●黄金の砂丘
「イヤッッホオオオオォォォウ!!!」
ボードで砂漠を滑る男がいた。
彼の名はハロルド・キング。
魔法のボードを操り、砂漠を自由自在に駆け回る大盗賊。
多数の冒険者崩れを指揮し、砂漠の街へ向かって行く。
「行くぜぇ、野郎共!ゲームの始まりだッ!!」
ハロルドが街を指差すと同時に、冒険者崩れが走り出す。
悪党共は、黄金の砂丘を降りていく。
街から全てを奪う為に。
●グリモアベース
「やあ、こんにちは。アックス&ウィザーズの砂漠で予知がありましたよ」
椅子に座りながら呼び掛けるのは、ウィルバー・グリーズマン(ウィザードもどき・f18719)だ。
「盗賊王ハロルド・キングと、その一味である冒険者崩れが街を襲います。ですので、これを撃退して頂きたい」
魔本を開くと、依頼の詳細を語り始める。
「彼等は『黄金の砂丘』と呼ばれる砂漠のエリアをアジトとしています。この砂丘の名前の由来ですが……彼等は略奪物の中では食糧や水、動物などを必要とします。ですが、通貨や宝石は彼等にとって無用の産物ですので、その辺に捨ててしまう訳です」
それが積もり積もって、砂と共に丘となる。
太陽の光を受けると幻想的な黄金に輝く事から、黄金の砂丘と呼ばれる様になった。
「別称では蟻地獄とも呼ばれます。一般人にとって宝の山ですからねぇ……」
ちなみに、生きて戻って来た者は僅かだが居るらしい。
「まずは黄金の砂丘まで行って、冒険者崩れ達を待ち伏せて下さい」
冒険者崩れを襲撃しやすいポイントを街で聞いたり、自分の脚で探す。
また、行商に聞いてみると新たな発見があるかも知れない。
砂丘に罠を仕掛けるのも良い手段だ。事前準備も当然良い。
「……ああ、落ちてる物を拾いたいのならば、好きにして構いませんよ?まぁ、全部は無理でしょうけど」
ユーベルコードを使えばその限りでは無いが、そこまでする理由は多分ない。
「次に冒険者崩れですね。彼等は何らかの原因で邪悪な心となった堕落者です。普通の人間には戻れないので、躊躇なく倒して下さい。」
堕落者は人間、エルフ、ドワーフが存在し、それら一人一人が好き勝手に動く。
猟兵からしてみても、かなりの強敵だろう。同時に相手をすればの話だが。
「で、ハロルド・キングですが……実の所、単独ではそこまで怖い相手ではありません。強いて言えば、古代の戦士の霊を呼び出すのが面倒な位でしょうかね。逃げ足は速いです、魔法のボードで砂を移動しますので。ただ、油断はしない様にお願いしますね」
大盗賊と呼ばれるだけあって、決して弱いと言う訳ではない。
「まぁ、皆さんなら大丈夫だと信じていますがね。では、よろしくお願いしますよ」
軽く礼をした後にグリモアを起動すると、猟兵達を見送った。
小強欲
こんにちは、小強欲と申します。
詳しい内容はOPに記載されている通り。
一章では待ち伏せたりして色々行動する。お金とか宝石を取っても良し。
二章では冒険者崩れの堕落者との戦闘。
三章ではハロルド・キングとの戦闘。
それでは、楽しいプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『砂の海をゆけ』
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POW : 行商隊列に同行してみる
SPD : 地元で情報を集める
WIZ : 砂漠で何者かの隠れ家になりそうなところを調べる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
神羅・アマミ
宝が埋まった砂丘の噂が噂を呼び、さらなる犠牲者を勝手に増やすというわけか。
蟻地獄とはよく言ったものじゃのー。
しかし騒乱を呼び込む不埒な存在とあらば、妾も金銀財宝より賊どもの方がよっぽど価値ある宝の山に見えるぜーッ!
ま、それはさておき、行商に話を聞くのが実際手っ取り早そうじゃな。
普段なら絶対に避けて通りたいルート、輸送隊を如何にも「水とか食料運んでまーす」と偽装する方法の二つも聞き出せば、敵をノコノコ誘き出す囮にもなりやすかろう。
当然、荷物には積載できる限りの爆発物や弓矢といった飛び道具を携行していくぞ。
罠の配置等は他の猟兵におまかせするとして、この危険な役割こそ盾キャラたる妾に相応しい!
