エンパイアウォー⑤~無い袖は振れないが旗は振れる〜
第六天魔軍将達が、サムライエンパイアを征服せんと一大攻勢をかけてくる中、幕府軍はこの国難に立ち向かう為、諸藩からの援軍を要請。合わせて総勢10万人もの軍隊を結集させた。
しかしその中でとある問題が生じていた。
「な、なんだこの額は⁉︎」
集結させた軍勢を養うため、全国の商人から兵糧などの補給物資を購入しようとした武将はその額を見て目をひん剥いた。
「なぜこんなに高くなっているのだ! 国難だからといって足元を見てるのではなかろうな!」
「そ、それは……」
天井知らずに高騰している額に思わず武将が思わず商人の襟元を掴んで振り回す。
商人は息絶え絶えになりながら、訳を話した。
「……というわけで、大悪災『日野富子』の買い占めにより、国内の食料が買い占められているそうです」
そう言ってルウ・アイゼルネ(マイペースな仲介役・f11945)は猟兵達の前で大きなため息をついた。
戦国時代の幕開けとなった合戦「応仁の乱」で現在の徳川幕府の全資産を凌駕する量の金銭を稼いだとも言われる魔女、日野富子。
その財力をフルに使って国中の食料を秘密裏に買い占めていたことが、武将の尋問によって明らかになった。
「このまま買い占めが許せば、各地から集まってもらって友軍を動員する事は難しいです」
この買い占めに対抗するには日野が出した以上の金銭を用意するしかない。しかし今、幕府の手元には日野の財産を超えるだけの金は手元にない。
……そう、「手元」には。
「そこで、今回家光さんは神君家康公が有事の為に遺した『徳川埋蔵金』の使用を決断されました」
そう言ってルウは大きな机の上に徳川家に伝えられた『徳川埋蔵金の地図』を広げた。
「ただこの地図に示された場所に向かうだけでは、徳川埋蔵金を得る事は出来ません。神君家康公は、簡単に子孫がそれに手をつけないように、埋蔵金の盗掘を防ぐためにぱっと見では分からない謎を仕掛けられたそうです」
そしてルウは人の苗字と数字が書き連ねられた紙を出した。
『尼子=4、真田=6、島津=10、竹中=?』
「この『?』に入る正しい答えを解答しなければ手に入れられないそうです。どうか皆さんの知識でなんとか解除してください」
平岡祐樹
皆さまお疲れ様です、平岡です。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
今作のプレイングでは必ず『謎の答え』を書いてください。
この答えに加えて、謎を推理するシーンや正解を思いつくシーン。或いは埋蔵金を発見した時の反応などを書いてもらうと平岡が喜びます。
正解の答えを送られた1名のみプレイングを採用しますが、不正解者が5人を超えた時は最初に提出された方のプレイングを採用してヒントを出させていただきます。
ヒント以降、3人以上不正解が出た場合、最初に提出された方のプレイングを採用して「失敗」といたしますのでご了承くださいませ。
第1章 冒険
『神君家康公の謎かけ』
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POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、埋蔵金を手に入れます。
SPD : 素早く謎の答えを導き出し、埋蔵金を手に入れます。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、埋蔵金を手に入れます。
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
スフィーエ・シエルフィート
・WIZ
兵糧攻めとはやってくれるねぇ
まあ、金の力の偉大さは良く知ってるさ…一応、貴族と呼ばれる者、だったからね……ははっ
だからこそ、今こそ、使うべき者が使わなければならないんだ
絶対に探して見せよう
さて、謎解きといこうか
これは……いやはや家康公も中々洒落た真似をしてくれる
恐らく、徳川と出たら「3」で武田と出たら「4」ってところかな?
何のことかって?
答えは「家紋」にまつわる数字なのさ
一番有名なのは真田かな?
真田の「六」文銭、地獄川の渡し守の船賃さ
尼子の平「四」つ目結
島津の丸に「十」文字
そして竹中は……「九」枚笹ってところかな
よって答えは「9」
さて、合ってると良いけどねぇ……
「兵糧攻めとはやってくれるねぇ」
話を聞いたスフィーエ・シエルフィート(愛と混沌のストーリーテラー・f08782)は特に商人に憤慨することも無く、平静に受け止め……むしろ日野の手腕に感心していた。
「まあ、金の力の偉大さは良く知ってるさ……一応、貴族と呼ばれる者、だったからね……ははっ」
かつての自分を思い返し、フィエは薄ら笑いを浮かべていたがその目には冷たい物が写っていた。
「だからこそ、今こそ、使うべき者が使わなければならないんだ。絶対に探して見せよう」
そして薄暗い洞窟をそのまま利用した通路を進んで行くと、ルウが見せた問題のある扉へとたどり着いた。
「いやはや家康公も中々洒落た真似をしてくれる。恐らく、徳川と出たら『3』で武田と出たら『4』ってところかな?」
全く躊躇せずに備え付けられた筆を取ったフィエの言葉に案内人は意味がわからずに眉をひそめる。
その顔の動きを見逃さなかったフィエは筆を手元でくるりと一回転させた。
「何のことかって? 答えは『家紋』にまつわる数字なのさ。この中で一番有名なのは真田かな? 真田の『六』文銭、地獄川の渡し守の船賃さ」
例に出した徳川は「三」つ葉葵、武田は「四」つ割菱。
問題に出てる尼子は平「四」つ目結、島津は丸に「十」文字。
「そして竹中は……『九』枚笹ってところかな」
そう言ってフィエが扉に「九」の字を書くと扉の奥で何かが外れる音がした。
「さぁ、合ってると良いけどねぇ……」
そう言って静かに笑い声を上げながらフィエは一歩下がる。
代わって前に出た案内人が扉に手を添えると、扉は全くの抵抗を見せずに開いた。
「まずは、一つ目だ」
大成功
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