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新春の花弁

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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●新春の花弁
 年が明け、サムライエンパイアのとある街では毎年恒例である新春の茶会――初釜の準備が為されていた。
 初釜とは年が明け、最初に炉に火をいれる茶事。街を取り仕切る大名自慢の茶室で催されるそれは、近隣の有力者などが集う行事だ。
 食事なども出て、濃茶に薄茶と楽しむ――それに参加できるものは少ない。
 が、そのお堅く権力闘争香る行事とは別に、誰でも楽しむ事のできる茶会もあった。
 街に住む人々向けに開かれる茶会では、茶菓子と薄茶が誰にでも振る舞われる。
 大名屋敷の庭に誂られた茶席。そこには赤い緋毛氈を敷いた長椅子が並ぶ。
 ふくふくとした抹茶が点てられる間に運ばれてくるのは菓子だ。
 新春の茶菓子は花弁餅。柔らかな白い餅から透けるほんのりとした桃色。甘く柔らかく煮たごぼうが白あんと共にはさんである。それから、傍に添えられているのは金平糖だ。
 金平糖と花弁餅を食べ終わった頃には着物を着た少女達が茶を運んでくる。
 礼をし手渡された茶碗の中には、綺麗な緑色。
 作法も色々あるが、それらに深くこだわることなく楽しめればいい。どうだったかなとあたふたするものもいれば、迷いなく作法に則って楽しむものも。
 毎年恒例のそれに、人々は和やかに笑ってそれぞれの時間を過ごしていた。
 しかし――その一時を壊すもの達の影が近付いていることを人々は知らない。

●予知
 手があいていたら少し力を貸していただきたいのですが! と、ヤドリガミの少女――華切・ウカ(空鋏・f07517)は声をかけてくる。
 ウカは力を貸していだたきたいのはオブリビオンの襲撃を予知したからなのですと続けた。
 それはサムライエンパイアで起こる事件。
「サムライエンパイアのとある街を妖狐の群れが襲撃するのです」
 それも、首から上を失った妖狐の群れが。そう言って、ウカは悲しげな表情を浮かべる。
「元はどこぞの名のある、高位の妖狐さんだったのかもしれません。けれど、人々を襲うようになってしまった今、そのままにしておくわけには」
 ですので、倒してきて欲しいのですとウカは言う。
 まだ街には至っていない。街の東に広がる平野の方から炎を纏って現れる――その数は6体程。
 街に入る前に妖狐たちを倒すのが一番良いとウカは続ける。
 そこならば戦いの邪魔になるものも無く戦いやすいだろうからと。
「この妖狐さん達が何に誘われてきたのかウカにはわかりませんが……襲撃させるわけには参りません」
 皆さんよろしくお願いします、とウカは頭を下げそうそうと言葉継いだ。
「今、大名様のはからいで誰でも参加できるお茶会をしているようなのです。お仕事が終わった後に訪れてみるのも良いかもしれません!」
 お抹茶とお菓子でほっとするひと時がきっとあるはずとウカは紡ぎそれでは、とその手の内にグリモアを輝かせる。
 どうぞ、お願いいたしますと。


志羽
 お目通しありがとうございます、志羽です。

●シナリオについて
 第一章:集団戦(憎しみに濡れた妖狐)
 第二章:ボス戦(妖怪・猪子槌)
 第三章:茶の湯を楽しむ(オブリビオンをすべて撃破した場合)
 以上の流れとなっております。

●第三章について
 年明けのお茶会に参加できます。
 第三章のみの参加ももちろん大丈夫です。
 判定には特にこだわらず、楽しめれば良いかなと思っております。
 グループ参加などの場合は、ご一緒する方がわかるように【グループ名】や【ID】を記入していただけると助かります。

 第三章のみお声掛けがあればウカもご一緒させていただきますが、基本的にはでてきません。

 以上です。
 ご参加お待ちしております。
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第1章 集団戦 『憎しみに濡れた妖狐』

POW   :    神通力
見えない【波動】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
SPD   :    鬼火
【尻尾から放たれる怨嗟の炎】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    心眼
【常に相手の思考を読んでいるかのように】対象の攻撃を予想し、回避する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ライラック・エアルオウルズ
異郷の地での、茶会と云うのは。
……良いな。きっと、筆が乗るだろうね。
参加させて頂く為にも、招かざる客には御退場願おう。

【SPD】
(見切り・援護射撃・かばう・時間稼ぎ)

狐が群れを成す光景と云うのは、神秘的ではあるね。
…うん。数が多いから、僕は皆の援護が出来れば幸いだ。
『黄金色の心』を使用して獅子へ騎乗、
辺り走り回って攻撃の陽動と敵を翻弄しよう。
走り回る間も獅子の背で『花の歌声』を使用して、
援護的に可能な範囲で攻撃をし掛けようか。
庇う必要が有れば庇いたい所だけれど、
敵の攻撃は見切りで極力避ける様にしたいね。

頃合いが来れば、獅子自身で思い切り喰らい付きに。
貴方は勇気ある獅子だから――大丈夫だ。


伊兵・ミカ
悲しい、な
神様がおちるのは、あんまりいい気分じゃない
でも倒すことで救われるならいいのかな、それはそれで

前衛、守り手時々攻撃手でいくよ
最前線に立って戦う
敵の攻撃は盾受けでガードしていく
味方への攻撃もできる限り盾受けでガード

攻撃は綾止刺剣で。一体ずつ確実に倒していく
敵の攻撃がほかに散るようであれば、俺にまとまるようにわざと攻撃して視線を逸らさせるよ

思考を読まれないように、(守る守る)って考えるようにしよう

「俺が相手だ…!」

アドリブ、共闘歓迎


ユルグ・オルド
初っ端からご破算ではね
場所が分かってるってのは有難い、折角お越しいただいたんだ丁重にお出迎えして還って貰おうじゃないか
さあ新年らしく、派手に行こうぜ

【錬成カミヤドリ】で呼び出すのはシャシュカ
お相手6匹なら1本ずつでも呉れてやれるけど今回は1匹ずつだ
順番にやるから待ってなよ
狙いつけんのに慎重なら掠ったところでいたかないかな
威力狙いなら避ける軌道も読めっかな
数には数で連携とっていきたいとこよ

どうせ出くわすんなら狐の嫁入りぐらいハレであってほしいよね
新年の祭りごとに水をさすのは無粋じゃあないか


フィリス・クロード
庶民の楽しみを邪魔するバケモノ、か。倒さない理由は無ぇな。風穴だらけにしてやるぜ!!
平野に到着したら準備運動でもしながら化け狐共を待ち構える。んで姿を表したら迷わず攻撃を仕掛けるぜ。
「全く、茶位静かに飲ませてやれよ……無粋な連中だ」
軽機関銃を構え、『神エイムアシスト』を発動。そんでとにかく撃ちまくる!!
「お前らはアタシらの思考を読むことが出来るらしいなぁ、化け狐共。だったら好きなだけ読めば良い。戦神サマの加護が宿ったこの弾丸、避けられるもんなら避けてみな!!」
 前に突っ込む仲間が居るならそちらの援護も忘れない。もしアタシに近づいてくる奴がいたら、スラッガーばりにメイスをフルスイングしてやるぜ。