「宝が埋まった砂丘の噂が噂を呼び、さらなる犠牲者を勝手に増やすというわけか」
蟻地獄とはよく言ったものだと考えているのは、神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)だ。
現在時刻は正午、黄金の砂丘が最も光り輝く時間帯。
運悪く何も知らない者がここを見てしまえば、敢え無く蟻地獄の餌食となる。
「しかし騒乱を呼び込む不埒な存在とあらば、妾も金銀財宝より賊どもの方がよっぽど価値ある宝の山に見えるぜーッ!」
金銀財宝と盗賊……猟兵達にとっては、どちらも宝の山となり得るのだろう。
アマミは盗賊を倒す方が良いと豪語してから、行商に話を聞きに街へと向かう。
街に入ってすぐに商人を見掛けると、情報を聞き出すアマミ。
「蟻地獄に行くつもりかい、冒険者さん。やめて置いた方がいいと思うけどね……」
「ま、そう言わずに!ちょっと教えてくれるだけで良いのじゃ!」
アマミは一切引く気はないので、やがては商人がそれに根負けしてしまう。
幾つかの情報を纏めて、それを商人に聞き出した。
「まず、蟻地獄には商人は絶対に寄らないよ。小規模だろうと大規模だろうとね」
黄金の砂丘の周囲には近寄らない。砂漠の商人にとって、これは鉄則だ。
安全性を考慮し、街から東側……つまりは黄金の砂丘方面に行かない商人も多い。
「のこのこと行商がそこを通ってしまえば……あっと言う間に、蟻の仲間入りさ」
「つまり、行商のフリをすれば勝手に襲いに来ると……」
「ま、そういう事だね。不安なら荷物に布を掛けて、ラクダを連れていれば確実じゃないかな?」
荷台を使う場合は、単独だと怪しまれる可能性も否めない。
しかし、奴等は最優先で動物を狙う。
何も知らない行商がラクダで黄金の砂丘地帯を通る事も多いので、怪しまれない。
ちなみにラクダは金貨十枚で購入可能。野生は見付けるのはまず不可能との事。
「と言うか、本当に行く気なんだね……いや、もう止める気はないけどさ」
呆れた表情をする商人。
アマミはきししっと笑ってから、軽く礼をして商人と別れる。
爆発物や弓矢などの道具を用意して、黄金の砂丘へ向かう事にした。
「さて、ラクダはどうしようかのー」
恐らくは、ラクダを使うのは今回限りとなるだろう。
買うか買わまいか……アマミは暫く考えていた。
大成功
🔵🔵🔵
尾崎・ナオ
宝石類捨ててんの!?はーーー?勿体ねええええ。売れよ!それ売れよ!ああでも通貨まで捨ててんのか。知能低いんだね…。
SPD
『襲撃しやすいポイントを街で聞いたり』するんだよね。おっけおっけ、任せて!まず、襲われた奴か、襲われた奴を知ってる人を探して「どこで襲われたか」から「どの辺に出没・潜伏するか」を予測。その後、地形について詳しい人…製図家とか、行商人でもいい、地図持ってるよね。崖だの遺跡だのオアシスだの、特徴的な場所を聞き出す事にするよ。全部【催眠術31】でな!!
面倒事になりそうだったら「記憶消去銃」で記憶消しとこ。【クイックドロウ128】で気づかないうちに記憶消したげるね。ナオちゃん優しい!
「宝石類捨ててんの!?はーーー?勿体ねええええ」
尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)は驚愕していた。
換金にも勿論使えるが、宝石とは用途が幅広い道具。
魔術を扱う者にとっても有用であるし、荷物も嵩張り難い。
とりあえず取っておいても、損は無い筈なのだ。
「知能低いんだね……」
まだ見ぬ盗賊達を憐れみつつも、ナオは街へと向かった。
酒場で聞き込みをしていると、黄金の砂丘で襲われた人が居ると情報を得たナオ。
彼はちょうど酒を飲んでいたので、話を聞く事にした。
その男はそこそこ腕の立つ冒険者だった。
「……と言う訳で、黄金の砂丘について教えて欲しいんだよねぇー」
「ああ、あの話か……教えるのは構わんが、行くなら自己責任でな」
冒険者はナオを同業者だと思ったのだろう。極めて協力的だ。
「この街に来る為、行商に同行させて貰ったんだよ。黄金の砂丘を見ると、行商はそれを夢中で拾ってた訳だ」
俺はよしとけって言ったんだがな、と続ける冒険者。後はお察しの通り蟻地獄。
当時は冒険者もこの事を知らなかったが、冒険者の勘で逃げ切れたとの事。
「街から街の最短距離……そこの被害が特に多いって聞くぜ」
「なるほど、最短距離ねー」
冒険者は周辺の地図にペンで記すと、それをナオに渡す。
「少し離れているが、ピラミッドを目印にすりゃいい。その反対側にあるよ」
ピラミッドは大きいので、すぐ分かるらしい。
「ああそうだ、地図には書いてないが廃墟もあった。凄く小さいが、身を隠すのは十分に出来る筈だ」
「へぇ、廃墟か……おう、サンキュー☆」
ナオは特に何事もなかった事に肩透かしを食らうものの、無事に情報を得た。
「ちなみに、襲って来る奴等は基本的に単独だぜ。俺の時もドワーフ一人だったし。まぁ、馬鹿みたいな強さだったけど」
他に生き残った者からは、人間やエルフなどの報告例もあるらしい。
「ま、頑張んなよ」
冒険者は話を終えると、また酒を飲み始めた。
幾らかの情報を聞いた後、その場を後にしたナオ。
「ピラミッド、小規模の廃墟……で、単独かぁ」
色々と考えながらも、とりあえずはピラミッドを目指すナオだった。
大成功
🔵🔵🔵
ゼン・ランドー
話は聞きましたがなんと勿体無いことを!
私は街でラクダと周辺の簡単な地図を購入し『黄金の砂丘』へ向かいます。
なに予知通りなら十分に回収できる投資ですよ
ラクダは後ほど蟻地獄で襲われなかった縁起のいいラクダとして
売却しますかね。
『黄金の砂丘』を歩き回りながら無尽財布で通貨類を回収し
サイコキネシスで宝の山を掘り返して目ぼしい宝石類を集め
一段落したら戦闘知識を利用して街で買った地図に罠を張りやすいポイントや
待ち伏せに利用できそうな箇所を書き込みます。
・・これも猟兵に売れるのでは?
あとは自分なりの仕込みでもして戦いに備えましょう
「話は聞きましたがなんと勿体無いことを!」
ゼン・ランドー(SE・f05086)は驚愕していた。
まさか通貨や宝石を簡単に捨てるとは思う筈もないだろう。
「こんな絶好の機会、逃せるわけがありません……!」
金策が好きなゼンにとって、黄金の砂丘は夢の様な場所。
すぐに街でラクダと地図を購入し、黄金の砂丘へ向かって行く。
程なくして黄金の砂丘へと辿り着くゼン。
太陽の光に反射して、眩い光を放っている。
「これは、予想以上ですね……!」
ゼンは『無尽財布』を取り出すと、周囲の通貨を引き寄せて収納して行く。
ラクダが歩けば歩くほど金が貯まる――この状況に恐ろしく適した道具だ。
それだけではない。
「ハアァッ!」
周囲の砂に埋まった宝石を浮かせて、手元へと集める。
サイコキネシスだ……本当に一人で全て取り尽くす気なのだろうか?
