3
【蛮勇譚】悪魔蔓延るは墓石の塔(作者 金剛杵
5


●英雄の軌跡
 蛮勇振るうゲオルゼルク。
 アックス&ウィザーズの世界中にてその戦いの痕跡が見られるドラゴンスレイヤー。
 かつて郡竜大陸に渡った勇者の一人であり、無類の戦闘好きにして強敵好きである。
 生涯を強敵との戦いにのみ費やした彼の冒険譚は自然と戦記じみており、未知の領域に踏み込んだ記録なども環境に対する記述そっちのけで強そうな動植物についてばかり語られている。
 そもそもゲオルゼルクは何かを書き残した事は無く、その伝承の大半が本人の語った武勇伝と状況証拠からの推測でしかなかった。

●聖地巡礼の旅
「おかげで大変だった」
 そう言って楽しそうに笑うのはワズラ・ウルスラグナ(戦獄龍・f00245)、グリモア猟兵だ。
 一見そこらのオブリビオンより凶悪な怪物然としてはいるが一応竜派のドラゴニアンである。が、猟兵でなければアックス&ウィザーズでは魔物に分類されていたであろうことは間違いない。
「猟兵である事に感謝しなければな」
 などと言いながらテーブルに広げたのは依頼書と数々の資料だ。
 アックス&ウィザーズの世界では猟兵達は冒険者として認識される事が多く、ワズラなどは本当に冒険者として依頼をこなしつつ信頼と情報を得ていたりもする。今回集めた情報も、一般人の冒険者達から聞き込みをした結果でもあった。
「ゲオルゼルクの聖地近くの村、あそこの村人が大体は冒険者になると言う話でな。ならばと冒険者達にゲオルゼルクや蛮勇の勇者について聞いて回ったんだ。
 で、そこからは予知と調査の繰り返しだな」
 言いながら取り出した資料は、テーブルに撒かれた資料の数倍は有る。それらは無駄足だったのだろう。ワズラは特に気にした風も無く、要らなくなった資料を焼き捨てた。
「いや、伝記に纏めれば歴史的資料になるんじゃ……」
「そう言うのは学者にやって貰え」
 にべもない。
 いや、興味が無いのか。
 しかしそれは他の猟兵も同じ事。平時なら兎も角、今は依頼の方が重要だ。
「依頼は三つ、どれも『クラウドオベリスク』の破壊だ。
 三カ所にまで絞りはしたがどこも強大なオブリビオンが居座っていてな。現地までの露払いはしたが、此処から先は転移役に徹せねばならんだろう」
 心底惜しいが。と言う呟きは皆聞き流す。
「転移を用いればほぼ同時攻略も可能だ。一刻も早くオブリビオンを討ち払いクラウドオベリスクを圧し折りたいなら可能な限り協力しよう。
 どの場所も連戦になるので支援役は戦闘と同時に仕事をこなさねばならんだろうが、一人でも居てくれれば心強い。
 いつも通り、単騎突撃でも、現地での即興連携でも、打ち合わせてからの共闘でも構わん。皆全力で挑んでくれ」
 ワズラの言葉に猟兵達が頷くと、ワズラも頼もしそうに頷いた。
「では、状況を説明しよう」

●墓石の塔
 クラウドオベリスクは死都の中心にある。
 そこに元より塔が有ったのか、塔の周りに都市を作らせたのかは分からない。
 塔を守るのは死都の主、ネクロポリス。
 予知に視た光景ではかつて都市で暮らしていた者の骸で玉座を作り鎮座している。
 屍の山は塔の根元さえ覆い尽くし、骨の様に白く聳え立つ塔は『墓石の塔』と呼ぶに相応しい。
 ――猟兵達は、その塔を破壊しなければならない。
 死都に蔓延る悪魔の軍勢を押し退けて。

「嗚呼、退屈だ。人を攫わせ死都に住まわせようか。
 生み増やし栄えた所でまた滅ぼせば、あの方の糧にもなろう」





第3章 ボス戦 『ネクロポリス』

POW ●デス・ストマック
戦闘中に食べた【死体と死霊】の量と質に応じて【力を取り戻し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD ●生者への煽り
質問と共に【翼で煽ることによる腐臭を纏う風】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
WIZ ●ジェ・ルージュ
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【赤い目のゾンビ】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
👑11

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠アルト・カントリックです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●命嘲る死都の王
 広大な都市中央広場の枯れ果て埋め尽くされた噴水中心部に『塔』は有る。
 蒼白なる巨大な方尖柱は、塔とは言うが中には入れず、柱と言うが何も支えてはいない。いわば記念碑の様なオブジェクト。
 どうやって郡竜大陸を隠しているのか、原理も何も分かっておらず、破壊する事でしかその機能を止める術は無い。
 ただ分かっているのは、それは確かに郡竜大陸へと繋がっている事と、それ故に強大な守護者が待ち構えているという事だけ。
 ここ、『墓石の塔』と呼ばれるクラウドオベリスクの前にも、強大なドラゴンが鎮座していた。
 その足下には無数の骸。
 肉も皮も無く風化しかけた物から、腐り果て異臭を放つ肉塊まで。
 人も悪魔もいれば、家畜から小動物まで。
 死骸であれば何でも良いとばかりに掻き集められた骸の玉座にもたれかかる様にして、その竜は居る。

 死を貪る者、ネクロポリス。

 死体も死霊も喰らい尽し、生きている者は殺し、死んでいる者は操る。
 その力を増す為に墓地に現れ墓を暴く事も有れば、都市を襲い死都へと作り替える事も有る。
 それ故に一部では『悪魔』とさえ呼ばれている。
 幾つもの強力なユーベルコードを自在に操る力を持ちながら、ただの爪や牙が必殺の域に有り、飛行するだけで足下の人間は吹き飛んで死にかけると言う。
 まさしく、ドラゴン。
 ただの生物としてさえ生物界の頂点に君臨する者。
 その竜は、絶大な力を以て、真正面から人間を捩じ伏せんとす。