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エンパイアウォー㉛~さるべいじゃあず

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #鉄甲船

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●グリモアベース
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
 グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「戦争もようやく中盤の山場が終わったね。関ヶ原の戦いは幕府軍の勝利に終わって、魔空安土城到着まであともうちょっとだよ!」
 幕府軍が首塚の一族と共に島原へ到着するのは21日と見込まれている。今はちょうど移動期間であり、差し迫った苦難は存在しない。
「とはいえ休んでる暇はないよ、今のうちにやれる事はやっちゃおー……って訳で、今回みんなに向かってもらうのは、瀬戸内海。日野富子の巨大鉄甲船をサルベージしてもらおう!」

 全長200m、全幅30m。まさにそれは海上に聳える城となって猟兵達の前に立ちはだかった。だが現在はその全てが沈められ、瀬戸内海に沈んでいる。
「せっかくのこんな貴重な船を、沈んだままにしとくのは勿体無いよね! 修復すれば、いろんな事に使える筈だよ」
 使い道は、引き上げた隻数に応じて幕府などが協議決定する予定だ。ならば一隻でも多く引き上げるに越したことはない。
 とはいえ、なにせこのサイズである。引き上げるのは決して楽ではあるまい……今回引き上げる事ができるのは、全員で一隻が限度だろう。
「どんな風に引き上げるかはみんなに任せるよ。大変だとは思うけど、それぞれの手段でいろいろ工夫して欲しい」

「引き上げられた船は何に使えるのか……商船や軍船、はたまた外洋船なんてのも有るかもね。夢が広がるよっ!」
 楽しげにそう言って、くるるはいつもどおり、わざとらしい可愛らしくポーズを取って猟兵達を見渡す。
「さあ、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ!」


一二三四五六
 関ヶ原もなんとか突破。でもまだ戦争は続く。

 ごきげんよう。中継ぎ的にボーナスシナリオをお届けします。一二三四五六です。

 『⑩村上怨霊水軍』の早期解決に伴うボーナスシナリオです。本シナリオフレームが1本成功するごとに1隻、巨大鉄甲船を引き上げる事ができます。
 フラグメントは本シナリオフレーム共通の公式フラグメントとなっています。

 補足。
 この依頼で引き上げられる船は一隻です。よって、船の引き上げを試みる場合、プレイングとしては『船の一部をすごく持ち上げる(他の部分は他の猟兵と協力する)』・『船の全体を少しだけ持ち上げる(それ以上は他の猟兵に任せる)』みたいな感じが良いかと思います。1人で一隻全部引き上げるよ! みたいなのは無理です。
 その他、『引き上げる他の猟兵がやりやすいように計画を立てる』・『船本体ではなく周囲の部品とか貴重品を集める』みたいなのも有りです。

 返却は8/21を予定しています。

 それでは、皆様のプレイングを、楽しみにお待ちしています。

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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 冒険 『巨大鉄甲船引き上げ作戦』

POW   :    重量のある船体部分などを中心に、力任せで引き上げる

SPD   :    海底を探索し、飛び散った価値のある破片などを探し出して引き上げる

WIZ   :    海底の状況や海流なども計算し、最適な引き上げ計画を立てて実行する

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鳶沢・成美
UDCアースの日本では、大型船の建造技術は江戸時代に衰退してしまったんでしたっけ
こっちでは巨大鉄甲船を研究して、それなりのモノが維持出来るかもしれませんね

【日曜大工ノ術】で空気を込めて密封した大きな樽をいくつか作って
”ロープワーク”でつなげて浮力の足しにするというのはどうでしょう
海底は暗いかもしれませんが”暗視”もあるし、ロープをつなげるとき”早業”でやれば
一応”水泳”も出来なくはないし何とかなるでしょう

アドリブ・絡み・可 ””内技能


アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
【POW】判定

船の引き上げか…力仕事なら任せとけ!

