サムライエンパイア剣豪勝負!
●剣豪の城出現!
サムライエンパイアの某藩某所――。
その日、高らかに法螺貝の音が鳴り響くと、突如陣幕が張り巡らされ、城が出現した。
天には妖星が輝き、地は不吉に鳴動した。
「やあやあ、遠からん者は音にも聞け! 近くばよって目にも見よ!」
城からは、戦場の名乗りが大音声で響き上がった。
そして以下の口上が伝えられる。
「我々はぁ! 第六天魔王織田信長様の先触れ、“剣豪衆”である! 所詮、この時代におるのは、戦を忘れた腰抜け武士どもばかりであろう。我らはいずれ劣らぬ使い手を揃えた。もし、これを聞いて恐れぬならば、かかってくるがいい。城門は常に開いておる。どれほどのものか、我らが試してやろう。当方、何人でかかってこようが一向に構わぬ!!」
そのとおり、この妖しの城の城門は不気味に音を立てて開け放たれた。
第六天魔王復の兆しと“剣豪衆”なる輩の挑戦、この報せはサムライエンパイアを駆け巡った。
もし、これを座視すれば幕府は信長軍の先触れ衆を恐れたと侮られ、その統治体制も揺らぐであろう。しかし、見事退けることができれば、敵に現世の武士は手強いと侵略を思いとどまらせることができるかもしれぬ。
各大名に、当代きっての剣客、剣豪、腕に覚えある者たちを選出するよう下知が下った。
●来たれ、剣豪猟兵たちよ!
そしてグリモアベース。
堂崎・獣明(整備係・f15021)は、サムライエンパイアでのオブリビオン出現の予兆を捉え、猟兵たちに告げる。
「このとおり、信長軍の先触れ“剣豪衆”を名乗る連中が、城ごと現れやがった。なかで、オブリオンの剣豪たちが待ち受けているようだ」
つまりは、幕府の選出した剣客剣豪として、城の中の剣豪オブリビオンと勝負することになる。
もちろん、なんでもあり(バーリ・トゥード)が戦場の習いであり、戦いの手段は限られてはいない。
剣豪を名乗る者が銃やビームを撃ち、忍法や魔法を駆使し、宇宙船や龍に乗って戦ってはならないという縛りは何もない。いくさ人とは勝つためには何でも武器として使いこなすものなのだ。もちろん、そのうえで刀や剣を使うのも自由である。
「ともかく、あんたたちは幕府側が募った剣豪ってことで乗り込むことになる。向こうの先鋒は、“首刈りの”悪来という剣豪らしい」
獣明は、説明した。
勝ち上がって剣豪衆をすべて倒せば、城は消散するであろうということだ。
「さあ、我こそはってヤツは城に向かってくれ」
丹藤武敏
皆様よろしくお願いします、丹藤武敏です。
初めましての方は初めまして。そうでない方はまたよろしくお願いします。
現在『ゲーマーズ・フィールド』誌で「第六猟兵シナリオマスター体験記」という記事を連載中です。
知っている方もおいでかもしれませんが、当方は時代小説が結構好きだったりします。忍者ものや剣豪もの風なリプレイにも挑戦してみたいと、オープニングを作成してみました。
出てくるオブリビオンは、剣豪や剣客っぽいのをチョイスしています。
真っ向勝負する我こそは剣豪という猟兵も、そうでない猟兵も大歓迎です。
それでは、どーんといらっしゃってください。
第1章 ボス戦
『『首刈り』の悪来』
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POW : 首刈りへ執着
自身の【首を攻撃したいと言う執着】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : 首刈りの鬼
技能名「【首を狙った攻撃】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : 血のこびりついた妖刀
自身に【妖刀の怨念】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
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神羅・アマミ
ふふふ、第六天魔王の復活!
再び渦巻こうとしている戦乱!
一族復興のビジネスチャンス、乗るしかないこのビッグウェーブに!
…しかし此度のあやつ、首刈りが好きすぎやせんか!?
ヘッドハンティングってやつかのー。
それだけに御しやすいことこの上なし!
コード『操演』により蜘蛛型ドローンのオクタビアスくんを召喚、バックパックとして背負うことで戦闘モードに移行じゃ!
ドローンはオートで特に首を全力防御することへ注力し、妾自身も敢えて首を差し出すかのように隙を見せのらりくらりと立ち回る。
彼奴の異常な執着と妾の捌き動作が合致すれば、そこに強力な一撃を加える好機は自ずと訪れよう!
我が野望の礎となる名誉の死をくれてやる!
ガルディエ・ワールレイド
堂々と名乗る相手には、騎士としてそれなりの対応をしなきゃいけねぇだろ。
我こそは黒竜の騎士ガルディエ・ワールレイド!
流儀は違えど、剣にて相手を仕る!
いざ尋常に勝負!
◆戦闘
武装は長剣一つ。
《怪力》を活かした剛剣で勝負。
《武器受け》で守り、剣がぶつかる状況では、弾いて敵の態勢を崩す。
《2回攻撃》を活かしての連撃を基本とし、《串刺し》狙いに刺突、《なぎ払い》を混ぜる。
【首刈りへ執着】対策
敵が自分の首を狙うことを踏まえた上で《殺気》を読んで《見切り》【戦場の剛刃】による《武器受け》で敵の武器切断を行う。
更に即座に刃を返して《2回攻撃》で追撃。この時、敵が切られた武器を短刀のようにして反撃する可能性は考慮
鞍馬・景正
今回のオブリビオンめは随分不敵ですな。
されど公儀の威信を傷付けようとする目論見は見逃し難い。
――何より当代の武士を腰抜け扱いされては、黙ってもいられませぬ。
◆戦闘
「旗本、書院番の鞍馬景正。流派は鞍影心流」
そうとだけ名乗って抜刀し、構えを。
但し書院番には元が付きますが。
【打草驚蛇】で敵へと挑み、相手の刀勢や間合、呼吸の癖などの【見切り】に努めましょう。
あちらの剣跡が首狙いの其れと悟れば、わざと首筋に隙を晒すことで一刀を誘導。
太刀筋を限定し、それを退いて躱しつつ、此方は迫る敵の拳を後の先の【早業】で裁断させて頂く。
思惑通りに運べば、後は首を刎ねる【2回攻撃】にて、勝負を決すると致しましょう。
御剣・刀也
ふーん。腕に自信のある奴は来いと
面白い。お前らがどの程度の物か、確かめてやる
大口たたいたんだからあっさりやられてくれるなよ
首狩りへの執着でわざと不利な行動をとったら、その隙を逃さず斬り捨てる
首狩りの鬼で首を狙う攻撃の技能を引き上げたら、狙ってくる場所は分かっているので、第六感と見切りを使用して避けるか受け流すかしてカウンターの一撃を打ち込んで斬り捨てる
怨念を纏って高速移動と衝撃波による攻撃が出来るようになったら挑発しつつ、距離を詰めて、間合いから逃がさないようにする
「戦場では俺は死人。死人は死を恐れない。まさか、そっちから勝負挑んどいて危なくなったから逃げるなんて腰抜けな真似はしないよな?」
音羽・浄雲
※アドリブ、連携歓迎です。
「織田の先触れとあるならば、織田誅戮の先駆けになっていただきましょう」
着流しに着替えた浄雲が腰に差した謀り長慶を抜き、正眼に構える。
「小太刀術、永らく使っておりませんが過去の残滓を斬るならばこれにて充分」
構えたまま動かず挑発する。太刀と小太刀、間合いの差は歴然故に煽るだけで動けないと見せる必要があった。
浄雲の真の狙いは相手が自分に刃を向けた所へ放つ騙し討ち。脇差も着流しも全ては偽りの姿に過ぎない。
「首を狙うのは己等の専売特許とでも思いましたか?織田、恐るるに足らず」
攻撃を飾り紐を用いて武器受けでいなし、秘かに放っておいた欺き光秀にてその首を狙い撃つ。
清川・シャル
へーい、我こそはー!
シャルでーす!出身はサムライエンパイアの田舎町。
織田信長の〜…へぇ…お強いんですね?
わくわくします!
シャルとお手合わせ願えます?