●首のない妖狐達
 たたん、たたんと軽快に。跳ねるように、六つの影が踊っている。
 それはこれから人々を脅かすものだ。
「庶民の楽しみを邪魔するバケモノ、か」
 フィリス・クロード(傭兵シスター・f00940)は大きく伸びをし、深呼吸ひとつ。
「倒さない理由は無ぇな。風穴だらけにしてやるぜ!!」
 姿は見えたが、まだ少し遠い。大きく身体をひねり、伸ばして準備運動をしながらフィリスは妖狐たちを待ち受ける。
「悲しい、な」
 ぽつりと、伊兵・ミカ(PigeonBlood・f05475)は零す。
 メガネの下、琥珀色の瞳に宿る感情。
 神様が落ちるのは、あんまりいい気分じゃないと、嫌悪というには優しく。憐憫というには優しくなく。そんな曖昧な、上手く言葉にできない感情があった。
「でも倒すことで救われるならいいのかな、それはそれで」
 そうであればよいと、ミカは思う。
「初っ端からご破算ではね」
 年が明けて、最初の楽しみだというのに。それを邪魔されるのはねとユルグ・オルド(シャシュカ・f09129)は紡ぐ。
「折角お越しいただいたんだ。丁重にお出迎えして還って貰おうじゃないか」
 さあ新年らしく、派手に行こうぜと紡ぐユルグの傍にはシャシュカが集う。
 その、妖狐たちが近づく姿をライラック・エアルオウルズ(机上の友人・f01246)もまた捉え、紫色の瞳を細めた。
「狐が群れを成す光景と云うのは、神秘的ではあるね」
 昏く揺れる炎を纏う、首から上を持たぬ妖狐達。
 けれどそれらは幸を運んでくるわけではない。災いを運ぶものだ。
 あの妖狐たちがこの先の街へとたどり着けば、街は荒らされ、人々が楽しみにしている茶会を行うどころではなくなる。
 異郷の地での茶会。
 それを思えばふと、笑みが零れる。きっと、筆が乗るだろうと。
 その為にも今は。
「招かざる客には御退場願おう。しかし……うん。数が多い」
 僕は皆の援護に回ろうとライラックは紡ぐ。
「――煉瓦辿る旅の果て、探し物は胸中に」
 その言葉と共に、ライラックの傍に獅子が侍る。立ち上がれば二倍はあるその獅子の背にライラックはひらりと飛び乗った。
「陽動は任せて。翻弄してくるよ」
 行こうかと先を切って黄金の獅子が駆ける。
 獅子が間駆ければ、妖狐たちの統率も乱ればらけた。
 他にも集う仲間達がばらけたところを狙って走る。
 その一体の前へとミカもまた走りこんでいた。
「俺が相手だ……!」
 向けた刃の切っ先を見て、妖狐は見えない波動を放ち威嚇してくる。
 けれど、それを転がりかわして懐へ。
 思考を読まれぬように、その心に抱く想いは一つ。
 守る守ると――この攻撃が、その一端となるように。
「これでも、くらえ!」
 一歩、大きく踏み込んで。その刃の先が脚へと触れた瞬間。
「――っ!!」
 叫びが響いたわけではない。けれど空気は震える。
 妖狐の足が断たれ、その先が消えた。痛みにのたうつ妖狐はその尻尾ふるい怨嗟の炎を、連続して放ってくる。
 それをミカは黒の盾で受け止め弾いた。
 その瞬間、態勢崩れる。そこへ他方から迫る妖狐の姿が瞳に映った。
 しかし――その妖狐は咄嗟に身を翻す。
 先程まで妖狐がいた場所に突き刺さったは六本のシャシュカ。
 ユルグは今のを避けるのか、と口端上げて笑う。しかし、次は外さない、逃がさないと瞳に熱は宿らせて。
「大丈夫かい? 俺は右の妖狐」
「俺は、左の……仕留める」
 ユルグとミカの前には二体の妖狐。
 一体はミカにより、満身創痍。そちらの妖狐のケリは自分がつけるというように向かうミカ。
 ユルグは先ずは一匹と傍にシャシュカを集わせる。
「一本ずつでも呉れてやるけど」
 合わせて重ねて。威力狙いではなく数には数と、ユルグの操るそれは空を踊る。
 ユルグのシャシュカに対するように尻尾から放たれた鬼火は――巨大。
 その鬼火を、一本二本、三本とシャシュカが突き破る。そして四本目が、打ち消す鋭さで突き刺さり、その先には妖狐の姿。
「――捕まえた」
 今度は逃がさないと、残り全てのシャシュカをユルグは向ける。
 妖狐はかわそうとするが、もう遅く。ユルグの狙いは外れずその身に突き刺さりゆくシャシュカ。
「どうせ出くわすんなら狐の嫁入りぐらいハレであってほしいよね」
 新年の祭りごとに水をさすのは無粋じゃあないか――そう思わないかい? と妖狐に告げたがその姿はすでに塵へと還っている。
 そしてミカのほうはと視線向ける。
 そちらも、今決着がつくという所。
 妖狐の放った波動ごと、その切っ先で断ち切って。
 ミカの刃は今度こそ、迷うことなく真っすぐ、妖狐の急所捉えて切断する。
「……おやすみ」
 おちた神様にミカは一瞬瞳伏せ紡ぐ。
 妖狐は身じろぐ。すると身体を斜めに通る傷がジワリと開き、そして音も無く消えて散った。
 その、ミカの目の前をひらりとリラの花びらが流れてゆく。
「暖かなる春が来た。咲く花々は貴方を目指し、僕は其れを祈るだろう──どうか届きますように」
 それはふわりと、ライラックの手元から旅立った一片。
 その花びらを、どちらへ向くのか思考を読むように。妖狐はちらりと一瞥し、かわす――かわそうとした。
 けれど。
「なんて軽やかな動き。そちらでも待ち構えているけれどね」
 ライラックの朗らかな声と共にリラの花びらが踊り、妖狐を包み込み、フィリスの前へと押しやった。
「全く、茶位静かに飲ませてやれよ……無粋な連中だ」
 なぁそうだろ戦神サマとフィリスはテキトーな祈りを捧げながら、軽機関銃を構えた。
「一々狙いを定める必要なんか無え。なんてったってアタシには、戦神サマが付いてるんだからな!!」
 とにかく――撃ちまくる。放たれた弾丸は妖狐に向かう。
 妖狐はその軌道を読むかのように、身を伏せてかわした。
 しかし、フィリスの表情は揺らがない。
「お前らはアタシらの思考を読むことが出来るらしいなぁ、化け狐共」
 フィリスはだったら、と不敵に笑って見せる。
 だったら好きなだけ読めばよいと。
「戦神サマの加護が宿ったこの弾丸、避けられるもんなら避けてみな!!」
 その言葉と共に弾丸の――聖なる弾丸の軌道が歪む。
 それたと思ったそれは、落ちるように妖狐の身を貫いた。
「戦神サマの方が一枚上手だったな」
 けれど、妖狐はそこで倒れず立ち上がる。
 目の前に突っ込むように走りこんできた姿にフィリスは軽機関銃からメイスへと持ち替えた。
「アタシに向かってくるその度胸はいいな!」
 思い切り、フルスイング。鈍い音と共に期待通りの手応え。
 フィリスはいい当たりだと口端上げた。
 そしてその一撃で弾かれた妖狐の身は丁度ライラックの前へと落ちた。
「貴方は勇気ある獅子だから――大丈夫だ」
 ライラックは黄金の獅子の背中を一撫で。その手に応え、獅子は妖狐をその爪で地に抑え込む。
 そしてその牙は、急所を捉え食い破った。
 じたばたと暴れていたその身はざらりと灰のようになり、霧散していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

篝・倫太郎
【白亜】

高位だったとしてもそれも喪って久しい、ってトコか
人に害を及ぼす異常は怪異として倒すまで、ってな……

平野に焔とか目立つことこの上ねぇわな
んじゃ、ちょっくら頑張りますかね

神通力と鬼火に関しては
エレクトロレギオンで召喚した機械兵器で妨害と撹乱
味方に攻撃が向くようなら射線に割り込ませて身代わりに

首から上がねぇのに『心を読むが如く』ってな、ホント厄介だな
機械兵器を囮にして
元来なら視覚になる背後方向から華焔刀で攻撃
見切られても、まぁ……
他の奴の一撃が確実に入るならやる価値はあるってな!

陽動と支援は任せな!
でけぇ一撃は任せたぜ!

補足
陽動支援を得意とする
召喚した機械兵器は高速で動く機体もある


ルクレイフェ・アニェージ
【白亜】
サムライエンパイアの世界のお茶って独特よね。
一杯のお茶を淹れるのにあれだけ手間がかかる物も中々無いわ。
折角ですし、この戦いが終わったらあとで頂いて帰りましょう。
新年のお祝いに丁度いいわ。

その新年のお祝いに犠牲なんていらないわよ。
敵が襲撃を仕掛けてくると言うのであれば
全て打ち取って見せましょうか。

五指に魔力を宿し、リヨンラッゼを起動させる。
人差し指の【転換】、中指の【天候】を混ぜ合わせて
ユーベルコード【キメラレイド】を発動、
妖狐の周囲を囲むように雷が渦巻き
雷神の竜巻へと姿を変貌させ、妖孤に収束させるわ。




 サムライエンパイアの世界のお茶って独特よね、とルクレイフェ・アニェージ(キメラレイド・f01367)は言う。
「一杯のお茶を淹れるのにあれだけ手間がかかる物も中々無いわ」
 折角ですし、この戦いが終わったらあとで頂いて帰りましょうと、話す言葉の調子はいつも通り。ルクレイフェはこれから戦う敵を見定めながら調子を崩さない。
 その視線の先で――めらりと、炎があがる。
 平野に焔とか目立つことこの上ねぇわなと篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)は紡ぎ目配せひとつ。それにルクレイフェは頷いて返す。
「敵が襲撃を仕掛けてくると言うのであれば、全て打ち取って見せましょうか」
 新年のお祝いに犠牲なんていらないわとルクレイフェの視線は強く、気高く。
 と、迫る敵の中へと仲間が入り乱していく。
 その動きによりばらけた妖狐たち。その一体を引き受けると他の皆にも声かけ、倫太郎とルクレイフェは向かった。
 敵――そう感じ取った妖狐は神通力でもって見えない波動を放る。
 空を切る音、横をかすめていく衝撃に倫太郎は改めて、妖狐を見定めた。
「高位だったとしてもそれも喪って久しい、ってトコか」
 首から上はない。炎を纏う、異質な妖狐。それはかつて、悪しきものではなかったはず。
 けれど、今はそうではなく決して放ってはおけぬ存在。
「人に害を及ぼす異常は怪異として倒すまで、ってな……」
 ルクレイフェは足をとめ、その場で五指に魔力を宿す。
 目覚める――親指、人差し指、中指、薬指、小指――リヨンラッゼの五指を収める鞘である術式手袋のその下で、魔力は増幅されていた。
 その間も、妖狐は尾を振り鬼火を放ってくる。
 その鬼火の前へと、倫太郎は召喚した機械兵器を向かわせた。
 鬼火、その炎を受けて、消える機械兵器の姿。しかしまだ、すべてが倒れたわけではない。
「んじゃ、ちょっくら頑張りますかね」
 倫太郎は視線で促す。すると高速で動く一体が妖狐の前に躍り出た。
 その動きに妖狐が釣られた一瞬を倫太郎は見逃さない。
 回り込みその背後から――元来なら死角になる場所から、華焔刀を振り上げた。その軌道で美しい刃紋が映え踊る。
 しかし、妖狐はそれをかわす。小さな舌打ちが落ちるが、避けられるのは倫太郎の予想の内だった。
「首から上がねぇのに『心を読むが如く』ってな、ホント厄介だな」
 まぁ、それでも――一人で戦っているわけではない。
「でけぇ一撃は任せたぜ!」
 その言葉に、ええとルクレイフェは頷いた。
 その時にはもうすでに、すべてが整っている。
 人差し指の【転換】、中指の【天候】を混ぜ合わせる。
 そよりと、妖狐の身を撫でた風が一瞬にして爆ぜる。
 狂おしく、集い、囲い。雷を宿した竜巻が妖狐の周囲を取り巻いた。
「私の本領を見せてあげる、これがキメラレイドよ」
 ルクレイフェの言葉と共にその雷神の竜巻は収束していく。
 狭まり、追い詰めていく――逃げ場のない妖狐は回避したくともできぬそれに揉まれ、その姿を消したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エリス・ガーデナー
「ハロー!出たわね化け狐!人に仇なすは、猟兵のアタシが見過ごさないよ!」
せっかく得た自由なカラダ、たっぷり人類にご奉仕してあげるってね!

先手必勝!『王女蜂の針仕事』を群れ全体にぶちまける!
手負った奴からホワイトピラーの『グラウンドクラッシャー』で
1匹ずつプチっと煎餅みたいにしてやるの!
回避されるようなら少数に分たれた群れからグラウンドC!
アタシ自身が敵に包囲されたら王女蜂の針仕事を再度ぶちまけ突破口を開く…んだけれど
心眼で回避されたらアタシも『ミレナリオ・リフレクション』でUC回避しながら包囲突破。
突破ついでにグラウンドCですれ違いざまぺしゃんこよ!

とりまグッバイ!混沌に還りなさい!


