エンパイアウォー⑩~猫船大戦
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『さくせん!』
大悪災『日野富子』は、『超巨大鉄甲船』の大船団を建造しました。(大きな船の絵)
(下に、『全長200m程度、全幅30mくらい』とメモしてある)
乗組員は日野富子に召喚された『戦国時代の大海賊、村上水軍の怨霊達』。
護衛の戦闘員は、オブリビオン『異国のカンフーにゃんこ』の集団です。
怨霊は戦闘に参加せず船を動かし続けますが、船の復元も行う為、先に船を破壊する事は不可能です。(船を守る沢山のお化けと、十匹くらいの猫の絵)
怨霊は、帆柱に掲げられた『村上水軍旗』を引きずり降ろすことで消滅します。(船の高い所に『〇の中に上と書かれている旗』の絵。『弱点!』と矢印)
怨霊は、それ以外の手段(戦闘によるダメージその他のユーベルコード)では、ダメージを与える事は出来ません。(お化けの絵に『無敵状態!』と矢印)
また、既に『超巨大鉄甲船』は海へ出発しています。
乗り込みと脱出は猟兵達それぞれで行う必要があります。(船の周りに波の絵、隣に陸の絵。相互に矢印)
つまり、『海に出た鉄甲船に乗り込む』『護衛の異国のカンフーにゃんこを倒す』『村上水軍旗を引きずり降ろす』『船から脱出する』という内容が、今回のミッションです。
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「今回守って欲しいのは、南海道の海路を進む幕府軍の船だよっ」
道中を襲ってくると予測されている敵船『超巨大鉄甲船』を攻略する為の作戦概要がこちらだ、と。メリー・アールイー(リメイクドール・f00481)は夏休みの自由研究のように模造紙に書き上げた『さくせん!』を集まってくれた猟兵達に広げて見せた。
「護衛のにゃんこは、何が何でも旗を守ろうとするだろうからね。敵を倒さずに旗を狙うのはちょいと難しいねぇ。全部倒して、それから旗を降ろすなり壊すなりしとくれっ」
後の注意はまとめた通りだから、よく読んで出発しておくれ、と。メリーは模造紙の最後にあるポイントを、もう一度叩いて強調した。
「それじゃあ、テレポートで送っていこうか。よろしゅうにーっ」
葉桜
OPをご覧いただきありがとうございます。葉桜です。
戦争依頼3作目です。宜しくお願いします。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
公開と同時に募集を開始致します。
ご参加お待ちしております。
第1章 集団戦
『異国のカンフーにゃんこ』
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POW : にゃんこ流一本釣りにゃ
レベル×1tまでの対象の【衣服(棒の先に引っ掛けることで)】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
SPD : これがにゃんの超速戦闘術にゃ
自身の【装備する鈴】が輝く間、【鈴の音が一切聞こえない無駄のない体術で】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : にゃんにとってはこの世の万物が武器となるのにゃ
自身からレベルm半径内の無機物を【使い捨ての自身の装備武器】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:ひろしお
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
花房・英
分かりやすい作戦でいいな。
倒して奪うのは、明解でいい。
相手が悪い奴なら、なけなしの良心も痛まないしな。
小舟を調達して、敵船の近くまで行く。
Rosa multifloraを敵船に伸ばして、手摺にでも巻きつけて自分を引き上げる。
なるべく気配の少なそうな場所を狙い、手早くやる。
『エレクトロレギオン』で護衛と応戦。
飛んでくる武器にも、機械兵器をぶつけて相殺し、Rosa multifloraでフェイントをかけつつ無銘で捨て身の一撃。思い切り斬りつける。
