エンパイアウォー⑲~渡来人の殺し方
「コルテスの所在が判明したようです。場所は厳島神社――」
唐突ではあるが、これで猟兵達は侵略渡来人『コルテス』へ挑むことが可能となった訳だ。
「ただ、コルテスは自分が直接攻撃される事を想像もしてなかったようなんですよね」
フェリクス・フォルクエイン(人間のパラディン・f00171)曰く、コルテスが自分の力で直接戦ったのは、侵略を開始した最初の数回のみ。以降は『侵略して滅ぼした世界の戦力』を利用して、安全圏から楽しく侵略と虐殺を繰り返してきたコルテスにとって自身が狙われるというのは、青天の霹靂だったというのだ。
「そういう訳で、コルテスは『戦闘の仕方を忘れて』いるようです」
これは戦闘になった折にコルテスへの短所として働く。
「真正面から切りかかるとか、わかりやすい正拳突きのような予想が出来る攻撃だとか、その戦いの中で一度見た攻撃などには激烈な反撃を行えるようですけれど」
逆に予想できないようなユーベルコードの攻撃に対しては、一方的に攻撃されてしまうのだとか。
「あ、同じ戦いの中で他の方が使ったユーベルコードに似通った攻撃には対処できるようですから、全く同じでなければ大丈夫と言うことでもない様ですが」
わかりやすい弱点があるなら、利用しない手はない。
「本来は強敵の筈なんですが、油断もしているようですし、撃破は充分可能なはずです」
厳島神社の建物の上で高みの見物としゃれ込んでいるところを強襲し、弱点をついていけば、きっと。
「最後に、コルテスの乗騎にされているケツァルコアトルはコルテスが死ねば自身も死ぬ呪いによって縛られているため、解放してあげることは出来ない様です」
乗騎を持つ者として思うところがあるのか、短い沈黙を挟むとフェリクスはコルテスの討伐お願いしますねと頭を下げたのだった。
聖山 葵
という訳で、コルテスとの決戦をお送りします。
油断は大敵ですよね。聖山も慢心しないようにしないと。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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尚、コルテスは撃破されて骸の海から蘇っても、自分が撃破されたという事を認識する事は出来ません。
その為、全てのシナリオで『慢心から油断しており、戦いに不慣れである』という状況が発生します。
では、ご参加お待ちしておりますね。
第1章 ボス戦
『侵略渡来人『コルテス』』
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POW : 古典的騎乗術
予め【大昔にやった騎馬突撃を思い出す 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : マスケット銃撃ち
【10秒間の弾籠め 】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【マスケット銃】で攻撃する。
WIZ : 奴隷神使い
【ケツァルコアトルの噛みつき 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:シャル
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
レイ・アイオライト
この威圧感……確かに、恐ろしいほどの実力を持ってるみたいね。
……でも油断してるならやりようはあるわ。
【暗黒領域】のUCを使用して、自身の周囲に暗黒の結界を形成する。コルテスは防御に偏って隙を伺ってるって思うでしょう。いいわ、それで。
あたしがしたいのは防御じゃない、攻撃だもの。
こちらに10秒間の弾込めの間に、銃口の中に暗黒の結界を微小に展開する。それで発砲すればどうなるか……法則の結界を通す弾丸なんて存在しないわ。
銃自体が暴発、片腕は使い物にならなくなるでしょうね。
ユーベルコードは単純に防御に、攻撃に偏る力じゃないのよ。
昔の戦い方なんて、『今』を生きるあたしたちには古すぎるわ。
峰谷・恵
「(いくら慢心しきっていても地力は向こうが上、勘を取り戻す練習台にされる前に相応に手傷を与えて離脱する)」
