【ロラン1:1RPイベント】チェリカ:闘病期
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月1日
闇の救済者戦争に現われた五卿六眼の一人「腐敗の王」と戦い倒れたロラン。
SSWの進んだ技術により一命を取り留めるものの、昏睡状態のままダークセイヴァーに運び込まれた。
全身を包帯で隠され、うつ伏せに寝かされたベッドには魔術陣がぼんやり光っていた。
この状況を打開するため、執事とメイドはある人物に協力を求めた。
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チェリカ・ロンド(聖なる光のバーゲンセール・f05395)さんとの1:1RPスレッドです。
●期間
6月いっぱい
●速度
置きレス形式、30レスほどを目処に終了予定 ※延長する場合あり
●プロローグへのリンク
https://tw6.jp/club/thread?thread_id=124616
よろしくお願い致します。
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ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月1日
(メイドはその部屋の扉を広げて中へと案内する。シックで静かな部屋の窓際に、広めのベッドがあって、ロランはそこで眠っていた。顔の右半分は包帯で覆われ、微かに腐敗臭が漂い、何よりも邪悪な魔の気配がロランの体内から発せられていた。ベッド脇にメイドは椅子を用意して勧める。
お腹にクッションを敷いてうつ伏せに眠るロランの額には大粒の汗が浮かんでいて、メイドはそれをそっと拭って、客人へと向き直る)
「チェリカ様、改めて、坊ちゃまの容態をお話してよろしいでしょうか?」
チェリカ・ロンド 2023年6月2日
…………(ロランの痛々しい姿と漂う腐敗臭、そして友人の内から溢れる悍しい邪気に立ち尽くし、絶句する)
こんなのって――ううん、説明、お願いするわ。
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月2日
(絶句するチェリカの様子を苦しげな表情で見つめるメイド・マリアは説明を始める)
「では、お伝えします。ロラン坊ちゃまは今、生きるのに最低限の状態です。傷口は処置していますが、回復していません。
私とアルベールト…じぃや様で魔術的な調査をしましたところ、呪いに罹っているようです。
『死の循環』、と関係があるかと。
じぃや様と私で解呪を試みましたが力及ばず、ロラン坊ちゃま自身の残り少ない魔力で構築されたこの魔術陣で呪いを抑え込んで長らえている状態です。」
(普段は温厚に微笑んでいるマリアが悲痛な表情で目を瞑って容態を話していた)
チェリカ・ロンド 2023年6月3日
『死の循環』……。感じるわ、ロランの中から。強い――死の気配。
ロランの命が腐っていくのが見えるみたい。こんなの初めて……。
マリア、正直に言うわ。この呪いは、私の光でどうにかなるものじゃないかもしれない。もちろん最善は尽くすし……ちょっと力業になるかも。
それでもいい?
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月4日
(チェリカの言葉に、感情をぐっと抑えようとするマリアは真っ直ぐ向き合って)
「チェリカ様なら、いえ、貴方様だからこそ、希望があると私どもは思っています。坊ちゃまの、ヒュッテンブレナーの魔力は、血に溶け込んで脅威に対して強力に抵抗します。私どもが解呪に失敗したのも、坊ちゃまの血の中のヒュッテンブレナーが自動的に抵抗したからです。」
(一旦言葉を切って、落ち着くように息を吸って吐くマリア)
「坊ちゃまから詳細を伺ったことはありませんが、チェリカ様の光は、坊ちゃまの魔力と親和性が高いご様子です。心当たりはございませんか?」
(あの月夜の花畑での出来事が、人に戻り月になった少年の姿がフラッシュバックするだろう)
チェリカ・ロンド 2023年6月6日
……うん、私の光とロランの魔力は、すごく相性がいいわ。だから力になれるとは思う。でも、普通に癒やしの光を浴びせるだけじゃだめそうね。
私の光――とびっきり強い光を、戦ってるロランに届けないと。
(ロランの胸に手を置き、伝わる呪力に眉を寄せる)
チェリカ・ロンド 2023年6月6日
マリア、私ね。ホントはロランと一緒に戦うべきだったんだと思うわ。そうすれば、こんなことにはならなかったかも。
……私、街の聖女だから、結界を維持するためにどうしても教会にいなきゃいけなくて。上層から離れてて……。
ダークセイヴァーで大きな戦いがあったら、一緒にがんばろうって約束してたのに。ロランならきっと大丈夫って、強いから心配ないって、約束守らなくて。
ごめんね、マリア。
…………ごめんなさい、ロラン……。
(少年に触れる手の甲に、涙が落ちる)
チェリカ・ロンド 2023年6月6日
ロランは世界を――私を守ってくれた。だから今度は、私があなたを助ける。必ず…!