マルコ・トリガー
フーン、茶会ね。たまには優雅にお茶を楽しむのも悪くない。それに花弁餅を食べないと新しい年を迎えた気がしないから丁度良かったよ。

敵は6体。さすがにボクひとりじゃ倒しきれないね。
【竜飛鳳舞】でジャンプしながら立体的に移動して敵の間を飛び回るよ。それで緩急をつけた【2回攻撃】で敵を引きつけよう。敵の隙を作れれば他の猟兵が動きやすくなるかな。その時は【援護射撃】も忘れないよ。
なるべく体力の減った個体を狙っていきたいね。敵を確実に減らしていきたいよ。

高位の妖狐だったとか昔の事は知らないけど、ここは今君たちが来るところじゃないよ。憎しみを忘れる事は出来ないだろうから、せめて楽にしてあげるよ。


御剣・神夜
お茶会ですか
皆さんのささやかな楽しみを邪魔させるわけにはいきません
恨みはありませんが、貴方達はここで散ってもらいます

神通力、鬼火、と遠距離から攻撃可能だと思いますので距離を開けられないよう気を付けます
距離を詰めて自分の間合いにしたらなるべく離されないようその間合いを保って相手を追撃したり、退いたりします
心眼で思考を読まれているかのように回避されても慌てず、弐の太刀で仕留めようとします
「こんな得物を使っているからと言って、隙をさらすような真似はしません。それでは剣士失格です。こういう備えも当然してあります」




「フーン、茶会ね」
 たまには優雅にお茶を楽しむのも悪くない。それに花弁餅を食べないと新しい年を迎えた気がしないから丁度良かった――けれど、それを楽しむのは目の前の敵を倒してからだ。
 マルコ・トリガー(ヤドリガミのブラスターガンナー・f04649)は散らばり、こちらへ向かってくる妖狐たちを見据えた。
「さすがにボクひとりじゃ倒しきれないね」
 冷静に戦況を分析し、マルコはとんと、空を蹴った。
「壱、弐、参……!」
 マルコは空を駆ける。それは実際飛んでいるわけではなく、跳躍だ。
 だが簡単に捉えられぬその動きに反応して、妖狐は鬼火を放ってくる。しかしそれも、跳躍でかわし、マルコは攻撃をかけた。
 マルコ自身の本体である古い短銃に形を模した熱線銃でタイミングずらし、二度の攻撃。
 とんと地面に足付けば、また蹴って空に。
 そうして翻弄して作り上げた隙に他の猟兵がまた、仕掛ける。
「ハロー! 出たわね化け狐! 人に仇なすは、猟兵のアタシが見過ごさないよ!」
 妖狐たちの前へとエリス・ガーデナー(不器用なニンギョウ・f01337)は躍り出る。
 せっかく得た自由なカラダ、たっぷり人類にご奉仕してあげるってね! と、軽やかに、先手必勝と攻撃しかける。
 斬鉄の属性持つ放電する鉄杭をずらりとその手に持ち、強気の表情。
「アタシを阻むもの全て、大穴開ける覚悟はいいわね!」
 言い終えると同時にエリスは妖狐たちへと鉄杭を放った。
 向かってきていた妖狐は二体。そのうちの一体はその攻撃を予想したのだろう、さっとかわすがもう一体は杭だらけ。声なき声をあげ身もだえている。
 そしてその、かわした妖狐の前には御剣・神夜(桜花繚乱・f02570)が逃げ道塞ぐように迫っている。
「お茶会……皆さんのささやかな楽しみを邪魔させるわけにはいきません」
 恨みはありませんが、貴方達はここで散ってもらいます――青い瞳で妖狐を見据え、神夜が降りぬいたのは身の丈はある野太刀だ。
 攻撃を受けぬよう、逆に距離を詰めて、懐に。この距離は神夜の間合い。
 抜き放った一閃――しかし妖狐はそれを一重で回避した。回避したつもり、だったのだ。
「こんな得物を使っているからと言って、隙をさらすような真似はしません。それでは剣士失格です」
 ひゅっと風を切る音。弐の太刀が、妖狐を捉えその身を打つ。
「こういう備えも当然してあります」
 侮らないでくださいというように神夜は紡ぐ。
 ひくりひくりと、攻撃の痛みに妖狐の身体はひくつき硬直している。
 動きの留まるその瞬間に、マルコはその背後に降り立った。
「高位の妖狐だったとか昔の事は知らないけど、ここは今君たちが来るところじゃないよ」
 マルコの金の瞳はすぅと妖狐の姿を射抜く。
 妖狐と、合う視線はないがそれでも、最後の時を感じたのだろう。
「憎しみを忘れる事は出来ないだろうから、せめて楽にしてあげるよ。」
 言って、マルコはその胸元に熱線銃を向け放った。
 その熱に、妖狐は焼かれ消えていく。
 そして残る一体の妖狐へと対していたエリスは己が武器を構えていた。
 柱のように剛直な白銀色の、円錐型ランスを構えるエリス。
「とりまグッバイ! 混沌に還りなさい!」
 ただただ、単純で重い――ホワイトピラーでの一撃に妖狐は耐えられない。
 それは地をも割れる一撃だったのだから。
 エリスの一撃に最後に残っていた妖狐も果て。
 街へと向かってきていた六体の脅威はすべて廃されたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『妖怪・猪子槌』

POW   :    どっかーん!
単純で重い【不思議な木槌】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    不幸になーれ!
【不思議な木槌を振ること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【不運なこと】で攻撃する。
WIZ   :    とっつげきー!
自身の身長の2倍の【うり坊】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は御狐・稲見之守です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●妖怪・猪子槌
 憎しみに囚われた妖狐たちは倒された。
 さぁこれで、もう何も憂いはない――そう、思ったのだが。
 遠く、離れた場所に立ち上がる土煙に猟兵たちは気付いた。
 土煙の中から現れたのは巨大なうり坊――そしてその背にのった、大きな木槌を担いだ少女。
 その少女は――オブリビオン、妖怪・猪子槌だ。
 うり坊に乗った猪子槌は猟兵たちの前でその進みを止める。
「アタシが仕向けた妖狐たち! 倒したな! 」
 街に仕向けた悪戯で脅かしてやろうと思ってたのに!
 それはまるで遊びであるかのように猪子槌は悔しそうに紡ぐ。
 そして、とんと肩に木槌を担いで。
「いいもん、問題ないもんね! 妖狐がいなくてもアタシが悪戯して脅かしちゃうんだから!」
 邪魔はしないでよね! と無邪気に笑う。
 猪子槌がいう悪戯が一体どのようなものか――それはわからぬが相手はオブリビオン。
 このままいかせてはいけない相手なのは間違いなかった。
ユルグ・オルド
おおっと、真打登場かい。新年早々仰々しいこって
悪戯っ子の思いつきで起こされた狐達は可哀想にな
――あんまりおイタがすぎるんでないかい

【錬成カミヤドリ】で呼び出すシャシュカ一本携えて
小槌担ぐポーズ真似ながらさてっと1対こっちが多数なら隙作って攻めてきたいかな
同じく待ち受けてた猟兵達とうまく仕掛けていけるといいね
ほら、遊ぼうぜ
退屈したくないだろ、単純な挑発だがノってくれよ
猪宜しく突っ込んでくる軌道は避け易そうだからな
疾く駆け込んで薙いで、でも相手は目の前にある一本じゃないぜ
招く残りは踊るように飽きないように相手したろな

不幸になるなんて文句じゃ悪戯じゃ済まないだろうさ
灸を据えなきゃ、なんないね


篝・倫太郎
【白亜】

天真爛漫にすげぇ迷惑な事言い放ったな?
まぁ、邪魔しないでよね、と言われてはいそうですか、って返すなら
仕向けた妖狐を殲滅してねぇつーの……

もうひと踏ん張りしますかね
ルク、でかい一撃は引き続き任せるぜ?
ただ、向こうの一撃には気を付けてな!

エレクトロレギオンで召喚した機械兵器で撹乱と支援
重い一撃を仲間が喰らわないよう敵の視野を撹乱して仲間の離脱を促す
不運攻撃は敵の視界を機械兵器で遮るようにして妨害
突撃は不運攻撃同様にうり坊の視界を機械兵器で遮るようにする
また、騎乗している敵に叩き落されないよう
時折、敵の視界も遮るように飛ばす

直線的にしか飛ばせれない訳じゃねぇんだぜ?

過去に還っとけよ、お前


エリス・ガーデナー
親玉登場ね!
小柄だけれど、アタシと同じパワータイプ…相手にとって不足なし!
「ハロー!新年早々悪戯とは、感心しないわ。あの世でたっぷり堪能するんだね!」
向こうがどっかーんなら、こっちもどっかーん!ホワイトピラーの『グラウンドクラッシャー』!
横なぎからの捨て身のフルスイングで、思いっきり打ち返してやるわ!狙うはホームラン!
「オブリビオンの、彼方まで、送り返してあげる……よっ!」
地面が穴だらけになると、歩きにくいでしょ!まあアタシもやったけどさ!
悪戯ならこの程度で、止めておくことだねっ!

ぶっとばしたら『王女蜂の針仕事』と一緒にホワイトピラーも槍投げして、地面に張り付けてやるわ!
グッバイ、サヨナラ!


