【演習】対戦車戦闘をするスレ
太刀風・橘花 2020年5月31日
ワイルドハントの本拠があるキマイラフューチャーの都市部近郊。
何かのテーマパークの跡地だったのか、はたまたゴルフ場か何かだったのか、とにかくだだっ広い平原があった。
そこを旋回式の主砲を回し無限軌道を駆動させながらのそのそと走り回る陸戦の王者達――戦車群。
キマフュのコンコンスポットで仕入れたハイテク資材を橘花の部下の妖狐整備隊が組み立ててでっち上げた無人戦車の群れである。
「話だけでは満足できなくなってしまってな、実際に嵐の軍勢諸氏の力を発揮し、これら演習用の模擬戦車群を撃破して見せて欲しい。
――それでは、対戦車戦闘用意!」
※
――あそびかた――
・猟兵の力を駆使して思いっきり戦車をぶっ壊そうというネタスレ
・戦車を攻撃するRPに対して、戦車がやられる様をお返ししていく
・動画配信されているのでキマフュ民のコメントが入ることも
・無人戦車は高圧放水砲(すごい勢いで水が出て当たると吹っ飛ばされる)とペイント弾を発射する機銃装備
・乗員を攻撃して無力化するRPをしたい場合は、妖狐の兵士達が乗り込んでる戦車も用意されてます(乗員は気絶させたりする程度に加減してあげてください、毒ガス攻撃なら麻酔ガスにする等)
【スレ設置期間:頃合いを見計らって終了宣言を出します】
1
太刀風・橘花 2020年6月4日
『ワザマエ!』『タツジン!』『しめやかに両断五散』『お前ら忍者大好きだな』『またつまらぬものを斬ってしまった……』『それも絶対誰かが言うと思った』
太刀風・橘花 2020年6月4日
(戦車を両断した忍へと天より声がかけられる。見上げれば、高空から降ってくる和人形の姿。着物の袖が風に煽られて立てる音も耳に届く。
手にしているのは、いつもの人形ではなく、白木柄の長ドス。それを頭上に構えたまま、風を切って降りてくる。
お掃除しておきましょうか――そんな言葉とともに、長ドスが眼下へと振り下ろされる。もちろん地面まで未だ数十メートルの距離、そこに崩れ落ちていた戦車の残骸に刃が届くことなどない。しかし、その刃は確かに斬り裂いていた)
太刀風・橘花 2020年6月4日
(戦車の残骸が転がるすぐ近くの虚空に裂け目が生じた。鋭利な刃物で切り裂かれたかのような空間の切れ目は、強烈な吸引力をもっていた。ばらばらになっているとはいえ、それぞれが相当な重量があるはずにも関わらず、残骸が切れ目へと引き寄せられていき、呑み込まれていく――
――最後の破片が吸い込まれた瞬間、虚空に生じていた切れ目は閉じられた。そこで何が起きたのかを示すものは何も残っていない。戦車の残骸は宣言通り、きれいにお掃除されたのだ)
太刀風・橘花 2020年6月4日
(ふわり――お掃除が終わった場へと、和人形が降り立つ。控え目な言葉の後、刃を振るい丁重に一礼。厳かな和装と雰囲気に見合った、実に雅な所作であった)
『驚きの吸引力』『環境に配慮』『一家に一人欲しい』『いや家の中にブラックホールが発生するのは怖いだろ』『安心安全です(当家比)』
マリア・ルート 2020年6月4日
「……別に、1個だけしか破壊してはいけないとは言ってないわよね」
戦車の前に立ちはだかる赤髪の少女。なかなかワイルドハントでは目立ててない少女。
――だが能ある鷹が爪を隠すのか、あるいは成長しているのか。次の瞬間に彼女の周りを覆ったのはゆうに300を超える武器の大群だった。
「さあ、殲滅担当として、蹂躙を始めようじゃない!」
声と共に300を超える武器がマリアの自由意思の元戦車群に向かっていく。
単純な物量作戦。しかし蹂躙は数である。小さなダメージでも数があれば大型の攻撃に匹敵する。防衛戦では大事なことだ。
加えてこの武器はコードでできた無敵武装。ちょっとやそっとの攻撃ではびくともしない。
たとえ水流で押されようとも、マリアの脳がまともな限りはそれらを避けて動いていくだろう。
(
