みこみこ☆ぶるま☆そして、アーッ!
●邪悪なる究極完全体!
「完全な状態の邪神が復活したって話、もう聞いてる? だとしたら、話は早いわ」
UDCアースにて、これまで討伐されて来た多くの邪神。それは儀式を阻止されたか、もしくは偶発的に召喚されてしまった、不完全な状態の存在だった。
だが、その裏で完全復活した邪神がいた。もっとも、それは地球上ではなく、異なる空間に存在しているのだと、パトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)グリモアベースに集まった猟兵達に告げた。
「で、わたしが見つけた、その場所に行くために必要な鍵がコレってわけ。あ、なによ、その疑わしそうな顔! まあ、タイトルと見た目は確かにアレだけど……正真正銘、邪神の作った魔導書なんだからね!」
そう言ってパトリシアが取り出したのは、どこからどう見ても薄い本! 主にコミケなどで販売されている、あれである。だが、その表紙を見た瞬間、その場に集まった猟兵達の脳裏に戦慄が走った。
『ブルマ少年、触手雌堕ち!』
『みこみこ男の娘×ブルマ紳士!』
『神様アーッ! ボクは穢されてしまいました……』
表紙に書かれていたタイトルや副題を読んだ瞬間、猟兵達は全てを察した。
あ、これって、もしかしなくても邪神の正体モロバレじゃね? UDCアース広しといえど、こんなもん作ってる邪神なんて限られるし……。
「まあ、そういうわけで、あなた達には今から完全に復活を遂げた邪神のいる『超次元の渦』に向かって、邪神を討伐して欲しいってわけね。この本を読みながら転送されれば、これを作った邪神のいる『超次元の渦』に、無事に辿り着けるわよ」
いや、なんだよ、その罰ゲームじみた転送方法! 戦う前から発狂リスクが存在するとか、マジでやっていられない!
「ちなみに、邪神は最初、たくさんの分体に分裂しているから、少しでも多くそれを退治してね。それぞれがボス級の邪神に匹敵する強さだから、複数同時に相手をすると、まず間違いなく酷い目に遭うわ」
猟兵達の突っ込みをサラッと流し、パトリシアは更に恐ろしいことを口にした。
なお、最初に登場する邪神の分体は、どうやら巫女服を着た男の娘の姿をしているらしい。見た目は女の子っぽいが正真正銘の男子であり、しかもドSな性格である。主に、自分の信者を召喚して戦わせる術を得意としているらしく、鞭攻撃、触手を含めた拷問具搭載の巫女服による拘束攻撃を繰り出す他、相手を巫女に変えた上で周囲の地形を触手化させるなど、えげつない攻撃を次々と繰り出して来るので、要注意である。
「敵を退治しまくっていれば、残った分体は合体して、第二形態に変身するわ。この状態でもかなり強力な邪神なんだけど、最初に分体をたくさん退治しておけば、その分だけ弱体化させられるわよ」
そして、第二形態を倒すことで、ついに邪神は殻を破り、第三形態へと変化する。それこそが、完全なる復活を遂げた邪神の真の姿。その強さは各世界の戦争に登場したボス級のオブリビオン達に、勝るとも劣らないという。
「真の姿になった邪神は、必ず『ユーベルコードによる先制攻撃』を行ってくるわ。どうやっても先手を取られちゃうわけだから、防ぐなり避けるなり、なんとかして凌ぐ方法を考えておかないと、一方的にやられちゃうわよ」
ユーベルコードの先制攻撃対してユーベルコードで対抗しようとすれば、何もできないまま先手を打たれ、蹂躙されるのが関の山。相手が各上の存在であることを考慮すると、己の使える技能に加え、その使い方まで工夫する必要があるだろう。
仮に、この邪神に敗北した場合、鍵である薄い本の中身と同じ結末が待っているかもしれない。
それだけは嫌だ! 絶対に嫌だ! しかし、こんな邪神を放置しておいたら、主にいたいけな少年や純粋無垢なイケメン達の貞操が危ない!
なんとも不穏な予感がするが、それでも完全復活した邪神を放置するわけには行かない。そう、覚悟を心に決めて、猟兵達は薄い本を開くと、パトリシアの案内によって『超次元の渦』へと移動した。
雷紋寺音弥
こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。
UDCアースにて、完全復活した邪神の居場所が判明しました。
現時点ではどんな邪神か不明ですが……まあ、そこはタイトルからお察しください。
●第一章
邪神が分体として姿を借りている『左泥須神宮之巫女』との戦いです。
それぞれがボス級の強さを持ちながら、まるで集団戦の如く大量に湧いて出ます。
ここで少しでも多くの敵を退治しておくと第二章の戦いが楽になりますが、複数を同時に相手した場合、苦戦は必至となるでしょう。
●第二章
『左泥須神宮之巫女』が融合して誕生する、邪神の第二形態と戦っていただきます。
この邪神も仮初の姿であり、真の姿ではありません。
第一章での活躍次第では、弱体化させることも可能です。
●第三章
第二形態の殻を破って脱皮した、邪神の最終形態と戦います。
この邪神は必ず『ユーベルコードによる先制攻撃』を行ってきます。
これに対する何らかの効果的な対処がプレイングになければ、判定は必ず『🔴🔴🔴失敗』になります。
第1章 ボス戦
『左泥須神宮之巫女』
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POW : 罵ってあげるから頑張れば?
単純で重い【巫女化の呪鞭と罵倒を受けて強化した信者達】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : (にっこり笑って)お願い、聞いてくれるかな?
質問と共に【信者達で捕らえ、拷問具の仕込まれた巫女服】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
WIZ : 神様と一緒に虐めてあげるね?
【対象を呪法で巫女に変える】事で【地形の一部が巫女を虐める邪神の口と触手】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:上弦 幸平
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ポーラリア・ベル」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アリス・セカンドカラー
男の娘な巫女とか大好物よ♡騎乗して大食いで咥えこんで搾り取りたいわ♪
目には目を、数には数を、邪神には邪神を。ということでサモニング・イヴィルでその数脅威の不可説不可説転な邪神の群を召喚よ☆一人あたり一不可思議召喚邪神を当てれば足止め(時間稼ぎ)ぐらいはできるでしょ。召喚邪神達は巫女きゅんに脳くちゅ寄生(ハッキング)して大食いな念動力による盗み攻撃でエナジー吸収してリソース確保してるから維持の心配はいらないわ。
で、此の世は我が意のままに♡とばかりに邪神玉の中につっこんで快楽と精力を貪るわ☆逆に酷い目にあっても『我々の業界ではご褒美♡』なので快楽として貪るわ♡
分身(範囲攻撃)で信者も纏めて相手よ♡
●終わりなき攻め苦
混沌渦巻く超次元。どう考えてもニッチ過ぎるBL本を読みながら転送された先は、淀んだ空気の漂う謎の超空間だった。
果たして、こんな場所に本当に邪神の分体がいるのだろうか。聞くところによると、分体は巫女服を着た男の娘だというが、果たしてその正体は……。
「あれ? なんで、ここに人間がいるの? ……まあ、いいか♪」
侵入者の気配を察し、巫女服を着た少年が振り向いた。炎を宿した鞭を持っている以外は、どこからどう見ても巫女だ。
「男の娘な巫女とか大好物よ❤ 騎乗して大食いで咥えこんで搾り取りたいわ♪」
自分好みの相手を前にして、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)が思わず色めきたった。だが、忘れてはいけない。ここにいるのは、ただの巫女ではないということを。彼らは邪神の分体であり、同時に凄まじくドSな性格のオマケ付きなのだから。
「ボクを咥え込んで搾り取る? やれるものなら、やってごらんよ」
軽く鞭をしならせて、巫女服少年は自信満々にアリスのことを挑発した。そこまで言われれば、アリスとて黙っているはずもない。御望み通り、全員纏めて相手をしてやろうと、自らも邪神と眷族の群れを召喚するが。
「さあ、これでどうかしら? 目には目を、数には数を……って、えぇっ!?」
気が付くと、邪神や眷族の群れは姿を消しており、周囲にはおびただしい数の巫女さんが、代わりに大発生しているではないか!
いったい、これはどういうことだ。自分は、有り得ない程の数の邪神を召喚したはずなのに、なぜ有り得ない程の数の巫女さんで、周囲が埋め尽くされているのだ。
「アハハハ、残念だったね!」
「数だけ増やしても、ボク達の呪法を使えば、神様だって虐められるのさ♪」
巫女服少年達が、口々に叫ぶ。そう、これは彼らの使用する、対象を巫女服に変えるというユーベルコード。その力によって、アリスの召喚した邪神群は悉く巫女さんに変えられてしまい、その能力も制限されてしまっていた。
「やってくれるじゃない。でも、まだまだ数だったら、こっちが上……!?」
それでも、未だ数的有利を疑わないアリスだったが、彼女がその言葉を言い終らない内に、無数の触手が足元から湧き上がり、彼女と周囲の巫女さんを、全部纏めて捕縛した。
「ほらほら、余所見してるからだよ。ボク達の呪いは、相手を巫女さんに変えるだけじゃないからね」
巫女服少年達が、勝ち誇ったようにして笑う。彼らの呪法は、対象を巫女さんに変えるだけでなく、同時に地形を触手化させ、果ては自らのスピードや反応速度さえも爆発的に増加させるという、多段効果を持つものだ。
呪いに耐性を持つアリスだったが、それでも敵の呪法を完全に遮断するほどのレベルには至っていない。それは、彼女の能力を複写した邪神や眷族達も同様で、肉体を人間と同じ姿に変えられたことで、行動に大きな制限が生まれてしまっていた。
巫女の姿では、相手の体内に寄生することなど不可能だ。視線で敵を発狂させようにも、そもそも最初から頭のネジが吹っ飛んでいる巫女服少年には大した効果もなく、そもそも高速移動できるようになった巫女服少年に攻撃を当てることさえ人苦労。
おまけに、周囲の触手群が割って入り、悉く攻撃の邪魔をする。それらは、巫女に変身させられた邪神達や、いつの間にか巫女服姿に変えられていたアリスを捕え、穴という穴から侵入し、徹底的に精神を破壊しようと暴れ回った。
(「まさか、わたしの方が反対に、脳くちゅ寄生されてしまうなんてね。でも、まだまだ……このくらい、我々の業界ではご褒美よ❤」)
だが、そこはアリスも負けてはいない。邪神や眷族達が抵抗虚しく力尽きて行く中、彼女だけは触手の与える狂気でさえも、快楽に変換しようと試みるが。
「……へえ、頑張るね。それじゃ……ちょっと休憩してみようか?」
そんなアリスの姿を見て、巫女服少年達は唐突に触手攻めを中断した。
いったい、これはどういうことか。答えは、少年達の口元に浮かんだ笑みが、全てを物語っている。
「キミ、虐められて感じちゃう人なの? だったら、敢えて中途半端な状態で、放置してみるのも面白いかもね♪」
なんと、ここに来てまさかの焦らしプレイ! さすがに、単なるSではなく、ドSを自称するだけある。相手が喜ぶようであれば、敢えて攻めるのを止めて放置した上で、その心まで砕こうというのだ。
「続きをして欲しいかい? だったら、頼み方ってものがあるはずだよね?」
「そうね……。でも、この程度の苦痛で、屈すると思うの?」
自分は肉体的苦痛だけでなく、精神的苦痛さえも快楽に変換できると、アリスは少年を睨みつけながら言い返した。しかし、それを聞いた少年達は逆上するどころか、返って面白がりながら、一斉に鞭で捕えたアリスの身体を打ち始めた。
「それじゃ、今度は身体に直接刻み込んであげるよ。キミだったら、この痛みだって御褒美なんだろう?」
「でも、心は耐えられても、身体はどうかな? ここにいるボク達、全員に打たれたら、さすがに限界なんじゃない?」
心は痛みを喜びに変えられても、果たして身体はどうだろうか。快楽に身を任せるにしても、肉体の受けたダメージが限界を迎え、肉体そのものを破壊されてしまえば、そこから先は快楽を貪ることさえ不可能になる。
「キミだけの力で、ボク達を纏めて相手にできると思ったのかな?」
「そういう、思いあがった子には、死ぬほど激しいお仕置きが必要だよね?」
触手でアリスと邪神達を捕えたまま、巫女服少年は代わる代わる、アリスの身体を鞭で打ち据えた。集団で現れるとはいえ、それぞれが個々にボス級の強さを持つ邪神の分体。牽制であっても、それらに纏めて攻撃を仕掛けようとしたことは、この場合においては失敗だった。
一般の人間であれば、たった一撃で昇天してもおかしくない程の殴打。それを重ねることによる凄まじい攻め苦は、アリスの肉体が限界を迎えるまで、全く終わることなく続けられた。
苦戦
🔵🔴🔴
ヘザー・デストリュクシオン
仲間の玲くん(f16697)と親友のエイルちゃん(f21735)と一緒。
これを放っておいたらわたしの片思いの相手みたいな、いつもお色気依頼に巻き込まれる男の人たちがひどい目にあうからぜったい壊すの!
男の人を狙ってるならわたしたちはえっちな目にあわないから、玲くんのこと守るの!
信者がじゃまだから、玲くんのUCで敵のUCを防いでもらうの。
そのためにリボンを解いて速さを上げて、エイルちゃんとおとりになって捕まりそうで捕まらない速さのダッシュで逃げ回って敵を引きつけるの。
作戦が成功したら攻撃を受けるのも気にせず、捨て身の一撃で敵を攻撃。
にゃうっ変なとこさわんないで!
もう、触手きらいなの!早く壊れて!
エイル・ヒルドル
恋人の玲(f16697)と親友のヘザー(f16748)と一緒に行動よ。
巫女服ドS男の娘…ゴクリ、玲とヘザーがいなかったら危なかったわね…!
コイツは危険だわっ、ナニが危険かってとにかく危険なの!!
とはいえ玲のアッチのソレをアイツに汚させるわけにはいかない、アタシとヘザーが囮になって翻弄よ!
【超集中】で能力ブースト、野生の勘や第六感で危機を察知しながら巧みに残像で躱しつつ、地形を利用した立ち回りとワイヤーのロープワークで敵の信者とやらを無力化しつつ不意を突いた騙し討ちで巫女男の娘にアタシの剣を二回攻撃お見舞いしてやるわっ
玲やヘザーがヤられそうな時は身を挺して庇うわ、アタシ激しいのも好きだし…❤️
雨音・玲
エイル(f21735)とヘザー(f16748)と参加
この手の内容は全く持ってほんと理解できね…
手にした魔導書「薄い本」をうんざりした顔で見つめ
棒状に丸めてチープウェポンの代わりに軽く振ります
まぁ、しばき倒すのには使えるか…
無数に湧く『左泥須神宮之巫女』の姿と従えた信者を見ながら
げんなりした表情を浮かべます
『浄化の炎拳』を軸に迎撃+援護
「薄い本」で武器受けを行いつつ(反応を見る)
特に面白く無ければ、目の前で燃やして挑発
野生の勘で避けながら、早業+咄嗟の一撃で放つ
神速の「浄化の炎拳」の
「敵のユーベルコードを消す効果」で
迫る信者たちを迎撃して行きます
俺はエイルの男なんでな、お前らなんて眼中にねぇよ!
●ニッチ過ぎる薄い本
超次元の渦に発生した、無数の左泥須神宮之巫女。邪神の分体とはいえ、その力は各々が、不完全とはいえ復活に成功した邪神に匹敵する。
そんな巫女服少年を倒すべく、仲間と共に馳せ参じた雨音・玲(路地裏のカラス・f16697)だったが、彼は早くも色々な意味で、うんざりした表情を浮かべていた。
「この手の内容は、全く持ってほんと理解できね……」
転送の際、半ば強引に読まされた『薄い本』を片手で握り締める。色々と覚悟はしていたが、それでも本の内容は、玲の想像の遥か斜め上を行くものだった。
開始3ページで巫女服を着た少年が、何の脈絡もなくブルマを履いたオッサンによって、後ろからアーッ!
他にも、今度は少年がオッサンを縛って鞭で打ち据えたり、少年とオッサンが触手の海で戯れたりと、色々とヤバ過ぎる上に意味不明な展開が繰り返され、最後は仲良く触手でアーッ!
