エンパイアウォー⑨~灼熱炎嵐の獄
●山陽道灼熱地獄
「集まってくれて感謝する。早速だが、皆には急ぎ、サムライエンパイアの山陽道へと向かって欲しい」
筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は集まってくれた礼を猟兵たちへと紡いだ後、グリモアの予知を語る。
「侵略渡来人・コルテスは、幕府に叛意を持つ長州藩の毛利一族を手駒にして多くのオブリビオンを生み出し、幕府軍の迎撃準備を整えているという。その方法は『山陽道周辺の気温を極限まで上昇させ、進軍してくる幕府軍を、熱波によって茹で殺す』という非道なものだ」
8月10日時点で、山陽道の平均気温は夜間でも35度を超えているのだという。
このまま、コルテスの儀式が進めば、平均気温が50度を超える殺人的な暑さとなってしまうだろう。
だが、コルテスが仕掛けたのは、それだけではない。
「コルテスの策略は熱波だけでは無い。同時に『南米原産の風土病』も蔓延させ、幕府軍に死をまき散らそうとしているようだ」
しかし、この風土病のウィルスは、極度の高温でなければ死滅する種類であるという。
そのため『熱波を生み出しているオブリビオン』を撃破できれば、風土病も阻止できるのである。
「皆に殲滅してもらいたいのは、長州藩士を材料にコルテスが生み出した『鬼百足』の群れだ。オブリビオン達は『富士の噴火のエネルギーを蓄えた霊玉』を使って儀式を行っている。敵を殲滅後、この霊玉を砕き、コルテスのこの非道な策略を阻止して欲しい」
戦場となるのは、比較的整備され拓けた宿場町近くの道。
広さも十分で視界も良好、戦闘に支障が出るほどの障害物などもない。
要するに、数多湧いたオブリビオンの群れを、単純に片っ端から撃破し殲滅していけばいいというわけだ。
そして霊玉を砕き、山陽道が風土病蔓延する灼熱地獄と化す前に、コルテスの策略を阻止して欲しい。
「我々は魔軍将の軍勢を撃ち破り、最低でも1万人以上の幕府軍を魔空安土城に到達させねばならない。サムライエンパイアのために、勝利のために、何より非道な敵の策で無惨にも散る命ができる限り出ぬように……皆の力を貸して欲しい。俺もそのために尽力しよう」
清史郎は改めて猟兵の皆に頭を下げた後。
灼熱の戦場へと皆を送る桜のグリモアを、その掌に満開に咲かせる。
志稲愛海
灼熱へのショータイム!
志稲愛海です、よろしくお願いいたします。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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今回は、コルテスの策略を阻止するべく、山陽道で敵を殲滅し霊玉を砕く依頼です。
沢山湧いた『鬼百足』の軍勢を蹴散らしてください。
詳細は概ねOPに記載されている通りです。
皆様らしく敵の群れを蹴散らしていただければです!
●お願い
ご一緒に行動する方がいる場合は【相手の名前と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入をお願いします。
ご記入ない場合、相手と離れてしまうかもしれませんのでお忘れなく。
●プレイング採用関して
通常の志稲の依頼に関しましては、ご参加くださった皆様のプレイングは極力全採用しておりますが。
戦争関連の依頼に関しては、戦争依頼の特性上、その限りではありません。
可能な範囲でできる限り多く採用したい気持ちではありますが。
プレイングお返しする可能性もあること、ご理解の上、ご参加ください。
プレイングは、OP公開されると同時に受付開始いたします。
受付は14日いっぱい頃まで、遅くても15日朝頃迄には締め切る予定です。
それでは、プレイングお待ちしております!
第1章 集団戦
『鬼百足』
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POW : 懊悩の苦鳴
【激しい苦鳴】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 蟲尾
【百足の尾】による素早い一撃を放つ。また、【脱皮】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 火炎鎖
【自身が繰り出した炎】が命中した対象を爆破し、更に互いを【炎が変化した溶岩色の鎖】で繋ぐ。
イラスト:オペラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メテオラ・エルダーナ
(アドリブ、連携歓迎です)
あのおじさん、見るからに性格悪そうでしたけど作戦も性格悪いですね!
オブリビオンも霊玉も!私がぜーんぶ壊しちゃいます!!
幕府軍のみなさんには涼しい顔で行軍してもらいましょう!
