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納涼!夏だから水着で肝試し!

#スペースシップワールド #【Q】 #お祭り2019 #夏休み

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●これもまたリゾートだね
「皆さんお疲れ様です。
 連日戦争での出撃もあって忙しいですけど、そればかりでは息も詰まりますよね」
 そういって、グリモア猟兵の彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)は、集まった猟兵達に説明を始めた。
 ちなみに水着姿である。
 フリルがふわっと浮いたトップスとスカートが可愛らしい、どこからどう見ても少女にしか見えない水着姿だが、これでも部門は妖狐男子ないちごちゃんである。
「なので今回は皆さんを、スペースシップワールドのイベントにご案内します♪」
 説明用の映像を示しながら、もふもふな狐尻尾がふわっと楽しそうに動いていた。
「さて、今回の舞台になるのは宇宙船『ミルキーウェイ号』といいます。
 ここでは、今回水着で行うイベントが開催されるそうなんです。
 何のイベントかというと……もう8月も半ばでUDCアースなんかじゃお盆の季節ですよね?
 だからというわけではありませんが、納涼肝試しイベントなんですよ」
 いちごはこういうの好きなのだろうか、実に楽しそうに語っている。
「その宇宙船のリゾート空間は、地上の海岸を模した構造になっていて、その中に海岸の洞窟があるんです。
 迷路のようになった洞窟の奥に、小さな祠があるそうで、今回のイベントではその祠にお供え物を置いてきてもらおうという事になっています。
 水着を着て、男女ペアで」
 何故水着で、なぜ男女ペアなのかは、要するにこれがカップルのラブイベント的な行事だからだろう。といってもカップルなら同性ペアでも良いそうな。
「洞窟といっても、イベント用ですからうっすらとした淡い光源はありますので灯りなどはなくてもうっすらと普通の夜道程度には見えます。
 そして中には、ミルキーウェイ号のスタッフが工夫を凝らした脅かし用の仕掛けがいろいろ仕込まれているそうです」
 肝試しというかお化け屋敷のようになってきた。
「それを潜り抜けて、祭壇にお供え物として花を置いてくればいいそうです。
 花自体は参加の時に渡されますので大丈夫。お供えしたら、クリアの証明書代わりのおみくじが出てくるらしいですよ」
 カップルイベントらしく、恋愛運でも表示されるのだろうか?
「あと、個人参加の方はイベントスタッフの方で勝手にペアを組ませてもらうkとになるらしいので、ご了承ください。もし人数が合わないようなら、私もお邪魔するかもしれません」
 というわけで笑顔で説明を終えたいちごは、転移の準備に取り掛かるのだった。


雅瑠璃
 こんにちは、またはこんばんは。
 雅です。

 連日の戦争でお疲れ様です。
 雅的にも戦争ばかりでは何なので、ようやくですがリゾートシナリオ出すことができました。
 カップルのラブ的なことが書きたいです!(笑)
 アクシデントで急接近とか、そんなラブコメ的なのが書きたいです!(笑)

 というわけで、注意事項です。

●リプレイは基本的にカップルでの進行になります。
 オープニングにも書きましたが、基本は男女ペア……ですが同性でも大丈夫です。
 ペアの相手がいる方は、相手が誰かわかるように記してください。

●ソロで参加の場合、ソロ同士で組み合わせることになります。
 基本はなるべく男女ペアになるように、こちらで適当……いえ厳選な抽選で相手を決めさせてもらいます(笑)
 どうしても他の猟兵と組みたくない場合はいちごが相方になります。
 もちろんいちごを指名していただいてもかまいませんが、いちご1人で何往復もするのもあれなので、万一いちご指名の人数が多すぎるようだとこちらも抽選で選ばせてもらいますね。その場合、場合によっては他の猟兵との組み合わせに回るか、不採用になることもあり得ますので、ご了承ください。

●洞窟内の仕掛けについてはプレイング次第です。
 何があるのかは、皆さんのアイデア次第。
 思いつくような仕掛けは、きっと何でもあります。

●ユーベルコードの使用は禁止です。
 仕掛け壊したりしてはいけませんからね?