https://tw6.jp/garage/gravity/show?gravity_id=110637 )
太刀風・橘花 2020年6月6日
(強力な武装に堅固な装甲を備え、障害物も無限軌道で踏み潰しながら進む戦車は陸戦の王者である。嵐の軍勢の猟兵達に次々無力化されていく様子を見ると、本当にそうかと問いたくなるところではあるが、その戦車の真価が発揮される時が来た。
射距離よし、射角よし、一斉射撃――キロメートル単位で距離に余裕のある新たな標的に対し、戦車群の主砲が同時に水を噴いた。射撃統制装置による精確無比な連続射撃。それをまともに浴びることになったのは、やはり嵐の軍勢に所属する猟兵の少女。
複数の戦車による一斉射撃の弾着は凄まじかった。彼女自身は超常の能力によって無傷であったが、殺到した高圧放水は周囲の地面を抉り土片を派手に巻き上げ、その中で少女の体が嵐に巻き込まれた木の葉のように揺れ動く。直撃した高圧放水は少女に傷を与えることこそなかったが、衝撃までは完全に消せないようで、彼女の前進を押しとどめる)
太刀風・橘花 2020年6月6日
(猛砲撃に耐えながらどうにかこうにか多少なりとも進んだ結果、今度は戦車の砲塔上部に据えられた重機関銃の射程に侵入することになった。対空戦闘も考慮された重機関銃の発射速度は、実に毎分一千発以上。それを搭載した戦車が複数。結果、生じたのは弾丸の嵐である。無人銃架から吐き出されるペイント弾の雨が少女に集中した。
もちろん主砲も全力射撃を元気に続行中だ。快調に作動する自動装填装置が調子よく圧縮タンクから水を砲へと送り込み、砲口からは連続して高圧の水塊が放たれる。その発射速度は機銃に比べればずっと劣るものの、それでも大威力の主砲が自動装填装置と射撃統制装置の恩恵を受けて精確に速射されるのだから、その火力――今は水力だが――は、陸戦の王者と呼ぶに相応しいものである)
太刀風・橘花 2020年6月6日
(自身の攻撃範囲外から、弾雨をめちゃくちゃに浴びせ続けられた少女が、終には白旗を掲げた。それを確認した戦車群は、ただちに射撃を停止する。幸いなことに戦術コンピュータには、白旗の意味がインプットされていたのだ)
『メディーック!』『よくわかる弾幕射撃の脅威』『すぐに白旗を受け入れる紳士な戦車達』『本当は戦車って強いんだなと思いました』『小並感をつけ忘れてるぞ』
太刀風・橘花 2020年6月6日
(所変われば、アウトレンジからの攻撃で猛威を振るった戦車も、無人なら安心と遠慮なく研究中のシステムの試験対象にされようとしていた。
試験の実施者は、少女というよりは女の子という称が合いそうな猟兵。しかし、彼女は深度外宇宙生命体探索船のヤドリガミであり、見た目だけで判断をしてよい相手ではない。実際、彼女がこれから行う試験は普通の女の子にできるようなものではなかった。
折よくこちらへと走ってくる戦車の群れを眺めながら、落ち着いた態度でもって収容物の解凍を宣言。すぐ横に開かれた亜空間に繋がる門へ手が差し入れられる。次に出てきたとき、その手にはバスケットボール大の機械があった。地面に無限軌道の跡を残しながら走り続ける戦車の一群と機械の球体を交互に見て、彼女は七秒程度と目算を立てる)
太刀風・橘花 2020年6月6日
(機械のスイッチを入れた後、それを迫りつつある戦車群へと投げる。上手投げで投擲された球体は、しかし戦車に届く前にあえなく失速。命中することもなく、何度か跳ねながら戦車の間をただ転がっていった。
投擲者に気づいた一群の戦車数台が、彼女へと主砲の照準をつける。駆動音とともに砲塔が回転、目標をロック。砲に充填された水の圧が高まる。複数の戦車に今にも攻撃されようとしているのに、彼女の平静が揺らぐことはなく、宙空に浮かんだホログラムのウインドウに表示された数字を確認するのみ)
太刀風・橘花 2020年6月6日
(その数字がゼロになった瞬間、それは起こった。地面に転がっていた球体の機械が、不意に聞き苦しい不気味な音を出し始め、周囲の景色が陽炎のように揺らぐ。
