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エンパイアウォー㉙~聖母ガラシャ

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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●聖母ガラシャ
「ああ……私の中に神の子が……。
 感謝します、清明様。主よ、この子は私が必ず……」

 奥羽の山の中を、1人の女性武将が彷徨い歩いていた。
 自らのお腹を愛おしそうに撫でながら。

 彼女の名前は細川ガラシャ。
 明智光秀の娘にして細川忠興の妻だった女性。
 渡来人の異教の洗礼を受け、その敬虔な信徒となった彼女は、自らのお腹に宿る子供が、その異教の神であると思い込まされていた。
 自らが、新たな神の子を産む歳暮になる、と。

「主よ……この子をどうかお守りください」

●グリモアベースにて。
「……自然においても、子供を連れた母親が一番怖いといいますよね」
 頭の熊耳をぴくぴく動かしながら、茅乃・燈(“キムンカムイ”は愉快な仲間で力持ち・f19464)はそんなことを言う。
「オブリビオンであってもそれはきっと同じ事です。
 でも、それでもぼくは、皆さんに母殺しを依頼しなくてはいけません」
 燈はひときわ真面目な顔をして、集まっている猟兵達に語り掛けた。
「状況を説明しますね。発端となったのは安倍晴明です。
 彼が研究していた邪法が明らかになりました」
 魔軍将・陰陽師『安倍晴明』は、新たなオブリビオンフォーミュラとなるべき『偽神』を降臨させる邪法を研究していたという。
 これは『有力なオブリビオンの胎内に、自身も含む魔軍将の力やコルテスが持ち込んだ神の力を宿らせ、その胎内で神を育て出産させる』というもの。
 この『偽神降臨の邪法』による転生には10月10日の日数が掛かる為、戦争の帰趨に影響は与えませんが、戦後のサムライエンパイアの危機に繋がる可能性があるう。
「今回発見されたのは、細川ガラシャ。
 歴史では明智光秀の娘で、キリスト教の洗礼を受けた人として有名な彼女ですね。
 ガラシャは清明によって胎内に宿らされた神の子を、自らが信ずる神の子だと認識させらえてて、無事に神の子を産むために最善を尽くそうとします。
 戦闘中も、隙があれば逃げ出そうとするのですが、逃がさないで討ち取ってください」
 そこまで言うと燈は、とても申し訳なさそうな顔で頭を下げた。
「……お腹の子ごと殺すという、それだけ見れば非道な作戦になります。
 そして当然母親は、情に訴えてくることもあるでしょう。
 心苦しいとは思いますが、どうか情に惑わされずに、よろしくお願いします」


雅瑠璃
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 というわけでこんにちは、またはこんばんは。
 なんとかぎりぎりボーナスシナリオのOP間に合った雅です。

 それにしても清明ほんと酷い。
 よりにもよって妊婦を殺してきてなんて言うひどい話ですが、心情的にも大変かもしれませんが、どうかよろしくお願いします。

 というわけでプレイングお待ちしています。
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第1章 ボス戦 『細川ガラシャ』

POW   :    花も花なれ、人も人なれ
【自らの周囲に吹き荒れる白百合の花びら】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    怒れる慈愛
自身の装備武器に【ガトリング砲】を搭載し、破壊力を増加する。
WIZ   :    鬼の女房に相応しい蛇の女
自身が【困難に立ち向かう心の強さ】を感じると、レベル×1体の【自身と共に殉死した侍女の霊】が召喚される。自身と共に殉死した侍女の霊は困難に立ち向かう心の強さを与えた対象を追跡し、攻撃する。

イラスト:梅キチ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は鍋島・小百合子です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カナタ・アマガ
やりきれない相手だけど…見逃すわけにはいかないわ…!

【選択UC】で猫型機械兵を召喚、電子世界を通じて敵の居場所を【情報収集】、機械兵で包囲網を敷くわ。一人たりとも逃がす気はないわ。包囲網が出来たら、一斉砲撃よ。【範囲攻撃】で呼ばれた霊もろともまとめて吹き飛ばしてあげる!

あなたがオブリビオンじゃなかったら…いえ、そんなこと考えてもしょうがないわね…。

連携・アドリブ歓迎


アイ・リスパー
「神を出産させる……ですか」

その手法が、人工的に電脳魔術士として産み出された私の生い立ちに重なり、苦々しい想いに囚われます。

「安倍晴明の陰謀は必ず阻止してみせます!
私のような境遇の子供を増やさないためにも!」

心を鬼にして子供ごとガラシャを倒します!