●トラブル・アクシデントの類は、プレイングで指定しなければありません。
 逆に言えば、そういうイベント起こしたければプレイングで指定してください(笑)
 基本的にプレイングで書かれた以上の事は起こりません。
 レベル的には、雑記も参照値度に。
 言うまでもないですが、一般のイベントなので、公序良俗にはお気を付けを。

 というわけで、皆さんの素敵なプレイングお待ちしています。
 夏の思い出を作りましょう!
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み』

POW   :    海で思いっきり遊ぶ

SPD   :    釣りや素潜りに勤しむ

WIZ   :    砂浜でセンスを発揮する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

クリスティーヌ・エスポワール
◎♥♥♀♀
ニコ(f02148)と参加

肝試し……し、知ってるわよ?
怖い思いをして絆を深めたりする通過儀礼でしょ?
そ、そんなの二人なら平気なんだからね?
……と少し震えた声で

「な、なかなか再現度の高い洞窟ね……ニコ、大丈夫?」
気遣いつつ、余裕があるのを見せて安心させるように
で、さっきから足音がするんだけど
振り返ったら……そこには顔白塗りの怨霊が!
「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
精神同調の影響で恐怖倍増、全力でニコの手を引いて走り出す
サメゾンビもこんにゃくも全部怖くて、全力で祭壇に花を置いて外へ……!

「ふ、ふぇぇぇっ、ニコぉぉぉっ……」
外に出て安心してニコに泣きつくわ
そのまま、キス……んっ


ニコレット・エスポワール
◎♥♥♀♀
クリス(f02149)と一緒に挑戦♪

ん、クリスってば声震えてない?
うん、ボクはだいじょーぶ!
ホラ、【手をつなぐ】んでしょ?

暗いなー、転びそ…って待ってクリスー!?
ったく、クリスってばそんな叫んじゃってー
…泣いてるの?

うぅ、なんか地底湖も…にゃー!?
サメのゾンビぃぃ!しかも飛んでるー!
怖い、怖いっ!クリス、クリスぅ!
なんかべちゃぺちゃー!?

うぅ…ここだよね、祠(ぎゅ)
一緒に置こ、クリス…

あ、出られた…良かったね、クリス
ふふ、ひどい顔…え、ボクも?
もうっ…♪(ちゅっ)

◆精神同調
クリスと感情が一部共鳴する【念動力】
普段は平気だが今回は互いの『怖い』感情に呑まれる
(同時に相手への想いも増幅)



●エスポワール姉妹の場合
「肝試し……し、知ってるわよ?
 怖い思いをして絆を深めたりする通過儀礼でしょ?
 そ、そんなの二人なら平気なんだからね?」
 イベント会場になる洞窟の前で、双子姉妹の妹の方、クリスティーヌ・エスポワール(廃憶の白百合・f02149)は、勤めて冷静な口調でそんなことを言う。
「ん、クリスってば声震えてない?」
 そんな妹の声が震えていることを遠慮なく指摘する、双子姉妹の姉の方、ニコレット・エスポワール(破璃の黒百合・f02148)であった。
「だ、大丈夫よ。それよりニコはどうなのさ」
「うん、ボクはだいじょーぶ! ホラ、手をつなぐんでしょ?」
 声が震えている妹に対し、姉は本当に平気そうだ。
 ただ、そんな妹だが、姉に手を繋いでもらうと、震えも心なしかおさまってきたらしい。ごちそうさまです。