得物はこれ、なんですけど。
金棒のそーちゃんをにこにこ見せますね
櫻鬼でダッシュをかけて接近
そーちゃん(鎧砕き、なぎ払い、範囲攻撃、衝撃波)で攻撃です
ヒットしたらチェーンソーモードにしてもう一度殴り、そのままそーちゃんを投げつけてバックステップで距離を取りましょう
相手の隙を作って修羅櫻を抜刀してUC
たまに櫻鬼の刃で蹴りますね
敵攻撃には見切り、カウンターで対応
あとは第六感と野生の勘頼りです
連撃出来るよう上手く立ち回れたら!
御劔・姫子
あの陣幕に描いてあるんは…織田木瓜っ!? ほんまに信長が蘇る兆しなんやろか…?
お爺様が若い頃に討たれたって聞いてたんやけど…信長が『おぶりびおん』やったら、いつ蘇っても不思議やあらへんのかも…
…今は目の前のことに集中せなあかん。
ここにいる"剣豪衆"を倒さな、先には進まれへんっ!
「御劔家、第三十二代当主…御劔姫子、参りますえっ!」
首狙いなのが痛いほど分かる…それやったら、相手の拘りを逆手に取ったるっ!
首への攻撃をあえて【おびき寄せ】てから、太刀筋を【第六感】で【見切り】、【武器受け】で凌いで鍔迫り合いに持ち込むっ!
密着したら力負けする前に【捨て身の一撃】で、【奇手・虚空徹】やっ!
※アドリブ等歓迎
月山・カムイ
狙いが明確な相手というのはやりやすいですね
お前が首を刈るというのなら、逆にお前の首を刈って見せてやろう
さぁ、始めましょうか
こちらの武器である絶影は小太刀
間合いという意味で振りである事は確かですが……ものは考え様
懐まで飛び込めば、逆に刃を振るう事は出来ず、こちらに有利な間合いとなる
なに、難しい事ではない
その一撃を見切って飛び込み、捨て身のカウンター攻撃を食らわせればそれでいい
最終的に、コチラが相手の刃を絶ち、首を絶てば良い
レベルを10倍にしようとも、怨念で攻撃して来ようとも、破魔の刃で断ち切ってみせましょう
いきますよ、いざ尋常に、勝負!
四宮・かごめ
……。
(城を見上げる。構えは堅固
首魁の暗殺は到底望めそうもない)
……にんにん
(そう言い残し、城の内部に駆けていく)
(相対して一目見て気付く
その瞳が尋常ならざる光を宿している事に)
その執着、利用させて貰うとするでござる。
(おもむろに忍び襟巻を解くとその下には、
ポニテを結い上げ露わになった白い項
目の前の彼には切り離すべき軟骨すら透けて見えるかも知れない)
【逃げ足】【ダッシュ】で躱しながら印字打ち(【クイックドロウ】【投擲】【早業】)で応戦し、囮とならん
可能な限り首への攻撃を誘発し、味方の攻撃の隙を作り出す
倒れ際に拾った【物を隠す】
斬られる直前に煙玉を叩き付け【目潰し】を狙うなど
戦い方は意地汚い
蒼汁之人・ごにゃーぽさん
ぬあー!開幕でいきなり殺られたけど大丈夫、コミカルフィールドとギャグ補正でカートゥーンアニメのキャラの如くサクッとリポップさ。
ぬあー!……うん、リスキルは基本。なので分裂リポップだ。
ぶらーぼー☆馬鹿め!そいつが本体だ!じゃぁボクが誰かって?ボクは本家ごにゃーぽさんさ。ぬあー!
と、そんな感じでリポップを繰り返し次第に恐怖を与え呪詛を蓄積させるよ。
やれやれよくもこんなにボクを殺したものだ、おかしいと思わなかったのかい?蓄積させた呪詛を元に概念改変を行い負けフラグを押し付けるよ。
さぁ、気絶や発狂や自殺への逃走防ぐ呪詛を込め、悶絶しのたうち回る程の凄まじい宇宙的狂気味の蒼汁属性攻撃を喰らえ☆
さて、剣豪衆が待ち受ける城にやってきたのは、九人の猟兵。
思惑はさまざまにあるが、ともかく彼らは当代きっての剣豪ということになる。
「ふふふ、第六天魔王の復活! 再び渦巻こうとしている戦乱! 一族復興のビジネスチャンス、乗るしかないこのビッグウェーブに!」
まずは、溢れる野心を瞳に湛える神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)である。天下泰平の世といえど、下剋上、グレートリセット、一発逆転を狙う剣豪であった。
「あの陣幕に描いてあるんは…織田木瓜っ!? ほんまに信長が蘇る兆しなんやろか…?」
織田家の家紋を目にし、さまざまな思いが巡るのは御劔・姫子(はんなり剣客乙女・f06748)。
はんなりとして雅さもある乙女だが、彼女もまた先祖伝来の剛刀“巌太刀”を使う剣客である。幼い頃より武術を叩き込まれ、腕に覚えあり。
「我こそは黒竜の騎士ガルディエ・ワールレイド! 流儀は違えど、剣にて相手を仕る!」
城門の前で、名乗りを上げたのは、ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)だ。
漆黒の鎧と長剣を携えた騎士である。まごうことなき剣豪だ。
「今回のオブリビオンめは随分不敵ですな。されど公儀の威信を傷付けようとする目論見は見逃し難い」
武家の嫡男である鞍馬・景正(天雷无妄・f02972)もまた、この挑戦に敢然と立ち向かう剣豪であった。
――何より当代の武士を腰抜け扱いされては、黙ってもいられませぬ。
元来まっすぐな性格であり、剣豪衆なる者どもに愚弄されては黙っていられない。
「織田の先触れとあるならば、織田誅戮の先駆けになっていただきましょう」
音羽・浄雲(怨讐の忍狐・f02651)は、織田軍とは縁がある。天正伊賀の乱によって隠れ里にいた一族郎党をことごとく滅ぼされている。その身に怨嗟を宿した剣豪であった。
この勝負には、着流し姿で挑む。
「ふーん。腕に自信のある奴は来いと。面白い、お前らがどの程度の物か、確かめてやる。大口たたいたんだからあっさりやられてくれるなよ」
これに続いて不敵に言ってのけたのは、御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)であった。戦国の世に生まれた天武古砕流の使い手という、堂々たる剣豪であった。
「へーい、我こそはー! シャルでーす! 出身はサムライエンパイアの田舎町。織田信長の~……へぇ……お強いんですね? わくわくします!」
清川・シャル(ピュアアイビー・f01440)も、堂々と名乗りを上げ、戦いに胸踊らせる剣豪である。
桜色の金棒そーちゃんも、まさに剣豪に相応しい得物といえよう。
「……にんにん」
エルフの忍者、四宮・かごめ(たけのこ忍者・f12455)は城を見上げたのち、「にんにん」の言葉を残して城門に駆け出した。
暗殺を仕掛けようとしたが、堅牢な構えを見て正面から入ったのである。なるほど、剣豪らしい判断であった。
「狙いが明確な相手というのはやりやすいですね。お前が首を刈るというのなら、逆にお前の首を刈って見せてやろう」
城門をくぐると待ち受ける“首刈りの”悪来を値踏みしていうのは、月山・カムイ(絶影・f01363)である。
構える武器は、絶影の銘を持つ小太刀。間合いの不利をあえて利に変える、これぞ剣豪ならばこその発想だ。
この九名の剣豪が、開け放たれた城門を潜る。
待ち受けていたのは剣豪衆の先鋒、“首刈りの悪来”だ。
「当代の腰抜け剣豪どもが、雁首揃えてやってきたか! 待っておったぞ。ひいふうみい……全部で九つとは剛毅よな。この“首刈りの”悪来がうぬらの首を往来に並べてくれる――ん?」
悪来は、もう人に気配を感じ、おもむろに剣を振るった。
ひゅんと飛んだ衝撃波が、謎の十人目の首を落とす。
ころんと、小さい人形のような首が転がった。
なんか、モノクルつけた可愛らしい少女の首である。
「ぬあー!? ボクの首ー!?」
いきなり開幕とともに斬られたが、心配はいらない。ギャグ補正だ。
首を落とされた胴体が、慌ててぱたぱた翅をバタつかせて拾いに来るが、首からは胴体がひょこっと生え、胴体からが首がひょこっと生えた。
「……うん、リスキルは基本。なので分裂リポップだ」
「なんだぁ、てめえは……?」
斬ったはずの悪来も、この展開には正直面食らっている。
