
 そこへファンが天華を振るえば、コパン達の雪玉のとがった部分を綺麗に削ぎ落として調整してやっていた。
 グァーネッツォが仕上げた胴体部分の雪玉に、アスターとコパンが作り上げた頭部分の雪玉を乗せる作業はグァーネッツォのアースジャイアントの出番だ。
 ちょっと支えるのにコパンの黄金ライオンこと“でかぱん”の支えもあったりして、ででんとでっかい雪だるまが一つ出来上がったのだった。
 ばんざーいと両手を挙げて喜ぶコパンの横で、アスターははたと気付いた。
「顔は……どうやって描きましょうか……?」
「あ、これ使えるかな」
 これ、とファンが取り出したのは、アンナが少し燃やしたサキュバスマスク。
 オブリビオンとしてのサキュバスマスクは討伐した後だし、雪だるまに女の子と言う性別もないし……と言うわけで、コパンはアースジャイアントに支えられながら、マスクを雪だるまの顔にぺったりと嵌める。
 ちょっぴり顔だけセクシーな雪だるまご完成したが、十分でっかく出来たので良しとした。

 一方、その頃。
「さて、それじゃ寒冷地装備のテストといこう」
 根っからの技術屋であるユリは、この地においても行うことは変わらない。
 この積雪環境でしか手に入らないものを手にするため、リアンにユーベルコードで呼び出した寒冷地用装備を装着させていた。
 極過度の冷却を防ぐための防寒シートに、滑り止めのスパイクを取り付けたリアンに雪原を歩かせて、その挙動をチェック、更にオイルを寒冷地用に変えたりして、各部データを収集していく。
 その間、ちらっと視線に入ったのはこんな環境を発生させたという降雪マシーンだ。
 極端な冷気を発生させる装置でもあるこのマシーン技術は、上手く応用すれば機械の熱暴走を防ぐ手立てになるのでは……?
 雪の家で気絶しているおねーさんに言えば、降雪マシーンのサンプル品くらいは紹介してもらえるやもしれない。
 粗方データを取り終えたユリは雪の家に戻ると、コロマルとルー、ヒューズを労うようにメンテナンスを行う。
 先に戻ってきていたアンナが地獄の炎でさらに屋内を暖めていたので、寒さで悴んだ指は凍えることなく済んだ。
「地獄の炎にも、こんな使い方があるんだよ」
 ユリへそう声をかけたアンナの表情は、少しだけ柔らかいものになっていた。

 コパンにまた誘われ、アスターとグァーネッツォが新たな雪だるまを作り出している。
 ファンはその雪玉調節を手伝っていると、もう一人、ふわふわ防寒着を来たケットシーが雪玉を転がしてやってきた。
「やあやあ、我の雪だるまの調節も頼むぞ!」
「ロアー……」
 グリモア猟兵のロアーも遊びに来ていたことに気付いたファンは、ロアーの雪だるまもきちっと形を整えてやる。
 その出来映えにどやっと胸を張るロアーのふわふわとした毛並みへ、ファンはそっと手を伸ばそうとして……止める。
「(コンラッドは触らせてくれなかったから、ロアーも無理かな……)」
「ファン、すまんなちょっと肩借りるぞ!」
「えっ? わっ」
 生き物を触るには冷たすぎる……そう感じている身にふわっとした感触がよじ登り、ファンの肩にしがみついた。
 ファンの頭の横には、雪だるまの顔のパーツを嵌め込むロアーがいる。
 その暖かな身体を恐る恐る撫でてみると、茶色いケットシーはありがとな、と笑いながらファンの頬に身を寄せてきた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月19日


挿絵イラスト