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はるか未来の英雄戦記

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●襲来! 怪人軍団!
「フハハハ! ヌワーッハハハハハ!」
 キマイラフューチャーのとある街角。響き渡るステレオタイプな悪の笑い声に、通行人達が足を止めてビルの上を振り仰ぐ。
「鉄の車輪に野望を乗せて、つなぐ新橋横浜間! 我が名は機関車怪人、定刻通りに出発しまーす!! さあ、文明開化の偉大さに酔いしれるがよい!!」
 汽笛の音も高らかに、蒸気機関車へのノスタルジーを謳う怪人の姿があった。早速何人かが撮影を始め、あっという間に騒ぎが広がっていく。
「私は! 感激している! 鉄道を愛する文化の芽は死んでいなかったのだッ!!」
 決して撮り鉄とかそういうのではないのだが、感涙に咽ぶ機関車怪人。彼はビルの屋上から飛び降りて、ぐるりと周囲を見回した。
「いい土地だ。地盤がしっかりしていて、勾配が少なく、中心市街にも近い。……いい線路が敷けそうだ」
 などとぶつぶつ。黒煙を吹き出しながら呟く怪人の異様な雰囲気に、野次馬達もちょっとヤバくね? と思い始める。
「さて諸君。私はここに宣言しよう。今! ここから! 再び古きよきSLの時代が始まると!!」
 いわく、鉄道こそ至高の乗り物。全身で「旅をする」感覚というものを味わえる。しかし、新幹線だのリニアだのの速度ばかりを追求した鉄道は邪道。蒸気機関車こそ人類が唯一頼むべき交通機関なのだ。云々。
「そんなわけで、諸君。我が野望の始発駅建設のため、この場所を明け渡してもらう」
 ポーッ! と汽笛が鳴らされ、どこからともなくスロットマシン怪人が大挙して現れる。
「行け! 国境を越えてネバダまで! 夢の太平洋横断鉄道建設のために!!」
「ベガース!!」
 進攻を開始する怪人軍団。逃げ惑う人々。数分前まで平和だった街角は、一瞬にしてラッシュアワーのホームのような大混乱の有様となった。

●イェーガー出撃せよ
「……とまあ、こんな感じの事件が起こることを夢瑪は予知しました」
 これから起こるオブリビオン出現の光景を猟兵達に説明し終えて、神楽火・夢瑪(シャイニングナイト・f02079)は静かに首を振った。
「夢瑪もレトロな機械は嫌いではないですが、侵略の口実にするのはいけません」
 用地買収どころか強奪してまで鉄道を敷設するなど、まさに悪の所業。絶対に止めなければ、と夢瑪は眼鏡の位置を直しつつ猟兵達を見回す。
「作戦は簡単です。夢瑪がみなさんを、オブリビオンが現れる場所までお送りします。みなさんはスロットマシン怪人達と機関車怪人を倒し、街を守ってください」
 スロットマシン怪人は強くないが数だけは多い。どこから出てくるのかどんどん数を増やしていくので、できるだけ速やかに一掃する必要がある。
 ボスの機関車怪人は、召喚した蒸気機関車に乗りこんで高速移動しながら攻撃してくる他、自らも高速走行モードに変形するなど速度に優れた攻撃方法を持っているらしい。しかし正面以外から攻められるのには弱く、側面からの力押しが効果的だという。
「鉄道が優れた交通機関であることは夢瑪も否定しませんけど、ダメなものはダメです。みなさん、怪人の野望を阻止してください」
 夢瑪は丁寧に頭を下げ、
「今回の事件が起こる都市には、遺失文明のエンターテイメント施設……有り体に言えばゲームセンターがあるようです。無事にオブリビオンを退治したら、帰る前に寄り道するのもいいですね」
 遠足を心待ちにしているような笑顔でそう言った。


中村一梟
 猟兵の皆様ごきげんよう、中村一梟でございます。
 今回はなんだかすごーい未来の世界、キマイラフューチャーのシナリオをお届けいたします。

 集団戦とボス戦を経て日常を楽しむという流れになっておりますので、皆様には熱いバトルプレイングとはっちゃけた遊びプレイングの両方を頂きたく思います。
 スロットマシン怪人戦は基本的に無双描写となりますので、防御とか回避とか細かいことは考えずドカーンとやっちゃって頂いて大丈夫です。
 機関車怪人は多少手ごわいので、こちらは作戦を練ってチャレンジして下さい。

 なお、第3章ではグリモア猟兵をお誘い頂いて一緒に遊ぶことも可能です。ご希望の際はプレイング冒頭に「神楽火・夢瑪を誘う」と一筆お書き添え下さい。

 それでは、今回も皆様とよい物語を作れることを楽しみにしております。
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第1章 集団戦 『スロットマシン怪人』

POW   :    プレジャー・プリーズ
自身の【刹那的な楽しみ】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    スリーセブン・スラッシャー
【頭部のスロットをフル回転しての連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    ロスト・ロケット
自身の装備武器に【遺失技術製のロケットエンジン】を搭載し、破壊力を増加する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルフトフェール・ルミナ
ノスタルジィ。いい響きだよね。
文明の利器のことはよくわかんないけどさ、機関車、ってのもそういう類のものなんでしょ? 夢とかロマンとかの世界に属してるっていう。
破壊活動とか、台無しじゃない? ロマン的に。そこんとこどうなのさ?
僕ぁ怪人にそこらへん問い詰めてみたいねっ。

と、いうわけで、まずはスロット怪人をなんとかするわけだけど……。
魔術(物理)で勝負だよ! 【POWで!】
ゴールデンハムスターを召喚して、共に戦うよ。ちょっと大きすぎるって?
気のせいじゃない? 僕の故郷のゴールデンハムスターは皆こうだけど?
お揃いの星型のワンド、特に星の尖ったとこが、ちょうどおあつらえ向きだね。片っ端から殴るのに。


ハワーズ・クローズセット
良い事でも押し付けようとした時点で悪だ
俺にしても戦いが好きで人の事は言えないが全力で阻止させて貰う
機関車は古き良き物だがあの煙は公害だ
怪人としては一石二鳥か

ダッシュで敵の懐(自分の間合い)に入り込み
鉄塊剣の鎧砕き
怪力で力任せに敵をふった切っていく
場合によってはジャンプも使い敵の上を飛び越え囲まれないように
ドミノになるようならば遠慮なく蹴り倒し
纏まったらブレイズフレイムで一気に

SPD攻撃時は見切りや己のSPD活かしての回避
後ろに回って一撃食らわせられれば
遺失技術製のロケットエンジンは
真正面から剣を振るい破壊させて貰おうか
壊せなくとも落とさせる事はできるだろう
落ちたら怪力もって全力で破壊に


メルノ・ネッケル
・心情
野望を抱くんは結構やけど、街に手ぇ出すんは許せへん!
古き良きSLとやらの為に土地の強奪は滅茶苦茶や、必ず止めたる!
一先ずは敵の頭数を減らさんとな、気張って行くで!