今更ただの烏合の衆が来たって、私の相手じゃありません!!
【ダッシュ】で敵の中央に潜り込んで【全力魔法】【範囲攻撃】で『虚空剣』を発動!
一撃目で出来るだけ多くを虚無領域に巻き込みます!
あっちが炎ならこっちは水の【属性攻撃】で対抗して、水の魔法剣で炎を斬り伏せます!
防ぎきれない分は【オーラ防御】で軽減です!
花園・スピカ
相手のあの攻撃…鎖で繋がれるということは相手の攻撃を避けづらくなるということ
…被弾はできる限り避けたいですね
学習力や情報収集で相手を観察し見切りで敵の攻撃を回避しつつ、相手の苦手そうな氷や破魔属性で属性攻撃
…とはいえ避け続けるのも限界があるでしょうから、被弾の際はオーラ防御でダメージ軽減
「鎖で相手の攻撃を避けづらくなるということは、相手もこちらの攻撃を避けづらくなるということ…てんちゃん、お願い!」
敵の次弾が来る前にUCと自身の属性攻撃の2回攻撃で敵を撃破
霊玉は確保次第即破壊
風土病なんて撒き散らされたら軍だけでなく一般の人々まで長く病に苦しめられることになる…そんなことは絶対に許しません…!
非在・究子
あ、あのウエメセ慢心マンの、策略、熱波に、疫病、か? や、やる事がエゲツないな、まったく。さ、さっさと、潰して、やらないと、な。
せ、戦場が、拓けてる、なら、安全策で、行かせて、もらう、ぞ?
ま、まず、【ハッキング】で、自分の、視力と、反射神経の、パラメータを、改竄して、強化、する。
そ、それで、UCを、使って、2km、離れた、地点から、目視、できる、敵を、リキャストタイムを無視した、攻撃魔法の多重発動での、飽和攻撃で、叩き潰す、ぞ。
つ、使う魔法は、あいては、ひ、火属性、みたい、だし、氷属性の、最上位魔法で、いく。
か、カチカチの、コチコチに、固めて、粉砕、だ。
うだるような暑さとはまさに、このことなのだと。
山陽道に入って、嫌でも体感する猟兵たち。
吹く風も涼しいどころか、逆にちりちりと頬に痛く感じるほどの熱波。
そしてこの状況を作り出している黒幕……それはグリモアの予知で判明している。
「あ、あのウエメセ慢心マンの、策略、熱波に、疫病、か? 」
「あのおじさん、見るからに性格悪そうでしたけど作戦も性格悪いですね!」
非在・究子(非実在少女Q・f14901)の言う、ウエメセ慢心マン。
そしてメテオラ・エルダーナ(まほうつかいキャット・f05337)曰く、見るからに性格悪そうなおじさん。
それは、人を人とも思わない傲慢な侵略者――『第六天魔軍将』のひとり、コルテス。
コルテスは、山陽道周辺の気温を極限まで上昇させて幕府軍を熱波によって茹で殺し、そして風土病を蔓延させ幕府軍に死をまき散らそうとしているというのだ。
「や、やる事がエゲツないな、まったく。さ、さっさと、潰して、やらないと、な」
「オブリビオンも霊玉も! 私がぜーんぶ壊しちゃいます!! 幕府軍のみなさんには涼しい顔で行軍してもらいましょう!」
究子は卑劣でえげつないその作戦を潰すべく、暑さ渦巻く熱波のフィールドを仲間達と共に進んで。
メテオラも暑さに負けず、ぐっと気合いを入れる様に、2本の尻尾をゆらり揺らす。
この暑さをから、山陽道を解放する方法。
それは気温を上昇させる儀式を行うオブリビオンを倒し、儀式で使用されている霊玉を破壊すること。
そして今回、霊玉を守るように群れを成し、儀式をおこなっている敵は――鬼百足。
炎を伴うその群れは、ただでさえ上昇している気温をさらに上げんと煽って。
激しい苦鳴や百足の尾を放ち、炎が変化した溶岩色の鎖で、猟兵たちの足を止めんとしてくる。
「相手のあの攻撃……鎖で繋がれるということは相手の攻撃を避けづらくなるということ……被弾はできる限り避けたいですね」
眼鏡の奥の緑色の瞳を凝らし、そう鬼百足の情報を収集するように攻撃を観察するのは、花園・スピカ(あの星を探しに・f01957)。
長いブラウンの髪と青緑のリボンを揺らし、てんちゃんと共に、繰り出される衝撃をひらり躱しながら。
金砂散る蒼石煌めく金の魔鍵を星降る空へと翳し、鬼百足の弱点をつくような、氷や破魔の加護を帯びた衝撃を放つスピカ。
「今更ただの烏合の衆が来たって、私の相手じゃありません!!」
同時に、敵の只中へと飛び込んだメテオラは、悪しき炎をも凌駕する戦神の火を振り翳すと。
――ここからは! 私の独壇場です!!
