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冬来たる

#サムライエンパイア #戦後

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#戦後


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●さむいさむい
 ふれやふれや、ゆきよふれや。
 ゆきがつもって、はたけをうめる。
 こごえたはたけ、みんなしんだ。
 むらびとうえて、みんなしんだ。

●冬を越えるために
「最近は夏と冬の合間が短い、そうは思わないか?」
 グリモア猟兵として猟兵たちを招集した君津・輪太郎(悪滅の旅客・f22070)が、集まった猟兵たちに語り掛ける。
 彼はサクラミラージュ製の黒いインバネスコートを身に纏っており、防寒対策としてはバッチリ決め込んでいるように見える。まぁ戦闘装備なので彼はあれを夏も着ているのだが。
「今回の俺の予知も、この時期にしては寒いものだ。雪ん子、雪女、雪鬼、聞いただけでも明らかに寒い連中だ。そいつらがとある農村に現れ、田畑に雪を積もらせて作物を収穫できないようにして、最終的に農村は飢え死に……それが今回俺が予知した末路だ」
 農村が飢えの被害に遭うのは俺の最初の依頼と同じだな、と君津は横道にそれたような話題をこぼす。

「おそらく、今回田畑が被害に遭うのは避けられない。だが猶予はある。まずはオブリビオンどもが来る前に作物を収穫し、農民が飢えるのを回避する。救える命は救っておくべきだからな」
 君津は手慰みにライフルの部品を点検しつつ、今回のプランについて話す。
「で、まず来るのは雪ん子の群れだ。可愛い童女の見た目だが、人々に危害を及ぼすオブリビオンなので躊躇は不要だ、仕留めろ」
 ライフルの点検が一通り終わり、君津はライフルを傍らに置く。一息置いて、彼は話を続けた。
「そして、最後に現れるのが雪鬼と雪女になる。只でさえ寒い連中だが、それが共生関係にある……というか親子みたいな関係のようだ。まぁなんでもいい、キッチリぶちのめせ」
 猟兵たちの顔を見渡しつつ、力強く強調するように語る。

「農村にとって、寒さというものは致命的な痛手だ。特に作物が取れないとあってはな……風情だけでは生きてはいけない。クールよりホットだ、頼むぜ」
 最後にそう語り掛けると、君津は猟兵たちを農村へと送った。


県 鼎
 南国育ちなので寒いのは苦手です。県鼎です。
 本当に近頃は秋と呼べる程よい涼しさの時期が短くて困ります。

 さて、今回はいつもどおりのシナリオです。
 第一章は農村で作物を収穫、とはいっても猶予はそれなりにあるので穏やかな時間を過ごしながらで大丈夫です。
 収穫する作物は稲なり野菜なり、色々と捏造して頂いて構いません。村人と交流するのもいいでしょう。
 第二章は集団戦、第三章はボス戦になります。こちらはまぁ“いつもどおり”という感じです。寒さに負けずに頑張ってください。
 判定方針については、私の自己紹介ページを読んでいただけると参考になるかと思います。
 一読いただければ幸いです。

 それでは、皆さま猟兵の熱い活躍で、凍える農村を救ってください。
 よろしくお願いします。
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第1章 日常 『とある農村の一日』

POW   :    村人から作物の収穫の手伝いを頼まれる

SPD   :    人懐っこい子供にまとわりつかれる

WIZ   :    何かへ祈りを捧げる村人と遭遇

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

岩永・勘十郎
「お前さんが豊作の神なら通じるだろう」
「“はろーうぃん”だったか? あれは古代けると民族と呼ばれる者たちが豊作を祈って始めたのがきっかけらしい」

と既に稲の束を両手に持って運ぶ勘十郎。
鉄の棒と比喩される侍刀を自在に振るう彼にとっては稲の束は無いような物。

「それに。土を触る職は常にお天道様との睨めっこよ」
「その場ですぐ対応できないなら、土触りは向いてないって事だ」

そう言って周囲で収穫をする農民たちを見る。
いくらイレギュラーな事でも、こうして臨機応変に働いているのは凄い事なのだ。

「よし。もう一往復だ。お前さんも一緒に手伝ってくれ」

と稲束を既に積まれている所に投げ入れるとヒプノスの肩をポンと叩く。


ニルヴァーナ・ヒプノス
【猟兵商業組合】
「うぅん、これは寒いですねぇ。あったかいお布団が恋しいですー」
「急いで収穫を終わらせませんとーですねぇ。力仕事は岩永さんにお任せしたほうがいいですかねぇ、大丈夫ですかー?」
UC「待宵草座会」により作業用のヒトガタを作り出す。ここは筋力を優先する。もちろん住民の力も借りるが、出来ることはやらなければ
「多少、雪で埋められてしまうでしょうしぃ、お祈りをしておきましょう。私、神様ですからー、ちょっとは御利益ありあますよぉ」
にへら、と笑って次の豊穣を祈る
「うーん、私は夢と眠りの神ですから、専門外なんですよねぇ」
「生前?もただの信徒ですし。岩永さんは物知りさんですねぇ」



「うぅん、これは寒いですねぇ。あったかいお布団が恋しいですー」
「あぁ、そうだな。だが、寒いのは稲も一緒だ。一仕事、一仕事」
 共に仕事をするのは、岩永・勘十郎(人間の剣豪・f23816)とニルヴァーナ・ヒプノス(夢のような日々を・f23646)。オブリビオンの出現まではまだ時間があるのだが、その予兆なのか既に吹き付ける空気は冷たいものになっている。
 力自慢の勘十郎は稲束を両の腕にぐわしと抱えてずんずんと運び、ニルヴァーナは自身に代わる労力確保の為、ユーベルコードでヒトガタを量産していた。
「急いで収穫を終わらせませんとーですねぇ。力仕事は岩永さんにお任せしたほうがいいですかねぇ、大丈夫ですかー?」
「大丈夫だ、問題ありはせん。いつもの侍刀をブン回すのと比べれば、この程度の稲束程度は軽いもんだ」
 単純な力仕事ならユーベルコードは必要ない、と言わんばかりに稲束を運ぶ勘十郎。ニルヴァーナのヒトガタも筋力を重点的に強化して収穫に従事させているが、それにしたって彼の豪快さには驚かされる。
 一通りヒトガタを作り終えたニルヴァーナは、ぼんやりと遠くを見つめるような表情で、次の年が豊作であることを願ってそっと祈りを始める。
「多少、雪で埋められてしまうでしょうしぃ、お祈りをしておきましょう。私、神様ですからー、ちょっとは御利益ありあますよぉ」
 気の抜けたように呟くニルヴァーナ。ひとまず稲束を蔵に放り込んだ勘十郎は、一休みがてら彼女のそのような様子を見守っていた。
「お前さんが豊作の神なら通じるだろう」
「うーん、私は夢と眠りの神ですから、専門外なんですよねぇ。生前?もただの信徒ですし」
 夢の神通力をを持ちながら、それを手放した神。かつてのような力は持たないとしても、その神性を以て祈れば人並み以上には通じてくれると信じたい。
「所で、“はろーうぃん”だったか?」
 蔵から離れ、次の稲束を運ぶために田に戻る勘十郎。歩きながら、思い出したかのように少し前の異国の祭り事について呟いてみる。
「あれは古代けると民族と呼ばれる者たちが豊作を祈って始めたのがきっかけらしい。あるだわ学園のはろーうぃんは、また起源が違うようだが」
「へぇー。岩永さんは物知りさんですねぇ」

 収穫は順調だ。
 ニルヴァーナの生み出すヒトガタや勘十郎本人の働きもあるが、村民たちもよく応じて働いている。
「急な申し出でしたけど、皆さん快く応じてくれてありがたいですねぇ。猟兵に対する幕府のお墨付きもあって、村の皆さんも話をよく聞いてくれますー」
「それに。土を触る職は常にお天道様との睨めっこよ。その場ですぐ対応できないなら、土触りは向いてないって事だ」
 働く村民たちをちらりと見る2人。彼らもまた汗を流して仕事に励みつつも、2人の視線に手を振って応じる。オブリビオンもまた、気候や天災と同じく農民にとって対応するべき問題なのだ。
「よし。もう一往復だ。お前さんも一緒に手伝ってくれ」
「はぁい。もうひと働きー、しましょうかぁ」
 既に稲束が山と積まれている蔵に更なる稲束を放り込むと、勘十郎は次の稲束を求めて田んぼに戻り、ニルヴァーナもヒトガタを増やすべく祈り始めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

御桜・八重
寒いのは嫌だなあ…
冬の間、皆であったかい囲炉裏を囲んでいられるように、
しっかり蓄えを作っておかないとね!

