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存分に掛け合え、水合戦だ!!

#スペースシップワールド #【Q】 #お祭り2019 #夏休み

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 雪合戦は好きだろうか。皆一度くらいは雪に大はしゃぎしたことくらいあるだろう。雪が降ればその場で玉をつくり、近くの友人に投げたりするものだ。ほどほどな硬さの雪玉なら笑って合戦ができるから、人によっては風邪をひくまで遊んだ者もいるだろう。
「……そこで思ったのだよ。水合戦すればいいんじゃないかなって」
 皆が水着ではしゃぐ中、いつもの厚着に身を包みアメーラはそんな提案を口にした。何を言っているんだ?、とクエスチョンマークを浮かべる猟兵たちをしり目にアメーラは説明を続けていく。
「いやぁ実はね、なんかスペースシップワールドのリゾート船で今度大々的にイベントをやりたいらしくて。何かいい案があれば無料でご招待してあげるよ! と言われたらねぇ。考えるだろう?」
 水着がなくとも彼女はリゾート船に乗り込みたいらしい。おそらくはそうそう入れない豪華リゾート船に対する好奇心だろう。
「ただなんか____考えているうちにどれもこれもありきたりな気がしてね。ものによっては人を選びそうな内容になってしまったり……とまあ、一言でいうと面倒くさくなった」
 引き受けておいてなんなのだろうかコイツは。しかし、その結論がさっきでたから猟兵を集めたのだろう。
「で、シンプルで単純で面白そうなものを思いついたわけだ。水合戦。楽しそうじゃないかい?」
 ルールは単純。相手に水をぶつけるだけ! 水鉄砲の持ち込みも制限しないし、魔法で水を放ってもいい。ただ危険なことはしないように。手ぶらでもアメーラが水風船を大量に用意しているから問題ないぞ!
「え、勝ち負け? 楽しんだ者勝ちさ。一応私が審判の体だが。あ、審判にかけたら減点だからそこだけはよろしく」
 大乱闘が想像できるようなイベントでもなぜか申請は通ったようで。存分に水をぶつけ合い楽しんでほしい。友人や腐れ縁を誘って楽しむも、普段の仕返しとばかりにつけ狙うのも自由だ。
「水着コンテストで争った仲なのだ。肉弾戦で争うのも楽しそうだろう?」
 夏感の全くない____実際は魔法で体を冷やしているようだが____アメーラは楽し気にグリモアを開いた。イベントの参加者たる猟兵たちを無料でリゾートへ案内するために。


夜団子
●はじめに
 このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります。

●概要
 はい、水着の流れに乗りそびれた夜団子です! 今回はオブリビオンではなく猟兵同士で争っていただきます……水で。
 正直勝ち負けはありません。友人や特別なだれかときゃっきゃっ遊んでいただければ幸いでございます。
 今回のシナリオの特性上、一人より二人以上での参加をお勧めいたします。お誘いあわせの上、だれと連携なのか、もしくはチーム名を、プレイングの冒頭にお願いいたします。
 クリアに必要な○数が少ないためサクッと締め切る可能性がございます。どうぞご了承ください。

 なおアメーラは審判を自称して、遊ぶ皆さんをプールサイドの監視員席で眺めています。遊び疲れた方の休憩場所の確保も兼ねて、適当にジュースでも飲んでいるので水をかけるなり休みにいくなりご自由にどうぞ。
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み』

POW   :    海で思いっきり遊ぶ

SPD   :    釣りや素潜りに勤しむ

WIZ   :    砂浜でセンスを発揮する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

曙・ひめ
終夜・還(f02594)様と!
わーい!海です!水着です!高いです!
赤ずきん風の水着を着て、両手に水鉄砲を装備しますよ!
問題無い様なら、UCでクリオネ(疑)さんたちを喚び出しますね。
…ちょっと数が多い気もしますが、些細な問題ですよね。応援は頼みますよ!

還様、片手でわたくしを担ぎつつ水鉄砲を持つなんてすごいです!
わたくしも加勢しますよ!
思いっきり楽しんじゃいましょう…って、あの還様?その霊さんたちは一体何なのでしょうか?
あの、無差別に巻き込んだりは…!?

