●
「集まってくれてありがとう。今回はサムライエンパイアでの作戦だよ」
グリモア猟兵のユェン・ウェイ(M.Y.W・f00349)は一礼すると猟兵達に説明を始めていく。
「徳川幕府軍が幕府の総力をあげて織田信長の元に向かっている最中だけど……信長率いる魔軍将も勿論妨害してきているんだ。今回皆に向かってもらいたいのは奥羽地方だよ」
徳川幕府軍の向かっている方向とは反対の地名が出た事に猟兵達は疑問を持ったかもしれない。
それも踏まえてユェンは説明を続けていく。
「現在奥羽地方で大量の『水晶屍人』っていうのが発生してて、奥羽諸藩が大変なんだ。『水晶屍人』を作り出したのは魔軍将の一人、安倍晴明。屍人達はどんどん南下してきてて、このままだと江戸に迫ってしまう」
無数の『水晶屍人』が迫りくる以上、江戸にも防衛のために軍勢を残さないといけなくなってしまう。
そうすれば信長との決戦に十分な戦力を割く事が難しくなるだろう。
それを防ぐためにも猟兵達に『水晶屍人』の対処をお願いしたいというのが今回の作戦の主旨だ。
「それで、『水晶屍人』ってのは肩から奇妙な水晶を生やした動く屍で。噛み付いた相手も『水晶屍人』に変えてしまう恐ろしい性質を持っているんだ」
ボクら猟兵は噛まれたら痛いけど感染はしないから大丈夫だよ、と付け加えるユェン。
「屍人達の戦闘力自体は大した事がないし知能もないよ。でもオブリビオンが指揮してるからとても厄介な事になってるみたい……だからボク達の出番だね!」
猟兵達は進軍中の指揮官オブリビオンと『水晶屍人』に対峙し、指揮官を討伐。
指揮官さえ倒せれば奥羽諸藩の武士達でも屍人は倒せるため、後は彼らに任せてしまえば大丈夫とのことだ。
「戦場についたらまずは『水晶屍人』を倒すなり対処するなりして、出来るだけ早く指揮官のオブリビオンを見つけてね。そしてヤツを見つけたらボッコボコにとっちめて!」
『水晶屍人』はとにかく数が多い。
強行突破するか、上手く躱していくか、それとも指揮官探しを優先するか。
対処の手段はたくさんあるだろう。自由に試して欲しいとユェンは言う。
「いよいよ始まった大合戦、信長の野望を打ち破るべく皆で頑張ろうね!」
ささかまかまだ
●
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
こんにちは、ささかまかまだです。
いよいよエンパイア・ウォーの開始ですね。
奥羽諸藩を守るため是非皆さんの力を貸してください。
まずは大量に存在している『水晶屍人』をどうにかしつつ、その後指揮官であるオブリビオンを退治する流れとなります。
『水晶屍人』への対策とオブリビオンとの戦闘の両方をこなす必要がありますが、皆さんの自由な発想で挑んでいただければと思います。
今回は戦争シナリオですので、青丸の数がオーバーキル気味になりそうな時等はプレイングを却下させていただく場合がございます。ご了承下さい。
また戦争の詳細ページ、マスターページ等も適宜確認していただければと思います。
それでは今回もよろしくお願いいたします。
第1章 ボス戦
『修羅』
|
POW : 蹴り殺す
単純で重い【山をも穿つ足技】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 殴り殺す
【ただ力任せに拳を振り抜くこと】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【巨岩をも砕く風圧】で攻撃する。
WIZ : 怒り殺す
全身を【黒曜石の角】で覆い、自身の【眼に映る全てに向けられた殺意】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
イラスト:保志ミツル
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠光・天生」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
