エンパイアウォー⑳~金持ちだって喧嘩する
●花の御所にて
「どいつもこいつも、アタシに逆らいやがって……!
アタシが金を吸い上げたから国が乱れた?
乱れたんなら、金を持ってるアタシが正義だろうが! 黙ってヘイコラ従えよ!」
絢爛豪華な京の御所の中にて、優美とはかけ離れたヒステリックな女性の声が響いている。
「ああムカツク! ああああムカツク!
どいつもコイツも、アタシが殺してやる!
徳川を殺して、猟兵を殺して、もちろん信長の野郎も、ぶっ殺す!!!」
大悪災『日野富子』の怒りは今まさに最高潮だった。
●グリモアベースにて
「皆さんの活躍で、大悪災『日野富子』の居所が判明しました」
集まった猟兵を前に、茅乃・燈(“キムンカムイ”は愉快な仲間で力持ち・f19464)は、拳をぎゅっと握って説明していた。
燈の頭の熊耳も、興奮してるのかピクピク動いている。
「日野富子の居所は、判明してしまえば当たり前と言いますか、室町幕府のあった京都の花の御所です。
といっても徳川時代には、もう御所なんてなかったはずなんですけどね」
すでに別の建物になっていたのを、富子の有り余る私財で改築……いやむしろ新築してしまい、かつてのもの以上に豪華絢爛な御所を作り出してしまったらしい。
「というわけでもちろん、皆さんにはここに攻めこんで、日野富子を倒してもらいたいわけですよ。
今なら御所にいるのは日野富子ただひとりです。チャンスではありますが、当然ひとりでも十二分に強いわけなので、決して甘く見てはいけませんよ?
無策で突っ込んでいっても、出会い頭に先制攻撃喰らって一撃KOとかされちゃいますからね?」
戦うなら、富子の先制攻撃に対抗する手段を用意したおく必要があるだろう。
「あと、御所はどこもかしこもきんきらきんで、金箔とか宝石とかで眩しいくらいですけど、それに気をとられたりしないでくださいね?」
そこまで説明した燈は、転移用のゲートを開く。
その先はもう、富子のいる花の御所だ。
「では、よろしくお願いします」
雅瑠璃
こんにちは。またはこんばんは。
雅です。
日野富子、いいキャラしてますねえ。
個人的に気に入ったので、是非シナリオ書きたくなりました(笑)
というわけでボス戦です。
厳しい戦いになりますので、下記の注意事項を確認のうえで、プレイングをかけてくださいね。
それでは皆さんのプレイングお待ちしてます。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
大悪災『日野富子』は、先制攻撃を行います。
これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
彼女を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
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第1章 ボス戦
『大悪災『日野富子』』
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POW : アタシの前に立つんじゃねぇ!
【憎悪の籠った視線】が命中した対象を燃やす。放たれた【爆発する紫の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : アタシのジャマをするな!
自身の【爪】が輝く間、【長く伸びる強固な爪】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : 誰かアイツをぶっ殺せよ!
自身が【苛立ち】を感じると、レベル×1体の【応仁の乱で飛び交った火矢の怨霊】が召喚される。応仁の乱で飛び交った火矢の怨霊は苛立ちを与えた対象を追跡し、攻撃する。
イラスト:みそじ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
イデアール・モラクス
アーハッハッハ!イイ性格してるじゃないか…お前みたいな女は好みだよ。
こういう状況じゃなきゃ可愛がってやりたいのだが!
・対先制
「そんなに怒るな、可愛い顔が台無しだぞ?」
挑発しながら【広範囲に凍てつく吹雪を巻き起こす超高威力の攻撃魔法】の術式を『範囲攻撃・全力魔法・属性攻撃・高速詠唱』により素早く構築して放ち、挑発で仕掛けて来る火矢の怨霊を一網打尽に凍らせ『なぎ払う』。
そしてすかさずUC【絶殺武刀】を『全力魔法』と『属性攻撃』で威力を増した上で『高速詠唱』を用い一瞬で放ち、不可避の刀による『一斉射撃』で『串刺し』にして刀身から『吸血』し魔力や魂ごと『生命力を吸収』して完全に搾り殺す。
※アドリブ歓迎
●誰かアイツをぶっ殺せよ!