海の中でも動けそうな見た目の【シューティングギャラクシィ】フォームで参戦。いきなり持ち上げってわけにはいかないだろうから、まずは【怪力】を活かして沈んでいる船の周囲の岩石などの障害物を除去しよう。重すぎてどうにもならないものは【エクスプローシブ・ドラゴンライド】を叩き込んで発破するぜ。障害になるものを片っ端からぶっ壊していけば、持ち上げやすくなるだろ

猟兵の人数が揃ってきたら、全員で持ち上げ作業とかしたいところだな。まあ、うまいやり方とかは良くわからんから、誰かアイディアがあればそれに乗っかる形で行こうかな


月宮・ユイ
アドリブ◎
*身に<誘惑の呪詛>宿し呪詛/呪操る
濡れる事も想定し水着着用

船の引き上げね
回収作業、お宝探しの様で少し楽しみです

▼探索
船を出して貰い探索に集中
《機能強化》
<第六感>併用全知覚強化<情報収集・学習・見切り>
海中へ<念動:オーラ>を薄く広く拡げ探査
[マキナ]とリンク、<知識>情報基に地図作成出力、沈没状況確認
仲間との情報共有図る

▼引き上げ
見つけた船体全体を<念動:オーラ>で包みつつ、
<属性攻撃:地>船にかかる地面に引かれる力(重力)に干渉
全体の重さを軽減、引き上げ作業時の負担を減らす。
引き上げ後余裕があれば破邪<破魔の呪>で浄化。
元使用者が怨霊ですからね、少しは安心材料になれば幸いです


弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です



私は海に潜れない(カナヅチです)ので船上で大きな綱を持って待っています。
綱の先に何か結わえたならば自慢の【怪力】で引き上げましょう。

ん、綱を引っ張って引き上げの合図が来ましたね
よいしょぉーーっ!

これは船の上に載せる事は出来そうにありません
船頭さん、私がこのまま綱を持っていますので浅瀬まで曳航してして行って下さい

大丈夫です、引っ掛けると転覆しちゃいますし、もう一度船を換えて潜る所からなんて面倒ですよ
では、帰りましょう






(綱を伝って人知れず大蛸が銀花に迫っています)

ん……、なぁっ!? た、蛸!?
だ、誰か助けて下さい!蛸が!蛸が服の中に、あ、あぁっ!


深鳥・そと
沈没船!ロマンだね!
引き上げるのはきっと大変だし面倒だけど、その先に謎のおっきなお船!
どれくらい形残ってるかな?錆てるかな?謎パワーで綺麗なままかな?

と、わくわく

楽しいのにこっちの武器が増えるの最高!って打算(ラッキーな気持ち)もある


◆方向性
UCでみんなをつよつよに
引き上げ方は他の方の指示通りにお手伝い
テンション高いので超がんばる
羅刹パワー・小柄な体躯で、力仕事・狭いところどんとこいだよ!


露木・鬼燈
…引き上げるとなるとやっぱりでかいよね。
力技で引き上げるとゆーのはキツイものがあるのです。
力でダメなら頭を使うのですよ。
化身鎧装<骸晶>を展開。
如意宝珠から供給される魔力を魔杖で増幅。
魔力に物を言わせて魔法によるベクトル操作を行うです。
船体にかかる水圧を持ち上げる力へと変える。
自然の力を利用するこの方法ならイケルイケル!
まぁ、全体に作用させるとなると大きく操作はできないかも。
だからと言って一部のみに作用させると船体断裂とかが心配。
んー、引き上げの補助と考えれば全体に少しずつでもいいのかも。
引き上げる人の助けになっていると信じて!
このまま魔法を維持するっぽい。
船体のバランス調整が大変かもー。