だが、黄金の砂丘は広大。まだまだ通貨や宝石は大量にある。
「フフフ、これは素晴らしいですね……っ!!」
ラクダに乗って移動していると、妙な地形があったので地図を見るゼン。
「ふむ、この辺りは窪みになっているのですね」
そう言うと、ゼンは地図にペンで丸を付ける。
「ここなら敵にも見つかり難いでしょうし、待ち伏せに利用可能かも知れません」
ついでにラクダも置いておける。
後で蟻地獄に襲われなかった縁起のいいラクダとして、高値で売れるだろう。
「……これも猟兵に売れるのでは?」
地図も売れるのではないかと考える。どこまでも金儲けに抜け目がないゼン。
窪みで自分なりの戦いへの仕込みをすると、今度は自分の足で砂漠を歩いて行く。
果たして、どれ程に稼げるかが見ものだ。
大成功
🔵🔵🔵
愛久山・清綱
光り輝く砂漠の盗賊。いいな、まさに御伽噺だ。
だが、光源が金銀財宝というのは少々ぶち壊しだな……
されど今は仕事、仕事。
■行
【WIZ】
地図を片手に現場へ直行。
探索の際は【空中戦】で羽ばたき、砂漠を無視しながら飛行移動。
我ながら便利な身体だな……
して、特に危険な場所は、やはり『光り輝く場所』だろうか?
特に輝いている見つけたらそこに降り立ち、【視力】で周囲に目を
凝らしながら襲撃に適した場所を探す。見つけたら地図にメモだ。
財宝は硬貨だけ集め、帰ったら教会や孤児院に流すとしよう。
それらしき人影を見つけたら、見つかる前に低空飛行しながら
【ダッシュ】、すぐさまその場から離れ襲撃に備える。
※アドリブ歓迎です
「光り輝く砂漠の盗賊。いいな、まさに御伽噺だ」
愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)は驚愕……していなかった。
寧ろ、実に夢のある事だと考えている。
「だが、光源が金銀財宝というのは少々ぶち壊しだな……」
ある意味では浪漫だが、清綱にはあまりお気に召さない様子。
「……まぁ、今は仕事だ、仕事」
商人から買った地図を手に、黄金の砂丘へ向かう清綱だった。
清綱は空を羽ばたいて、砂漠の悪路を無視して進んでいた。
「我ながら便利な身体だな……」
事実、ラクダを使う必要もなく、楽に黄金の砂丘まで辿り着く。
早過ぎて目に砂が入る事はあったが、それ以外は何も起こらなかった。
少し高く飛んで、周囲を見渡す。
「……ふむ、あれは」
一際、輝いている場所。
恐らくは、盗賊に最も襲撃された地点だろう。
そこへ降り立つと、襲撃に適した場所を探して行く。
すぐに良さ気な物陰を見付けると、地図に印を付けた。
「後は……そうだな、少し頂戴するとしようか」
帰ったら教会や孤児院に寄付しようと考えながら、硬貨を集めて行く。
清綱は十分な額の硬貨を取り終えると、襲撃に備えて物陰に潜む。
「さて……何時でも来るが良い、蟻地獄よ」
暫しの間、清綱は敵を待ち続ける。
暫くすると、何かの人影が見えた。
「……奴等だな」
清綱は武器を手にすると、襲撃のタイミングを見計らう。
――戦いは近い。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『堕落者たち』
|
POW : 【悲嘆】の盾と【失望】の剣(人間)
【自分の悲嘆話、或いは失望感を込めた盾】が命中した対象に対し、高威力高命中の【自分と同じ目に合わせようと振るう剣撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 【強欲】なる斧と【執着】する腕(ドワーフ)
【装備している高級な斧】から【価値ある物を狙う為の一撃】を放ち、【怯んだ対象から価値の高い武具を強奪する事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 【情欲】の弓と【嫉妬】の矢(エルフ)
【麻痺毒、または媚毒を塗った矢】による素早い一撃を放つ。また、【服を脱いで、相手に素肌を見せびらかす】等で身軽になれば、更に加速する。
イラスト:楠木なっく
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
黄金の砂丘より、冒険者崩れ……堕落者達が現れる。
「……いるな」
人間の堕落者がそう言うと、エルフ、ドワーフもそれに頷く。
「良し、各個撃破だ。掛かれッ!」
指示と共に彼等は散らばって、砂丘から下りて行く。
蟻地獄は今日も元気だ。
ただし、今回来たのは蟻ではないが……。
ゼン・ランドー
おっと、そちらの斜面は地雷原になっていますよ?
仕込みとして四方にはグレグレくんを埋設済み
敵の勢いが落ちた隙に、金天華廻を発動し花の紙吹雪を天へ巻き上げる
今回は大変儲かりましたのでサービスとして
お金で物が手に入り、物があればお金になる素晴らしさを学んで還って頂きましょう
では、金天華廻―――解除
余燼から変換した無数の造花を苦無へ改造した状態で
25メートル頭上から敵へ降り撒く
私も範囲内ですが自分に当たれば即座に花びらへ変わる安心設計
敵に拾われても問題なし、同様の原理で地雷も無効です
天地から挟み撃ちしながら逃げ足を活かして
弓矢を避け、隙を見せた敵を光刃で始末します
どうですか?これが貨幣制度です
ゼン・ランドー(SE・f05086)は全ての準備を終えて、堕落者を待っていた。
窪んだ地形の上に居たのは、エルフの堕落者だ。
「カモ発見、身包みを剥がしてやるよ……ついでに命もねっ!」
嬉々とした表情で斜面を滑ってくるエルフ。
ゼンはニヤリと笑うと、告げた。
「おっと、そちらの斜面は地雷原になっていますよ?」
エルフがハッとした表情に変わるが、時既に遅し。
超小型高性能爆弾『グレグレくん』を踏んでしまう。
ドガァッ!!
