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かくも美しき死化生

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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●夜の街道
 夜の帳もすっかり下りて、星々が天にて輝きし頃合い。月明かりに照らされ、時折風に流された花びらが幻想的な光を反射する街道にて、一人の男がやや急ぎ足でその道を歩いていた。
 その男がなぜそんな時間にそこにいたのか。何か重要な用事か、はたまたただの気まぐれか。何れにせよ、「そこ」にいた、ということが男にとっての不運だったのだろう。
「……?」
 ふと、男の足が止まった。理由は単純、視界の端に女の姿を認めたからだ。なぜこんな時間に? などと己を棚に上げた疑問を持った男は、その女へと話しかける。
「……!」
 男の問いかけに振り返った女の容姿に、男は息を呑む。それは舞い散る花びらも相まって、男の目には幻想的にすら写った。
「――――」
 半ば放心状態になった男は、女に乞われるがまま近づいていく。美しい女に乞われれば応じてしまうのは男の性だが、今回のそれはいささか軽率に過ぎた。
 二人の距離は瞬く間に縮まり、女は男の背へとその細い腕を回す。正面から抱き合う形となった女は、男の耳へと口を近づけると、囁くように呟いた。

「――つーかまえた♪」

 それがどういう意味なのかもわからないまま、男の意識は月明かりの中へととけていった。

●グリモアベースにて
「さて、と。それじゃ、予知の話をまとめるわね」
 集まった猟兵達を見回したムイナ・ドラベルシア(狂乱の刀・f08528)は、その声色にどこか呆れを含ませながら言葉を紡いでいく。
「サムライエンパイアのとある街で、人が消える事件が発生しているそうよ。巷では神隠しだって騒がれているようだけど、オブリビオンによる人攫いで間違い無いわ。被害者は若い男ばかりで、夜半に美しい女に攫われていくのを見た、なんて話もあるわね」
 そんなあからさまに怪しい存在に、なんで攫われるのかしらね。と、ムイナは理解できないと首を振る。
「……まぁ、それは置いとくとしましょう。今回の依頼は、その人攫いのオブリビオンの調査と討伐。一体なんの目的で攫っているのかは知らないけど、人に危害を加えてくる以上放っておくことはできないわ」
 どうせ碌な理由でも無いでしょうし、と呟くと、ムイナは気持ちを切り替えるように表情を引き締めた。
「現状、このオブリビオンがどのタイミングで誰を狙うのか、殆どわかっていない状況よ。だからまず、事件が起きた街へいって聞き込み調査をして頂戴。噂が流れている以上、どこかに事件の目撃者が居るはずだから。街はそれなりに広いけど、噂が流れているのは一箇所に集中しているわ。そこを起点に調査するといいんじゃないかしら」
 アドバイスを送ると同時に、一部猟兵達にジト目を送りながらムイナは続ける。
「……わかってると思うけど、敵オブリビオンが美しい女だからって、敵に絆されるような真似はしないでちょうだいね? 猟兵がオブリビオンに攫われただなんて笑い話にもならないもの」
 本当にやめてちょうだいね、と釘を刺すと、猟兵達に向かって激励の言葉を送りながらワープゲートを開いた。

「それじゃ、事件解決は任せたわよ。最大限バックアップするから、頑張ってちょうだいね!」


赫麟
 初めましての方は初めまして。それ以外の方はこんにちは。赫麟です。
 私も可愛い女の子とお近づきになれるのなら攫われるのだって厭いませんが、この世界じゃそうも行きませんからね。
 さて、今回の依頼は情報収集からの、最終的には敵性オブリビオンの撃破です。どんなプレイングでも受けて立ちますので、どんどん挑戦してください!

 それでは、よろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『恋獄』

POW   :    気合と根性でたくさん調査する

SPD   :    勘とスピード重視で調査する

WIZ   :    賢く効率よく調査する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アリア・ヴェルフォード
「美貌だけで容易く男性を手玉に取れるとは思えませんし・・・きっと何か技術が・・・(ゴクリ)」
「私も覚えておけばいつか使える日が来るかもしれ・・・って敵でした!危ない危ない・・・まさか遠距離から精神攻撃を仕掛けてくるとは!恐ろしいオブリビオンですね!」

調査方法【POW】
助言どおり噂が流れている地点で片っ端から聞いて回ります
ある程度話を聞けたら実際に攫われた付近を実地調査しましょう
地図があれば攫われた地点を記して規則制がないかまで考察してみます
そこまでやる時間はなさそう?そこは【気合い】でカバーします!
(アドリブ歓迎です



「美貌だけで容易く男性を手玉に取れるとは思えませんし……きっと何か技術が……」
 未だ見ぬオブリビオンの手練手管に思いを馳せ、アリア・ヴェルフォード(謎の剣士X・f10811)は生唾を飲み込む。
「私も覚えておけば、いつか使える日が……? って、敵でした!」
 オブリビオン、なんて恐ろしい子……! はっとした表情で首を振ると、アリアはまさかの遠距離精神攻撃に戦慄し、改めてオブリビオンを放ってはおけないと気合を入れ直す。尚、自分の知らないところで勝手に自滅され敵意を増やされたオブリビオンにとってはいい迷惑である。

「さてと、まずは情報収集ですね。手当たり次第に話を聞いて、最後は実地調査です!」
 アリアは行動方針を決めると、善は急げと早速噂が立っている周辺へと駆け出していった。出会う人に片っ端から話を聞いていくと、アリアの元気の良さに押されながらも幾人かが噂について詳しく聞かせてくれた。曰く
「攫われた男は全員若く、しかも嫁がいない」「件の女は、同じ人間なのか疑うほど美しいらしい」「攫われた連中は絶対○○。間違いない」「俺も攫われたい」
 等々。
 一部余計な情報まで入ってきていたが、それはそれとして自分の調査に手応えを感じたアリアは、今度は実際に攫われた現場へと足を運んだ。
 聞き込み調査にかなりの時間を費やしたため、日は傾き空は赤く染まってしまっているが、アリア自身はまだまだ元気いっぱい。早速街道に怪しいところがないか調査を始めるも、一見するとただの街道。しかしてその正体は……ただの街道であった。
 ならばと地図を開いて攫われた地点の関係性を洗い出そうとするも、攫われた正確な地点がわからない。ついでに暗くなってきたせいで地図も読み辛い。
「……そういえば、お腹がすきましたね」
 ふと、お腹の虫が抗議の音をかき鳴らし始めたのを聞いて、そういえばお昼そっちのけで調査していたなと思い出すアリア。一度意識してしまうと無視などできようはずもなく、アリアは調査をすっぱり切り上げると、現時点での情報を頭の中で纏めながら街の定食屋へと駆けていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

九重・十右衛門
【SPD】

噂が流れている場所で【コミュ力】を使って聞き込んで目撃者を探す。
必要そうなら天下自在符を使ってもいい。


匕匸・々
幾多の男を魅了する美しさ、か。一度会ってみたいものだな。
……と、冗談はさておき。
我が主が少しでも平穏に過ごせるよう、尽力させていただこう。

【SPD】
人が集まりやすい場所だと調査は捗るだろうか?
そうだな…
噂が流れている辺りを起点にとして
大通り沿いの飲食店があれば、それらを重点的に聞き込んでいこう。

女の容姿や目に付く特徴、目撃した時間と場所。
男達に関しても最後に目撃した時間と場所、
容姿や人柄、普段の暮らしぶり等。
狙われる要素を固められるよう、
些細な情報でも少しでも多く集めておきたい。



「さて。しかし人攫いとは感心せんのう」
 そうつぶやきながら街を歩く九重・十右衛門(シノビ・サイボーグ・f05916)。相手がオブリビオンである以上、猟兵としてこれに対処しなくてはならない。
「だが、幾多の男を魅了する美しさだそうだ。一度、会ってみたくはないか?」
 そんな十右衛門に、匕匸・々(一介・f04763)は冗談めかしてそう問いかける。それに僅かに鼻を鳴らして返答する十右衛門を見て、々は冗談だよと肩をすくめた。

