エンパイアウォー㉞~おわりの魔王はとらえ甲斐がある~
●いざ安土桃山、過去の仇を今で討て
異界の天使スフィーエ・シエルフィートが秘宝(グリモア)を輝かせて映し出した、凄まじい威圧感を誇る一人の武士の姿を見て、猟兵達は何かを察した。
「ふむ、一目で分かってくれたようだね。何よりだ」
その様子を見て、真剣な面持ちでスフィーエは頷くと、集まってきた猟兵達を悠然と見回して真剣に語りを始めた。
「さぁ語ろうか。舞台はサムライエンパイア、泣いても笑ってもこれが最終決戦。敵はこの世界の亡霊頭(オブリビオン・フォーミュラ)だ」
首塚の一族の邪法(ユーベルコード)によって、無敵の筈の信長公の居城・魔空安土城は引きずり落され、いよいよ亡霊頭こと第六天魔王『織田信長』との決戦となる。
本来城に控えし信長軍の主力部隊も、無事に全軍辿り着いた幕府軍が引き受けてくれるので、猟兵の相手は必然的にただ一人となる。
「それもこれも、諸君らの奮戦のお陰だ。だから、君達はただ、信長公の撃破に注力できる!」
拳を強く握り、改めてスフィーエは猟兵の健闘を労うと語りを続ける。
「信長公は憑依術で他の武将の力を宿している。借りている訳じゃないよ。信長公本来の力に、宿した武将の力が加算されている」
つまり、それだけより強力な存在となって立ちはだかってくるのだという。
映し出した姿には、大鎧を纏う信長公自体の他に、四つ菱の印象的な赤鎧を纏ったとある武将の幻影が見えていた。
「今回宿しているのが、諸君らが復活を阻止した“甲斐の虎”武田信玄公だ」
かの軍神・上杉謙信公と並び称され儀式魔術によって復活を阻止した筈のその姿は――虎の獣人であった。
「……秀吉公が猿そのものって時点で薄々感じたがね。まぁ、文字通りの虎だよ、うん」
やや微妙な顔をしつつスフィーエは猛将を指さす。
復活は阻止すれど、背後で唸るような素振りを見せる幻影は相応に強力な力を秘めているのだろう。
尚、信玄公の幻影とは会話は出来ないので注意するようにとも語り。
「ともあれ、この信玄公の力に由来した技を使ってくる。これまでの強敵の例に違わず、先制攻撃が来るからまずはそれを凌いで貰いたい」
力に優れた者には、炎渦巻く刀と黒曜石の甲冑、そして嵐呼ぶ樹木の翼で己を強化して向かってくる能力。
俊敏性を売りにする者には、巨大な白き虎に転じた信玄公を呼び出して嗾ける能力。
魔力を得意とする者には、千を超えるであろう武田の騎馬隊を向かわせてくるだろう。
「いづれも強力だ。十分に対策を練ってから挑んで欲しい」
邪法そのものでの対抗は勿論、複数の邪法を用いることもその分だけ先制攻撃がやってくるので気を付けて欲しいと注意を一つ。
「さて、私からは以上だ。甲斐の虎を宿した尾張の魔王を討って、この戦いに『おわり』を齎してあげようじゃあないか。やり『甲斐』があるだろう?」
――流れ始めた微妙な空気に、僅かに頬を染めて両手を打ち合わせ。
転送の為の結界を作りながら、彼女は最後に猟兵達にやや締まらない風に言葉を掛けた。
「……おほん。では準備が出来たら声を掛けてくれたまえ」
裏山薬草
●注意!
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
●注意その弐!
第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
どうも、裏山薬草です。
いよいよ最終決戦ですね、サムライエンパイアの平和の為張り切っていきましょう!