ルクレイフェ・アニェージ
【白亜】
なんなのかしら、あれ。
どんな怨嗟があるのかと思えばただの悪戯ですって。
舐められたものね、二度と笑えない様にしてくれるわ。

とは言え、あんな巨体に突撃されたらひとたまりも無いわ。
だってわたくし女の子ですし。
なので、ここは空中戦を挑みましょうか。
おいでオルファ。

五指に魔力を宿し、リヨンラッゼを起動させる。
親指の【強壮】、薬指の【肉体】、小指の【顕現】を混ぜ合わせて
ユーベルコード【サモン・オルファ】を発動、
オルファの背に乗って、上空から敵に対し雷魔術の雨を降らせるわ。

敵の隙を見つけた時は
魔力によって強化されたオルファを敵に
超スピードで体当たりさせましょう。


御剣・神夜
悪戯?
そんな名目で人の命を奪うと?
そんな我儘で人を殺すと?
どうやら話すだけ無駄な子供のようです
自分の行動に責任のとれない子供には早々に消えてもらいましょう

木槌の一撃は重さで受けるのも難しそうなので避けて懐に潜り込むことを重視します
不幸なことがなんだかわかりませんが、まぁ、何か落ちてきたり躓いて転んだりする程度だと思いますので、注意しておけば何とかなると思います
イノシシに騎乗されたら狙いはオブリビオンではなくイノシシに変更して攻撃します。生命力を共有してるのなら、大きい方を攻撃すればいいだけです
「悪戯で済まない悪戯もあるということを教えてあげますよ。無駄なのでしょうが、次の生の糧にしてください」


アール・ダファディル
アイツが事の元凶か。
ふん、不本意だが≪彼女≫…Echoが茶会を御所望だ。
手短に済ませよう。

木槌を存分と振られれば迷惑だ。アレを括り絡め身動きを制御する。
【錬成カミヤドリ】を使用し己の分身を四方八方へ動かす。
時には攻撃、時には味方を庇い、注意を惹き邪魔を演出。
「たかが人形。たかが糸。その侮りが愚かだ」

これ等は全て囮。『フェイント』に過ぎん。なあに演技は巧くやる。
本命は人形らを括る繰糸たちを巡らす事にある。
『ロープワーク』で敵の動きを制限していこう。
まずは足元だ。それから腕。――…縛れぬならば抉っていこう。
≪彼女≫はそういうの『だまし討ち』が得意でね。
「Echo、待たせたね。楽しい遊びの時間だ」


ライラック・エアルオウルズ
…これはまた。悪戯も過ぎると良くないね。
説教を並び立てるのは趣味ではないから、
単刀直入に行かせて頂こうか。

【POW】
(時間稼ぎ・見切り・武器落とし・投擲)
隙を作る為と木槌の一撃の範囲を避ける為に、
先ずは『奇妙な友人』で遠距離攻撃で翻弄。
可能であれば木槌を落とす事も狙いたいけど、
…落としたら落としたで危なそうだね。
敵の攻撃について常に味方に注意喚起出来る様に、
見切りを使っておこうか。

敵に隙が出来た次第に栞を投擲。
御転婆過ぎるのも良くないよ、という事で。
『理不尽な裁判』で「動くな」のルールを。
存外御利巧なら、
…気は向かないけど足を狙って攻撃をしよう。

…うん。何と云うか、貴方から教訓は得られたよ。


フィリス・クロード
「ハハハハハ……悪戯か……お前はあれだな。アタシが一番嫌いなタイプの人殺しみたいだなぁ……ククク……反吐が出るぜ」
 命の重さを知らない無邪気な人殺しには容赦しねえ。左手の黒い手袋を取り、奴の顔面に叩きつける。『デュエリスト・ロウ』だ。
「『動き続けろ』!! 醜く腐ったバケモンが!!」
 ルールを宣告し右手にメイス、左手にセミオートショットガンを構える。そして本命の『死神の舞踏』を発動するぜ。
「殺しってのはなぁ……楽しくも華々しくもねぇ。暗く澱んだ唾棄すべき行為なんだよ……それを理解して、シネ!!」
 そこから先の事は知らねぇ。死神サマの力を宿したアタシが、きっと奴をグチャグチャにしてくれるだろうよ。


マルコ・トリガー
フーン、狐の次は猪か。
悪戯をする子供にはお仕置きが必要みたいだ。

これだけ運動したらさぞかし糖分を美味しく感じられるだろうね。
仕方ない、もう少し頑張ろうか。

しかし大きな木槌だな。
あまり近づきたく無いから最初は距離をとって牽制攻撃しながら様子を見よう。
他の猟兵の動きに合わせつつ、【2回攻撃】と【誘導弾】で時間差攻撃もしてみようか。
特に近距離で戦う人がいるなら【援護射撃】をしておきたいね。
隙を見て近づけそうなら距離をつめて【クイックドロウ】からの【零距離射撃】を試してみようか。

茶会に呼ばれてない君の分まで楽しんできてあげるよ。だから、もう歩みを止めてゆっくり休みなよ。


リル・ルリ
■櫻宵(f02768)と同行
(アドリブや他PCとの絡み歓迎)

「やれやれ。この馬鹿力……こんなにも可愛くない悪戯はごめんだよね、櫻宵?」
元気良い妖怪だけど
妖怪といえば……陰陽師の君の大敵じゃない?
くすりと笑い警戒

「歌うしか能のない僕だけれど歌で櫻宵や仲間達の回復はできる。そうでしょう?」

【野生の勘】と【空中戦】は敵の行動を警戒して攻撃を回避する事に
櫻宵が僕なんかを庇って傷つかないようにしたい

【歌唱】は【シンフォニック・キュア】をより共感してもらいやすくする為に使うよ
折角の新年なのだから、未来を感じる明るい歌を
これを乗り越えれば楽しい茶の湯が待っている

だから櫻宵
飛び込んできた所を綺麗に斬っておくれ


誘名・櫻宵
🌸リル(f10762)と一緒に

あらいやだわ
あたし、荒事は得意ではないの
陰陽師としての腕がなるわ!術より剣の方が得意だけれど!
そうね、迷惑な猪ちゃんの悪戯は真正面から斬り捨ててあげるわ

リル、ちゃんと下がってなさいよ!
彼を庇いつつ前へ
残像や見切りで攻撃をいなしながら、衝撃波を纏わせた斬撃でなぎ払い、何度も傷口を抉るよう斬り込むわ
スナイパーでよぉく狙って、あなたの生命力を吸収してあげる
隙を見せたなら一気に踏み込んで……『絶華』で両断するわ!

リルの歌声は本当に綺麗で癒されるわぁ
癒しをありがと
猪突猛進もいい加減にしなさいな!
そうよ、あたし達には楽しい茶の湯が待ってるのよ!