「沈没船! ロマンだね!」
「ええ。回収作業、お宝探しの様で少し楽しみです」
 引き上げ用の作業船の上。いつもテンションの高いそとは無論として、比較的冷静なユイも、スタイルの良い肢体を水着に包んでどこか弾んだ声で作業にあたる。
 数多の世界でどのような仕事をも行うのが猟兵だとはいえ、このような仕事はそう有る物でもない。
「沈んだにしては、大分原型は保っていますね」
「やっぱり謎パワーで守られてるのかな?」
 ユイが電子精霊に収集させた情報を元に作り上げた地図を覗き込み、首を傾げるそと。
「いえ、守られていた……と言うべきでしょうか」
 海上では村上水軍の怨念によって不沈であった鉄甲船も、猟兵達が旗を下ろした事でその呪力を失っている。沈んだ瞬間から、つまり今も着々と劣化が始まっている。
「そっか! じゃあ早く引き上げないとだね!」
「よし、力仕事なら任せとけ!」
 アーサー……いや、光の戦士・ドーンブレイカーは、己の胸を叩いて力強く請け負い、海の中に飛び込んだ。
 その身を護るバトルスーツは『シューティングギャラクシィ・フォーム』……スペースシップワールドの宇宙空間に耐える装甲なら、海中でもなんら問題はない。
「さて、と……やっぱりいきなり持ち上げって訳にもいかないな、こいつは」
 沈んだ箇所は岩場のようで、いくつも大岩が転がっている。無理に引き揚げ作業に入れば、船への負担が大きそうだ。
「ま、こういうのは考えなくて楽で良いぜ」
 その大岩を、軽々と持ち上げて横に退けていく。どれほど巨大な岩であっても、彼のアーマーの力なら大した苦にはならない。
 一方、船上では成美がいくつもの樽を海上に浮かべる。
「UDCアースの日本では、大型船の建造技術は江戸時代に衰退してしまったんでしたっけ」
 経済的にも需要的にも、あちらの歴史上は内海での廻船技術の方が発達している。
「これを研究したら、それなりのモノが維持出来るかもしれませんね」
 今回の引き揚げは、造船の歴史を大きく変える事になるかもしれないと思えば、心躍ると言うものだ。
「さて、こんな所かな」
 成美の大工技術で作られた樽は完全に密封され、中に空気が詰まっている。一切の隙間なく空気だけを密閉する技術はまさしく名工のそれだ。
「あとは……すみません、こちらも手伝って貰っていいでしょうかー!」
「おお、任せとけ!」
 相当の浮力を持つ樽を沈めるのは困難だが、ドーンブレイカーの怪力なら不可能ではない。そちらを手伝ってもらった上で、成美自身はその樽をロープに繋ぎ、さらに船に繋いでいく。
(これで、少しは浮力の足しになると良いんですが)
 ただ持ち上げるのに比べれば、樽の数だけ負担は分散するためある程度は楽になる。とはいえやはり巨大鉄甲船、これだけで浮かび上がる程ではない。
「引き上げるとなると、やっぱりでかいよね……力技で引き上げるとゆーのはキツそう」
 船上の鬼燈は鎧装を身に纏い、魔杖を海へと向ける。宝珠の魔力を増幅して船へ伝えていくが、自然の力を利用しても船全体を覆うのは一苦労だ。
「力でダメなら頭を……使っても結構キツいっぽい! でも一部のみに作用させると、船体断裂とかが心配なのです」
 魔杖で魔力を増幅し、その量に物を言わせてなんとか覆い尽くす。ベクトルを操作し、水圧を持ち上げる力に変えると、浮力がさらに増していく。
「ともあれ、これで引き揚げの補助になるっぽい!」
「なるほど、それなら私も」
 ユイもオーラを広げ、重力に干渉する。2人の力が樽の浮力と合わさると、鉄甲船の重量が大幅に軽減されていく。
「このくらい減らせば……力技で引き上げるのもイケルイケル!」
「よし、じゃあここからは私の出番ですね!」
 十分な浮力が鉄甲船全体にかかったのを見ると、銀花が巨大な網を手にして歩み出た。
「力技で引き揚げてみせますよ……よいしょぉっ!!」
 その網を豪快に海へとぶん投げる。沈んだ網は、そのまま海中の成美やドーンブレイカーの手によって、船へと取り付けられていった。
