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邪心遊園想失儀式~パレードに数多の魂を添えて

#UDCアース

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 グリモアベースの一角、簡単なテーブルが置いてある区画。
 集まった猟兵達へ一礼したアトは、笑みを浮かべながら話し始めた。
「皆さん、集まっていただき、ありがとうございます。
 ふふ、何度目かになりますね……ええ、遊園地『邪神パラダイス』での騒動のことです。
 おそらく、今回が最後だと思われますので、もしよろしければ力を貸してください。」

 そう言って取り出したのは、夜のパレードの光景を写したもの。
「時間は夜、遊園地の中央通路ですね。
 ここに、本来であれば写真のようにパレードが通ります。
 ですが、周りのアトラクションはほぼ壊滅、お客さんはおろか残っている従業員もいません。
 普通に考えても、これまで通りのパレードが通ることはないのですが……廃材を材料に人間を取り込んで、盛大に作られたものが練り歩くようです。
 これまでの召喚儀式や邪教徒たちの生贄……成功・失敗問わず、行われた召喚儀式が呼び水となったようで。
 とはいえ、これまでの皆さんの活躍により、一般人の犠牲は最小限に防げました。
 本当に、ありがとうございます。」
 そういうと、アトは深々と頭を下げていた。

 そして、懐から取り出された新たな写真には、黒い鉄格子のような廃材の集まりに人が囚われたモノが写っていた。
「さて、問題のパレードですが、本体はこの鉄格子です。
 中に一般人を捉え、自身と一体化させる、デビルズナンバーてつごうしと呼ばれる個体です。
 囚われているのは、様々な邪教の信徒たちで……儀式に向けて自ら命を絶った者がほとんどです。
 救うことはできません。
 とにかく、破壊してください。」
 と、ここでアトは顔を曇らせ、言葉を続ける。
「……問題があるとすれば、この鉄格子を倒した後です。
 これまでに遊園地で命を絶った者たちが、皆さんに襲い掛かってきます。
 そして……少ないですが、行方不明になった一般人を捕えている、邪神がいます。
 何としても邪神を倒し、救い出してください。」
 よろしくお願いします、という言葉と共に、アトの手の上でグリモアが輝くと……夜の遊園地の光景が広がった。


ヨグ
 ヨグです、にゃあらMS・ブラツMSと共に始めた邪心遊園想失儀式の最終回となります。
 遊園地のラストといえばナイトパレード、盛大に練り歩くモノを破壊してください。
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第1章 ボス戦 『五八一『デビルズナンバーてつごうし』』

POW   :    悪魔の収監(デビルインプリズン)
【鋭く尖った鋼鉄の手足による突き刺し攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【巨大な檻による一撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    悪魔の鉄格子(デビルアイアンラティス)
【ボディ】から【高速で組み上げられていく鉄の棒】を放ち、【鉄格子の檻に閉じ込めること】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    悪魔の肉盾(デビルヒューマンシールド)
対象のユーベルコードに対し【体内に閉じ込めている一般人】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

イラスト:FMI

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は六六六・たかしです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ロバート・ブレイズ
「パレヱドで終いとは遊園地側も理解して在る。されど最後だ。最期に相応しい戯れに期待せねば。最終的には数多を否定・冒涜するのが我々だがな」
冒涜王で『普遍的無意識』と同化し、不可視化
鉄塊剣を構えて接近し、叩き潰す
恐怖を与える事で対象の動きを鈍くする
情報収集で相手の『脆い』部分を定めよう

万が一、閉じ込められた際は
『無意識』として振る舞う事で『物理的』な事柄を無視する
翁は何処にでも存在し、何処にも存在しない『王』で在る
「蹂躙の時間だ。貴様を我が国の民と見做す。悦ぶが好い。魂の哄笑が魑魅魍魎に参加するのだ。クカカッ――滅び逝く悪夢には相応な装飾を」


ヴィヴ・クロックロック(サポート)
『拷問より楽器楽しい』
ダンピールの咎人殺し × サウンドソルジャー
年齢 35歳 女
外見 153.6cm 赤い瞳 緑髪 色白の肌
特徴 特徴的な声 眼鏡 マイペース 一房の髪色が違う 長髪
口調 女性的(私、~君、だ、だな、だろう、なのか?)
酔った時は 無邪気(自分の名前+ちゃん、キミ、ね、よ、なの、なの?)

相手の動きに対して場当たり的に反応するタイプ
考えはするが考えが纏まるより先に突撃して先に当たって砕けろの脳筋メンタル
自覚はしているので人の話はちゃんと聞く、聞きはするが独自解釈が酷い時もある

アドリブ、協調歓迎



「話に聞いてはいたが……。」
 顔を強張らせたヴィヴ・クロックロック(世界を救う音(自称)・f04080)の目の前で、黒い鉄の檻が歩いている。
 廃材を繋ぎ合わせたそれは、中に動かぬ人を捕えつつ……夜の遊園地を練り歩いていた。
「頭が痛くなる光景だな。」
「クカカッ! あれらを最終的に否定し、冒涜するのが我々だ! もちろん、貴様もな。」
 笑いながら現れたのは、ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)。
 ヴィヴが振り向けば、鉄隗剣を持って楽し気に……忌々しげに続ける。
「パレヱドで終いとは、遊園地側も理解して在る。されど最後だ。最期に相応しい戯れに期待せねば。」
「……ああ、そうだな。悪趣味なパレードは、ここで終わらせてやろう。」
 言葉を残して不可視となったロバートに続き、ヴィヴもひゅんひゅんと縄分銅を振り回し、拷問具を片手に鉄格子へ駆け出した。