サムライエンパイアの世界は初めて来たけど、
馴染みやすい気がするね。
あ、おじさーん、わたしも手伝うよーっ!

子供たちとも仲良くなって、色々皆でお手伝い。
芋を掘って、大根抜いて、菜っ葉を刈って、柿をもいで…
「ちょっと時期が早いのは残念だけど、やっぱり収穫は嬉しいねー」
手にする芋は小振りだけれど、子供たちは満面の笑顔。
小さい子の泥まみれの顔を拭いてあげながら、
心の裡で気合を入れ直します。

絶対、守る!

え、収穫の感謝の祈祷をして欲しい?
わたしまだ見習い巫女なんだけど…
(はにゃ~ほにゃ~と何とか完遂)



「冬の間、皆であったかい囲炉裏を囲んでいられるように、しっかり蓄えを作っておかないとね!」
 そう元気に言いつつ、指先を自ら汚して芋を掘るのは御桜・八重(桜巫女・f23090)。サクラミラージュ出身の巫女である彼女だが、サムライエンパイアの世界になんとなく馴染むものを感じている。やはり根差すものが似ている世界だからだろうか。
 その周囲には村人たちも集まって、総出となって収穫している。彼女の満ち溢れる活力に触れて、より一層力を入れて収穫に従事している。
「いやー、猟兵さんが妖怪来るからって言ってきたときは驚いたけんど、収穫手伝ってくれて助かんねー」
「おねーちゃん猟兵なのー?すごいー!」
 などと、村人たちと一緒にワイワイガヤガヤしながら芋を掘る、大根を掘る、菜っ葉を刈り取って、柿をもぐ。少し早い収穫になってしまい、青かったり小さかったりしているが、今はぜいたくを言えない。
「ちょっと時期が早いのは残念だけど、やっぱり収穫は嬉しいねー」
「んだなー。懇切丁寧に育てた作物が獲るんが一番ありがたいだで」
 作物の収穫は着々と進んでいる。だが流石にずっとかがんでいると腰が痛くなってくる。それに気づいたのか、村人のおじさんが一声上げた。
「そんじゃー一旦、少し休むかやー!」
 おじさんの一声で八重や村人の皆は畑から上がり、土手に腰掛ける。陽はよく照っているが、浴びる風は寒い。これもオブリビオンが迫っている影響なのだろうか。
 よく見ると、子供たちは顔が土で汚れている。八重はそれを見かねて、手拭いでそれを拭ってあげた。
「ほらー、顔じゅう泥まみれじゃない!」
「おいらも頑張ったけぇな、こんなに汚れちまったやい!」
 笑いながら顔を拭われる子供の笑顔を見て、改めて思う。この笑顔を、八十八の苦労を乗り越えて作物を育てる彼らを、冬の寒さと飢えに悲しませたくは無いと。
“絶対、守る!”
 猟兵としての責任を感じながら、彼女は心の裡で己に活を入れる。
 ……などと誓っている傍らで、村人のおじさんが八重に声をかける。
「あっそうだ猟兵さん、巫女さんなら収穫の感謝の祈祷とかしてくんねぇけろ?」
「えっ、祈祷をしてほしい?その、わたしまだ見習い巫女なんだけど……」
 などと戸惑いつつも、猟兵さんが来てくれたから御利益ありそうだしなどと頼まれ、断り切れずにうろ覚えながらも御桜流の祝詞ではにゃーほにゃーと祝福してみるのであった。
 喜んでくれているので、まあいっか。

成功 🔵​🔵​🔴​

スピレイル・ナトゥア
農村の方々から収穫の方法を聞いてから、村の神様に祈りを捧げにいくとしましょう
私の部族の精霊信仰とは違いますが、神様は神様です
祈っておくに越したことはありません
なるほど
これがサムライエンパイア世界の農村の神様を祀る場所ですか
ふむふむ
様式の違いがとても面白いですね
オリエンタリズムを感じます
……オリエンタリズムって、なんなんでしょうか?

さて、農村の方々に教えてもらった通りに収穫をさせていたゴーレムさんたちの収穫作業もそろそろ終わったころでしょうか
村の神様も面白かったですが、今度は収穫の作業を見にいくことにしましょう
私自身が収穫に参加するのも面白いかもしれませんね
遊牧民族の本気を見せてあげましょう!



「なるほど、これがサムライエンパイア世界の農村の神様を祀る場所ですか」
 神社の造りを見て感心したようにうなずくスピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)。
 彼女の部族の精霊信仰とは違う所もあるが、八百万の神々という概念は精霊信仰にも通じるものがあるだろう。ともあれ、土着の神に敬意を示すために彼女なりの方式で祈りをささげる。
「これでよし……と。ふむふむ、様式の違いがとても面白いですね」
 祈りをささげた後は、この地の祠とも言える神社を観察してみる。流石に本殿の向こうにある御神体を覗き見するのは宜しくないので、拝殿で祈りをささげる程度にとどめておく。
 決して大きくはない田舎の神社ではあるが、その造りはサムライエンパイアの様式をよく反映しており、スピレイルにとって興味深く感じた。
「オリエンタリズムを感じます……オリエンタリズムって、なんなんでしょうか?」
 何だろうね。

 さて、神に祈りをささげた後は収穫作業だ。
 収穫方法については、神社に行く前にあらかじめ村人から聞いていた。作業についても、土の精霊の力を借りたユーベルコードでゴーレムを召喚し、労働力として当てていた。たくさん召喚できて、そこそこ強くて、おまけに雑用も出来ちゃう優れモノだ。
「そろそろかと思っていましたが、やはり丁度良かったですね。稲刈り作業は8割がた終わっています」
 これぞまさに人海戦術ならぬゴーレム海戦術。わらわらと集まったゴーレムたちは協力して稲を刈り、束ねて運び、蔵へと積んでいった。
 その働きに村人達も舌を巻いたり驚いたりしていた。ちっこいのによくやるやつだ、わしらも負けてらんねぇ、などと対抗心を発揮して自分達も収穫作業に精を出す。
「さて残り2割、このまま皆さんの作業を見ているのもいいかもしれませんが、私自身が収穫に参加するのも面白いかもしれませんね」
 と言いつつ、巫女服の袖や裾を絞り、村で借りた鎌を持って、田んぼへと足を踏み入れる。
「遊牧民族の本気を見せてあげましょう!」
 やる気は何気に満々だ。残りの稲も刈り尽くすぞ。

成功 🔵​🔵​🔴​

紫牢・奇依
村人の様子を観察しながら、まずは各地の伝説?を語ってみる。
心も暖かくなるようなお話を、だよ。
単純に考えれば暖地のお話や熱血者のおはなし。アツアツのカップルストーリーも有かも。いくら寒くても気力から萎えたらだめだからね。

それから親しくなれたら村人にまじって畑仕事をおこなうよ。
とはいっても、やったことないからまずは観察。。



「これからあちきが語るのは、この寒い寒い季節でも心暖かくなるなるようなお話だよ」
 そんな語り出しで、紫牢・奇依(ぺたぺた姫・f02442)は村人たちに向けて話し始める。
 寒い冬の訪れを前にして、寒いオブリビオン達の襲来。だから、せめて話の中だけでも暖かく。この寒さを乗り切るための心の熱を持つために。
「例えば、ここからずっと南の国の話。年中常夏で、海が美しく、太陽のきらめく暖かい国。ああ、他にも熱血者の英雄譚なんてのはどうかい?困難にもくじけず、己の血の熱さだけを頼りに突き進んだ英雄のお話。はたまた、恋人たちのアツアツなコイバナなんてのもいかが?他にも他にも……」
 様々な物語を話してみながら、奇依は村人たちの様子を伺ってみる。みんな、奇依の話に興味津々だ。のどかに過ぎるこの村では、外から来た者の語る物語は刺激的な娯楽なのだろう。
 色々なことを話した。村人たちとも打ち解けることが出来た。さてそろそろ収穫に取り掛かろう……とはいっても奇依は収穫なんてやったことがない。まずは見ながら、と思っていたら村人のおじさんが声をかけてくれた。
「猟兵の嬢ちゃん、収穫はやったこと無いがや?教えてあげるけん、習うより慣れるじゃ」
「あの、いいのかい?迷惑かけてしまうかもしれないけど」
「なに、面白ぃ話さ聞かせて貰ったけん、その礼じゃ。ほれ、こっち来てみぃ」
 村人のおじさんに促されるまま、奇依は畑に降りて道具の使い方や収穫物の運び方などを教えてもらった。ベテランの農民ほどでなくても、これならなんとか力になれそうだ。
 やはり、最初に物語ったのは良かった。それを通じて、奇依と村人の間に、確かな絆が生まれていたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

