エンパイアウォー㊴~Just The 2 Of Us
●島原にて
魔空安土城。その天守階に座する一人の男。彼こそがオブリビオン・フォーミュラ「織田信長」だ。
「フェン……」
ひっそりと静まった中に悲しそうな声が響く。一人というのは正確ではなかった。
秘術「魔軍転生」で憑装した魔軍将の一人「豊臣秀吉」が信長に付いていた。
「サルの言う通りよ。儂の軍勢は猟兵どもにことごとく破られ、魔空安土城もいまや浮かぶのもかなわぬ。四面楚歌とはこのことか」
「フェン……フェン!」
秀吉の言葉に信長は微笑んで立ち上がる。
「貴様の世辞は相も変わらず巧みよ。ああ、桶狭間、金ヶ崎、伊勢長島……儂らはいつだって窮地に飛び込み、自ら突き破ってきた。此度も同じように突き破ろう」
信長が床を踏み鳴らし、中央へと進むと、憑装した秀吉が蜃気楼のように背後に湧きたつ。
「奴らを打ち破るのみ。窮地を凌ぎ、再び空に城を建ててくれようぞ!」
「フェンフェン!」
背後の声が明るくなると、階下で剣戟の音が鳴り始めた。幕府軍の総攻撃が始まったのだ。
●決戦、第六天魔王
「皆さま、お集まりくださりありがとうございます。魔空安土城が地上に引きずり降ろされ、突入が可能になりました。さっそく幕府の兵に続いて攻撃を開始しましょう」
スペースノイドのシャーマンであるデナーリスが、作戦の概要を説明する。
「魔空安土城は首塚の呪詛によって空に浮かべなくなりました。信長を倒すは今と、10万を超える幕府軍が突入し始めています」
城門から入り口にかけて、幕府軍と信長の本体が交戦している。幕府軍は猟兵の援護により十全な状態なので優勢が見込まれる。
「信長軍の本隊は幕府軍の皆さんに任せましょう。皆さんは天守に直行して織田信長を討ってください」
言うは易く行うは難し。相手はオブリビオン・フォーミュラだ。
「織田信長は配下の武将、豊臣秀吉を憑装しています。その能力は極めて高く、攻撃が通じない事もあるでしょう。しかし、皆さんそれぞれが得意とする戦い方を行えば必ず倒せると私は信じています!」
デナーリスは力強く励ましたのち、深々と頭を下げる。
「来るべき未来を守り、世界に生きる人々に取り戻せるかは皆さん次第です。どうかよろしくお願いいたします。」
そう言って送り出すのだった。
神田愛里
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
いらっしゃいませ。初めましての方もそうでない方もこんにちは、神田愛里と申します。
今回はオブリビオン・フォーミュラ「織田信長」との決戦となります。信長は『豊臣秀吉』の力を「憑装」した状態です。
第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
その他詳細はオープニングにて確認をお願い致します。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております!
第1章 ボス戦
『第六天魔王『織田信長』秀吉装』
|
POW : 黒槍殲撃
【秀吉を融合させた鋼鎧から無数の黒槍】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 黒粘剣戟術
【秀吉の黒粘液で全身から刀まで全てを覆い】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ : シャドウクローニング
レベル×5体の、小型の戦闘用【豊臣秀吉(フェンフェンだけで意思疎通可)】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
イラスト:UMEn人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
紫谷・康行
言葉は力になる
言葉は力を与える
信じたことを続ければ
大言も本物になる
それはこちらとて変わらない
嘘も信じて続ければ
本当になる
ただの意地だ
命懸けのね
城を進むときに壁におくに向かう小さな風を起こす言霊を仕込みつつ奥へ向かう
信長が秀吉を増やしたときには相手を風の通り道に並べるように部屋の入口に逃げ、ギリギリで扉横に飛ぶ