(ふわりと足元から金の光が立ち上り、チェリカの髪が黄金色に染まる)
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月6日
(手を駆られた胸は非常に小さいがしっかり上下していてとくん、とくん、と脈を伝える)
「チェリカ様、人は、それぞれに役目があります。チェリカ様も坊ちゃまも、全うされました。それでも、貴方様が坊ちゃまを思って涙していただけるのでしたら、起こしてお話するのが良いかと思います。
チェリカ様、これを。
衣類も魔道具もボロボロの中、無くさないようにと、坊ちゃまが必死に握っていたそうです。」
(力を溜めているチェリカの泣き顔を見ないようにそっと背後に近寄って、両手であるものを差し出す。紅緋色に淡く輝く紅葉のブローチを差し出したマリアの顔は、いつもの柔和な笑みだった)
チェリカ・ロンド 2023年6月8日
……ありがとう、マリア。(ブローチを受け取る)
ロラン、戦ってる時にも私と繋がってくれてたのね。私と、一緒にいてくれたんだ。……うん、早くロランにありがとうを伝えないとね。
(チェリカの光が増していき、ロランに触れる右手に収束していく)
マリア、少し離れてて。ロランの中の呪詛…全てを消せるとは思えないけど、私の光で焼き払う。
ロラン……痛くて苦しいかもしれないけど、あなたなら耐えられるわ。
私を、信じて――!
(二人が莫大な聖なる光に包まれ、聖女チェリカの魔力と神光が、ロランの中に注ぎ込まれる)
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月8日
(チェリカの右手に光が収束していくのと同時に、その光を吸い込むようにしてベッドに広がる魔術陣がゆっくり明滅し始める。それは神光の高まりに応じて明滅間隔が短くなっていき、二人は聖なる光に包み込まれた)
(その光の中で、ロランは苦しそうにもがいている。シーツに爪を立てて引っ掻き、大量の汗を浮かべて流し、包帯やガーゼは乱れていく。体内では腐敗と再生が鬩ぎ合って繰り返されている)
っぁ、ぁぁ……
(よろよろと右手を持ち上げて彷徨わせる。何かを探すように、掴もうとするように)
チェリカ・ロンド 2023年6月11日
(もがくロランの痛みが掌から伝わるようで、唇を噛む。彷徨う人狼の少年の手を、彼のブローチと一緒に握る)
ロラン、私の声だけを聴いて……!大丈夫、私はここにいるわよ。がんばって、お願い――!
(祈りと願いに応えるように、光はさらに力強く、しかし優しさも帯びていく)
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月11日
(彷徨わせた手を握られ、二人の掌の中の紅緋を通して光が染みこんでくる。力なくだが手を握り返すと、魔術陣が神光と溶け合い始める。ロランの魔力にチェリカの魔力が混じり合って、性質が変化する。祈りと願いに応えるように、月光そのものに変化した魔力が呪いと拮抗する)
(飽和する光に飲まれるように、腐敗の呪いはかき消されていく。同時に、ロランの魔力も萎んでいって月光を保てなくなり、手から力が抜けていく。ベッドの上に光っていた魔術陣もすぅーっと消えていき、チェリカの手に確かな心音のみが響いて残っていた)
チェリカ・ロンド 2023年6月12日
(ロランの心音はまだ弱い。しかしその鼓動から、呪詛が去り、彼が「帰ってきた」ことが伝わる)
………うん。
(握っていた手をそっとベッドに下ろし、ロランの頬を撫でつつ耳元に口を近づけ、そっと囁く)
おかえり……ロラン。
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月12日
…………ん、んん…、ぁ……ぁ…?
(「おかえり」、に応える様に反応して、短い呻きと共に軽く身じろぎして薄めを開ける、視線が定まらない様子でゆっくりと瞳だけを動かして周りを見ている)
チェリカ・ロンド 2023年6月17日
(超聖者を解き、ロランの視線を覗き込むようにして)
無理しないで。ゆっくり、ゆっくりでいいのよ。私、わかる?
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月17日
(視界に飛び込んでくる紅い瞳は、焦点が合わなくて輪郭もぼやけているが覚えがあった。何かの反動か残滓か、温かくて力強い光が写るその瞳に焦点が少しだけ合って、少しずつ、声が聞えてくる)
ぅ……、あ……、ちぇ、りか、ちゃん……?
チェリカ・ロンド 2023年6月21日
(囁くように優しく)
そうよ、チェリカよ、ロラン。
大丈夫、焦らないでいいわ。ここにいるから、少しずつ目を覚まして?