「アーハッハッハ! イイ性格してるじゃないか……お前みたいな女は好みだよ。
こういう状況じゃなきゃ可愛がってやりたいのだが!」
黄金に煌めく花の御所に突入し、日野富子と相対するなりそう言って高らかに笑うイデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)だった。
もちろん、出合頭にそんな高笑いを聞かされる日野富子がいい気分なわけもない。
「うるっせぇんだよ!!
猟兵風情が、アタシに対してクソみたいに笑ってんじゃねぇよ!!」
怒り心頭の富子は、その苛立ちをそのまま力に変え、応仁の乱の怨霊を大量に呼び覚ます。
「誰でもいい! アイツをぶっ殺せ!!」
富子の苛立ち任せの号令に応えた怨霊は、次々と火矢を構え、イデアールに向けて打ち出してきた。
「そんなに怒るな、可愛い顔が台無しだぞ?」
降り注ぐ火矢を前に、イデアールは軽口をたたきながらその裏で素早く魔術を構築する。高速詠唱からの全力範囲魔法、凍てつく吹雪で火矢を相殺しようとした。
「一網打尽だ、薙ぎ払え!!」
「ざけんな!! その程度でアタシの部下どもを止められるかよ!!!!」
イデアールの氷の吹雪は、確かに怨霊の放つ火矢をいくらかは相殺し薙ぎ払った。だが、ユーベルコードから放たれた攻撃を、通常の攻撃で全て相殺しきるのはやはり厳しかったか、消しきれなかった火矢がイデアールへと命中していく。
「ぐぅっ……けど、まだこのくらいじゃ私はやれないぞ……!
……死は不可避の約定、滅せぬモノなどありはしない、今度はこちらからだ、喰らえ!」
それでも十分に攻撃力は削がれており、一撃でイデアールを倒しきるような力はなく、ゆえにイデアールは大きくダメージを喰らいながらも即座に反撃を繰り出した。
再びの高速詠唱から、今度はイデアールもユーベルコードでの攻撃、【絶殺武刀】によって生み出された不可視の刃による一斉射撃が、次々と富子へめがけて発射され、突き刺さる。
「てめえええええ! まだそんな力が残ってやがったかよ!! クソがっ!」
「アーハッハッハ! ざまあみやがれ……だ」
自らの攻撃が富子にダメージを与えたのを確認すると、イデアールは高笑いを残して、その場に崩れるのだった。
苦戦
🔵🔴🔴
フェリクス・フォルクエイン
連携歓迎
「さすがに今回はハプニングなんてないですよね」
無敵城塞を使うと見せかけるフェイントでアタシの前に立つんじゃねぇ!を誘発
「攻撃が視線の先に限定されるなら」
先制攻撃対策は、フェイントで視線をあらぬ方に向けさせ御所内の家具などを遮蔽物として地形を利用、視線を浴びないようにしジャンプやスライディングしたり、残像で惑わせ第六感で視線の来る方を見切り、それでも当たりそうなときはオーラの守りで耐えながら富子の後ろへ回り込みます。
「視線の先が燃えるんでしたら、顔に可燃物を被せられたらどうなるんでしょうね?」
巻き添えは覚悟して敵の顔へマントを顔にかぶせ、同時に捨て身で鎧無視攻撃を敢行します。
「これでっ」
ナミル・タグイール
金ぴかいっぱいにゃー!素敵な場所にゃ!(はしゃぎ猫)
ざくっと倒して全部ぶんどってやるマスにゃ!
こっそり侵入して周りのお宝いっぱい盗ん…身につけてから戦うにゃ。
(無理そうなら自前の金ぴかいっぱい装備)
お金好きなヤツならこんなキラキラいっぱいなナミルを攻撃なんてできるはずないデスにゃ!