★アドリブ、他PCとの絡み歓迎




 ふふんと得意げな顔をする猪子槌。
 その様にフィリスは息吐いて、そして笑い零す。
「ハハハハハ……悪戯か……お前はあれだな」
 フィリスの言葉に、猪子槌はアタシがなぁにと興味を持って問い返す。
「アタシが一番嫌いなタイプの人殺しみたいだなぁ……ククク……反吐が出るぜ」
 命の重さを知らない無邪気な人殺しには容赦しねえと吐き捨てるように紡ぎながら、フィリスは左手の黒い手袋を外しその顔面へと向けて叩きつけた。
「ぷへっ!」
「『動き続けろ』!! 醜く腐ったバケモンが!!」
 それはルールの宣誓――しかし、猪子槌は放たれた言葉が何であるか、一瞬読み取れず動けぬまま、動き固まっていた。
 その瞬間――猪子槌を激痛が襲う。
 その間に右手にメイスを、左手にセミオートショットガンをフィリスは構え、猪子槌を見据えた。
「餅は餅屋、刀は刀屋、蛇の道は蛇……死は死神」
 本命である『死神の舞踏』――それを齎す死神への祈りは刹那。
「殺しってのはなぁ……楽しくも華々しくもねぇ。暗く澱んだ唾棄すべき行為なんだよ……それを理解して、シネ!!」
 振りかぶったメイスの一撃は重い。
「ぎゃん! 痛い! もー!」
 猪子槌はぷんぷんと怒りながら担いだ槌をフィリスへと向け叩きつける。
 その一撃も、また重い。倒れるのを踏み止まったフィリスだが、その足元の地面まで衝撃伝わり割れている。
「邪魔するならやっつけちゃうから!」
 あくまでも、猪子槌にとっては目の前にいる猟兵たちのほうが邪魔者。
 改めて槌を担ぎ直し、ふんと胸張った猪子槌へと新年早々仰々しいこってとユルグは飄々と紡ぐ。
 すぅと細められた瞳は、先の件を忘れてはいない。
「悪戯っ子の思いつきで起こされた狐達は可哀想にな――あんまりおイタがすぎるんでないかい」
 とんと、ユルグはシャシュカ一本携えて、猪子槌まねるように自身の肩をそれでとんと叩く。
「ほら、遊ぼうぜ」
 退屈したくないだろとユルグは誘う。それに猪子槌は、のってきた。
「いいよ、遊んであげる!」
 無邪気に笑いながら、見た目よりも軽そうにしゃんしゃんと振るわれる槌。その槌がもたらすのは、不幸。
 ひゅうと、一瞬強く吹いた風。それが舞い上げた塵がユルグの視界を陰らせる。
 けれど、定める狙いを揺るがすほどではなく数度の瞬きでそれは晴れた。
 猪のように突っ込む軌道は避け易そう。それなら疾く駆け込んで薙ぐ――ユルグのシャシュカが猪子槌の目の前に迫る。
「ひゃっ!」
 紙一重で、猪子槌は身体反らしそれをよけた。
 しかし。
「相手は目の前にある一本じゃないぜ」
 遅れて猪子槌の視界の中に入ってくるシャシュカは、踊るように。
 飽きないように相手したろなと、くすぐるようにユルグは紡ぐ。
「不幸になるなんて文句じゃ悪戯じゃ済まないだろうさ」
 灸を据えなきゃ、なんないねと――赤い瞳眇めて、猪子槌本当するシャシュカがその身を打つ。
 その攻撃から転がるように猪子槌は抜け出た。
 アタシの悪戯より痛い! とわめいたが目の前の影に気付いて顔あげる。
 そこにはマルコがいた。
「フーン、狐の次は猪か」
 悪戯をする子供にはお仕置きが必要みたいだと、金の瞳が細められた。
「お、お前も子供じゃない!」
 そう言って、痛む手で猪子槌は攻撃仕掛けるがとんとんと、マルコは後ろへと下がった。
「大きな木槌だな」
 それには近づきたく無いと離れて、マルコは熱線銃を構える。
 これだけ運動したらさぞかし糖分を美味しく感じられるだろう。
「仕方ない、もう少し頑張ろうか」
 呟いて、牽制かけるようにトリガーを引く。それは一秒よりも早く二回続け放たれ、猪子槌が気付かぬ間にその行く先を誘導していく。
「茶会に呼ばれてない君の分まで楽しんできてあげるよ。だから、もう歩みを止めてゆっくり休みなよ」
 ね、と紡ぐ。マルコの誘導したその先で、ひゅっと風切る音がした。
 エリスがホワイトピラーを横から――薙ぎ払う。
「ハロー! 新年早々悪戯とは、感心しないわ。あの世でたっぷり堪能するんだね!」
 捨て身のフルスイング、エリスの一撃もまた、重い一撃にさらに力が上乗せされている。
「オブリビオンの、彼方まで、送り返してあげる……よっ!」
 猪子槌もそれに対するように槌を振るが――エリスの方が、重い。
「びゃっ!?」
 横からの一撃に軽く吹き飛ばされ、態勢は傾ぐ。それは自分の作った地面の割れに足を取られてというのもあった。
 その様にエリスは歩きにくいでしょ! と笑う。
「まあアタシもやったけどさ! 悪戯ならこの程度で、止めておくことだねっ!」
 そして、もう一撃――いや、六十連撃。
 エリスが構えた斬鉄の、放電する鉄杭はエリスを阻むものを穿つ。
「グッバイ、サヨナラ!」
 そしてもう一つおまけとばかりに、エリスはホワイトピラーも、地面に張り付けてやるとばかりに投げ放った。
 しかし、さすがにそれを猪子槌は自分の槌で弾いて返す。
「いっ、いた~い!!」
 重い一撃にその手が痺れたとばかりにぶんぶんふるう。
 そこへ倫太郎が詰めた。
「天真爛漫にすげぇ迷惑な事言い放ったな?」
「そうかな!」
 褒めているわけではないが、嬉しそうに笑う。
 その様子に一瞬呆れる倫太郎。そしてルクレイフェもなんなのかしらと零す。
「どんな怨嗟があるのかと思えばただの悪戯ですって。舐められたものね、二度と笑えない様にしてくれるわ」
「笑えないように? それ邪魔するってことだよね!」
 邪魔するなら跳ね飛ばすから! と猪子槌は召喚したうり坊の背に。
「まぁ、邪魔しないでよね、と言われてはいそうですか、って返すなら、仕向けた妖狐を殲滅してねぇつーの……」
 もうひと踏ん張りしますかね、と倫太郎はルクレイフェへ視線を。
「ルク、でかい一撃は引き続き任せるぜ?」
 その言葉にええと、頷き。とは言え、とルクレイフェは零す。
「あんな巨体に突撃されたらひとたまりも無いわ。だってわたくし女の子ですし。なのでここは、空中戦を――おいでオルファ」
 五指に魔力を宿す――リヨンラッゼの、親指の【強壮】、薬指の【肉体】、小指の【顕現】に魔力満ちれば、傍らに大鷲が添う。その背に乗れば、大鷲――オルファは空へと舞い上がった。
「向こうの一撃には気を付けてな!」
 声かけながら、倫太郎は機械兵器たちを縦横無尽に駆けさせ、惑わせる。
 その動きにもう! と猪子槌は相手をするのが面倒くさくなったのか。
「うり坊ー! とっつげきー!」
 うり坊は地を蹴って、突撃態勢を作ったのだが、その視界をちらちら遮る、倫太郎の機械兵器たち。
 ぴょんと軽やかに飛べば、それは猪子槌の視界の端も乱していく。
「直線的にしか飛ばせれない訳じゃねぇんだぜ?」
 過去に還っとけよ、お前と倫太郎は零す。
 猪子槌とうり坊の意識がちらちらとばらける。その隙をルクレイフェは見逃さない。
「オルファ、いきましょう」
 ルクレイフェが示せばオルファは高く、一声鳴き大きく羽ばたき急降下する。魔力によって強化されたオルファは風切る音を帯びる。
 猪子槌が気付いた時にはもう遅く、強烈な体当たりにうり坊の姿は掻き消え、猪子槌はころころと転がるように吹き飛ばされた。
「もー! 悪戯しにきただけなのに踏んだり蹴ったりじゃん!」
 ころころっと転がって、跳び起きる。
 けれどその言葉に、神夜はきゅっと眉寄せて嫌悪を露にしていた。
「悪戯? そんな名目で人の命を奪うと? そんな我儘で人を殺すと?」
「そう! かわいい悪戯だよ!」
 その言葉に、どうやら話すだけ無駄な子供のようと神夜は紡ぎ、構えた。
 その様に、猪子槌も本能か。
 己の槌を握って振り下ろしてくる。けれどその、振り下ろしよりも一歩速く踏み込んで、神夜は懐に潜り込んだ。
 槌が地に振り下ろされる。地面はごぼりと抉れるが、そこに神夜はすでにいない。
 残像の腰、その横をすり抜け背後にいる。
「悪戯で済まない悪戯もあるということを教えてあげますよ。無駄なのでしょうが、次の生の糧にしてください」
 そう紡ぐと共に身の丈ほどある野太刀の一閃が走る。
「きゃああ!」
 猪子槌はその攻撃を槌で防ごうとしたが間に合わない。振り向きざま、その腕に太刀傷が走り血が滲む。
 痛い、痛いと喚く。
 そんな様子を少し離れた場所から見止め、少しだけライラックは眉尻を下げた。
 けれど、オブリビオン相手ゆえに揺らがない。
「悪戯も過ぎると良くないね。説教を並び立てるのは趣味ではないから、単刀直入に行かせて頂くよ」
 Knock,Knock,Knock、と、ライラックは静かに紡ぐ。
「――夜が訪れ、貴方は訪ねる」
 ふわり、と。
 親愛なる友人がライラックの元を訪れる。その手にあるカンテラの炎が踊り、猪子槌の周囲を踊る。そして夜のナイフを巡らせ、猪子槌を翻弄する。
 その木槌を落とす事も狙いたいけれど――落としたら落としたで危なそう。
 ライラックは木槌を大きく振りかぶる。
 それは猪子槌の攻撃の、際。大きな動きだからこそ、隙もある。
「Guilty, Guilty, Guilty, ――評決は下され、さて罪状は?」
 ひらりと、トランプを模した金の栞を投げ、告げるのは『動くな』のルール。
 しかし、栞がぺちりと当たった瞬間、その槌はもう振り下ろされ動きは留められない。
「ぎゃん!!」
 槌がふりきられ、地を撃つ――けれどその威力は乗らず、猪子槌は痛みにぺたんと、潰れるようにこけた。
「……うん。何と云うか、貴方から教訓は得られたよ」
 ライラックのルールを破った痛みは堪えられるものではなかったらしい。
 痛い、痛いと喚いて後ずさったその先には――アール・ダファディル(ヤドリガミの人形遣い・f00052)がいた。
「お前が事の元凶か」
 ふんと、不本意そうにアールは視線向ける。
 不本意だが≪彼女≫……Echoが茶会を御所望だと。
「手短に済ませよう」
 その木槌を振られれば迷惑だと、アールの指先から踊る琥珀揺らめく繰糸が槌を捉えた。
 そしてその繰糸の端をもつはアールの分身。双子の片割れである、アール自身と同じ姿の、テディベアたち。
「たかが人形。たかが糸。その侮りが愚かだ」
 しかしその姿は、全て囮。翻弄するテディベアたちが巡らせた繰糸は、猪子槌を捉えていた。
「糸!? 邪魔ー!」
 気付けば動けば、余計に絡む。猪子槌はもがくがすでに遅い。
 ≪彼女≫はそういうの『だまし討ち』が得意でねと、アールは笑って、そして傍らの≪彼女≫へと紡ぐ。
「Echo、待たせたね。楽しい遊びの時間だ」
 しゅるりと、動きを制限してまずは足元。それから腕と踊る繰糸が縛るというより、抉るように走っていく。
 猪子槌の身はすでにぼろぼろだ。潤んだ瞳からはぼろりと涙が落ちた。
 けれどまだ戦意は失われていない。睨みつける強さはまだあった。
「もう! 大勢でよってたかって! ずるい!」
 そう言いながら、だんだんと地面を槌で打つ。鈍い音と共に、入る亀裂はその重さを表していた。
「やれやれ。この馬鹿力……こんなにも可愛くない悪戯はごめんだよね、櫻宵?」
 その様に、元気良い妖怪だけど、とリル・ルリ(瑠璃迷宮・f10762)は零し、誘名・櫻宵(誘七屠桜・f02768)へと、薄花桜の瞳をちらりと向けた。
「あらいやだわ。あたし、荒事は得意ではないの」
 その返しにくすりと笑い零すが、リルは猪子槌をちゃんと警戒している。
「妖怪といえば……陰陽師の君の大敵じゃない?」
 櫻宵は桜の瞳を瞬かせ、そうねと笑って返す。
「陰陽師としての腕がなるわ! 術より剣の方が得意だけれど!」
 言いながら、櫻宵の指が撫でたのは屠桜の柄。
「そうね、迷惑な猪ちゃんの悪戯は真正面から斬り捨ててあげるわ」
 櫻宵はリルの前に出る。猪子槌と向き合えば、満身創痍ながら槌を振り下ろす。それを櫻宵は抜き放った屠桜の、紅い紅い刀身が受け止め弾く。
「リル、ちゃんと下がってなさいよ!」
 リルを庇うように立つ櫻宵。その背を見つつ、リルは小さく頷いた。
「歌うしか能のない僕だけれど歌で櫻宵や仲間達の回復はできる。そうでしょう?」
 ふわりと、皆の傷を癒すようにリルは、歌う。
 折角の新年なのだから、未来を感じる明るい歌を。
 リルの表情に笑みがかすかにうかぶ。戦いの場であっても、ふと思えば、それは表れるものだ。
 これを乗り越えれば楽しい茶の湯が待っていると。
「――だから櫻宵」
 飛び込んできた所を綺麗に斬っておくれと、歌うように紡ぐ。
 櫻宵が僕なんかを庇って傷つかないように、その前に。
 戦っていた仲間達へも向けるは玲瓏たる銀細工の歌声。
 その歌声に表情緩むのは一瞬。
「リルの歌声は本当に綺麗で癒されるわぁ。癒しをありがと」
 櫻宵は、きゅっと表情引き締めて猪子槌と視線合わせる。
「猪突猛進もいい加減にしなさいな!」
 小さい子を叱るかのようにぴしゃりと櫻宵は言い放つ。
 するとひゃん! と可愛らしい声落とし猪子槌は身を縮こまらせた。
「そっちこそ! なんでアタシの邪魔するの!」
 なんでこんなに痛い目に、ただ悪戯してるだけのに――猪子槌はわけがわからないというように紡いだ。
 そして、その問いの答えはリルが零した。
「茶の湯が待ってるから?」
「!? そんな、もののためにアタシの邪魔してたの!?」
 猪子槌にとっては、そんなもの。
 けれど――多くの者にとってそれは、特別なもの。
「そうよ、あたし達には楽しい茶の湯が待ってるのよ!」
 それに櫻宵は呼応して、一歩深く踏み込んだ。
 猪子槌と触れ合う程に近い距離だ。
「さぁ、桜のように潔く……散りなさい!」
 空間ごと断ち斬る不可視の剣戟は、音が後から追ってくる。
 斜めに、大きく走る紅い軌跡。
 その軌跡に槌ごと断ち切られ、猪子槌は立ち消えたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『茶の湯を楽しむ』

POW   :    お茶より和菓子! 甘味は正義!!

