火花の如く群れて咲く花が、夏の終わりと秋の始まりを告げる。
そのいろは、一面の赤。
良い事がある前触れには、その赤き花が天界より舞い降ってくるという――曼珠沙華はそんな伝説もある『天上の花』。
けれど、そのいろは美しくもあり……そしてどこか、幻想的で妖しい。
この花が咲く彼岸の頃は、現世と幽世が通じるとされる時期。
曼珠沙華が死人花や幽霊花とも言われるのは、そんな時に花開くからかもしれない。
曼珠沙華こと彼岸花が咲くこの日、赤咲き乱れる庭園があるその神社には祭囃子が響くけれど。
賑やかな秋祭りの影に、円を描くはずのない月の光が、そっと密やかに降り注ぐ。
照らす月光が妖しくも艶やかな赤の彩りを炎の如く、静かに燃え上がらせて。
現世と幽世を揺蕩う火花の様な花が今年も庭園のいろを静かに染め変え、箱庭の世界を静かに侵食する。
この彩りが運ぶのは伝説通りの吉事か、それとも――。
●月と曼珠沙華と祭囃子
「彼岸花か……その別名は、天界に咲く赤い花の意である曼珠沙華をはじめとして、咲く彼岸の時期にちなんだ死人花や地獄花、花の様子から天蓋花や狐の松明や剃刀花とか、何かたくさんあるみたいだぞ」
姫城・京杜(紅い焔神・f17071)は集まってくれた猟兵の皆に礼を言った後、グリモアの予知を語り始める。
「そんな彼岸花が開花を迎える庭園がある神社の縁日に、UDCの怪異の影が視えたんだ。庭園で彼岸花の開花を楽しんだ人たちに、妖しい月の魔力が降り注いで怪奇を起こすみたいだな」
怪異が起こると予知された場所は、曼珠沙華咲き誇る神社とその神社にある庭園。
ちょうど見頃を迎える庭園の曼珠沙華を楽しんだ者だけに、この日、見えるはずのない満月が空に現れて。
縁日で賑やかな神社の奥に、人々の平和を脅かす怪異の元凶の影が蠢くのだという。
「まずはその怪異を起こすために、みんなには、曼珠沙華咲く庭園の景色を楽しんで欲しいぞ。この庭園の茶屋には、曼珠沙華の開花に合わせたこの時期ならではな茶や茶菓子、少し珍しい、花火が弾ける名物のあんみつとか食べられるらしいんだ。何か花火が付いた甘味とか、美味そうなだけじゃなくて楽しそうじゃね?」
庭園中に満開に咲くその赤の彩りは幻想的で、そしてどこか妖艶。
曼珠沙華咲く庭園の池のほとりを歩き、その花を愛でたり。
庭園にある茶屋で、休憩するのもまたいいだろう。
定番の抹茶や緑茶、団子やどら焼きなどの和菓子は勿論、彼岸花の開花に合わせ、茶屋で出されるメニューもこの時期限定のものがあるようだ。
それは、火花のような彼岸花の花に見立てた花火がぱちぱちと弾けるあんみつ。
白玉にアイスにフルーツ、そして盛られたあんこに1本の花火が立てられたあんみつが、その甘い美味しさだけでなく目でも訪れる者を楽しませてくれるのだという。
花を観賞した後、甘味をいただきながら茶屋で一服するのも良いだろう。
「それでこの庭園で彼岸花を楽しんだ人たちに降り注ぐ怪異だけど、それは、この日見えないはずの満月が空に現れるんだ。そして祭りで賑わう神社の奥に、元凶のUDCが潜んでる。放っておけばその存在は、人々の平穏を壊す存在となるから。みんなには、庭園の曼珠沙華を鑑賞して妖しい満月が現れたら、祭りの行なわれている神社を探索してその元凶を見つけ出し、その排除を頼みたいんだ」
庭園の曼珠沙華を鑑賞した者にだけ降り注ぐ、満月の魔力。
その怪異を引き起こす元凶のUDCの存在が、縁日で賑わう神社の奥に在るのだという。
幸い元凶のUDCは刺激しなければ人もあまり訪れぬ神社の奥に在るようなので、できる限り気取られぬよう、祭りを楽しむ様子を見せながらも、その存在を見つけ出して撃破して欲しい。
「庭園の傍にある神社で開催されている縁日は、一般的な出店が並ぶものだな。元凶のUDCは凶暴な性質みたいだから、できるだけ感づかれないように縁日を楽しむ素振りをしつつ居場所を特定して、見つけ次第、一気に殲滅して欲しいぞ」
縁日の行なわれている神社に並ぶ出店は、食欲をそそる匂いを漂わせ、色々な遊びが楽しめ、思い出の一品が買えたりするという。
お祭り定番のリンゴ飴やチョコバナナ、おなかがすけば焼きそばやイカ焼きやお好み焼きや焼き鳥など、沢山の美味しそうなものが調達できる。
さらに、金魚掬いやヨーヨー釣り、射的に型抜きなどの、お祭りならではの遊びができる出店もあり、和小物や和風アクセサリーが買える出店も出ているようだ。
そんな祭りを堪能しながらも、怪異の元凶のUDCを見つけ出し、撃破してきて欲しい。
「曼珠沙華は、いい兆しがみえる時に天界から降る赤い花って意味を持つらしいけどな。それが、死人花や地獄花って呼ばれるような異名みたいに、不吉な色にならねェように……花の鑑賞や縁日を楽しみつつも、元凶の撃破をお願いするな」
京杜はそう改めて猟兵の皆へと頭を下げてから。
妖しい満月の光降る妖艶な赤の世界に猟兵を送るべく、その掌に炎と紅葉のグリモアを燃え上がらせる。
志稲愛海
志稲愛海です。
よろしくお願いします!
※ご連絡※ 第1章のプレイングは、9/10(火)朝8:31より受付開始します。
それ以前に送信のものは流れる可能性があります。
今回の内容は、第1章で彼岸花こと曼珠沙華鑑賞を。
第2章では、神社で行われる秋祭りの縁日が楽しめます!
第1章:彩の庭園(日常)
第2章:満月と魔(冒険)
第3章:??(集団戦)
第1章第2章ともに、純粋に花の鑑賞と縁日をメインに楽しんでいただき大丈夫です。
POW/SPD/WIZは参考程度に、ご自由に遊んでいただいてOKです!
このシナリオの時間帯は夜です。
第1章では、夜の庭園いっぱいに咲く曼珠沙華を鑑賞したり、茶屋で休憩したりできます。
茶屋では定番の和菓子やお茶、そして限定の花火付あんみつが食べられます。
第2章第3章の詳細は、前章の結果を受け、追加OPを記載しますが。
第2章は秋祭りの縁日で出店巡りをしたり、神社を参拝できたりします。
締切等はMS個別ページやTwitterでお知らせします。
●お願い
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称可)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入お願いします。
ご記入ない場合、相手と離れてしまうかもしれませんのでお忘れなく。
グループ参加の人数制限はありません、お一人様~何人ででもどうぞ!
ですが複数人の場合は失効日の関係上、同行者と送信タイミングが離れすぎていたり、ご指定の同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。
可能な限り皆様書かせていただきたく思っています。
どうぞお気軽にご参加ください!
第1章 日常
『彩の庭園』
|
POW : 庭園を散策し、四季折々の風景を楽しむ
SPD : 茶屋で美味しいものを食べる
WIZ : 美しい景色を眺めてのんびりと過ごす
イラスト:シロタマゴ
👑5
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
浮世・綾華
【軒玉】
装いは青海波模様の灰色の浴衣
皆に選んでもらったお気に入り
真っ赤だな
まだ残暑暑いなんて思ってたケド
こんな景色みると、秋だなーって思う
ぱちぱち弾ける花火は面白いと眺め
近づきすぎて火傷しないようにな
これ消えてから食うんじゃないの?とくすり
頼んだ甘味が運ばれてくれば抹茶と一緒に楽しむ
彼岸花が閉じ込められたような羊羹は見た目も綺麗で
ヴァーリャちゃん食う?
ん、あげる
くれんの?食いしん坊しないの?と笑い
そっか、じゃあ貰お
いーケド負けんよと大人げなく
オズもやるだろ?と声をかけ
男の勝負だ
ヴァーリャちゃんが欲しいもの狙おうぜ
…ってヴァーリャちゃんもやる気?
分かった分かった、仲間外れしないよ
みんなで勝負な!
オズ・ケストナー
【軒玉】
帯に結んだ向日葵の飾り紐と水引飾り
シュネーも向日葵の飾り紐に向日葵の浴衣
選んでもらった浴衣でにこにこ
まっかだねっ
えっとえっとなんだっけ
いっぱい名前があったよね
きつねのたいまつは、火みたいだからかなあ
ふふ、風にゆれると波みたいだものねっ
ヒガンはなんなのかわからないけど
そこからふいてきた風なのかも、と思う
わあ、はなびだ
目の前の花と見比べ
ふふ、にてる
アヤカに言われて少し体を引いて
だいじょうぶっ
クロバ、ちかづかなかったらあつくないよ
ヴァーリャ、だいじょうぶ?
しゃてきやるっ
ヴァーリャもっ
…あれ、おとこのしょうぶ?
うんうん、みんなでやったほうがたのしいよ
わたしもがんばる
おかしいっぱいあるといいねっ
ヴァーリャ・スネシュコヴァ
【軒玉】
白地に朝顔の模様の浴衣に
林檎飴のような赤いガラスがついた帯留め
白い花の簪を着けてお祭りへ
一面の美しい赤に目を瞬かせ
松明…確かに炎みたいだものな
でも風に靡いてるところは海みたいだ
うぉお、本当に火花散ってる!
綾華の言葉にちょっと仰け反るものの
いざとなったら消せば大丈夫だ!とオズと黒羽に強がり
と言いつつも仰け反ったまま恐る恐るパクパク
わ、いいのか?
綺麗だ…ワガシってやっぱり芸術品では…?
じゃあ、綾華にもあんみつあげるな!
美味しいものを貰ったら、お返しするのが俺のポリシーなのだ!
射的って、お祭りのか?
仲間はずれはずるいぞ!面白そうだから俺もやりたい!
射的の話題で盛り上がる男子たちにふくれっ面
華折・黒羽
【軒玉】
この日袖を通したのは3人が選んでくれた浴衣
黒地に桜が舞う一着
視界いっぱいの曼珠沙華にほうと息つく
赤に染まる景色
まるで違う世に運ばれたかのよう
眺めていれば運ばれてきた菓子
早速みたらし団子をぱくり一口
程良い甘さに尾が揺れ
ぱちぱち火花散らすあんみつが到着すれば
その尾が今度はぶわり広がる
オズさんの言葉に従い距離取りながら
仰け反って食べるヴァーリャさんに
…ひっくり返らないように気をつけてくださいね
食べづらそうだ
聞こえるてくる祭り囃
ああそうだと思い立ち
綾華さん
あとで射的勝負でもしませんか
俺だって負けるつもりでなんてやりませんよ
もちろんオズさんにもヴァーリャさんにも
誰が一番多く落とせるか、勝負ですね
漆黒の夜に静かに燃え上がるのは、火花の如く咲き誇る赤。
群れてさわり揺れるその華々が、秋の訪れをそっと告げる。
――真っ赤だな。
そう呟きを零した浮世・綾華(千日紅・f01194)が纏うのは、青海波模様の灰色の浴衣。
皆に選んでもらったお気に入りに袖を通し、赤の世界へと足を踏み入れれば。
「まだ残暑暑いなんて思ってたケド。こんな景色みると、秋だなーって思う」
熱を帯びていた夏の風とは違い、吹き抜ける夜風はいつの間にか気持ち、涼しくて。
そっと夜のいろを帯びる綾華の髪を、小さく揺らした。
――まっかだねっ。
オズ・ケストナー(Ein Kinderspiel・f01136)も、眼前に広がる彩りをキトンブルーの瞳に映しながら。
「えっとえっとなんだっけ、いっぱい名前があったよね」
ふと首を傾けて思案顔。
そんなオズとシュネーがお揃いで纏い咲かせるのは、向日葵の花。
オズは水引飾り結ばれた帯に付けた飾り紐に。
シュネーはオズと同じ飾り紐と、浴衣の柄に。
そんな、選んでもらった浴衣が嬉しくて。
にこにこ笑みながらも、オズは眼前の花の名前のひとつを思い出す。
「きつねのたいまつは、火みたいだからかなあ」
「松明……確かに炎みたいだものな。でも風に靡いてるところは海みたいだ」
一面の美しい赤に菫の瞳を瞬かせ言ったのは、ヴァーリャ・スネシュコヴァ(一片氷心・f01757)。
白地に朝顔模様の浴衣に、赤いガラスがついた帯留めはまるで林檎飴のよう。
そしてその髪を飾る簪に咲くのは、白い花。
そんなヴァーリャの眼前には今、赤の花が作り上げる海が。
オズはヴァーリャの言葉に笑んで頷いて。
「ふふ、風にゆれると波みたいだものねっ。ヒガンはなんなのかわからないけど、そこからふいてきた風なのかも、と思う」
彼岸から吹いてきたかもしれない風にさわさわと揺れるいろを、皆と一緒に眺める。
その赤に染まる景色は――まるで違う世に運ばれたかのようだ、と。
視界いっぱいの曼珠沙華にほうと息つく、華折・黒羽(掬折・f10471)。
そんな彼の浴衣、黒地に桜が舞う一着も3人が選んでくれたもの。
赤に咲く曼殊沙華を見つめる皆に咲くのは、それぞれ選びあった、似合いの彩りの花。
そして赤に咲く秋の花を愛でながら、4人は庭園の茶屋へ。
「わあ、はなびだ」
運ばれてきたあんみつに咲くのは、ぱちぱちと音を立てる花火。
オズは目の前の赤の花と見比べては微笑む――ふふ、にてる、って。
綾華も、ぱちぱち弾ける花火を面白いと思いつつ眺めながらも。
「近づきすぎて火傷しないようにな」
そう、3人を見回して口にすれば。
「うぉお、本当に火花散ってる!」
綾華の言葉に、思わずちょっぴり仰け反ってしまうヴァーリャ。
運ばれてきたみたらし団子をぱくり一口食べ、程良い甘さにゆらり尻尾を揺らしていた黒羽も。火花散らすあんみつに、その尾が今度はぶわり広がって。
オズも少し体を引きつつ、花火に警戒するふたりに声を。
「だいじょうぶっ。クロバ、ちかづかなかったらあつくないよ。ヴァーリャ、だいじょうぶ?」
黒羽はオズに言われた通り、弾ける火の花から距離を取りつつも。
まだ仰け反っているヴァーリャに視線を向ける。
「……ひっくり返らないように気をつけてくださいね」
そんな言葉に、いざとなったら消せば大丈夫だ! と。
強がって口にしてみたヴァーリャだけれど。
仰け反ったまま恐る恐る、パクパク。
綾華は皆の様子に赤の瞳を細めながらも、抹茶と一緒に並べられた羊羹へと目を向けて。
彼岸花が閉じ込められたような、見た目も綺麗な甘味をふと、差し出した。
「ヴァーリャちゃん食う?」
「わ、いいのか? 綺麗だ……ワガシってやっぱり芸術品では……?」
キラキラ瞳を輝かせながら、じーっと赤の花咲いた羊羹を見つめ呟くヴァーリャに。ん、あげると綾華が頷けば。
「じゃあ、綾華にもあんみつあげるな!」
「くれんの? 食いしん坊しないの?」
そう笑う彼に、ずいっとあんみつを差し出すヴァーリャ。
「美味しいものを貰ったら、お返しするのが俺のポリシーなのだ!」
そんな彼女の言葉に、優しくそして嬉しそうに、もう一度そっと瞳を細めてから。
「そっか、じゃあ貰お」
羊羹とあんみつを、交換こ。
そしてもぐもぐ、あんみつを味わいながらも。
食べづらそうだ、とまだ花火弾けるあんみつと睨めっこしている黒羽に。
「これ消えてから食うんじゃないの?」
そう綾華は、くすり。
黒羽は漸く消えた花火にほっとしつつ、ふとぴくりと耳を動かして。
聞こえるてくる祭り囃に、ああそうだと思い立ち、こう口にする。
「綾華さん、あとで射的勝負でもしませんか」
そんな申し出に、いーケド負けんよと大人げなく綾華は笑んでみせてから。
「オズもやるだろ?」
「しゃてきやるっ」
「男の勝負だ、ヴァーリャちゃんが欲しいもの狙おうぜ」
「俺だって負けるつもりでなんてやりませんよ」
一瞬にして咲いたのは、花火のように弾ける勝負の火花!?
いえいえ、そうはいきません!
「射的って、お祭りのか? 仲間はずれはずるいぞ! 面白そうだから俺もやりたい!」
「ヴァーリャもっ……あれ、おとこのしょうぶ?」
そう首を傾けつつもぱちくりと瞳瞬かせるオズ。
そんな、射的の話題で盛り上がる男子たちにふくれっ面なヴァーリャだったけれど。
「……ってヴァーリャちゃんもやる気? 分かった分かった、仲間外れしないよ」
ということで――みんなで勝負な! と。
射的勝負は全員で!
「うんうん、みんなでやったほうがたのしいよ」
「誰が一番多く落とせるか、勝負ですね」
綾華にはもちろん、オズにもヴァーリャにも負けるつもりはないと、黒羽もやる気満々。
そんな真剣勝負に、オズもこくりと頷いて。
「わたしもがんばる。おかしいっぱいあるといいねっ」
まだまだ続く楽しい時間に、笑顔の花をいっぱい咲かせる。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ステラ・エヴァンズ
刀也さん(f00225)と参加
【SPD】
辺り一面の赤、ですね…これは壮観です
興味を持ってくださるか心配でしたけど…杞憂だったみたいですね、良かった
茶屋で刀也さんの隣に座って同じ大福を頂きます
和の食べ物を頂きながら見る景色とは、中々風流ですね
夜の暗さに赤い色が映えて大変幻想的です
曼珠沙華にぼぅっと見とれつつ、大福をもぐもぐしてれば伸びてきた手に驚きバッと辿れば更に『ぴっ!』とか何とか変な声を上げて真っ赤になるのでしょう
以前にもこんな事があったような…ああ、えぇ…バレンタインの時もありましたね…!
あの時はチョコ大福でしたけれど…うぅ、油断しました
あーとか、うーとか言いながら恥ずかしさに顔を覆います
御剣・刀也
ステラ・エヴァンズ(f01935)と参加
SPD行動
いやー、曼殊沙華の奇麗な所だなぁ
茶屋でのんびりしながらこんな風景を拝むことができるんだから、誘ってくれたステラに感謝しないとな
茶屋でステラの隣に座って大福餅を食べながら曼殊沙華の花の風景を見る
「曼殊沙華、彼岸花か。秋の風物詩だな。これだけ見事に咲いてるところは早々にないだろう」
お茶をすすりつつ、曼殊沙華の景色を眺め、ふとステラのほうを見たら餡子が頬についてるのでそれを親指でとってそのまま舐める
赤くなってるのを見たら
「どうした?」
と赤くなった理由がわからずきょとんとする
星が煌めく空の下、ふたりの目の前に広がるそのいろは赤。
「いやー、曼殊沙華の奇麗な所だなぁ」
眼前の赤の花咲き乱れる景色を眺めながら、思わずそう口にした御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)に。
こくりと青の髪を小さく揺らしながら頷くのは、ステラ・エヴァンズ(泡沫の星巫女・f01935)。
「辺り一面の赤、ですね……これは壮観です」
そして琥珀の瞳で刀也の姿をそっと映せば。
「茶屋でのんびりしながらこんな風景を拝むことができるんだから、誘ってくれたステラに感謝しないとな」
(「興味を持ってくださるか心配でしたけど……杞憂だったみたいですね、良かった」)
曼珠沙華咲く庭園の風景を存分に楽しんでいる彼の様子に、星のような瞳を安心したように細めた。
そんなステラの隣に座って、赤の光景を楽しむ刀也が口にするのは、大福餅。
丁度良い甘さの美味しい大福をいただきながら眺める曼珠沙華は、所狭しと群れ、庭園一面に咲いていて。
「曼殊沙華、彼岸花か。秋の風物詩だな。これだけ見事に咲いてるところは早々にないだろう」
「和の食べ物を頂きながら見る景色とは、中々風流ですね。夜の暗さに赤い色が映えて大変幻想的です」
ステラも刀也同じ大福を食べながら、同じ風景を彼と楽しむ。
そして幸せそうに笑み、見事に咲く曼珠沙華にぼぅっと見とれつつ、大福をもぐもぐしていたら――。
「……ぴっ!」
急に上げてしまった、そんな何だか変な声。
その原因は――ふいに感じた、大きな掌の感触。
お茶をすすりつつ曼殊沙華の景色を眺めていた刀也は、ふと気付いたのだ。
視線を向けたステラの頬に、餡子がついてることに。
それを親指でスッと掬い取ってあげれば、そのままぺろりと舐めて。
伸びてきた手に驚き、バッと辿れば……目の前の花のいろのように、真っ赤になるステラ。
(「以前にもこんな事があったような……ああ、えぇ……バレンタインの時もありましたね……!」)
あの時はチョコ大福だったのだけれど。
……うぅ、油断しました、と。
真っ赤になって熱を帯びる頬を押さえつつ、あー、うーと声を上げて。
恥ずかしさに、思わず顔を覆ってしまうステラ。
そんな、赤くなっている彼女の様子に。
「どうした?」
小さく首を傾けつつ、きょとんとする刀也。
ステラが何故、目の前の彼岸花のように赤くなったのか……その理由が、わからなかったから。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
月舘・夜彦
【華禱】
倫太郎殿と庭園を散策します
手を繋いで歩くのも当たり前になりましたね
私も彼岸花と呼びますね
彼岸に咲く花だからと教えられたのでそのように
天上に咲くとも言われていて、その名が曼珠沙華
浪漫があるのは曼珠沙華の方でしょうか
一面赤というのは見事なものです
他の世界で虹色の花畑もありましたが一色にも圧倒されます
握り直された手を見て、引かれるままに
何か思い出したのかと思いながらも続いた彼の言葉に納得して
子供の頃であれば見慣れぬ景色に驚いてしまうものです
今はもう怖くはないのでしょう?
そう返しながら今度は私が手を引いて
少し歩いて振り返り、微笑む
言葉にせずとも伝わるでしょう
今は、私が居りますから
篝・倫太郎
【華禱】
夜彦と、いつも通りに手を繋いで
彼岸花が盛りの庭園を散策
曼珠沙華……って呼び方よりも
『彼岸花』のが俺には馴染み深いんだけど
あんたはどうなんだ?
確かに、浪漫があるのは曼珠沙華の方かも……
そんな話をしながらのんびり
あぁ、んっとに盛りなんだな……
目に痛いくらいの赤
それが一面……
繋いだ手を少しだけ、でもしっかりと繋ぎ直し
照れ隠しのように小さく笑って
俺、こんな感じで群生してんの
エンパイアで見た事なくて……
こっち……UDCアースで初めて見た時、すげぇ怖かったの思い出した
今は怖くねぇよ……流石に
水と花の街の夜みたいに夜彦に手を引かれて
微笑まれて笑い返す
ぅん、あんたがいるから大丈夫
言葉にはしねぇけど……
一気に伝わり感じる温もりは、一瞬。
それから確りと繋がった熱はじわりと混ざり合って、心地良いふたりの温度となる。
手を繋いで歩くのも当たり前になりましたね、と。
月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)はいつも通り、篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)と手を繋いで。
火花の如く赤い彼岸花が盛りの夜の庭園を、一緒に散策する。
「曼珠沙華……って呼び方よりも、『彼岸花』のが俺には馴染み深いんだけど」
……あんたはどうなんだ?
そうふと訊いてきた倫太郎に、夜彦は緑色の視線を向けて。
「私も彼岸花と呼びますね。彼岸に咲く花だからと教えられたのでそのように」
同意するようにひとつ、仰ぐ夜空のような藍色の髪をそっと揺らし頷いてから。
夜彦は、こう続ける。
「天上に咲くとも言われていて、その名が曼珠沙華。浪漫があるのは曼珠沙華の方でしょうか」
「確かに、浪漫があるのは曼珠沙華の方かも……」
倫太郎は改めて琥珀を帯びる瞳に、天上に咲くとも言われているその赤の彩りを映して。
「一面赤というのは見事なものです。他の世界で虹色の花畑もありましたが一色にも圧倒されます」
夜彦もそう、夜のいろに燃えるように咲く只一色の赤を、彼と共に眺める。
そんな話をしながら、のんびり歩いていたけれど。
「あぁ、んっとに盛りなんだな……目に痛いくらいの赤。それが一面……」
そうぽつりと倫太郎が言の葉を零したと同時に――少しだけ、でもしっかりと、繋ぎ直される手。
そして、照れ隠しのように小さく笑って、夜彦のその手を引いて。
「俺、こんな感じで群生してんの、エンパイアで見た事なくて……こっち……UDCアースで初めて見た時、すげぇ怖かったの思い出した」
倫太郎が見つめるのは、過去にこのいろを目にした時の記憶。
何か思い出したのかと思いながらも続いた彼の言葉に、夜彦も納得して。
「子供の頃であれば見慣れぬ景色に驚いてしまうものです」
――今はもう怖くはないのでしょう?
そうそっと、倫太郎だけを映した瞳を柔く細める。
「今は怖くねぇよ……流石に」
そして、返るそんな声を耳にしつつも。
今度は夜彦が、倫太郎の手を引いてあげて。
少し歩いて振り返り、微笑む。
(「言葉にせずとも伝わるでしょう」)
――今は、私が居りますから、と。
共に歩いた水と花の街の時のように、夜彦に手を引かれながら。
今度は赤の花咲き乱れる夜の風景の中、微笑まれて笑い返す倫太郎。
(「言葉にはしねぇけど……」)
――ぅん、あんたがいるから大丈夫、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黒鵺・瑞樹
語(f03558)と一緒に庭園をめぐる
庭園ありの神社とかでかいな。
社があるのが山際だったり山の中にあったりで敷地広くないのが普通だと思ってたのもあるけど。
でも花が神社裏手とかに咲いてる事多いぞ。まぁ、田舎だってのもあるかもしれんけど。
普段見る時は昼間が多いから、夜見る曼珠沙華は新鮮。
暗いイメージが先に来がちだけど、俺はこの花好きなんだよね。
初めて群生してるの見たのが、社も既に無く、崩れかけた石鳥居とその周辺一面に咲いた曼珠沙華で。とてもきれいで、そして…悲しかった。
死人花とか言われたりするけど、でも言い換えればそれは死者に寄り添う優しい花だと思うよ。
ただ毒があるから贈り物には向かないけどな。
落浜・語
黒鵺さん(f17491)と庭園散策。
確かに、庭園がある神社って聞かないな。鎮守の森?みたいのがある所は知ってるけど
曼珠沙華も個人的には寺とかに咲いてるイメージだったなぁ。
あー…動物避けとかそんな感じか。
昔、夜道に咲いてた曼珠沙華は暗い中に、ぼうっと赤が浮かんでいて、なんだか不気味に見えた。
あの時はただ怖いとしか思わなかったけれど、今は綺麗だなと思うな。
俺はなんとなく、花火に似てる気がするんだ。形もだけど、どっちも綺麗で、物悲しい。そんなイメージ。
寄り添う優しい花。確かにそうかも。
たしか、ネズミとかの動物避けとしても植えられてたんだよな。だから、寄り添って、死者の眠りを守る。
そんな花なのかな。
神社の鳥居を潜り、暫く参道を歩いたところに作られた、赤の箱庭。
咲き乱れるその赤の花は、所狭しと群れて咲いているようにみえるけれど。
「庭園ありの神社とかでかいな」
社があるのが山際だったり山の中にあったりで敷地広くないのが普通だと思ってたのもあるけど、と。
黒鵺・瑞樹(界渡の宿り神・f17491)は、秋の訪れを感じさせるいろに染まっている庭園をぐるりと見回した。
そんな瑞樹と共に並んで歩きながら、落浜・語(ヤドリガミのアマチュア噺家・f03558)もこくりと頷く。
「確かに、庭園がある神社って聞かないな。鎮守の森? みたいのがある所は知ってるけど。曼珠沙華も個人的には寺とかに咲いてるイメージだったなぁ」
「でも花が神社裏手とかに咲いてる事多いぞ。まぁ、田舎だってのもあるかもしれんけど」
語の寺に咲いているという印象は、やはり彼岸花と呼ばれるように、墓所などに咲いているイメージがあるからか。
そして野生の彼岸花は確かに瑞樹の言うように、神社の裏手などによく見られるような気がする。
語は小さく首を傾けつつ、咲く彼岸花を見ていたが。
ふと思いついたように口を開く。
「あー……動物避けとかそんな感じか」
同じUDCアースにあるという、根津神社のつつじ苑や靖国神社の神池庭園など、庭園を有している有名な神社はあるのだけれど。
曼珠沙華がこうも咲いている庭園は珍しいかもしれない。
さすがに野生ではなさそうな赤い花がこの場所に咲く理由を考えながらも。
語は夜の空に燃えるように花開くいろに、紫の瞳をふと細める。
そんな語の脳裏に映る光景は、過去にこの花が咲いていたのを見た時のもの。
「昔、夜道に咲いてた曼珠沙華は暗い中に、ぼうっと赤が浮かんでいて、なんだか不気味に見えた」
漆黒に浮かび上がっていた赤の彩り。
それは綺麗というよりも、心が不安定に騒めくような、そんな印象をその時は受けたけれど。
――でも。
「あの時はただ怖いとしか思わなかったけれど、今は綺麗だなと思うな」
その理由は分からない。
でももしかしたらそれは、今この景色を見ているのが自分だけではないからというのもあるかも、しれない。
そしてこの花を普段目にするのは昼間が多いからか、瑞樹にとって、夜見る曼珠沙華は新鮮に映って。
「暗いイメージが先に来がちだけど、俺はこの花好きなんだよね」
群れて咲く火花の如き赤に、そっと青の瞳を細める。
語にとっては、過去見た時は不気味にみえたという花だけれど。
瑞樹が初めてこの花を見た、その時は――。
「初めて群生してるの見たのが、社も既に無く、崩れかけた石鳥居とその周辺一面に咲いた曼珠沙華で」
――とてもきれいで、そして……悲しかった。
あの時と同じ色を湛えて咲く、赤の花。それは瑞樹にとって、きれいで悲しくて、そして好きな花なのだ。
「俺はなんとなく、花火に似てる気がするんだ。形もだけど、どっちも綺麗で、物悲しい。そんなイメージ」
ぱちぱちと夜に弾け、そして散っていく花火。
花の形だけでなくそんな儚げで物悲しいところも、眼前の曼珠沙華は花火に似ているような気がすると、語も思うけれど。
「死人花とか言われたりするけど、でも言い換えればそれは死者に寄り添う優しい花だと思うよ」
ただ毒があるから贈り物には向かないけどな、と瑞樹が言えば。
「寄り添う優しい花。確かにそうかも」
語もすっかり秋の様相に変わった風に吹かれ揺れる赤の色を、改めて見つめながら紡ぐ。
「たしか、ネズミとかの動物避けとしても植えられてたんだよな」
だから、寄り添って、死者の眠りを守る――そんな花なのかな、と。
その花言葉通り、庭園を彩る赤は情熱的で。
群れて咲く様は見様によっては、毒を有するという花同士、互いに火花を散らし合っているかのようにも見えるけれど。
「あ、珍しいな」
「黄色の曼珠沙華か」
ふたりが同時に見つけたのは、赤にそっと紛れた黄色の曼珠沙華。
そんな、共に見つけた黄色の曼珠沙華の花言葉は――深い思いやりの心。
そして秋風に吹かれたその花々は、優しく揺れてまたもう一度、寄り添い合う。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)と
花火!あんみつに花火だって、お祭りっぽくて楽しそ
あの花火パチパチーってヤツ一度やってみたかったんだよねぇ
花より団子、な勢いで注文し
弾ける火の花にきゃいきゃい、スマホでぱしゃりと大人げなく騒いだり
見立てたって話ダケド、あの花も美味しそうだったよねぇ
花想う雰囲気ぶち壊しで呟いて
なぁんて
分かってる大丈夫、食用花についてはちぃとばかし勉強したもの
毒があるってんデショ?……手間掛けりゃ食えるらしいよ
だぁって一面の赤で食欲そそるじゃナイ?
食えりゃナンでもチャレンジしてみたいのよ
いうてココの採る訳にもいかないし
甘いの食べて満足したら、ゆっくり目で見て楽しみに行きましょか
火狸・さつま
コノf03130と
あんみつ花火!気になる!!
行こ行こう!と、おてて引っ張り
わわ、すごい!刺さってる、ね???
ぱっと顔上げれば…めちゃ嬉し気に撮ってる姿に
思わずふにゃりと微笑んで
ね、ね、こっち側から、一緒に写したげる
と、ぱしゃり
赤くとても綺麗な其の花が
辺り一面に咲き乱れる様は圧巻で…
あまり見てると何処か怖く感じてくるよな妖しさ
思わぬ言葉に
えっ?!だ、だめ!!!
咄嗟に声をあげるけれど
食に関する事を、コノが知らぬ訳もなくって
全草有毒
されど鱗茎は長時間水にさらせばとは聞くけれど
食に対して貪欲過ぎ、じゃ、ない…?