飛んだ瞬間に仕込んでおいた風とともに【イーゴーの見えざる刃】を使い全力で奥にいる信長に向かって風を吹かせ風の威力を増幅させ
小さな風と強い風の干渉でできた刃で風の通り道に並んだ秀吉達を倒すとともに大きな風の刃で信長を攻撃する
「この城は風通しがいい
城主に似たのかもね」
ととぼけた顔で言う
城下からの銃撃音と喊声がここまで届いてくる。
まだ静かな天守の襖の向こうに信長が声をかける。
「儂を倒しに来たのだろう。憚らずに入ってくるがよい」
「言葉は力になる。言葉は力を与える。信じたことを続ければ大言も本物になる」
襖が開き、紫谷・康行が姿を現す。緩やかな風に茶色の癖毛が奥に向かってわずかになびく。
「然り。自らの言葉で固めた意志が儂を窮地より救いだし、天下に連れていったのだ」
飄然とした雰囲気で話す康行に信長は悠然と答える。
この男は問答に来たのか?疑念を持つ信長に秀吉はフェン!と声を出す。
「なるほど、金森か……似てるな。五郎八のようなとぼけた感じの者こそ油断がならぬ」
「フェン!」
彼に時間をかけかけさせぬとばかりに無数に増えた秀吉が康行に一斉に向かう。
康行は反転し、入口へ駆け出す。秀吉の放つ漆黒の光線が幾条も追いかけてくる。
それは灰色のローブを割き、肩口を貫き、腓腹筋を裂いた。
入ってきた入口までわずか10メートルとない。だが数倍に思えただろう。
麻痺の力が脚を鈍らせる。だが彼は魔法使いであり続けるため、信念の努力を重ねて生きてきた。
その意地が走りを続けさせた。小さな風の通り道にに秀吉たちがちょうどよく並んでいる。追いつかれるまでギリギリになってしまったが、入り口を出たら即座に真横に跳んだ。
イーゴーの見えざる刃。それは康行のユーベルコード。此処に来るまで仕込んであった風の刃を呼ぶ言霊が強い風を部屋奥まで飛ばす。
最初から吹いていた緩やかな風も言霊によるものだ。強い風が小さな風を巻き込むように絡むと、大きな風となる。
一瞬で突風のようになった風は刃となり、追いかけてきた秀吉たちを両断しながらさらに奥に吹き付ける。
小さい風が強い風を引き込むように吹き、幾枚の刃は信長を斬り抜いていった。
奥の壁はささらのように刻まれ、信長の鎧も同様だ。急の反撃に片膝を落とす信長。
「この城は風通しがいい。城主に似たのかもね」
康行は生前の信長が行った人事とかけたかのようなセリフをとぼけた顔で言ってのけた。
成功
🔵🔵🔴
メグレス・ラットマリッジ
心情:
年貢の納め時、というやつですね。貴方が戦乱に懸けた想いの重さは、集まった将の顔付きを見れば誰でも察せます。
しかし人類滅亡を手段に取るのであれば、貴方を倒す気持ちは本当の本気です。私の、この世界に住む人の、生きたいという想いは誰にも譲れません。
故に魔王、再び滅ぶべし。
戦闘:
刀は抵抗なくスパッといくやつですよねこれ。
逆に言えば致命傷になりそうなのはそれだけで、全身ぬるぬる故に体勢を崩しやすいのが私の有利な点と考えます。
刀は流すように受け、その勢いを利用して崩す。隙が出来ればUCで地形を破壊し、宙に投げられた信長に血を限界までエネルギーに変換した全力のUCを叩き込みます。
アドリブ歓迎
真宮・響
織田信長、第六天魔王・・・間違いなく強者だ。武者振るいがするよ。
アタシの技量がどこまで通じるか分からないが、猟兵として、母として、サムライエンパイアの未来の為戦うよ。
まず【見切り】【第六感】【残像】を駆使して黒槍を凌ぐ。無理に槍を捌こうとは考えない。回避することに専念。
黒槍を凌ぎきったら敵の目の前で無敵の相棒を発動、夫のゴーレムに正面に立って貰って敵の注意を引き付けて貰い、【忍び足】【目立たない】で背後を取り、背後から【先制攻撃】【二回攻撃】【串刺し】で背後から攻撃。夫のゴーレムが健在なら、追撃してもらうよ。
「年貢の納め時、というやつですね」
メグレス・ラットマリッジの言葉に信長は刀を正眼に構え、身動ぎもしない。
背後の秀吉の顔付きを見ればわかる。戦乱に懸けた想いの重さ。
だからといって彼女が信長をこのままにしておくつもりはない。
「あれが織田信長、第六天魔王……」
真宮・響は武者震いを感じる身体で信長に相対する。
彼の力がもたらす圧力が階の全てを満たしている。