蒼き宇宙で神殺しの力を増幅しながら厳島神社に侵入、敵がこちらを脅威にならないと思っている内にMCフォートの射撃を撃ちかけ、それに敵が反撃か対処しようとしたところに殺意を向け増幅した神殺しの力による天の過ちを叩き込んで態勢を崩させ、即座にMCフォート、アームドフォート、熱線銃の全射撃武器一斉射撃(一斉発射+2回攻撃+誘導弾+鎧無視攻撃)を撃ち込み、怒った敵が反撃してくる前に厳島神社から離脱する。
離脱の際に敵がマスケット銃の弾込めをしたら弾込め開始から8秒で海に飛び込んで水中から逃げる
「この威圧感……確かに、恐ろしいほどの実力を持ってるみたいね」
屋根の上でただ遠くを眺める標的を視界に入れレイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)は様子を窺っていた。相手はレイに気づいてすらいない、だというのに侮れぬ敵であることを肌で感じ。
「……でも油断してるならやりようはあるわ」
結論付けて動き出した時、この場には他にも猟兵が存在した。
「(いくら慢心しきっていても地力は向こうが上、勘を取り戻す練習台にされる前に相応に手傷を与えて離脱する)」
敵の、建物の上で高みの見物としゃれこむ侵略渡来人『コルテス』の力を認めると言う意味ではレイと同じ。違うのは、峰谷・恵(神葬騎・f03180)が持っている青い宝石によって神殺しの力を増幅しながらも即座に襲撃へと移行した点だ。
「……何だ? 私はお前の様な下等生――」
蔑んだ眼を向けたコルテスの言葉をマシンキャノン仕様のアームドフォートから轟いた音が遮り、ここで漸くコルテスは理解した、自身が攻撃されたことに。
「お前は……そうか」
オブビリオンにとって猟兵は一目見ただけでわかる天敵、逆に言うなら近寄ってきた相手をしっかり確認しようとすら思わぬほどに自身が狙われることなど想像だにしていなかったのだ。
「全く、使えん奴らだ……。私の邪魔をする馬鹿を近づけるとは」
それでも呆れた様子でありながら、動じた様子を見せないのは、自身の力があればどうとでもなるという驕りか、窮地に追い込まれたことがないが故の危機感のなさか。
「お前の様な下等生物の相手に時間を割」
「その身に刻め天の過ち」
「ガっ」
面倒くさそうにしつつも攻撃に移ろうとしたコルテスは恵に殺気を向けられた直後、呻きつつ乗騎であるケツァルコアトルの上で傾いだ。
「なん……そう、か。これは」
銃弾が飛んできただとか矢が射かけられたならばともかく、殺気を向けられただけ。すぐさま対処できずもろに攻撃を受けたコルテスが何かを思い出した様子で顔を上げたとき、恵は火器の銃口をコルテスに向け、既に引き金を引いていた。
「があああっ」
絶叫が響き渡り、伝う血がケツァルコアトルを濡らし、屋根に落ちる。
「ぐう、この下等生ぶ」
蔑んだ相手からの攻撃をモロに喰らい激昂した時には恵の姿はすでになく、大きな水音が残るのみ。
「おのれ」
逃げられたことを理解してぎり、と歯ぎしりしつつも怒りが籠る目を別の方向に向けたのは、そこにレイが立ち、周囲に暗黒の結界を形成しながら様子を窺っていたからだ。
「一匹見かければ、もう一匹か。私に傷をつけてただで済むと思うなよ」
「あら? ただで済んでもう逃げられているのではなくて?」
睨みつけられつつもレイが首を傾げれば、一瞬の間が生じ。
「ぐ、この下等生物がぁぁぁっ!」
鬼の形相になりつつマスケット銃へと弾を込め始めたコルテスを見つめたまま、レイは密かにもう一つ結界を展開する。
(「コルテスは防御に偏って隙を伺ってたって思うでしょう。いいわ、それで」)
レイの狙いは防御にはない。
「そんなモノで私の銃撃を凌げると思うなよ?」
「それはどうかしら?」
弾込めが終わっても、レイは強がった態で動かず。銃口を向けられているから、レイにはマスケット銃の中に微小の結界が見えた。
(「あれで発砲すればどうなるか……法則の結界を通す弾丸なんて存在しないわ」)
だが、銃を向けるコルテスには銃口の中など、見えない。
「消し飛べ」
躊躇うことなくコルテスは引き金を引き。果たしてマスケット銃は暴発した。
「ぎゃああっ」
銃の破片があちこちに突き刺さり使いものにならなくなった元マスケット銃が建物の屋根を滑り落ちて地に転がる。
「ユーベルコードは単純に防御に、攻撃に偏る力じゃないのよ。昔の戦い方なんて、『今』を生きるあたしたちには古すぎるわ」
銃を持っていた腕を押さえるコルテスを見据え、レイは言い放ったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヘクター・ラファーガ
ケツァルコアトルを従えた程度で自分は神です。と言いたいのか?