祝・誘
農作物を育てたことも収穫したこともないが、寒さが天敵ということは理解している

「この寒さだと早く収穫した方が良さそうね」
「人手がいるでしょうから、私で良ければお手伝いさせて下さいな」
微笑みながら、村民に声をかける

村民の見様見真似で収穫手伝い
稲にさつまいもに玉葱に
種類豊富な作物に感嘆
「こんなに沢山の作物を育てるのは大変そうね」
村民にとっては此れが当たり前なのかもしれないが、収穫まで育てられる事に純粋に尊敬する

収穫を終えたら、五穀豊穣と無病息災を祈る舞を披露しよう
皆がこれからも幸せで在る様に

◇アドリブ、連携歓迎



 作物にとって寒さは敵だ。もっとも、あらゆる天候の変化が敵であり、時には味方であったりもするのだが、今回に関しては寒さは紛うことなき敵なのだ。
 それゆえに、祝・誘(福音・f23614)は早めに収穫を仕上げてしまうべきだという意見に同意した。寒いのに腹まで減ってはこの冬を越せないだろう。
 そういうわけで、ニコッと微笑みながら、祝は農作業に勤しむ農夫に声をかけた。
「人手がいるでしょうから、私で良ければお手伝いさせて下さいな」
 さて、客観的な事実として――――祝は美人だ。
 金魚の簪を起源とするヤドリガミの彼女は、美しきものから生まれた美しきひと。輝かしき程に飾られた彼女の姿は、あまりにも眩しく艶やかだ。
 そんなわけで、今まで見てきた何よりもはるかに美しい祝を見た村人は、腰を抜かすという程までは行かずとも、一瞬茫然としてしまった。
「素人ではありますが、人手は少しでもあったほうがいいでしょう」
「あ……あぁ、そうじゃな、猟兵さんには助けてもらってるけぇ、力を貸してくれると嬉しいがや」
 そんなわけで、彼女は美しい立ち振る舞いのままに水田へと足を踏み入れる。
 収穫のために水を抜いたとはいえ、まだ少しのぬかるみは残っている。だが泥に足を汚しても、彼女の美しさは健在だった。
 見よう見まねではあるが、借りた鎌を手に稲を刈り、纏めて稲束を作る。稲を刈り終えたら次はさつまいもや玉葱を掘る。他にも粟に大根に、育てている農作物は多様だ。その種類の多さに、祝は感嘆の溜息を小さく漏らした。
「こんなに沢山の作物を育てるのは大変でしょう?」
「まぁ、そうさな……これが農民のお仕事じゃけぇ、一つ一つの作業を心を籠めてやっていくだけじゃ」
 それが当たり前の事ではあるように、村人は語る。それでも、猟兵がオブリビオンと戦う当たり前が決して楽ではないように、農民が作物を育てるのには苦労があっただろう。
 祝は、その在り方に敬意を抱いた。

 大方の作業にひと段落がついた。
 村民たちがめいめいに休んでいる中、祝は土に汚れた手足を水で清め、ひとつ出来ることをやろうと思った。
「皆さん、お仕事お疲れ様でした。ですが、これから冬のあやかしが寒さをこの地にもたらして、生きるのは苦しくなるかと思いいます。ですので、せめて五穀豊穣と無病息災を祈るため、舞わせてください」
 そう言いうと、彼女は静かに踊り始めた。
 厳かに、しかし美しく。一挙一動が彼女に宿る美しさを際立たせる。その美しさに、村人たちも息を呑んだ。
 彼女はその名が示す通り、祝福を招き悪縁を断つヤドリガミ。その祈りが天に通じれば、きっと村人たちは冬を越していけるだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

グラデウス・ミースミ
アドリブ連携〇

「収穫の秋の真っただ中のようですね。」

これから先のことはひとまず置いておいて
地理の把握も兼ねて、という名目で
実り豊かな田園風景を興味津々に見て回ります。
途中で「(WIZ)何かへ祈りを捧げる村人と遭遇」できたら
やはり興味からどんな祈りか聞いてみます。
善きものへの祈りなら異教の身ですがともに祈りましょう。
でももし話したくないようなら無理やりは聞きません。
秘密にしておきたいこともあるでしょうから。
個人的には想いを祈り、ささげることが尊い行為だと思います。



 澄み渡る空。そろそろ色を失いつつある木々。作物の刈り入れに勤しむ農夫たち。グラデウス・ミースミ(昨日見た夢の続きを。・f12178)は、そのような風景を眺めながら、
「収穫の秋の真っただ中のようですね」
 などと、つぶやいてみる。秋にしてはやけに寒いのは、オブリビオンのせいであるが。
 他の猟兵たちは収穫を手伝ったりしているが、グラデウスは焦らずゆったりと風景を眺めながら村中を歩き回る。このような田園風景をグラデウスはあまり見たことが無いのか、興味は深いようだ。
 とはいっても、ただ景色を楽しんでいるだけではなく、村の構造や立地を観察するのも兼ねている。という事にはしてあるらしいが、やはりただ興味を満たしているだけのようにも見えなくない。
 さて、歩いていたら小さな神社に行き着いた。その拝殿では、何人かの村民が神妙な表情を浮かべながら手を合わせて拝んでいた。
「神様、どうかわしらに冬を越えさせてくだせぇ」
「寒さやおまんまの足りんことの無いようにしてくんなせぇ」
 サムライエンパイアの宗教には詳しくないグラデウスだが、その様子から祈りを捧げているものだろうと推測した。
 彼らが祈りを捧げ終わったころに、興味から聞いてみる。
「すみません、皆さんは神様へ祈られていたのでしょうか?」
「えぇ、そうですじゃ。この地元の守り神さまですじゃ」
 祈りを終えて帰ろうとしていた村人たちは、神妙な表情を少し緩めてグラデウスの問いに答えてくれた。
「この国にはいろんな神様がおりましてな。中には気まぐれな神様もおりますが、ここの村の神様は小さいですがいつもわしらを守ってくれておりますわ」
「猟兵の皆様も皆様なりに祈ってくれておるけんど、ここに住むわしらもしっかり感謝の気持ちを示すのは大事じゃけぇな。もしかすっと、神様がわしらを守る為に猟兵の皆様を遣わしてくれたのかもしんねぇ」
 微笑みながらグラデウスに語る村人たち。その様子に、彼女も少し感心したところもあるようだ。
「えぇ、この地の善き神に祈りを捧げること、感謝をすること、それはとても尊い行為だと思います。私は異教の者ですが、皆さんの信じる心は素晴らしいです」
「ありがとうごぜぇますだ。猟兵さまに頼ることしか出来ねぇわしらですが、どうかよろしくおねげぇします」
 そう言いつつ、彼らは収穫作業へと戻るべく田畑へと戻っていった。
 この地に細々と生きる彼らの想いに応えたい。そう思いながら、グラデウスも彼らの見よう見まねで神様に祈ってみるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『オブリビオンの雪ん子』

POW   :    あそぼ
【大雪が降る中、当たると凍てつく雪玉】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    いかないで いっしょにいて
自身に【触れたもの全てを凍らせる冷気】をまとい、高速移動と【吹雪の竜巻】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    おともだちづくり(雪)
自身の創造物に生命を与える。身長・繁殖力・硬度・寿命・筋力・知性のどれか一種を「人間以上」にできる。

イラスト:Y!eld

👑7
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 冬が来る。
 作物を刈り終え、今は静寂に包まれた村に、早き冬が訪れる。

 戦う力を持たぬ村民たちは、みな家にこもって火を焚き、寒さを乗り越えるべく寄り合っている。
 戦う力を持つ猟兵たちは、凍えるような寒さの中に立ち、オブリビオンを迎え撃つべく戦いの姿勢を取る。

 やがて、雪が降り始めた。
 田畑は雪で埋まり、元の姿も見当たらない。川も凍り付き、今や流れることは無い。
 凍り付いた村に、それは姿を現す。藁帽子を頭に被った、可憐なる雪童子。