…何でも口に入れるの、良くない
なんて人の事言えない、けど
ん。甘いの、鱈腹食べて
目で!楽しも!
庭園を染めるように開いた赤の花に負けないくらいに。
ぱっと咲き誇るのは、きゃっきゃ楽しそうな笑顔。
「花火! あんみつに花火だって、お祭りっぽくて楽しそ」
薄氷の瞳を輝かせながらコノハ・ライゼ(空々・f03130)が言えば。
「あんみつ花火! 気になる!!」
狸っぽい色の狐耳をぴこぴこさせつつ、うんうんと大きく頷く火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)。
「あの花火パチパチーってヤツ一度やってみたかったんだよねぇ」
「行こ行こう!」
さつまがそう逸るようにおてて引っ張れば、コノハの紫雲に染めた髪も踊るように揺れて。
曼珠沙華咲く道を辿りやって来たのは、庭園にある茶屋。
そして早速、花より団子な勢いで注文するのは、勿論――曼珠沙華のように花火咲かせるあんみつ。
ぱちぱちと音を立てて弾ける花火をその瞳にも咲かせれば、さらに気分も高揚して。
弾ける火の花にきゃいきゃい、向けたスマートフォンでぱしゃりぱしゃり連射したりと、つい大人げなく騒いでしまうコノハ。
そんなコノハと一緒に、さつまも楽し気に運ばれてきたあんみつを見つめて。
「わわ、すごい! 刺さってる、ね???」
ぱちくりと花火弾ける青の瞳を瞬かせた後、ぱっと顔を上げれば……映るのは、めちゃ嬉し気に激写しているその姿。
そんな様子に、思わずふにゃりと微笑み零して。
「ね、ね、こっち側から、一緒に写したげる」
ぱしゃり、コノハとあんみつ花火のツーショットを。
そしてふと、花火の先の庭園を染め上げる花々を眺めるさつま。
(「赤くとても綺麗な其の花が、辺り一面に咲き乱れる様は圧巻で……」)
――あまり見てると何処か怖く感じてくるよな妖しさ。
美しさに密かに孕む妖艶さに、暫し目を向けていたけれど。
「見立てたって話ダケド、あの花も美味しそうだったよねぇ」
聞こえてきたのは、花想う雰囲気にもお構いなしな、そんな呟き。
コノハの思わぬ言葉に、さつまは瞳を再び瞬かせた刹那。
「えっ!? だ、だめ!!!」
咄嗟にそう、声をあげるけれど。
「なぁんて。分かってる大丈夫、食用花についてはちぃとばかし勉強したもの」
毒があるってんデショ? ……手間掛けりゃ食えるらしいよ、と続く声。
さつまも、食に関する事を、目の前で笑うコノハが知らぬ訳もないと思い至るのだけれど。
「全草有毒、されど鱗茎は長時間水にさらせばとは聞くけれど……食に対して貪欲過ぎ、じゃ、ない……?」
そんな言の葉に、ふっと細められるアイスブルーの瞳。
そのいろが、再び咲き乱れる赤を捉える。
「だぁって一面の赤で食欲そそるじゃナイ? 食えりゃナンでもチャレンジしてみたいのよ」
「……何でも口に入れるの、良くない」
……なんて人の事言えない、けど、と。
ふるり首を振るさつまが向ける瞳は、やはりちょっぴり心配げ。
けれど、コノハは咲く赤の花から、ぱちぱち弾ける花火が散ったあんみつへと視線を戻して。
「いうてココの採る訳にもいかないし。甘いの食べて満足したら、ゆっくり目で見て楽しみに行きましょか」
「ん。甘いの、鱈腹食べて」
確り強調するように、さつまは続ける――目で! 楽しも! って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
葉月・零
縁さん(f06518)
アドリブ歓迎
曼珠沙華かぁ
こんなにたくさん咲いてると
圧倒されちゃうね
そうなるかなぁと思ってた
ほら、あんみつ逃げないし、落ち着いて
引っ張られるまま茶屋へ
お抹茶とお勧めの和菓子をいただくね
なんであんみつに花火入?
と思いつつ、実物見てなるほど納得
確かにあの花みたいにみえるかもねー
はしゃぐ様子に思わず笑いながら
美味しいのわかったから、足はバタバタさせないの
もー、これどっちが年上かわからないじゃん
心なしか縁さんの尻尾もご機嫌に揺れてるような気も
それなら一口だけもらおうかな、こっちもどーぞ
と和菓子半分にして縁さんに
楽しみながらも注意は怠らずに
花を楽しみに来た人達が安心して楽しめるように
野宮・縁
れい(f01192)と!
アドリブ可
屋台も花も気になるが、いちばん気になるのはやはりあんみつ!
れい、わしはあんみつが食べたいぞ!
じこしゅちょう全開でれいを茶屋へひっぱっていくぞ
これがうわさの花火のあんみつ…!
ぱちぱちしててきれいじゃなー!
いただきます!
手を合わせて大口でぱくり
うまーーーい!
れい、これうまいぞ!
足をばたばたさせながらもぐもぐ
れいも食べてみるとよいぞ!
ほれほれ!とわしのをわけるぞ
え?れいもくれるのか?
わーいやったー!わがしもうまいのう
花より団子になりつつあるが、
食べながらそばでさいてる花をもたのしんで
たのしいじかんを守れるように
いへんに気づいていつでもうごけるように
目は光らせておくぞ
庭園に一歩足を踏み入れれば、そこは一面の赤の世界。
「曼珠沙華かぁ。こんなにたくさん咲いてると圧倒されちゃうね」
咲き乱れる花々を向けた紫の瞳にも咲かせながら、そう紡いだ葉月・零(Rien・f01192)へと。
「れい、わしはあんみつが食べたいぞ!」
そう自己主張全開で茶屋へと引っ張るのは、野宮・縁(永久に七つと数えよう・f06518)。
縁日の屋台も咲く花も気にはなるけれど、今いちばん気になるのは――やはり、あんみつ!
でも、そうなるかなぁと思ってた、と零は既に予測済み。
「ほら、あんみつ逃げないし、落ち着いて」
逸る縁に引っ張られるまま、ご所望のあんみつがある茶屋へ。
そして早速、お目当ての一品を注文すれば。
「これがうわさの花火のあんみつ……! ぱちぱちしててきれいじゃなー!」
――いただきます!
縁は手を合わせた後、弾ける花火を上手に倒さぬように、けれど大胆に掬って大口でぱくり!
零はお抹茶とお勧めの彼岸花を閉じ込めたような羊羹をいただきつつ、幸せそうにあんみつを口に運ぶ縁を見守って。
……なんであんみつに花火付き? そう思っていたけれど、実物見てなるほど納得。
「確かにあの花みたいにみえるかもねー」
まじまじと、ぱちぱち火花を咲かせる花火に視線を向けた。
そんな零に頷きながらも。
「うまーーーい! れい、これうまいぞ!」
口に広がるあんみつの甘さと美味しさに、縁は足をばたばたさせながらももぐもぐ。
「美味しいのわかったから、足はバタバタさせないの」
……もー、これどっちが年上かわからないじゃん、と。
はしゃぐ様子に思わず笑いながらも、零はふと、視界の中揺れるそれへと目をやる。
心なしかご機嫌にゆうらり揺れているような気がする、ふわふわな縁の尻尾に。
それはきっと、気のせいではないはず。
「れいも食べてみるとよいぞ! ほれほれ!」
そうあんみつを取り分けてくれる縁に。
「それなら一口だけもらおうかな、こっちもどーぞ」
「え? れいもくれるのか?」
半分にした羊羹を差し出せば、わーいやったー! とさらにその青の瞳が輝いて。
「わがしもうまいのう」
ぱくりと口にした縁は、もぐもぐ味わいつつもご満悦。
曼珠沙華咲く庭園や茶屋のメニューを存分に楽しむこと、それも勿論目的のひとつだけれど。
花より団子になりつつあるとはいえ、甘味を食べつつ花を眺めるのも楽しんで――そして、楽しい時間を守れるようにと。
異変があればすぐに気づき動けるように、目を光らせておくことも忘れない縁。
零も、縁と一緒に楽しみながらも注意は怠らずに、妖しい満月が出るという夜空をふと見上げてみる。
――花を楽しみに来た人達が安心して楽しめるように、と。
そう、美味しい抹茶をいただきつつ、心に思いながら。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
草野・千秋
もう彼岸花の季節ですか
時の過ぎるのはとても早い
僕がサイボーグになって、猟兵になって
随分時が経ってしまいました
この調子では冬もあっという間に来てしまうでしょうね
そしていつしかおじいさんになってしまう
なんて、考えすぎですかね?
UDCの危機が間近なのにとぼけた事を考えてしまったり
ちょっとお間抜けな僕です
てくてく歩きながら花を楽しむ
彼岸花の花言葉には色々あるそうです
『情熱』『独立』『再会』『転生』
『思うはあなた一人』『また会う日を楽しみに』
こうして見るとそれほど不吉な花とは思えませんね
彼岸花は彼岸花なりに一生懸命に咲いている
他の花と同じように
それをゆっくり愛でましょう
その名の通り、千回巡るにはまだ遥かに遠いけれど。
「もう彼岸花の季節ですか。時の過ぎるのはとても早い」
草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)は再び巡ってきた秋の気配に、銀縁眼鏡の奥の瞳を細める。
(「僕がサイボーグになって、猟兵になって、随分時が経ってしまいました。この調子では冬もあっという間に来てしまうでしょうね」)
まだ周囲の草木は秋の彩りには少し早い。
けれど、巡り来た秋のはじまりを我先にと告げるように、庭園の彩を赤に染める曼珠沙華。
気付けば夏が過ぎ、再び秋が巡ってきていたように。
秋もあっという間に過ぎ去り、いつの間にか冬になっているのだろう。
そしていつしかおじいさんになってしまう――。
(「なんて、考えすぎですかね?」)
千秋はまだ星しか見えない夜空を仰ぎ、小さく首を傾ける。
(「UDCの危機が間近なのにとぼけた事を考えてしまったり……」)
ちょっとお間抜けな僕です、と。
赤の庭園をのんびりとてくてく歩きながらも、今は、咲き誇る花を楽しむ千秋。
それからふと、眼前に咲く曼殊沙華の花言葉を思い返してみれば。
――『情熱』『独立』『再会』『転生』『思うはあなた一人』『また会う日を楽しみに』。
「彼岸花の花言葉には色々あるそうですが、こうして見るとそれほど不吉な花とは思えませんね」
火花のように弾ける赤は、この季節だけのいろ。
自分たちも日々懸命にもがき、楽しみ、生きて、何度も季節を巡っているように。
――彼岸花は彼岸花なりに一生懸命に咲いている。
千秋は群れて咲く花々を、柔らかな緑色の瞳にも咲かせながら。
さわりと揺れる赤に彩られた庭園をのんびりと歩き、秋を楽しむ。
曼珠沙華の花も、他の花と同じように――それをゆっくり愛でましょう、と。
大成功
🔵🔵🔵
天羽・しおん
ひとりで曼珠沙華の咲く庭園の茶屋へ
ひとりで散策していると他の方の邪魔になってしまうし
のんびりと曼珠沙華を鑑賞もできないから
茶屋のよい席でまずは花火のあんみつを
弾ける花火が夏の余韻のようで
それでいて火花散る彼岸花のようで
花火が終わるまであんみつはお預けだけど
こうして花火を眺めるのも風情があると知りました
あんみつは美味しい 甘いものは正義(頷く)
両親の墓の傍にも曼珠沙華を植えたの
曼珠沙華は墓守の花
寂しいけれど、華やかで人の心を黄泉へと連れていく
それでUDCも呼んでしまうのかしら
こんなに華やかな赤 見られてよかった
もう秋が来たのだなとしみじみ思います
アドリブ歓迎です
赤のいろが咲き乱れる幻想的な風景の中。
ひとり歩く天羽・しおん(「蒼姫」の鞘・f21737)が向かった先は、庭園の茶屋。
(「ひとりで散策していると他の方の邪魔になってしまうし、のんびりと曼珠沙華を鑑賞もできないから」)
そう思ったしおんが茶屋で案内された席は、誰の邪魔にもならずに、曼珠沙華の赤がゆっくりと鑑賞できる絶好の場所。
そんな良い席に座って、まず真っ先に頼むのはやはり、花火のあんみつ。
運ばれてくれば、パチパチ弾ける花火が、夏の余韻のようでもあり。
まるで眼前に咲く、秋を告げる彼岸花のようでもあって。
(「花火が終わるまであんみつはお預けだけど」)
こうして花火を眺めるのも風情があると知りました、と……そうまたひとつ、新しい味わいを見つける。
そして勿論、風情もあるのだけれど。
「あんみつは美味しい、甘いものは正義」
こくりと一口掬ったあんみつを食べてみては、大きく頷くしおんである。
そんな甘くて美味しいあんみつをいただきながら。
ふと眼前に咲く赤を見つめつつも、思い返す。
(「両親の墓の傍にも曼珠沙華を植えたの」)
――曼珠沙華は墓守の花。
寂しいけれど、華やかで……人の心を黄泉へと連れていくいろ。
「……それでUDCも呼んでしまうのかしら」
現世と幽世を繋ぐかのように咲く花に、何ものかが誘われても、不思議ではないかもしれない。
しおんはその瞳の青にも鮮やかな花の色を咲かせつつ、しみじみと心に思う。
「こんなに華やかな赤、見られてよかった」
いつの間にか少し冷たく感じる風に、漆黒の髪をそっと靡かせながら――もう秋が来たのだな、と。
大成功
🔵🔵🔵
早乙女・翼
彼岸花、と聞いて思うところがあって、つい誘われるように来てしまったけど。
ふらりと庭園の散策路を歩みながら咲き乱れる彼岸花を眺める。
俺の誕生花はリコリスだって聞いたことがある。彼岸花の仲間だって。
鮮やかな赤。地に咲く花に触れ、そして髪に咲く花にその手を運ぶ。
不吉の象徴だとずっと思ってたから、最初は好きになれなかった。
今は、少し違うけど。
幻想的に咲く様子を見つめることが、まるで自分を見つめ直すような錯覚さえ覚える。
天上の花、か。はは、悪くないかもな。
俺を現世に繋ぎとめた花。
幽世から変なもの喚ぶのも程々にしてくれよ?
茶屋に甘味を求めに歩み出し。
これからが長いなら軽く腹に入れとこうか。
庭園を染め上げる一面のいろ。
眼前に咲き誇る赤の群生は、開いても、その手で散らす必要のない花。
彼岸花――その花の名を聞いて、思うところがあって。
つい誘われるように来てしまったけど、と。
早乙女・翼(彼岸の柘榴・f15830)は、咲き乱れる赤の花を眺めながら、ふらりと庭園の散策路を歩く。
「俺の誕生花はリコリスだって聞いたことがある。彼岸花の仲間だって」
夜の漆黒に燃え上がる鮮やかな赤。
翼はそっと手を伸ばし、地に咲くその花に触れて。
そして、真っ赤な柘榴紅の髪に咲く花に、その手を運べば。
(「不吉の象徴だとずっと思ってたから、最初は好きになれなかった」)
髪と同じいろを湛える瞳を、そっと細める――今は、少し違うけど、と。
そんな庭園に満ち溢れる赤と重ねるのは、柘榴色纏う己の姿。
幻想的に咲く彼岸花の様子を見つめることが、まるで自分を見つめ直すような錯覚さえ覚えて。
翼は赤の花浮かび上がる天を仰いで、背中の赤をそっと一度微かに羽ばたかせた後、ふっとその顔に小さく笑み咲かせる。
「天上の花、か。はは、悪くないかもな」
不吉の象徴だと思っていた花は、吉事を知らせるべく天界から花弁を降らせるのだという。
そしてそれは――自分を現世に繋ぎとめた花でもあるから。
あの世とこの世の狭間に咲くという、そんな誘うような妖艶な色に目を向けながら。
「幽世から変なもの喚ぶのも程々にしてくれよ?」
翼は己の瞳の柘榴紅に、燃え上がるように咲く赤のいろをもう一度、重ねた。
それから甘味を求め足を向けるのは、庭園茶屋。
眼前に咲く花たちが、幽世から何かを喚んでしまった時のために。
「これからが長いなら軽く腹に入れとこうか」
腹拵えも、きっと必要だから。
大成功
🔵🔵🔵
ティル・レーヴェ
【花灯籠】
宵闇の中燃えるような紅の花が咲き乱れる様は
斯くも幻想的なものなのじゃなぁ
世界を渡る者としてこう言うも何じゃが
異世界へと導かれるかのようじゃ
ぽつ、と呟き花を見つめるリグ殿が
何だか吸い込まれてしまいそうで……
のう、リグ殿、手を繋いでも構わぬか?
そう、と服の裾を引いて問うてみる
庭園も見事じゃが茶屋も気になる!
花より……と言うわけではないぞ?
花も甘味も!じゃ
リグ殿が選んだ花火餡蜜
その煌きを向かい合って楽しませて貰おうぞ
パチパチと弾ける音も心に沁み入るのぅ
妾は抹茶のクリーム餡蜜を
黒蜜の甘さが堪らぬのじゃ
スプーンに掬い
リグ殿にも一口、はい!あーん
カウンターもぱくりと受け止め
甘さと幸せを噛みしめる
リグ・アシュリーズ
【花灯籠】
花を眺めながら、ティルちゃんの隣を歩くわ!
こんなに群れてるの見たの、はじめて!
異世界へ導かれる……そう聞けば確かに、茎の緑と花の紅。
闇に浮かぶ鮮烈なコントラストは門のようで。
「ほんとに異界へ行けるのかしら」
呟いた後で我に返り、裾を引く手にそっと指を絡め。
大丈夫、どこへも行きはしないわ!
甘味のご提案にはぜひ!と即食いつき。
茶屋で頼むのは、ずっと気になってた花火付餡蜜。
餡の上に華咲くちいさな彼岸花に、わあ……!と
花火が弾けきるまで思わず見届け。
ティルちゃんのあーんにはこちらも餡を掬ってクロスカウンター!
とろける甘さに目を細め。
おいしいもの分けっこしたら、幸せダブルでほっぺ落ちちゃうわね!
赤に溢れる秋色の世界は、どんな景色なのだろうか。
心躍らせながら庭園へと足を踏み入れたリグ・アシュリーズ(風舞う道行き・f10093)は、ぱっと表情を輝かせて。
「こんなに群れてるの見たの、はじめて!」
亜麻色の瞳にも、赤の花を鮮やかに咲かせる。
「宵闇の中燃えるような紅の花が咲き乱れる様は、斯くも幻想的なものなのじゃなぁ」
リグと共に咲き乱れる花を眺め隣を歩くティル・レーヴェ(福音の蕾・f07995)も、秋風に鈴蘭揺れる髪を靡かせつつも。
幻想的で、そして妖艶な彩に染まった風景にこう紡ぐ。
「世界を渡る者としてこう言うも何じゃが、異世界へと導かれるかのようじゃ」
――異世界へ導かれる……。
その言の葉に、リグは改めて、火花の如く開いた眼前の花を見つめてみれば。
(「そう聞けば確かに、茎の緑と花の紅。闇に浮かぶ鮮烈なコントラストはの門のようで――」)
「ほんとに異界へ行けるのかしら」
ふと、零れ落ちた声。
そんな秋風に乗って耳に届いた呟きに顔を上げれば。
赤の花を見つめる隣のリグが、何だか吸い込まれてしまいそうで……。
「のう、リグ殿、手を繋いでも構わぬか?」
そう、と服の裾を引いて、問うてみるティル。
その声にハッと我に返ったリグは、裾引くその小さな手にそっと指を絡めて。
「大丈夫、どこへも行きはしないわ!」
自分を見上げ映す紫の瞳に、いつものようにニッと笑み宿して返す。
眼前の赤は何処かに誘われそうなほどに綺麗で、吹く秋の夜風は少しだけ冷たいけれど。
繋いだ手の温もりを確りと感じるから、大丈夫。
ふたりは曼珠沙華咲く庭園をぐるり歩いて眺め、楽しんでから。
「庭園も見事じゃが茶屋も気になる!」
足を運んだのは、庭園にある茶屋。
やはり、花より団子? ……いいえ!
「花より……と言うわけではないぞ? 花も甘味も! じゃ」
花も甘味も、どちらもふたりで目一杯楽しむ所存。
リグも勿論そんな甘味の提案に、ぜひ! と即食いついて。
庭園で甘いものを堪能するべく、暫し一休み。
けれど、すぐに上がるのは感嘆の声。
「わあ……!」
「パチパチと弾ける音も心に沁み入るのぅ」
まるで庭園いっぱいに咲く曼珠沙華の花みたいに。
音を立てながらも弾けるのは、餡蜜に飾られた花火。
リグがずっと気になっていたという花火付餡蜜の煌めきを、向かい合ってティルも楽しんで。
鮮やかに咲いた花火が弾けきるまで、じっと思わず見届けるリグ。
その様子を微笑まし気に見つめながらも、ぱくりとティルが口にするのは、抹茶クリーム餡蜜。
ひと掬い頬張れば、広がる黒蜜の甘さが堪らない。
そんな甘い幸せをお裾分けしたくて。
「リグ殿にも一口、はい! あーん」
そうティルが次のひと掬いを差し出せば――すかさず返される、餡子のクロスカウンター!
互いに差し出し差し出されたあーんを、一緒にぱくりと受け止めて。
「ん、美味しいのぅ!」
「おいしいもの分けっこしたら、幸せダブルでほっぺ落ちちゃうわね!」
赤い花たちが、秋風にさわりと揺れては寄り添う中。
顔を見合わせて笑んではふたり、とろける甘さと幸せに、瞳細め合う。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
栗花落・澪
【狼兎】
紫崎君と一緒に庭園の池のほとりを歩きながら
満開の彼岸花を眺める
何度見ても綺麗だなぁ…
あぁ、花はなんでも好きだけど
嫌われ者やたかが雑草と見落とされてしまうような花が好き
…ってやつ?
一瞬の会話だったのによく覚えてるね
今も、そうだよ
曼珠沙華は不吉な言い伝えや毒がある分
嫌う人も多いから
それでも僕は好き
嫌われても、孤独になっても
死者の魂を見守る花
お墓の護り花
なんていうんだろ…なんか、共感出来るんだよね
向日葵や桜のように人気者になれなくてもいい
嫌われても、一人ぼっちでも…
誰かの魂に寄り添える存在でありたい
ここに来てる人達とは気が合いそうかな
…うん
ありがとね、紫崎君
彼岸花の見守る者達に
少しだけ祈りを
紫崎・宗田
【狼兎】
チビ(澪)と並んで池のほとりを歩く
彼岸花自体には然程興味も無いが…
チビが好きな花だし、時折横目で確認
そういやぁ…お前覚えてるか?
前に俺がどんな花が好きなんだって聞いた時に
お前が言った答え
そりゃ覚えるっつの
んな妙な答え返して来んのお前くらいのもんだろ
…まだ同じなのか?
澪の言葉に黙って耳を傾け
…一人ぼっちになんざなれねぇよ
彼岸花も…お前も
人気者にはなれなくとも
どんなに嫌われものだとしても
お前らを大切に思うお節介なやつも
周りには必ず1人や2人はいるもんだ
俺らみたいにな、という言葉は飲み込み
おら、さっさと行くぞ
祈りを捧げる澪を数歩先の離れた位置で待ちながら
…1人になんざ、二度とさせねぇよ
ゆらり揺れる池のほとりを染めるいろは、燃えるような赤。
満開に咲き乱れた彼岸花を眺め歩く栗花落・澪(泡沫の花・f03165)と並んで。
紫崎・宗田(孤高の獣・f03527)は、横目でその赤の色を時折見遣る。
庭園に咲く彼岸花自体には、然程興味も無いのだけれど。
それでも宗田が、漆黒の瞳にその花を映す理由は――チビが好きな花だし、と。
「何度見ても綺麗だなぁ……」
そしてそう呟きを零した澪へと視線を映し、ふとこう訊いてみる。
「そういやぁ……お前覚えてるか?」
――前に俺がどんな花が好きなんだって聞いた時に、お前が言った答え、と。
そんな問いかけに、澪も宗田の姿を向けた琥珀の中に映して。
「あぁ、花はなんでも好きだけど、嫌われ者やたかが雑草と見落とされてしまうような花が好き……ってやつ?」
一瞬の会話だったのによく覚えてるねと、そう返せば。
「そりゃ覚えるっつの。んな妙な答え返して来んのお前くらいのもんだろ……まだ同じなのか?」
重ねて問われた言の葉に、こくりと頷いて紡ぐ。
「今も、そうだよ。曼珠沙華は不吉な言い伝えや毒がある分、嫌う人も多いから」
……それでも僕は好き――と。
「嫌われても、孤独になっても……死者の魂を見守る花、お墓の護り花。なんていうんだろ……なんか、共感出来るんだよね」
眼前に群れて咲き誇る、燃えるような赤の色。
彼岸の頃に咲く火花の如きその花を、縁起が悪いだの不気味だのと言う者もいるけれど。
それでも今、目の前に溢れる、幻想的で妖艶なその彩をみれば。
だからこそ澪は、この花が好きなのだと改めて感じる。
「向日葵や桜のように人気者になれなくてもいい。嫌われても、一人ぼっちでも……誰かの魂に寄り添える存在でありたい」
そしてこの、決して万人に好かれるわけではない花を観に足を運んでいる、そんな自分と同じような人たちに思うのだった。
――ここに来てる人達とは気が合いそうかな、って。
そんな澪の言葉に黙って耳を傾けていた宗田であったが。
「……一人ぼっちになんざなれねぇよ」
ふるり、小さく首を横に振ってから続ける。
「彼岸花も……お前も。人気者にはなれなくとも、どんなに嫌われものだとしても、お前らを大切に思うお節介なやつも周りには必ず1人や2人はいるもんだ」
……俺らみたいにな――そう続く言葉は、飲み込んで。
「おら、さっさと行くぞ」
赤で溢れる世界を、再び歩き始める宗田。
そんな後ろ姿に、琥珀色の瞳を細めて。
その大きな背中に、澪はこう告げる……うん、ありがとね、紫崎君、って。
そしてふっと赤を映していた双眸を閉じ、少しだけ祈りを捧げる――彼岸花の見守る者達へと。
宗田は、そんな祈りを捧げる澪を、数歩先の離れた位置で待ちながら。
赤の世界に共に在るその姿に、そっと密やかに、心の内だけで紡ぐ。
……ひとりになんざ、二度とさせねぇよ、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
蘭・七結
愛しのあねさま/f02896
あねさまから抹茶を受け取り
そうとひと口を運ぶ
ありがとう、あねさま
滑らかでとても美味しいわ
なんて贅沢な時間なのかしら
何時だって、そう
あねさまは、ステキなひと時をくださる
ええ。本当ね、あねさま
このあかを眺むのは、はじめてだけれど
どうしようもなく、心を惹かれてしまう
日光の下、月光の下
眺む時間が移ろったのなら
この〝あか〟は美しさを増すのかしら
マンジュシャゲ
天上へと咲き誇るくれない
幾つもの名を持つだなんて、不思議ね
地獄だろうと、果てだろうと
共に堕ちてゆくわ、あねさま
ナユとあねさまは、ずうと一緒よ
美しき黒色の薔薇
麗しき、くれない
あねさま、ナユのあねさま
あなたとならば、何処までも
蘭・八重
愛おしい妹、なゆちゃん(f00421)と一緒に
抹茶を点てそっとなゆちゃんの前へ
ふふっ、お茶を飲みながら庭を鑑賞するのも素敵ね
あらあら、花火のあんみつなんて珍しいわね。
綺麗に咲くよりも消える瞬間が儚げで好きよ
庭に咲く姿にほぅと溜息をつきながら
曼珠沙華の花とても綺麗ね
妖しげな月の光で地獄の炎に咲き誇り
まるで真っ赤に染まった血の海の様に美しいわぁ
曼珠沙華は沢山の名の中で天界の花よりも地獄花、死人花の方が好きよ
だって地獄でもこの花を見ればなゆちゃんと一緒にいる気持ちになれるもの
なゆちゃんはどうかしら?
でもね、この世で美しい紅い花は一つだけ
誰よりも妖しく紅く美麗な私のなゆちゃん
眼前の風景を染め上げているのは、紫を湛える瞳が羨望を咲かせるいろ。
けれど蘭・七結(戀一華・f00421)のその双眸は、そっと差し出された深く濃い緑へと落とされる。
「ありがとう、あねさま。滑らかでとても美味しいわ」
蘭・八重(黒キ薔薇の乙女・f02896)の手で点てられた抹茶を受け取り、そうとひと口運ぶ七結。
そして紡がれた言の葉に、八重は穏やかでそして妖艶な微笑みをふわりと向けた。
「ふふっ、お茶を飲みながら庭を鑑賞するのも素敵ね」
それから、運ばれてきた餡蜜に飾られた、ぱちぱちと弾ける曼珠沙華の如き火の花を楽し気に見つめて。
「あらあら、花火のあんみつなんて珍しいわね」
――綺麗に咲くよりも消える瞬間が儚げで好きよ。
燃え上がりそして潔く散って消えゆく刹那の花を、八重は愛おしそうに眺める。
七結もそんな甘味に咲いた花火を瞳に咲かせながら、口づけするかのように再び抹茶へと唇落とし笑む。
「何時だって、そう。あねさまは、ステキなひと時をくださる」
……なんて贅沢な時間なのかしら、と。
そんな七結の様子を見つめた後、今度は庭へと視線を映して。
庭に咲くその姿に、ほぅと溜息をつく八重。
「曼珠沙華の花とても綺麗ね。妖しげな月の光で地獄の炎に咲き誇り、まるで真っ赤に染まった血の海の様に美しいわぁ」
追って七結もその彩を眺めれば。
「ええ。本当ね、あねさま。このあかを眺むのは、はじめてだけれど――どうしようもなく、心を惹かれてしまう」
――日光の下、月光の下……眺む時間が移ろったのなら、この〝あか〟は美しさを増すのかしら。
秘めたる渇欲と似た、燃え上がる恋情の様ないろに、どうしても心惹かれ焦がれてしまう。
「マンジュシャゲ、天上へと咲き誇るくれない。幾つもの名を持つだなんて、不思議ね」
眼前に群れ天へと開くその花は、天界から吉事を報せ舞い降ると言われているけれど。
「曼珠沙華は沢山の名の中で天界の花よりも地獄花、死人花の方が好きよ」
八重はそう、赤が浮かび上がる夜空に、夕日の如く紅く煌く長い髪を靡かせ続ける。
「だって地獄でもこの花を見ればなゆちゃんと一緒にいる気持ちになれるもの」
――なゆちゃんはどうかしら? って。
そして勿論、返る言の葉は。
「地獄だろうと、果てだろうと、共に堕ちてゆくわ、あねさま」
――ナユとあねさまは、ずうと一緒よ。
傍に寄り添い咲きたい眼前の花は、美しき黒色の薔薇。麗しき、くれない。
……あねさま、ナユのあねさま――あなたとならば、何処までも。
そして八重も、赤に咲く曼殊沙華から愛おしい妹へと薄紅色の瞳を向けて、再び微笑みを咲かせる。
「でもね、この世で美しい紅い花は一つだけ――誰よりも妖しく紅く美麗な私のなゆちゃん」
愛しく麗しい唯一無二の、そのあかのいろに。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
東雲・円月
双子の姉の咲夜(f00865)と
彼岸花か、嫌いじゃないね
あの世の花ってなんだかカッコいいじゃない?
咲夜もそう思わない?
ま、とりあえず縁日で遊ぼう
折角お互い、浴衣で来たんだからね(※浴衣イラスト参照)
咲夜の浴衣、凄く優しい感じがして綺麗だよ、似合ってる
こうやって浴衣で歩くのも風情があるな。ふふ
花火あんみつ?ってのが気になるな
珍しいし面白そうだ。それからどら焼きも食べたいな
歩いてるとお腹が減るからな
こういうの、花より団子、って言うんだっけ?
……それにしても、彼岸花と咲夜、なんだか似合う気がするな
池のほとりに立ってよ。写真を撮ろう
あァ、一緒に……じゃなくて、咲夜を撮りたいと思ってね
東雲・咲夜
えっくん(f00841)と
彼の問いには頷き
あないに妖艶な花はそう幾つもあらへんね
否応無しに心奪われる其れはうちにとっても想い入れ一つ
彼の世と此の世の狭間にも
ぎょうさん咲いてはりますから…
浴衣姿を愛でる言の葉にはうっとり酔い痴れ
えっくんもよう似合ってはるよ
大胆な明るい色も抜群の着こなしやね
花火あんみつはうちも気になっとったの
線香花火が賑やかになったみたい
ちょっと眩しいくらいです
忙しなく食物に誘惑される彼の唇に
ついっ…と匙で一掬い、和の甘味をお届け
ん…今日も撮るん?好きやねぇ
水鏡に咲く紅は赤く、赫く
天上の花と在りしも其の根に秘めた毒を魅せてしもたら
貴方は永遠にわたしのものになるんやろか…なんて、ね
静かな夜空をまるで燃やすかの様に、漆黒に浮かび上がる赤。
密やかに妖艶に、けれども情熱的に鮮やかに。
群れて咲くその姿は、不吉だとか縁起が悪いとも言われているけれど。
「彼岸花か、嫌いじゃないね。あの世の花ってなんだかカッコいいじゃない?」
……咲夜もそう思わない?