残念だったな。テメェの品格じゃ人間にすらなれねぇよ!
浮浪者の剣だけを持って、『刹那の取捨選択』を発動。"気合い"、"殺意"、"全力魔法"、"覚悟"、全てを持って海を走って真正面へ突き進む!
うおおおおおお!!俺はまるで走るコルテス頭骨粉砕機のようだ!!
超高速で俺はヤツの真横を通り過ぎる。そして空中へジャンプだ!
今の俺には剣しかない。人間のありのままの姿をした、殺意の塊!太陽を背に、ヤツに体を向けて浮浪者の剣を"投擲"する!
【アドリブ・絡み歓迎】
「ケツァルコアトルを従えた程度で自分は神です。と言いたいのか?」
血をしたたらせつつ身を起こそうとするコルテスを視界に入れながら、ヘクター・ラファーガ(風切りの剣・f10966)は口を開いた。形としては問いだが、答えを待つつもりはない。
「残念だったな。テメェの品格じゃ人間にすらなれねぇよ!」
結論を口にするや、海を、厳密には海面すれすれの空中を装甲靴で疾駆し。
「うおおおおおお!! 俺はまるで走るコルテス頭骨粉砕機のようだ!!」
「下等生物がっ!」
ただただ自身目掛けて突き進むヘクターへ吐き捨てるとどこからか取り出したマスケット銃へ弾を込めだす。ただ突っ込んで来るだけならば、戦い方を忘れたこのオブビリオンにも充分対処可能だった。
「今の俺には剣しかない――」
「ならばその剣ごと砕けて消えるがいい、馬鹿め」
傷つきながらもコルテスが銃口を駆け寄ってくるヘクターへと向け。あとは指をかけたトリガーを少し動かすだけで目障りな猟兵を撃ち落せるとコルテスは疑っていなかった。
「俺は人間のありのままの姿をした、殺意の塊!」
「な」
誤算は一つ、斬りかかって来るならば通るであろうコースをヘクターがわずかに逸れたことだ。
「この」
「ぐっ」
構わず撃ったマスケット銃の弾丸はヘクターを穿つが、急所は外れ。傷を負いつつも止まらずヘクターはコルテスの真横を通り過ぎ、跳躍する。
「なん、だと?」
肉薄しておきながらも攻撃せず通り過ぎるヘクターの行動を理解できず、動きが止まったコルテスへ身体を向け、ヘクターが浮浪者の剣を投じる。
「ぐおっ」
「浅ぇか、弾が当たって無きゃな」
そのまま突き立つ剣と乗騎の上でいくらか体勢を崩した敵の姿を見据え、ヘクターは痛み以外の理由で顔をしかめた。
成功
🔵🔵🔴
エドゥアルト・ルーデル
むぅ…文明マウントおじさん…
つーか拙者と髭キャラで被ってるんでござるが!許せん!
しかし文字通りのドラグーンでござるね
威力だけならマスケットも充分脅威…生身じゃ相手をしたくないですな
なので拙者も現代の竜騎兵になりますぞ!
具体的には【10秒間】の間に【早業】で【航空機】召喚でござるよ
呼び出したるは「ウォートホッグ」の愛称がある対地攻撃機!こいつの装甲ならマスケット弾ぐらい屁でもないですからな!