 目の前では、突如現れたロバートの鉄隗剣が鉄格子の足を捉えていた。
「クカカッ! 廃材とはいえ、鉄には違いないか!」
「だろうな!」
 へし曲がった足を襲うのは、ヴィヴの縄分銅。
 投げたそれが絡み付き、拘束ロープと化した。
「これで少しは……っ!」
 ヴィヴの言葉が終わらぬうちに、鉄格子から鉄の棒が飛んでくる。
 それを鉄隗剣で受け止めたロバートだったが、高速で組みあがる鉄の棒の檻に囚われてしまう。
 それを見たヴィヴが鎖分銅を振り回し始めるが、
「こちらはいい、その手の拘束具で足を絡めとれ! 動きを封じるのだ!」
「ああ、解った!」
 ロバートの指さした場所へ、口枷・猿轡などの拷問具を投げつけ、絡み付かせる。
 それに伴い、鉄格子の動きが鈍っていた。
「よし、これで。」
「蹂躙の時間だ。」
 自身を無意識の存在と化し、物理的な事象……鉄の檻を無視したロバートの鉄隗剣が、鉄格子へ襲い掛かる。
 一瞬でそれを『理解させられた』ヴィヴは軽くめまいがしたが、
「……君も大概だな。」
「翁は何処にでも存在し、何処にも存在しない『王』で在る。」
 その言葉を聞き流しながら、鎖分銅を鉄格子へ叩きつける。
「いるなら、殴って縛って捨ててやろう。」
「ああ、それがいい!」
 飛んでくる鉄の棒も、ヴィヴは鎖分銅で絡めとり、弾き飛ばす。
 そうして、ひしゃげてへこんでいく鉄格子の足へ、ロバートは鉄隗剣を振り上げ、
「貴様を我が国の民と見做す。悦ぶが好い。魂の哄笑が魑魅魍魎に参加するのだ。」
 その足を、叩き切った。
 バランスを崩し、転がる鉄格子の中……囚われた死体たちが転げまわる。
「……見てられないな。ちぎれて飛んだらかなわない。」
 鎖分銅を投げつけて絡め、死体達を固定してゆく。
 そんなヴィヴの動きを見たロバートの笑いが木霊する。
「クカカッ! ……滅び逝く悪夢には相応な装飾だ。」
「悪趣味にもほどがあるだろ。さて……。」
 不格好ながら、足りない脚で鉄格子が起き上がる。
「まだ、終わらないな。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アウル・トールフォレスト
(※好きにお任せします)

遊園地、パレード!とっても楽しそう!
と思ったけど…キラキラも無ければピカピカもしていなそう…なんだか、つまらない
ザンネンだけど、早く終わらせよう

【深緑、底知れぬ恐怖を育め】を発動
始めから本気。『高き森の怪物』と化して、パレードに突っ込むよ

突き刺しは痛いけど、この巨体でなら檻に入らない…筈
もしそれでも檻に入れられちゃったら、更に大きくなって内側から破るよ
ちょっと無理しちゃうけど…『怪物』でなら出来なくもない

わたしから攻撃は何でも
踏んづけちゃおうか。それとも握り潰そうかな?
たくさん抵抗して、精一杯で楽しませてね?



「遊園地、パレード! とっても楽しそう! ……と思ったのに。」
 アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)の目の前に広がるのは、薄暗い道にのたうつ、廃材を組み合わせた鉄格子。
 心底落胆した顔でため息をつき、
「キラキラも無ければピカピカもしていない……なんだか、つまらない。」
 そう呟く大きな少女に、ガシャガシャと騒がしく近づく足音。
 一気に近づいて来る鉄格子を、覚醒した黄金の瞳で見つめ返し、
「ザンネンだけど、早く終わらせるよ!」
 アウルも自ら、突進していった。

「痛った!」
 足の一つが、突進するアウルの腕に突き刺さる。
 が、それを逆に掴み返し、
「こんの!」
 自身の身の丈ほどもある鉄格子を振り回し、地面にたたき付ける。
 それだけで廃材の山のように崩れた鉄格子。
「ふふん、そんな軽い体でわたしに勝てると……え!?」
 得意げに言う足元で、廃材の山がうごめき広がり……一気にアウルの巨体を鉄の檻に閉じ込める。
「わ、ちょっと!……もう。」
 しかし、慌てずに意識を集中するアウル。
 大地から力を得て、その体がさらに大きくなり……鉄の檻を内側から食い破る。
 そして、その足を鉄格子の上に持ち上げ、
「……我慢しなくて、いいよね。」
 そのまま踏み付け、足を掴んで引きちぎる。
 元々廃材を組み上げただけの鉄格子は、あっさりと鉄屑へと変わっていった。

「ふぅ、こんなもんかな?」
 額の汗を拭い、満足したアウルが足を退けると……廃材たちは、まだうごめくことをやめていなかった。
 素早く離れ、その体を新たに組み上げていく。
「まったく、しつこいな……でも、もう少しかな?」
 動きがぎこちない、歪んだ廃材のオブジェと化した鉄格子。
 その捻られた足で、さらに猟兵達へ襲い掛かってきた。

成功 🔵​🔵​🔴​

波狼・拓哉
あー……あの冷蔵庫暴れてた遊園地か。……いや結構不思議な話だけどここまで集まっていて大変な事起こす前に良く捕捉出来たもんだよ。
まあ、戯言はこの辺にしておいて、どう足掻いても助けられないという情報は有難いね。心情的にやり易い。…ええホントウニ。中身は信者とはいえ一般人、鉄格子の方に意識があるかどうかわからんけど…巻き込んでも心は痛まん。…じゃ化け咆え蹂躙しようか。ミミック。
自分は衝撃波込めた弾で鉄の棒を撃ったり、鋼鉄の手足を撃ったりしてサポートに。…ところであれは中身なくなりゃどうなるんですかね?気になるよね。というわけで体内の一般人向かって撃ち込み部位破壊と洒落込みましょう。
アドリブ絡み歓迎)


