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アースクライシス2019⑬~スカッとハンマー!

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019 #ラグランジュポイント

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●腐る宇宙
「ガハハハハ! おらおら! キサマらキッチリ働けえ!!」
 不快な悪臭と言動を撒き散らしながら、スカムキングのクローン兵が、二頭身のロボットのような宇宙人たちを鞭打っている。
「くっ……論理的にいってこんな作業は意味がない……」
「理論上は、あの兵器さえ使えれば、こいつらもなんとかできるのだが……」
 内心では悔しそうに呟く二頭身ロボ宇宙人たちだが、しかし既に心折れてしまっている彼らでは、実際に反抗することもできず、言われるままに、石臼のようなものから突き出た謎のぐるぐる棒を回していたりとの労働に勤しんでいた……。

●グリモアベースにて
「ラグランジュポイントには宇宙船がぶつかってできた島がたくさんあって、そこでオブリビオンは宇宙人たちを働かせてUFOや装置を作ってみたいなんだよ」
 美少女グリモア猟兵メリッサ・ウェルズ(翡翠の吸血姫・f14800)は、集まった猟兵たちを前に、解説を始めた。
 ビームハイウェイを攻略してたどり着いたラグランジュポイントだが、そこでは、オブリビオンが島に住んでいる住民……宇宙人たちを強制労働させているのだ。
「みんなに向かってもらいたいのは、その内のひとつ、エスディー島と呼ばれる場所だよ」
 エスディー島に住む二頭身のロボットのような姿の宇宙人……テムレー星人は、武器の開発とかには長けているけども、力が弱く、オブリビオンの暴力にすっかり心が折られてしまい、今では反抗する気もなくなってしまっている。
「島を支配しているのは『量産型スカムキング』……つまりは、スカムキングのクローン兵だね。やつらの撒き散らす汚染物質もまた、テムレー星人の反抗の気力を奪ってるんだよ」
 しかもクローン故に数も多く、個々の力も侮れない。力づくですべて倒すのは難しいだろう。
「ボクらだけで全滅させるのはかなり無理ゲー。だけど、テムレー星人たちを勇気づけて、蜂起させる事ができれば、数で押し返す事はできるはず」
 もともとエスディー島の住人たちは数が多い。そのすべてが蜂起しさえすれば、スカムキングのクローンであっても数の暴力で畳み込めるだろう。
「テムレー星人に勇気を与えるためな必要なのは、彼らの自慢の兵器を使って戦うこと。彼らの兵器が、他の兵器を凌駕する最高のものであると示してやることが大事だよ。
 そう、彼らの愛する兵器『スペースハンマー』を使ってね!」
 スペースハンマー。
 そういってメリッサは1枚の写真を表示する。そこに写っていたのは、トゲ付き鉄球に長い鎖が繋がっているもの。
 つまり、ハンマーとはいうが、いわゆるモーニングスター的なものだ。
「『スペースハンマー』だけど、ぶっちゃけていえば武器としての性能はそこまで高くはないんだよね。というか宇宙で戦うならバルカン砲とかビーム銃とか使えばいいのに、ハンマーにこだわる意味が正直わからないっていうか……例えばアニメでいうならテレビ放映版にはおまけ程度に出てくるけど、総集編の劇場版ではオミットされるような微妙武器かな」
 ひどい言いぐさであった。
 いちおう、このハンマーは、テムレー星人の工夫もあって多数の種類があり、電撃を放つエレキハンマー、先端がドリルとなっているドリルハンマー、爆発するボムハンマーなどさまざまな種類はあるが……威力は似たり寄ったり。
「ついでに敵がスカムキングだからね。ハンマーに毒とか塗って攻撃しても、汚物として吸収されてしまうだろうし……そうなるとなんとかユーベルコードでうまくハンマーの威力を底上げしてやるしかないかなあ……?」
 『スペースハンマー』はあちこちのガラクタの山にたくさん埋まっている。転送後、すぐに手にする事ができるだろう。
 あとはそれをどう使うかだ。
「それからハンマー以外の兵器……例えば銃とか剣とかを使って、ハンマーよりも活躍させてしまったら、テムレー星人はやっぱりがっくりしてしまうと思うので、気をつけてね。
 とにかく、日々課せられる強制労働で疲弊したテムレー星人を、ハンマーの活躍で勇気づけてあげてほしい。よろしくお願いするよ」


