#アルダワ魔法学園
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広大な迷宮の通路を、まだ年若い一組の男女が走り続けていた。
アルダワ魔法学園の生徒である彼ら、災魔と戦うために訓練を続けてきたその表情に浮かんでいるのは、恐怖の感情。
三人目の仲間「だったもの」を抱えながら走る少女の後ろで、少年は災魔が追って来ていないか目を光らせる。
「ねぇ、来てる!?」
「わかんねぇよ! あいつを見ただろ!?」
少女からの問いに、恐怖と疲労から思わず怒鳴るように返してしまった。
怒気を吐いたことで瞬時に頭が冷え、謝罪しようと前を向き。
「きゃあ!?」
「なっ!」
突如、出口へと向かっていた少女が迷宮の壁へと叩きつけられた。
見ればその手は白く粘つく糸によって壁に固定され、続け様に放たれたそれによって残る四肢も同じように貼り付けにされてしまう。
糸が放たれた方向へと目を向ければ、そこにあったのは蓋の開いた宝箱。
その宝箱が置かれていた地面が一瞬揺らいだかと思うと、大蜘蛛の災魔が擬態を解いて現れる。
「うそっ、動けない! やだ!」
「待ってろ、今助け―――!」
動きを封じられ恐慌状態に陥った少女を救おうと、剣を片手に駆け寄ろうとし……その身体が、天井へと『落ちた』。
「く、そっ……こんな時に……!」
迷宮の仕掛けに舌を打ち、少女は無事かと見上げれば、絶望に満ちた視線が返される。
「だ、大丈夫だ! すぐに助けるから……」
「……ダメ」
「諦めるな! そんな糸、すぐに俺が」
「違うの―――もう、遅い」
少女が見ているのは、少年ではなかった。
希望を失った視線の先は、少年の影。
それに気づいた少年の瞳は、時間を置かずに少女と同じく光を失う。
彼の影から、異形の口が姿を覗かせていた。
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「みんなお疲れ様っ、今回はアルダワ魔法学園で事件だよっ」
エスペラ・アルベール(元気爆発笑顔の少女・f00095)はいつものように猟兵達を笑顔で迎えると、今回の事件の説明を始めた。
今回の目的は、オブリビオンがフロアボスになったことによって変化した迷宮の攻略。
「肝心の迷宮の中身なんだけど、どうやら重力が滅茶苦茶に変化していくらしいんだ」
床を歩いていたかと思えば、突然壁や天井に「落ちる」ことになったり、無重力に近くなって浮かんでしまった直後、超重力で潰されそうになる、などということも考えられる。
この仕掛けに対処しつつ迷宮を進んでいけば、幾つもの宝箱が置かれたエリアに辿り着く。
「ただ、目に見える宝箱は全部災魔の擬態。壁や床にも擬態してるみたいだから……相当な数がいるはずだよ」
大蜘蛛型の災魔が予期せぬところから現れるので、虫嫌いの人は心を強く持って挑んで欲しい。
「それで、肝心のフロアボスだけど……影の中に潜む力があるみたいだね、不意打ちには十分注意してっ」
自ら闇を生み出す力も持っているらしく、猟兵にとっても強敵となるだろう。
「足場も安定しないし、敵もはっきり見えないヤツばかり。大変な迷宮だとは思うけど、みんな、頼んだよっ!」
芳乃桜花
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地面に潜る系の敵、潜ってる間は大抵無敵だったりするので厄介ですよね……芳乃桜花ですっ。
今回の舞台はアルダワ魔法学園地下迷宮、詳しい流れは以下の通りとなっております。
一章:『重力狂いの迷宮』
重力の向き、強さが次々と変化していく迷宮です。
幅や高さはそれなりにあるため、何の対策も無ければ、壁やら天井やらに落下し続けてそこそこのダメージを受けてしまうかもしれません。
もちろん「その程度のダメージ、なにするものぞ!」と熱い気持ちで突撃して頂いても構いません。
二章:集団戦『ミミックスパイダー』
宝箱や壁や地面に擬態していますが、基本的な集団戦です。
三章:ボス戦『影を這いずる捕食者』
影を自在に泳ぐ強敵です。
戦闘する部屋には複数の魔法の光が灯っており、柱やガラクタと、影を生み出す物が多数設置されています。
特殊:『重力変化』
重力狂いの迷宮の効果は全章に及んでおります。
二章三章においては対策を書かなくとも判定にマイナスされる事はありませんが、上手い対策や戦闘への利用法等があれば判定にプラス致します。
それでは、皆様のプレイング、お待ちしておりますっ!
