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クレイジーラビット【Lazy Rabbit】(作者 阿離磨)
#アリスラビリンス
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私が主役のティーパーティー!!//『私はいつでも脇役だもの』
酸いも甘いも知らないわ!//『でも何も考えなくていいの』
だって私は白兎!!//『だって私は力がない』
チクタク時計も忘れちゃえ!!//『時間に追われることもない』
時間を忘れてクレイジーパラダイス?//『だからここが楽園なの』
ノンノン!!時間も守って!!//『いいえいいえ、時間は不要』
そうよ私達がクレイジーラビット!!//『そうね私達は狂った双子』
「グリモア猟兵チャンネル!!略してグリチャン、はじまりますですよぅ!」
虹と金の羽をパタパタと動かしながら、レイシィ・ローレル(アンティークディストーション・f10423)は猟兵達に声をかけるように飛び回る。
「グリチャン、覚えやすくてレイは大好きですよぅ。それはそれとして、ですよ。お仕事さんのお話をしますですよぅ!!」
レイシィは手に持った時計をぶんぶんと振り回しながら、説明を始める。
「場所はアリスラビリンスですよぅ。藁の森の中にある、木の柵で守られた、立派なレンガで作られたお屋敷の中で、記憶喪失のアリスさんがオウガと一緒に御茶会をしていますですよぅ」
猟兵達はその言葉に違和感を覚える。アリスとはオウガを恐れるものであり、逃げるものという認識であるからだ。
「どうやら御茶会をしているオウガはすぐにアリスを如何こうしようとしているわけではないようで、アリスさんも言葉巧みに誘われたのか、そんな状況に……」
でも、とレイシィは言葉を続ける。
「どうであっても、オウガがアリスさんを食べようとするのは分かっているですよぅ!!ですので、皆さんには、アリスさんの救出と、記憶を取り戻すお仕事を頼みたいですよう!!」
アリスはオウガと御茶会に勤しんでいる。そこに猟兵が飛び込めば戦闘は避けられないだろう。アリスは記憶喪失のためか、危機感を感じている様子はないらしく、アリスを放って戦闘を開始すれば大変なことになるだろう。
「アリスさんの『自分の扉』はそのお屋敷の中にあるようですが、探すにはオウガ達がお邪魔虫です。アリスさんの為にも、オウガを倒して、記憶を取り戻してあげてくださいですよ」
アリスは黒檀の様な長い黒髪に、ルビーの様な赤い瞳、首に黄色いリボンを巻いていて、真白いワンピースを纏った姿をしているという。オウガの中でその姿ならば、見間違うことはない。
「このアリスさんは、どうやら食べることが大好きなようです。ほかにも、与えられるものは受け入れるような……ちょっと変わった感じがします」
小さなフェアリーはその不思議な感覚を口にするがすぐにパッと笑顔になる。
「今回はちょぉっとおかしな感じがするですが、皆さんならだいじょうぶですよね。それでは、よろしくお願いしますですよ」
レイシィは笑うと、頭をぺこりと下げた。
阿離磨
後味の悪さが欲しくてたべたい、そんな優雅なお昼時。
はじめまして、お久しぶりです、こんにちは、こんばんは。
皆様にラブなカオスをお届けしたい、阿離磨(ありま)と申します。
今回は『紫雨MS』との合わせシナリオとなります。
とっくり楽しんでくださいませ。
世界はアリスラビリンス。
第一章は集団戦となります。オウガと御茶会を楽しむアリスを助け出して、記憶を呼び戻してあげてください。
記憶をある程度思い出させることができれば、たのしいことになるかと思います。
最初から戦闘がありますので、アリスの記憶を揺さぶるような言動があれば、ぜひよろしくお願いします。おねがいします。
とっくり楽しんでいってね!!
第1章 集団戦
『共有する者達』
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POW |
●遊ぼう!遊ぼう!
自身の【食べたアリスの悲しい記憶】を代償に、【食べたアリスの楽しい記憶にあるもの】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【その姿に見合ったもの】で戦う。
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SPD |
●見て見て!そっくりでしょ?
合計でレベル㎥までの、実物を模した偽物を作る。造りは荒いが【食べたアリスの記憶にあるもの】を作った場合のみ極めて精巧になる。
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WIZ |
●お茶会しよう!色んなお話し教えて!