雅瑠璃
 このシナリオは戦争シナリオです。
 集団戦1章のみで完結します。

 というわけで、こんにちは。またはこんばんは。
 雅です。

 今回はこういう話になりました。
 わかる人はわかると思いますが、つまりこれは、○iiのリモコンを振り回して遊ぶロボットゲームです(笑)
 いや、雅は○ii持ってないので、直接は知りませんが!

 というわけで、ハンマーを使って頑張ってください。
 ハンマーといってもメリッサのいうようにトゲ付き鉄球、つまりモーニングスターですね。
 鉄球部分は、テムレー星人の工夫が色々あるようですが、結局は鉄球です。
 それをユーベルコードでうまく演出して、ハンマーでカッコよく戦ってください。
 今回のプレイングボーナスは、【島に眠る「宇宙人の謎兵器(今回はハンマー)」を使う】というものなので!

 注意点としては、メリッサもいってましたが、ハンマーに毒とか粘液とか塗っても、相手がスカムキングなのであまり効果はないだろうということと、ハンマー以外の武器兵器をメインで使うとテムレー星人の勇気は沸いてこないということですね。
 そのあたりお気をつけください。

 それと今回は戦争の進捗のため早期決着を考えてます。
 最低人数でのクリアのつもりですので、場合によっては不採用もあると思います。ご了承くださいませ。

 それではプレイングお待ちしてます。
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第1章 集団戦 『量産型スカムキング』

POW   :    バッドイーター
戦闘中に食べた【汚染物質】の量と質に応じて【肉体の毒性がさらに増し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    ダストブロンクスの王者
自身の身体部位ひとつを【汚染物質の塊】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ   :    ポリューション・スワンプ
【体内から放つ猛毒の汚染物質】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を瞬く間に汚染し】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:V-7

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

日向・史奈
あまり強くないとはいえ、こうもたくさんいられると厄介ですね
悪臭もろとも、どうにかならないものでしょうか…

スペースハンマーを使って、他の武器は出さないように気を付けないといけませんね
それでは、私はエレキハンマーを使ってみましょうか。
毒や仕込みは効かなさそうですし…私の技も使っていいのなら、これが一番相性がよさそうです
ハンマーを振り回して範囲攻撃の力で複数の敵を吹き飛ばします
鉄球が当たった瞬間に放つ電撃を魔法の力で限界まで底上げしましょう

…これなら、住人の方々を落ち込ませずに、ちゃんと敵も倒すことができますよね…!




ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード


んー、鎖のついた鉄球かー。
うん、得意分野だし何とかなりそうかな。
よく【縛索豪振】で手近な物を糸で掴んで振り回したりしてるし、
ちゃんと武器として作られてる分その辺の適当な物よりは使いやすそう。

後は、あたし尻尾の発電器官から電撃出せるから、
エレキハンマーを使えばあたしの電撃も上乗せして攻撃できるかな。
鉄球に電撃を纏わせながら思い切り振り回して敵をなぎ払っていけば、
テムレー星人へのアピールには十分じゃないかな。