はっきり言って、これは色々な意味で酷過ぎた。こんなもの、ノンケの方々は勿論、BL本大好きな腐ったお姉様方でさえも、場合によっては忌避するような内容ではないか!
できることなら、こんな本、さっさと捨ててしまいたかった。だが、信者をしばき倒すのには使えるだろうと思い、とりあえず丸めた状態で持っておくことにした。
「やあ、キミが次の相手かい? キミも、ちょっと攻撃した程度じゃ壊れないくらい、頑丈な身体をしているんだよね?」
玲を見つけた巫女服少年が、実に興味深そうな視線を送って来る。だが、そんな少年の魔の手から玲を守るべく、立ちはだかったのはヘザー・デストリュクシオン(白猫兎の破壊者・f16748)とエイル・ヒルドル(高速剣のエイル・f21735)の二人組。
「巫女服ドS男の娘……ゴクリ、玲とヘザーがいなかったら危なかったわね……!」
色々な意味での危険を察知し、エイルが思わず息を飲む。しかし、それでもここで退くわけにはいかない。今回の戦い、大切な恋人の貞操が懸かっているのだから!
「これを放っておいたら、わたしの片思いの相手みたいな、いつもお色気依頼に巻き込まれる男の人たちがひどい目にあうから、ぜったい壊すの!」
BL本に描いてあったような展開を現実のものにしてはならないと、ヘザーが気合いを入れた。女の敵に捕まってエッチな目に遭うのも許せないが、そっちの趣味がないにも関わらず、男に後ろから掘られるとか、どう考えてもトラウマものだ。
敵の狙いは、男だろう。ならば、女である自分達はエロい目に遭わないはずだと考え、ヘザーは玲を守るようにして前に出た。が、それでも巫女服少年は不敵な笑みを浮かべつつ、鞭で地面を叩いて信者達を召喚し。
「確かに、男相手の方が面白い時もあるけどさ。でも、キミ達が酷い目に遭わないっていうのは、どうかな?」
抑えの効かない信者達の行動は、こちらでも制止させることはできない。そう言って、巫女服少年は呼び出した信者達と共に、一斉に襲い掛かって来た。
●御褒美をください!
目の前の者を、全てドM色に染めるべく、巫女服少年の呼び出した信者達が迫り来る。その姿は、巫女服こそ纏っているものの、何故か大半が筋骨隆々としたオッサンだった。
「相変わらず元気だね、キミ達。今日も、たっぷり罵ってあげるから、頑張れば?」
「「「ふぁ、ふぁぃぃぃっ! 御褒美、御褒美ぃぃぃっ!!」」」
既に調教済みなのか、ガチムチ巫女達は巫女服少年の命を受け、獲物を押さえ込まんと突撃して来る。しかし、そこは玲がさせはしない。というか、こんな気色悪いオッサンどもに、絶対に捕まってなるものか!
「認めねぇ! そのふざけた結果をぶち壊す!!」
炎を纏った拳を構え、玲はオッサン軍団を迎え撃つ。確かに、こんな連中の存在など認めるわけにはいかない。巫女服のガチムチオッサン軍団など、どう考えても神への冒涜でしかない。
「邪魔だ、消えろ! ってか、こっち来んな!!」
何の躊躇いもなく、玲はオッサンの腹に燃える拳を叩き付け、欠片も残さず消滅させた。彼の拳は、ユーベルコードを破壊するユーベルコード。故に、ユーベルコードの産物である以上、オッサンの肉体さえも消滅させることが可能なのだが。
「おぉっ! なんと素晴らしい一撃だ!」
「でゅふふふ……。我等にとっては、そんな拳など御褒美でござるよ♪」
巫女服少年によってドMに覚醒させられていた信者達にとって、玲の攻撃は魅力的な餌でしかない! 我こそは、次に攻撃を受ける者であると言わんばかりに、一斉に群がって来たのだから堪らない。
「じょ、冗談じゃねぇ! 俺はエイルの男なんでな、お前らなんて眼中にねぇよ!」
咄嗟に持っていたBL本を犠牲にして信者のホールド攻撃を回避したが、代わりに本は潰れてしまった。だが、それでも信者達は何ら気にすることもなく、玲に殴ってもらおうと迫って来る。
「玲のアッチのソレを、アイツに汚させるわけにはいかないわ!」
「任せて! 敵を翻弄するよ!」
見兼ねたエイルとヘザーが、それぞれに加速してドM信者どもを引き付けようとするが、彼らにとっては、殴ってくれる者こそ天使! 故に、こちらも何か攻撃をしなければ、彼らの目を引き付けることができない。
「コイツら、いい加減に大人しくしなさいよ!」
圧倒的な早技で、エイルが信者達を縛り上げる。もっとも、それを見た信者達は更に色めき立って興奮すると、呼吸を荒げながら今度はエイルに迫って来た。
「はぁ……はぁ……。お姉さん、さては縛りのプロだね? そうなんだね?」
「あぁ、オレも縛ってくれ! その上で、踏んづけて罵ってくれぇっ!!」
うん、これはキモい。凄まじくキモい。頼むから、せめて巫女服から普通の服に着替えてくれ。というか、何故に信者がオッサンやキモヲタばかりなのか。この中に、一人でもイケメンが混ざっていれば、まだ少しだけ救いが……いや、それはそれで、やっぱりキモい。
(「このままじゃ、みんなやれちゃう。でも……!」)
信者達の狙いが玲とエイルに集中したところで、待っていたかのように駆け出すヘザー。彼女の指先に光るのは、恐ろしく研ぎ澄まされた猫の爪。
「ふふふ、どうしたんだい? そいつらの相手だけしていても、ボクには手が出せ……ハッ!?」
巫女服少年が気付いた時には遅かった。彼の脇腹に、深々と突き刺さるヘザーの爪。慌てて鞭を振るうも、それをヘザーが避けたところで、今度は反対側からエイルが二振りの剣を突き刺した。
「コイツで終わりよ! キモい信者と一緒に、さっさと骸の海に帰るがいいわ!」
「……がぁぁぁぁっ!!」
背中から胸元を貫通され、崩れ落ちる巫女服少年。だが、その身体が闇に溶けるようにして消えたところで、超次元の渦の奥から、新たな少年が現れる。
「へぇ……このボクを倒すなんて、少しはできるね。でも、そう何度も同じ手が通用する程、ボクは甘くないよ」
休む暇もなく、二連戦。再び湧きだして来た信者達の姿にげんなりしながらも、玲とエイル、そしてヘザーの三人は、気力を振り絞って迎撃態勢を整えた。
●これ以上は限界です!
超次元の渦の中、誰とも知らぬ場所で続く邪神との死闘。
およそ、馬鹿馬鹿しい技の数々を繰り出してくる巫女服少年だったが、その力は紛れもなく邪神に匹敵するものだ。特に、キモい信者達が邪魔過ぎて、なかなか攻撃を仕掛けられない。
「はぁ……はぁ……ったく、まだ打ち止めにならねぇのかよ……」
ドMのオッサンやキモヲタを殴り続ける玲も、さすがに息が上がって来た。その横ではエイルとヘザーが逃げ回っているが、しかしそれだけでは巫女服少年を倒す決定打には至らない。囮として敵を引き付けることは大事だが、それぞれに囮を引き受けてしまったら、誰が攻撃に専念するのかという話である。
敵の本体は、巫女服少年。そして、彼にダメージを与えられるのは役割的にヘザーかエイルなのだが、そう何度も一撃必殺が出せるはずもなく。
「……きゃぁっ! ちょっと、離してよ!」
捨て身の一撃を放ったことで、防御や回避が甘くなったところを狙われて、とうとうヘザーが捕まってしまった。そのまま、強引に巫女服へと着替えさせられてしまい……しかも、何やら服の中で蠢いているような気が。
「にゃうっ! 変なとこさわんないで! もう、触手きらいなの! 早く壊れて!」
巫女服の裏面に貼り付いているのが無数の触手だと分かり、ヘザーは本気で暴れて逃げ出そうとした。が、とにかく信者が多過ぎて、まずは彼らを払わなければ、触手服に好き放題されてしまう!
「アハハハ! 随分といい格好になったね! それじゃ、これは追い討ちだよ!」
調子に乗った巫女服少年が、ヘザーに向けて鞭を振るって来た。その攻撃を、身を挺して庇うエイルだったが、燃える鞭の先が尻に直撃したことで、早くも心が折れそうになった。
「ほら、どうしたの? もっと、ちゃんと庇わないと、仲間が虐められちゃうよ?」
「……っ! うん、こういうのも……その……悪くないかも……。アタシ激しいのも好きだし……❤️」
あ、なんか別の世界に目覚めそうになっている。このままでは、早くも邪神の第一形態との戦いで、精神的な犠牲者が出かねない。
「待ってろ! 今、助けに行く!」
その辺の信者を適当にブチのめし、玲が慌てて救出に向かった。そのまま、拳の一撃で殴り飛ばせば、周囲の信者達諸共に、ヘザーを苦しめていた触手巫女服も消滅し。
「よし、軽くなったね。これはお返しだよ!」
「なっ……ぎゃぁぁぁっ!!」
ヘザーの爪が、敵の喉笛にクリティカルヒット!
かくして、二人目の巫女服少年を撃破したものの、それが彼女達の限界だった。
「二人とも、大丈夫か?」
「べ、別に、このくらい大したことないわよ! それより、早くしないと、次が来るわよ、次が!」
恋人の手前、強がってみせるエイルだったが、これ以上の連戦が危険なのは確かだ。この先は後続の猟兵に任せ、一時撤退するのが賢明か。
「二人も壊せたんだから、少しは活躍できたよね?」
ヘザーの言葉に頷いて、エイルと玲も撤収した。彼らの去った超次元の渦には、新たな巫女服少年が、何事もなかったかのようにして、再び闇の奥底から湧き出ていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
彩波・いちご
【恋華荘】
「さすがに身の危険を感じます…」
男の娘巫女本を見ながら転送され…アイさん、鼻血出てますよ
「とりあえずその巫女服が力の源ですね?」
【異界の浸食】で巫女服を喰わせようとしますが、その前に巫女服にされて信者に襲われることに…
助けを求めるもアイさんはすでに触手に襲われてて
アイリスさんもすでに巫女服にされてて…
2人を助けようとするも、勢い余ってアイリスさんの巫女服を脱がしてしまって裸を見てしまったり触れてしまったり
「ああっ、すみません?!」
信者は襲ってくるし巫女本体は健在だし、このままじゃ埒があかないので最大級のスライム召喚!
纏めてみんな巫女服溶かしてやりますーっ!
…巻き込んだらごめんなさい
アイリス・ヴォルフェルト
【恋華荘】
巫女服。神官服なら着てたけど宗教違うし
というか、いちごさんに半ば無理矢理連れてこられましたけど……これアレな目に巻き込まれますよね!?(がびん)
くっ、こうなれば巻き込まれないうちに速攻をっ!って、服がー!?鎧がー!?
しゅ、守護騎士から鎧剥ぐとかなんて外道!あっ、ちょっ、触手で剣と盾まで持っていかないでくださいー!?
あー!いちごさんがやっぱり被害拡大させてますっ!?なんで私までエロトラブルに巻き込まれるんですかー!
う、うわーん!また見られたー!お嫁にいけませんー!!
うぅっ。触手に拘束されようと裸に剥かれようと、涙目で指だけ動かして左泥須神宮之巫女に【ジャッジメント・クルセイド】です
アイ・リスパー
【恋華荘】
いちごさんが気になっています
「この邪神はいちごさんのためにも倒さなくては!」
【チューリングの神託機械】を発動。
万能コンピュータに接続し『みこみこ男の娘』の本の主人公をいちごさんの顔にコラージュして読みながら転送されます。
あっ、いけません、鼻から流血が。
「ボス級の邪神の大盤振る舞いですか……」
敵の動きを計算し複数に囲まれないように振る舞います。
ですが、巫女服に着替えさせられてしまい
『いちごさんをどう思っているか』という質問をされてしまいます。
「ええっ、ど、どうって……
も、もちろん、いつもお世話になって……
きゃ、きゃああっ」
正直に好きだと言うことができず
触手に責められてしまうのでした。
●禁断のBL本
ドM信者達を引き連れて、圧倒的な数の暴力で攻め立てる巫女服少年。未だ分体でしかないというのに、なかなかどうして強敵だ。
そんな彼の存在を少しでも減らすべく、次に馳せ参じたのは彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)と仲間達。
「……さすがに、身の危険を感じます」
もっとも、ここに来るまでに読まされたBL本の内容を思い出し、いちごは早くも貞操の危機を感じていた。
「いちごさんに半ば無理矢理連れてこられましたけど……これ、アレな目に巻き込まれますよね!?」
今更ながらに敵のヤバさに気が付いて、アイリス・ヴォルフェルト(守護騎士・f15339)の顔が蒼褪める。
BL本の内容が正しいなら、碌な目に遭わないことは確実だ。女の自分が『アーッ!』なことをされる心配はないが、しかし代わりに拷問だの触手攻めだの、やはり碌でもない結果が待っていることに変わりはなく。
「とにかく、ここは協力して少しでも多くの敵を……って、アイさん、鼻血出てますよ? 大丈夫ですか?」
「……ハッ!? え、ええ、大丈夫です」
いちごに突っ込まれ、アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)が慌てて平静を装った。だが、その頭の中はBL本に出て来た男の娘巫女の顔を、いちごの顔に脳内変換した代物でいっぱいだった。
うん、君がいちごのことを好きなのは、良く分かった。だが、本当にそれでいいのか? あのBL本の内容は、主人公(?)の男の娘が、ブルマを穿いたオッサンに襲われて、アーッ!されてしまうような内容だぞ?
どんなに好きな相手でも、それが変態にアーッ!されるのは、さすがにどうかと思われる。仮にオッサンの顔を自分の顔に脳内変換したところで、それはそれで問題だ。オッサンのボディに美少女の頭が付いた物体にアーッ!されるとか、もはやマニアックを通り越して恐怖でしかない。
閑話休題。そんな悪夢を現実のものにしないため、いちご達は巫女服少年へと向かって行った。
ここで、少しでも多くの分体を倒せば、次に現れる邪神との戦いが楽になる。そう、信じてのことだったが……しかし、巫女服少年の持つ力は、三人が予想していた以上に、兄弟でエゲツないものだった。
●強敵、ドS巫女!
変態信者を引き連れて、倒しても倒しても沸いて来る巫女服少年。そんな彼らとの勝負を速攻で決めるべく、まずはいちごが狙いを定めた。
「とりあえず、その巫女服が力の源ですね?」
こういう場合、相手のパワーソースを断った方が勝ちである。直感的に巫女服が弱点だろうと考え、それを破壊しようと仕掛けるいちごだったが。
「さあ、出番だよ、キミ達。罵ってあげるから頑張れば?」
いちごが攻撃を仕掛ける前に、巫女服少年は周囲の信者達の尻を、鞭で打ち据えて嗾けて来た。
「ひゃぁっ! コイツは堪らねぇ!」
「はぁ……はぁ……。お、おじさん、頑張っちゃうぞ~♪」
早くも興奮したドMどもが、その力を暴走させて、いちごへと迫る! 彼らに特殊な能力は全くないが、純粋な打撃の威力が上昇しているため、油断は禁物。
「ぬふふふ……さあ、捕まえたぞ~」
「巫女様! 我々と一緒に、こいつも虐めてください! お願いします!」
岩をも砕くパンチやキックを避けたところで、今度はその怪力を利用した他の信者達に、早くもいちごが捕まってしまった。見兼ねたアイリスが助けようと駆け付けるも、そんな彼女に巫女服少年の呪いが降り注ぎ。
「くっ、こうなれば巻き込まれないうちに速攻をっ! ……って、服がー!? 鎧がー!?」
気が付けば、愛用の鎧は巫女服に変えられており、おまけに周囲に生えた無数の触手が、一斉にアイリス目掛けて襲い掛かった。
「しゅ、守護騎士から鎧剥ぐとかなんて外道! あっ、ちょっ、触手で剣と盾まで持っていかないでくださいー!?」
武器も防具も奪われて、これではいちごを助けるどころではない。完全に弄ばれてしまい、自分のことで精一杯!