(躊躇なく爆破されたら頑張って耐える。【呪詛】っぽい攻撃なら慣れてるにゃ!)
でも熱いは熱いにゃ。
敵は金ぴかついてないし容赦なく倒すにゃ!
大悪災?らしいけどこっちだって大災害な斧デスにゃー!
【UC】発動で呪いのぴかぴか斧にゃ
魅了されて斧だけ見てろデスにゃー!
体燃やされても【捨て身の一撃】しにいくにゃ!
ざっくりにゃ!
アリス・セカンドカラー
念動力で認識へのハッキングによる盗み攻撃で錯視錯覚錯誤を引き起こし鏡属性攻撃に映す残像で目潰し、更に念動力迷彩で自身を目立たないようにして視線から外れるわ。
で、無事やり過ごせたらアストラルプロジェクションによるアストラル(幽体)の分身で背後から強襲よ。大食いの念動力による盗み攻撃で憎悪エナジーを頂きます☆ふふふ、脳を直接弄られながら吸われるの気持ちいいでしょ♡
更に、念動力で膀胱を搾る精神攻撃よ☆我慢なんて無駄無駄♪ほら、封印を解くで開放されるわ♡
あなたの憎悪も尊厳も身も心もナニもかも奪い尽くして、憎悪を上回る快楽で快楽堕ちさせてあ・げ・る♡
さぁ、気持ちよーく躯の海に帰りなさい♪
●アタシの前に立つんじゃねぇ!
「金ぴかいっぱいにゃー! 素敵な場所にゃ!
ざくっと倒して全部ぶんどってやるマスにゃ!」
次に現れたのは、やたらとはしゃいでいる猫科キマイラのナミル・タグイール(呪飾獣・f00003)だった。
彼女はきらびやかな花の御殿に夢中になっている。既にここまでくる間に、そこにあった金銀財宝の類の一部をちょろまかしてきていたらしく、その身に金ぴかを色々纏っていた。
「つーかてめぇ! もしかしてそりゃアタシんとこのものじゃねぇか?」
「お金好きなヤツならこんなキラキラいっぱいなナミルを攻撃なんてできるはずないデスにゃ!」
そう言って身に纏った宝飾を見せびらかすように挑発するナミルを、富子は憎悪のこもった眼で睨みつける。
「ふざけんな! そんなはした金ぶっ飛ばすこと自体はどうってことはねぇよ。
けどな、はした金っつってもアタシの金だ。ちょろまかしたこと、死んで後悔しやがれええ!!」
「あ、あぶないっ。こっち、こっちですよっ!!」
怒りの視線でナミルを睨み付け、今にも暴発しそうな富子を前に、横からナミルを守るようにフェリクス・フォルクエイン(人間のパラディン・f00171)が飛び出してくる。
「攻撃が視線の先に限定されるなら、これでっ」
そのままナミルを庇って【無敵城塞】を使う……ように見せかけて富子の視線を誘うフェリクスのフェイントに、一瞬富子の目線がぶれた。
そしてさらにそこにアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)も介入してきた。
「その視線、ハックさせてもらうわっ」
「んなっ? なによこれはっ!」
鏡を用いた残像で富子の視線を一瞬惑わせることに成功したアリスは、そのままフェリクスとナミルと共に部屋の中にあった家具の影へと移動して富子の視線から逃れる。
「くそがっ! ウロチョロしやがって!!」
結局猟兵達を睨みつけていた視線がぶれてしまった富子は、部屋の家具や畳などを睨みつけて燃やすにとどまった。
紫の炎が、3人が身を隠した箪笥を燃え上がらせる。
「無事やり過ごせたわね」
「でも熱いは熱いにゃ」
さすがに女子3人固まって隠れてた目の前の箪笥が燃え上がったので、熱い事には違いない。が、ダメージとしては全くないので、アリスとナミルは反撃に移ろうとする。
……ちなみについうっかり女子3人と書いてしまったが、フェリクスは男である。男の娘である。そんな彼は内心ではこう考えていた。