そう、赤一面の庭園から、並んで歩く東雲・咲夜(詠沫の桜巫女・f00865)へと藍の視線が向けられれば。
東雲・円月(桜花銀月・f00841)の問いにこくりと、甘い香纏う桜銀糸の美しい髪が小さく揺れる。
「あないに妖艶な花はそう幾つもあらへんね」
そのいろは咲夜にとっても想い入れ一つ。
だから否応無しに心奪われてしまうのだ。鮮烈な眼前の赤に。
瑞々しい藍眸にも燃える様な赤の花を咲かせながら、咲夜はそっと紡ぐ。
「彼の世と此の世の狭間にも、ぎょうさん咲いてはりますから……」
箱庭を染め上げるその赤は、現世と幽世の境界のようで。
気が付けば、飲み込まれそうな錯覚に陥るような気までしてしまうけれど。
「ま、とりあえず縁日で遊ぼう。折角お互い、浴衣で来たんだからね」
現世に引き戻してくれるように響く、円月の声。
「咲夜の浴衣、凄く優しい感じがして綺麗だよ、似合ってる」
淡い薄紅に咲くのは桜。柔く優しい色合いが、浴衣や髪を飾るように咲いて。
揃いの、光る十字とゆらり揺れる対の三日月。
そんな浴衣姿を愛で紡がれる言の葉にうっとりと酔い痴れ、咲夜も彼の浴衣姿を映した双眸を細める。
「えっくんもよう似合ってはるよ。大胆な明るい色も抜群の着こなしやね」
帯に月照る紫陽花咲いた浴衣は、濃い単色が多い男物にしては咲夜の言うように大胆に思えるけれど。
円月にはそれがとてもよく似合っている。
「こうやって浴衣で歩くのも風情があるな。ふふ」
いつも並んで一緒に歩いているけれど、互いに浴衣纏えばまた、風情があって新鮮。
そんなふたりが足を向けたのは、庭園にある茶屋。
「花火あんみつ? ってのが気になるな。珍しいし面白そうだ。それからどら焼きも食べたいな」
「花火あんみつはうちも気になっとったの」
「歩いてるとお腹が減るからな。こういうの、花より団子、って言うんだっけ?」
赤に咲く花を愛でるのも良いけれど、やはり花より団子?
いえ、花も団子もどちらも楽しみながら、甘味を食べひとやすみすることに。
「線香花火が賑やかになったみたい」
あんみつに立てられた彼岸花のように咲く火花。
ぱちぱちと音を立てて弾ける花火は、ちょっと眩しいくらいだけど。
花だけでなく団子も確りと楽しむように、忙しなく食物に誘惑される彼の唇に。
咲夜は、ついっ……と匙で一掬い、和の甘味をお届け。
そんな茶屋でのひとときの休憩も、ふたりで美味しく楽しく過ごしてから。
また共に巡るのは、赤一色の世界。
「……それにしても、彼岸花と咲夜、なんだか似合う気がするな」
円月は、池のほとりに立ってよ。写真を撮ろう――そう続けるけれど。
「あァ、一緒に……じゃなくて、咲夜を撮りたいと思ってね」
円月が収めたいのは、池のほとりの彼岸花と咲夜の姿。
「ん……今日も撮るん? 好きやねぇ」
咲夜はそう彼の言の葉に瞳を細めてから、そっと庭園を侵食するその彩を見つめ密かに思うのだった。
――水鏡に咲く紅は赤く、赫く。
(「天上の花と在りしも其の根に秘めた毒を魅せてしもたら」)
……貴方は永遠にわたしのものになるんやろか……なんて、ね、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アオイ・フジミヤ
シンさん(f04752)と
一輪ずつ彼岸花を手にして、空いた手でお互いの手を取る
浴衣姿すごく似合ってると微笑む
綺麗なあなたは何を着ても似合うから……困るな、頬が熱い
お互いに異国の衣装を纏って異国の花を見る
出逢わなければ、望まなければここにはいなかったのだと思うと
手を繋いで歩ける今が愛おしい
彼岸の花火―――そんな言葉が浮かぶ
この花弁に触れたら火傷しそうだね
でもきっと繋ぐ掌の方が熱い
彼が笑って彼岸へ散歩に行こうというのならきっと私は笑顔で頷くんだろう
この掌があれば怖い事なんか何もないと知っている
一緒に何処へでも行こう
うん、行こう!甘い美味しいもの食べよう
小物も見たいな、やりたいこと全部しよう!
シン・バントライン
アオイ(f04633)と
彼女が選んでくれた浴衣を着て、炎のように燃える花の中を手を繋ぎ進む。
彼岸に咲く花…まるであの世へ彼女を連れて行こうとしているようで背徳感に鼓動が速まる。
例え何処へ行こうがこの手を離す気は無い。必ず守ってみせる。
この向こうが彼岸だと言ったならば彼女は付いて来てくれるだろうか。
信じてこの手を取ってくれるだろうか。
「思うはあなた一人」
以前彼女から聞いた花言葉。
その時からこの胸に咲く花が枯れる事は無い。
そんな自分の心を誤魔化すように茶屋に誘う。
「なぁアオイ、甘味が美味い店あんねんて。行かへん?」
自分の代わりに甘く溶けそうな想いを、火花のように爆ぜる心を、伝えて欲しい。
ふたり揃いで手にした一輪の花は、燃えるような赤を咲かせて。
その炎の如き彩で満ち溢れる庭園を共に進みながら、空いた反対の手は勿論、相手の手と確りと繋がっている。
そんな伝わる温もりを感じながら、すぐ隣を歩くシン・バントライン(逆光の愛・f04752)に微笑むアオイ・フジミヤ(青碧海の欠片・f04633)。
――浴衣姿すごく似合ってる、と。
(「綺麗なあなたは何を着ても似合うから……困るな、頬が熱い」)
金色の髪と青い瞳が良く映える、紺青地に一輪咲く白桔梗のシックな浴衣。そっと瑠璃色寄り添う月白の帯には、深藍の波が泳ぐ。
そんなシンが纏う浴衣は、アオイが選んだもの。
そしてアオイも白に紫陽花咲く浴衣を纏い、深い海を思わせる藍色の髪には三日月と雫が。
互いに異国の衣装を纏って、異国の花を見る。
出逢わなければ、望まなければここにはいなかったのだ――そう思うと。
アオイは、彼と手を繋ぎ熱を共有しながら歩ける今が、愛おしくて。
「この花弁に触れたら火傷しそうだね」
彼岸の花火――赤の花が咲き乱れる世界の中、ふとそんな言葉が浮かぶ。
そんなアオイと燃え上がる花の赤を見つめれば、シンの心に生じるのは、鼓動が速まるような背徳感。
彼岸に咲く花……まるであの世へと、彼女を連れて行こうとしているようで。
(「例え何処へ行こうがこの手を離す気は無い。必ず守ってみせる」)
そうそっと、大切に握る手をぎゅっと優しく包み込みながら、思うシン。
――この向こうが彼岸だと言ったならば彼女は付いて来てくれるだろうか。
信じてこの手を取ってくれるだろうか――。
けれども、アオイは確りと感じている。
眼前に燃え上がる異国の花たちは、火傷しそうなくらい鮮やかないろをしているけれど。
でも……きっと繋ぐ掌の方が熱い、と。
(「彼が笑って彼岸へ散歩に行こうというのなら、きっと私は笑顔で頷くんだろう」)
だって、この掌があれば。怖い事なんか何もないと、知っているから。
だからアオイは、笑顔で頷いて彼に言える……一緒に何処へでも行こう、って。
そして――「思うはあなた一人」。
今まさに一緒に見つめるこの花の花言葉を、以前アオイから聞いたその時から。
シンの胸に咲く花が枯れる事は無い。
けれど、そんな自分の心を誤魔化すように。
「なぁアオイ、甘味が美味い店あんねんて。行かへん?」
シンがそう、茶屋へと彼女を誘えば。
「うん、行こう! 甘い美味しいもの食べよう。小物も見たいな」
――やりたいこと全部しよう!
ぱっと咲くのは、燃えるような美しい花々の妖艶さも霞むような、キラキラした笑顔。
そしてそんな笑みを見つめながら、シンは思うのだった。
――自分の代わりに甘く溶けそうな想いを、火花のように爆ぜる心を、伝えて欲しい、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
薄荷・千夜子
ディフさん(f05200)と
怪異も気になりますが、今はゆるりと風景を楽し……ディフさん、あちらに花火あんみつがあるとのことなのですが、とつい甘味の方に目が行きがちに
わぁ、花火を彼岸花に見立ててるんですって!
それじゃ、茶屋で外の景色が見れる席からあんみつを頂きましょうか
先を歩くディフさんの後をててっと追いつつ
あんみつが出てくるまでは外の風景を眺めながら
曼珠沙華とても綺麗ですよね、花はどれも好きなのですが楽しみつつ、つい応用できる術がないかとか考えてしまうのですよね
ふふ、花の魔術が得意なのです……あ、あんみつ来ましたね!
パチパチと花火を見れるのもいいですね!
1口頬張ると幸せそうな顔で味わいます
ディフ・クライン
友人の千夜子(f17474)と共に
怪異は胸に留めつつ、今は友との時間を
…花火あんみつ?
甘味に花火を立てるなんて初めてだ
いいよ、行こうか
人混みにもみくちゃにされぬよう、千夜子の少し前を歩こう
揺れる彼岸花を眺め
餡蜜待ちの間、千夜子の言葉にゆるり頷いて
うん、綺麗だ
オレが初めてこの花を見たのは墓所だったけれど、此処の花は悲しさをあまり感じないね
……花を応用?薬かなにかにするのかい?
ゆるり首を傾げ
本当に花火が立ってる
届く餡蜜と花火に、目を瞬かせ
一口掬って食べれば口に広がる甘さにゆっくりと瞬きをし
彼女を見ればとても幸せそうに食べるから
つられてしまったのかな
美味しいね、千夜子
そう告げる口元微か浮かぶ淡い笑み
海に花火にと楽しかったり、戦争で懸命に駆け抜けたそんな今年の夏も、気が付けばいつの間にか終わりを告げていて。
秋がやってきたのだと、そう次の季節の始まりを告げる眼前のいろ。
それは庭園を見事に染める、一面の赤。
けれどもその赤い花は、どこか妖艶で神秘的で……幽世から何かを呼んでしまっても、不思議はない気もする。
薄荷・千夜子(鷹匠・f17474)は、予知された怪異のことも勿論、気にかけながらも。
「怪異も気になりますが、今はゆるりと風景を楽し……ディフさん、あちらに花火あんみつがあるとのことなのですが」
やはり気になってしまうのは、庭園の茶屋でいただけるという花火あんみつ!
限定の魅力的な甘味に目が行きがちになってしまうのは、仕方のないこと。
ディフ・クライン(灰色の雪・f05200)も、聞いた怪異のことは胸に留めつつも。
それを解決するためにもまずは、今は友との時間をと。赤の世界を千夜子と共に並んで歩いて。
「わぁ、花火を彼岸花に見立ててるんですって!」
「……花火あんみつ?」
茶屋への案内板に載っている花火あんみつの写真に声上げた友へと、視線向けた青の瞳を数度小さく瞬かせるけれど。
「甘味に花火を立てるなんて初めてだ。いいよ、行こうか」
見頃を迎えた彼岸花を愛でようと訪れた沢山の人たちに、もみくちゃにされぬように。
ひらり宵のローブを赤咲く世界に躍らせながら、少し前をディフが歩けば。
「それじゃ、茶屋で外の景色が見れる席からあんみつを頂きましょうか」
そんな彼の後を、ててっと追う千夜子。
花火咲く甘味を思えば、その足取りが軽いのも納得。
そしてやって来た茶屋で、頼んだ甘味が出てくるまでの間、庭園の風景を改めてふたり眺めてみる。
「曼珠沙華とても綺麗ですよね」
千夜子は眼前に咲き乱れる赤のいろを、己の緑色の瞳にも鮮やかに咲かせて。
「うん、綺麗だ。オレが初めてこの花を見たのは墓所だったけれど、此処の花は悲しさをあまり感じないね」
千夜子の声に、今宵の空のような静寂の夜色纏う髪を微かに揺らし、ゆるりディフは頷くけれど。
「花はどれも好きなのですが、つい応用できる術がないかとか考えてしまうのですよね」
「……花を応用? 薬かなにかにするのかい?」
楽しみながらも、また違った目線からつい花を眺めてしまうという千夜子に、今度はふと首を傾ける。
そんなディフに、ふふ、と笑んで。
「花の魔術が得意なのです……あ、あんみつ来ましたね!」
パチパチと花火を見れるのもいいですね! と。
まるで魔法の花かの様に音を立て咲く花火に、千夜子が瞳輝かせれば。
「本当に花火が立ってる」
ディフは、届いた餡蜜と弾ける花火を映した目を思わずぱちくり。
そしてそっと一口掬って餡蜜を食べた刹那、今度は口に広がる優しい甘さに、湛える青をゆっくりと瞬かせて。
同じ様に餡蜜を味わう千夜子を見れば、ぱっと咲いている笑顔。
そんな、いつもはキリッとしている彼女の幸せそうな顔に、つられてしまったのかな、なんて思いながらも。
「美味しいね、千夜子」
「はい、美味しいですね!」
夏の終わりに一緒に楽しんだ花火を思い返しつつも。
ディフは、さわり秋風に揺れる彼岸花の赤と友が咲かせた笑顔を見つめて。
その口元に微かに宿す笑みは、柔くそして淡いいろ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ステラ・アルゲン
カガリ(f04556)と
彼岸花も気になるけど、まずは揃いの浴衣を来てカガリと茶屋に行こう
カガリの浴衣姿似合ってるな
暗めの浴衣に金髪が映えていつも以上に綺麗に見えるよ
本当、誰にも見せたくないくらいだ
せっかくだから髪型も一緒にするか?
髪型はいつもお揃いだからな
編み込みを入れて結んであげよう
茶屋ではあんみつを頼もう
あんみつを食べるのは私も初めてだ
すごい……花火が弾けているなんて
食べるけど……あの時はちょっと恥ずかしかったけど
……カガリに食べさせてもらいたい
私だけというのもなんだ、カガリに返すように食べさせるよ
こちらはアイスやフルーツを取って彼にあげよう
……ちょっとハマる気持ちが分かったかもしれない
出水宮・カガリ
ステラ(f04503)と
まんじゅしゃげ、彼岸の花、天上の花か
名前がたくさんある花なのだなぁ
揃いの浴衣を仕立てて貰ったので、それで楽しもうか
ステラこそ、よく似合っているとも
髪型も揃いに…?
いや、はや。ステラは器用だなぁ
ちょっと楽しい
あと、ちょっと嬉しい
庭園を見ながら、茶屋で噂のあんみつを頼んでみよう
そういえば、ちゃんと食べるのは初めてかもだ
花火が燃え終わるのを、おー、と見守ってから
頂きます、だ
ん、どうしたステラ、自分で食わないのか?
前は、お前の反応が面白かったからつい…
では、互いに交換しようか
あんみつの白玉をとって、ステラの口へ運んでみたり
うん、うん
美味そうに食べるステラが、好きだな
眺める紫の瞳にも、燃え上がる様に咲く赤の彩。
「まんじゅしゃげ、彼岸の花、天上の花か」
眼前に咲くその花は、天上より花弁を降らせ吉事を報せるとも言われているし。
聞けば、死人花や地獄花、天蓋花や狐の松明や剃刀花など、他にも多くの謂れがあるようで。
名前がたくさんある花なのだなぁ、と。
到底覚えられそうにない沢山の異名を持つ花を、出水宮・カガリ(荒城の城門・f04556)はまじまじと眺める。
そんな秋を告げる赤の花も気になるけれど。
揃いで仕立てて貰ったばかりの、宵の如き色をした蝶舞う浴衣を纏って。
カガリと共に庭園の茶屋へと足を運ぶのは、ステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)。
「カガリの浴衣姿似合ってるな。暗めの浴衣に金髪が映えていつも以上に綺麗に見えるよ」
本当、誰にも見せたくないくらいだ……そう青星の瞳細めるステラに。
「ステラこそ、よく似合っているとも」
同じ浴衣を着た大切な花の姿を、カガリも紫色の瞳に愛し気に咲かせる。
そんな夜に映える彼の流れるような美しい金の髪へと、ステラはそっと手を伸ばして。
「せっかくだから髪型も一緒にするか?」
「髪型も揃いに……?」
「髪型はいつもお揃いだからな」
編み込みを入れて結んであげよう、と。
するすると綺麗にその金を結い、仕上げに揃いの紫陽花の花を咲かせれば……浴衣だけでなく、髪型も揃いに。
「いや、はや。ステラは器用だなぁ」
そしてその手つきに関心するカガリの心に、そっと花咲く思い。
――ちょっと楽しい。あと……ちょっと嬉しい、って。
そして辿り着いた茶屋で、庭園を眺めながら頼んでみるのは、噂のあんみつ。
「そういえば、ちゃんと食べるのは初めてかもだ」
美味しそうなあんみつの味も勿論、楽しみだけど。
運ばれてきたそれを見て、まず目がいってしまうのはやはり。
「すごい……花火が弾けているなんて」
パチパチと音を立てる、曼珠沙華の赤き花に似た花火。
ステラがそう、弾ける火花咲かせた青の瞳をぱちくりと瞬かせれば。
おー、と声を上げ、花火が燃え終わるのをカガリも見守って。
「頂きます、だ」
目であんみつを楽しんだ後は、舌でも存分に楽しみます。
けれどカガリは、ふと眼前のステラの手が止まっていることに気が付いて。
「ん、どうしたステラ、自分で食わないのか?」
そうふと首を傾けつつ、訊ねてみれば。
ちらりと自分へと向けられる視線。
それからそっと紡がれたのは、どこか照れたような色を纏う言の葉。
「食べるけど……あの時はちょっと恥ずかしかったけど……カガリに食べさせてもらいたい」
そんな彼女のお願いに、前は、お前の反応が面白かったからつい……と口にしつつも。
「では、互いに交換しようか」
掬ったあんみつの白玉を、ステラの口へ。
それをぱくりと口にすれば、ふわりと広がる優しい甘さと幸せ。
「私だけというのもなんだ、カガリに返すように食べさせるよ」
ステラもお返しにと、アイスやフルーツを取って、カガリと甘い交換こ。
元から甘いものは好きだけど、何だかちょっぴり、いつもと違うように感じる特別な甘さに。
「……ちょっとハマる気持ちが分かったかもしれない」
そうぽつりと呟くステラ。
そんな幸せそうな笑顔咲かせる目の前のステラに。カガリは、うん、うんと頷きながらも。
「美味そうに食べるステラが、好きだな」
揃いに結って貰った紫陽花咲く金の髪を、そっと宵色と赤の風景に揺らした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
クーナ・セラフィン
ああ、この花曼殊沙華と言うんだ。
彼岸花、悲願花、地獄花、天上の花。
他にも色々呼び方はあるけれども、奇麗な赤はまあこの世のモノとは思えないからこそ遠くにあるのを連想させちゃうのかな。
毒があれやこれやは置いといて。
折角なんだしUDC退治を忘れる位に彼岸花と祭りを楽しみたいよね。
猟兵の現実に戻されるまでは。
夜の曼殊沙華を楽しみつつゆっくり庭園散歩するかな。
細い赤もこれだけの数があれば赤一面、それがこの広さに広がってるなら圧倒されちゃうにゃー。
…その赤の下には何があるのかな?
昔に読んだ怪談をちらりと思い出し。
しっかり堪能した後はお茶と餡蜜頂きたいにゃー。
ぱちぱち花火も凄い素敵…!
※アドリブ絡み等お任せ
群れて咲く眼前の花たちは、少し珍しい、炎のような姿をしていて。
訪れた庭園をその色で燃え上がらせている。
クーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)は被っている羽根付き帽子のツバをくいっと少しだけ上げながら。
「ああ、この花曼殊沙華と言うんだ」
そう、見事に咲く花を眺めながらのんびりと歩く。
いや、曼珠沙華だけでなく――彼岸花、悲願花、地獄花、天上の花。
この花には沢山の別名があるのだと、そう聞いたことを思い返しながらも。
「他にも色々呼び方はあるけれども、奇麗な赤はまあこの世のモノとは思えないからこそ遠くにあるのを連想させちゃうのかな」
毒があれやこれやは置いといて、と。
現世と幽世の狭間に花開くと言われても不思議ではないとさえ思えてしまうようなその色に、花咲く夜空の如き藍色の瞳を細めるクーナ。
この庭園を訪れた目的は、予知されたUDCを誘き出し、人に危害を加えるその存在を滅することではあるけれど。
そのためにまずは、今を楽しむ必要があるし。
それに、何よりも。
「折角なんだしUDC退治を忘れる位に彼岸花と祭りを楽しみたいよね」
花も祭りも、目一杯楽しみたいと思う――猟兵の現実に戻されるまでは、と。
その思いの通り、夜の空へと花を咲かせる曼珠沙華の、群生した赤の彩を楽しむべく。
ゆっくりと、庭園を散歩するクーナ。
「細い赤もこれだけの数があれば赤一面、それがこの広さに広がってるなら圧倒されちゃうにゃー」
一輪見れば、他の花よりもその花弁は細いけれど。
それが群れて咲けば、神秘的で圧巻の風景。
そしてその光景はやはり、どこか妖艶で。
……その赤の下には何があるのかな?
クーナがちらり思い出すのは――昔に読んだことのある怪談。
そんな色んな謂れや逸話や名前があるのは、この花にどこかしら人を惹きつける魔力のようなものが、もしかしたらあるのかもしれない。
それから、見事に咲いている花々を確りと堪能し楽しんだ後は。
「お茶と餡蜜頂きたいにゃー」
茶屋でちょぴりひとやすみ。
お茶で一服しながら、限定だという餡蜜を頼んでみれば。
「ぱちぱち花火も凄い素敵……!」
まるで眼前の風景に咲く曼殊沙華の様な花火に、クーナはぱちくりと瞳を瞬かせる。
そして――そんな群れて咲き乱れる赤き花の庭園を満喫している、クーナや猟兵の皆に。
いつの間にか宵空に現れた満月の光が、そっと妖しく降り注ぐ。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『満月と魔』
|
POW : 怪しげな場所を手当たり次第に探して廻る
SPD : ネットなどで怪しげな動きが確認されていないか探してみる
WIZ : 邪教団に潜入してみる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
※お知らせ※
第2章プレイング受付は、本日9/17に掲載する追加情報記載OP公開後から開始します。
送信締切等のお知らせは、MS個別ページ等でご確認ください。
.
.
●祭囃子と満月と
まだ少し赤橙が滲んでいた夜の空が、完全に漆黒に染まった頃。
曼珠沙華咲く庭園にも聞こえ響き始めた、心躍るような祭囃子。
そして普段ならば静寂に包まれる神社の夜の風景に。
賑やかで眩しい、縁日の光が数多灯る。
屋台から漂ってくるのは、食欲をそそる美味しそうな匂い。
リンゴ飴やチョコバナナ、わたあめやかき氷などの、魅力的で定番な甘味から。
焼きそばやイカ焼き、お好み焼きや焼き鳥など、おなかを確りと満たせるもの。
光る電球ソーダや流行りのタピオカドリンクなど、話題性溢れ写真映えする旬のものも沢山。
他にも一杯、楽しみながらも好みの美味しい物がきっと見つかる屋台がずらり。
それに楽しめるのは、食だけではない。
金魚掬いやヨーヨー釣り、射的に型抜きなどの、お祭りならではの遊びができる出店は勿論。和小物や和風アクセサリーが買える土産屋の出店も。
曼珠沙華咲く庭園を持つ神社だけあって、その敷地は広くて。
祭りの規模もそれなりに大きく、とても賑やかだ。
けれど――その神社の奥に、潜むもの。
庭園に群れて咲く花の妖艶な赤に引き寄せられたのか。
それとも、聞こえてくる賑やかな祭囃子に誘われたのか――空に浮かぶのは、今宵見えるはずのない満月。
しかし、そんな妖しい月を目にすることができるのは。
縁日を楽しむ人々の中でも、ほんの一握りだけ。
怪し気な月光の魔力が引き起こす怪異――そして怪異が脅威となる、その前に。
潜むUDCに気取られぬよう祭囃子響く縁日を楽しみながらも……神社の奥へと、足を進めよう。
天羽・しおん
お祭りってわくわくしますよね
一人で回るとしても祭ばやしが聞こえるだけで気持ちが浮き立ちます
私の生まれた神社はお祭りができるほど大きなものではなかったので
少しの憧れもあったり致します
わたあめをいただきながら金魚すくいを探します
実は金魚すくい、得意なんです
しばらく他の方が遊ぶのを見てから
おもむろに挑戦致しましょう
金魚、覚悟!
一匹すくい、ポイを翻しもう一匹!
二匹すくって大満足
金魚はお店にお返しして上機嫌にまたお祭りを歩きます
満月は秋らしくて素敵ですが
この満月は少し不気味ですね
お祭りを楽しみながら神社の奥へ
お社にお参りするふりをして緊張を高めていきます
アドリブ歓迎です
神社いっぱいに満ち溢れているのは、はしゃぐような人々の声や楽し気な笑顔。
(「お祭りってわくわくしますよね」)
そうそっと、蒼の瞳を細めながら。
ぐるりと縁日の風景を見回してみる、天羽・しおん(「蒼姫」の鞘・f21737)。
ひとりで歩いていても気持ちが浮き立つような、耳に聞こえてくる祭囃子。
しおんが一人娘として生まれた神社は、このような祭りができるほど大きなものではなかったから……眼前のような風景に微かに抱いていたのは、憧れの気持ち。
そんな心躍るような沢山並ぶ屋台の中で、しおんがまず見つけて立ち寄ったのは、わたあめやさん。
そして雲のようにふわふわで、しゅわり溶ける甘さを感じながらも、次に探してみるのは――金魚すくいの出店。
「実は金魚すくい、得意なんです」
見つけた金魚すくいの屋台で、しばらく他の人が挑戦する様をみていたけれど。
おもむろに満を持して、しおんもぐっとポイを握りしめれば。
――金魚、覚悟!
気合十分、いざ挑戦です!
やはり得意だというだけあり、その腕前は鮮やか。
一匹ひらり赤の尾鰭を揺らす金魚をすいっとすくい、ポイを翻して今度は黒の出目金をもう一匹!
二匹見事な手つきですくって、大満足。
そんな掬った金魚を元の水槽へと返してから、しおんはまた、祭りの雑踏を上機嫌に歩き始める。
そして……吹く秋風に漆黒の髪を揺らしながら。
ふと、天を仰いでみれば――そこには、そっと顔をみせている満月が。
けれどこれは、本来今宵描かれるべきではない円。
(「満月は秋らしくて素敵ですが、この満月は少し不気味ですね」)
この魔力を帯びていそうな満月は、怪異が呼び起こした偽りのものだけど。
そんな月の魔力が、人々に害を及ぼさないように。
しおんは祭りを楽しみながらも、神社の奥へと足を向けつつ。
お社に参りするふりをして、けれど確りと、此処を訪れた真の目的を果たすべく緊張を高めていく。
大成功
🔵🔵🔵
黒鵺・瑞樹
周囲の人々を眺めながら一人神社の奥へと進む。縁日はアクセ関連をちらちらと見てみるだけかな。
曼珠沙華と参拝が主目的だったから出店は眺めるだけ。
それに今はちょっと食欲とか無いから食べ物関連は少しきつい。
あれだけ飲み食いする事が普通だと思ってたんだけど…。
うん今は何も口に入れたくない。今だけはヤドリガミで良かったと思う。
奥に向かいながら空を見上げる。
月はどんな様子なんだろう?
これが普通の満月なら、曼珠沙華と神社とですごい映えるんだろうけど。
月も曼珠沙華も好きだから、今回の偽りの満月は少し残念だな。
賑やかな声溢れる縁日に、楽し気な人々の姿。
そんな周囲の人たちを眺めながらも黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)が目指すのは、神社の奥。
けれど、その進む足は、たまにふと止まって。
ちらちらとその青の瞳で見てみるのは、アクセサリー関連の出店。
和物の定番の桜や紅葉、そして先程見たばかりの曼珠沙華――今度は店の軒先に咲き誇る装飾品の花々。
揺れる和の風情纏う天然石は、結われた組紐や首飾りや簪を彩って揺れて。
見ているだけでも、それなりに楽しめる。
そしてそんなアクセサリーも魅力的ではあるし、良い匂いが屋台からは沢山漂ってはくるのだけれど。
瑞樹の目的は、庭園に咲き誇る曼珠沙華と神社への参拝だから。
並ぶ出店は冷かすだけにして、今回は眺めるだけに。
それに今はちょっぴり食べ物を口にする気分ではなくて、食べ物関連は少し気持ち的に厳しいと感じているから。
(「あれだけ飲み食いする事が普通だと思ってたんだけど……」)
うん今は何も口に入れたくない……今だけはヤドリガミで良かったと、そう思う。
けれど聞こえてくる祭囃子は風情があって、曼珠沙華咲き誇る庭園も楽しめたから。
参拝するために社に向かいながらも、瑞樹は勿論、もうひとつの目的も忘れてはいない。
――月はどんな様子なんだろう?
神社の奥へと歩みを進みながら、そう夜空を見上げれば。
密やかに光を降らせているのは、怪しく円を描く満月。
けれどこの月は、UDCが引き起こす怪異の証。
「これが普通の満月なら、曼珠沙華と神社とですごい映えるんだろうけど」
神秘的な社に妖しくも美しい曼珠沙華、そして本物の満月が揃えば、より心惹かれる風景になったであろうのに。
瑞樹はどこか切ないその色を瞳に宿しながらも、そっとひとつ微かな溜息を落とすのだった。
……月も曼珠沙華も好きだから、今回の偽りの満月は少し残念だな、と。
大成功
🔵🔵🔵
草野・千秋
お祭りの縁日、懐かしい漢字がしますね
僕が小さい頃は祖父母と両親に連れられて
妹と一緒にお祭りに行ったものです
当時はまだ子どもだったので
あれが欲しいこれが欲しいと困らせたような記憶があります
…ちょっと悪いことしてしまいましたね
(しょんぼり)
僕はいつもはかき氷の屋台側に回る人間ですが
今回はお客側に徹しましょう
なんだかいい匂いがします
(くんくん)
焼きそば、たこ焼き、じゃがバター、ケバブ、串焼き
目の前で調理させるのを見せられると
なんだか食べたくなってしまいますね
これも商法のひとつでしょうか
(また店屋目線で屋台を見て)
お酒が許されてるのなら
ビールと一緒にたこ焼き
まだほんのり暑くて冷たい飲み物美味しいですね
夜の漆黒に灯る光に、響く祭囃子や人々の声。
子供たちは勿論、大人も気付けば童心に返ってしまうような、楽しくて風情溢れる空気感。
「お祭りの縁日、懐かしい感じがしますね」
草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)はそんな風景をぐるりと見回して。
仲良くわたあめを買って食べているちいさな兄妹を映した黄緑色の瞳を、そっと細めた。
そして千秋は思い返す、小さい頃は祖父母と両親に連れられて祭りに行ったものだと……眼前の兄妹の様に、妹も一緒に。
ずらりと並ぶ屋台は、子どもの目にはどれもこれも、宝物の山みたいにわくわくするもので。
あれが欲しいこれが欲しいと、祖父母や両親を困らせたような記憶も。
「……ちょっと悪いことしてしまいましたね」
そう思わず一瞬、しょんぼりとしてしまう千秋だけれど。
同じように屋台を巡りながらもお強請りしている子どもたちの様子を、微笑まし気に見つめた。
それから気を取り直してきょろりと、並ぶ沢山の出店へと、灯火纏うペリドットの瞳を改めて向けてみる千秋。
普段は、かき氷の屋台を運営する側に回る立場だけれども。
折角の機会である今宵は、お客側に徹することに。
「なんだかいい匂いがします」
刹那鼻を擽るのは、ふわりと漂ってきた食欲をそそるような匂い。
その元をくんくんと辿ってみれば――焼きそばにたこ焼き、じゃがバター、ケバブ、串焼き。
そして、やっぱり。
「目の前で調理させるのを見せられると、なんだか食べたくなってしまいますね」
これも商法のひとつでしょうか……そう、ついまた店屋目線になってしまうのは、仕方がないこと。
けれど、存分に縁日を楽しみたい気持ちは十分あるから。
千秋が嬉々と購入したのは、ビールと、おつまみにもぴったりなたこ焼き。
微かにミルクティー色に染められた髪を揺らす秋風は、もう夏の風ほど熱を帯びてはいないけれど。
ほんのり暑さを感じる残暑の秋もまだ、冷たいのど越しが美味しく感じる季節。
大成功
🔵🔵🔵
紫崎・宗田
【狼兎】
確かに…あの写真馬鹿ならこんな光景見たら
今頃喜んで撮影しまくってそうだな
お前の写真も込みで
タピオカなぁ…構わねぇが
お前甘いもん買いすぎじゃね?
(チビの片手にかき氷、俺の手にも綿菓子とりんご飴)
そんなに食ってよく太らねぇよな
筋トレはさせてるとはいえ大した量じゃねぇだろ
…お前色んな奴に怒られんぞ
聞いてない様子の澪に溜め息を吐きながら後を追う
澪の容姿が変わらない理由
思い当たる節は、無くはない
ただ、澪にとっては失われた記憶にまつわる話
まだ思い出させる必要は無い
思考は自分の中だけに留めて
…甘ェ(もぐもぐ)
食べ終わらせねぇとっつか、ほぼお前のだからな?