「ボクが誰かって? ボクは本家ごにゃーぽさんさ」
モノクルのフェアリーが、ビシッと指差し名乗った。
何を隠そう、彼女こそ十人目の剣豪、蒼汁之人・ごにゃーぽさん(偏在する混沌の媒介・f10447)なのである。
首を斬られても、カートゥーンアニメよろしく死なないのだから、これはもう剣豪と呼んで差し支えないだろう。
「おもしれえ、まとめてかかってきやがれ!」
悪来が叫ぶ。
勢揃いした十人の剣豪を向こうに回し、やる気は十分である。
「旗本、書院番の鞍馬景正。流派は鞍影心流」
「小太刀術、永らく使っておりませんが過去の残滓を斬るならばこれにて充分」
正景が正眼に構え、浄雲は謀り長慶を構えた。
月山・カムイと同じく、小太刀で挑む。
懐に飛び込めば有利、ふたりともそう考えた。
「かっ! 脇差し抜くとか腹でも斬るか! 当代の腰抜けどもは、まともな得物も持てんと見える!」
まずは嘲笑しての挑発であった。
「なら、シャルとお手合わせ願えます? 得物はこれ、なんですけど」
桜色の金棒を見せ、ぎゅいいいいいんと凶悪なトゲトゲが回転する。
さすがは剣豪だけあってエグい武器だ。
一瞬、悪来の笑顔が固まった。
「御劔家、第三十二代当主……御劔姫子、参りますえっ!」
そしてまた、剛刀“巌太刀”を構える。
こちらは、見るからに頑丈な業物である。
舐めた連中から、豪快極まる武器を見せつけられたために一瞬怯んだ悪来であったが、首を落とすという執念を一刀に込めて真横に薙いだ。
狙いは、まずはシャルと姫子の首だ。ついでに、見るからに曲者なごにゃーぽさんも太刀筋に巻き込む。やはり斬られた。
首を狙うことを見切っていたガルディエが、その長剣でガッチリと受け止めた。
だが、ごにゃーぽさんは斬られた。しかし、「ぬあー!」とすぐに分裂リポップするので安心していい。
「狙いがわかりやすいんだよ!」
「はっ、言いやがれ!」
「首狙いなのはわかっとるんや」
ガルディエと悪来、姫子の三人が鍔迫り合いとなるが、力は互角である。
いや、互角に見えたが悪来のほうが押し返す。
「この“剣豪衆”を倒さな、先には進まれへんっ!」
姫子は、接近戦に持ち込んだら【奇手・虚空徹(キシュ・コクウトオシ)】を使うことを決めていた。
隠し持っていた短刀で、悪来の腹を切り裂いた。
バッと距離を取ると、悪来は血だるまになりなら目を爛々と光らせる。
「てめえ、よくも!」
怒りの形相の悪来は、そのまま風車のように首狙いの太刀を繰り出した。
しかし、鞍馬・景正は【打草驚蛇(クサヲウチテクチナワヲオドロカス)】を正眼から繰り出し、刀也が雲耀の太刀(ウンヨウノタチ)で上段から切り下ろす。
悪来も防御を捨てて首を狙う太刀であり、景正も刀也もそれは同じ。
どちらの首が飛ぶかは、紙一重しかなかった。しかし、その紙一重を読み切るのが剣豪である。
悪来が斬られ、景正と刀也が生きる結果となった。
そしてまた、ごにゃーぽさんが巻き込まれて斬られていた。
しかし、斬られたはずの悪来の傷も、もう塞がりかけている。
「……てめえら、斬られるのが怖くねえのか?」
「戦場では俺は死人。死人は死を恐れない。まさか、そっちから勝負挑んどいて危なくなったから逃げるなんて腰抜けな真似はしないよな?」
「ほざけ! 貴様らの首落とすまで、俺ぁ死にゃあしねえんだ!」
凄まじいばかりの首に対する執念であった。
「……しかしあやつ、首刈りが好きすぎやせんか!? ヘッドハンティングってやつかのー」
などと、アマミは遠巻きに見守る。惜しい、ほんのちょっと違う。
蜘蛛型ドローンのオクタビアスくんを召喚、バックパックとして背負うことで戦闘モードに移行する。ドローンは防御のために、オートに切り替えてある。
「ほれほれー、そんなに首がほしいか? 妾の首はこっちじゃ!」
「その執着、利用させて貰うとするでござる」
四宮・かごめも同じようにポニテに結い上げて、白いうなじを見せる。なかなかに悩ましく、悪来の目を引いた。で、目を引いた途端に、遠距離から正確無比な【印字打ち】をぼこぼご当てる。
「く、首ぃぃぃぃっ!!」
二人の首を見せつけられると、悪来は執念を燃やして首を落とそうとする。
ぶんぶん無差別に振り回す刀に、やはりごにゃーぽさんは斬られた。
――が、飾り紐が悪来の刀に絡みつき、軌道を反らす。
ひゅっと音がしたのち、悪来の首が落ちる。
「首を狙うのは己らの専売特許とでも思いましたか? 織田、恐るるに足らず」
浄雲は、着流し姿から一瞬で忍び装束に変わる。すべてはこのための布石。
放っていた欺き光秀の刃が、見事に悪来の首を落としたのだ。
「こ、この程度で勝ったと――」
首が落ちつつも、悪来の頭はなおしゃべる。
しかし、セリフを全部言い終わる前に、シャルがスイカ割りよろしく、その頭に金棒のそーちゃんを振り下ろした。
ぎゅいいいいん! そーちゃんのチェーンソーモードが作動し続けた。
頭が盛大に潰れた後も、まだ胴体は動く。
なので、刃付きのぽっくり下駄の櫻鬼でガシガシ蹴る、蹴った。
剣豪は、相手が止まるまで油断しないものである。
一方、胴体の方はというと、ガルディエの剛力によって妖刀をへし折られ、そこをカムイの破魔の刃、ユーベルコード【剣刃一閃】によって怨念ごと斬られた。
そして、とどめはごにゃーぽさんである。
「やれやれ、よくもこんなにボクを殺したものだ、おかしいと思わなかったのかい?」
……途中、そう思っていた悪来であったが、もはや手遅れ、どうしようもなかったのである。
ちょいちょい斬られ続けることによってシリアス時空を破壊しつつ、ごにゃーぽさんはユーベルコード【シリアスブレイカー】に悪来を巻き込んでいたのだ。剣豪勝負の概念は書き換えられ、今から考えてみると多数の負けフラグを踏まされていた。
オブリビオン由来の異常な回復力で傷口もすぐ塞がるかに見えたが、ごにゃーぽさんの垂らした蒼汁が、じゅわああ~! というものすごい音を立てた。
この蒼汁には、斬られ続けることによって蓄積された呪詛が濃縮されている。他は、なんだかよくわからないものの成分由来の汁だ。
「宇宙的狂気味の蒼汁属性攻撃を喰らえ☆」
異様な回復力を見せた“首刈りの”悪来であったが、これでもう動かなくなった。
こうして剣豪勝負第一番目は終わり、武者溜りまでの道が開く。
次は、サムライエンパイア剣豪勝負第二番となる。
大成功
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第2章 集団戦
『魔神兵鬼『シュラ』』
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POW : 剣刃一閃・奪命
【近接斬撃武器】が命中した対象を切断する。
SPD : 剣刃一矢・報復
敵を【近接斬撃武器による突き】で攻撃する。その強さは、自分や仲間が取得した🔴の総数に比例する。
WIZ : 剣刃一弾・止水
対象のユーベルコードに対し【近接斬撃武器による弾き】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
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さて、剣豪勝負二番手は、魔神兵鬼“シュラ”。
戦国の世の剣豪が、人を斬って編み出しだ技を後代に残すべく、魂を百体以上のからくりの体に分けたという“兵鬼”である。
この兵鬼を開発するために、幾人もの人間を解体、解剖したと伝えられている。
まさに剣豪の妄執が生んだ修羅の機械であった。
「所詮、悪来など我ら剣豪衆の中でも、もっとも未熟な者に過ぎん。一念発起して極めた我が技と、この百を超える身体が相手をしよう」
神羅・アマミ
わお、またマッドな奴が来たのぅ…。
道を極めんとして外れたならばそれ即ち外道そのもの。
修練を怠り達人を自称する紛い物の剣術などたかが知れておろう!
