小さなホール
ビジュ・ラマン 2018年12月19日
廃教会の扉を開けてすぐのホール。真正面には砕けた女神の像とステンドグラスがある。
手入れなどがされているとはお世辞にも言えないが、不思議と荒れ果ててもいない空間。
懺悔室からはごそごそと音がする……。誰か居るようだ。
並んだチャーチベンチに腰を降ろしてもいいし、隅に
ある懺悔室を覗くも、周囲を探索するも、自由。
(雑談・入退場RPなどにお使いください)
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出水宮・カガリ 2018年12月20日
カガリだ、邪魔するぞ。ああ、気遣いは無用にな。 (ホールを興味深く見回した後、チャーチベンチに腰掛けてしばらく目を閉じ)……ん。いいな。見た目は華やかとは言えないが、空気が生きている感じがする。こんな物の在り方も好きだ。 ……邪魔したな、きっとまた来る(大きな盾を背に負って去る)
ビジュ・ラマン 2018年12月22日
青年が去ったあと、もぞりと懺悔室の扉から、黒の影が顔を見せる。(嗚呼、許して下さい。醜悪な私を、忌み嫌わぬ優しき人。嗚呼、嗚呼、それでも、私は彼を信用に置けぬ、と、恐れている。いつかまた裏切られるのでは……そう思ってしまう、このような己が酷く浅ましく、愚かしく、情けない。どうか、どうか貴方は、私などに構わずに……)──青年の背中を見送りながら、影はまたぞろりと身を隠すように懺悔室に戻って行った。
出水宮・カガリ 2018年12月23日
やあ、また来たぞ(背負ってきた盾を立てかけ、チャーチベンチに腰を下ろし) んー…用と言うほどの用は無いんだがな。人前では喋りにくいと聞いたから、壁一枚くらい隔てていた方が、話しやすいかと思って。かと言って、懺悔室で話すほどの話もなくてなぁー…。いや、いや。悪いな。何となく、ここで時間を過ごしたいだけなんだ。懺悔室の壁の向こうに、もう1枚壁がある、くらいに思っていてくれ。 (それからしばらく、場所の空気を味わうように目を閉じた後、また盾を背負って去って行った) また来るな。
ビジュ・ラマン 2018年12月25日
青年が声をかけると、奥の部屋から僅かに物音がする。(声は、出ない。駄目なのだ。私は──……おまけに彼を楽しませられるような話題も無い。悔しさにただ、俯いて彼の呟きを聞いて居るに留まってしまう)ア……。(去りゆく青年の背中に、一抹の漫ろ寂しさを感じながら──)
出水宮・カガリ 2018年12月27日
来たぞ。ん、相変わらず用事も土産も無い手ぶらだ。悪いなぁ(楽しそうに) (今回は盾を置くと一方的に話す事はせず、自分以外の物音に耳を澄ましているようだ) …そうだ。用事はあった、かもしれない。お前の名前を覚えてないんだ、カガリは。お前の事は、とても興味があるのだが。いや、興味があるから、名前を知りたいと思ったのかもなぁ。よかったら、教えてくれないか。一度教わっただけでは、また忘れてしまうかも知れないが(苦笑) …カガリは、お前を覚えたいと思っている。呼び方を教えてくれ、黒い人(奥からの返事を静かに待ちつつ)
ビジュ・ラマン 2018年12月30日
(ぞぞ、と這う音。ぱしゃりと弾けるような水音。姿は見せないが、薄い壁越しから、か細い男の声が届くだろう。ぶつ切りだが、穏やかな声だ)……カガリさん。私を、恐れない人は、本当に、ごくごく、少ないのです。このような、醜い私に、関わっても、良い事はない。どうしてあなたが、優しくしてくれるのか。私には、分からないのです……(男の声は暫し途切れる。いや、実際にはもごもごと。耳には届かぬ程の、何か呟くような声が聞こえるかもしれない)……ビジュ。私は、そう、呼ばれていました。
出水宮・カガリ 2019年1月2日
