エンパイアウォー⑨~燃えろ、熱せよ、地獄の如く
●
「集合お疲れ様……今日も暑いね」
グリモア猟兵のレン・デイドリーム(白昼夢の影法師・f13030)は集まってきた猟兵達へ笑顔を向けながら声をかける。
「でも……サムライエンパイアの山陽道はもっと酷い事になっているんだ。平均気温は夜間でも35度超え。このままだと平均気温が50度を超える殺人的な暑さになるんだって」
そのような暑さは異常だ。
その原因には勿論オブリビオンが関わっている。
「この暑さは魔軍将コルテスの策略のせいだよ。彼は山陽道周辺の気温を極限まで上昇させる事で関ヶ原に向かう幕府軍を一網打尽にしようとしている」
レンは表情を笑顔から少し険しい顔へと変えて説明を続ける。
「ああ、コルテスが使おうとしているのは暑さだけじゃない。同時に『南米原産の風土病』もばら撒く事で幕府軍を殺すつもりだ」
熱波と風土病による殺戮。推測されるのは幕府軍3万人の死。
どうしようもない状況に思えるが、猟兵達が呼び出された以上は止める術があるのだろう。
「この熱波は現地で儀式をしているオブリビオン達によって起こされているんだ。だから皆にはオブリビオンを倒して儀式を止めて欲しい。風土病も極度の高温でなければ死滅するからまだ流行はしていないし、儀式を止めればこちらも防げるよ」
現在山陽道には『富士の噴火のエネルギーを蓄えた霊玉』を持ったオブリビオンが潜んでおり、その敵を討伐した上で霊玉を壊せば異常な熱波を止める事が可能だ。
霊玉自体はオブリビオンの邪魔さえなければ簡単に壊せる。
そして今の山陽道の気温でも猟兵ならば問題はない。
とにかく敵を倒す。それが最優先になりそうだ。
「僕が予知したのは『うわばみ』という大蛇のオブリビオン達だね」
画像の資料で示されたのは酒の入った瓢箪を咥えた大蛇だ。
鋭い牙で噛み付いたり、大きな身体で巻き付こうとしてきたり、火を吹いてきたりと様々な攻撃を仕掛けてくるとのこと。
数はそれなりに多そうだが、一体一体は強くないようだ。だが油断せずに戦って欲しいとレンは付け加える。
「幕府軍や山陽道近辺の人達のためにも、是非作戦を成功させて欲しい。それじゃあ今回もよろしくお願いするよ」
ささかまかまだ
●
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
●
こんにちは、ささかまかまだです。
山陽道で儀式を行うオブリビオンを倒し、儀式を止めましょう。
内容としては「『うわばみ』との集団戦・純戦」です。
判定の中心になるのは戦闘部分になるでしょう。
暑さに対する対策や霊玉を壊す時のリアクション等あれば書いて頂いても大丈夫です。
今回は戦争シナリオですので、青丸の数がオーバーキル気味になりそうな時等はプレイングを却下させていただく場合がございます。ご了承下さい。
また戦争の詳細ページ、マスターページ等も適宜確認していただければと思います。
それでは今回もよろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『うわばみ』
|
POW : 噛みつく
【鋭い牙】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 巻きつく
【素早い行動】から【巻きつき攻撃】を放ち、【締めつけ】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 炎を吐く
【体内のアルコールを燃焼した炎】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:塚原脱兎
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎
【POW】
「これ以上暑くならないように、宝玉を壊さなきゃね」
【属性攻撃】を中心に、ホムラで【槍投げ】で【串刺し】にしながら、リーチの長い「黒焔竜剣参式」で【なぎ払い】って牽制するよ
あと、できるだけ敵から35cm以上の間合いを保ちたいけど、近すぎた場合は【気合い】で"鋭い牙"を避けて、すれ違いざまに切りつけるよ
んで、集まってきたところを『煉獄猛焔波動』で一気に焼き尽くすよ
●
赤いジャケットをはためかせ、小竜ホムラと共に山陽道へやって来たのは龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)だ。
「これ以上暑くならないように、宝玉を壊さなきゃね」
周囲の異様な熱気を感じれば思わず顔を顰めてしまう。
儀式を止めなければもっと悲惨な事になるのだ。必ず止めなくては。
彼女がそう決意したのと同時に巨大なうわばみ達が姿を現した。
敵もすぐに紅音に気付くと、大きく口を開けて牙を剥く。
「行くよ、ホムラ!」
紅音はホムラをスピア型の焔槍形態へと変形させ、そのまま一体のうわばみへ向けて投げつけた!