ええ!物怖じしませんよ!
ですが、先ほどのものはノーカウントです。
アメーラ様も皆様も、大丈夫でしたか?
それにしても還様、悪戯好きですよね…(ジト目)


終夜・還
ひめ(f02658)が喜ぶだろうし暫く抱き抱えつつ参加者を二人で狙撃しまァす♥

手が足りねえって判断して、亡霊(水難事故バージョン)を呼び出し更に攻めまっす♥
流れ弾をわざと審判(アメーラ)にも当てます。減点?ナニソレ美味しいの???減点以上稼げばイイんだよ!!フハハハハ!!(悪乗り全開)

ぶっちゃけ、対策はしてるだろうがンな厚着で居られたら心配になるっつーの。言わねーけどな!てことで審判にも涼をお届けェ♪
怒られたら「あっごっめーん、流れ弾当たっちゃったぁ♥」ってわざとらしく謝っとく

あとで審判に差し入れ(ジュースとかき氷、フランクフルト)をひめと持って行こうかな
ひめは物怖じしねぇしすぐ打ち解けるだろ



「わーい! 海です! 水着です! 高いですー!!」
 赤い頭巾にピンクの愛らしい水着。その両手に向日葵をあしらった水鉄砲を掲げて、曙・ひめ(花衣・f02658)は天真爛漫に声を張った。
 その小さな体は今は高く。赤ずきんは黒い狼に抱えあげられて無邪気にはしゃいでいる。
「そこからならよォく狙えるだろ?」
 狼こと、終夜・還(一匹狼・f02594)はその左肩にひめを乗せながらも、右腕の銃口を敵へ向ける。そこから放たれるのは弾ではなく水だけだが。
「はいっ! あっ応援でクリオネさんを呼びましょうか!」
 キラキラと降り注ぐ夏の日差しに、ふよふよと浮かぶクリオネたち。それなりにシュールな光景だが、これから喚ばれるものに比べたら可愛らしいものたちだ。
「還様、片手でわたくしを担ぎつつ水鉄砲を持つなんてすごいです!」
「よゆーよゆー。ほらひめも加勢して」
「もちろんですっ!」
 猟兵たちによる割とガチの水合戦場を二人は喜々として駆け抜ける。近寄るものは撃ち、水鉄砲を向けるものも撃ち。赤ずきんを抱える狼が本気で遊ぶせいでひめの水鉄砲の活躍は奪われがちだが、彼女は気にせずきゃっきゃとはしゃいでいる。
 しかし、どんな戦場でもそんな目立つ敵は狙われやすいというのが定石で。
「おっと……」
 プールサイドは走ってはいけません、というルールをぬるっと無視していた還の足がやっと止まる。まあそれを咎める監視員はいないし、それがいるべき席には審判とは名ばかりの友人が悠々と座っているので、問題は無いが。
 気が付けば、四方すべてに敵チームの猟兵たちがそろっていた。皆その手に水風船やら水鉄砲やらを構えており、じりじりと包囲を狭めている。背後はプール、万事休すだ。
「か、囲まれてしまいました!」
「みんな楽しんでんなぁ……流石に手が足りねぇか」
 子供じみたイベントでもみんな本気になれるのがいいところ。そして普段本物の戦場を駆けている彼らの本気は、若干羽目を外しすぎるくらいがちょうどいい。
「いい展開じゃん? なぁひめ。俺らもめいっぱい楽しみたいよなァ」
「へ? もちろんですっ! 思いっきり楽しんじゃいましょう……って、あの還様?」
 還の現主であるひめは気が付く。誰も入っていないはずのプールになにやら気配が集い始めていることに。恐らくそれは、この狼の仕業であることに。
「この霊さんたちは一体何なのでしょうか……?」
 刹那、プールの水が大きく波打ち、津波のように持ち上がった! 実際には水が操られているのではない。その中から出てきた亡者たちがその手に水を貯め襲い掛かってきたのだ。
「亡者達の宴、水難事故バージョン! オラ降り注げ!」
 包囲の一人が反則だろぉ! と悲鳴を上げていたが気にしない。元々ルールなどない遊び場なのだ、ここは。
 亡霊たちが次々に飛来しその水をまき散らす。楽しそうな高い声を上げるものも居れば、なんだなんだと慌てるものもいる。無差別に襲い掛かる亡霊たちの矛先は徐々に休憩スペースの方へ……。
「って還様! あの、無差別に巻き込んだりは……っ!?」
 ひめの危惧は的中する。というかほぼ単体狙いだった亡霊たちの矛先は、監視員席で水合戦を眺めていた審判に集中していた。
「がぁッ!?」
 予想していなかった方向から大量の水を受け、アメーラは振り返る。そしてその動作が、徹底的な隙となってしまった。
「うわぁっ!!?」
「あっごっめーん、流れ弾当たっちゃったぁ♥」
「ああ……審判さんが……」
 頭上から滝のように水をかぶせられた審判、アメーラがぶるると身震いする。崩れた髪をかきあげ、そのマントを脱ぎ、そして……爆笑している犯人をその目で捉えた。
「やっぱり君かい還ゥ! どう見たって流れ弾じゃないだろう、減点にするからね!!」
「減点? ナニソレ美味しいの??? 減点以上稼げばイイんだよ!! フハハハハ!!」
 高笑いを上げる還に仕返しをしようにも、その肩にはひめがいる。流石に巻き込むわけにはいかないか、と審判はプールサイドへ降り立ち、その手元の紙に荒々しく「終夜・還、マイナス千点!」と書き記していた。
 一応還の中には「対策はしてるだろうがンな厚着で居られたら心配になるっつーの」という心配が存在した。ある意味審判へ涼を届けたことになるのだが、天邪鬼な彼はもちろんそれを口にしない。心配以上にいたずら心があったのだろうし。