全力魔法を乗せた、広範囲に渡る魔法剣の斬撃を繰り出して。
『ヒヒィィィン!』
空間ごと切り裂き、初撃で出来るだけ、虚無領域へと敵の群れを巻き込んでから。
敵が炎だというのならば、此方は水で対抗せんと。
守りのオーラで身を包みながらも、水の魔法剣で、迫る炎を消火するかの如く斬り伏せていくメテオラ。
「せ、戦場が、拓けてる、なら、安全策で、行かせて、もらう、ぞ?」
そう、究子がまず行うのは、ハッキング。
己の視力と反射神経のパラメータを改竄し強化すれば。
――た、ただの、連打じゃ、ない、ぞ? じ、実質時間差、コンマ1ナノセカンド以下の、重複飽和、攻撃、だ。受けて、みろ。
そう紡ぎ展開するは、『不正改竄・重複並列魔法』――リキャストタイムの改竄により、重複起動した任意のゲームの魔法が戦場に轟く。
次の攻撃魔法までの待機時間を無視した多重発動での飽和攻撃が、先程の究子の言葉通り、敵を叩き潰して。
連打する魔法は、相手が火の属性であるからと、やはり弱点をつくような氷属性の最上位魔法を。
「か、カチカチの、コチコチに、固めて、粉砕、だ」
戦場に鬼百足の氷像ができては、砕かれていく。
高難易度クソゲーが好きな究子にとって、敵を凍らせ次々と砕き無双できるような展開は、好みではないかもしれないが。
それでも殲滅まで気を抜かず、氷で炎を圧倒すれば。
「鎖で相手の攻撃を避けづらくなるということは、相手もこちらの攻撃を避けづらくなるということ……てんちゃん、お願い!」
――私に力を貸して…! と。
炎が変化した溶岩色の鎖を逆手に取り、スピカがそう、不思議な柴犬てんちゃんへと声を掛けた刹那。
『ギャアアァァ……!』
「風土病なんて撒き散らされたら軍だけでなく一般の人々まで長く病に苦しめられることになる……そんなことは絶対に許しません……!」
持ち主の想いに呼応して動くてんちゃんから、敵が放ったものと同じ炎の衝撃が繰り出されると同時に。
スピカの氷や破魔の属性乗せた衝撃が、眼前の鬼百足へと容赦なくぶつけられ、敵を打ち倒すのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
紗我楽・万鬼
暑い日に灼熱地獄で病原菌撒き散らすんです?
いやぁ侵略者はやる事違いますね
であれば今な噺は如何でしょ
聞き手は居ても居なくても。あっしは唯騙るだけ
夏と言や風鈴が有りますね
チリンと鳴きゃ涼を感じる彼れ、少々海月に似てません?
海月と言えば冷たい海を泳いでは毒針ぷすりと厄介な奴ですねぇ
例えば何処からとも無く空中から
風鈴色の硬い殻を被った海月が無数に現れて
苦鳴を打ち消す音色をチリンと奏で
冷気を撒き散らして空を泳ぎ回り
獲物見つけりゃ痺れ毒針ぷすりな怪異が沸いたら
面白いと思いません?