そして、彼女に狙いをつけていた数台の戦車が、潰れて不格好に平たい金属の塊と化した。鋼鉄の兵器が、まるでティッシュペーパーを丸めたかのようにひしゃげたのだ。それが、彼女の試験の結果だった)
『驚きの圧縮力』『重力操作系?』『収容違反だ、財団に連絡しろ』『こちらサメ殴りセンターです――』『違う!』
太刀風・橘花 2020年6月7日
(明るい挨拶とともに販路を求めて臨時の演習場へとやって来たのは、花売りの若い女性である。何か間違っているような気もするが、先に着いた猟兵達に叩きのめされている戦車達は自分の身を守ろうと必死になっているので、お忙しいことには違いなかった。
これ以上やられてなるものかと、花屋の店主に気づいた戦車達は躊躇なくその砲口を彼女へと向けた。彼我の距離を測定し、主砲の発射角を調整、照準が定まるや否や一斉に砲撃を開始した。
対する女性はといえば、なにしろ花屋さんである。普通は花屋の店主は武器を持ち歩かないので、彼女もまたここに特別何かの武器を持ち込んだりはしていなかった。だが、華奢な女性や普通の女の子にしか見えない相手にも散々な目に遭わされている戦車達は、容赦なく主砲による高圧の放水を加えた。たちまち水流が束になって非武装の花売りに襲いかかる)
太刀風・橘花 2020年6月7日
(数キロメートル先から高速で飛来する水流を紫紺の瞳でしっかと見据えた彼女がどうしたかといえば、エプロンの裾を持って広げた。水流の射角を精確に読み、まるでエプロンを盾とするかのように垂直に構える。いくら手ずから店の名前を刺繍した彼女の勝負着とはいえ、布一枚のエプロンである。普通なら、高圧放水の直撃を防げるはずもないのだが――
――どーんときた水流が、垂直に立てたエプロンに吸い込まれたかと思いきや、そっくりそのままエプロンから戦車の方向へと返された。まるで映像を逆再生したかのような事象。発射時のコースを精確に辿った水流は、必然的に戦車の砲口へと飛び込む。ちょうど次の水流が放たれたところで、砲身内で水流がぶつかり合う。行き場を失った高圧の水が砲内で暴れまわり、内側から砲身が裂けてしまった。これではまともに砲を撃つことなどできない)
太刀風・橘花 2020年6月7日
(飛来する水流を完璧にコピーした彼女は、75秒間激しい応射を続けた。水流をエプロンからカウンターで放ち、飛来する水塊にぶつけて叩き落し、砲口から高圧放水を突っ込ませて主砲を破壊した。まさに獅子奮迅の勢いだった。
しかし、それが続いたのは75秒間であった。彼女の超常の能力が続く時間が、そこまでだったのだ。76秒が経った時も残る戦車は猛射を続けており、その制圧射撃は遂に結果を出すことになる)
太刀風・橘花 2020年6月7日
『救難要請が出たぞ』『ちょっとお腹の調子が……』『アイタタタ、足つった!』『お前らというやつは』『もしもしお花の注文をお願いしたいんですが――』『ある意味で一番の支援』
太刀風・橘花 2020年6月7日
(猟兵が普段相手にしているのは、骸の海から滲み出た怪物である。それに比べれば、例え陸戦の王者たる戦車であったとしても、容易い相手となってしまう。おまけに電子戦を得意とする彼女にしてみれば、電子機器満載の無人戦車など鴨が葱を背負って来たようなものであった。
宙に浮かんだウィンドウに囲まれた猟兵の少女にとっては、鴨に過ぎない無人戦車の群れ。それらを眺めながら軽やかにウィンドウを叩けば、その途端に走り回っていた戦車達がつんのめったように停まる。電子制御のエンジンも停止し、完全に動きが止まった様子だった)
太刀風・橘花 2020年6月7日
(離れた場所でまだ動いていた数両の戦車の戦術コンピュータが、突然動きを止めた僚車の様子を確認して、電子攻撃の警報を発する。即座に戦術データリンクを切断し、スタンドアローンでの行動に移行。通信を封鎖しこれで電子攻撃への備えは万全かと思われたが、それらの戦車達も不意に糸が切れた操り人形のように動きを止めていった。