相手が汚染物質を食べて肉体の毒性を強化しても、
近付かせないように吹き飛ばしていけばあんまり関係ないしね。

……遠慮なく力任せに振り回しちゃってるけど、
鉄球が壊れたりしないかちょっと心配だなあ。



●エレキハンマー電気の力
「んー、鎖のついた鉄球かー。
 うん、得意分野だし何とかなりそうかな」
 ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)はそういうと、手近なところにあるハンマーの中から、雷のようなマークの入ったハンマー……エレキハンマーを手に取った。
 普段から【縛索豪振】で適当に手近な物を糸で掴んで振り回したりしてるペトニアロトゥシカだ。ちゃんと武器としてつくられているこれならば、適当なものを振りまわすよりは効果あるに違いない。
「エレキハンマーなら、あたしの電撃も上乗せして攻撃できるかな?」
 テムレー星人の発明品の一つであるエレキハンマーは、手元のスイッチをいっれば先端の鉄球に電撃が奔るという代物だ。ペトニアロトゥシカは尻尾の発電器官から電撃を出せる能力があるので、それを上乗せして威力を上げることもできるだろう。
「毒や仕込みは効かなさそうですし……私の技も使っていいのなら、これが一番相性がよさそうです」
 同じように日向・史奈(ホワイトナイト・f21991)もエレキハンマーを選んでいた。
 相手は量産型スカムキング。毒などを鉄球に塗ったりしてもそれを汚物として吸収してしまう敵では効果は見込めない。ならば自分の能力と相性が最も良いのはこのエレキハンマーだと判断した。
「スペースハンマー以外の武器は使わないように……さて、行きますか」

「グハハハハ。なんだ、そんな玩具で俺様たちと戦うつもりか?」
 量産型スカムキングは、猟兵達の持つスペースハンマーを、玩具といって笑い飛ばす。この言い草もまた、テムレー星人を意気消沈させる一因であった。
 実際、テムレー星人が使って反抗しようとしたときは、確かに玩具程度の効果しかなく、スカムキングには歯が立たなかったものだが……。
 そんな量産型の集団を見て、史奈は眉をしかめた。
「こうもたくさんいられると厄介ですね。
 悪臭もろとも、どうにかならないものでしょうか……」
「まー、数はたくさんいても、近付く前に片っ端から吹き飛ばしていけば、あんまり関係ないよね?」
 鼻をつまむ史奈に、ペトニアロトゥシカはそう軽く言って、ぶんぶんと鉄球を振りまわし始める。
「そうですね。それでは汚物退治と行きましょうか」
 史奈も頷いて同じようにハンマーを振りまわし始めた。
「グハハハハハ。そんな玩具で何ができるか見せてもらおうか!」
「そういっていられるのも今のうちだけですよ!」
 これ以上の問答は無用と、2人ともブンブンとハンマーを振りまわしながらスカムキングたちへ向けて突っ込んでいく。
 2人が鉄球を振りまわすたびに、エレキハンマーの名にたがわず、鉄球が電気を帯びていく。
 それを、ペトニアロトゥシカは力任せに振り回し、スカムキングを薙ぎ払うように叩き付けた。
「ぐはぁっ?!」
「いっけえぇ!」
 ペトニアロトゥシカの尻尾の発電器官からの電撃で強化されたエレキハンマーは、スカムキングの身体を構成する汚物をまき散らすことなく、その電撃で次々と敵を焼いていく。
「こちらもいきます!」
 史奈も量産型の集団の中に力任せに回転させたハンマーを、その遠心力を乗せて叩きつけた。インパクトの瞬間に【は之業【白虹貫日】】による電撃魔法で、鉄球が纏う電気を強化しつつ。
「うごごごご?! 馬鹿、な、こんな玩具で……」
 集団の真ん中に炸裂したエレキハンマーは、そのまま魔法で強化された電撃を範囲にまき散らし、次々とスカムキングを焼いていった。

