#アリスラビリンス
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●チョコレートの国
住民が建物がほぼ全てチョコレートで出来ている不思議の国。
そんなメルヘンチックな国に忍び寄る魔の手……。
「あの国ムカつくニャー」
チョコレートの国を遥か遠くから見ているのは、強力なオウガ『チェシャ猫』。
「チョコの何がいいんだニャ……食べたら苦しくなるだけじゃないかニャ」
猫や犬にチョコレートは危険、食べてはならない食べ物の一つ。
チェシャ猫はチョコを食べる事もできないし、そもそも近寄りたくもない。
そんなチョコレートを、心の底から忌々しく思っていた。
「だが、チョコの国を見掛けるなんてラッキーだニャ。大嫌いなチョコを消せるんだからニャー……ほらほら、行くのだグリードキャタピラー。全部食い尽くすのニャ」
部下の芋虫型オウガ達に命令し、チョコレートの国へと進軍を始めるチェシャ猫軍。
このままでは、チョコレートの国は滅びてしまうだろう……。
●グリモアベース
「はい、新世界ですよ。アリスラビリンスの予知が出ました」
少し楽しそうに説明を始めるのは、ウィルバー・グリーズマン(ウィザードもどき・f18719)だ。
「アリスラビリンスに点在する小さな世界……その一つの『チョコレートの国』に、チェシャ猫と呼ばれるオウガが軍を率いて襲ってきます。それを撃退して頂きたい」
この国にはチョコ兵士(剣士や銃士)がおり、猟兵の援護を行う。
ユーベルコードも使う事が可能だが、チェシャ猫には太刀打ちできない。
「そこで猟兵の出番です。このチェシャ猫まで突っ切って、一気に撃破して欲しい訳ですね。チェシャ猫はチョコレートの国から離れた場所に居ますが、国を襲っているグリードキャタピラーの来る方向に向かって行けば、いずれは会えます」
グリードキャタピラーは多過ぎるので、猟兵達だけでの殲滅は不可能。
だが、チェシャ猫さえ倒してしまえば、チョコ兵士達が残りを始末するとの事。
「グリードキャタピラーはチョコ兵士の援護もありますので、特に苦戦はしないでしょう。問題はチェシャ猫ですね……」
猫なので身軽に動き、高い攻撃力による引っ掻きを使い、耐久力もかなりの物。
その笑い顔には精神を蝕む力もあり、純粋に強い。
「兵士の援護もないので、猟兵の数で押しましょう」
いつものアレだ。数こそ正義とはよく言った物だ。
「戦いが終わったら、チョコレートの国の方々が料理を振る舞うそうですよ。食べてもいいですし、持ち帰るのもアリでしょうね。他にも、国内を歩いて見物するのもいいですし……まあ、好きにして頂けたらと」
言い終えると、ウィルバーは転送を開始した。
小強欲
小強欲と申します、新世界です。
やる事はOPの通りです。
一章ではグリードキャタピラーとの戦闘。チョコ兵士が援護します。
二章ではチェシャ猫との戦闘。
三章ではチョコレートの国で料理を食べたり観光したり。
それでは、楽しいプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『グリードキャタピラー』
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POW : キャタピラーファング
【無数の歯の生えた大口で噛みつくこと】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 脱皮突進
【無数の足を蠢かせての突進】による素早い一撃を放つ。また、【脱皮する】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 汚らわしき蹂躙
全身を【表皮から溢れる粘液】で覆い、自身が敵から受けた【敵意や嫌悪の感情】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
イラスト:猫背
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
コノハ・タツガミ
アドリブ・連携歓迎だよ
【WIZ】
おやおや、これは蟲嫌いには辛そうな敵だね
新しい世界が見つかったというから来てみたら、早々のお出迎えだね。【指定UC】を使い無数のミズチの分霊を召喚するとするかい。距離を取りつつ、【オーラ防御】で攻撃は防ぐつもりさ
そんな成りでも蟲なら温度が下がったら動けないさね
分霊による【範囲攻撃】で、凍えさせながら体温の低下で動きの鈍った虫を、【宝珠:神の矢】による雷【属性攻撃】の【全力魔法・誘導弾・2回攻撃】で仕留めていこうかね
(チャクラムを投げようかと準備しつつも、首を横に振りやめて)その粘液に直接触れる攻撃は流石にしたくないね
白川・美依
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
あら? 急にメルヘンチックな場所に出たわね…これが転移と言うものかしら…
取り合えずあのキモイ虫をどうにかしながら進めばいいのね? なら【ディヴァイナリィ・ホワイトフレイム】で適当に虫を焼き払いながら進みましょうか。まだ私猟兵になって間もないから…屑虫だろうが【全力魔法】でやらせてもらうわよ?
チョコレートの兵隊さんには遠くから援護射撃でもしてもらうわ。遠目で見ても的は分かるでしょ? 燃えている物があれば、それが敵だから。遠慮せずにやりなさいね?
でも、近づいたらダメよ? チョコレートが溶けちゃうから…頑張ってね、兵隊さん
二天堂・たま
キャタピラー…飢えた芋虫というわけか。
チェシャ猫とやらはチョコが毒になるようだが、あの芋虫は違うのか?