・行動
敵の数が多いんやったら……この技の出番や!
敢えて不利な行動をしてくるんなら、十分付け入る隙はあるはずや……【狐の嫁入り】、行くで!
怪人集団の方へ走り込みながら飛び上がり、地上にR&Bとアサルトリボルバーの一斉射撃を浴びせたる!
「コイン代わりの鉛玉や!おまけに熱線付けとくで!」

打ち漏らした連中には【クイックドロウ】で【2回攻撃】の追撃や!
「追加のベット、受け付けてもらうで!」



「ノスタルジィ。いい響きだよね。文明の利器のことはよくわかんないけどさ、機関車、ってのもそういう類のものなんでしょ? 夢とかロマンとかの世界に属してるっていう」
 何やら感慨深げに頷くルフトフェール・ルミナ(空を駆ける風・f08308)。それとは正反対の表情で首を振るのはハワーズ・クローズセット(キマイラの黒騎士・f06509)である。
「良い事でも押し付けようとした時点で悪だ。機関車は古き良き物だがあの煙は公害だ
しな。まあ、怪人としては一石二鳥か」
「せやな。野望を抱くんは結構やけど、街に手ぇ出すんは許せへん!」
 ハワーズの言葉に、メルノ・ネッケル(火器狐・f09332)が憤慨もあらわに同意する。
「古き良きSLとやらの為に土地の強奪は滅茶苦茶や、必ず止めたる!」
「俺にしても戦いが好きで人の事は言えないが……全力で阻止させて貰う」
 想いはそれぞれ、だが目的は一つ。三人はそれぞれの武器を手に、スロットマシン怪人の前に立ちはだかる。

「破壊活動とか、台無しじゃない? ロマン的に。そこんとこどうなのさ?」
「大義のためには多少の犠牲もやむを得ないベガス! むしろ悲劇的な展開があってこそ大逆転やハッピーエンドはより輝きを増すベガス! ギャンブルもそうベガス。負けを恐れて小出しの賭けを続けていれば……」
 ルフトフェールの問いかけに、スロットマシン怪人はギャンブルがいかにドラマティックであるかを訥々と語り出す。その語りの長いこと長いこと。猟兵達が怪人達を者邸内に収めてもなお止まらない。はたしてこの演説はユーベルコードを引き出すために敢えてやっているのか、それともギャンブル依存症の弊害か。
「どうでもいい……黙れ」
 ハワーズが振るった鉄塊剣が喋り続ける怪人に直撃。筐体を歪ませ、砕き、鮮血……ではなくコインをぶちまける。
「敵の数が多いんやったら……この技の出番や!」
 倒れたスロットマシンを踏み台に、メルノが宙を舞う。愛用の銃を両手に構え、
「コイン代わりの鉛玉や! おまけに熱線付けとくで!」
 狐の嫁入り(フォクシーズ・レインスコール)が降り注ぐ。銃撃を受けてバタバタと倒れていく怪人達。地面にはコインの水溜まり。
「艶ある絹毛と長き前歯、結構鋭い爪持つ魔獣よ……顕現し我に随え」
 二人の攻勢に、ルフトフェールの高速詠唱が続く。ユーベルコードによって呼び出された身長三メートル四十センチのゴールデンハムスターがもふっと一歩踏み出した。
「って、お前のようなでかいハムスターがいるか!!」
「気のせいじゃない? 僕の故郷のゴールデンハムスターは皆こうだけど?」
 キャラ付けも忘れてツッコむ怪人に、しれっと返すルフトフェール。彼とその相棒はお揃いの星型ワンドを手に、怪人達を叩きのめしていく。
 主に星の尖った部分で。物理的に。
「なんて非常識な奴らでベガス!?」
 一人と一匹が生み出す暴力の嵐から必死で遠ざかろうとする怪人達。だが、それを黙って見逃す猟兵達ではない。
「追加のベット、受け付けてもらうで!」
 メルノが追撃の銃弾を放つ。ハワーズが一体のスロットマシンを力任せに蹴倒せば、ドミノのように転倒が連鎖。そこに駄目押しのブレイズフレイム。
「ぎゃ、ギャンブルよ永遠なれ……ベガース!!」
 断末魔の叫びと大量のコインを残して、スロットマシン怪人達は爆炎に消えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ミアズマ・フォルテ
なんだこれ……いやなんだこれ。
よくわからんがとりあえず侵略は防がねば。

SPD重視で行動、物陰から不意を撃たれないよう
見通しの良い場所に陣取り、アサルトウェポン+千里眼射ち+2回攻撃で
わらわらでてくる怪人どもをひたすら撃ち抜く。
本命の前の前座みたいなものだが油断せずきっちり仕留めていこう。

私は距離を取りたいので他の参加者で前に出て戦う人がいれば
援護射撃で積極的に支援にまわって代わりに暴れてもらう。

殲滅速度を重視して手早く片付けるつもりではいるが
なるべく街への被害は抑えて戦うように気を配っておく。


三角・錐人
・ふん、性懲りもなくまた怪人騒ぎか。せっかく猟兵になれたんだ、賭けバトルで鍛えた力、今度は世のため人のために使うのも面白れぇかもな!

・怪人騒ぎの現場に現れたのは、三角頭がトレードマークの知る人ぞ知る「ロケットスパイダー」。過激な賭けバトルで鳴らした男が怪人共を蹴散らすぜ! ってな感じで登場してみるか。

・さあ、数には数だ。俺はバトルキャラクターズを召喚してスロット怪人の群れを攻撃! 俺自身もフォースセイバーで「2回攻撃」を繰り出して一気に攻め切るぜ! 