シルヴィア・ジェノス(サポート)
戦闘は基本的にサポート。前に積極的に出ることはないわ
恋人以外の呼び方はカタカナ名なら名前、和名なら苗字+さん付け
オブリビオンは呼び捨て

得意分野は【料理】世界中の料理、食材、調理法の知識が豊富で料理も得意だわ。但し相手が誰であれ、料理に毒(或いはその類)を入れたり、わざと不味い(相手を苦しめる様な)料理を作ったりすることは絶対にないわ
食事が好きで【大食い】でもあるわ。行儀よく綺麗に食べる
美味しそうなものを前にした時の口癖は「おーいーしーそーうー!」食べる時はちょっと子供っぽくなるわ
エロ(お色気系)やグロ系の依頼には参加しません



「あー……あの冷蔵庫が暴れてた遊園地か。」
 辺りを見渡した波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)の目に、邪神たちをデフォルメした遊園地のキャラクター……だったものが映る。
 すっかり破壊され、廃墟と化した道の先に、歪んだ鉄格子が見える。
「……いや、結構不思議な話だけどさ。ここまで集まっていて大変な事起こす前に、良く捕捉出来たもんだよ。」
「ええ、本当に。」
 鉄格子に囚われた人間……すでに動かないそれらを見て、表情を曇らせるシルヴィア・ジェノス(月の雫・f00384)。
「波狼さんの時はレストランだったのね。そちらの方が良かったわ。」
「そうだろうね、料理は美味しかったよ。」
 そんな話をする二人に気が付いた鉄格子が、ガシャガシャと近づいてくる。
「と、その話はまた今度。」
「ええ、あれを何とかしましょう。」
 シルヴィアが曼殊沙華の意匠の杖を構えると、その前に波狼がミミックを放り投げる。
 それはひとりでに口を開き、中から金属製の龍が伸びあがり……二人を守るように立ちふさがった。
 
「さぁ、ミミック。化け吼えてやりな!」
「グルアアアアアアアアア!」
 向かってくる鉄格子へ、龍の咆哮が浴びせられる。
 中の人間が揺さぶられるが、ひるまず進んできた鉄格子の足が龍へと振り上げられた。
 その足に突然、曼殊沙華の花芽が現れる。
「咲け、咲け、紅い花。養分は……」
 シルヴィアの言葉に合わせて伸び広がり、
「そこに、ある。」
 龍に突き刺さる前に真っ赤な花を咲かせたと思えば、ドン! と一斉に破裂した。
 ……足の一本ははじけ飛び、鉄格子はバランスを崩して倒れた。
「いい援護だね。ミミック、もう一度だ!」
 龍の口が大きく開き、至近距離からの叫び声を浴び……。
 鉄格子を構成する廃材がひしゃげ、曲がっていった。

「……それにしても、どう足掻いても助けられないという情報は有難いね。心情的にやり易い。」
 起き上がろうとする鉄格子へ、衝撃波を伴ったBB弾を飛ばす波狼が呟いている。
 その声に、チリリと背筋が寒くなるモノを感じたシルヴィア。
「……どういうことです?」
「あれの中身は信者とはいえ一般人、鉄格子の方に意識があるかどうかわからんけど……巻き込んでも、心は痛まん。」
 シルヴィアが改めて見ると、鉄格子へ絡み付く龍ことミミックは、格子の中の人間ごと容赦なく叫び声を浴びせかけていた。
 そして、主である波狼も、笑みを浮かべたまま言葉を続ける。
「……ところで、あれは中身なくなりゃどうなるんですかね? 気になるよね。」
「させませんよ、死者への冒涜は。」
 杖を構え、鉄格子の足へ曼殊沙華の花を咲かせるシルヴィア。
「その前に、破壊しましょう。」
「ははは、オーケーオーケー。……んじゃ、そうしよう。」
 爆炎が上がり、二人の目に鉄格子が見えなくなる。
 鉄格子が中の人間を吐き出し、爆炎のダメージを相殺している……その事実に気が付いた波狼だったが、口に出さずにミミックへ攻撃を指示していた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

霧島・絶奈
◆心情
きっと殉教を謳うのでしょうね
狂信者の末路としては幸せな部類でしょう
勿論、彼らの主観だけに限った話ですが…

◆行動
其のパレ―ドは死者の葬列です
せめて荼毘に付して差し上げましょう

それに残念でしたね
人の盾は生きていればこそですし、救いたいと思わせられなければ効果を失いますよ

『暗キ獣』を使用
二種の兵科による【二回攻撃】を軍勢で運用する【範囲攻撃】で敵を鏖殺

私は軍勢に紛れ【目立たない】様に行動
【罠使い】として持ち込んだ「ワイヤートラップ連動のサーメート」を設置
肉盾はこれで焼き尽くしましょう

設置しつつ【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



 這うように蠢く鉄格子……その中に囚われた人間だったものを見つめる、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)。
「きっと、殉教を謳うのでしょうね……其のパレ―ドは死者の葬列です。」
 呟きには、神に殉じた者たちへの追悼。
「せめて、荼毘に付して差し上げましょう。」
 しかし……それを見る目には、これから始まる蹂躙への期待が混ざっていた。
 そんな霧島が蒼白い燐光の霧を纏うと、周囲に槍を持つ屍人と屍獣が湧き出し……鉄格子へと行進を始めた時には、霧島の姿は見えなくなっていた。