まぁ口に入る物なら何でも食ってしまうだけかもしれん。
逃げ足や残像で攻撃をかわしつつ、UC:アルダワ流錬金術で無機物を自然界に存在する物質、除虫菊に含まれる殺虫成分“ピレトリン”に変えてキャタピラーに食わせよう。
速攻性が高いからよく効くだろう。
哺乳類に対する毒性は低いからワタシ達には安全だしな。
「撃てっ!撃てー!!」
チョコレート兵隊長が銃兵に射撃を命じる。
パスッ、パスッと小さな銃声を鳴らすと、チョコレートの弾丸がグリードキャタピラーを撃ち抜いて行く。
「ピキャアアアアァァ!!」
およそ哺乳類が発する鳴き声ではない怪音を振り撒くグリードキャタピラー。
チョコの銃撃は確かに効いている……だが、あまりにも数が多い。
グリードキャタピラーは家を食い、地面を食い、そしてチョコレートの兵士も食らい付くす。
「あら? 急にメルヘンチックな場所に出たわね……これが転移と言うものかしら……」
まず姿を現したのは、白川・美依(プリンセス・ホワイトムーン・f19433)。
愛用の『ムーンライトスティック』を手にして戦う、魔法戦姫だ。
「新しい世界が見つかったというから来てみたら、早々のお出迎えだね。蟲嫌いには辛そうな敵だ」
「キャタピラー……飢えた芋虫というわけか」
続いて、コノハ・タツガミ(放蕩亜神・f17939)と二天堂・たま(ひよこなケットシー・f14723)が現れて、周囲を暴れまわるグリードキャタピラーを見て、各々の見解を述べた。
虫が嫌いな者がここに来ていれば、地獄そのものだろう。
それ程までに巨大で、兎にも角にも数が多い。
「取り合えずあのキモイ虫をどうにかしながら進めばいいのね?」
「そうだね、あの蟲が現れている方向は……あっちか」
コノハは国の外側、枯れた荒野を指差す。
そのまま傍らのミズチに目を移すと、無数の分霊に変化させ、周囲に展開した。
(「チェシャ猫とやらはチョコが毒になるようだが、あの芋虫は違うのか?」)
芋虫は手当たり次第にチョコレートを食らい、そのせいで地面は穴だらけ。
国内の地形をかなり荒らされていた。
「まぁ、口に入る物なら何でも食ってしまうだけかもしれん」
であるならば……と、たまは何かを考える。
「とにかく、先に進むわよ。あんまりモタモタとはしてられないわ」
美依の言葉にコノハとたまは頷いて、チェシャ猫の元へと走り出した。
チェシャ猫の元に向かうとなると、やはり大量のグリードキャタピラーが邪魔をしてくる。
「ピキャアッ!!」
まずは先陣のグリードキャタピラー数匹が地面へと潜り、チョコレートの中を食い進んでいく。
それによって地響きが起こり、足場が不安定になってしまう。
「これは少しマズいね」
コノハがバランスを取りつつも、次にどう行動するべきかを考えていると、たまが片手を挙げた。
「ワタシに任せるが良い……そおれっ!」
たまが地面に肉球を突き付けると、錬金術でチョコレートを除虫菊に含まれる成分、『ピレトリン』に変化させる。
「ピギャアアアアアアアアアッ!!!」
直後に地面から響き渡る断末魔。
ピレトリンには即効性の高い殺虫効果が含まれており、地面のグリードキャタピラーを仕留めたのだ。
これでグリードキャタピラーは地面を潜る事ができない。
「助かったわ、これで形勢逆転ね」
右往左往するグリードキャタピラーに、美依は全開の魔力で灼熱の炎を放つ。
【ディヴァイナリィ・ホワイトフレイム】、グリードキャタピラーはそれを避けようと跳ぶが、炎はそれを追尾して燃やしてしまう。
「ピギィイイイイイ!!!」
燃え盛るグリードキャタピラー、そこに駆け付けたチョコ銃兵達による一斉射撃。
それを受けたグリードキャタピラーはひっくり返って、動かなくなった。
「ふふ、援護は助かるよ」
コノハはチャクラムを取り出す……が、首を振って仕舞った。
グリードキャタピラーの粘液に触れるのは避けたいので、代わりにミズチを向かわせる。
次から次へと姿を現すグリードキャタピラーの周囲を回らせて、強烈な冷気で動きを制限していく。
「これで当て易くなったわ。兵隊さんも炎を目印にして、遠慮せずにやりなさいね?」
「了解です!」
美依の言葉に対して敬礼し、チョコ銃兵は銃を構えた。
次々と炎を放つ美依、コノハは雷の魔法の矢で一匹一匹確実に仕留めて、チョコ銃兵達も負けじと銃弾を撃ちまくる。
建物を食い破って逃げようとするグリードキャタピラーは、たまの錬金術によって倒される。
向かう所敵なしの状態だが、これでもグリードキャタピラーが減る気配は無い。
チェシャ猫を倒さない限り、湧き続けるのだろうか。
「埒が明かないね……」
「うむ。ここは兵士に任せて、ワタシ達は進むとしよう」
こうして、迫り来るグリードキャタピラーを蹴散らしながら、三人はチェシャ猫の元に向かって行った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
尾崎・ナオ
しんせかーい!
チョコレート兵が協力してくれるんだよね?ナオちゃんは中後衛である事、前衛に出たら死ぬ事、ナイフ使いである事を説明しよう。なので提案。兵士さぁん。前衛に行って、壁になって♡
といっても、別に死んで来いって言ってるわけじゃないよ、作戦があるのさ!ねね、隊列組めるよね?一糸乱れぬマスゲームみたいな!という事は、後衛から隙間縫ってナイフを投げれる事も出来るよね?