「ボス級の邪神の大盤振る舞いですか……」
圧倒的な巫女服少年の実力を前に、アイは静かに覚悟を決めた。
この戦い、色々な意味で負けられない。BL本は楽しませてもらったが、しかし同様の展開が現実となった場合、大切ないちごの、主に尻の貞操が奪われてしまう。
「アハハハ! 今度はキミが相手かい? でも……何人で来ても無駄だよ、無駄!」
巫女服少年が、今度はアイに信者達を嗾け、強引に抑えつけさせた。その上で、彼女もまた巫女服に着替えさせると、巫女服少年は改めて尋ねた。
「さて……それじゃ、ボクのお願い、聞いてくれるかな? キミ、あの子のこと、どう思ってるの?」
全てを見透かしたような視線で射抜きつつ、巫女服少年がアイに問う。勿論、アイにとって答えはひとつなのだが、しかし本人を前にして口にするのは恥ずかしく、つい言葉を濁してしまった。
「ええっ、ど、どうって……も、もちろん、いつもお世話になって……きゃ、きゃああっ!」
「あはっ♪ 残念、ハズレだね。嘘つきな悪い子には、ボク特製の『触手巫女服』でお仕置きだよ!」
楽しそうに笑う巫女服少年だったが、アイにしてみれば、堪ったものではない。巫女服の裏に、びっしりと生えた無数の触手。それらが一斉に動き出し、アイの敏感な部分を弄ったり、先端で吸い付いたりして来たのだから。
「あ、あんっ! そんなとこ、だめで……い、いちごさんにも……されたことないのに……ぁぁぁっ!!」
快感と恥ずかしさが同時に襲い掛かり、アイは戦うどころではなくなってしまった。三者三様、巫女服少年に虐められ、いちご達は瞬く間に大ピンチに陥ってしまったのである。
●敵も味方も素っ裸!
歪んだ超次元の渦の中、ドM信者に押さえつけられ、巫女の鞭で打たれながら、いちごは凄まじく焦っていた。
「アハハハっ! それっ、もう一発! 今度は胸じゃなくて、お尻に行こうか?」
「ひゃぅっ! い、痛いです! ア、アイさん、アイリスさん、助け……」
アイに助けを求めるも、二人は既に信者や触手の魔の手に堕ちている。それぞれ、いちごを助けるどころか、むしろ自分達が助けて欲しいくらいであろう。
「ひぃっ! ど、どこに入って来て……や、やめ……んぅぅぅっ!!」
「ぁぁ……ひゃんっ! そ、そんなところまで……お願い、やめてぇぇぇっ!!」
胸元や袴の裾から触手に入り込まれ、果ては口の中に先端を突っ込まれ、アイリスは闇落ち一歩手前! アイはアイで、相変わらず触手服に虐められており、同じく精神が限界だ。
このままでは、遠からず全滅してしまう。この状況を打破できるのは自分しかいないと、いちごは尻を鞭で打たれる痛みを堪え、強引に信者達を振り切って脱出した。
「アイリスさん、今、助けます!」
まずは近くにいたアイリスの下へ向かい、触手から助けようと試みる。だが、お楽しみタイムを邪魔された触手のヘイトは、当然のことながらいちごにも向かい。
「ひゃぁっ! ちょ、ちょっと、だめです! なんで、私までぇっ!?」
アイリスを助けるどころか、反対に触手に襲われてしまう始末。ならば、せめて巫女服だけでもなんとかしようと手を伸ばすも、勢い余って巫女服を脱がせてしまい、おまけに転んだ拍子に胸の上に手を突いてしまった。
「ああっ、すみません!?」
「きゃぁっ! ちょ、ちょっと! どこ触ってるんですか!?」
助けるどころか、むしろ被害を拡大させている気がするが、それはそれ。こうなったら、もうヤケクソだ。触手巫女服に襲われているアイを助けるためにも、敵味方関係なく、巫女服を全て始末してやる!
「ふんぐるいふんぐるい……全てを喰らう形なき我が眷属よ!」
侵食溶解液を放つスライムを、特大級のサイズで召喚するいちご。瞬間、辺りは一面、スライムの海と化し、それらを浴びた者は全て、着ている服を溶かされて。
「んんっ! そ、それ以上はもう……って、あれ? いつの間にか、巫女服が消えて……って、きゃぁぁぁっ!!」
触手巫女服からは解放されたが、その代わりに全裸となってしまったアイが、慌てて胸元と股間を手で隠しながら悲鳴を上げ。
「あー! いちごさんがやっぱり被害拡大させてますっ!? なんで私までエロトラブルに巻き込まれるんですかー! う、うわーん! また見られたー! お嫁にいけませんー!!」
同じく、服を全て溶かされた挙句、未だ胸に手を置かれたままのアイリスが、本気で顔を赤くして泣き始めた。
「……申し訳ありません。でも、あの巫女を倒すには、これしか……」
弁解するいちごだったが、アイリスの胸に手を置いたまま言っても、説得力の欠片もない。だが、あられもない恰好にされたのは、敵も同じ。全裸に剥かれた信者達は喜んでいたが、巫女服少年は別だった。
「く、くそっ! まさか、こんな自爆技を使って来るなんて! み、巫女服が消えて、ボクの呪力が……」
パワーソースの一部を失い、完全に弱体化した巫女服少年。攻めるなら今だ。そう判断し、アイリスは涙を振り絞って巫女服少年へと指先を向け。
「うぅっ、もう許しません! 全ては、あなたが悪いんです!」
次元を貫いて降り注ぐ天からの光で、巫女服少年を容赦なく焼き払う。哀れ、何の防具もない状態では、さすがのドS巫女も単なる全裸の少年に過ぎず。
「うぎゃぁぁぁっ! 熱い! 熱い! 熱ぃぃぃぃっ!!」
アイリスによって裁きの光を連射され、そのまま消し炭となって消滅した。
「はぁ……はぁ……。か、勝った……」
肩で息をしながら、ガックリと崩れ落ちるアイリス。気が付けば、周囲の信者達も消えている。が、勝利の代償として、この場にいる全員の服は溶けてなくなっており、それぞれ生まれたままの姿になっていた。
こんな状態で、新たに現れるであろう巫女服少年を撃破するのは困難だ。1人しか倒せなかったことを悔やみつつも、いちご達は主に自らの恥ずかしい恰好を隠すため、グリモアベースへ一時撤退するのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
アリス・セカンドカラー
おっとー、せめて一柱は道連れにしないと格好がつかないわね。アストラルプロジェクションでぼろぼろの身体を無理くり操って、目立たないようこっそりと思わず踏みつけたくなるような体勢で誘惑しておびき寄せましょ。視覚に訴えるものだから、角度的に一番近くの一柱だけにしか効果はないはずよ。
で、踏んできたら自爆(念動力/破壊工作/衝撃波/爆発属性攻撃/地肉を細胞の1片まで誘導弾にして一斉発射)☆
ま、ボス格に自爆が無駄死にはお約束。だが、今の私はアストラル領域に意識が拡散しているので肉体はいらぬ。踏んできた一柱に取り憑き目立たないよう内側からじっくりことこと念動力/大食い/盗み攻撃で生命力吸収な暗殺をしかけるわ
●執念
混沌とした空気の漂う超次元の渦の中。
新たに現れた巫女服少年は、そこに倒れているボロ雑巾のような影を見た。
「……あれ? もしかして、これが次の相手なのかな?」
既に誰かに虐め倒されたのか、なんとも酷い姿にされている。中古品はいただけないが、しかしこれしか敵と思しき者がいない今、とりあえず虐めてみるかと近づいたのだが。
「おっとー、せめて一柱は道連れにしないと格好がつかないわね!」
なんと、倒れているとばかり思われた影が、唐突に叫んでニヤリと笑ったではないか!
「なっ……キミ、まだ動けたのか!?」
突然のことに、巫女服少年の反応が一瞬だけ遅れた。それこそが、倒れていた影の正体、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)の狙いだった。
その身体を足で踏まれた瞬間、アリスは盛大に自爆した。細胞の1片まで残らず爆破し、誘導弾に変えてして一斉発射! この手の自爆技は自分への反動が大きい割に、強敵相手には効果が低いのが欠点だが……しかし、そこはアリスも織り込み済みだ。
今の彼女は、肉体がアストラル領域……要するに、精神とか精霊だけの世界に拡散している状態である。故に、肉体などなくても行動に支障はないし、そもそも爆破したのはユーベルコードで生成した自分の分身体に過ぎないものだ。
「く、くそっ! いったい、何が……」
盛大に咳き込みながら煙を払う巫女服少年だったが、そこで大きく息を吸ってしまったのが間違いだった。空気と同時に、アストラル体になったアリスまで吸い込んでしまい、体内に侵入されてしまったのだ。
「……っ!? ぐぅ……がはっ! こ、これ……は……」
胸元を押さえ、苦しそうに蹲る巫女服少年だったが、もはや完全に後の祭である。肉体に憑依され、内部からじわじわと生命力を削られてしまえば、もはや抗う術などない。
「そ、そんな……馬鹿……な……」
信者を呼び出す暇もなく、巫女服少年は崩れ落ち、そのまま闇の中へと溶けて行く。死体蹴りなどしなければ良かったと思った時には手遅れであり、彼の姿は、やがて悠久の闇の中へと消滅した。
後に残されたのは、少年の身体から離脱したアリスの精神体のみだ。それは光の粒子になって集結すると、やがて再び肉体を構築し、元のアリスの姿へ戻って行く。
「うふふ……まあ、本気を出せば、こんなものよ♪」
少年に圧勝したアリスが、楽し気に笑った。渦の奥からは新たに別の巫女服少年が現れようとしていたが、今のアリスは何を相手にしても、なぜか負ける気がしなかった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『『変態紳士』ブルマニア』
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POW : 【武】ブルマァインパクト!!
【名状し難きブルマ】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 【龍】湿ったブルマを……抱きしめる!
【湿ったブルマを抱きしめる】事で【興奮が限界突破してドラゴブルマニアン】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 【魔】ブルマジック・バースト!!
戦闘力のない【戦場に、ブルマ強制装備波動を放つブルマ】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【戦場のブルマ者全員の、ほど良い生命力吸収】によって武器や防具がパワーアップする。
イラスト:カス
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ポーラリア・ベル」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●みこみこフュージョン☆変態爆誕!
超次元の渦に乗りこんで来た猟兵達の手によって、数名の巫女服少年達が撃破された。
このまま戦っても各個撃破されるだけだろうと判断したのか、少年達は一ヶ所に固まると、示し合せたように手を繋ぎ。
「こうなったら、ボク達も本気を出すしかないようだね」
「この姿を人間如きの前に晒すなんて、屈辱だけど……仕方がない!」
口々に呟きながら、彼らの姿が邪悪な光へと飲み込まれて行く。やがて、それらは全てが一つに重なって……強大な余剰エネルギーを放出し、中から新たなる邪神が姿を現した。
「ふぅ……ようやく、この姿に戻れたわぁん♪」
邪光の中から現れた存在。その姿を前にした猟兵達は、思わず言葉を失った。
「んふふ……力が漲って来るのが感じられるわねぇん♪ やっぱり、ブルマこそ最高のパワーソースねぇん❤」
そこにいたのは、体操服とブルマを纏った、しかし筋肉質でダンディなオッサンだった。
しかも、何故か喋り方がオネェ調! どこからどう見ても、頭の先から足の先まで、変態野郎待ったなし!
いったい、何をどう間違えれば、男の娘巫女を融合させて、こんなゲテモノになるのだろうか。だが、頭で考えてはいけない。コイツは人知を超えた邪神の、あくまで仮の姿でしかない。しかも、先程の巫女服少年達など比べ物にならないぐらい、色々な意味で強敵だ。
猟兵1人につき、巫女服少年を1人ほど倒していれば、この変態も大した相手ではなかったかもしれない。だが、実際に倒せた巫女服少年の数は、戦いに馳せ参じた猟兵達の数と比べても少なめだ。故に、彼らはそこまで大幅なパワーダウンもなく、変態ブルマ紳士へと覚醒してしまったのだ。
全身から迸る謎のブルマジックパワー! 一撃でやられることはないにしろ、コイツの攻撃を直撃で食らえば、大ダメージは間違いない。耐えられて1発、それ以上は身の危険が伴い、この空間に突入した際に読まされた、BL本のような展開になること待ったなし!
この戦い、絶対に負けられない。未だ前哨戦であるにも関わらず、特に一部の猟兵達は、覚悟を決めてブルマ紳士との戦いに挑むのであった。
アリス・セカンドカラー
あらやだ、お得意様に似て物凄く親近感♡
指定UCで星辰界(アストラル界)そのものになってブルマ纏った分身を具象化。たくしあげでブルマを晒し魅了(誘惑/精神攻撃/催眠術)しておびき寄せてブルマ御奉仕よ♡
ブルマごしでもわかる紳士の御立派様な紳士を大食いでブルマごと咥えこんで自ら串刺しにされるわ。具象化したブルマは伸縮性抜群だから破れることなく紳士を包み私の中に導くでしょう。
早業の御奉仕テクで紳士のマグナムをクイックドローさせて零距離射撃を最奥で受け、大食いな念動力による盗み攻撃でエナジーを搾り取るわよ♡ついでにサイキック媚薬(念動力/毒使い/マヒ攻撃)も注入♪
皆の態勢が整うまで時間稼ぎ兼弱体化狙いよ
エイル・ヒルドル
恋人の玲(f16697)と親友のヘザー(f16748)と一緒に行動よ。
なんてヤバそうなムキムキ…あのモッコリ…対象が男なのが幸いね……あ、でも玲が……ああ、ダメよエイル考えちゃダメ!恋人でそんな妄想しちゃダメぇ!
ってヘザー!?囮になるつもり!?
イイわ、ならアタシが全力で決めたげる!
ヘザーに敵が気を取られている隙にフレイムカードを設置して罠を張り巡らせ、残像を残しながら肉薄して炎属性を纏わせた渾身の流星脚を二回攻撃で蹴りつける。
危険は第六感や野生の勘で察知して、咄嗟の一撃で魔剣を斬り払い防ぐか地形を利用して回避するのよ!
玲、ここからは任せるわ!決めちゃいなさい!
ヘザーももう一撃、いっくわよー!
ヘザー・デストリュクシオン
仲間の玲くん(f16697)と親友のエイルちゃん(f21735)と一緒。
なんか…強そう。いろんな意味で。
こんな変な人、野放しにできないの!ぜったい壊す!
わたしの兎の幻惑で敵を誘惑して足止めして、その間に玲くんとエイルちゃんに攻撃してもらうの。
…あ。わたし、男の子になったの。やっぱりそういうのなのね。
え?ほんとは男の子だったのかって?
いや、これはげんか…そう、これがわたしの真の姿なの!
なんか敵がコーフンしてる?
ちょっと、変なことしないで!やめっ…いやああ!
足止め後はわたしも全力で攻撃するの。
ぜったい壊す!!
…だいじょうぶ、泣いてないの。これで男の人たちを守れたから、いいの…おふろ入りたい…。
雨音・玲
エイル(f21735)とヘザー(f16748)と参加
うげぇ…気持ち悪さが倍増だな!!
精神ダメージは、さっきの巫女の方が断然マシだぞ!?
(まぁ信者がどっこいどっこいなのは置いとくけど)
ん!?ヘザー?いつもと目の色が変わってる?
新技か?
おぃおぃ状況さらに悪くなって無いか!?
あぁぁもぅ!どうなっても知らねぇぞ!!
『火炎ノ支配者』を使用、炎を纏った姿に変わり
エイルの攻撃に合わせ
(早業+戦闘知識+属性攻撃+吹き飛ばし)
最高速で肉薄、炎を纏わせ体重とスピードを乗せた拳を叩きつけ吹き飛ばします
(野生の勘+咄嗟の一撃+武器受け)
攻撃を払いのけながら回避します
近寄るんじゃねぇよ!このド変態がぁ!
燃え尽きろ!