一部の目のいい者は、デフォルメされた可愛らしい外見の翼が生えた黒猫達が、戦車にすっと入り込むのを見ただろう。通信を封鎖したとしても、電子の精霊にとってそんなものは何の妨げにもならなかったのだ。目に入る全ての戦車のシステムを完璧に掌握した彼女は、仕上げに入った)
太刀風・橘花 2020年6月7日
(そうして、動きを止めた無人戦車群の上空に現れたのは、やはり無人の航空機群。戦車は真正面からの撃ち合いを想定し、正面の装甲が一番分厚い。次いで側面、後方の順に装甲は薄くなっていく。そして、上面と底面の装甲はさらに薄い。薄い上面装甲を攻撃してくる――こうした攻撃はトップアタックと呼ばれる――航空機は、戦車にとっての天敵だ。
そんな天敵たる無人航空機の翼下などに複数装備されているのは、対戦車ミサイル。実に295機もの無人航空機の大群が、戦車キラーのミサイルを一斉に放つと眼下で爆炎の嵐が吹き荒れた)
太刀風・橘花 2020年6月7日
(通常ならばスモークディスチャージャーを起動させ、発煙弾を発射し散開、緊急回避を行うのだが、システムの制御を奪われた無人戦車達にそんなことができるはずもなく。装甲の薄い上面に対戦車ミサイルのトップアタックを喰らい、爆発を起こして次々に炎上擱座していく。複数のミサイルが命中した戦車の中には、砲塔が吹き飛んでしまうものもあった。まったくもって実に派手な光景であった)
『ここが総合火力演習の会場ですか?』『確かに地味どころかド派手になった』『今回もお猫様が大活躍』『猫って何の話?』『ねこはいます』『また収容違反だ』
太刀風・橘花 2020年6月7日
(なかなかに曰くのありそうな言葉を口にして現れた赤髪の少女。髪の色とは対照的な青い瞳に映るは、無人戦車の群れ。ワイルドハントの殲滅担当としては、逃すべからざる獲物達。戦車の群れが砲口をこちらへと向けてくるが、それに応じるかのように三百を超える武器が突然彼女の周囲に現れる。
少女の蹂躙を宣言する言葉を合図として、武器の大群が戦車へと襲いかかった。ひとつひとつの武器に戦車の分厚い装甲を破壊する力はない。しかし、戦車の装甲そのものを破壊できなくとも、武器の大群には戦車を攻撃する方法が幾つもあった。例えば砲塔上の機銃は剥き出しで装甲もない、目標に狙いをつけるためのセンサー類も同様だ。砲口に武器を詰め込んでしまえば、砲の発射も不可能である)
太刀風・橘花 2020年6月7日
(かくして、機銃を破壊された挙句、無理に撃とうとして暴発を起こし主砲の砲身は破裂、おまけに外部の様子を確認するためのセンサー類も片っ端から壊され目潰し状態となって無力化された戦車が何両も出てくる。それでも残る戦車が、それらの武器を操る少女を制圧すべく、高圧放水を発射した。
だが、その攻撃も幾つもの武器が寄り集まってできた盾に防がれる。超常の能力によって現れた武器は、多少の攻撃など寄せつけはしない。それが集まれば、立派な盾として使うこともできる。そして、少女が無事である限り、彼女の意のままに武器は動き続け蹂躙を続ける)
太刀風・橘花 2020年6月7日
(大量の武器に群がられ、無人戦車は次々に無力化されていった。主砲の高圧放水や機銃のペイント弾による応射も武器で構成された盾に防がれ、すぐに反撃されて沈黙を強いられる。自棄を起こしたかのように武装を破壊された戦車が突進してきたが、たちまち無限軌道を攻撃され履帯が切断、転輪も外れて走行不能となってしまう。
無力化された戦車の間を悠然と進み、蹂躙を続けるその様は、まさに殲滅担当の名に相応しいものだった)
『ワイルドハントの常識枠勢』『ツッコミ役ありがたいです』『いきなりフラグを立てたけど回収されなかったな』『アニメ声が聴けると思ったのに』『おい殲滅されるぞ』
アノルルイ・ブラエニオン 2020年6月13日
私にも練習させてくれ、コイツがうまく語れるか試したい!