火土金水・明
「これは大量の『水晶屍人』達ですね。あまり時間をかけている場合ではないですね。」
【WIZ】で攻撃です。攻撃は【フェイント】を掛けつつ【先制攻撃】で【高速詠唱】した【破魔】の【属性攻撃】の【全力魔法】の【コキュートス・ブリザード】を【範囲攻撃】にして、『水晶屍人』達を巻き込めるようにして纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「大量に存在している『水晶屍人』の方は頑張って、減らしていきますので、他の方はボスの撃破をお願いします。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
●
戦場にひしめく屍人達を一望し、火土金水・明(人間のウィザード・f01561)はぽつりと呟く。
「これは大量の『水晶屍人』達ですね。あまり時間をかけている場合ではないですね」
敵は多いと聞いていたがこれほどまでとは。
幸い近辺に人里はない。だが彼らがどこかの村や街へ辿り着く度に地獄が生まれるのは明白だ。
そしてこのままでは指揮官探しもままならないだろう。そこで明は水晶屍人への対策を中心に行う事に決めた。
「それでは……我、求めるは、冷たき力」
七色の杖を掲げながら詠唱を始めれば、氷の魔力が杖へと集中しだしていく。
同時に破魔の魔法もかけていくが、彼女の卓越した詠唱技術ならば二つの属性をまとめ上げるのにも時間はかからない。
必要なだけ魔力が集まったのなら、あとはそれを全力でぶつけるだけだ。
「……コキュートス・ブリザード」
詠唱の完了と同時に、戦場に無数の氷の矢が降り注ぐ!
杖から放たれる矢は次々に屍人達を蹴散らして、砕け散る氷と水晶が戦場をきらきらと照らす。
どこか幻想的なまでの光景だ。だが明はそれには目もくれず、周囲の様子を観察していく。
広い範囲を攻撃出来ているとはいえやはり敵の数は多い。どこから噛みつかれるかは分かったものではないからだ。
迫りくる屍人達も丁寧に迎撃し、そして同じ戦場で戦う仲間の姿も確認していく。
「大量に存在している『水晶屍人』の方は頑張って減らしていきますので、他の方はボスの撃破をお願いします」
仲間とすれ違えば役割の確認も忘れない。こういう時は連携が大切だ。
こうして明は仲間を信頼し、彼女自身の確かな技術で屍人の数を減らしていった。
大成功
🔵🔵🔵
逢坂・理彦
水晶屍人…これに噛まれと一般の人は水晶屍人になっちゃうのか…人は減るし敵は増えるしいい事無しだ。とりあえず噛まれても大丈夫な俺達が対処しないとだね。
指揮官を倒せばいいんだけど屍人の数が多いからね探しにくいだろう。
まずは【破魔】を乗せたUC【狐火・椿】で屍人を燃やそう。指揮官が巻き込まれて倒れてくれればいいけどまずそんな事は無いだろうから。
残った敵に【早業・なぎ払い】で斬り込んで【範囲攻撃】
【第六感】【失せ物探し】を頼りに指揮官を探してみよう。
敵攻撃は【聞き耳】で音をしっかり聞き【見切り】【カウンター】も上手く決められればいいね。
アドリブ連携歓迎です。
●
「水晶屍人……これに噛まれると一般の人は水晶屍人になっちゃうのか……」
人は減るし敵は増えるしいい事無しだ、と逢坂・理彦(守護者たる狐・f01492)は溜息をつく。
目の前の敵の数は凄まじい。これが更に増えるというのだから恐ろしい。
そして何より一般人が巻き込まれるのは気分の良いものではない。
それならば噛まれても大丈夫な俺達が対処しないとね。
確かな使命感を胸に、理彦は掌に破魔の力を集めていく。
「ぽとり、ぽとりと椿の様に」
その力を狐火に乗せまず放つは『狐火・椿』。彼の放った炎はゆっくりと、だが確実に屍人達を燃やし始めた。
椿の花が落ちるように溢れる炎は理彦の進む道を開いていく。
「指揮官が巻き込まれて倒れてくれればいいけど……」
まずそんな事は無いだろうから。ならば残った敵を掻き分けて指揮官を探しに行かねば。