ったく好奇心旺盛な奴
型抜きな。ちとやってくか?
栗花落・澪
【狼兎】
彼岸花に満月って、雰囲気的にはすごく合ってると思うんだけどねー
自然のものじゃないのがちょっと残念
ん、たぴおか!あれ最近流行ってるやつだよね?
ちょっと飲んでみたいなぁ…参考までに
飲み物は別なのー!
んー?…そういえばなんでだろうね
姉さんも全然太らないけど、その分よく運動してるみたいだし
代謝がいいのかな(かき氷もぐもぐ)
あっ、あっちにチョコバナナもある!買ってこ!
しーざき君
そんな難しい顔してるとビビられちゃうぞ
いたずらっぽく言いつつ紫崎君の口にチョコバナナを一口分放り込み
ふふー、僕を無視して1人の世界に入った罰ですー
着くまでに食べ終わらせちゃわないとね
あっ、紫崎君なにあれ!
やってくー!
漆黒の夜を眩く照らす屋台の灯火。
けれど、まるでその明かりを隠れ蓑にするかの様に。
そっと夜空に浮かぶのは、妖しい輝きを放つ満月。
「彼岸花に満月って、雰囲気的にはすごく合ってると思うんだけどねー」
自然のものじゃないのがちょっと残念、と。
ふと天仰ぐ琥珀に偽りの月の姿を映す、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)。
そんな澪の言葉に、紫崎・宗田(孤高の獣・f03527)もその視線を追う様に顔を上げて。
「確かに……あの写真馬鹿ならこんな光景見たら、今頃喜んで撮影しまくってそうだな。お前の写真も込みで」
圧倒的な燃える赤の世界に、円を描き光降らせる満月。
その風景は、本来ならば美しいものであるのだが……この月は、本来照るはずのないもの。
そしてその元凶を気取られぬように探すべく、縁日へと視線を映した。
「ん、たぴおか! あれ最近流行ってるやつだよね?」
澪の瞳に飛び込んできた屋台は、巷で噂になっているタピオカドリンクの店。
ちょっと飲んでみたいなぁ……参考までに、と興味を示しタタッと店先へと向かう澪の後についていきながらも。
「タピオカなぁ……構わねぇが、お前甘いもん買いすぎじゃね?」
ちらりと宗田が見遣るのは、澪の手に握られたしゃくしゃくのかき氷。
そして己の両手を塞いでいる、ふわふわ綿菓子と真っ赤なりんご飴。
そんな宗田の声に、飲み物は別なのー! と返してから。
定番のタピオカミルクティーも、澪のその手に追加されました。
「そんなに食ってよく太らねぇよな」
「んー? ……そういえばなんでだろうね。姉さんも全然太らないけど、その分よく運動してるみたいだし」
代謝がいいのかな、と。かき氷をしゃくりひと掬いし、もぐもぐと口に運ぶ澪の姿を見つめながらも。
「筋トレはさせてるとはいえ大した量じゃねぇだろ……お前色んな奴に怒られんぞ」
「あっ、あっちにチョコバナナもある! 買ってこ!」
聞いてないそんな様子に溜め息を吐き、後を追いながら。
宗田はふと、澪の姿宿した黒の瞳を細めた。
――澪の容姿が変わらない理由……思い当たる節は、無くはない、と。
(「ただ、澪にとっては失われた記憶にまつわる話。まだ思い出させる必要は無い」)
降り注ぐ月光に照るその姿を、見守るだけ。
そんな自身の胸中だけに思考を留める宗田へと、くるり振り返って。
「しーざき君、そんな難しい顔してるとビビられちゃうぞ」
いたずらっぽく紡いだ澪がその口に放り込んだのは、カラフルなトッピングがされた一口分のチョコバナナ。
「……甘ェ」
「ふふー、僕を無視して1人の世界に入った罰ですー」
もぐもぐとそう呟いた宗田に瞳を細めてから、彼の手に握られた綿菓子やりんご飴にふと目をやって。
「着くまでに食べ終わらせちゃわないとね」
そう言った澪へと、宗田は再び溜息を落とすけれど。
「食べ終わらせねぇとっつか、ほぼお前のだからな?」
「あっ、紫崎君なにあれ! やってくー!」
ぱあっとまたすぐに興味の花を再び咲かせ、くいっと袖引かれるその手に抗わずに。
「型抜きな。ちとやってくか?」
宗田は月光のように柔く、もう一度黒を湛える瞳を細める。
――ったく好奇心旺盛な奴、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
月舘・夜彦
【華禱】
怪異に気取られないようにするのが今の私達の仕事です
折角の縁日なのですから楽しみましょう
夏祭りは遊戯も醍醐味でしたね
とは言え、子供が遊ぶものと思っておりましたので
実際にやった事はありませんでした
ヨーヨー釣りや金魚掬いも魅力的ですが
……おや、射撃ですか
景品は菓子や玩具、挑戦してみます
銃を持つ侍は嫌いですか?
彼に笑って返して銃を手に取る
火縄銃が流通し始めた頃に学んだ事がありました
便利ではありますが、やはり刀が馴染みます
では、勝負
遊びであれ手加減するつもりはありませんよ
勝負を終えて、ラムネ菓子を一つ
他は子供達へ
風がもう秋ですね
夏祭りの買い納めは一口カステラ
この夏に教えて頂いた菓子を頂きましょう
篝・倫太郎
【華禱】
UDCは倒すとしても
楽しまないと勿体ねぇもんな
夏祭りの食べ物はこの夏散々満喫した気がすっから
今日は遊戯中心に見て回ろーぜ
そんな話をしつつ色々な店を冷かして見てく
夜彦が興味を示したのは、射的
侍から射撃手に宗旨替えか?
からかうようにそう言いながら
折角だし一勝負、しようぜ?
って、滅茶苦茶やる気満々だな、夜彦?
まぁ、そういうとこが可愛いんだけど
それはナイショ
(勝敗結果はお任せ)
戦利品はキャラメル以外は見てた子供らに譲って
なぁ、夜彦ー
多分、夏の祭りつかもう秋の祭りかもだけど
これが祭り納めみたいな気がすっからさ
あれ、買いに行こうぜ
祭りといったら買わねぇと?
そー、一口カステラ!
そう笑って出店に向かう
今宵の空に見えるはずのない満月が、ふたりの上にも妖しい月光を密かに降らせている。
けれど、いくらそっと照らしているつもりでも……お見通し。
「UDCは倒すとしても、楽しまないと勿体ねぇもんな」
「怪異に気取られないようにするのが今の私達の仕事です」
折角の縁日なのですから楽しみましょう、と。
秋風に吹かれ靡く藍をこくりと揺らしながら、篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)の言葉に頷く月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)。
妖しい満月が導いた魔の存在は気にはなるけれど、此方の動向を察知されないように。
賑やかな縁日へと視線を向けるふたり。
「夏祭りの食べ物はこの夏散々満喫した気がすっから、今日は遊戯中心に見て回ろーぜ」
ずらり並んで良い匂いを漂わせる屋台の食べ物も魅力的ではあるのだけど、それはもう夏の間に、存分に一緒に満喫したから。
倫太郎が提案したのは、子どもは勿論、大人もつい夢中になってしまう遊びの屋台。
「夏祭りは遊戯も醍醐味でしたね。とは言え、子供が遊ぶものと思っておりましたので、実際にやった事はありませんでした」
店を冷かし見つつも聞こえた声にそう返しつつ、夜彦はふといくつか遊戯の出店へと視線を巡らせてみて。
ヨーヨー釣りに金魚掬い、型抜き……そのどれも、興味深く魅力的なのだけれども。
「……おや、射撃ですか」
緑湛える瞳が視線を止めたのは、射的の出店。
並ぶ景品は菓子や玩具、折角なので挑戦してみることに。
「侍から射撃手に宗旨替えか?」
「銃を持つ侍は嫌いですか?」
からかうように紡がれた言葉に、笑って返して。
「火縄銃が流通し始めた頃に学んだ事がありました。便利ではありますが、やはり刀が馴染みます」
銃を手に取り、真面目に品定めする夜彦へと、倫太郎はこう持ちかける。
――折角だし一勝負、しようぜ?
そして勿論、それに対する返答は。
「では、勝負。遊びであれ手加減するつもりはありませんよ」
「って、滅茶苦茶やる気満々だな、夜彦?」
返ってきた言の葉と、真剣に銃を構えるその姿に、倫太郎は思わず微笑まし気に琥珀の瞳を細める。
……まぁ、そういうとこが可愛いんだけど、って。
それは彼には、ナイショ。
けれども当然やるならば、真剣勝負上等。
まずはふわふわの猫さんぬいぐるみに、狙いを定めてみる。
そして勝負の行方は――互いに白熱し、一歩も譲らぬ接戦であったが。
「さすがは倫太郎殿、僅かに及びませんでした」
「って、夜彦は射的はじめてだったんだろ? はじめてでそれってすげぇから」
僅差で倫太郎の方が多く景品を撃ち落とせたけれど。
勝負を制した倫太郎は勿論、夜彦の手にも、沢山のお菓子や玩具の戦利品が。
ふたりは、高レベルな真剣勝負を見守るように集まっていた子どもたちへと、撃ち落としたものを分けてあげて。
キャラメルとラムネ菓子だけは、自分たちの分。
それから互いの健闘を称え合いつつ、楽し気に再び賑やかな声溢れる境内を歩きながら。
「風がもう秋ですね」
熱を帯びていた夏のものとはまた違う、ひやりとした心地良い秋風に瞳細める夜彦。
そんなすぐ隣を歩く彼へと、ちらり視線を向けて。
「なぁ、夜彦ー。多分、夏の祭りつかもう秋の祭りかもだけど、これが祭り納めみたいな気がすっからさ。あれ、買いに行こうぜ」
……祭りといったら買わねぇと?
そう倫太郎が目を向けるもの、それは。
「そー、一口カステラ!」
夏祭りの買い納めは、一口カステラに決まり!
「この夏に教えて頂いた菓子を頂きましょう」
夜彦もその声に微笑み、頷いて。
笑み交わしながらいざ、夏の思い出の締めくくりに。
ふたり一緒に、卵の香り甘く漂わせている出店へ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
浮世・綾華
【軒玉】
あ、あった、射的
へえ、景品も色々あんのネ
どうする?いっぱい落とした人が勝ち?
じゃ、いざ尋常に勝負!
あはは、台詞とっちゃった
やる気だな、黒羽
俺も負けねーよーっだ
※射的の腕はそこそこだが
最初は狙いを定めすぎて時間をくう
ふたりも取れた?すげーじゃん
何がいいかなーとまず狙うのは摘まれた駄菓子
ダメ元で、でもよく狙いを定めれば
運よくぱらぱらと落っこちてがっつぽーず
はい、ヴァーリャちゃん
みて、あの猫は黒羽みたいな仏頂面してる
取れたらやるよ、待ってな
オズにはねえ
うーんと悩み…とりあえず!
オズが狙ってたやつを横取りだー!と大人げなくぱんぱん
(やろうと思ったケド…ふふ)
あの端っこ、そうそう、そこ
ヴァーリャ・スネシュコヴァ
【軒玉】
わあっ、この雰囲気!やっぱりワクワクするな!
おおー!これが射的か
うむっ、そのルールでいいぞ!
いざ…って、俺が言おうとしてたのにー!
初心者なので射撃の腕は下手
うぐぐ…中々当たらないのだ
でも小さいガムの箱を落とせたら
オズと一緒にぴょんぴょん
オズ、見たか!?やったぞ!
いいのか?
じゃあ俺はあそこのチョコをあげるぞ!
勢いづいて他のものも
黒羽はなにか欲しいものあるか?
新しい友達のこと、もっと知りたいからな!
あれか?ようし、いくぞ!と意気揚々と
器用当てる二人を見て、おおーっと目を輝かせ
綾華、こんなにいいのか?
これでしばらくはおやつに困らないな!
射的って、こんなに楽しいのだな!
数々の景品を抱え、にぱっ
オズ・ケストナー
【軒玉】
おまつりーっ
あれなあに?
光ってる、のみもの?
足取り軽く
しょうぶだねっ
お菓子の箱
真ん中を撃ってみるけど倒れない
あれ?
もっかい
んんー
まわりをきょろきょろ
わ、クロバすごい
しばらく観察して
上のほうをうてばいいのかな?
最初に倒したのは軽いラムネの箱
たおれた、たおれたっ
跳ねて喜び
ヴァーリャも倒せたならいっしょにぴょんぴょん
次はキャラメルっ
とれたらヴァーリャにあげるね
わあ、チョコ
ありがとうっ
おおきなお菓子の箱を狙ってたら
撃つ前に倒れてびっくり
わあっ
アヤカがたおしたの?
すごいすごい
どこねらったの?
わたしもっ
もう一度同じお菓子を置いてもらって
クロバいっぱいとったねっ
うんうん
買いにいこっ
ふふ、なに味かなあ
華折・黒羽
【軒玉】
人多い…
小さくなりながら
3人の背についていき
はい、勝負です。負けませんよ。
鉄砲はあまり扱ったことが無いが
感覚で一先ず一発
あ、掠った
意外と狙えるものですね
オズさんと同じよに菓子の箱狙い
両端に照準定め勘の良さを発揮
似てます?あれ…
自分はそんなに仏頂面をしていたろうか
解せぬといった面持ちを綾華さんに向ける
ヴァーリャさんからの友達という言葉には
瞬き少しの間
…あ、えっとじゃあ…
気恥ずかしくも指差したのはやはり菓子の箱
沢山あれば後で皆で食べれるからと
射的後
沢山の菓子と仏頂面猫を腕の中に雰囲気もほこりと
笑み無くとも満足気な顔
あ、オズさん
さっき見た光る飲み物後で買いませんか?
勝負の結果は何処へやら─
普段ならば静かな夜の境内も、今宵はキラキラと明るく賑やかで。
あちこちから聞こえるは、楽し気な祭囃子と訪れた人たちの笑い声。
漂う美味しそうな匂いが食欲をそそり、屋台にふらり誘われた人々の列ができている。
「わあっ、この雰囲気! やっぱりワクワクするな!」
白地に朝顔咲いた浴衣の袖をひらり揺らしながら、菫の瞳を煌めかせるヴァーリャ・スネシュコヴァ(一片氷心・f01757)の声に頷きつつも。
足取り軽く賑やかな縁日を眺めていた、オズ・ケストナー(Ein Kinderspiel・f01136)の興味を引いたのは。
「おまつりーっ。あれなあに? 光ってる、のみもの?」
映す子猫の如き青の瞳までぴかぴかと光らせる、最近流行りの電球ソーダ。
そんな風に興味津々、祭りの空気を嬉々と楽しむふたりとは対照的に。
「人多い……」
漆黒の耳をへちょり、小さくなりながらも、皆の背についていくのは華折・黒羽(掬折・f10471)。
そして、きょろりと紅を揺蕩わせる浮世・綾華(千日紅・f01194)が探す出店はひとつ。
「あ、あった、射的」
ずらりと、お菓子や玩具などの景品が並べられた店先。
曼珠沙華の庭園で交わした会話の通り、射的に皆で挑戦!
いや、ただ挑むだけではありません。
「へえ、景品も色々あんのネ。どうする? いっぱい落とした人が勝ち?」
「おおー! これが射的か。うむっ、そのルールでいいぞ!」
ぐっと気合を入れるように掌を握り込んでこくこく頷くヴァーリャの姿に、微笑まし気に瞳細めてから。
小銭と引き換えに貰った銃を手にしつつ、ニッと皆に笑む綾華。
「じゃ、いざ尋常に勝負!」
「いざ……って、俺が言おうとしてたのにー!」
「あはは、台詞とっちゃった」
勝負がはじまる前からぱっと咲く、楽しい笑顔。
けれど、やはりやるからには真剣です!
「はい、勝負です。負けませんよ」
「やる気だな、黒羽。俺も負けねーよーっだ」
「しょうぶだねっ」
密かに火花散る男の勝負、制するのは誰か……!?
いいえ、男子には負けていられません!
ヴァーリャは真っ先にお菓子に狙いを定め、えいっと引き金を引いてみるけれど。
「うぐぐ……中々当たらないのだ」
初心者の腕では、なかなか思う様には倒れてくれない。
オズも、お菓子の箱の真ん中を狙って撃ってみるけれど。
「あれ? もっかい……んんー」
もう一発、それもぽこんと箱には当たったのだけれど、やはり何故だか倒れない。
そんな中、銃はあまり扱ったことが無いのだけれど。
「あ、掠った。意外と狙えるものですね」
感覚で一先ず一発撃ってみた黒羽は、倒せこそしなかったけれど、好感触の模様。
それから再び構えた銃が狙うは、箱の両端。
そして勘の良さを発揮し引き金を引いた刹那、狙い通り、こてんと見事倒れるお菓子箱。
「わ、クロバすごい」
まわりをきょろきょろ、しばらく観察していたオズはそう声を上げながらも。
「上のほうをうてばいいのかな?」
今度は標的の上部へと照準を合わせ、撃ってみれば。
「たおれた、たおれたっ」
「オズ、見たか!? やったぞ!」
オズがラムネの箱を倒したと同時に、ヴァーリャも小さなガムの箱を撃ち抜いて。
ぴょんぴょん一緒に跳ねてはふたり、きゃっきゃと大喜び。
けれど勿論、これで満足なんてしません!
「次はキャラメルっ、とれたらヴァーリャにあげるね」
「いいのか? じゃあ俺はあそこのチョコをあげるぞ!」
「わあ、チョコ、ありがとうっ」
キャラメルとチョコを交換こするべく、張り切って次の獲物へと銃口を。
「ふたりも取れた? すげーじゃん」
そんな皆が数発撃っている間も、何がいいかなーと、狙い定めるのに時間をくっていた綾華だが。
ふたりの様子に微笑まし気に笑んだ後、漸く初撃を放てば。
瞬間、よっしゃ、とガッツポーズ。
「はい、ヴァーリャちゃん」
「綾華、こんなにいいのか? これでしばらくはおやつに困らないな!」
ダメ元で、でもよく狙いを定め綾華が引き金引けば、運よくぱらぱらと沢山落っこちたのは、高く積まれた駄菓子の山!
そして調子付いた勢いそのままに、綾華は今度はオズにあげるべく、悩んで狙ったのは。
――オズが狙ってたやつを横取りだー!
そう、大人げなくぱんぱん。
こてんと見事ゲット!
「わあっ、アヤカがたおしたの? すごいすごい、どこねらったの?」
「あの端っこ、そうそう、そこ」
やろうと思ったケド……そう、ふふっと笑みながらも。
わたしもっ、と、もう一度同じお菓子を置いてもらうオズにそう助言してから。
さらに綾華が狙う、次の獲物は――。
「みて、あの猫は黒羽みたいな仏頂面してる。取れたらやるよ、待ってな」
「似てます? あれ……」
すっかりコツを掴んで、ぽこっともうひとつお菓子箱を倒した黒羽は、ふと顔を上げてから。
自分はそんなに仏頂面をしていたろうか、と猫さんを見つめた後――解せぬと。
悪戯っぽく自分を見て笑む綾華に、納得いかない面持ちを。
そんな器用に景品を倒していく綾華や黒羽の射的の腕に、おおーっと目を輝かせながらも。
ガムをゲットしたその勢いのまま、ヴァーリャが視線を向けたのは黒羽。
「黒羽はなにか欲しいものあるか?」
――新しい友達のこと、もっと知りたいからな! って。
その友達という言葉に、ぱちくりと縁取られた青の双眸を少しの間、瞬かせたけれど。
「……あ、えっとじゃあ……」
そうっと気恥ずかしくも黒羽が指差したのは、やはり菓子の箱。
沢山あれば後で皆で食べれるから――と。
「あれか? ようし、いくぞ!」
そんな黒羽のリクエストに応えるべく、ヴァーリャは再び意気揚々と銃を構える。
そして皆で一緒にわいわい、夢中で沢山遊んだ後。
「射的って、こんなに楽しいのだな!」
「ヴァーリャちゃんもいっぱい取ったなー、すごいすごい」
沢山ゲットした景品を抱え、にぱっと笑むヴァーリャを見つめた瞳を綾華が細めれば。
笑みこそ相変わらずみえないけれど、沢山の菓子と仏頂面の猫さんを腕の中に抱え、ほこりとした雰囲気で。
クロバいっぱいとったねっ、と声を掛けてきたオズへと、こう返す黒羽。
「あ、オズさん。さっき見た光る飲み物後で買いませんか?」
「うんうん、買いにいこっ。ふふ、なに味かなあ」
勝負の結果は何処へやら――次の標的は何気に気になっていた、ピカピカ光る電球ソーダ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)と
おーお祭だぁ
住んでンのにUDCの祭ってあんま行った事無いンだよねぇ
はしゃいで走ってく相方横目に
あ、コレが噂の電球ソーダね、とピカピカもスマホでぱちり
んー食べ物より遊びたい気分かな……ってやっぱ聞いてないし!
これソーダの中に入れたらもっと可愛くなるンじゃない?
甘い? あったりまえじゃない
ナンて言いつつ笑ったり
そんな食いすぎたらすぐ腹膨れちゃうデショ、と呆れたり
あ、でもイカ焼きは半分食う……(あーん)
あ、忘れる所だった!射的しましょ射的!
勝負?イイわよ、ラムネ一本でどう?
ヨーヨーね、モチロンそっちも負けないヨ。初めてだけど!
なんやかんやと引っ張り引っ張られ満喫
火狸・さつま
コノf03130と
電球ソーダぴっかぴかー!!
あ!わたがしー!わたがしたべたい!!
おにーさん綿菓子ふたつー!
え?コノちゃんも食べるよね!美味しから!
ふたつー!!(ハイ決定)
この溶けてく感じとか、好き
あまぁい、ねっ(あむあむー)
あ!やきそば!いかやきも、美味しそ!!おいしそ!!!
ふたt…え?半分こ?半分こに、しとく?
そ、だね、色々食べたい!
じゃ、ひとつー!!
あれこれ食べて満たされてくれば
次に目が行くのは…
しゃてき…?やりたい!!!
コノちゃん、しょーぶ!しよっ?
ラムネ!よぉっし、がんば、る!(キリッ)
あとで、水風船のヨーヨー釣りも、しよ、ね!
ヨーヨー釣りは得意!だよ!
終始にこにこ
満喫しつつ奥へと進む
賑やかな人々の声満ちる縁日を、より一層、楽し気に彩る祭囃子。
そんな響くお囃子を聞きながら、煌々と明かり照る祭りの風景を眺めつつ。
「おーお祭だぁ。住んでンのにUDCの祭ってあんま行った事無いンだよねぇ」
そう呟いたコノハ・ライゼ(空々・f03130)がふと薄氷の瞳で横目に見るのは、はしゃいで走っていく相方の姿。
「電球ソーダぴっかぴかー!!」
しゅわしゅわキラキラ、電球型の容器に注がれた、色鮮やかでぴかぴかのドリンク。
火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)は、光るソーダに負けないくらい青い瞳を煌めかせて。
「あ、コレが噂の電球ソーダね」
ピカピカ光るフォトジェニックなそれを、コノハもスマホでぱちり。
けれど気になるのは勿論、珍しい電球ソーダだけではありません。
「あ! わたがしー! わたがしたべたい!!」
さつまがキャッキャ見つけて声を上げるのは、ふっわふわの雲みたいなわたがし。
「おにーさん綿菓子ふたつー! え? コノちゃんも食べるよね! 美味しから!」
ふたつー!! と速攻で、ハイ決定!
「んー食べ物より遊びたい気分かな……ってやっぱ聞いてないし!」
気付けば、わたがしをふたつ手にして笑むさつまに、コノハはそう返しながらも。
「これソーダの中に入れたらもっと可愛くなるンじゃない?」
「この溶けてく感じとか、好き」
しゅわりぴかぴか光るソーダを、より可愛くふわふわ飾れないかと首を傾けるその隣で。
あむあむーと、わたあめを幸せそうに口へと運ぶさつま。
「あまぁい、ねっ」
「甘い? あったりまえじゃない」
口の中に溶けて広がるその甘さに、ふにゃり笑む相方の顔。
そんな様子にコノハも笑って。
「あ! やきそば! いかやきも、美味しそ!! おいしそ!!!」
「そんな食いすぎたらすぐ腹膨れちゃうデショ」
今度は、美味しそうな匂いにことごとく誘われる姿に呆れたりするけれど。
「あ、でもイカ焼きは半分食う……」
「ふたつ……え? 半分こ? 半分こに、しとく?」
そ、だね、色々食べたい! じゃ、ひとつー!! と。
ほくほくとさつまがゲットしてきたイカ焼きを半分こしてもらうべく、コノハはお口をあーん。
その甘辛い美味しさを、もぐもぐ堪能してから。
あれこれ食べて、おなかも充分に満たされれば、次は。
「あ、忘れる所だった! 射的しましょ射的!」
「しゃてき……? やりたい!!! コノちゃん、しょーぶ! しよっ?」
ふたりの視線の先には、景品がずらり並ぶ、射的の屋台が。
それに、折角勝負するのならば。
「勝負? イイわよ、ラムネ一本でどう?」
「ラムネ! よぉっし、がんば、る!」
ラムネをかけた、負けられない真剣勝負です!
沢山食べ物の屋台があるように、これからキリッと挑む射的は勿論、遊ぶ屋台も目移りするほどいっぱい。
「あとで、水風船のヨーヨー釣りも、しよ、ね!」
……ヨーヨー釣りは得意! だよ! と。
えっへん狸の様な狐耳をぴこりとさせるさつまに、アイスブルーの瞳を細めて。
「ヨーヨーね、モチロンそっちも負けないヨ。初めてだけど!」
なんやかんやと引っ張り引っ張られつつも、コノハも、存分に縁日を満喫。
にこにことふたり、顔を見あわせ笑い合いながらも。
笑顔絶えない中――祭りを楽しみつつ、神社の奥へと進んでいく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
御剣・刀也
ステラ・エヴァンズ(f01935)と一緒に参加
POW行動
さて、潜んでる連中を探り出しますか。とはいえ、せっかくの祭り
祭りを楽しむってのも忘れちゃならないよな。
せっかく惚れた女と来てるんだ。楽しみながら、探させてもらおうか
第六感で嫌な感覚がしてくる場所を探して見つけてはそこを調べてみる。
それ以外の時はステラと祭りを楽しみながら出店で射的をしたり、金魚すくいをしたりと、祭りを満喫する
「縁日の祭りもいいもんだな。夏祭りなら花火が上がるんだが、それがなくても十分楽しめる」
隣の浴衣姿のステラに
「その浴衣にあってるぞ」
と言いつつ、手を握って祭りの中を歩き回る
ステラ・エヴァンズ
刀也さん(f00225)と参加
月日星で友人達を召喚
上空から先行するような形で偵察してもらいましょう
これで何か不審なものがあってもすぐにわかりますから
さて、後はゆるりとお祭りを楽しみましょうか
刀也さんの横に並んで遊んでるのを眺めては浴衣姿に見惚れたり、
時にご教授を賜りながら一緒に遊んでみます
初めてばかりなのでそう上手くはいかないでしょうけれど
私にとっては目新しい物ばかりでどれも心が踊ります
何より、刀也さんと一緒ですからね
と幸せを甘受してる所に相手の一言で硬直し真っ赤になり
あ、ありがとう…ございます
……刀也さんも格好良くて素敵です
きゅっと手を握り返して連れられて行きましょう
アドリブご自由に
一見、賑やかな眼前の縁日の風景は、平和そのものにみえるけれど。
見上げれば――そこには、妖しい魔を垣間見せる様に照る、今宵見えないはずの満月。
「さて、潜んでる連中を探り出しますか」
御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)は第六感を研ぎ澄ませながらも。
「とはいえ、せっかくの祭り。祭りを楽しむってのも忘れちゃならないよな」
そう言うと、隣を歩くステラ・エヴァンズ(泡沫の星巫女・f01935)の姿を映した青い瞳をふっと細める。
「せっかく惚れた女と来てるんだ。楽しみながら、探させてもらおうか」
そんな愛しげに紡がれた声に、仄かに頬染めながらも。
――お願いしますね、私の愛しい友人達。
月日星を展開し、ステラが喚んだのは――白色型のカワリサンコウチョウ。
そんな友人達を偽りの満月浮かぶ夜空へと羽ばたかせ、上空から先行するような形で偵察してもらいながらも。
「これで何か不審なものがあってもすぐにわかりますから。さて、後はゆるりとお祭りを楽しみましょうか」
猟兵の任務も抜かりなく、けれど勿論大好きなひとと一緒に、存分に縁日の夜も楽しむ所存。
刀也も、第六感で嫌な感覚をおぼえるような場所を探しては、見つけ次第調べてみることを意識しつつも。
それ以外の時間は、ステラと祭りを楽しむべく、並ぶ出店へと視線を向けてみる。
ずらり沢山ある屋台は、美味しい匂いを漂わせる食べ物の店も多いけれど。
それだけではなく、どこかレトロ感溢れる遊戯の店も、いっぱい。
そんな中、ふたり一緒に仲良くやってみるのは、射的や金魚すくい。
ステラにとってはそのどれも、目新しい物ばかりで。
(「初めてばかりなのでそう上手くはいかないでしょうけれど、どれも心が踊ります」)
刀也にやり方やコツを教わりそれに倣いながらも、ふと星の如き煌めきを纏う瞳を細める。
「縁日の祭りもいいもんだな。夏祭りなら花火が上がるんだが、それがなくても十分楽しめる」
そう、すぐ横で並んで遊んでいる、黒の浴衣纏う彼の姿。
そんな刀也を眺めては、そのたびに見惚れてしまうから。
そしてこんなに心躍るのは、初めて遊ぶ射的や金魚すくいが楽しいというのもあるけれど。
(「何より、刀也さんと一緒ですからね」)
大好きな彼と……こうやって、楽しい時間を共に過ごしているから。
そんな幸せそうに自分を見つめるステラへと、刀也も視線を返して。
「その浴衣にあってるぞ」
白地に青華咲かせた浴衣纏うその美しい姿に言の葉を紡ぎ、そして手をぎゅっと握りしめれば。
じわりと伝わり、混ざり合う体温。
そして、幸せを甘受している時に耳に響いたそんな不意の一言に、ステラは星の瞳を瞬かせて。
刹那、硬直し真っ赤になるけれど。
「あ、ありがとう……ございます……刀也さんも格好良くて素敵です」
繋がれた大きな掌をきゅっと握り返しながらも。
その手引かれるまま、祭囃子響く風景に、幸せそうに連れ攫われていく。
大成功
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ディフ・クライン
友人の千夜子(f17474)と共に
満月を横目で見つつ
今はまだ祭りを
祭りはどこでも賑やかで、人が元気で
見ていて楽しい
…千夜子、それ持てる?というか、全部食べられるかい?
既に両手に余る品々に瞬き
自身はと言えばイカ焼きひとつ
落としてもいけないね、オレも持つから半分寄こして?
…まだ食べるのかい?千夜子のお腹はすごいな
友人の食欲に目を丸くしつつ、じゃああとでたこ焼きを頂戴と
千夜子の食べっぷりは見ていて気持ちがいい
お土産を何か、と思うのだけど、普段使い出来るものか…
…傘?そういえば、持ってないな
千夜子が白地なら、オレは黒地にしようか
いいね、きっと行こう
貴女が喜ぶのなら、気の重い雨の日もきっと楽しいだろう
薄荷・千夜子
ディフさん(f05200)と
祭りの賑やかな雰囲気はどの世界でも素敵ですね
あ!ディフさん!あちらのたこ焼きも美味しそうですよ!
既に両手いっぱいに食べ物を抱えながら食べ歩きを
大丈夫ですよ、全部食べられます!!が、流石にこれ以上は持てないでしょうか……
ディフさんにも持って頂ければまだ色々食べられますね!?あとで一緒に食べましょう、と目をキラキラさせながら
食べ歩きが落ち着いたらお土産探しを
せっかくなら普段使いできるものがいいですよね
あ、この和傘とかどうでしょう?曼珠沙華の柄も綺麗です
せっかくなので揃いにしましょうか、私はこの白地の方にしましょう
また和傘を持ってお出かけに行くのもいいかもですね!
いつもは静寂纏う神社の夜も、今宵だけは特別。
灯る屋台の光が訪れた人々の姿を明るく照らし、境内に響くのは楽し気な声と祭囃子。
けれどその賑やかさに、ひっそりと紛れるかの様に。
妖しく輝き、そっと光降り注がせている、今宵は見えるはずのない満月。
ディフ・クライン(灰色の雪・f05200)は、天仰いだその青の瞳にも一瞬、不穏な満月を描くけれど。
今はまだ祭りを――そう横目で注意を払うにとどめて。
隣を歩く薄荷・千夜子(鷹匠・f17474)の姿へと視線を移した。
「祭りの賑やかな雰囲気はどの世界でも素敵ですね」
彼女の言う通り、祭りはどこでも賑やかで人が元気で、見ていて楽しい。
そして何より。
「あ! ディフさん! あちらのたこ焼きも美味しそうですよ!」
キラキラしたその緑色の瞳が見つけたのはまた、美味しそうな屋台。
誰よりも活き活きと食べ歩いている千夜子の様子を、ふと改めてディフは見つめながら。
「……千夜子、それ持てる? というか、全部食べられるかい?」
ぱちくりと、穏やかな青を湛える瞳を瞬かせる。
千夜子の両手には……既に、両手いっぱいの食べ物の戦利品が。
けれど、心配は無用です!