さぁお前さん等、上ですよ
襲いかかる『風鈴海月』の怪、堪能して下さいよ
冷やされ痺れた後はあっしが霊玉ごと槍で砕いて差し上げやしょう
白波・柾
……なるほど確かに、これはうだるような暑さだな
だが、これ以上さらに気温が上がるというならば、見過ごしはできない
人々のため、そしてひいてはこの世界のため
いざ―――尋常に、勝負だ
「戦闘知識」「地形の利用」で一斉掃射に有利な地形を選び
近接してきた敵は「なぎ払い」「吹き飛ばし」ていき
できるかぎり敵をユーベルコードの範囲内におさめたい
「範囲攻撃」「鎧砕き」「鎧無視攻撃」「傷口をえぐる」を添えた
【剣刃の掃射】で一斉にダメージを与えていこう
敵の蟲尾については「見切り」「残像」でできる限り回避を図り
もし回避できないのならば「オーラ防御」で防御して
「カウンター」による「シールドバッシュ」で反撃していきたい
忍冬・氷鷺
只ならぬ熱波に呼吸すら侭ならず
例えその生き地獄を抜けたとしても
待ち受けるのは未知の死病、か
何とも用意周到なことだが、奴等の思い通りにはさせんよ
現地に着けばひとまず周囲の確認を
同士が居れば協力は惜しまず
可能な範囲で行動も合わせよう
敵を視認次第、速やかに氷竜嘯を使用
一気に間合いを詰め単眼目掛けて氷霧を見舞う
身を蝕む零下の味はどうだ?
さぞかし耐え難いと、よいのだがな
幻影の恩恵と残像を以って攻撃は躱し
傷を負っても決して歩みは止めん
守る為に、―この地に来たのだ
その信念は終ぞ変わる事はない!
黒爪を奮い氷霧を舞わす
遠方の敵には大苦無を投擲して
霊玉を砕き、首魁を討ち滅ぼすまで
我が歩み止められると思うな
ただでさえ炎天下の酷暑であるというのに。
吹きつける風までもが熱を帯び、熱波となって、山陽の地に在る者を容赦なく茹で殺さんとしている。
いや、それだけではない。
「只ならぬ熱波に呼吸すら侭ならず、例えその生き地獄を抜けたとしても待ち受けるのは未知の死病、か」
さらに撒き散らされんとしているのは、死を呼ぶ風土病。
忍冬・氷鷺(春喰・f09328)は、何とも用意周到なことだが、と。コルテスの残忍な策に、ふるり微かに首を振って。
同じくこの地へと赴いた仲間の姿を確認し、可能な範囲で行動を合わせんとしながらも。
奴等の思い通りにはさせんよ――そう、さらに激しい暑さを滾らせている鬼百足の炎を見据える。
炎は炎でも、眼前のそれは、凍てつく心に灯る温もりなどでは決してない。
全てを焼き尽くさんとただ猛り狂う、面妖で悪しき炎。
「……なるほど確かに、これはうだるような暑さだな」
だがこれ以上さらに気温が上がるというのならば、見過ごしはできない、と。
――人々のため、そしてひいてはこの世界のために。
白波・柾(スターブレイカー・f05809)は、降り注ぐ隕石を砕いたと言われている身の丈ほどもある大太刀を構えて。
「いざ――尋常に、勝負だ」
一斉掃射に有利な地形を読み取りながら、軽率に近づいてきた愚かな敵を『星砕丸』で薙いで吹き飛ばせば。
――防御をとれ――受けて見せろ!
刹那、より多くの敵を巻き込み戦場に撃ち放たれる、地域も時代も様々な刀剣類。
『ギャアアァ!』
その様々な種類の刃が、容赦なく百足の身体を貫き斬り伏せて。
――喰らえ、我が命、我が仇を。
氷鷺が纏うは白き氷竜の幻影。そして一気に間合いを詰め放たれる、敵を凍らせ熱を奪う絶対零度の氷霧。
「身を蝕む零下の味はどうだ?」
『キシャャアアッ!』
単眼目掛け見舞われた氷霧に、堪らず声を上げる鬼百足。
そんな悶え狂う敵を見遣り、氷鷺は紡ぐ――さぞかし耐え難いと、よいのだがな、と。
けれど、有象無象な鬼百足の数はまだ沢山。
柾は脱皮し動きを加速させた鬼百足の尾の攻撃を咄嗟に見切って躱せば。
俺の刀は敵を斬るためにある――そう信じ迷いなく放つ、反撃のカウンターとなる刃。
氷鷺も幻影の恩恵と残像で百足を翻弄し、攻撃を躱して。
その鋭利な尾が氷纏いし腕を掠め、血が飛沫いたとしても……決してその歩みは止まらない。
「守る為に、――この地に来たのだ。その信念は終ぞ変わる事はない!」
振り下ろす氷雪華の黒爪が鬼百足へと見舞われ、身を凍らす氷毒が滴り敵の身を侵して。
氷霧とともに大苦無を戦場へと舞わせながら、敵の群れから氷鷺は視線を外さない。
霊玉を砕き、首魁を討ち滅ぼすまで――我が歩み止められると思うな、と。
そんな灼熱の戦場に響き渡るのは、よく通る声。
「暑い日に灼熱地獄で病原菌撒き散らすんです? いやぁ侵略者はやる事違いますね」
そして紗我楽・万鬼(楽園乃鬼・f18596)はいつも通り、騙り談って、語る。
――であれば今な噺は如何でしょ、と。
聞き手は居ても、居なくても。
「夏と言や風鈴が有りますね。チリンと鳴きゃ涼を感じる彼れ、少々海月に似てません?」
海月と言えば冷たい海を泳いでは毒針ぷすりと厄介な奴ですねぇ、と。
そうふと愉快な彩を孕む赤の瞳が、星空を映せば。
「例えば何処からとも無く空中から風鈴色の硬い殻を被った海月が無数に現れて、苦鳴を打ち消す音色をチリンと奏で、冷気を撒き散らして空を泳ぎ回り
獲物見つけりゃ痺れ毒針ぷすりな怪異が沸いたら――面白いと思いません?」
――騙りやしょう喚びましょう嘘を塗り堅め創る怪異夜行を! 何も疑いやしませんよ、だぁって端から出鱈目だって識っての上ですからね!