(「さすがに今回はハプニングなんてないですよね?」)
フラグであることは疑いようもない。
ついでにいうと、一緒にいるアリスは、男の娘が大好物だったりするのだが……まぁ、それは置いておこう。
とにかく、富子の先制の視線から逃れたアリスは、即座に【アストラルプロジェクション】による幽体の分身を富子の背後に出現させた。
「あなたの憎悪も尊厳も身も心もナニもかも奪い尽くして、憎悪を上回る快楽を与えてあ・げ・る♡」
「がっ……なんだ、これは頭が何か吸われる……何しやがったてめぇぇぇ!!!」
アリスの幽体の分身は、富子の頭に直接触れ、その生命力を怒りの感情ごとちゅーちゅー吸っているのだった。
「ふふふ、脳を直接弄られながら吸われるの気持ちいいでしょ♡」
「てめぇ……ふざけんな! 燃やしてやる!!!」
それでも富子の怒りは収まらない。その怒りの視線をアリスの本体の方に向けると、再び視線で燃やそうと力を込め……。
「視線の先が燃えるんでしたら、顔に可燃物を被せられたらどうなるんでしょうね?」
そこに、捨て身で飛び込んできたフェリクスが、富子の顔に布……自らのマントをひっかける。
「んなっ?!」
目の前の布が紫の炎で燃え上がり、フェリクスもその衝撃で吹き飛ばされるが、富子もまた己の顔が炎で焦がされ悶えていた。
「くそがぁ!! ……あ……?」
そして燃えたマントを払いのけた富子の視界に映ったのは、黄金に輝く戦斧。
「大悪災?らしいけどこっちだって大災害な斧デスにゃー!
呪いのぴかぴか斧に魅了されて斧だけ見てろデスにゃー!」
これまた捨て身で飛び込んできたナミルの【破滅の黄金斧】が、驚愕に目を見開く富子めがけて振り下ろされた。
「ざっくりにゃ!」
「があああああっっ?! クソがっ!! 覚えてやがれ!!!!」
肩口からざっくりと斬られて血をまき散らした富子は、そう捨て台詞を残して3人から離れていくのだった。
ちなみに、先程の捨て身で燃えたマントと一緒に吹き飛ばされたフェリクスがどうなったかというと。
「あわわ……すみませんっ」
「あら、男の娘だったのね? 彼女には逃げられちゃったし、じゃあ代わりに……」
……アリスの本体にぶつかって、しっかりとフラグを回収していたのだった。
その後何があったかは知りません。
大成功
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鍋島・小百合子
POW重視
自分の金じゃと?
はっ!貴様が働いて稼いだわけでもないのによう言いおるわ!
過去の虚栄に縋ってばかりのさもしくて惨めな怠け者に必死に生きている者達の苦しみなぞわかってたまるか!
事前の準備として耐火性の外蓑を持参
御所に乗りこんだら日野富子の真正面に立ち先述の口上を言い放ち、彼女を怒らせてこちらへ視線を向けさせるように先制攻撃を誘発
先制攻撃には外蓑と火炎耐性、そして勇気を持って耐えきる
先制攻撃を乗り切れたら残像を纏い翻弄しながら薙刀による接近戦(なぎ払い、鎧砕き、串刺し、咄嗟の一撃併用)
他の猟兵との連携を意識
機を見てUC「亡霊召喚法」発動
召喚した女武者の亡霊と共に敵を包囲・挟撃し攻め立てる
フランチェスカ・ヴァレンタイン
あら… 随分と品のないことで
先制攻撃への対処は、視線を受ける直前に身に纏った外殻装甲を前方にパージ
そのまま空中機動で立て続けに蹴り飛ばして富子の視線への遮蔽物とします
わたし自身は光学迷彩も用いつつ遮蔽物の陰を縫うように距離を詰め、翼を打って上方へ
…途中、周囲のきんきらきんに属性攻撃の応用で閃光弾めいた砲撃をまき散らしたら目眩ましになりますかしら?