 そんな双子百合姉妹が、肝試しに挑んでいくのだった。
 カップルイベントだけど、全く問題はなさそうである。

「な、なかなか再現度の高い洞窟ね……ニコ、大丈夫?」
 洞窟に入ってしばらく、薄暗い通路を手を繋いで歩いている。
 台詞の上では、妹のクリスティーヌが姉のニコレットを気遣っているようだが……クリスティーヌに余裕があるかというと決してそんなことはない。むしろ冷静ぶっている疑惑もあった。
「暗いなー、転びそ……」
 気遣われているはずの姉の方は、逆に平然とあたりをきょろきょろ見渡しながら、クリスティーヌに手を引かれて歩いている。クリスティーヌの好きにやらせているが、本人的には特に怖いとは感じていない様子。
「で、さっきから足音がするんだけど……」
「んんー?」
 そうして進んでいくうちに、やがてクリスティーヌが背後でひたひたと迫る足音に気が付いた。ニコレットにも特に心当たりはないので、クリスティーヌは恐る恐ると背後を振り返ってみる。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
 そこに見えたのは、暗がりの闇の中に浮かび上がる白い顔。のみ。表情がなく、眼窩が黒い穴だけになっているが、間違いなく人の顔のように見える。そして身体はない。暗闇に不気味な生首のみが浮かんでいるようだ。
 それまでの頑張りも一気に吹き飛び、盛大に悲鳴を上げたクリスティーヌは、ニコレットの手を握って引いたまま、白い顔から逃げるように洞窟の奥へと向けて走り出す。
「って待ってクリスー!?」
 ニコレットはただ、自分の手を離さないで全力で走るクリスティーヌに置いていかれないよう、不安定な体勢でもつれそうな足のまま追いかけていくのだった。

「はぁ……はぁ……」
「ったく、クリスってばあんな叫んじゃってー……って、もしかして泣いてるの?」
 ある程度走り、洞窟内の地底湖のような場所に出てようやく足を止めた2人。
 恐怖のあまり涙ぐんでしまっているクリスティーヌを、ニコレットが宥めていた。
 ……が、忘れてはいけない。肝試し自体はまだ終わっていないのだ。
 こんないかにも次のチェックポイントみたいな場所に、なんの仕掛けもないはずがなく……。
「大丈夫、落ち着いた、クリス……って、にゃーーー?!」
 今度は悲鳴を上げたのはニコレットの方だった。
 クリスティーヌの背後、地底湖の中から、ギザギザの歯をむき出しにした巨大なサメの頭がざばーっと現れる。よく見るとそれはまるで生気のない死体のようなサメ……いわゆるゾンビシャークのようだ。
「サメのゾンビぃぃ! しかも飛んでるー!
 怖い、怖いっ!クリス、クリスぅ!」
「えっ、えっ……?!」
 ニコレットの叫びに、クリスティーヌも振り向いてそれを見る。ゾンビシャークは空に浮き上がり、2人を捕食しようと大きな口を開けた。
「きゃあああああああああ?!」
「いやあああああああああ?!」
 この双子、精神が同調しある程度感情も共有することがある。そして今両者が恐怖を感じたことにより、それが互いに共鳴して増幅しあい……結果としてどうなったかというと、恐慌状態になった。
 手と手をとりあいそのままわき目もふらず全力で逃げ出す双子。
 途中吊るされているこんにゃくやらのぬるぬるべちょべちょな道も、構わず突っ込んでいく。
「なんかべちゃぺちゃー!?」
「もういやあああーーー?!」

 気が付いたら双子は出口に出ていた。
 いつ祭壇に花を供えてきたのかももう記憶にない。
「あ、出られた……良かったね、クリス」
「ふ、ふぇぇぇっ、ニコぉぉぉっ……」
 外に出て安心したのか、そのままクリスティーヌはニコレットを押し倒すほどの勢いで抱きついていた。
「ふふ、ひどい顔……」
「ニコだって……」
 抱き合っているうちに落ち着いてきたのか、2人は泣き笑いをして、そしてそのまま、互いを安心させるように、どちらからともなく唇を重ねていった。