エルフはその勢いで、窪みの下にまで転がって行く。
すぐに起き上がるエルフだが、ゼンの攻撃準備は整っていた。
「今回は大変儲かりましたのでサービスです」
黒剣『余燼』を変化させて作り出した、天に舞う紙吹雪。
驚く事に、全てが紙幣の造花である。
「な、何をする気だ……!」
弓を構えようとするエルフ。
しかし、少し遅い。
「お金で物が手に入り、物があればお金になる素晴らしさを学んで頂きます。では、金天華廻―――解除」
紙幣の造花は苦無へと姿を変え、自身と敵を巻き込む形で振り撒かれる。
「ぐああっ!?」
エルフに当たれば致命傷を与えるが、自分に触れた苦無は造花に戻る。
圧倒的質量、問答無用の制圧力。
弓矢を使う事もできずに、エルフは片膝を突いてしまう。
そこへ光熱の剣『光刃』で斬り掛かるゼン。
「どうですか?これが貨幣制度です」
「……貨幣、制度……?お、恐ろしい、技だ……」
高速の一撃を受けて、ガクッと倒れるエルフ。
この会話に突っ込む者は誰一人として居なかった。
大成功
🔵🔵🔵
神羅・アマミ
さて、予てより練り上げていた囮計画をついに実践する時が来たようじゃの。
しこたまこさえた飛び道具をこれ見よがしに食料や水の運搬に偽装しつつ、彼奴らのテリトリーに迷い込んでしまった哀れな子羊の体で踏み込む。
四方を敵に囲まれたならば、基本は爆発物を投擲する→コード『結髪』によるブラスト照射で着火、のサイクルじゃ。
その狙いは物理で直接打撃を与えるというより、むしろ敵の分断と撹乱にある。
名の知れた盗賊団とあっては連携を用心し崩すは必須条項と言えよう。
幸いここは砂漠、立ち上る砂埃もまた目眩ましにはうってつけ。
立ち回りで首尾よくヘイトを集め、妾の首へ血眼になるほど周囲への警戒は薄れ、他の猟兵の助けとなろう。
黄金の砂丘を渡る荷台が一つ。
ラクダに乗るのは神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)、和傘を開いて移動している。
行商を装いつつ、蟻地獄がやって来るのを待ち続けているのだ。
「はよう来んか……いい加減に暑い……」
太陽の熱さもそうだが、周囲に散らばる硬貨や宝石が反射して、辺りを照らし付けている。
和傘をしても尚、ヤバい程に暑い。
暫く歩いているとようやく堕落者が顔を見せる。人間の堕落者だ。
しかも運が悪い事に、二人。これはかなり厄介だろう。
「ようやく来たか……鬱憤を晴らしてくれるわ……!」
それに気にした様子もなく、タイミングを計って、堕落者が近付くのを待つ。
「まだ此処を通る馬鹿が居たんだな」
一人の堕落者が剣を抜くと、それに続く形でもう一人も剣を抜く。
「さっさと終わらせるぞ……ん?」
ラクダを止まらせると、荷台に移動するアマミ。その様子を観察している堕落者。
「何やってんだあいつ……」
和傘を掲げると、円筒状の装置が五分割され、アマミの両手足首と髪にはまって籠手と鉄靴を展開。
オーバークロックさせた反重力装置へと早変わりした。
「「は?」」
同時に声を上げる堕落者。
荷台の爆薬を手にすると、堕落者に告げる。
「ノコノコと現れおったな邪なる賊共め!降り注ぐ太陽の光よりも熱い炎で焦がしてくれよう!妾が水先案内人となりて、直々に躯の海へと渡してやろうぞ!」
手に持った爆薬を次々と堕落者の元へぶん投げると同時に、反重力装置からフォトンブラストを発射。
「死ねーッッ!!」
キィィン!ドゴォ!ダァン!バァン!ボンッ!
それは途轍もなく煩い音を発生させ、堕落者達を飲み込む。
「「うおおおぉぉぉ!!?」」
全力で回避に掛かる堕落者達。
一人はダメージを受けつつも逃げ切ったが、もう一人は見るも無残な姿に……。
「ひえっ……」
小さく悲鳴を上げる堕落者。堕落していても怖い物は怖いのだ。
「誰か来いッ!!誰かーッ!!」
その場から逃げながら、助けを呼びに行く堕落者。
アマミはそれを見ると、自身にヘイトを集める事ができると考えて、敢えて放置。
「うむ、盾キャラらしく注目を集めねばな」
これで自身は狙われ易くなるが、周囲の猟兵への警戒は薄れる。
アマミは盾キャラとしての目的を達成し、次なる戦いに備えるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
尾崎・ナオ
アドリブOK
敵は!単独って!言った!じゃんんん
おかしいな、人間とドワーフとエルフが見えるぞ? ああ、一緒にいるけどバラバラに来るのね?おっけおっけ、じゃあ頼むからナオちゃんには遠距離持ってない奴が来てくれ来てくれ…、おし、エルフそっち行ったな!残りをやるぜ、遠距離からな!
剣士(POW)かドワーフ(SPD)が残っていると見た。1ターンや2ターンでは来られないくらいの距離から攻撃しよう。
UC【拳銃早打ち】で狙うは胴、心臓。でも近づかれた場合は武器を持つ【腕】や【肩】を技能【クイックドロウ128】乗せて撃ちぬくよ。その攻撃は、武器が当たらなきゃ発動しない!はず!高速の早打ち連射で腕もぎとってやるわ!
(「敵は!単独って!言った!じゃんんん!」)
尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)は廃墟に身を隠しながら、丘の上の堕落者達を見ていた。
結構焦っている様子だ。
(「おかしいな、人間とドワーフとエルフが見えるぞ?」)
そう思っていると、人間が指示を出してドワーフとエルフは別の場所へ移動する。
「……あ、ああ、一緒にいるけどバラバラに来るのね?おっけおっけ」
遠距離攻撃が可能なエルフが居なくなった事に安心して、小声で声を出す。
そう思ったらドワーフが引き返して来て、人間とドワーフが此方に向かって来る。
「なんでだよっ!!」
静かな声ではあるがマジギレするナオ。運が悪かったのだ。
「落ち着け、落ち着け……エルフじゃないから行ける行ける」
堕落者は両方共に近接武器。
身を隠し易い廃墟。加えてナオの実力ならば、勝機は十分にある。
丁度良さそうな位置に付いて、堕落者達を待つ。
「……ここを探す必要はあるのか?」
「さあな。まあ、お頭の命令なら仕方ねぇだろう」
武器を構えて会話をする、人間とドワーフの堕落者。
タタンッ!