しかし、そこまで煽っておいてすまぬな。
妾とてとりわけ剣の道に造詣が深いわけにも非ず。
本分はこれじゃよッ!
というわけでコード『結髪』を発動。
相手が近接特化とあらば、機動力で撹乱した上にブラスト照射で射程距離外から炙ることを試みる。
外道には外道ぶつけんだよぉ!
数は多いが所詮はコピー商品、一を知れば百の実力もわかろうというもの。
当然いずれは妾の動きもまた読まれようが、敢えてブラスト照射形態から和傘の近接戦闘に切り替えれば、そこから更に数体の相手はできよう!
蒼汁之人・ごにゃーぽさん
数には数で対抗しよう。
で、召喚されてきたのがカンブリア生物モチーフの1人乗り小型飛空艇と、乗騎を萌え擬人化したようなカンブリア少女達な訳ですが。ま、まぁ、見た目はアレだが大丈夫な筈だ。
兵種としては竜騎兵(ドラグナー)っぽい?銃の変わりに魔法撃つみたいだが。これなら、散開してもらってナポレオンが用いたという空飛ぶ砲兵戦術で攻めるとしようか。
音羽・浄雲
※アドリブ、連携歓迎です。
「最早剣豪などと繕う必要もないでしょう」
いつもの忍び装束に戻ればやる事は決まっている。音羽浄雲が織田を前にしてすることはたった一つしかない。
「来たれ音羽の衆よ!ここが我等が戦場、あれなるは我等が怨敵ぞ!刃を取れ!」
印を結んだ浄雲の掛け声と共にその周囲に骸の兵者達が現れ、それぞれの得物を構えシュラに対峙する。
「さあ征くぞ。敵は数多、相手にとって不足はない。我等が復讐をここになさん」
浄雲が謀り長慶をシュラに向ければ、号令を待ちわびていた音羽衆が我先にと駆け出した。
死をも恐れぬ骸の兵団。彼等の目に宿るは復讐の火、長たる浄雲と同じ怨念の炎。
その魂を無数の魔神兵鬼に分けたシュラ。
いわば分身剣豪である。
まずは、神羅・アマミ、蒼汁之人・ごにゃーぽさん、音羽・浄雲が大群に当たる。
「わお、またマッドな奴が来たのぅ……」
どストレートな感想である。アマミは思ったこと言う。
「驚いたか? 戦いは数、これもまた剣の真理よ」
シュラが一斉に会話した。
無数にいても、元となった精神はひとつなのである。
感覚のみを共有し、それぞれ別々に判断し、自律するが、人格が複製されているがゆえにしゃべるタイミングが同時なのだ。
「しかーし! 道を極めんとして外れたならばそれ即ち外道そのもの。修練を怠り達人を自称する紛い物の剣術などたかが知れておろう!」
「ほざけこわっぱ! ならば、紛いものかどうか受けてみよ!」
一斉に数十体のシュラが動く。
アマミの挑発は、結構効いたようだ。
アマミ自身は剣の道に造詣が深いわけではないが、思いもかけずにシュラの魂の部分を大いに逆撫でしたのだ。
「なら、こっちも数には数で対抗しよう」
敵の大群に合わせ、ごにゃーぽさんもまた不思議なものを喚び出した。
カンブリア生物モチーフのひとり人乗り小型飛空艇と、これに跨る擬人化カンブリア少女たちだ。バージェス動物群的な個性的かつ生物多様性な萌えを備えていた。
見た目はアレだが、大丈夫だとは本人の談である。
で、これがいかにして剣豪と戦うか?
散開して竜騎兵っぽく? 魔法弾を放つ。
かのナポレオンを用いたという、空飛ぶ砲兵戦術である。
ごにゃーぽさんは、戦術にも詳しかった。
うっかり剣豪同士の戦いだと信じきっていたシュラたちに防戦の手段はなかった。
しかし、ここで犠牲を出したことによって状況を共有し、戦術を立て直す能力があった。いわゆるデータリンクである。
「もはや剣豪などと繕う必要もないでしょう」
「なに……?」
数との闘いであれば、浄雲にも利があった。
すでに、いつもの忍び装束に戻っている。
音羽浄雲が織田を前にしてすることは、たったひとつしかない。
「来たれ音羽の衆よ!ここが我等が戦場、あれなるは我等が怨敵ぞ!刃を取れ!」
印を結んだ浄雲の掛け声ととともに、その周囲に骸の兵者達が現れ、それぞれの得物を構えシュラに対峙する。
「さあ征くぞ。敵は数多、相手にとって不足はない。我等が復讐をここになさん」
浄雲が謀り長慶をシュラに向ければ、号令を待ちわびていた音羽衆が我先にと駆け出した。
これぞ、音羽忍法音羽忍法【餓者髑髏】(ガシャドクロ)の術。
死をも恐れぬ骸の兵団。彼等の目に宿るは復讐の火、長たる浄雲と同じ怨念の炎。
無数のシュラと餓者の群れが、刃を交えて戦う。
その数、四二忍――!
「小癪な、我らと同じということか!」
「いいや違う、技の未練のために生んだ身体と、怨念果たすために集まったものを一緒にするでない」
実際、数は多いが実力、技術とも同一のシュラと、それぞれ怨念によって戦う音羽の骸骨兵では、戦法の多様性が違っていた。
数の上でも引けを取らぬ骸骨兵が、千変万化に入れ替わり立ち替わり、魔神兵鬼を幻惑する。
「ぐ、おのれ、数も揃えるとは……!」
数の有利を信じていたシュラである。これは想定外だ。
「ほれ、妾もおるのじゃ。本分はこれじゃよッ!」
機動力で撹乱すると、アマミはユーベルコード【結髪(ケッパツ)】を発動。
まとった反重力装置で高速移動しつつ、余剰エネルギーとなったフォトンブラストを照射して射程の外から炙る。
「外道には外道ぶつけんだよぉ!」
まさに外道! おのれの複製体を揃えるという外道剣豪に対し、光子の力でまとめて薙ぎ払うというSF的な剣豪技で応戦したのだ。
剣豪同士の息詰まる攻防である。
三人の猟兵たちによって、シュラの身体も三分の一ほどが討ち果たされた。
大成功
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御剣・刀也
は。下らねぇ。数に頼らなきゃ戦う事も出来ねぇのか?
お前らより悪来の方がよっぽどましだぜ。ほら、掛かって来い。潰してやるから
剣刃一閃・奪命出来たら見切りで受け流すかはじき返すかして、カウンタ^で斬り捨てる
剣刃一矢・報復で来たら突きを見切りと第六感で避けつつ、カウンターで突きを打ち込んで吹っ飛ばす
剣刃一弾・止水で弾き返そうとしてきたら、その防御事相手を自分の入り劇で斬り捨てる
「数に頼らなきゃ向かって来れないような雑魚に用はない。お前らごときじゃ満足できないだろうが、相手してやる」
月山・カムイ
学習する絡繰兵鬼とはまた厄介な……こうなると速度が命ですね
まずは数を減らして行きますか
そう呟いて、一気にシュラ達の集団に切り込んでいく
囲まれてからが勝負、無響剣舞・絶影の真骨頂
半径約40mの範囲の任意の相手、すなわち敵のみに放たれる数千万にも及ぶ斬撃を解き放ち、一気に切り伏せていく
進めば進む程、こちらの攻撃を相殺される率は増えていくだろうが
だが、それでも別に構わない
私はただの先駆け、まずはその集団に喰らいつき食い散らかすのが役目だ
報復による攻撃で動きを止めようとするのなら、それに耐えきって逆に反撃を行えばいい
倒れ伏すまで止まることなく、敵を食い散らかせいて見せましょう
鞍馬・景正
……面妖な輩もいたものです。
ひとつ尋ねますが、そこまでして術技を残したのは何の目的があっての事か。
学ぶ体系を構築し、見込みある弟子に指南し、流儀として己の剣を残さず惨忍な真似までして絡繰りに託した心は如何。
それが己の我執を満たす為だけのものならば――犠牲になった人々の分まで我が刃は冴えるぞ。
◆戦闘
地摺り下段に構え、相手の斬り込む瞬間を【見切り】に。
刀が振り下ろされる瞬間、鎬と鎬を打ち合わせ、此方に向かう力に別方向からの衝撃を与えて斬撃を反らし、
此方はその反動を利用して【燕切】の太刀を浴びせるとしましょう。
暴虐に驕った剣客が例え何人いても同じこと――そのまま気魄の続く限り斬り捨てていきましょう。
「は。下らねぇ。数に頼らなきゃ戦う事も出来ねぇのか?」
御剣・刀也にとって、戦いにおいて数を頼むというのはもはや剣豪とは呼べない。
天武古砕流は戦国の世に火縄銃を破るために生まれた剣術。
飛び道具を破るのは、すなわち尋常な勝負を求めて編み出されたものだ。
「ほう、我が工夫をくだらんと申すか?」
すでに何体かが猟兵との戦いによって失われているが、シュラの精神はそのまま存在している。
「刀也殿のおっしゃるとおりです――」
「……なに?」
上がった声に、数体の魔神兵鬼が顔を向ける。
「ひとつ尋ねますが、そこまでして術技を残したのは何の目的があっての事か? 学ぶ体系を構築し、見込みある弟子に指南し、流儀として己の剣を残さず惨忍な真似までして絡繰りに託した心は如何?」
鞍馬・景正は真剣に問う。
剣の道理とは何か? 何のために学ぶのか?
