1
【1:1募集】机上の幸福論

ロキ・バロックヒート 2020年6月27日

幸福を願う邪神が去ったUDCアースの海辺

しあわせってなんだろうね
寄せては返す波もなにもこたえないから
少しばかり話をしようよ

***

https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=21453
いつか海へ還る/華房圓MSさま

こちらのその後の話
どなたでも先着で1:1募集
30レス程度かキリの良いところまで
もしくは一週間音沙汰なしで〆
メタ×




1





ロキ・バロックヒート 2020年6月27日
(ざぶざぶと、海へと進む者が居る。入水なんとかにしては躊躇いと情緒のない歩調で、小柄な背丈でも水面が股下にきた程度で立ち止まったが)(夏が近い海はどこかぬるい気がして。青い鳥が啄んだ頬に、細っこい指を這わせた。浅くはなかったものの、とっくに血は止まっている)
0
天音・亮 2020年7月3日
(靴を脱いだ素足で踏みしめた砂浜はまだどこか温くて夏の暑さには程遠い。足裏から伝わる控えめな温度と頬を撫でる潮風を感じながら鼻歌混じりに歩く海辺)(不意に届いた飛沫の音に奏でた音は止んで視線が上がる。ざあと吹く風が髪すらも振り払って邪魔なものが無くなった視界の中に、海に脚を呑み込まれている人影だけがぽつりとひとつ、映るだけ)
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月4日
(とおく、船が見える水平線をただ眺めて。手を口の両脇へ添えて息を深く吸い込み――)わあー、(叫んだ。つもりだった。耳に届いた声は小さくてとても間が抜けていて、手を下ろして軽く首を傾げる)(それからふと、浜辺の方を肩越しに振り向いた。気紛れか、それともさっき途切れた旋律を耳にしていたのかもしれない。程なく、こちらを向く君を見つけるだろう。蜂蜜色が瞬く)
0
天音・亮 2020年7月7日
(眺めていた。ぴたりと止まっていたきみの動き。徐に上げられた両手が添えられて、聴こえてきたのはすごくすごく控えめな叫び声。めいっぱいに叫ぶのかと思っていたものだから予想外のボリュームにきょとんと瞬き、次いで思わず笑い声が漏れてしまって、こちらを向いた蜂蜜色のまんまるふたつ。ひらりと振ってみた右手に、きみはどう返してくれるだろうか)
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月7日
(振られた手にもう数度瞬いてから、ふわりと笑った。まるでさっきまで居た神のような、無邪気なもの。片頬にはしった傷だけが不釣り合いだ)――――、(なにごとかも言った。届くような声量ではないけれど、口の動きを読み取るならば、「きみはしあわせ?」と、)(届いていようがいまいがどちらでも良かった。けれどまるで答えを聞きにでも来るように、ざぶり、ざぶざぶ、浜へ。君の方へ近付いてゆく)
0
天音・亮 2020年7月8日
(浮かべた笑顔に記憶が掠める。きっと自分とは交わる事の無い幸福論で、みんなの幸せを願って存在していた儚く無邪気でちいさな神様。朱い線がきみをそうではないと知らしめる。動いた唇。何故だか声も聴こえないのに言葉を風達が運んでくれた。─神様みたいな事、言うんだね。音にはせずに浮かべた笑顔、逸らさない目線のままできみを待つ。音が届く距離になったなら、)
0
天音・亮 2020年7月8日
はじめまして、───きみはしあわせ?(真似をして、返してみようか)
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月11日
(笑い方はわざとか、あえてか、無意識か、そのどれでもあって、どちらでもない。本質は君が思い浮かべたものと似ている。――神様だからね、なんて返事はないけれど。君が話しかけるまで、こえもおともない、漣だけ)(近くで一目見て、海が似合いそうな子だな、と思った。この事件で見た寂しい海じゃなくて、陽の光がきらめく眩しい海。ぼんやりとそう思っていたから、返されたことに首を傾いだ。問うたくせに、己に対してそう問われると思ってなかったかのような、間があって)おれ――