「さぁお前さん等、上ですよ」
刹那、万鬼がそう紡げば……戦場に現れるは、語られた怪異共の軍勢。
「冷やされ痺れた後はあっしが霊玉ごと槍で砕いて差し上げやしょう」
堪能して下さいよと、噺屋が瞳を細めれば。
敵の群れへと襲い掛かるは、そう――『風鈴海月』の怪。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
呉羽・伊織
【花守】
未だに冷めねーか
全く、こーも熱されたらいい加減業も沸くっての
鬼には鬼を――力を貸せよ、幽鬼ども
即UC使用
代償や負傷は呪詛や毒と激痛耐性、最悪菊里の力借りてでも抑え込む
俺は尾や喉の部位破壊狙いつつ、衰弱個体から仕留めに
武器にゃ敵の身こそを縛るよう呪詛仕込
気紛れに他部位へのフェイント加え、狙い見切られねーようにしつつ攻撃
敵動作観察し情報収集も抜かりなく、癖や隙を見切り攻守の糧に
この身に憑いた鬼どもが常以上に沸き立つ理由は一つ――故郷消された無念と憤怒
それに俺とて、目の前で街が地獄に変わる様なんざ何度も見たくない
…長州の連中がどんな想いだったにせよ、命も国土も滅茶苦茶にする真似は許さねーよ
千家・菊里
【花守】
この暑さには慣れそうにもないですね
早く鎮めて尽くして、冷たい甘味でも楽しみたいものです
――等と暢気に考えていたら、おや飛火の様子
伊織の呪縛重ければ、緩和の霊符飛ばし封印を解く援護
基本はUCを範囲攻撃で広げ炎壁作り敵全体牽制
数減少・瀕死発生・対火炎鎖時は、合体強化で火力上げ畳掛ける・ぶつけ相殺狙う
熱される気持ちは如何です?