大蛇の巨体ではその攻撃を咄嗟に避ける事は難しい。槍は真っ直ぐに大蛇の方へと飛んでいき、数匹まとめて貫いていく。
だがまだ終わりではない。まだ攻撃を受けていない蛇達が紅音へと殺到し、次々に彼女を噛み砕こうとしてきたのだ。
「今度はこっち!」
紅音もすぐさま黒焔竜剣参式を取り出して集まる蛇達を切り払う。
出来るだけ広い範囲を薙ぎ払うように双剣を振るえば敵の接近を許さない。
仮に接近されたとしてもしっかりすれ違いざまに斬り付けていけば、うわばみの鋭い牙が身体に刺さる事はなかった。
紅音は敵を切り払いつつ少しずつ前へと進む。そして隙が生じれば一気に前進、ホムラをしっかりと回収していく。
「ホムラ、ありがとう。そろそろ終わらせるよ!」
仲間を巻き込む心配がなくなればあとは大技を放つだけ。
紅音は赤黒い炎の翼を激しく燃やし、目の前に集まるうわばみ達へと叫ぶ。
「みんなまとめて燃えちゃえ!!」
翼から猛った炎が周囲を燃やし、『煉獄猛焔波動』がうわばみ達を次々に塵へと変えていく!
炎が鎮まった頃には紅音の周囲にいた蛇達は燃え尽きていた。
だがまだ敵の気配は感じる。紅音はホムラと顔を見合わせ、再び敵陣へと駆けていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
山梨・玄信
夏はただでさえ暑いとゆうに、暑苦しい化け物が出たのう。
早々に倒してやるのじゃ。
【POWを使用】
先ずは気の放出(範囲攻撃+鎧無視攻撃)で牽制し、その間に敵の動きの癖を情報収集しておくのじゃ。
敵が噛みつきを使ってきたら、敵の癖を考慮して見切りと第六感を使って動きを読み、カウンターで灰燼拳を叩き込んでやるのじゃ。
「わしに簡単に近付けると思うでないぞ」
「来るか?お主達の動きは観察させてもらったぞい」
「わしのお主達の牙の距離はわしの拳の距離でもあるんじゃ!」
アドリブ、絡み歓迎じゃ。
●
「夏はただでさえ暑いとゆうに、暑苦しい化け物が出たのう」
山陽道の熱気を感じながら山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)は独りごちる。
だが彼も既に気合十分。自身を睨むうわばみ達を前にして、しっかり拳を構えて向き合っていた。
「早々に倒してやるのじゃ」
その言葉を合図に玄信は大蛇の群れへと駆け出していく。
大蛇達が口を開くより早く、まずは一発気の放出をお見舞いだ。
「わしに簡単に近付けると思うでないぞ」
気は玄信を中心に広がり、うわばみ達を次々に薙ぎ払う。
牽制のための攻撃だが威力は十分。彼らもどんどん押し出されていく。
だがうわばみ達も負けじと応戦。気の放出が弱まるのに合わせて玄信へと牙を剥いた。
大蛇の牙は一度突き刺されば簡単には離してくれないだろう。気で防御するより確実に回避していきたい。
そのために玄信はしっかりとうわばみの様子を観察していた。
彼らは凶暴なオブリビオンだが動き自体は蛇の習性に従っている。ならば動きを予測する事も難しくはない。
「来るか? お主達の動きは観察させてもらったぞい」
しっかりとした観察と鋭い勘が功を為し、玄信は次々に大蛇の噛みつきを避けていく。
そして彼らの噛みつきの間合いは玄信にとって得意な間合いでもある。
ただ単に勝負をするだけなら危険な賭けとなってしまうが、きちんと相手の隙を突くように動けば玄信が圧倒的に有利だ。
「お主達の牙の距離は、わしの拳の距離でもあるんじゃ!」
玄信は蛇の噛みつきをひらりと躱し、呆気にとられた彼らへ『灰燼拳』を叩き込む!
凄まじい勢いで放たれる拳は次々に大蛇を吹き飛ばし、地面や周囲の木々へと叩きつけ消滅させていく。
一体倒したのならまた一体。全ての大蛇を倒すまで、玄信の拳は止まらない。
大成功
🔵🔵🔵
黒鵺・瑞樹
アレンジ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流
本当にいろんなオブリビオンが出てくるよなぁ。
百鬼夜行かよ。
基本【存在感】を消し【目立たない】ように隠密行動からの【先制攻撃】で【奇襲】【暗殺】のUC剣刃一閃で攻撃。
確殺できなくとも動きの制限狙いで【マヒ攻撃】、かつ【傷口をえぐる】でよりダメージ増を狙う。
一撃離脱の動きで確実に倒し、数を減らしていく。
相手の物理攻撃は【第六感】で感知、【見切り】で回避。
回避しきれなものは黒鵺で【武器受け】で受け流し、それから【カウンター】を叩き込む。
それでも喰らってしまうものは【激痛耐性】【火炎耐性】でこらえる。
●
未だ山陽道にはうわばみ達がのさばる。
その様子を見て黒鵺・瑞樹(辰星月影写す・f17491)は呆れたようにため息をついた。
「本当にいろんなオブリビオンが出てくるよなぁ。百鬼夜行かよ」
だが呆れていても仕方がない。瑞樹は静かに気配を消すとうわばみの群れへと近付いていく。
彼らは他の猟兵に夢中なようだ。瑞樹は更に距離を詰め……一気に右手で打刀『胡』を薙ぎ払う!