(穏やかでか細い声が返ってきた事に喜びを滲ませながら、最後まで聞き)んー。少なくともカガリには、お前に感謝して、頼もしく思う事はあっても、恐れる理由は見当たらないなぁ。お前はとても強くて、多分、とても優しいんだろうと思う。何せ、壁がかばわれるなんて事はなかったからなぁ。普通、壁を使って隠れるものだろう? まあ、今のカガリは人の形をしてはいるが。 お前に特別優しくしているつもりは、あまり無いんだが…何かを大事にしてくれる人は、好きだからな。優しいお前を、カガリが嫌う事はない。そういう者を、カガリは守りたいだけだ。なに、既に一度は壊れかけた身だ。災いのひとつふたつ、恐れるものでもない。 (ごく小さな呟きの大半は聞き取れなかったが、薄い壁に近付き)名を、言ってくれたか? すまん、よく聞こえなかった。もう一度…は、無理だろうか。多分、ここでなら聞こえる。
ビジュ・ラマン 2019年1月6日
(薄い壁の奥から、ごぽぽ、と水音がする──)今のあなたは、壁ではありません。傷つき、痛みを感じる、ヒトです。痛みを忘れた私が、壁となるのが、あの時は一番と、考えました。……私は、優しくは、ないのです。嫌われたくない、ただそれだけ──浅ましい、存在なのです。(ぞるぞると這う音と共に、震えたような男の声が聞こえるだろう)……ビジュ。醜い私に、似つかわしく無い、名です。
出水宮・カガリ 2019年1月6日
カガリは…っ! (珍しく激しめの語気は途中で切れ、しばらく繋がらず。やがて時々震えた声で)…お前は、カガリが壁ではない、という。この肉体は、確かに痛みを感じる。血を流す。お前が守ってくれた事も、この形なら、理に適っている。紛れもない本心から、カガリは感謝している。 だが、カガリは、…カガリは。城門の、ヤドリガミだ。守るべきものを守れず、破られた扉だとしても。脆い人型となっても。城壁の本質までは、捨てられない。人には、なれない。それは、カガリではないのだ。 …すまない。…今日は、帰る、な(盾を少し床に擦った後、足音が重く遠ざかって聞こえなくなった)(また遊びに来ます)
ララ・トゥルリ 2019年1月27日
(廃れた場所、散歩をしていて目に留まり──特に規制もされていないようだったのでその場に入っていく)……はゎ…すごく…素敵な場所を…見つけてしまった……これは…教会、という場所か…?……(チャーチベンチに座り込み、砕けた女神像を静かに眺めている)
ビジュ・ラマン 2019年1月27日
(──黒い影が慌てて逃げるように、小さな小部屋のドアに入り込む。ドアがきしみながら大きな音と共に閉まる。ゴソゴソとなにかが這う音がしたが、すぐにピタリと音は止まった)
ララ・トゥルリ 2019年1月27日
(大きな音に驚きはしたが。とても。とてもゆっくりと、這う音がした方へ視線を向け…やがて音が止み、その小部屋へ近付く。近付く彼女からは、足音がしない。膝から下が足の形を保っていない。先程の這う音ととても似ていて──だから彼女は『安心して』話し掛けてみる)……そこにいるのは…誰…?…此処に、住んでいるの…か…?(扉の前に屈むが、開ける様子はない…向こうにいる者に、開けて欲しくて)
ビジュ・ラマン 2019年2月3日
(しばし逡巡したようで。ぞぞ、と水が跳ねるような音の後。吃った男の声が聞こえるだろう)ア、ア……いえ、私は、住む、とは違うのですが、間借り、とでも、言いますか……どうか、お気になさらず。この場所は、誰のものでも、ありません。お好きに、過ごしていただいて、よいのです。嗚呼、せっかくの、時間を、お邪魔してしまい、すみません。どうか、どうか、私に構わず。(声の主が扉を開ける様子は無く。)
ララ・トゥルリ 2019年2月3日
(ちゃんと誰かがいた事と、問いに声が返ってきたことに安堵して)───我輩は、ララ。…ブラックタールの、ララ・トゥルリ。……此処が、誰の場所でもないのなら…今、ここに居る…汝の場所でもある……。だから…汝の安らぎを、我輩が、勝手に足を踏み入れてしまった…と……、そういう…解釈も出来る。………。……話をするのが苦手なら…それでも、構わない……。──歌を…歌を、此処で歌っても…構わない……だろうか…。…歌の、練習を…したいのだが……中々良い場所がなくて………でも、誰かに聴いてほしい…気持ちも……ないわけでもない、から………聴いてくれると…嬉しい、のだが……。(屈んだまま、扉の向こうの誰かに柔らかな声で喋りかける)……だめ、だろうか……?