今回は武田信玄公の力を宿した織田信長公を相手にして貰います。
宿した信玄公は時々唸るだけで会話らしい会話は出来ないのでご注意を。
敵は必ず猟兵の皆様の扱うユーベルコードの能力値に応じ、同じ能力のユーベルコードで先制攻撃を行ってきます。
なので対抗策を書かないプレイングは問答無用で「失敗」となります。
単純なユーベルコードでの対応も「苦戦」は免れませんのでご注意ください。
複数のユーベルコードを使われる場合も、複数回先制攻撃が来ますので、対応策が無ければ「苦戦」ないしは「失敗」になります。
ですので一つのユーベルコードに絞り対策を練った方が得策かと思われます。
また、先制攻撃を潜り抜けたとしても信長公は強敵です。
相応の判定は致しますし、苦戦も多くなると思われますのでご注意ください。
それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
裏山薬草でした。
第1章 ボス戦
『第六天魔王『織田信長』信玄装』
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POW : 風林火山
【渦巻く炎の刀】【黒曜石の全身甲冑】【嵐を呼ぶ樹木の翼】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 甲斐の虎
自身の身長の2倍の【白虎状態に変身した武田信玄】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ : 武田騎馬軍団
レベル×5本の【武田軍】属性の【騎馬武者】を放つ。
イラスト:UMEn人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●亡霊頭
――秘宝の幻影ですら僅かな寒気を感じたのであらば、実物と相対すれば総毛のよだつは至極当然。
ただ刀を持ち、背後に唸る獣人の鎧武者を浮かばせる以外は変わった所のない武士……にも関わらずの覇気。
猟兵達は一目で感じた――それこそが、この世界に於ける亡霊頭(オブリビオン・フォーミュラ)、第六天魔王『織田信長』公なのだと。
信長公の背後に唸る鎧武者は、それこそが甲斐の虎『武田信玄』公に他ならず。
憑依の術によりて、亡霊頭たる信長公元来の実力に加え、真っ向勝負でのぶつかり合いですら猟兵を大いに苦しめた軍神・上杉謙信公に並ぶ猛将の力をも宿している。
彼は猟兵を見回すと、ゆっくりと重い口を開いた。
「来たか。徳川の葵に連なる者よ……如何にも、儂こそが織田信長よ」
その声だけで、魂すらも引き裂かれるような圧倒的な覇気。
歴史の伝える姿は多々あれど、共通するは一つの世を風靡し支配にまで手を伸ばせた覇者の強さ。
その強きが、今、目の前に相対している――それも、信玄公という同じく強大な力を持った亡霊の力すら得た超・戦士として。
「さて、うぬらは儂の首が欲しかろう。持っていける物ならば持っていくがいい。尤も……」
背後に控えし信玄公が大きく吠えて。
同様にまた信長公自体も、その瞳に凄まじい闘気を滾らせて。
「儂が貴様らの首を刎ねるが先だがな! 往くぞ、徳川葵に連なる者……猟兵共よ!!」
フレミア・レイブラッド
わたしのブラッディ・フォールに似た感じ…ただでさえ強敵なのに厄介な…。
・先制対策
水と氷属性の魔力弾【高速詠唱、誘導弾】と【念動力】で牽制。
【見切り、第六感】で相手の動きを読み、【残像、ダッシュ】で回避か【念動力】の防御膜と【怪力、早業】を活かした【武器受け】による防御態勢でガード。
先制を凌ぎ、UC発動可能時点で即座に【覚醒】。
覚醒の魔力で強化した攻撃・捕縛魔術【属性攻撃、誘導弾】と【念動力】で二重に拘束を掛けながら超高速を活かして連続攻撃を仕掛け、最後に全力で隙を作った後、全魔力を魔槍と自身の身体強化に回し、自身を魔力の槍とした渾身の突進による最大の一撃【怪力、串刺し、早業、鎧砕き】で貫くわ!
●憑依術者
「うぬが一番手か」
「ええ。……楽しみましょう、亡霊頭」
フレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)は信長公の覇気に僅かに脚を振るわせる。
己もまた似たような憑依術こそ使えれど、格の違いは明らか――されど負けるつもり一切なく、フレミアが槍を構えると同時。
「疾きこと風の如し」
樹木の翼をその背に広げ、大嵐を繰り出す信長公と、その掌より触れる者を凍てつかす魔力弾を嗾けるフレミア。
魔力弾は嵐の前に逸らされるも、念力の捕縛は信長公を僅かに止める――が、それで易々と止まる魔王でなく。
「侵涼すること……火の如く」
悠然と、最初からフレミアの眼前に存在したかのように。
一瞬で現れた信長公は、燃え盛る刀を彼女に振り下ろす――それを寸でのところで見切り躱す。
続く刀の勢いは正に苛烈――飲み込む業火の如く、横薙ぎの刀による斬撃は熱波となって、槍の柄で受け止めた筈のフレミアを焦がす――尤も、体に張った薄膜の力で被害は最小限に留めているが。
「我が血に眠る全ての力……今こそ目覚めよ!」
受け止めた柄より、強い痺れを感じながらも、その衝撃で下がりつつフレミアは己の内に眠る真祖の力を目覚めさせ。
反撃に嗾ける圧倒的な魔力に物を言わせた弾幕と、念力の捕縛を以て信長公を縛り付ける。
動く隙間など与えない――今度は、刹那の捕縛でも解かれる前に。
高位の幻想種に比肩した筋肉が千切れそうになりつつ、揺るがぬ鎧を貫く衝撃を矢継ぎ早に与え。
「――ぬぅん!」
信長公が内から覇気を以て念力と魔力の捕縛を解くと同時――フレミアは既に、真紅の槍に、その全ての力を振り絞り、深く、深く信長公へ刃を突き立てる――!