甘夏・寧子
【SPD】
ったく。人様の土地で好き勝手暴れるたぁ、良い度胸だね。その肝っ玉に免じて、派手に散らせてあげるよ!!
基本はクイックドロウで相手に手数ダメージを与えるよ。
相手の攻撃は回避したいところだけど、障害物とかがあればそれも利用しておきたいところだね。
連携できる仲間がいれば一緒に戦えるに越したことはないけど……状況次第か。でも、熱い一撃をぶつけられれば気持ちいいだろうね。
とにかく、相手には一歩も引かずに立ち回りたいところだよ。



見晴らしの良い、援護射撃にはもってこいのポジションを確保して改めて戦場を見渡したミアズマ・フォルテ(求める者・f00215)は、一人ひっそりと頭を抱えた。
「なんだこれ……いやなんだこれ」
 彼女の呟きももっともで、足が生えたスロットマシンの群れがストリートを闊歩する光景は異様の一語に尽きる。趣味の悪いパニック映画でも見ているようだ。
「よくわからんがとりあえず侵略は防がねば」
 馬鹿馬鹿しい前座だが油断は禁物と気を引き締めて、ミアズマは照準を覗き込んだ。雑念も雑音も心から追い出され、彼女自身と獲物、そして放つべき弾道だけが世界の全てになっていく。
「……っ!」
 引き金を絞る。見定めた軌道を忠実になぞり、被覆鋼弾が致死の矢となって飛ぶ。結果は見なくてもわかる。ミアズマは滑らかな手つきで弾倉を入れ替え、再び照準を覗き込んだ。

「連携できる仲間が他にもいるみたいだね。こいつはいい」
 どこからか飛来した銃弾になすすべもなく撃ち抜かれ倒れていく怪人達を見て、甘夏・寧子(錦鈴の女・f01173)はにやりと口の端を持ち上げた。
「数には数だ。このまま一気に攻め切るぜ!」
 三角・錐人(ロケットスパイダー・f08517)が頷いて、呼び出したゲームキャラクターと共にスロットマシン怪人の群れへと突撃していく。
「せっかく猟兵になれたんだ、賭けバトルで鍛えた力、今度は世のため人のために使うのも面白れぇかもな!」
 フォースセイバーを振るい、次々と怪人を蹴散らしていく錐人。そのワイルドな戦いぶりは、流石その筋で名を知られた男といった具合である。
「ったく。人様の土地で好き勝手暴れるたぁ、良い度胸だね。その肝っ玉に免じて、派手に散らせてあげるよ!!」
 対して寧子は障害物を利用しつつ、得意の早撃ちでぞろぞろ現れる怪人達に一歩も引かずに立ち向かう。
「つ、強い……! だが、我々も遊びでやってるんじゃないベガス! 行くぞ、スリーセブン・スラッシャーを使うベガス!」
 残ったスロットマシン怪人が一斉に頭部のスロットをフル回転させ始める。
 7。7。……あと一つ。後一つ7が出れば……!
「ギャーッ! やられたベガース!」
 最後のリールが止まる寸前、十七分の一秒の早業で寧子の熱線銃が火を噴き、一体のスロットマシン怪人は哀れ結果をスリーセブンを見ることなく倒れた。
「まだ俺のターンは終わってないぜ! 合体だ!」
 錐人がキャラ同士を融合。レベル1から2、3、そして10。大きく強くなったゲームキャラクターがもう一体の怪人と激突。流石にレベル10は強い。超高速連続攻撃をものともせず、怪人を地に這わせる。
「おのれぇ! しかし、スリーセブンが揃ったでベガス! フィーバータイムの始まりベガス!!」
 歓喜の声を上げる最後のスロットマシン怪人。ファンファーレと共に、コインがマシンガンのような勢いで吐き出される。
「ぐはぁっ!?」
 次の瞬間、ミアズマが放った銃弾が怪人の足を撃ち抜いた。バランスを崩したスロットマシン怪人は仰向けに転倒。しかしコインの勢いは止まらず、大空に向かって飛んでいく。
「この程度でフィーバータイムは終わらないでベガ……スッ!?」
 不屈のギャンブラー魂で立ち上がろうとした怪人を、猟兵達が放ったとどめの一撃が貫いた。
「お、覚えておくがいい……我らは何度でも蘇る……ギャンブルを望む心がなくならない限り……ベガス」
 なんだかとっても悪役っぽい台詞を残して、スロットマシン怪人の頭部から光が消える。その亡骸の上に、重力に引かれて落ちてきたコインが雨のように降り注ぐのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『機関車怪人』

POW   :    トレイン・フリーク
【時刻表】【鉄道模型】【鉄道写真】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    出発進行!
自身の身長の2倍の【蒸気機関車】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    アクシデントクラッシュ
対象の攻撃を軽減する【高速走行モード】に変身しつつ、【煙を噴き上げながらの体当たり】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●野望列車は止まらない
「なんということだ……我が同士達が……太平洋横断鉄道の……夢がぁッ!!」
 機関車怪人は膝を着いた。それは夢破れた男の姿であった。
「何故だ!? 何故理解されないのだ!? 我々は、ただ、もう一度大地を走るSLの勇姿を見たい……だけなのにッ!」
 嘆きの声が街角に響く。手段が間違っているという真っ当な意見は彼には届かない。妄執というのはそういうものなのだ。
「……お前達が我らの理想を解さぬというならばもう容赦せん……。新橋横浜間も太平洋も飛び越えて、この惑星全てを鉄道網で結んでやる!!」
 機関車怪人は立ち上がった。それは夢に燃える男の姿であった。
「さあ、かかってくるがいい! お前達を倒し! 鉄道王に、私はなる!!」
 駄目な方向にスケールアップした野望を乗せて、機関車怪人は再び進み始めた。
ルフトフェール・ルミナ
いや、夢を叶えるのは好きにすりゃいいけどさあ……。
なんで、わざわざ人の住んでるとこでやるわけ?
誰もいないとこで機関車走らせたら、広々としたとこで雄姿見放題じゃん?
……って言っても通じないよね、きっと。
成敗だよ成敗。もう、いいからそこに直んなさい。

【SPDで!】
へぇ、機関車で突撃してくるんだ。怖いねえ。
そっちが戦闘力を上げるつもりなら、僕は魔術『縛』を使って攻撃力ダウンを試みるよ。その間に、他の人がシメてくれれば幸いだ。
どんなに技のキレがよくたって、武器がぼよんぼよんじゃ当たっても痛くないからね。
人を踏み台にして夢を叶えるとか、ありえないから。真面目に頑張ってる人がきちんと報われるためにもね。


メルノ・ネッケル
・心情
よっしゃ、スロット連中は撃破や!連携も上手くいったなー!
……さて、今度は親玉の番や。
人のことも考えんと、突っ走るだけの暴走機関車には負けてられん!
鉄道王にはならせへん……こっから先は猟兵印の通行止めや!