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月11日
(否、)『私』、は。しあわせなのか……わかんないな。たぶん、違う。(まるで他人事のように、遠い誰かを思い浮かべるように。視線が余所へいった。それがもとに戻るころに)きみ、は。……君はしあわせ?(改めて問うた)
0
天音・亮 2020年7月11日
(またひとつ、波が寄せて返す。海の輪郭がぼやけてきみの姿がぶれなく映れば合わさった瞳は蜜色だと知った。風に靡く夜色から覗く顔は酷く整っていてどこか浮世離れしている感覚すら覚える。傾いた首と静かなひとときの間を置いて、流された視線は何を見たのだろう。ゆっくりと瞬きをするように瞼を閉じて零す言葉)そっか。(それだけの。再び空色が覗く。もう一度投げ掛けられた問いに、紡ごうとした言葉が自然と微笑みを生んで)たくさんのしあわせを、私は知ってるよ(これはもしかしたら、きみの望む答えでは無いのかもしれないけれど)
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月12日
(どこか茫洋としている眼は、いろに反して甘さもなく、硝子玉のようにも見えたかもしれない。……君のこたえを得て、また瞬いた)そう。(こちらも短く。けれど、その意味をよくよく考えているかのように、口元に手をあてる。しあわせ?と問われて、そうだと答えられる者の方が少ないだろうけど、その答えは予想していなかったから。イエスでも、ノーでもない)君は……そのしあわせが、とおいものだと思う?(知っているのに、しあわせだと言わない。だから、そんな気がして問いを重ねた)
0
天音・亮 2020年7月14日
(瞬いて後の考えるきみから視線を逸らして、また海を見る。昇ったばかりの朝日がどんどん地平線を離れて空へあがっていく。眩しいな。細めた瞳の上、影を作る様に掌をかざせば和らいだ陽射しが指の隙間から零れて差し込む。届いた言葉に戻した視線。今度は、その首を横に振った)遠いものだとは思った事無いよ(一歩二歩、足が海へと向いて止まる)ね、こんな言葉良く聞かない?「幸せは、思っていたよりもずっと近くにある」って(他愛無い話をするように投げ掛けた言葉はそれまでの静けさを少し払うように明るい音で風に乗る)
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月14日
そうなの?……近くにあるのに手が届かない。そんなのも、よく聞くけど。(呟くように返して。けれど、君の明るさにつられるかのように少し笑った。さっきみたいなふわふわとしたものではなく、苦笑のような、つい笑ってしまったかのような)……ここにまだ居るってことはさ、君もあの幼い神を見送ったんでしょう。ねぇ、どんな夢を見たか、教えてよ。(あの夢は心の裡のやわいところ。断られるかもしれないけれど、どんなものを見て君がそう語るのか、興味が向いたから)(つられて振り向いた海の、暁のいろに眼を細めた)
0
天音・亮 2020年7月16日
(それも良く聞く言葉。人はいろんな場面、いろんな気持ちでいろんな言葉を残すから、似てるけど正反対な言葉だって溢れる程あるのだ。そうだね、って頷きを返す)しあわせってね、かくれんぼが上手なの(一生懸命遠くまで探しに行っても見つからなかったのに、結局すぐ近くの茂みの中に居たりする)…ヒーローでも、猟兵でも無かった頃の私だった時の夢を見たよ。学校帰りに友達と遊んだり、彼氏とデートしたり。そんな普通の女の子だった時の夢(隠すよりもむしろ話したい事だから、断ったりなんかしない。あの時見た大好きな日々の夢が、今でも目を閉じれば浮かんでくる)私ね、猟兵になってまだ1年も経ってないんだぁ。
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月16日