 2人はこうして強化した電撃とハンマーのコンビネーションにて次々と量産型スカムキングを葬っていく。
「……遠慮なく力任せに振り回しちゃってるけど、鉄球が壊れたりしないかちょっと心配だなあ」
「大丈夫だと思いますよ。頑丈さだけはテムレー星人さんが自慢するだけの事はありそうですね。……それにこれなら、テムレー星人さんたちも……!」
 2人の戦いを見て、玩具と揶揄されたハンマーが次々と量産型スカムキングを屠っているのを見て、テムレー星人は顔を上げた。
「お、おい。あれを見ろ……」
「ハンマーが……活躍している、俺たちのハンマーが、理論上だけでなく……!」
 エスディー島の空気は変わりつつあった……!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

佐伯・晶
見た目のインパクトはあるし
相手によっては効果のある武器なんだろうけど
スカムキング相手には相性よくなさそうだね
硬い敵なら使いどころある武器だと思うんだけどね

でもテムレー星人を勇気づけるためにも
上手く使っていこうか
他の人と協力できるなら協力して敵と戦うよ

顔面にぶつけたら流石に怯むかな
初撃はハンマーを使ってアピールしてみよう

後は邪神の涙を使用
汚染物質ごと凍らせて相手の攻撃を防ぎつつ
行動を阻害するよ

凍ったらハンマーをぶつけて砕くよ
振りまわして遠心力を利用して勢いつけたら
派手に砕け散るように景気よくいこうか
テムレー星人に見せるのが主目的だしね
ドリルとか爆破とか変わったのがあれば
適宜持ち替えて使ってみよう


シン・ドレッドノート
アドリブ連携OK
【SPD】

世界には変わった宇宙人もいるものですねぇ…スペースシップワールドでも見たことがありません。

では、金色のトゲから重力波を放つ巨大なハンマーをお借りするとしましょう。
「ついでに分離・合体するような無限軌道付きの戦闘機とかありませんか?」
あれば攻撃する際の足場にするのですが。

「ブリザード・ホールド!」
右手にハンマーを持ち、精霊石の銃を持った左手を突き出して【精霊たちの輪舞】で氷と風の精霊を操り、敵を包み込むようにブリザードを発生、汚染物質を凍らせつつ風の渦で巻き散らされるのを封じます。

「光になれえぇ!」
続けて上空に舞い上がり、振りかぶった重力波を放つハンマーを叩きつけます。



●零下40度では鉄球で汚物が粉々に
「世界には変わった宇宙人もいるものですねぇ……スペースシップワールドでも見たことがありません」
 二頭身のロボットのような外見のテムレー星人たちを見て、シン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)は興味深そうな顔をしている。
 そんなシンの様子に気が付いたのか、テムレー星人の1人が近付いてきた。
「どうしたんだ、あんた?」
「あ、いえ。……そうですね。このハンマーを使って戦うんですが、ついでに分離・合体するような無限軌道付きの戦闘機とかありませんか?」
「ないよ。俺たちはハンマー以外は作らない!」
「そうですか。あれば足場に使ったりしたかったのですけど。
 それならばこれだけで行きましょう。この黄金のハンマーお借りしますね」
 シンのちょっとした拘りは残念ながら通じなかったが、黄金のハンマーをもって笑顔で去っていくシンをテムレー星人は期待と不安がないまぜの表情で見送るのだった。