 2人は話を聞くためには人が集まっている所が良いだろう、と街の飲食店へと向かおうとし、その道中でばったりと出会いどうせならと同行している関係だ。その後も他愛のない雑談を交わしている内に、2人は居酒屋の前へとたどり着いた。
「ふむ。やはり、情報源と言ったら居酒屋じゃろう。お前さんはどうする?」
「俺もここで構わない。これだけの噂、肴にしない奴はいないだろうしな」
 2人で入るのを決めると、早速十右衛門が戸を開け中に入った。
「お、らっしゃい! ……ん? あんまし見ねぇ顔だな……まぁいいか!」
 中に入ると、それなりの数の客が酒を飲んでいる。また、店員らしき男が出迎えると若干首を傾げながらも2人を席へと案内した。
「んで、注文はなにに?」
「その前に聞きたいんだが、最近このあたりで流れてる噂に聞き覚えはないだろうか?」
「噂ってぇと……あぁ、例の人攫いの?」
「どうやら知っておるようじゃのう」
「知ってるも何も、最近はその噂で持ちきりよ!」
 はきはきと答える男に、2人は手応え有りと見て頷きあう。酒が入れば口も軽くなるだろうと半ば勘で選んだものの、一発目から引き当てるとは運がいい。
「その噂について、教えてはもらえんじゃろうか?」
 そう問いかける十右衛門に、男はちっちっと舌を鳴らす。
「ダメだぜ、お客さん。ここは居酒屋だ、そういう話をする前に頼むもんがあるだろう?」
 そう言いながらあからさまに品書きを見せつけてくる男に、々は苦笑しながら酒を注文した。
「確かにのう……ならば、これでとびきりの酒を用意してくれんか」
 そう言って十右衛門が差し出したのは、天下自在符。幕府から直々に与えられる所有者の例外性を示すその合札をみて、男は明らかに表情をこわばらせた。
「そう緊張せんでも、酒でも飲みながら噂の話を聞ければそれで良い」
「なんだ、結局飲むのか?」
「わいは酒を飲まんとは一言も言っておらんぞ」
 男はその掛け合いを聞き、慌てて店で一番いい酒を持ってくると2人へと出した。
 2人は、その酒を飲みながら男から噂の詳しい内容を聞き、オブリビオンが現れる時間や被害者の共通点などを知ることに成功した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

稲宮・桐葉
男とは女の色香に弱いものなのじゃのぅ…
しかい人攫いとは穏やかでないな
それにオブリビオンが関わっている以上、必ず解決せねばなるまい

事件になっておるからには、街の役人たちも捜査を行い情報を集めておるじゃろう
まずはそこを当たって情報を得るのじゃ
WIZに礼儀作法とコミュ力を用いてみるのじゃ
拒まれるなら誘惑、言いくるめ、催眠を用いるぞ

情報を得たら噂が流れている場所に赴き、現地で更に聞き込みを行うのじゃ

攫われた男たちの共通点を洗い出してみるのじゃ
後は、人々の間で次に狙われるのではないかと噂になっているような人物達を洗い出してみるぞ

他には人攫いの女の詳しい容貌や、去った方角などの情報も集めたいところじゃな


稲荷・恋狐
■情報収集
【WIZ】
噂は一か所に集中しているようなので、やはりその付近で【情報収集】をするのが良さそうですねっ!
【コミュ力】や、場合によっては【誘惑】も使ってみたり、あと恋狐は【動物と話す】ことも出来るので、街に居る動物さんからも情報を集めてまずは目撃者さんを探してみますねっ!

もし、目撃者さんを見つけられたらその人から事件が起きた場所や、男性と一緒に居た女性の特徴とか聞いてみます!
それと、恋狐が得た情報で役に立ちそうなものがあれば他の猟兵さんにも伝えて情報を共有することで調査しやすくなればいいなーと思ったりも♪

(アドリブ・他の人との絡み大歓迎ですー♪)


八咫・美都子
ふふふ、健全な男性ならキレイな異性を見てしまうのは仕方がないこと。とはいえ、人が拐われるなら止めなくてはいけませんね。

聞ける限りの村の方から、話を聞いてみましょう。夜にキレイな女性を見た、という話を聞いたなら、大体どの辺に出現するのか?という当たりをつけて、その場を調べたいですね。なにか痕跡が見つかるといいのですが、はたして……



「男とは女の色香に弱いものなのじゃのぅ……」
 やや呆れたようにそう呟いた稲宮・桐葉(妖刀に魅入られた戦狐巫女・f02156)に、隣を歩いていた八咫・美都子(鴉の巫女・f11805)はくすりと笑う。
「ですが、健全な男性ならキレイな異性を見てしまうのは仕方がないことかと」
「そういうものかの」
 美都子の言葉にあまり納得の色を示さない桐葉だが、自分たちが注目を浴びている事実がそれを物語っていることにどうやら気がついていないようだ。美都子はその様子をどこか楽しげに眺めている。

 そんな2人は、まずは確かな情報を得ようと街の役人に会いに来ていた。噂は所詮噂。しかし、人が攫われている以上役人が動かないはずもなく、まずはそこから当たろうという魂胆だった。
 役人のもとへとたどり着いた2人は、早速とばかりに話を切り出す。
「こんにちは。今噂の人攫いについて少しお聞きしたいのですが……」
 美都子がそう尋ねると、役人の男は現在調査中だと素っ気ない対応をとった。
「まぁ、なんだ。今はまだ下手人の捜索中だが、いずれ捕まるだろう。心配はしなくていい」
「そうは言われてもの……詳しい話を知らぬゆえ、いつわらわ達が被害に遭うかと思うと不安で仕方ないのじゃ……」
 言いながら、桐葉はそれとなく男の腕を抱き寄せる。そして、上目遣いの視線をちらりと送れば、男は顔を赤くして目をそらす。
「どうか、どこまで調べがついているのかだけでも教えてはもらえんだろうか……?」
「わかった、わかった……だが、俺から聞いたなんて誰にもいうなよ?」
 男は念を押すようにそういうと、現在調べがついている範囲での情報を2人へと語った。それによると、被害者は女性経験の乏しい若い男で、夜遅くに被害にあっているという。
「どうもそいつらは被害にあう直前に誰かから手紙をもらってたそうでな。おそらくそれで呼び出されたんだろう」
「手紙……なるほどのぅ」
「お話、ありがとうございました」
「ああ。大丈夫だとは思うが、あんたらも気をつけてな」
 2人は役人と別れると、噂が流れている場所へと足を向けた。いざ現地へ着き、調査を始めようとしたところで不思議な光景に出会う。
「にゃー」
「にゃーん」
「にゃーにゃー」
 一匹の猫と一人の少女が、にゃーにゃーと会話をしている。実に微笑ましい光景だったが、その少女に見覚えのあった2人は近くへとよっていった。
「……? あれ、こんなところで奇遇ですね!」
 そんな2人に気がついた少女――稲荷・恋狐(おてんば桃色狐・f06130)は、ぱっと跳ね起きるとこんにちはと元気に挨拶をした。
「さっきまでお役人殿に話を聞いておったのじゃ。そちらはなにか収獲があったかの?」
「はい! 実はこの子とお話していたんですが、問題の人攫いの現場を実際に見ていたそうなんです!」
 ずいっと前に差し出された猫が、なーごと得意そうに鳴き声を上げる。一見するとただの子供の悪ふざけ。だが、猟兵には特殊なスキルを持つものもおり、詰まりはそういうことなんだろうと納得する。
「それで、下手人はどんな容姿だったのでしょう?」
「金色みたいな髪の毛で、すごい綺麗な人だそうです」
 返ってきたのは、かなりアバウトな答え。まぁ猫だから仕方がないか、とも思ったが、その後に恋狐が続けた言葉は新しい情報だった。
「それと、その綺麗な人は路地裏に入っていったって……」
「路地裏?」
 そう呟いた美都子が、路地裏の方へと視線を向ける。街道から外れ、すでに日が傾いていることを加味しても不気味な暗さを保つそこは、隠したり隠れたりにはもってこいではある。
「それで、その先の行方はわからぬのかの?」
「なんだか雰囲気が怖くて、後は追いかけてないそうです……」
「なーお……」
 シュンとする恋狐と、シュンとしてみせる猫。心なしか、耳と尻尾まで垂れているようだ。随分と芸達者な猫である。
 そんな2人をおいて、美都子は裏路地を覗き込むように観察する。裏路地に入っていったというのなら、なにか痕跡が残っているかもしれないと。
「――あら?」
 視界の端にかさりと何かが動いた気がして、美都子はそちらへと意識を向ける。そこには、折り畳まれた手紙が無造作においてあった。路地裏に、手紙。先程の話と無関係ではないだろうと、当たりをつけて手にとった。


 決定的な証拠は出てこなかったが、人攫いの件について猟兵達各々がある程度の情報を得た。人攫いは夜半に行われるということで、そこで調査をすればまた新たな発見があるのではないかと夜に備える。
 ――そして、夜の帳はゆっくりと降りていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『彼岸の兜風鈴』

POW   :    風鈴の音が響き渡る
予め【風鈴の音を響かせ続ける 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    風鈴の音が共鳴する
【共鳴振動となる甲高い風鈴の音 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    風鈴の音が死者を呼ぶ
【黄泉の国 】の霊を召喚する。これは【悲鳴】や【武器】で攻撃する能力を持つ。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 夜も更け、明かりらしい明かりがついていない街道にて。今宵も月明かりが道をゆったりと照らし、どこからかまってきた花びらがその光を反射して幻想的な空間を作り出す。
 これがいつもの光景。これがいつもの人攫い現場。そして、ここに来るものを待っているのは、しかして人攫いの下手人ではなかった。

――ちりん、ちりん。

 どこからか――否、路地裏から響いてくるのは、悲しげな雰囲気を纏う鈴の音色。その数は1つや2つではない。一体どこに隠れていたのか、次々と数を増やしたそれはこの場にいるものに無差別に牙をむこうと襲いかかってくる。
 これは人攫いの差し向けた刺客なのか。そんな考えは、始まった乱戦の中へ消えていった。
アリア・ヴェルフォード
「いやー昔の食事も侮れませんでしたね。・・・と早速おいでましたか」
晩御飯を思い出しながら夜回りをしていましたら敵性反応が!