もーいいかいっていっても、まーだだよって返ってくるか、こたえがなかったりするんだろうね。(ふわふわと、言葉遊びのように。こちらはどこに隠れているかも、隠れているのかすらも見当もつかないのだけれど)(波が、裸足の隙間から砂をさらっていく。その感触をあじわいながら、君の話を聞いている。話してくれるんだ、と甘く嬉しそうに笑って)君はヒーローなんだ?(疑問符なのは、そうは見えない――というよりも、君が語るような女の子と、そう変わらないような気がしたから)“普通”には、もう戻らないの?それぐらいならまだ、戻れるんじゃないかな。(あの夢に描かれるほどだから。きっと戻らないのだろう、とは思いながら、聞いてしまう)
0
天音・亮 2020年7月22日
そうそう。だから“思っていたよりもずっと近くにある”も“近くにあるのに手が届かない”もどっちも正解なんだと思うな。(きっとある日なんて事ない時にひょこっと顔を覗かせたり、或いは駆けて探して手を伸ばした先に、もういいよって手を繋いでくれるのだろう)ふふ、意外かな?(きみの甘やかな笑顔に返したのは無邪気な笑みで)その“普通”がね、大好きで大切なの。日常の中に守りたいもの、助けたいものがある。(伸ばした右腕の先、開いた掌を陽射しが照らす。その心地良いぬくもりを手放さないと言う様にぎゅっと握った)だからその為に使える力が私の手の中にあるって知った時…私は迷わなかった。
0
天音・亮 2020年7月22日
(ひときわ大きく寄せた波が両足を濡らす)
(戻らない。あの海で、私は普通の女の子だった私に手を振った。)

(振り返る)
きみの見た夢は?…内緒?(おどける様に人差し指を口元へ添えて)
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月23日
そうして見付けたら、そのまま大人しく傍に居てくれたら良いのにねぇ。(かくれんぼするくせに、捕まえたら終わりではないのだ。捕まえていようと躍起になるほど逃げたりもする)うん、少し。ひとは、話してくれることと、そうでないことがある。(意外、にはそう返して。答えをじっと聞いた)君は……幸せの傍にただ居ても、幸せではなくなったのかな。それとも、守ることが幸せになったのか。(きらきらと輝くものに眼を細めてゆるゆると伏せる。口端に笑みは変わらず浮かべているものの、それは憂いだ)……万人が君の勇気と前進に賛辞をおくるだろう。君も己の選択に誇りをもっている。――君は、あの神の幸せの夢におちたとしても、それを破るひとだろうね。
0
ロキ・バロックヒート 2020年7月23日
(また、聞かれるとも思ってなかったみたいに、視線をあげて瞬いた。そう。内緒だよ。真似をして口元へ指をもっていこうとして、そっと降ろして。代わりのようにしゃがみ込み、貝殻をひとつつまむ)……きょうだいが居たんだ。ほんとうは、元は同じだったものだけど。何人か――何人だったかも、顔も、どんな姿だったかも、覚えてないぐらい久しく、いっしょに遊んだ、夢。
0
天音・亮 2020年7月30日
…人は、ずっと傍に居てくれる幸せに手を伸ばす事を忘れちゃうからかもしれないね。(不満を漏らす様に零れた言葉にくすりと笑って。意外だと肯定したきみの言葉には頷きを返しながら、私の中の「そうでない事」をそっと仕舞い込む様にゆっくり瞬きをする)私は幸せだよ。今この時も。…少し違うのはね、私の幸せは“欠片”なの。(波と一緒になって足を擽る砂が踊る様に肌の上を転がってゆく)小さな幸せの欠片をいっぱい集めて大きくする。そしてその幸せを今度はみんなに受け取ってもらう。そうして笑ってくれる人がいたなら、それが私の次の幸せに繋がる。(幸せは椅子取りゲームじゃない。誰もが誰かの幸せに繋がってるのだと、そう思いたいんだ。だから─)だから、私はきみが言う様な立派な人間じゃないんだよ。誰かと一緒に笑い合っていられる未来に、私は手を伸ばしてるだけだから。
0
天音・亮 2020年7月30日
(一度合わせた視線がまた海へと落ちていく。きみが拾った貝殻を風に揺れる細い髪越しに私も眺めながら、零れてくる音に耳を傾けて)……(元は同じだったもの。彼は人の理の外に居る存在なのだろうか。心に留めたまま口は噤んできみの話を聞く為に同じようにしゃがみ込んだ。瞳は海の向こう側へと向けたまま)…きみはその夢を見て、何を思ったんだろう(答えなくてもいいという程に小さく呟いた言葉は次第に波風に溶けてゆくだろう)