怯んだ敵には早業の2回攻撃で、マヒ霊符も重ね更に妨害
消耗・鎖被弾時は刀で直接叩き斬り生命力吸収
耐久はオーラ防御と激痛・火炎耐性で補助
敵の動き探り、見切りで直撃避けるよう注意
風土を荒らし、命を根刮ぎ奪う
斯様な所業は俺も面白くない
天下は平穏が一番――地獄になどさせませんとも
元々降雨も少なく、日射量の多い土地柄ではあるが。
巻き起こる熱波が極限まで暑さを引き上げんと煽り、じりじりと肌がひりつく。
未だに冷めねーか、と。後ろ髪を一部掬い結び上げた漆黒と赤き組紐が、吹く熱風に無造作に靡くのも構わずに。
「全く、こーも熱されたらいい加減業も沸くっての」
そう紡いだ呉羽・伊織(翳・f03578)のその瞳には、普段は潜み隠しているはずの剣呑な彩が滲み出ている。
だが、その沸き立ち騒めくモノたちを抑えることはせずに。
……鬼には鬼を――力を貸せよ、幽鬼ども。
冷ややかなる黒に、伊織が怨恨と暗翳をずるりと纏わせ降ろせれば。
「この暑さには慣れそうにもないですね。早く鎮めて尽くして、冷たい甘味でも楽しみたいものです」
相変わらず一見ゆるりとした物言いながらも。
――等と暢気に考えていたら、おや飛火の様子、と。
ぴこり微かに狐耳揺らした千家・菊里(隠逸花・f02716)が、伊織映す赤き瞳をそっと細めれば。
刹那、蝕む代償の呪縛を緩和するべく、巻き起こる熱風に逆らうように霊符を飛ばして。
菊里の力も借り、飲み込まれぬよう何とか気を保ちながらも。
降魔へと身を委ね飛躍的に能力の上がった伊織が、音も無く一瞬にして斬り裂くは、鬼百足の尾や喉笛。
『ギャアアァァ!』
炎纏う蟲がどす黒い赤を醜悪に撒き散らし、煩く叫び声を上げるも。
蟲の炎など凌駕し燃え盛る数多の狐火による炎壁が、容赦なく百足の群れを焼き尽くさんと広がって。
「熱される気持ちは如何です?」
菊里のその問いに答える間もなく、燃え尽き灰と化し、躯の海へと還される鬼百足ども。
残る炎纏う蟲たちも、脱皮し加速した素早き尾の一撃を繰り出してくるも。
その癖や隙をいち早く見切り、それよりも速く動いていた伊織の牽制に翻弄され、呪詛仕込まれた刀の斬撃を受けて。
すかさず早業を駆使し重ねられるは、菊里の霊符により齎される麻痺の状態異常。
足掻くように繰り出された鎖宿す炎も、ひい、ふう、みいと合わさった狐火によって相殺されて。
(「この身に憑いた鬼どもが常以上に沸き立つ理由は一つ――故郷消された無念と憤怒」)
――それに俺とて、目の前で街が地獄に変わる様なんざ何度も見たくない、と。
残り数えるほどとなってきた鬼百足の群れを殲滅するべく、容赦なくその喉笛に漆黒の刃を突き立てて。
「……長州の連中がどんな想いだったにせよ、命も国土も滅茶苦茶にする真似は許さねーよ」
伊織はその身を蝕み駆け巡る呪縛の代償に耐えながらも、音も光も心も無く、ただ、敵を在るべき場所へと送り還していく。
炎は炎でも、乱暴に何もかも手あたり次第燃やさんとする炎は無粋の極み。
「風土を荒らし、命を根刮ぎ奪う。斯様な所業は俺も面白くない」
刹那、幾つも重なり合い燃え盛る狐火がまた1体、醜悪な蟲を捉え燃やし尽くして。
菊里は崩れ落ちる敵を後目に、再び揺らめく狐炎を戦場に灯し、赤の瞳をもう一度細める。
天下は平穏が一番――地獄になどさせませんとも、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
冴島・類
茹るこの地はまるで釜の底
だからこそ、動ける僕らが叩き割りに行く
火も…この程度
この身がへたるには、到底足りぬ
現地では、可能な限り他の猟兵と連携意識
逆に邪魔はせぬよう注意
百足の動きを翻弄する為
手繰る瓜江のフェイント交えた動きで引きつけ
攻撃手段、動作を見切る為に
注視しながら、生まれた隙をかいくぐり
薙ぎ払いにて反撃
相手が炎を放ったなら
燃やされぬよう相棒は下げ
舞と、火炎耐性活かし威力軽減しながら
あえて、左腕でかばい
鎖はそれと繋がせるよう餌にする
繋がれるってことは
逆に、君も逃げらぬと言うことだ
捕まえた
その首に向け、狙い定め
破魔の力込め衝撃波を放つ
撃破できたなら
即霊玉探しに駆けて
大地の力に命を焼かせて堪るか
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