 屍獣が鉄格子へ喰らいつく瞬間、中に囚われていた人間を解き放つ鉄格子。
 しかしそれも、屍獣の数の前に喰らいつくされ、屍人の槍に貫かれていた。
「残念ながら……人の盾は生きていればこそですし、救いたいと思わせられなければ効果を失いますよ。」
 霧島の言葉が響き、足へ群がり噛みつく屍獣を引きずりながら声の側へ這った時、廃材が細いワイヤーに引っかかる。
 次の瞬間、鉄格子は屍獣ごとテルミットの炎に包まれた。
「……ただ食われるよりは、この方が良いでしょう。」
 姿を現した霧島の前で、屍人達は炎に包まれ暴れる鉄格子を槍で貫き、叩いていく。
 しかし、すでにひしゃげ、熱に溶かされ……槍に叩き潰され、ただの鉄の塊へと変わっていった。
「狂信者の末路としては幸せな部類でしょう。勿論、彼らの主観だけに限った話ですが……。」
 霧島が呟くと炎が消え……ただの灰だけが残されていた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『ジャック・オ・ランタン』

POW   :    パンプキン・パレード
【周囲のジャック・オ・ランタン】と共に、同じ世界にいる任意の味方の元に出現(テレポート)する。
SPD   :    イグニス・ファトゥス
レベル×1個の【魂】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    トリック・オア・トリート!
【決まり文句】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。

イラスト:あなQ

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 真っ暗な通りに立つ猟兵達が辺りを見渡すと、周囲に人魂らしき火が浮かび上がる。
「「「トリッ……オア……リー……。」」」
 複数の声が同時に響き、人魂は南瓜の頭の人間の姿に変わる。
 それらは手にした斧を振り上げ、猟兵達を囲みながら叫んだ。
「「「トリック、オア、トリート!」」」
 彼らは邪教の殉教者たちの魂……神へ捧げられた残りモノ。
 仲間を増やそうと猟兵達へ襲い掛かってきた。
月守・咲凛(サポート)
対空戦闘機の咲凛です。
空戦用の武装ユニットを装備してます。
私はお姉ちゃんなので、自分が怪我をしてでも戦えない人を守らなければならないのです。
後方への注意はちょっと疎かになりがちで、攻撃を受ける事もあるのです。
オブリビオンにトドメを刺す事を躊躇いませんけど、戦えない相手に対して攻撃するのはかなり躊躇します。
状況次第で武装ユニットを外して囮行動を取る事もあるのです。囮捜査は得意なのです。

戦闘傾向
アジサイユニットを盾として飛ばして身を守りながら、空中での射撃戦を好みますけど、護衛対象がある時とかはアジサイには味方を守らせて自分は敵の攻撃を躱しながらムラサメユニットで接近戦するのです。


朝霞・蓮(サポート)
●キャラ
人間の竜騎士 × 探索者 17歳 男
口調:(僕、呼び捨て、だ、だね、だろう、だよね?)

●戦い方
至近:アイテム『百膳』を使用して切り結んだり、竜言語で身体強化して格闘したり
近中:槍投げしたり銃で射撃。その時に機動力を求められるなら竜に騎乗
遠:攻撃手段がないので接近

●その他できること
錬金術でいろいろ

●長所
探索者として狂気に免疫があるので逆境に強く、恐怖と威圧に動じない

●短所
詰めが甘く、天然

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用
多少の怪我は厭わず積極的に行動
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


波狼・拓哉
邪教信者のリサイクルってか。時代はエコってことですかね。じゃ、全て塵に還しましょうか。
ホラ行って来いミミック!(敵群中央に向けて箱状態で投げ込む)化け狂いなァ!動きゃ敵。分かりやすいよね。treat…もてなしてやろう。ただし菓子はないから出来たとしても骸の海へのもてなしだけどな!
自分は衝撃波込めた弾で撃ってサポートに。南瓜頭を部位破壊したり、斧を狙って武器落とししたり、炎を掻き消したり、ミミックの方に押し出したりしよう。
(アドリブ絡み歓迎)



「トリックオアトリート、か……飴玉の一つでも持ってくるべきだったか?」
 周囲の南瓜頭の死者、ジャック・オ・ランタンたちを前に呟く、朝霞・蓮(運命に敗れた竜・f18369)。
 腰のルーンソード、百膳に手をかけながら死者たちを見据え、
「どちらにしろ、いたずら一択だな。」
「あはは、向こうもその気ですしね。」
 背中のスラスターを噴かせ、空中で笑っている月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)。
 周囲に浮遊するブレードガーディアンユニット、アジサイで死者たちをけん制しつつ、
「悪い敵さんは、早く倒しちゃうのです。」
「邪教信者の魂のリサイクルってか。時代はエコってことですかね。」
 死者たちの元を頭に浮かべ、さらに深く歪な笑みを浮かべる波狼。
 搾りカスに南瓜の頭を据え付け、同一の意識を植え付けたモノ……。
「……じゃ、全て塵に還しましょうか。」
 同情などしない……ただそれを喰らい、倒すのみ。