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月2日
……ひとの傍に、幸せがずっと居ればいいんだよ。捕まえていなくても。手を伸ばさなくても。そうすれば――(そうすれば。その先が言葉になるまえに唇が閉じた。口にしてもそうはならないから)(君がすべてを語っているとは思わない。だから、じいと聴く。耳を澄ませている。海の音にまでしまい込まれないよう)かけら。幸せの、かけら。(それはこの砂粒のように、小さくささやかなものなのだろうか。それとも小石ほど?貝殻ほど?)君のように考えて、そうしようとできる子は、あまり居ないように思える。大抵幸せに手を伸ばす過程で、歪む。せっかく幸せのかけらを見付けたとしても、かなしみに潰されたり、する。
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月2日
(ぱき。その小さな音は思いの外耳に届いた。気がした。己の黒い指先が力を少し篭めたせいで、貝殻が割れている)(しゃがみこむ動きは視界の端。そのまま、問いかけのようなそれを聞いて。沈黙がおりた。――それは随分と長く。答える気がないのかもしれない、と思っても仕方がない程長く)……わからない。(ずっと考えていたのだ)うれしい?かなしい?……どれも、ちがうから。
0
天音・亮 2020年8月5日
…でも、求められなくなるのは寂しいよ。(閉じたきみの唇の代わりに動かした唇)ここに来て、ここに居てって言ってもらえなくなるのは、寂しい。(水平線を見つめる瞳に映った海鳥が遠く海の向こうへと飛んでゆく。耳に届いた音は欠けた音。向き直した瞳が捉えた割れた貝殻はきみの手の上でふたつに分かれてしまっていて、伸ばした指先を欠けた貝殻の片方に添えたならその亀裂を埋めるようにそっと端を押そうと)歪んでしまう事も、悲しみに押しつぶされちゃう事も、それはきっと誰にだって降りかかる事。…それでも私がそう考えられるようになったのは、私の幸せを願ってくれる人が居たから。欠片を分けてくれたから。(ぴたり、割れた貝殻の隙間が埋まる)
0
天音・亮 2020年8月5日
(たくさんの静寂を挟んできみが出した“答え”に辿り着けていない答え)…じゃあ、探してる途中なのかもしれないね。きみのきょうだい達がきみの中に残していった何かを。(言葉尻に合わせて立ち上がれば浴びる陽射しが心地好くて伸びをする。足のつま先から奪われていく体温を取り戻す様な暖かさ。さやさやと少しずつ草木も目覚め始めた音が聴こえる。)
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月6日
(遠く遠く、船の汽笛の音も、鮮やかな波の音も交えて、君の訴えるような言葉が耳朶に届く。邪神が止めようとした世界の歩みが、進んでゆく気配)ふふ、(固く閉じていた唇から漏れたのは、緩やかな吐息のような笑い。つい零れたようなそれ)君は幸せの代弁者みたい。……寂しいかぁ。そっか。(そう云われたら、ちょっと見付けてあげようかという気になるから面白い。随分とむかしに、諦めて探しもしなくなっていた)(割れた貝殻は、そのまま海へ投げ捨てれば、二度と片割れと合うことはなかっただろう。そうしなかったのは、君の指先が如何するか、見ていたかったから)ひとりではないから、君はそうして欠片を届けるの?(そういう風に。元に戻ったわけではないけれど、欠けてはいない貝殻。眼を眇めて見詰める)
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月6日
いつも考えて辿り着くのは、わからないって答えばかりだよ。(答えでもないのもわかっているけれど。考えている間、夏の匂いがする、なんて思う)……残していかないでほしかった。一緒に連れてってくれて、ともに還れたら、良かったんだ。(そうはならないこと、は答えじゃない。けれどつられて、視線と顔を上げた。太陽が眩しくて、少しばかり瞳を閉じた)
0
天音・亮 2020年8月16日