「つめたいね、ここちいいね」
「あそぼ、あそぼ」
「みんなみんな、こおらせちゃおう」

 猟兵よ、愛しき姿に騙されるな。
 それは共存あたわぬオブリビオン、この地を氷雪に閉ざす冬のあやかし。
 人々が生きる今を乱し、未来を壊す存在なのだから。
ニルヴァーナ・ヒプノス
「うぅん、こーゆーのは困るんですよねぇ。岩永さん、ちょーっとお任せしますねぇ」
UC「世界が平和でありますように」を起動。雪ん子を対象にする。
「善い子よいこ、寝る子はいいこですよぉ」
失敗したならしたで、ヒトガタの残りを突っ込ませればいい
「安寧を貴女へー、死もまた永遠の眠りですからぁ、怖がることはありませんよぉー」
「うぅん、岩永さんは流石ですねぇ、こー、武闘派の教主を思い出しますねぇ…」
「さてさてー、もうちょっとお手伝いですねぇー」
夢を流出させることで現実を僅かに歪ませる。距離感を誤らせ平衡感覚を狂わせる
「思った以上に多芸ですねぇ、ぱちぱちぱちー」


岩永・勘十郎
「いざ、参る」

雪面に表れた敵に対し勘十郎は刀を抜きUC【六道・龕灯返しの太刀】を発動
これは敵を傷つける事が出来なくなる変わりに“それ以外”を斬る事が出来るようになる技だ

次に仲間が相手を眠らせる技を発動
眠った相手の魂と精神その物を次々と斬っていく

寝ている相手を斬るのは些か卑怯だが、これも歴とした戦術
何を言おうが勝てば官軍

技を辛うじて避け眠らない者たちの攻撃も【対象の【事象や概念】のみを攻撃する】技で【当たると凍てつく】という事象その物を斬って防ぎ、一気に間合いを詰めて積雪や激しい降雪も物ともせず本体を切り裂いていく

威力や速度もそうだが雪玉の数も剣士にとっては物の数ではない
まさに神業と言える



 寒い寒い。雪がしんしん降って、雪ん子が群れて。いつも眠そうにしているニルヴァーナ・ヒプノス(夢のような日々を・f23646)は、このまま冬眠でもしたくなる心地ではなかろうか。
 一方で岩永・勘十郎(人間の剣豪・f23816)の心は巌の如く。この寒さにも動じることはない。腰の刀に手を掛け、雪ん子を待ち受ける。
「うぅん、こーゆーのは困るんですよねぇ。岩永さん、ちょーっとお任せしますねぇ」
「承知した。いざ、参る」
 雪ん子が近付くのを認めると、勘十郎は“姥桜”の名を冠する刀を静かに抜く。そして柄から刀身に通じ、仙力を込める。ユーベルコードの能力により、刃は鋭さを増してゆく。その鋭さは肉体を断ち切ることはない、しかしそれ以外であれば、事象や概念といったあらゆるものを斬ることが出来る。
 傍らのニルヴァーナもまた、ユーベルコードを発動する。
「善い子よいこ、寝る子はいいこですよぉ。“あぁ、世界が平和でありますように”」
 彼女の“夢”をシャボン玉の中に閉じ込め、向かってくる雪ん子に向けて放つ。ふわり、ふわり。漂うように飛んで行ったシャボン玉が雪ん子たちの目の前で弾け、夢の力があふれ出す。夢に包まれた雪ん子たちは、たちどころに眠気を覚え、うつらうつらとしだした。
「ふぁ……なんだか眠いなぁ」
「なんだか遊ぶ気分じゃなくなってきた……すぅ」
 雪ん子たちの意識が朧げになっていったのを認めると、勘十郎がユーベルコードを宿した姥桜で雪ん子たちを次々と斬っていく。
 その肉体に傷は無い。だが魂と精神は刃にて断ち切られ、雪ん子たちは二度と目覚める事は無いだろう。眠るように、夢見るように、彼女たちのかんばせは穏やかなままに終わっていく。
「安寧を貴女へー、死もまた永遠の眠りですからぁ、怖がることはありませんよぉー」
「あのシャボン玉、怖いの。近寄っちゃだめ……」
 ニルヴァーナのユーベルコードの恐ろしさに気付いた雪ん子たちは、硬度を高めた雪だるまで壁を作り、シャボン玉を受け止めさせつつ雪玉を投げ付ける。ユーベルコードの力がこもった雪玉は、当たれば凍てつく危険な弾丸だ。
 しかし、勘十郎は意に介さない。積もる雪を踏みしめて走り出し、向かってくる雪玉を斬っていく。
「“万有を返す!”」
 事象切断。ユーベルコードの力を断ち切られた雪玉は、もはや氷結の魔弾ではなくただの雪の塊と化した。勘十郎に当たってもただ砕け散るのみで、彼のみを凍らせる事は無い。
 やがて雪だるまの壁にたどり着き、それらを断ち切って切り崩す。雪だるまに食い止められていた夢のシャボン玉が雪ん子の元に押し寄せる。
「うぅん、岩永さんは流石ですねぇ、こー、武闘派の教主を思い出しますねぇ……」
「この程度なら造作なき事。知念流の刃の冴えは伊達に非ず」
 割れるシャボン玉から溢れる夢が、現実をゆがませ雪ん子たちの感覚を狂わせる。その隙に捻じ込む様に、勘十郎は雪ん子の“魂”を切り捨てていく。
 両者の連携の前に、オブリビオンも成すすべは無く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

紫牢・奇依
あちきはガジェットショータイムで、長く大きな羽子板のようなものを作り出すよ。それで投射攻撃をはじき返したりするよ。

戦闘中は緊張しているので、
「あちきのイメージトレーニングの成果を受けてみるんだわ」
てな感じで。

相手の高速移動は、動きを拘束できるガジェットで縛り付けるよ。
相手に触れられたり触れないようにね。

寿命を削るのはあちきの?怖いんだよ。しかし、関りの生まれた村人たちのために奮い立つよ。



 紫牢・奇依(ぺたぺた姫・f02442)は、冷たい空気を深く吸う。
 肺が凍り付くような寒さだが、それでも少しは緊張がほぐれた気がする。まだ怖い気持ちが無くなったわけではないが、少なくとも戦えるくらいの心構えは出来た。
 それに、村人たちとの交流で彼らの為に戦いたいという気持ちも芽生えていた。怖くても戦わなくては。
「ふぅ……あちきのイメージトレーニングの成果を受けてみるんだわ」
 紫牢はユーベルコード【ガジェットショータイム】を使うイメージを頭の中で構築。こうすればいい、こうすればいい、それを頭の中で反復する。実戦も同じ。それを現実に顕せばいいだけだ。
 雪ん子が来た。吹雪を纏った竜巻を放ってくる。イメージした通りに、しっかり、気を確かに持って。
「これっくらいの竜巻……弾き返してやるんだわ」
 ユーベルコードが起動する。長く大きな羽子板のようなガジェットが、紫牢の手に顕現する。大きく振りかぶって、薙ぎ払う一撃。それで竜巻は勢いよく弾き飛ばされ、雪ん子の方に向かっていき彼女たちを吹き飛ばす。
 いけた、これならやれる気がしてきた。少し調子づいて、前に進んでみる。
「こっちにきてくれたの」
「いっしょにあそぼ」
「こおらせてあげる」
 雪ん子たちが凍てつくような空気を纏い、紫牢の元へと近づいてくる。触れれば氷結、それもすばしっこい。次は彼女たちの動きを止めなくてはならない。
「遊んであげたいけれど、凍るのは嫌なのだわ」
 ガジェットショータイム、次は何を呼び出そう。とりあえず動きを止められそうなやつ……!
 確固たるイメージを持たずにとりあえずユーベルコードを発動してみる。それで呼び出されたのは、なんかヨーヨーみたいな形のガジェットだ。でもこれなら使えそうだ。
 勢いよくスピンしたヨーヨーが躍り出し、その紐で雪ん子を縛り付ける。これなら手を触れることも無く動きを拘束できそうだ。ヨーヨーはずっと触っていると凍り付くので、素早く手放して次のヨーヨーに切り替える。
 まだ緊張はほぐれきったわけでは無い。でも、自分はこうして戦えている。今はそれで大丈夫だ。

成功 🔵​🔵​🔴​

祝・誘
可愛らしい妖だな
遊びに来るのは構わないが
困る程の寒さを連れてくるのはいけないな
この地に住まう者達のため
すまないが、眠ってもらうぞ

〈焔雷招来〉で麒麟と白龍を呼ぶ
焔を操る麒麟に妖の相手を任せる
雪に炎は効くだろう
彼にとって敵を燃やし尽くすことは造作もないからな
そんなに遊びたいのなら、この子と遊ぶといい