「大丈夫ですよ、全部食べられます!!」
おなかの方は全然余裕! なのですが。
「が、流石にこれ以上は持てないでしょうか……」
むむ、と抱えた戦利品を見遣り、首を傾ける千夜子。
一方ディフの手には、イカ焼きがひとつだけ。
「落としてもいけないね、オレも持つから半分寄こして?」
そう手を差し出せば、再びぱっと嬉し気に咲く、千夜子の笑顔。
「ディフさんにも持って頂ければまだ色々食べられますね!? あとで一緒に食べましょう」
「……まだ食べるのかい? 千夜子のお腹はすごいな」
そうキラキラさせた目で言った千夜子に、さらにその目を丸くするディフ。
けれど、すぐに柔くその青を細めて。
「千夜子の食べっぷりは見ていて気持ちがいい」
じゃああとでたこ焼きを頂戴、と約束を。
そんな、食べ物の屋台は十分すぎるほど満喫しているふたりだけれど。
「お土産を何か、と思うのだけど」
「せっかくなら普段使いできるものがいいですよね」
「普段使い出来るものか……」
おなかが落ち着けば、次に足を向けたのは、土産が買える出店。
そしてきょろりと店内を見回していた千夜子の双眸に刹那、咲いたもの。
「あ、この和傘とかどうでしょう? 曼珠沙華の柄も綺麗です」
「……傘? そういえば、持ってないな」
それは、曼珠沙華の花が咲いた和傘。
そしてその赤い花が描かれている彩りは、雪の風景の様な白と夜色広がる黒のふたつ。
両方の傘を試しにパッと咲かせてみながら。
「せっかくなので揃いにしましょうか、私はこの白地の方にしましょう」
「千夜子が白地なら、オレは黒地にしようか」
白と黒、ふたり揃いのお土産に。
そんな白に曼珠沙華咲いた傘をくるり、楽し気に回して。
「また和傘を持ってお出かけに行くのもいいかもですね!」
笑んで言った千夜子に、ディフもこくりと頷きつつ思う。
「いいね、きっと行こう」
貴女が喜ぶのなら――気の重い雨の日もきっと楽しいだろう、って。
大成功
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早乙女・翼
神社のお祭りって子供の時には良く遊びに行ったかなぁ。
実家は教会だけどこーいう行事参加は割と寛容だったし。
邪魔なんで背中の翼は引っ込めといて、と。
タピオカとかチーズハットグとか、流行り物の波はここまで押し寄せてるんだな…と感心しつつ。
射的の店に立ち寄ってちょっと楽しんでいこう。
結構ガチで狙って撃ってみるけど、命中率は――うん。
好きと得意は別ってことで。
途中購入したイチゴ飴を手に、ここの神社の神様にご挨拶はしてこよう。
一般の参拝客と共に、賽銭箱に小銭入れて二礼二拍一礼。
後ほどちょっと裏の方でお騒がせするさよ、と心の中で詫び。
イチゴ飴を頬ばりつつ空を見上げれば――件の月は、見えるかねぇ。
いつもならば、きっとこの時間は、既に夢の中なのかもしれないけれど。
早乙女・翼(彼岸の柘榴・f15830)の柘榴紅の瞳に映るのは、並ぶ屋台を楽しそうに巡る、子どもたちの姿。
(「神社のお祭りって子供の時には良く遊びに行ったかなぁ」)
実家は教会だけどこーいう行事参加は割と寛容だったし、と。
昔の記憶を辿ってみながらも、邪魔なんで、と。しゅるり、背中の赤き翼は引っ込めてから、翼も縁日をぐるり巡ってみることに。
眼前の風景は確かに、子どもの時に見たような、昔ながらの祭りのものなのだけれども。
(「タピオカとかチーズハットグとか、流行り物の波はここまで押し寄せてるんだな……」)
物珍しさからか、ずらり行列ができている、巷で噂の新しい食べ物の屋台も。
漂う美味しそうな匂いは食欲をそそるし、写真映えしそうなものも楽し気でいいのだけれども。
でも、翼がちょっと楽しんでいこうと立ち寄ったのは、射的の出店。
お菓子や玩具の景品が並ぶ棚を、確りと品定め。遊びなのだけれど、何気にそうは思えないほど真剣に。
結構ガチで狙いを定め、ぐっと引き金を引いてみるけれど。
その命中率は――うん。
「……好きと得意は別ってことさね」
赤の髪を微かに揺らしながら、小さく首を傾ける翼であった。
けれど、腕はともかく楽しめたしと気を取り直して。
途中購入したのは、己のいろとよく似た、真っ赤なイチゴ飴。
その甘い赤を手に、足を向けたのは、この神社の社。
一般の参拝客と共に賽銭箱に小銭入れて二礼二拍一礼、神様にご挨拶を。
そして心の中で先に詫びておく――後ほどちょっと裏の方でお騒がせするさよ、と。
夜の闇に燃え上がるように庭園を染めていた、己の髪にも咲いている赤の花。
ふとイチゴ飴を頬ばりつつ――件の月は、見えるかねぇ、と。
天を仰いでみれば……刹那、彼岸花の如き彩の瞳にも円を描くのは、今宵見えるはずのない満月。
大成功
🔵🔵🔵
クーナ・セラフィン
曼殊沙華の次は神社のお祭り。
縁日…と言うのは縁がなかったけど話を聞くにはとても楽しそうだね。
それこそ怪異とかが紛れ込んで遊んだりしててもおかしくないっぽいし?
まあともかくのんびりするとしようかな。
話題性もちょっとは気になるけど、どちらかと言えば普通の屋台のが気になるタイプ。
この世界の縁日はまーバラエティ豊か、それにお祭りの日限定。
一期一会ともいうし楽しみたいにゃー。
金魚掬いとか射的とか特に楽しそう、あとくじ引き…はなんか勘がドツボに嵌るって言ってるような気がするのでパスとして。
騎士だから射的をするのは新鮮な気分だにゃー。
そんな風にお祭りを堪能しながら怪しげな空気には注意。
※アドリブ絡み等お任せ
細い赤が群れて重なり、炎の如く染めていた庭園。
そんな曼珠沙華の花の鑑賞を存分に楽しんでから。
クーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)が足を向けたのも、神社の境内に屋台並ぶ縁日。
「縁日……と言うのは縁がなかったけど話を聞くにはとても楽しそうだね」
ふわふわと灰色の自慢の毛並みや帽子の羽を楽し気に揺らして、きょろきょろと興味深々、藍色の瞳をあちことへと向けてみながら。
夜の闇を眩い屋台の光が煌々と照らし、祭囃子聞こえる、そんな賑やかな非日常な景色にクーナは思う。
(「それこそ怪異とかが紛れ込んで遊んだりしててもおかしくないっぽいし?」)
これだけいっぱい屋台が並び、沢山の人がいるのだから……怪異のひとつやふたつ、紛れていても不思議はないかも?
そんなことを思いながらも、まあともかくのんびりするとしようかな、と。
色々な屋台を見て回り歩くクーナ。
所謂、写真映えするような、そんな話題性溢れるものも、確かにちょっとは気になるけれど。
どちらかと言えば、普通の屋台の方が気になる。
「この世界の縁日はまーバラエティ豊か、それにお祭りの日限定。一期一会ともいうし楽しみたいにゃー」
そう、今宵は楽しくて特別なお祭りの夜。
そしてクーナの言う様に、出会いは一期一会、楽しまなきゃ損。
つい沢山目移りしてしまう、バラエティーに富んだ屋台や出店。
「金魚掬いとか射的とか特に楽しそう」
あと、気になるくじ引き……は、なんだか勘がドツボに嵌るって、そう言ってるような気がするので今回はパスするけれど。
てくてくとやって来た射撃の屋台で、コルクの弾が出る銃をクーナは小銭と引き換えに受け取りながら。
「騎士だから射的をするのは新鮮な気分だにゃー」
いざ、ずらり並ぶ景品を撃ち落とすべく、狙い定めてみる。
けれど勿論、そんな風にお祭りを堪能しながらも――怪しげな空気には、確りと抜かりなく注意を。
大成功
🔵🔵🔵
日隠・オク
サクラコさん(f09974)と
夜の宴はとても楽し気で
焼きそば手に持ち楽し気です
サクラコさんの手にしたりんご飴やわたあめもおいしそう
あととっても楽しそうでにこにこしてしまいます
ふわふわ?
まじまじわたあめを見つめる
わたあめは、ふわふわです…
金魚掬いはやったことはないのですが
容量は良いようで一匹2匹乗せられたり
え、えっと目的を忘れそうでした
怪異を探してみますね
鏡彌・サクラコ
【オクちゃんf10977と】
神社の奥に元凶でいす?
ではまずは縁日を楽しみましょう
出遅れた分も取り戻さなくてはですねい!
りんご飴ー
チョコバナナー
七色のトッピングを振りかけていただきまーす
綿あめはふわふわで
ちょっとオクちゃんぽいふわふわー
はいふわふわ!
二人で分け合いながらいろいろ食べちゃましょう!
焼きそばもおいしそうー
金魚掬いもがんばっちゃいますよー
とーう!
あの大きな出目金を狙っちゃいます
でも取れたらお返ししますねい
これから仕事なので!
一通り遊び終わったら
満月が見えるでしょうか?
目指すは曼珠沙華の咲き誇る先
神社の奥へいっしょに行きましょう!
一見すると、眼前に聞こえる祭囃子は陽気で、縁日を満喫している人々の姿は平和そのもの。
けれど、見上げる空には確かに、今宵見えるはずのない妖しい満月の存在が。
そして、この怪異を引き起こしているという存在。
「神社の奥に元凶でいす?」
鏡彌・サクラコ(鏡界に咲く花・f09974)はそう呟きながらも、そっと神社の奥の方角を見遣ってみるけれど。
まずやることは、元凶の存在に気付かれないように。
「ではまずは縁日を楽しみましょう、出遅れた分も取り戻さなくてはですねい!」
縁日を楽しみながら、元凶に気取られぬよう、神社の奥へと目指すこと。
人に害を及ぼす可能性がある存在は確かに気になるし、躯の海へと還さないといけないけれど。
折角だから、縁日もたくさん楽しみます!
夜の祭りはとても楽し気で、心がつい踊ってしまう。
日隠・オク(カラカラと音が鳴る・f10977)がほくほくと手に持っているのは、ソースが香ばしい焼きそば。
そしてサクラコの戦利品は、りんご飴にチョコバナナ。
たっぷり振りかけてチョコを彩るのは、虹のような七色のトッピング。
それを満面の笑顔で、いただきまーす、と。
ぱくり口にするサクラコを、微笑まし気に見つめるオク
その手に握られたりんご飴やわたあめも、とても美味しそうだし。
何より、目の前で咲いた笑顔がとっても楽しそうで。
オクもつられて、にこにこしてしまう。
そしてサクラコも、オクへとじっと視線を向けてから。
「綿あめは、ちょっとオクちゃんぽいふわふわー」
そう購入したふわふわなわたあめを半分こするべく差し出せば。
……ふわふわ?
オクは、まじまじとわたあめを見つめて。
「わたあめは、ふわふわです……」
「はいふわふわ! 焼きそばもおいしそうー」
サクラコから差し出されているふわふわを、そっとひとくち食べてみるオク。
それにわたあめだけでなく、りんご飴やチョコバナナ、焼きそばも。
二人で分け合いながら、いろいろ食べちゃいます!
そしておなかがいっぱいになれば、次に楽しむのは。
「金魚掬いもがんばっちゃいますよー、とーう!」
そう、金魚掬い!
あの大きな出目金を狙っちゃいます、と狙い定めてサクラコがポイをふるえば。
オクもやったことはないけれど、なかなか要領良いい手つきで、スイッと掬ってみる。
それから見事サクラコがゲットした大きな出目金や、オクが取った2匹の金魚さんは、連れ帰らずに再び水槽へ。
「これから仕事なので!」
「え、えっと目的を忘れそうでした、怪異を探してみますね」
――満月が見えるでしょうか?
そうふとふたり一緒に夜空を仰げば、やはり円を描く妖しい月の姿が。
縁日で一通り遊び終わったら……目指すは、燃える様に曼珠沙華が咲き誇るその先。
サクラコは満月を見上げた金の瞳を隣のオクへと移し、そしてそっとその小さな手を引いて歩き出す。
――神社の奥へいっしょに行きましょう! って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アオイ・フジミヤ
シンさん(f04752)と
花火のあんみつ食べてみたいね
あんみつって食べたことないんだ、シンさんは?
初めて食べる甘味に思わず笑顔
ぱちぱちする火花がさっきの彼岸花を思い出させる
シンさん、あーん(笑って、食べてくれるかなぁと)
前から欲しかったものがあるんだ
組紐っていうの
選ぶ色は彼岸花の様な深い茜色と紺青色
あなたは何色が好き?
白を選ばれれば、自分が選んだ色の理由をも見透かされてる気がして少し照れる
(あと彼岸花のガラス玉を内緒で購入)
あなたの紡ぐ異国の風の匂いがする言葉が好き
手を繋いで歩けることがどれほど幸福なのかなんてあなたがいなければ知ることがなかった
満月を見つけたら彼と目を合わせて
神社へ走ろう
シン・バントライン
アオイ(f04633)と
花火が付いた甘味というのが想像出来なくて、こういう時にこそ“世界は広い”と思い知る。
日常が違えば人や考えも変わるのだろうな、なんて少し寂しい。
彼女とは育った世界も性別も種族も違っていて同じところを探す方が難しい。
「餡蜜…似たようなんは食べた事あるけどどうなんやろう、似てるんかな」
笑いながら口を開けて食べさせて貰うととても甘く
スプーンを通じて彼女の手の甘さが伝わっているのではないかと。
彼女の繋ぐ手も声も視線も仕草も全てが甘く感じる。
組紐は茜色と白色を。
見る度に今日の事を思い出す色だ。
自分が纏う異世界の匂いが好きだと彼女が言うなら、歩んできた道は間違いではないと、そう思う。
一緒に眺めたばかりの、赤一色の世界。
そんな夜空に開いた花の様な、弾ける花火が飾られたあんみつ。
それは曼珠沙華咲く庭園だけでなく、縁日の出店でも堪能できる。
「花火のあんみつ食べてみたいね」
あんこに白玉にフルーツが乗った、和風のスイーツ。
けれどその甘味をまだ、アオイ・フジミヤ(青碧海の欠片・f04633)は口にしたことがなくて。
早速頼んでみれば、パチパチと火花散らしながら運ばれてきた、美味しそうな花火あんみつ。
そんな火花弾ける姿がさっき見た彼岸花を思い出させると、そうアオイが眺めれば。
花火が付いた甘味というのが、目にするまでイマイチ想像出来ていなかった、シン・バントライン(逆光の愛・f04752)だったけれども。
彼女と一緒に、刹那に咲くその光の花を見つめながらも思う。
――こういう時にこそ“世界は広い”と思い知る、と。
(「日常が違えば人や考えも変わるのだろうな、なんて少し寂しい」)
眼前で花火を見つめる彼女とは、育った世界も性別も、種族も違っていて。
むしろ、同じところを探す方が難しい。
――けれど。
「あんみつって食べたことないんだ、シンさんは?」
「餡蜜……似たようなんは食べた事あるけどどうなんやろう、似てるんかな」
そう金色の髪をそっと揺らしながら小さく首を傾けたシンは、もう一度、青の瞳に弾ける花を咲かせて。
心に生じるのは、燃えて咲くその花に似た、大切な人への甘くて熱い想い。
そんな、あんみつに飾られた花火を十分楽しんだ後。
アオイがひと掬いした甘味を口へと運んでみれば――初めて食べる甘さに、思わず咲く笑顔。
そして今度は、シンの目の前にスッと差し出して。
「シンさん、あーん」
笑って、食べてくれるかなぁとお裾分けを。
シンもアオイの笑顔につられたように、笑いながら口を開けて。
ひとくち、ぱくりと食べさせて貰えば……口の中にふわりと広がる、優しくて美味しい甘さ。
勿論、あんみつ自体も甘いのだけれど。
スプーンを通じて、彼女の手の甘さが伝わっているのではないかと……いや、その細くしなやかな手だけではなくて。
彼女の繋ぐ手も、声も、視線も、仕草も――シンにとっては、全てが甘く感じる。
そんな甘いひとときを一緒に堪能した後は。
「前から欲しかったものがあるんだ。組紐っていうの」
アオイが手を引き訪れたのは、和小物や和風アクセサリーが買える出店。
色とりどりの組紐があるけれど……海を思わせるアオイの瞳が見つけたのは、ふたつのいろ。
選んだのは、彼岸花の様な深い茜色と紺青色。
そしてすぐ隣にいる彼に訊ねてみる――あなたは何色が好き? って。
そう訊ねられたシンが手にしたいろは、茜色と白色。
見る度に、今日の事を思い出す色。
そんな彼の選んだ色を見て、アオイは少し照れてしまう……自分が選んだ色の理由をも見透かされてる気がして。
それからそっと内緒で手に取ったのは、彼岸花のガラス玉。
買い物を済ませ、ふたりでまた賑やかな縁日の風景の中を歩きながら。
アオイはこう、隣のシンへと告げる。
「あなたの紡ぐ異国の風の匂いがする言葉が好き」
だって、今まで知らなかったから。
手を繋いで歩けることがどれほど幸福なのかなんて……あなたがいなければ、知ることがなかった。
そして、そんな彼女の姿だけを映した青の瞳を、シンは柔く細めつつも思う。
自分が纏う異世界の匂いが好きだと、そう彼女が言うのなら――歩んできた道は、間違いではないと。
それからふたりは、自分たちを密かに照らす妖しい満月を夜空に見つけて。
目を合わせ、手を引き合い……一緒に並んで、神社の奥へと走り出す。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
葉月・零
縁さん(f06518)と
アドリブ歓迎
そーだねぇ、美味しかったねーってまだ食べるの!!
甘いのからしょっぱいもの、これだけいろいろあれば、みんなお気に入りが1つは見つかりそうだねー
タピオカ……なんだっけ、飲み物じゃなかった?
ほんと美味しそうに食べるなぁ、みてるだけでお腹いっぱいになりそう
両手いっぱいに抱えてる様子見て思わず提案
ねえ、縁さん少し持とうか……いや、取らないから
縁さん楽しそうだねぇ、食べ物たくさんだから?
ん、縁日は良いね
俺も好きだよ、こう言うみんなが楽しそうな空気って良いよね
だからきちんとお仕事もしなきゃね
楽しんでる人の邪魔するのは良くない
まぁ、これくらい気負ってないくらいのが良いのかな
野宮・縁
れい(f01192)と!
アドリブ可
あんみつもようかんもうまかったなー
まんぞくしたし、次は屋台にいくぞ!
ちょこばななにわたあめにりんごあめに
あとしょっぱいのはいかやきにおこのみやきにたこやきに…
あれもこれもたべたーーい!
ん?たぴおかってなんじゃ?すいーつか?食べたい!
(結局両手いっぱいに抱えてもぐもぐしながら)
れいはけちじゃないのしってるからな、
それじゃあおことばにあまえて、もって!
わし、縁日すきじゃよ
おいしいものいっぱいあるのもそうじゃが
にぎやかで、みなたのしそうで
わしまでたのしくなる!
れいは?縁日すき?
そっかーれいもすきか!うれしいのう
食べおわったら、あそびにいくぞ!
しゃてきとかどうかの?
曼珠沙華咲く庭園を後にして、祭囃子に誘われやって来たのは、賑やかな縁日。
いや、野宮・縁(永久に七つと数えよう・f06518)を誘ったのは、祭囃子というよりも。
「あんみつもようかんもうまかったなー。まんぞくしたし、次は屋台にいくぞ!」
「そーだねぇ、美味しかったねーってまだ食べるの!!」
きっと、食欲をそそる美味しそうな匂い漂わせる、食べ物の屋台……?
葉月・零(Rien・f01192)は、相変わらず尽きない縁の食欲に、やはり瞳を瞬かせるけれど。
「ちょこばななにわたあめにりんごあめに、あとしょっぱいのは、いかやきにおこのみやきにたこやきに……」
――あれもこれもたべたーーい!
そうキラキラと瞳輝かせる縁の言葉に笑って。
「甘いのからしょっぱいもの、これだけいろいろあれば、みんなお気に入りが1つは見つかりそうだねー」
神社の境内に並ぶ数多の屋台を、ぐるりと見回してみる。
そしてきょろりとさらなる美味しいものを探していた縁の青の瞳が、ふと見つけたのは。
「ん? たぴおかってなんじゃ? すいーつか? 食べたい!」
「タピオカ……なんだっけ、飲み物じゃなかった?」
ずらり行列ができている、今流行りのタピオカが味わえる屋台。
そして購入してきた甘いミルクティーのタピオカドリンクを、もちもちと口にする縁に目を向けて。
「ほんと美味しそうに食べるなぁ、みてるだけでお腹いっぱいになりそう」
零はそう微笑まし気に言うけれど。
両手いっぱいに戦利品抱え、もぐもぐしている眼前の縁の様子を見て、思わずこんな提案を。
「ねえ、縁さん少し持とうか……いや、取らないから」
その言葉に、ぱっと笑顔を咲かせてから。
「れいはけちじゃないのしってるからな、それじゃあおことばにあまえて、もって!」
遠慮なく、ちょこばななにりんごあめに、いかやきにおこのみやき――買ったものを零に持ってもらえば。
まだまだたくさんの美味しいものが、もっと買えます!?
そしてふと、はむり嬉しそうにふわふわわたがしを口にする縁に、零は訊いてみる。
「縁さん楽しそうだねぇ、食べ物たくさんだから?」
屋台で美味しそうな食べ物を受け取る人々も、縁のように幸せそうな顔をしていて。
ぱくりと戦利品を口にしては、笑み零しているから。
けれど縁は零の問いに、こくりと白の髪を揺らし頷いてから。
「わし、縁日すきじゃよ。おいしいものいっぱいあるのもそうじゃが、にぎやかで、みなたのしそうで。わしまでたのしくなる!」
――れいは? 縁日すき?
逆にそう訊ねてみれば。
訊かれた零も、すぐに頷いて。
「ん、縁日は良いね。俺も好きだよ、こう言うみんなが楽しそうな空気って良いよね」
「そっかーれいもすきか! うれしいのう」
きゃっきゃとはしゃぐように言った縁から、ふと密かに円を描く月へと視線を移せば。
「だからきちんとお仕事もしなきゃね。楽しんでる人の邪魔するのは良くない」
人々の楽しく平和な時間を奪いかねない脅威の存在に、ふるりと首を横に振るけれど。
そのためには、潜む脅威に悟られぬよう縁日を楽しみながら歩みを進める必要があるというが。
でも、その点は心配無用。
「食べおわったら、あそびにいくぞ! しゃてきとかどうかの?」
おなかも程良く満たされた縁が次に目指すのは、射的ができる出店。
タタッと逸るように進み手招きする縁の後を追い、その姿を見つめながら。
もう一度、零は笑む――まぁ、これくらい気負ってないくらいのが良いのかな、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
蘭・七結
愛しのあねさま/f02896
歩を進める度に囃子声が近づいてゆく
とてもたのしみね、あねさま
あねさまは、お祭りははじめてかしら
ナユはりんご飴がお気に入りよ
あかくて、あまくて、うつくしいの
神社。神さまを祀る場所ね
夢を叶える方も、そうでない方も
天の神さまも、地の神さまもいるでしょう
奈落の神さまはどんなお方なのかしら
ナユの願いは……、そうね
ナユには、ナユの『かみさま』がいるもの
お願いすることは、なにも
奈落に行ったとしても、ナユはあねさまと一緒よ
ずうと一緒と約束をしたもの
ねえ、あねさま。だいすきよ
お月様は見慣れているはずなのに
心を惹かれてしまうほどに、うつくしいわ
綺麗ね、あねさま
ステキな夜になりそうだこと
蘭・八重
愛おしい妹七結ちゃん(f00421)と一緒に
あら、これが縁日なのね。
ふふっとても美味しそうな匂いがするわ
なゆちゃん一緒に何か食べましょうか?
林檎飴、私も食べようかしら?
私も赤は好きよ、真っ赤に染まった赤が好き
でも一緒に食べれば美味しいわ
神社もあるのね
神様って本当に叶えて下さるのかしら?
せっかくだからお参りしましょうか?
私の願いはなゆちゃんとずっと何処までも
地獄までも一緒にいられますようにと
あら?神様は地獄にはいらっしゃらないかしら?
なゆちゃんの願い事は?
なゆちゃんの神様に嫉妬してしまいそうね。
私も大好きよなゆちゃん
愛おしい妹
ふふっ、綺麗な月ね
妖しく光って素敵ね
そっと手を繋ぎ奥へと歩いていく
燃ゆる赤の世界を揺蕩った後は、聞こえはじめた祭囃子に導かれて。
賑やかな声と光溢れる、縁日へ。
ふたり歩を進める度に囃子声が近づけば、蘭・七結(戀一華・f00421)はふわりと笑み咲かせて。
「とてもたのしみね、あねさま。あねさまは、お祭りははじめてかしら」
「あら、これが縁日なのね。ふふっとても美味しそうな匂いがするわ」
きょろりとはじめての縁日に興味を咲かせる蘭・八重(黒キ薔薇の乙女・f02896)も、食欲擽るその匂いに薄紅色の瞳を細め続ける。
「なゆちゃん一緒に何か食べましょうか?」
「ナユはりんご飴がお気に入りよ」
――あかくて、あまくて、うつくしいの。
そんな妹がお気に入りだという、あかいいろのまんまる林檎飴。
「林檎飴、私も食べようかしら?」
八重はそう言った後、頷きながらもこう紡ぐ。
――私も赤は好きよ、真っ赤に染まった赤が好き。
でも一緒に食べれば美味しいわ、って。
そしてまっかであまい林檎飴を手にしながら。
縁日の雑踏を通り抜けやってきたのは、立派な社。
「神社もあるのね。神様って本当に叶えて下さるのかしら?」
そう赤の髪をそっと揺らしながら、八重は首を傾けるけれど。
せっかくだからお参りしましょうか? と笑む姉に並んで。
七結は神様がいるという社を見つめつつも、ふと呟きを落とす。
「神社。神さまを祀る場所ね。夢を叶える方も、そうでない方も、天の神さまも、地の神さまもいるでしょう」
――奈落の神さまはどんなお方なのかしら、と。
それからふたりは、神様に願い事を。
「私の願いはなゆちゃんとずっと何処までも。地獄までも一緒にいられますようにと」
けれど八重はすぐに、その首をそっと傾げて。
「あら? 神様は地獄にはいらっしゃらないかしら?」
くすりと笑んだ後、なゆちゃんの願い事は? と隣の妹に訊ねてみれば。
「ナユの願いは……、そうね。ナユには、ナユの『かみさま』がいるもの。お願いすることは、なにも」
此処にいる神様には、何も願わなくてもいいけれど。
「なゆちゃんの神様に嫉妬してしまいそうね」
「奈落に行ったとしても、ナユはあねさまと一緒よ。ずうと一緒と約束をしたもの」
髪を飾る牡丹のあかを揺らし、紡ぐ――ねえ、あねさま。だいすきよ、って。
そして八重も、想いの言の葉を奏でる――私も大好きよなゆちゃん、愛おしい妹、と。
そう想いを交わし合い、互いを映した瞳を細め、笑み合った後。
仰ぐのは、妖しい満月が浮かぶ夜空。
今宵見えるはずのない月が円を描いて、柔い月光が静かに世界を侵食せんと降り注ぐ。
そんな満月を見つめ、降る光に照らされながらも。
「お月様は見慣れているはずなのに。心を惹かれてしまうほどに、うつくしいわ」
……綺麗ね、あねさま。ステキな夜になりそうだこと。
そう耳を擽る七結の声に、八重も頷いて。
「ふふっ、綺麗な月ね。妖しく光って素敵ね」
そっと愛おしい妹と手を繋ぎ、歩き始める――妖しい月光が誘う、神社の奥へと。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ステラ・アルゲン
カガリ(f04556)と
屋台の食べ物に目移りしながら神社に向かう
こういう祭りはいいものだ。人の幸せを感じられるから
曼珠沙華、彼岸花と言ったか
市のイメージが付くけれど花言葉には再会、転生、また会う日を楽しみになんて言葉があるらしい
……たとえ死んだとしても、生まれ変わったら会えると思えるな
ヤドリガミも他の種族も魂は変わらないのだから、私は転生もあると思うよ
カガリは来世は何になりたい?
ずっと人間の傍にいたからかな、私は普通の人間になってみたいよ
亀になりたいのか?(想像してちょっと可愛いと思う)
ふふ、亀のお前を飼うなら沢山可愛がるよ
でもそうだな、話せないのは寂しい
じゃあ私は剣が上手く使える人になろう
出水宮・カガリ
ステラ(f04503)と
縁日を抜けて、神社に詣でる
こうして忘れられず、賑やかにしてくれる神社はいいなぁ
彼岸花の、花言葉
そんなものがあるのか
生まれ変わったら…か…
カガリは、ヤドリガミは定命でない代わりに、そういったものは無いと思っていたが
そうだな…(城門と比べて)小さいもの、とか
亀とかいいな、どっしりと、のんびりとで(リクガメ、ゾウガメ級想定)
ステラが人間になるなら、その家に飼われてみようか、ふふふ
ああ…でも。亀だと、話せないな。
一緒にいるのに、言葉を交わせないのは。ちょっと寂しい。
一緒にいるなら…ひと、がいいな。
でも、ひとは脆いから
喋る事ができて、亀の堅さを持つひとなら、一番いいのだがなぁ
聞こえる祭囃子、楽し気な人々の声、そして食欲をそそる美味しそうな匂いにも心惹かれるけれど。
縁日の風景を眺め、通り抜けながらも、ステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)は青星煌めく瞳をそっと細める。
「こういう祭りはいいものだ。人の幸せを感じられるから」
そしてステラと共に賑やかな夜を歩く出水宮・カガリ(荒城の城門・f04556)も、神社へと向かいながら紡ぐ。
「こうして忘れられず、賑やかにしてくれる神社はいいなぁ」
そんなカガリに頷きながら。
ステラはふと、燃えるような赤を咲かせていた庭園の花のことを思い出す。
「曼珠沙華、彼岸花と言ったか。死のイメージが付くけれど花言葉には再会、転生、また会う日を楽しみになんて言葉があるらしい」
「彼岸花の、花言葉。そんなものがあるのか」
ステラはカガリにこくりとひとつ、頷いてから。
その流星の瞳に彼の姿だけを映し、柔く細めて続ける。
……たとえ死んだとしても、生まれ変わったら会えると思えるな――って。
「生まれ変わったら……か……。カガリは、ヤドリガミは定命でない代わりに、そういったものは無いと思っていたが」
「ヤドリガミも他の種族も魂は変わらないのだから、私は転生もあると思うよ」
それからステラはこうカガリへと、こんな問いを投げてみる。
「カガリは来世は何になりたい? ずっと人間の傍にいたからかな、私は普通の人間になってみたいよ」
その問いかけに金色の髪を小さく揺らし、首を傾けて少し考えた後。
カガリが返した、こたえは――。
「そうだな……小さいもの、とか。亀とかいいな、どっしりと、のんびりとで」
城門と比べると小さな、けれど亀にしては大きな、リクガメやゾウガメ。
そんな返答に、ステラはぱちくりと瞳を瞬かせた後。
「亀になりたいのか?」
ふと想像して思う――ちょっと可愛い、と。
そう微笑むステラを見つめ、カガリもその顔に笑みを宿して。
「ステラが人間になるなら、その家に飼われてみようか、ふふふ」
「ふふ、亀のお前を飼うなら沢山可愛がるよ」
ふたりで顔を見あわせ、笑い合うけれど。
はたとあることに気付いたカガリは、もう一度首を傾ける。
「ああ……でも。亀だと、話せないな。一緒にいるのに、言葉を交わせないのは。ちょっと寂しい」
「でもそうだな、話せないのは寂しい」
亀も良いのだけれど――やはり、次に生まれ変わるのならば。
「一緒にいるなら……ひと、がいいな」
カガリはそう、眼前のステラに言うけれど。
「でも、ひとは脆いから。喋る事ができて、亀の堅さを持つひとなら、一番いいのだがなぁ」
またうーんと悩むように、思案顔。
そんなカガリの様子に、ステラはもう一度、青の瞳を細めこう紡ぐ。
――じゃあ私は剣が上手く使える人になろう、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
東雲・円月
【比翼月】
取り敢えず、屋台を楽しみながら人気のないところに目を向けてみようか
少し歩いたら屋台の裏側へ。また人の波へ
食べることも目的の内だからね。順番に食べまくろう
あっと、咲夜。はぐれないように手を繋ごう
食べているとき以外は、だけどね
俺は屋台の、雰囲気の味が好きなんだよね
味だけで言うと普通か、まあ……なんだろうけど
この雰囲気だね、この雰囲気が美味しいって言っても過言ではないね!
ん、射的か
よーし、やろうかな
まァ射撃は得意じゃないんだけどね!