甲高い音。
「何の音だ……ん?おい……」
ドワーフが人間の方を向くと、静かに倒れる。
ナオの早撃ちが堕落者の頭と心臓を貫き、一瞬で絶命させたのだ。
「チィッ!」
すぐにドワーフが斧を構えて、突っ込んで来る。
ナオは後ろに下がりながら銃弾を撃つが、それは鎧に阻まれた。
「クッ、何だその武器は……!」
しかし、ドワーフの動きを少しだけ鈍らせる。
「退かないとマズい!」
ナオは後ろを向いて逃亡しようと、一気に駆け抜ける。
ドワーフから距離を取ろうと、廃墟の道を曲がった。
「逃がすかッ!」
逃さまいと、それに続くドワーフ。
「残念でした!」
ナオは角を曲がったすぐそこに立っていた。
ドワーフの腕に銃を突き付けて、零距離から銃弾を連射。
「ウ、ガアアアアッッ!!?」
至近距離からならば鎧だろうと銃弾は通る。
その痛みに耐えきれず、斧を落としてしまうドワーフ。
「ハァ……危なかったけど、ナオちゃんの勝ちだなっ!」
兜の隙間に銃を突き付けると、引き金を引いて、ドワーフを即死させた。
ナオはすぐに銃のリロードを済ませると、次の戦場に向けて走り出す。
大成功
🔵🔵🔵
愛久山・清綱
光り輝く武器と具足、そして片手には財宝。
冒険者崩れにしては、随分と豪華な装備をしているな。
大方、奪ったものだろうが……
■闘
近場にいるのは……ドワーフの堕落者だな。
よし、先ほど隠れた物陰から奇襲を仕掛けるとしよう。
といっても、いきなり襲撃するのではない……
先ずは物陰から【剣域】を開放。凄まじい剣気で【恐怖を与え】、
敵の心身を弱らせながらコソコソと接近する。
敵が腰を抜かしたことを確認出来たら【空中戦】で低空飛行しながら
【ダッシュ】、【怪力】を込めた【鎧無視攻撃】の太刀で、防具ごと
一刀両断だ。
一瞬で決めることを心掛けるが、万一倒しそびれて反撃されたら
【野生の勘】で動きを【見切り】、【カウンター】だ。
物陰から様子を窺うのは、愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)。
近くを探索しているドワーフの堕落者三人に目を向けて、状況を探っていた。
三人はチームなのだろう。仲良さげに会話をしている。
「光り輝く武器と具足、そして片手には財宝……冒険者崩れにしては、随分と豪華な装備をしているな」
特に武器に関しては、魔法によって強化が施されている物だろう。
言うまでもなく、奪った物だろうが。
「さて……始めるか」
そう言うと清綱は、凄まじい剣気を発した。
「な、何だ……?」
一人のドワーフが違和感を感じる。
すぐに他のドワーフもそれに気付き、身体を震えさせた。
頭を抑えたり、吐き気を催す者も現れる。
「い、一体何が……」
清綱の心身を凍らせる凄まじい剣気によって、ドワーフ達の精神を蝕んでいく。
物陰から物陰へ、更に距離を縮めて剣気の密度を上げる。
最早、常人ならショック死してもおかしくはないレベルだ。
一人のドワーフが片膝を着く。
「おい!しっかりし……」
振り向いたドワーフが見た物……。
それは、低空飛行で向かって来る清綱だ。
「うおッ!?」
斧を構えようとするドワーフ。
それよりも速く、『今刀』がドワーフの鎧を突き通して絶命させた。
直後に二人目のドワーフがすぐに斧で斬り掛かって来る。
「温いッ!」
恐怖し、動きが鈍っているドワーフの一撃を容易く回避。
すぐにカウンターによって、鎧ごと身体を斬り裂かれる。
「あ、あああっ」
三人目……。
斧も握らず、腰を抜かして逃げようとするドワーフ。
「何処へ行こうというのだ?」
当然だが、逃がすという選択肢はない。
「ま、待ってく……」
何かを言い掛けるが、清綱は一太刀で首を斬り落としてしまった。
「邪悪なる輩の命乞いなど、聞く耳を持たぬ」
ドワーフの亡骸を見下ろしながら、今刀を鞘に収める。
踵を返すと、また別の場所へ向かう清綱だった。
大成功
🔵🔵🔵
ナミル・タグイール
金ピカ砂漠にゃ!ここが天国にゃ!?
なにか作戦言われた気がしたけど忘れたにゃ!ナミルも金ピカもらうにゃー!(金ピカに飛び込む猫)
ジャラジャラきらきらにゃー幸せすぎるにゃ!
うきうきで装飾があれば身につけて、金ピカ通貨はミミックに詰め込むにゃ。もうナミルのデスにゃ!
ナミルの幸せたいむを邪魔するやつは誰でも許さないにゃ!
お前には一個もあげないにゃ!帰れにゃ!どっか行けにゃ!
まだ邪魔するようならもう怒ったにゃ!
ucでパワーアップして飛び蹴りでひっとあんどあうぇいデスにゃ。
なにか言われても知らんにゃー!早く倒して金ピカ漁りたいにゃ!
隙ができたらのしかかって首をザクーにゃ。また金ピカタイムにゃー!