・行動
突っ込んでくる機関車に真っ向から挑むのは危険やね。こっちの得物は飛び道具や、側面に回り込んで攻めるで!

ここは必殺『クイックドロウ』の出番や!
突っ込んでくる機関車の動きを【見切る】!
そしたら横っ飛びで回避や!
これで丁度側面に行けるはず……そしたら、すかさずR&Bの早撃ち。車輪に熱線ぶつけて動きを阻害したる!
「安全対策が甘いで、側面がガラ空きや!」
【2回攻撃】で二丁銃のおまけも付けるで!


三角・錐人
心情:まあ、何と言うか気持ちは分かるし、SLを復活させるという目的自体は賛同できるんだよな……が、手段がダメだ。復活計画は見直しだ。

手段:【バトルキャラクターズ】を使用。即座に合体させて怪人の足止めを行わせる。
自身は足止めを受けている怪人の側面からフォースセイバーでの2回攻撃を行う。出来る限り怪人の脚部を狙って少しでも動きを止めていき、動きが止まったところで一気呵成に攻め、仕留める。

ま、確かにSLはかっこいいからな。復活計画は怪人じゃなくてキマイラの皆で考えていこうぜ。



「よっしゃ、スロット連中は撃破や! 連携も上手くいったなー! ……さて、今度は親玉の番や」
 黒煙を噴き上げる機関車怪人を前に、メルノも負けじと気炎を上げる。
「いや、夢を叶えるのは好きにすりゃいいけどさあ……」
「まあ、何と言うか気持ちは分かるし、SLを復活させるという目的自体は賛同できるんだよな……」
 対して、ルフトフェールと錐人は一概には否定しがたい怪人の目的にやや複雑な表情である。
 だが、全員戦意は衰えていない。機関車怪人がどん底からの復活(本人視点)をしている間に準備も整え、先程までの戦闘の影響はほぼない。
「が、手段がダメだ。復活計画は見直しだ」
「成敗だよ成敗。もう、いいからそこに直んなさい」
「人のことも考えんと、突っ走るだけの暴走機関車には負けてられん!」
 錐人の手の中に魔法のように数枚のカードが現れ、メルノが二丁の銃を軽やかに構えてみせる。ルフトフェールは耀星の杖を握って精神を集中。
 合図は必要ない。三人は放たれた矢の如く機関車怪人へと向かっていく!
「フハハ! 私に正面から挑もうなど、笑止! 貴様らにジョージ・スティーブンソンの偉大さを思い知らせてやろう!!」
 機関車怪人が汽笛を鳴らすと、どこからともなく巨大な機関車が現れた。その運転席に乗り込み、怪人はとっても嬉しそうに宣言する。
「出発進行!」
 街路を踏み割り、巨大機関車が迫る。その姿はまさに鉄の猛牛。激突すれば猟兵とて無事ではすまないだろう。

「我、三種の触媒もて、異形を縛る力を顕にせん。力よ、囲みこみ捕縛せよ。十重二十重に」
 詠唱と共に、ルフトフェールがオブリビオンのユーベルコードを妨害する魔術『縛』を放った。三つの触媒の内小鍵が命中しなかったものの、縛めの刺草と処刑者の荒縄が機関車に絡み付き、その速度を鈍らせる。
 そこに、錐人が召喚と合体によって呼び出したゲームキャラクター(レベル10)が真正面から組み付いた。
「ふん、その程度で私のドリームロードを閉ざしたとでも?」
「なんで、わざわざ人の住んでるとこでやるわけ? 誰もいないとこで機関車走らせたら、広々としたとこで雄姿見放題じゃん?」
「何を馬鹿なことを! 無人の荒野に駅を作っても誰も乗りに来ないではないか!?」
「あっそ。なんにせよ、人を踏み台にして夢を叶えるとか、ありえないから。真面目に頑張ってる人がきちんと報われるためにもね」
 ルフトフェールの言葉にうっかり釣られてしまい、側面への注意を怠った機関車怪人。その隙を逃さず、回り込んでいたメルノと錐人が肉薄する!
「安全対策が甘いで、側面がガラ空きや!」
 十四分の一秒の間隙を縫って連続発射された熱線が車輪を焼く。赤く熱を帯びたその場所に、錐人がフォースセイバーを突き立てた。
「ま、確かにSLはかっこいいからな」
「おお、ついにわかってくれたか友よ!」
「復活計画は怪人じゃなくてキマイラの皆で考えていこうぜ」
「どうして私をのけ者にするんだ!!」
 引き抜いたセイバーをさらに一閃。連撃に耐えかねた車輪がめきりと音を立てて歪む。
「鉄道王にはならせへん……こっから先は猟兵印の通行止めや!」
 自動詠唱起動。立て続けに撃ち込まれた銃弾が狐火を発し、その衝撃と熱で車軸を完全に破壊。巨大機関車はゆっくりと横転した後、骸の海へと帰っていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

甘夏・寧子
「だけなのに!」っていう台詞にちょっぴり罪悪感……は湧かないね。なんだいその傍迷惑2号な思考は。しょうもない輩にはきつーい一撃を御見舞いしないとね。

機関車っていうぐらいだから装甲はかなり厚めかねぇ?
ちょいと力で押してみたいから、なるべく近距離で一撃かましたいもんだ。
相手の攻撃は回避や相殺で避けたいね。やばそうなら攻撃手を緩めて回避に回るよ。……ま、落ち着いたらまた攻勢に出るけどね!