「ふむ、敵なのは間違いなさそうですが、こんな相手は情報にありましたっけ・・・?まぁいいでしょう!この後、美人さんを見つけて倒しますからね!その前のウォーミングアップです!」

【POW】
光の【属性攻撃】による【範囲攻撃】でなるべくまとめて攻撃をするようにします
【暗視】があるので夜中でも十分に立ち回れるはず
敵の密集地帯に入りこんだら『クロスカリバー』で一気に片づけましょう

音を回避するのは難しいのでオーラ防御を常に張り続けて軽減する方向で
霊の攻撃は【見切り】で避けちゃいます


稲荷・恋狐
■真の姿
桃の葉を頭に乗せて宙返りすると妖艶な大人の女性に変わりますっ!

■戦闘前
ほぉ……。人攫いを探してみれば……。思うてた以上に楽しめそうよの。
鈴の音は嫌いではないが、あの猫の縄張りにお主らの様な者は不要じゃしの。猫への【恩返し】じゃ。ここいらの不穏な影は薙いでくれようぞ。

■戦闘
小物でも数が揃えば面倒かの。纏めて【おびき寄せ】て一気に壊してしまうのが楽か……。試してみるとしようかの。
なに。【範囲攻撃】は余にも多少心得はある故な。……迂闊な動きには気をつけよ?余の春風は死を運ぶぞ。

(アドリブ・他者との絡みは大歓迎じゃ)


稲宮・桐葉
ふむ…囲まれてしまったか…?

UC:フォックスファイアを使うのじゃ
狐火の灯りで場を照らし出すのじゃ

指笛を吹き《機巧大狐ちゃん》をわらわの元に呼び寄せるぞ
わらわと仲間達を【かばう】、敵は【吹き飛ばす】よう行動させるのじゃ

《九十九檜扇》を左手に、《ムラサマブレード》を右手に構えるぞ
《九十九檜扇》を鞭状に変化させ【範囲攻撃】【薙ぎ払い】で敵を牽制しつつ、《ムラサマブレード》で切り伏せてゆくのじゃ
【戦闘知識】で補助してもらうのじゃ

敵の攻撃には《月讀千早》の【オーラ防御】【見切り】【第六感】で対処し、被害を抑えるのじゃ


おや…恋狐の雰囲気が変わったのじゃ
大人びて口調も…真の姿かのぅ…
うむ、頼もしい限りじゃ!



「いやー昔の食事も侮れませんでしたね」
 いつの時代でもご飯は美味しいですね、と満足げにお腹を擦ったアリア・ヴェルフォード(謎の剣士X・f10811)は、さて、と目の前の状況に意識を戻す。そこには、自らを囲んで今にも襲いかかってこようとしている風鈴の化物の大群。はて、こんな化物の情報なんて有りましたっけ? とアリアは首を捻るも、まぁやるべきことは変わらないから良いか、と思い直す。
「この後、美人さんを見つけて倒しますからね! その前のウォーミングアップです!」
 両の手を薄く広げ――いつの間にかその手に握られていた、純白と純黒の二振りの剣を構えると、化物の群れへと突貫していく。
 そんなアリアの行く手を遮るように、何体かの化物が前へと進み出る。そして、その奥にいる化け物たちはあのどこかもの悲しげな雰囲気のある音を響かせ始めた。

――ちりん、ちりん。

 なにかある。そう感じたアリアは、更に強く一歩を踏み込むことでそれを阻止しようと試みる。
「何かはわかりませんが――させ、ませんッ!!」
 光が、闇が、行く手を塞ぐ化物を横一文字に両断する。斬り捨てられた化け物たちは黒い靄となって闇夜に溶けていくが、それに気を取られることなくアリアは前へ前へ通し進む。二振りの剣で文字通り斬り拓いたその道へ、体を押し込むように走り込み……
「これで……ッ!?」
 怪しい動きをしていた化け物たちへと攻撃を叩き込もうとしたアリアは、そこで己の失策に気がつく。眼の前には、明らかに雰囲気の違う化物の姿。斬り拓いたと思っていた道は、ただ誘い込むためにあけられたブラフの道筋。
 体は既に攻撃態勢に入っており、回避や防御にはどうしてもワンテンポ遅れてしまう。仕方がない、なんとか頑張って受けきってその後に反撃を入れよう。そう考え、来るべき衝撃に備える。

――ガキィン

 だが、想像していた衝撃はこなかった。響いてきた高い音と、それとともに現れたキツネのようなナニカによってアリアに向けられた悪意はすべて阻まれていた。
「って、なんですかこれ!?」
 が、アリアは目の前の状況に脳内の処理が追いつかず、思わず素っ頓狂な声を上げてしまう。それも仕方がないだろう。なんと言っても、猫型ロボットならぬキツネ型ロボットが突然目の前に現れて庇ってくれたのだから。しかも、結構でかい。何なら乗れそうでもある。
「《機巧大狐ちゃん》じゃ。どうじゃ、中々に優秀じゃろう?」
 どこか誇らしげな声が響いてきて、アリアが思わずそちらに視線を向けると、そこにいたのは妖艶な雰囲気を醸し出す、稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)その人であった。
「《機巧大狐ちゃん》? って、何なんですか?」
「説明してもよいが……戦闘中だということ、忘れておらんかの?」
 戦場の只中で立ち止まり、明後日の方向へ視線を向けているアリアへ化物の攻撃が殺到する。いくつかは《機巧大狐ちゃん》が弾き飛ばすも、そのうちのいくつかはアリアのもとへと届く。
「それもそうですね。では、また後ほど!」
 が、それを視線の端で捉えていたのか、僅かに体を逸らすことで避けたアリアは即座に襲ってきた化物を斬り捨てると、より敵の密集している方へと駆けていった。
「なんじゃ。存外わらわの助けがなくともなんとかなっていそうじゃったな。……さて」
 白黒の剣士から視線を外した桐葉は、もう一つの方へと視線を移す。そこには薙刀を振って化物をなぎ倒す幼い体躯の――いや、幼い体躯だった既知の存在が。
「お主らのような無粋な者は……」
 また、一振り。刃はついていないにもかかわらず、稲荷・恋狐(おてんば桃色狐・f06130)が振るった薙刀は化物を吹き飛ばし、消滅させていく。
「あの猫の縄張りには不要じゃ。疾く、いね」
「随分と大人びたものじゃな。そして口調も……うむ、頼もしい限りじゃ!」
 愉快そうに笑った桐葉は、周囲にいくつもの狐火を侍らせると、どうせならともに戦おうと恋狐の元へと歩き出す。合流されては厄介だと感じたのか、それとも単純に動くものに反応しただけなのか。鳴り響いた鈴の音とともに姿を表した霊が二人の間に割って入る。
「無駄じゃ」
 が、仮にも猟兵がそんな程度で止まるはずもない。霊が何かをする前に手にした檜扇を鞭状にして打ち払い、手近なものは切り払う。そして、そんな桐葉の様子に気がついた恋狐は届く範囲の化物を薙刀で斬り払うと、石突を地面へと叩きつける。
「どうした、お主らはこの程度か? これならばまだ、愛玩動物と戯れ合うた方が疲れが出てくるのじゃがな!」
 明らかに挑発的な言動と、仁王立ちによって生まれた隙きに、周囲の化け物たちは一斉に攻めに転じる。だが、何も策なくしてこうしているわけではない。わざと目立つことで、敵を一箇所に集中させようとしているのだ。
 桐葉もそれに気がついたのか、狐火と《機巧大狐ちゃん》を操り化物を恋狐の方へと追いやっていく。
「甘い香りは危険な誘惑……なんて、の」
 薙刀を手放した恋狐は、懐から扇を取り出し、それを仰ぐ。その攻撃とも言えない行動を無視して恋狐へ攻撃を仕掛けようとした化物たちの視界が、突然塞がれる。それは、扇が仰いだ軌跡をなぞらうようにして舞った、桃の花びら。それらが渦を巻くようにして舞い上がり、化け物たちを包み込む。
「気をつけよ……余の春風は、死を運ぶぞ?」
 あたりを埋め尽くすがごとく舞い散った桃の花が、包み込んだ化け物たちへと牙を剥く。ゆったりとした動きから荒れ狂うかのようなそれへと変化した花びらは、触れるものを傷つける凶器と化した。
 その場に集まった化け物たちは数を減らしていったが、辛うじてそれから逃れた化け物たちが、遠距離から攻撃をはなとうと身構える。その派手な攻撃はよく目立ち、狙うには容易いものだった。
「ここに集まっていたんですね! はあぁぁぁぁーー!!」
 だが、それは同時に他の猟兵にもよく見えることを意味する。纏まった敵を探していたアリアは、程よく纏まりこちらに意識を向けていない化け物たちを見つけ、容赦ない一撃を叩き込む。
「聖光と極黒で輪廻に還れ! クロス――」
 左右にそれぞれ持つ剣。そのいずれもが対極的な極光を放ち、全てを塗りつぶさんと、全てを飲み込まんと、吠え放つ。
「――カリバァァーッ!!」
 その刃を阻む存在などなく、斬撃に触れた化け物たちは例外なくその身を散らし、靄へと還る。2つの巨大な力の奔流が場を支配し、それが消えたときその付近に残っていた化物はあと僅かになっていた。
「全く、実に頼もしい限りじゃな。どれ、残り物があっては後味が悪かろう」
 桐葉はそういうと、残っていた化物へ狐火を飛ばす。反撃の隙きすら与えられなかった化け物たちは、その炎によって残さず焼き尽くされた。