旗は他の猟兵サンに任せるけど、自分がやるならRosa multifloraを伸ばしてぶんどる。目立つところに上がってるだろうしすぐ見つかるだろ。
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海原を駆ける超巨大鉄甲船に小さな影が近づく。
「分かりやすい作戦でいいな」
こうして目的地まで辿り着けば、後は敵を倒して旗を奪うだけだ。明解でいい、と花房・英(サイボーグのグールドライバー・f18794)は調達した小舟を鉄甲船と並走させる。
敵の船尾の手すりを静かに掴むのは、『Rosa multiflora』。蔓のようにスルスルと伸びた枝は鋭い棘に覆われているが、賢き野薔薇が主を傷つける事はない。英の意思に呼応して長さを調整しながら、安全に船の上へと引き上げた。
「にゃっにゃー。こちら船尾ー。異常にゃ……ぁあんだあアレはー!!」
巡回していた護衛の戦闘員、異国のカンフーにゃんこの眼前には、二百体近い小型の戦闘用機械兵器が軍隊のように整列していた。潜入に成功した英は、人知れず『エレクトロレギオン』を召喚していたのだ。
「……始めようか」
敵に発見されても、英は表情一つ変える事なく冷静ににゃんこを指さした。突然の会敵に慌てふためくにゃんこ目掛けて、指示を受けた機械兵器達のロケットパンチが連射される。
「うにゃああ!?」
にゃんこは叫び声を上げながら、咄嗟に近くにあった樽をロケットパンチにぶつけた。すると、その衝撃で飛ばされていた腕は消滅する。にゃるほど、数は恐ろしいが一体一体の強さはそれ程ではにゃいらしい――ニヤリと猫口が歪む。
「にゃんにとってはこの世の万物が武器となるのにゃ!」
積まれていた樽山を崩したにゃんこは、機械兵器の隊列目掛けて次々と樽を放り投げる。猟兵の駒を減らそうという作戦だろうが、機械兵器は元々盾にもなる捨て身覚悟の集団だ。ある集団は後方を守るために壁となる。自分の身体とぶつかる衝撃で樽を破壊し、攻撃部隊に後を託す。後方の集団はその間に狙いを定めて、残る樽を撃破するのだ。
そして敵の意識が機械兵器に集中する隙に、その足元を密やかに支配していく美しい影が――。
「うっ、にゃ!? にゃんだにゃんだイタイ、イタイにゃーー!!」
急に訪れた浮遊感と共に、逆様になる世界。にゃんこは美しく花開く野薔薇によって宙吊りにされていた。捕らえられた足に食い込む棘は、暴れるほどにその血と生命力を吸って花の美しさを増していくようであった。
「これで終いだ。……相手が悪い奴なら、なけなしの良心も痛まなくていい」
ドス、と。にゃんこの胸にも赤い花が咲いた。いつの間にか敵の目の前まで接近していた英が、刀身に乙女椿が装飾されたナイフ『無銘』の刃を深々と突き立てる。絶命したものを床に落として、野薔薇も主の手に戻った。
上空を観察すれば、話に聞いていた旗が風に揺れていた。しかし、あれを狙った所で高確率で敵の邪魔を受けるのならば、先に敵を殲滅させる方が確かに合理的だろう。
仲間の悲鳴を聞いて集まってくる護衛達へ、紫電の視線が移された。
成功
🔵🔵🔴
高柳・零
POW
敵のUC対策に服は海パンだけで向かいます。
「この世界を守る為にも、あの船を倒してみせます!」そう言うとUCを発動させ、船まで飛んで行きます。
高度を保って船の真上まで行き、そこから急降下して敵を奇襲します。
「戦は不幸しか生みません。織田の時代はもう終わったんです!」
敵の釣り針は狙われる面積が非常に狭いので、集中して守ります。
見切りで軌道を読んで、全面と側面は武器と盾で受け、背面はオーラで弾きます。
攻撃は2回攻撃で確実に1人ずつ仕留めに行きます。
うちで強化されているので、素早い相手にもそれなりに太刀打ち出来る筈です。
にゃんこを片付けたら旗を下ろし、飛んで脱出します。
アドリブ歓迎です。
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海岸の磯波を前に、仁王立ちするテレビウムが一体。彼が身に着けるのは海パン一丁。液晶画面にいつもの笑顔を浮かべて、高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)は眩しいくらいのお天道様に向かって誓う。