後は【空中戦】しつつヘッドオンした所を機銃で撃ち合いでござるね
連射の効かないマスケットで30mmのガトリングに勝てるものか見てみたいですぞ
相手が地上に墜ちたらナパーム弾をぶちこんで乗ってる竜ごと念入りに焼く
「むぅ……文明マウントおじさん……つーか拙者と髭キャラで被ってるんでござるが! 許せん!」
怒りに燃えるエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)の前で文明マウントおじさんも浮浪者の剣を引き抜いた傷口から出血しつつ苛立たし気に下等生物らがと吐き捨てた。格下と見ていた猟兵達によって深手を負っているのだ、無理もない。
「しかし文字通りのドラグーンでござるね。威力だけならマスケットも充分脅威……生身じゃ相手をしたくないですな」
「……何だ? 今更身の程を知ったか? だが、容赦などしてやるつもりはないぞ?」
髭のオッサン同士の視線が交差し。
「なので拙者も現代の竜騎兵になりますぞ! これからこいつとお前と、どちらがより強いのか、答え合わせをしようじゃないか」
コルテスがマスケット銃に弾込めを始めた時には、エドゥアルトは航空機を召喚していた。
「な」
直接向かってくるではなく、何かを召喚し、それを活用する。想定外の行動に弾込めの手が止まったコルテスを尻目に喚んだ機体へ飛び乗ったエドゥアルトは厳島の空へと飛び立つ。
「呼び出したるは『ウォートホッグ』の愛称がある対地攻撃機! こいつの装甲ならマスケット弾ぐらい屁でもないですからな!」
得意げな説明などエンジン音と距離でコルテスには聞こえてもいないだろう。
「いざ、撃ち合いでござる」
操縦桿を握って機体を旋回させ、エドゥアルトが機首をコルテスに向けて高度を下げる。
「さて、連射の効かないマスケットで30mmのガトリングに勝てるものか――」
見てみたいですぞと続けながら、機銃を撃てば、ミシン目の様に建物の屋根を銃弾で削りながら射線がコルテスに迫り。
「ふん、ただ撃つこともできないと思ったか。下等生、ぐっ」
対地攻撃機へ銃口を向けたコルテスは発砲と同時に銃弾を受けてよろめき。
「なる程、こいつは参ったでござるな」
操縦席であちゃあと顔をの半分をエドゥアルトは手のひらで覆っていた。キャノピーの外、首を巡らせてかすかに見える位置の装甲がマスケット銃の射撃で吹っ飛んでいた。モノはマスケット銃でも、第六天魔軍将に名を連ねるオブリビオンの銃なのだ。既存のマスケット銃とは威力も段違いなのだろう。
「幸いにも墜ちる程のダメージではないみたいでござるし、このまま引き返すのも癪でござるからな」
もう一度旋回したウォートホッグはコルテスの上空からナパーム弾を降らせ。
「万全のコンディションなら当たっていた筈でござるが、うーん、残念」
炎を上げる屋根の上でケツァルコアトルに乗ったまま睨んでくるコルテスを認めると、機体は今度こそ飛び去るのだった。
成功
🔵🔵🔴
ヨナルデ・パズトーリ
クカカカカカ!
神を此処まで侮辱するか!
その者と同じ名を持つ我が伴侶に代わって貴様を討ち滅ぼそうぞ下郎!