雷を操る白龍は私の傍に
妖の攻撃が及ばないように
その雷で弾いてもらおうか

さあ、在るべき場所へお帰り

◇アドリブ・連携歓迎



「可愛らしい妖だな。遊びに来るのは構わないが、困る程の寒さを連れてくるのはいけないな」
 雪ん子の群れを迎え撃つ祝・誘(福音・f23614)。綺麗な足で雪を踏み締めながら、向かってくる群れを見据える。
 ここには、懸命に畑を耕す農民たちがいる。彼らの穏やかなる日々を、冬の中に閉ざすわけにはいかない。
「この地に住まう者達のためだ。すまないが、眠ってもらおう――――“力を借りるぞ”」
 ユーベルコード起動、焔雷招来。彼女の呼びかけに応じ、麒麟と白龍が雪の降る中に姿を現す。
 それを見て雪ん子がたくさんの雪だるまを造りだし、祝に向けて走らせる。だが祝の傍らの白龍が雷を迸らせ、雪だるまを弾いて近寄らせない。
「雪遊びがしたいようだが、付き合うわけにはいかない。そんなに遊びたいのなら、この子と遊ぶといい」
 祝の言葉と同時に、火焔を纏い麒麟が疾走する。積もる雪をものともせず、雪ん子の攻撃すら意に介せず。
 そして雪ん子の群れへと飛び込んだ麒麟が、舞うように躍動しながら身に纏う焔を振り撒いてゆく。焔は周囲の雪をその熱で溶かしながら、雪ん子の冷たい身体をも焼き焦がす。
「熱いのは、だめ」
「とけちゃうの、たいへん」
 雪ん子たちは火焔の勢いに押し負け、散り散りに逃げていく。実のところ、雪に対して炎とは相性が良いようだが、炎で雪を溶かすのは難しい。だが只の炎ならざるユーベルコードで紡がれた炎熱は常識の埒外、雪を溶かしオブリビオンを焼き焦がす事は造作もない。
 中には麒麟に吹雪を浴びせかけたり、硬度を上げた雪だるまで時間稼ぎをしようとする雪ん子もいたが、麒麟の放つ焔の勢いの前には風前の塵にも等しい。
「農村にとって冬は悪縁、ならばそれは断ち切るべきもの。さあ、在るべき場所へお帰り」
 己の身を護る白龍をそっと撫でながら、祝は麒麟が乱舞し雪ん子が散らされていく様を眺めていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

テフラ・カルデラ
絡み・アドリブ可
SPD

ふえぇ…予想以上に寒すぎるのです…
それに…このかわいらしい外見の女の子…いやいや!相手が子供でもオブリビオン…容赦はしません!早く退治しなければなのですっ!!

やはりこの寒さなのですからウィザード・ミサイルで暖めつつも相手に直撃させて倒していきます!
し…しかし寒さが一向に収まらない…どれだけいるのですかっ!!
ひあぁ!?寒い!!い…いつの間に背後に…抱き着かれたところから凍り付いて…さらにいっぱい抱き着いてきて凍る速度が速まる!?
身体中が麻痺するほど寒い!!…この…まま…じゃ…凍…っ…ぅぁ…
(美しい兎の氷像が出来上がる…このあとはなんやかんやで助かる)



「ふえぇ……予想以上に寒すぎるのです……」
 両手で自分の身体を抱きながら冬のオブリビオンの脅威を痛感するテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)。待て称号が不穏すぎる。
「それに……このかわいらしい外見の女の子……いやいや!相手が子供でもオブリビオン……!」
 見た目に騙されてはいけない。雪ん子たちはまさに冬の化身、氷雪を操り目に見える者を凍らせる脅威なのである。
「容赦はしません!早く退治しなければなのですっ!!」
 そうだ、その意気だ。でもなんかフラグが立った気がするね。気のせいだといいね。

 というわけで、ユーベルコード発動。
「やはりこの寒さ、炎で暖めないと!」
 炎を凝縮したウィザード・ミサイル。やはり寒い日には暖かいユーベルコードである。それを雪ん子に撃ち込み、暖めてあげよう。
 吹雪を突き抜け、炎の矢が雪ん子を貫く。ユーベルコードの炎は冷気を中和し、雪ん子の力を溶かしてゆく。
「また炎、いやなの」
「でも今度は負けないわ」
「今度は凍らせてやるの」
 一方で雪ん子たちも負けてはいない。彼女たちもユーベルコードを発動し、触れるもの全てを凍らせる冷気を身に纏う。しかもとても早くなる。
 とにかく目の前の敵を倒し続けるテフラ。だがユーベルコードの効果で敵の方がすばしっこい。しかもなぜか今までよりも数が多い。なんか運命力が働いている気がする。
 そして撃ち漏らした雪ん子がテフラに向けて飛び込みタックル。絵面はお母さんに飛び込む幼子みたいでかわいいが、これがシャレにならない。なにせ凍り付くオーラを纏っているのである。
「ひあぁ!?寒い!!に、逃げます!」
 しかし、まわりこまれてしまった!
 というか囲まれている。360度すべてに逃げ道はない。
「あ、これはもしかして……」
 雪ん子たちのれいきタックル!きゅうしょにあたった!
 そしてテフラ悟る。これあかんやつだ。もはや寒さも感じなくなってきた。
「あっ……この……まま……じゃ……凍……っ……ぅぁ……」
 そしてしばらくして後、そこには一匹の兎の氷像が屹立しているのであった。
 その悲惨な結末の割には、なんか目に楽しそうな表情が感じられるのは気のせいだろうか。気のせいだと思いたい。

※この後テフラは他の猟兵が行間で救助しました。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

スピレイル・ナトゥア
オブリビオンから世界を守るのは私たち猟兵の使命ですが、収穫をお手伝いしたこともあってこの村だけは絶対に守りたいって思えてきました
綺麗な世界を実現するために、あなたたちはここで倒します!

それでは、開発したばかりの新ユーベルコードの威力を試させてもらうとしましょうか
雪ん子さんたち相手に相性が良いユーベルコードかどうかはわかりませんが、新しいユーベルコードってとりあえず使ってみたくなりますよね
土の精霊さんの力を借りて、敵を迎撃する砂塵の結界を召喚します
雪ん子さんたちもおともだちさんたちも、近づいてきたのは全部土の槍で貫きますよ!
……それにしても、雪に砂にといろんなものにさらされて農村さんも大変ですね



 猟兵が世界を守る為にオブリビオンを倒すのが使命であるように、農民たちは人々が食べるものを育てることが使命だ。
 その収穫を手伝い、ひと時でも土と共に生きる時間を共有したことによって、スピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)の心には、この村を絶対に守りたいという決意が芽生えていた。
 目の前に群れる雪ん子たち。彼女たちを放置すれば村は雪に閉ざされてしまうだろう。そうはさせない。
「綺麗な世界を実現するために、あなたたちはここで倒します!“スコーピオンテイル!”」
 決意と共に、つい最近スピレイルが開発したユーベルコードを起動する。土の精霊の力のもとに砂塵の結界が張り巡らされ、スピレイルの姿を覆って隠す。
 降雪と砂埃で視界は悪くなる。スピレイルの姿も大体の方向しか分からなくなり、とりあえず雪ん子はユーベルコードで命を吹き込んだ雪だるまを砂塵の方へとけしかけてみる。
 だが、近づいたところで突如飛び出す土の槍。ザクリと雪だるまを貫き、その身を一塊の雪に還す。ユーベルコードの第二の機能、土の槍による迎撃だ。
「わっ、危ない」
「それに、どこにいるのか分かりにくいの」
 雪ん子たちは右往左往し、スピレイルを探そうとする。だが砂塵の結界はその目を覆い隠し、近づいたところで土の槍が一撃で仕留める。雪ん子程度のオブリビオンでは、対抗する手段がない。
 近づいてくる雪だるまや雪ん子を自動的に迎撃してくれるので、一度発動すれば自分からは何かする必要もない。便利なユーベルコードだ。おまけに自分の姿まで覆い隠してくれる。
 とはいえ、相手が雪ん子程度なので効果を発揮しているが、ボス級の相手だとここまで上手く行くかは分からない。
「それにしても、雪に砂にといろんなものにさらされて農村さんも大変ですね」
 結界の中で近づく雪ん子が片っ端から貫かれるのを感じながら、スピレイルはそっと呟いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

御桜・八重
【POW】

「ううっ、さぶっ!」
戦闘服でもある巫女装束は、動きやすいミニ丈なのでした。

雪ん子たちには遊びであっても一般の人には致命的。
だから、わたしたちが遊んであげる。

陽刀・桜花爛漫を抜き放ち、投げられた雪玉を切り捨てる。
凍結は桜色のオーラを纏って防御。
それでも凍り始めたら「ふんっ」と気合いで吹き飛ばす!