SPD   :    正座? 問題ないです。作法もしっかり学びます。

WIZ   :    百聞は一見に如かず。知識を生かして体験しましょう。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●お茶の席
 誰かが、どこからか騒ぎに気付いて見ていたのだろう。
 猟兵たちが仕事を終え、街へと入ればそこには大名の代理が待ち受けていた。
 さすがに大名本人は出てこれなかったようだが、何やら街に降りかかる災難を払ってもらった様子と、妖狐と猪子槌との戦いはその耳に届いているようだ。
 その礼を、庭に誂えた茶席ではしきれないと大名は思ったらしい。
 もちろんそちらでも十分に楽しんではもらえるだろう。
 しかしそれでは礼としては物足りない。
 よければ庭が良く見える一室を解放しようと申し出てくれた。
 そちらでも炉の準備はあり、緋毛氈を引いて和室での茶会のようにすぐ誂えられる。
 格式ばったものが嫌であれば、縁側があるのでそちらで庭を見ながらゆっくりはどうだろうか。
 庭の立礼の席よりもゆっくり過ごせるだろうし、そちらで一服いかがかな、と。
 ひとびとに振舞う花弁餅と金平糖。そして薄茶。
 もし希望があれば、一つの茶碗で数人が飲みまわす濃茶も振舞おうとの事。
 街を、人々を守ってくれた礼としてはささやかなものだが、どうかゆるりと過ごして欲しいと。
アール・ダファディル
ウカ(f07517)、貴殿も来るといい。
予知があったから事が為し得たというもの。
遠慮せずに誉を受けるべきだ。

庭が伺える縁側に≪彼女≫…Echoと並んで座る。
格式高くあるのも悪くはない。
しかし今日は≪彼女≫の意思を尊重したいのでね。

振舞われた薄茶をひと口。そのあたたかさほうと息吐く頬が緩む。
「……美味しい」
繰り引く≪彼女≫は隣で大人しく…するのは性に合わぬ。
やがては金平糖を手にぱたぱたと庭へと踊り遊ぶように動き揺れた。
「――…同じ、ヤドリガミだったか」
手止めずウカの様子をじいと眺めては、尋ね……掛けて首を振り止めて。
改めて見据えると手を差し伸べる。
「品は違えど魂を得た同胞。今後とも宜しく頼もう」


伊兵・ミカ
縁側で薄茶ってやつをいただきます
その…作法やっても俺じゃお笑いになっちゃうかと…(汗ダラダラ)

花弁餅…可愛いな
金平糖も可愛い(うん
こういうのはきっと、バイト先の先輩が好きそう

薄茶もほどよく苦くて美味しいし、お茶菓子にとてもよく合うなぁ
景色も良くてホッとする

(もぐもぐ)
なんにせよ無事に助けることができて良かった
これからもこういう小さな幸せを一つずつ重ねて、俺にもラッキーなことが起こればいいな
…ちょっと不謹慎だったか

ごちそうさまでした

アドリブ、絡み歓迎


御剣・神夜
お茶会ですか。良いですねぇ
寒い中で飲むお茶はまた格別です
茶会の作法などは知ってますが、今回はのんびり縁側で庭を見ながら楽しませてもらいましょうか

縁側でお茶を飲みながら茶菓子を食べる
「ふー。やはりお茶はいいですねぇ。心が落ち着きます」
と、茶菓子を一口
「茶菓子もまたよし。さすがは大名様といったところですかね」
茶菓子とお茶を飲みながらのんびり庭を眺め、風流というものを感じてこういう静かなお茶会も良いですねぇ
と感慨深げに思う


ユルグ・オルド
【POW】
へえこれはまた御立派なもんで。
いやさっぱり作法もわかんないだけどね、格式ばったのも得意でない
頭掻きつつ見回して知った顔を、――ウカ、こういうのは得意かい
水槽の傍に今回の予知にと世話になった礼を兼ねて
乾杯ってなもんでもないけれど如何だろう
まあ用意したのは俺じゃあないが、功労者には変わりないだろ?

どっかと縁側に腰下ろし、冬に鮮やかな緋と器の緑がお見事
雪の結晶のようにも、降る綿雪のようにも見える金平糖転がして
小さな花のよな菓子も、揺れる着物の裾も華やかなもんだね
こうして迎えたんならきっと、これからの季節も良いものになるんだろうなと
尋ねるでもなく声にして
やあ、春が来るのが待ち遠しいね


籠目・祷夜
正座は無論大丈夫だ
茶の作法は知らんが、いただこう
ふむ、茶の飾り付けは華美であり質素であり、控えめだな。色々な要素がよく合っている
俺の創り主である主は…っと話しが長くなるな。今の場では無作法だ。やめておこう

濃茶、というのを一度味わってみたかった
早速一口
……苦味があり、しかしそれだけではない茶の味を感じる
しかしけして…(言葉をつぐんで)
茶菓子もいただこう
うん、うん、これは濃茶と茶菓子のはーもにーとやらが素晴らしいのだな
うん、これはうまい

良いものをいただいた
今度は戦闘でも力になれるよう研鑽を怠らぬようにしよう

アドリブ、絡み歓迎


ライラック・エアルオウルズ
【WIZ】
(世界知識)

一応、本で大体の知識は仕入れたつもりなんだけど。
…だけど、この正座というのは辛い。想像以上に。
縁側を選べばよかったかな と思いつつも、
痺れる足を乗り越えんとして暫し沈黙。
薄茶や花弁餅が此方へと来れば気合を入れ直して、
本で読んだ作法を辿る様に御茶を頂こうかな。

「…成程、紅茶や洋菓子とはまた違うんだね。
 初めて口にするけれど、とても美味しいよ」
一口味わえば思わず感嘆の言葉を零して、
初めて味わう味と体験とを楽しんで。
気付けば足の痺れも引いていたなら、庭先にも眼を。
…うん。これはきっと、筆が乗るだろうね。


ユニ・エクスマキナ
お茶会って参加するのユニ初めてー!
一度やってみたかったのねー!超楽しみ!
おぉ……これが花弁餅……!可愛いっ、見た目も色も可愛いっ!
金平糖もキラキラでステキっ
食べるの勿体ないけどいただきます♪(はむっ)
美味しい~え?これ、ごぼうなの??
なぜ和菓子にごぼうが……?ま、美味しいからいっか
気にしない~♪
金平糖をつまんでたら、あ、次の薄茶はユニの?
真似してお辞儀して受け取って……
あれ?この後ってどうしたらいいのかな?
ちゃんと予習してくればよかった……!
えーと、えーと、誰か教えてってウカちゃん(f07517)に助けを求めてみる
教えてもらったように不慣れな手付きで薄茶をぐいっ
苦いけど、これも美味しいのね


マルコ・トリガー
ハァ、美味しく食べるためのただの準備運動だったのに結構疲れたよ。
まあ、たまにはこういうのも悪くないかな。

ボク、礼をされるほどの事はしてないんだけどな。
たまたま通りがかって、たまたま花弁餅が食べたくなったから茶会を荒らされちゃ困ると思ってね。
でも、折角の好意を受けないほど野暮じゃない。

格式ばった席は嫌いじゃないけど、今日は縁側でのんびりしたい気分かな。
作法?
そんなに詳しくはないけど、ボク一応サムライエンパイア出身だから。
やっぱり花弁餅を食べないと年が明けた感じがしないよね。
よく手入れされた庭を見ながら美味しいお茶をいただく。