 ちなみに、記憶にないまま慌てて出てきたため2人はまだ中身も見ていないが、クリア証明の御神籤には、『末吉。恋愛運:これから末永く』と記されていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルトルファス・ルーテルガイト
◎♥♥♥♂♀
(水着:赤のトランクス型)
……納涼に宇宙船で肝試し、アレ…似た様なのがどこかで?
…まぁ、作り物の恐怖程度…恐怖にもならん。

(しかしそんなフラグ立てる人にトラブルが
・油断した足元に赤糸がセットされ、お互い揉み合って転倒
・絶妙な位置のお化けに驚いた女性側がルトル君に飛びつく
・祭壇にお供え物として花を置くと、何故か都合よく手が重なり合う
 ついでお互いが何故かいい雰囲気になってしまい、二人の手の小指に
 赤い糸(可視)が…?
・休憩として入った小屋内に「愛」が満ちて何か熱々な雰囲気に…?
(ただし未遂))

…この顛末もどこかであった様な…、『あいつ』の仕業か?
…しかし、UCは使って無い筈…。


諫名・巡
水色フリルのタンキニで、どなたとでもご一緒いたしますわ
私、肝試しも海も水着も覚えてる中では初めてですの
いっしょなら楽しい思い出も倍になりますわ

きゃああっ!…と驚くのもどきどきわくわくします
転んで痛いのは嫌ですから手をお借りしますわね
もしここに本物の幽霊さんが紛れ込んでらっしゃったら…想像するだけで楽しくなって参りません?

ずっと、冒険の物語に憧れていましたの
記憶はありませんけれど本は大好きで
怖いのも、驚くのも、心を動かすのが大好きですの
だから今日の事。新しい私の記憶。これからも覚えておいてくれると嬉しいですわ

おみくじは良いなら素直に喜び、悪くても「これからもっといい事が待っている証ですわね」



●即席カップルの場合
 今回の肝試しイベント、皆が皆誘い合わせてきているわけでもない。
 というわけで1人やってきた少女がいた。
「私、肝試しも海も水着も覚えてる中では初めてですの」
 水色フリルのタンキニの水着を着たふんわりとしたお嬢様、諫名・巡(冬の陽だまり・f21472)もその1人。
 彼女がスタッフに指示されたところに行くと、そこにはすでに男性が1人待っている。
「……納涼に宇宙船で肝試し、アレ……似た様なのがどこかで?」
 前に別の船でのイベントに参加していたのだろう、赤いトランクス水着を履いたルトルファス・ルーテルガイト(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)は、また来てしまったかみたいな顔をして1人佇んでいた。
「こんにちは。今回ご一緒させてもらう、諫名・巡といいますわ。
 よろしくお願いします」
「あ、ああ、ルトルファスだ。こちらこそよろしく」
 ぺこりと丁寧に頭を下げる巡に、ルトルファスも笑顔で挨拶を返した。
「いっしょなら楽しい思い出も倍になりますわ」
 そう笑顔で語る巡に毒気を抜かれたようにルトルファスも曖昧に微笑んで、2人並んで洞窟へと入っていった。

(「……まぁ、作り物の恐怖程度……恐怖にもならんしな……」)
 ルトルファスは内心そんなことを考えつつ歩いてはいるが、隣の巡はいちいち仕掛けに反応してきゃぁきゃぁ言って楽しんでいる。
 例えばうすぼんやりと浮かぶ幽霊のようなビジョン。例えば、背後にひたひたと迫る足音。例えば、分かれ道の向こうに見えた気がする動く死体。例えば、暗闇から突然肩を叩く腕……。
「きゃああっ!」
「おっと、危ない……!」
 突然肩を叩かれてバランスを崩した巡を、ルトルファスは抱きしめるように受け止めた。何やらフラグか何かの加護か……なんて一瞬ルトルファスは思うものの、そのまま少しだけその体勢で沈黙するふたり。
「……なので、驚くのもどきどきわくわくします」
「そ、そうか」
「……あの、またこうしてつまずいたりしたとき、転んで痛いのは嫌ですから……手をお借りしますわね」
 そう言ってルトルファスを見上げるように言う巡の願いを、断断ることなどできなかった。
 2人はその後、軽く手を繋いで洞窟の中を進んでいく。
「もしここに本物の幽霊さんが紛れ込んでらっしゃったら……想像するだけで楽しくなって参りません?」
 ぎゅっと少しだけ握る手に力を込めて、楽しそうに呟く巡だった。