隙をついて雪ん子の一人にタックルし、
そのまま【スクワッド・パレヱド】を発動。
「押しくらまんじゅう、押されて泣っくなーっ!」
盾にしながら他の雪ん子目がけて突撃ー!

幻朧桜の無いこの世界では、彼女らは転生出来ないんだよね…
いつかオブリビオンの秘密が解き明かされた時、
彼女らが生命の輪廻に戻れますように。



「ううっ、さぶっ!」
 にわかに寒くなりだした村、その寒さに驚くのはミニ丈の巫女装束の露出部を手で押さえるのは御桜・八重(桜巫女・f23090)。
 だが寒くても、猟兵のつとめはキッチリこなさなくては。それに、雪ん子の遊びは普通の人には寒すぎる。だからこそ、自分たち猟兵がここに喚ばれたのだから。
 目をつぶって、ひと呼吸。大丈夫、心は元気だ。こんな寒さ、へっちゃら。
「そんなに遊びたいなら、わたしが遊び相手になってあげるよ」
 抜き放ちたるは陽の光を浴びて清浄なる気を籠められた退魔刀【桜花爛漫】。冬を明かす春の息吹のごとく、桜の刃紋を刀身に浮かばせる。
「ゆきあそび、しよ」
「みんなみんな、こおっちゃえ」
 冷気を帯びた雪玉が投じられる。それはまさに弾幕のごとくに。それでも八重は寒さに震える心に活を入れ、刀を構えて突き進む。
 己に向かう雪玉を落とすべく刃を振るう。二刀、三刀、刃が凍り始める。だが太陽の刀は容易くは凍り付かない。桜色のオーラを刃に纏わせ、完全なる氷結は防いでいく。
 しかし、全ての雪玉を落とすには至らない。少なくはない雪玉を浴び、身体も少し凍り付く。気合とオーラ防御で乗り切っていくが、それだけで氷が溶ければ難しいものではない。それでも。
「寒い……けど、寒くても、走るっ!」
 八重は前へ進むことを決してやめたりはしない。元気は彼女の武器なのだから。それが折れない限りは、走れる、前に進める。心の熱は容易く消えたりはしない。
 身体が纏う氷に硬くなってきた。それでもたどり着く、雪ん子の前線。雪ん子のうちの1人を捉え、低い姿勢から突っ込んでいく。体当たりからのユーベルコードを発動、スクワッド・パレヱドに雪ん子を巻き込んでいざ突撃。
「押しくらまんじゅう、押されて泣っくなーっ!」
 捕まえた雪ん子を盾のように抑えながら、雪の地面を強く蹴って疾駆。そして他の雪ん子を、その勢いのままに蹴散らしていく!
「そこのけそこのけ、私が通るっ!」
 今の彼女は雪をも蹴散らす重戦車。纏う闘気がオブリビオンの戦列をかき乱す。走れ走れ、この寒さを吹き飛ばす程に!
 やがて、ひとしきり雪ん子たちを蹴散らすと、彼女は走るのをやめる。周りにいる雪ん子たちが倒れているのを見ると、少しだけ切ない気持ちになった。
「幻朧桜の無いこの世界では、彼女らは転生出来ないんだよね……」
 敵とはいえ、かわいらしい童女たち。見た目だけなら自分ともそう歳は変わらない。だけど、どうしてもオブリビオンは敵なのだ。
 それでも、彼女はそっと祈っておく。やがて、オブリビオンだとしても無限の転生から解き放たれ、生命の輪廻に戻れることを。
 今を生きる猟兵から過去の骸へ、祈りを一つ。

成功 🔵​🔵​🔴​

グラデウス・ミースミ
アドリブ連携〇

自然の、季節の流れによる寒さなら、
一緒に遊ぶのもまた楽しいのかもしれませんね。

と、チャンスがあれば説得を試みます。
戦闘を避けられるならそれが一番ですから。
でも・・・きっと戦闘は避けられないのでしょうね。

私は彼らの神様ではありませんが、彼らの祈りを聞きました。
遊ぶなら、ここで遊びましょう。
村へは通しませんよ?

ウィザード・ミサイルで雪玉を狙い撃ちします。しっかり狙えるようにまた密着されないよう距離を維持します。
状況が許さないなら弾幕を張ります。
ただし、村や味方へは当たらないように気を付けます。

雪だるまみたいなものを作っていたら命を吹き込まれるのを阻止したいですね。
心苦しいですが。



 これが、正常な冬であったなら。グラデウス・ミースミ(昨日見た夢の続きを。・f12178)は思う。
 もしそうであったのならば、雪ん子たちとも一緒に遊んであげることは出来たのかもしれない。でも、あんなにかわいらしい童女たちが、楽しそうにしながらも村人たちを苦しめるのは止めなければならない。
 彼女は村人の祈る声を聞いた。冬を生き延びたいという切なる願いを聞いた。彼らなりの猟兵への敬意を聞いた。だから、グラデウスは神に代わって彼らの願いを叶えたいと思った。
「雪ん子のみなさん、皆さんがここにくると村の人が困ってしまいます。どうか、引き返してはいただけないでしょうか」
 戦いの前に、グラデウスは説得を試みる。いかなオブリビオンとはいえ、戦わないに越したことはない。甘いと言う人もいるかもしれない。でも、それも彼女なりの姿勢なのだから。
 だけれど。
「えー、やだな」
「あそびたいもん」
「みんなこおれば、たのしいもん」
 難しい反応。薄々は分かっていたことだった。無邪気で愛らしい彼女たちは、やはりオブリビオン。それは今を滅ぼす過去よりの使者。破滅をまき散らす存在。
 戦いは、やはり避けられない。
「そうですか……では、仕方がありません。ここで遊んであげましょう」
 樫の杖を構え、ユーベルコードを発動する。ウィザード・ミサイル、炎の矢を放つ魔法。この雪をも溶かす熱を、ここに。流れ弾が村を傷つけないよう、細心の注意を払いながらも狙いをつける。
 雪ん子もまたユーベルコードで雪だるまに命を吹き込む。あれは彼女たちの兵隊だ、こちらに来させるわけにはいかない。
 放たれる炎の矢。命を得た雪だるまの命を奪うのは、心苦しい所もある。でも、止めなくてはならない。矢の雨が雪だるまを貫き、燃やして溶かす。
 さらに余勢を駆り、狙う雪ん子。何本もの炎を宿す矢が、雪ん子の身を貫いて燃やす。炎は冷気を殺し、雪ん子の命を溶かす。
 彼女たちは、本心ではただ遊びたいだけなのかもしれない。だが、彼女たちを野放しにしてしまっては村が冬に閉ざされてしまう。それはできない。
 ゆえに、村へは通さない。心を確かに、彼女は目の前のオブリビオンを貫き続ける。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『雪鬼と雪女見習い』

POW   :    『こおらせてみる おねがい』『ぶっとべええ!』
【雪鬼渾身の】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【対象を氷漬けにする雪女見習い】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    『あぶないよ たすける』『すまねえ!』
【客観的に動きを予測し協力する雪女見習い】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ   :    『がんばれ まけちゃだめだよ』『うおおお!』
【雪鬼が奮闘する中、雪女見習いの応援】を聞いて共感した対象全てを治療する。

イラスト:煤すずみ

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ポーラリア・ベルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 雪ん子を皆倒し終えた頃、雪はいよいよ深まりもはや吹雪と言っても過言ではない様相を呈してきた。
 そんな中にどしんと響く、近づいてくる大きな足音。白い肌の雪鬼と、その肩に乗る雪女だ。
「あら、ゆきんこはみんなやられたの?」
「あいつらだな、やりやがったのは」
 彼らも猟兵の存在に気付いた。そしてあからさまな敵意を猟兵たちに向け、今にも飛び掛からんとする気勢だ。
「あいつら、やっつける」
「そうね、いっしょにたたかいましょう」
 その言葉とともに、雪鬼が高く跳躍する。猟兵たちの目の前に飛び込み、積もった雪を高く跳ね上げて着地した。
「かくごしろぉぉぉ!」
「みんなみんな、こおらせてあげる!」

 彼らがいる限り、この村は凍り付いたまま動かないだろう。
 オブリビオンを討て、この冬を終わらせるために。
シェーラ・ミレディ(サポート)
※OK:シリアス
※NG:エロ、ネタ、コメディ、心情系
※傭兵的なスポット参戦

称号通り、僕の身体を維持するための金儲けと、弱者をいたぶる醜い行いが許せぬ義侠心が行動指針だ。
美しいものは愛でるべきだが、恋愛には結びつかないなぁ。
性格ブスは醜い。見るに堪えん。

複数の精霊銃をジャグリングのように駆使する、彩色銃技という技(UC)を使って、敵を攻撃しようか。
敵からの攻撃は基本的に回避する。が、護衛対象がいるならかばうのも検討しよう。
……嗚呼、僕を傷付けたなら、代償は高くつくぞ!