こういうのは外してもいいんだよ、お遊びなんだから
んー、楽しみすぎない内に奥にいこうか
あ、咲夜。頬にソースがついてるよ。取ってあげる
くく、本当にかわいいなあ
東雲・咲夜
【比翼月】
秋や言うてもまだ残暑
儚い季節に移らはる前に
熱の籠った活気を楽しみまひょ
巫女として、彼方此方の神社が栄えるんは嬉しおす
えっくん、まずは神様へご挨拶しに…って
嗚呼待って、男の子は歩くの早いんやから
絡んだ指から滲む温もりに口元が緩んでしまいそう
ほんなら出店の後に行きまひょか
目力強い彼やけど
其の眸に灯る耀きのかいらしいこと
ふふ…ええ、わかりますよ
ほんま子供みたいやわ
的当てに興ずる弟が楽しそうなだけでうちも愉しい
そうそう…楽しんだもの勝ちやね
うち、あのチョコレートが欲しいわぁ
口元を指摘されれば一瞬で茹蛸さんに変身
ふえっ…嫌やわ、はずかし…!
うちの方がお姉ちゃんやのに~
…ほんのちょこっとやけど
吹く風にすら熱を与えていた、夏の夜風とは少し違うけれども。
東雲・咲夜(詠沫の桜巫女・f00865)の桜銀糸の美しい髪を揺らし仄かな甘い薫り運ぶ秋風にはまだ、その名残が残っている。
(「秋や言うてもまだ残暑。儚い季節に移らはる前に、熱の籠った活気を楽しみまひょ」)
そう咲夜は巫女として、彼方此方の神社が栄えるんは嬉しおす、と瑞々しい藍眸を細めた後。
「えっくん、まずは神様へご挨拶しに……って、嗚呼待って、男の子は歩くの早いんやから」
既に屋台を楽しみながら歩く、東雲・円月(桜花銀月・f00841)へと視線を映した。
けれど円月も、ただ縁日を満喫しているわけでは勿論ない。
人気のないところに目を向け、少し歩いたら屋台の裏側へ、そしてまた人の波へと。
神社の奥に潜むという怪異の元凶の存在に気取られぬように、けれど抜かりなく注意を払いながらも。
「食べることも目的の内だからね。順番に食べまくろう」
折角だから、食べ歩きも目一杯楽しみます!
そしてそんな美味しそうな匂い漂わせる食べ物の屋台から、ふと円月は咲夜へと視線を移して。
「あっと、咲夜。はぐれないように手を繋ごう」
……食べているとき以外は、だけどね、と差し出された大きな掌。
その手を咲夜がそっと取れば。
指を絡ませ、手が確りと繋って――伝わる温もりに、口元が緩んでしまいそうに。
きちんとこの神社の神様にも手を合わせ、ご挨拶には行くけれど。
「ほんなら出店の後に行きまひょか」
「俺は屋台の、雰囲気の味が好きなんだよね。味だけで言うと普通か、まあ……なんだろうけど」
――この雰囲気だね、この雰囲気が美味しいって言っても過言ではないね!
こくりと頷きながらも手をきゅっと繋いだまま、一緒に屋台を巡るふたり。
そして、食べ物の屋台も勿論魅力的なのだけど。
「ん、射的か。よーし、やろうかな」
円月が見つけたのは、射的で遊べる出店。
……まァ射撃は得意じゃないんだけどね! なんて口にしながらも。
「こういうのは外してもいいんだよ、お遊びなんだから」
銃を手にするその瞳は、まるで童心に返った子どものよう。
元々、目力が強い彼だけど。
(「其の眸に灯る耀きのかいらしいこと」)
「ふふ……ええ、わかりますよ」
ほんま子供みたいやわ――そう咲夜は、的当てに興ずる弟を見つめ思う。
……こんな楽しそうな姿だけでうちも愉しい、って。
それから咲夜は気合十分に狙い定める円月に頷きながらも、おねだりを。
「そうそう……楽しんだもの勝ちやね。うち、あのチョコレートが欲しいわぁ」
そんな、十分に食べ歩きも遊びも楽しんだ後は。
「んー、楽しみすぎない内に奥にいこうか」
満月と曼珠沙華に導かれたなにものかが潜む、神社の奥へと。
けれど、射的で取って貰ったチョコレートをほくほくと手にする咲夜に、円月がふと視線を向ければ。
ふいに頬へと伸ばされる、大きな掌。
「あ、咲夜。頬にソースがついてるよ。取ってあげる」
「ふえっ……嫌やわ、はずかし……!」
くく、本当にかわいいなあ、と……自分を見つめ笑う円月をちらりと見遣りながら。
一瞬で真っ赤な茹蛸さんに変身した咲夜は、今度は自分がまるで子供のようだと。
「うちの方がお姉ちゃんやのに~」
火照った頬に思わずそっと手を当てる……ほんのちょこっとやけど、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リグ・アシュリーズ
【花灯籠】
二人で巡る縁日、店先の風鈴の音に耳を傾け。
ほしいけど、つるす所がいるのね。
これなら!と首提げ式の小鈴のアクセを、
お揃いみたいね!と笑って購入。
射的は初挑戦。
実銃より軽くてうまく当たらないけど、
ティルちゃんを後ろで拳にぎりファイト!と応援。
不穏な動悸に見上げた空には満月。(※人狼)
(ダメ――!)
苦し紛れにお願いを一つ。
手を、握ってて頂けないかしら。
かすかに獣の爪が見え隠れ。
友だちの手を傷つけまいと変化を拒むも、肉体が、魂が、
別物に塗り替えられそうな胸騒ぎを感じ。
胸元の鈴に手がふれ、響く音に理性が呼び覚まされる。
ね、ティルちゃん。
怪異の元を、止めにいきましょう。
(私が私でいられるうちに)
ティル・レーヴェ
【花灯籠】
先のひと時その余韻に浸りつつ
リグ殿と並んで縁日を回る
耳を擽る涼しげな鈴音
彼女の首元にリンと下がれば
お似合いじゃと告げ
妾の花と似ておるの、と鈴蘭を指して微笑む
妾はアレがやってみたい!
射的の屋台を見つければ指差して
並ぶ景品
狙うは先ほど見た赤き花の巾着
はてさて取れるであろうか
次は──
と歩く祭囃子の中
ふと隣の彼女の様子が変われば
気遣わしげに足を止め
彼女が紡ぐ願には二つ返事で頷いて
己の両の手で彼女の片手を包み込もう
掌に伝わる感触と
いつになく真剣な声色に
騒つく胸を抑えつつ
うむ、わかった
と真っ直ぐに見つめ返し深く頷き
包んだ手を繋ぎなおせば強く離さず
神社の奥へ、奥へ
そこに待つ"何か"を追うように──
夜空へと燃えるような赤を咲かせていた、炎の如き華。
そんな赤の世界の余韻に浸りつつも庭園を後にしたティル・レーヴェ(福音の蕾・f07995)は。
リグ・アシュリーズ(風舞う道行き・f10093)と並んで、今度はふたり、賑やかな縁日へ。
軽快に響く祭囃子と楽し気な人々の声が、神社の境内には満ち溢れているけれど。
ふと耳を澄ませば――リン、と涼やかに鳴る音。
それは屋台に吊るされ並んだ、秋風にゆらり揺れては音を奏でる風鈴。
店先で澄んだ音色に耳を傾けたリグは、ふと風鈴を見上げ、小さく首を傾ける。
「ほしいけど、つるす所がいるのね」
けれどそのあても思いつかず、買うのは断念……かと思った刹那。
――これなら!
そうリグが見つけたのは、首提げ式の小鈴のアクセサリー。
手に取って首元へと付けてみれば、涼し気に鳴り、耳を擽る優しい音色。
それに……リグのその首元で揺れる鈴は、まるで。
「お似合いじゃ、妾の花と似ておるの」
「お揃いみたいね!」
ティルの靡く髪に咲いている、白き鈴蘭の花にとても良く似ていて。
ふたり思わぬお揃いに笑み合えば、リン、とまたひとつ響く涼やかな音色。
それから屋台並ぶ縁日を歩き見回していたティルであったが。
「妾はアレがやってみたい!」
その指先を辿れば――そこは、射撃の出店。
並ぶ商品をぐるり一回り見た後、ティルは確りと狙いを定める。
「はてさて取れるであろうか」
先ほど見た、赤き曼珠沙華の花咲く巾着を。
リグも銃を構え、初めての射的に挑戦。
実銃よりも渡されたコルクの弾がこめられた銃は、軽くてうまく当たらないけど。
巾着を撃ち落とすべく、何度目かになる引き金を引こうとしているティルへと応援の声を。
後ろで拳にぎりながら――ファイト! と。
そして。
「あ……!」
刹那、驚きの色を微かに含めた声が上がると同時に、見事に狙っていた巾着が撃ち落とされたのだった。
それから祭囃子響く風景の中、歩いていたリグだが。
「……!」
不穏な動悸に見上げた空に浮かぶのは――満月。
ダメ――! といわんばかりに首を振りながらも、苦し紛れにティルへとお願いを一つ。
「手を、握ってて頂けないかしら」
次は、と──そう並ぶ屋台を見回していたティルも、隣を歩く彼女の様子が変わったことに気付いて。
気遣わしげに足を止めると、紡がれた願いに二つ返事で頷く。
そしてふわり、己の両の手で彼女の片手を包み込む。
そんなリグの手には、かすかに獣の爪が見え隠れしていて。
友だちの手を傷つけまいと、変化を拒むも――肉体が、魂が、別物に塗り替えられそうな胸騒ぎ。
けれど……その時。
「……!」
理性をふと呼び覚ましてくれたのは、手が触れて鳴った、鈴蘭の如き鈴の音。
そんな小鈴の音色に導かれ、リグは隣の友達へと視線を向けて紡ぐ。
「ね、ティルちゃん。怪異の元を、止めにいきましょう」
私が私でいられるうちに……そう心の中で、続けながら。
ティルは掌にじわり伝わる温もりと感触と、いつになく真剣な声色に、騒つく胸を抑えつつも。
うむ、わかった――そう真っ直ぐに見つめ返し、リグへと深く頷いて。
包んで繋ぎなおしたその手を改めて握りしめて……決して、強く離さない。
そしてふたり、神社の奥へ奥へと、祭りの風景を歩みゆく。
満月の魔が密かに引き起こした怪異……そこに待つ"何か"を追うように――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 集団戦
『月の兎』
|
POW : 満月
【透明化】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【殺戮捕食態】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD : 新月
自身と自身の装備、【騎乗している浮遊岩石】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
WIZ : 朔望
【油断や庇護欲】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【仲間】から、高命中力の【装備武器による一撃】を飛ばす。
イラスト:仲原
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
※お知らせ※
第3章プレイング送信の受付は、【9/26(木)朝8:31】より開始いたします。
それ以前に送信された分は流れてしまう可能性が高いのでご注意ください。
追加情報を記載したOPを受付前日頃に掲載いたします。
送信締切等のお知らせは、MS個別ページ等でご確認ください。
.
.
.
●神社の奥に潜むモノ
あれだけ賑やかな祭囃子がほんの微かにしか聞こえない、神社の最奥。
偽りの満月の光に照らされて蠢くのは、複数の気配。
けれど、確かにそこには、確実に何モノかの群れが在るはずなのに。
降り注ぐ月の魔力か、その姿をはっきりと視線で捉えることができない。
そんな中、よく目を凝らしてみれば――蠢く影の正体は、浮遊する岩石に乗った、兎の姿をしたUDC。
その見目は一見、愛くるしいもののようにみえるけれど。
でも油断は禁物、それは油断を誘う擬態であるとまで囁かれている。
そして、月明かりの下に響くのは。
……ずるっ、ずるずる、ずるずるずるっ――。
大きな何かを引き摺るような音。
それは、愛らしい見目には到底似つかわしくない、花の如き赤が飛び散った大きな得物であった。
月の魔力で姿を消しながら、得物を引き摺る音を立て怯えさせ、容赦なく獲物を襲う。
それが、UDC『月の兎』の群れ。
けれど不幸中の幸いか、まだ兎たちは神社の最奥に顕現したばかりの様で。
皆のこれまでの尽力の甲斐もあり、まだUDCには猟兵たちの存在は気付かれてはいない。
広い神社の最奥は滅多に一般人は来ず、視界は皮肉にもまんまる妖しい光を降らせる満月の輝きで良好だ。
その可愛い見目と凶悪な得物を武器に、月の兎たちが人へと害を及ぼす前に。
そして何より、祭囃子響く楽しい縁日や曼珠沙華咲き誇る庭園を、血の赤に染めないためにも。
月の魔を孕む兎の群れの殲滅をと、猟兵達は静かに闇の中を駆け、得物に照準を合わせるのだった。
月舘・夜彦
【華禱】
見た目は愛らしい兎に見えますが
殺気はオブリビオンそのものですね
それにあの血の付いた木槌、見た目通りでは無さそうです
透明化する攻撃は聞き耳により近くから音が聞こえないか
そして第六感にて殺気を感じ取り、位置を把握
倫太郎殿とは背中合わせの状態で配置して守りを固めましょう
倫太郎殿の拘束術の鎖が敵を絡めたのならば
それに合わせて早業の抜刀術『神風』
2回攻撃から1度は武器落としにて得物を狙い、2度で兎を狙う
複数を拘束できたのならば得物は狙わず兎のみを狙い
倫太郎殿のなぎ払いに合わせて一掃しましょう
敵からの攻撃は残像・見切りにて回避
ただし敵が5体以上であれば躱さず武器受け
その後、カウンターによる切り返し
篝・倫太郎
【華禱】
確かに、見た目は愛らしい、ってやつかもなぁ……
童謡が似合いそうだ
十五夜見て跳ねるンなら可愛げもあっけども
跳ねるついでに木槌で殴り飛ばします!
みてーなのはお断りシマス……っと
拘束術使用
透明化してンなら、夜彦と自身の第六感を頼りに
気配のする箇所に対して鎖で先制攻撃
透明化が解けてるなら
視認出来る射程内の敵に対して同等に攻撃
俺自身も華焔刀でなぎ払いの範囲攻撃
刃先を返しての2回攻撃
拘束術も俺自身の攻撃も衝撃波と鎧無視攻撃を乗せてく
背中合わせでカバーしきれねぇ部分は拘束術でフォローして対応
敵の攻撃は見切りと残像で回避
回避出来ない場合はオーラ防御で防いでカウンター
数も居るしフェイントも織り交ぜてくぜ
まんまる満月の下、ぴょんっと跳ねるは兎たち。
「確かに、見た目は愛らしい、ってやつかもなぁ……童謡が似合いそうだ」
その絵面だけ見れば、篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)の言う様に、風情あって可愛らしいのかもしれない。
けれども。
「見た目は愛らしい兎に見えますが、殺気はオブリビオンそのものですね」
普通の兎ではないことは、放たれる殺気から明確だ。
いくら可愛らしい見目をしていても、月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)はその姿かたちには決して惑わされない。
「それにあの血の付いた木槌、見た目通りでは無さそうです」
「十五夜見て跳ねるンなら可愛げもあっけども、跳ねるついでに木槌で殴り飛ばします! みてーなのはお断りシマス……っと」
倫太郎もこくりと頷きつつ、可愛げのない物騒な得物を振り回す敵を一掃するべく位置取る。
共に第六感を研ぎ澄まし、守りを固めるべく――夜彦と背中合わせに。
瞬間、数体の月の兎の姿が、視界から消え失せて。
満月が帯びる魔を密かに浴びて血を浴びた得物は殺傷力を増し、形なき新月の如く姿を晦ませる。
けれど、迸る殺気や体温、巨大な得物を引き摺る大きな音までは、消せはしない。
――縛めをくれてやる。
敵が近づいてくる気配や音を察知し、倫太郎がすかさず戦場に解き放つは、災いを縛る見えない鎖。
『……!』
そして見えない敵を縛りあげ衝撃を与えた手応えを確りと感じ、琥珀色の視線を一瞬夜彦へと向ければ。
――是は空さえも斬り裂く刃也。
緑の双眸がそのいろを受け取った刹那、神風逆巻く夜天に閃くは曇り無き銀の月。
早業の抜刀から繰り出された夜禱の刃が、殺気漲る兎の握る木槌を斬り払い、さらにもう一撃、繰り出した風の如き一閃で兎を斬り伏せる。
だが、どれだけ湧いて出たのか、敵の数はまだ多い。
ぴょんっと戦場を跳び、振り上げられた木槌が唸りを上げ、ふたりへと叩きつけられんとするも。
背中合わせで同時にとった行動は、同じ。
確りと木槌の一撃を受け止めた夜禱が、瞬間、反撃の刃と成って。宵空に融ける夜色の衣袖を月下に躍らせながら、敵を一撃、二撃と夜彦が斬り伏せれば。
纏う守りの気で木槌の衝撃を防いだ倫太郎が振るうは、焔舞い踊る薙刀。フェイントを入れつつも月の如き軌道を描いては敵を薙ぎ払い、返す刃で防御をも貫く衝撃波を生み出す。
そして互いに互いを支え合い、信頼し背中を預け合いながら、月光降る戦場から兎を殲滅するべく。
倫太郎と夜彦は自然と合う呼吸で連携をはかりつつ、華焔と銀月の刃を妖しい月夜彩る漆黒に閃かせる。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アオイ・フジミヤ
シンさんと
可愛いが怖いってずるいよね?(うーんと首をかしげるも真顔になって)
あの武器の”赤”が嫌
せっかくの美しい”赤”を邪魔するようでいい気持ちしないな
縁日の灯も、美しい彼岸の花火達も
隣の大切な人との思い出も今日一日でたくさんもらった
この夜を汚したくないよ
覚悟を決めて兎達の”赤目”と見つめる
マリモくん(胸元からスポッと出てくる彼に呼びかけ)
あの赤を流したいの、手伝って?
UCの波で兎を、彼らの血を、UCを流す
油断はしないよ、彼らの”赤目”が油断するなと告げているから
シンさんに攻撃が及ぶようなら衝撃波で攻撃を逸らせるように
彼から目を逸らさない
……ううん、逸らせないから
また一緒に彼岸花見に来ようね
シン・バントライン
アオイ(f04633)と
「あの可愛さには油断したいところやけど、油断出来んもんを持ってるな。物騒や」
それは血のような赤。いや、血の赤なのだろう。
祭りには赤が相応しい。
提灯の赤、りんご飴の赤、花火の赤、金魚の赤…。
隣の彼女の赤く彩られた唇から溢れる言葉を見つめる。
あの赤は嫌だと。
祭りには相応しくない。血の赤は錆び褪せてしまうから。
UCを発動し死霊を呼び出す。
「兎さんには月にお帰り願おうか。実際は骸の海やけどな」
敵の攻撃に危うい時、衝撃波に助けられると彼女と目が合う。自分にとってはこの一瞬が全てだ。
攻撃を浴び、UCが消されそうなら自らも剣を抜いて戦う。
彼女との思い出深いこの夜を、守りたいが故に。
妖しい満月が降らせる光の下、跳び回るその姿は可愛い兎のようだけれど。
「可愛いが怖いってずるいよね?」
深い深海の藍の如き髪をそっと揺らしながら、うーんと首を傾げるアオイ・フジミヤ(青碧海の欠片・f04633)の傍で。
「あの可愛さには油断したいところやけど、油断出来んもんを持ってるな。物騒や」
シン・バントライン(逆光の愛・f04752)は、眼前の敵――『月の兎』たちが握る木槌を染める色を見逃しはしない。
それは血のような赤……いや、血の赤なのだろう、と。
可愛い見目に似合わない敵の殺気を感じ、シンは確信する。
今日一日で、赤という彩を、アオイと一緒に沢山見てきた。
提灯の赤、りんご飴の赤、花火の赤、金魚の赤……祭りには赤が相応しいと、そう思った。
けれど、隣の彼女の赤く彩られた唇から溢れた言葉。
「あの武器の”赤”が嫌」
せっかくの美しい”赤”を邪魔するようでいい気持ちしないな、と。
いつも笑顔咲かせているアオイが、真顔で言の葉紡いだ赤をシンは見つめて。
彼女が嫌だと言った赤へと視線を映すと、ふるりと首を振った。
――あの赤は祭りには相応しくない。血の赤は、錆び褪せてしまうから。
アオイもその海色の瞳で見た美しい赤と、彼と過ごした時間を思い返す。
縁日の灯も、美しい彼岸の花火達も……そして、隣の大切な人との思い出も、今日一日でたくさんもらったから。
「……この夜を汚したくないよ」
嫌なあの赤は、この夜にはいらない。だから。
「兎さんには月にお帰り願おうか。実際は骸の海やけどな」
刹那、妖しい月光降る戦場にシンが喚んだのは、月の兎たちを在るべき場所へと導く死霊たち。
そして彼の召喚した死霊たちが敵前へと躍り出る中、アオイも覚悟を決め、月の兎たちの”赤目”を見つめて。
「マリモくん。あの赤を流したいの、手伝って?」
胸元からスポッと出てきた彼に、そう呼びかけを。
確かに見た目は可愛い兎だけれど、でも、決して油断はしない。
だって、あの殺意漲る”赤目”が油断するなと告げているから。
――私の”海”、全部流そう。
物騒などす黒い赤をさらに生み出そうとする輩を、飛び散った血の色を。
”海の鬼”が生み出した翡翠や瑠璃色の波で押し流すアオイ。
そんな月下の戦場に響き生まれる波のさざめきは心地良く、大好きな人のような綺麗な青を帯びていて。
シンは彼女の嫌な赤を生む敵たちを殲滅せんと、死霊たちを戦場に躍らせる。
けれど、月の魔力に導かれ顕現した兎たちの数は数多。
「……!」
刹那、いくつもの大きな木槌がシン目掛け、振り上げられるけれども。
それよりも早く彼に攻撃が向いたのを察したアオイが動く。
彼から目を逸らさない……ううん、逸らせないから。
そして兎が振るう木槌の幾つかを弾き軌道を逸らしたのは、碧、藍、紺……数多の青を帯びた衝撃波。
瞬間、互いを映し合う青のいろが重なって。
シンにとっては――この一瞬が全て。
逸らせなかった衝撃を受け死霊たちが消滅しても、自ら前へと地を蹴り、閃く黒剣を抜いて戦う。
また一緒に彼岸花見に来ようね、と――そう紡ぐ彼女との思い出深いこの夜を、守りたいが故に。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
御剣・刀也
ステラ・エヴァンズ(f01935)と一緒に参加
兎か
オブリビオンじゃなきゃジビエにして食うんだけどな
オブリビオンである以上そんなことは言ってられねぇ。祭りを邪魔される前に、きっちり退治させてもらおうか
満月で透明化したら第六感で足音、空気の流れ、そういったものを感じ取って相手の居場所を予測し、残像と見切りを使って相手の攻撃を回避し、音と得物の重量から位置を予測して勇気をもって踏み込み、捨て身の一撃で斬り捨てる。
自分ではなくステラの方を狙おうとする奴は優先的に、絶対に斬り捨てる
「おい、こら。獣風情が、俺の女に何しようとしてんだ。なますに刻むぞ?こら」
ステラ・エヴァンズ
刀也さん(f00225)と参加
まぁ、可愛らしい兎さん……と思ったら非道い武器を…
弱肉強食の知恵なのでしょうけれど、人々に害を成すのなら須く退治です
基本的には刀也さんの後方にて支援
背後から攻撃しようとしたり都度隙を見つけたら衝撃波を飛ばして切り伏せます
可愛らしいので少し庇護欲もかられますが、気持ちはすぐに切り替えて
刀也さんの背中は私が請け負ったのです
しっかり守り通さなければ
私の事は刀也さんが守ってくださるので心配しておりません
援護をしながら全力魔法でUCを発動できるよう準備
兎さんが一定以上一つの場所に纏まったと思ったら炎属性付与でUC発動
刀也さんお下がりください、そこにいるの纏めて燃やします…!
妖しい満月の光が降り注ぐ下、ぴょんと跳ねるは一見可愛らしい姿をした生き物の群れ。
けれども、ずる、ずるずるっと、地を削りながら引き摺られているもの。
それは、赤い血の華咲いた巨大な木槌であった。
「まぁ、可愛らしい兎さん……と思ったら非道い武器を……」
ステラ・エヴァンズ(泡沫の星巫女・f01935)は、その愛らしい姿には到底似つかわしくない物騒な得物を見て、ふるりと青の髪を揺らして。
ステラを守る様に位置取りつつ、御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)は、月下に跳ねる群れを見遣りながら、首を微かに傾ける。
「兎か。オブリビオンじゃなきゃジビエにして食うんだけどな」
活きだけは迷惑なほど良さそうな兎であるが、眼前の兎は普通の兎ではない。
UDCである『月の兎』――油断を誘うべく兎の姿に擬態しているという噂がある、凶暴な存在。
本物の兎であれば、ジビエにして美味しくいただくところであるが。
「オブリビオンである以上そんなことは言ってられねぇ。祭りを邪魔される前に、きっちり退治させてもらおうか」
楽し気な縁日の祭囃子を恐怖の悲鳴に変えるなどという所業は、決して許さない。
見る人を魅了する程の美しさを放つ刀をスッと構える刀也の言葉に、ステラもこくりと頷いて。
「弱肉強食の知恵なのでしょうけれど、人々に害を成すのなら須く退治です」
彼とともに敵の群れを殲滅するべく、偃月の刃煌めく天津星を握りしめる。
『ぴょん!』
普通の兎からは聞けない、けれどあざとく可愛い鳴き声を上げながら。
「……!」
月の兎の姿が、満月の光に照らされて消え失せる。
けれども、それはただ、姿が見えなくなったというだけ。
第六感を研ぎ澄まし、足音や微かな空気の流れ、何よりも向けられる殺気を感じ取って。
透明化した月の兎が振るう殺傷力を増した木槌を、残像と見切りで躱す刀也。
刹那、刀也を捉え損なった木槌の衝撃音が地に響いて。
その音と得物の重量から敵の位置を予測するやいなや、ぐっと躊躇なく地を蹴って踏み込んで。
「……そこか」
『ぎゃあぁっ!』
不屈の獅子の閃きが兎を仕留め両断し、捨て身の必殺の一撃が容赦なく敵をばさりと斬り捨てる。
そんな刀也が躊躇なく敵前に踏み込めるのは、後方にて自分を支援してくれる大切な人の存在があるから。
兎の様な姿をしたUDCは可愛い見目をしており、庇護欲もかられるけれども。
(「刀也さんの背中は私が請け負ったのです」)
――しっかり守り通さなければ。
そう気持ちをすぐに切り替えて、ステラが生み出すのは、偃月刀の様な刃をつけた薙刀から放つ衝撃波。
刀也の背後から襲い掛からんとする敵を、纏めて薙いでは斬り伏せて。
それからふっと、技の発動のため、全力で魔法を編みはじめる。
その際、魔力を紡ぐことに集中して隙が生じてしまうかもしれないけれど、ステラは全く心配していない。
「おい、こら。獣風情が、俺の女に何しようとしてんだ。なますに刻むぞ? こら」
ステラを狙う月の兎が召喚した仲間がいようものならば、刀也と握る獅子吼が黙ってはいない。
優先的に、絶対に斬り捨てると……刀也が守ってくれることを、ステラは信頼しつつも知っているから。
そして自分たちに向かってくる敵たちが、一定の範囲内に纏まったその機を見逃さずに。
「刀也さんお下がりください、そこにいるの纏めて燃やします……!」
――星の源 根源を織り成すもの 我が声に応え……墜ちろ!
刹那、星の瞬く天上に幾重にも編み出された魔方陣の彼方より飛来するは、巨大な彗星。
青き星衣の袖をひらり躍らせステラが戦場に喚んだ炎星が、月の兎たちを激しく燃やしにかかる。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
栗花落・澪
【狼兎】
かわっ…
いやいや、騙されちゃダメだね、うん
害さえ無ければ優しくしてあげられたんだけど
翼を使用した【空中浮遊による空中戦】
風の【高速詠唱、属性攻撃】で
紫崎君の火力を上げる援護や
紫崎君の炎を巻き込んだ風を操ることによる【範囲攻撃】
更に飛行能力を活かして戦況を注意深く見渡しつつ
紫崎君の能力で対処しきれない範囲を【見切り】魔法でフォロー
要は見失わなきゃいいんでしょ?
おいで、分身達!
【指定UC】を発動
分身達を兎や兎の武器に張り付かせる事で居場所を特定
潰されそうになったら一瞬離れて即戻る!
更に兎の耳元で【催眠歌唱】を響かせたり
全力の大声でびっくりさせたりと音で翻弄させながら
後は任せたよ、紫崎君
紫崎・宗田
【狼兎】
可愛けりゃいいってもんじゃねぇからな
悪ィが俺は興味無ェんだよ
空からの確認やサポートはチビに任せ
炎を宿した★破殲での【属性攻撃】による【先制攻撃の薙ぎ払い】主体
万一囲まれた際には自らの足で地面の砂を蹴り上げ
【目潰し】直後にチビの風支援を受けながら炎の火力上げ
体ごと武器を回転させての【範囲攻撃】
敵の攻撃は【武器受け+カウンター】による【2回攻撃】と
【激痛耐性】で極力最小限に留め
透明化は確かに厄介ではあるな
だが、対処さえ出来りゃこっちのもんだ…!
分身共の声に兎が翻弄されている間に【指定UC】発動
万一のために周囲の自然に被害が出ないようチビにサポートを頼み
炎の範囲攻撃で一掃狙い
見上げれば漆黒の夜空には、今宵円を描くはずのない妖しい月。
そしてそんなまんまる満月が降らせる月光を浴びながら、ぴょこり戦場を飛び跳ねているのは。
「かわっ……いやいや、騙されちゃダメだね、うん」
栗花落・澪(泡沫の花・f03165)が思わず声を上げたように、可愛いけれど油断のならない敵。
害さえ無ければ優しくしてあげられたんだけど、と少し残念そうにふるりと首を振る澪の言葉に。
「可愛けりゃいいってもんじゃねぇからな」
悪ィが俺は興味無ェんだよ、と。
赤い狼紋様の巨大斧の漆黒に炎纏わせる、紫崎・宗田(孤高の獣・f03527)。
刹那、ばさりと翼で羽ばたき、風を切り仄かな花の香りを纏って。
風の魔力に乗った澪が展開するのは、空中浮遊による空中戦。
刹那、漆黒の夜空に燃ゆる炎宿した宗田の巨大斧が唸りを上げ、兎が木槌振るうよりも早く、先制の薙ぎ払いを放てば。
夜空から巻き起こる澪の生み出した風が、さらにその炎を煽り火力を上げ、多くの敵を巻き込んでは焼き尽くしていく。
そんな空からの戦況の把握等の確認や支援は澪に任せ、信頼し背中を預けるように。
宗田は思い切り地を蹴って、破殲の炎をぶん回し、敵へと叩きつけていく。
だが、戦場に在る敵は数多。
隙をみせればすぐに囲まれてしまいそうだけれども。
淡い桜石揺れる聖なる杖が天上より振り翳され、澪の編み出した魔法が、宗田を囲まんと狙う兎たちを牽制する。
瞬間、宗田によって蹴り上げられた砂が目に入り怯んだ兎に、一瞬の隙が生じて。
体ごと大きく回転させた炎宿す得物が放たれれば。
『……ぎゃあっ!』
風に煽られ火力を増した衝撃が、周囲の敵を燃やし尽くし一掃する。
そんな宗田に、尚も殺戮捕食態に変化した巨大な木槌が放たれるも。
赤き狼宿す漆黒の斧が寸でで受け止め、はしる激痛にも耐えながら踏み込み、一撃、二撃と反撃の刃を返す。
そして月に溶けるかのように、兎たちはふっと姿を晦まそうとするけれど。
「要は見失わなきゃいいんでしょ?」
――おいで、分身達!
澪自身は意地でも技の名前は口にしなけれど……発動させるは、極めて小さい天使の物量アタック!
戦場に召喚された無邪気なミニ澪が、消えんとする兎やその得物に、ぴったりと張り付けば。
「透明化は確かに厄介ではあるな。だが、対処さえ出来りゃこっちのもんだ……!」
潰されないよう、ちょこちょこ離れて即戻っていく無邪気なミニ澪たちが教えてくれた、敵のその位置目掛けて。
風に煽られ燃え盛る炎の一撃を振り下ろす宗田。
敵の数はかなりまだ多いけれど、澪と宗田、ふたりの息の合った連携で月の兎たちを翻弄し立ち回って。
澪が手にしたのは、天使の翼が装飾された拡声マイク。
そしてばさり空を翔け、兎の耳元で響かせるのは、催眠歌唱。
けれど、眠りに誘う心地良い歌声だけではない。
「……わっ!!」
『ッ!?』
突然上げた澪の大声に、月の兎も思わずびっくり。
そんな戦場に響き渡る様々な声に、木槌振るう手が止まった敵へと。
「後は任せたよ、紫崎君」
任せとけ――そう言わんばかりに、宗田の身から激しく噴出するのは、紅蓮の炎。
万一周囲の自然に被害などないよう、澪の風に支援してもらいながらも。
『ぎゃああ……ッ!』
月光降る戦場を赤に染め変えるかの如く燃え盛る地獄の炎が、敵の群れを燃やし尽くし、一掃する。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流
ちょっと予想外の敵だった。
グロいの来ると思ってたから、かわいい(…のか?)姿だったし。
…ただ俺自身、見目の良さとかわからん所あるが。
UC鳴神で攻撃力強化。
【存在感】を消し【目立たない】様に死角に回り、可能な限りの【マヒ攻撃】を乗せた【暗殺】攻撃。
敵の攻撃は【第六感】で感知、【見切り】で回避。
見切りで回避しきれないものは黒鵺で【武器受け】して受け流し、逆に【カウンター】を叩き込む。
破城槌ともぶつかった俺本体の強度、負けるものか。
なおそれでも喰らってしまうものは【激痛耐性】【オーラ防御】で耐える。
透明化に対しては【聞き耳】【視力】による音と違和感で判断。
草野・千秋
見た目はかわいいですね、うさぎさん
それでもUDCはUDC
血塗られた武器を僕は見逃さなかった
楽しいお祭りを阻止する者は僕達が止めてみせる!