「……ぐふっ、これがうぬら徳川葵の実力か。極上よ……」
考え得る限りの全力の一撃、されど血を吐き出し嗤う信長公相手に流石にこれ以上は出来ない。
真祖の力が保つ内に、フレミアは八枚の翼を以て戦場を後にするのだった。
成功
🔵🔵🔴
四季乃・瑠璃
緋瑪「いよいよ魔王殺しだね♪」
瑠璃「これは小細工は通用しなさそうだね…翡翠、損な役割だけど、頼める?」
翡翠「時間稼ぎは任せて…後はお願い…」
UCで分身&能力・武装強化
シスターズを起動。憑依した翡翠が煙幕仕様ボムで目晦まししつつ、接触式ボムやK100による銃撃で応戦し、敵の攻撃を一手に引き受け、先制を凌ぎ時間稼ぎ。
瑠璃は【残像、高速詠唱、全力魔法】による幻影魔術で翡翠を支援し、UC発動次第、緋瑪と二人で大鎌の機巧による【早業、残像】高速斬撃や【範囲攻撃、早業、鎧砕き、鎧無視】接触式ボムによる広範囲攻撃で敵を追い込んで行き、【範囲攻撃、力溜め】ジェノサイドノヴァで一気に畳み掛けて消し飛ばすよ
●三色
「いよいよ魔王殺しだね♪」
「これは小細工は通用しなさそうだね……翡翠、損な役割だけど、頼める?」
四季乃・瑠璃("2人で1人"の殺人姫・f09675)と、その内に宿るもう一つの御霊は此度の戦争に於ける最高位の敵への楽しみを示し。
主人格は普段の別人格とはまた違う、別の御霊――それの宿る人形に語り掛ける。
「時間稼ぎは任せて……」
翡翠と呼ばれた御霊宿る人形は、樹木の翼羽ばたかす信長公目掛けて煙幕を放つが、信長公は翼の一打ちを以て煙を吹き飛ばす。
「――煙如きで儂を止められると思うたか」
「なっ……」
だがそれで留まる翡翠ではない、躊躇わず、保有する爆弾を、そして自動拳銃を何度も信長公へ向けて放つ。
その間も瑠璃は幻影の術を以て信長公の進軍を押し留めんとするが。
「後は……お願い……」
――かの猛将を全て惑わすに至らず、業火の刀撃がただの一つ決まるのみで、翡翠の身を伏せて。
「翡翠っ……!」
崩れ落ちた人形より魂の抜ける感を覚え。
御霊の一つに強いた負担に慚愧を覚えつつも、瑠璃はこれ以上と無き程に命を削り緋瑪の人格と、身体を二つに分ける。
その様子に信長公は悠然と笑い、されど眼は鷹の如く鋭く見据える。
「敵ながら天晴。我が城の片隅にでも埋めてくれよう。うぬらの首と共に、な……」
「行くよ緋瑪!」
「行こう瑠璃!」
――只でさえ削れる命の量を増やすことも厭わずに。
限界を超えて引き出した力、爆発の推進を以て二つの大鎌で交錯するように斬り裂けば、信長公の刀を落し。
絶え間なき爆弾が魔王の進軍を押し留めつつ、続け様に放たれるは彼女らの保有する切り札――邪法を用いぬ武具としての最高級、殲滅の閃光。
正に殺しの命を振り絞るが如き閃光が、魔王の身体を包み込む――!