 そうしてわざとらしい“流れ弾”事件があってしばらく。また戦場に向かい散々に遊び暴れた二人は土産を手にまた休憩スペースへ向かっていた。大きなかき氷を抱えてひめはご満悦な笑顔。その横で還は焼きたてのフランクフルトをかじっている。
「よーおつかれアメーラ」
「君はまぁぬけぬけと……休憩かい? しっかり水分補給はしたまえよ」
「そうなのです! はいどうぞ、アメーラ様!」
 目の前にジュースを差し出されてアメーラはぱちくりと目を瞬かせる。物怖じしないひめに「一緒にかき氷も食べましょう!」などと言われて、邪険にするものはいるだろうか。
「ふふ、ありがとう。じゃあご相伴に預かろうかな」
「はい! 先ほどはすみません。あれはノーカウントです! アメーラ様も皆様も、大丈夫でしたか?」
「休憩スペースには簡単な結界を張ってあるし、戦場のみんなはほら、やられても楽しいみたいなところがあるだろう? 私は全身、中身までびしょぬれだけれど風の魔法で乾かせるしね」
 一度恨みがましく還を見るが当の本人は素知らぬ顔。いけしゃあしゃあと「一口食う?」などとフランクフルトを差し出していた。
「還様、本当に悪戯好きですよね……」
「まったくだ。手綱はしっかり持っておいておくれ」
 二人のジト目を受けてもなお還はぶれない。流石に不利を感じたのか目をそらしたが、反省の素振りはなかった。
 三人の周りをクリオネたちがふよふよ泳ぐ。そこに少し呆れたような雰囲気を感じたのはひめの気のせいだったのだろうか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ミーア・レギンレイヴ
八幡・茜(銀狐・f04526)さん(呼び方はお姉ちゃん!)と一緒に参加します!
味方同士ではなく敵同士として!
格好は水着! 黒のビキニ! イラストご参照ください!

二丁拳銃タイプ水鉄砲でお姉ちゃんをびしょ濡れにして見せますよ!
お姉ちゃんのただでさえスケスケのアウターを更に濡れ透けにします! 男性ギャラリーのために!
くらえ、戦乙女水流波ー!(ピチャピチャ撃ちます)
くそう、ちょっとエッチだなぁ!

逆にやられる時は「キャッ」とか言っちゃいます。
女の子だもの!

勝敗はアメーラさんにお任せしますが勝った時はギャラリーにピースで応え、負けた時は天高く吹っ飛びます。
「ぐわーっ!」
平気ですけどね。水ですし。


八幡・茜
ミーアさん(f04070)と参加!

水の掛け合い、素晴らしい催しね!
水も滴る良い女なんて言うし、ミーアさんをずぶ濡れにして、より一層良い女になってもらうわ!

あのたゆんたゆんなお胸に水風船をぶつけてやるわ!
決して自分の胸が無いからとか、そんなことはないわ。そうないわ!
てーい! たゆんたゆん同志ぶつかってたたゆんたゆんの次元の狭間に落ちるがいいわ!
と言ってもスピードの無い、このおねーさんの水風船が当たると思思えない……仕方が無いわ、この超大型水風船でアレしてあげるわ!