兵士後衛から、UC【ナイフいっぱい☆】。隙間を縫うようにナイフを飛ばすよ。【毒使い32】を縫って、狙うは「目」と「口の中」さ!ナオちゃんの場所は兵士さんの後ろで見えないはず。化粧の鏡で敵場所を確認しながら、ナイフ投げていきましょ☆
愛久山・清綱
民と建物がチョコレートの王国か……
俺の大好きな『チョコミント』もあるかもしれんな。
……よし、一刻も速くチェシャ猫を退治しに行こう。
■闘
といっても、先ずは蟲退治が先だ。
先ずは【空中戦】で敵が密集している場所へ飛び、降りると同時に
【剣域】を展開する。
周囲の蟲達に【恐怖を与え】、弱っている敵に【範囲攻撃】の
太刀を仕掛け、大量撃破を狙うぞ。
放つ際は巻き込み防止に『兵士たちから50m離れた場所』で放つ。
敵に反撃されそうになったら【野生の勘】で【見切り】ながら
【カウンター】だ。
■令
兵士たちには、倒し損ねた敵の撃破を任せよう。
恐怖で弱っているから、普通に倒せるはずだ。
※アドリブ・連携歓迎
「しんせかーい!」
尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)はチョコレートの国に現れると、今までの世界とは全く異なる世界に、心を踊らせた。
そんなチョコレートの国だが、絶賛戦争中……あちこちでグリードキャタピラーが暴れ回っている。
「うーわ……きもーい☆」
ちゃらけた態度で言っているが、内心は本気で気持ち悪い様だ。
周囲を確認すると、チョコ剣士の部隊がグリードキャタピラーの集団を押し留めているのが見える。
「おっと、助けておかないとねぇ」
ナイフを複製して全て浮かせると、チョコ剣士の後方を陣取って、指示を飛ばす。
「はーい、兵士さーん! 後ろからナイフを投げるから、そのまま虫を押さえといて……あ、絶対に横には動かないでね!」
「え! あ、はい!」
突然の指示に戸惑うものの、すぐに意図を察して、この状態を維持した。
ナオは不適に笑うと、チョコ剣士達の隙間を縫って、猛毒を塗ったナイフをグリードキャタピラーに投擲して行く。
一方その頃、愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)は空から戦況を確認していた。
「民と建物がチョコレートの王国か……」
ついでに地面もチョコレート……それでいて香りは控えめで、匂いによる不快感は全くない。
「実に不思議だな。どこかに俺の大好きな『チョコミント』もあるかもしれん」
チョコレート専門の国だ、確実にあるだろう。
尤も、この状況をどうにかしなければ、食べる事は叶わないが。
「先ずは蟲退治だな」
地上を見渡していると、チョコ剣士達とグリードキャタピラーの大群が戦っているのが見える。
清綱はグリードキャタピラーの中央に向けて、突撃した。
「行くぞ……」
降り立つと同時に清綱は、心身を凍らせる剣気を発する。
風を巻き起こす程の剣気にグリードキャタピラーは恐怖し、動きが非常に鈍くなる。
「おっ、当て易くなった! ナーイスッ!」
そこへ高速で飛んで来るのは、ナオの猛毒ナイフ。
「ピキィッ!?」
的確にグリードキャタピラーの眼や口に当たって、撃破した。
清綱の所からでは、ナオの姿を見る事は出来ない……敵の目から上手く隠れている様だ。
「ふむ、妙手だな」
動きを鈍らせたグリードキャタピラーを、太刀で薙ぎ払って吹き飛ばす。
吹き飛んだそれを、チョコ剣士が叩き切り、届かない所はナオがナイフで仕留める。
「こ、これは楽ですね……!」
あまりにも呆気なく倒れて行くグリードキャタピラーを見て、チョコ剣士達は驚愕していた。
すると、グリードキャタピラー達が怪音を響かせる。
「ピキャアアアアアァァッッ!!!」
次の瞬間、同時に全ての個体が脱皮を始める。
「うっげぇ、気持ちわるぅ」
今度はちゃらけずに、真面目に気分を害した様子だ。
脱皮によって行動力を跳ね上げたグリードキャタピラーは、素早い動きで辺りを這いずり回る。
「させんっ!」
だが、清綱の二度目の剣気は、またもやグリードキャタピラーの動きを鈍らせた。
「どんどん切り刻めーッ!」
後は流れ作業だ。
清綱が薙ぎ払い、チョコ剣士が叩き切り、ナオがナイフを打つ。
ちなみに本物のナイフは自分で持っているので、投擲したナイフは全て複製……汚れる心配もないので、遠慮なしに発射して行く。
そうして、その一帯のグリードキャタピラーを倒し終えるが、他の場所にもまだまだ存在している。
「全然、減らないねぇ~」
軽く五十は倒したのだが、次から次へと現れて来る。
「……これ以上は無駄に疲れるだけだな、一刻も速くチェシャ猫を退治しに行こう」
「おっけー!」
チョコ剣士にその場を任せると、チェシャ猫の元に急ぐ二人であった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
キリノ・サーガスラーフ
うっわあ、凄く気持ち悪いね!興味惹かれちゃうよ!.......なあ、解剖させよろ一匹残らず。
『フランベルシェ』を具現化させて芋虫どもを蹴散らしていくか。
ある程度倒せたら......サーガにでも任せる、
ほらよ相棒、代償持ってけ。あいつらは任せた
芋虫にサーガの炎は効くだろ?ははっ、いい様だな。
突進は俺が剣で食い止める、その隙さえあればサーガが燃やしてくれるからな。
最後はサーガの炎を纏わせた剣で焼ききってしまう。
って俺のバカ!焼いたら解剖出来ねえじゃん!......まあいいや、他に見つければいいか。
アドリブ、連携は歓迎だな。
勢いは少し落ちているが、グリードキャタピラーはまだまだ多く存在する。
猟兵やチョコ兵士達によって、何百匹と言う数を撃退しても尚、暴れ続けている。
「うっわあ、凄く気持ち悪いね! 興味惹かれちゃうよ!」
キリノ・サーガスラーフ(戯れの衝動・f19569)は、そんなグリードキャタピラーを見て興味津々の様子だ。
何故、興味津々なのかと言うと……。
「……なあ、解剖させろよ一匹残らず」
要は殺戮衝動が抑え切れないからなのだろう。
キリノが手を前に出すと、そこから片手剣『フランベルシェ』が現れる。
「さて、始めようぜ」
周囲のグリードキャタピラーを見ると、それに反応したかの様に、一斉に襲い掛かって来た。
迫り来るグリードキャタピラーの口に気を付けながら、キリノは敵が攻撃した後を狙ってフランベルシェで斬り裂く。
数が多いので、とにかく移動を続けて、攻撃されない様に立ち回って行く。
堅実に、しかし確実にグリードキャタピラーの数を減らして行くが、異様なまでに数が多いので、減っているかどうかも分からない。
「埒が明かねえな……ほらよ相棒、代償持ってけ」
自身の体重を代償に、憑依しているオウガの【サーガ】を解き放つ。
サーガは青白き炎を周囲に振り撒き、グリードキャタピラーを燃やして行く。
……ついでに、チョコも少し溶けた。
かなり頑丈なので全ては溶けてはいないが、それでもチョコだから溶ける。
「ま、そりゃ溶けるよな……。だが、芋虫は……」
グリードキャタピラーを見ると、燃えながら踊り狂っていた。
虫が炎に弱いのは明白、サーガの炎は次々とグリードキャタピラーを焼き尽くして行く。
「ははっ、いい様だな」
笑いながらグリードキャタピラーを見ていると、後ろから気配を感じた。
すぐに振り向いてフランベルシェを構えると、グリードキャタピラーが大口でキリノを喰らおうとしていた
「チッ……サーガッ!!」
大きく声を上げると、グリードキャタピラーの後ろからサーガが炎を放つ。
燃え盛るグリードキャタピラーにフランベルシェを突き付けると、すぐに動かなくなった。
「キリがないな……相棒、剣に炎を纏わせてくれ」
サーガがフランベルシェに触れると、それは巨大な炎の柱となってゆく。
グリードキャタピラーはすぐにキリノへ攻撃しようと向かって来るが、それよりも早く、キリノはフランベルシェを振り下ろしていた。
凄まじい爆炎が発生して、周囲一帯を焼き払ってしまう。
「へっ、虫も丸焼けだな……ん?」
そんな事を言うと、当初の目的を思い出した。
「……って俺のバカ! 焼いたら解剖出来ねえじゃん!」
だが、他にもグリードキャタピラーは大量にいる。
収まらぬ殺戮衝動のまま、暫くの間は虫退治に勤しむキリノとサーガであった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『チェシャ猫』
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POW : キャット・マッドネス
【殺戮形態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD : チェシャ・スクラッチ
【素早く飛び掛かり、鋭い爪での掻き毟り攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ストレンジ・スマイル
【ニヤニヤ笑い】を向けた対象に、【精神を蝕む笑い声】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:小日向 マキナ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「あん? 誰か来たのかニャ?」
気怠そうに荒野に寝っ転がっている大猫。
彼こそがチョコの国に進行した元凶、チェシャ猫だ。
「おい、グリードキャタピラー……あ、全員向かわせたんだっけニャ」
チェシャ猫は立ち上がると、猟兵達に目を向ける。
「嫌な臭いだニャー、チョコレートの臭いだニャー」
爪と爪を擦らせると、赤い両目を見開いた。
「血でチョコレートの臭いを打ち消してやるニャ……だから、そこを動くニャよ?」
確かな殺意を放って、猟兵達に近寄ってくる。
さあ、袋叩きにしてやろう。
尾崎・ナオ
キッモ!猫の二足歩行キッモ…!!!