見敵必戦ね。嫌いじゃないわ。
敵の遠距離攻撃を受けないようにベレー帽【惑わし鎮めるモノ】の目立たないで接近。
あとはユーベルコード【マルチプルバレット】
「遠慮しないで受けてみなさい」
レベル×5本の【雷】属性の【銃弾】で近い敵から撃破。
結構頑丈そうだから武器系のスナイパー41、誘導弾24、2回攻撃16、鎧無視攻撃16、鎧砕き10で撃ち抜くわね。
たしかどこかの伝説では・・・
「大ムカデは射貫かれたそうよ?」
ただ呼吸をするだけで、身体の中までも侵さんと蝕んでくる熱された空気。
刺すように降り注ぐ陽はじりじりと肌を焼き、滴る汗すらも干乾びさせんと猛り照る。
――茹るこの地はまるで釜の底。
けれど、冴島・類(公孫樹・f13398)と濡羽色の髪持つ彼の半身は共に、灼熱の地を駆ける。
山陽に在る者全てを茹で殺し、死の病を撒き散らさんと、今も上がり続ける気温。
(「だからこそ、動ける僕らが叩き割りに行く。火も……この程度。この身がへたるには、到底足りぬ」)
いくら酷暑であったとしても、まだこの足を止めるには至らぬもの。
それは類だけでなく、共にこの地に駆けつけた猟兵たちも同じ。
そんな仲間の姿を確認し、協力し合いこの灼熱を生み出している元凶を討つべく、鬼百足の群れの殲滅へと素早く動きをみせる。
「見敵必戦ね。嫌いじゃないわ」
敵の繰り出す炎を極力受けぬようにと、そっと接近するのは、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)。
そんなヴィオレッタの身を隠すのは、隠身と静音の呪符が縫いこまれたベレー帽・惑わし鎮めるモノ。
そして熱風に大きく煽られ、照りつける陽に煌めく金色の髪をふわりと靡かせながら。
醜悪な炎燃やす蟲の群れへと、つや消し黒色の長い銃身を持つ回転式拳銃を狙い定めれば。
「遠慮しないで受けてみなさい」
刹那、痺れるような雷宿りし銃弾が、近い敵から貫かんと狙い撃ち出されて。
頑丈そうな敵の身を撃ち抜くべく、持てる技能を駆使し、敵を蜂の巣にせんと銃弾の雷を轟かせる。
そして雷撃の如き銃弾を受けた敵の群れを、さらに翻弄せんと。
影に添い、共に戦場を駆ける半身を、十指と繋いだ赤き糸で巧みに手繰る類。
瓜江のフェイントを交えた動きで敵を引き付れば、生じた隙を掻い潜り、忘れないと言う誓い揺れる『枯れ尾花』の刃で、すかさず薙ぎ払いにかかる。
けれど、迫るは火炎鎖――爆破を伴い、溶岩色の鎖で繋ぎとめる衝撃。
類は戦場に生み出された炎を察知すると、燃やされぬよう即座に瓜江を下げてから。
――風集い、舞え。
神霊体に己の身を変化させ、火炎耐性活かし威力軽減を試みながらも、あえてその炎を左腕でかばう。
刹那、耳を劈く爆破音とともに、鎖に繋ぎとめられる左腕。
けれど――それはむしろ、繋がせるようにするための餌。
「繋がれるってことは、逆に、君も逃げらぬと言うことだ」
――捕まえた。
癖のある白き髪をふわり熱き風に揺らし、緑色の瞳で確りと眼前の敵へと狙い定めて。
至近距離からその首目掛け繰り出されるのは、銀杏色の組紐飾り付いた短刀から放たれる、破魔の加護を乗せた衝撃波。
『ギャアア……ッ!』
鬼百足の首が刹那飛ぶと同時に、繋がれていた鎖からも解放されて。
躯の海へと還る蟲を後目に周囲を見回せば、残る敵はあと僅か1体。
けれど、そんな最後に残った鬼百足の命も最早風前の灯。
雷撃放つ黒き回転式拳銃が、既に確りと照準を定めているのだから。
ヴィオレッタは最後残った蟲へと狙い定めながら、ふと呟く。
――たしかどこかの伝説では……。
刹那、ぐっと引き金が惹かれれば、数多の雷の銃弾全てが鬼百足へと降り注いで。
『グアアァァ!』
さらり金の髪を靡かせ、崩れ落ちる蟲へと、ふたつの色を宿した宝珠を向けたヴィオレッタは続ける。
そう、たしかどこかの伝説では……。
「大ムカデは射貫かれたそうよ?」
そして最後の大百足が伝説通り、雷の銃弾に射貫かれたのと同時に。
――大地の力に命を焼かせて堪るか。
魔を祓うように類が振り下ろした、銀杏色の組紐飾り揺れる短刀の一太刀が。
コルテスの目論見ごと打破するかの如く。この灼熱地獄を終わらせんと、探し出し見つけた霊珠を叩き割ったのだった。
大成功
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