第1章 冒険
『重力狂いの迷宮』
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POW : いたるところに叩きつけられながらも努力と根性で進む。
SPD : ピックなどで身体を固定しながら進む。
WIZ : 影響の少ない経路を割り出して進む。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
九尾・へとろ
■WIZ
重力狂いとは面妖な仕掛けよの。
ほんに面白いのう、異なる世界というものは。
どれ、一つ楽しんで進むとしようかの。
『暗殺』『ダンス』の技能を活かし、舞うように道を進もう。
ウチの武舞は舞い踊り我が身を暗記と成す暗殺術。
体重操作や体勢調整はお手の物じゃよ。
変にあちこち傷を作らず、流れるまま逆らわず、最前の姿勢を保とう。
成りは違くともこれは舞いのようなもの。
であればウチに踏破できぬ理由は無いのじゃよ、ひょひょひょ。
しかし超重力というのは厄介じゃな。
念のためならば、異能でもって色を飛ばし、極端に重力が変化するところを見極めようかの。
色を引き舞い踊るようで、綺麗かもしれんしの。
■アドリブ共闘歓迎です。
リューイン・ランサード
(犠牲者に黙祷して)アルダワ魔法学園の一員として、犠牲者をこれ以上出さないようにします・・・(言った後で「怖そうなあ、どうしよう<泣>と内心愚痴る)。
最初の関門の『重力狂いの迷宮』では、UC:レンズクラフトで衝撃吸収マット作成。
レンズでは無いので精度は落ちますが落下ダメージを抑える事ができればOKなので問題無し(多分)。
迷宮内は自身の翼でパタパタ飛びつつ、重量の向きが変われば【空中戦、第六感】で空中の姿勢を補正します。
超重力で押しつぶされそうになれば【オーラ防御】展開してダメージ減少。
他の猟兵さん達が壁等にぶつかりそうになれば、【空中戦】で急行して衝撃吸収マットを敷いて衝突ダメージを防ぎます。
「アルダワ魔法学園の一員として、犠牲者をこれ以上出さないようにします……」
リューイン・ランサード(今はまだ何者でもない・f13950)は迷宮の入り口で胸に手を当て、これまで犠牲になった者たちへと祈りを捧げる。
恐るべき災魔が住み着く地下迷宮。ここで人々を守るために戦った彼らに敬意を表し、そしてこれ以上の犠牲者を出してはならないと、決意を篭めた表情で一歩踏み出し。
(怖そうだなあ、どうしよう……)
迷宮内の薄暗く湿った空気に心が折れかける。
彼はこれまでも多くの戦いを経験し、その実力も相応な物へと成長しているはずだ。
はずなのだが、それはそれとして怖いものは怖い。
「ふむ、重力狂いとは面妖な仕掛けよの」
そんなリューインの隣を楽しげに進むのは、九尾・へとろ(武舞の姫・f14870)。
自身の出身世界では見られない仕組みに心躍らせ、恐れるどころか笑顔すら見せつつ歩を進め。
「む」
「あっ!?」
前触れなく重力のかかる向きが反転し、二人の身体が天井へと落下し始める。
咄嗟に翼を広げその場に留まったリューインに対し、空を飛ぶ術のないへとろは重力に抗えない。
「危ない!」
直後、彼女の落下地点へと白いマットが現れた。
これはリューインの使用するユーベルコード、実物を模した物質を創り出す力によるもの。
その力によって衝撃を吸収するマットを生み出し、へとろが天井へと叩きつけられるのを防ごうと試み。
「ほんに面白いのう、異なる世界というものは」
くるり、と。
へとろは宙で一回転すると、音一つ立てることなくマットへと着地。
まるで何事も無かったのように笑みを崩さない少女を、リューインは呆気にとられたような表情で見つめる。
「ええっと……マット、要らなかったですか?」
「ん? いやいや、ありがたいのじゃ。さすがになんの緩衝も無しでは痛むだろうからの」
このぐらいの固さなら、足運びにも影響しないしの。と満足そうにマットの感触を確認するへとろへ、リューインは曖昧な笑顔を返す。
本来彼のコードで創り出すのは光を収束、拡散させるレンズ。マットは本来のそれとはかけ離れた物質だったために精度の低い代物となっていたが、それが逆に功を奏したようだ。
舞いを介して自らを暗器と成すへとろの暗殺術。足場が柔らかすぎれば逆にその舞いの妨げとなっていただろう。
「さて、今度はこちらの異能も披露せねばの」
言うが早いか、その場で少女は舞い踊る。
着物の短い裾を翻しながらのその姿は、幼い外見ながらも美しく、妖艶なもの。
リューインがその姿に目を奪われていると、彼女の両手両足、更にはその尾から様々な「色」が放たれ、迷宮の奥へと進み始める。
と、重力に引かれブレながらも奥へと向かっていた色が、ある地点で急激に地面へと吸い寄せられるかのように落下した。
「あれが、超重力でしょうか?」
「うむ、これなら場所や瞬間も見極められるじゃろ」