「ぐ、ぬぅぅ……己」
――やがては閃光が晴れ、畳を強く拳に打ち付けて。
人形を連れて去った二人で一つの存在の背を忌々しく睨みつけるのであった。
成功
🔵🔵🔴
一駒・丈一
魔王と恐れられたその力、とくと拝見させて頂こう。
SPD重視。
敵の先制は、虎への騎乗と攻撃だ。
馬と違い、勢いだけでなく跳躍力まで兼ねているのが厄介なところだが……
俺の【戦闘知識】で考えるに、
動物の騎乗戦の難点は、小回りが利かないことだ
……そこを突いて先制を凌ごう。
此処は城内。
敵が勢いよく攻撃してきたタイミングで【見切り】
廊下の曲り角や柱、階段などの【地形の利用】をし、
そちら方向に只管逃げ回り、敵の攻撃の勢いを抑えることを試みる。
上記で初撃を凌いだ後、
UCの【無常なる処断】で敵を切り伏せる。
……俺はこの世界の出身でな。
この場この時だけでは、借りを返すには足らんが
せめて刀傷くらいは返させてもらうぞ。
●虎狩
受けた傷は相応、しかしこの魔王にとって未だ掠り傷でしかないと言わんばかりに笑う。
次なる己に立ちはだかる存在の姿が信長公の目に映れば、背後に憑く信玄公が微かに唸り。
「行くぞ信玄。甲斐の虎と呼ばれし力を儂に見せてみよ」
現れた一駒・丈一(金眼の・f01005)が見たものは、巨大な白き虎を駆る魔王の姿――吠える声を一つ、しなやかな脚を以て跳躍し肉薄することで彼に迫り。
振るわれる爪が畳に果て無き穴を開ける――寸でのところで躱すが、直撃などしたらと考えたくもない。
その力に加えて勢いだけではない俊敏性も備わっているのが恐ろしい――
(魔王と呼ばれる力に虎が加わってるか。厄介だ……)
だが考える――虎の騎乗は厄介、されどこの巨体は小回りは効かない筈。
逃げ回り滑り込む先は階段の間――閉所となれば、その巨体が迂闊に飛び込めば自殺行為。
「――ここなら届くまい」
「ぬぅ……」
躊躇いは僅か、だがその躊躇い、邪法の発動に十二分――信玄公がその爪で階段ごと打ち壊す前に。信長公自身が振るう刀が迫る前に。
「……俺はこの世界の出身でな。この場この時だけでは、借りを返すには足らんが」
歴史の偉人や大罪人の介錯に使われし逸話持つ刀の柄に手をかけて。
「――せめて刀傷くらいは返させてもらうぞ」
瞬きの間にも満たぬ、咎人殺しの次々に閃く鈍色の条の檻。
咎裁きに中断は許されぬ、されど逃げて退く刃、丈一に一切なく――刹那の斬撃の檻を作り出した後、刀を納めるは一瞬。
「その痛みの数が、貴様の重ねた罪の数だ。分かり易いだろう?」
「――ふん」
次に大鎧と騎乗する白虎の身体を鮮血の紅に染めたは、その身に刻まれた数多の斬撃。
申し開きといふ名の剣爪の返し儘ならぬ咎殺しの斬撃の檻の為した、武将として生きた者の罪。
咎人殺しに帰ってきた咎人の答えは。
「覇道を進むと誓った日より、罪など呼吸と同じよ」
――血塗れのその姿で笑う魔王の、負け惜しみであった。
成功
🔵🔵🔴
ニコ・ベルクシュタイン
いかな相手であろうとも、勝って来いと送り出されたからには
必ずや討ち果たしてくれよう
其れがオブリビオン・フォーミュラであろうとも!
「世界知識」で知る限りだが、甲斐の虎の騎馬軍団は
鉄砲隊の前に敗れ去ったと聞く(諸説あるようだが)
呑気に構えていては轢き潰される事は必定、精霊銃を手に
「クイックドロウ」の早撃ちで「範囲攻撃」の力を籠めた
炎の弾丸を「一斉発射」、着火延焼で多数の騎馬を巻き込みたい
俺の本命は【花冠の幻】にて、残存する騎馬武者諸共
織田信長を巻き込み攻め立てよう
第一波で足りぬのならば別の武器を花弁に変えて「2回攻撃」だ
不可能をも可能とする奇跡の花よ、舞い踊り「傷口をえぐれ」
必勝の意志を体現せよ!