ともあれ、真上を取りましたら降下強襲を仕掛け、落下速度を載せた斧槍の一撃などを
追撃で蹴り飛ばすついでにUCの爆導索を簀巻き状に絡め、蹴られ退く富子を尻目に急速離脱して巻き締めて差し上げましょうか
あとは、ええ。…にっこり微笑んでの起爆で、ごきげんよう?
笹乃葉・きなこ
【POW】連携などご自由に
そんなにたんまり貯めこんでるんだべかぁ。
いいねぇ。分けてほしいなーオラにもなー。
先ずは隠れてるか、物を壁にして視線がおらに向かない様にする
視線がこっちに向く前に頭をユーベルコードを使って地面に叩き付けるか、壁に叩き付ける
そのあとはそのままユーベルコードを使って地面か壁に目をこすりつけて目をつぶす
あとは何度も壁か地面に頭を叩き付けてカチ割る
文字通り頭から潰す
なにオブリビオンなんだからすぐ回復するんだろ?
しないの?しらねーなァー
オラをみるんじャァねーよォ
見られたらオラが爆発する炎で燃えちまうじャァねーかァ
お前さんは地面か壁を見ながら終わるんだべぇ
…この残った資産どーするべ
●世の中金なんだよ!
「クソ猟兵どもが!! ざけんじゃねええええ!!
アタシにこんな傷負わせやがって!!」
猟兵の攻撃でダメージを受けた日野富子は荒れ狂っていた。
そんな彼女に、静かに声がかかる。
「あら……随分と品のないことで」
声の主は、フランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)だ。
「ざけんな! 品がねぇのはそっちだろうが! 貧乏人のくせに!!」
その呟きが聞こえたのか、富子はさらに激高して反応してきた。
「貧乏かー。そりゃお前さんに比べたらオラたちはなー。
そんなにたんまり貯めこんでるんだべかぁ。いいねぇ。分けてほしいなー、オラにもなー」
そうしたら今度は、笹乃葉・きなこ(キマイラの戦巫女・f03265)が茶々を入れてくる。
「黙れ蛮族が! なんでアタシの金を人に分けなけりゃいけないんだよ!!」
「自分の金じゃと?」
そして、次に口をはさんだのは、鍋島・小百合子(朱威の風舞・f04799)だった。
「あン? なんつったてめぇ?!」
「はっ! 貴様が働いて稼いだわけでもないのによう言いおるわ!
過去の虚栄に縋ってばかりのさもしくて惨めな怠け者に、必死に生きている者達の苦しみなぞわかってたまるか!」
「ざけんじゃねぇ! これはアタシが集めた金だ!
アタシの国からかき集めた金だ!!
ここはアタシの国だ! 金のあるやつが国を支配するのは当たり前だろうが!!!
徳川も、てめえら猟兵も、信長も! みんなアタシの国でうろちょろしてるだけなんだよ!!!」
小百合子の言葉に怒り心頭の富子は、3人を纏めて睨みつける。
それが炎を生む視線だという事は、3人ともわかっていた。むしろ富子を怒らせて、その視線を誘発している3人である。
「くるべな!」
きなこは素早く柱の影へと隠れ、フランチェスカは自らの待とう外部装甲をパージする。
「その視線遮らなければいけませんね」
そのままフランチェスカは、空中機動のついでにパージした装甲を前方へ蹴りだし視線を遮る遮蔽にした。
「これで耐える!」
そして小百合子は、事前に用意していた対価性の外套を身に纏う。
「なめんな!!!