その言葉通り、二人は色を追うようにして何の危なげもなく進行していく。
重力が変化しようとも空を飛ぶリューインは影響が少なく、へとろも元々の身のこなしに加えて彼が生み出すマットをクッションにすれば、その身体に傷などつくはずもない。
色を見ながら超重力にだけ注意して、二人は無事に迷宮の奥へと歩を進めていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フォルク・リア
「重力変化とは厄介な仕掛けがあるな。
先ずは冷静に構造を見極めて行こうか。」
床の凹凸や迷宮内の柱や壁と言った
捕まって体重を支えられそうな所を確認し
柱等に拘束する闇の黒鎖を蜘蛛の巣の様に複数個所に絡めて
重力がどの方向に変化しても体を支えられる様にする。
時間をかけても安全優先で慎重に。
重力変化には敏感に対応できる様に注意して
周囲の物の移動や自身の感覚により対応。
重力が変化して宙吊りになったら鎖を伸ばして
床面に下り。再び鎖を命綱にして進む。
超重力の時は無理に動かず。
じっとして体力、魔力の消耗を避け
状態の変化を待つ。
「無理に進めば余計な消耗を強いられるか。
あまり時間もかけられないけど。
待つのが得策か。」
御形・菘
はっはっは、実に面白そうな仕掛けではないか!
壁や天井に落ちるなどと、こんなレア体験の撮影機会を逃すわけにはいかんな!
では早速突撃するとしようか
落下ダメージ程度など慣れたもの、妾にとっては何の問題にもならん!
とはいえ叩き付けられる瞬間に、床を叩いたり体を丸めたりときっちり確実に受身を行っていくがな
むしろ勢いつけて突っ込んだ方が、面白い飛び方をしてイケてるのではないかのう?
超重力は根性で突破よ! ふんぬー!
それと罠があった場所はよく観察するぞ
魔力を感知、なんて専門外なので無理だが、視認できる場所に発動装置? 魔法陣? みたいなのが無いかは探してみよう
覚えておけば、後々何か活用できるかもしれんからな
セウィラ・フェール
急いで、でも確実に突破しないといけないようだね。
OK、やってみよう。
用いるユーベルコードはクリエイト・スピリッツ。
普段は隠している髪のスターチスを媒介に花の集合体で人形を作ろう。
「――面倒を押し付けてすまないけれど、よろしく頼んだよ。」
繁殖力を人間以上とすることで常に予備の花人形を確保しつつ、彼らを先行させて重力の乱れを先に感知するよ。
影響の少ない地点を通るようにすればダメージは最小限に抑えられるはず。
……ああ、他の人たち。どうやらこちらがスムーズに進めるようだ。
良かったらこのルートでどうかな?
※アドリブ・連携歓迎
●
「重力変化とは、厄介な仕掛けがあるな」
フォルク・リア(黄泉への導・f05375)は、目深に被ったフードの奥に隠れた瞳を光らせ呟く。
物理的な罠ならば対抗する手立てはいくらでもある、しかしこのような実体の無い物が相手となると、受動的とならざるを得ないというのが歯がゆいところ。
「先ずは冷静に構造を見極めて行こうか」
そう言いながら、視線を横に立つ男へと向ける。
「できるか?」
「急いで、でも確実に突破しないといけないようだね。OK、やってみよう」
その問いに応えるのはセウィラ・フェール(漂白聖者・f15877)、彼が一歩前に出ると、彼の銀色の髪に幾つものスターチスの花が現れた。
「―――面倒を押し付けてすまないけれど、よろしく頼んだよ」
それらを優しく摘み取り作り上げるのは、花々によって形どられた複数の人形達。
セウィラのユーベルコードによって繁殖力を増した花は次々と数を増やしていき、一群となって迷宮を前進していく。
ただ歩むだけの花人形たちは、重力の変化に囚われれば抗う術なくその身を崩すが、崩れながらも残る花々こそがセウィラ達の道標となる。
「良かったらこのルートでどうかな?」
「助かるよ」
フードから覗く口元を少し緩めつつ、フォルクは花弁の舞う通路へと手をかざすと力を解き放った。
「影より現れし漆黒の鎖よ。その魂を闇へと堕とせ」
彼の指先から放たれるのは影の鎖、それは迷宮の柱や壁の装飾等に絡みつき、蜘蛛の巣状に張り巡らされる。
二、三度鎖を引いて鎖が外れないことを確認すると、二人並んで先へと進みだした。
花人形達の動きを見ることで重力の歪みが少ない箇所を探って歩き、それでも避けきれない変化の際には影の鎖を支えとして凌ぐ。
一歩一歩確実に進む二人の耳へ、後方から声が聞こえて来たのはその時だった。
「はっはっは、実に面白そうな仕掛けではないか!」
振り返れば、そこにいたのは一人の女性。
御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)は下半身の蛇体をうねらせつつ、楽しげな表情で迷宮へと侵入する。
「あの、周りの花を見れば重力の変化に―――」
セウィラの発した忠告は、彼女のかざした手によって遮られた。