 まだ遠くで戦闘の音が響いているのが聞こえてくるが、それも時間の問題だろう。猟兵達は意識を切り替えると、何が起きても対応できるようにと身構えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

九重・十右衛門
【SPD】

囲まれると面倒じゃ、孤立せんように立ち回らんとな。
【観の目】を発動し、敵の攻撃を回避しながら近づき拳と共に【衝撃波】による【範囲攻撃】を行う。攻撃を行えばすぐに身を翻して仲間の元に戻り、手裏剣で【援護射撃】をする。


八咫・美都子
おやおや、手紙のある場所ですから、何かは出てくるでしょうと思っていましたが……
ふふふ、それでは退治してから考えましょうか

手に持った祭祀用大鎌を力任せに振り回し、その勢いを使って斬りつけましょう
意思の薄そうな、雑兵の群れ……彼らに人攫いのことが解るとは思えませんし、数をとにかく減らしましょうか

ふふふ、物陰で私たちが戦っているのを見ている方がいるかもしれませんし、少し周りを見ながら闘いましょう


匕匸・々
誰の差し金かは分からないが、このままだと調査も儘ならないだろうな。
事件解決の為、いざ。

錬成カミヤドリで短剣を複製して複数に攻撃を。
【フェイント】を織り交ぜつつ、仲間が戦いやすくなるよう
攪乱して援護していきたい。
風鈴の音を響かせ続けている奴がいれば
其方を優先して標的にしていこう。

避けることが出来る攻撃には【見切り】で避け、
不可能なものは【オーラ防御】で負傷を軽減しよう。



 月明かりに照らされている街道の只中にて、多数の化物に取り囲まれて攻撃を浴びている影があった。個々の戦闘能力、攻撃力は低かろうと、複数集まればそれは立派な驚異となる。いかに猟兵といえど、数多の攻撃を受け続ければいずれ限界が来る。その意味で言えば、取り囲まれている影は絶体絶命だろう。
「――観える」
 だが、それは攻撃を受けていればの話。例えば、そう。四方八方、正面死角を問わずに襲い来る攻撃のその全てを、ただの一発も受けずにいられたら?
「お前さんらの攻撃は……」
 流れるように、そしてその流れに逆らわぬように。向かい来るすべての攻撃を躱し、逸し、いなす。観客がいれば見惚れるか拍手喝采間違いなしであろうその舞は、僅かも途切れずに化け物たちを撹乱する。
「全て、読めておるよ」
 強がりではなく、純然たる事実で持ってそう呟いた九重・十右衛門(シノビ・サイボーグ・f05916)は、目の前の化け物たちから視線を外し、その奥にいるであろう仲間の猟兵の姿を思い浮かべた。
 少し時間を稼いだほうが良さそうだったためにこうして敵の目をひきつけては見たものの、一体いつまでこうしていれば良いのか。いい加減すべての攻撃を捌くことが難しくなってきた十右衛門は、そろそろ攻めに転じるべきかと手に持った大連珠を握りしめる。
「……む?」
 だが、いざ実行に移そうかと姿勢を変えた瞬間、自らを取り囲んでいた化物の一角が崩れる。そこから現れたのは、巫女服に身を包み手に巨大な鎌を携えた八咫・美都子(鴉の巫女・f11805)。
「ごめんなさい、待たせてしまいましたか?」
「いや、わいも丁度動こうとしとったところじゃ」
 時は稼いだ。仲間もやってきた。ならば、わざわざ敵に囲まれてやる必要もない。十右衛門はそう判断し、再度大連珠を握り直した。

――ちりん、ちりん。

 そのタイミングで、周囲の化け物たちが甲高い音を響かせ始めた。1体や2体だけでなく、取り囲む化け物たちが共鳴するかのように次々と音を響かせていく。それらは互いに増幅しあい、空気を震わせ物理的な驚異となって猟兵達に襲いかかろうとする。
「……おっと、それは見過ごせないな」
 だが、突然数本の短剣が音を響かせている化物の方へと飛んでいき、その体を貫いた。ぴしり、と短剣が刺さったところから亀裂が広がり、バラバラに砕けて黒い靄へと還る。
 化物を貫いた短剣はその刀身に月明かりを反射しながら舞い上がると、持ち主の匕匸・々(一介・f04763)の元へと戻っていった。
 数を減らされた化物達の共鳴はその威力をわずかに落とすも、構わぬとばかりに十右衛門と美都子へと放たれた。対する十右衛門は、大連珠を握りしめた拳を腰だめへと構え、その拳を打ち出す。
 空気の破れる甲高い音とともに振るわれたその一発は、衝撃波すら纏って化け物たちの攻撃とぶつかりあった。均衡は存在せず、化け物たちの攻撃を打ち払った衝撃波はそのまま化け物たちを薙ぎ払う。
「では、後は任せてくださいね」
 化け物たちに一撃を加えた後、身を翻して後方に下がった十右衛門を横目に見ながら、美都子は手に携えた大鎌を振りかぶる。下がる十右衛門に追いすがろうとしていた化物をその鎌で両断し、振り切った勢いを殺さずに次の攻撃へと繋げる。一撃が二撃となり、三撃となる。止まらぬ連撃はその巫女服も相まってまるで舞を踊っているかのようにすら見えた。
 そんな舞を邪魔しようと、不躾な闖入者達が先程の音による攻撃を放とうと共鳴を始める。だが、二度目の攻撃はそう安々と猟兵たちには通じない。
 甲高い音を響かせ始めた化け物たちに、手裏剣と短剣が殺到する。もとより耐久の高くない化物たちは、その攻撃を前にあっさりと身を靄へと変えていった。
「……さて。俺も少しは働くとするかな」
 化け物たちの攻撃が不発に終わったのを確認すると、々は自身も一本の短剣を懐から取り出して構える。いい加減後方から攻撃されていることに気がついたのか、何体かの化物が近づいていることに気がついたからだ。
 とん、と軽くステップを踏んだ々は、先頭にいた化物に斬りつけた。入りは浅く、消滅までには至らなかった化物は、お返しとばかりに々へと攻撃を仕掛けようとする。だが、その攻撃が々へと届く前に、化物の体を三本の短剣が刺し貫いた。いつの間にか々を守るように短剣が周囲に浮かんでおり、そのうちの数本が々へ牙を向いた化物を攻撃したのだった。
「誰の差金かはわからないが、このままだと捜査も儘ならないだろうからな」
 々の言葉とともに、周囲を漂うだけだった短剣達が一斉にその白刃を化け物たちの方へと向ける。
「……事件解決の為だ。悪く思うな」
 々の言葉が途切れた瞬間、短剣は化物めがけて一直線に向かっていった。すぐさま何体かの化物が黒い靄へと変わり、辛うじて避けた化け物たちもフェイントを織り交ぜて向かってくる短剣に徐々に削られていく。

――ザンッ!