●再現
――如何なる存在であろうと、必勝を信じて送り出されたからには、必ずや討ち果たしてくれよう。
「例えそれが、オブリビオン・フォーミュラであろうと!」
「うぬがこの軍勢を斃せればの話よ」
信長公の呼びつけた武田の騎馬隊の霊と、それを精霊銃の銃撃で留めるニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)の意志が交錯する。
狭い城内にも関わらず行われるは嘗ての再現、無敵を誇る騎馬武者を打ち落とす、接近を許さぬ火弾の嵐。
死力振り絞り放つ歴史の再現を以て己が身を守るニコの姿を見、信長公は笑う。
「――くくっ、歴史は繰り返すというが。のう、信玄?」
繰り返されし“時”の因果を奇妙な縁と笑う魔王と、ただ唸りを挙げる猛将。
猛将が亡霊であろうと存在していれば――何を言うたかは知る由もないが。
「夢は虹色、現は鈍色、奇跡の花を此処に紡がん」
それはそれとして、延焼を以て騎馬隊の一陣を凌いだニコが次に放つは虹の華。
歴史の再現といふ奇跡に続く奇跡――死力振り絞った銃撃の嵐で以て尚、殲滅敵わぬ千を超える軍勢を飲み込む花弁の嵐。
「死人は蘇らぬ理、それを覆すは過去。それこそが邪法。さぁ武田の騎馬隊よ、うぬらが敗北の歴史を覆すのだ」
それを以て信長公をも飲み込まんとしても、花弁が届くことは無い――次々と飲まれていく騎馬隊を鼓舞するように、信玄公の軍旗を借りて鼓舞し。
希望齎す花を絶望の軍で薙ぎ払わんと蹄鉄の音を盛大に打ち鳴らすものの。
「それを正すのが今を生きる者、俺達猟兵だ。それこそがユーベルコード。不可能をも可能とする奇跡の花よ、舞い踊れ! 必勝の意志を体現せよ!」
――何度その軍が絶望を齎さんとしても、真の奇跡起こすは屈さぬ強き意志。
花弁の嵐は続く――ニコの希望が尽きぬ限り、そして彼は正しき時の理を示すように時計針象る剣を花に変えて。
歴史の正しき理が、滅びた騎馬隊と魔王の姿を押し流すのだった。
成功
🔵🔵🔴
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
たとえ蘇っても、自分が精いっぱい生きた人生は取り戻せない
そう考えると信長も犠牲者なのかも知れないけど、それでもここに生きる人たちの人生を守るのがボクたちの使命だから
ここで、終わらせるよ
宇宙バイクに【騎乗】して先制攻撃の炎や嵐を【操縦】と【フェイント】で掻い潜りながら駆け回り、【罠使い】+【ロープワーク】で気づかれない様に周囲にワイハーを張り巡らせて動きを封じる
そのまま【エクストリームミッション】を発動、【空中戦】で高機動戦闘を仕掛け、【勇気】を上乗せした意志の力で戦闘力を増強してウィーリィくんと同時に必殺の一撃!
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
「一度生を得て滅せぬ者のあるべきか」、だっけな。
今のあんたの「生」が望んだものかどうかはわからないけどさ。
いずれにせよ本来の「滅び」をくれてやるよ。
強化した奴の先制攻撃を『盾受け』で受け流し、『カウンター』で炎の『属性攻撃』を『二回攻撃』で叩き込む。
もちろん攻撃を全て防げる訳じゃないし、それで黒曜石の甲冑を砕けるとも思っていない。
それでも奴の甲冑を熱する事が出来、そして俺に一太刀浴びせるだけの力が残されていればそれで十分だ。
奴が油断しているところへ『料理の鉄刃』の『鎧砕き』で冷えて脆くなった甲冑を砕き、奴に大ダメージを与える。
限りある生を生きる者の『勇気』、見せてやるよ!