(まず戦車からの攻撃射程を見切り、攻撃が届かない所に立つ)
……さて、行くぞ。
(リュートを三回叩いてリズムを取り、曲を奏でる。短い前奏を弾き終えると、そこに語りを乗せはじめた)
今こそ語ろう、
恐ろしき帝竜ヴァルギリオスの物語を……。
ヴァルギリオス、
万物を統べし帝竜の中の帝竜。
八の首より放たれる吐息はあらゆるものを破壊する八種の力!
(アノルルイの上空に帝竜ヴァルギリオスの幻影が浮かぶ。ここで一気に前進)
其の水は壮大なる瀑布。
嘗て世界を滅ぼした洪水の如く全ての命を押し流す。
(八つの首の一つが水流のブレスを放射する。まずはこれで自身に向けられる戦車の水流を相殺する気だ。
そして、語りは続く。
ここからは攻撃だ。語るたびにヴァルギリオスの首が対応した属性のブレスを放射する)
アノルルイ・ブラエニオン 2020年6月13日
其の焔は煉獄の炎、あらゆる者を焼き尽くし、涙さえ残さず全てを炎で消し尽くす。
其の氷は嘆きの涙も凍らせ砕きし紅蓮の氷、血の華咲かせし嘆きの刃。
その土は全てを押しつぶす巨大な顎。
あらゆる者を其の顎の下に眠りにつかせる。
其の雷鳴は天からの裁き、あらゆる者を打ち据えて、影すら残さず消し去っていく。
其の毒は防ぐこと出来ぬ猛毒。喰らいし者を侵食し永劫の苦しみを其れに与えん。
その光は全てを覆い尽くす白。
一瞬にして敵の命を奪っていく。
その闇は全てを覆い隠す闇。
その闇に囚われた者は言葉さえ残せず、最早、二度と光を見る事なく、消えていく。
――挑みし者はなべて露と消えし、
英雄の器なかりせば。
(帝竜ヴァルギリオスの語りはここで終わりであり、敵が帝竜に敵う器でなければ、戦いも終わっているであろう)
花塚・メアリ 2020年6月13日
なんだか面白そうな事をしてるわね!
聞けば無人の演習用戦車ですって? 良いじゃない、腕がなるわ。
そろそろ気になってたところなのよ、真祖の力を解放しなくても鉄や鋼が斬れるのか……… (背中の野太刀に触れ、その長い刀身を引き抜く)
夜羽々矢・琉漣 2020年6月13日
「わぁ、本格的だ」
呑気な感想を述べながら遠目に戦車の群れを眺めているのは、ワイハンの【MR担当】、夜羽々矢・琉漣。
無防備にも見える立ち姿を認識した戦車たちが高圧放水の主砲をぶっ放した次の瞬間には、その姿は消えていた。一瞬前まで琉漣が居たはずの場所には、まあるく穴が開いている。
夜羽々矢・琉漣 2020年6月13日
数秒ののち、索敵に移行していた戦車の一台が、下からカチ上げられる形で吹き飛ぶ。戦車と共に宙を舞ったのは、水晶に似た結晶の鎧を纏った、土竜のような姿をしたモンスターだった。
戦車ほどの体躯を誇るそれは、浴びせかけられる放水とペイント弾をものともせず、突進と爪による一撃、地中へ潜ってからの下からのカチ上げ等で戦車の群れを蹂躙していく。
一帯に土竜型モンスター以外の動くものが無くなった頃、一番最初に飛び出してきた穴から、琉漣がひょっこり顔を出した。
「ハッキング無双は既出だったしね」
――二番煎じは面白くないでしょ?
花塚・メアリ 2020年6月13日
(
https://tw6.jp/garage/gravity/show?gravity_id=7764 )
(抜き放たれた緋閃滅在の刀身が高周波震動により、静かな耳鳴り音のような放ちながらその鋭利さを最大まで引き上げる)
特別な技は必要ない……初心にかえって、振るうは一振りの剣。
(狙いを定める戦車に対し、構えすら取らずゆっくりと歩み寄るメアリ、その砲身から離れた攻撃を恐れもせず紙一重で避けながらすれ違うように……目にも止まらぬスピードで地を蹴り戦車の死角に潜り込む)
コレでスクラップ決定ね、ハァッ‼︎ (まるで紙を切るようにスッと刀身が車体を通り、そのままバツの字に解体する)
太刀風・橘花 2020年6月18日
(リュートを手にしたエルフの吟遊詩人が、遠く戦車の群れを見下せる高台に立つ。そこはこれまでの戦いで砲の射程を見切った彼が、攻撃の範囲外であると見定めた場所。まずはリズムを取るべくリュートを三度叩き、次いで前奏へ。そして、エルフの吟遊詩人の弾き語りが始まる。
ヴァルギリオス、万物を統べし帝竜の中の帝竜。八の首より放たれる吐息はあらゆるものを破壊する八種の力!