ミアズマ・フォルテ
誰もついてこない、民のいない王になってお前は満足か?
……話すだけ無駄か。

SPD重視で行動

先の雑魚とは訳が違う、私もロングボウを構えて前に出て
より味方との連携を重視して動こう。
基本は味方の攻撃に合わせて側面あるいは後方に回り込んで
千里眼射ちで援護射撃、
攻撃を受けてピンチの味方がいれば目の前に出て攻撃を仕掛け
意識をこちらに向けさせて体勢を立て直す時間を稼ぐ
狙われたらとにかく全力で回避だ、轢かれたらたまらない。
敵は大物だ、焦らず時間をかけて丁寧に追い込もう。



「安らかに眠れ、我が愛車よ……私が鉄道王になった暁にはきっと蘇らせてやるからな……!」
 召喚した機関車を破壊され、大きなダメージを負った機関車怪人。だが、傷つきながらも男は立ち上がる。夢を叶えるために。
「なんかちょっぴり罪悪感……は湧かないね」
「誰もついてこない、民のいない王になってお前は満足か?」
 そんな怪人を冷ややかな目で見つめる猟兵が二人。寧子とミアズマである。
「ふっ。鉄道王にとって民とは旅客か労働者のいずれかだ。支配される人間など必要ない。必要なのは鉄道を愛する人間のみ!」
「……話すだけ無駄か」
 呆れたように首を振り、ミアズマは弓に矢をつがえた。寧子も熱線銃を構えて怪人に相対する。
「やれやれ。しょうもない輩にはきつーい一撃を御見舞いしないとね」
「援護する」
「頼むよ。アタシは正面から行く。なるべく近距離で一撃かましてやる」
「なら、私は側背を突く」
 女猟兵二人が頷き合い、それぞれの武器をオブリビオンに向けた。
「血が滾るねぇ、派手に行くよ!」
 熱線銃を乱れ撃ちしながら、寧子が正面から機関車怪人に挑みかかる。
「うおぉぉ……明治五年の時刻表よ……150型蒸気機関車よ……岩崎・渡邊コレクションよ……我に力を与え給え……!」
 日本の鉄道黎明期の遺産から力を得た怪人は腕部でビームを受ける。装甲が穿たれるが、本体は無傷。十分に引き付けて、機関車怪人はその剛腕を唸らせた。
「食らえ、ロケット号パンチ!」
 まともに当たれば岩をも砕きそうな拳を寧子はかわし、反撃のブラスターを放つ。だが、これも直撃しない。機関車怪人の装甲は堅牢であった。
「やっぱり正面からは厳しいか……」
「フハハ、諦めて私の野望の礎となれ! 記念碑は建ててやるぞ!」
 機関車怪人が再び拳を振り上げる。それは勝利を確信してガッツポーズしたかのような姿だった。
「やなこった」
「何だと? ……ぐわぁ!?」
 怪人が掲げた腕を、ミアズマが放った矢が貫いた。怪人は矢が飛んできた方を思わず振り向くが、援護射撃に徹する彼女が拳の届く距離にいるはずはなく。
「列車でもよそ見運転は禁物だろ?」
 致命的な隙を晒した怪人に、寧子が連射する熱線が次々と突き立っていく。
「私は……負けるわけにはいかんのだ……! 世界に再び鉄道を走らせる……そのためにも……!」
 満身創痍ながらも、怪人はまだ倒れない。オブリビオンという執念の塊だからこそなのか、それとも、愛ゆえか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルフトフェール・ルミナ
愛ゆえに、人は苦しまねばならぬ……。
誰かが、そんな事言ってたような気がする。
時刻表とかで奮い立つ変態さ加減とか、深い鉄道愛ゆえなのだろうねえ……。
その愛さえなければ、君の苦しみは消える。だから僕が綺麗に消してあげよう。
……あれ? 僕なんか悪人みたいじゃない?

【WIZで!】
さあ、引導を渡してあげよう。ただし、僕がじゃないけどね!
祖霊降臨を使って、爺ちゃんの霊に戦ってもらおう。
僕は爺ちゃんの陰に隠れ……ゲフン、援護の為、後ろからちまちま(ユーベルコードじゃない)魔法を撃つよ。
怪人に近寄られたら【カウンター】で反撃だ。キャー変態ー!
ちなみに、『H』って、『HENTAI』の頭文字から来てるんだって?



「愛ゆえに、人は苦しまねばならぬ……」
 傷つきながらも夢に向かって進もうとする機関車怪人の姿に、ルフトフェールはどこかで聞いたような台詞を呟いた。
「時刻表とかで奮い立つ変態さ加減とか、深い鉄道愛ゆえなのだろうねえ……」
 確かに、どういう理屈で力を得ているのかは皆目検討もつかないが、愛がなければここまで戦うことなどできはしないだろう。
「その愛さえなければ、君の苦しみは消える。だから僕が綺麗に消してあげよう」
「私よりも悪役みたいなことを言って! この私の鉄道を愛して燃え盛るボイラー、消せるものなら消してみるがいい!!」
「引導を渡してあげるよ。ただし、僕がじゃないけどね!」
 ルフトフェールとオブリビオンが同時にユーベルコードを発動する。
「祖霊よ、祖霊よ! 裔の一人が乞い奉る。今一度此岸へ渡り、その力揮わんことを」
「チェーンジ、高速走行モード!」
 ついに自身が機関車となった怪人の前に、一人の老爺が現れた。ルフトフェールの母方の祖父氏である。
「行け、爺ちゃん!」
 孫の声を受け、老爺が歩み出る。それはまるで、さやさやと流れる水のような動きであった。
「この機関車怪人、ご老体にも容赦はせん! 吹っ飛ばしてやる!」
 煙を噴き上げ、機関車怪人が突撃する。枯木のような老爺の体が鉄の車体と激突し、ぽっきりと折れ……ない。風に吹かれる柳の枝のごとく、老爺は怪人の体当たり攻撃をほんのわずかな移動だけでかわしてみせたのだ。
 老人の体が沈む。次の瞬間、機関車怪人が変身した機関車はまるで玩具のように吹っ飛び、横転した。
「……馬鹿……な……」
 変身が解除され、仰向けで呆然と呟く怪人。だが、寝転がったままではいられない。彼は立ち上がってルフトフェールが放った魔法に耐え、反撃の機会を窺うのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィロメーラ・アステール
「おっと、反撃なんかさせないぜ!」
ダメ押しの【スーパー流れ星キック】を発動するぞー!

【全力魔法】で光の【属性攻撃】の魔力を纏って【ジャンプ】!
【ダッシュ】【スライディング】によって流れ星の如くきらめく【パフォーマンス】をキメる!
そして、みんなの【祈り】と【勇気】と【気合い】を乗せた【踏みつけ】で勝負アリだー!

しかしこの攻撃には欠点がある!
実は……動きを封じるのがメインの技なんだぜ!
だから、うまく決まってもトドメをさしきれない可能性が高いと思うぞ!

そうなったら仕方ないな! 続く誰かを【鼓舞】して後は任せるぜ!
流れ星には、尻尾が付いてくる!
悔しかったら客車や貨車の怪人を連れてくるんだなー!