 そうしてしばし歩いていくと、洞窟の奥の祭壇が見える。
「ここに花を置いてくるんだったな」
「ええ。お供えしてお神籤をいただきましょう」
 2人はそれぞれに渡された花を、祭壇に捧げる。
「「あっ」」
 ついさっきまでつないでいた手が、花を置く際に偶然か必然か、再び触れあった。
 お互いの顔を見合わせ、何となく照れ臭そうに苦笑する2人。
 なんとなくいい雰囲気になっていた、かもしれない。
 両者の手の間に赤い糸が見えた気がしたのは、きっと幻だろう。

 出てきたおみくじを大切そうに胸に抱きながら、巡は笑顔でルトルファスに向かって呟いた。
「今日は本当に楽しかったですわ。
 わたくしは、ずっと、冒険の物語に憧れていましたの」
「そうなんだ」
「はい。記憶はありませんけれど本は大好きで……怖いのも、驚くのも、心を動かすのが大好きですの」
 大切そうに抱いたお神籤を広げてその中身を目で追いながら、巡は笑顔で言葉を紡いだ。
「だから今日の事。新しい私の記憶。これからも覚えておいてくれると嬉しいですわ」
「ああ、覚えておくよ」
 ルトルファスも笑顔で応え、そして2人はそのまま出口へと向かっていく。 

 巡が大事そうに抱えた御神籤の中身。
 そこには、『吉。出会い運:一期一会を大切に』と記されていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・スラクシナ
肝試しか。まあ、何があるか見させてもらおうか。
しかし洞窟とは……廃墟の方がよかっただろうに。
こう、凄惨な事件があったとか……。
「二人してなんだ」
しがみ付いてくるので聞いてみる。
誰かに肩を触られたらしい。出だしからこれとはな。
ま、これからなのだろう
「あまり密着するな。動きづらい」


絡みOK


エルーゼ・フーシェン
肝試しか。どんな仕掛けがあるんだろう。
洞窟らしいから地形を利用した仕掛けが多そう。
こう、岩陰からこちらを見てくる青白い人とか。
「ひゃ!」
なにかかけられた!これって……水?海水っぽいけど。
でもいきなりかけられたらビックリするわよね。
アリスは肝が据わってるみたいだから、頼られそうね。


絡みOK


藤宮・華澄
うー、肝試しは苦手で。
とにかく二人から離れない様にしないと。
薄暗いからなにが出てもおかしくなさそうだし、岩陰から出るとか言われたら気になってくるし。
なんかこう、すすり泣く声とか赤ちゃんの泣き声が!
おまけに水で濡らされるし……誰かに肩触られた!


絡みOK



●3人組の場合
 基本的にこのイベントは2人ペアで行くものと想定されている。
 が、そのあたりは割と柔軟に。希望者がいるなら、もう1人くらいは一緒に行っても問題はない。
 というわけで彼女たちは3人組で洞窟の中へと入っていた。

「肝試しか。どんな仕掛けがあるんだろう……」
 胸元からお臍まで大胆に露出したハイレグワンピースを着ているエルーゼ・フーシェン(双刃使い・f13445)は、辺りの地形を見渡しながら仕掛けに思いを馳せていた。彼女の頭の中では、地形を利用した仕掛けがいくつも想像されている様子。
「まあ、何があるか見させてもらおうか」
 同じく冷静に洞窟を歩いているのは、同行者に比べれば大人しい水着姿のアリス・スラクシナ(トリガー・シックス・f21329)だ。特にボトムにはホットパンツを履いているため、2人とはかなり印象が異なる。
「しかし洞窟とは……廃墟の方がよかっただろうに。
 こう、凄惨な事件があったとか……」
「やめてくださいよー」
 そんなアリスの呟きに首を振る藤宮・華澄(新米猟兵・f17614)である。
「うー、肝試しは苦手なんですよ……」
 赤いスリングショット水着と、3人の中で一番大胆な恰好をしている華澄だが、3人の中で唯一といっていいほどこの時点で怖がっていたりする。
「薄暗いからなにが出てもおかしくなさそうだし、岩陰から出るとか言われたら気になってくるし……」
 豊満な胸を抱えるように自らの身体を抱きしめながら、2人から離れないようについていく華澄だった。