意図を掴みかねて顔を見合わせる二人へと、菘はニヤリと口角を上げ。
「忠告は感謝しよう。しかし、壁や天井に落ちるなどと、こんなレア体験の撮影機会を逃すわけにはいかんな!」
「えぇ……?」
呆気にとられるフォルク達をさておいて、菘は花々も鎖も無視して勢いよく突撃をかけ。
「むぅ!」
勢いそのままに天井へと落ち。
「なんのこれしき……おお!?」
壁へと叩きつけられ。
「なるほど、コツは掴ん―――ぐはぁっ!」
元の地面へと落下する。
どんなリアクションをすればいいのか、二人の視線が向けられる先で、しかして菘は直ぐ様起き上がると再び進軍を開始した。
「……どういう体力をしてるんだ」
「一応、受け身は取ってるみたいだね……」
「はっはっは! このぐらいの落下ダメージ程度など慣れたもの、妾にとっては何の問題にもならん!」
普段からどんな動画を配信しているのやら。
そんな疑問も振り切り迷宮を駆ける菘はいつの間にやらフォルク達を追い抜き、その背へとセウィラが緊迫した声をかける。
「逃げて、超重力だ!」
「―――掴まれ!」
先を歩んでいた花人形達が次々と潰されていく光景に上げられた声に反応し、フォルクは鎖を伸ばして重力の影響が薄くなるであろう場所へとセウィラと滑り込み。
一方菘は、迫り来る超重力の波へと真っ向から立ち塞がる。
「無茶だ!?」
「無茶、つまりは逆境! 逆境とはすなわち視聴者をドキドキさせる山場! 無視して逃す理由などまったく無いわ!」
かけられる声にも動じることなく、菘は高らかに宣言し。
「むぎゅ」
超重力に潰された。
「た、助けた方が……?」
「いや、この中を無理に進めば余計な消耗を強いられる……あまり時間もかけられないけど、待つのが得策か」
オーラを張り巡らせて重力に耐える二人が心配するような視線を送る中で、菘の身体がピクリと震える。
まず動き始めたのはその蛇体、僅かずつだがうねる動きが胴体、そして腕へと伝わっていき。
「ふんぬー!」
「動いた!?」
「この中で、どうやって」
超重力の中で起き上がった菘へと驚愕の目が向けられる。
その実、彼女のユーベルコードは動画配信のために不利な行動を取れば取る程身体能力が増大していくというもの、そのためこれまで散々重力に翻弄されてきたが故の強化の結果なのだが。
「この程度、根性で突破よ!」
雑に精神論で纏めた彼女へと、もはや二人は声も出ない。
(しかし発動装置などといった類の物は見えぬか……だが、重力が変わる際の『軋み』は覚えたぞ)
やがて超重力の波が過ぎ、緩やかに変化するだけのタイミングを見切って、三人は迷宮の奥へと進んでいった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第2章 集団戦
『ミミックスパイダー』
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POW : 擬態
全身を【周囲の壁や床に擬態した姿】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : 飛び掛り
【岩のように硬質な牙と脚】による素早い一撃を放つ。また、【擬態を解き、宝箱や岩石化した肌を剥がす】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 第二の口
【宝箱に擬態した第二の口】から【粘着性の高い糸】を放ち、【周囲の地形ごと体を縛り付けること】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:墨柴
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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重力の変化に翻弄されつつ、迷宮を進んでいた猟兵達。
先頭を歩く猟兵が何かの気配に気づき、咄嗟にその身を翻す。
数瞬前まで猟兵がいた空間を貫いたのは、白い糸。
『―――』
直後、壁や地面、はたまた天井から、擬態し潜んでいた災魔達が姿を現した。
災魔が普通に存在している以上、この先は超重力による圧殺の心配はないのだろう。
とはいえ、通常の重力変化は未だ起きている、蜘蛛型の災魔達はその足を壁に食い込ませて耐えているようだが、あるいはそれが隙となるかもしれない。
迷宮の仕掛けを味方につけるか、それとも自らの力のみで切り抜けるか、それは猟兵達の判断に委ねられる―――。
リューイン・ランサード
災魔が普通に存在していて、超重力は無さそうなので翼で空を飛びつつ戦います。
勿論、重力変化の影響は有る訳なので注意して飛行します。
UC:スターランサーに【光の属性攻撃、破魔、全力魔法、高速詠唱、範囲攻撃】を加えて威力増加。
仲間を巻き込まないようにミミックスパイダーに向けて発射!