 そして、華麗な舞を披露していた美都子の方でも、化物の数は着実に減っていた。時折生まれてしまう隙きには手裏剣か短剣のフォローが入るため、安心して攻撃に専念できるのも大きいのだろう。
「……あなた方に、人攫いのことを聞いても無駄でしょう」
 横一閃、複数体の化物を一太刀にて斬り払った美津子は、路地裏から戦いを見ているであろう存在を思い浮かべて呟く。
「ですから、一刻も早く諸悪の根源を引きずり出すために、どうか」
 これまで一切止まらなかった美都子の怒涛のような連撃が止まり、それを隙きと見た化け物たちが一斉に美都子へと躍りかかる。だが、それは隙きなどではない。大鎌を静かに握り直した美都子は、体を限界まで捻ってそれを横薙ぎに振り切った。
「倒されて、下さいまし」
 その一撃によって、大量の靄が発生する。美都子が大鎌を下ろした頃には、街道に溢れかえっていた化け物たちの姿は綺麗サッパリなくなっていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『『妖狐』明日香』

POW   :    妖狐の炎
レベル×1個の【妖狐の力 】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
SPD   :    野生の開放
【真の妖狐の力 】に覚醒して【九尾の狐】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    スコールシザーズ
自身が装備する【鋏 】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠暁・碧です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 戦闘の音がやみ、静けさを取り戻した街道にぱちぱちと拍手の音が響き渡る。
「わー、すごいね。あれ、みーんなやっつけちゃったんだ?」
 路地裏から響いてきた声。そちらに猟兵達が意識を向けると、路地裏の暗がりの中から一人の女が姿を表した。
「結構数がいたからいけると思ったんだけどなぁ。でも……」
 ほほ笑みを浮かべながらそこまで言った女は、急に表情を凍りつかせると、どす黒い雰囲気を纏いだした。
「折角集めたのに、気に入らない。大人しくやられないなんて、気に入らないなぁ……!」
 ぶわり、と髪の毛が逆立つようにしてきつねのような尖った耳を模していく。否、髪の毛だと思っていたのもが本来の姿に戻ったといったほうが正解か。
「だから、今度は大人しくやられてね♪」
 本来の姿をさらけ出した妖狐は、赤く染まった鋏を周囲に浮かべながら、氷のように冷たい微笑みを浮かべるのだった。
九重・十右衛門
【POW】

女子供に暴力は好かんがヤンチャな子供には灸を据えんとな。
真の姿を解放すると、人骨を思わせるような五角柱が背中から生え、機械的な四本の腕が服を突き破り現れる。

【観の目】を発動し攻撃を【見切り】避けながら接近すると、六本の腕と【怪力】を活かし【灰燼拳】を敵に向かって打ち込む。


八咫・美都子
ふふふ、無事に姿を現してくれましたね。
それでは、若い男性を拐う悪い子のお仕置きといきましょう。

祭祀用大鎌を振り回しながら、相手の炎を何とか回避しつつ、隙をうかがって斬りかかりましょう。
なかなかすばしっこそうなので、当てるのは難しいかもしれませんが、そこは怪力で無理矢理薙ぎ払っていきましょう。



「無事に姿を表してくれましたね。さて、人を攫う悪い子にはお仕置きといきましょう」
「うむ。女子供に暴力は好かんが、ヤンチャな子供には灸を据えんとな」
 姿を表した妖狐に、九重・十右衛門(シノビ・サイボーグ・f05916)と八咫・美都子(鴉の巫女・f11805)が対峙する。自らを下に見て、あまつさえお灸をすえるなどと言ってくる猟兵に対して、妖狐は怒りを顕にする。
「余裕そうだね……これでも、おんなじことが言えるかな?」
 かちん、かちんと手に持った鋏を苛立たしげに鳴らしながら、妖狐の周りにいくつもの火の玉が生まれる。その火の玉を十右衛門と美都子に向けて放つと、妖狐は2人を試すような笑みを浮かべた。
「ふむ……」
 その火の玉に向かって、十右衛門は一歩を踏み出した。その瞬間、服の背中部分が破け、そこから人骨を思わせるような五角柱のなにかが生えてくる。
 また1歩。今度は機械然とした腕が4本、その姿を表した。
「なら、証明しようかのう」
 その言葉とともに、十右衛門は妖狐の元へと駆け始める。十右衛門目掛けて放たれた火の玉は破れた服の端や増えた体の部位を掠めるようにして飛んでいく。妖狐の狙いがズレたのではなく、十右衛門が僅かに身を捩り最小限の動きで避けたのだった。
「……! 来ないで!」
 十右衛門の接近を本能で嫌ったのか、妖狐が生み出した火の玉が十右衛門を取り巻くように配置される。一発一発が避けられるのなら、避けられない物量で攻めれば良い。妖狐がとっさに取った行動は、確かに無傷での進軍を阻む有効な一手だった。
 だが、無傷で勝てるなどと奢る十右衛門ではない。彼を取り巻く火の玉のうち、致命的なものだけを的確に避け、その他のものは増えた4本の腕で打ち払う。打ち払われた火の玉はその腕を炎に巻くが、十右衛門の歩みを止めるには足りなかった。
「痛い目を見れば、少しは懲りるじゃろうて……」
 ダン、と力強く十右衛門が踏み込んだところは、妖狐の懐の内。妖狐は十右衛門の強く握り込まれた拳を見て、咄嗟に幾つもの鋏を生み出し盾のように十右衛門との間に展開する。
「常人よりも多い6連撃じゃ。果たしてどこまで受けきれるかのう?」
 至近の距離から放たれる拳。それは妖狐の展開した鋏と激突すると、凄まじい衝撃を周囲へとばら撒く。4撃目まで耐えた鋏だったが、5撃目がぶつかるとぴしりという音とともに全体に亀裂が広がっていく。そして繰り出される、6撃目。
「――抉れ、灰燼拳」
 その一撃は、鋏を粉砕して妖狐へと迫る。拳と鋏が拮抗していた僅かな隙きに離脱を始めていたのか、その拳は妖狐の肩口を僅かに掠るに留まった。だが、拳が伴う衝撃波で妖狐の体は大きく後退させられた。
「……ッ! 気に入らないなぁ、もう……!」
 それでも、ダメージを入れられたことは事実。その証拠に、掠った肩口に手を当てた妖狐は怒りの表情で十右衛門を見ている。
「ふふ。それでは、次は私の番ですわね」
 不意に聞こえてきた声と、風切り音。咄嗟に妖狐が身を捩ると、数瞬前まで体があった場所を大鎌の刃が通り過ぎていく。
「あらあら、避けられてしまいましたね」
 そこにあったのは、大鎌を構えた美都子の姿。どこか掴みどころのない笑みを讃えた美都子は、その鎌の切っ先を妖狐へと向ける。
「ですが、これはお仕置きですので。どうぞ、次は避けない――」
 美都子の言葉は、妖狐が生み出した火の玉を投げつけてきたことによって中断させられる。大鎌でその火の玉を受けると、飛び散った火の粉で服や肌が少し焼かれる。だが、次に飛んできた火の玉は鎌で斬り払うと、返す刃で妖狐へと斬りかかった。
「そんな攻撃!」
 鎌はその形状ゆえに、攻撃する際の軌跡が単調になってしまう。そのため、美都子が振るう鎌の刃は妖狐に当たることはなく、只々空気を切り裂くのみ。
「大人しくしているのはそっち――」
 美都子の攻撃を避けた妖狐は、反撃を仕掛けようとまたも火の玉を生み出す。だが、大鎌の刃が再度迫ってきているのを見た妖狐は言葉を中断し、その刃を避けるため身を捩る。
 避けて、避けて。その度に己に迫る刃を見ることとなる妖狐は、果てぬ連撃の嵐に言いしれぬ感情を抱いた。更に、美都子の繰り出す連撃はあたかも舞っているかのごとく、流れるように攻撃と攻撃をつないでいく。一撃を避けても次の一撃が、より早く、より鋭く襲いかかってくる。
 このままではまずいと妖狐も感じたのだろう。先程生み出した火の玉を操り、美都子へと放った。反撃を放つために一瞬の溜めを作った妖狐は、美都子の攻撃を避けきることができずに峰の部分に殴打され、そのまま弾き飛ばされた。
 一方の美都子も直接的な被弾は防いだものの、咄嗟に斬り払った火の玉の残滓がその肌を焼いていった。
「……集まった猟兵はわいら以外にもおる。ここは一旦下がったほうが賢明じゃろう」
「そうですね……一先ず、先程の一撃でお仕置きといたしましょう」

 美都子は隣にやってきた十右衛門の言に同調するように頷くと、深追いはせずに他の猟兵に任せるために2人は後退していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

稲宮・桐葉
『稲荷・恋狐(f06130)と連携して行動じゃ』

ようやく大将のお出ましか

『真の姿』を解放するのじゃ
妖気が高まり、肌には朱の紋が浮かび尻尾は9本に増える
妖艶さが増し口調は威圧的なものに変わる

「悪い妖狐にはお仕置きが必要だな」

「妖狐は人々にもふもふと幸せを届ける存在でなければならぬ。
…よの?恋狐よ」

《ムラサマブレード》を抜き放ち恋狐と剣舞を舞うように敵を翻弄し鮮やかに追い詰めよう

恋狐の意図を汲みニッと笑い
「よいだろう。我が妖刀、恋狐の炎にて鮮やかに染め上げよ」
『炎を纏わされた《ムラサマブレード》の反応等、アドリブ歓迎だ』
炎を纏った妖刀を手にUCを使用、優雅に舞うように止めを狙うとしよう