(零れ落ちて聞こえた小さな笑い声。視線は真っ直ぐに前を向いたまま、代弁者みたいだと、その言葉には同じような笑い声を零した)もし私が「しあわせ」だったらそう思うかなって。繋がりがなかったら、寂しい。(例えばしあわせを見つけたとして、それを誰かと喜び合うからしあわせだと実感できるんだと思う。人は鈍感なんだ。自分の目では見れないものも、誰かと一緒ならもっともっと見渡せる。)ひとりでは居たくないから、ひとりで居てほしくはないから…かな。欠片を繋いで大きくすれば、しあわせもその分たくさん受け止められるでしょ?(欠けた貝殻だって、くっつければもっとたくさんの海を掬える。単純だけれど、きっとそういうこと。)
0
天音・亮 2020年8月16日
…じゃあ、無理矢理答えをひとつ作ろうか?(さよならをした兄弟達に手を伸ばすように零れたきみの声に、明るい声が返る。瞳を開けばきみを覗き込む空色の瞳が映るだろうか)私がきみに出会えたこと。なんてどうかな?(無邪気な笑顔が咲いた)残されたきみが、還れなかったきみがここに居る。だから、私はきみにこうして出会えた。話をする事が出来た。私はきみと出会えて嬉しいって思うから、それがきみの中の答えのひとつになってくれたら、それも私のしあわせの欠片だよ。
0
天音・亮 2020年8月16日
───ね、きみの名前を教えてほしいな。私は亮っていうの。「高く明るい天の音」で、「天音亮」。
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月19日
(君の言うことを、じっと聞いていた。貝殻が集まって、繋がって、その内に海を湛えるまでを。それから、静かに息を吐く)ああ。そうか。――君も、寂しい?……寂しかった?(そのしあわせの代弁者に問いかけているようで、視線は君に向けられている。はじめから分かち合えているなら、満たされていたなら、きっと寂しいは出てこないから)ひとりで居たことがあった?……ひとりにさせたことがあった?(誰をだろう。誰かを。でも、そんな気がして。寂しくないよう、ひとりではなくなるように。今度はこちらから貝殻を合わせようとするように。空いた手をそっと君に伸ばす)
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月19日
(蜂蜜色が見上げて、丸くなった。瞬いている)……君と出会えて、話ができて、良かった。それはそう、思っているけれど……(答えとなるかはまだわからない、と首を傾げてから)君のしあわせの欠片は、そんなものでいいの?本当に?(今まで願われた、色んなかたちのしあわせを想う。小さなものから大それたものまで。叶ったのか叶わなかったのかわからないそれらは、泡のように浮かんでは消えた)
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月19日
アキラ。天音、亮。(何度か、名前を声にのせる。こうすると、忘れにくい)私は――(こたえかけて、口を噤んで首を振った。いつものかみさまでも道化でもない。己では定義できない。ここにいるのは、ただの、)今の私は、名を持たない。……好きに呼んだらいい。(こう言ったら、困らせるだろうか。そうは思いながら)
0
天音・亮 2020年8月25日
(きみが問い掛ける。投げ掛ける。寂しかったのか、ひとりで居たことが、させたことがあったのか、と。宿る空色は晴れたまま。けれど心の裡で過ったのは──ちり、と痛みを伴った記憶を大切に仕舞い込む様に瞼を落としてきみに微笑む。それを答えとするように)…寂しくないよ。ちゃんと手を伸ばしているから。ちゃんと、隣に居るから。(ざあと吹いた風が、その「誰か」へと手を伸ばす様に長い金糸を水平線へと靡かせた)
0
天音・亮 2020年8月25日
(伸ばされた手をそっと繋いで、海の先を見ていた身体を繋いだ手に導かれるままきみへと向けて、今度は無邪気に咲う)欠片でいいの。パズルのピースみたいにひとつひとつ試して、合う所を、在るべき場所を探していく。今答えにならなくても、どの欠片が答えに繋がるかはわからないでしょ?(探して、出会って、違う事がわかってもまた探して、みつける。踏みしめた一歩が、道を作っていく。)それに答えは、別にひとつじゃなくたっていいんだし、ね!