「トリックオア、トリート!」
「……ったく。」
 死者が斧を振り上げて襲い来るが、振り下ろす前に踏み込み、百膳で斬り捨てる朝霞。
「数だけは多いな。」
「ほんとうですね!」
 死者たちが飛ばしてくる炎へ、月守のアジサイが飛び込む。
 そのまま炎を纏い、近づいてきた死者へ飛び込み、斬り裂く。
「いたずらも単調で?!」
「ぬお!?」
 ……前に出ていた朝霞の周りへ、死者たちは一気にテレポートして現れた。
 そのまま彼らは、斧を振り上げた。
「させないです! 好きなおやつを答えなさい!」
 月守の髪から結晶が零れ、空中で小鳥の群れが生み出される。
 一斉に飛び掛かると、南瓜の頭をつつき始め……斧を降ろす手が止まる。
「ト、トリート!」
「それはおやつじゃないです! 正直に答えるのです!」
「せい!」
 朝霞も百膳を握り直し、横薙ぎに死者を斬り……塵となった死者の跡を走りぬける。
 その時、すれ違う小さな箱を見た。
「ほらミミック、化け狂いなァ!」
 死者の中に転がりこむ、小さな箱ことミミックが、波狼の言葉に合わせて口を開ける。
 口からは影が吐かれ……それは二足歩行の獣の姿を取る。
 顔の部分は何もなく、ただ無言で死者を殴りつけた。
「動きゃ敵。分かりやすいよね。treat……もてなしてやろう。」
 極限まで高められた戦闘能力を持つが、動くもの全てに殴り掛かるミミック。
 波狼もモデルガンから弾を撃ち、その衝撃で死者たちをミミックへ押し込む。
「菓子はないから、出来たとしても骸の海へのもてなしだけどな!」
「……容赦ないな。だが、」
 朝霞も外から死者たちを斬り捨て、
「解りやすい、手伝おう。」
「もちろん私もです!」
 今も鳥たちは南瓜を啄ばみ、月守は腕部装甲からガトリングを向ける。
「離れさせませんよ!」
「いいねェ! ミミック、もっと暴れてやれ!」
 狂った笑いを浮かべた波狼だが、放つ弾丸は正確に死者の斧や頭を撃ち抜いていった。

「これで、終わりだ。」
 残った1体をミミックが殴りつけ、飛んできた死者を斬り捨てた朝霞。
「よーし、帰れミミック。」
 波狼の言葉に合わせて煙となり、小さな箱に戻る。
 周囲を見渡した月守の目に、新たな魂の火が舞うのが見えた。
「……まだいるみたいですよ。」
 ふわりと浮かぶ死者の魂は、新たな南瓜頭の死者へと変わり、叫んだ。
「トリック、オア、トリート!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

霧島・絶奈
◆心情
ワイルドハント…日本風に言えば百鬼夜行ですか
ある意味風物詩とも言えそうな相手ですね
…尤も、時節に関係なくオブリビオンは骸の海へ還すのみですが

◆行動
お菓子か悪戯か…ですか
ではこれをどうぞ
五円チョコという物ですが…三途の川の渡し賃代わりに差し上げましょう

『暗キ獣』を使用
二種の兵科による【二回攻撃】を軍勢で運用する【範囲攻撃】で敵を包囲し殲滅

私は軍勢に紛れ【目立たない】様に行動
【罠使い】として持ち込んだ「ワイヤートラップ連動の指向性散弾」と「魔法で敵を識別し起爆するサーメート」を設置

設置しつつ【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


テラ・ウィンディア(サポート)
「我が武を以て挑ませて貰うぞ!」



一人称
おれ

二人称
あんた(敵でも尊敬できる人
お前(敵
貴様(激怒した時

エルフの女の子だが突撃志向で戦闘を好む

基本戦術
【戦闘知識】で敵の動きや陣形等の捕捉と把握
闘いながら敵の性質や心の在り方の把握に努める

その後は敵陣に突撃して暴れまわる

【空中戦】を好んで空間全てを利用した闘い方を好む

敵の攻撃に対しては
【見切り・第六感・残像】を駆使して回避

ユベコで主に使うのは
グラビティブラスト(敵が多数の時
【一斉放射】で破壊力増強
メテオブラスト(敵が単体の時
【踏み付け】で破壊力増強

基本フォローが目的なんだろうが
おれはやっぱり之が一番得意だからな

全霊を以て暴れまわるぞーーーー!!!



「ワイルドハント……日本風に言えば百鬼夜行ですか。ある意味、風物詩とも言えそうな相手ですね。」
 伝承にもある死者の軍勢、それを彷彿とさせる者たちを見渡す霧島。
「……尤も、時節に関係なくオブリビオンは骸の海へ還すのみですが。」
「ったく、遊園地って聞いて来たってのによー。」
 真っ暗で建物は崩れている園内に、浮かぶのは人魂と伝承のお化け……。
 思わず、お化け屋敷か! と叫びたくなるのをこらえた、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)。
「おれが前に来た時よりひどくなってるじゃん……。」
「おや、そうなのですね。」
「レストランだったけどな。料理は美味しかったけ、ど!」
 目の前で斧を振り上げる死者に、テラは飛び込み様に炎の槍で貫き、
「なんにしろ、こいつら倒せばいいんだよな!」
「ええ、そうです。」
 テラを追いかけるように槍を構えた屍人の群れが駆け寄り、南瓜を貫く。
 それらを呼び出した霧島の姿は、蒼白い燐光の霧を残して消えていた。