UC、2回攻撃、範囲攻撃、スナイパー、一世発射で敵勢力を蹴散らす
僕の最強の武装はお前たちを許さない!
ある程度敵勢力が削れてきたら
接近戦に持ち込み2回攻撃、怪力、グラップルで戦闘
敵からの攻撃は戦闘知識と第六感でかわし
激痛耐性、盾受けで耐える
味方が攻撃されそうならかばう
ふう……皆さんご無事でしたか?
僕ならへっちゃらです、サイボーグは頑丈なのです
お祭りの続きが気になりますね
今日もこうして日常を守れることこそ猟兵の誇りですとも
妖艶な曼珠沙華と、不気味に円を描く満月。
そのふたつに導かれ、神社の最奥に顕現した敵の群れは。
「ちょっと予想外の敵だった」
思わず、黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)がそう口にしてしまうような、予想していなかった雰囲気の見目。
「見た目はかわいいですね、うさぎさん」
そう同意するようにこくりと頷くのは、草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)。
神社の最奥で群れて飛び跳ねているのはたくさんの兎。
「グロいの来ると思ってたから、かわいい姿だったし」
とはいえ瑞樹自身、見目の良さなどわからない所はあるのだが。
それでも一般的に言えば恐らく、その姿は可愛いという言葉で形容されるものだということは理解している。
けれども、そんな可愛らしく愛らしい兎の群れは、ただ無邪気にぴょんぴょん跳ねて遊んでいるわけではない。
変身前は近視だけれど、戦闘となれば高視力を誇る千秋の義眼型高度演算デバイスが見逃すはずはなかった。
『キィィー!!』
可愛くない奇声を上げながら兎たちがずるずると引き摺っている、血塗られた巨大な木槌の得物を。
そしてその得物を振るい、さらにその武器を赤に染めんとしているのだ。
祭りを楽しむ人々の血のいろで。
「見た目はかわいくても、それでもUDCはUDC。楽しいお祭りを阻止する者は僕達が止めてみせる!」
――その業、雷光のように速く。
戦場を駆けるは、蒼銀のボディアーマーにヘルメット纏いし、完全戦闘形態の断罪戦士ダムナーティオー。
「僕の最強の武装はお前たちを許さない!」
――畳み掛けます!
そう言い放たれた刹那、煌めく流星の如き約束されし冷たい銃弾の雨が月の戦場に降り注いで。
一度だけではなく駄目押しにもう一撃、広い範囲を狙い撃ち、一掃発射で千秋が兎のようなUDCの群れを蹴散らしにかかれば。
その右手には月山派の打刀、胡。
逆手には瑞樹の本体でもある、大振りの黒き刃のナイフ、黒鵺。
――境の先へ……!
二刀の刃を構え紡げば、発動する鳴神の加護により向上する敵へとより衝撃を与える力。
前へと出て接近戦に持ち込み、怪力をもって強烈な拳を敵に入れては立ち回る千秋とは対照的に。
瑞樹は夜の闇に隠れるかのように存在感を消し、千秋が敵を引き付けている間にすかさず、目立たぬよう敵の死角へと回り込んで。
『……ぎゃあッ!』
痺れて動けなくなるようなマヒを伴う暗殺の刃を、UDCの急所へと狙い見舞う。
けれど、妖しき満月に導かれ迷い込んだ月の兎たちの数は多く。
囲まれまではせずとも、数体の敵を相手取ることになる。
そして瑞樹へと振り下ろされた巨大木槌の一打をすかさず受け止めたのは、黒鵺。
「破城槌ともぶつかった俺本体の強度、負けるものか」
巨大な戦槌とも打ち合えるぐらいには丈夫な大振りの黒き刃のナイフで、ぐっと受け止めた木槌を押しやった瞬間。
『……ッ!』
反撃の刃を返し、その鋭き一閃が敵を切り裂く。
しかし、また別の兎がぴょんっと跳ねてきて、瑞樹へ叩きつけんと、握る木槌を大きく振り上げる。
それを避けきれないと判断し、激痛耐えるべく守りのオーラをその身に宿す瑞樹であったが。
――仲間を守るのはヒーローの誇り。
咄嗟に、まさに名の通り壁の如き盾で庇い、木槌の衝撃を受け止める千秋。
「ふう……ご無事でしたか?」
「ああ、助かった」
僕ならへっちゃらです、サイボーグは頑丈なのです、と千秋がそう笑めば。
「……!」
聞き耳や視力を駆使し音や違和感を探っていた瑞樹が刹那、握る二刀の刃で、透明化し迫っていた月の兎を叩き斬る。
そして再びふたりはUDCを殲滅せんと、それぞれが地を蹴り戦場を駆けて。
ふと微かに聞こえた祭囃子を耳にし、月の兎に拳や銃弾を見舞いながらも千秋は呟く。
「お祭りの続きが気になりますね」
……今日もこうして日常を守れることこそ猟兵の誇りですとも、と。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
東雲・咲夜
【比翼月】
🌸アレンジ歓迎
はっ…あれは、ふかふかうさぎさん…
かいらし…、……(言いかけ口を噤む)
こらえっくん!そないな汚い言葉遣いあきまへん
…見目に囚われへんよう猟兵としての役を全うするんは
当然のこと…理解しとります
あないに大きなもんを振り回すには遠心力が要る筈
ほんなら《花漣》より風の神霊の御力で
振り被る瞬間に突風を起こしまひょ
花を纏う竜巻の如く宙に巻上げ
《氷華》から氷の一閃を放ちます
えっくんたら、また無茶な戦い方しはって…
貴方の傷みは私の痛み
害成すものは水神様の檻に抱いて
さあ、今です…!
消えゆく兎さんたちが
月で穏やかに暮らせますように…
幾度の骸の海を越えても
いつか――…そう祈ります
東雲・円月
【比翼月】
見た目が可愛いヤツってのは厄介なんですよねェ
咲夜がどうせまた「かいらしー!」とか言い出すんで……ほらね
咲夜ー、今からこいつらをヴチ殺すわけなんだけどさ
俺の獲物解るよね、見えるよね
いやがらせとかじゃなくてこれ仕方ないから覚悟してね
あっちも見た目の割にパワーファイターってとこか
なら俺とは相性がいい
力には力だ、咲夜は下がって俺の死角の敵をお願い
俺の武器は生憎、木槌でも杵でもありませんがね
それっぽくはあるから、どっちが「モチ」になるか、勝負しましょうか!
多少殴られるのは覚悟の上、痛みなんて気にせずに反撃だ
武器を引き摺ってるってことは少し持て余してる
だったら攻撃の後が一番スキだらけになるはず!
月の光が降る下を、ぴょんっと跳び回る兎たち。
ふわふわ白の毛並みを揺らしながら遊ぶその様は無邪気に見えるけれど。
「見た目が可愛いヤツってのは厄介なんですよねェ」
東雲・円月(桜花銀月・f00841)はそう月の兎の群れから、ふと隣の姉の姿へと藍色の視線を向けて呟けば。
「咲夜がどうせまた「かいらしー!」とか言い出すんで……」
「はっ……あれは、ふかふかうさぎさん……かいらし…、……」
まんまと円月の予想通りの言の葉を言いかけ、口を噤んだ東雲・咲夜(詠沫の桜巫女・f00865)だけど。
ほらね、と円月は笑んでから。声にはっきりと出すのは耐えたもの、眼前のふかふかうさぎさんたちをきっと、かいらしーと思って見ているだろう咲夜の姿を映した瞳を細め、口を開く。
「咲夜ー、今からこいつらをヴチ殺すわけなんだけどさ。俺の獲物解るよね、見えるよね」
「こらえっくん! そないな汚い言葉遣いあきまへん」
妖しい月光をも払うかのように無骨な両刃の巨大斧を一振りしながら言った円月に、咲夜は姉らしく、ふるり首を振って弟の言葉遣いを咎めるけれど。
「いやがらせとかじゃなくてこれ仕方ないから覚悟してね」
「……見目に囚われへんよう猟兵としての役を全うするんは、当然のこと……理解しとります」
いくら、かいらしいふかふか兎さんといっても、相手は人に危害を及ぼすUDC。
戦場に赴く猟兵として、それは咲夜も勿論十分良く分かっている。
そう複雑な色を宿しつつも猟兵としての表情に変わった咲夜から、円月は改めて敵の群れへと視線を移して。
「あっちも見た目の割にパワーファイターってとこか。なら俺とは相性がいい」
――力には力だ。
そう、握る巨大斧を夜空へとぶん回しながら、月の兎を見遣りつつ声を。
「咲夜は下がって俺の死角の敵をお願い」
その言の葉に、咲夜は桜銀糸を揺らしこくりと頷いて下がりながらも、確りと敵から瞳は逸らさない。
「あないに大きなもんを振り回すには遠心力が要る筈」
得物の割りに身体が小さい月の兎たちが利用しているのは、回転軸の中心から遠ざかろうとするときに生じる力。
ほんならと、指先ひとつ……耀う美しき花の漣がひらり、撫ぜる祈りに謳うように立てば。
桜貴姫の希むまま――大きな得物を兎が振り被る瞬間、巻き起こる突風。
そして花纏う竜巻の如く宙に巻上げれば、花は華でも敵へと向けられるは凍てつくような氷華の一閃。
刹那、一気に隙の生じた敵の前へと円月が躍り出れば。
「俺の武器は生憎、木槌でも杵でもありませんがね」
――それっぽくはあるから、どっちが「モチ」になるか、勝負しましょうか!
振り回したその勢いから容赦なく叩きつけられる重い一撃。
『ぎゃ……っ!』
可愛くない声を上げた兎の姿は月光に溶けるかのように在るべき場所へと還り、残ったのは地に刻まれた激しい衝撃痕のみ。
「!」
けれど、妖しい月に誘われた兎は数多。
ずるりと引き摺られた木槌が円月目掛け振るわれ、それを全て避けることはできないけれど。
多少殴られるのは覚悟の上――痛みなんて気にせずに反撃だ、と。
「武器を引き摺ってるってことは少し持て余してる。だったら攻撃の後が一番スキだらけになるはず!」
果敢に前に出ては、ぐっと地を踏みしめ食いしばり、両刃の巨大斧をぶん回しては兎の隙をつき一撃を見舞わんと立ち回る。
「えっくんたら、また無茶な戦い方しはって……」
それは彼らしい戦い方ではあるのだけれど。
でもやはり、無茶はして欲しくないのは本音。
だって、貴方の傷みは私の痛みだから……害成すものは、水神様の檻に抱いて封じんと。
――澄み渡る水源を与えし神よ 我が平穏の祈りを聞き届け給え 恐み恐み申す。
月光降る戦場でひらり舞われるのは、水龍を喚ぶ舞。
十字を象る朔月と対の三日月が、ゆらりと月の光に閃いては踊って。
水守姫を寵愛する水龍がその舞いに応える。
「さあ、今です……!」
雫の鎖で成した水の結界が戦場に張り巡らされた刹那、再び振り下ろされる円月の得物。
兎の断末魔ごと激しい衝撃音が吹き飛ばし、地面が震える。
そして咲夜は月に還るかのように消滅する兎たちの姿を見送りながら、祈るように花降らせ戦場を舞い、思う。
(「消えゆく兎さんたちが、月で穏やかに暮らせますように……」)
幾度の骸の海を越えても、いつか――……そう祈ります、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
浮世・綾華
【軒玉】
なぁに。お前らも混じりてーの
ごめんな、この先は通してやれんよ
ひゅー、やるじゃん黒羽
あれ、ひっくり返して家に持って帰んの?
――ふ、冗談だって
オズも木槌なの?
もちつき。いーな、今度はみんなで餅つきでもするか
っと、呑気に言ってる場合じゃなかった
そんじゃ、俺もちょっと頑張りマスか
絡繰ル指で複製するは鳥籠
そこから放つ鉄屑の刃を操って
うさぎたちが消えた空間を無差別に攻撃
動きを止め、透過の効果を無くす
そこと、そこ
声にせずとも刺さる刃を見れば仲間には通じるはず
飛び跳ねようとした兎の足を鳥籠の手錠を操り地へと食い止める
高低差がある程、彼女の攻撃の威力も増すだろうと
向かってくる敵は扇の炎・範囲攻撃で一掃
華折・黒羽
【軒玉】
祭り楽しむひととき
邪魔をさせるわけにはいきません
今しがた己も楽しんできたばかり
兎達を通すわけにいかぬと
構えた廻の弓
聞き耳立て僅かな音も逃さぬ様に
─肩慣らしはしてきたので
射的の勝負で既に温まっている肩
狙うは兎乗る満月岩
攻撃の妨害と動きの牽制にと
追跡伴う二回攻撃の連射
あんな物騒な兎、家には置けませんよ
綾華さんの言葉に軽く返しながら
敵の間合い飛び込むオズさんの姿映れば
襲い掛かろうと群がる兎を散らす様矢放ち攻撃の助力を
餅…あんこ、美味しいですよね
ヴァーリャさんに同意する様そわり頷く
合間此方へ襲い掛かる敵が居れば
飛び避けカウンターの足蹴りを
この浴衣には触らないでください
威嚇する様黒猫の毛は逆立つ
ヴァーリャ・スネシュコヴァ
【軒玉】
楽しい時間の後は、真面目な仕事の時間
祭りを邪魔しに来たなら尚更
ここで逃す訳にはいかないな!
うさぎがモチを?
よくわからないけど、俺はアンコで食べたいぞ!
透明化してくる敵ならば
気配を【第六感】で突き止め
すかさずスノードームと氷を合わせた攻撃を
敵が他のみんなを狙って来たならば
同じく第六感で感じ取って呼びかけ、支援を
射抜かれた敵に目を丸くし
黒羽ナイスなのだ!
流石射的の名人だな!
うさぎならきっとジャンプする力は凄いんだろうな
だが、俺も負けてないぞ!
飛びかかってくる敵に真正面から向かい
敵よりも高く【ジャンプ】し、先制攻撃を
綾華、アシスト感謝だ!
かかと落としで『亡き花嫁の嘆き』を食らわせてやる!
オズ・ケストナー
【軒玉】
そうだよ
おまつりはずっとたのしい時間でなくちゃ
ここから先にはいかせないよ
わあ、的中だっ
クロバが射抜いたうさぎめがけて
えーいっ
ガジェットショータイム
武器はうさぎ型の鈴が付いた木槌に
月のうさぎはもちつきをするんでしょう?
おそろいだね
ふふ、いいねいいね
もちつき、今度しようっ
姿が消えるなら、いた場所に飛び込んで範囲攻撃
リンと鈴虫の声に似た音鳴らし
ふりまわせば当たるよっ
ヴァーリャの声掛けに身を引いて
ありがとうっ
木槌の音をよく聞いて避けるね
見える攻撃は武器受け
アヤカの刃
だいじょうぶ、わかるよ
頷いて目印に木槌を振り下ろし
なれない浴衣でのたたかいも負ける気がしないんだ
よーし、シュネーとわたしもキックだ
燃えるような赤が咲いていた曼珠沙華の庭園も、賑やかな祭囃子響く縁日も。
皆で賑やかに過ごした、楽しい時間。
そんな花や祭りを楽しみつつ、満月に導かれる様に辿り着いたのは、神社の最奥。
そして……楽しい時間の後は、真面目な仕事の時間。
「祭りを邪魔しに来たなら尚更、ここで逃す訳にはいかないな!」
ヴァーリャ・スネシュコヴァ(一片氷心・f01757)の声に、うんうんと頷くオズ・ケストナー(Ein Kinderspiel・f01136)。
「そうだよ、おまつりはずっとたのしい時間でなくちゃ」
――ここから先にはいかせないよ。
そう皆と素早く位置取って通せんぼする目の前の相手は、沢山の兎たち。
いや、正確にいうと、放っておけば害を及ぼすUDCの群れ。
ぴょんっと飛ぶその姿は可愛く見えるけれども、血の飛び散った得物は可愛げがないから。
「なぁに。お前らも混じりてーの」
浮世・綾華(千日紅・f01194)はそう、ある意味お祭り騒ぎの様に跳ね回る月の兎たちを見遣るも。
――ごめんな、この先は通してやれんよ。
勿論、オズたちと共に、UDCは通せんぼ。
ヴァーリャはそんなぴょんぴょん跳ねる月の兎たちの動きを菫の瞳で追いながら。
「うさぎならきっとジャンプする力は凄いんだろうな。だが、俺も負けてないぞ!」
『キイィー!』
奇声を上げ、飛び掛からんと動きをみせた兎よりも一瞬早く。
真正面から大きく地を蹴り、兎よりも高く跳躍すると、氷の精霊宿りし雪舞う刃で先制の一撃をお見舞する。
その一撃に続かんと、華折・黒羽(掬折・f10471)がぐっと番えるは、黒き羽の遠的矢。
「祭り楽しむひととき、邪魔をさせるわけにはいきません」
今しがた己も楽しんできたばかり、兎達を通すわけにいかぬと――聞き耳を立て、僅かな音も逃さぬ様に、廻の弓を構え狙いを定めれば。
――肩慣らしはしてきたので。
射的の勝負で、既に肩は温まっているから。
狙うは兎乗る満月岩……屋台の景品よりもずっと大きな的、決して外しはしない。
『! キイィィィッ』
刹那、黒き羽矢が月光降る夜を引き裂くように解き放たれ、狙い通り満月岩に大当たりすれば、その反動でごろんとひっくり返る月の兎。
さらに駄目押しのもう一矢、追跡伴う連射が巨大木槌を振るう間を敵に与えず、その動きを牽制する。
「黒羽ナイスなのだ! 流石射的の名人だな!」
見事射抜かれた敵に目を丸くしつつも、その腕前に声をあげるヴァーリャ。
「ひゅー、やるじゃん黒羽。あれ、ひっくり返して家に持って帰んの?」
「あんな物騒な兎、家には置けませんよ」
茶化す様な響きを纏う言葉に、そう黒羽が軽く返せば。
綾華も赤の瞳をどこか楽し気に細め続ける――ふ、冗談だって、って。
「わあ、的中だっ」
まるでさっき遊んだ射的の続きの様で、オズも思わず青の瞳をぱちくりさせるけれど。
屋台の景品のように、ひっくり返しただけでは終わりではない。
えーいっ、と黒羽が射抜いた兎へとオズが振り上げるのは。
ガジェットショータイムで召喚した、うさぎ型の鈴が付いた木槌。
「月のうさぎはもちつきをするんでしょう?」
おそろいだね、と餅をつくように木槌振り下ろせば聞こえる、ちりんと涼やかな鈴の音。
そんなオズの言葉に、ふとヴァーリャは首を捻って。
「うさぎがモチを? よくわからないけど、俺はアンコで食べたいぞ!」
「餅……あんこ、美味しいですよね」
こくりと、ヴァーリャに同意する様にそわり頷く黒羽。
「オズも木槌なの? もちつき。いーな、今度はみんなで餅つきでもするか」
「ふふ、いいねいいね。もちつき、今度しようっ」
綾華の提案に笑みながらも、オズが木槌振るうべく再び敵の只中に飛び込めば。
その姿を青の瞳に映した黒羽が、彼に襲い掛からんと群がる兎を散らす様、再び黒き羽矢を放ち攻撃の助力を。
「っと、呑気に言ってる場合じゃなかった」
そんな皆の言の葉に小さく笑みながらも、綾華は改めて戦場を跳ぶ敵の群れを見遣って。
……そんじゃ、俺もちょっと頑張りマスか。
そう絡繰ル指で戦場に刹那生み出すは――鳥籠。
その狭き鉄の格子から放ち操るは、鉄屑の刃。
妖しき月の光に溶けるように姿を消した月の兎たちが居た場所に、無差別に解き放てば。
『ギャアァ……ッ!』
姿は消えたままでも上がる悲鳴と。
……そこと、そこ。
そう声に出さなくても刺さる鉄屑の刃が明確に示す、動き止めた兎たちの居場所。
そんな刃と第六感で察知した気配を頼りに、ヴァーリャがすかさず見えない相手へと迷いなく振るうのは、刀身に雪がチラチラと舞う氷の魔法の刃。
「ふりまわせば当たるよっ」
……だいじょうぶ、わかるよ、って。
オズも兎がいた場所へと飛び込み、鉄屑の刃を目印に、木槌を豪快に振り回せば。
戦場に響くは、リンと鈴虫の声に似た鈴の音。
月の兎たちもその数をもって、猟兵たちに襲い掛からんと跳ねてくるけれど。
「この浴衣には触らないでください」
威嚇する様に黒猫の毛を逆立てながらも、振るわれた木槌を避けた黒羽が、反撃の足蹴りを返せば。
パッと綾華の掌に咲いたのは、闇夜に重なる黄金の輝き。刹那、舞う様に夏の夜の扇が翻されれば、敵の群れを燃やさんと踊る炎。
そして微かな空気の動きを感じ取り、声を上げるヴァーリャ。
「木槌がくるぞ!」
その声に、兎鈴の木槌をぶん回していたオズは素早く身を引いて。
「ありがとうっ」
するずるっと木槌を引き摺る音が消えた瞬間、後ろに飛んで避ければ。
ドン、っと空ぶった敵の一突きが、地面にぼこりと無意味な衝撃痕だけを刻む。
そして再び兎たちがその姿を現せば――飛び跳ねようとしたその足に枷られるは、鳥籠の手錠。
綾華の操る手錠が飛び跳ねんとする兎を地へと繋ぎ留めれば。
赤の瞳がふと夜空仰ぐ……高低差がある程、彼女の攻撃の威力も増すだろうと。
そんな双眸に映るのは、空高く跳び上がり月光に照る、ヴァーリャの姿。
「綾華、アシスト感謝だ!」
――よそ見してたら、足元を掬われるぞ?
刹那放たれる、煌めき舞うダイアモンドダストの如き冷気纏うかかと落としが、また1体、兎を躯の海に還して。
廻の弓を引く黒羽が、すかさず解き放った矢で敵を射抜けば。
「よーし、シュネーとわたしもキックだ」
オズもシュネーと共に、兎目掛けて強烈なキックをお見舞いする。
戦場に共に立つ皆が纏うのは、それぞれが選び合った浴衣。
……なれない浴衣でのたたかいも負ける気がしないんだ、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)と
あらやだ美味しそ……うん?
だって勝負してお腹空いたデショ……うさぎにく……(ぐぅ)
あ、もふるの?じゃあもふったら教えて
ともあれ動きを鈍らせようか、と握った手の内から【黒電】喚び
影狐に『マヒ攻撃』上乗せし敵へと嗾けるわネ
なぁんか物騒な得物持ってるケド、ソレじゃ殺意が隠しきれてなくてよ
気配読み『第六感』併せ動き『見切り』攻撃躱して
躱しきれない分は『オーラ防御』で凌ぎつ接近するわネ
刻んだ傷狙い『傷口をえぐる』よう「柘榴」を刺し込んだら
しっかり『生命力吸収』させて貰うねぇ
……いうてたぬちゃんだってしっかり狩りしてるじゃないの、と呆れつ笑い
さ、祭は楽しいまま終わらせないとネ
火狸・さつま
コノf03130とー!
うさちゃーん!かわいい!!
ね!ね!可愛い、ねっ?
にこにこ同意求めたら…
ふぇ……(たべ、ちゃう、の…?)
え?え?もふったあと、…あと……(え?)
でも俺、コノの料理だいすき…
だて、美味し、もん……
ごめん、ね?と小首傾げウサちゃん見つめれば
そんな訳で狩りのお時間!
早業先制攻撃【燐火】炎の狐わらわら嗾け
狐が獲物の兎逃したりしない、よ!
続けて2回攻撃<雷火>の雷撃気絶攻撃を広範囲へ
んー、もふもふしたら、情、うつる、から…良い(おみみぺっそりしょんぼり
うん。ゴハン、大事!だから!!
あっ。消えちゃた…そか、骸の海、帰っ…
攻撃見切り躱して
幾重にも展開したオーラ防御で弾き防ぎ
激痛耐性で凌ぐ
ぴょん、ぴょんぴょん、と。
あざといほど可愛らしく月の下を飛び回るのは、兎の群れ……?
「うさちゃーん! かわいい!!」
――ね! ね! 可愛い、ねっ?
火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)はそんな眼前の兎たちに、瞳をキラキラ。
隣にいるコノハ・ライゼ(空々・f03130)にも、にこにこと同意を求めたら――。
「あらやだ美味しそ……うん?」
「ふぇ……」
――たべ、ちゃう、の……?
返ってきた言の葉に、驚いたように一瞬立てた狸のような狐耳を、思わずぺしょり。
そんな視線に、当然というように、紫雲揺蕩う髪をそっと揺らし首を傾けながら。
「だって勝負してお腹空いたデショ……うさぎにく……」
ぐぅ、となるコノハのおなか。
でもそんな美味しそうな兎肉にありつく、その前に。
「あ、もふるの? じゃあもふったら教えて」
白くてふわふわな毛並みの兎さんたちを、ふるもっふ……??
さつまはさらにぱちくりと瞳を瞬かせて。
「え? え? もふったあと、……あと……」
もう一度、え? とコノハを見遣るけれども。
「でも俺、コノの料理だいすき……だて、美味し、もん……」
眼前の兎たちを捌いて美味しくいただく気満々なその様子に、さつまはぽつり呟いてから。
……ごめん、ね?
そうそっと小首傾げ、かわいいウサちゃんたちを見つめれば。
――そんな訳で狩りのお時間!
「狐が獲物の兎逃したりしない、よ!」
兎たちが動くよりも素早く、戦場に生み出しわらわらと嗾けるは、愛らしい仔狐の形を成した狐火たち。
「ともあれ動きを鈍らせようか」
もふるにしろ捌くにしろ焼くにしろ、ぴょんぴょん動かれてはやり辛いから。
握った手の内からコノハが喚ぶのは、黒き稲妻纏いし小さき影の狐。
嗾けられた影狐が兎たちを痺れさせんと、さつまの炎の狐火たちとじゃれ合うかのように戦場を駆け、轟く。
『ギイイィィ!』
「なぁんか物騒な得物持ってるケド、ソレじゃ殺意が隠しきれてなくてよ」
可愛いふりしてえげつない得物を振り回す兎たちが、姿を隠すかわりに。
その凶暴な本性を現すかのような、可愛くない殺意に満ちた奇声を上げれば。
巨大な木槌が振り下ろされる気配を察知し、ひらり月下に遊戯ぶように身を躱した刹那。
刻んだ傷を狙い、振るい差し込んだ刃。
コノハの握る一対のナイフが、その名の通り柘榴の如きいろを飛沫かせて。
ぐっと深く傷を抉った後、一足先に、確りと生命力吸収で味見を。
数だけは多い兎たちも負けじと木槌を振るってくるけれど、幾重にも成した守りの気でそれを弾いては防ぎ、痛みをぐっと堪えながらも。
瞬間、もふもふもこもこな、さつまの狸のような狐尻尾全体に文様が拡がれば。
兎たちを気絶させんと轟く、戦場にはしる雷火の黒き雷。
そんな狩りに勤しむ狐の姿に。
「……いうてたぬちゃんだってしっかり狩りしてるじゃないの」
呆れつつも笑うコノハ。
かわいいウサちゃんたちを、もふもふもしたいのだけど。
さつまは、コノハへとちらり視線を向けて。
「んー、もふもふしたら、情、うつる、から……良い」
そう、おみみぺっそりしょんぼり顔。
かわいいし、もふもふなんだけど、でも。
「うん。ゴハン、大事! だから!!」
ぐっとそう気を取り直して、美味しくいただくべく、狐火でこんがり兎の丸焼きにしようとしたけれど。
「あっ。消えちゃた……そか、骸の海、帰っ……」
食べる前に消えてしまった兎たちを見て瞬いた後、再びお耳をぺたん。
そんなさつまの様子に薄氷の瞳を細めながらも。
微かに遠く聞こえる祭囃子を耳に、コノハは再び敵の群れへと深い赤を帯びたナイフを構える。
――さ、祭は楽しいまま終わらせないとネ、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ディフ・クライン
千夜子(f17474)と
月とうさぎか
確かに可愛らしいけれど
見た目で判断して手加減をするようなことは、あまりないんだよね
普通ヒトは、可愛いものには攻撃しづらいものなのかな?
感情を知らぬが故の平坦・平静
あの血の赤だけは、嫌だけれど
油断も慢心もなく
庇護欲…?よくわからないな
【淪落せし騎士王】を召喚して
……王よ
狩りは貴方も好きだったよね
貴方の剣は、兎の木槌になんか負けないだろう
王が消えぬ為に自分に【オーラ防御】
千夜子が危険ならば【かばう】よ
オレは多少の怪我は修理すればいいから
ああ、千夜子の鈴蘭、綺麗だね
火の粉が曼殊沙華のようだ
千夜子が舞わせた清浄な花と共に
炎に紛れ、騎馬を駆り
王よ、【薙ぎ払】っておくれ
薄荷・千夜子
ディフさん(f05200)と
月と兎、風情があるはずなのに……あの鮮明な赤は……
確かに可愛らしいものは相手がしにくい面もありますが、狩人たるもの惑わされるわけには参りません!
流石に木槌を持つ兎はいませんが、兎は何度も狩っております
ディフさんの王が進む道を作りましょう
【操花術具:神楽鈴蘭】をシャンとならし、UCを使用
鈴蘭の真白の花弁と、炎の呪術を赤の花弁のように【破魔】【オーラ防御】の力を乗せて近づくものを【吹き飛ばし】するように
ディフさんも王も守るかのように術を展開
人形の皆さんは我が身を犠牲にしがちなのです、私の目が黒いうちはそうそうさせませんよ!
さぁ、かの王が進む道に勝利の花道を彩りましょう
静かに月光降り注ぐ下、無邪気に跳ねているように見えるのは、兎の群れ。
ふわふわな毛並みに円らな赤の瞳、ぴょんっと跳ぶその姿は。
「月とうさぎか、確かに可愛らしいけれど」
ディフ・クライン(灰色の雪・f05200)の言うように、確かに愛らしい。
けれども、可愛いとは思えど。
「見た目で判断して手加減をするようなことは、あまりないんだよね。普通ヒトは、可愛いものには攻撃しづらいものなのかな?」
その見目に揺れる心はなく。
夜の如き黒髪を微かに揺らしながらふと首を傾け、ディフは隣にいる薄荷・千夜子(鷹匠・f17474)へと青の瞳を移せば。
「確かに可愛らしいものは相手がしにくい面もありますが、狩人たるもの惑わされるわけには参りません!」
……流石に木槌を持つ兎はいませんが、兎は何度も狩っております、と。
千夜子はディフの言葉に頷き答えつつも、獲物をそれで逃すことなどないと、狩人として兎の群れへと緑色の瞳を向ける。
しかし、眼前で群れているのは、普通の兎ではない。
「月と兎、風情があるはずなのに……あの鮮明な赤は……」
兎たちが握る木槌に飛び散った赤のいろに、ふるりと首を横に振る千夜子。
「あの血の赤だけは、嫌だけれど」
千夜子の零した言の葉に、ディフもそうは思うのだけれども。
それでも紡ぐ声はあくまでも、感情を知らぬが故の平坦で平静なもの。
だからこそ、目の前の敵に対して、油断も慢心もなく。
「庇護欲……? よくわからないな」
もしかしたら遥か昔、逆に向けられたことがあるものなのかもしれないけれども。
庇護欲――それもまた、ディフの知らぬ感情。
『キィィッ!』
刹那、ディフと千夜子に気付いて。
見目とは違った可愛くない奇声を発し二人を狩らんと、木槌を引き摺る兎たち。
けれど、月光の戦場で狩りをするのは兎ではなく。
漆黒の全身鎧纏う、淪落せし騎士王の方。
「……王よ、狩りは貴方も好きだったよね」
貴方の剣は、兎の木槌になんか負けないだろう――喚んだ漆黒の騎馬に跨り戦場という名の狩り場を駆ける王を、兎の群れへとディフが解き放てば。
「ディフさんの王が進む道を作りましょう」
――咲き乱れて、破魔の鈴。
シャン、と千夜子が神楽鈴を鳴らした刹那、音色響かせた鈴が破魔の力宿りし鈴蘭へと、その姿を変えて。
ひらり花弁を舞わせ、王の出陣に花を添える。
だがその真白の花弁は王の進む道を飾ると同時に、獲物を狩る無数の刃にも成り。
千夜子は同時に、ディフも王もどちらも守るように。
破魔と守りを込めた呪術をもって咲かせた、花弁の如き赤の炎で、物騒な木槌ごと兎たちを吹き飛ばす。
そして人のものではない、覗く緋色の双眸が、隙の生じた獲物を捉えて。
ひとおもいに狩るべく、容赦なく剣を閃かせる。
「ああ、千夜子の鈴蘭、綺麗だね。火の粉が曼殊沙華のようだ」
そう真白の鈴蘭と、先程共に見た燃えるような花のいろを眼前の炎と重ねながら。
ディフは王が消えぬ為に守りの気を纏いつつ、そして彼女に危険が及べばすぐに庇えるよう、立ちはだかるように位置を取る。
……オレは多少の怪我は修理すればいいから、と。
けれど、人形の皆が我が身を犠牲にしがちなことを、千夜子はちゃんと知っているからこそ。
「私の目が黒いうちはそうそうさせませんよ!」
かわりに怪我を負わせるなんてこと、決してさせないし。
まだ狩りを終えていない王を消滅させるわけにはいかないから。
「さぁ、かの王が進む道に勝利の花道を彩りましょう」
戦場に再び咲き誇らせるは、白と赤の花。
そんな千夜子が舞わせた清浄な花と共に、炎に紛れ、騎馬を駆って。
「王よ、薙ぎ払っておくれ」
そう紡いだディフの言の葉と舞う花弁に、応えるように。
騎士王が振るう薙ぐ刃が兎の群れに牙を剥き、次々と敵を狩っては、躯の海へと還していく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ティル・レーヴェ
【花灯籠】
愛らしき見目とは言え
携えた槌に付く赤は見逃せぬ
後ろに聞こえる祭囃子を悲鳴で染めぬ為
其方らには還って頂こうぞ
相手は妾達猟兵に気づいて居らぬ様子
初手は奇襲を狙う
彼女の人狼故の変化には
最初こそ驚くものの
返る言葉やその内側は己の知る確かな友
なればこそ──
見えぬ敵には耳を澄まし
木槌引き摺る音を頼りに
攻撃からリグ殿を守ろうと
抱く気持ちは確かに本物
しかし庇護の意識に反応されるは策のうち
己を囮に祭が聞こえぬ更に奥へと
力無き人々に決して害なきよう
攻に転じる時は
破魔の力乗せ素早く2回攻撃を狙う
必要に応じ空中戦も駆使
リグ殿が狙われれば
意識的に足下へ羽根を飛ばし花の陣を
大事な友を傷付けさせるわけにはゆかぬ!