【チューリングの神託機械】で情報処理能力を向上させ【アインシュタイン・レンズ】の発射準備に入ります。

「ガラシャさん、困難に立ち向かう母の想い、受け止めました。
でも、子供がこんな生まれかたを望むと思うのですか?!」

普通に生きられず、他を犠牲にしなければいけない宿業。
そんなものを背負わせるわけにはいきません。

「せめて苦しまないように一撃で仕留めます!」


加賀・琴
ガラシャ、はて?何故同じ陣営の仲間みたいな親近感を覚えるのでしょうか?
羅刹でない上に記憶にある姿とは違いますからガラシャ違いなのでしょうが。あら?記憶?私は細川ガラシャと会ったことはないのですが

しかし、異教とはいえ信仰を穢されて、それが信仰であると思わされるとは哀れに思ってしまいますね
清明は本当に外道なやり口を好みますね

侍女の霊とガラシャに対して【破魔幻想の矢】による210本になる破魔の矢を放ち、共に戦う皆さんへの援護とします
異教の信者に対して破魔の矢で射るのは少々複雑ですね、神道は八百万神ですし
ガラシャが逃げようとしたら【神域結界・千本鳥居】で八百万の鳥居による結界で惑わし封じ込めます


御影・雪乃

トパーズの指輪をそっと撫で思い起こすのは、私の製作者
私はホンモノではなかったけれど
それでも実子として私と接してくれた…その両親はもうこの世には居ませんが…作り物の私でも、親子というものは理解します
ええ、ソレは思いつきの実験に使って良いものではないのです
ましてや他の別の親子関係を割くことに繋がるようなものは
だから、『コレ』は壊さなければなりませんね
悲しみを氷に閉ざして非情となりましょう

『前世の記憶』の吹雪や武器の氷華円で移動を阻害し、全てが凍結する超低温の冷気で凍結を狙います
攻撃は身にまとう冷気と雪結晶アーマーで対応し吹雪で反撃
二人一緒に凍らせるわ
ただ眠くなるだけ…永遠に…覚めない夢の中へ


霧沢・仁美
いくらオブリビオンとはいえ、身重の母親を…か。
…でも、放ってはおけないよね…!

【目立たない】を併用して隠密裏に行動、気付かれる前にできるだけガラシャに接近。
気付かれた段階で戦闘開始。
攻撃は主にサイキック・ワイヤーロープの投擲で。
逃げ道を塞いだり、手足を絡め取って逃走を阻害するような形で攻撃し、動きが止まったと見たら念動光弾を撃ち込む。
敵の反撃は逃走のための足止めが主と見て、回避しつつも距離を離されないよう障害物や【オーラ防御】を活用して再度の接近を試みる。

命乞いをされれば、あたしもいつかは…と思って一瞬気が緩みそうになるけど。
こんな形で生まれる命なんてロクなものじゃない、と振り切り攻撃再開。


フランチェスカ・ヴァレンタイン
こちらも腐れ術士の置き土産、ですかー…
気が進まない、などと言っている場合でもありませんわね

逃げるガラシャを上空から追跡、砲撃を撃ち込んで身を隠す場所がない地形へと誘導を
追い込まれて白百合の花びらを撒きはじめましたら、UCを展開し100基を超える光焔の槍雨で一気に灼き祓い

2回攻撃で再装填した光焔の槍は、羽ばたきと共に弧を描いて前方へと
それらが衝突し合い、絡み合いながら集束し――顕れたのは、渦巻く光焔が象る長大な三叉槍

「思うところはあります、が――灼き抉ります。ブレイズ・トライデント…ッ!!」
全速噴射のランスチャージで刺し貫いた浄炎の三叉槍で、一思いに胎内から諸共に灼き尽くして差し上げましょう…!