●最狂、最悪の変態紳士
巫女服少年が集結し、超次元の渦より爆誕したブルマ紳士。しかも、ただのブルマ紳士ではない。
「あらぁん、随分とイケメンな人がいるじゃなぁい? あなたの履いたブルマ、是非ともくんかくんかさせて欲しいわぁん❤」
見た目はダンディ、身体は筋骨隆々でありながら、その本質は紛うことなきオカマでオネェ! しかも、イケメン男子とブルマを愛する、紛れもないガチホモのド変態!
「うげぇ……気持ち悪さが倍増だな!! 精神ダメージは、さっきの巫女の方が断然マシだぞ!?」
あまりに酷過ぎる敵の姿と嗜好に、雨音・玲(路地裏のカラス・f16697)は早くも込み上げる吐き気を堪えるので精一杯だった。
UDCアースの邪神は時に冒涜的な姿や言葉で関わった者の精神を破壊するという。だが、はっきり言って、これはない。確かに、全国の腐ったお姉様や、男でありながら乙女の心を持ってしまった者達に対しても冒涜と呼べる存在だったが……だからといって、この属性の盛り方はないだろう。
「なんか……強そう。いろんな意味で。こんな変な人、野放しにできないの! ぜったい壊す!」
早くも色々な意味で恐怖と危機感を感じ、ヘザー・デストリュクシオン(白猫兎の破壊者・f16748)は、初っ端から殺気全開の殺る気満々! こんな変態、放置しておいたらそれだけで、主にいたいけな少年や青年の精神が、次々に汚染されてしまう。
「なんてヤバそうなムキムキ……。あのモッコリ……対象が男なのが幸いね……。あ、でも玲が……ああ、ダメよエイル考えちゃダメ! 恋人でそんな妄想しちゃダメぇ!」
そんな中、何故かエイル・ヒルドル(高速剣のエイル・f21735)は、玲がブルマ紳士に襲われる光景を妄想し、勝手に顔を赤くして悶えていた。
正直、玲からすれば、こんな妄想は絶対に現実化して欲しくない。この空間に転送される際に、半ば強引に読まされたニッチ過ぎる内容のBL本。それの主人公と同じ目に遭わされるくらいなら、いっそのこと死んだ方がマシである。
「んふふふ~、あなた達、覚悟はいいかしらぁん? 言っておくけど、アタシは強いわよぉん♪」
無駄に股間を強調させるポーズを取りながら、ブルマ紳士が妖艶な笑みを浮かべて来る。
うぇっ、もどしそうだ!
まだ戦いにもなっていないというのに、視覚に訴える姿だけで、これほど破壊力のある存在とは!
これは、いよいよ後がなくなってきた。見た目だけでヤバ過ぎるのだから、まともに攻撃を食らったら、どんな目に遭わされるか分かったものではない。
もっとも、そんな最狂最悪のド変態を前にしても、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)だけは、何故か平然とした様子だった。
「あらやだ、お得意様に似て物凄く親近感❤」
いや、あんたのお得意様、どんな人なんだよ。こんなガチホモでド変態なブルマ紳士と同類とか、それって既に人間の域を超えているのでは!?
なんとも異様な空気が流れる中、ついに始まる第二ラウンド。未だ本気を出していないとはいえ、それでも十分に強大な力を持つ変態紳士が、その極限まで鍛え抜かれた変態性と、ブルマジックパワーを滾らせて、猟兵達に襲い掛かって来た!
●変態、大暴走!
溢れ出す変態パワーを全開にして、突撃して来る変態紳士ブルマニア。マッチョでダンディで、しかしオカマ! そしてブルマ愛好家という謎のド変態邪神に対し、最初に仕掛けたのはアリスだった。
「さあ、こっちにいらっしゃい。そのブルマの下にある、御立派なものを味わいたいわ❤」
自身は実態のないアストラル体になりつつ、ブルマ姿になった多数の分身を具象化させる。その上で、誘き寄せて御奉仕しようとしたのだが……しかし、ブルマニアの反応は、彼女の予想とは少しばかり違っていた。
「あらぁん、可愛い子達ねぇん♪ でも、残念だわぁん。アタシ、女には興味ないのよぉん」
自分の同志としてなら仲良くなれそうだが、しかしお色気はいただけない。そう言って、ブルマニアはアリスの分身達を一瞥すると、この中で唯一の男である玲に視線を定めた。
「げぇっ!? やっぱ、狙いは俺かよ!!」
背筋に悪寒が走り、玲が思わず後ろに下がった。その間にも、ブルマニアは己の歪んだ欲望を果たすべく玲へと距離を詰めて行くが、面白くないのはアリスである。
「ちょ、ちょっと! 目の前にこれだけブルマ美少女がいるのに、1人も食べに来ないとか、正気なの!?」
そう言って懸命に誘惑を試みるも、残念ながらブルマには全く相手にしなかった。
なぜなら、彼……いや、この場合は、彼女と言った方がいいのだろうか? とにかく、ブルマニアはオネェであるが故に、女には全く興味なし!
BL本の内容からも分かる通り、『自らブルマ女子に扮する』ことや、『ブルマ姿の男の娘を犯す』ことが大好きな、単なるブルマ好きの変態を越えた変態だったのだ!
変態であれば、誰もが女体に靡くと思うな。そんな格の違う変態力をまざまざと見せつけ、ブルマニアは玲へと一直線!
「や、やめろ! これ以上、こっちに近づくな……ん!? ヘザー? いつもと目の色が変わってる……新技か?」
だが、そんな大ピンチの最中、玲はヘザーの瞳の色が、普段とは違っていることに気が付いた。
その瞳は、まるで血のような真紅であり、さながらアルビノウサギを思わせる。そんな彼女の瞳が見せるのは、対象が望む形での幻覚だ。
「……ってヘザー!? 囮になるつもり!?」
最狂の変態を前に、躊躇いなく囮を申し出たヘザーの行動に、エイルは驚きを隠せなかった。
こうなったら、こちらでも可能な限りのフォローを行い、最後は速攻で決めるしかない。もっとも、そんな玲やエイルの考えなど全く関係ないとばかりに、ブルマニアは目の色を変えて、今度はヘザーに突撃した。
「あらぁん、こんなところにも、可愛らしい男の子がいたわぁん❤ あなた、本当は男だったのねぇん❤」
「え? ほんとは男の子だったのかって? いや、これはげんか……そう、これがわたしの真の姿なの!」
どうやら、ブルマニアからは、今のヘザーが男に見えているようだった。その、あまりの迫力に一瞬だけ本音が漏れそうになるヘザーだったが、そこはグッと堪えて言葉を飲み込んだ。
とにかく、今は少しでも玲からこの変態を引き離さなければならない。が、そんなヘザーの言葉を聞いたブルマニアは、更に股間を滾らせながら、今度はヘザーへ一直線!
「見た目は女だけど、真の姿は男……つまり、あなたは『男の娘』なのねぇ! た、堪らないわぁん❤」
そう、ブルマニアは、単なるブルマ好きのガチホモ変態紳士ではなかった。BL本の内容にもあった通り、彼が大好きなのはブルマ男子! より具体的に述べるのであれば、ブルマを履いた『男の娘』なのだ!
「あぁ、もう我慢できないわぁん❤ いっくわよぉぉぉっ! ブルマジック・バァァァストォォォッ!!」
恐ろしく気色の悪いセクシーポーズを決め、ブルマニアが戦場に新たなるブルマを召喚する。そのブルマが放った波動がヘザーを直撃した瞬間、彼女の服装がブルマニアと同じ、ブルマ姿に変身した。
「えぇっ!? ちょっ……な、なにこれぇっ!?」
いきなりブルマ姿にされ、戸惑うヘザー。しかし、その程度でブルマニアは止まらない。そのまま自分のブルマを脱いでヘザーに近づくと、今度はそれを、情け容赦なく頭の上から被せてしまったではないか!
「ちょっと、変なことしないで! やめっ……いやああ!」
あまりに酷過ぎる攻撃を食らい、ヘザーは泣きながら悲鳴を上げた。
ああ、これは酷い。あんまりだ。よりにもよって、変態紳士の履いていたブルマを、自らが被らされることになってしまうとは。
こんなことなら、胸や尻にセクハラされた方が、まだマシだ。しかも、なんかこのブルマ、妙に生温かい上に、しっとりした感触になっているし。
「はぁ……はぁ……随分、イイ格好になったじゃなぁい? それじゃ、これはアタシが貰って行くわねぇん❤」
そう言うが早いか、ブルマニアはヘザーの履いていたブルマを強引に奪い取り、それに頬ずりし始めた。これでへザーが女だと分かればショックを受けそうなものであるが、しかし今の彼女はブルマニアには男にしか見えないため、むしろ元気を与えてしまっていた。
ちなみに、ブルマニア自身の下半身だが、別に露出などはしていなかった。どうやら、筍の如く、脱いでも脱いでも新たなブルマが下から現れる仕様になっているらしい。
「へ、ヘザー!? この変態! なんてことすんのよ!!」
完全にブチ切れたエイルがブルマニアに蹴りを食らわせようとするも、ブルマニアはそれを軽々と避ける。見れば、ヘザーから奪ったブルマを握り締めている彼の背中からは、いつしかドラゴンを思わせる巨大な翼が生えていた。
これぞ、湿ったブルマを握り締めることによって発動する、伝説のドラゴブルマニアン形態だ。この姿になった以上、ブルマニアのパワーとスピードは最大モード! 並の猟兵であれば、肉眼で追うのがやっとなくらい、とんでもない速度で動き回る!
「来るわよ、玲! なんとかしないと、次はあなたが犠牲になるわ!」
「んなこと、分かってるって! ってか、何気に恐ろしいこと、サラっと言うな!」
凄まじいスピードで肉薄するブルマニアを前に、エイルが玲に叫ぶ。玲は玲で、敵の接近は分かっていたが、しかし未だに頭が追い付かない。
「あぁぁもぅ! どうなっても知らねぇぞ!!」
だが、ここで変態の相手を恋人に任せて逃げ出したとあれば、それは末代までの恥じだろう。
気合いを入れ、玲もまた自らの身体を炎で覆い、ブルマニアを迎撃すべく拳を構える。自らの尊厳が、あのブルマによって破壊されるよりも前に、変態紳士を欠片も残さず焼き尽くすために。哀れな犠牲となってしまった、ヘザーの仇を討つために。
●変態、逆凌辱!?
湿ったブルマを握ることで、ついに本気を出したブルマニア。圧倒的なパワーとスピードを誇る変態を前に、玲とエイルは思わぬ苦戦を強いられていた。
「オホホホ! アナタ達の力は、そんなものなのかしらぁん?」
「くっ……ちょこまかと! 避けるんじゃないわよ!」
繰り出されるエイルの蹴りを、ブルマニアは余裕の表情でかわして行く。ならば、と玲が続けて殴り掛かるも、お互いに加速した状態では、やはり地力が上な者の方が一歩上手だ。
「うふふ、やるじゃなぁい、坊や。アタシも、ますます興奮してきちゃったわぁん❤」
玲とのバトルでより興奮状態になったのか、ブルマニアの視線は、もはや彼だけに注がれていた。
この戦い、一瞬でも油断したら最後、尻の貞操と人間としての尊厳を奪われる。そんな緊張が玲の精神を疲弊させ、想像していた以上に早く、気力と精神力を擦り減らして行く。
「んぐぐ……な、なんで……外れないの……このブルマ……」
そんな中、ヘザーは顔面に張り付いたブルマを外そうと必死になっていたが、しかし全く外れない。ブルマニアが召喚したブルマの放つ波動により、強制装着が発動しているのだから、当然だ。ブルマを『装着』するのであれば、なにも履く必要はないというところが、ブルマニアの変態性を表しているようでキモ過ぎる。
(「さすがに、このままだとマズいわね。こうなったら……わたしが直々に、あの変態紳士の脳みそを弄ってやろうじゃない!」)
他の猟兵達が苦戦する中、アストラル体になっていたアリスも覚悟を決めた。実態がないとはいえ、それでも体内に入るのであればオッサンよりも美少年の男の娘が良かったのだが、仕方がない。
興奮して周りの見えなくなっているブルマニアの内部に入り込み、アリスは体内から精神攻撃を仕掛けることで、ブルマニアの股間に欲望パワーを集中させた。
「ン、ンホォォォッ! 何かが込み上げてくるわぁん!!」
それにより、いよいよ限界近くまでハッスルしてしまうブルマニアだった。そのまま欲望に任せて玲に襲い掛かろうとするが、それを阻止すべく、無数のアリスの分身体が、一斉にブルマニアへと襲い掛かった。
「なっ……ちょ、ちょっと、なんなのよ、アンタ達! アタシの邪魔をするっていうの!?」
玲への変態行為を邪魔されて、途端にブチ切れるブルマニア。そのブルマを脱いでは丸めて口の中に突っ込み、あるいは強引に被せることで窒息させ、次々に分身体を撃破して行く。
これこそが、ブルマの『武』である『名伏し難き』ブルマ攻撃! まあ、確かに変態紳士の履いていたブルマなんぞで窒息させられるとなれば、名も伏せたくなるというものだ。
しかし、それでもアリスは諦めなかった。なにしろ、分身体は無尽蔵にいるのだ。やがて、数の暴力にてブルマニアの足を捕えると、そのまま引きずり倒して四肢を取り押さえ、拘束した。その上で、新たな分身体が、ブルマの上からブルマニアの股間にパイルダーオン!
「あはっ❤ やっぱり見立て通り、最高ね♪」
「い、いやぁぁぁっ! やめてぇぇぇっ! 気持ち悪いわぁぁぁ!!」
変態紳士の上で笑みを浮かべる美少女と、涙を流して悶える変態紳士。
えっと……いったい、これはどういうことですか? 普通だったら、構図が逆じゃありませんか?
「うげ……な、なんだ、ありゃ?」
「冒涜的って……こういうことを言うの?」
玲もエイルも、目の前の光景にドン引きしたまま動かない。当たり前だ。美少女に攻められて悶え苦しむガチムチ変態親父など、誰が見たいと思うものか!
「ぁぁぁぁ……いやぁぁぁっ! なんか来ちゃう……なんか来ちゃぅぅぅっ!!」
限界を迎え、ブルマニアが吠えた。
何度も言うが、この台詞は変態紳士から出たものである。だが、美少女が叫べばエロさ200%な台詞も、変態紳士の口から出れば、キモさ200%に早変わり!
「うふふ……ごちそうさま❤」
満足そうな表情で離れるアリスの分身体。だが、あまりにショックが激しかったのか、ブルマニアは未だ動こうとしない。
「……ハッ! そ、そうだ! 今よ! 今がチャンスだわ!」
「あぁ、分かってる! あの変態め、ブッ飛ばしてやるぜ!」
この好機を逃してはならないと、エイルが一気に駆け出した。玲もそれに続く。ちなみに、ヘザーは未だ顔面のブルマと格闘していたが、どう頑張っても外れそうにないので、とうとう脱ぐのではなく強引に破り捨てていた。
「アタシの脚で蹴られるなんて、アンタ幸せね!」
まずはエイルが、炎を纏った強烈な蹴りをお見舞いする。その一撃で吹っ飛んだブルマニアを、待ち構えるのは玲とヘザーだ。
「玲、ここからは任せるわ! 決めちゃいなさい! ヘザーももう一撃、いっくわよー!」
追い討ちとばかりに、再び後ろから蹴り飛ばすエイル。それに合わせ、ヘザーもまた全力で猫爪の引っ掻きをお見舞いし。
「近寄るんじゃねぇよ! このド変態がぁ! 燃え尽きろ!」
最後は、玲の燃え盛る拳が、ブルマニアの顔面に炸裂した。
「ぶるっぱぁぁぁぁっ!!」
眼鏡を割られ、盛大に吹っ飛んで行くブルマニア。幸か不幸か、その先に置かれていたのは、エイルが仕掛けておいた火炎罠。
「ほげぇぇぇぇっ!!」
着地と同時に罠が起動し、変態が炎に包まれて行く。華麗なる連携により大ダメージを負わせることに成功したが、しかしその代償も少なくなかった。
「だ、大丈夫か、ヘザー……?」
「そ、その……さ、災難だったわね」
玲もエイルも、犠牲となったヘザーにかける言葉がなかった。なんというか、物凄く申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「……だいじょうぶ、泣いてないの。これで男の人たちを守れたから、いいの……おふろ入りたい……」
涙を堪え、ヘザーはあくまで気丈に振る舞っているが、本心としては早々に邪神を討伐し、一刻も早く帰って風呂に入りたかった。
「……はぁ……はぁ……。や、やってくれるじゃない……アナタ達……」
そんな中、爆炎の中から全身を黒焦げにした変態紳士が、ゆっくりと姿を現した。
敵は既に満身創痍。だが、それでも瞳の中に宿る変態の魂は、未だいたいけな少年の貞操を狙い、最後まで諦めていなかった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
鬼鼓・夜行
ほう?世の中にはこのようなモノもあるのかえ?びーえる……衆道ものかの?ともあれ、これをわらわの長編シリーズ『淫魔百鬼夜行抄』に取り入れればさらなる発展が見込めるじゃろう。
これはまた強烈なキャラじゃの、だが、新たな怪異のネタとして良いかもしれぬな。ところでブルマとはなんじゃ?予備がある?穿けばこの本のようなことを?よかろう。体験が著作にリアリティーを生むのじゃ。
おっとユーベルコヲドを使うのは最後にしてもらえるかえ?わらわは弱い、いきなり潰れてはそちも楽しめぬじゃろ?