リグ・アシュリーズ
【花灯籠】
本物の月じゃなくてよかったと、心の中で。
きっと歯止めが効かなくなるもの、ね。
敵を待ち構え、黒剣での接近戦。
先手狙いのティルちゃんに、わかったわと頷き。
目を瞑り【聞き耳】を立て、
葉のすれる音、木槌を引きずる音から位置を把握。
間合いに入った瞬間剣を振りぬき、敵の体勢を大きく崩す。
びっくりした?
今の私、些細な音でも聞こえるの。
姿を自分で見れずとも、聴覚が鋭くなったのには気づいてて。
「変化」が僅かですんでるのは、鈴と花の陣のおかげかしら。
鋭く砕いた石を宙に舞わせて剣で弾き。『砂礫の雨』。
庇うように立ち、半ば咆哮じみた声を月夜に轟かせる。
大切なお友だちがそばにいるもの。
絶対、負けないんだから!
円を描き地上へと光を降らせているのは、今宵の空に浮かぶはずのない満月。
そして妖艶な赤き花と月の魔力に導かれてか、神社の最奥に在ったのは兎の様なUDCの群れ。
けれど、一見可愛らしく見える兎たちだが。
ティル・レーヴェ(福音の蕾・f07995)の紫の瞳が捉えたいろは、飛び散った赤。
その姿こそ愛らしき見目とは言え、携えた槌に付く赤は見逃せない。
「後ろに聞こえる祭囃子を悲鳴で染めぬ為、其方らには還って頂こうぞ」
幸い、敵の群れは猟兵達の接近には気付いていない。
初手は奇襲を狙う――そう凛と紡いだティルに、わかったわ、と。
共に敵を待ち構えていたリグ・アシュリーズ(風舞う道行き・f10093)は、こくりと頷きつつも。
心の中で思う――本物の月じゃなくてよかった、と。
(「きっと歯止めが効かなくなるもの、ね」)
けれど、人狼故の己の変化に、少し驚いた様子のティルへとふっと笑んで。
「びっくりした? 今の私、些細な音でも聞こえるの」
亜麻色の瞳をふっと閉じ、意識を集中させ、聞き耳を立てるリグ。
葉のすれる音、木槌を引きずる音――姿を自分で見れずとも、聴覚が鋭くなったことには当に気づいている。
そんな友の変化に、最初こそ驚きはしたが。
返る言葉やその内側は、ティルの知る確かな友のもの。
なればこそ、と――ティルは、いち早く敵の位置を察知し飛び出したリグを守るべく動く。
素早く敵の間合いへと入った刹那、振り抜かれるはくろがねの剣。
そんな奇襲の一閃で、大きく体勢を崩す月の兎。
リグはさらに接近戦に持ち込み、無骨な鉄塊の如き黒剣を振り回すかように重い斬撃を叩きつけ、敵の群れへと斬り込んでいく。
月の魔力を浴びて姿を消した敵。けれど、その気配や音は消して消せないから。
ティルも耳を澄まし、木槌引き摺る音を頼りに。
敵の居場所を突き止めれば、緑髪に白き鈴蘭を揺らし、破魔の力乗せた衝撃を重ねて解き放つ。
けれども、ティルの心に宿るは、愛らしい見目の兎への庇護の意識。
そしてそれにつけこむように、月の兎が反応そ示すけれど――これも、策のうち。
「ほれ、こっちじゃ」
力無き人々に決して害なきよう……そうバサリと誘う様に翼を羽ばたかせ、己を囮に祭囃子が聞こえぬ更に奥へと敵を導いて。
『キイイィィー!』
「大事な友を傷付けさせるわけにはゆかぬ!」
リグへと巨大な木槌が振るわれる気配を察知し、意識的に足下へと羽根を飛ばせば。
友を守るため戦場に刹那咲き誇り巡らされるは、花の陣。
瞬間、宙に舞わせた鋭く砕いた石を弾く、鉄塊の如き黒剣。
『ギャアッ!』
――目も開けられなくしてあげる!
その声と同時に敵陣へと降り注ぐは、砂礫の雨。
それからすかさずティルを庇う様に敵前へと立ちはだかり、半ば咆哮じみた声を、妖しく円描く偽り満月の夜に轟かせる。
「大切なお友だちがそばにいるもの。絶対、負けないんだから!」
そして黒剣を敵へと叩きつけながらも、己を守るよう舞う花弁と響く涼やかな音色を耳に、リグは思うのだった。
――「変化」が僅かですんでるのは、鈴と花の陣のおかげかしら、って。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
クーナ・セラフィン
ふうん、祭りに誘われ兎が来たんだ。
曼殊沙華でも食べてころりとなってくれれば楽だけどそうもいかないよね。
このお祭りに血の華を咲かせる訳にはいかないし、さっさと月じゃなく骸の海へとお引き取り願おう。
数も多いし一匹ずつ確実に仕留める。
数の暴力も怖いし、囲まれないよう注意しつつ跳ねたりして狙い絞らせないように。
透明化は厄介だけどそこにいる事実は変えられないし、UC発動して雪混じりの花吹雪で敵の位置を探る。
見つけたら容赦なく突撃槍でガツンと一撃喰らわせよう。
可愛いとは言うけど猫的には兎って得物だし。
もっとも、こわーい話もあるから兎一匹狩るにも全力を尽くすんだけどもね。
首刎ね兎とか。
※アドリブ絡み等お任せ
早乙女・翼
♪ウサギ、ウサギ…なに見てハネる――と。
首を刎ねるのだけは勘弁して欲しいさねぇ。
あのでっけーハンマーからのフルスイング喰らったらマジで頭すっ飛びそうじゃねぇ?
見た目は可愛いけど血塗れ木槌は可愛くない。そう思うと油断禁物さよね。
ウサギたちの赤い瞳にサーベル向けて。放つは羽翼の結界。
この社に咲き誇る彼岸花に引き寄せられたお前たちを葬るには、この花こそきっと相応しい――俺としても。
赤い羽根と花弁にまみれたウサギ目掛け、魔剣喚びだし叩き斬る。
月に見えるウサギの形は、本当は月の海って言うらしいけど。
海は海でも来たのはその海じゃないだろう?
お前たちが帰るのは骸の海。
帰って餅でもついてような。
月の光が降る空の下、ぴょんっと跳ねる兎たち。
ただ無邪気に飛び跳ねているだけであれば、可愛げもあるのだけれど。
♪ ウサギ、ウサギ……なに見てハネる――と。
早乙女・翼(彼岸の柘榴・f15830)はそう口遊みながらも、そっと首を竦める。
「首を刎ねるのだけは勘弁して欲しいさねぇ。あのでっけーハンマーからのフルスイング喰らったらマジで頭すっ飛びそうじゃねぇ?」
ハネるはハネるでも、巨大な木槌をぶん回されて首を刎ねられては堪らない。
「ふうん、祭りに誘われ兎が来たんだ」
クーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)も、じっと藍色の瞳で兎の群れを見遣りつつ。
兎たちが誘われたとしてもおかしくない、賑やかで楽しい縁日や祭囃子を思い返した後。
「曼殊沙華でも食べてころりとなってくれれば楽だけどそうもいかないよね」
思い浮かべるのは、毒を持つという、庭園に咲いていた妖しくも美しい赤き華。
けれど、さすがにそれを口にはしてくれないだろうし。
「このお祭りに血の華を咲かせる訳にはいかないし、さっさと月じゃなく骸の海へとお引き取り願おう」
ふわり揺れる羽根付き帽子を被りなおすと、白雪と白百合の銀槍をぐっと握りしめれば。
「見た目は可愛いけど血塗れ木槌は可愛くない。そう思うと油断禁物さよね」
可愛い見目には惑わされぬよう、翼もUDCの群れを見据えて。
ウサギの赤い瞳へと向けるは、十字架の如き細身のサーベル。
――死天使の羽根と彼岸花、死に逝く者に捧げよう。
刹那、戦場に踊る彩りは、先程見たばかりの赤のいろ。
燃ゆるような曼珠沙華の花弁と深紅の鳥の羽が、真白な兎をも赤に染め変えんと、数多の刃と成って。
「この社に咲き誇る彼岸花に引き寄せられたお前たちを葬るには、この花こそきっと相応しい――俺としても」
空翔けるように黒衣の裾をバサリと靡かせ、飛ぶように地を蹴れば。
その手に導かれ握られた魔剣が、赤に塗れた敵を叩き斬るべく振り下ろされる。
――こんな趣向はどうだい?
そうクーナが紡ぐやいなや、赤の彩りに加わり舞う、雪混じりの花吹雪。
軽さと貫通力を備えた突撃槍から、白雪と白百合咲く白銀の彩りが生み出されて。
数も多いし一匹ずつ確実に仕留める、と。
囲まれぬよう、兎に負けじとぴょんっと跳ねたりして狙い絞らせぬよう立ち回りながら。
「透明化は厄介だけどそこにいる事実は変えられないし」
姿見えぬ敵にも慌てることなく、雪混じりの花吹雪で敵の位置を暴けば。
そこだ、と握る突撃槍からガツンと放たれるは、騎士の誇りを乗せた強烈な一撃!
『ギャアアッ』
「可愛いとは言うけど猫的には兎って獲物だし」
可愛いというよりも、猫であるクーナにとっては狩猟本能の方が擽られる……のかもしれない。
いや、それだけではなく。
「もっとも、こわーい話もあるから兎一匹狩るにも全力を尽くすんだけどもね」
――首刎ね兎とか、と。
そんな呟きと共に、その鋭い刃に狩られ堪らず声を上げた獲物を確実に仕留めんと、もう一撃見舞われる槍の鋭撃。
戦場となっている神社の最奥を妖しく照らすのは、今宵浮かぶはずのない満月。
翼はふと一瞬だけ天を仰ぎ、赤の双眸にも、妖しく円描く月を浮かべてから。
「月に見えるウサギの形は、本当は月の海って言うらしいけど。海は海でも来たのはその海じゃないだろう?」
――お前たちが帰るのは骸の海。
そう、赤と白の色彩が乱舞する中。
凍えるように咲いた白銀に動き封じられている敵へと、羽の様に軽く感じる魔剣の刃で、また一体、兎を在るべき場所へと還しながら。
曼珠沙華咲かせた柘榴紅の髪をそっと秋風に揺らしつつ、同じ色の瞳を細める。
帰って餅でもついてような――って。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
出水宮・カガリ
ステラ(f04503)と
姿かたちは幾分か愛らしく…
とは言え、あちらはこちらを狙うつもりの様子
お陰でキリが無いなぁ、これは
(【籠絡の鉄柵】で周囲を囲って透明化を警戒しつつ、【念動力】で【鉄門扉の盾】や【命の篝火】を飛ばして応戦)
…敢えて、隙を見せて誘い込むか
ある程度倒したら鉄柵を解いて、【来援衛星】を
見た目には防御を解除したように見えるだろう
そこを狙ってきた敵の攻撃を、盾で防いで、更に流星として返そう
あとはステラの加勢と、衛星の援護で蹴散らしていくぞ
今夜は、月より煌めく流星が降るようだからな
ステラ・アルゲン
カガリ(f04556)と
兎は可愛いと思うけれど持っている物が物騒だな
しかし月か。偽りの月があるというなら本物を見せに行こうか、ルナ
本体の【流星剣】と【月光槍】のルナを手に行く
闇を照らし、魔を祓う月光にて偽りの月を退けよう
【破魔】の【祈り】を宿した光【属性攻撃】で透明化を暴いて封じながら敵を倒そうか
敵が多いな、カガリそっちはどうだ?
ある程度敵を倒した所で油断をしているようこちらも【演技】
カガリが敵の攻撃を防いだなら、その隙を狙う背後や死角からの攻撃を対応しようか
【高速詠唱】で剣に魔力を【力溜め】し【流星撃】を与える
門の元に行きたいなら、まずは流星を落としてからにしておけよ
猟兵達の手により、その数を徐々に減らしているとはいえ。
偽りの満月の下、数多飛んでは跳ねている兎の群れ。
その姿を見れば、やはり他の皆と同じように。
「兎は可愛いと思うけれど持っている物が物騒だな」
ステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)も可愛いと一瞬思えど、握る獲物に飛び散った赤は見逃さない。
そんな普通の愛らしい兎とは決して違うUDCの群れから、ふと青き星の如き瞳で夜空を仰いで。
妖し気に光降らせる満月をその双眸に映し、ステラは紡ぐ。
「しかし月か。偽りの月があるというなら本物を見せに行こうか、ルナ」
その手に握る金の長槍は、今宵浮かぶはずのない胡散臭い満月のものとは違う、本物の月の力宿りし刃。
月光に煌めくそのいろに秘められしは、聖なる祈りと闇を祓う雷の力。
ステラ自身である青き流星の剣だけでなく、月光の槍のルナも共に、敵を狩らんと戦場に閃く。
出水宮・カガリ(荒城の城門・f04556)も籠絡の鉄柵で周囲を囲い、月光に溶ける様に姿を消す兎たちに警戒しつつも。
「姿かたちは幾分か愛らしく……」
じっとふわふわ真っ白な兎たちを見遣るけれども。
『キイイィィ……ッ!』
「とは言え、あちらはこちらを狙うつもりの様子」
……お陰でキリが無いなぁ、これは。
可愛い見目に不似合いな殺気を滾らせながら、可愛いとは言い難い奇声を上げる兎たちに、ふっとひとつ息をつけば。
振り上げられる木槌に応戦し、戦場へとカガリが解き放ち飛ばすのは、本体である鉄門扉の盾と抜いた刹那炎宿る長剣。
城門扉を加工した盾とそれを照らすかのような篝火が飛ぶ中で。
輝きを放つは、ステラが青き流星の剣と月光の槍に宿した、破魔の祈りの光。
その光の属性纏う一撃が、姿を晦ました兎たちの居場所を暴き封じつつも敵を斬り倒していく。
そんな炎や光で兎の数を着々と減らしていけば。
(「……敢えて、隙を見せて誘い込むか」)
カガリはそう、まだ数体眼前で跳ねる兎へと目を向けながらも思案して。
ふとステラの青星の瞳と紫の瞳を合わせ、小さく頷く。
それからふとステラは、カガリに声をかける。
「敵が多いな、カガリそっちはどうだ?」
「ああ、だが此方は粗方片付いたか」
こくりとそう頷いたカガリは、そう言うやいなや、囲んでいた鉄柵をふっと解く。
その様は一見、数が減った敵に油断したように見えるけれども……これは勿論、兎たちを誘い込むための策。
彼に言葉を振ったステラの言動も、油断しているように見せかける演技。
そんなふたりが張った罠にまんまと引っかかり、巨大な木槌を振るう月の兎だけれど。
――汝に脅威を退けし流星を。綺羅星の光は此処に在り。
襲い来る衝撃を盾で確りと防ぎながら、小さな流星たちを戦場に喚ぶカガリ。
そして更に、叩きつけられた衝撃を流星として跳ね返し、お返しを。
ステラは巨大木槌を食い止めた彼の隙を狙い、背後や死角からの攻撃の対応にあたって。
そんな美しく鋭い剣や槍で敵を斬っては刺していく彼女を見つめる紫の瞳を、カガリは敵を蹴散らしつつもふっと細める。
――今夜は、月より煌めく流星が降るようだからな、と。
「門の元に行きたいなら、まずは流星を落としてからにしておけよ」
刹那、高速詠唱で青き刃に魔力を溜め、敵へと叩きつけられるは、重い隕石衝突の如き流星撃。
――墜ちろ!
カガリの思った通り、偽物の月を打ち消すほどに耀く流星の一撃が、敵目掛け容赦なく降り注ぐ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
蘭・七結
【比華】
よこしまな気配の正体
愛らしいウサギさんだったのね
月に住まうと伝えられる生き物
月から見下ろすこの世は、美しいのかしら
ナユは、しりたいわ
そうね、あねさま
愛らしいお顔をしているけれど
イタズラものには、お仕置きが必要だわ
あなたの手によって〝あか〟に染められてゆく
生命を掠め取られるだなんて、羨ましいわ
あねさま、とってもたのしそう
紅を纏うあなたは、誰よりもうつくしいわ
〝七能の結目〟
うつくしいあなたと、茨を模倣して
あかい、あかい口付け
散らされてゆくものを、じいと眺める
嗚呼、あねさま――、
月の世界。どんな景色を見られるのかしら
たとえその場所が極楽の場でも、そうでなくても
ナユも、あねさまと共にしたいわ
蘭・八重
【比華】
愛おしい妹なゆちゃん
あらまぁ、兎さんなんて可愛らしいお姿事
月に住む子って本当かしら?
でもいけないわぁ
あの大きなモノで紅い花を散らすなんていけない子ね
悪戯な子にはお仕置きが必要ね
ねぇ、なゆちゃん
【紅薔薇荊棘】で兎を絡め攻撃
あらあら、血に染まる赤い兎さん。もっと可愛らしくなったわね
でも世界で一番、赤く染まって可愛く美しいのはなゆちゃんだけ
だからごめんなさい
動かなくなった子、一匹ずつに【紅薔薇のキス】を与え
月へお帰りなさい。
あぁ、なゆちゃんと月へ行くのも楽しそうね
えぇ、何処でもどんな場所でもずっと一緒よ
赤き妖艶な華と妖しく円を描く満月の魔力に導かれ、密かに蠢く影。
それは放っておけば、人に害を及ぼす凶暴な存在だけど。
「よこしまな気配の正体。愛らしいウサギさんだったのね」
月に住まうと伝えられる生き物、と蘭・七結(戀一華・f00421)が月の兎の群れを見遣れば。
「あらまぁ、兎さんなんて可愛らしいお姿だ事。月に住む子って本当かしら?」
蘭・八重(黒キ薔薇の乙女・f02896)は愛おしい妹の言の葉に、薄紅の瞳を細め言って。
七結はふと光降らす月を見上げ、思いを紡ぐ。
「月から見下ろすこの世は、美しいのかしら」
――ナユは、しりたいわ、って。
そんな妹に、ふわりいつもの如く穏やかな笑みを向けつつも、どこか八重のその微笑みは妖艶で。
華咲くように飛び散り染まった兎たちの得物のいろへと、ふっと視線を向ける。
「でもいけないわぁ。あの大きなモノで紅い花を散らすなんていけない子ね」
――悪戯な子にはお仕置きが必要ね。
ねぇ、なゆちゃん。そう再び妹の姿を双眸に映せば。
「そうね、あねさま。愛らしいお顔をしているけれど。イタズラものには、お仕置きが必要だわ」
そっと髪に咲くあかい牡丹一花を揺らし、頷く七結。
刹那、艶やかな華の輪郭に引かれるは、戦化粧のくれないのいろ。
『ギャアァァ……!』
けれど真っ赤に染まったのは、そのくれないに絡め取られた兎たちの方。
「あらあら、血に染まる赤い兎さん。もっと可愛らしくなったわね」
あかの華咲くように染められていく、真白であった敵の身体。
八重によって染められたそのいろを見つめるのは、七結の紫色の眼差し。
「あなたの手によって〝あか〟に染められてゆく。生命を掠め取られるだなんて、羨ましいわ」
そして艶やかな微笑みの華絶やさぬ姉に、その瞳を細める。
……あねさま、とってもたのしそう、って。
「紅を纏うあなたは、誰よりもうつくしいわ」
――からめ手繰って、結びつけて。
うつくしいあなたと、茨を模倣して……七結が戦場へと成すのは『七能の結目』。
棘を持つ美しくも鋭い薔薇の茨の如き、有刺鉄線の鎖。
そんな茨の棘でさらに赤を飛沫かせる敵へと、八重は目を向けるけれども。
「でも世界で一番、赤く染まって可愛く美しいのはなゆちゃんだけ。だからごめんなさい」
――ふふっ、可愛らしい貴方に幸福の証を。最後のお味はどうかしら?
そう茨に絡め取られ動けなくなった子、一匹ずつに。
微笑みを向け、薔薇色の毒や紅薔薇のキスを与えていけば。
嗚呼、あねさま――赤に塗れ散らされてゆくものを、じいと七結は眺める。
その、あかい、あかい口付けを。
月へお帰りなさい、と……八重は降り注ぐ淡い光に蕩けるように消滅する兎へ紡いだ後。
向ける薄紅に、愛おしい妹の姿をもう一度映し微笑む。
「あぁ、なゆちゃんと月へ行くのも楽しそうね」
「月の世界。どんな景色を見られるのかしら」
姉の言の葉に、七結はそっと小さく首を傾けながらも。
月下の戦場に踊る、夕日のように煌く紅のいろに、美しく笑み咲かせて。
「たとえその場所が極楽の場でも、そうでなくても。ナユも、あねさまと共にしたいわ」
そんな愛しい妹の想いに、八重の艶やかな赤の唇も応え紡ぐ。
――えぇ、何処でもどんな場所でもずっと一緒よ、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
日隠・オク
サクラコさん(f09974)と
可愛らしい兎がたくさん…ですが、その武器は危険、です…。
そ、その耳や手足が可愛いのはわかります…わかりますが…。
さ、さくらこさん、頑張りましょう、ファイトです…!
敵です、オブリビオンです…!
ナイフを構え
シーブズ・ギャンビットで攻撃します
相手もUCを使ってきたら敵の物音に気を付けて
ずるずるひきずる音やサクラコさんのハクナキが当たった音などあればすかさずに音のあたりを攻撃にいく
耳を澄まします
攻撃にいってもとどまらずサクラコさんの元に戻る
なるべくたくさんの、オブリビオンを、倒します!
油断せず!
お祭りの雰囲気は、好きです
はい、終わったらまた…!
鏡彌・サクラコ
【オクちゃんf10977と】
うさかわいい!
なのでいすが
これはサクラコ達を欺くための巧妙な罠
敵の策略に簡単に乗るようなサクラコではないのでいす!
う、うさかわいい…
オクちゃんに言われて気を取り直してがんばるでいす
使用UCは錬成カミヤドリ
オクちゃんとサクラコの周りに配置して守りとしますねい
ハクナキを操りうさに攻撃するでいす
【新月】
はっ!?
なんかうさがうさだけになりましたねい
武器もなくなったし、降参の構えなのでは?
いえ、これも巧妙な罠ですねい
ふふふ、一度ならず二度までも!
オクちゃんがいなければ危ないところでした!
うーさぎうさぎ何見て跳ねる
ぽーんとやっつけたら
お祭りの続きに行きましょうか?
真っ白ふわふわな毛並みに、赤い円らな瞳。
ぴょんっと群れて跳ねるその姿。
――うさかわいい!
鏡彌・サクラコ(鏡界に咲く花・f09974)は、眼前でぴょんぴょん跳ぶ兎の群れに、思わずそう口にしてしまうけれど。
いや確かに、兎さんたちのその見目だけは可愛い。
「……なのでいすが、これはサクラコ達を欺くための巧妙な罠。敵の策略に簡単に乗るようなサクラコではないのでいす!」
そんなあざとい可愛さが罠だということは、お見通し! なのだけれど。
「う、うさかわいい……」
やっぱり、可愛いものは可愛い。仕方ない。
そしてサクラコの隣に並ぶ、日隠・オク(カラカラと音が鳴る・f10977)も。
「可愛らしい兎がたくさん……ですが、その武器は危険、です……そ、その耳や手足が可愛いのはわかります……わかりますが……」
ぴくぴく動く長い耳に、小さくてもふもふな真っ白の手足。
かわいい、と、オクも緑色の瞳でじーっと兎さんたちの群れを見つめてしまうけれど。
でも、握っているその武器に物騒な赤の色が飛び散っていることにはちゃんと気付いているから。
「さ、さくらこさん、頑張りましょう、ファイトです……!」
敵です、オブリビオンです……! と。
すかさず、シンプルな諸刃の短剣を構えるオク。
そして素早く地を蹴り、兎たちが目に負えぬほどの速さで斬りつければ。
オクの声で気を取り直したサクラコも、がんばるでいす、と。
戦場にずらり成すのは、数多の銅鏡。
それらを確り、自らとそしてオクの周囲に配置し、守りを固めて。
ゆらり白いおかっぱの髪を揺らし、敵前へと踊り出た白名鬼が、サクラコの指示通り兎へと衝撃を見舞う。
だが、その時だった。
「……!」
すうっと姿を消して見えなくなる、月の兎。
「はっ!? なんかうさがうさだけになりましたねい。武器もなくなったし、降参の構えなのでは?」
サクラコは漆黒の長い髪を揺らして大きく首を傾げるも。
オクは慎重に敵の居場所を探るべく、物音に聞き耳を立てて。
聞こえるのは、ずるずるっと敵が得物を引き摺る音と白名鬼が放つ衝撃が当たった音。
『ギャアアアァッ!』
さらに響く、UDCの叫び声。
そして姿は消せても、そんな沢山の音を隠ししれない兎たちの只中へと、すかさずオクは飛び込んで。
素早いナイフの刃で兎を斬りつけ消滅させてから、囲まれぬようその場にとどまらず、すぐさまサクラコの元へ戻る。
そんな透明化した相手に一瞬、惑わされたりもしたサクラコだが。
「いえ、これも巧妙な罠ですねい。ふふふ、一度ならず二度までも! オクちゃんがいなければ危ないところでした!」
「なるべくたくさんの、オブリビオンを、倒します!」
ふたり連携し合い、残りの兎の殲滅を目指す。
沢山いた兎たちも猟兵たちに倒されて、その数もあともう少しだから。
少しでも多くの敵を倒して、早く憂いを断ちたい。
――油断せず!
そう呟きナイフを閃かせたオクを、振るわれた敵の木槌から成した銅鏡で確りと守りながら。
「うーさぎうさぎ何見て跳ねる。ぽーんとやっつけたら、お祭りの続きに行きましょうか?」
サクラコがそう声を掛ければ、お祭りの雰囲気は、好きです――と。
そうそっと笑むオクの返事は勿論。
「はい、終わったらまた……!」
また一緒に、祭りを楽しむ約束を。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
野宮・縁
れい(f01192)と
アドリブ可
やっとすがたをあらわしおったな!
ぐぬぬ、かわいいすがたにだまされぬぞ!
わるいことするうさぎはうさぎなべにしてやろう!
あ、おいしそうじゃなたのしみ
もちろんまじじゃ!
かわいいすがたもおいしそうだとおもえば気にもならず
UCの蒼い炎をまとい
がつんといっぱつ、なぎなたをおみまいするぞ
大きなきづちと力くらべといこうか!
そばにいるとやけどもするぞ、丸やきにしてくれよう!
やいてなべに入れるのもうまそうじゃな…
れい!うしろはまかせたぞー!
もしみえなくなってもれいの花びらがあれば安心じゃな!たのもしいのう
おわったらまつりさいかい!
れい!まだたべてないやつあるからいくぞ!
葉月・零
縁さん(f06518)と
うさぎの姿……たしかになんか油断しちゃいそうだね
まって、縁さん食べるの?え?マジでいってる?
透明になるのはちょっと困るね
透明でも花びらはくっつくだろうから、位置把握できないかなぁと
ついでに花びらに呪詛をのせて飛ばしてみたら
少しずつでもうさぎさん達の体力を減らしていきたいところ
夜空に白い花びらは流石に目立つと思うんだよね
縁さん、そこにウサギさんいるよ、気をつけてー
おっけー、任された
真後ろからガツンとやられないように、縁さんと背中合わせに
マジだ、この人ほんとにウサギ食べる気だ……そう言われると美味しいのかなぁとか思うけど
ウサギ退治終わったら、もっかいお祭り行こっか
庭園を染め上げ妖艶に咲いていた赤の華に、妖しく夜空に輝き円を描く偽りの満月。
賑やかな祭囃子も微かにしか聞こえぬ神社の最奥に、その魔力に導かれてか顕現した存在。
それは、兎の姿をしたUDC。その数は既に残り僅かとなってはいるけれど。
「やっとすがたをあらわしおったな! ぐぬぬ、かわいいすがたにだまされぬぞ!」
「うさぎの姿……たしかになんか油断しちゃいそうだね」
ぴょこりと跳ねるその見目の愛らしさに負けぬよう、大きく首を振る野宮・縁(永久に七つと数えよう・f06518)に。
葉月・零(Rien・f01192)もコクリと頷くけれど。
ぐっと愛用の薙刀を握りしめ、気合い十分に縁は言い放つ。
「わるいことするうさぎはうさぎなべにしてやろう! あ、おいしそうじゃなたのしみ」
「まって、縁さん食べるの? え? マジでいってる?」
縁が食いしん坊なことは良く知っている。知っているのだけれど。
眼前の兎と縁を交互に見つめ、ぱちくりと紫の瞳を思わず瞬かせる零に。
当然というように、縁は大きくうんうんと縦に首を振り颯爽と言い放つ。
「もちろんまじじゃ!」
そんな兎を美味しくいただくかどうかはともかく。
「透明になるのはちょっと困るね」
うーんと、月光に溶けるように姿を消さんとする兎へと視線を映し、零はふと首を傾けるけれど。
戦場にひらりと舞わせるのは、数多の花弁。
「透明でも花びらはくっつくだろうから、位置把握できないかなぁと」
その狙い通り、何もないはずの場所に花弁が溜まって。
呪詛をのせてはらり飛ばしたそんな小さな得物が、くっついた兎の体力をじわり削っていく。
そんな花弁舞う中、戦場に灯るのは蒼い炎。
兎の可愛らしいその姿も、美味しそうだと思えば気にもならないから。
がつんと一発お見舞いするべく、揺らめく蒼の炎纏い、大きく薙刀をぶん回す縁。
「大きなきづちと力くらべといこうか! そばにいるとやけどもするぞ、丸やきにしてくれよう!」
やいてなべに入れるのもうまそうじゃな……。
何気にそう続いた言葉に。
「マジだ、この人ほんとにウサギ食べる気だ……そう言われると美味しいのかなぁとか思うけど」
本気で兎を食べようとしている縁に驚愕しつつも、改めて零も、じーっと兎さんを見つめてみるけれど。
『キイイィィィ!』
「本物のウサギならともかく……ちょっとUDCは食べたくないかも」
可愛くない奇声を上げながら凶悪な木槌を振るう敵に、肩をそっと竦めつつも。
「れい! うしろはまかせたぞー!」
「おっけー、任された」
残りの敵も、数えるほど。けれど油断せず、真後ろからガツンとやられないようにと、零は縁と背中合わせに位置取って。
はらはらと零が舞わせる花弁を目印に、再び縁は薙刀を振るう。
「みえなくなってもれいの花びらがあれば安心じゃな! たのもしいのう」
「夜空に白い花びらは流石に目立つと思うんだよね」
縁が豪快に刃を薙ぎ、兎を月ではなく躯の海へと返すたびに、ふわりと白き花弁が天高く舞って。
これで全て仕留めたかと、そう思った刹那……不自然に動く花弁のかたまり。
「縁さん、そこにウサギさんいるよ、気をつけてー」
ウサギ退治終わったら、もっかいお祭り行こっか――そう続いた零の言葉に。
縁は狐耳をぴょこり、笑んで頷きながらも。
「うむ、そこじゃな!」
『ギャアァァッ!』
狙い澄まし放たれた薙刀の一振りが最後の兎を捉え、在るべき場所へと還したのだった。
そして――兎こそ、消滅してしまって食べられなかったけれど。
敵を全て倒したから……お祭り再開!
「れい! まだたべてないやつあるからいくぞ!」
そうまだ味わっていない美味しい物への逸る心のまま、急かす縁に零も頷いて。
静かになった神社の最奥から再び、賑やかな祭囃子の雑踏へ。
大成功
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