メグレスはこの世界に住む人の、生きたいという想いの為に。
響はサムライエンパイアの未来の為に。
第六天魔王を再び滅ぼそうと立ち向かっている。
「フェンフェン!」
秀吉の体が黒い粘膜状の物体となり、刀や鎧を含む全身を包み込んだ。
「是非も無し」
床がキュッと鳴り、信長が駆け出した。
走った信長の鋼鎧から音も無く漆黒の槍が飛び出す。
「…!」
響は半身を大きく傾けてなんとか槍を避けた。何の予備動作もない。危機を知らせる第六感が備わっていなかったら腹を貫かれていただろう。
続いての自身を狙う数槍をよく見て左右に躱していく。回避することに専念しようとしていたのが良かった。槍の速さはまるで銃弾のようだからだ。
正面からくる槍の長さを測り、後ろに飛びのいた。
息子一人娘一人。子供たちを放っておいてアタシはまだ死ねない。体中を激しく巡るアドレナリンが、身体の震えを打ち消していた。
響との距離が離れた信長が、次にメグレスを狙う。
手にする棒状の拷問具、雷杖で刀を受け、流す。逸れた刀は柱を両断する。が、よろめく様子はない。
全身が黒粘液でぬるぬるであれば体勢を崩しやすいのかと彼女は思っていた。
だがまるでバスケットシューズでも履いているかのように確りと足は床をとらえ、体幹は崩れなかった。凡百の敵とは違うということか。
二撃目、三撃目。受け流して凌ぎはするも、隙がない。
「さあ、アンタの力を借りるよ!!共に戦おう!!」
たいていの場合、天守階の天井は高い。しかし天井に届きそうなほどの大きさの夫の姿を模したゴーレムが響によって召喚された。
「フェン…!」
秀吉はゴーレムをすぐ排除するべきと判断したのだろう。メグレスと斬り合う信長の動きを邪魔しないまま、彼の鎧の背中から槍を突き出す。
幾本もの漆黒の槍はゴーレムを貫いたが、ゴーレムが受けてくれたおかげで易々と背後に到達した。その武器が信長の背を刺し貫く。
「むぅ……!」
背中を刺され、刀を打ち込む一撃が逸れる。メグレスはとっさに雷杖を床に突き刺した。
体中を激しく巡る電流が床に伝わり、木と石でできた床は崩落する。
共に階下に落ちるメグレスと第六天魔王。
この隙こそ彼女が望んだものだ。着地を待っていられない。
血を限界までエネルギーに換え、本当の本気が込められた電撃、地縫雷撃をを放つ。
電撃は階下の床を這い、昇るように信長の全身を包み、秀吉の黒粘液ごと焦がしていった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
唐草・魅華音
任務、織田信長の討伐。
確実に討伐への一手を打ち込む。任務了解だよ。
相手の先制を凌ぐために、攻撃の瞬間を見極められるような距離を保ちつつ【残像】を出現させる動きを心がけ命中精度を落とし、やってきた攻撃を【戦闘知識】で分析、【ダッシュ】【スライディング】【ジャンプ】【ロープワーク】からの【空中戦】などで回避、【クィックドロウ】でそらしたりと、致命的な一撃を避けるように凌ぐ。
凌げたら一気に距離を詰めて、第2撃を【竜飛凰舞の流法】で迫ってきたものを破壊して、【零距離射撃】【なぎ払い】を叩き込みます。
アドリブ、共闘OK
花園・スピカ
狭い所で大量の敵に囲まれるのは不利ですね
【衝撃波】で壁や内装を破壊し飛び散る破片で相手の動きを阻害しつつ衝撃波で【二回攻撃】し小型秀吉を吹き飛ばします
自身も【第六感・見切り・学習力】で相手の動きをよく見て回避、回避しきれない分は【オーラ防御】でダメージ軽減
「後の世に名を残す三英傑…実は一番憧れたのは信長様でした
自身を貫き覇道を往く…争いの苦手な私には絶対にできない生き方だから
でも今の私には…人々を守る為に戦う生き方がある…!お願い、てんちゃん!」
大量の甲冑姿の小型てんちゃん(UC)と共に自身も【破魔・祈り】を込めた【属性攻撃】を叩き込む
※共闘可
自身の攻撃が未熟でも他の方のチャンスを作れれば幸い
天守の床は崩れ、辺りに破片は散乱している。
花園・スピカはその中で敬意を口にする。
「後の世に名を残す三英傑…実は一番憧れたのは信長様でした。自身を貫き覇道を往く…争いの苦手な私には絶対にできない生き方だから」
猟兵になる前は外にでることすら許されぬ身であったスピカ。そんな彼女にとって、強烈な意思をもって戦いぬく信長は鮮烈に見えたのだろう。