薙刀『墨染桜』を手に取ると、理彦は敵陣へと切り込み始めた。
炎から逃れた屍人が彼へと迫るが、薙ぎ払う事は難しくない。それに合わせて柄に描かれた墨染桜が舞い踊るようだ。
彼らの水晶がぶつかり合う音が少し煩いが、狐の耳をぴんと立てて注意していければ敵の迫る音もしっかり聞こえる。
緩慢な噛みつきにはしっかり対処し、時に薙刀で、時に炎で屍人を倒していく。
それと同時に勘を働かせて探るは指揮官の居所。
「ん……あっちの方かな?」
ふいに耳が捉えたのは重い足音。屍人達が発するものとは明らかに質が違う。
ならば目指すはそちらの方向だ。
理彦は狐火のいくつかを自身の盾に、残りは進行方向に集めてどんどん進んでいく。
彼が進んでいく度に炎が舞い、薙刀によって砕かれた水晶が散る。
そしてその先に見えるは……巨大な悪鬼。これが指揮官であるオブリビオンだろう。
「見つけたよ。あれさえ倒せば……」
指揮官も迫りくる理彦に気付き雄叫びをあげる。
それに合わせて地面が大きく揺らぐが、理彦は気にせずに進んでいった。
やるべき事はただ一つ。あの修羅を倒すこと。その決意を新たに理彦はしっかりと薙刀を握りしめていた。
大成功
🔵🔵🔵
フロッシュ・フェローチェス
何て数だよ……!!これは確かに、マトモに相手しててもキリがないな――早く指揮官を見つけないと。
ダッシュで駆け抜けつつ、まずは『水晶屍人』を蹴散らしていくよ。
銃は広範囲モード【殲銃形態】。散弾を広くばら撒きつつ、好きが見えたら早業で蹴り潰し、また短刀で切り裂く。
残像は今回、指揮官が見えるまで封印だ……その分スピードをより引き上げよう。
ただこのまま蹴散らしていてもダメか。ホロデバイスゴーグルで情報収集……熱源探知だ。
屍人の大本を考えるなら、いくら紛れていようと、僅かでも違いが見えるはず。
見つけたなら――後はUCで雑魚を蹴散らしつつ、二段階加速の応用でフェイントをかけて……接近と同時に、斬る!
●
「何て数だよ……!!」
全速力で戦場を駆けながら、フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)は苦々しく呟いた。
猟兵達の活躍で数は減ってきているとはいえ、水晶屍人の数はまだまだ多い。
マトモに相手しててもキリがない――ならば早く指揮官を見つけないと。
フロッシュは手にした『撃銃・刻天炉』を殲銃形態へと切り替えて、素早く散弾を撃ち込み始めた。
散弾が飛び散る中を彼女は更に駆けていく。
反対の手には『短刀・碧穿炉』を、足には『衝角炉』を。全身を武器のように扱いつつフロッシュは先へと進む。
しかし指揮官の姿はまだまだ見えそうにない。あまりに敵が多すぎるのだ。
「ただこのまま蹴散らしていてもダメか……」
闇雲に進んでいては消耗するだけ。そこでフロッシュは『ホロデバイスゴーグル』を起動して別方向の視点から敵を探す事にした。
起動したのは熱源探知モード。僅かでも違いがあればそこが光明。とめどなく動き続ける中で、ゴーグルが何かを捉えた。
それは大きな熱源。猟兵達と指揮官の戦いが大きな熱を起こし、それがフロッシュの道標になったのだ。
方向が分かればあとは加速するだけ。フロッシュは数瞬だけ立ち止まり、衝角炉の出力を上げていく。
「機械ブーツ可変完了――まとう音すら、超えてやる……」
そして次の瞬間には音速を凌駕するようなスピードで、翠の風が戦場を馳せた。
屍人はその風に蹂躙され吹き飛ぶがフロッシュはそれを目にも留めない。
目指すは指揮官、修羅だ。
「断砲、『キャロライナ・リーパー』!!」
叫びと共にフロッシュは修羅とすれ違った。そして一瞬の静寂の後……修羅の腕から鮮血が迸る。
鎌鼬のような攻撃は敵の視認を遅らせ、防御の隙も与えなかった。
「さあ、ここからだ!」
修羅も改めて彼女の姿を確認すると大きな雄叫びをあげる。
彼もいよいよ猟兵に囲まれ始めた。決着の時は近づきつつある。
フロッシュもそれを感じ、再び駆け出す姿勢を取った。
大成功
🔵🔵🔵
劉・涼鈴
おー、キラキラしてるー!