●歪な母子の行く末は……
 奥羽山中の森の中、6人の女性猟兵達が細川ガラシャを追っていた。
「細川ガラシャ……ですか」
 加賀・琴(羅刹の戦巫女・f02819)は、その名前に思いを馳せた。当然だが面識はない。が、歴史上の人物として名前は知っている。
「異教とはいえ信仰を穢されて、それが信仰であると思わされるとは哀れに思います。清明は本当に外道なやり口を好みますね……」
「腐れ術士の置き土産、ですか……。気が進まない、などと言っている場合でもありませんわね」
 琴の言葉に応えるように、フランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)も天を仰いだ。
「いくらオブリビオンとはいえ、身重の母親を……か」
 天を仰ぎたくなるのは霧沢・仁美(普通でありたい女子高生・f02862)もいっしょだろうか。いや、ここに集まった女性猟兵達はみんな同じ気持ちだろう。女として、いつかは自分たちだって母になるときが来るかもしれない。そう思うと……。
「そうね。やりきれない相手だけど……見逃すわけにはいかないわ……!」
 カナタ・アマガ(スペースノイドの電脳魔術士・f06745)も同様にそう呟く。
 安倍晴明が企んでいる、新たな神……新たなオブリビオンを生み出す実験。それは到底見過ごせるものではない。ないのだが……そうやって自らを鼓舞しないとやり切れないのもまた事実だ。
「安倍晴明の陰謀は必ず阻止してみせます!」
 アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)は心を鬼にして、母子殺しの決意を固めた。人工的に電脳魔術師となるために作りだされた彼女だ。晴明のその手法が、自分を生み出した方法に重なったのだろう。小さくその後に、私のような境遇の子供を増やさないためにも……と苦々しく吐き捨てる。
「ええ、ソレは思いつきの実験に使って良いものではないのです」
 アイの言葉に頷くのは御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)だ。アイとは同じ寮で過ごす仲間であると同時に、雪乃もまたアイ同様に作られた存在だ。もっとも製作者……親には愛されていたドールなので同じというと語弊はあるが。その親はもういないが、与えられた愛情は雪乃に息づいている。ゆえに親子の関係を汚すものは許せない。
「私はホンモノではなかったけれど……作り物の私でも、親子というものは理解します。だから、『コレ』は壊さなければなりませんね」
 その瞳に浮かんだ悲しみを氷に閉ざし、非情となると心に誓う。
 そんな6人の女性猟兵達は、逃亡する細川ガラシャに追いつこうとしていた。

「ああ、私の神の子……。
 私からこの子を奪おうというのですか……?」
 ガラシャは、自分を負って現れた猟兵達を前に、そう言って悲しそうな顔をする。
「私はただ、私の中に宿った神の子を産みたいだけなのです。
 見れば皆さん、女性ばかり。同じ女として、子を産みたいという気持ち、わかっていただけませんか?」
 悲しそうな目で、同じ女としての情に訴えかけるガラシャ。
 その可憐な少女の様な容姿も相まって、これから猟兵達が行おうとしていることへの罪悪感は増す。
 だが。
「確かに、あたしもいつかは……」
 ガラシャに乞われ、先程追いかけている時の決意さて揺らぎそうになる仁美。そうして一瞬気が緩みそうになってしまうが。
「ガラシャさん、困難に立ち向かう母の想い、受け止めました。
 でも、子供がこんな生まれかたを望むと思うのですか?!」
 アイの言葉に、仁美もハッとする。
「そうね。こんな形で生まれる命なんてロクなものじゃない……!」
 自分に言い聞かせるように改めて口にする仁美。
 そしてそれは、周りの仲間たちの決意も新たにし、ここにガラシャとの戦いが始まった。

「そう……ですか。それならば仕方ありませんね。なんとしてでも、私はこの子を産むために、生き延びます」
 悲しい顔をしたガラシャは、そういうと【鬼の女房に相応しい蛇の女】を使う。決意を力に変え己の侍女の亡霊を召喚した。
 ガラシャを守るように大量に現れる亡霊たちが、猟兵達に襲い掛かる。
「あなたがオブリビオンじゃなかったら……いえ、そんなこと考えてもしょうがないわね……」
 まだやりきれない顔はしつつも、カナタは【エレクトロレギオン】で多量の猫型機械兵を召喚し亡霊侍女を迎え撃つ。機械兵が亡霊を囲み、一斉に砲撃を開始した。
 機械兵の銃撃だけではない、その後方から破魔の矢が亡霊を貫いていく。
「異教の信者に対して破魔の矢が効くかどうか……」
 琴だ。琴もまた亡霊侍女たちに破魔矢を射かけて迎撃している。カナタの機械兵と琴の破魔矢とで亡霊侍女たちを抑えてはいるが、それでも亡霊の数は多く、ガラシャ本人にまで攻撃を届かせることはできない。
 そのうちにガラシャは、亡霊たちを囮に再び逃亡を開始する。
「くっ……逃がしません。森の中は飛びづらいですが……!」
 フランシェスカはガラシャを逃がすまいと、鎧装にて宙を舞い、木々の合間をくぐるように飛んで追いかけていく。
 本来地上を走るガラシャよりも飛ぶフランチェスカの方がよほど早いはずだが、森の中の木々の間を抜けて飛ぶため、なかなか追いつけない。
「神の子のためにも、私はここで捕まるわけにはいかない……」
 だがそこに、必死に逃げるガラシャの眼前に、森の中にありえないものが立ちふさがる。
「鳥居……?」
 琴の【神域結界・千本鳥居】だ。森の中に出現した八百万の鳥居が、森の外へと出られない結界を生じさせる。
「千本鳥居の結界を張りました。亡霊は私たちに任せて、皆さん、追ってください!」
「みんなお願い! 彼女を終わらせてあげて!」
 琴とカナタは、亡霊侍女を討ちながら、仲間たちに声をかけた。
 それを受け、猟兵達は木々と鳥居でできた迷路の中へと入ってガラシャを追っていく。