何でも歓迎
「金ピカ砂漠にゃ!ここが天国にゃ!?」
ナミル・タグイール(呪飾獣・f00003)は目の前の宝に夢中だった。
ここはまだ誰も手を付けておらず、且つ大量に金銀財宝が落ちている地点。
先ほど説明した作戦は綺麗サッパリ頭から消えて、金ピカ砂漠に飛び込んで行く。
「ジャラジャラきらきらにゃー幸せすぎるにゃ!」
取るのはあくまで金ピカ。宝石や銀貨銅貨は全くの無視。
ゴールデンミミックに金貨や金の延べ棒を突っ込んで、良い装飾があれば自分で身に着けようと、眼をキラキラさせながら探し続けていく。
そこへ現れたのはエルフだ。
「凄い、まだあんなカモが居るのね……」
黄金の砂丘の噂が出回り過ぎて、最近は人が滅法来ない。
あそこまで無防備に財宝を探している者は、逆に珍しいのだ。
「ま、いいか。さっさと仕留めよう」
弓を構えて発射。実に慣れた動きだ。
弓矢はナミルに当たる……事はなく、ゴールデンミミックがそれを防いだ。
「何っ!?」
それに気付くナミル。
「……ナミルの幸せたいむを邪魔するやつは誰でも許さないにゃ!どっか行けにゃ!」
凄い勢いでキレるナミル。
しかし、すぐに金ピカ探しに戻る。
「舐めているのか……?」
またもや放たれる弓矢。
だが、流石に二度目は通用しない。
ゴールデンミミックをまたもや盾にして逃れる。便利だ。
「もう怒ったにゃ!泣いて喚いても絶対に許さないからにゃっ!!」
最高潮のテンションのまま、黄金の装飾で覆われるナミル。
自身の呪いに比例して、途轍もないパワーを得る。
そして、全速力でエルフの元へと向かった。
「チッ……!」
弓矢を連射するエルフだが、黄金のナミルには全く通用しない。
「ナミルキーック!!」
凄い飛び蹴り。
「何だと……ぐあっ!」
エルフを蹴りながら伸し掛かる。
「ぐっどらっくデスにゃ!」
そのまま容赦なく、大きな斧で首をザクー。
敢え無くエルフは死んでしまった。
エルフが持っていた金製の弓矢も奪い取り、大量の金ピカを手に入れたナミル。
しかし、まだまだ足りない。金ピカへの欲求は収まる事を知らない。
次の金ピカを探しに、ナミルは黄金の砂丘を歩いて行く。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『砂山の大将『ハロルド・キング』』
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POW : 砂賊流捕縛術
【ドラゴンオーラ】が命中した対象を爆破し、更に互いを【オーラの鎖】で繋ぐ。
SPD : 砂賊流ボード殺法
【10秒間の集中】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【矢】で攻撃する。
WIZ : 俺様が王だ!
【古代の戦士】の霊を召喚する。これは【槍】や【炎】で攻撃する能力を持つ。
イラスト:ヒノクカ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ダグニカ・マイルセン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「なんてこった!やられちまったのか皆……!」
ハロルド・キングが現れた頃には、全ての堕落者が倒された後だった。
「クソッ……こんな事があってたまるかよ……!皆、皆……!」
深い悲しみに包まれるハロルド。
ただし、仲間を思っての事ではない。
「使えねぇわぁ……あー、面倒くせぇ。何やってんだ、あの役立たず共」
苛立ちを隠せない様子で、死んだ味方を貶すハロルド。
「チッ、兵隊は後で補充するとして……問題はあいつらだな」
砂漠一帯に潜む猟兵達の事だろう。
ハロルドは武器を手にして、ボードを駆る。
盗賊王の出陣だ。
「俺様のボード捌き……見せ付けてやるぜぇッ!!」
尾崎・ナオ
アドリブ可
魔法のボード、ナオちゃんにはただの板にしか見えんが…後方部にエンジンか何か付いてる?状況を観察して思うのは、近寄りたくないなって事。はは、いつもか!
UC【ナイフいっぱい☆】でナイフ攻撃。出来るだけ前衛と組みたいが…前衛さん居ます~?可愛い女の子の肉壁になりません~?遠距離から【毒使い32】で猛毒塗ったナイフを狙うよ。本人と、そうだな、エンジン部分を狙ってみるのも面白いかもしれん。
敵POW行動は放置、念動力は使える!敵SPDは10秒与えなきゃいいんだろ~?猛毒塗ったナイフで目ん玉狙ってやるわ。敵WIZが個体数も判らないし、槍や炎って何じゃい。前衛か後衛か物理か魔法職かハッキリしろ~。
ハロルド・キングは魔法のボードを滑らせて、まずは尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)の元へと向かって来る。
「魔法のボード、ナオちゃんにはただの板にしか見えんが……ん?」
少し違和感を感じたので、よーく目を凝らしてみる。
「後方部にエンジンか何か付いてる?」
それっぽい何かが付いてた。凄い勢いで炎を吹き出している。
「近寄りたくないなっ!いつもの事だけどっ!」
黒いナイフを大量展開すると、いつもの様に距離を取って行く。
(「出来るだけ前衛と組みたいが……」)
運が良ければ居た可能性はあるが、残念ながら居なかった。残念ながら。
そしてすぐ目の前まで迫って来るハロルド。
「おっしゃあ!まずは一人目だオラァッ!!」
華麗なるボード捌きで、ナオへと突っ込んでくるハロルド。
「こっちに来んなっ!」
すぐに猛毒を塗ったナイフを投射。
ハロルドは上手い具合にそれを避けて、空を飛ぶ。
「危ねぇな!喰らいやがれッ!!」
集中して弓を構える。
一、二、三、四……。
「いや!待たないからなっ!?」