ウォーヘッド・ラムダ(サポート)
一人称、二人称、性格等はプロフィールを参照。

■戦闘行動
敵への接近、または敵からの攻撃回避は装備『フライトブースター』『ダッシュブースター』を使用しての回避行動。
防御に関しては装備『アサルトヴェール』>『重厚シールド』>『超重装甲』の優先順位での防御行動。
攻撃に関しては『ASMー7』『LLS-3』をメインにしつつ、他装備も使用。

強襲用ってことで自分への多少の被害が承知済み。

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動は無し。
また、"本目的に関係ない"NPC民間人への攻撃行動は無し。(やむを得ない牽制・威嚇射撃は有り)
あとはおまかせです。
アドリブ歓迎


ティエル・ティエリエル(サポート)
◆キャラ特徴
ボクっ娘で天真爛漫、お転婆なフェアリーのお姫様です。
王家に伝わる細身のレイピアを使った空中からのヒット&アウェイで戦うのが得意な女の子です。
・冒険大好きお姫様
・珍しいものにも興味津々
・ノブレス・オブリージュの精神で弱者を放っておけないよ
・ドヤ顔がよく似合う
・困ったら動物さんに協力を!

◆戦闘方法
・背中の翅で羽ばたいて「空中戦」や「空中浮遊」で空から攻撃するよ
・レイピアに風を纏わせて「属性攻撃」でチクチクするよ
・対空攻撃が激しそうなら【ライオンライド】
・レイピアでの攻撃が効かない敵には【お姫様ビーム】でどかーんと攻撃



「所詮は小さい寒村だが、雪に閉ざすのは醜いな」
「そうだね、困っている村人さん達を苦しめるのは許せないよ!」
 飛び込んできた雪鬼の前に立ちはだかる、シェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)とティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)。
 シェーラは弱者を甚振る者に醜さを見出し、ティエルは高貴なる者の義務(ノブレス・オブリージュ)の精神のもとに。根源は違えど、共に弱者を守ることを貴ぶ者同士。村に住まうか弱き民を守ることは、それぞれの信念に適っていた。
「であれば、自分が代わりに傷付くのであれば無問題だ。心配するな、自分の耐久性は高い」
 次いで、ウォーヘッド・ラムダ(強襲用試作実験機・f18372)が前に出る。冠する名の通り、彼は鎧に身を固め敵陣に突撃するためのウォーマシン。自らの被害で村を守れるなら戦果としては割がいい。
「では自分が最初に仕掛ける――――“ブースト展開”」
 早速ラムダがアサルトモードに移行。ジェットエネルギーを展開し、積雪を舞い上げながら高速で雪鬼へと突っ込む。流石に速い。
「はやいよ、よけて!」
「おうよ!」
 だが雪女はユーベルコードによる先読み能力を持つ。単純な突進では、見切られ回避されるのは間違いない。
 しかし、単純な突撃だけが猟兵の能ではない。それを活かす連携がある。
「ラムダ、ボクが助けるよ!“ようし、服の中からこちょこちょしちゃうぞー☆”」
 最初の回避先に潜り込んだティエルが、小さくなって雪女の服の中に(さすがに雪鬼の腰ミノに入り込むのは躊躇したようだ)。そこから脇をくすぐり、ユーベルコードの発動を阻害する。
「つ、つぎは……あはははっ!?なにこれくすぐったい!?」
「ちょっと、おまえなにをやって……ぐおっ!?」
 ダッシュブースターで移動角度を鋭く切り返したラムダ。彼の突撃が雪鬼を捉え、アサルトヴェールを纏いながらのタックルで動きを止める。
「捉えた。今度は逃がさん」
「足を止めたな、なら次は僕の手番だ。“遠慮するな。馳走してやろう!”」
 続いてシェーラが発動するユーベルコード、彩色銃技・華燭之典。一顧傾城、嵐影湖光、それらの精霊銃をまるで曲芸かのように自在に操り、銃口の閃きにて魔法陣を描きながらも、極彩色の弾丸を無数の軌道に乗せて放ち、弾の雨で雪鬼を翻弄する。
「ぐおおお!これはまずい!」
「いったんにげて、きずをなおすわ」
 雪鬼は雪女の言葉に従い、後ろに跳躍して猟兵たちから距離を取ろうとする。だが、機動力は猟兵たちが上だった。特に、ダッシュブースターを展開したラムダについては。
「着地点予測、速度十分。貴様は逃がさん」
 ラムダは高速起動で雪鬼の着地点に追いつき、LLS-3レーザーソードを盾から展開して一閃。雪鬼の身に鋭い傷を与える。
 そしてユーベルコードで傷を治療しようとする雪女。だが次はティエルが逃さない。天に飛び上がったティエルは風鳴りのレイピアを構え、雪女に向けて一直線!
「させないよっ!」
 風に鳴き、吹雪をも切り裂く、疾風の刺突が雪女を捉える。ユーベルコードを起動しようとした雪女は、それを中止して回避しようとするも、急所を外すのが精一杯だった。
「くうっ、こいつらてごわい」
「くそっ、まだまだ!」
 雪鬼と雪女に対して着実にダメージを重ねていく猟兵。思わぬ苦戦を前に、オブリビオン達はたじろいでいる。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

紫牢・奇依
「絶望の福音」で予測合戦をおこなうよ。
このユーベルコードは、シナリオの実戦では初使用なので、かなりおっかなびっくりだよ。相手の動きを翻弄して裏をかくよ。

予測合戦はどうなるのかは互いに牽制しあって動かないのかな?それとも鬼さんが自分の判断で動くのか、かな?

最初の頃は敵のこん棒の打撃で、雪鬼と雪女見習いの同士討ちを狙うよ。

予測などがなくても雪鬼が自分で動くようなら、それの背後で攻撃するよ。後ろに目はないはず。声をかけながらおこなって、注意を喚起するよ。それにつられて同士討ちも増えるかもね。



 紫牢・奇依(ぺたぺた姫・f02442)はやや及び腰ながらも、雪鬼と雪女に対して真っ向勝負を挑んだ。
「実戦では初めて使うユーベルコード、でございますがっ」
 即ち、未来予測のユーベルコードに対して、未来予測を行うユーベルコードをぶつける。その結果がどうなるのかは紫牢にとっても未知数だ。ある程度の予想は出来るとしても。
 さて、結果がどうなるか――――ユーベルコードの記述を読み解きながら解釈してみよう。
 まずはオブリビオンの側。雪女が出来ることは、あくまで相手が何をしようとしているかの予測と雪鬼に対する提言。行動するのは雪鬼だが、雪鬼そのものは予測が出来ない。
「あっちもみらいよそくのちから、つかうみたい。おちついて」
「おうさ!」
 故に、雪女は客観的に“相手が未来予知のユーベルコードを使う事”を予測し、雪鬼に提言する。その予測を元に雪鬼がどう行動するかは、雪女には制御できない。
 対して、紫牢は自分で予測し、自分で行動する。その予測は10秒先の未来観測に等しい精度。観察から予測を行う雪女のユーベルコードよりも確度が高く、また予測に基づいた行動をダイレクトに取れる。だが、未来が視えるのは10秒までだ。
 そして、10秒先の紫牢は“雪女の提言を受けた慎重な判断の結果、自らは動かない雪鬼”を視た。
(つまり、10秒以内はあちきが攻撃を受けることはない……!)
 作戦は決まっていた。紫牢は自分が何をするべきか、分かっていた。
 8秒、まだ睨み合い。両者動じない。
 9秒、紫牢が動いた。雪鬼の方へ、雪女の背後へ。
 10秒、雪鬼は動かないことをやめた。
「こっちだ!」
「こっちよ!」
 2つの女の子の声が重なる。雪鬼は確かにそれを聞いた。
「そっちか!」
 声の方向を頼りに、雪鬼は金棒を振り回した。そこに敵がいると思って。だが、その軌道にいたのは雪鬼の敵――――紫牢ではなかった。雪女だ。
「きゃああああ!」
「しまった、すまねぇ!」
 10秒先の未来は、ギリギリまで雪鬼は動かないという観測は、紫牢にとっては確定していた。雪女はそれを変える手段を持たず、雪鬼はそれを観測する手段を持たなかった。
 11秒、未確定の未来は確定した。結果は、雪鬼と雪女の同時討ちだ。それは、紫牢が狙った通りの結果であった。
 紫牢にとって望ましいものに近い未来を“視る”事が出来たのは、いくばくかの幸運も多少なりとも作用してはいたかもしれない。だが、彼女がオブリビオンに対して真っ向勝負を挑んだことによってこの結果を掴めたのは、紛れもない彼女自身の実力だと断言してもいいだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