「この世界を守る為にも、あの船を倒してみせます!」
神聖な光に包まれて、零は天から授かった力『ゴッドハンド』によって空高く舞い上がった。
「船尾で侵入者が発見されたみたいだにゃー」
「急ぐにゃ……あ゛っ!?」
ズドーンッ――と。船の真上から隕石のように降ってきた何かによって押しつぶされた護衛は、にゃんこなのに潰されたカエルのような声を上げて目を回す。
「あ、猫踏んじゃいました」
敵なら結果オーライですね、と。奇襲に成功した零は踏みつけていたにゃんこから飛び降りて、傍にいた別の敵に向かって戦闘の構えを取る。
「戦は不幸しか生みません。織田の時代はもう終わったんです!」
「そんなの知るかにゃー! にゃー達は高級またたびセットの為に働くのにゃーっ!!」
日野富子に買収されたにゃんこは、異国のカンフー奥義『にゃんこ流一本釣り』を放とうとする。しかし。
「にゃ、にゃんで服を着てにゃいんだー!?」
「はいてますよ。この海パンは、その必殺技対策です!」
そう、零の思惑通り。その姿は棒を引っ掛けられる面積が少なく、にゃんこにとって非常に厄介な相手であった。狙われる場所が限られているなら、その軌道を見切るのは容易い。頑丈な魔導書を盾代わりにしてガードしながら、バスタードソードで棒ごと利き手を打ち、そのまま懐に潜り込む。にゃんこの胴体を貫いて、その背には銀色の長い刃が生やされた。
その時。
「さっきはよくもやってくれたにゃーっ」
先ほど踏みつけたにゃんこが目を覚まし、零の背後から襲い掛かる――。
しかし、放たれた激しい突きは零の臀部に届くことなく、聖なるオーラによって弾かれた。
「人々を護る力を得た自分もまた、天に護られているのです」
神が味方する零に、悪しき者の手が届く事は無い。見えない力に攻撃を防がれ、敵が戸惑っている隙に、光のように素早くその喉元を切り付け、今度こそ躯の海へと還したのだった。
船上のあちらこちらから、まだにゃーにゃーと戦う声が聞こえる。他の仲間にも手を貸しに行こうと、零は歩みを進めた。
大成功
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ライラック・エアルオウルズ
御所に加えて鉄甲船、か
彼女の無駄遣いにも困った物だ
このまま放れば困る所では済まないし
旗ひとつ、奪わせて頂こうか
――然し、飛べない身では
どうにも船上は遠過ぎるからね
貴方の勇敢さに、頼ってもいいかい
魔導書を手に喚ぶ獅子に《騎乗》し、
陸地で《ダッシュ》し勢い付けて跳躍
今ひとつ距離が足りなければ、
《全力魔法/空中浮遊》で力添えて
船上へと飛び乗る事を試みよう
飛び乗れたなら、奇襲を
《先制攻撃》として爪で薙ぎ、
叶うなら鈴を狙い《武器落とし》
《オーラ防御》で攻撃を防ぎ、
数多ければ《範囲攻撃》で薙ぎ倒し
鋭い牙と爪で、確実に倒して行く
全てが片付けば、旗の破壊を
海賊の貴方達にも御帰り願おう
航海は、此で終わりだ
ルパート・ブラックスミス
鋼と鉛の身体故、海は忌避してきたが。世界の瀬戸際でそうも言ってられんか。
青く燃える鉛の翼で【空中浮遊】し、上空より乗船。
カンフーとな。カンフー…
(数秒沈黙)
…よかろう、ならばルパート流拳法で御相手仕る!
UC【炎抱きて白熱せし鋼肢】で格闘戦だ。
両足が踏む床板を爆破する要領で【ダッシュ】と、【怪力】と爆炎を込めた打撃の双方に活用する。
一度その棒術を【見切り】懐に飛び込めれば、己の体躯より長物などまともに振るえまい。
旗が下りるまでは沈まないのだ、存分に暴れさせてもらおう。
脱出時は乗った時と同じく翼で飛行。もし必要なら他の猟兵を抱えて脱出しよう。(【救助活動】)
【共闘・アドリブ歓迎】
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「御所に加えて鉄甲船、か。彼女の無駄遣いにも困った物だ」
遠くに見える引き波を目で追いながら、ライラック・エアルオウルズ(机上の友人・f01246)は溜息を吐く。このまま放れば困る所では済まない、と。旗を奪いに行く決心を固めたはいいが――然し、飛べない身ではどうにも船上は遠過ぎる。