――剣と魔法の世界に君臨した八つ首の帝竜の幻影がエルフの上空に浮かび上がると、それを機に彼はまるで行進するかのように威風堂々前へ。
其の水は壮大なる瀑布。嘗て世界を滅ぼした洪水の如く全ての命を押し流す。
――主砲の射程に入るのを待ち構えていた戦車群が一斉に高圧放水を放ったが、幻影の八つ首のひとつがそれに応じるかのように水流のブレスを放射。その一撃は集中放水を容易に蹴散らして戦車群へと辿り着き、圧倒的な奔流でもって複数の戦車を押し流し横転させた。
太刀風・橘花 2020年6月18日
其の焔は煉獄の炎、あらゆる者を焼き尽くし、涙さえ残さず全てを炎で消し尽くす。
――地獄の業火が戦車を包み込んだ。元々火炎攻撃に弱い戦車が、よりにもよって帝竜の吐き出した炎を受けたのだ。一瞬にして燃料や機械油に引火、爆発。帝竜の炎に誘爆の炎までが加わり、戦車は業火の中で次々力尽きていった。
其の氷は嘆きの涙も凍らせ砕きし紅蓮の氷、血の華咲かせし嘆きの刃。
――氷の刃が、戦車を切り裂いた。まるで潜血のように、車体から機械油が飛び散る。切り裂かれた部分は凍りつき、かつて戦車だったものはいくつかの氷塊となった。
太刀風・橘花 2020年6月18日
其の土は全てを押しつぶす巨大な顎。あらゆる者を其の顎の下に眠りにつかせる。
――竜の顎から放たれた岩石群が、戦車群を押し潰す。岩石の直撃を受けた戦車の砲塔が潰れ、車体がひしゃげる。中には車体よりも大きな岩石に潰されて下敷きとなり、その姿が一片も見えなくなってしまった戦車もあった。
其の雷鳴は天からの裁き、あらゆる者を打ち据えて、影すら残さず消し去っていく。
――天雷を受けた戦車達が、搭載したすべての電子機器を吹き飛ばされて沈黙を強いられる。装甲板が黒く焦げ、煙に包まれたそれらはもはやただの鉄塊に過ぎない。
其の毒は防ぐこと出来ぬ猛毒。喰らいし者を侵食し永劫の苦しみを其れに与えん。
――毒液を浴びた戦車の装甲が、しゅうしゅうという嫌な音を立てて溶け出す。溶解毒にその身を蝕まれた戦車達が、悶え苦しむように砲身を振り回し、狂ったように走り回るが、やがて停止し静かになっていった。
太刀風・橘花 2020年6月18日
其の光は全てを覆い尽くす白。一瞬にして敵の命を奪っていく。
――分厚い装甲が、集束された光線に容易く貫通された。光線は戦車内を破壊し尽くしながら、反対の装甲も貫いて抜けていく。装甲を穿たれた戦車は、物言わぬ躯と化していた。
其の闇は全てを覆い隠す闇。其の闇に囚われた者は言葉さえ残せず、最早、二度と光を見る事なく、消えていく。
――暗闇が戦車を覆った。その闇が消え去った時、そこにいたはずの戦車の姿もまた消えていた。残ったのは、無限軌道の跡だけだった。
太刀風・橘花 2020年6月18日
挑みし者はなべて露と消えし、英雄の器なかりせば――帝竜ヴァルギリオスの語りの終わりは、そのまま敵の終わりを意味していた。弾き語りを終えたエルフの吟遊詩人の周囲に、動く戦車は一両もいなかった。それが、帝竜の中の帝竜と陸戦の王者との戦いの結末だった)
『我が竜は圧倒的ではないか』『まさかの怪獣大戦争』『吟遊詩人の本気』『ただの変なエルフじゃなかった』『気軽にBGMを頼むと大惨事になる可能性』
太刀風・橘花 2020年6月22日
(銃砲声やら爆発音やらで大変に賑やかな臨時の演習場の様子に釣られて、またひとりの猟兵が現れた。ダンピールの剣豪たる彼女は、相手が無人の戦車と聞き、腕試しにちょうどいいと背負った鞘に収まっている野太刀の柄に手をかける。そのまますらりと長大な刀身を抜き放つと、ちょうどこちらに気づいたらしい一両の戦車へと足を向ける。
何の構えも取らずに歩み寄る女性に対し、戦車は迅速に主砲の照準をつける。砲塔が旋回し、主砲の仰角が調整され目標を完全に捕捉する。その一方で、女剣豪の手にした野太刀の刃もまた、耳鳴りの音にも似た独特の音を伴いながら高周波震動によりその切れ味を高めていった)