一度に何匹かを纏めて倒す様に撃ちます。
ミミックスパーダーの糸や手足の攻撃に対しては【空中戦、第六感、見切り】で躱します。
躱しきれない場合は【ビームシールドの盾受け、オーラ防御】で糸が直接身体に触れないようにします。
自分や仲間が糸で絡めとられた時は、威力を弱めた【炎の属性攻撃】で糸を焼き切るようにします。
九尾・へとろ
ほほーっ!宝石箱じゃ宝石箱じゃ!
ウチは宝石の類には目がなくてのー!
…って、化け物かえ。ガッカリじゃ。ウチ感心しないのーそういうの。
そんな重いものを背負っておると素早くは動けまいて。
タンタタタン、節を刻む。
お前様のような化け物には少し勿体無いが、ウチの武舞をとくと見るが良い。
敵の攻撃をひらりひらりとかわし、異能で中空に色の線を引こう。
ひょひょ、腹が立つかえ?
宝石箱を引き剥がしたら有無を言わさず抱え込むのじゃ。
しかしとて、素早い殺気に気付かぬウチではない。
「暗殺」が生業じゃったからの。
足、腹、頭。
ひょひょ、どこかしらコトリと落としてくれようぞ。
これが武舞【オトギリソウ】。
ゆめ忘れるでないぞ。
御形・菘
個性的なビジュアル、実に素晴らしいな!
さあ見映えの良いバトルをしようではないか!
重力変化が発生している場所は、仲間が何か視認可能にするはず、その手前に陣取ろう
右腕を高く掲げ指を鳴らし、さあ鳴り響けファンファーレ!
味方の炎は即消すぞ
当然、見えぬ相手でも一切問題なく着火可能よ
飛び掛かってくるなら仕掛け地帯にウェルカム!
まあ妾もそこに飛び込んで、体勢を崩した奴らを左腕で順にボコってやるがな!
途中で更に重力が変化したとしても、ダメージ軽減の対応はすぐにするぞ
はっはっは、飛び道具で妾を潰す気なら、竜の突撃ぐらいの勢いで来るがよい!
それに、妾にだけ傾注するなら、生まれた隙を仲間が見逃すわけもあるまい?
●
「ほほーっ! 宝石箱じゃ宝石箱じゃ!」
災魔の背負う宝箱へとキラキラと目を輝かせ、へとろは今にも飛びつかんとばかりに身を乗り出す。
「ウチは宝石の類には目がなくてのー!」
「いや、箱も敵の一部みたいですよ、あれ」
すぐにでも敵の群れに駆け出しそうなその手を引くリューインの言葉を聞くと、パタパタと揺れていた耳と尾がしんなりとしょぼくれた。
「……ガッカリじゃ。ウチ感心しないのーそういうの」
恨みがましい目で睨むへとろへと、知ったことかとばかりに災魔達は飛びかかるが、その牙や脚が彼女を捉えることはない。
流れるような足の運びは相手の狙いを付けさせず、寸でまで迫る者も煌めく手により捌かれる。
「お前様のような化け物には、少し勿体無いがのう」
タンタタタン。
そんな節を刻みながら、彼女は小馬鹿にしたような表情で災魔達を小突きつつ、手足で色を描いては舞い踊る。
「ひょひょ、腹が立つかえ?」
災魔達を挑発しながら舞い踊るへとろ。
その様子を後方から、左右非対称な指で作ったフレーム越しに眺めていたのは菘だ。
「うむ、映える舞いだ。相手の個性的なビジュアルも実に素晴らしいな!」
満足気に頷き、しかし、彼女が他者の活躍を見るだけで満足するはずもない。
へとろによって描かれた色の前に陣取ると、高く右手を掲げて声を上げた。
「さあ見映えの良いバトルをしようではないか! 鳴り響けファンファーレ!」
そのまま指を鳴らせば、どこからともなく勇ましいファンファーレが響き渡り、それを耳にした者達の身体から炎が噴き上がる。
同じくファンファーレを聞いたリューインとへとろからも一瞬炎が上がりかけるが、そちらはすぐに消火された。
災魔達はそうとはいかず、へとろを追い回していた災魔達は炎を消さんとその場に転がりもがき地面へと身体を擦り付けるが、ユーベルコードによるその炎は簡単には消えはしない。
それまで動かず擬態を続けていた災魔達もたまらず菘へと飛びかかり、牙が彼女を捉える直前。
「ウェルカムだ!」
迷宮の重力変化によってその身体は天井へと叩きつけられ、直後同じように落下してきた菘の異形の左腕が幾度と無く振るわれる。
別の災魔達が放つ糸がその左腕を捉え動きを束縛しようとするが、即座にリューインが炎を放ち焼き切ることで拘束を解いた。
「はっはっは、飛び道具で妾を潰す気なら、竜の突撃ぐらいの勢いで来るがよい!」
結果、変わらぬペースで拳を振るい続ける菘に災魔達は対応せざるを得なくなり、彼女の炎の効果もあって多くの災魔達の視線は彼女へと集中する。
そうなれば必然、他の猟兵にとってはこれ以上ないチャンス。
菘へと向かっていた災魔の数匹が、突如ビクリと身体を震わせたかと思うとその場に倒れ伏した。