●刹那に盛りて
「口惜しいのう。よもやここまでやられるとは……億に一つに賭けてみたが」
全身より血の流れる姿は無残、無残……溜息を交えるこの魔王も、どこか諦めの空気を匂わせていた。
「『一度生を得て滅せぬ者のあるべきか』だっけな」
だが、それでも今も尚、背筋が凍り付きそうな闘気は、この口を利かなければ平静が保てそうもなかった。
「今のあんたの『生』が望んだものかどうかはわからないけどさ。いずれにせよ本来の『滅び』をくれてやるよ」
「言いよるわ」
ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)真っ直ぐな茶褐色の瞳に、信長公はどこか快活に、大うつけと言われた頃の如き笑いで答える。
さりとて微塵の油断も許さぬが大前提の中の大前提、シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)は超科学の眼越しに魔王の覇気を睨みつけると。
「行こう、ウィーリィ君」
「ああ」
「例え恒河沙分の一になろうと零でない。亡霊の身なれど存在する限り儂は諦めぬ……往くぞ、武士(もののふ)共よ」
戦の決意は既に決し。
背後に控えし甲斐の虎が一つ吠えれば、信長公に悠然なる樹木の翼を与え、一打ちさせるだけで激しい嵐が立ち込める。
それと同時、刀に与えられし渦巻く火の加護は苛烈なる膂力を信長公に与え二人を一斉に斬り裂かんとする。
「きゃあっ!」
「ぐっ!」
だが少年と少女がそれをむざむざと受ける筈もなく。
シャーリーは鮫を象りし単車の駆動音激しく、嘗ての風の強敵をいなしたが如く風に乗り、振るわれる炎の刀を床を削る勢いで車輪擦らせ躱し。
その一方でウィーリィは咄嗟に構えた鉄鍋を以て風を受け流し、続けてやってくる刀を受け止める――何とか受け止めても、鉄鍋に嫌な軋みが響く。
もう盾として使うことは出来ない――信長公の刀が更に追撃をかけんとした刹那、横をシャーリーの単車が疾風の如く駆け抜けて。
振り向き彼女を斬り伏せんとしても、急激な制動を以て単車を飛び上がらせ信長公の後ろに回り込み。
そしてまた振り向きの斬撃が決まる前にその横を素早く駆け抜けて攪乱を行う、その隙に。
「侵涼すること火の如く、だったな!」
「徐なること林の如し。動かざることもまた山の如しよ」
其処を目掛け放たれるウィーリィの、信長公に熱は劣れど闘志一切劣らぬ炎を宿した大包丁の一撃。
これにはさしもの信長公も受け流すこと出来なかったか、黒曜石の鎧を激しい衝撃と熱が襲う……が。
覚悟を決めていたとはいへど、殆ど揺るがぬ姿。強かに打ち据えた筈の自分の腕すら痺れを感じる……それでも、布石は置いた。
打ち据えた衝撃を以て後方へ下がり、そしてこの反撃を凌げばいい筈だが、鍋は使えない、大包丁を持つ手にも力が入らない。
「――ふっ、知り難きこと陰の如くか。やりおるのう、娘」
悠然と近寄る信長公であったが、ここでふと動きを止める。
刀を持つ手と、その首筋に刻まれる紅の条――纏う刀の業火が照らす、白き蜘蛛糸の如き刃鋼線。
それこそは駆け抜けていたシャーリーの仕掛けた罠――狙いに気付いた魔王が、炎で焼き尽くさんと力を溜めたその時。
「――ここで、終わらせるよ」
鮫の大鎧を纏い力を高めるシャーリーが天高く気流を噴き上げ飛ぶ。
例え亡霊として蘇ろうと、元来の人生は取り戻せない――そう考えれば、この信長公も被害者かもしれないが。
それでも――今を守ることが、今を生きる者の使命――その気高き意志は少女の力を限りなく高め。
「限りある生を生きる者の『勇気』、見せてやるよ!」
同時に鎧を狙うウィーリィの大包丁が煌めく――熱の後に冷が齎すは熱膨張による綻び。
それを目掛け盛大に斬り込む大包丁が、黒曜石の鎧を完全に打ち砕き。
「この史上最大の一撃、それがボク達の『使命』だから!!」
砕かれた鎧に襲うは鮫の牙が如き、シャーリーの必殺の光刃による突進の一撃――過去より蘇りし『矜持』に決するは、勇気と使命の二つの刃であった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
