エンパイアウォー⑥〜洗脳の舞
「サムライエンパイアの戦争だが、結構やばい場面へと突入してきたぞ」
それはグリモアベースにて猟兵へと声を掛けるエコリアチ・ヤエ(悪魔の呼び声・f00287)だ。
「幕府軍の軍勢を減らすべく関ヶ原で待ち構えている大帝剣『弥助アレキサンダー』の手勢を放っておくと、幕府軍は壊滅的な被害を被る事となりそうなんだ」
この戦場を放置してしまえば幕府軍は全体の約半分ほどの戦力を失う結果になりかねないという。
「まさに戦争って感じの戦法を使い敵は幕府軍を殲滅しようとしてくる。敵の戦法は陣形ファランクスと呼ばれるものだ」
ファランクスとは長槍と大盾を手にした兵が横と縦に密集しお互いの体を大盾でカバーしながら突進してくる凶悪な陣形だ。
今回のファランクスは横16人、縦16人の総勢256人が1部隊となっており、この部隊がいくつも編成されている状態だという。
とても幕府軍では太刀打ちができず、猟兵の出番というわけだ。
「かなりの大人数がいるんだが、問題はこれを構成する人員だ。この人員は洗脳されたサムライエンパイアに暮らす一般の農民たちなんだ」
大帝剣『弥助アレキサンダー』が所持する『大帝の剣』には、広範囲の洗脳能力があることが判明。
その洗脳によって戦争の捨て駒として農民たちが使役されてしまっているのだ。
「ただいくら広範囲に洗脳が届くからといってやつ一人の力ですべての軍勢を動かしているわけではないようだ。ファランクス部隊には必ず1部隊の中央に洗脳の中継地点を果たすオブリビオンが存在している」
このオブリビオンさえ撃破できればその部隊への洗脳は解かれ、農民たちを救う事が可能だろう。
「俺が送り出すファランクス部隊のオブリビオンは橘・佐江という少女の姿をした災魔。中央で舞い踊ることで部隊へと洗脳を拡散し統制しているようだ」
オブリビオンを倒さなければならないがファランクス部隊の壁は厚い。
近づく事ができなければ敵の姿を視認することもできないだろう。
「何かしら工夫をして敵へと接近してもらえればと思う。農民からの攻撃で猟兵が痛手を負うことはないだろうが、猟兵の攻撃に巻き込まれた農民は助からないだろう。気をつけてくれ」
戦況の状態を伝え終わるとエコリアチは転送ゲートを用意し送り出す準備を整える。
「さあ戦いの時間だ。よろしく頼むぜ猟兵」
集まった猟兵たちをファランクス部隊の近くへと転送するのであった。
鬼騎
戦争シナリオです。
ファランクス部隊に使われている農民が死んでも問題はないですが後味は最悪になります。
お盆の時期などにだだ被りな戦争となっておりますが頑張りましょう。
プレイングお待ちしております。
=============================
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================
第1章 ボス戦
『橘・佐江』
|
POW : 霧斬舞
【妖艶な花魁】に変身し、武器「【鉄扇】」の威力増強と、【幻惑の霧】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
SPD : 蝶の舞
【扇】による素早い一撃を放つ。また、【帯を解く】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 華の舞
自身の装備武器を無数の【桜】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
イラスト:茅花
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「シルマ・クインス」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ナイ・デス
農民さん達を、無事に
相手せず、飛び越えは……
いえ、もしオブリビオンが戦いに巻き込んだら……
まずは、引き離す、ですね
数には数。分身の術、です!
電脳ゴーグル使い複製達に【ハッキング】
複製の【念動力】増幅器で複製達の操作を可能に
【情報収集】ゴーグルを通して視界を共有、足りない分は【第六感】
情報量、操作難度に頭が痛いですが【覚悟、激痛耐性】
【地形の利用】地縛鎖使い大地から【生命力吸収】で大丈夫
複製達ばらばらに【ダッシュ】
【見切り】回避や防御、同士討ちしそうな時に農民【かばう】
程々に戦い、少しずつ引き離し
味方支援と
複製短剣(黒剣ではない)別に操作
【暗殺】上から【鎧無視攻撃】オブリビオンへ降り注がせます!
ヴィクティム・ウィンターミュート
オーケー、パンピーに出来るだけ被害を出すなってことだな
分かった…上手くやるさ
UC起動、ステルスクローク展開
ファランクスは強力な陣形だが、弱点が幾つかある
まず、側面からの攻撃にとても弱い
そして陣形の都合、装備の関係から…前後の機動性はあるが、左右への機動性はかなり落ちる。旋回すら厳しいだろうからな
透明になって、これ見よがしに俺のホログラムを側面に置く
それに気を取られ、旋回で槍の先に捉えようとするだろう
その間に、俺が足音を殺しながら近づく
敵のボスを捉えたらいっきに駆け出し、兵士すら足場にして、跳びあがる
狙うは対象首だけさ──ミスディレクションを併用した、俺の大胆な暗殺術を食らいやがれ!!