淫蕩なる妖怪変化の特性でより紳士好みに変化し、性魔術(高速詠唱)で出来る限り紳士の精を搾り取るのじゃ。夜伽勝負なら五分五分かの?
アリス・セカンドカラー
変態紳士や汚っさんやきもオタは寄生先のメインなので嫌悪感はまったくないわよ☆むしろかわいく思います、ペット感覚で。
それはそれとしてまったく興味を抱かれないのは業腹なので、今度は寄生触手まーら様を分身の股間に具象化するわ。で、念動力/精神攻撃/盗み攻撃/ハッキング/封印を解くで認識改変して私を男の娘だと誤認識させ、その上で嗜好をブルマ男の娘に掘られたいに改変するわ。四つん這いで掘られるのが紳士の攻撃の型だと一時的に誤認識させるのよ。
脳のバグが解けて紳士に反撃されるのが先か、気合いで抜かずの連戦に持ち込んで紳士を逝かせるのが先か。狭い隙間に入り込む特性とトンネル掘りの技術で紳士の穴を責めるわよ♡
彩波・いちご
【恋華荘】
…これ、どう考えても私が狙われますよ、ね…?
ものすっごい悪寒を感じながら現場に戻りましたが
「ひぃぃ?!」
狙われてます、狙われてますよね、完全にぃ?!
さすがにブルマはちょっとぉ…いやああああ?!
履かされてしまいました
アイさんアイリスさんのブルマ姿まで目の当たりに…はみパンしてますし(汗
しかも私だけ抱きつかれたりスリスリされたり…ぞわわわ
気持ち悪い…
「いい加減に…してくださいい!!」
【異界の憑依】で下半身をスライム状に変化させてやります
こうなったらもうブルマなんか履けませんからねっ!
え、脱げたブルマの……匂い嗅がないでぇぇ?!
この変化したスライムでブルマ溶かしてあげますーうわーん
アイリス・ヴォルフェルト
【恋華荘】
着替えてきて武器も鎧も万全っ!
これなら次の邪神がなんだろう……と?
え、あ、アレが邪神?
うぷっ、きもちわるい。直視できない。こ、これが邪神の狂気っ
あっ、いちごさんが狙われて!
いちごさんを庇って前に出て盾を構えて【無敵城塞】です!
私は守護騎士、皆の盾です!た、例え直視出来なくても護るぐr……きゃぁっー!?
う、うそっ。ブルマとかいう履き物なんかで私の護りが崩されるなんてショックっ!?
って、何時の間にかまた鎧剥かれて今度はブルマってやつを履かされてますー!?
うぅ、なんか食い込んでて違和感が(くいくいとブルマを指で位置修正)
あぁっ、私が守り切れなかったから、いちごさんがなんか酷い目にっ!
アイ・リスパー
【恋華荘】
いちごさんを意識中
「うう、さっきは酷い目に遭いました……
こ、今度こそは負けませんからねっ!」
って、なんですか、この変態……こほん、変な趣味の人はっ!?
うう、なんか怖いので接近せずに距離を取って戦いましょう……
【チューリングの神託機械】で電脳空間に接続。
万能コンピュータにアクセスして情報処理能力を向上させます。
そして【アインシュタイン・レンズ】で重力レンズを生成。光を収束させて敵を攻撃です!
「やりましたかっ!?」(禁句
ですが、ブルマ強制装備波動によって、体操着ブルマの格好に変えられてしまいます。
「へっ、な、なんですか、この格好っ!?」
さらに、いちごさんの前ではみパンさせられるのでした。
●恐怖のブルマジック・ワールド
先の戦いで巫女服少年に散々な目に遭わされた、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)、アイリス・ヴォルフェルト(守護騎士・f15339)、そしてアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)の3人。
彼らは再び、この異様な超次元の渦の中へ、服を着替えた上で舞い戻っていた。ちなみに、再転送の際には再び例のBL本を読まねばならず、戦う前から気力が二重に削られた。
「うう、さっきは酷い目に遭いました……。こ、今度こそは負けませんからねっ!」
「着替えてきて武器も鎧も万全っ! これなら次の邪神がなんだろう……と?」
そして、到着するや否や、目の前の光景に凍り付くアイとアイリス。気が付けば、巫女服少年達の姿はどこにもなく、代わりに鎮座しているのは、体操服ブルマ姿の変態紳士!
「って、なんですか、この変態……こほん、変な趣味の人はっ!?」
「え、あ、アレが邪神? ……うぷっ、きもちわるい。直視できない。……こ、これが邪神の狂気っ!?」
耐性のない者が見たら最後、それだけで発狂しかねない変態チックな姿。それを見てしまったアイとアイリスは、攻撃しようにも足が竦んで動けない。
「……これ、どう考えても私が狙われますよ、ね……?」
現場に戻るや否や、いちごは物凄い悪寒を全身で感じていた。そして案の定、予想の通り、ブルマ紳士は満面の笑みを浮かべながら、ブルマ片手にいちご目掛けてもう突進!
「あらぁん、可愛い子が来たじゃなぁい♪ さあ、あなたもこのブルマを履いて、一緒にイケないことしなぁい?」
「ひぃぃ!?」
狙われている。これは完全に狙われている。慌てて逃げ出そうとするいちごだったが、大して弱体化もしていないためか、素のスピードでもブルマ紳士の方が上だ。
「も~ぅ、逃げちゃダメよぉ~♪ それとも……アタシにお尻を見せるってことは、誘ってるってことなのかしらぁん?」
「さすがにブルマはちょっとぉ……いやああああ!?」
早くも貞操の危機を感じ、いちごは本気で泣き叫びながら逃げ出した。
冗談じゃない。ブルマ姿にされるだけでも酷いのに、そのまま流れでアーッ!とか絶対に嫌だ。それも、爽やかスマイルなイケメンが相手でさえ嫌なのに、こんなオッサンとアーッ!とか、マジでない!
「あっ、いちごさんが狙われて!」
これは拙いと察したアイリスが、咄嗟に盾を構えて前に出ると、無敵城塞モードを発動させる。
自分は守護騎士。皆の盾だ。相手を直視できずとも、守るくらいはできるはず。そう、思っていたのだが……。
「ちょっと、邪魔よ! 退きなさい、小娘!!」
「ここから先は通しま……きゃぁっ!?」
ブルマ紳士の脱ぎ捨てた、名伏し難きブルマがアイリスの顔面にクリーンヒット!
そのままブルマを被される形で目隠しされてしまい、気が付くと鎧を剥かれ、彼女もまたブルマを穿かされていた。
「う、うそっ!? ブルマとかいう履き物なんかで、私の護りが崩されるなんて……ショックッ!?」
慌てて顔を覆うブルマを脱ぎ捨てるアイリスだったが、自分の姿を見て心を砕かれ、そのままガックリと項垂れた。
無敵城塞モードは、確かにあらゆる攻撃のダメージに対して無敵になる。戦車の砲弾であろうと、果ては淫魔の精神攻撃による快楽攻めであろうと耐えられるはずだが……逆を言えば、ダメージを与えない行動に対しては、全くの無力ということだ。
名伏し難きブルマを被せられたことによる精神的ショックこそ無効化されていたが、それよりもアイリスにとっては、鎧を剥かれてブルマ姿にされたことの方がショックだった。ならば、今度は自分がいちごを助ける番だと、アイが重力レンズを生成し、光を収束させて変態に解き放つ!
「重力レンズ生成。ターゲットロック。光線発射準備完了です」
正直、あまり触りたくないし、直視もしたくなかったので、この攻撃が精一杯。しかし、それでも並のUDCならば、瞬く間に焼き払う程の出力だ。
「やりましたかっ!?」
盛大な爆発が起こったことで、勝利を確信するアイ。だが、彼女は気付いていなかった。光線の直撃を食らった瞬間、ブルマ紳士が『ブルマ強制装備波動を放つブルマ』を召喚していたことを!
「へっ……? な、なんですか、この格好っ!?」
気が付くと、アイもまたブルマを強制的に穿かされて、体操服姿にさせられていた。おまけに、ブルマのサイズが微妙に合っておらず、下着が端からはみ出していた。
「ア、アイさん!? うぅ……なんか、こっちも食い込んでて違和感が……」
同じく、アイリスもブルマのサイズが合っていないのか、位置の修正をしようとするも、却って際どい形に引っ張り上げてしまう始末。そんな彼女達の光景に顔を赤らめ、いちごが思わず目を逸らした時だった。
「アイさん……アイリスさん……二人とも、はみパンしてますし……って、ぎゃぁぁぁっ!!」
「んふふふ~、つっかまえたぁ~❤」
アイリスとアイを振り切ったブルマ紳士が、ついにいちごを捕まえてしまったのだ。
「ちょっ……やめてくださぃぃぃっ! 気持ち悪ぃぃぃっ!!」
抱きつかれたまま頬ずりされ、いちごの全身に鳥肌が立つ。しかし、それでもブルマ紳士は何ら止める素振りさえ見せず、新たなブルマを取り出すと、それを強引にいちごへ穿かせて来た。
「……っ! いい加減に……してくださいい!!」
もう、これ以上は我慢の限界だ。こうなったら、あまり使いたくはなかったが、肉体を変形させてブルマを穿けない形にする他ない!
「ふんぐるいふんぐるい……星海にて微睡む父なる神よ、我、その神髄を宿す現身とならん」
詠唱と共に、いちごは自分の下半身をスライムに変える。これでもう、ブルマなんぞ穿けないはず。そう思ってドヤ顔をするいちごだったが……しかし、変態的な発想では、ブルマ紳士の方が何倍も上手だった。
「あらぁん、いい感じに湿ったブルマねぇん♪ そそるわぁ❤」
なんと、いちごが脱いだブルマを拾い、そのまま匂いを嗅ぎ始めたではないか!
「え、脱げたブルマの……匂い嗅がないでぇぇ!?」
脱いだら脱いだで、結局酷い目に遭ってしまった。こうなったら、変化したスライム状の下半身で、そんなブルマなど溶かしてやる。
「きゃぁっ! なんて勿体ない事を……」
いちごの繰り出すスライム体にブルマを奪われ、溶かされてしまった変態紳士。ついでとばかりに、いちごはブルマニアの穿いていたブルマも溶かしてやったが、1枚目のブルマを溶かしたところで、下から新たなブルマが筍の皮の如く姿を現した。
「残念だけど、アタシのブルマは無尽蔵なのよねぇん❤ でもぉ、そんな身体じゃお楽しみできないしぃ……いっそのこと、スライムを全部飲んじゃおうかしらぁん?」
「え? うひぃぃぃぃっ!!」
あまりに酷過ぎる変態発言に、ドン引きしながら逃走するいちご。
冗談じゃない。いくらスライム体だからといって、こっちの身体を飲み干すとか正気の沙汰ではない。
この紳士、実力だけでなく変態力も桁違いだ。次々とおぞましき妄想が頭の中を駆け廻り、いちごは泣きながら超次元の渦の中を逃げ回った。
●勇者降臨!?
変態相手に、逃げ惑ういちご。そして、ブルマを穿かされたことによるショックで、成す術もないアイとアイリス。
このままでは、変態紳士によって全滅させられてしまう。そんな彼らの様子を遠巻きにしながら、二つの影が乱入する機会を窺っていた。
「ほう? 世の中にはこのようなモノもあるのかえ? びーえる……衆道ものかの?」
「世界は広いからね。変態紳士や汚っさんやきもオタは寄生先のメインだし、わたしも嫌悪感はまったくないわ」
鬼鼓・夜行(淫豪百鬼・f23582)の問いに、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)がサラッと恐ろしい返答を返していた。
「ともあれ、これをわらわの長編シリーズ『淫魔百鬼夜行抄』に取り入れれば、さらなる発展が見込めるじゃろう」
なにやら創作意欲を掻き立てられたのか、夜行は夜行で興味津々! だが、相手が常人の理解を越えた変態である以上、書物にしたところで極々一部のニッチな層にしかウケない気が……。
そんなわけで、まずは実際に関わってみようと前に出る夜行だったが、眼前の変態紳士の姿を見て、改めて驚愕してしまった。
「……これはまた強烈なキャラじゃの。だが、新たな怪異のネタとして良いかもしれぬな」
うん、開始二秒で、速攻の怪異判定です。邪神であることを抜きにしても、変態紳士は存在からして、人間ではなく妖怪変化の類であると認定されました。
「ところでブルマとはなんじゃ? 予備がある? 穿けばこの本のようなことを? よかろう」
それでも、体験が著作にリアリティーを生むのだと、夜行は何ら臆さずブルマニアにブルマを要求した。その上で、彼とアーッ!を承諾するなど、これは勇者以外の何者でもない!
「おっと、ユーベルコヲドを使うのは最後にしてもらえるかえ? わらわは弱い、いきなり潰れてはそちも楽しめぬじゃろ?」
もっとも、いきなり殺される程にアーッ!されては堪らないので、予め釘は刺しておいた。その上で、自らは淫蕩なる妖怪変化の特性で、より紳士好みな男の娘に大変身!
「んふふ~、アナタ、積極的ねぇ? でも、そういうの、嫌いじゃないわぁん❤」
体操服ブルマ姿になった夜行へ、ブルマニアが迫る! このままでは、間違いなくブルマ越しにアーッ!されてしまうが……しかし、夜行には夜行で考えがあった。
(「夜伽勝負なら五分五分かの? 性魔術で、可能な限り紳士の精を搾り取ってやるのじゃ」)
それは、自らの肉体を犠牲にすることさえ厭わない究極の行為!
だが、果たして、その選択が正しかったのか否かは、現時点では誰にも分からなかった。
●狂った世界と悪魔のブルマ
超次元の渦の中、変態紳士の気色悪い叫び声が響き渡り、夜行の苦痛に耐える声が漏れる。ユーベルコードを使うなとは言っておいたものの、それを抜きにしても、変態紳士のアーッ!は凄まじく、留まるところを知らなかった。
(「くっ……な、なぜじゃ……! この男……本当に底無しじゃというのか……!?」)
性魔術で精気を吸い取っているはずなのに、その傍から反対に自分が精気を吸い取られているような感覚が襲って来る。そればかりか、むしろブルマニアはどんどん元気になっているようで、このままでは自分だけが一方的に壊されてしまう。
「あー、これは拙いわね。仕方ないから、ちょっと助けてあげるわよ」
先程、相手にされなかったのが悔しかったのか、今度はアリスも入念に準備をした上で、自らの分体を召喚する。その股間に触手生物を装着させると、アリスはブルマニアの体内にアストラル体としてこっそり侵入し……触手生物を装着した自分の分体を、全て『男の娘』であると認識させた。
「ンホォォォッ! 可愛い子達がたくさんいるわぁぁぁん!!」
見渡す限りのブルマ男の娘を前にして、ブルマニアは更に大興奮! そのまま、力尽き果てる寸前だった夜行を放り出し、アリスの分体の群れに突撃するが……しかし、何故か自ら襲うことはなく。
「あぁ、メチャクチャにしてぇん❤ はやく、アタシを虐めなさぁい❤」
先程とは打って変わって、完全なる受けに徹してしまった。これもまた、アリスの精神攻撃による効果なのだが……しかし、多数のブルマ男の娘と化したアリスの分体に襲われても、ブルマニアの勢いは衰えない!