「む、ちょっとあの岩が邪魔か」
 船の周りを泳ぎ回り、邪魔な岩を発見したドーンブレイカーは、手にした槍を構える。
『Select……DRIVE ACTION!』
「こいつで……ぶっ壊すぜ!」
 ドラゴンを模したその先端を岩に叩きつけ、大きく打ち砕く。一番大きな欠片に光の鎖を結びつけると、一本釣りの要領で船の周囲から引き剥がした。
(うん……こんなものかな?)
 船全体に網を取り付け終わると、成美が網を引く。その合図を受け、船上の銀花は網を握る手に力をこめた。
「よいしょぉーーっ!」
 人狼の怪力を振り絞り、鉄甲船を豪快に引き揚げにかかる。海中に轟音を響かせ、海底からゆっくりと鉄甲船が浮かび始めた。
「ふんぬぅぅぅぅ!」
「よーし、わたしもがんばっちゃうぞー!」
 銀花が全身から汗を流しながら網を引けば、そともそれを手伝ってぐいと網を引く。
「いっくよぉぉぉぉ……そぉ、れええーーー!」
 小柄な体躯に羅刹の力、加えてお腹の底から振り絞るような叫び。ハイテンションなその声を聞くと、猟兵達の力が増幅していく。
「わたしのイケイケオーラで……みんなつよつよにするからぁ……頑張れぇぇ!」
「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
 特に銀花の身体に力が沸き起こるのは……彼女が単純だからではない、多分。
「んんー……バランス調整が大変かもー」
「船に大きな負担をかけたくはありませんからね……」
 2人が力を振り絞る間、鬼燈とユイもその魔力を振り絞り、船体の浮力を維持する。上に浮かべば水圧が減る分持ち上げるのは楽になるが、急上昇で船体に負担がかかる。
 それを、巧みな連携で逃し、船へのダメージを最小限に留めていく。
「このまま……魔法を維持するっぽい……!」
 直接の力仕事でなくても、鬼燈の額に汗が滲む。それでも作業を続ければ、海面に樽が浮かんで来て。
「よし、後もうちょっとだ!」
「ふんぬぅぅぅっ!」
 海中で綱を引いていたドーンブレイカーも浮かんで来て声をかけると、銀花が最後の力を振り絞り。ついに鉄甲船が海上へと浮上した。
「おお、やったー!」
「改めて見ても、すごい大きいっぽい!」
 そとが快哉を上げ、鬼燈も感嘆の声を漏らす。何しろ、今猟兵達が乗っている船よりも遥かに大きい。
「これは……船に積めませんねぇ。浅瀬まで曳航していきましょうか」
「気を抜くともう1度沈んでしまいそうですね。気をつけないと」
 銀花は網を握る手を緩めず、その間に成美が樽を船体に繋ぎ直す。まだまだ気は抜けないが、引き揚げに比べれば維持は大分楽だ。
「元使用者が怨霊ですからね……」
 余裕ができると、ユイはオーラを切り替え、浄化の呪力を船体に行き渡らせていく。
「少しは安心材料になれば幸いです」
「ふふー、楽しかったのに、こっちの戦力も増えて最高だね!」
 怨霊の残滓も消えていくその船を見ながら楽しそうに跳ねるそと。
「さあ、では帰りま、ん……なぁっ!?」
 そして何故か銀花は大蛸に襲われていた。
「だ、誰か助けて下さい! 蛸が! 蛸が!?」
「……いや何やってるのかな?」
 引き揚げ作業と全然関係ない所で苦悶する銀花に、鬼燈が若干呆れたような視線を向ける。
「い、いえ、蛸が、服の中に……あ、ちょっと待って、私泳げないんでっ……がぼがぼがぼ……」
 そのまま大蛸に引きずり込まれて、どぼーんと海の中に落ちていった。
「……もう一働き必要っぽいー!」
「ん? 何か有ったのか? 良くわからないけど任せろ!」
 助けなくてもいいかなー、と言う気もわずかにしたが、そういう訳にもいかない。ため息を漏らしてドーンブレイカーに声をかける鬼燈。
「まあ、こういうハプニングも楽しいかな!」
 銀花に変わって網を握り直したそとが元気良く言いながら、猟兵達は騒がしく帰還するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月21日


挿絵イラスト