ナオはすぐにナイフの軌道を変えて、ハロルドを追撃。
数本のナイフが当たって、集中が途切れてしまう。
「テメェ!卑怯だぞこの野郎!!ちゃんと射つまで待てよッ!!」
盗賊王が何を言っているのか……自分勝手なのはそれっぽいが。
一旦距離を取ろうとハロルドが背中を向ける。
(「っと、エンジンが見えたな。ちょっと狙ってみるか」)
エンジンらしき部分に黒いナイフを突き付けると、バキィっと物凄い音がした。
「げっ、折れたッ!?」
念力から感じるナイフの折れた感覚。だが本物ではなく、これは複製だ。
複製で良かった……この日で最も、嫌な汗が出た瞬間だった。
「何だああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!????」
ぶっ壊れたエンジン、訳の分からない方向へ吹っ飛んだハロルド。
「うおっ、凄い飛んだ……」
ナオは波打つ心臓を抑えながら、吹っ飛ぶハロルドを見ていた。
ボードをぶっ壊したので、これはもう完勝と言っても良いだろう。
大成功
🔵🔵🔵
愛久山・清綱
御伽噺に現れる盗賊の王なら「よくも我が部下を殺してくれたな!」と
怒り狂うのがお約束なのだが……捨て駒扱いか。
此奴といい、この砂漠といい、やはり御伽噺は御伽噺に過ぎないのだなぁ。
■闘
ぶちこわし盗賊には、御退場願おう。
相手の遠距離攻撃を【野生の勘】で予測しながら【見切り】、
【空中戦】で低空飛行しながら相手に接近するぞ。
当たりそうになったら【武器受け】だ。
距離40mまで近づいたら【剣域】を開放、【恐怖を与え】つつ更に接近。
間合いを詰めたら【怪力】を込めて大なぎなたを振るい、遠く彼方まで
吹き飛ばしてやろう。
青少年の夢を壊した罪を知るがいい。
(↑愛久山・清綱14歳)
※ソロ希望、常時しらけ気味に戦います
(「御伽噺に現れる盗賊の王なら『よくも我が部下を殺してくれたな!』と怒り狂うのがお約束なのだが……捨て駒扱いか」)
愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)は実に残念そうだった。
望んでいた展開とは全く違い、御伽噺と現実の違いに辟易していた。
愛久山・清綱十四歳……青少年真っ只中の彼は、酷く白けていた。
「うおおおおぉぉぉぉ!!!!」
そして、目の前に降ってくるハロルド・キング。
砂漠に上半身が埋まり、脚だけが見えている。
「此奴といい、この砂漠といい、やはり御伽噺は御伽噺に過ぎないのだなぁ」
清綱は何かもう達観していた。
途轍もない怪力から放たれる、大なぎなたの振り被り。
直後にハロルドも砂漠から出て来る。
「ゴホッ、ゴホッ、何が……ぎゃあああッ!?」
思いっ切り肩を斬り裂かれる。
更には凄まじい剣気を放って、ハロルドの動きを阻害する清綱。
「青少年の夢を壊した罪を知るがいい……」
「うおわぁ!?何の話だッッ!!?」
流石に目の前で凄まじい気を発すれば、盗賊王たるハロルドでもビビる。
しかも、相手はガタイがデカい清綱だ。そりゃビビる。
それでも長剣で突きを放つハロルド。
冷静さを欠いた……そもそも普段が冷静なのかどうかは分からないが、清綱は一撃を軽く躱す。
そして、さっきよりも力を込めて大なぎなたを構える。
「では、御退場願おうか。この夢ぶちこわし盗賊め……!」
「だから何のはな……ぺぐッ!?」
渾身の一撃は、ハロルドを野球のボールの様に吹き飛ばした。
あれはホームランだろう。
大成功
🔵🔵🔵
ナミル・タグイール
金ピカいっぱいほくほくにゃー。…また邪魔するやつが来たにゃ?
にゃ!素敵な金ピカ付けてるにゃ!欲しいにゃ!寄越せにゃ!
作戦は突撃にゃ!ザックリして奪う!簡単にゃ!
砂で動きにくいけど…金欲パワーにゃゴリオシにゃー!
UCでパワーアップしてひたすら追いかけ回してやるにゃ!
すばしっこいにゃ!うざったいデスにゃー!
相手が鎖で繋げてくるならむしろ好都合デスにゃ!縛られる前に引っ張ってやるにゃ!パワーなら自信あるにゃ!
お前がこっち来いにゃー!
近づけたらザックリして身包み剥いじゃうにゃ。悪い奴っぽいしきっとセーフにゃ?
・金ピカくれるなら危害は加えない優しい猫
・でもムカっとしたら危害加える
何でも歓迎
「金ピカいっぱいほくほくにゃー」
幸せそうに金ピカを集めるのは、ナミル・タグイール(呪飾獣・f00003)。
慣れた手で次々と金貨を集めて行くが、そこへ空から何かが降って来る。
「ぎへぇっ!」
ハロルド・キングだ。変な声を上げて、砂に這いつくばった。
「……また邪魔するやつが来たにゃ?」
嫌そうな顔でハロルドを見るナミル。
しかし、一瞬にしてその顔は喜びに変わって行く。
視線の先は、ハロルドの身に付けているアクセサリー。
「にゃ!素敵な金ピカ付けてるにゃ!欲しいにゃ!寄越せにゃ!」
ハロルドに突っ込むナミル。
「また変なのが来たぁ!!こっちに来るんじゃねえッ!」
すぐに逃げるハロルド。
そうして、そう長くはない逃亡劇が始まる。
「うおおおおおぉぉぉッッ!!!」
全力だ。ハロルドは全速力でナミルから逃げている。
黄金への渇望……それはナミルの肉体を巨大化させ、ヤバい程のパワーを得る。
ボードを失ったハロルドでは、太刀打ちは不可能とも言えよう。
「すばしっこいにゃ!うざったいデスにゃー!」
砂に脚を取られるのもあるが、ハロルドはかなり速い。
普段から砂漠で活動をしている為、砂に慣れているのだろう。
「金欲パワーにゃゴリオシにゃー!」
絶対に欲しい、絶対に奪う、絶対に逃さない。
その思いはナミルを更に巨大化させて行く。
「ヤベェってあれはッ!これでも喰らいやがれッ!!」
砂賊流捕縛術。オーラによる爆発によってダメージを与えるハロルドの大技。
「痛いにゃ!」