「知れたこと! この身が編み出した剣の妙技を後世に残し、当流が無比無敵であると世に知らしめるため!」
「つまりは、我執に塗れた浅ましい名誉欲!」
景正は喝破した。
そのために、多くを犠牲したことを許してはおけぬ。
「――ならば、犠牲になった人々の分まで我が刃は冴えるぞ」
地摺り下段の構え。後の世に失わたという幻の構えだ。
「しかし、学習する絡繰兵鬼とはまた厄介な……。一気に仕留めないと、面倒なことになる」
月山・カムイは、ともにシュラに相対する景正と刀也にその脅威を伝える。
この絡繰兵鬼の脅威は、数体を犠牲にしても学習して対策を編み出し、アップデートを共有する点にある。
そうなる前に、斬り伏せる。
ならば、集団の先駆けは多敵を相手にする技を持つ自身の役目とカムイは心得た。
「面白い、斬ってみるがいい。斬ったところで、我は無数、次の我がその技に対策する。勝利は揺るがぬ」
「お前らより悪来の方がよっぽどましだぜ。ほら、掛かって来い。潰してやるから」
「ほざけ、悪来などと一緒にするな! 犬の言われようと勝つのが武人の本懐よ!」
一斉にシュラが動いた。
しかし、一斉に見えても同じ技量の持ち主が感覚を共有しながら、個別に動くという厄介極まりない連携をしてくるのだ。
上段からの一閃を、次々に繰り出してくる。
刀也はこれを見切り、【剣刃一閃】にて斬り返す。
「ほう、そういう技か。次が行くぞ」
その言葉通り、カウンターへの対策を上書きしたシュラの一閃が迫る。
「させるか――!」
刀が振り下ろされる瞬間であった。
景正が、下段から鎬と鎬を打ち合わせ、衝撃を逸らしたのである。
さらに、その反動を利用して【燕切】の太刀を返す。見事、一体が倒れた。
「下段から鎬ちで受ける、か。なるほどなるほど、次の我はうまくやってくれよう」
「くっ……!」
斬れば斬るほど、シュラの技は冴えていく。
それは、景正にもわかる。
だが、しかし――。だというのなら、その度にこちらも技の冴えを磨けばよい。
「暴虐に驕った剣客が例え何人いても同じこと。――そのまま気魄の続く限り斬り捨てていきましょう」
「そのとおりです!」
月山・カムイはシュラの数も恐れることなく、その中に踊り出た。
【無響剣舞・絶影(アウトレイジ・ソードダンス)】――。
斬るごとに学び、技が冴えていくという。
ならば、その前にすべて斬り伏せる!
秒間数千万という斬撃は、もはや対策を学ぼうと躱せるものではなかった。
学ぶたび、数千数万の新たな技が繰り出され、学習機能が追いつかない。
アップデートして相殺するものの、攻撃に転じる前に斬られてしまう。
「ば、バカな
……!?」
「どうした、押されているぜ_? 数に頼らなきゃ向かって来れないような雑魚に用はない。お前らごときじゃ満足できないだろうが、相手してやる」
不敵に笑む刀也である。
そしてまた、その笑みを裏付ける自信が切っ先から満ちる。
カムイ、景正に続いて剣を振るい、分身剣豪を斬り崩していった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
清川・シャル
うわぁ…兵器…?へいき。
武士道に無粋ですよ?そういうの。
良くないと思う!
お仕置きしなきゃですね
最初から近接したくないので、シャルこれで。
愛用のぐーちゃん零!
UCで発射オーライ
グレネードの中身はフレシェット弾にしておきますね
皆さん当たらないでね
ほら、中身が刃物ぽいからセーフです
念動力でいい感じに当てに行きましょう
撃ち終わったら…
弱ってたら殴りに行きますね
桜雅乱舞(力溜め、鎧無視攻撃)とSoul VANISH(鎧砕き、串刺し)の併用です
見切りとカウンターで回避しましょう
どうですかー!
参りましたかー!
御劔・姫子
百を越える数のからくり侍…今度は手数で勝負いうわけやろか?
…うぅん、手数だけやあらへん。あの身のこなし…確かに剣豪の技が活かされとる。
手強い相手やけど…負けるわけにはいかへんよっ!
敵に囲まれるんは避けたいから、【戦闘知識】【地形の利用】を使って、慎重に立ち回らな…!
攻める時は太刀での【なぎ払い】。反撃してきはったら、【武器受け】【見切り】からの【カウンター】で受けきったるっ!
それでも数はうち達に不利…それやったら、最小限の動きで相手を止めたる。
両断なんてする必要はあらへんから…ここは【小手討ち・月影】っ!
もし刀を失っても向かってくるんやったら、【2回攻撃】でとどめやっ!