稲荷・恋狐
『稲宮・桐葉(f02156)と連携して行動しようかの』

■姿
真の姿のまま迎え撃つとしようか。

■桐葉との会話
そうよの。妖狐は人々にもふもふと幸せを届け……。良き共存関係を築いていかねばならぬ。
故に……お主のような悪しき妖狐にはちと仕置きが必要じゃのう。……仕置き程度で済めばよいがな。

■戦闘時
余も妖刀を使い、桐葉と共に妖刀を使用して、二人がかりで剣舞を舞うかのような鮮やかさで奴を追い詰めて行くとするかの。
あとは……そうじゃな。せっかくの共闘じゃ。物は試しといくかの。
余の狐火を桐葉の妖刀に纏わせみるとしよう。
「桐葉。お主の妖刀に余の炎の力を与えよう。華麗に舞ってみせよ?」

(アドリブも大歓迎じゃ)



「こ、の……調子に、乗らないで……!」
 猟兵達の攻撃によって手傷を負った妖狐だったが、これまで下に見て侮っていた存在から手痛い一撃をもらったことによって、どこか遊ぶようだった雰囲気を消して全力で叩き潰すことに決めたようだった。
「絶対に、許さないんだから!」
 そう叫んだ妖狐は、内に秘めていた力を開放した。物理法則を無視するかのようにその体躯は大きくなり、今まで人型だったそれは限りなく獣に近いものとなる。尾は九本に増え、その美しい毛並みの下からどす黒いオーラを周りへと振りまく。
「ふむ、それが真の姿か。なかなかどうして、その姿も美しいではないか」
「あの毛並み。もふることが叶えば、さぞ極上のものじゃろうの」
 そんな妖狐の姿を見て、稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)と稲荷・恋狐(おてんば桃色狐・f06130)はさしたる驚きを見せずにそれを受け止めた。なぜならこの2人の種族は共に妖狐であり、敵の妖狐がとった行動も想定の内だったからだ。
「……だが、人に仇なすのはいただけぬ」
 ぽつり、と呟くようにそう漏らした桐葉の体を妖気が覆っていく。それは、妖狐が真の姿を見せた時と似て非なる現象を引き起こす。体は大きくならず、身体的な変化は尻尾が九本になったことと肌に朱の紋が浮かび上がっただけ。しかし、その身に秘める妖気は爆発的に膨れ上がっていた。
「妖狐は人々にもふもふと幸せを届ける存在でなければならぬ。……よの? 恋狐よ」
 どこか妖艶さが増した桐葉は、傍らにいた恋狐へとそう問いかける。その言葉にうなずいた恋狐は、真っ直ぐに妖狐を見据えながら言葉を紡ぐ。
「そうよの。妖狐は人々にもふもふと幸せを届け……。良き共存関係を築いていかねばならぬ。故に、お主のような悪しき妖狐には――」
「「お仕置きが必要じゃな(だな)」」
 異口同音に相対する妖狐への対応を決めた2人は、それぞれが妖刀を抜き放ち妖狐へと構えた。それを見た妖狐は、ならばお前達からだと言わんばかりに2人へと爪を振り下ろした。
「遅い、な」
 だが、その爪は誰を捉えることもなく地面を抉るにとどまる。爪が当たる瞬間、2人はステップを踏むようにしてその攻撃を回避していた。それも、一太刀入れるおまけ付きで、だ。
『許さない……ユルサナイィィィーーッ!!』
 自身の攻撃を逆手に取られたことに激怒した妖狐は、その両の足で嵐のように連撃を叩き込む。だが、それで増えるのは地面の破壊痕と自身の傷のみ。桐葉と恋狐はその連撃の雨の中を右に左に、舞を踊るかのように華麗に回避していった。
「ふむ……そうじゃな」
 幾度目かわからぬ攻撃を避けたとき、恋狐がふと思いついたかのように呟く。そしてぱちんと指を鳴らし狐火を生み出すと、そのうちの1つを桐葉の方へと差し向けた。
「桐葉。お主の妖刀に余の炎の力を与えよう。華麗に舞ってみせよ?」
「よいだろう。我が妖刀、恋狐の炎にて鮮やかに染め上げよ」
 意図を察した桐葉はニッと笑うと、向かってくる狐火に対して刀を差し出す。そして妖刀と狐火が触れた瞬間、狐火が妖刀へと吸い込まれるようにしてその姿を消した。
「む……?」
 想像していた反応と違ったのか、桐葉は手にした妖刀をまじまじと眺める。恋狐の狐火はどこにも見当たらず、その狐火を吸い込んだかに見えた妖刀には変わりは見られない。いや、心なしかその刀身が――
 ボゥ、と。唐突に桐葉の持つ妖刀が炎を上げた。刀全体から吹き出すように巻き上がった炎は当然それを持つ桐葉の手にも触れるが、不思議と熱は感じなかった。
「なるほど。これは面白い反応だな」
 いつの間にか刀身は橙に輝いており、妖刀から噴き出す炎は桐葉の身体は焼かずとも他の物はその限りでは無いようで、地面を焦がしている。
「桐葉、無事か?」
 そこへ、桐葉の身を案じた恋狐が駆けつけてくる。遠目から見れば、自身が託した炎によって仲間が焼かれているように見えるのだ。その心配も仕方がないことだろう。
「案ずるな、我の身はなんともない。それより、あの妖狐の足止めを頼めるか? 我が一太刀が確実に入るように、な」
「ふむ……良いじゃろう。余が足止めを行うゆえ、その妖刀をもって見事仕留めてみせよ」
 桐葉の言葉に笑みを浮かべた恋狐は、突然の変化に警戒して動きを止めていた妖狐の元へと駆け出した。向かってくる恋狐を迎撃しようと振り上げた妖狐の足に、恋狐が放った狐火が命中する。威力は小規模、延焼するわけでもなかったが、一瞬体勢を崩された妖狐の攻撃は恋狐の真横を掠めるように抉っていった。
「悪しき妖狐よ。しばしの間、余と踊ってもらうぞ!」
 笑顔を浮かべたまま、時に狐火で、時に妖刀を使って妖狐の攻撃をいなし、反撃を入れていく。
「はぁッ!」
 またも体勢の崩れた妖狐の身体に、妖刀でもって一太刀を入れる恋狐。これまでその妖刀の毒と呪詛は妖狐の妖気によって弾かれていたが、その攻撃によって生まれた傷は呪詛によって再生が阻まれ、毒によって徐々に蝕まれていた。
「……! 桐葉!」
 妖狐の妖気が枯渇してきたことを見て取った恋狐は、後ろで隙きを伺っている桐葉へと声を投げかけると、妖狐の注意を逸らそうと数多の狐火を1つに集約させて巨大な火の玉を生み出した。
「これで、終いじゃ!」
 恋狐の妖気を振り絞った攻撃を無視するわけにも行かず、妖狐は真正面から同じ規模の火の玉を生み出し衝突させた。
「流石は恋狐、よな」
 その光景を見ながら、静かに妖気を高めていた桐葉はその表情を綻ばす。そして、自身も負けては居られぬと手の中の妖刀をしかと握り直した。
「さて、妖狐よ。悪さをする汝への、これが仕置と知れ。我が力……否、我らが力、とくと味わえ!」
 地面を焦がしながら振るわれた桐葉の妖刀から、斬撃と共に桐葉の妖気と炎が放たれる。それは恋狐と妖狐が互いに放った火の玉の爆炎を切り裂き、妖狐の身を大きく切り裂いた。
「つか、れたー……」
 妖気を使いすぎたのか、ぽんという音と共に子供の姿に戻った恋狐は、ぐてーっとその場に倒れ込む。
「取り敢えず、わらわ達も下がるとするかのぅ……」
 そんな恋狐を抱え上げた桐葉も、尾は一本に戻り肌に浮かんでいた紋も消えていた。文字通り全身全霊の攻撃でも仕留めきれなかったことを悔やみながら、それでも一先ずの仕事は終えたと、2人は後ろに下がって戦いの行末を見守ることにした。

 切り裂かれた痛みに悲鳴を上げその身を元の体躯へと戻す妖狐だったが、それでもまだ動けるようで斬られた傷を押さえながら猟兵達を憎々しげに睨みつけている。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

匕匸・々
命を受けるのは主のみと決めている。
それ故、いくらお嬢さんの御願いだろうとも
大人しくやられる訳にはゆくまいよ。

相手からの攻撃を避けられるようであれば【見切り】で避け、
不可能であれば【オーラ防御】で出来うる限り、負傷を防ぎたい。
僅かな間隙があればシーブズ・ギャンビットで素早く攻撃。
隙が大きければ一撃だけとは言わず
【2回攻撃】で皆の役に立てれば。と。