アタシの前から消えやがれえぇ!!」
3人がそれぞれ対処したのは一瞬のこと。次の瞬間、富子の視線に晒されたフランチェスカのパージした装甲、きなこが隠れた柱、小百合子の外套が紫の炎で燃え上がった。
「くぅっ……じゃが、まだこれくらいでは倒れぬぞ……!」
外套が燃え上がる中、小百合子は、そのダメージを耐えきる。耐火性の外套だったからか、本人に変えん耐性があったからか、即座に戦線離脱するほどではない。だが、それでも身体がも焼け、大きなダメージは受けている。
「耐えたなら、あとは攻めるだけ……我と共に戦うは先に散った戦友達、出でよ!」
ダメージを受けながらも小百合子は、【亡霊召喚法】により女武者の亡霊を召喚し、武者たちと共に薙刀を構えて、一気に富子に斬りかかろうと駆けていった。
「てめえええ!! 消えろっつったのがわかんねぇのか!!!」
小百合子と女武者達による薙刀での舞うような連携攻撃にさらされながらも、富子はそれを避け、受け流し、決定的な一撃は受けないよう立ち回っている。
だが、小百合子たちの動きがいい囮になっていたのか、再び小百合子を燃やそうと視線を向けた時にはすでに、富子の思考から他2人の事は抜けていた。
その結果……。
「……んなっ? なんだ、眩し……っ?!」
富子は突然あたりから放たれた閃光に目がくらんでよろめいた。
「周りのきんきらきんも十分目くらましになるようですね」
その光の正体は、フランチェスカの砲撃によって、御所の金箔がまるで閃光弾の様に爆ぜた光だ。
「これ以上、オラたちを見るんじャァねーよォ。
見られたら爆発する炎で燃えちまうじャァねーかァ」
「ぐがっ?!」
さらに、富子が目を晦ませた隙に【笹乃葉式気功術】を使ったきなこが、不可視の力で富子の頭を押さえつけ、頭から地面に叩きつけていく。
「クソがァ!!! このアタシが、地面に額こすり付けただと……ふざけんなふざけんなふざけんなあああああ!!!」
まるで土下座のような体勢をとらされた富子は、屈辱に顔を歪ませ、力任せにその束縛を解いて立ち上がるが……。
「頭上頂きました」
いつの間にか富子の上に跳んできていたフランチェスカが、上空から叩きつけるように斧槍を振り下ろした。
「があああああああっっっ?!」
背中をざっくりと斧槍で叩き斬られた富子に、さらにフランチェスカは【虚空に踊り 繰り爆ぜるもの】による爆導索を巻きつけ、蹴り飛ばす。
「てめえら……よくもおおおお?!?!」
「ふふ、ごきげんよう」
蹴り飛ばされ再び畳の上に転がった富子に、フランチェスカはにっこりと微笑みかけると、爆導索を起爆させるのだった。
大成功
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七那原・望
金、金、金。くだらない。
使い方も落第点。
ただただ見苦しいですね。
出会い頭に機掌・プレストを盾に、その影で共達・アマービレを使い複数体のねこさんを呼び出し、光の【属性攻撃】の【全力魔法】をローテーションで使ってもらいます。
ダメージは与えなくていい。目的は極めて強い光によるめくらまし。目を開けさせない事で相手のユーベルコードを封じます。
そして【Laminas pro vobis】を発動。込める望みは悪しき支配者なき世界。
わたし自身も視界には頼らずに【第六感】と【野生の勘】で相手の動きや攻撃を【見切り】、ねこさん達と連携を取りながら光の【属性攻撃】の【全力魔法】で一気に畳み掛けます。
秋月・信子
・POW
欲の…権化のような存在ですね
すみません
貴方が高らかに笑いながら燃やしたのは私を映し出した影の【残像】…囮です
「七つの大罪という戒めをご存知ですか?」
そう語りながら『紅蓮の魔弾』で豪華絢爛な御所を彩る品々をハンドガンで撃ち【挑発】します
私財を燃やされ怒り狂った憎悪の籠った視線を【見切り】
「傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲…自らの欲に溺れ自滅の道を辿りなさい」
【物を隠す】ように片手に忍ばせていた調度品の手鏡で視線を【盾受け】して【カウンター】するように彼女を映し出し、その視線をそのままお返しします
そして自らの炎に焼かれる彼女を哀れみながら…浄化の魔弾を撃ちます
※アドリブ&連携歓迎
●大悪災の終焉
「クソが、クソが、クソがっっ!!!!