【食べたアリスの記憶の中にあるアリスの好物】を給仕している間、戦場にいる食べたアリスの記憶の中にあるアリスの好物を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
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👑11 |
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴 |
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●わたしもたべたい
赤い鉄錆のジャムを添えた悲しみのクッキーはいかが?
苦悶の涙の砂糖を加えた苦い思い出の紅茶はいかが?
とってもとっても美味しいよ。
さぁさ愉しいTea Party
アリスとオウガの愉快なParty
踏み込めばそこは不思議な場所だった。
シャンデリアが美しく煌めく大きな部屋。奥にはドアが続いているが、その前にドンと大きなテーブルが添えてある。その上には白いワンピースを着た黒髪の少女が赤い瞳を和らげて、たくさんのぬいぐるみとお喋りをしている。
「私の名前はナキメよ。お人形さん達は?」
アリス――ナキメは朗らかに笑顔を向けてぬいぐるみの返しを待つ。
猟兵達にはよくわかる。一見すればとても危険に見えないそのぬいぐるみのような姿は、オウガであることが。
ナキメが言葉を喋れば、それはビスケットやマシュマロの様な小さなお菓子になる。オウガ達はそれに群がるように、ナキメの言葉から、記憶から、思い出から作られたお菓子を咀嚼して食べているのだと。
「ぬいぐるみさん達もお菓子を食べるのね!!私も食べるのは大好き!!」
おかしで奇怪な御茶会で、笑い合うアリスとオウガに、くらりと眩暈を覚えたかもしれない。
けれども、放っておくわけにはいかない。
招かれざる客を見たナキメとオウガ達はキョトンと目を瞬かせた。
シエナ・リーレイ
■アドリブ絡み可
わたしも混ぜて!とシエナは駆け寄ります。
不思議な動物とお茶会を愉しむアリスを見つけたシエナ
楽しそうなので混ぜて貰う事にしました
沢山お菓子を作って欲しいな!とシエナは『お友達』にお願いします。
お茶会に参加したシエナは料理の得意な『お友達』をスカートの中から呼び出すとお菓子の給仕をお願いします
気が付けば動物の出したお菓子と『お友達』が出したお菓子がごちゃ混ぜになってしまうでしょう
可愛いよぅ!とシエナは動物を愛でます。
お茶会の楽しむ最中、シエナは動物を[怪力]交じりに愛で始めます
そして、愛でられすぎて疲れ眠った動物を『お友達』に迎え入れ為に【スカートの中の人形世界】へ仕舞おうとします
●Delicious Friend ≪美味しい友達≫
煉瓦の屋敷の壊れた扉。ノックもせずに入ればそこはアリスとオウガのTea Party!!
白炭の様な灰色の髪をふわりと揺らし、砂糖の様に白く滑らかな腕で人形を抱き、苺ジャムの様に赤い瞳をきょろりと揺らし、シエナ・リーレイ(取り扱い注意の年代物呪殺人形・f04107)は破顔する。
「わたしも混ぜて!!とシエナは駆け寄ります」
突然の訪問者(ゲスト)に、ナキメもオウガも目を金平糖の様にさせて、手招きをする。
「楽しいわ、楽しいわ!!私はナキメ、あなたはシエナちゃん!!」
お菓子を召し上がれ、とオウガ達は今まで食べたアリスの記憶の中から作り出した好物をどっさりとテーブルに並べる。
黄金色の焼き菓子に、チョコスプレーをたっぷりかけた輪っか菓子、スティックキャンディ。たくさんのお菓子が振舞われると、シエナはパチンと手を打った。
「とっても素敵、私もお菓子を振舞うわ!!とシエナは言います」
シエナが指を振るえば、フリルが愛らしく揺れるスカートがふわりと波打つ。
『カロリー執事さんの特性料理だよ!とっても美味しいよ!とシエナはカロリー執事さんが作ってくれた料理をみんなに振る舞います』
するとスカートの中からシエナの『お友達』が現れ、手にしていた材料を器用にてきぱき混ぜると、アリスの記憶のお菓子に負けない程に可愛らしい焼き菓子やケーキがテーブルに並べられる。
「お菓子がたくさん、たくさん!!こんなに幸せでいいのかしら、でもでも食べたいわ!!」