「トリック、オア……。」
「トリック、だ!」
 言葉を発する南瓜の頭を刺し貫く、テラの槍。
 引き抜く勢いに任せて宙を跳び、次の南瓜を狙う。
「……イタズラもいいけど、一気にやりたいな。」
「なるほど。」
 下の南瓜は屍人との混戦状態、その中から霧島の声だけが響く。
「では足を止めましょう。」
 と、斧を振り上げる南瓜に対し、屍人達は手に握っていたモノを差し出した。
 よく見ればそれは、
「硬貨を模したチョコレート、五円チョコと言う奴です。」
「と、トリック……。」
「トリート……あなた達の欲しがっているモノ、でしょう?」
 斧を振り上げた手を止め、チョコレートを受け取る南瓜たち。
「彼らの損害は気にしません、存分に。」
「ああ、解った!」
 動きの止まる南瓜たちの周囲に、虚空から斬撃が広がる。
 テラの生み出したそれは、過去に受けた敵の技。
「……これでもう、お前らは逃げられない。」
 斬撃の範囲は狭まり、南瓜を内部へ押し込めていく。
「必殺の間合い、受けてみろ!」
 途端に内部に現れる、炎を纏う斬撃。
 屍人と共に、南瓜の身体を真っ二つに斬り捨て、燃え上がらせる。
「ふふ、いいですね。では、」
 パチンと指を鳴らす音が響くと、南瓜たちの足元からテルミットの炎があがる。
「フィナーレといきましょう。」
 天を焼くようにあがる炎……その中で南瓜たちがもがく様を、姿を現した霧島は見つめていた。
 殺戮を楽しむままに、口元に笑みを浮かべながら。

 その炎の横に、突如テレポートして現れる南瓜頭の死者たち。
「おや、まだ生き残りがいましたか。」
「ト、トリック……オア。」
 その声に勢いはない……数も少ないからか。
「トリック!」
 それでも、斧を振り上げて猟兵達へと襲い掛かってきた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ロバート・ブレイズ
「成程。収穫祭には未だ早いぞ。貴様等」
相手が『魂』ならば如何にでも変えられる
魂の改竄を使用
精神世界から暴走した魂を解き放ち、魂の炎を相殺する
情報収集で『ジャック・オー・ランタン』の話を思い出す

そのまま『恐怖を与える』を加えて、対象の【存在】を改竄する。根底から否定する。概念から歪ませる
対象が一時的な封印に陥ったならば接近して殴打
鉄塊剣で頭部を圧し潰してやろう
「貴様が煉獄を彷徨う、生温い永久ならば。一瞬だ。刹那、貴様を地獄に招待して魅せよう。楽園に招待して魅せよう。クカカッ――菓子も悪戯も、真のパレヱドには敵わぬ『願い』よ。鬼火など何の役にも立たぬ」



「成程。収穫祭には未だ早いぞ。貴様等。」
 南瓜頭の死者たちを一瞥し、ロバートは言い聞かせるように呟く。
 しかし、彼らはそんなこともお構いなしに、
「トリック、オア……」
「貴様等が魂であるならば、如何にでも変えられるのだ。」
 ゆっくりと、ロバートの言葉が響き……染み渡っていく。
「……!?」
 イタズラをされたくなければ……彼らが言うべき、お決まりの台詞が出てこない。
「クカカッ! 貴様等の欲しいものはなんだ?」
「ト、ト……。」
 死者たちは、ロバートの問いに答えられない。
 死者をも陥れる恐怖、それに改竄された意識……すでに、彼らはジャック・オ・ランタンではなく、ただの浮遊する魂にすぎない。

 死者の一体へ無造作に近づき、ロバートは鉄隗剣を振り下ろす。
 避けることもなく……避ける、という行為すら思い浮かばず、南瓜が砕け散る。
「貴様が煉獄を彷徨う、生温い永久ならば。……一瞬だ。」
 ただ、振り下ろす。
 ただ、砕かれる。
「刹那、貴様を地獄に招待して魅せよう。楽園に招待して魅せよう。クカカッ!」
 残る南瓜も、あと一つ。
 周囲を飛ぶ鬼火も、天へと消えていく。
「菓子も悪戯も、真のパレヱドには敵わぬ『願い』よ。鬼火など何の役にも立たぬ。」
 砕かれるオレンジの果肉。
 最後まで、死者たちの望みは得られず……すべては砕かれ、散っていった。
「ふん。時期がくれば、戻ってくるがいい。脳髄を揺るがす甘味を用意してくれよう。」
 ……年に似合わず、甘味好きの老紳士の言葉だけが残った。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『金糸雀』

POW   :    かんたいのはなかご
全身を【背にある金糸雀の翼】で覆い、自身が敵から受けた【敵意】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
SPD   :    よろこびのとりかご
【鳥籠から影の鳥や蝶】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    まどろみのゆりかご
小さな【鳥が運ぶ、悲しい幻影を見せる鳥籠】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【優しい夢を見せる空間】で、いつでも外に出られる。

イラスト:乙川

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ニルズヘッグ・ニヴルヘイムです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 死者たちを倒した猟兵達。
 突如、遊園地の明かりが……壊れているはずの明かりが点灯する。
 パチパチ……という拍手に振り向くと、鳥かごを持つ少女の姿があった。
「なかなかやるじゃない? ふふ、もっと苦戦すると思ったわ、彼らも必死だったし。」
 手元の鳥かごには、よく見ると影の鳥や蝶が羽ばたいている。
 猟兵の一人が問う……お前が、人を捕らえているのか?と。
「あら……ふふふ、知っているのね。そうよ、私の中に眠っているわ。」
 少女は鳥かごを開き、影のものたちを解き放つ。
「さぁ、あなた達も一緒にどう? いい夢が見れるわよ?」
ロバート・ブレイズ
「夢だと。貴様の『夢』など現実に等しい滑稽だ。神意も真意も知らぬ愚物風情が、遊園地の輪郭を装うとは莫迦々々しい。鳥籠に囚われたのは我々だ。貴様等も含めた『我々』なのだ」
闇堕ち(デモノイド)発動
寄生体を自らに埋め込み、巨大な怪物に変貌
圧倒的な『暴力』で場を支配する
攻撃されても構わず前進
全身が凶器なのだ。狂気程度では留まらない
巨躯に『生えた』鉄塊剣で地面諸共抉り取ってやろう
「冒涜とは新たなる事柄への否定、過去への否定、現実への否定で在る。貴様等は過去に『縋っている』人間だ。もはや、良い夢も何も『無い』と解け。貴様等は酷く、美しいのだ」