「ならば、儂の部下になれ。いかなる出自であれど実力さえあれば儂は問わぬ。オブリビオンとなり、この戦いを逆転へと導くのだ」
「そ、それは…できません……」
威厳を持った信長の誘いをおどおどした感じを見せながらも断る彼女。
「ふ、戯れよ。猟兵とは相いれぬ間柄。残念ではあるがな。ゆけい、サルよ」
「フェフェン!」
多数の秀吉がスペードマークより漆黒の光線を放ってくる。
星飾りを掠める光線に怯えることなく、スピカは秀吉の動きをよく見ながらオーラを張って防御していく。
だが大量の秀吉に囲まれ、反撃のチャンスを得られぬまま、どんどんオーラが削られていった。
反撃を行えなければ数を減らせない。じわじわと追い詰められたスピカの背後に秀吉の一体がまわる。
「任務、織田信長の討伐」
気づかれない位置から光線を撃とうとスペードマークが光る。
「任務了解だよ」
だが、スペードは二等分され、秀吉は切り落とされた。
桃色の鮮やかな髪。唐草・魅華音も織田信長を倒しにきた一人だ。
「サルは引き続きその者に当たれ。儂はこの娘に当たろう」
信長は言うが早く、魅華音に迫る。鋼の鎧から突然槍が飛び出すと、魅華音の体を貫いた。
「外れたか」
槍が貫いたのは残像。すぐに察知すると次の槍を繰り出す。
彼女は最初の突きを見て槍の長さと繰り出す速度を分析し、備えた。
走り、幾つもの槍を走り抜けて避ける。
(左右には広い角度に対応できるようだけど、上下はそれほどでもない)
歴戦の彼女であれば、ここまで分析できればただ速いだけだ。うまく引き付けると十本の槍をスライディングでまとめて潜り抜けた。
一方、黒粘液とする為に力を割いたので秀吉の方は攻撃が弱まっていた。
床に無数にある漆喰や壁の破片ををまき散らし、衝撃波で少しづつスピカは秀吉たちの数を減らしていった。
秀吉たちの向こうに戦う信長が見える。
若いころから自分で生き方の何もかも決めていった二人。私は決められない生き方だった。でも。
「今の私には…人々を守る為に戦う生き方がある…!お願い、てんちゃん!」
てんちゃんと呼ばれた柴犬のぬいぐるみが大量に出現する。豊臣秀吉と同じ能力を持つてんちゃんは一斉に漆黒の光線を射出すると、秀吉たちを撃ち抜いていった。
続けざまに杖型の獣奏器が奏でる音が、信長に届く。
低音と高音の繰り返しが鋼鎧の中で反射し、よろめかせる。
バランスを崩したこのタイミングで魅華音が反撃に転じ、迫る。
「近づくでない!」
鎧の両肩からそれぞれ槍が飛び出る。
だが、彼女を止められるものではない。竜飛鳳舞の流法。すべての持ち武器を状況に合わせて駆使する技法。
野戦刀の刃を横にして一本の槍を受け流すと、MIKANEの射撃でもう一本の槍のけら首を撃ち、刃を破壊する。
膝がぶつかる距離に迫ると、MIKANEを腹に押し付け一射。
そして火薬の閃光が消える前に信長を飛び越えると、野戦刀で肩口から脇腹まで一気になぎ払った。
「まだだ!まだ儂は終わりではない!」
オブリビオン・フォーミュラはこれだけのダメージを負っても倒れなかった。だが二人によって確実に討伐への道筋は開かれた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
藤原・祐菜
【WIZ】
ワルゼロム・ワルゼー(f03745)と共闘。
その首貰った!天下人のお前ら潰せば恩賞も思いのままや!実家の神社に銅像が立つで!!我を崇めろー!!わははは!!
初手は残像、盾受け、オーラ防御、武器受けと飫肥守とフォースカトラスの二刀流、スペルカードシールドで質量のある残像を作って防御や!この残像と二刀流防御と物理結界、抜けると思うな!!
シャドウクローニングにはフォックスファイアをぶつけて相殺。数には数で対抗っちゅーやっちゃな!!
回避できないとわかったらわざと重症にならない程度の攻撃は受ける。あとワルゼーに来た避けられない攻撃は庇って彼女に繋げるで!!
一人じゃダメでも二人ならどうやっ!!
ワルゼロム・ワルゼー
WIZ
藤原・祐菜(黒狐修業中・f18628)と連携・共闘
信長と秀吉、かつて天下統一を成した二大巨頭と同時に相まみえるとは
これ以上無き誉れよな
その首…我々が取らせてもらおう!