アドリブも連携も歓迎でーす☆
第1章のように隠れたまま進みたいんだけど…今回の敵UC編成とか見るに、そうも言ってられそうになさそうだにゃー。
面倒だが、仕方あるまい!【指定UC:煽りは任せろ】で前衛に飛び出そう。めっちゃ煽りながら、猫のように飛び回るよ。ふふーん、このUCスピードUPなのよね~。で、敵SPDは切りかかって攻撃で、回避されても中止出来ないと。
結構結構、むしろ良し!【回避10】【第六感32】も乗せて、敵攻撃をUCで避ける!で、即座にUC解除して、技能の【クイックドロウ128】でガトリングガンを背後から連射したるわ!!中止できないんでしょー?連射じゃあ!
「まずはお前かニャ?」
鋭い爪をぺろりと舐めると、目の前に現れた猟兵に目を向ける。
「キッモ! 猫の二足歩行キッモ……!!!」
速攻で尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)は、チェシャ猫を煽った。
初対面で全力で煽ると言うのは、中々できる事ではない。
「ニャ、ニャんだ、おま」
「肋骨見えてるし、口も馬鹿でかいし……うわっ! キッモ、マジキモイッ!!」
全力の暴言、言葉の遮り。
ここまで流れる様に煽れるのは、才能という他ないだろう。
「お、おい、いい加減に」
「うわぁ喋らないで! 声も酷いけど、舌が青くて本気で気持ち悪いからッ!!」
流石にここまで言えば誰でもキレる。
チェシャ猫はナオへと飛び掛かると、地面を爪で軽く斬り裂いてしまう。
「許さないニャ……ブッころ」
「あっれ~? 猫の癖にノロマだねぇ~?」
絶対に言葉を言わせない強い意志。
こうして、チェシャ猫のナオの鬼ごっこが始まる。
「足も早いし、頭もいいし、バトルだってお手の物……しかも可愛いっ!! やっぱナオちゃんは凄いよねぇっ!」
ナオはチェシャ猫の攻撃を避けながらも、全力で自画自賛をして戦闘能力を増大させる。
更に煽りレベルもアップ……まだ上がるのか。
「そこを動くニャッ! 絶対にブチこ」
「やーいノロマ~! そこを動くなって自分の速さに自信がない証拠だよねぇ~☆」
またもや遮って煽る。
これによって、チェシャ猫の怒りが最高潮にまで達してしまう。
「死ねニャアアアッッ!!」
その言葉と共に、鋭い爪をナオへと叩き付ける。
それを容易く躱すが、二撃目、三撃目、四撃目と次々と放たれる。
単純な引っ掻き攻撃だが、止まる気配がない。
「あっ、怒った? 怒っちゃった? 一発も当たってないよ! ねえねえ、一発も当たってないよ!」
「お前マジで絶対にぶっ殺すからニャッッ!!」
避けながらも煽り続ける、スーパー軽口マシーン・ナオ。
チェシャ猫の超高速攻撃を、高い敏捷性と驚異的な勘で、見事に躱して行く。
業を煮やしたチェシャ猫が飛び掛かり攻撃を行うと、ナオは前に跳んで、振り向き様に黒いガトリングガンを連射した。
「よっしチャンス! ざまぁみろッ!!」
「ニャガガガガガガッ!!」
ガトリングがクリーンヒットするが、すぐに横に跳んで逃れるチェシャ猫。
これによって、背中や頭が穴だらけだ。
「あっはっはっはっ!! 前だけじゃなくて後ろも酷い事になったね~!!」
ナオは更に煽る、何処まで煽れるかのチャレンジだろうか。
チェシャ猫の赤い瞳が異様に見開かれて、見え難いが幾つもの青筋が立っている。
「と言うか……正面から見るとホンットにキモいよねぇ、血生臭いし、口臭も」
「お前マジでしつこいんだニャアアアアァァァッッッ!!!!」
ブチ切れチェシャ猫の攻撃は続く。
そうして、ナオとの鬼ごっこは暫く続いた。
その後に残ったのは、凄まじく疲労して怪我もしたチェシャ猫だけだった。
大成功
🔵🔵🔵
白川・美依
使用能力:WIZ
あらあら…次のお相手は随分とカワイイ猫ちゃんね? いいわ、たっぷりと『可愛がって』あげる…
それにしても…貴方ってホント、イイ笑い方するのね。どうやったらその笑い声が出せるのか…私とぉっても興味があるわ?