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月21日
ぁ…、ぅん……
(優しいその声に導かれるように意識がすぅーっと浮上していく。ゆっくり目を閉じて薄い息をゆっくり吐き出して、また目を開ける)
………ここ、は…?
ぼく……、どう、なった…の?
(目の前の少女の瞳に焦点を合わせて、蚊の鳴くような小さな声を掠らせながら意識を取り戻した)
チェリカ・ロンド 2023年6月24日
(そっと髪をなでつつ)
ロラン、あなたは生きてるわ。ここはあなたのおうち。もう大丈夫よ。
……生きてくれて、ありがとう。(声が涙ぐむ)
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月25日
………、こえが、きこえたの…。
(頭はまだぼんやりしてて、チェリカの言葉も口調も半分ほどしか理解できないが、ぽつり、と小さな声で言葉を発する。伝えたい事がある)
こえ、…からは、ひかりが、あふれてて……、もういちど、…あいたくなったの…。
(包帯とガーゼだらけの顔でいつも笑顔を見せて)
ちぇりかちゃん…、ありがと……、た、だいま…。
チェリカ・ロンド 2023年6月30日
おかえり、本当に…よかった。
私もロランに会えて、あなたの声がもう一度聞けて、嬉しいわ。
ホントに…よかった。(涙を拭って、ロランに微笑み返して)
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月30日
…しんぱい、かけちゃった、ね…。
すぐ、なおすから、あんしん、…して?
(呪いは消えたものの体が治ったわけではなく魔力も弱っているにもかかわらず、人の心配をついついしてしまって強がるように少しだけ、ほんの少しだけ頷くように首を動かした)
チェリカ・ロンド 2023年6月30日
すぐじゃなくてもいいの。ロランはがんばったんだから…ゆっくり休んで?(寝かしつけるように手を少年の胸に置いて)
…一緒に戦えなくて、ごめんね。せめて今は、隣にいるからね。
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年6月30日
………、ちぇりかちゃんは、…むらは、ぶじ?
(休むのを促されるように胸を手でぽんぽんされるとぼやーっと意識が沈み始めながらも気になった事を尋ねる)
チェリカ・ロンド 2023年7月1日
うん、無事よ。ロランたちが上で戦ってくれてたから……すごく助かったのよ。みんなのおかげで、私の町も、他にもたくさんの町と村が救われたわ。
本当に、お疲れ様。
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年7月1日
ん……、よかった、の……。
(ふぅーっ、と小さく長い息を一つして、目を開けれられなくなって閉じる)
ちぇりか、ちゃん………、ぉゃ、す………………。
(小さく弱く寝息を立て始める)
チェリカ・ロンド 2023年7月6日
……おやすみ、ロラン。
(眠りに落ちる少年の髪を撫でて、幼い子にするように、額に軽くキスをして)
マリア、もう大丈夫…と思うわ。少なくとも命は。
ほかに私にできること、あるかな?
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年7月6日
「良かった、坊ちゃまがまた目を覚ましてくださるなんて…。チェリカ様、本当にありがとうございます。じぃや共々、お礼申し上げます。」
(目尻に溜まった涙をハンカチで拭って笑顔になって頭を深く下げるマリア)
「チェリカ様のご予定がよろしければ、今少し坊ちゃまのお側に居てくださいますとうれしく思います。坊ちゃまもその方がよく眠れるかと。」
(年齢の割には幼く見える主の寝顔を見て胸をなで下ろしながら主が望むであろう事を伝える)
チェリカ・ロンド 2023年7月15日
うん、わかった。しばらく一緒にいるから…ロランのことは私に任せて、マリアも休んで?
今回ばかりは、あなたも爺やも超人でいられないものね。
(ベッドの脇に腰掛け、眠るロランの手をそっと握り)
大丈夫……。私が、そばにいるわ。
(それは従者への言葉か、少年に向けた囁きか。チェリカの瞳は、ロランの安らかな寝顔に向けられていた)
ロラン・ヒュッテンブレナー 2023年7月15日
すぅ……………
(静かに寝息を立てるロランは、囁きに応えるように少しだけ握られた手を握り返す)
「お気遣いありがとうございます。まだまだ至らない身で恐縮です。お茶とお菓子をご用意致しますので、よろしければお召し上がりください。坊ちゃまの事、お願い致します。」
(メイドは一礼してからそっと部屋を出る。子狼は聖女に見守られて今は深く眠っている。手から伝わる温もりを夢の中で感じながら、穏やかな気持ちで眠り続けた)
※お疲れさまでした。お付き合いありがとうございます。