我が身だけで無理ならば手を貸してくれる友を呼ぶ魔法を、ライラックは幾つも知っている。星々を繋ぐように魔法を紡いでくれる、星の名を持つ魔導書を手に彼は呼びかけた。
「貴方の勇敢さに、頼ってもいいかい」
『STELLA』に導かれて『黄金色の心』が姿を現す。獅子はライラックを背に乗せると、陸地で可能な限りの助走をつけて、激しいダッシュの勢いのまま――跳んだ。
通常なら、ジャンプだけでは到底辿り着けない距離だ。ライラックは獅子の跳躍を空中浮遊の魔法で支えて助力に努めていた。バランスを崩さないように、最大限の飛距離を得られるように努めて舵を取る。
「獅子に跨る貴殿とこうして会うのは二度目になるな、ライラック殿」
「その声は……ルパートさん。まさか空の上でお会い出来るとはね」
青く燃える鉛の翼で飛翔していたルパート・ブラックスミス(独り歩きする黒騎士の鎧・f10937)が、獅子の隣に並ぶ。
「船まではもうすぐだが……必要なら手を、いや、翼をお貸し出来るが」
「ありがとう、とりあえず行きは大丈夫そうだ。ただ、帰りは助けていただけるかな」
船から脱出する手段を持たないライラックと、鋼と鉛の身体で海へ訪れたルパート。それでも戦場に赴いた勇敢さと無謀さを共に愉快に思いながら、目的地へと辿り着く。
海は忌避してきたが、世界の瀬戸際でそうも言ってられん。
大丈夫。貴方達がいるなら、恐れるものなど何もないのだから。
「大変にゃっ、あっちこっちで奇襲されてるにゃ!」
「そう、次は貴方が海へ帰る番だ」
にゃんこに飛び掛かるようにして、獅子が乗船する。突然の来訪者は敵の目の前で咆哮し威嚇すると、にゃんこが毛並みを逆立てて一瞬固まった隙に、鋭い爪を複数回交差させる。
「にゃ、にゃにを……ああ! にゃーの鈴がにゃい!?」
ライラックの獅子はただの獰猛な獣ではない。確実に獲物を仕留める為に、まずは獲物の牙を抜いたのだ。そして、超速戦闘術の手段を失ったにゃんこを壁際に追い詰めて、その首へ自身の鋭い牙を突き立てるのだった。
同時刻に乗船したルパートは、複数のにゃんこ達に囲まれていた。カンフーの構えを取るにゃんこ達を眺めながら、数秒の沈黙と観察を挟む。
「カンフーとな。カンフー………よかろう、ならばルパート流拳法で御相手仕る!」
ルパートが我流の構えを取ると、その鋼の四肢が炎を溜めて発熱していく。そして、両足が踏む床板が爆発――爆風の勢いと元の怪力による爆炎拳が、にゃんこの横っ面に炸裂する。
「我が鉛鋼の輝きは暗く……されど今は眩く!」
白熱の拳が殴った顔から爆ぜるように青き劫火が噴出し、その身体ごと燃やし尽くした。
ルパート焼いた床板は、事前に得ていた情報の通り、直ぐに修繕されていく。
「旗が下りるまでは沈まないのだ、存分に暴れさせてもらおう」
「にゃ、にゃー……みんにゃ、一斉にかかるのにゃー!!」
その派手な攻撃に一瞬たじろぐにゃんこ達だが、数で押せとそれぞれの棒術を振るっていく。しかし、その全身鎧の騎士に棒の先を引っ掛けられる場所は無い。単純な軌道になる攻撃はルパートに見切られ、接近を許してしまう。
「一度懐に飛び込めば、己の体躯より長物などまともに振るえまい」
至近距離から繰り出される炎のアッパーはにゃんこの顎を捕らえて、爆風に飛ばされた焼き猫は海へと沈んでいく。
「い、一度、センリャクテキテッタイをした方が良さそうだにゃ……」
そろりそろり、抜き足差し足で後ずさる猫足は、背後にぶつかった何かによって止められた。壁のようにどっしりと立つ獅子の上方から、ライラックが穏やかに問う。
「前門の騎士と後門の獅子、どちらに送って貰うのがご希望かな」
猫一匹逃がさない。彼らを襲ったにゃんこは全て、炎と獅子に捕まえられたのだった。
船を修繕する不思議な力は、あの海賊達の仕業か。ライラックは戦闘には加わらず船を漂い続けている怨霊達を横目で見る。
(もうすぐ、貴方達の航海も終わりだ)
死しても利用されている海賊達にも、安らかな眠りを届けよう。
二人は残りの護衛を探す為に場所を移動した。
大成功
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アララギ・イチイ