うん、今年も悪くない年になりそうだね。

WIZ



●お茶のひととき
 しゃんと背中伸ばして、神夜は縁側に座る。
 茶会の作法などは知っているが、今回はのんびり縁側で。
 その手にある茶碗を見ればふくふくと泡だった抹茶。
 それを一口。
「ふー。やはりお茶はいいですねぇ。心が落ち着きます」
 神夜は小さく笑み零し、次に茶菓子を。
 花弁餅の上品な甘さ。そしてかりっと、良い音たてて消えていく金平糖。
 神夜の青い瞳には幸せが満ちる。薄茶も茶菓子も――とても上等と堪能すればわかるほど。
「茶菓子もまたよし。さすがは大名様といったところですかね」
 のんびりとした時間は心にゆとりを。
 丁寧に整えられた庭園を神夜は眺めて感慨深げに思う。
 こういう静かなお茶会も良いですねぇ、と。
 ゆったりとした時間の中、ふと近くに人の気配。
 神夜が顔をあげればそこにミカがおり、ふと視線があう。
 静かに会釈すれば、ミカもそっと同じように。
 ミカも縁側に座り視線向けた先、庭の光景にふと笑み零れた。しかし――茶菓子がやってくると思えば少し緊張する。
 作法は多少なりともわかっている。が、それも自分じゃお笑いになっちゃうかと……と汗がダラダラと。
 けれど、目の前に茶菓子が来ると気持ちもちょっと落ち着く。
「花弁餅……可愛いな。金平糖も可愛い」
 金平糖をつまんで、掲げてみる。柔らかなとげとげの白い金平糖。それに陽の光が少し透けて見え、ミカはうんと一つ頷く。
「バイト先の先輩が好きそう」
 そう零して、口の中へ。
 それから薄茶を飲めばほどよく苦くて美味しい。
「お茶菓子にとてもよく合うなぁ」
 景色も良くてホッとする、とミカの表情はふにゃりと綻ぶ。
 そしてもう一口、薄茶を飲みながら先の戦いを思い出す。
 なんにせよ無事に助けることができて良かった、と。
 失敗していればこの時間も、この時間を楽しむ人たちも失われていただろうから。
「これからもこういう小さな幸せを一つずつ重ねて、俺にもラッキーなことが起こればいいな」
 そう言ったものの、ちょっと不謹慎だったかとミカは小さく首を振る。
 ごちそうさま、と礼をすればお隣に人の気配。
 そちら視線向ければここへ導いた少女、ウカがおりぺこりと頭を下げて、ミカも同じように。
 そこへこれはちょっと困ったというように頭掻きつつ周囲見渡す男が一人。
 けれど、ウカが彼――ユルグを見つけ手を振る。
 ユルグが気付いて視線向ければミカとも目が合い、さっきのというように会釈ひとつ。
「――ウカ、こういうのは得意かい」
「ばっちりです!」
 これは御立派な、と感心したもののさっぱり作法もわからず、格式ばったものも得意でない。
 そう言ってユルグは小さく肩をすくめてみせ、どっかと腰を下ろす。
 水槽の傍らでの縁、そして今回の予知と世話になった礼を兼ねて、とユルグが紡ぐとウカは瞬く。
「お礼はウカの方ですよ。解決してくれでありがとうございます」
 その言葉にそうかいと返したユルグは、乾杯ってなもんでもないけれど如何だろうと提案一つ。
「まあ用意したのは俺じゃあないが、功労者には変わりないだろ?」
 それに良いですねとウカは笑み返す。
 しばらくして、運ばれてくる茶菓子。
 雪の結晶のようにも、降る綿雪のようにも見える金平糖を転がして。
 小さな花のような花弁餅も、もちろんかわいらしい。
 それに。
「揺れる着物の裾も華やかなもんだね」
 茶を運ぶ少女たちの、着物の柄は様々だ。その姿をユルグは褒めれば彼女たちは嬉しそうにする。
 そんな彼女達のは混んできた薄茶。
 冬に鮮やかな緋と器の緑がお見事と、ユルグは瞳細めた。
「こうして迎えたんならきっと、これからの季節も良いものになるんだろうな」
 自然に。誰に向けた言葉でも決してない。
「やあ、春が来るのが待ち遠しいね」
 その言葉に傍らでウカがそうですねぇと緩やかに紡いで返した。
 そして、着物の少女を呼び止めて。
「……ウカは折角なので濃茶もお願いします」
 その声に、ならと籠目・祷夜(マツリカ・f11795)は俺もという。
「茶の作法は知らんが、いただこう」
 正座も無論大丈夫だと紡いで。
 その濃茶を待つ間に、祷夜は周囲を見渡す。
 縁側のすぐそば、茶室は開かれておりその様子もよくみてとれる。
「ふむ、茶の飾り付けは華美であり質素であり、控えめだな。色々な要素がよく合っている」
 俺の作り主である主は、と紡ごうとした言葉はとどまった。
 話せば長くなる。今の場では無作法だなとやめたのだ。
 しばらくすると、濃茶が前に。
 厚手の、黒い茶碗。どっしりとした中にねっとりとした濃い緑色が鎮座している。
「濃茶、というのを一度味わってみたかったのだ」
 早速、一口。
 濃い。とても濃くさらりと飲めるものでは無い。
 苦みもあり――けれど、それだけではない茶の味。
「しかしけして……茶菓子もいただこう」
 花弁餅を口に運べば甘く、うんと祷夜は頷いた。
「うん、うん、これは濃茶と茶菓子のはーもにーとやらが素晴らしいのだな」
 うん、これはうまいと、祷夜の赤い瞳は緩やかに、穏やかな色を浮かべる。
「良いものをいただいた」
 今度は戦闘でも力になれるよう研鑽を怠らぬようにしようと、祷夜が紡げばウカは頷いて。
 いつかの日に御縁があればと微笑んだ。
 その和やかな雰囲気を通り越し、縁側にとんと腰おろせば、ハァと思いの外大きな吐息が零れた。
「美味しく食べるためのただの準備運動だったのに」
 結構疲れたとマルコは思う。
 けれど――まぁ、たまにはこういうのも悪くない。
 礼をされるほどの事はしていない。
 たまたま通りがかって、たまたま花弁餅が食べたくなって、茶会を荒らされちゃ困る――そんな、マルコとしては別段普通の、当たり前の事。
 だが折角の好意を受けないほど野暮じゃない。
 のんびりと、庭を眺める。皆の穏やかな話し声もどこか心地よい雰囲気だ。
 どうぞ、と差出された茶菓子を軽い会釈を返し受け取ったのは、そんなに詳しくはないがサムライエンパイアの出身として、いつのまにか身に付いていたものがあったからだ。
「やっぱり花弁餅を食べないと年が明けた感じがしないよね」
 手に取れば、淡い桃色が透いて見える。
「フーン、まぁまぁだね」
 一口。そして零した言葉と裏腹に、その口端は僅かに上がり笑みの形。
 次に口にする抹茶もまた美味しくて。
 うん、今年も悪くない年になりそうだ――そう零しながら金の瞳はゆるりと細められている。
 その近く、ここにしようと縁側で、≪彼女≫……Echoと並んで座る。
 和室の方で格式高くあるのも悪くはないが――しかし今日は≪彼女≫の意志を尊重して。
 と、縁側へと座るアールの元へ薄茶が運ばれてくる。
 それを、ひと口。
「……美味しい」
 薄く笑み零し傍らの≪彼女≫を見れば、やはりそうかとアールは思う。
 大人しくするのは、性に合わない。
 つぅと繰糸躍らせれば、金平糖を手にぱたぱたと庭に降り踊り遊ぶ。
 その様を見てふと綻ぶ瞬間がアールにはあった。
 と、近くで茶を楽しんでいるヤドリガミの少女の姿が見え。
「――……同じ、ヤドリガミだったか」
 その、≪彼女≫を繰る手は止めずじいと眺め、尋ねかけたがゆるりと首を振り、アールは止めた。
 けれど、少女――ウカが気付く。どうしましたか、と近づくウカをアールは改めて見据えると、その手を差し伸べた。
「品は違えど魂を得た同胞。今後とも宜しく頼もう」
 それにウカは微笑んで、その手をとる。
 ええ、よろしくお願いします、と微笑んで。
 と、ぱたぱたと楽し気な足音。
「お茶会って参加するのユニ初めてー!」
 一度やってみたかったのねーとユニの言葉尻は楽しみ! と踊る。
 そわそわしながら待っているとまずはお菓子から。
「おぉ……これが花弁餅……! 可愛いっ、見た目も色も可愛いっ!」
 金平糖もキラキラでステキっ、と摘まみ上げて見つめる紅色の瞳もキラキラと輝いていた。
 けれどまず、金平糖ではなくて花弁餅から。
「食べるの勿体ないけどいただきます♪」
 はむっと一口。瞬き一つに、ほわわと表情は一層笑み深くなる。
「美味しい~。え? これ、ごぼうなの?? なぜ和菓子にごぼうが……?」
 ふしぎ、と首を傾げるものの。
「ま、美味しいからいっか。気にしない~♪」
 と、残りを口に運んでユニはにこにこ。次は金平糖、と摘まんでいれば薄茶が運ばれてくる気配。
 真似をして、お辞儀をして受け取って。
 ――さて、その次は。
「あれ?」
 その次は――この後ってどうしたらいいのかな?
「ちゃんと予習してくればよかった……!」
 小さな叫び。どうしたら、と思っていると縁側で未だにお代わりしているウカとばちっと目があった。
 そして、ウカはユニの戸惑いが何か、察したらしい。
 こうして、こうして、こう!
 と、いうように。
 茶碗にお辞儀して二回右に回し、飲んでいる。
「!!」
 なるほど、わかった! と不慣れな手付きで同じようにぐいっと一口。
 甘さの後に広がる薄茶の味。苦いけど、これも美味しい。
 最後まで飲み切って顔上げればウカと再度目が合って。
 なんとなく、ふたりでほんわり笑いあっていた。
 そんなユニの隣で、少しばかり身じろぎしたのはライラック。
 一応、本で大体の知識は仕入れた――つもりだった。
 やってみると、なかなかどうして。
「この正座というのは……」
 辛い。想像以上に。
 ライラックは縁側を選べばよかったかなと小さな苦笑を零す。
 今立ち向かうべき正座は、ある意味戦った敵よりも手強いかもしれない。
 この痺れを乗り越えんと暫し沈黙していると、お点前が始まる。
 所作一つ一つ、静かで流れるような。
 湯を注ぐ音、茶を点てる音というのは本では得られないものだったなとライラックは思う。
 そして目の前にまず茶菓子。
 気合いをいれれば、足の痺れも薄れていくような。
 本で読んだ作法を辿るように、菓子を楽しんで。
 そして薄茶を。
 目の前に置かれた茶碗を手にし、軽く上へ。そして右に二回回し――一口。
「……成程、紅茶や洋菓子とはまた違うんだね。初めて口にするけれど、とても美味しいよ」
 微笑めば、お点前を披露した妙齢の女性は笑み、ありがとうございますと頭を下げる。
 初めて味わう味と体験。
 気付けば――足の痺れも引いている。庭先に目を向ければ、冬の冴え冴えとした空気の中に濃い緑の、整えられた庭が美しく。
 そこは寒そうだが、手にした茶が手先を温めてくれている。
「……うん。これはきっと、筆が乗るだろうね」
 この体験をメモに、と思うがその前に残りの茶を。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

篝・倫太郎
【白亜】
格式ばったのはちっとばか息が詰まりそうだしよ
俺は出来りゃ縁側でのんびりしてぇな

ルクはどうするよ?

和室だと、正座だと思うぜ?
慣れねぇと足痺れっし、俺としちゃ縁側おススメしとくー

花弁餅、最初に喰ったのはガキの頃だったけど
見た目は明らかにごぼうなのに甘くて
見た目と味のギャップに吃驚したんだよなぁ……

そんな事を思い出しつつ
立派な庭と同じ敷地から感じる茶会を楽しむ気配
それらを餅や金平糖と一緒にしっかり味わって

薄茶も堪能
しきたり的なのは俺に聞いても判んねぇからな?

知ってそうな奴に聞くか……
お茶運んでくれたコらに聞いてみりゃ良くね?

俺は濃茶はいいや
興味あるならルクは体験してみるのもいーんじゃね?