「見た目のインパクトはあるし、相手によっては効果のある武器なんだろうけど……」
 佐伯・晶(邪神(仮)・f19507)は、ガラクタの中に積み上げられていた様々なハンマーを眺めつつ、考えていた。
「硬い敵なら使いどころあるだろうけど……スカムキングとの相性はよくなさそうだね。さて、どうしたものか……テムレー星人にハンマーのイイところ見せてあげないといけないしね」
 手近なハンマーをてにして、晶は量産型スカムキングの元へと向かっていく。
「きさま、そんなガラクタでどうするつもりだ?」
「もちろん、あんたたちを倒すつもりだよ」
 遭遇したスカムキングに、まずは挨拶代わりにと軽くハンマーを叩きつけてみる。
 べしゃっ。
 勢いが足りないのか、スカムキングの汚泥をまき散らしただけだった。
「もう一度聞いてやる。そんなガラクタでどうするつもりだ?」
 たいしたダメージになっていないスカムキングは、嘲るように言った。
 それに対して晶は……。
「こっちももう一度言うよ。あんたたちを倒すつもりだって。
 ほら、準備は整ったみたいだ」
 晶の言葉とタイミングを合わせたかのように、シンがこの戦場へとやってきた。
 そして戦場につくなり、【精霊たちの輪舞】で氷と風の精霊を操り、スカムキングに冷気を叩きつけていく。
 そしてそれに合わせるように晶も、【邪神の涙】にて、自身を凍らせるほどの極低温を辺りに広げていった。
「「ブリザード・ホールド!」」
 技の名前はハモるように2人同時に。
 2人の撒いた低温は、みるみるうちに付近の量産型の集団を凍り憑かせていく。スカムキングの身体を構成する汚泥が硬く固まっていき……そして。
「うぉぉぉぉぉぉ!!!!」
 シンは叫び声と共に宙へと舞い上がった。その際に手にしている黄金のスペースハンマーを力の限り振りまわして遠心力を付ける。
「光になれえぇ!!!!」
 そして量産型集団の中へと落下する勢いのまま、黄金のハンマーを地面へと叩きつけた。それによって発生する重力波の衝撃が、周りで凍り付いていたスカムキングの身体を粉々に砕いていく。
 晶は跳びあがったりはしない。だが、同じようにハンマーを高速で回転させてじゅうぶんな遠心力を得ると、表面が氷固まった量産型スカムキングに向けて、正面からぶつけるように振り下ろした。
 それは真っ直ぐとスカムキングの身体の中心へと向かっていき……。
「派手に砕け散るように景気よくいこうか……貫け、ドリルハンマー!」
 晶の選んだハンマーは先端がドリルのような螺旋を描いているハンマーだ。その螺旋に沿って高速回転したドリルハンマーは、凍り付いたスカムキングを正面から貫き、胴体に大穴を空けられたスカムキングはそのまま全身ひび割れるように粉々に砕けダイヤモンドダストとなって消えていった。

 こうして2人は、軽く凍らせてから、それをハンマーで叩き砕くというコンボ技を駆使して、次々とあたりのスカムキングを屠っていく。
 しかも凍らせているおかげで、汚染物質をまき散らさないように戦得ており、そんな2人の姿を見たテムレー星人はとても感心するのだった。
「なるほど、こうすればハンマーで奴らを……!」
「相手を凍らせるコールドハンマー……論理的にありだな。研究しなくては!」
 そしてテムレー星人は、顔を上げ、ハンマーで戦う方法を考え始めるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ウィルヘルム・スマラクトヴァルト
このハンマー、と言うかモーニングスターを振るって、
テムレー星人を勇気づければいいのですね。任せて下さい。

「緑の騎士、ウィルヘルム・スマラクトヴァルト、推参!」
名乗りを上げると同時に「ハイパー・ガーディアン・モード」を発動。
「怪力」でハンマーをぶんぶんとぶん回しつつ、
マッハ5弱のスピードで突撃。
敵の群れをハンマーで「なぎ払い」、「範囲攻撃」。
敵の群れを突き抜けたら、ターンして再度突入し「2回攻撃」。
「これが、貴方達の武器の力です!」
テムレー星人を「鼓舞」するように戦います。

敵の攻撃は緑の大盾で「盾受け」。
例え貴様等の戦闘力が増加されていても、
私の戦闘力は世界を護る意志でそれ以上に強化されている!


フィランサ・ロセウス
ああっ、トゲ付きハンマー!
この野蛮なフォルムがステキね!
これを敵に叩きつけたらどうなるか考えただけでドキドキしちゃう♥️
テムレー星人が夢中になるわけだ!