その背後に見えるのは、災魔の背に生えていた宝箱を剥ぎ取り抱え込むへとろの姿。
未練がましく空の箱を振ってみたりもしていたが、やはり宝石の一欠片も無いことがわかると肩を落として溜息一つ。
不意打ち気味に飛びかかってくる災魔も、暗殺を生業としていた彼女にとってその動きを見切ることは容易なこと。あっさりと身をかわせば、飛びかかった方が逆に事切れ崩れ落ち。
「足、腹、頭。ひょひょ、どこかしらコトリと落としてくれようぞ」
妖艶な笑みを浮かべながら、へとろは更に舞いを加速させていく。
「これが武舞【オトギリソウ】。ゆめ忘れるでないぞ」
そんな彼女も逃れられないのは重力の変化、持ち前の身のこなしで殆ど影響が無いとはいえ、知恵の回る個体は彼女の着地を狙い糸を放つ。
「させません!」
その前に立ちふさがったのはリューイン。
翼によって重力の影響を最低限に収められている彼は、菘やへとろを上手くフォローしていた。
彼の展開したビームシールドが放たれた糸を防げば、続け様に飛びかかって来た相手へと白銀の刀身を振り抜き仕留める。
その身を斬られ、地に伏しながらもカチカチと牙を鳴らす災魔に表情を歪めつつ。へとろへ目を向ければニコリと笑顔で応えられ、こちらはもう大丈夫だと続いて菘の戦う戦域へと翼を向ける。
菘の周囲には彼女の炎と拳によって事切れた災魔の死体が並び、その中心でいくばか傷つきながらも未だ変わらぬペースで左腕を振るい続ける彼女の姿があった。
群がる災魔達が次の動きを見せるよりも速く、リューインの手に光が集まっていき。
「天空の光よ、我が元に来りて敵を貫く槍と成れ!」
170にも及ぶ光線は狙いを違うことなく災魔の群れを穿ち、運良く光線を逃れた個体も菘によって粉砕される。
「ふむ、お主の技もなかなか映えるな!」
「ど、どうも……」
互いに短く言葉をかわし、尚も湧き出る災魔へと向き直る。
残る災魔の数は、多くない―――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
セウィラ・フェール
「――みんな軽やかだね。見習わないと。」
ユーベルコードを鈴蘭の嵐に切り替えよう。
舞い散る花びらの動きでもって重力の流れを視認しやすくするとともに、影響の少ないところを狙う位置取りを心がけるよ。
できれば残りの敵の大多数を巻き込む位置取りができればベストだね。
他にも戦っている人はいるのだし、敵の様子と鈴蘭の様子から重力の重いところにいる敵を観察し、身動きのとりづらい敵から狙うように声をかけよう。
敵が糸で仲間を狙うのであれば、その糸も攻撃対象に含めて援護防御もしていこう。
先達の戦いぶりを見て学ぶのもひとつの成長だよね。
「……なるほど、こういう使い方もできるのか。ありがとう、一つ賢くなったよ。」
フォルク・リア
その体、迷宮に適応したんだろうが
環境や相手に適応するのは其方の専売特許じゃない。
此処は人の知恵の見せどころか。
敵配置や迷宮の構造を観察。
攻撃回避を装いつつ
敢えて敵の密集地帯に移動。
真羅天掌で斬撃属性の砂嵐を発生させ
敵の足、足場を中心に削る様に斬り付け
機を見て糸を受け地形に縛られる。
密集地帯になら敵は動かず攻撃は当てやすい筈。
更に糸に縛られれば重力変化の影響も受け難く
足を削れば重力変化が起きれば敵はその場に留まれない筈。
後は変化が起きた時に一気に叩く。
あの体なら受け身もとれないだろう。
重力変化が起きたら糸と辺り一帯を切裂き
自身は受け身を取り
砂を緩衝材に着地。
「さあ、そろそろ害虫駆除と行こうか。」
●
「―――みんな軽やかだね。見習わないと」
他の猟兵達の戦いを見て、セウィラは感心したように呟く。
重力の変化し続けるこの足元が不安定な迷宮で、どの猟兵も各々の特性を活かして災魔相手に優位に戦い続けていた。
あいにくと、彼には宙に浮いたり特殊な身のこなしといった術は持たないが―――それでも、対応する手段はある。
「さあ、いこう」
その手にした杖が、無数の鈴蘭の花びらへと姿を変えていった。
セウィラを中心に広がる花弁は、彼を襲おうと取り囲みつつあった災魔達の身体を切り裂き、反撃に放たれる糸を遮断する。
と、流れる花弁の動きが僅かに変化し。
「おっと……!」
その動きから重力の変化をいち早く視覚的に感じ取り、他の猟兵達へ伝えつつ自身も重力の影響が少ない位置へと素早く移動する。
視線を移せば、災魔達は身体を斬り裂かれながらもしっかりと壁や天井を脚で掴み、重力の変化に対応しているようだ。
「本当に、この迷宮にピッタリな相手だね……」
「あの体、迷宮に適応したんだろうが」