ナキメは両手で頬を挟んで嬉しそうに笑うと、シエナとオウガ達にお礼を言って、用意されたお菓子を食べ始めた。
オウガ達はせっせとナキメの周りを飛び交いながら、アリスの記憶や言葉から零れ落ちる記憶のお菓子を食べようとするが、テーブルに並べられたお菓子の山に紛れてしまえば、どれが目当てのものかなどわからない。
しょんぼりと身体を丸めるオウガ達。その1匹にシエナは手を伸ばす。
「可愛いよぅ!!とシエナは動物を愛でます」
シエナの言葉に同調するようにナキメは頷きながらも、お菓子に夢中。そしてオウガもナキメの記憶のお菓子を探すのに夢中で、気づかない。
ミシリッ、と濁った音を立てて、仲間のオウガが1匹、また1匹と減っていることに。
シエナの細い腕からは想像もできない程の力で抱きしめられたオウガは、悲鳴を上げることもできずにぐったりと腕の中で沈黙していく。
にっこりと笑いながら、シエナは『愛でられすぎて疲れ眠った動物』を『お友達』として迎え入れるために、柔らかなスカートの中へと、静かになったオウガ達を仕舞いだすのだった。
大成功
🔵🔵🔵
紫洲川・珠璃(サポート)
キャラの雰囲気は落ち着いたお姉さんの感じ
口数はどちらかというと少なく物静か
戦闘は速度を生かした撹乱を主として手数重視の攻撃で戦います
足は止めず常に動き回ります
武器は主に一振りの刀を両手持ちで使い、まれに脇差として所持している二本目を抜きます。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●焼き菓子はこんがりキツネ色になるまで
空を閉じ込めた飴玉の様な瞳でキョロキョロと見回した紫洲川・珠璃(夜を追う者・f00262)は、テーブルから零れ落ちる程のお菓子とオウガ、そしてオウガと笑い合うナキメを見て、小さくため息を吐く。
オウガの目的はわかっているが、こんなにも暢気にオウガと御茶会を楽しむアリスを見る機会はそうないのではないだろうか。
ナキメは珠璃に気が付くと無邪気に笑う声に合わせて、髪の毛がサラサラと動く。
「綺麗な髪!!それに素敵な青い目!!アナタもお菓子を食べに来たの?」
珠璃はナキメの言葉に特に返事は返さず、ゆっくりと手の平を開く。それに合わせて、ぬいぐるみの様なオウガ達はお菓子の給仕を始める。
粉砂糖をまぶしたドーナッツに、甘い香りのフルーツティ。アリスの記憶から作られたお菓子をせっせとせっせと、給仕をする。
その途端、珠璃の身体に鈍い倦怠感がのしかかる。気持ちや体調の問題ではない、しかしとにかく動こうとすると身体が上手く動かなく、思った以上のスピードが出ない。
なるほど、と頷くと珠璃はゆっくりと、確かに言葉を口にする。
『我、此処に求むるは、火軍の尖兵。我が喚び声に応えて赤熱の森より姿現せ、焔纏いし我が眷属。』
すると、33の狐を思わせる炎が珠璃の元から飛び出る。物を食べるということがない炎にオウガ達の能力は聞かないらしく、ソレは地を軽く蹴ってオウガ達に襲い掛かる。
給仕に専念していたオウガ達は、ボボボッ、と燃え上がりコロコロと転がって、最後には黒い塊となると、炎の中でサラサラと灰になって消えた。
ナキメはそれを見ると、まぁ!、と声を上げる。
「まるで焼き菓子の様!!アナタ達はどんな焼き菓子が好きかしら。私は黄金の棒が好きなの!!」
目の前で起こっていることを理解しながらも、ナキメは噛み合わない言葉を口にして、幸せそうにお菓子を口に運ぶのだった。
成功
🔵🔵🔴
マルコ・ガブリエル(サポート)
『初めまして、わたくしはマルコと申します』
『皆様を苦しめるのであれば、わたくしも情けは捨てましょう!』
『まあ、なんて美味しそう……! 宜しければ、一緒にいかがですか?』
笑顔が魅力的で朗らかな女の子です。実は故郷を滅ぼされて天涯孤独の身ですが、そうした悲壮感を仲間に感じさせることはなく、いつも明るく振る舞っています。
誰に対しても優しく、敵にさえ「できれば戦わず、穏便に事件を解決したい」と考えるような優しい性格ですが、無辜の人々を苦しめる悪い奴には心を鬼にして全力で攻撃をお見舞いします。
美味しいもの、特に焼肉をみんなで食べるのが大好きで、無事に事件解決した後はよく他の猟兵をご飯に誘おうとします。