ハンマーの威力は単純な重量だけじゃなく、動かす速さと距離が大事!
だからキング(量産型)を見つけたら、クロックアップ・スピードを発動
増大したスピードでハンマーをぶん回し!
最高にスピードが乗った所で脳天に思いっきり叩きつけてあげる♥️

さあテムレー星人のみんな!こいつでクライング・ジェネシスの圧政に立ち向かうのよ!
ハンマーばんざーい!


東雲・蓮華
ふむ…ハンマーですか
使っている武器に似ているのでなんとかなるでしょう


弱いのならたくさん集めればいいのではないでしょうか?
自分が持てるだけハンマーをもってぶんぶん振り回します
振り回したまま相手にぶつけ吹き飛ばしますが回すのをやめません

いやだって貴方達がいると食欲が少し落ちてしまいます
なので徹底的に潰させてもらいます

無表情に容赦なく様々な角度からハンマーをぶつけていきます
猛毒を食らったら無表情のまま青筋浮かべ「臭いです」とさらに回転速度増して攻撃

最後は思いっきりジャンプしてハンマーを敵に向かって連続投擲
あれですね、俗にいうしゅーてぃんぐすたー?

全部叩きつけて倒したらお腹が減りました
今晩はカレーです



●これがハンマーの力だ
「ああっ、トゲ付きハンマー!
 この野蛮なフォルムがステキね!
 これを敵に叩きつけたらどうなるか考えただけでドキドキしちゃう♥」
 転移してハンマーを手にするなり、フィランサ・ロセウス(危険な好意・f16445)はめちゃくちゃ瞳をキラキラと輝かせていた。
「そうだろうそうだろう! お嬢さんはよくわかっている!!」
「うんうん! これなら貴方たちテムレー星人も夢中になるわけだ!」
 テムレー星人ともバッチリ趣味のあっちゃうフィランサである。
「ふむ……ハンマーですか。
 使っている武器に似ているのでなんとかなるでしょう」
 その傍らでは、東雲・蓮華(捨て巫女・f01109)が置いてあるハンマーを次々とかき集めていた。強い武器ではないというのなら、まとめてたくさん使えばいいという考え方……らしい。片手で3個、両手で計6個のハンマーを用意し、それを纏めて抱えて見せた。
「これくらいあれば足りるでしょうか」
「このモーニングスター、いやハンマーを振るって奴らを倒せばいいのですね。任せて下さい」
 そしてもう1人近くでは、ウィルヘルム・スマラクトヴァルト(緑の騎士・f15865)もまた同じように……といっても蓮華とは違って1つだけだが……ハンマーを手に取って、テムレー星人に力強い笑顔を向けていた。
 そしてウィルヘルムは、前方の量産型スカムキングに向けて堂々と宣言する。
「緑の騎士、ウィルヘルム・スマラクトヴァルト、推して参る!」

「グハハハハハ! そんなネタ武器で何ができる!!」
 迎え撃つスカムキングたちは、最初っからスペースハンマーのことをネタ武器と馬鹿にしていた。これもまたテムレー星人の心を折る原因であったわけだが。
 だが、今は。
「それはキミたちがハンマーの使い方を知らなかっただけ!
 いまからわたしが見せてあげるよ!!」
 フィランサはそういうと【クロックアップ・スピード】にて己を加速させる。その加速でもって頭上でハンマーをブンブンブンブンを豪快に振り回し回転させた。
「ハンマーの威力は単純な重量だけじゃなく、動かす速さと距離が大事!」
 回転が最高速になったところで、一気にそれを量産型スカムキングに向けて振り下ろした。
「脳天に思いっきり叩きつけてあげる♥」
 ハートマーク付きの可愛い台詞とは裏腹に、十分スピードの乗ったハンマーは、量産型スカムキングの頭を、一瞬にして汚物の飛沫へと変えてしまう。
「「なにぃ?!」」
 ハンマーが通り過ぎたと思ったら、頭部が一瞬で砕け散って汚物をまき散らしたその恐るべき光景に、周りの量産型スカムキングは戦慄した。
「ハンマーばんざーい!」
「「ハンマーばんざーい!」」
 この一撃にはテムレー星人も大興奮で、フィランサと一緒になって万歳三唱するのだった。