波狼・拓哉
…何で捕まえたままかはよく分からんのですけど、取り敢えずおにーさんは遠慮しておきます。
それじゃあ、化け喰らいなミミック。この狂った遊園地に終止符を喰らい刻み込んであげましょう…いやこれ再開とか出来るんかな。被害やばくない…?あ、鳥とか蝶とか狙いつつ相手の翼を重点的に狙い『かみ』殺しておいてください。
自分は衝撃波込めた弾で止まった鳥、蝶を撃ち落としたり相手の鳥籠狙って武器落としを狙ったりとサポートに回りましょう。
…優しい夢ねぇ。何を持って優しいとしてるんだか。おにーさんには見当もつきませんや。ま、そばにミミックがいなければ現実ではないんだ。それを忘れなければ溺れる事もないか。
(アドリブ絡み歓迎)



「……何で捕まえたままかはよく分からんのですけど、取り敢えずおにーさんは遠慮しておきます。」
 胸に抱えたミミックを撫でながら、波狼は応える。
 その手は大事な宝物を愛おしむようで、言葉には棘が混ざっていた。
「現実ってやつに満足しててね、夢には興味がないのさ。」
「あら残念。でも……忘れられない体験になるわ。」
 くすくすと笑いながら囁く少女。
 その言葉を遮るように、ロバートの言葉が響いた。
「夢だと。貴様の『夢』など現実に等しい滑稽だ。神意も真意も知らぬ愚物風情が、遊園地の輪郭を装うとは莫迦々々しい。」
 嘲るような言葉と共に、飛び交う影の鳥が鉄隗剣に斬り潰される。
 顔を覆う黒のマスクは表情を隠すが、言葉に乗る感情は隠さない。
「鳥籠に囚われたのは我々だ。貴様等も含めた『我々』なのだ。」
「……訳の分からないことを。」
 少し不機嫌そうに表情をゆがめた少女は、鳥かごを開け放つ。
 中からは影でできた鳥や蝶が舞い出てきた。
「いいわ、あなた達も閉じ込めてあげる。」
 言葉に合わせ、影たちは猟兵達へ向けて飛び掛かってきた。

「それじゃあミミック、化け喰らいな!」
 波狼が飛び掛かる影へミミックを無造作に放ると、ミミックは影の狼へと姿を変える。
 そのまま鳥の影へ跳び掛かり、貪り喰らっていく。
「この狂った遊園地に終止符を、喰らい刻み込んであげましょうかね。しかし……」
 手にしたモデルガンで影の鳥を撃ち落し、周りを見れば……明かりに照らされた遊園地の廃墟が広がっている。
「いやこれ再開とか出来るんかな。被害やばくない……?」
「問題ない。閉鎖と共に、いずれ忘れられる存在だ。」
 波狼が隣に立つロバートを見れば……その姿は、先ほどまでの老紳士ではなかった。
 体躯は歪に膨れ上がり、その腕は鉄隗剣を飲み込んで振り回す。
「壊れ行く鳥かごなど、気にする必要もあるまい。」
 力任せに振り回されるそれは、影の鳥などもろともせずに砕いていく。
 それでも影は飛び掛かり、ロバートの体を啄ばむが……それすらも気にせず、少女へ近づいていく。
「な、なんなの、あなたは……?」
 少女は鳥かごを開け、影の鳥かごを下げた鳥を呼び出すが、
「おっと、それはさせないよ。」
 波狼の放つ、衝撃波を纏うBB弾が鳥かごを撃ち落し、ミミックが喰いつく。
 そして……少女の目の前で、鉄隗剣を振り上げる異形の人影。
「冒涜とは新たなる事柄への否定、過去への否定、現実への否定で在る。」
「ひぁっ!」
 大振りに振り下ろされる鉄の塊を、少女は辛うじて避けるが……その地面は大きくえぐられていた。
「な、なんなのよ!」
「貴様等は過去に『縋っている』人間だ。もはや、良い夢も何も『無い』と解け。」
 少女の悲鳴に対し、淡々と語られるロバートの言葉。
「痛っ!」
 鉄隗剣に気を取られた少女は、足をミミックに噛み付かれていた。
 その目に映るのは、振り上げられた鉄の塊で、
「貴様等は酷く、美しいのだ。」
「いやあぁ!」
 グシャリと、少女の体が斬り裂かれ、潰される。
 斬られた部分は細い針金へと変わり……中から影の蝶をあふれさせる。

「……大人しく、囚われていれば幸せだったでしょうに。」
 少女はまだ倒れない……その体は、多数の影を生み出している。
「あなた達にとって、優しい夢が待っているのよ?」
「……優しい夢ねぇ。何を持って優しいとしてるんだか。おにーさんには見当もつきませんや。」
 まるで斬り裂かれた鳥かごのように、身体から影を生み出す少女をBB弾で牽制する波狼。
「ま、そばにミミックがいなければ現実ではないんだ。それを忘れなければ溺れる事もないか。」
 影の蝶を喰い荒らすミミックを視界に納めつつ、波狼もまた影を撃ち落していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
心安らかに眠ってこそ良い夢も見れると言うもの…
例えばオブリビオンを駆除した後とか…