(※アドリブ等歓迎)
「うわぁ……兵器……? へいき。武士道に無粋ですよ? そういうの」
「せやな。今度は手数で勝負言うわけやろか? うぅん、きいつけてシャルちゃん!手数だけやあらへん。あの身のこなし……確かに剣豪の技が活かされとる」
「そんな剣豪の技が使えるのに、あんな無粋なことするの、良くないと思う! 姫子さん、お仕置きしなきゃですね」
無数の魔神兵鬼、そしてこれに対峙する清川・シャルと御劔・姫子のふたり。
「ふふふ、怖気づいたか?」
「いいえ、お仕置きの方法を考えていたんです。シャルこれです」
取り出されたのは、ぐーちゃん零。ピンク色にカラーリングされた十二連装のグレネードランチャーであった。
「け、剣豪勝負に、グレートランチャーとは卑怯な!?」
「そんなことないですよ。中身はフレシェット弾です。刃物っぽいからセーフです」
独特の発想であった。
ともかく、文字通りお近づきになりたくないので、遠距離からの攻撃である。
無数の鋭い針が、音速を超えて飛来し、修羅の群れを次々に貫通していった。
「やるやんかシャルちゃん。手強い相手やけど……負けるわけにはいかへんよっ!」
「うん、姫子さん当たらないでね」
続いて、姫子も武者溜りの地形を利用しながら慎重に立ち回る。シャルのぐーちゃん零から放たれるフレシェット弾に巻き込まれるのを避ける意味合いもある。
多数の修羅がその前に立ちふさがるが、一刀のうちに斬り払った。
「えええい!」
しかし、相手はやはり多数。
ひとりを倒しても次はふたり、ふたりを倒しても三人目が現われ、キリがない。
「それやったら、最小限の動きで相手を止めたる」
姫子は、剣を正眼に構える。
【小手討ち・月影】、止水の構えから転じようとするシュラの小手を討った。
コンパクトな最小限の動きは、多数の敵に十分に対応できる。
「こ、この小娘……!」
「――とどめやっ!」
小手からの連続攻撃で、姫子はそいつを黙らせた。
一方、シャルもまた三〇発のフレシェット弾を撃ち尽くす。そしてメリケンサックの桜雅乱舞を握って豪快にぶん殴る。はらはらと見事に桜が舞った。
「……そ、それが剣豪のすることか!?」
「うるさいです。えい」
袖に仕込まれたSoul VANISHが、物騒な音を立てて起動し、シュラの頭部パーツごと串刺しにした。
せっかく戦いの中で共有したデータが失われる。
「どうですかー! 参りましたかー!」
勝ち誇った顔のシャル。
姫子とシャルの周囲には、二〇体ばかりの魔神兵鬼が倒れ伏していたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
四宮・かごめ
魔神兵鬼修羅流……その強さは複製という手段で技・体を引き上げる点にあり。
複製故に、心はそのまま。
数が増えても怒りの引き金は同じなのでござる。にんにん。
呼び出した分身と一緒に
【逃げ足】【ダッシュ】で違う方向に逃げ回りながら、攻撃が当たらない距離から投石。怒って追いかけて来た相手のうち、突出した者を二人で集中攻撃。
追いつかれそうになったらまた逃げる。これを繰り返すだけで統率を欠いた烏合の衆となり申す。一人で統率というのも可笑しいが。
卑怯?此方は二、其方は百。しかも其方の真の弱点は複製故の対応力の無さにこそあり。彼我の戦力を見極め、戦いが有利に進むようにする。それの何処が卑怯だというのか。
主・役
キラエデにこだわった、近接ショットが強い木刀二刀流着流し姿のVR弾幕シューのアバターを憑依。
開幕ボム次元穿、ゲーム設定的にはレーザータイプのボムで直線上の的に多段ヒットダメだね。で、飛ぶ斬擊の3wayショットと刺突で放つ貫通ショットを使い分けながら接近。
ぬははははは☆攻撃の密度薄いよ?データリンクねぇ、頭脳が同じなら結局パターン化は避けられないのよな。ほらほら、時間かけると学習力と情報収集発揮して作業ゲーになっちゃうよ。
盗み攻撃、第六感、野生の勘、先制攻撃で攻撃の機会すら奪い潰し近接ショットを当てていくよ。余裕があれば僅でも射線が通ればホワイトデビルで刺突の貫通ショットでスナイプもしちゃうよん
四宮・かごめは、戦いつつ敵のシュラを冷静に分析した。
「魔神兵鬼修羅流……その強さは複製という手段で技・体を引き上げる点にあり」
つまりは、多数いるが精神、記憶は共有されている。
しかし、厄介ではあるがその弱点も見つけ出した。
「複製ゆえに、心はそのまま。数が増えても怒りの引き金は同じなのでござる。にんにん」
そう、精神感情も共有されているがゆえに、一体を怒らせば、すなわち全員のシュラが冷静さを失う。よって――。
「忍法四宮流・籠目唄(ニンポウシノミヤリュウ・カゴメウタ)」
かごめは分身した。そしてカゴメ歌を歌いながら、グルグル回る。
分身のすべてが挑発し、迫っては逃げ、逃げては迫るのかごめかごめを繰り返す。
これは鬱陶しい。
「ええい、小うるさい! 我を馬鹿にするか!」
そうして追っかけてきた一体を分身ふたりが攻撃する。
「ぬははははは☆ 攻撃の密度薄いよ? データリンクねぇ、頭脳が同じなら結局パターン化は避けられないのよな」
そのうえ、追いかけていたシュラの前に、キラキラエディションにこだわった主・役(エクストリームアーティスト・f05138)が待ち受ける。
木刀二刀流着流し姿のVR弾幕シューティングのアバターを憑依させた状態である。
役も、かごめと同じくシュラの弱点を見切っていた。
さっそく、開幕ボムの次元穿を発射する。
追いかけて来たシュラに、ガッ、ガッ、ガーッ!! と多段ヒットするレーザータイプのボムであった。
数が多い敵には、開幕ボムというのは確定的あきらかな必勝パターンである。
「ほらほら、時間かけると学習力と情報収集発揮して作業ゲーになっちゃうよ」
学習する前にボムで一掃、さらにはの3wayショットである。
ルーチンが変更される前に撃ちまくる。
そしてまた、役が撃つとかごめの挑発する。
「かーごめ、かーごめ、かーごのなーかのとーりーは。にんにん」
「き、貴様……」
シュラは、誰ひとり冷静になれない。誰ひとりだ。
「なんか、あいつブチ切れてるよかごめ
「うむ。追いつかれそうになったらまた逃げる、これを繰り返すだけで統率を欠いた烏合の衆となり申す。一人で統率というのも可笑しいが」
「まー、怒らせたおかげで、学習能力も機能してないっぽしね。【ホワイトデビル】で刺突の貫通ショットでスナイプもしちゃうよん」
弾幕シューからFPSへの華麗なるチェンジ。
ヘッドショットを繰り返していき、百体以上いたはずのシュラも全滅した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『人斬り小町』
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POW : 絶剣の見切り
【一手秒先の未来を見てきたかのように】対象の攻撃を予想し、回避する。
SPD : 悲恋百刀
予め【刀剣を無数に周囲に展開 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
WIZ : 哀歌剣刃舞
【哀しみを込めた剣の舞 】が命中した対象を切断する。
👑11
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「お待ちしておりました。わたくしが相手でございます」
剣豪勝負第三番、天守閣前――。
現われたのは、人呼んで人斬り小町。
憂えを秘めた瞳と儚げな容貌の美女である。
しかし、彼女こそ想い人を甦らせるために猟兵百人を斬ると願をかけ、斬った相手の刀剣武器を集めるという修羅であった。
「その生命、斬らせていただきます」
人斬り小町、すっと鞘を払って抜刀した。
その周囲には、無数の刀が突き立てられていた。
主・役
居合いビルドの剣客のアバターを憑依。
シックスセンスと盗み攻撃で認識の穴を突き、縮地(早業、ダッシュ、先制攻撃)で接近し仙剣刃姫で再現したミスリル刀を手に地を擦るほどに低い姿勢からの居合い(早業、先制攻撃、暗殺)で攻撃するよ。
知覚には錯覚や思い込みにより認識に穴が生じる、コレ意識の死角という。この意識の死角をつけば正面からでも暗殺は可能さ(だまし討ち、地形の利用、パフォーマンス)。
初擊の後は、シックスセンスで攻撃を見切り後の先(早業、先制攻撃)を取る居合い術でカウンター狙いだよ。
蒼汁之人・ごにゃーぽさん
まずまずワンダフルライフ♪でオウァティオウェルミス・クリブラトゥスを最大容積33㎥で創造、でかさはパワー。もっともガワだけじゃ意味がないので、このオウェちゃんを依代にごにゃーぽ神☆ごすなり様に御光臨戴く。
で悪魔合体コンゴトモヨロシクした結果がオウェちゃんベース多面多腕の奇神である。……エンドコンテンツの裏ボスかな?
この巨体が17対の腕で奮う34本の刀剣はもはや範囲攻撃も同意、それが残像を伴う早業の二回攻撃でなぎ払うのだ。回避は困難、さりとて武器も巨躯に見合うサイズと重量なのだ、防具も生半可な防御も意味を成さないだろう(鎧無視攻撃)。
「やっちゃえオウェちゃん☆もといごすなり様☆」
さて、お立ち会い。
美しい悲恋の人斬り小町の前に現れたのは、異色の剣豪ふたり。
主・役と蒼汁之人・ごにゃーぽさんである。エクストリームアーティスト剣豪とモノクル型ヒーロー・マスクのフェアリー剣豪だ。
「じゃあ、今回のボクはこれだ!」
役はアバターを憑依させる。居合いビルドの剣客アバターである。
しかし、居合いビルドであるが得意とするのは盗み攻撃や先制攻撃スキルを駆使した暗殺である。相手の意表を突きまくる構成だ。
「ごずなり様ごずなり様ごにゃーぽ☆」
ごにゃ-ぽさんは、ごなすり様という、不思議な蒼汁の神に祈った。
何でも願いを叶えてくれるごなすり様に頼むと、何かが出てくるのだ、やったね!