敵は猫属性なのねぇ……せっかく開発(作った)したUCだから一度は使用してみようかしらぁ
海上は改造ブーツのホバー機能で移動よぉ
敵船突入時はホバー出力を上げて大ジャンプ、敵船に突入するわぁ
突入後、【選択UC】発動ぉ
船周辺ごと世界を書き換えて、猫な世界にしてしまうわぁ
まぁ、敵を色んな意味で強化しちゃうだけ(自分に明確なメリット無し)のUCなんだけどねぇ(てへ
で、普通に戦闘よぉ
二つのバトルアックスを取り出し敵を【なぎ払う】様に振るうわぁ、衣服に引っ掛けられた隠し腕(バトルアックス装備)を【早業】で展開、引っ掛けられた衣服を切り裂いて逃れたり、【カウンター】で反撃するわぁ
旗は敵殲滅後に射撃武器で破壊よぉ
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「さあ、新しい研究の成果を試してみようかしらぁ」
着物に白衣を纏ったアララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)は、多機能ロングブーツを履いて、スキップするように海原を飛び跳ねていた。靴底に伸縮式のドリルパイルを内蔵したホバー推進機構を利用すれば、出港した敵船を追うなど朝飯前だ。
ホバーの出力を上げて、大ジャンプ――華麗に戦場へ着地すると、猟兵達に退治されて残り僅かとなった護衛のにゃんこが一斉にイチイを睨みつけた。
「また来たのにゃっ、もう許さないにゃーっ!!」
「猫って可愛いわよねぇ♪ もっと増やしましょうかぁ」
『模倣世界・猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫猫』。
イチイのユーベルコードは、船周辺の世界の情報を書き換える。想像し創造するは、猫に埋もれる猫まみれの世界だ。船は可愛らしく、猫柄や猫の足跡柄がいい。帆にも大きな猫の絵を描こう。船の上に乗船していた怨霊も猫化され、猫耳や猫のしっぽが生やされた。カンフーにゃんこは元々にゃんこなので、体に特別な変化は見られないが、その武器である棒の両尖端には猫の飾りが付け加えられた。細かい所まで手が行き届いている。
「これは……にゃー達が主役!? にゃーたちの船ににゃったにゃーっ」
にゃごにゃごにゃんにゃん、にゃー達は大はしゃぎ。にゃーの武器も格好よくにゃったにゃーとご満悦だ。
「まぁ、敵を色んな意味で強化しちゃうだけのUCなんだけどねぇ」
でも可愛いわぁ、とイチイは微笑ましそうに猫の世界を愛でた。
おもちゃの城を作り上げた後は、壊すまでがお楽しみ。
二つのバトルアックスを取り出して、イチイは台風のように大回転。にゃんこ達を薙ぎ払っていく。
「にゃーっ、にゃー達の楽園がーっ!?」
必死で抵抗するように、にゃんこは猫飾り付の棒を、イチイの白衣に先を引っ掛ける。一本釣りで持ち上げようとしたが――そこには罠が隠されていた。
ジャキンと生える、バトルアックス装備の隠し腕。白衣から飛び出すと共に、引っ掛けられていた布を切り裂いて、その勢いのままにゃんこの首を刈った。
自分まで巻き添えを食っては溜まらない、と。猫亡霊達は所狭しと押し合いながら、イチイと反対側へ逃げて行く。
「にゃ、にゃにをしにきたんだ、お前はーっ!!」
「さあ? 遊んでくれてありがとねぇ」
苦し紛れに突進してきたにゃんこに、退屈しのぎにはなったわぁとイチイは笑う。バトルアックスで真っ二つに切り分けて、猫達にお別れを告げたのだった。
「あれが旗ねぇ。撃っていいわよぉ」
イチイの合図で、控えていた戦闘人形のムニンがゆっくりと射撃武器を構える。バルカン砲とミサイル発射筒が村上水軍旗に狙いを定め、発射された。
派手な爆音と共に、旗は破壊された。怨霊達の猫耳は消え、そしてその存在も消えて行く。もう船を修繕する力もない。旗から崩れて燃える炎は飛び火して船全体にまわり、やがて海の藻屑となるだろう。
イチイは行きと同じ多機能ブーツを使って海へ飛び降りる。他の猟兵達もそれぞれの手段で脱出するはずだ。
これでひとつの脅威は防がれた。猫船撃破、成功である。
成功
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