 蓮華は合計6個のハンマーを、両手でぶん回している。
「こうすれば近づけませんよね。彼らの臭いがうつると食欲が少し落ちてしまいますし」
 蓮華を中心に公転する6つの惑星は、触れたものを打ち砕く勢いで回っている。スカムキングでなくても、そこに近付きたいとは思わないだろう。
 そしてこれは蓮華のユーベルコード、【羅刹旋風】でもある。
 回せば回すだけ、蓮華の攻撃力も増していくのだ。
「……なので徹底的に潰させてもらいます」
 蓮華は静かにそう呟くと、ジャンプして空中から叩きつけるように、6つの鉄球を回転の勢いのまま一気にまとめてスカムキングに振り下ろした。
「お、おい、待て……」
 先ほどまでネタ武器と煽っていたスカムキングだが、さすがに6つもの鉄球が自分1人に向けて落ちてくる光景は恐ろしかったようだ。
 しかも蓮華が無表情のまま容赦なく振り下ろしてくるのだからなおさら。
「あれですね、俗にいうしゅーてぃんぐすたー?」
 ぐちゃっ。
 6つの流れ星がスカムキングの身体を粉々に砕き、最早原形もとどめない汚物と化した。砕かれ跳ねた破片というか飛沫がぴちゃっと蓮華の身体を掠める。
「臭いです」
 無表情のまま、青筋を浮かべて、周りの他のスカムキングの方を見る蓮華。
 6つのハンマーを振りまわして威圧するその姿に、スカムキングたちは恐れおののき、テムレー星人たちは歓声を上げるのだった。
「「おおおお! ハンマーの女神だ! ハンマーばんざーい!」」

「馬鹿な……ネタ武器じゃなかったのか……」
「何事も侮ってはいけないという事です!」
 ウィルヘルムもまた、自らを【ハイパー・ガーディアン・モード】で強化すると、それによるマッハのスピードで、周りが次々と倒されて戦慄しているスカムキングの集団の中へと突っ込んでいく。
 近付かれたスカムキングが慌てて攻撃をするが、それは緑の大盾で受け止め、そしてフィランサ同様に頭上でハンマーを拘束に回転させ始めた。
「例え貴様等の戦闘力が増加されていても、私の戦闘力は世界を護る意志でそれ以上に強化されている!」
 スカムキングたちを睨みつける強い意志の目。それで一瞬気圧された量産型の群れに向かって、怪力込みで回転させていたハンマーを、今度は自分を中心に周りを薙ぎ払うように振りまわした。それは周りにいた量産型の胴体を、そしてスカムキングの愛人アシュリーのクローンを砕きながら纏めて薙ぎ払っていく。
 あとに残されたのは、強い力で胴体から真っ二つに引き裂かれ汚物をまき散らした量産型の残骸だけ。
「これが、貴方達の武器の力です!」
「「うおおおお! ハンマーばんざーい!」」

 3人とそしてハンマーの活躍は、このあたりにいたテムレー星人の心を確かに燃え上がらせたのだった。
「さあテムレー星人のみんな!
 こいつでクライング・ジェネシスの圧政に立ち向かうのよ!」
「「おおおお!!! ハンマーさえあれば俺たちやれる!!!」」

 フィランサの声に応え、立ち上がってハンマーを手に一斉蜂起を始めたテムレー星人たち。
 そんな彼らを見送りつつ、蓮華はお腹を押さえるのだった。
「全部叩きつけて倒したらお腹が減りました。
 今晩はカレーです」
「……スカムキングの集団を見た後で、よくカレー食べたくなりますね……?」
 ウィルヘルムのツッコミに、蓮華は不思議そうに小首をかしげるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月24日


挿絵イラスト