「ンホォォォォッ! 最高! 最ッ高だわぁぁぁっ!!」
受けに回ったところで色々な意味での強烈さは変わらず、むしろ触手生物の方が、精根尽き果てて枯れてしまう始末。しかも、何故か分体達もグッタリしており、心なしか生命力を奪われているような気が。
「うぷっ……な、なんですか、あれ……。もう、我慢の限界です……」
「だ、大丈夫ですか、アイリスさん!?」
そんな中、変態紳士の名伏し難き集団アーッ!を目撃してしまったアイリスは、発狂寸前になっていた。しかも、何故か彼女も体力まで消耗しており、このままでは本当に倒れてしまい兼ねない。
「あ、そういえばアイさんは……って、えぇぇぇっ! なんで悶え苦しんでるんですかぁぁぁっ!!」
続けて、アイの方を気に掛けるいちごだったが、そこにあったのは、ブルマを押さえて艶っぽく悶えるアイの姿! いったい、何が起きているのか、困惑しながらも、いちごは素数を数えつつ、気持ちを落ち着けて冷静に状況を分析した。
「えぇと……あの変態がブルマを召喚して、アイさんがブルマ姿になって……それから私もブルマにされて、溶かして逃げたら他の人達がブルマで、集団で、おまけにアーッ!で……」
正直、自分でも何を言っているのか分からなくなり、いちごはますます混乱し始めた。が、深呼吸して最初から考え直したところで、思わぬ落とし穴に気が付いた。
「あぁぁぁぁっ! 分かりましたよ、アイリスさん! とにかく、まずはそのブルマを脱いでください! 早く!」
「えぇっ! でも、そんなことしたら下着が見え……」
「だったら、脱がされた鎧を探して穿き直してください! そうしないと、全員、あのブルマ紳士に魂を吸われて死んじゃいますよ!」
いきなりブルマを脱げと言われて困惑するアイリスだったが、死ぬと言われれば仕方がない。絶対にこっちを見るなと釘を刺してからブルマを脱ぎ捨て、その辺に転がっていた鎧を装着し直した。
「……あれ? なんだか、心なしか身体が軽くなったような?」
突然の体調変化に、怪訝そうな顔をするアイリス。しかし、説明は後だといちごは告げ、今度はアイのブルマを脱がしにかかった。
「ん……ぅぅ……そ、それ以上は……吸い取っちゃだめぇ……」
「アイさん、大丈夫ですか? 今、助けてあげ……って、さっきより酷いことになってます!?」
ブルマの端を掴んで悶絶するアイは、既に色々な意味で限界だった。こうなれば荒療治も仕方がないと、いちごはアイリスに、アイのブルマを脱がせてやるよう頼んだが。
「よし、任せて……あれ? な、なにこれ!? なんか、ガッチリ張り付いて取れないんだけど!?」
なんと、アイの穿かされているブルマは、まるで彼女の一部のように、しっかり食い込んで離れない!
ふと、いちごが横を見れば、そこでは変態紳士がアリスの分体達を相手に、おぞましい集団アーッ!を続けていた。それも、底なしの変態パワーで次々と分体達を干からびさせ、その数をどんどん減らして行く。
そして、その向こう側に、いちごは邪悪な気を発しているブルマを見た。
そう、あれが全ての根源であり、変態紳士のパワーソース! ブルマ強制装備波動を放つことによって、アイをブルマ姿にした呪われしブルマ!
あのブルマが戦場に存在する以上、ブルマニアは戦場にいる全ての『ブルマを穿いた者』から生命力を吸収できる。それは別に、強制装備波動によって装着されたブルマでなくとも構わない。つまり……ブルマを穿いたアリスの分隊や、ブルマを穿かされた自分達がいる限り、敵の変態パワーも底なしというわけだ。
「あのブルマさえ破壊すれば……いえ、もう間に合いませんね。アイさん……ごめんなさい!!」
このまま変態の群れを突っ切って、アーッ!に巻き込まれないよう避けながら、邪悪なブルマを破壊するだけの余裕は、いちごにはなかった。ならば、せめて全てのブルマを破壊することで敵のパワーソースを断ってやろうと、スライム化した身体を極限まで伸ばし。
「こんなブルマ、全部溶かしてあげますー!」
アイのブルマに、アリスの放った分体達のブルマ、そして夜行のブルマさえもスライムを伸ばし、全部纏めて溶かし尽くした。
「はぁ……はぁ……。あ、あれ? もしかして、助かったので……って、きゃぁぁぁっ!!」
途端に響き渡るアイの悲鳴。まあ、無理もない。ブルマを解除されたのは良いが、当然のことながら、その下に穿いていた下着が丸見え! しかも、スライムによって下着の一部まで溶かされており、少しでも動けば破けて下半身ポロリは確実だ。
「うぅ……いちごさんの前で、こんな格好……。もう、死にたいです……」
顔を真っ赤にして、パンツを隠すアイ。はみパンやパンチラどころか、最終的にはパンモロである。先程、巫女達との戦いで全裸になっていたのに何を言うかと思われるかもしれないが、恥ずかしものは恥ずかしいのだ!
「ンホォォォッ! 最ッ高……あら? アタシ、なんでいつの間に受けに回ってるのかしら?」
戦場にブルマ者が自分しかいなくなり、なんやかんやでアリスの精神攻撃も解除されたことで、正気に戻ったブルマニアが、途端に嫌悪を露わにした。
「ひ、酷いわ! アタシは攻めなのに……いたいけな男の娘とアーッ!するのが好きなのに……なんで、アタシの方がアーッ!されなきゃいけないのよ!」
なんとも理不尽な理由でブチ切れる変態オネェ。
別にお前が攻めとか受けとか、こっちからすれば、どうでもいいよ。というか、オネェ口調なら普通は女役……つまり、受けに回る方が当然のはずなのに、なんでオネェで攻めなんだよ!
うん、殺そう。こいつは生かしておいたらいけないやつだ。ガチホモショタコンブルマニアなダンディ筋肉オネェなど、邪神云々を抜きにしても、属性盛り過ぎで理解の範疇を越えている。
「あら~、洗脳が溶けちゃったわね。でも、まあいいわ。これでもう、生命力吸収なんてできないわよね? だったら、数の上ではこっちが有利よ!」
「なっ……! ちょ、ちょっと、なにすんのよ! アタシは攻めが好きだって言って……ぶぐぅぅぅっ!?」
最後は、アリスの分体達が、死に掛けの触手生物を叱咤して、変態紳士に一斉攻撃!
上下左右、ありとあらゆる場所の穴という穴を攻めまくり……やがて、それらの責め苦の果てに、変態紳士は崩れ落ちた。
「ふぅ……まったく、死ぬかと思ったぞ。しかし、これが『びーえる』とやらの世界か。まだまだ、奥が深そうじゃのう」
ようやく意識を取り戻した夜行が、何か呟きながらメモを取っていたが、それはそれ。
「うぷっ……。さ、最後まで、酷い戦いでした……。お二人とも、大丈夫ですか?」
両手でいちごの目を塞ぎつつ、アイリスが尋ねた。が、色々な意味で焦燥しているいちごからの返事はなく、それはパンツを見られたアイもまた同じだった。
変態紳士ブルマニア。その、おぞましい存在を胸に焼きつけながら、猟兵達は休む暇もなく身構える。
この先に現れる、真の邪神。あの狂ったBL本を作ったであろう、恐るべき存在と対峙するために。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
第3章 ボス戦
『『原初の触手神』ウホ・サセロ』
|
POW : フハハハ!我が真の姿を見るがいい!
対象の攻撃を軽減する【名伏し難き触手生物の塊 】に変身しつつ、【冒涜的な行いをする触手】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD : 出でよ!ヤオ=異本に封じられし眷族よ!
【爽やかな笑顔を湛えた人面イカ 】の霊を召喚する。これは【対象の背後に回り込むこと】や【耳元で冒涜的な愛を囁き精神力を削ること】で攻撃する能力を持つ。
WIZ : 出でよ!アン・ナ・コト写本に封じられし眷族よ!
戦闘用の、自身と同じ強さの【筋骨隆々のガチムチ兄貴マン 】と【スキンヘッドの筋肉質なオネェ】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
イラスト:すねいる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠パトリシア・パープル」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●究極完全体ウホ・サセロ!
猟兵達の、一部身体を張った壮絶な戦いの果てに、変態紳士は闇に沈んだ。
はっきり言って、物凄く突かれ……いや、疲れた。もう、コイツがラスボスでいいんじゃないかと思うくらい、その場にいる大半の者が疲弊していた。
だが、戦いはこれからが本番だ。ブルマ紳士の殻を被っていた、真の邪神。それがいよいよ、殻を破って現れようとしていたのだから。
「ごぶっ!? げぶっ!! がぼぼぼ……っ!!」
突然、倒れたはずのブルマニアが全身を痙攣させ、白目を剥いたまま立ち上がった。
こいつ、まだ死んでいなかったのか。猟兵達の間に緊張が走るが……ブルマニアは攻撃を繰り出すこともなく、顔面の穴という穴から触手を吐き出し、そのまま空気の抜けた風船のようになって潰れてしまった。
いったい、何が起きたというのか。ガチホモ変態プレイを散々に見せつけられた挙句、最後はキモグロホラーとか、もう本当に勘弁して欲しい。そんな猟兵達の願いを知ってか知らずか……触手は一ヶ所に集結すると、やがて人の似姿を取り、なんとも精悍な身体つきをした、古代エジプトの神官を思わせる青年へと変化した。
「ふっ……まさか我が、人間如きに本気を出さねばならぬとは。だが、この姿になったからには、もはや遅れは取らぬぞ?」
青年が、ニヤリと笑う。その笑みの奥に潜む名伏し難い愛を感じ取り、猟兵達の間に戦慄が走った。
『原初の触手神』ウホ・サセロ。今まで、主にBLやハッテン場関係の事件で姿を現していた、恐るべき男色邪神である。
ああ、やっぱりコイツが元凶だったのか。もう、色々な意味で勘弁して欲しかったが、しかしウホ神は容赦などするつもりもなく。
「それにしても……随分と好き勝手してくれたものだな。アシスタント不足解消のため、我が自ら巫女服少年に分裂し、新たなる魔導書の作成に勤しんでいたというのに……。これでは、今度の冬コミまでに、新作の発表が間に合わぬではないか!」
完全復活しても、結局それかよ! というか、人手不足なのは百歩譲って理解できるとしても、何故に巫女服とブルマ紳士に!?
「無論、我が自らの作品の登場人物の姿になることで、臨場感ある妄想を生み出すためだ! それに、いざとなれば自らの姿をモデルとし、色々研究もできるからな。フッフッフ……」
なんというか、どこまでも救い難い邪神だった。だが、こんなのでも完全復活した究極邪神である以上、迂闊な行動は命取り。
「最初に言っておこう。我は女になど興味はない。早々に引き上げるというのであれば、女どもの命は保証してやろう」
ただし男、お前らは駄目だ! お前達は、漏れなく我が直々に相手をしてやる。そう言って、邪悪な笑みを浮かべるウホ・サセロの口元に視線を向けた時……猟兵達は、気付いてしまった。
完全復活した邪神は、戦闘になると必ず先制でユーベルコードによる攻撃を仕掛けて来る。それに対し、先手を取ることは、ほぼ不可能。直撃を避けるか、あるいは少しでもダメージを軽減するか、もしくは気合で耐えるかする程度しか対処法がないのだが……しかし、相手は頭のイカれた男色の邪神。
――先制で掘られる……ッ!?
防御に成功しても失敗しても、少なからず酷い目に遭うということに、猟兵達は気付いてしまった。だが、ここで尻を見せて逃げたが最後、その尻を真っ先に狙われるのはお約束。
「さあ、愚かなる人間どもよ。我の触手に平伏し、コミケに売り出す魔導書の、新たなるネタとなるがいい!」
万が一にも実現したら、黒歴史確実なことを叫びながら、原初の触手神が猟兵達に迫る!
最終最後の大邪神。その淫棒……いや、陰謀をブチ壊し、世の中の健全なる男子の尻と、ついでに世界を守るのだ!
鬼鼓・夜行
自らの作品の登場人物の姿になることで、臨場感ある妄想を生み出す、か。わらわと同じことをしておるのじゃな、非常に共感できるのじゃ。して、コミケとはなんぞ?なるほどそのような催しものがのぉ。
うむ、これ以上会話で引き伸ばすのは無理かの?わらわの実力では回避も耐えるのも無理じゃろう。ならば!精一杯御奉仕して手心を加えてもらうまでじゃ。第六感に導かれるままに寝技(グラップル)や性魔術(高速詠唱/ダンス)を駆使した奉仕や掃除で邪神を悦ばせようぞ。どれ程でかかろうと大食い故に呑み込んでみせよう、そして掘られる側のトンネル掘りの技術でカウンターじゃ。
先制攻撃を耐えきれたら妖怪変化して責めの奉仕で搾るのじゃ。
●恐るべき触手神
あまねく変態を討伐したその先にて、ついに姿を現した触手神。何故に原初なのかは不明だが、とにかく人類が地球に生誕するよりも遥か昔から、冒涜的な愛を貫いて来た邪神、ウホ・サセロ。
これまでも、数々の猟兵が不完全であるが復活したこの邪神に挑み、そして主に尻の穴に消えぬトラウマを植え付けられてきた。それが完全に復活したとなれば、その危険なガチホモパワーは、推して知るべしといったところだろう。
まともな思考をしている者であれば、一般人どころか猟兵でさえ、時に裸足で逃げ出したくなるレベルの相手。だが、そんな邪神を前にしても、鬼鼓・夜行(淫豪百鬼・f23582)は何ら臆せず、むしろ興味の方が上回っていた。
「自らの作品の登場人物の姿になることで、臨場感ある妄想を生み出す、か。わらわと同じことをしておるのじゃな、非常に共感できるのじゃ」
「ほぅ……汝、男でありながら、我の在り方に共感するか? だが、そのような者と、冒涜的な目合に耽るのも一興よ」
問答無用で襲い掛かろうとしていたウホ・サセロの動きが、一瞬だけ止まった。彼もまた、夜行の反応に興味を抱いたようであるが、しかしそれでも危険な邪神であることに変わりはなかった
「……して、コミケとはなんぞ?」
今度は無垢を装い、夜行はウホ神に尋ねた。もっとも、彼の生まれたサクラミラー主にはコミケ文化などなかったので、演技というよりも本心からの質問だった。
「ふっ……コミケとは、各々が手製の魔導書を用い、時にそれらを販売し、時に趣向を同じくする者達で精神を極限まで高揚させる、世界最大規模の祭事のひとつだ。そして、当然のことながら、我もそこに参加する。汝らの手にしている本も、そこに出す魔導書の試作品のひとつに過ぎぬ!」
それは言うなれば、現代のサバト! 魔導書を販売するだけでなく、自ら仮装することで、自身を架空人物の魂を宿す依代とし、極限まで高揚した精神状態が産む混沌の渦は、時として会場の天井に巨大な雲を発生させることもある。
なんとも誤解と偏見が詰まった説明で、ウホ神は淡々と夜行にコミケのなんたるかを語っていた。このままでは、サクラミラージュに誤った形でコミケ文化が伝わってしまう気がするが、そんなことは邪神にとって知ったことではなかった。
「なるほど、そのような催しものがのぉ」
感心して見せる夜行だったが、残念ながら、会話での引き延ばしはここまでだ。話しの済んだウホ・サセロは、改めて自らの欲望を解放し、こちらを情け容赦なく襲うことだろう。
自分の実力では、まともに戦っても勝機はない。そう判断し、夜行は敢えて自ら邪神の奉仕すると申し出た。己の持てる限りの技量を寝技と性魔術の全てに注ぎ込み、相手を悦ばせることで、少しでも手心を加えてもらおうと思ったのだが。
「ほぅ……汝、自ら我に奉仕すると申すか? ふふふ……これは面白い。では、存分に奉仕してもらおうか!」
そう言うが早いか、ウホ神はその身体を名伏し難き触手生物の塊へと変貌させると、一気に夜行へと襲い掛かって来た。
「……っ!?」
気が付いた時には既に遅く、夜行は全身を触手で絡め取られ、穴という穴に触手を突っ込まれてしまっていた。
「ふははは! どうした、猟兵よ。我を悦ばせるのではなかったのか?」
(「……こ、これは……なんという触手の数じゃ! う、迂闊じゃった……」)
顔だけ青年の姿に戻したウホ・サセロが、夜行を蹂躙しながら気色悪い笑みを浮かべて言った。
敵は必ず、こちらの使うユーベルコードの能力に合わせた、ユーベルコードによる先制攻撃を行って来る。そう、単なる先制攻撃ではなく、ユーベルコードを使った先制攻撃なのだ。
人間の形を保っている状態のウホ神であればまだしも、醜悪な触手生物と化したウホ神の触手全てを満足させることなど、およそ人間の身体では不可能だった。夜行に冒涜的なアーッ!を行っている触手だけでも常軌を逸した数なのに、それを上回る本数の触手が、未だ獲物に手が出せず、夜行を拘束するだけでお預けを食らっているのだ。
(「い、いかん……このままでは……。な、ならば……せめて全て飲み込んで……」)
それでも、持ち前の大食いな性質を生かして触手の全てを飲み込もうとする夜行だったが、それは新たな地獄の幕開けに過ぎない。限界まで広げた口の中に、それでも収まりきらない程の触手が入り込み、更に内部から夜行の心身を侵食してくるのだ。「ふっ……まさか、この攻め苦にここまで耐えるとは思っていなかったぞ? だが、所詮は人の身……神である我の技量には及ぶまい」
決死のカウンターを仕掛けようとする夜行だったが、ウホ神は余裕の表情を浮かべていた。今の彼は、単に肉体を触手に変えているだけではない。この姿でいることの消耗はあるが、しかし同時に敵の攻撃によるダメージを軽減する形態でもあるからだ。そのため、夜行の反撃もウホ神を完全に屈服させるには至らず、むしろ夜行の方が大きく消耗させられてしまった。
せめて、人間体であれば勝機があったかもしれない。そんなことを考えたところで、夜行の身体も心も、全てが触手の海へと飲み込まれてしまった。
苦戦
🔵🔴🔴
シャルロット・アルバート
【アドリブ・連携可】【エロ描写は少年誌レベルまで(貞操死守)】
先制触手をかましてくるなら、オーラ防御でそれを防ぐだけだよ。
とくにお尻は念入りにガードして、何がなんでも貞操だけは死守してみせる。
口に触手をぶちこんでくるのなら、生命力吸収で『鎧纏いし戦乙女』の必要コストへ変換するべく逆に食べてあげるよ。
口にぶちこまれるのはいいのかっていわれそうだけど、イカとかタコの足を食うような物だと思えば案外いける物だよ。
そして『鎧纏いし戦乙女』を発動してあいつの対象外になりつつひたすら撃ちまくる、
それがこの僕新垣瑞希の作戦だよ。
●ああ、勘違い?