ハワーズ・クローズセット
…様子伺いか
そんな無防備な姿でいいのか

何故機関車が大地を走らなくなったのか
その原因から片付けないと勇姿を見るのは難しいと思うが
公園の周りを公害がでないように改良して走らせたら駄目だろうか
(駄目出し?思案?反応どちらでも戦闘になると思うので

立ち上がるのを待つ
立ち上がらないなら布で拘束し
しかるべき所へ連れて行こうか

真の姿にて黒風鎧装を纏い撃を仕掛けていく
敵のPOWは気にせず
SPDは【ジャンプ】で飛び上がり上から鉄塊剣による鎧砕き
全体重乗せて償還された機関車破壊を
WIZは【見切り】とSPDを活かして避け
仲間が一緒なら体当りは【怪力】活かして真正面止める
又は見切り等で回避に務め隙あらば鉄塊剣の鎧砕き


三角・錐人
・心情:さあ、そろそろ決着と行こうか。暴走機関車は止められるのがオチなんだぜ!

・SPDで対応。なんだかんだでアイツは真っすぐにしか進めない……だからこそSL復活計画も暴走したんだろうけどな……突っ込んでくるのを【野生の勘】で察知&回避を狙い、側面から攻撃する……と見せかけての【だまし討ち】で更に正面に回り込んでの【2回攻撃】で顔面を思いっきりブン殴ってやる。が、それも今回は搦め手。最終的な狙いは右腕を変身させての【コブラバイティング】での一撃。蛇は食らいついたら中々離さないんだぜ、生命力食らいきるまで噛みつき続けてやる!



「さあ、そろそろ決着と行こうか。暴走機関車は止められるのがオチなんだぜ!」
 ガードを固めた機関車怪人の側面に錐人が回り込む。その動きに対応するために腕を下ろした瞬間、野性的なステップで素早く位置取りを変えた錐人のワンツーパンチが顔面にめり込んだ。
「ぬぅっ!? だまし討ちとは卑怯な……!」
「ならば、挟み撃ちだ」
 漆黒の旋風が高く舞い上がった。空中から叩き付けられたハワーズの鉄塊剣が怪人の装甲を砕く。ね
「この程度で……! 燃えろ、私のボイラー!!」
 二人の重い攻撃に耐え、機関車怪人が咆哮した。
「来いッ! ロコモーショーン!!」
 地面を割って、巨大な機関車が姿を現す。その屋根に飛び乗った怪人は時刻表と鉄道模型と鉄道写真を握り締め、世界に響けとばかりに汽笛を鳴らす。
「最後まで諦めず、不可能を可能にする! それが、鉄ちゃん魂だ!!」
 熱く滾った野望を燃料に、人車一体となって機関車怪人が驀進する。その前にハワーズが立ちはだかった。誰かが割り込む間もなく、黒風まとう男と機関車が激突する。
「ば……馬鹿なっ!?」
 機関車怪人は驚愕した。ぐしゃぐしゃに潰れると思われたハワーズだったが、その長身は健在。解放された真の姿がもたらす超常の怪力をもって、彼は見事に機関車を受け止めていたのだ。
「おっと、これ以上反撃なんかさせないぜ!」
 一筋の流れ星が、キマイラフューチャーの空を駆け抜けた。光属性の魔力をまとったフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)である。
「スーパー! 流れ星!! キーーーック!
 外連味溢れる動きを交えつつ加速、祈りと勇気と気合いを込めて、必殺の蹴りを叩き込む! 妖精の小さな体駆から繰り出されたとは思えない一撃は怪人を機関車の屋根から吹っ飛ばし、周囲に衝撃波が広がった。
「後は任せるぜ! 流れ星には、尻尾が付いてくる!」
 フィロメーラの鼓舞する声。その意味に怪人が気づくよりも早く、錐人の右手が変じたキングコブラが食らいついた!
「食いついて丸のみしてやるぜ!」
 毒蛇の牙を通じて、機関車怪人の生命力が奪われていく。反撃しようにも、衝撃波が響く体は思うように動かない。
「何故だ……何故……私が負けるのだ……」
「悔しかったら客車や貨車の怪人を連れてくるんだなー!」
 闇に呑まれていく怪人の目に、胸を張るフィロメーラの姿が写る。機関車怪人は寂しそうに呟いた。
「……そうか……機関車は一両で走っても意味がない……それが私の敗因か」
「何故機関車が大地を走らなくなったのか、その原因から片付けないと勇姿を見るのは難しいと思うが。公園の周りを公害がでないように改良して走らせたら駄目だろうか」
「確かに……そうだ。古きよき形を守りつつ、時代に合わせて進化していかなくてはならなかったんだな……」
 ハワーズの指摘に、怪人は火の絶えかけたボイラーから力を振り絞って答える。
「なんだかんだでアンタは真っすぐにしか進めない……だからこそSL復活計画も暴走したんだろうけどな」
 右腕を元に戻した錐人も、倒れ伏した機関車怪人を見つめていた。
「ははは、君の言う通りだ。……私は暴走列車だった。多くの人や物を運んで社会に貢献するという本来の役目を忘れた……暴走列車だったよ」
 機関車の駆動音が止まる。それきり怪人は何も語らず、蒸気機関だけがただ熱を失っていき……やがて骸の海へと帰っていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『遺失文明お楽しみ会』

POW   :    体力に任せてひたすら遊ぶ

SPD   :    テクニックを駆使する

WIZ   :    遺失技術で楽しむ面白いアイデアを考える

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●そして始まる大騒ぎ
「お疲れさまです。みなさんすばらしい活躍でした」
 オブリビオンを倒した猟兵達の所へ、夢瑪がやって来た。
「人的被害はゼロ。物的被害は少しありますが、しばらくすれば元通り修復できるレベルです。取り返しのつかないことは全く起こりませんでした」
 ひとりひとり労いながら、夢瑪は戦場となった街角のすぐ近くに建っていた建物へと猟兵達を誘う。
「ご覧の通り、ゲームセンターも無事です。VRやARを駆使したハイテクゲームからレトロゲーまでよりどりみどり」
 体力自慢のあなたにはVRアクションゲームがオススメだ。まるで映画の登場人物になったかのようなスリリングでダイナミックなストーリーが楽しめる。
 三次元ダンスゲームというのもある。重力制御された筐体の四方にパネルが設置してあり、普通では体験できないアクロバティックなダンスを体験できる。もちろん、上手く踊るには相応の敏捷性が必要になるが。
 中には頭を捻らないと攻略できないというゲームもある。コアゲーマー向けの超高難易度に設定されていたり、そのそも攻略法や操作法が記録に残っていないレトロゲームだったり。それらの攻略に悩んでみるのもいいだろう。なにせ、
「コインはたっぷりあります。何回連コインしてもオーケーですよ」
 はちきれそうな袋を重そうに掲げてみせる夢瑪。その中に入っているコインに見覚えがある猟兵もいたが……。
「まあまあ、深く考えずに遊んでください。オブリビオンとの戦いは始まったばかりなのですから」
メルノ・ネッケル
『神楽火・夢瑪を誘う』
夢瑪ちゃんには世話になったしな!良かったら一緒に遊びに行こか!