月凪・ハルマ
……見ただけでわかる、強敵だ
だからこそ、冷静にいかないとな
◆SPD
まずは信玄(虎)を何とかしないといけないけど
ここはいつも通り、動きを【見切り】、【残像】と【武器受け】
を駆使して回避していく
まぁ、流石にそれで凌ぎ斬れるとは思わないので
【武器改造】【属性攻撃】で爆破属性を付与した
手裏剣の【投擲】や、魔導蒸気式旋棍から噴出させた高温の蒸気を
相手の顔面に浴びせ怯ませたりも
移動は常に【忍び足】で、【迷彩】も発動して【目立たない】様に
信玄の攻撃を凌げたら、【瞬身】発動
信長と信玄を同時に手裏剣で攻め立て(【範囲攻撃】)
隙を作ると同時に爆炎に紛れ信長に接近
魔導蒸気式旋棍の連打(【早業】【2回攻撃】)を見舞う
●斉天大聖
「最早大局決すれど退けぬ。儂は第六天魔王・織田信長ぞ。うぬらの首の一つぐらい取らねば、正に死しても死にきれぬわ」
――この一言に魔王の全てが集約されるだろう。
突き動かすはただ一つ、純粋に戦う者として完全敗北を許せぬ矜持。
(……強い)
そう、強いのだ……月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)は見ただけで分かった。
だからこそ冷静に挑まなくてはならない――帽子を目深に被り、魔王の動きを見定める。
「行くぞ信玄。手始めに其処な小僧の首、晒し首に仕立ててくれようぞ」
甲斐の虎が一つ吠え、再び巨大な四足歩行の白虎に姿を転じ騎乗する魔王は、その標的をハルマに定め。
手始めの爪を、残した影を囮にして躱し、続く二撃目の爪を蒸気噴き上げる旋棍で受け流すも爪の余波が頬より血を吹かす。
その僅かな痛みに耐えながらも、後方へ跳び下がると同時、炸薬を仕込んだ手裏剣を投げ放ち牽制し。
それを信長公の一太刀が斬り伏せつつ、虎と化した信玄公がその牙を以て喰らいつきに――かかるも、ハルマは冷静に棍から高熱の蒸気を噴き上げてそれを留める。
「ぬぅ、小癪な……」
流石の両将もこの蒸気の一撃には驚いたのか、損傷自体少なくも動きを止めるには十分。
(――集中しろ。もっと、深く……!)
その隙にハルマはその心を研ぎ澄まし、隠密としての、化身忍者としての技能を高めると。
先ほどと同様の手裏剣を床に投げ放ち爆炎を発生させ――揺らめく業火を目晦ましに、残影をその場に囮とし、信玄公の爪を引き付けて――
「何っ……ぐっ!!」
「ここでこの距離なら、どちらも使えないだろ」
潜り込んだは、信玄公の頸椎にあたる部分、信長公の懐――この至近距離、天下無双の太刀も虎の剛爪も牙も存分には振るうこと能わず。
ただ旋回する棍の殴打が、次々と魔王の肉体を打ち据えるのみ――それは、痺れを切らした甲斐の虎が、主諸共振り落とすまで続くのであった。
成功
🔵🔵🔴
シーザー・ゴールドマン
【POW】
スフィーエ君は意外と……
まあ、良い。今は信長公だ。
先制対策
炎獄の衝撃波(×属性攻撃:炎×範囲攻撃)を床に放って戦場を火の海に。
同時に魔力で質量を持たせた複数の分身(残像)を流水の如き動きで展開。
炎と分身で信長を惑わし、彼の攻撃を直感と経験(第六感×見切り×戦闘知識)で見極めて回避あるいは受け流してUC発動までの時間を稼ぐ。
発動の準備が整ったら信長に突貫。
全身全霊を傾けての降魔の一撃を。
(先制攻撃×見切り×怪力×鎧砕き×バベルの消失)
大勢が決しても抗う姿。確かに戦国の覇王の器だったよ。
●魔王対暴君
――相手取る二人の猛将の出身に掛けての出発前の言葉を、結界を通りつつ男は思う。
(……意外と……いや、まずは信長公だね)
シーザー・ゴールドマン(赤公爵・f00256)は悠然と白虎の上から転げ落ち、立ち上がる信長公に向けて言い放つ。
「もう助かるまい。潔く腹を切るはどうかね」
「断る――うぬの首、晒し首に仕立てる腹なら決まったわ」
「成程、抗うと……」
そうしたいと願うほどに魔王の闘気は高まっているのだろう――暴君(シーザー)が足元へ業火の波を発生させると同時、魔王の樹木の翼が羽ばたけば嵐の一薙ぎでそれを吹き飛ばし。