●胸焼けしそうなクリームの沼
焼ける匂いに引かれたのか、砂糖の様な翼を羽ばたかせて、マドレーヌの様に柔らかな少女がその場におり立った。
「はじめまして、わたくしはマルコと申します」
マルコ・ガブリエル(焼肉天使・f09505)は蜂蜜の様な瞳で微笑み、ナキメに礼儀正しくお辞儀をする。
ナキメはそれを見て、白いワンピースをつまんでぺこりと会釈をする。
「はじめまして、私はナキメといいます」
オウガ達はナキメ…アリスの周りに集まると、せっせとお菓子を運んでいく。
それはアリスの記憶の中にある美味しいお菓子達。
マカロン、ショコラーヌ、パフェにシュークリーム。
「皆で一緒に食べましょう!」
ナキメはためらいもなくそれらの歌詞に口をつけ、美味しそうにかぶりついて咀嚼をする。
できれば戦わずに、と心に置いているマルコは、少しだけ警戒する心を持ちながらも、ナキメの無邪気な笑顔と、攻撃するそぶりを見せないオウガに、少し考えてから席について、一時的ではあるが菓子を楽しむことを選んだ。
「ナキメさんはいつからここにいらっしゃるのですか?」
「わからないわ、でもお菓子がたくさんあって幸せよ!」
ナキメはオウガ達に対して警戒をする様子も不信を抱く様子もみられない。一体どういうことなのか、と笑顔を浮かべながらマルコは首を傾げる。
――けれども、アリスをここに残したままにはできない。
「……ナキメさん、一緒に別の場所に行ってみませんか?」
「別の場所には美味しいモノもあるの?」
「わかりませんわ。でも……ここより、楽しいかもしれませんわね」
「それなら、ここにあるものを食べ終わったらいきましょう!」
テーブルの上に記憶から作られた山盛りの菓子を指さして、アリスはにっこりと甘ったるい笑顔を浮かべたのだった。
成功
🔵🔵🔴
紫野崎・結名(サポート)
音は、こころ。こころは、ちから。
今はたぶん、この音が合ってる…と思うから
音によるサポート、妨害、撹乱が好み
攻撃や運動は苦手、特に腕力はほとんど無いです
なので、キーボードも肩にかけます
ピンチは黒い天使、歩くのはセブンリーグブーツ、Float on soundをふわっと浮かべてキーボードを演奏
キーボードはスマホとつないで音源を自由に設定変更できるよ
動物の鳴き声にしたり、管楽器の音にしたり、弦楽器の音にしたり
食は細くてすぐお腹いっぱい
そして人見知り気味
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません
●シルクのように繊細な飴細工
「私は食が細くて……すぐにお腹がいっぱいになってしまうんです」
黒い髪を柔らかく揺蕩う風に遊ばせて、紫野崎・結名(歪な純白・f19420)はキーボードの鍵盤を指にかけて、ぎこちなく笑う。
「そうなの? 私は食べるのが大好き!!だからいまとっても幸せよ!」
「しあわせ……」
他者の幸福を喜ぶ結名だが、ナキメのきらきらとした目を見て困惑するように瞳を揺らす。
ナキメは確かに、純粋にたくさん食べることを喜んでいるように見える。
しかし、その喜びはどこか刹那的であり、人がおおよそ感じ取れる『幸せ』とは微妙にずれているようにも感じた。
けれども、と結名は首を振り小さく笑みを見せる。
「……お菓子は食べられないので、代わりに私の音楽はいかがでしょうか?」
「おんがく? それはなぁに?」
ソレを知らないのか、ナキメは首をきょとんとかしげて見せる。
『みんなの気持ち、伝わると良いなって…そう思ったから』
結名の指がキーボードの上で躍る。
紡ぎだされ編み出される曲は、耳を柔らかくなでる。
極上のシルクのようなその音の響きに、ナキメはほわ、と口を開けて聞き入る。
ナキメの記憶を食べようとしていたぬいぐるみのようなオブリビオンは、その旋律を聞くと慌てる様にくるくるとテーブルの周りを惑う。
(このちぐはぐな違和感、なんなのでしょうか)
ポーン、と最後の音を鳴らし終えると、結名はナキメを見、そんな小さな疑問を心に浮かべた。
成功
🔵🔵🔴
ロスト・フリージア
おやおや、マドモアゼルは夢の中ですか。
でしたら、わたくしは問いかけましょう。
マドモアゼル。貴女は従順であられる。この菓子たちのように甘くまろやかに。
その記憶、過去を見いださねば変われませんよ?