でも噛まれたら感染って、映画のゾンビみたーい
まずは水晶屍人をぶっ飛ばす!
武器の覇王方天戟でまとめて【なぎ払う】!
キラキラボディも【鎧砕き】で粉砕だ!
おらおらおらー!
私のお通りだー!
修羅を見っけたらそのまま方天戟でぶっ叩く!
お前がボスだな! 勝負だー!
蹴りを【野生の勘】で【見切って】【戟で受け】流す!
地面が破壊されたら、舞った岩を戟でホームランしてぶつけてやる!(地形の利用)
うおりゃー!
戟を【投擲】して気を逸らした隙に懐に飛び込んで(捨て身の一撃)、【怪力】の【灰燼拳】をぶちかます!
どっせーい!
あとはもう殴り合いだ!
どっちかがぶっ倒れるまで戦うぞ!
●
屍人が散らす水晶が煌めく中を、劉・涼鈴(豪拳猛蹴・f08865)は全力で駆けていた。
「おー、キラキラしてるー! でも噛まれたら感染って、映画のゾンビみたーい」
自分達は噛まれても平気とはいえ、やっぱり嫌なイメージは先行してくる。
だから涼鈴は敵を全力で薙ぎ払う。『覇王方天戟』を全力で振り回し、ひたすら敵をぶっ飛ばすのだ。
「おらおらおらー! 私のお通りだー!」
屍人の数はかなり減りつつあった。そして修羅と猟兵達との戦いの気配も感じている。
修羅も涼鈴の接近に気付くと、彼女の方へゆっくりと歩み寄ってきた。
そして放たれるは……山をも穿つ、単純で重い蹴りの一撃。
「お前がボスだな! 勝負だー!」
まともに喰らえばひとたまりもないその一撃に対し、涼鈴は逃げも隠れもしなかった。
やるべき事は勘を働かせる事。そして的確な角度で、タイミングでその一撃を受ける事。
修羅の足技を覇王方天戟で受け流し、そのまま涼鈴は周囲を観察する。
受け流されたとはいえ修羅の一撃はやはり重い。衝撃で地面が割れ、砕かれた岩が周囲を舞い始めたのだ。
だったらそれも利用してやればいい。
「うおりゃー!」
涼鈴は覇王方天戟を握り直すと、周りを舞う岩へと全力で振りかぶった!
まるでホームランのような勢いで岩が吹き飛び、次々に修羅へと向かっていく。
修羅は飛来する岩を全力で受け止めていくが……突如彼の身体を予想外の衝撃が襲った。
それは岩に紛れて投げていた覇王方天戟。涼鈴は地形の利用すらカモフラージュにしていたのだ。
更に彼女は小さな身体を弾丸のような勢いで前へと進め、全力で修羅の懐へ飛び込んでいく。
「どっせーい!」
そのまま放つは全力の『灰燼拳』!
凄まじい力により修羅の身体は大きく揺れるが……彼もまだ倒れない。
ならばここからは正真正銘の殴り合い。どちらかが倒れるまでの全力勝負だ。
少女と悪鬼の殴り合いはまるで永遠のようで、それでいて一瞬のようだった。
激しい拳と拳のぶつかり合い……勝したのは劉・涼鈴。
「やったー!!」
修羅が倒れると同時に戦場に少女の叫び声が鳴り響いた。
それを勝利の合図として次々に奥羽諸藩の武士達が動き出すのも確認出来る。
後の屍人の対処は彼らに任せておけばいいだろう。
こうして猟兵達は見事に指揮官を打ち倒し、信長との戦いに向けた一歩を進めたのであった。
大成功
🔵🔵🔵