海と森が傍に或る厳島神社の『地形を利用』
『殺気』を押さえ『迷彩』で『目立たない』様にした状態で『暗殺』の要領で隙を伺う
隙を『見切り』UC発動後即座に『高速詠唱』による『呪詛』の籠った煙の
『属性攻撃』を『範囲攻撃』の状態で放ち『先制攻撃』
敵の視界を遮った上でUC発動
『空中戦』で肉薄
『高速詠唱』による『零距離射撃』の『全力魔法』と 『怪力』により振るわれる
『鎧無視攻撃』を『二回攻撃』で同時に叩き込む
敵の攻撃は動きを『見切り』『残像』で回避
当ったら『捨て身の一撃』の『全力魔法』『カウンター』
(「クカカカカカ!」)
対地攻撃機を睨んでいたコルテスを視界に入れ、ヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)は無表情のまま、声に出さず哄笑する。
(「神を此処まで侮辱するか!」)
ヨナルデの視線が向いた先は、コルテスを背に乗せた異国の神。ヨナルデはただ、殺気を抑え目立たない様潜みつつ、ただ機を窺い。
「下等生物が」
「力を貸して貰うぞ! 妾と対なす者、戦友にして好敵手にして兄妹だった者! 神である事に囚われ壊れ妾が過去へと送った伴侶! 翼ある蛇よ!」
自身に銃創を作った航空機が逃げ去ったと見て吐き捨てたコルテスの姿に呪文を唱え。翼を生やし鱗に覆われるやいなやヨナルデが煙のようなモノでコルテスを包む。
「っ、何だこれは?!」
一見すればただの煙幕に見えるそれはれっきとした攻撃だった。
「その者と同じ名を持つ我が伴侶に代わって貴様を討ち滅ぼそうぞ下郎!」
視界を奪い、寿命すら対価として驚異的な速度を得たヨナルデが相手の姿を捉えられず周囲を見回すコルテスへと肉薄し、怪力をもって黒曜石の戦斧叩き込む。
「ぐうっ、があっ」
左肩へ振り下ろした戦斧でもう一撃。身にまとうモノすら遮ることのできない連撃で呻きを漏らさせ。
「わが乗騎と同程度の分際で」
それでも弾を込め終えたコルテスが発砲。
「ぐうっ、だが」
「くおっ」
銃弾が肌を覆う鱗を散らし、傷つきながらもヨナルデは全力で魔法を放つ。放たれた魔法はそのままコルテスを呑み込み。
「次から次へと」
ほぼカウンターの形で放たれた魔法に衣服のあちこちを破れさせ、苛立たしげにコルテスは鼻を鳴らしたのだった。
成功
🔵🔵🔴
ネリッサ・ハーディ
●SIRDのメンバーと行動
コルテスですか・・・征服した土地の戦力をそのまま利用している訳ですね。
そしてそれを繰り返すうちに、自分の戦闘力は低下している、と。
まぁ理由はどうあれ、好機には違いありませんね。殲滅するチャンスです。
【見切り】と【第六感】で回避を行いつつ【クイックドロウ】【2回攻撃】【属性攻撃】で攻撃。ダメージを与えられなくても、牽制射にはなる筈。
絶好のチャンスがあったら、UCの黄衣の王を召喚。
ケツァルコアトル・・・成程、その土地の神をも使役している、と。
奇遇ですね、私も同じく神を使役できる身。とはいえ、恐らくあなたが御存じの「神」とは少し毛色が違いますが・・・お見せしましょう。
ラムダ・マルチパーパス
SIRDの皆さんと共に行動
アーカイブ検索中・・・(自分の記録媒体からデータを引き出し)・・・検索完了。エルナン・コルテスは、スペイン出身のコンキスタドールで(以下、誰かに止められるまで延々と蘊蓄垂れてる)
まぁともかく、それでは攻撃すると致しましょう。
(機械的な平坦な声で)・・・システム、戦闘モード起動。目標視認。交戦規定、ガンズ・フリー。射撃開始。
主に【援護射撃】にて、他のメンバーの火力支援を展開。
可能でしたら、【鎧砕き】を使用して相手の防御力低下を狙います。
敵の攻撃が激しかったり、味方が威力の高い攻撃を受けそうになった時に、UCの特火点展開を使用。他の味方の楯になりつつ、攻撃を続行します。
灯璃・ファルシュピーゲル
【SIRD】一員として参加
この近さでグリーンゾーンがあるなんて
思っている時点で指揮官失格な認識の甘さですよ?