ミーアさんの水鉄砲は必死にかわすわね! 必死過ぎて転んでも頑張るわ!
濡れても全然気にしないー、楽しく遊びたいわね! でも本気でやるわ!



 輝く日差し、青い空! リゾート船の技術で再現された強い日差しの中、ミーア・レギンレイヴ(世界に祈る少女・f04070)はその手の水鉄砲を掲げて立っていた。
 黒いビキニになびくマフラー! ひらひらと風に踊らされる赤い布は彼女をプールサイドで目立たせている。
「ふふふ……今日は敵ですよ、お姉ちゃん!」
 不敵にしかし愛らしく笑う彼女が対するは妖狐の女性。八幡・茜(銀狐・f04526)だ。たくさんの水風船を抱えて茜はミーアの正面に立つ。
「水の掛け合い、素晴らしい催しね! 水も滴る良い女なんて言うし、より一層良い女になってもらおうかしら!」
 相対する二人の麗しき猟兵。その目には一歩も引かない本気の光が宿っている。
「私だってお姉ちゃんをびしょ濡れにして見せますよ! 男性ギャラリーのためにも!」
「どこに配慮してるの! ……ってきゃっ!」
 深い青色の水着に透ける上着を合わせた茜の水着へもろに水がかかる。先制攻撃はミーアがとったようだ。ミーアの狙い通り水のかかった茜の胸元が、さらに透けて水着の色を濃く映す。
「やったわねー! ほらっ!」
 茜が反撃とばかりに水風船を投げる。たゆんたゆんの水風船は残念ながらミーアに届かずプールサイドで弾ける。しかし茜は諦めない。ミーアのあのたゆんたゆんなお胸に、この水風船をぶつけてやると決めているのだから……!
(決して自分の胸が無いからとか、そんなことはないわ。そうないわ!)
 てーいっ、と大量の水風船を宙に放る茜。ぽぽぽーんと飛んだ水風船はほとんどプールサイドで弾けてしまったが、唯一ひとつの水風船が、どんな奇跡かミーアの元へ届いた。
「きゃっ!」
「よしっ! たゆんたゆん同志ぶつかってたゆんたゆんの次元の狭間に落ちるがいいわ!」
 茜の期待通り、ミーアの胸元でたゆん、と跳ねた水風船はその場で弾けてミーアの髪を濡らす。顔についた水を拭いながら、ミーアは二丁拳銃ならぬ二丁水鉄砲を構えなおした。
「やりましたねー! 今度はこっちですよ! くらえ、戦乙女水流波ー!」
 二丁の水鉄砲から放たれる水流が容赦なく茜を襲う。キャーと楽しそうな高い声を上げながら茜は水流を避けようと必死に走った。しかしすべてを避けるには至らず。更には必死ゆえに水に足を取られて転んでしまった。
「お姉ちゃん、隙ありっ!」
「ふふっ冷たいー!」
 放たれた水流をもろに浴び、茜の全身がびしょ濡れになっていく。その白い上着が濡れてますますその肌を透けさせた。近くで見守っていた猟兵の視線が更に熱くなったことだろう。
「くそう、ちょっとエッチだなぁ!」
 水をかけた当の本人は楽しそうで、ほんの少しだけ悔しそうな声を上げる。その透き通るような金髪が、風に流れてなびいた。
 続く追撃弾を茜はぎりぎり避け、走って射程距離から離れる。追いかけてくるミーアを尻目に彼女は、用意した“アレ”の元へ急いでいた。
(仕方が無いわ、あの超大型水風船でアレしてあげる!)
 そう、それは審判に頼み密かに用意したとてつもなく大きい水風船。なんと茜の持ち上げられる限界の大きさ、一人ぐらい呑み込めそうなサイズで作られているのだ。これならば当たらなくともびしょ濡れになること請け合い。たどり着いた茜は喜々としてその水風船を持ち上げた。
「待てー! お姉ちゃん待てー!」
「ふふふふふ、食らいなさいミーアさん!」
 ぽーん。
 空を舞う巨大水風船。思わず足を止めるミーア。その頭上を大きく飛ぶ水風船は太陽を隠し、その下に陰を生んだ。キラキラと光る中身の水に、ミーアが一瞬目を奪われていた時、近くのギャラリーたちは蜘蛛の子を散らしたように逃げ出していた。
 ビッッッシャアアンッ!
「ぐわーっ!」
 直撃こそしなかったものの、水風船の着弾はミーアの真横。暴流のような水が四方にまき散らされミーアが吹き飛ばされる! ぽーんと今度はミーアが空高く飛ばされる番だった。
 空を舞うミーアはプールへと落下し、大きな水柱を立てる。
 上がった水飛沫と水風船の中身の余韻が付近のプールサイドへと降り注ぎ、日光を浴びてキラキラと輝いていた。
「はーいそこの二人の勝負、八幡茜の作戦勝利~!」
「やりましたわっ!」
 楽しそうな審判の声を聞き、茜はぴょんぴょんとその場で跳ねる。圧倒的に戦闘力で負けていた戦いに勝てると嬉しいものだ。プールから上がってきたミーアへ手を差し伸べながら茜は嬉しそうに笑顔を深める。
「流石です、お姉ちゃん~まさかあんなの用意しているなんてっ!」
「ふふん、私の準備の勝利ね。でも私もびしょ濡れにされちゃったけど」
 勝負がついてもまだまだ遊ぶ気満々の二人。今度は味方で遊ぶのもいいかも、とはしゃいでいる中に、審判ののんびりした声が届く。
 白熱した戦いだったのだから少しは休むように、という審判の言葉のもと、彼女たちは少しのブレイクタイムに入るのだった。
 二人仲睦まじく食べたいものを選ぶ様はまるで本当の姉妹のようである。二人が欲しいものを買い戯れながら食べきるころには、二人の水着も乾ききっていた。
 そして二人の間には第二ラウンドの鐘が鳴り響く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彩波・いちご
ネウィラさん(f00275)と一緒に
水着は水着コンのもの