太刀風・橘花 2020年6月22日
(初心にかえって、振るうは一振りの剣――彼女の集中と刃が発する音が最大にまで高まったその瞬間に戦車の発砲が重なる。砲口から高速で放たれる高圧の放水。水塊が正面から歩いてくる女性を吹き飛ばして排除しようと瞬時に飛来するが、それを彼女は最小限の動作で躱してみせる。放水とすれ違うと同時にさらに強く地を蹴り飛ばして加速、一瞬にして戦車に肉薄し車載カメラの死角に入り込んだ。
目標の姿を見失った戦車が何らかの対応を取る前に、裂帛の気合とともに刀が振るわれる。高周波振動装置により通常ではあり得ない切れ味を引き出された刃が、まるで紙を裂くかのように易々と銃砲弾に耐えうる強固な装甲を切り裂いていく。一気に斜め後ろまで切り抜け、さらに返す刀でまた斜めに戦車を斬り捨てる)
太刀風・橘花 2020年6月22日
(女剣豪が、高周波振動装置の音が止んだ刃を背中の鞘に戻すのと同時に、対角線上に沿ってきれいに切断された戦車が音を立てて崩れる。戦車は四つの大きな鉄塊と成り果て、彼女が宣言した通りスクラップ間違いなしとなった。彼女は、始祖の力を解放せずとも鉄鋼を斬り裂けることを証明してみせたのだった)
『装甲とは一体何だったのか』『剣豪は鋼鉄も切り裂ける』『これがサムライガール』『妖怪首置いてけの間違いでは?』『誰かこいつの首を洗ってやれ』
太刀風・橘花 2020年6月22日
(キマイラフューチャーのコンコンスポットで無尽蔵に手に入る資材を好き放題使って作成された演習用の無人戦車は、本物と比べても遜色ないものだった。実は大正時代が延々続くサクラミラージュ出身の妖狐の兵士達に電子系の知識はなかったのだが、暇を持て余していたお祭り騒ぎが大好きなキマイラ達にちょっとお願いをして手伝ってもらったところ、あっという間にハイテク無人戦車が出来上がってしまったという裏話があったりする。
そんな本格的な無人戦車の群れを眺めながら、呑気な感想を述べたのはUDC組織に所属している魔術師系ハッカーの青年。ワイルドハントにおいてはMR担当の彼の視線の先には、こちらを認識した戦車達が向けてきた複数の砲口。次の瞬間にはそこから高圧放水がぶっ放されたが、その時には彼の姿は消え失せていた)
太刀風・橘花 2020年6月22日
(先程まで彼がいた場所には、円い穴が開いていた。複数の高圧放水の直撃で地面が抉れ、穴の底に埋もれてしまったのだろうか。それにしては穴がきれい過ぎることと、地面へは着弾させていなかったことに気づいた戦車達は、目標の撃破に失敗し見失ったと判断、ただちに索敵に移行していた。
油断なく砲塔を左右に振って索敵に当たっていた一両の戦車が、突然下から何かに突き上げられるようにして上方へと吹き飛んだ。宙には、吹き飛ぶ戦車以外にもうひとつ大きな影。その正体が水晶のような結晶の鎧を身に着けた土竜のモンスターであるとわかるなり、残る戦車が地中からの強襲者へと猛然と攻撃を開始する)
太刀風・橘花 2020年6月22日
(高圧放水の連射とペイント弾の嵐が土竜型のモンスターに集中するが、モンスターは器用に身を守る結晶の鎧にそれらの攻撃を当てて防ぎながら突進。戦車並みの巨躯による体当たりを受けた戦車が、勢いよく吹き飛んで何度も転がった末に大破してしまう。そして巨体が地中に消えたかと思えば、いきなり薄い底面を鋭い爪にぶち抜かれて串刺しになる戦車が続出する。
地上でも地中でも土竜型モンスターによる蹂躙が続き、遂には一帯の戦車が全滅すると、最初にモンスターが現れた穴からハッカーの青年がひょこっと顔を覗かせた。ハッキング無双は既出だったとの言葉に続き、彼は悪戯っぽく言った――二番煎じは面白くないでしょ?)