いつの間にか、セウィラの隣に辿り着いていたフォルクはフードの奥の瞳を災魔へと向けて口を開き。
「環境や相手に適応するのは、其方の専売特許じゃない」
人とてあらゆる場に適するため、知恵を巡らせ続けてきた存在なのだと。
放たれる糸を回避しつつ、フォルクは偶然を装いながらも自ら災魔が密集している地点へと移動していく。
「大海の渦。天空の槌。琥珀の轟き。平原の騒響。宵闇の灯―――」
必然厚くなる攻撃の幕を、セウィラの援護も交えながら防ぎ続けて唱えるのは、この世の理を覆す一つのコード。
「―――人の世に在りし万象尽く、十指に集いて道行きを拓く一杖となれ」
フォルクの周囲から砂塵が舞い上がり、それは嵐となって迫る糸から主を守り。
無論、これはただの砂嵐の域に収まらない。嵐に触れた糸はその一粒一粒に篭められた理によって斬り裂かれ、収まらぬ嵐はそのまま災魔達を捕まる壁ごと斬り削っていく。
「フォルクさん、重力が!」
絶えず吹き荒ぶ花弁の動きにより、再度重力の変化を察知したセウィラからの呼びかけ。
それに即座に反応すると、フォルクは嵐の一部を解いて放たれる糸をわざとその身に喰らいにいく。
「……っ」
壁に磔とされ息を吐くフォルクへ、ようやく獲物を捕らえたと災魔達が殺到しようとしたところで、重力が反転。
災魔達は壁へと脚を食い込ませ、その変化に耐えようとし。
『―――!?』
壁を掴めず、或いは掴んだ壁ごと崩れ、災魔達は残らず迷宮の天井へと落下してしまう。
予期せぬ落下に対応できた災魔はおらず、叩きつけられた衝撃と痛みにもだえ苦しむばかりだ。
「……なるほど、こういう使い方もできるのか」
「これも一つの適応というやつだ」
「ありがとう、一つ賢くなったよ」
砂嵐によって自らの拘束をしていた糸を切り裂き、更にはその砂を緩衝材としてダメージ無く降り立ったフォルクへと、セウィラは感嘆の意を現し。
それに軽く頷いて応えると、未だ苦しんでいる災魔達へと武器を向ける。
「さあ、そろそろ害虫駆除と行こうか」
彼らに抵抗できるだけの余力を残した個体は、もはや存在しなかった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『影を這いずる捕食者』
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POW : 食らった光を消化
全身を【一瞬淡い光】で覆い、自身が敵から受けた【提灯部分から吸収した光、熱量】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
SPD : 影から現れる大口
【隙を食らいつく為、影に潜み野生の勘で】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ : その姿は闇そのもの
【提灯部分から光源や熱を吸収し、闇を作る】事で【地面にある影だけでなく空間にまで潜む影】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:猫背
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「フィーナ・ステラガーデン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
迷宮の奥に存在する部屋へと踏み込んだ猟兵達。
しかし、その内部を見渡してもフロアボスであるはずのオブリビオンは見当たらない。
見えるのは部屋を不規則に漂う魔法の光源と何本もの柱、それに金属の塊やら木材やら、大小様々なガラクタの山だけだ。
猟兵達が警戒する中で重力の向きが変化し、ガラクタもバラバラと重力に引かれて落下していき。
その内の一つ、木片の影が猟兵の影と重なった瞬間。
「―――っ!?」
殺気を感じ取り咄嗟に身をかわした猟兵のすぐ横を、猟兵の影から現れたオブリビオンの牙が通り過ぎる。
獲物を仕留めそこねたオブリビオンは、その魚のような姿に似合わず地面を素早く動き、柱の影へと潜り込んでいく。
部屋を動く光源から伸びる柱の影と、重力によって移動するガラクタの影。
この二つの影から相手への影へと移動する、それがこのオブリビオンの戦法なのだろう。
学園の生徒ではこの相手への対処は荷が重すぎる、ここでなんとしても仕留めねばならない、猟兵達はそれぞれの武器を構え、影に潜むオブリビオンと対峙する―――。
御形・菘
フィールドまで味方につけ、己の能力を徹底的に戦法として生かすとは実に素晴らしい!