城島・冬青
【アヤネさん(f00432)と一緒】 お茶の席と聞いて!こ、こほん…こんにちは。 お邪魔させていただきます 。百聞は一見に如かず。知識を生かして茶の湯を体験してみましょう! アヤネさん、正座は大丈夫ですか? ダメだったらこっそり足を崩しちゃって大丈夫だと思いますよ?(本当は自分が辛い) 振舞われたお茶を有難くいただきます ……良い香りだけど、苦いぃ… いえ!勿論入れて貰ったお茶なので笑顔で美味しいと言いますよ! 苦味のあるお茶と対照的な金平糖と花弁餅が美味しい… 。ふふふ、甘いものは大好きです。うーん…花より団子ってやつかもしれませんね、私…


ルクレイフェ・アニェージ
【白亜】
SPD
もてなしてくださると言うのなら
喜んでお呼ばれいたしましょうか。
折角ですし、振袖?を着て参加しましょうか。
ふふ、どう似合ってるかしら?(くるりと)

普段は紅茶ばかりだけど、緑茶と言うのも中々悪くないわ。
まぁ、もっと甘い方が好みなのだけど。

金平糖…、小さな砂糖の塊なのかしら。
それとお餅と言うやつね、
この質素な感じがわびさびってモノなのかしら。
私にはまだ少しわからないわ。
正座と言うのも中々何て言うか初めての経験ばかりね。
こうやって違う世界の文化を学ぶのも楽しくていいわ。

※アドリブ、絡み歓迎です。


アヤネ・ラグランジェ
【冬青(f00669)と一緒】
正座は、僕は無理かも
茶室でいただくのは遠慮して縁側に腰掛けさせてもらおうか
こちらならそれほど茶道のマナーを気にせず寛げそう
ソヨゴも茶道は初めてかな?僕は知識だけはある。知識さえあればその通りに動ける性質なので、この場はリードしていこう
「大丈夫、僕も見よう見まねだから」
初めて見た花弁餅は和風な奥ゆかしい美しさだネ
ソヨゴは甘い物が好き?僕も好き
お茶が運ばれてきたら時計回りに二回ずらして両手で持って「こんな感じで」ソヨゴに教えつつ
いただきます
ソヨゴ美味しいって?僕はもっと苦い物だと覚悟してたから思ったほどでは
それより香りが良いネ
のどかなひと時を一緒に楽しもう


誘名・櫻宵
🌸リル(f10762)と一緒

ほらこっちよリル!
これが茶の湯
雅で美しいでしょう?あたし、大好きなの!
美味しいんだから!

きゃあと声を上げるも
所作は美しく手馴れたもの
正座してからリルが不安そうなのに気がつき
あなたは人魚だったわね
正座は厳しそう……そうよ
ならあたしの膝の上に来なさいな
抱えたげるわよ?

リル?顔が赤いわよ?(何か下手なこと言ったかしら、あたし
そうねじゃあ縁側にしましょ!
庭を見ながらというのも雅よ

初めてだというリルに、飲みやすい濃さの濃茶と金平糖を持っていくわ
どう?美味しい?

リルの言葉に笑みが零れる
覚悟なさい?これからもあなたの世界、どんどん拡げちゃうんだから

★アドリブ、他PCとの絡み歓迎


リル・ルリ
■櫻宵(f02768)と同行
(アドリブや他PCとの絡み歓迎)

「櫻宵、これが茶の湯?」
和室に炉、そこでの茶会……全てが初めての光景で不思議な気持ちだ

「……正座、をするの?どうしよう、僕は座れない」
綺麗に座る櫻宵をみてから自身の尾鰭を眺める

「えっ?!いや、それは……っ」
櫻宵に抱えてもらうなんて嬉しいけど恥ずかしすぎる
もう、彼はなんでそんなことを言えるんだと慌ててから朱の頬を隠すように翻し庭の見える縁側へ

「これが濃茶?」
勧められるままに唇を付ければ未知の味
けれど嫌いじゃない…美味しい
金平糖を齧り食感を楽しむ

「櫻宵、僕は――水槽から出てよかった。こうして美味しいものも楽しい事も、観ることが出来たから」




 格式ばった、というのは倫太郎には息が詰まりそうなもので。
 出来りゃ縁側でのんびりしてぇな、と振り向いたのはルクレイフェの方なのだが、倫太郎は瞬くことに。
 ルクレイフェはふふと笑い零す。
「どう似合ってるかしら?」
 折角のもてなし。喜んでとルクレイフェは振袖を。
 倫太郎は似合ってると笑い、どうするよ? と問う。
 それは和室か、縁側か、というところ。
「和室だと、正座だと思うぜ? 慣れねぇと足痺れっし、俺としちゃ縁側おススメしとくー」
 じゃあ、縁側でと二人で並ぶ。するとしばらくしてまず茶菓子が。
 花弁餅、と倫太郎はその手の中の菓子を見る。
「最初に喰ったのはガキの頃だったか」
 見た目は明らかにごぼうなのに甘くて――見た目とのギャップに吃驚したんだよなぁ、と倫太郎は思い起こす。
 縁側に座り、花弁餅と金平糖と。
 そして、薄茶も少し遅れて。ふんわりと泡だったそれはまろやかそうに見える。
 その隣でルクレイフェは金平糖をひとつ、摘まんでいた。
「金平糖……、小さな砂糖の塊なのかしら」
 口の中にいれればカリッと良い音。それから次に、花弁餅。
「お餅と言うやつね。この質素な感じがわびさびってモノなのかしら」
 どうなの? と問うルクレイフェに倫太郎は唸って。
「しきたり的なのは俺に聞いても判んねぇからな?」
 知ってそうな奴に聞くか、と倫太郎は茶を運んできた着物の少女を手招いた。
 少女は作法や、他にも色々と話してくれる。
 そしてふと、濃茶はいかがですとオススメしてくれた。
「俺は濃茶はいいや。興味あるならルクは体験してみるのもいーんじゃね?」
「どうしようかしら……でももっと甘い方が好みなのだけど」
 それを聞いた少女は、濃茶はもっと濃くて苦いと紡ぐ。ついでにねっとり、ちょっと飲みにくいと。
 けれど、苦さはもっと甘いお菓子を食べれば大丈夫と悪戯するように笑って続けた。
 そう言うので少しだけ、と頼めば準備してくるとぱたぱたと離れていく。
「こうやって違う世界の文化を学ぶのも楽しくていいわ」
 ルクレイフェは新たな経験の期待に小さく笑い零し、濃茶を待つ。

 百聞は一見に如かず、ということで。
「お茶の席と聞いて! こ、こほん……こんにちは。お邪魔させていただきます」
 城島・冬青(朝星の唄・f00669)は笑って、どうぞこちらへと案内された茶室へ。
 茶室は畳の部屋。炉にはすでに炭が入り、湯の準備もできている。
 あとは客人を待つばかり、といった所だろう。
 そして畳の部屋、つまり和室。正座ということだ。
 それに気付いて冬青はアヤネさん、アヤネさんとこそっと呼びかける。
「正座は大丈夫ですか? ダメだったらこっそり足を崩しちゃって大丈夫だと思いますよ?」
「正座は、僕は無理かも」
 と、アヤネ・ラグランジェ(颱風・f00432)の一声で縁側へ。
 風が吹き込み少し肌寒くあるかもしれないが、それはそれでまた良い。
 縁側なら正座も自由。それにそれほどマナーを気にせずに寛げそうだからだ。
「ソヨゴも茶道は初めてかな?」
 知識だけはある、とアヤネは紡ぐ。見様見真似だが大丈夫だろうとアヤネはこの場のリードを。
 先に運ばれてきた花弁餅。
 初めて花弁餅に、アヤネは和風な奥ゆかしい美しさだネと微笑みを。
 そして、薄茶受け取り時計回りに二回、正面ずらすように。
「こんな感じで」
 それを見て、冬青も真似をし、いただきますの声揃えてまず、一口。
「良い香りだけど、苦いぃ……」
「僕はもっと苦い物だと覚悟してたから思ったほどでは」
 香りが良いネとアヤネも頷く。冬青はでも、とすぐに笑顔で美味しい! と一声。
 その後に金平糖をぱくりと口にすると、対照的な甘さで苦味が薄れていく。
「花弁餅が美味しい……」
「ソヨゴは甘い物が好き?」
「ふふふ、甘いものは大好きです」
 僕も好きというアヤネに冬青は柔らかな笑顔向ける。
 そして、もう一口。
「うーん……花より団子ってやつかもしれませんね、私……」
 そんな話をしながら、のどかな一時を。

「ほらこっちよリル!」
 先に進んで楽し気に手招きして。
 これが茶の湯、と櫻宵は楽しそうだ。
「櫻宵、これが茶の湯?」
 和室に炉、そこでの茶会……全てが初めての光景で不思議な気持ちだとリルは零す。
「雅で美しいでしょう? あたし、大好きなの! 美味しいんだから!」
 きゃあと声を上げつつも、櫻宵の所作は美しく手慣れたもの。
 ほらほら、はやくと手招きするも――櫻宵はリルの不安そうな顔に気が付いた。
 綺麗に座る櫻宵――リルの視線は自身の尾鰭へと向いていた。
「……正座、をするの? どうしよう、僕は座れない」
 その言葉に櫻宵はあなたは人魚だったわね、としばしの思案。
「正座は厳しそう……そうよ。ならあたしの膝の上に来なさいな」
 抱えたげるわよ? と笑む櫻宵。
 その言葉にリルは驚いて、そして慌てる。
「えっ?! いや、それは……っ」
 それは――櫻宵に抱えてもらうなんて嬉しい。嬉しい、けど恥ずかしすぎる。
 もう、なんでそんなことを言えるんだと、リルは慌てていた。
 その頬は、朱に染まっている。その表情に櫻宵は瞬くばかりだ。
「リル? 顔が赤いわよ?」
 何か下手なこと言ったかしら、あたしと思うものの深くは聞かずぱっと笑み浮かべ。
「そうねじゃあ縁側にしましょ! 庭を見ながらというのも雅よ」
 それは幸い。リルは朱に染まった頬を隠すように、一歩先に縁側へ。
 座って、庭を眺めつつお願いしたのは濃茶だ。
 初めてだというリルの為に櫻宵は飲みやすい濃さで、とこっそりお願い。
「これが濃茶?」
 茶碗をもって覗き込むリル。どうぞと勧められるままに口をつければ――未知の味。
「どう? 美味しい?」
「未知の味。けれど嫌いじゃない……美味しい」
 よかったと櫻宵の表情綻んで、お菓子も美味しいわよ! と一緒に。
 金平糖齧ればその食感が楽しいとリルは言う。
 そして、それが口の中に甘さだけ残して消えた時に。
「櫻宵、僕は――水槽から出てよかった。こうして美味しいものも楽しい事も、観ることが出来たから」
 その、リルの言葉に櫻宵も自然と笑み零す。
 そして悪戯するように笑って、手を伸ばす。
「覚悟なさい? これからもあなたの世界、どんどん拡げちゃうんだから」
 ちょんと、リルの鼻の頭つついて楽しい事の宣戦布告。

 和やかな茶のひと時は新春の幸い。
 守られたことを知る者も、知らぬ者も――そして、守った者たちも。
 等しく、良き時間を。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月08日


挿絵イラスト