太刀風・橘花 2020年6月22日
『怪獣大戦争その二』『怪獣相手に戦車の攻撃は効かないのがお約束』『電脳の魔術師さん達はサービス精神旺盛』『魅せ方をよくわかってるよな』『誰か何のゲームのモンスターか教えてくれ』
太刀風・橘花 2020年6月22日
(戦車といえば、怪獣映画にはおあつらえ向きのやられ役である。強力な戦車砲も堅固な装甲もまったくの無力であることを示すことで、観客に怪獣の圧倒的な脅威を伝えられるからだ。この臨時の演習場に展開した無人戦車達は、もうすっかり猟兵相手にやられ役を演じることになってしまっていたが、今度は定番のやられ方をする羽目になりそうだった。
というのも、演習場に新たに現れた青と白の体を黒いアーマーで固めたドラゴニアンの青年が戦車を見て思い浮かべたのが、UDCアースで見た怪獣映画の一場面だったからである。ここからは、その映像を自身で再現することとして、使用する能力を決めていたのだ)
太刀風・橘花 2020年6月22日
(その能力、邪竜の呪いが発動した瞬間、彼の身体は十メートルを超す禍々しい邪竜の姿へと変じた。背中の巨大な翼を羽ばたかせて飛び上がると、上空から戦車群へと襲い掛かる。
ブレスの掃射を浴びた戦車が派手に爆発する傍らで、前肢の鋭利な爪に装甲を引き裂かれた戦車が断末魔の叫び声として金切り音をあげる。巨大な尻尾が振り回されれば、その直撃を受けた戦車がまるで玩具のミニカーのように軽々と吹き飛んで別の戦車に激突し、仲良く一緒にスクラップとなる)
太刀風・橘花 2020年6月22日
(もちろん戦車も激しく応射しているが、いかんせん空中の相手である。主砲は仰角が足りずもっぱら砲塔上の重機関銃でペイント弾の対空射撃を叩き込んでいるが、巨体相手では豆鉄砲もいいところだった。運よく主砲の高圧放水が当たっても、こちらも玩具の水鉄砲程度の効果しかなかった。むしろ、命中した塗料が洗い流せてちょうどいい感じにしかなっていない。
そういうわけで、哀れ無人戦車達は怪獣映画における定番のやられ役を最後まで演じ切ることになってしまい――ドラゴニアンの青年が変身を解いて地上に降りた時、戦車群はものの見事に全滅していたのだった)
太刀風・橘花 2020年6月22日
『怪獣大戦争その三』『いつも壊滅する戦車大隊』『流れてるのが大怪獣がやって来たじゃ負け確定だな』『せめて怪獣大戦争行進曲を流してあげようぜ』『空の大怪獣追撃せよでもいいんじゃない?』『あっちは戦闘機だろ』
太刀風・橘花 2020年6月22日
いや実に見事、さすがは嵐の軍勢の猟兵だ!(様々な方法で無人戦車群を撃破して見せた団員の戦いぶりを堪能でき、今回の対戦車戦闘の主催者は大変満足した様子だった)
太刀風・橘花 2020年6月22日
ん、どうしたそんな顔をして……あ(後ろにいる部下の妖狐の兵士達が引き攣った顔をしているのを見て怪訝に思い、彼らの視線の先に無残に破壊された大量の戦車の残骸があることに気づくと彼女らしからぬ間の抜けた声が出た)
太刀風・橘花 2020年6月22日
……皆、帰るのは少し待って欲しい。一緒に後片付けを――お、おい、聞こえない振りなんてしないでくれ、ちょっと待った冗談だろう!?
太刀風・橘花 2020年6月22日
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