【トゥインクル・マジカルフォース】を発動、白い魔力の波動で猫ちゃんを攻撃するわ。もちろん【全力魔法】でね? 敵の攻撃は生命力吸収で補うわ。
さあ、そのニヤケ顔がいつまで続くか…試してあげるわ
※何でも歓迎
チェシャ猫は息を切らしていた。
先ほどブチ切れて動き回った上に、背中は穴だらけになっている。
白川・美依(プリンセス・ホワイトムーン・f19433)はそんなチェシャ猫を見て、声を掛けた。
「あらあら……次のお相手は随分とカワイイ猫ちゃんね? 」
『ムーンライトスティック』を手に持って、パシンッと音を立てる。
そのまま威圧感を放ちながら、チェシャ猫へと少しずつ近寄って行く。
「いいわ、たっぷりと『可愛がって』あげる……」
意味ありげに含み笑いをして、確実に距離を詰めていく。
「な、なんニャこの女……絶対ヤバい事を考えてるニャ……」
言い方がアレなので、特に何をした訳でもないが美依を勝手に警戒し始めるチェシャ猫であった。
チェシャ猫は飛び掛かって、美依に向けて鋭い爪で斬り掛かる。
「っと……!」
それをギリギリで躱して、大きく距離を取る美依。
そんな美依を見て、チェシャ猫はニヤニヤと笑っていた。
「ニャハハ……! その程度のスピードなら、攻撃していれば何れは当たるニャ」
その笑い声は、気味の悪い音波を発して周囲に響き渡る。
一瞬だけ苦悶の表情をする美依だが、すぐに冷静さを取り戻した。
「貴方ってホント、イイ笑い方するのね。どうやったらその笑い声が出せるのか……」
言葉を切ると、チェシャ猫を見て。
「私、とぉっても興味があるわ?」
にっこりと微笑んで、ムーンライトスティックを構えた。
白い魔力の波動が美依を包み込んで行く。
「な、なんニャあれは……何か眩しいし、ヤバそうだし、つーか笑顔が怖いニャ……!」
美依を見て、次から次へと負の感情を言葉に出していく……チェシャ猫が内心で思っている感情は、その数倍以上だろう。
これによって、美依の戦闘力がどんどん増強されて行く。
「さあ、お仕置きの時間よ……そのニヤケ顔がいつまで続くか……試してあげるわ」
ムーンライトスティックに魔力を込めると、それは白い波動となって行く。
波動が溜められて巨大な光となると、真っ直ぐチェシャ猫に向かって解き放たれた。
「くっ、だがこれニャらば……!」
横に跳んでギリギリだが躱しきったチェシャ猫。
すぐにニヤけ顔で美依の方向を見る……。
「ニャハハハッ! この程度ニャ……ん?」
挑発しようとしていたが、即座に二度目が飛んで来た。
それは見事に直撃し、吹き飛ばされるチェシャ猫。
「ニャ、油断した……ニャ?」
全力で放たれる波動は、三度四度でも止まらない。
力の続く限り放たれ続ける白い波動、もはやニヤけ顔なんてしている場合ではない。
「ちょっ、それは流石に、ズルい……」
言葉を言い終える事も出来ずに、次々に放たれる魔法に直撃し続ける。
チェシャ猫は、そのまま遥か遠くまで弾き飛ばされてしまった。
大成功
🔵🔵🔵
愛久山・清綱
むむむ、其方があの『チェシャ猫』なのか?
ふーむ……想像していたものと少々、いや違うな、
とはいえ、形がどうあれ倒すことに変わりはない。
■闘
さて、問題の殺戮形態だが…此度は危険覚悟で挑発を行うか。
先ずは相手が殺戮形態に変化したら目の前で反復横跳びを行い、
「速く動く物」と認識させる。
して、ここからが本番だ。
相手が向かってきたら一旦その場で身構え、【野生の勘】で
その動きを【見切り】つつ攻撃の回避を狙う。
かわした直後に相手の懐に潜り込み、死角から【鎧無視攻撃】の
【真爪】を放ち、急所に一撃を与えてやろう。
急所を突いてしまえば、超耐久力を無視して攻撃できる筈だ。
※アドリブ・連携歓迎
チェシャ猫はボロボロになって地に伏せていた。
それもその筈。罵倒で精神力を削り取られて、白い波動で何度も何度も吹き飛ばれたら誰でもそうなる。
「むむむ、其方があの『チェシャ猫』なのか?」
そんなチェシャ猫を見て、愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)は酷く困惑する。
童話でよく耳にするあのチェシャ猫がこんなのならば、期待を裏切られたと言っても過言ではない。想像とは全く異なるチェシャ猫に、清綱は落胆していた。
「なんニャ、その露骨に落胆した顔は……」
ボロボロではあるが、まだまだ戦闘意欲は薄れていない。
チェシャ猫が鋭い爪を構えると同時に、清綱も『今刀』を構える……戦闘開始だ。
「ああもうッ、何もかもが面倒くせぇニャッ! 最初からこうしときゃ良かったニャッ!!」
息を大きく吸ったチェシャ猫の身体が膨れ上がり、爪と牙はより鋭利となって、極めて高い攻撃力と耐久力を併せ持つ『殺戮形態』へと変化して行く。
「面妖な……これでは化物ではないか」
大きくなった事によって、アンバランスで更に気味の悪い姿へと変貌したチェシャ猫。
ただでさえホラー的な外見だったと言うのに、これはもう普通の子供にはお見せできない姿だ。
「うっせえニャッ! ほっとけニャアッ!!」
キレるチェシャ猫を無視して、その場で反復横跳びを始める清綱。
「ニャ!?」
それにすぐ反応して、チェシャ猫は清綱に狙いを付ける。仮にも猫、習性には抗えないのだ。
恐ろしいスピードで走り出し、清綱との距離を一気に詰めて、飛び掛かると同時に巨大な爪で斬り裂きに掛かった。
「ふむ……速い、が」
そんなチェシャ猫を見ても、清綱は冷静にその動きを観察して、斜め前に数歩だけ移動し、立ち位置をずらした。
巨大な爪の一撃は清綱に当たる事はなく、地面を裂くだけで終わってしまう。
「馬鹿ニャッ!?」
速度的にも今のは最高の筈だ……避けられる訳がない。
そう考えながらも振り向いて追撃を仕掛けようとするが、僅かに遅い。既にチェシャ猫の懐、技の間合いに入っていた。
「受けてみよ」
その声を聞いて見下ろしたチェシャ猫の瞳に向けて放たれる、不意の一撃。
この部分に限って言えば、耐久力などは関係ない。今刀は静かに瞳を貫いた。
「ギ……ニャッッ……ッッ!!」
チェシャ猫はあまりにも強い衝撃に、途切れ途切れの声を上げる。
すぐに後ろへ大きく跳んで、清綱から離れて、背を向けた。
「待て、まさか逃げるつもりか……!」
「そ、のまさか、ニャ……ッ!」
清綱の言葉にそう返すと、片目を抑えながら一目散に逃げ去ってしまう。
しかしチェシャ猫の傷は深い、すぐに止めを刺せるだろう。
大成功
🔵🔵🔵
二天堂・たま
猫…ずいぶん凶悪な外見の猫だな。
ワタシとは全然違う…ワタシは猫じゃなくてケットシーなのだが。
ワタシはチョコを食べても問題無いし。
ではそろそろご退場願おうか。
傷は深い様子だが、油断は出来ん。
ロープワークの技能を活かした早業で、ボビンケースの鋼糸で捕縛する罠を張ろう。
飛び掛かりに注意を払い、残像と逃げ足で回避する。
上手く縛れれば、あとはUC:ピヨの波動でスタミナを削り倒そう。
トドメにケットシーの肉球で負の感情を消してしまえば、もはや戦う力はのこされていまい。
肉体を傷つける武器は持ちあわせていないが、オブリビオンとして形を為さなくなって骸の海に還るかな?