しかし巨大化したナミルには、顔を叩かれた程度にしか通用しない。
その上、二人は鎖が繋がれてしまう。なぜ使ったのだ。
「好都合デスにゃ!」
「ぎゃあああぁぁ!!?」
ナミルは鎖で繋がれた手を引くと、ハロルドが簡単にこっちに吹っ飛んで来る。
「金ピカ寄越せにゃああっ!!!」
鎖を繋がれていない手を振り被り、ハロルドへ叩き付けようとするナミル。
「待てっ!くれてやるから待てっ!」
速攻でアクセサリーを献上するハロルド。
「にゃにゃ!」
素直にくれたから許してやろうと考えるナミル。
「金ピカにゃ!……にゃ?」
だが、そのアクセサリーを指で摘むと違和感を感じた。
金メッキだこれ。
「だーまーしーたーにゃあああああッッ!!!」
「そ、そっちが勝手にぃあああああッッ!!!」
鎖をぶん回して、そのままハロルドを遥か遠方へとぶっ飛ばした。
あれはハンマー投げ世界記録だろう。
大成功
🔵🔵🔵
ゼン・ランドー
陸サーフボード…商品化できれば売れそうですね。
私は正直盗賊の安い首には興味もないのですが
『皆様』是非ともと仰っていましてね。
ええ、商人の誼とでも言いましょうか
駄賃は既に十分なものを頂きましたのでサービスさせて頂きました。
―――皆様。実にやる気に溢れております。
蟻地獄に呑まれた全ての犠牲者を冥銭魂縛術にて蘇生。
怨みと物量でハロルドを圧殺します。
その後、蟻地獄に消えたはずの人間が一度だけ家族に生前の姿を見せたという
噂話があったとか無かったとか…
神羅・アマミ
なるほど、満を持して登場した盗賊王とはとりわけ残念な性格のイケメンらしいの…
実際実力も大したことなく、追い詰められたとあらば何としても逃げ延びるための策を講じてくるじゃろう。
とは言え、奴にできることとは最早古代の霊を囮に謎ボードでトンズラを図る以外にないのではないか?
余程の奇策に打って出てきたらむしろ天晴と拍手してやるわい。
狙うはキングの首のみ!
コード『箱馬』による連続跳躍にて一足飛びに霊の攻撃を交わし、上空からキングを補足しつつ強襲をかけたい。
鎖で繋ごうものなら逆効果じゃし、10秒間も集中する猶予なぞ与えるはずもなし。
…なんでこんなに詰んどるスキル持ちなんじゃ!?
神妙にお縄を頂戴せい!
「陸サーフボード…商品化できれば売れそうですね」
何処までも金の事を考え続けるのは、ゼン・ランドー(SE・f05086)。
まあ、ついさっきエンジンがバラバラになって壊れてしまったが。
「もう謎ボードで逃げられんし、どうする気なのじゃろう」
神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)は、空から飛んで来たハロルド・キングを見ながら考えていた。
ここからどんな奇策で逃げ延びようとするのか……。
実の所、少し期待もしている様子だ。
「こ、今度は二人か……来い、俺様の従僕よ!」
ぼろぼろで砂だらけのハロルドの後ろから現れる、二人の古代の戦士。
「ククク、これで数的には俺様の勝ちだ……!」
アマミはそんなハロルドを見て、少し悲しくなった。
「盗賊王とはとりわけ残念な性格のイケメンらしいの……」
この状況でも勝てると信じているハロルドを、哀れに思っている。
窮地に陥った事が今までなかったのだろう、自身が最強だという事を微塵も疑っていない。
要するに、逃げる気が全く感じられない。
「私は正直盗賊の安い首には興味もないのですが」
「安い!?俺様の首が幾らか知ってんのか!?」
実際の懸賞金はそこそこ。
ただし黄金の砂丘と比べれば、それこそ雲泥の差だが。
「まあ、それは置いといて……『皆様』是非ともと仰っていましてね。」
「皆様ぁ?」
訝しげな目でゼンを見るハロルド。
「ええ、商人の誼とでも言いましょうか―――皆様。実にやる気に溢れております」
突如、周囲に現れる亡者達。
ハロルドや堕落者に殺られた者達だろう。
これには少しぎょっとしたアマミだが、すぐに今がチャンスだと考えて、空を跳んで攻撃の構えに移る。
「こ、コラコラ待てやテメェッ!たった三人相手にその数は卑怯だと思わねえのかッッ!!少しは人数差を考えろッッ!!!」
これが堕落者達を使って街を襲おうとしていた男の台詞である。
「特に思いませんので、圧殺されて下さい」
笑顔のまま、亡者達を怨みのまま暴れさせる事に決めたゼン。
ハロルドは古代の戦士達にそれを守らせようとする。
古代の戦士達も頑張っているが、数が多過ぎる。決壊も時間の問題だ。
「なんてこった……いや、最強の俺様がこんな所で終わる訳が……ハッ!?」
大盗賊の勘だろうか、ハロルドは上からの気配を感じ取り、空を見上げる。
後は下に降りながらハロルドを蹴るだけの状態となったアマミ。
「今頃気付いたか不届き者め……だが遅い遅い遅過ぎる!!お主に出来る事は冥府に落ちる事だけじゃあ!!神妙にお縄を頂戴せい!!!」
「さ、させるかぁッッ!!!」
弓を構えるハロルド。
一、二、三……。
「悪あがきは止めて、さっさと死ねーッッ!!」
どう考えても間に合わない。そりゃそうだ。
捨て身の剛脚がハロルドを穿ち、その一撃で亡者達の元へ吹き飛ばされる。
「ぐふぅッ!!!」
これを受けてもまだ生き残っていたが、続く亡者達の攻撃ですぐに静かになった。
人の怨みとは、やはり恐ろしい。
●その後
盗賊王は倒され、砂漠地帯に一時の平穏が訪れた。
ちなみに金銀財宝は猟兵が殆ど取ってしまったので、後から来た者達は僅かにしか得られなかった様だ。
何はともあれ、平和になったのは良い事だ。
余談だが、亡者達が生前の姿で、僅か一日だが家族や友人と再開したとか何とか。
大成功
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