ビジュ・ラマン 2019年2月11日
ええ……お恥ずかしい話……会話は、苦手でして。こうして、扉越しに言葉を交わすこと、お許しください。(暫し、間が空いたあとに細切れの言葉を吐いた)歌、ですか。もちろん、構いません。私にはそれを、阻害する権利も、ありません。私は、路傍の石のような存在ですが、それでも良ければ──
カレリア・リュエシェ 2019年3月31日
こんなところに教会があるとは。(立ち入りを禁ずる立て札などもないので、興味本位にか休息を求めてかガシャガシャと重い足音をさせながら内部に入る、全身鎧の怪しい影) 朽ちたように見えるが埃っぽくはない。信仰篤い人がいるのだなぁ……っと、先客がいたか。(小部屋の扉に向かいあっている、自分が知る「人」とはだいぶ違う見目の人物に動きが止まるが、猟兵としての知識から何者であるか引っ張りだし)いかんいかん。説明は受けたというのに動揺するとは。――よし、慣れる良い訓練と思おう。(小さく独り言を言いながら邪魔しないよう一番隅のベンチの一番端に座る。そうして平常心平常心と呪文のように唱えながら朽ちた女神像へと手を組み、祈る)
ビジュ・ラマン 2019年4月2日
(新たな来客を察知してか、扉の奥の"モノ"がズリズリと這いずるような音を上げた。嗚呼、どうぞ私の事はお気に為さらずに。そう言いたげに、音はぱったりと止んだ。)
カレリア・リュエシェ 2019年4月6日
(黙して祈っていると小さな物音がした。目を開けて見回す。少女が動くそぶりはない――ないが耳に這うような音が届く) 鼠か蜥蜴か、無人と思ったが住人がいるのか。……それとも。(最後はひどく低い声だった。そっと椅子から立ち上がり扉へと歩み寄るも、甲冑姿ゆえ忍び足など出来ようもない。教会内に重たい金属音が響く。扉へと手を伸ばし、ぴたりとその直前で動きを止めた。そのままさ迷うように手を開いたり握ったりする) ……いや待て。確か物語にこういう……では、そういうことか?(何やらぶつぶつ言い出したと思ったら、1つ咳をしてしゃがみ込むと胸に左手を当てる) ――怯えないでほしい、小さき姫よ。私は怖くない。(騎士の中で今のシチュエーションが何かにハマったらしい)
ビジュ・ラマン 2019年4月20日
!?(がたた、と音がする。少女の掛けた言葉に驚いたあまり、扉の奥からついぞ声を上げた)わ、私が、ひ、姫……!? (と──咳払いのようなものをひとつ)……申し訳ございません。私は、その、そういったものでは。(申し訳なさそうに、男の声がもごもごと、細々と返した)
カレリア・リュエシェ 2019年4月22日
……えっ?(扉向こうからの返事――可憐な少女でなくどうみても成人男性――に驚きの声をあげて動きを止める。そのまま長い沈黙が続くが、唐突に再起動した) いや、驚かせてすまない。朽ちた聖堂に隠れ住む姫君の話を知っているものでな。神父殿か? 扉が歪んで閉じ込められているのか?(少女が扉越しでやりとりをしていたらしい理由を想像し、胸に当てた手だけ下げて問いかける)
ビジュ・ラマン 2019年4月22日
はあ、聖堂に隠れ住む姫、ですか……。(何かの御伽噺だろうか──と思案しつつ)神父、などというものでは、ないのですが。無断でこの場所を借りている、罪滅ぼし代わりに、その真似事に近しい事は、する事もあります。(ごぽごぽ、と不愉快な水音を立てる。首でも振ったのだろうか)いえ、いえ。私は、自らの意思で、此処に居るのです。どうか、お気になさらず。
カレリア・リュエシェ 2019年4月27日
ふむ、臨時告解室でも開いているのかな。なるほど、此処が朽ちているわりに綺麗なのは貴殿に話をしにくる者が訪れるからだったか。(出られない理由をそう判断すると納得したか頭が小さく上下した。扉越しに聞こえた水音が相手から発せられたものとは思わず、床に水が溜まっているのか、それとも雨漏りしているのかと窓へと視線を向ける。夜の帳で天気は解らない) ああ、随分と長居をしてしまったな。貴殿の仕事の邪魔をするのはいけない、そろそろ帰るとしよう。……そうだ。もし迷うことがあったら、私も話をしに来ても良いだろうか。
ビジュ・ラマン 2019年4月28日
ええ、まあ──(忍びないが、そう解釈してもらったままの方が都合が良い──と、あえて曖昧な返答をした)いえ、いえ。元より私も勝手に間借りしているだけ。気にする必要は、ありません。構いませんよ。教会とは、誰しもに、開かれるべき場所。力になれるかどうかは分かりませんが──お話しだけなら、いつでも。
カレリア・リュエシェ 2019年4月30日
(立ち上がる。身体がみしみし言うのに小さく呻き、修行が足りないなと独り言ちる) この暗い世界で誰にでも開かれた場所があり、そこには話を聞いてくれるひとがいる――というのは安心に繋がる。十分に力になっていると思うよ。ではな、神父殿。(相手を呼称するのに適したものが判らずに結局神父と呼び、軽く別れの言葉を紡いでホールを後にした)