 そうしてしばらく3人で固まって進んでいったが……。
「な、何か見てる?!」
「ふうん、岩陰に蒼白い人がいるのね」
 華澄が岩陰の幻影に反応して、エルーゼが冷静に分析したり。
「だ、誰か泣いてる?!」
「赤ん坊の声のようだが……」
 華澄がどこからか聞こえてきたすすり泣く赤子のような声に驚いて、アリスがその声の主を探してみたり。
 と、そんな感じで、なかなか歩みは進まなかった。
「まったく、だらしないぞ?」
「ううう……ごめんなさい」
 アリスに窘められて申し訳なさそうな華澄である。
 その一方で、ここまで平然としていたエルーゼだったが……。
「ひゃ!」
 と突然声を上げる。
 気付けばいつの間にか洞窟の奥の地底湖のあたりにきていたらしく、そこの地底湖の水をかけられてしまったようだ。
「大丈夫か?」
「え、ええ……ただの水ですし……いえ、海水なのかしら?」
 この地底湖、海につながっている設定なのか海水のようで、大胆な白い水着がびっしょりとそんな海水で濡れてしまっていた。
「うえ……私にもかけられた……」
 華澄も逃れることはできなかった。続けて大きく跳ねた地底湖の水を頭からかぶってしまいびしょ濡れになってしまっている。
「やれやれ、大丈夫か2人とも」
「はい、なんとか……ひゃ?! もぅ、いきなり変なところ触らないでくださいよ」
 アリスに宥められていた華澄だが、その最中に急に悲鳴を上げてしまった。誰かが華澄の身体を撫でまわしていたからだ。
「誰も触ってなどいないぞ?」
「ええ……ひゃっ?! 私も……?」
 その誰かは、もちろんアリスでもエルーゼでもなかった。というかエルーゼもまた同じように体を触られていた。
 見えない仕掛けだろうとは思っても、やはり何者かわからないものに触れられるのは恐ろしく、華澄もエルーゼも気が付いたら、濡れた体のままアリスに抱きついていた。
「こら、2人とも……あまり密着するな。動きづらい」
「で、でも……」
「まったく。まだ肝試しも半ばだぞ。これでは先が思いやられるな……」

 その後も主に華澄が、たまにエルーゼが、アリスにしがみついたりしながら、3人は奥の祭壇へと進んでいった。
 何度もしがみついていたらスリングショット水着などはどうなったかは言うまでもない事だが、それを気にするほどの余裕もないらしい。
 だが、どことなく2人はアリスにしがみつくことで安心感を得ていた。
 最近頼りにしていた人を失ったばかりの2人だから、その代わりと言っては語弊があるが、新たに頼れる存在ができて安心しているというのはあるだろう。
(「アリスは肝が据わってるみたいだから、頼れそうね……」)
 エルーゼはそんなことを思っていたのだった

 最終的に祭壇に花を添えて出てきたお御籤にはこう記してあった。
 『小吉。将来運:共に歩むものを大切に』

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

甲斐・ツカサ
◎❤❤
幼馴染の【マリア・アリス】のコンテスト入賞記念も兼ねて

洞窟探検、楽しみだね!
ゴーグルの暗視機能とかフック付きワイヤーを使って一気に駆け抜けて…
えっ、そういうのじゃない?もっとゆっくり行こう?
マリアがそっちが良いって言うなら仕方ないなー、今回はマリアへのゴホウビだしね!