0
天音・亮 2020年8月25日
(きみの名前を待って、首を振って返ってきた言葉にじっとその目を向けるまま。零れ落ちた髪できみの表情は見れない。けれど返事は決まっている。)…呼べないよ。私が勝手にきみに名前をつけることは出来ない。(はっきりと。繋いだ手には少し力がこもったかもしれない)名前はきみを“きみ”にするもの。誰もがその人だけの名前を持っている。込められた思いに同じものはひとつだってないから、簡単に委ねちゃダメなの。…だから、私は待つことにする。きみに込められた名前の“音”がきみの口から紡がれるまで。
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月26日
……そっか。(じっと見ていた。痛みや哀しみを少なからず感じ取ってしまう――そういうモノだから。けれど、それ以上を問うことはない。仕舞い込んだものを癒せるのは、きっと痛みを与えた「誰か」だろうから)手を伸ばして、掴めていたらいい。隣にいて、寂しくなければいい。(大切なものを、痛みを伴っても手放さない君を。肯定するように)
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月26日
(体温の低い手が君の手に触れる。柔くて、力を込めて良いのか少しばかり考えた)……ひとの云うしあわせとは、満たされていないといけないかと思っていたんだ。溢れんばかりに注いで、すべて包んで、なんにも不安がないように。(願われて、それらを叶えようとしてきたつもりだ。でも。注ぐほどに、包むほどに、不安や猜疑心が膨らんでゆくのが不思議でならなかった。だから、本当に欠片だけで良いのか、わからないけれど)――ねぇ、欠片の見つけ方を、教えてよ。
0
ロキ・バロックヒート 2020年8月26日
ふふ。駄目かぁ。(先程と違って明るい声で。顔を上げて、ふわふわと笑う)……私が今名乗る名前がないのはほんとうだし、しあわせを語る君から欠片を貰ってみたかっただけだよ。(ひとに名付けられたら、定義されたら、どんなにかしあわせだろうか。少し確かめてみたかった)でも、さっきの言い方は狡かったかもね。(ぺろ、と舌を小さく出す。悪戯が失敗した子どものように)(それから、手を引くようにしながらゆるりと立ち上がった。強くなってきた陽の光で、一度眼を瞑って)じゃあ、もし次に会うことがあったら、ちゃんと“音”に……できると思う。(それまで待ってくれる?と、首を傾げて聞く)
0
天音・亮 2020年8月31日
(きみの言葉はどこかこの痛みを許してくれるように聴こえてじわり心に染み入った。何も知らないきみのはずなのに、おかしいね。なんだか本当に)…うん。これからもずっと、私は手を伸ばし続けるよ(──かみさま、みたい。音にしなくても、きみには私の言葉が見えてるみたいだ。温まる心に反して冷たい手はただ包まれる様に触れるだけ。離しはしない、力を籠める事も。私はただその冷たい手を受け止めた)
0
天音・亮 2020年8月31日
不安が少しもない人は、きっといないんだと思う(満たされれば満たされる程人はそれを失うことを怖れる。不安になる。だからまた望むんだ。願うんだ…しあわせになりたいと。でも、そう願う事で目の前の幸福を見失うことはしたくないから)私教えるのは苦手なんだ。先生向きの頭してないの、ふふ(冗談めかして笑った。だから、と言葉を続けて)一緒に探そうよ。それならいいよ。
0
天音・亮 2020年8月31日
(きみが明るい声で紡げば残念でしたなんて返す言葉も笑顔につられ明るくなって。名前をつけたら欠片どころではない気がするのだけど、こそり思う。きみが引く手をこちらからも引っ張って)次…(もしときみは言った。だから私は信じることにしよう、きみとの次を。朝焼けの海で絡まった糸が解けてしまわない様に、その繋がりが結び目を作れるように。“次に出会える音”にめいっぱいの楽しみを込めて、咲かせる)──もちろん!(照らす陽の光にだって、負けない笑顔を)
0
ロキ・バロックヒート 2020年9月4日
(心が読めるわけじゃない。事情を知りもしない。ただ伝わってくるものと言葉から、感じ取れるものをみとめるだけ。かみさまだよ、と告げるのもきっと次だ)うん。君は――(ひょっとして手が届かなくても、手を伸ばし続けるんだろうか。それとも。この問いは、口にするのをやめておいた。ほんの少しだけ、手に力をこめただけで)不安がなくならないから、満たすよりも、少しずつ与えた方が良いのかな。(それもまた違う気がした。もっとって、望まれる気がする。難しい)せんせい。……ふふ、教えて、だと確かにそうだね。私も生徒になれるほど聞き分けは良くないから、一緒に探す方が良いなぁ。(頷いて、笑った)
0
ロキ・バロックヒート 2020年9月4日
(欠片どころではないのを、わかっているのかいないのか。ただちょっと首を傾けてにこにこ笑うだけだ)(引いて、引かれる。それだけの仕草で、次の縁が訪れるかもしれないと。見えない結び目が、この手を離しても繋がっているかもしれないと。そんな気がしてくるから)また、ね。(夏の太陽のようにきらりと光る笑顔へ、眩しそうに細めた眼と緩やかな微笑みを返した)
0
ロキ・バロックヒート 2020年9月4日
(次にまた、はじめましてを)

【〆】
0