それに貴女の中は寝心地が悪そうです

◆行動
所で…
対象を駆除すると言う行為に敵意などあるのでしょうか?
折角ですから実験に付き合って頂きましょう

<真の姿を開放>し『666』を使用
敵に【恐怖を与える】

一部の<私>は軍勢に紛れ【目立たない】様に行動
【罠使い】の技能を活用し「ワイヤートラップ連動の指向性散弾」と「魔法で敵を識別し起爆するサーメート」を其々複数設置
罠に敵意などありません

更に<私達>全員で射線を調整し【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で其々が【二回攻撃】

負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


テラ・ウィンディア
【属性攻撃】

炎を武器と全身に付与

夢ってのは目覚めてこそ夢なんだぞ

お前は夢の神様なのかな

まぁいいや

眠りの後に必要なのは目覚めなのだから

【戦闘知識】で金糸雀の動きと立ち回りを解析

【第六感・見切り・残像・空中戦】で飛び回りながら回避

槍で【串刺し】に
【早業】で剣と太刀に切り替えて斬撃を繰り返し

上空から見下ろせば

楽しい夢も遊びもいつかは終わっちゃうもんなんだ
おれもそういうのがずっと続いたらいいなって思う時もたまーにあるがな

それでも…いつかは目覚めないといけない(メテオブラスト!【踏み付け】で破壊力増強)

…何…お前は之から眠りにつくんだ
誰かを眠らせるんじゃなくてお前自身が夢を見続ければいい

じゃあな



「夢ってのは目覚めてこそ夢なんだぞ、お前は夢の神様なのかな?」
「夢の神様とは、ちょっと違うわ。」
 クスリと嗤う少女を、テラは訝し気にみていた。
「私は人を休ませてあげたいだけなのよ?」
「……貴女の中は寝心地が悪そうです。」
 ぼそりと呟いた霧島へ、敵意のこもった目を向ける少女。
「心安らかに眠ってこそ良い夢も見れると言うもの……例えば、」
 少女の見ている前で、霧島の後ろから霧島が……異端の神々の群が現れる。
「オブリビオンを駆除した後とか……。」
「それいいな、目覚めも良さそうだ!」
 槍を振るうを、テラの身体が炎に包まれる。
 戦闘態勢に入る二人を見ながら、少女は自身の身体についた傷をなで、
「あなた達には、眠りが必要よ。永遠の、ね?」
 薄笑いを浮かべながら、傷口から影の鳥たちを解き放つ。

「そういえば、あなたは自身への敵意で強くなるとか。」
 影の鳥を斬り落とし、落ち着いた様子で問いかける霧島。
「対象を駆除すると言う行為に、敵意などあるのでしょうか?」
「さぁ……どうかしらね?」
 気が付けば霧島の姿をした異端の神々の群れに囲まれ、黒剣を突き付けられた少女。
 少女を見つめる目は、優し気な笑みを浮かべたままで……。
「……本当に、それができると?」
「とりゃああ!」
 と、上空から槍を構えて飛び掛かるテラに、少女は背の金糸雀の翼を広げて切っ先を逸らす。
 即座に剣と太刀に持ち替え、斬りかかり……2刀の連撃に、金糸雀の羽が周囲に舞い散る。
「く、やるのね。」
「いつまでも夢見てるわけにはいかないんだよ!」
 翼の一つを焼き斬り、逆の翼が襲い来るのをテラは飛んで離れる。
 そして、空振る翼に突き刺さる黒剣の群れ……。
「ぐぅ!」
「まぁ、元の強さを知らない私には、あなたが強くなっているかわかりませんがね。」
 変わらぬ笑み……殺す、という殺意すらなく黒剣を少女の身体へ押し込む霧島たち。
 そのまま、苦痛と恐怖に歪む顔をした少女が後退ると、足に糸のかかる感覚。
「……さようなら、いい夢を。」
 少女の足元で、大量の地雷が炸裂する。
 ふわりと吹き飛ぶ少女の上から、テラが炎を纏って飛び掛かる。
「楽しい夢も遊びも、いつかは終わっちゃうもんなんだ。おれもそういうのがずっと続いたらいいなって思う時もたまーにあるがな。」
 くるりと回転しながら振り下ろされたテラのかかとが、少女の胸元に突き刺さる。
 さらに勢いをつけ、地面へ。
「それでも……いつかは目覚めないといけない!」
 激突……そして燃え上がるテラの体を纏う炎。
「じゃあな、お前自身が夢を見続ければいい。」
 炎が消えた後、残るのはテラと黒い塵だけだった。

「お疲れさまでした。それにしても……。」
 パチパチと手を叩きながらテラを労う霧島だったが、周囲を見渡して、
「捕えた人というのは、どこへ行ったのでしょう?」
「……あ、そういや気にしないでぶっ潰したな。」
 テラがキョロキョロと周囲を見渡すと……離れたところに、少女の持っていた鳥かごのミニチュアが落ちていた。
「もしかして、これか?」
「ふむ、おそらく……おや?」
 見れば、鳥かごからは薄暗い霧が漏れ出し、そのまま崩れていく。
 周囲に広がった霧が晴れると、数人の親子連れが地面に寝ていた。
「……どうしようか?」
「ええ、まぁ……後は、彼らに任せましょう。」
 人が駆け寄ってくる気配に顔をあげれば、UDCのエージェントと思われる人々がこちらへ向かってきていた。

 こうして、一つの遊園地を舞台にした召喚儀式は幕を下ろした。
 後日、遊園地は大規模な爆発事故が起きたとして閉園……すぐに更地にされたという。
 最小限の報道しかなく、人々の記憶に留まることなく、事件はかき消されていく。
 ……そうして、UDCアースの世界は守られている。
 猟兵とUDC組織、その力によって。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年10月30日


挿絵イラスト