刀がうわばみ達を一気に切り裂くが、その場にいた全ての大蛇を切り伏せる事は出来なかった。
だが瑞樹はそこで深追いをしなかった。
生き残ったうわばみ達から距離を取り、今度は左手のナイフ『黒鵺』を前に構えて様子を窺う。
勿論うわばみ達は瑞樹へと牙を剥き噛みつこうとするが……その動きはどこか緩慢だ。
「よし、効いてるみたいだな」
瑞樹は先程の攻撃の際、刀身に麻痺の力を与えていた。
恐らく一撃で全てのうわばみを葬る事は難しい。ならば少しずつ数を減らせるようにと細工をしていたのだ。
それでも飛びかかる蛇達には黒鵺でしっかりカウンターも叩き込む。
黒い刃は次々にうわばみ達の傷をえぐり、その度に赤い血が目の前を横切った。
一撃離脱を心がけ、常にうわばみ達と一定の距離を取るように気をつけて。
初撃以降は敢えて後手に回る事で確実に敵を仕留めていくのだ。
動き回る最中に上手くうわばみと接近できれば胡で薙ぎ払う事も忘れない。
胡はこの世界で譲り受けたもの。黒鵺……瑞樹の本体はこの世界で目覚めたもの。
自然と感覚は冴え渡り、青い瞳は敵の一体も見逃さず。
それはこの世界に身体が慣れているからか、それとも使命感から来ているものかは分からない。
だがこの感覚は瑞樹がこの世界の先を見ようとしているから湧き出ているかのようだ。
二振りの刃物も、それに答えるようにうわばみ達を斬り付けていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
スミス・ガランティア
【連携・アドリブ歓迎】
いやあ、世界が違うとはいえ神に対するあの仕打ちは……許せるものじゃないなあ。だから我達でしっかり計画をぶっ潰していかないとね★(こんな言い方だがこの神様、目が笑っていらっしゃらない
と言ってもこの暑さと炎の攻撃はちょーっと我に堪えるかな。炎は【火炎耐性】【オーラ防御】で防げたらいいのだけど……暑さはまあ我が使う能力で和らげるくらいはできる……と思うよ。
という訳で、敵の攻撃範囲外から【極寒の天変地異】による冷気の竜巻を放とうか。文字通りの切りつけられるような寒さの中で動きにくくしちゃおう。
(霊玉破壊時)
これで不遜な輩の計画のひとつは潰せた、のかな?
●
暑さに堪えつつ姿を現したのはスミス・ガランティア(春望む氷雪のおうさま・f17217)。
「いやあ、世界が違うとはいえ神に対するあの仕打ちは……許せるものじゃないなあ」
思い出されるのはケツァルコアトルを隷属するコルテスの姿。
自分も神である身だからこそ、あのような行動は放っておけない。
「だから我達でしっかり計画をぶっ潰していかないとね★」
スミスは笑顔を浮かべ明るい口調でそう告げるが、よく見ると目が笑っていない。
その怒りを現すように彼の周囲に冷気が集まり始めていた。
氷と虚像の神である彼にとって現在の熱波はなかなかに苦しい。
だからこそスミスはしっかり自分自身を冷気で覆う。何にも負けない鎧のように。
「この近辺にも人々が暮らしているだろうしね。誰も傷つけさせないよ」
うわばみ達も冷気に気付き、一斉に首にさげた酒を飲み始めた。
彼らも蛇の妖怪、冷気はとても苦手な様子。
その発生源を止めるべく、大蛇達は一気にスミスへ向かって火を吹き付ける。
凄まじい炎の塊がスミスへ集い、冷気ごと燃やし尽くそうとしてきたのだ。
しかし攻撃に予備動作が必要だという事は隙が生じるという事。スミスはそれを見逃しはしなかった。
「させないよ? 我大盤振る舞いしちゃう予定だからさ」
彼の『氷の光輪』が輝くと同時に掲げた『六花の大杖』が魔力を帯びる。
そこから広がるのは冷気の竜巻。徐々に強くなるそれはうわばみ達の炎をかき消し、周囲の気温をどんどん下げる。
『極寒の天変地異』は文字通りの切りつけられるような寒さを生み出し、うわばみ達の動きを止めていく。
そして終いには大蛇も凍らせ……スミスが杖を下ろすと同時に粉々に砕け散った。
「これで不遜な輩の計画のひとつは潰せた、のかな?」
うわばみ達は無事に退治出来たようだが、竜巻が消えれば気温もすぐに戻り始める。
早く霊玉を壊さなくては。
●
猟兵達が周囲を捜索すればすぐに霊玉を発見・破壊する事が出来た。
周囲の気温はまだ高いが、霊玉を壊しきればじきに涼しくなるだろう。
猟兵達はまた一つ悪しき計画を止めたのであった。
大成功
🔵🔵🔵