信長公が刀に炎を渦巻かせると同時、シーザーはその魔力を以て質量を持った分身を作り上げる。
「ふぅん! 纏めて斬り伏せるのみよ!!」
――小細工無用。
正に電脳遊戯の偶像そのもの、侵涼の言葉を体現するかの如き渦巻く炎の刀の斬撃が生み出されたシーザーの分身を次々と一撃で落としていく。
分身に紛れ、本体に来る斬撃は寸での所で躱すが、持ち堪えるは分に満たぬ時間が限度だろう。
――だが、全ての準備は整った。
分身の一つを盾とし、斬撃の囮と為し――樹木の翼が発動する前に、その懐へ潜り込み。
「動くこと雷霆の如し――さあ消えたまえ」
後先のことは考えない――この一撃に全てを賭けて、広げた分身すらも己が魔力に還元し取り込めば、保有する全ての魔力を拳に込めて。
振りかぶる刀が己の背を突き刺す一歩手前――黒曜石の鎧を打ち砕き、盛大の壁に叩き付けるは魔力を込めた必殺の拳。
炸裂する魔力の衝撃に自らも反動で痛めた拳を振りつつ、シーザーは信長公に向けて言い放つ。
「大勢が決しても抗う姿。確かに戦国の覇王の器だったよ」
「“だった”か……ふん、抜かしおるわ」
暴君の言葉に魔王は、まるで友の軽口を交わすように笑い――受けた衝撃を示すように、口から吐き出す鮮血が床を赤く染め上げた。
成功
🔵🔵🔴
鵜飼・章
教科書で何度も見た有名人
実際に会えるなんて凄いなあ
猟兵はやめられないね
全般的に【早業】で素早い立ち回りを
まず図鑑から闇を飛ばし信玄に【目潰し】をかける
正確性が落ちれば【見切り】易くなる
幻影には会話が通じなくとも
実体化した【動物と話す】事なら可能かも
【催眠術/言いくるめ】で甲斐の虎を手懐ける
人は城、人は石垣、人は堀
情けは味方、仇は敵なり
きみの言葉だ
きみは甲斐の名将武田信玄
人を愛した心を思い出して
攻撃の勢いが弱まればすかさずUCを発動
この技の弱点は僕もよく知ってる
信長と信玄を同時に攻撃すれば
二倍のダメージを喰らってしまうんだ
終わりだ、織田信長
きみが人を愛することさえできたら
歴史は変わっていたかもね
●愛の制定
当人そのものでないのは百も承知、されど歴史の人物に会える――何と素晴らしきことか。
これだから猟兵は止められない――鵜飼・章(シュレディンガーの鵺・f03255)は呼びつけられた虎に書物より闇を放ち目を晦ませて。
不規則に振るわれ始めた爪を躱しつつ、穏やかな語りを始める。
「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり……きみの言葉だ」
――それは、かの武将が掲げていた言葉。
柔らかく歌うようなその言葉は、白虎の心を揺さぶりその巨体を更に震わせる。
「きみは甲斐の名将、武田信玄公。人を愛した心を思い出して」
「グルル……アアア……」
――誘う音色のように甘い毒のような言葉が響けば、そこにあるのは猛将に非ず。
ただ蹲る大きな猫の眠りが一つ……
「信玄! ……ぬぅ」
それを不如帰のように切り捨てるでもなく、全てを諦めたように信長公は刀を放り。
胡坐をかいて座る彼に、虚ろな冷たさを孕む眼で何処までも深く見据えながら章は邪法の発動を備える。
「終わりだ、織田信長。きみが人を愛することさえできたら、歴史は変わっていたかもね」
「儂が言えた義理ではないが、もしもはない。ただ、全て受け入れるまで、よ……」
「……過去の矜持は滅んだ。美しい朝が来る。≪裏・三千世界≫」
開かれし書物より次々と飛び立つ鴉は諦めの心――諦めを喰らう人喰い鴉が、全てを受け入れた魔王と、付き従い今は眠る甲斐の虎の肉を啄んでいく。
この技の弱点、それは同時攻撃を受ければ損傷は相乗すること――尤も、今となっては……
「……見事であったぞ、猟兵達よ」
――最後の全てを受け入れた穏やかな魔王の微笑みと、満足そうに微笑む虎の姿を以て彼らは漸く骸の海に還る――諦念の御使いによりて。
「……第六天。ある意味、僕が一番憧れるところかもね……」
人がある意味最も人らしく在れる自在なる欲の世界――その体現が如き魔王の滅びを、最後に章が空虚に見つめ。
戦いを終えた猟兵達は、各々の次なる戦場目掛け雲と興るが如く往くのだった。
成功
🔵🔵🔴