 琴やカナタに言われるまでもなく、先に飛んでガラシャを追っていたフランチェスカだったが、森が鳥居との混成迷路に変化したおかげで飛行速度を上げることができ、ガラシャへと追い付いていた。
「見つけましたわ」
「……追ってきますか。ですがこれ以上は!」
 ガラシャは、目くらましも兼ね、フランチェスカの前に百合の花びらを飛ばす。【花も花なれ、人も人なれ】……舞い散る百合の花吹雪が、フランチェスカに纏わりつき、その動きを阻害するとともに、ガラシャの姿をかき消していく。
 フランチェスカは花びらを焼き尽くそうと、光焔の槍雨を降らせようとするが、纏わりついた花びらがユーベルコードを封じ込め撃たせない。
「くっ……しまった……」
「任せてください! せめて苦しまないよう一撃で!」
 だが、その花びらは横から放たれた別の光によって掻き消えていった。アイの【アインシュタイン・レンズ】から放たれる光だ。その光はガラシャの放った百合の花びらを焼き尽くし、ガラシャ本人にも到達する。
「きゃああああ?! 熱い、この子が燃えてしまう……それはさせない……!」
 光を浴び、身に纏う鎧が燃え上がるガラシャ。だが苦しまないようにというアイの願いとは裏腹に、その状態でもなおガラシャは逃亡を優先し、走る。
 走り……そして見事にこけた。
「きゃぁっ?! な、なにっ……?!」
「あの、ごめんなさい」
 ガラシャが転んだ原因は、仁美だ。フランチェスカやアイが派手に動いている間、目立たぬようひっそりと近づいてきた仁美が、持っていたワイヤーを使い簡単なワイヤートラップを仕掛けていたのだ。そして謝りながらも、仁美は転んだガラシャに対し追撃の【念動光弾】を打ち込んでいく。
 さらに、ガラシャが転んだことで封印も解けたのか、上空のフランチェスカからも【九天に舞い 灼き穿つもの】による光の雨が降り注いできた。
「思うところはあります、が……逃しません」
「くぅぅうっ……私は、この子のためにも、死ぬわけには……」
 それでもガラシャは、自らのお腹を愛おしそうに抑えながら、必死の形相で地面を這ってでも逃げようとする。出口も見えない千本鳥居の迷宮の中を。
「それなら、その子と一緒に送ってあげます」
 そして逃げ惑うガラシャの前には、先回りしていた雪乃の姿があった。
 トパーズの指輪をそっと撫で、自らの親を思い出しながら、それでも雪乃は非情に徹して【前世の記憶】にて超低温の冷気を纏う真の姿を露にした。
「2人一緒に凍らせるわ」
「やめて……やめて……この子は、神の子は……」
 雪乃の纏う冷気に当てられ、身体が凍り付いていきながらも、お腹の中の我が子を守ろうと、ガラシャは懇願する。
 だが、女として気持ちはわかっても、それを受け入れることはない。
 この場にいる彼女たちは皆、その覚悟は決めていた。
 だから。
「ただ眠くなるだけ……永遠に……覚めない夢の中へ」
 雪乃がガラシャに手をかざすと、その歴がどんどんとガラシャを凍らせていく。
「ああ……私の子……我が神の……子……が……」
 ガラシャは最後にそう言い残して、その身体の全てが氷像と化した。

 やがて、氷像は粉々に砕け、ダイヤモンドダストとなって宙に舞う。
 晴明により生み出された歪な母と子は、一緒の夢の中で眠りにつき、消えていったのだ。
 その様子を、6人の女性たちは最後まで見送っていた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月25日


挿絵イラスト