夥しい数の秀吉は、祐菜殿の狐火で焼き払ってもらおうか
一撃で倒れるなら全てと言わないまでもある程度は殲滅できるはず
信長への道が開いたら、此方のUC「轟天なる竜、幽世へ至れ」を発動し、
【オーラ防御】を展開しつつ、秀吉の残党を蹴散らしながら目標へと肉迫
【範囲攻撃】【2回攻撃】【第六感】で周囲の秀吉ごと信長の命を刈り取ろう
信長の攻撃が此方に届く場合でも、【激痛耐性】で耐えて一撃は入れて見せる!祐菜殿との連携、甘く見てもらっては困る!
「信長と秀吉、かつて天下統一を成した二大巨頭と同時に相まみえるとは」
ワルゼロム・ワルゼーは信長と、彼と共にある秀吉を前に宣言する。
「これ以上無き誉れよな。その首…我々が取らせてもらおう!」
彼女の言葉を聞き、信長は呵々と笑う。
「何が可笑しいんや!天下人のお前ら潰せば恩賞も思いのままや!その首貰った!」
藤原・祐菜が言い返せば。
「フェン!フェンフェン!」
と秀吉も何やら語り始めた。
信長は、刻まれた深い傷をそのままに笑いを止める。
「儂は貴様らのような野心のある若者は善きと思うておる。後ろのサルめも褒めておる。儂らは、いや戦国の若者は皆そうであった…」
ゆっくりと、ゆっくりと刀を八相で構える。
祐菜と信長の視線が交差した瞬間。
「フェン!」
幾多にも増えた秀吉が二人に向かって走り出した。
黒狐である祐菜は、秀吉の数を見て狐火を召喚する。数は多いが、自分でどうにかなる数だ。
巻き起こるつむじ風のように狐火を放ち、向かってくる秀吉を焼いていく。
「どうや!数には数で対抗っちゅーやっちゃな!!」
だが、ふと違和感にハッとする。信長と秀吉の能力から判断すると数が少ない。
信長は秀吉に二手に分かれるよう命じており、増えた秀吉の半数はワルゼーに向かっていたのだ。
「フェン!」
策なしか!の叱責にワルゼーは唇を噛みしめる。漆黒の光線が一斉に放たれる。
彼女はオーラを展開して防御するも、防ぎきれたものではない。一発が防御を貫き、脇腹を抉る。
「ぐっ…」
痛みに顔をしかめ、傷を手で抑える彼女の前で、再び一斉にスペードマークが光る。
「ワルゼー!!」
自分の側に残像を置いてきた祐菜がとっさに割って入る。空中に呪札が舞い、結界がワルゼーを包んで守る。
フォースカトラスのサイキックエナジーが強く光って漆黒光線を受け止め、飫肥守堀川国広で接近する秀吉を切り捨てた。
「すまぬ…」
謝るワルゼーに防御の手を休めず、祐菜は答える。急いで庇ったからだろう、腕や脚に鮮血が見えた。
「二手に分かれたから信長のド真ん中がガラ空きや!一発かましたれ!」
「ああ、我と祐菜殿の連携をこの程度で崩せると甘く見たことを思い知らせてやろう」
あえて不遜さを混ぜた口調でワルゼーは真上に跳びあがる。
ブラッドベイン・カミング。超スピードの天使体に変身するそのユーベルコードは彼女の跳躍に反応して同様に跳んだ秀吉を弾き飛ばし、一直線に信長へと向かう。
到達は本当に一瞬だ。だが超スピードに信長は超反応で合わせた。
ニブルヘイムの竜爪が信長の左半身を切り落とす。しかし信長の刀は彼女を斬りつけた。
天使体になったといえども無敵の体ではない。先の脇腹の傷と合わせ、激痛が体の全てをめぐる。
「儂らを、越えてみせよ!」
右半分になった身体で腕を振り上げ、信長は刀を突き下ろす。
ここで止まっては祐菜殿に申し開きが立たぬ。
それは自らの幻術か。すべての痛覚を閉じ、もう一度大爪を動かす。
わずかに爪の方が速い。ワルゼーの爪先は信長の首を一気に貫いた。
そして第六天魔王と忠実なる家来の姿は波の泡のように大気の中に消えていく。その顔は少し微笑んでいるように二人には見えた。
「討ち取ったぁ!これで実家の神社に銅像が立つで!!」
喜ぶ祐菜に肩を貸され、ワルゼーが立ち上がると下から鬨の声がした。あちらも勝利したのだ。
欄干に出れば、二人を見つけた兵たちがさらに歓声をあげる。
美少女らしからぬ荒っぽく手を振る祐菜に、悠然と小さく手を振って応えるワルゼー。
魔空安土城の戦いは、ここに終結した。
苦戦
🔵🔵🔴🔴🔴🔴