祝・誘
雪鬼に雪女見習いか
夫婦のように連れ添う事もあるんだな
……先程の妖もそうだが、
お前達も紛う事なく、招かれざるモノだ
同じ様に、在るべき処へ還れ

鞭で[二回攻撃][なぎ払う]
雪であるならば、物理攻撃もある程度は効くだろう
攻撃を受けそうであれば
[第六感]で攻撃を避けたり
[オーラ防御]で身を守ろう

雪女見習いの応援で元気になるとは、厄介だな

[なぎ払う]で、相手と距離をとって、[高速詠唱]
〈祓魚の禍〉で炎の竜巻を喚ぶ
二体を炎の渦で包み、祓おう

二人、共に眠れ

◇アドリブ、連携歓迎



「雪鬼に雪女見習いか。夫婦のように連れ添う事もあるんだな」
 祝・誘(福音・f23614)は、興味深そうに目の前のオブリビオンのペアを眺めていた。
 だが、興味の態度はすぐに冷徹な意志へと変わる。
「……先程の妖もそうだが、お前達も紛う事なく、招かれざるモノだ」
 祝・誘。彼女は祝福をもたらすものであると同時に、悪しき縁を断つヤドリガミ。過去よりの災厄を切り離す猟兵。この地に冬の災禍をもたらすオブリビオンは、骸の海へと還さねばならない。
「彼女らと同じ様に、在るべき処へ還れ」
 祝が手にするのは、咎人殺しの拷問具を由来とする鞭【祓禳】。氷雪を由来とするオブリビオンであるならば、物理的攻撃が通じぬ道理はない。
 まずは軽く、二連続の薙ぎ払い。相手は巨体で扱う金棒も長大だが、射程の面では鞭が優越する。故に先手を取ることは容易、切り裂くような二条の打痕が鬼の肉体の表面に残る。牽制としては十分な打撃、だが。
「ぐぬっ、やりやがる!」
「がんばって、きずはなおる!」
 起動する雪女のユーベルコード。応援による傷の修復能力。祓禳によって打たれた傷跡が、みるみるうちに塞がってゆく。
「雪女見習いの応援で元気になるとは、厄介だな」
 己が残した傷跡が薄れていくのを見て、祝は警戒心を露わに呟く。
「そんじゃ、こっちのばんだ!」
 雪鬼が祝めがけて大きく踏み込む。その脚のすさまじい筋力が生み出す猛烈な踏み込みは足元に積もる雪を抉り、巨体をも大きく動かす速度と勢いを生み出す。あまりの風圧に吹雪く雪すらも乱され蹴散らされる程だ。
 祝の眼前に、巨体が迫る。だが、それを見つめる祝はあくまでも冷静。
「凄まじいな。だが、直線的だ」
 第六感。祝は動じることなく雪鬼の軌道を読み、振り下ろされる金棒をオーラ防御で受け流す。金棒は地面を叩き、地面の雪を衝撃で巻き上げる。
 互いの体格差は大きい、まっすぐ受け止めてしまっては祝の華奢な躰だと吹き飛びかねない。現に、受け流しただけでも浅からぬ衝撃の余波に、祝の身体はわずかながらの痺れを感じていた。
 近間では不利だと、距離を取るために鞭を薙ぎ払う。相手の巨体をそれで押し返すことは難しいが、それでも痛覚による怯みで相手に一瞬の隙を作ることは出来る。そして、一瞬あれば十分だ。
「一方が他方の傷を癒すならば、同時に祓おう」
 鮮やかなバックステップで距離を取りつつ、口は高速で詠唱を紡ぐ。属性は炎、現象は竜巻。“喚ぼう、縁を絶つ為に”。
 渦を描く炎と風の柱が天高く上がり、吹雪をも巻き込みながら二人のオブリビオンを纏めて灼く。
「二人、共に眠れ」
 轟々と燃え上がる炎が、雪女の応援の声をかき消す。それはユーベルコードで繋がる雪女と雪鬼の縁を断ち切るかの如くに。

成功 🔵​🔵​🔴​

御桜・八重
【POW】

お天道様は気紛れだけど、
人が季節の巡りを乱しちゃいけない。
オブリビオンが無理やり冬にしちゃうなら、
春の力で季節を戻す!

わたしの決め技【スクワッド・パレヱド】だけど、
雪鬼も同じような技を使うんだね。
わたしとは体格差がかなりあって、
しかもあの娘がくっついてると威力倍増…

凍結は桜色のオーラで防御。

雪鬼の突進で出来た雪だまりの前に雪鬼を誘導。
スクワッド・パレヱドで雪だまりに体当たりして
雪を巻き上げ視界を塞ぐ。
再度パレヱドを発動、声を頼りに雪鬼の身体を駆け上がり、
雪女見習いを弾き飛ばす!

「ずえったい、負けないっ!」
背後に着地したらもう一度パレヱド。
桜色のオーラ全開で全力アタック!



「お天道様は気紛れだけど、人が季節の巡りを乱しちゃいけない。オブリビオンが無理やり冬にしちゃうなら、春の力で季節を戻す!」
 御桜・八重(桜巫女・f23090)は、桜色のオーラを身に纏って冷気を振り払う。彼女と雪鬼では、比べるのも烏滸がましいくらいの体格差。だから、真正面から向かったりはしない。彼女なりに作戦はある。
 凍えるような空気を、吸って吐いてまた吸って、あらんばかりの大きい声で叫ぶ。
「鬼さんこちら!手の鳴る方へ!」
 雪鬼は声の聞こえた方へと向く。ここまで猟兵たちにしてやられながらも、意気地が衰えている様子はない。雪女の冷気が八重に向けて放たれ、そこに雪鬼が突進を重ねていく。
「なまいきだぞ、ふっとべ!」
「こおってしまいなさい!」
 冷気はオーラで凌ぎながら、雪女の突進を大振りな動きで回避する。同時に周囲の状況を素早く確認。バッチリだ、これでいい。
「いくよっ!せえぇ、のっ!」
 闘気を纏った八重のスクワット・パレヱド。だがそのターゲットは雪鬼ではない。雪だまりだ。
 最初に雪鬼が飛び込んできた時もそうだが、これまでの激しい戦闘で周囲に雪だまりがいくつも出来ていた。そのうちの1つの近くに先ほどの大声で雪鬼を誘導し、更に雪だまりを体当たりで巻き上げ、視界を塞いでいた。
「ぐおっ、みえねぇ!」
「ちょっと、どうなってるの!」
 雪鬼が叫ぶ。その声を頼りに、雪で見えない中に突っ込む。すぐに山のような雪鬼の頭が見えた。それに足を掛け、軽い身体を活かして駆け上がる。
「うおっ、おれをふみだいにした!?」
 狙いはその肩、雪女。
「もう、いちどぉっ!」
 2度目のスクワット・パレヱド。1人でも気合百人分、渾身の突撃で雪女を吹き飛ばす。
「きゃあっ!?」
 そしてがら空きになった肩を蹴り、雪鬼の背後へと着地。これから3度目、そしてこの一撃で冬を吹き飛ばす。
 気合と根性、そして元気!
「ずえったい、負けないっ!」
 残った全ての力を出し尽くすほどのガッツで、雪鬼の背中へタックル一番!反応が間に合わない雪鬼は、その一撃を真っすぐ受けて一瞬ふわりと浮いたかと思うと、頭から地面に突っ込み、大雪を巻き上げてクレーターを作る。
 そしてそれっきり、雪鬼は動かなくなった。


――――


 雪が融け、川は再び流れだし、空は青く澄んでいる。
 オブリビオンによってもたらされた異常な冬は、猟兵たちの活躍により終わりを迎えた。猟兵たちに向けられる村人たちの感謝は絶えることなく、歓喜の声に村中は包まれた。
 これから村は自然なる冬を迎えることになる。オブリビオンの冬のように、自然の冬も優しくはない。だが、猟兵たちの祈りは天に届いている。きっと、二度目の冬も越えられるだろう。
 暖かな春の息吹は、やがて来る。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年12月01日
宿敵 『雪鬼と雪女見習い』 を撃破!


挿絵イラスト