本当に望むものか何か、考えてはいかがかな?
もしくは、マドモアゼルが望むのであれば物語を朗読致しましょう。何か思い出せるやも。
羊飼いの出る話ですかな?それとも哀れな王女の話ですかな?
お好きなものをお選びくだされ。
オウガが邪魔するようならばマドモアゼルに見えぬよう切り裂きましょう。わたくし、これでも紳士なので。
目覚めを望まぬならば終わらせるのも一つの手段でしょう。
●ほろ苦い文字のアフォガート
「おやおや、マドモワゼルは夢の中ですか」
手にしたメモ帳を閉じて、ロスト・フリージア(如何なる世界へ現れる者・f22959)はナキメをその目に映すとゆるりと微笑みを浮かべる。
「でしたら、わたくしは問いかけましょう」
「問いかけ? なぞなぞかしら、難しいことはわからないわ」
眉を寄せてぬいぐるみのようなオブリビオンを手繰り寄せると、それをぎゅっと抱え込み、ナキメはじぃ、とロストを見る。
「マドモアゼル。貴女は従順であられる。この菓子たちのように甘くまろやかに」
「……?」
「その記憶、過去を見いださねば変われませんよ?」
――本当に望むものか何か、考えてはいかがかな?
ロスト問いかけに、ナキメはぱちりと目を瞬かせる。
「過去……私にそんなものがあるのかしら?
「過去がないモノなどありませんよ」
「そうなの? それならどんなお菓子が1番好きか、どんなことをしていたのか……お話を聞いたら思い出せるのかしら?」
ぱぁ、と表情を明るくするナキメから記憶を盗ろうとするオブリビオンを、ロストは情念の宿った文庫本でねじ伏せる。その念にいくつものオブリビオンはつぶれていき、やがてその場にはナキメしか残らなかった。
「そう、私にも過去があるのね!!どんな過去かしら?」
「ねぇ、私にソレを見せて、教えて!!」
白いワンピースをひらりと揺らし、ナキメは猟兵の手を取り、さぁ!、と歩みを進め始めた。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『モグモグちゃん』
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POW |
●お腹が減って仕方がないんだよぉ~……
戦闘中に食べた【無機物または有機物】の量と質に応じて【筋力が向上し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
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SPD |
●お腹が背中にくっつきそうなんだよぉ~……
戦闘中に食べた【無機物または有機物】の量と質に応じて【瞬発力が向上し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
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WIZ |
●お腹が満たされないんだよぉ~……
戦闘中に食べた【無機物または有機物】の量と質に応じて【思考力が向上し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
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👑11 |
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 |
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠竹城・落葉」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●わたしがたべたい
白いワンピースをひるがえしてアリス・ナキメが躍る様に階段を上る。
その先にあったのは豪奢な扉だ。
鍵もかかっていないそこを、ナキメがかたんと開く。
ざくり、ざくり、ぼり、ぼり。
そこは赤いカーペットの惹かれた広い部屋。
その中にある家具や壁を、固い材質でできた泥人形のような何かが、貪り、食べていた。
「まぁ……あなたも食べるのが好きなのね!!」
ナキメは猟兵の言葉を無視して嬉しそうに泥人形のオウガに近づく。