この国は全部アタシが手に入れんだよ……アタシの金があればなんだってできるんだよ……なのに、クソ猟兵どもが……どこまでもアタシの邪魔しやがって……」
猟兵達の攻撃や爆発により大きなダメージを受けている富子は、ぶつぶつと呪詛を吐き散らしながら、体勢を整えようと先の猟兵達から離れていった。
だが、そこにも別の猟兵達がいる。
「金、金、金。くだらない。
使い方も落第点。ただただ見苦しいですね」
「んだとこらぁ?!」
静かに呟く七那原・望(封印されし果実・f04836)を、富子は怒りの形相で睨みつけた。
だが、そちらを燃やすよりも先に、さらにもう1人の声がする。
「欲の……権化のような存在ですね。
七つの大罪という戒めをご存知ですか?」
声の主、秋月・信子(魔弾の射手・f00732)は、静かにそう呟きながら、花の御所にある周りの金箔やら宝飾やらを次々とハンドガンで撃って破壊していった。
「てめええええ!!! ざけんな、これ以上アタシの御所を傷つけるんじゃねぇぇえええ!!!!」
信子を燃やそうと怒りの形相で睨みつける富子だが、一瞬脇から来た光に目がくらむ。
「くっ……なんだ、今の……いや、どうでもいい、まずはアイツを燃やしてやらああああ!!」
だが、それもかまわず信子を燃やそうと視線を向け、そしてそれに見られた信子は一瞬で炎に包まれ燃え上がり、紫の炎の中へと消えていった……。
「アッハッハッハッハッハ!!! ざまあみやがれ!!!
アタシの御所に、アタシの金に手を出すからだ!!!」
それを見て高笑いする富子……だが、御所を破壊する銃弾は止まらなかった。
信子の【紅蓮の魔弾】による破壊が次々と御所の調度品を撃ち抜いていく。
「なんだ?! どういうことだ?!」
「……すみません、貴方が高らかに笑いながら燃やしたのは、私を映し出した影の残像……すなわち囮です」
「ねこさんたちの出した光が目くらましになったことで、彼女を見失っていたんですよ」
信子の言葉を望が引き継いで説明する。
実を言うと望は、先程の一瞬で、飛翔する機会の掌……『機掌・プレスト』を盾にして身を守りつつ、魔法の猫を呼び出すタクト……『共達・アマービレ』を振り、そして召喚した魔法猫たちの光の魔法で富子の目を晦まして、信子が残像を残して身をかわす隙を作っていたのだった。
「なんだと……ふざけんなふざけんなふざけんなあああああ!!!!」
再び2人を睨みつける富子だが、その視線が炎を生む前に、2人は動き出した。
「わたしは、悪しき金の亡者の支配なき世界を望む……」
望は静かにそう呟くと、【Laminas pro vobis】を発動させ自らを強化。そして呼び出していたねこさんたちとともに、全力で光の魔術を富子に叩きつける。
「ぐぅぅ……眩し……このガキが……」
その光の奔流に飲み込まれていく富子に向かって、先ほどまで御所を破壊していた銃口を向けた信子は、憐れむように呟いた。
「傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲……自らの欲に溺れ自滅の道を辿りなさい」
呟きと共に放たれた浄化の魔弾が、光の中でもがく富子に吸い込まれていく。
「ふ、ざけんな……アタシは、アタシの金が、この国を、全てを、支配するんだ……すべてはアタシが……アタシが……」
最後までそんな強欲な呟きを残したまま、富子は浄化の光の中で燃え尽きていくのだった……。
大成功
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