「2人きりは久しぶりですよね」
普段は寮の仲間も一緒なので、たまにはこういうデートもいいです
デートと言っても今日は水鉄砲で対決ですけど
「こちらこそお手柔らかに」

あちら同様大き目のウォーターガンで狙い撃ちです
…って、むしろこっちの耳とか尻尾が狙われて逃げ惑う私
「ネウィラさん、手ごわいっ」
「楽しんでくれて何よりですけどー?!」
…逃げながら反撃の機を窺いつつ、チャンスと見るや
「そこ、ですっ!」
意外と強力なウォーターガンの水流が、ネウィラさんの水着にヒット…して
紐がほどけかけ
「あわわ、ごめんなさーい?!」
慌てて近付いて、結び直すの手伝いますっ


ネウィラ・カーレンベート
いちごさん(f00301)に同行

「ふふ、いちごさんとデートだなんて、ちょっと照れますね……」
今年の水着姿で、いちごさんと対決します。
「いちごさん、お手柔らかに」

いちごさんの耳や尻尾やお顔めがけて、いわゆるウォーターガンタイプの大きな水鉄砲で水発射。
「そこですよ、いちごさん!」
「ふふ、なんて楽しいのでしょう」
水鉄砲って初めてですが、魔法とは違って面白いですね。