・心情
あいつ、最後の最後に心入れ替えたんやな。
もっと早うに気付いとれば……いや、そういうんは良くないな。出来れば、もう暴走せんとってな。
……さて、仕事は終わりや!切り替えて楽しもか!

・行動
《POW》で行こか!
VRアクションゲームが面白そうや!他のに比べて料金も難易度も高そうやけど、連コインし放題らしいし。折角や、協力プレイと行こか夢瑪ちゃん?
あ、勿論後ろに並んどったら連コインはせえへんで。ゲームは皆で順番に遊ばんとな!
どんな感じなのかはやるまで分からへんけど、アクションなら【勇気】を出しといて損はあらへんな!



「あいつ、最後の最後に心入れ替えたんやな。もっと早うに気付いとれば……」
 過去に帰ったオブリビオンを思い、メルノは目を細めた。
「いや、そういうんは良くないな。出来れば、もう暴走せんとってな」
 激闘の跡にそう言葉を投げて、彼女はゲームセンターの中へ。
「……さて、仕事は終わりや! 切り替えて楽しもか!」
 喧騒に満ちたエントランスを見回し、メルノは夢瑪に声をかけた。
「今回は世話になったしな! 良かったら一緒に遊びに行こか!」
「はい、お誘いありがとうございます」
 そんなやり取りの後、メルノ達は連れ立ってゲームを物色し始める。
 遊ぶからにはひたすら体力の続く限り! という心積もりのメルノが選んだのは、
「VRアクションゲームが面白そうや! 他のに比べて料金も難易度も高そうやけど、連コインし放題らしいし」
 近所で怪人騒ぎがあったからか、猟兵以外の人影はほとんどない。これなら長く遊んでも迷惑になることはなさそうだ。
「折角や、協力プレイと行こか夢瑪ちゃん?」
「ふふ、いいですよ。夢瑪の実力をご覧に入れましょう」
「どんな感じなんかなぁ」
「これはヒーローになりきって、怪人軍団と戦うゲームですね。ネッケルさん向きの銃使いもいますよ」
「それやったらいけそうや! よし、それにしよ!」
 コインを入れてコントローラーを握り、ゲームスタート。
「うちの勇気が悪を撃つでー!」
 身につけた技術を遺憾無く発揮し、メルノは命のやり取りではない銃撃戦を仮装空間内で繰り広げるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ハワーズ・クローズセット
それではお言葉に甘えて遊ぼうか
コインの出所…性根は良い怪人だったと思うと一緒に遊びたかった
しかしRPGで敵を倒すと貰える報酬を思い浮かべれば
納得とリアルな現実(額押さえ
みなかった事にして純粋な報酬として貰っておこう

彼らの死の弔いも兼ねて機関車の
いやこの時代だから宙を飛ぶ電車か
家庭用ゲームであった気はするアクションゲームには向かないか
【SPD】カーレース
「見切り」駆使してハンドルを捌く
IN側に入りブレーキは下り坂ぐらいに
Gが掛かるならそれを感じ
相手の車の接触は避け
ぶつかる時はスピードを落とし相手の後ろについて行き
カーブのINで1台通れる隙できたら抜く
(自分が出せる1番早いのを目指し1位は狙わない



受け取った袋の中で、コインがじゃらりと鳴った。その出所を思い浮かべて、ハワーズは思わず額を押さえる。
(しかしRPGで敵を倒すと貰える報酬を思い浮かべれば……納得)
 深い追求はせず、これは純粋な報酬だと自分に言い聞かせ、リアルな現実を見ないことにしたハワーズはゲームセンターへと向かう。
「それではお言葉に甘えて遊ぼうか」
 色々と見て回るが、機関車をモチーフにしたゲームは見当たらない。
(残念だ。彼らの死の弔いになるかと思ったが)
 せめて多少なりとも近い形のものにするか、とハワーズが選んだのはレースゲーム。
 ハンドルとペダル、レバーといった操作系はあまり馴染みがないが、そこは猟兵として鍛えた見切り力の出番。ブレーキを踏む回数を極限まで抑えつつ他車にぶつからないようにするという貫禄の走行で、ハワーズは次々とコースを走破していく。
 忠実に再現された加速度が心地いい。カーブの内側を果敢に攻めながら、
「性根は良い怪人だったと思うと一緒に遊びたかったな」
 そんな言葉がハワーズの口を突いてこぼれ落ちるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィロメーラ・アステール
(神楽火・夢瑪を誘う)
「よーし、ここは気を抜いて思いっきり遊ぶぞー!」
踊りに生きるあたしは、三次元ダンスゲームに挑戦だー!
といってもこれは、人間大サイズのゲームだよなー?

普段あたしが踊ってるのとは、また違うスタイルになるというか……。
【ダッシュ】【ジャンプ】を駆使した、本格的な【空中戦】の様相になるというか……戦闘中とやってること変わらないぞ!?
気を抜くって感じじゃないな!

「おー、そうだ! この広さならあたしと夢瑪ちゃんで一緒に遊べるんじゃないか?」
というわけで二人でわちゃわちゃしながら踊りたいぜ!
それで上手にできるのかって?
……まあまあ、深く考えずに遊ぼうぜ!