コノハ・タツガミ
アドリブ・連携歓迎だよ
【WIZ】
2足歩行の猫かい?ケットシーのお仲間……と言うにはちょっと凶悪だね
そのニヤニヤ笑い、あまり好きじゃないさね。【チャクラム】の【誘導弾】で、笑みを浮かべる顔を狙って投擲かね。敵の攻撃は【オーラ防御】で防ぎつつ、その間に、【指定UC】をつかって、ミズチの分霊で敵を囲むとするかい。
さ、ミズチ、汝が敵は其処にってね
ミズチの分霊の一斉攻撃による【範囲攻撃】に乗じて、【宝珠:神の矢】を用いた雷の矢による【全力魔法・属性攻撃・2回攻撃】で追撃かね
こんな敵ばかりだと、この世界も中々物騒な場所みたいさね
片目を失い、荒い息遣いで周囲を見渡すチェシャ猫。
彼はこれ以上ダメージを受けるのはマズいと考えて、逃げに徹していた。
「ケットシーのお仲間……と言うにはちょっと凶悪だね」
チェシャ猫の前から逃げ道を塞ぐように、コノハ・タツガミ(放蕩亜神・f17939)が現れる。
「いや、あれの仲間にされるのは……しかし、ずいぶん凶悪な外見の猫だな」
すぐ近くに居たケットシー、二天堂・たま(ひよこなケットシー・f14723)は目の前のチェシャ猫を見て、そんな感想を述べた。
「また別の奴が……いい加減にして欲しいニャー……」
愚痴りながらも、もう逃げられないと覚悟を決めて、爪を構えるチェシャ猫。
その風貌はメルヘンな童話とは無縁の、おどろおどろしい怪物。
普通の子供が見れば、誰でも泣き出してしまうだろう。
「化猫退治と行こうか……さ、ミズチ、汝が敵は其処にってね」
コノハは側にいたミズチを見て、百を超える分霊として呼び出し、周囲に展開。
それと同時に、たまも周囲を駆け出して最後の戦闘が開始された。
「ニャハハハハハ……! もう笑うしかないニャ……!」
疲弊した状態でニヤニヤと笑うチェシャ猫。
しかし、その笑い声は気味悪く周囲に響き渡り、精神を蝕む音波となって二人に襲い掛かる。
「うっ……。そのニヤニヤ笑い、あまり好きじゃないさね」
笑い声はオーラによって軽減し、頭を抑えながらもコノハはチャクラムを投擲して、チェシャ猫のもう片方の瞳も奪った。
「ギニャ……! ニャハハハハハッッ!!!」
両目を奪われても笑うのを止めないチェシャ猫。
ここまで来ると、子供じゃなくても怖いだろう。
「むむ、気分が悪くなるな」
たまは残像がでる程のスピードで走り回って、風で笑い声を聞かないように立ち回る。
そのままチェシャ猫の周囲を走り続けること十数秒、仕込んでいた鋼糸がチェシャ猫の身体へ巻き付いた。
「ニャ……! だがこの程度ニャらばッ!」
「ミズチ!」
鋼糸を無理矢理抜け出そうとするチェシャ猫を察知し、コノハは眼が見えない隙に取り囲ませていたミズチを、一斉に攻撃させる。
それによって、チェシャ猫の身体の至る所が凍結し、動きを封じてしまう。
「ま、まだニャ……」
「いいや、終わりだね」
それでも動こうとするチェシャ猫に、容赦のないコノハの魔法の矢が、凍った脚を撃ち抜いて破壊した。
地面へ転ぶチェシャ猫の前では、たまが大技の準備に入っている。
解き放たれるたまの大技……それは、気合の叫び【ハウリングボイス】。
「行くぞ……ぴよーっ!」
「ぴよーっ!! いや、なんニャそれ……」
たまの渾身の叫びに、思わず無理をして叫び返してしまった為か、凄まじく疲労するチェシャ猫。
もはや虫の息とも言える状況に、たまの追撃……自らの肉球を突き付けて、負の感情を消して行く。
「……ニャ、ニャんて事だニャ……こんな…………」
そのままチェシャ猫は泥の様に溶けて行って、地面と同化してしまった。
こうして、この戦争は猟兵達とチョコレートの国の勝利となった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『スイーツ・オブ・チョコレート』
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POW : チョコレートは大好物! 沢山食べる!