…と、油断していたら、いちごさんの一撃が水着の紐に当たって解けかけ…
大惨事にはならないと思いますが、とても恥ずかしく。
「きゃああっ、いちごさーん!?」

*アドリブ歓迎



「ふふ、いちごさんとデートだなんて、ちょっと照れますね……」
 その碧眼を揺らし、ネウィラ・カーレンベート(銀の矢・f00275)は顔をほころばせる。デート、という響きは甘美だが、その上愛らしい姿の少女ふたりとなればなおさらその光景は美しい。……少女二人。そう、見た目は。
「二人きりは久しぶりですよね」
 そうネウィラに笑い返す少年は彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)。温泉旅館であり、猟兵専用女子寮でもある『恋華荘』の管理人だ。……そう、少年。少年なのである。普段から少女として生活しており、しかも水着も女物だが、彼はれっきとした少年なのである。
 寮長と寮生。普段は他の寮生の仲間たちと共に遊ぶため、こうやって二人きりのデートは珍しい。敵として戦うイベントではあるが、二人の表情と空気は至極やわらかいものであった。
「ではいちごさん、お手柔らかに」
「こちらこそお手柔らかに」
 律儀にぺこりと頭を下げあう二人。その手にはおそろいのウォーターガンが握られ、そのサイズからして二人の本気が計り知れる。やわらかく愛らしく微笑み合う二人だが、彼女らもまぎれもない猟兵たちなのである。
「いきますよっ」
 先行はネウィラだ。素早く構えたウォーターガンはその中身を勢いよく発射する。水流は一度制御できずに暴れるも、そのうちいなされ飛沫をあげていちごへ襲い掛かった!
「あわわっ! 狙い撃つはずが!」
「ふふふ、耳や尻尾を狙っちゃいますよ~!」
 弱点の耳や尻尾を狙われて逃げ惑ういちご。キラキラとした飛沫が体にかかってはぶるりとその身を震わせた。
「ネウィラさん、手ごわいっ」
「いちごさん、待て待て~!」
 きゃっきゃっと互いに笑いがこぼれる。隙を見て撃ち返したいちごの水がネウィラの顔にかかり、強い日差しでかいた汗を押し流した。顔をぬぐって「やりましたね!」とネウィラが水鉄砲を構えなおせば、その水流がまたいちごを襲う。
「そこですよ、いちごさん!」
「ひゃあっ!」
 逃げ遅れた尻尾に的中した水の冷たさに、ぴゃっといちごが飛び上がった。温泉郷のアイドルの可愛らしい悲鳴に、近くの猟兵たちが一部足を止める。いくつかの熱い視線が注がれるが、すでに二人の世界である本人たちは気づく由もなく。
「ふふ、なんて楽しいのでしょう」
「楽しんでくれて何よりですけどー?!」
 今度は耳狙いですかー!! と逃げ回るいちごに、満面の笑顔で追いかけるネウィラ。ほほえましいその光景に誰かが横やりを入れることもなく、かけてかけられての戦いは続く。
 水魔法とは違う手ごたえ、違う動き。なにもかもが新鮮できらきら輝いているように見える。初めての経験に、ネウィラは少しだけ勝負を忘れて目を細めた。
(水鉄砲って初めてですが、魔法とはまた違って面白いですね……!)
 そしてその隙を、いちごは見逃さなかった。逃げていた体勢を素早く変え、踏み込んでウォーターガンを構える。
「そこ、ですっ!」
 その水流はネウィラの肩辺りを狙って飛んでいく。散々濡らされたから、お返しに彼女の髪を濡らしてやろうという算段。そしてまたちょっとだけ顔にもかけてやろうといういちごの狙いだった。
 いちごの誤算は三つだ。
 一つ、思っていたよりもウォーターガンの威力が強かったこと。
 二つ、踏み込んだことで想定よりも距離が近づいていたこと。
 三つ、肩を狙ったはずの水が、なぜか、ネウィラの形のいい胸へと向かってしまったこと。
「きゃあっ」
 水流により、ぽよ……と揺れる胸。びしょ濡れになる谷間。それだけならただの事故で終われる話だったのだが。
「冷たいっ! ふふ、これは仕返しをしなくて、は……?」
 水流が紐にもあたってしまったのが不幸か。……ギャラリーにとっては幸運だったのかもしれないが。ぱちんとはじけた紐はその胸を支えることはできず、こぼれるように水着が落ちかける。
「……っ!? きゃああっ、い、いちごさーん!?」
「あわわ、ごめんなさーい?! わざとじゃないです!」
 慌てて胸を掻き抱くネウィラ、走り寄るいちご。カァッとネウィラの頬には朱が差し、同じく顔を真っ赤にしたいちごは慌てて外れかけた水着の紐を掴む。そして後ろに回り込み、紐を結びなおそうと手を添えた。
「みっ……」
「え?」
「み、えて……ないですよね……?」
 先ほどまでの勢いはどこへやら。もじもじと恥ずかしそうに顔を隠す姿はいじらしく。「だ、大丈夫ですよ! 見えてません!」といういちごの声で恐る恐る顔を上げた。
「ちょ、ちょっと休戦しましょうか……お詫びになにかおごりますよ!」
「は、はい……!」
 彼女らもまた、二人で売店に向かう。お互いの手をしっかり握りあって、その姿は仲睦まじい。

 ……ちなみにふたりの戦いを見ていた猟兵、特に起きた“事故”に歓声を上げようとした不届き者たちは、審判にきっちりと減点をされてしまったそうな。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年07月31日


挿絵イラスト