仲間が攻撃する際に【フェイント】で
俺が目眩ましになるのもありだろうか。



 猟兵達の攻撃により大きく疲弊した妖狐だったが、それでも戦う意志は失っていないようで傷ついた身体を無理やり動かしながら猟兵達を睨みつけていた。
「こんなの、認めないんだから……! 大人しくやられてよ!」
 そう叫んだ妖狐は複数の鋏を生成すると、戦いで傷つき下がっていった猟兵たちに向けてその鋏を差し向けた。未だ戦場、油断はしてないとはいえ、その攻撃すら録に対処できないほど消耗している猟兵もいる。なればこそ、その攻撃を通す訳にはいかないと匕匸・々(一介・f04763)は複数の短剣を生み出し、その鋏へと投擲した。
 空中で幾つもの火花が散り、砕けた鋏が地面へと落下する途中で塵へと還る。自身の攻撃の邪魔をする鬱陶しい猟兵がまだ存在する。そのことに怒りを顕にした妖狐は々へと意識を向けた。
「……残念だが、命を受けるのは主のみと決めている」
 そんな妖狐に対し、々は静かに語りかけた。
「それ故、いくらお嬢さんの御願いだろうとも大人しくやられる訳にはゆくまいよ」
 口調は諭すようなものだが、言っている内容は実質宣戦布告のようなものだ。そのことを理解した妖狐は忌々しそうに々を睨み、攻撃を差し向ける。
「そんなに死にたいなら、今すぐ地獄に送ってあげる!」
 大量の鋏を生成し、それを矢弾のごとく打ち出す妖狐。それを真正面に見据えながら、々は静かに妖狐へ向かって歩き出した。
 瞬く間に幾十もの鋏が々へと殺到し、その服を斬り裂いていく。だが、々の歩みは一向に止まらない。それどころか、歩きの速度から小走りへ、そして駆け足へとその速度を徐々に上げていった。
「……! なんで!」
 なぜ止まらないのか。言外にそう叫んだ妖狐は、向かってくる々の身体にほとんど傷が出来ていないことに気がついた。雨のように降り注ぐ鋏の射線を見極め、躱し、躱しきれないものはオーラで逸らす。そうやって大きな傷を作るものを意識的に避け、ついに々は妖狐の元へとたどり着いた。
「……俺は刃だ。主の敵を斬り裂く、一本の刄」
 ザンッ、と逆手にもったダガーで妖狐を斬り上げた々。しかし、その攻撃だけでは妖狐は動きを止めず、仕返しとばかりに鋏の雨を浴びせた。瞬く間に々の肌が切り裂かれ、血が滴り落ちる。
 ようやく仕留めた。そう考え、妖狐が笑みを浮かべた瞬間、々の口から言葉が漏れる。
「故に……」
 馬鹿な、そんな思いで妖狐が見た々の瞳には、未だ光が失われていなかった。
「俺はお前を斬り裂こう」
 硬直する妖狐の体を、左右の手に持つダガーで目にも止まらない速度で十字に斬り裂いた々。痛みに呻く妖狐から離れ、々は自分の体についた傷を確認する。攻撃を喰らう直前に放出したオーラと、致命的なものだけを的確に避けたために、傷は多けれどそこまで深い怪我はなかった。
「そろそろ終わりか……念の為、止めは後続に任せよう」
 油断なく構えながら、々は下がった他の猟兵達の元へと向かっていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

八咫・美都子
ふふふ、なかなか耐えますね
それでは、こちらも奥の手と参りましょう

巫覡載霊の舞を使います
なぎなたではなく、呪詛の籠った祭祀用大鎌で
最初は、先程と同じように舞うように斬りかかり、攻撃そのものは簡単に避けられると思わせましょう
その上で、途中から大鎌から衝撃波を放ち、攻撃を当てていきましょう
ふふふ、数十年と貯えられた呪詛の味、存分に堪能してくださいね?


メルフローレ・カノン
遅れての推参ですいませんが
オブリビオンの撃破を手伝います。
目前の妖狐と相対すればいいのですね。
さいわいというか、私自身は妖狐の色香で惑うとかはないので
純粋に力技で戦いましょう

私の得物は主にメイスですが、
状況に応じて予備武器として剣も活用します。

敵の攻撃に炎やら鋏やらをたくさん飛ばすようですので、
[見切り][武器受け]でかわしていくと同時に、
[なぎ払い]で薙ぎ払っていきます。
攻撃を耐える状況なら【無敵城塞】で耐えます
「ここは堪えてみせます!」

攻撃に際しては、[力溜め]の上で、
[2回攻撃]でガンガン叩いていきます。
[気絶攻撃]で敵の動きを鈍らせることで、
他の人の支援も行います。



「遅ればせながら、メルフローレ・カノン推参しました!」
 妖狐と猟兵達との戦闘でさながら戦場と化していたその街道に、新たなる猟兵が一歩を踏み入れた。妖狐を追い詰めてはいるが、戦っていた猟兵達も多くが傷ついている。そんな中で増援としてやって来たメルフローレ・カノン(世界とみんなを守る……かもしれないお助けシスター・f03056)はそんな猟兵達の姿を見て歯噛みした。
「っく、やはり一筋縄ではいかなかったようですね……オブリビオンの撃破、僅かながら助力します!」
「ふふ、それは頼もしいですね」
 メイスを構え妖狐へと向かい合ったメルフローレの隣に、身体の所々を焼かれた八咫・美都子(鴉の巫女・f11805)が大鎌を持って立った。メルフローレはその美都子の姿をちらりと見て、少し心配げに声を発する。
「その……見たところ怪我をされているようですが、大丈夫なのですか?」
「あら、心配してくださるのですね。でも、大丈夫。かすり傷のようなものです」
 そんなメルフローレににこりと微笑むと、美都子は持っていた大鎌の柄を地面へと当て、やや前かがみとなって何かを唱え始める。その詠唱に応えるように美都子の周囲に光の玉が出現し始め、そのうちの幾つかが美都子の身体へと吸い込まれていき、その身体をも発光させる。
「これは……」
 どこか神秘的な光景にメルフローレは息を呑むが、それを黙って見過ごす妖狐ではなかった。
「これ以上、調子に……のる、なぁ……ッ!」
 怒りとも怨嗟ともつかない叫び声を上げた妖狐は、美都子へ向かって一直線に走り込んでくる。それに気がついたメルフローレは慌ててメイスを構えると、妖狐と美都子の間に割って入った。
「行かせませんよ!」
「邪魔……!」
 苛ついたように足を止めた妖狐は、腕の一振りと共に大量の鋏を生成しメルフローレへと放った。それらをメイスで弾き、或いは身を躱しながらしのぎ切ると、お返しとばかりに妖狐へ向けてメイスを振りかぶった。
「やあぁぁぁぁーーーーっ!!」
 気合一閃、鋭い覇気とともにメイスを振り下ろすも、妖狐はそれを鋏で受け脇へと逸し、いつの間にか周囲へ浮かばせていた火の玉でメルフローレを焼き尽くそうと一斉に撃ち放った。
 攻撃直後の隙きを狙ったものに加え、火の玉は妖狐の後方から迫ってきているために後ろに下がろうとして避けきれるものではない。傷を最小限に抑えるならば、身体を出来る限り丸くしてすばやく後方へ下がるべきだろう。
「――ッ」
 だが、メルフローレは。それを承知の上で、更に一歩前へと踏み込んだ。後ろもだめ、左右もだめ。ならば、前はどうか?
「はぁッ!」
 下へと振り抜いたメイスを持っている手ごと踏み出した足で蹴り上げ、掬い上げるようにして妖狐を攻撃する。寸前で気がついた妖狐は防ごうと鋏を構えたが、メイスは鋏の持ち手を捉え彼方へと弾き飛ばす。
「ぐっ……この!」
 その一撃で腕を負傷したのか、右手を庇うように半身を下げながらそれでも妖狐は攻撃の手を緩めなかった。攻撃対象を寸前で見失った火の玉がメルフローレの背中ギリギリのところで炎を巻き上げる中、妖狐の左腕がメキメキと音を立てて変形し、鋭い鉤爪を持つ獣の腕と化した。
 その鉤爪は突然の変化に戸惑うメルフローレへと襲いかかり、防ぐように掲げられたメイスを地面へとはたき落とした。
「これで、終わり!」
 無防備となったメルフローレの胴体に、その鉤爪を振り下ろす妖狐。それに対して咄嗟に予備として携帯していた剣を抜き放ったメルフローレだったが、何を思ったのかその剣を地面へと突き刺すと、全身を硬直させるように力を入れた。
「ここは……堪えてみせます!」
 その直後、妖狐の鉤爪がメルフローレの身体を捉えた。お世辞にも重装備とは言えないメルフローレの身体は、本来であればその攻撃によって串刺しにされていてもおかしくなかっただろう。だが、実際の光景は違った。鉤爪は貫通どころか、表面の装備1つ貫通できずに拮抗していた。
「――お疲れ様。時間を稼いでいただいて、助かりました」
 そして、そんなメルフローレへと何事かを終えた美都子が語りかける。一見してさしたる変化はないようにも見えるが、妖狐はその内面で大きな力が渦巻いているのを感じ取り、咄嗟に距離をとった。
「さて……まだ懲りていないようですね? では、お仕置きの続きと参りましょう」
 が、そんな妖狐の背後へ一瞬で回り込んだ美都子は、その大鎌を躊躇なく振り下ろす。それをなんとか回避した妖狐だが、それで攻撃が終わったという考えはなかった。事実、振り切られた大鎌は別の角度から襲いかかってきており、妖狐の反撃を許すことなく絶え間なく続けられる。
「く、うぅ……!」
 度重なる戦闘で疲弊していた妖狐は、鈍くなりがちな身体を無理やり動かして攻撃を避けると、大鎌が通った隙間へと身体をねじ込む。一度通った軌跡ならもう一度攻撃を仕掛けるのには時間がかかるはず。そう考えた妖狐は間違ってこそいなかったものの、猟兵に対する認識としてはまだ甘かったと言わざるを得ないだろう。
 斬撃が通り過ぎた空間。本来ならばなにもないはずのその場所に身体をねじ込んだ妖狐は、何かに切り裂かれたかのように身体から黒い霧を吹き出した。
「……ッ!?」
 わけがわからない、そんな表情で蹌踉めいた妖狐が、またもその身体から霧を吹き出させる。そこは、大鎌が通り過ぎた空間。しっかりと避けたはずの大鎌の刃が、時間差で妖狐の身体を斬り裂いていた。
「……この大鎌の呪詛が作り出す、斬撃の檻です。避ければ避けるほど、あなたの逃げ場はなくなっていきます」
 にこりと笑った美都子の言葉は、最早妖狐へと届いていなかった。それを残念そうに眺めながら、美都子は大鎌を振り抜く。
「ぐ、ぁ……ッ」
 最早逃げ場を失った妖狐はその鎌の刃を受けるしかなく、傷口から侵入してくる呪詛に蝕まれていく。
「最早これまで、でしょうか」
「お見事です。ですが……あの妖狐、まだ立ち上がるようですね」
 メルフローレの言葉通り、妖狐は最後の力を振り絞るように体を震わせながら立ち上がると、その瞳に未だ冷め得ぬ憎悪の炎を宿しながら怒りの叫び声を上げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
「妖狐は人間の精を喰らう種族。
攫われた男達は美味しく食べられたのね。可愛い顔して大胆♪
貴女も私のモノにするわ。この子達のように!!」