依神・零奈
……歴史に名を刻む合戦に引けを取らない大戦
めんどくさいけど現世守護の務めの為にはやるしかないか……
陣の特性上、盾で庇いきれない陣の右翼側が弱点の筈だけど
相手は農民か、右翼方面を崩して突破は得策じゃない
なら陣形の機動力の弱さを利用して頭上を乗り越えよう
より密度が高くて動き難いだろう中央を敢えて突破
進行に邪魔な槍の先を刀で斬り落としつつその先や大盾の上を
足場とし飛び石を飛んでオブリビオンを目指すよ
辿り着いたらUCを発動
禍言による【呪詛】で動きを阻害しつつ
【破魔】の力を込めた無銘刀で攻撃を
敵の攻撃に対しては回避に専念し
攻勢が弱まるのを待ち【カウンター】
「運命は今此処に確定した」
「穴熊は己をも縛る」
緋翠・華乃音
ファランクスか……まあ、有用な戦法であるのは間違いないな。
さて、今回は狙撃手らしく援護に徹させて貰うとするか。
ユーベルコード"瑠璃の瞳"の範囲内で戦場を広く把握出来る場所(丘陵や樹上など可能な限り遠距離且つ高所が望ましい)に気配を消して目立たぬように潜伏。
最初はファランクスを突破する猟兵の援護をメインに。
ボス戦ではまず敵を観察。そして情報収集をしつつ、敵の攻撃パターンや回避行動等の情報を収集・分析し、見切りを行う。
それに合わせて常に優れた視力・聴力・直感を生かして戦況を把握し、仲間への援護狙撃に徹する。
戦闘に有利になる技能は適宜使用。
出水宮・カガリ
※アドリブ絡み可
部隊の中央にいれば、狙われても周囲の人を巻き添えにできる
洗脳しながら、人質にしたようなものか
【籠絡の鉄柵】を大型化して騎乗し、部隊の上を飛ぶ
長槍も届かぬ空中から女を探し、
見つけたらまず【神座の飾紐】を解いて締め上げる
ひとを盾にするやもしれんからな
その上で、彼女が舞っていた周囲へ【錬成カミヤドリ】で複製した【鉄門扉の盾】を二重の円に並べ、部隊から隔離
扇を振るう腕は、拘束から逃れて生き延びたい意志ごと、止めさせてもらうな(【大神の神眼】、念動力・呪詛)
ひとを扇動するやり方は特に気に食わん
骸の海にて悔いるがいい
(地上に降りることなく、二重に複製して囲んだ盾を一斉に彼女に当てる)
ここはサムライエンパイア、関ヶ原の地。
合戦上の地だといわんばかりの怒号が地を飛び交っていた。
この地に送り出された猟兵たちの正面遠方には怒号を上げながら大盾と長槍を手に突進してくる農民たちの塊。
横16人、縦16人の総勢256人で構成されたファランクス陣形。
その中央にはこの農民たちを洗脳するための力を伝える中継地点、倒すべきオブリビオン、橘・佐江が居るはずだ。
今回この場には同時に5人の猟兵が転送されてきていた。
「パンピーに出来るだけ被害を出さずにやればいいってことだな。オーケー、上手くやろうぜ」
軽い打合せの後、すぐさま行動を開始したのはヴィクティム・ウィンターミュート(impulse of Arsene・f01172)だ。
自信に満ちた表情で駆け始めたヴィクティムはユーベルコードInvisible Ferrymanを発動。
電磁クロークを纏うことによりステルス状態となったヴィクティム。
己の存在を周囲へと同化させ敵に気づかれぬようどんどん接近していく。
ヴィクティムが次に姿を表したのはファランクスの右翼斜め前だ。
敵はヴィクティムの姿を確認しすぐさま列旋回させようと移動を開始するが、ここに現れたヴィクティムは陽動のためのホログラムであった。
「でかし、ました。まずは、引き離し、ます!」
ヴィクティムの次に動いたのはナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)。
オブリビオンが農民を戦いに巻き込み人質のように使うことを懸念し、農民たちを引き離す役を買って出ていた。
「分身の術、です」
ナイのユーベルコード、錬成カミヤドリによって出現したのは装備品もすべて同じように再現された仮初の肉体48体。
その仮初の肉体は電脳ゴーグルにより繋がり、ナイにそれぞれの視界が共有される。
使役する数、情報量、操作。すべてがナイ一人にのしかかり激痛を伴うがそれも覚悟の上。
「いき、ます」
ナイが辺りに広げるのは周辺の大地から魔力を吸収する目には見えない地縛鎖。