現れたのは、オウァティオウェルミス・クリブラトゥスという、カンブリア紀に存在した葉足動物である。
三〇本の足をウネウネをくねらす、リアル触手生物だ。
しかも、でかい。大容量33㎥である。
人斬り小町も引き気味だ。捕まったら、ちょっと大変なことになってしまう。
「このオウェちゃんを依代にごにゃーぽ神☆ごすなり様に御光臨くのさ!」
バージェス動物群の中でも、アノマロカリス、ハルキゲニアとならんで奇妙な外見のそれに、神降ろしを行ない、悪魔合体させるという冒涜的な行為である。
まばゆく光ると、多面多腕の奇神が爆誕する。
神である、ごにゃーぽ式剣豪神である。それ以外、いかに表現すればよいか?
「えっ、なにそれ!? どこのエンドコンテンツの裏ボス!?」
ゲーマー魂が大きくくすぐられた主・役であった。
そのうえ、一七対の腕が三四振りの刀剣を装備する。
「やっちゃえオウェちゃん☆ もとい、ごすなり様☆」
剣豪奇神ごなすり様となったその巨体から、連なる稲妻のごとく斬撃が走る。
「面妖ですね、斬って捨てます――」
人斬り小町のユーベルコード【悲恋百塔】
無数の刀が、小町とともに一斉に動いて斬りかかる。
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキン――!
一斉に刀を打ち合わせる、剣ヶ峰の響き。
前を望めば剣なり、右も左も皆剣、であった。
そして、その隙をうかがう主・役――。
「知覚には錯覚や思い込みにより認識に穴が生じる、コレ意識の死角という」
ユーベルコード【仙剣刃姫(センケンジンキ)】の発動、ミスリル刀を手に、低い姿勢からの居合いを放つ。
キィィィィィィン! と甲高い金属音が響き渡る。
人斬り小町がかろうじて一刀でしのいだ。
しかし、その代償に、小町の刀は折られてしまったのである。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
神羅・アマミ
次から次へと面倒臭い連中がやってくるのー。
キワモノ揃いを従える織田信長、ますます興味が湧いてきたぞ。
まずは眼前の敵を切り伏せんことにはな!
目には目を、歯には歯を、数には数を、刀には刀を!
奴が無数の刀剣を展開させるというのなら、妾もコード『特機』にて45本のソードビットを召喚し迎え撃とうぞ。
実際のところ、ここまで数が増えると制御なぞまるで当てずっぽうじゃし、各個がどんな動きを見せるのか皆目見当がつかぬ。
妾自身ですら予測不可能なこの奥義、果たして貴様にはどんな未来が見えるのか一丁試してみようじゃねーか!
言っとくけど猟兵なんぞいっくら斬っても一度死んだ人間は蘇らねーぞ!
とりあえず煽っていくスタイル。
ガルディエ・ワールレイド
テメェの想い人は……そして何よりテメェ自身が、もう終わってんだよ。
想い人のいる骸の海に還りな。
武装は《怪力/2回攻撃》を活かすハルバードと長剣の二刀流。
……技量比べじゃ不利そうだな
ならば肉を斬らせて骨を絶つまでだ!
【絶剣の見切り】に対しては、後手狙いで倒すぜ。
牽制攻撃くらいは行うが、少なくとも二刀のどちらかは反撃に使える体勢を保つ。
《見切り》で凌げれば上々だが、無理な場合は強引に潰す。
具体的には【存在証明】を防御重視で事前に使用。
《オーラ防御/衝撃波》で被弾箇所を爆発させダメージを減衰。
自分が攻撃を受けたタイミングで《念動力》を使って敵の離脱を妨害。
その上で《捨て身の一撃》を見舞うぜ。
月山・カムイ
嗚呼、美しいですね
踊る刀剣と、舞う彼女を見て目を細める
見惚れるかの如き言葉とは別に、その太刀筋を見極めんと凝視する
他の猟兵と戦う様を見て、彼女の回避が予知を元にした見切りである事を推察
ならば、予知しようとも避けられぬ一撃を叩き込むべきだろう
そう思い切り、無造作に近づいていく
展開されて切りかかってくる刀剣は、その軌道を見切りカウンターで切り落とす
最後に振るわれる彼女の手による一刀は、回避出来なくても構わない
間合いに入り込む為に、更なる踏み込みを行う
有効射程に無理矢理に、まるで捨て身の一撃の如く身体を割り込ませ、絶華を咲かせましょう
想い故に修羅と化した、貴女を終わらせるその一撃を
「嗚呼、美しいですね……」
月山・カムイは目を細めた。
骸の海から湧いたオブリビオンだというのに。
折れた一刀から、すみやかに新たな刃を抜き放つその姿に。
容姿端麗ばかりではなく、技の冴えと剣の冴え。
その姿に見惚れるのは、彼もまた剣豪なればこそ。
そしてまた、太刀筋を見極めんとするためである。
「次から次へと面倒臭い連中がやってくるのー」
さて、一方の神羅・アマミである。
次から次へと現れる個性豊かな剣豪たちに、独特の感慨を抱いたのである。
まあ、言っしまえば面倒くさい敵たちだ。
この人斬り小町にしても、叶わぬ妄執に囚われて願を掛けるとか、説得不能で面倒くさい精神構造なのは間違いない。
にしても、キワモノ揃いを従える織田信長という相手に、俄然興味が湧いてきたのも確かだ。
「テメェの想い人は……そして何よりテメェ自身が、もう終わってんだよ」
黒竜の騎士ガルディエ・ワールレイドは厳しい甲冑に身を包み、この言葉を吐いた。
哀れな妄執をぶっきらぼうな言で断とうとするのは、彼の優しさであろうことは、他の猟兵も知るところである。
「わたくしが終わる? いいえ、あなた方を斬り、悲願を叶えます」
「いいや、想い人のいる骸の海に還りな」
「そうじゃそうじゃ、言っとくけど猟兵なんぞいっくら斬っても一度死んだ人間は蘇らねーぞ!」
ガルディエとともに、アマミが会話に加わるがこちらはとりあえず煽っていくスタイルである。
煽ると同時に、ユーベルコード【特機(トッキ)】が発動する。その数、四五振りのソードビットが出現し、一斉に人斬り小町に切っ先を向ける。
目には目を、歯には歯を、数には数を、刀には刀を、というわけである。
先程の一合目で、刃と刃の争いが起こり、また刃の嵐となる。
そしてまた、ガルディエは怪力を活かしたハルバードと長剣の二刀流に構える。
「……技量比べじゃ不利そうだな。ならば肉を斬らせて骨を絶つまでだ!」
技量では、アマミが放った完全ランダムのソードビットに対処できる人斬り小町が上回る。
だが、彼にはヴァンパイアの血脈による魔力と怪力があった。
重々しく響く、剣戟の音。ハルバードと長剣が小町の二刀と重なり合う。
鉄の軋む音と擦れる音。小町は攻撃を見切っていても反撃には転じられなかった。
しかして、ガルディエは体勢を保ちながら押し切ろうとする。
一旦、人斬り小町は後方に飛び退いた。
「これほどの力で押してくるとは……」
しかし、そこに無造作に近づいてきたのはカムイであった。
見惚れていたかのように見えて、その太刀筋を覚えこんでいる。
実際、人斬り困りの斬撃の軌道は見切られており、カウンターの【神域剣技・絶華(デス・ブレイクソード)】が迎え撃った。
見切りつつ、避けることさえない大振りの一撃が、小町の刀を払い落とした。
そしてまた、近づいてくる。
「終わらせましょう。想い故に修羅と化した、貴女を終わらせるその一撃を」
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
清川・シャル
真の姿、鬼神っていうんですよ
角が伸びて目が赤くなります
立てこもり引きこもり籠城スタイルですね?