『リザレクト・オブリビオン』で死霊騎士と蛇竜を召喚。
彼らは私と同じ強さ。つまり技能も使える。
2体に【衝撃波】を連発させる事で
相手の飛び道具を跳ね返しながら攻撃よ。

今の彼女の体力なら
九尾狐に変身しても長くは維持できないはず。
2体に【呪詛】を唱えさせれば
すぐに力尽きて元の姿に戻ると思うわ


彼女が地に膝を着いたら
悲愴の剣で手首を切っての自傷で
死霊の召喚を解除。

彼女に接近し
抱きしめて尻尾を撫でながら【吸血】
鋏で攻撃されても【激痛耐性】で耐えるわ

「これで貴女は私のモノ……♪」



「妖狐は人間の精を喰らう種族……」
 妖狐との戦闘も最早佳境を越し、猟兵達の勝利が見えてきた頃合い。妖狐の怨嗟の声が上がる中で紡がれたその言葉は、不思議と染み込むようにして全員の耳に届いた。
「……攫われた男達は美味しく食べられたのね。可愛い顔して大胆♪」
 妖狐が声の響いてきた場所に鋭い視線を向けると、そこに立っていたのは1人のダンピール。
「ふふ、貴女が欲しくなったわ。だから、私のものにしてあげる……この子達のように!!」
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の姫君・f10671)が高らかに声を上げると、ドゥルールの足元が光を放ち始める。そして、そこから死霊騎士が這い出すように姿を表し、ドゥルールを守るように妖狐と対峙した。
『――――ッ!!』
 それと同時に、天からなにかの叫び声が降り注ぐ。仰ぎ見れば、そこには巨大化した際の妖狐と同等ほどの体躯を持つ蛇竜が、妖狐を威嚇するかのように睨みつけていた。
「どう? 私の愛おしい子達。素晴らしいでしょう?」
 愛おしげに、誇らしげに、ドゥルールは自らが召喚したものたちを眺める。そして、その視線を妖狐へとずらした。
「だから、あなたも仲間に入れてあげるわ♪」
 その言葉が引き金となったのか、蛇龍が妖狐目掛けてその牙を剥いた。その巨躯からは想像できないような速度で妖狐へ目掛けて突進すると、一飲みにしようと大顎を開く。
「アァァァァァッ!!」
 だが、妖狐は逃げるどころかその場に留まると、苛立たしげに地面を踏み抜いた。その瞬間、迫りくる蛇竜の真下の地面から爆炎が巻き上がり、蛇竜を飲み込んでしまう。
「次から、次へと……ッ!」
 蛇竜を飲み込んだ炎はすぐさま衝撃波によって散らされるも、その隙きに大量に生成された鋏が蛇龍と死霊騎士、そしてその後ろのドゥルールを襲った。肉を裂く音とともに多数の鋏が蛇龍と死霊騎士に突き刺さるも、もともと死んでいる彼らにとってそれはなんの障害にもならない。ドゥルールへ向かったものにだけ衝撃波を放ちそれは弾き飛ばすと、死霊騎士は剣を立てながら何かを唱え始め、蛇龍は赤く光る眼を妖狐へと向けた。
「が、ぐぅ……!?」
 それらは呪詛。言や邪眼といったものを媒介に身体を蝕む呪いの節は、それらを跳ね除ける力の残っていない妖狐の体力を容易に削り取っていく。
「気に入ら、ない……!」
 それでも妖狐は最後の力を振り絞ると九尾の力を開放し、底をつきかけた妖力をかき集めて巨大な火球を生み出すと、ドゥルールへと撃ち放った。妖狐の最期の反撃を、しかしドゥルールは余裕の面持ちで眺めていた。
「……ざんねん♪」
 妖狐の火球が炸裂し、天に巻き上がる炎が大地を焦がす。しかし、それが焼き払ったのはドゥルールを庇うようにしてその身を晒した死霊騎士と蛇龍のみであった。無論、既に死んでいる存在が再度死んだところで、また蘇らせればいい話。実質的に、妖狐の攻撃は一矢すら報いることは出来なかった。
「さて、いよいよね……」
 力尽き、膝をついた妖狐へと歩み寄りながら、ドゥルールはその腕を短剣で斬り裂く。その白肌から紅い雫が垂れるのを眺めながら妖狐のもとにたどり着いたドゥルールは、妖狐の身を抱きしめ、その尻尾を愛おしげに撫でながら、妖狐の首筋へと牙を突き立てた。
「ぅ、あ……」
 ごくり、とドゥルールの喉が上下するたび、妖狐の口から小さな悲鳴が漏れる。だが、至近距離にいるということは、妖狐にとっても最後の反撃のチャンスだった。その手に鋏を生成すると、ドゥルール目掛けてそれを振り下ろす。
 ――ザシュッ。
 その刃はあっさりとドゥルールの肌を貫通し、血を溢れさせる。何度も、何度も。だが、ドゥルールは気にも止めないようにその行為を中断する様子はない。やがて、妖狐の手から鋏を握る力すらも失われたとき、漸く牙を離したドゥルールは、自らが裂いた腕の切り傷へ口を当て自らの血を口に含むと、徐に妖狐の唇を奪いその血を流し込む。
「――――」
 血の交換。それは、互いの血肉を交わらせることを意味し、混じり合った血は双方の強い結びつきを生み出す。
「これで貴女は、私のモノ……♪」
 そこで完全に力尽きたのか、妖狐の身体が黒い靄へと変わっていく。形が完全に崩れ落ち、最早その場に留まるただの靄と成り果てても、ドゥルールは変わらぬ愛おしげな表情でその靄を抱きしめていた。

●激闘の終わり
 長かった戦闘が終りを迎え、天に輝いていた星々はいつの間にか薄明かりの向こうへと隠れてしまっていた。化性達の時間は終わり、人々のざわめきが聞こえだす人間の時間がやってくる。この場所も、夜が来ればまたあの幻想的な空間を作り出すだろう。だが、そこに待ち構える人攫いは既におらず、何事もなかったかのように時間は巡っていく。
 かくして、人攫いと噂された妖狐は猟兵達の手によって討ち果たされ、街には平穏が戻っていた。願わくば、この平穏が永久なものでありますように。そんな願いを込めながら、猟兵達はその場を後にしたのだった。

ーFinー

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月23日


挿絵イラスト