「よーし、ここは気を抜いて思いっきり遊ぶぞー!」
 踊りに生きる妖精を自称するフィロメーラは三次元ダンスゲームに挑戦していた。
 とはいえ、フェアリーサイズの筐体が用意されているはずもなく。
「戦闘中とやってること変わらないぞ!? 気を抜くって感じじゃないな!」
 ダッシュとジャンプを駆使して指定されたパネルを押していく様子はもはやダンスというより空中戦である。
 普段とは違うスタイル……というかまさしく別次元の動きを要求されたフィロメーラはしばし考え、
「おー、そうだ! この広さならあたしと夢瑪ちゃんで一緒に遊べるんじゃないか?」
 すいーっと夢瑪の所まで飛んでいく。
「というわけで二人でわちゃわちゃしながら踊りたいぜ!」
「だ、ダメですアステールさん。きっと上手にできません」
「まあまあ、深く考えずに遊ぼうぜ!」
 妙に渋る夢瑪をぐいぐい押して、筐体の中に連れ込むフィロメーラ。
「ゲームスタートだ!」
「ホントに……本当にダメなんです……っ!」
 数十秒後、夢瑪には壊滅的にダンスのセンスがないことが明らかとなった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ミアズマ・フォルテ
SPD重視

あー終わった終わった。被害も最小限に抑えられたようだし
言うことはないな。後は適当に遊んでおいしいものでも確保して帰ろうか
色々あって目移りするけどあんまり激しく動くのもな……
ハイスコアを狙う系じゃなくてのんびり楽しむ系で
VRで鳥になって空を飛ぶとか、魚になって海を泳ぐとか
ちょっと変わった体感系があればやってみたいな。



 戦いの終わりを見届けて、ミアズマは軽く伸びをした。
「あー終わった終わった。被害も最小限に抑えられたようだし、言うことはないな」
 後は適当に遊んで、それから何か美味しいものでも買って帰るか……などと考えつつ、ゲームセンターの中を見て回る。
「色々あって目移りするけどあんまり激しく動くのもな……」
 オブリビオンが関わらないのならできるだけのんびり過ごしたい性分のミアズマ。彼女はハイスコアを狙うとか勝負するとかの類ではなく、ゆったりと仮想体験ができるようなゲームに目をつけた。
「鳥になって空中散歩……こっちは魚になって海を泳ぐ……か」
 癒し系ゲームと銘打たれたタイトルをいくつか覗いてみて、これはと思ったものにコインを投入。
 球状の筐体の中に入ると、どこまでも広がる草原が広がっていた。暖かな太陽の光はもちろん、肌を撫でるそよ風や大地の感触までもが再現されている。
 これならいい夢が見られそうだ。適当な木陰に寝転がって、ミアズマはコインが尽きるまで午睡を楽しむことにした。

成功 🔵​🔵​🔴​

三角・錐人
【WIZ】
・んー、あの怪人と戦ってた時に自分でも言ったけど、SL復活計画を真剣に考えてみたいんだよな。興味のあるキマイラがいたら皆で話し合ってみようか。

・実際、石炭で走るSLはさすがに無理だから、電気とかで走るレプリカSLになるだろうな。遺失技術に水素エンジンや自動運転システムとかがあればなお良さそうだけど。
走らせる計画としては、今動いているレールウェイを使い、それこそまずは限定運行でやる計画はどうだろうか……この辺、許可さえ出ればどうにかなりそうな気もするけど、ダメ元でアイデアだを出してみよう。

・ゲームセンターで楽しむという目的からはそれてしまったけど、こういうことを考えるのもいいもんだな。



 ゲームセンターに併設されたラウンジで、錐人は一人物思いに耽っていた。
(実際、石炭で走るSLはさすがに無理だから、電気とかで走るレプリカSLになるだろうな)
 戦いの最中に発言したSL復活計画。自身で口にした手前、それを実現するにはどうすればいいか思案する錐人の横顔は真剣だった。
(走らせる計画としては、今動いているレールウェイを使い、それこそまずは限定運行でやる計画はどうだろうか)
 そう、行動することは間違っていないのだ。自らの行いによって誰かを傷つけることがないか、走り出す前に考えることを忘れさえしなければ。
(許可さえ出ればどうにかなりそうな気もするけど、ダメ元でアイデアだを出してみよう。興味のあるキマイラがいたら皆で話し合ってみるのもいいな)
 それが大勢の楽しみに繋がるのであれば、賛成する者も多いだろう。何となれば、復活計画を進める姿そのものをドキュメンタリーとして提供することもできる。
(こういうことを考えるのもいいもんだな)
 どこまでも続く可能性に想いを馳せて、錐人は穏やかな笑みを頬に浮かべるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

甘夏・寧子
【SPDテクニックを駆使する】
へぇ。ゲームが報酬ってのも珍しいかもね。まぁ、楽しいなら十分だ。早速やってみようかね!

んー。シューティングやカーレース的なやつがあればやってみたい気もするし、音楽に合わせてボタンを押すゲームも楽しそうだ。
おススメのダンス……ってのは、んー……正直ダンスに自信はないけど、これ、早さに物言わせるゲームなんだろう?
なら、挑戦してみるのもアリかね。何事も体験だろうし。
クリアで勝てば上々。……負けたら? あー、それは多分、アタシの性質上……リベンジだろうね!



「へぇ。ゲームが報酬ってのも珍しいかもね。まぁ、楽しいなら十分だ。早速やってみようかね!」
 色とりどりの画面と鳴り響く音楽。百花繚乱のエンターテイメントの園へと、瞳を輝かせた寧子が飛びこんでいく。
 シューティングにレーシング、音ゲーと目移りしつつ、寧子が挑戦するのは三次元ダンスゲームだ。
「んー……正直ダンスに自信はないけど、これ、早さに物言わせるゲームなんだろう? なら、挑戦してみるのもアリかね。何事も体験だろうし」
 とりあえず最初は初心者向けの曲から。リズムに合わせて右、左。
「おっと、上か!」
 映し出された指示に従って、寧子は跳躍。天井のパネルにタッチ、反動をつけて戻り次のパネルを踏む。その後も順調にステップを繋いで、危なげなくクリア。
「よっし、上々。なかなか楽しいもんだね」
 続けてちょっと難易度高めの曲に挑戦。よりアクロバティックな動きを要求されるが、寧子は身軽さを活かして何とかこなしていった。
 ただ……、
「むぅ……」
 リザルト画面に表示される、いくつかのバツ印。それが彼女の負けん気を刺激したようで。
「リベンジだ!」
 寧子は再びコインを入れ、オブリビオンに立ち向かった時と同じくらい果敢に挑戦を繰り返すのだった。

 ……こうして、キマイラフューチャーの未来は守られ、猟兵達の戦いの記録に新たな一ページが書き加えられたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月10日


挿絵イラスト