でも、えっと…あんまりくっつくと、その…(ゴニョゴニョ

ウサギのおねーさん(ラビットバニー)に抱き止められて以来、なんだか女の子の柔らかさが気になっちゃってて。
記憶以上にやわらかいマリアに密着されてなんだか落ち着かない…なんでだろ…?

良く分かんないけど、でもマリアが転んだり怖がらないようにくっついておかないとね
転ぶ時は一緒さ!


マリア・アリス
◎❤❤
幼馴染の【甲斐・ツカサ】と一緒の参加。

コンテスト入賞のご褒美で一緒に肝試しにこれたわ…!最近妙な距離感になっちゃってるけど、久々に2人でゆっくりできそうね!

腕を組んで、ゆっくりと楽しませてもらうわ…!

もう、ツカサったら。そんなにツンツン肩触られたらくすぐったいわよ…。…あれ?ツカサの両手、ここにある…?(振り向く)いやー!?幽霊ー!?(そのまま抱きついたまま転んでツカサを押し倒して、いろいろと柔らかいものがツカサに押し付けられてしまう)

なんとか無事に出られたわ…!でもツカサとまた変な雰囲気になっちゃったような…。…もうっ。(意識して顔を見づらいの彼に気づかれないよう頬にキス)



●幼馴染カップルの場合
 次にやってきたのは、彼女が水着コンテストで入賞したお祝いも兼ねてのデートに来た幼馴染カップルだった。
 見事入賞を果たし殿堂入りの1人となったのは、ハイネック&ハイレグのワンピース水着がまぶしいマリア・アリス(歩き出したアリス・f04782)だ。
(「コンテスト入賞のご褒美で一緒に肝試しにこれたわ……!
 最近妙な距離感になっちゃってるけど、久々に2人でゆっくりできそうね!」)
 幼馴染の事を意識しだして、微妙に距離感に悩んでいた彼女にとっても、これは絶好の機会といえよう。
「洞窟探検、楽しみだね!」
 そんな彼女の想いを知ってか知らずか、明るい笑顔で語り掛けるのは、今回この肝試しにマリアを誘った幼馴染、甲斐・ツカサ(宵空翔ける冒険家・f04788)だ。
「ゴーグルの暗視機能とかフック付きワイヤーを使って一気に駆け抜けて……」
「もう、ツカサったら。肝試しってそういうものじゃないわよ。
 ゆっくりと楽しんでいきましょ?」
 まだ12歳の2人。
 この年ごろの男女だと、お互いの認識がずれてしまうのは致し方あるまい。
「えっ、そういうのじゃない? もっとゆっくり?
 マリアがそっちが良いって言うなら仕方ないなー、今回はマリアへのゴホウビだしね!」
「もぉ……。それじゃ、行きましょう?」
 ゆっくりとツカサにしがみつくように腕を組むマリア。
 頬を少しだけ染め、彼の体温を感じて鼓動が跳ねる。
「あ、うん……でも、えっと…あんまりくっつくと、その……」
 マリアがピタッとくっついてくるので、ツカサも妙に落ち着かなくなる。
(「なんだか落ち着かない……なんでだろ……?」)
 マリアと違い、まだそういう方面には目覚めていないツカサであるが、それでも以前の依頼の中でウサギのお姉さんなオブリビオンに抱きすくめられて以来、女性の柔らかさに対して妙に気にしてしまうツカサである。まだ思春期に入りかけというところか。
 なので、以前とは違い丸みを帯びて女性らしくなってきた……というか年齢を考えたらかなり早熟なマリアの、記憶以上の柔らかさが密着しているとどうしても落ち着かないのである。
(「うーん……良く分かんないけど、でもマリアが転んだり怖がらないようにくっついておかないとね。転ぶ時は一緒さ!」)
 なんとかそう結論付けたツカサは、理由もわからずちょっとだけ熱い頬の事は気にしないようにして、マリアと腕を組んだまま洞窟の中へと入っていく。