「ふははは! 完全復活を遂げた我の前では、猟兵など赤子同然よ!」
触手から再び人の形へと戻り、ウホ・サセロは高らかに笑っていた。
その趣味趣向からしてイロモノ扱いされて来た存在ではあるが、こいつも紛うことなき邪神なのだ。その力は単体では猟兵達を軽く凌駕し、無策で挑めば漏れなくアーッ!な世界にご招待!
「これが邪神……。せめて、貞操だけでも死守しないと……」
超次元の渦へ転送されるや否や、シャルロット・アルバート(閃光の戦乙女(ライトニング・ヴァルキュリア)・f16836)は思わず冷や汗を垂らして覚悟を決めた。
直接対峙しただけで、離れていても十分に伝わるガチホモオーラ!
そして、狙った獲物は決して逃がさない鋭い眼光と、ノンケでも平気で喰ってやろうという、飽くなき欲望が溢れ出ている。
「ふっ……汝が次の相手か? 言っておくが、我の前に立った時点で、掘られる覚悟があるということだな?」
シャルロットを見るや否や、嬉々とした表情で首から下を触手化させ、一斉に襲い掛かって来るウホ・サセロ。
ああ、いかん。この邪神、目の前に少女と見紛うような美少年が現れたことで、完全に我を失っている! 今回のBL本のネタが男の娘ものだったことも相俟って、触手の全てが凄まじい勢いでハッスルしまくりだ!
「くっ……! それでも、そう簡単にやらせないからね!」
他の部分はいざ知らず、尻の貞操だけはしっかり守る。全身のオーラを尻に集中させ、シャルロットは触手の攻撃から、尻への直撃だけはなんとか防いだ。
「ほぅ……自らのオーラで尻を守るとは、やってくれるな。だが……尻以外にも、攻める場所は、まだまだあるぞ?」
「な、なんだって……んぐぅっ!?」
だが、尻への攻撃を防がれてご立腹だったウホ・サセロは、今度は触手をシャルロットの口の中へ突っ込んで来た。
(「うぅ……く、苦し……でも、イカとかタコだと思って噛み切れば……」)
こうなったら、触手を噛み千切って食した上で、パワードスーツのエネルギー源に転用してやる。そう思い、力いっぱいに歯を立てたシャルロットだったが……しかし、ウホ神の転じた触手は思いの他に強靭で、とてもではないが、噛み千切れるような代物ではなかった。
「ふははは! 無駄な抵抗は止めた方がいいぞ? この姿になった我は、汝らの攻撃の威力を軽減することができるのだからな!」
勝ち誇ったようにして、首だけ人間の姿にしたウホ神が笑っていた。噛み付きも攻撃である以上、触手状態のウホ神に対しては効果が薄く、殆どダメージを与えることができなかったのだ。
「さあ、お遊びはこれまでだ。次は鼻から犯して、内部から尻の穴まで貫通させてやろうか? それとも、耳の中から侵入し、汝の脳を直接弄ってやるのも一興だな」
顔面を這う触手の数が一気に増え、シャルロットは戦慄した。
冗談じゃない。鼻から内臓を貫通されるとか、脳みそを触手で弄られるとか、もはやBLやエロを越えたグロでしかなく、完全なホラーではないか!
(「うぅ……このままじゃ、負ける……。こ、こうなったら……」)
未だ準備は整っていなかったが、それでも貞操を奪われては堪らないという一心から、シャルロットは強引にユーベルコードを発動させた。が、それでもウホ神の攻めは留まるところを知らず、とうとう股間の方まで伸びて来た。
「ふっ……どれだけ強固な鎧を纏ったところで、心の中までは覆い隠せぬ。汝が後ろを守るというのであれば、我は前から攻めて……っ!?」
触手を鎧の隙間に突っ込み、邪悪な笑みを浮かべるウホ・サセロ。しかし、次の瞬間、予想に反した状況に、今度はウホ神の方が困惑する番だった。
「なっ……き、貴様! まさか……男ではなく、女だったというのか!?」
男だと思って襲い掛かった相手が、実は女だったこと。それに凄まじい衝撃を覚え、ウホ神は瞬く間にシャルロットを放り出した。
「うぅ……な、なんと……なんと、おぞましものを抱いてしまったのだ、我は!! うぅ……おぉぉえぇぇぇぇ……」
あまりのショックに触手体から人間体へ戻り、腹と口を抑えて悶絶している。男色を司る神が、よりにもよって女を男と間違え、抱いてしまうとは、前代未聞の大惨事!
「はぁ……はぁ……。よ、よくもやってくれたね。さあ、次はこっちの番だよ!」
体勢を立て直して距離を取り、シャルロットは持てる限りの火器を構えてウホ・サセロに向かい叫んだ。
なお、彼は正真正銘の男であるが、では何故にウホ神は彼を女と判断したのか。その答えこそが、シャルロットの使用したユーベルコードの効果にある。
彼の使用したユーベルコード、鎧を纏いし戦乙女(アームドガールズ)の効果とは、『未来のパワードヒーロー適応技術』に覚醒し、『高い適性を持つパワードスーツを纏った女性』に変身するというものだ。
そう……女性である。このユーベルコードを発動させている限り、シャルロットは女性に変身しているのだ。その変身は完璧であり、ウホ・サセロでさえ彼を女生と判断せざるを得ないもの。そして、己が最も望まない存在を襲ってしまったウホ神は、ショックの余り、自身の精神に多大なるダメージを追ってしまったようだ。
作戦は大成功とはいかなかったが、それでも結果としては同じだろう。未だショックから立ち直れないウホ神に、シャルロットは持てる全ての火器による、情け容赦ない一斉射撃を浴びせてやった。
成功
🔵🔵🔴
アリス・セカンドカラー
指定UCの条件を満たす為に敢えて自分から先制攻撃にヤられにいくわ。一応オーラ防御とエナジー吸収(大食い/盗み攻撃)喰らいヒール(念動力/医術/祈り)でダメージの軽減は試みるけどその上で瀕死になる見込みよ。
で、召喚される私に似た男の娘、和装のおねぇ、筋肉、紳士のオリュンポス腐海四天王。そして、その配下の師団も邪神好みのよりどりみどりな男性をご用意いたしました。彼らは此の世は我が意のまま♡にとばかりに快楽と精力を貪りながら邪神にたっぷりと御奉仕するでしょう。
師団の一部は女性で構成されたメディックでアリスの治療に当たります。治療が済んだら悦楽の狂宴で五感を共有する男の娘群を召喚して御奉仕に交ざるわ♡
●参上、腐海四天王!
常軌を逸したガチホモでありながら、しかし最強クラスの邪神でもあるウホ・サセロ。
まともに戦えば、トラウマ地獄へ待ったなし! そんな恐るべき邪神に対し、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)が取った策は、しかし自分自身を敢えて瀕死にするというものだった。
「ふっ、女か……。言ったはずだぞ。我は女などに興味はないとな!」
自分の前に立ちはだかるのであれば、女は情け容赦なく抹殺するのみ。全身を触手化させ、ウホ神は先端を鋭く硬化させると、それでアリスの身体を四方八方から貫いた上、強靭なしなりを持った触手で何度も全身を殴打した。
「ふははは! 脆い、脆いぞ! 女の身で、独り我に挑むとは愚かなり!」
ボロ雑巾のような姿になったアリスの身体を、ウホ・サセロはゴミのように放り投げた。気を固めて防御していたアリスだったが、それでもウホ神の攻撃の前には気休め程度であり、即死しなかっただけマシとしか言えなかった。
「ふん、他愛もない。もう少し、骨のある猟兵はいないのか?」
もはや興味も失せたとばかりに、アリスの身体から目を逸らすウホ神。だが、そんな彼の耳に、どこからか声が聞こえて来た。
『アリスがヤられたか』
『だがヤツは我等四天王最弱』
『とはいえ可愛い妹分がヤられたのは面白くないな』
「む……誰だ?」
この空間に現れたということは、この声の主も猟兵か。しかし、それにしては姿が見えない。思わず辺りを見回すと、いつの間にか倒れたアリスの傍らに、4つの影が姿を現していた。
『『『死を持って購え』』』
影達が一斉に叫ぶ。その姿は、いつしか実態のない影ではなく、アリス似の男の娘、和装のおねぇ、筋肉マッチョ、そしてジェントルマンからなる、オリュンポス腐海四天王に姿を変えていた。
「ほぅ……これは、よりどりみどりというやつだな。良いだろう。汝ら全員、我が直々に相手をしてやろう」
触手を広げるウホ神。見れば、四天王の周囲にも多数の男が現れており、そのどれもがウホ・サセロが好きそうな容姿の男性である。
「「うぉぉぉっ! 俺達は、アーッ!を望んでいるぅっ!」」
「ふははは! さあ、来るがよい、男どもよ! 人間の女などでは満足できぬ、最上級の快楽を与えてやろうぞ!」
わき目も振らず突撃して来た男達を触手で絡め取り、ウホ・サセロは四天王さえも飲み込んで、好き放題に蹂躙し始める。が、さすがに数が多過ぎる上、四天王もかなりの強者だけあって、今までのようにはいかないようだ。
「触手プレイだって? ボクの大好物だよ」
「いやぁん! そんなところ、入れちゃだめぇん!」
自ら触手を受け入れる男の娘に、既に色々とヤバい場所を攻められまくって悶える和装のオネェ。
「ハーッハッハッハァッ! なかなか、楽しませてくれるではないか!」
「ふむ……これが触手というものですか。冒涜の極み、私も楽しませていただきましょう」
筋肉マッチョが触手を自らパンツの中へと受け入れれば、紳士はあくまで紳士的に、触手さえも存在を尊重しつつ、しかし行為は拒絶しない。
ああ、いったい、これはなんだろう。狂った世界がますます狂い、超次元の渦が更に歪みを増して行く。常人が見たら即時発狂間違いなし! これがUDCアースにおける、邪神の狂気というやつか……。
「うぅ……さ、さて……。そろそろ……わたしも、参加させて……もらおう……かしら……」
そんな中、呼び出した医療班によって応急処置を受けたアリスは、辛くも負傷を回復させて、なんとか動けるまでには至っていた。
こんな楽しそうな宴、自分だって参加したい。その想いを叶えるため、アリスは新たにユーベルコードを発動させようとするものの。
「む……? 何をするつもりか知らんが、我らが宴の邪魔はさせん! 出でよ! アン・ナ・コト写本に封じられし眷族よ!」
触手形態から瞬時に人型へ戻り、ウホ・サセロが手にした魔導書から眷族を召喚する。今まで触手に絡み付かれていた者達は、一斉に捕縛から解放されたことで、予期せず互いに折り重なって動けなくなってしまい。
「フンヌゥゥゥッ! 主の宴を邪魔するのは貴様かぁぁぁっ!」
「女のくせに、ちゃっかり混ざろうとしてんじゃないわよ! ってか、ここにいる連中、アタシ達と一部キャラ被っててムカツクのよぉぉぉっ!」
召喚されたガチムチ兄貴マンとスキンヘッドの筋肉オネェが、物凄いスピードでアリスに肉薄すると、そのまま強烈な蹴りを繰り出して、遥か後方へ吹っ飛ばした。
ユーベルコードに対して先制攻撃を仕掛けて来る相手に、複数のユーベルコードを使用するのは悪手である。どのような状況であれ、攻撃ができる状態にある以上、敵は使用されるはずの全てのユーベルコードに対し、確実に先手を取ることができるのだから。
「おお、よくやった、我が眷族よ。さあ……宴の続きを楽しむとしよう!」
折り重なっていた腐海四天王が復活し、彼らによる攻撃を食らったことで、兄貴とオネェは瞬く間に消えてしまった。が、代わりにアリスも再び大きなダメージを負ってしまい、最後の最後で邪神にトドメを刺し損ねることになってしまった。
成功
🔵🔵🔴
エイル・ヒルドル
恋人の玲(f16697)と親友のヘザー(f16748)と一緒に行動よ
アンタの趣味は嫌いじゃないけど、アタシの恋人をあげる訳にはいかないのよ!
玲、自分を囮にするのね
ならアタシは恋人としてアンタを信じて戦うだけ、たとえ穢されてもアタシが何度だって愛して上書きしてやるから安心しなさいっっ!
玲が捨て身の炎を生じさせた瞬間、アタシはUCで姉エレナを召喚、戦闘知識で巧みに連携するわ
エレナは第六感で危機を残像で回避しながら、炎を纏わせた属性攻撃の抜刀術でなぎ払い!
アタシは野生の勘で敵を捕捉し二丁光線銃二回攻撃の乱れ撃ち!
これがヒルドル姉妹の力よっ!
玲!まだお尻は無事!?
ヘザー!そろそろコイツを片付けるわよ!
ヘザー・デストリュクシオン
仲間の玲くん(f16697)と親友のエイルちゃん(f21735)と一緒。
嫌がる男の人を無理やりなんてまちがってるの!
ちゃんと同意をもらってしなさい!