SPD : 涼しさに癒されながら、チョコレートを楽しむ。
WIZ : チョコレート使って腕を振るう。お菓子に料理に創作三昧。
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
チェシャ猫は消滅し、残ったグリードキャタピラーはチョコ兵士が殲滅した。
さあ、いよいよチョコレートタイムだ。
手当たり次第に食べるのも良し、欲しい物を探すのも良し、ショッピングをするのも良し。
折角だからチョコレートの国を見て回るのも良いだろう。
好きに楽しもう。
尾崎・ナオ
ナオちゃんね、街を見て回りたい!アリスラビリンスは複数の国で成り立ってるんだよね。で、ここはチョコレートの国、と。色々見よう~。
建物見たいにゃー。建築材料は?築年数は? 教会とか無いかなー、宗教も知りたいね。あ、そこまで詳しくは判んない? 仕方ない、買い物の方にシフトしよ~っと。
お店をぶらぶら見て、ちょっと買い食い。チョコレートバーある?片手で食べられる、小さめの。あ、ナッツ乗ってる奴がいいな~! 買い食いしながらショッピング。
持ち帰れるって聞いたからさ。いやぁ、いつも依頼紹介して貰ってるし?この前のバイキングも美味しかったし?カップ麺との事だったし? 何かお土産、買ってか~えろっと。
戦いが終わり、各々の時間を過ごす事になった猟兵達。
アリスラビリンスは複数の国で成り立る世界。同じ国に来る機会はそう多くない筈なので、観光をする者も少なくはないだろう。
尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)もまた、チョコレートの国の街を観光しており、一つの大きな教会を眺めていた。
「へぇ、全部がチョコレートって訳じゃないんだねぇ~」
建物自体はチョコが殆どだったが、看板は木製、門は金属製だ。ただしチョコの比率は極めて高く、木や金属は国内ではかなり珍しい部類らしい。
看板を見てみると、教会名などの他に、築年数や建築材料も丁寧に記載されている。
「バレン・ターイン教会……凄く聞き覚えがあるな。チョコレート神バレンを信仰して……築34年で、材料はブラックチョコレートが99%か……」
何処かで聞いた事のある教会名はともかく、年数はそこそこ経っている様子。ナオはチョコレート神って何だ? と思ったが、口には出さないで置いた。
ちなみにチョコレートの国のチョコは劣化しない特別な物との事だ。住民も劣化せず、歳を取る度に味わい深くなるらしい……が、許可なく食べない様にお願いします。
暫く建物を見て回っていたナオは、チョコレートバーを片手にショッピングに移行していた。サクッとバーを齧ると、気分良さそうにして。
「ん~、美味し~い!」
複数のナッツが乗って、中身のビスケットが実に心地よい食感だ。他にも様々な種類があったので、ついつい纏め買いをしてしまった。
商品を見てみると、他の世界ではまず見掛けない物もある。チョコの雑貨などならばまだ普通、チョコの指輪やネックレス、鞄や靴まである。どれも耐熱性があり、金槌で叩いても壊れず、ベタつかない頑丈な物だ。
どう作られているのか不思議に思いつつも、ナオはショッピングを続けていく。すると、チョコのナイフ専門店があった。
「ん? ん??」
思わず二度見。チョコレートで出来たナイフの専門店だ。ホワイトやブラック等、形状も種類も豊富。しかも非常に頑丈との事。
自前のナイフはあるが、実用的なチョコナイフとは中々面白い。暫くナイフの前で迷っていたが、もう来る機会もないだろう……と考えて買う事にした。
ついでに店員から、国を救ったお礼も兼ねて、それ専用の修復器具も貰った。
「……使う機会あるかな~?」
修復器具もチョコレート製なので、使わなければ食べてしまえばいい。何にせよ、損はしないだろう。
更に歩いていると、お土産用のチョコクッキーを見掛けた。他の商品と比べると、一回り大きいサイズだ。
「お土産か……おっ、そうだ」
頭に思い浮かぶのは友人や知人達か。それとも、よく依頼を紹介しているシルクハットのグリモア猟兵か。
自分で食べるのも勿論アリなので十個ほど購入すると、ナオの手元が荷物で完全に塞がる。
「買い過ぎたかな? ……まあいっか」
ナオは全力でショッピングを楽しんだ後、決して軽くはない荷物を持ちながら、転送地点まで歩いて行った。
余談だが、シルクハットのグリモア猟兵はお土産を、それはもう大いに喜んだ模様。
大成功
🔵🔵🔵
二天堂・たま
建材として利用できるチョコレートか…。
これほど頑強なチョコレートは他の世界ではお目にかかれそうにないな。
アリスラビリンスという世界というより、魔法のウサギ穴で区切られた不思議の国単位で違うのかな?
ワタシもUC:神仙の料理術とUC:フレンズコールで人手を増やして、チョコレートで何か作ってみるかな。
まずはチョコレート色の観葉植物…黒法師。
味は葉ごとにブラック・ダーク・ミルク・ジャンドゥーヤ、アーモンドプラリネ、キャラメルで作る。
それと教会の周りに
・ホワイトチョコレートの白薔薇
・ストロベリーチョコレートの赤い薔薇
・抹茶チョコレートの蔓
で薔薇園でも作ってみよう。
教会を見上げながら、二天堂・たま(ひよこなケットシー・f14723)は素材のチョコレートを興味深い目で見ていた。
「建材として利用できるチョコレートか……」
他の建物にもこれと同様の素材が使われた物があるが、オウガの攻撃には耐えられなかった……それでも、かなりの強度を誇っている。
たまは門の壁をコンコンっと軽く叩いてみるが、全く割れる気配がない。普通のチョコレートならば、これでも簡単に割れてしまうだろう。
「これほど頑強なチョコレートは他の世界ではお目にかかれそうにないな」
アリスラビリンスの世界はまさしく千差万別。他にチョコレートの国が可能性はあるが、ここまで丈夫なチョコレートは、恐らく殆ど無い筈だ。
建物を見て創作意欲が湧いたのだろうか。街で買った材料を持って、教会の敷地内を借りると、たまは料理を始めるのだった。
「まずはアレだな……来たまえ、ひよこ達!」
何処からともなく現れる、複数のひよこ。ピヨピヨとたまの周囲を回って行くと、一瞬たまの目も回ってしまうが、すぐに持ち直した。
「整列だ!」
たまの言葉に即座に反応して、敬礼のポーズを取って横に並ぶひよこ達。
「うむ。これより料理を始める、以後はワタシに従うようにな」
なんか偉そうにひよこ達に命令すると、まずはチョコレートの観葉植物を作る事にした。材料を手にすると、たまは大きな声で告げる。