言いつつコードで白リン爆弾搭載の攻撃機ドローンと
航空燃料満載の空中給油ドローンを召喚
自身は即座に遮蔽取り騎獣狙いで牽制狙撃(スナイパー・先制攻撃)
動きを妨害し圧力をかけ味方の戦闘を支援
同時に敵を攻撃機の白リン弾で爆撃させ煙幕の中に閉じ込め
こちらが視界を奪った上での狙撃戦を狙っているように演出し
下手に動き回れなくなるよう圧力を掛け
その間に敵の周囲に煙幕に紛れる様に
空中給油機に圧送噴霧で燃料を霧状に散布させ
即席の燃料気化爆弾を形成
散布完了と同時に曳光弾を撃ち込み着火させ
周囲の空間ごと爆破する
メンカル・プルモーサ
【SIRD】で参加
地力はあちらのほうが上…ダメージを受けてる今のうちに勝負を決めるほかないね…
…ほんと、侮って見下してくれるのは助かる…礼を言いたいぐらいだね…
箒にのって空中戦…仲間の援護射撃を受けてコアトルと距離を離しつつ【縋り弾ける幽か影】を発動…
もし、コルテスが油断や慢心をしていないなら極めて発見しづらくてもこれを発見したかもしれないけど…
…相手を舐めてかかっているなら、そして仲間が気を引いているのならこれに気がつかない可能性は十分以上にある…
ガジェットが到達するまでは炎や氷の術式をコルテスに打ち込んで牽制だね…
…爆発規模は最大規模に設定…53のガジェットの自爆攻撃を受けて…吹き飛べ…
「コルテスですか……」
ネリッサ・ハーディ(クローク・アンド・ダガー・f03206)の呟きを自分への質問とでもとったのか。
「アーカイブ検索中……検索完了。エルナン・コルテスは、スペイン出身のコンキスタドールで――」
短い間をおいてから、ラムダ・マルチパーパス(ドロイドは電気羊の夢を見たい・f14492)は薀蓄を垂れ流し始め。
「征服した土地の戦力をそのまま利用している訳ですね。そしてそれを繰り返すうちに、自分の戦闘力は低下している、と」
「この近さでグリーンゾーンがあるなんて思っている時点で指揮官失格な認識の甘さですよ? ……Was nicht ist, kann noch werden」
ネリッサが耳を傾けた一方、流れる薀蓄をBGM代わりに灯璃・ファルシュピーゲル(Jagd hund der bund・f02585)は攻撃機ドローンと空中給油ドローンを作り出す。視線の先で指揮官失格と言われたコルテスは満身創痍のまま未だ屋根の上に居り。
「地力はあちらのほうが上……ダメージを受けてる今のうちに勝負を決めるほかないね……」
箒に跨ったメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)が空へと飛び立てば。
「まぁ理由はどうあれ、好機には違いありませんね。殲滅するチャンスです」
同じSIRDのメンバーの動きを見てネリッサもハンドガンを手に駆けだした。
「っ、羽虫の様にワラワラと――」
空にはファルシュピーゲルのドローンと箒に跨って飛ぶメンカル、眼下には駆けてくるネリッサを見てコルテスはようやく新手に気付き不愉快そうに顔を歪めた。
「それでは攻撃すると致しましょう。……システム、戦闘モード起動。目標視認。交戦規定、ガンズ・フリー。射撃開始」
いつの間にか蘊蓄を垂れ流すのを終了していたラムダも声が機械的に平坦なモノへと切り替わったかと思えば、装備した火器を展開しコルテスに向けての銃撃へと移行する。
「乗じるなら、今ですね」
ファルシュピーゲルもまた遮蔽物に身を隠しつつコルテスの乗るケツァルコアトルを狙撃すべく構えながらドローンを嗾ける。
「数が居れば勝てるとでも思ったか、下等生物ども」
幾人にも攻撃され、満身創痍となった身を複数の銃口に狙われ、コルテスは明らかに窮地であった。
「その攻撃、思い出したぞ」
にもかかわらず、動じることもなく弾が込められたマスケット銃を構えれば、飛んでいたファルシュピーゲルのドローンが全て爆散する。