 思春期の初々しい2人は、腕を組んだまま洞窟の中を歩く。
 道中は様々な仕掛けが、2人を襲ってくる。
 例えば音の仕掛け。ぴちょんぴちょんと雫の音。ひたひたと足音。
「ひっ……ツカサ、何もないわよね?」
「だ、大丈夫。だからそんなにしがみつかなくても……」
 何か物音がするたびに、マリアはぎゅっとつかさにしがみつき、そのたびにツカサはその柔らかさに戸惑ってしまう。
 そんな傍から見たら甘酸っぱいようなもどかしいような、本人たちからすれば真剣な……でも何となく心の隅では意識してしまうような、そんな道中。
 やがて……。
「ツカサったら、そんなにツンツン肩触られたらくすぐったいわよ……?」
「え、オレの手はここにあるんだけど……」
 マリアの問いに、ツカサは右手をひらひらさせて答えた。
 そもそも左腕にはマリアがぎゅっとしがみついているのだから、開いている右手で、逆方向にあるマリアの左肩を触れるわけもない。
「え……あれ? ツカサの両手、そうよね……じゃあ?」
 そう事情を理解してしまったマリアは、恐る恐る背後を振り返った。
「いやー!? 幽霊ー!?」
 そこにはもちろん、暗い洞窟の中に浮かぶ白い影、うっすらと見える人の姿があり、それが手を伸ばしてマリアの肩へと触れていたのだ。
「お、おい、マリア……?!」
「きゃあああああああ?!」
 そのまま悲鳴を上げてツカサに抱きついたマリアは、勢い余ってそのまま地面に押し倒してしまう。
 ツカサの頭を抱えるようにぎゅっとしがみついているため、早熟なマリアの胸がツカサをその柔らかさで包み込むように押し付けられて。
「ま、マリ、ア……苦し……っ?!」
 息苦しいのと、柔らかいのとで、ツカサも混乱に陥って、そのまましがみつくマリアが落ち着いて力を緩めるまで、しばらくその柔らかな苦しみの中にいるのだった。
 ちなみに幽霊はもちろん肝試しの仕掛けなので、2人を驚かしたらもうお役御免と消えています。

 しばらくして落ち着いたマリアを宥めてから、ツカサは再び奥へと歩を進めた。
 マリアはその後もずっとツカサの腕にしがみつき、ツカサは腕に感じる柔らかさに落ち着かなかったのだが、それでもなんとか祭壇までたどり着いて、無事に花を添えてクリアすることができたのだった。

「なんとか無事に出られたわ……!」
「つかれた……」
 ようやく出口にきてホッと安堵する2人。
 ずっと腕を組んでいたことに気付いて、慌てて離れる。
 ともになんだか気まずくて照れくさくて、お互いの顔が見れていないような感じになっていた。
(「ツカサとまた変な雰囲気になっちゃったような……。もうっ」)
 マリアは特に、ツカサを押し倒したことなどでいろいろ意識してしまい、ツカサの顔が見れないでいる。
 ツカサはツカサで、その時の柔らかさからいろいろ照れくさくてそっぽを向いてしまっているのだからおあいこだったが。
(「……ええいっ」)
 それでも、マリアは意を決して、そっぽを向いているツカサに気付かれないように近付くと、彼の顔は見ないようにしつつそっと頬に軽いキスをするのだった。
「えっ……?!」
「さ、さぁ、帰りましょう?」
 ツカサに何も言わせまいとすぐさま離れて歩き出すマリア。
 そんな彼女は、胸に大事そうにクリアの証のお神籤を抱いている。
 お御籤には『大吉。恋愛運:今の気持ちを大切に』と記されてあった。

 かくして様々な人間模様の描かれた肝試し大会は無事に終了した。
 ひと夏の思い出、楽しんでもらえたなら幸いです。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月20日


挿絵イラスト