「さあ、神域の料理術……見せてやろうッ!」
凄まじい気迫で、たまはとんでもないスピードで観葉植物の製作に入って行った。
ひよこから素材を受け取りながら、たまは製作をしている。
ブラック、ダーク、ミルクの様なポピュラーな物から、ジャンドゥーヤ、アーモンドプラリネ等の珍しい物。後はキャラメルもある。
一つ一つ丁寧に、しかし途轍もない速さで、葉をチョコレートで形作る。その大きさは結構な物で、それらを一つに繋ぎ合わせていく。
そうして出来上がったのが、まずはブラックチョコの黒法師。チョコレートとは思えない程、美しい出来だ。
「……中々良い仕上がりだな」
まずは一輪。植木鉢を模したチョコレート、土に見えるチョコレートの粉の上に、その黒法師を飾る。
まだまだ始まったばかり、次々と手際よく制作を進めて行った。
製作の休憩中に教会の周囲を見渡すと、固そうな門だけなので、少し寂しく見えてしまう。
「ふむ、飾り付けでもしようか」
一旦製作を止めて、たまは綺麗な薔薇園を作ってみようと考えた。製作で使わなかったホワイト、ストロベリー、抹茶のチョコレート。抹茶は蔓、他の二つは薔薇として。
たまはそれを素早く作って、ひよこ達に渡していく。脅威の連携プレー……数時間程度で門を薔薇のチョコレートで飾り付けてしまった。
「さて、大体作り終えたな……うーむ、壮観だな」
チョコレートの薔薇園は勿論、幾つかの植木鉢に植えられた、チョコの黒法師。ちょっとした美術館みたいな感じになっている。
たまはそれを見て十分に満足すると、黒法師を持ったひよこ達と共に転送地点まで向かって行った。
大成功
🔵🔵🔵
愛久山・清綱
そうか、チェシャ猫は倒されたか。よかったよかった。
して、お待ちかねの御三時だ。食べるものは勿論……
■行
【POW】
ミントチョコレートでござる。
あの清涼感と甘さのベストマッチが最高なのだよな。
チョコ専門の国なら、きっとある筈。
さて、何処にあるのだろうか……おお、あったぞ。
ミント入りの板チョコ(分厚い)が売っているな。
一つ買って食べてみるとしよう。
(がぶり)
おお、中が真っ青だ。しかもシロップまで入っているぞ。
そして味は……おお、なかなか効く味だ(←なお、清綱基準)。
疲れた時に食べると一瞬でやる気が入りそうだ……
これはいい、旅団の皆にも紹介したくなった。
お土産に幾つか買っていこう。
※アドリブ歓迎です
「そうか、チェシャ猫は倒されたか。よかったよかった……そんな事より、ミントチョコレートでござる」
時刻は二時過ぎ、所謂おやつの時間に迫っている。愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)は、戦争が終わってから食べるつもりだった、チョコミントを探していた。
清綱が好きなチョコミント……絶対に見付けなければならない。チョコ専門の国なのだ、必ずある。そう考えて、清綱はチョコの国を歩き回る。
暫く歩き続けながらも、店の中を覗いてみたり、屋台を見てみたりする清綱。
「むむ。ここまで難航するとはな……」
店内を見回して見ると、チョコミントに似た配色のメロンチョコや、ベジタブルチョコなどはあった。しかしチョコミントは見当たらない。
屋台は定番のバナナチョコ、多種のアイスをチョコに付けるチョコアイス、変わり種のトマトチョコ。だが、やはりチョコミントはない。
「兄さん、兄さん」
そこに、路地の裏から黒いローブにフードを被った怪しいチョコ住民。手招きをして清綱を呼んでいる。それに近寄ると、住民は静かに呟いた。
「ミンチョコ……もとい、ミントチョコレート、お探しかい?」
「っ! 知っているのか!?」
住民の言葉に驚き、つい大声を出してしまう。住民は人差し指を立てて、シーッと静かにする様に窘める。清綱も少々熱くなった事に気付いたのか、口に手を当てた。
「……この先にあるよ、凄いミンチョコがね。どうだい、一発決めてくかい?」
「うむ……? ま、まあミントチョコレートが食べられるならな、買うとしよう」
違和感を感じつつも、目の前に好物があると言うのだ。ここで引く訳にも行かない。急ぎ足で路地裏の奥へと向かう住民に続いて、清綱は着いて行った。
案内を終えると、住民はそのまま先にある区域へと消えていった。
路地の先にあった店……と言うよりも、建物の窓から案内人と同じ様な格好をした住民が居た。看板が窓の横に付けられている。そこには『ミン屋』と書かれている。
「ミンチョコを使うのかい? ふぅん……ま、いいだろう。価格はそこだ」
フードから覗かせる鋭い目。清綱を一瞥すると、問題がないと判断して、代金の書いてある看板に目を移す。清綱は不審に思いつつも代金を支払うと、すぐにミンチョコが手渡される。
「おお……どれ、早速」
受け取った分厚いミントの板チョコを、まずは一口。中が真っ青で、少し酸っぱいシロップが入っている。それでいて、清涼な風味と甘さが絶妙に絡み合う。その良質な味は、この国以外では味わえないであろう素晴らしい物だった。
「ここで決めるとはな……とんだハリキリボウヤだぜ」
その様子を見た店主が何故か驚いた顔をしているのを横目に、そのままミントチョコレートを一気に食べ切ってしまった。
「うむ、なかなか効く味だ。疲れた時に食べると一瞬でやる気が入りそうだ……」
一つ食べ終えると、目の頭がとても冴えている。ミントの冷涼感が清綱をスッキリ爽快にさせたのだ。店主がニヤニヤ笑っているのは何故だろう。
「これはいい、皆にも紹介したくなった……お土産に幾つか買っていこう」
「おいおい、ミンパ(ミントチョコパーティー)かよ……決め過ぎには注意しなよ」
先程から言い方が妙だが、ちゃんとチョコミントは売ってくれた。抱えた紙袋を持って、軽い足取りで帰路に着く清綱であった。
清綱が後に知った話だが、何処にでもミントが生えている他世界とは違い、チョコレートの国ではミントは希少性が極めて高い。
希少性故に、表立って売ると住民が殺到して大変な事になるので、裏で密かに売っているとの事だ。特に違法ではないので安心して頂きたい。
ついでに、店員達の妙な言い方は癖らしい。
●平和なチョコの国
迫り来る悪の手からチョコレートの国を救った猟兵達。
しかし、アリスラビリンスには無数の国が存在する……。
愉快な国からシリアスな国まで様々だろう。
それこそ、文字通り千差万別だ。
さあ、次なる国を救う為に、新たなる依頼に向かおう。
大成功
🔵🔵🔵