「この私に二度同じ手が通じると思った愚かさを後悔することだ」
ドローンの撃墜に気をとられていた間に次弾を装填したのか。マスケット銃は狙いたがわず物陰のファルシュピーゲルへと向けられ。
「モード・ツィタデレ起動。電磁防御フィールド、出力強化。機体内エネルギーを優先的に供給」
返り討ちにする筈の銃撃は、ファルシュピーゲルの前に飛び出したラムダの展開した電磁防御フィールドに弾けた。
「何だ、それは? 一匹は今の一撃で仕留められたはず、がっ」
動揺を見せたコルテスが微かに揺れて短く呻く。肩の辺りに一つ銃創が増えているところを見るに銃撃を受けたのだろう。
「忍び寄る破滅よ、潜め、追え。汝は炸裂、汝は砕破。魔女が望むは寄り添い爆ぜる破の僕」
自身に注意の向かない状況に乗じてコルテスの上空で適度に距離をとっていたメンカルが五十を超える自爆機能付きガジェットを召喚し、未だ触手に襲われるコルテスの元へと向かわせる。
「……ほんと、侮って見下してくれるのは助かる……礼を言いたいぐらいだね……」
上空にはメンカルが残っているというのに、気に留めることもなくただ仲間たちへのみコルテスは意識を割いているのだ。ただ、数の多い方を優先しただけなのかもしれないが。
「ケツァルコアトル……成程、その土地の神をも使役している、と」
手にしたハンドガンを撃ったばかりのネリッサの視線がコルテスの乗騎に向けられ。
「奇遇ですね、私も同じく神を使役できる身。とはいえ、恐らくあなたが御存じの『神』とは少し毛色が違いますが……」
「ふん、神を使役? お前の様な下等生物と一緒にして貰っては困る」
ネリッサの言を鼻で笑うコルテスであったが、直前に必殺の一撃を凌がれたという動揺がある。微かにでもその動揺に恐怖の成分が含まれていれば、トリガーには充分だった。
「お見せしましょうThe Unspeakable One,him Who is not to be Named……さぁ、貪り尽しなさい」
突如出現した黄衣を纏った不定形の魔王は無数の禍々しき触手をコルテス目掛けて飛ばし。
「うぐっ、何だ、そぎゃあああっ」
悲鳴が響く中、メンカルもまた炎や氷の術式を撃ち込んで牽制する。
「もし、コルテスが油断や慢心をしていないなら、極めて発見しづらくてもあれを発見したかもしれないけど……」
仲間の攻撃への対応で手一杯である現状でもまた同じであろう。今も尚コルテスへ接近しつつあるギミックたちは極めて発見しづらい性質をもっているのだ。
「攻める人数が多ければ、戦い方を思い出させてしまうこともありますか。ですが」
対処法を忘れた攻撃に曝され、隙だらけの今ならば、ファルシュピーゲルにもできることはあった。
「ぐおっ」
触手に覆われていない場所へと照準を合わせ、遠距離から狙撃する。その分だけ、ダメージは与えられるし、仲間による次の一手に、コルテスが気づきにくくなる。
「く、この下等生物どもが、調子に」
乗るなよと続ける前にメンカルのギミックはコルテスの元へとたどり着き。
「これは、邪魔だ離、うぐっ」
漸くギミックに気付いたコルテスが、振り払うべく手綱を操りケツァルコアトルへ指示をだそうとした左腕をラムダとファルシュピーゲルの銃弾が貫き。
「……吹き飛べ」
ガジェットの自爆によって生じた爆発がコルテスとケツァルコアトルの悲鳴をかき消した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
ヴィサラ・ヴァイン
《ただの帽子》を外して真の姿、ゴルゴンに
「私達の力、存分に見せてあげますよ」
【石の書庫】に入ったリム(f08099)の力を使って【魔女の秘儀・最終破壊術式】の災害を司る竜を召喚
ケツァルコアトルとも衝突させ余波を発生させて地形も建物も派手に破壊
[恐怖を与える]と共にコルテスも[範囲攻撃]に巻き込むよ
…え、ゴルゴン要素?