服を脱ぎ捨て下着姿になって速さを上げてダッシュで助走をつけて高くジャンプして敵UCを回避。
玲くん?!今度は玲くんがおとりになるつもりなの?
玲くんのことも守りたかったけど…手段は選べないの。
敵が玲くんに集中している間にダッシュで死角に回り込んで、玲くんと敵が炎の鎖でつながった瞬間に捨て身の一撃!
まだ元気そうならダメ元で、
さっきほんとは男だって言ったけどうそなの。さっきの姿はただの幻覚なの。
って言って精神攻撃を狙うの。
これで片思いの相手も守れたかな…?
雨音・玲
エイル(f21735))とヘザー(f16748)と参加
アドリブ歓迎
最優先順位が俺で
名伏し難き触手生物の塊の攻撃を避けられないなら
受けるしかないじゃねぇか!!
くそう、ざけんなよ!!離せ!!
てめぇなんかに屈服させられるか!!
触手に拘束されながら睨み付け強がり
あわや散らされる!?瞬間に
『業火の死線』を発動
自身の身体を炎化させてダメージを無効化しつつ
襲い掛かってきた触手に炎が導火線のように伝い
本体に到達した瞬間、大爆発を起こします
だから離せって言ったんだ…
ゆらっと立ち上がりながら
繋がった炎の鎖を憎々しげに見つめ
今度はこっちの番だ!!ぶっ飛べ!!!この変態邪神がぁぁぁ!!!
●アーッ!は終わらず
「はぁ……はぁ……。さ、さすがに、あれだけの相手をするのは、我といえど戯れが過ぎたか……」
予想に反して多くの男とアーッ!をし過ぎた結果、ウホ・サセロは随分と消耗していた。
完全復活した邪神といえど、限度というものは存在する。どれだけ恐ろしい邪神であっても、戦闘に戦闘を重ねれば、いつかは倒せるものである。
この機を生かさずして、いつ生かすのか。こんな邪神、さっさと骸の海へ御帰還願おうと、ヘザー・デストリュクシオン(白猫兎の破壊者・f16748)とエイル・ヒルドル(高速剣のエイル・f21735)が、ウホ神の前に立ちはだかった。
「嫌がる男の人を無理やりなんてまちがってるの! ちゃんと同意をもらってしなさい!」
「アンタの趣味は嫌いじゃないけど、アタシの恋人をあげる訳にはいかないのよ!」
いや、そこは否定しなくて良いのだろうか。確かに、BLは立派なサブカルチャーとして成立しているが、しかしこの邪神の作るBL本は、変態のオッサン×男の娘とか、触手で闇落ちさせられる女装趣味のオッサンとか、ニッチ過ぎるジャンルばかりだぞ!
「ふっ……誰かと思えば、また女か。確かに、今の我は本気を出せぬ状態だが……汝らを始末する程度の力は、まだ残しているぞ?」
命が惜しければ、その後ろにいる男を供物として置いて行け。何気にとんでもないことを平然と言ってのける邪神に、エイルは早くもブチ切れた。
「はぁ? だから、あげないって言ってるでしょ! アタシの恋人は、アタシだけのものよ!」
こんなやつに、自分の大切な恋人の尻を掘らせてなるものか。だが、そんなエイルの心境を知ってか知らずか、何故か雨音・玲(路地裏のカラス・f16697)は自ら進んで前に出た。
「玲くん!? 今度は玲くんがおとりになるつもりなの?」
あまりに無謀な玲の行動に、ヘザーは本気で不安になった。
先程のブルマ紳士も酷かったが、あいつは無駄にタフなだけで、先制攻撃がないだけマシだった。
だが、この邪神は違う。何をしようが、確実にこちらより早く動き、先手でユーベルコードを使って来る。
迂闊に仕掛ければ、何の抵抗もできないまま、アーッ!されて敗北するだけだ。しかし、それを理解した上で、それでも玲は自分が囮になると言って譲らなかった。
「最優先順位が俺で、名伏し難き触手生物の塊の攻撃を避けられないなら、受けるしかないじゃねぇか!!」
まあ、その理由は決して英雄精神からではなく、もはや諦めにも似た心境と、半ばヤケクソの極みだったが。
「そう……。なら、アタシは恋人としてアンタを信じて戦うだけ。たとえ穢されても、アタシが何度だって愛して上書きしてやるから安心しなさいっ!」
玲のケツの堅さ……否、決意の固さを信じ、エイルもそれ以上は何も言わなかった。最悪、彼が穢されてしまっても、自分がきっちり上書きしてあげれば良いのだから。
「ふっ……遺言は済んだか、女どもよ。さあ、そこの男を我に捧げよ! そして、冒涜的な愛を世界に広めるのだ!」
獲物を前にして、早くも左手を触手化させたウホ神が、完全に玲へと狙いを定めた。
原初の触手神、ウホ・サセロ。怪しげな薄い本を生み出す邪悪な神との、最後の戦いが始まった。
●冒涜的なアーッ!
「フハハハ! 我が真の姿を見るがいい!」
開幕一番、ウホ・サセロは早々に自らの身体を触手化させると、一斉に玲目掛けて襲い掛かった。
「うへぇ……分かっちゃいたが、やっぱ実際に見るとキモ過ぎ……って、うぎゃぁぁぁっ!?」
哀れ、何の防御や回避の姿勢さえ取らなかった玲は、瞬く間に触手で巻かれて大ピンチ!
あっという間に服の中へと触手が侵入し、盛大に暴れ回ることで、衣服はズタズタに引き裂かれてしまった。
「ふふふ……汝、なかなか良い尻をしているではないか。これは、調教のし甲斐がありそうだな」
触手を玲の尻に這わせ、ウホ神は首だけ人間に戻ると、満面の笑みを浮かべていた。
「くそう、ざけんなよ!! 離せ!! てめぇなんかに屈服させられるか!!」
暴れる玲だが、手も足も触手にガッチリと拘束されて動けない。戦い開始から僅か数秒で、玲は完全に触手で捕獲されてしまった。
「れ、玲!? ああ、やっぱり駄目! 見てられないわ!」
目の前で自分の恋人がアーッ!されそうになっているのを目の当たりにし、エイルが思わず両手で顔を覆った。
このままでは囮どころか、玲が邪神の生贄になるだけだ。ならば、せめて少しでもアーッ!の邪魔をしてやろうと意気込むエイルだったが、しかしウホ・サセロは彼女達が何かをしようとする前に、どこからともなく取り出した魔導書を開いて呪文を紡いだ。
「出でよ! ヤオ=異本に封じられし眷族よ!」
その瞬間、なにやら背後に生暖かい感触を感じるエイルとヘザー。恐る恐る振り向くと……そこにいたのは恐ろしく不気味なスマイルを湛えた、なんとも気色悪い人面イカの霊。通称、『やらなイカ』と呼ばれる、謎の霊体神話生物だった。
「やあ、お嬢さん、こんにちは💕」
「え……? い、いやぁぁぁっ!!」
イカの霊に話しかけられ、悲鳴を上げるエイル。まあ、この場合は彼女でなくとも、大抵の者が悲鳴を上げて、その後は全力で逃げ出したであろうが。
「くっ……は、離れなさい!」
同じくヘザーもイカの霊に組み伏せられ、身体の自由を奪われていた。それでも、辛うじて服を脱ぎ捨てることで脱出するヘザーだったが、しかしエイルは駄目だった。
「いやいや、連れないお嬢さんだなぁ。そんなことより、僕の語る冒涜的なアーッ!の話を聞いてみなイカ?」
「ひぃぃぃ! そ、そんなの聞きたくなぃぃぃっ!!」
邪神の語る冒涜的なアーッ! そのおぞましさを想像しただけで、エイルの額に冷や汗が浮かんだ。
敵は、必ず先制攻撃を行って来る。それを考慮せず、後出しで自分のみ攻撃できると思っていたのが、エイルの誤算だ。玲が囮になってくれているとはいえ、自分でも何らかの対策を施していなければ、蹂躙されて当然だ。
「ふふふ……さあ、準備はよイカ? まずはレベル1からだけど……レべル10まで聞いたら、発狂しちゃうかもしれないね♪」
まずはオッサンとショタによる禁断のアーッ!から始め、最後はグロテスクな姿をした異界の神々による、触手と触手のハイレベルなアーッ!まで、段階を経て聞かせてやろうとイカが迫る。両手で耳を塞ごうにも、イカの声は念話に近いものなのか、エイルの頭に直接響いて来るのが恐ろしい。
「ふっ……観念するがいい、女よ。精神が発狂したら、我がその身体を作り替え、アシスタントにしてやろうぞ」
触手で玲の尻を撫でまわしながら、ウホ神は勝利を確信していた。
さあ、終焉の時は近い。散々に撫で回して堪能した尻の谷を開き、アーッ!を堪能させてもらおうと、ウホ神はニヤリと笑ったのだが。
「ふふふ……口では嫌だと言いながら、汝も随分と好きなのではないか? 汝の尻が熱くなって行くのが、我の触手からも感じられ……って、熱っ! な、なんだ、これは!?」
明らかに異常な事態を察し、ウホ神は慌てて触手を玲の尻から離した。が、彼が触手を離して人間体へ戻った時は、既に玲の術中に嵌った後だった。
「へっ……これを待ってたのさ! 付き合ってもらうぜ!! さぁ、チェインデスマッチの始まりだ!!」
そう、玲が叫んだ瞬間、ウホ神の身体を伝って行く多数の熱源。身体を人間体に戻したところで関係ない。それらはウホ神の本体へ到達すると、凄まじいエネルギーを放出し、ガチホモ邪神の身体を凄まじい爆発が包み込んだ。
「……だから離せって言ったんだ……」
両手で尻を隠しながら、玲は両足を震わせながらも立ち上がった。散々に尻を撫で回されていた玲だったが、別に好きで撫でさせていたわけではない。
自分が男である以上、先制攻撃を食らっても、一撃では死なないと玲は踏んでいた。これが女であれば、硬質化した触手で全身を貫かれ、なんともグロい死に方をしていたかもしれない。だが、相手は男とアーッ!するのが大好きな、三度の飯よりアーッ!好きな邪神である。
アーッ!を楽しむ以上、相手も生きていなければ意味はないわけで、それ故に邪神の攻撃は男相手では幾分か攻撃が穏やかになる。まあ、穏やかとはいえ即死させられないだけで、実際は死んだ方がマシと思われることをされるかもしれないので、実際には五十歩百歩な話なのだが……少なくとも尻の貞操だけは、最後の最後で玲は辛うじて死守していた。
「さあ、ここから先は、俺達の番だぜ……って、なにやってんだよ、エイル!?」
だが、いざ反撃に入ろうとしたその時、玲は恋人が絶賛大ピンチであることを知り、思わず言葉を失った。
エイルの背後に回った不気味なイカの霊が、恐ろしく冒涜的なアーッ!について、滾々と囁き続けている。それは、ここに来るために読んだBL本のような内容から始まり、だんだんと登場人物がグロテスクな神話生物や宇宙人しか出てこない、ハイレベル変態御用達なアーッ!の話へと変わって行く。
「まだ、参ったといわなイカ? それじゃ、次はいよいよレベル4……昆虫型宇宙人と触手生命体の、禁じられた異種交配アーッ!の話をするが、よイカ?」
「いやぁぁぁっ! お姉ちゃぁぁん! 助けてー!」
あまりにグロ過ぎるコズミック・アーッ!の話を聞かされそうになり、エイルは泣き叫びながらも姉の名を呼んだ。そう、抜刀術の達人である彼女の姉、王宮騎士エレナの存在を。
「……でゅふっ!?」
瞬間、空間をも断裂させる凄まじい剣戟が炸裂し、エイルの背後に憑依していたイカの身体が一瞬だけ揺らいだ。さすがに、霊体だけあって物理攻撃には強いのか、それでは払えないと思われたが。
「な、なんだ、これは!? この炎……まさか、我の力を制限しているのか!?」
爆風が晴れ、姿を現したウホ・サセロ。その身体は、玲の身体と炎の鎖で繋がれている。そして、その鎖で繋がれている存在は、ユーベルコードを発動させることができない。
力を制限されてしまった以上、やらなイカの維持もまた困難だった。それにより、イカは完全に消滅しエイルも呪縛から解き放たれた。
「はぁ……た、助かった……。れ、玲……まだ、お尻は無事?」
「なんとかな……。その代わり、危うく他の大切なものを、色々失うところだったが……」
お互い、げっそりとやつれた顔をしながらも、エイルと玲は互いの無事を確認し、改めてウホ・サセロを睨み付けた。
敵は今、完全に力を封じられ、攻めの手段を失っている。触手化も眷属召喚もできない今、目の前の邪神は単なるガチホモの人間と大差ない。
「ヘザー! そろそろコイツを片付けるわよ!」
「ええ、任せて……」
今まで、散々にキモい変態やアーッ!を見せられ、聞かされたことで、エイルとヘザーには目の前の敵を叩き潰すこと以外、頭になかった。
「玲くんのことも守りたかったけど……手段は選べないの」
服を脱ぎ捨て、下着姿となったヘザーが、捨て身でウホ神の死角から猫の爪を突き立てる。その一撃は、何もできなくなったウホ神の背中を大きく抉り、今までにない特大のダメージを与えることに成功し。
「よくも好き放題やってくれたわね! 次はこっちの番よ!」
姉のエレナが斬り込む中、エイルは二丁光線銃を乱れ撃ち! 凄まじい斬撃と銃撃の嵐に、もはやウホ神は抵抗することさえできず、滅多斬りのハチの巣にされて行く。
「ぬぉぉぉっ! ば、馬鹿な! 我が……この、原初の触手神が、たかが人間の女如きにぃぃぃっ!」
プライドを打ち砕かれて叫ぶウホ・サセロだったが、もはやどうすることもできない。敵対する者は、情け容赦なく徹底的に叩き潰す。それこそが、エレナとエイル、ヒルドル姉妹の戦い方だ。
「こいつで終わりだ! ぶっ飛べ!!! この変態邪神がぁぁぁ!!!」
最後は、今までの恨みを込めて、玲が渾身の拳を叩き込む。それはウホ神の顔面を寸分狂わず正確に捉え、貫通する程の勢いで殴り飛ばした。
「ぐぼぉぉぉっ!」
鎖に繋がれたまま、盛大に吹っ飛んで行くウホ・サセロ。
これでやったか。確かな手応えを感じる玲だったが……しかし、やはり完全に復活した邪神は、何処までも侮れない存在なのだろうか。
「ふ……ふふ……い、今のは効いたぞ……」
顔面を陥没させられ、イケメンの面影さえなくなったウホ・サセロが、最後の力を振り絞って立ち上がって来た。が、そんなウホ神に向かい、ヘザーは凄まじく冷めた視線を向けながら、禁断の言葉を言い放った。
「あ、そういえば……さっき、ほんとは男だって言ったけどうそなの。さっきの姿はただの幻覚なの」
「なっ……! き、貴様ぁぁぁぁっ! 我を……騙したというのか? 我に……女を抱かせようと……うげろぉぉぉっ!?」
ブルマ紳士との死闘の際、自らの真の姿は男であると言い放っていたヘザー。それが偽りであったことを告げられたウホ・サセロは、肉体より先に精神が限界を迎えてしまったようだ。
「くっ……夏コミに続き、冬コミまでも出店できぬとは……。おのれ、猟兵……覚えているがいい……」
人間体を維持することさえできず、触手と人間の混ざり合った気色悪い姿となって、ウホ・サセロは骸の海へと消えて行く。彼が消滅した以上、BL本も未完成となり、今年の冬コミに邪神の魔導書が並ぶことはないだろう。
「お、終わったか……。早く帰って風呂にでも入りたい気分だぜ……」
「アタシも同感よ……。っていうか、あまりに変態を見過ぎたせいで、頭がおかしくなりそうかも……」
もっとも、今回の戦いで猟兵達が被った精神的ダメージも極めて大きく、玲もエイルも完全に目が死んでいた。
できることなら、二度とこんな邪神とは戦いたくない。誰もがそう考える中、最後にヘザーは心の中で、少しばかり寂しそうに……しかし、どこか安心した様子で呟いた。
(「これで片思いの相手も守れたかな……?」)
成功
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