オウガは近づいてきたナキメに気付き、蛍火のように輝く光をナキメへとむけるのだった。
シエナ・リーレイ
■アドリブ絡み可
あなたは何で食べるのが好きなの?とシエナはナキメに問い掛けます。
動物達とのお茶会を終えてナキメとお話をするシエナ
腹ぺこオーガが現れれば仲良くなる為にお食事会の始まりです
どんどん食べてね!とシエナは『お友達』候補に微笑みます。
料理を喜んでくれるナキメとオーガにご機嫌な『お友達』いつも以上に張り切って料理を作ります
だけど、張り切るあまり調味料がいつの間にか毒薬になっている事に気づきません
手を付けた料理を残すのは駄目だよ!とシエナは『お友達』候補を叱ります。
人形の体故に毒の効かず料理を楽しむシエナは何故か料理を残し始めたオーガを叱ると『お友達』と協力してオーガに料理を食べさせ始めます
●美味しいものなら毒まで食らって
「あなたは何で食べるのが好きなの?とシエナはナキメに問い掛けます」
シエナ・リーレイの言葉に、ナキメは振り返り首をかしげる。
「なんで?どうしてかしら?……私は食べるのが好き、それ以外を知らないわ」
それしか覚えていないわ、とナキメは首をかしげながら笑う。
シエナは小首をかしげて、オウガとナキメを見比べ、ひとつ頷くとくるりと回ってお辞儀をする。
『とっても美味しいから沢山食べてね!とシエナは『お友達』が作ってくれた料理を給仕します』
シエナの呼びかけに応えた『お友達』が料理道具を手にしてカタンカタンと料理を作り始めると、ナキメはわぁっ、と嬉しそうに破願する。
「とても美味しそうな匂い!!」
ナキメはシエナの真似をしてくるりと回ってお辞儀をすると、ちょこんとカーペットの上に座って料理が出来上がるのを待つ。その様はとても無防備だ。
目にも鮮やかな料理が、次々にカーペットへと用意されていく。
金色のスープにふわふわのパン、甘やかなマカロンにクリームたっぷりのケーキ、たくさんたくさん、たくさん。
料理が並ぶとナキメは嬉しそうに手を合わせ、いただきます!と、パンにかぶりつく。
「どんどん食べてね!とシエナは『お友達』候補に微笑みます」
オウガは並んだ『食べ物』に手を伸ばし、だらしなく開いた口にそれらを放りこみ、モグモグと咀嚼をする。
たくさん、たくさん、たくさん。
食べていくオウガとナキメに差が何かあっただろうか。
カチャカチャと料理が作られる音が響く、咀嚼音とナキメの楽しそうな声がする。
その空間で、バキッと何かがひび割れる音がする。
パラパラ、と何かが砕ける音がする。
それはオウガの体に亀裂が入った音だ。
シエナはにこりと笑う。
――料理を喜んでくれるナキメとオーガにご機嫌な『お友達』いつも以上に張り切って料理を作りました。
――だけど、張り切るあまり調味料がいつの間にか毒薬になっている事に気づきませんでした。
オウガは自身の体の異常に気付いたのか、手にした料理を放り出そうとする。
しかし。
「手を付けた料理を残すのは駄目だよ!とシエナは『お友達』候補を叱ります」
シエナはそれを許さない。
そしてそれを見たナキメも、こらっ!、とオウガを叱る。
「出されたものはちゃんと食べないと怒られてしまうわ!!ちゃんと食べられることに感謝しないと!!」
美味しい料理にナキメは楽しそうに笑いおかわりをする。
オウガはそれ以上料理を放り出すことはせず、何も言わぬ口にただただ料理を詰め込み、毒へすり替わっていた調味料のきいた料理を。
もぐ、もぐ、と、体内へと収めていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ロスト・フリージア
オムニス・ミュートロギアと同行
オムニスの呼び方はレディ、マドモアゼル、求道令嬢など様々。気分によって変わる
「仰せのままに。求道令嬢」
メモ帳にボールペンと普段通りの姿で声をかけて
UCを使用
「食ばかりで本当に人生が満たされるとお思いかな?その尽きぬ欲をさらけ出し、言葉としておくれ」
言葉を紡げるかわからぬ相手に問いかけを
自身の食欲が薄い分、なぜそこまで食にこだわるのかがわからない故の問い
レディの行動にはいい笑顔で見守って
「食だけとはなんと寂しい物語か!」
「固執しすぎるが余り、他の事にまで気が回ってないのではないかな?」