だって『ゴルゴンの力』とは言ってないし、全然関係ない攻撃で意表を突くのが目的だし
…まあ、この災害竜さえ本当の目的のカモフラージュに過ぎないけど
「…今だよリム!」
リムを石の書庫から解放し不意の一撃を決めてもらうよ
「言ったでしょう、"私達"って」
リミティア・スカイクラッド
ヴィサラ(f00702)の【石の書庫】に入った状態で力を貸与しながら待機
解放されればすぐに動けるよう「高速詠唱」で呪文を唱えながら
敵がヴィサラだけだと思っているコルテスの前に突然現れて意表を突きましょう
ずいぶん派手にやりましたね、ヴィサラ
歴史的な文化財をこのままにはできません――まあ、これも作戦のうちなのですが
「全力魔法」で【再世の光】を発動して破壊された神社を修復
その際に修復されていく建物の床や壁にコルテスが挟まるようにして、動きを封じるのが狙いです
あなたからすればリムは下等かもしれませんが、だからこそ慢心せずに研鑽と工夫を凝らすのです
宝石剣の「封印を解く」と、動けないコルテスに渾身の斬撃を
「ぐ、が……」
濡れた音を立て、落ちたモノがあった。手綱の残骸を握ったコルテスの左腕である。
「私達の力、存分に見せてあげますよ」
もはや瀕死と言っていい態のコルテスを見据え、ヴィサラ・ヴァイン(魔女噛みのゴルゴン・f00702)は帽子をはずして宣言する。
「下等生物め、私達? お前程度なら今の私でも充ぶ……ん?」
コルテスの言葉が途中で切れたのは、自身の言に矛盾を感じたからだろう。
「既に終焉は決しました。この術式が発動した時点で、あなたは敗北していたのです」
「な」
コルテスからすれば、ヴィサラ以外の声と共に突然現れた夥しい数の災害を司る竜の霊が自身を包囲したのだ。直接何かを召喚して嗾ける攻撃をする相手との戦い方は思い出していたコルテスも、驚きに反応が遅れ。
「ぐああああっ」
一瞬対応が遅延した所へ竜の霊達がもたらす災害が一斉にコルテスを襲った。
「ぐ、この力、お前本来のものでは、ないな……」
「……え? だってわたしの力とは言ってないし」
隻腕となり、ボロボロの屋根に落ちたケツァルコアトルの上で身を起こすコルテスにヴィサラは首を傾げて見せ。ただし、全然関係ない攻撃で意表を突くのが目的だとは言わず。
(「……まあ、この災害竜さえ本当の目的のカモフラージュに過ぎないけど」)
更なる真実は声に出さず内で漏らし。
「……今だよリム!」
「ずいぶん派手にやりましたね、ヴィサラ。この世に永遠は無く、されど滅びには未だ遠く――」
合図と共にヴィサラの手にした小さな石から現れたリミティア・スカイクラッド(人間の精霊術士・f08099)は詠唱を始める。
「何だと?!」
「言ったでしょう、『私達』って」
「心ある者は見るがいい、智慧ある者は知るがいい、世界はここに『再世』する」
唐突に出現した新手にコルテスが驚き、ヴィサラが改めて言う中、そは完成した。
「くっ」
とっさにケツァルコアトルのから転がり落ちることで放たれた魔力の輝きから身を躱すも、それはリミティアの想定の内。
「何だ、これは?!」
輝きが命中した建物が修復し始めていたのだ。これまでの戦いで受けた損傷が治る過程で修復に巻き込まれたコルテスの身体は建物に塗り込められるように固定され。
「あなたからすればリムは下等かもしれませんが、だからこそ慢心せずに研鑽と工夫を凝らすのです」
身動きも取れず反撃もままならぬコルテス目掛け、リミティアは封印を解いた宝石剣を渾身の力で振り下ろし、両断したのだった。
「フシュアアッ……」
弱弱しい鳴き声をあげ、呪いによって一蓮托生となったケツァルコアトルもまた息絶え。
「帰りましょうか、ヴィサラ」
リミティアは振り返り声をかけるのだった。
成功
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