それにより念動力の持続を可能にし、複製した肉体を操り一斉に農民たちへと向け駆けていく。
ナイの複製により農民たちは引き剥がされ、徐々にファランクスの陣形が崩れ始めていく。
「よし、そこのお前。カガリたちもいくぞ」
「ああ、キミ。頼んだよ」
そこに飛び込むべく駆け始めるのは出水宮・カガリ(荒城の城門・f04556)と依神・零奈(忘れ去られた信仰・f16925)の2人。
ファランクスの真正面へと駆けていく2人だが、その途中カガリの籠絡の鉄柵が姿を表す。
それは頭の無い黒い魚骨の姿をしており、巨大化すると2人を乗せれば宙へと飛び上がった。
ヴィクティムのホログラムとナイの複製たちによる引き剥がしに混乱しているファランクス部隊を、カガリと零奈は正面から悠々と頭上を飛び越えていく。
未だ戦力として残っているオブリビオン周辺の農民が突き出す槍は零奈が握る無銘刀で全て柄から切り落とし、2人はようやっとオブリビオンを視界へと捉えた。
「猟兵!? 邪魔をしにきたのね!!」
オブリビオン、橘・佐江。
上空にいる猟兵に対し攻撃を仕掛けるため、己の武器を幾つもの桜の花びらへと変え桜吹雪をおこす。
しかしその攻撃が届くより早く動いたのはカガリだ。
「十分隙間ができてるな。まずは隔離だ」
カガリはユーベルコード、錬成カミヤドリを使用。
複製するのは己の本体である器物。
カガリの場合それは身の丈より高い背丈がある鉄門扉の盾だ。
幾つも複製した鉄門扉の盾をオブリビオンを中心とし、二重の円を描き地面へと突き落とす。
これにより農民とオブリビオンは完全に隔離した状態へと持ち込むことができた。
「小癪な!! ――いっ!?」
囲まれたのならば己も上空へと飛び上がるまでだと行動を開始しようとしたオブリビオンだが、肩口に走る急な痛みに声を上げる。
「思い通りになどさせない。そこがお前の墓だ」
それは緋翠・華乃音(終ノ蝶・f03169)。
華乃音はファランクスとはかなり離れた、オブリビオンからも視認できないほどの距離にある木の上に居た。
先天的に優れている視力に加え、ユーベルコード瑠璃の瞳によりそれほどの遠距離からの狙撃を可能とする華乃音は転送後すぐに狙撃に優れた場所を探しこの場へと位置取りを行っていた。
高い位置に居る華乃音にとってファランクス部隊もカガリの盾も遮蔽物にはなり得ない。
精密な狙撃によりこちらの姿を確認できずにいるオブリビオンを封殺していく。
「運命は今此処に確定した。覚悟だ」
畳み掛けるならば今だと、籠絡の鉄柵から飛び降りながら零奈は守護神霊の姿へと変身。
禍言とともに振るわれた無銘刀がオブリビオンの足を大きく切り裂いた。
「くぅ!」
鉄門扉の盾で囲まれた円の中へと降り立った零奈から少しでも距離を取ろうと飛び退いたオブリビオンだが、そこにエンジ色のリボンが飛び込んで来る。
それはカガリの髪を結いていた神座の飾紐。
伸縮自在な髪紐は両腕の上から巻き付きオブリビオンを締め上げた。
「きゃあ!」
「ひとを扇動するやり方が気に食わん。骸の海にて悔いるがいい」
カガリにより攻撃する動きを完全に封じられたオブリビオンへと襲いかかるのは零奈の刀、華乃音の銃撃。
そしてオブリビオンを抑えることで統制が弱まった農民の間をくぐり抜けてきたナイによる暗殺用短剣を用いた剣の雨。
両腕を防がれながらもそれらの攻撃をある程度躱しつつ円の中を逃げ惑うオブリビオン。
「ぐっ!」
しかしその動きは突如短いくぐもった悲鳴とともに止まる。
オブリビオンの真横に姿を現したのはステルス状態で行動していたヴィクティムだ。
ヴィクティムが手に握る短刀はオブリビオンの首を貫いており、短刀を引き抜けばオブリビオンの体はその場へと崩れ落ち、土煙を上げた。
「どうよ、オレの大胆な暗殺術は。惚れ惚れするだろ」
猟兵たちはオブリビオンの絶命を確認し、辺りを見渡す。
洗脳の中継地点となっていたオブリビオンを倒したことにより、周囲を固めていた農民たちの意識も次第に覚醒していく様子が見て取れた。
このファランクス部隊の排除は誰一人犠牲をだすことなく、猟兵たちの完勝となったのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