狭い場所はちびっ子の方が有利です
ちゃんと剣豪やりますとも
最後の得物はちゃんと刀です
UCを使用…の前に見切られるとあれなので、風魔法を操りつつ地形の利用とダッシュとスライディングと見切りを駆使して、
近接しながら通りすがりざまに、アイテム【HEAVEN】から暗器をばら撒きます
通りすぎて振り向きざまに修羅櫻を抜刀
UCを使用です
最後は刀には刀を
おやすみなさいですよー
見切りとカウンター、第六感と野生の勘で対応しましょ
鞍馬・景正
オブリビオンながら、譲れぬ一念を持ち合わせている様子。
ならば私も全力で参るとしよう。
◆戦闘
愛馬・夙夜に【騎乗】し、【鬼騎乗崩】で挑みましょう。
遠間から矢を射てるだけ射掛け、接近すれば跳躍し頭上からの体当たりを。
相手が見切りの技を駆使するならその全てを躱されると想定し、体当たり寸前に飛び降りて肉薄し、剣戟に挑ませて頂く。
反撃は甲冑の篭手や鎧袖などによる【武器受け】で凌ぐか、構えと太刀筋を【見切り】回避行動。
新陰流に曰く、思い掛けぬ事を仕掛け、敵を驚かし、一太刀打てば心留めず二刀、三刀、猶四刀――。
私は剣豪に非ず、武士にして兵法者なれば、剣以外の手も尽くして見切りの追い付かなくなるまで懸るのみ。
音羽・浄雲
※アドリブ、連携歓迎です。
「斬られるのはそちらでしょう」
謀り長慶を抜き、片手で構える。そしてそのまま敵将目掛けて駆け出した。
「なんて、正面から切り結ぶとお思いですか?」
片手で脇差を振るわんとしたその時ぴたりとその足を止め、後方へ飛び退くと同時に空いた手を敵へと向ける。
「音羽忍法【絡新婦】。わたくしは剣士ではございませんので、如何様にでもさせていただきます」
手から伸びるは粘着糸。放射状に広がる其れは敵の視界を塞ぐと同時に敵を、その武器を、床へ天井へと釘付けにする。
「その首貰った!」
狙うは首への一閃。作り上げた一瞬の隙へ全力の一太刀を放つ。
御劔・姫子
想い人、かぁ…(※姫子は恋愛に憧れを持っている)って、余計なこと考えてたらあかんっ! 集中せなっ!
悲しい人やけど、そないなことしても亡くなった人は戻って来ぃひんよ
せめて…うちの技でその因果を絶ち切ったるっ!
舞うような剣技…優雅やけど、隙がないんは【戦闘知識】で分かる…
【見切り】【残像】【ダッシュ】で慎重に、かつ素早く避けなっ!
そっちがそないな風に攻めてきはるんなら…うちもっ!
【裏奥義・神楽舞】…どっちの舞が勝つか…勝負やっ!
(※アドリブ等歓迎)
四宮・かごめ
(腰鉈を抜いて数合。
明らかな実力差を見せつける相手に
忍びが暗殺を除いてやることはただ一つ)
……にんにん。
(服を払い、身を軽くする。
続いて呼吸を鎮め、上体を低く。明らかに全速力の【ダッシュ】で飛び込み、すれ違いざまに【なぎ払い】を仕掛ける構え。
並ならぬ情を断ち切るのなら、非情に徹し切らねばならぬ。外せば死。これ即ち【捨て身の一撃】)
「……にんにん」
四宮・かごめが腰鉈を抜き、人斬り小町の突き立てた剣陣を払っていく。
一振り一振りが銘刀であったかもしれないが、いまや接近を防ぐ障害物である。笹の下張りを払う要領だ。
実力差はあきらか。しかし、そうなれば忍びがやることと言ったらひとつ。
暗殺であある――。
服を払い、身を軽くする。続いて呼吸を鎮め、上体を低く保つ。
服を脱ぐと、スタイルの良い身体が露となるが、無表情のままである。そんなことで情は動かないのだ。
(……並ならぬ情を断ち切るのなら、非情に徹し切らねばならぬ。外せば死。これ即ち【捨て身の一撃】)
声に鳴らぬかごめの呟きである。「にんにん」とは、耐え忍ぶ、この“忍”を重ねた忍びの極意だ。
一方、小町は構えを変えた。
秘剣、哀歌剣刃舞――。
想い人を失い、その悲しみを歌い、舞う。
歌と舞は調子を取って攻撃に転じるもの。
美しいものの中に、必殺の技が仕込まれた恐るべき剣舞なのである。
「この舞と剣に懸け、斬らせていただきます」
「斬られるのはそちらでしょう」
音羽・浄雲は、そう返歌した。
謀り長慶を抜き、片手で構えた。
そのまま剣豪衆の敵将となる小町に目掛けて駆け出した。
剣の舞に、合わせての接近。
しかし――。
「なんて、正面から切り結ぶとお思いですか?」
片手で脇差を振るわんとしたその時ぴたりとその足を止め、後方へ飛び退くと同時に空いた手を敵へと向ける。
「これは……」
「音羽忍法【絡新婦】。わたくしは剣士ではございませんので、如何様にでもさせていただきます」
手から伸びるは粘着糸。
放射状に広がるそれは視界を塞ぐと同時に敵を、その武器を、床へ天井へと釘付けにするものであった。
人斬りの歌を歌いながら、小町は糸を払う。
「想い人、かぁ……」
思わず、呟いてしまった御劔・姫子である。
悲恋に身を焦がす修羅となった小町の舞と歌は、恋に恋し、憧れる剣客乙女である彼女の心にも響くものがあった。
「……って、余計なこと考えてたらあかんっ! 集中せなっ!」
頭を振って雑念を振り払った。悲しい女剣客であるが、失った人は帰ってこない。止めねばならない。
そして、姫子も舞う。
ユーベルコード【裏奥義・神楽舞(ウラオウギ・カグラマイ)】の技だ。
「そっちがそないな風に攻めてきはるんなら……うちもっ! どっちの舞が勝つか……勝負やっ!」
「よいでしょう、剣の舞にてお相手つかまつりましょう」
ふたりは、火花を散らし合いながら舞う。
両者、白い粘着糸が張り巡らされた中での舞勝負は、幻想的ですらあった。
「オブリビオンながら、譲れぬ一念を持ち合わせている様子。ならば私も全力で参るとしよう」
鞍馬・景正は、愛馬夙夜を駆って迫る。
遠間から弓を引き、矢を放つ。
武士ならば、流鏑馬の心得はあって当然のもの。
当代の武士の意地である。
さて、ピンクの金棒やグレネードランチャーで戦ってきた清川・シャルもここで真の姿を見せる。
「ちゃんと剣豪やりますとも。最後の得物はちゃんと刀です」
角が伸び、瞳は蒼から赤に、羅刹の本性が露わとなる。
放つユーベルコードは、【百花繚乱・桜舞(ヒャッカリョウラン・サクラマイ)】である。
疾風のごとく小町に迫り、大小揃いの修羅櫻を二刀を抜き放っての乱舞であった。
振るえば、季節外れの桜吹雪が舞う。
矢を射った景正も、夙夜で跳躍した。
馬体の重さをかけて、剣戟に挑む。
甲冑の篭手と鎧袖で小町の斬撃を防ぐのは、介者剣法の技法であった。
「新陰流に曰く、思い掛けぬ事を仕掛け、敵を驚かし、一太刀打てば心留めず二刀、三刀、猶四刀――」
つぶやく、活人剣の極意。
敵に合わせて千変万化を遂げるのが当代の御留流となった新陰流のあり方だ。
「私は剣豪に非ず、武士にして兵法者なれば、剣以外の手も尽くして見切りの追い付かなくなるまで懸るのみ」
人斬り小町は、これを相手にするため、一刀流系の正眼に取る。
一刀即万刀――。一刀に万刀を乗せ、万刀に一刀を配する。すなわち、八方満心に気を満たし、いずこから攻めても直ちに応じ、虚が見えてもこれを打つ。
戦いは乱戦となる。無数の刃が紫電の光を放ち、遠雷のごとく剣戟の音を響いた。
「その首貰った!」
狙うは首への一閃。浄雲は、作り上げた一瞬の隙へ全力の一太刀を放つ。
「せめて……うちの技でその因果を絶ち切ったるっ!」
姫子も続いた。
さらに、無言でこの暗殺を狙っていたかごめも、ユーベルコード【シーブズ・ギャンビット】を放つ。鋭くダガーが繰り出され、致命を与えたのだ。
「最後は刀には刀を。おやすみなさいですよー」
シャルもまた小町に告げる、もう眠りのときだと。
そして、勝敗は決した。
人斬り小町が倒れ、剣豪衆の城は崩れ去っていく。
猟兵たちはすみやかにその場を離れ、消えゆく城を見守った。
かくして、サムライエンパイア剣豪勝負は幕を閉じた。
しかし、あれが最後の剣豪城であろうか?
第二、第三の城が現れるのも、近いのかもしれない。
~サムライエンパイア剣豪勝負~ 完
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年06月25日
宿敵
『『首刈り』の悪来』
を撃破!
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