愚者の末路を記し、己が糧にする。まだ見ぬ果てを目指して
アドリブ・掛け合い歓迎
オムニス・ミュートロギア
【ロスト・フリージアと同行】
「さて、楽しませてみせろよ。人形道化」
己の空白台本と宇宙色の羽根ペンを取り出しながら、ロストへと話しかける
「お前は食を求む、か。では、こういう手合いでいこうか」
敵の願いを感じ、その願いを叶えるような文章を書き上げて『バッドエンドクラフト』を発動し、「腹を満たしたい」という願い魔道具「無限に料理を生み出すクローシュ」を生み出す
クローシュを開ける度に様々な料理が出てくるのを見せ、オウガへと渡すが、それは「使用者へ悲劇を齎すもの」なので、オウガが使う度に悲劇を起こす
「ほら、お前の食への思いはその程度の悲劇で終わるのか? もっと私に壊れ行く姿を見せろ」
アドリブ、アレンジ可能
●素敵なレシピ、ステキなカタリ
空白の台本に宇宙と同じ色のペンをぴたりとつける。
綴ることはまだせず、オムニス・ミュートロギアは小さく息を漏らして唇を撫でる。
「なるほど……相手はアレか。さて、楽しませてみせろよ。人形道化」
銀の瞳でちらりとチョコレートのような、いやチョコレートほどの甘さを持たない。
そんなロスト・フリージアをオムニスは見ると、ロストは緩やかに微笑み軽く会釈する。
「仰せのままに。求道令嬢」
そんな声を聴いてナキメはふたりを見ると、まぁ、と笑う。
オウガは腹にあたる部分をザリザリさすりながら、首をかしげる。
「チョコレートアイスのような人と、ミルクサイダーのような方たち!
ねぇ、一緒にみんなで食事にしましょう!!」
くるんくるんと踊るようにオウガの周りを跳ねまわるナキメ。
そのオブリビオンは食するために、ナキメへとその太く歪な腕を伸ばす。
「お前は食を求む、か。では、こういう手合いでいこうか」
オムニスが空白の頁をパラパラと捲る、廻る。
宇宙の先から綴られたモノガタリがサラサラとキセキを描き
つくり出したのはクローシュだった。
オムニスの目の前で、グラグラとクローシュが揺れるとカタンとそれが開く。
そこからあふれ出たのは美味しそうな美味しそうな料理の品々。
わぁ、とナキメが驚いたように破願する。
そんなナキメの目の前で、オウガはクローシュから現れた料理に手を伸ばし
バリバリ、モリモリとその口に詰め込んでいく。
「おやおや、いいのか。そんなに食べ続けて」
オムニスが呆れたように鼻で笑ったように見えた。
ロストはそんな言葉を続けるように文字の羅列を口にする。
「食ばかりで本当に人生が満たされるとお思いかな? その尽きぬ欲をさらけ出し、言葉としておくれ」
その質問は言魂となり、鎖のような文字の紐となって、オウガの周りをグルングルンと取り巻く。
物言わぬ、しゃべらぬオウガはその口にただただオムニスが作り上げたクローシュからあふれる食事を
詰めて詰めて詰め込んでいく。
「食だけとはなんと寂しい物語か!」
ロストは、おぉっ、と嘆くような大仰な動きを見せるが、口元には緩やかな笑みを浮かべる。
答えのないオウガへ、質問が意味を成す。
紐が黒いインクのように固まり、うごめき、形成したのは情念の獣だ。
鋭い牙は食事を詰め込み、己の身体を構築する結合までもろくさせたオウガの身体を
やすやすとかみ砕いて泥のように砂のように果てさせる。
オウガは己のひび割れた朽ちる体を見てその部位を腕で触る。
「ほら、お前の食への思いはその程度の悲劇で終わるのか? もっと私に壊れ行く姿を見せろ」
「いやいや、固執しすぎるが余り、他の事にまで気が回ってないのではないかな?」
オムニスとロストの芝居じみた言葉のやり取りを聞いて、ナキメはワクワクと目を輝かせる。
「すごいわすごいわ!!素敵な食事を食べながらテレビのような楽しい話を聞けるなんて!!
あなたは幸せ者なのね、たくさんたべる方!」
ナキメのキラキラとした瞳を受けながら、結合のほどけた泥人形は
ただひたすら目の前に出され続ける食事を詰め込んで、その体を獣に貪られていった。
「あぁ、愚か者の末路は如何なるものか。まだ見ぬ果てを目指して……かたっていこうじゃないか」
大成功
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