妾が相手であった、という一点のみがお主のミスよ!
攻撃を当てる対策は至って単純よ
重力異常に身を任せたら、崩れて隙だと勘違いして攻撃してくるのであろう?
妾の身体に見事食らいついたら、そこに攻撃を全力で叩き込む!
はっはっは、妾自身が餌で漁師の魚釣りだ!
出てきた瞬間を察知して攻撃、というのも手ではあるがな
モグラ叩きに徹する動画なんぞ面白くあるまい? ……ミスったら恥ずかしいし
この方法の方が、派手で良かろう!
それと、妾に組み付かれたままでも影に逃げることはできるのかのう?
陸に上がった魚を叩く役目、皆にも分担してもらうとしよう
リューイン・ランサード
光を吸収して自分の力にし、影を効果的に利用する。
厄介な相手ですね。
学生達の被害を出さない為にも、ここで倒さないと。
翼で空を飛び、上空から俯瞰して敵を確認し、UC:ドラゴニアン・チェインで攻撃、敵と自分をオーラの鎖で結びつける。
「おっかない戦法だから本当はやりたくないんですけどね<汗>。」
敵の居場所をオーラの鎖で補足して、他の猟兵さんに指示しつつ【空中戦、怪力、念動力】で敵に振り回されないよう踏ん張ります。
同時に【風の属性攻撃、全力魔法、高速詠唱】で攻撃。
敵の攻撃や壁床にぶつけられた時は【オーラ防御、ビームシールドによる盾受け、激痛耐性】で耐え忍びます。
怖いし痛いけど後輩達の仇は討ちます!
●
「光を吸収して自分の力にし、影を効果的に利用する。厄介な相手ですね」
翼を広げ、リューインは上空から影に潜む相手を探しつつ呟いた。
光を扱う力を持った彼にとって、その光を喰らい自らの力とするこのオブリビオンは楽観視できない相手。
ましてや学生達が相手取るには言うに及ばず、手も足も出ないままにやられてしまうであろうことは想像に容易い。
「……被害を出さない為にも、ここで倒さないと」
握る拳に覚悟を乗せて、眼下に広がる影へと瞳を凝らす。
柱とガラクタ、無数の影のどこに潜んでいるのかを見誤れば大きな隙となりかねない、宙に浮かぶ彼は影からの不意打ちを受けようとも多少余裕があるだろうが、だからといって好き好んで攻撃を受けたいはずもない。
一方で、そういった思考とは別の考えを持っている者もいた。
「はっはっは! フィールドまで味方につけ、己の能力を徹底的に戦法として生かすとは実に素晴らしい!」
自らの持つ特殊な力を最大限に発揮させるための戦場、敵対者としては悪態を付きたくなるような状況を、逆に褒め称えるのは菘である。
カメラ映えを優先する彼女にとってそれは当然、こちらの知略によって相手の力を封じるのは良い。だが、相手がそもそも十全に力を振るえないというのでは「映えない」。
敵が万全な体勢であればあるほど、それを攻略した時は映えるというものだ。
「妾が相手であった、という一点のみがお主のミスよ!」
「す、菘さん!?」
高らかに吠えて部屋の内部へと突撃する。
あまりに無警戒な行動に、上空のリューインが声を上げたがそれで止まるような菘ではない。
彼女が影の一つに近づいた瞬間、重力が変化しその身が壁へと叩きつけられ、同時に部屋のガラクタも次々と彼女の周囲へ落ちていく。
その最中、当然のように幾つもの影が菘と重なっており。
「マズイ―――来ます!」
リューインが警戒するよう叫ぶと共に、菘の身体へ喰らいつかんと彼女の影から巨大な口が姿を現し。
「はっはっは、ヒットだ!」
はたして、その牙は身体に食い込み浅くはない傷を付けるも、致命傷というには程遠い。
再びオブリビオンが影へと逃れるよりも速く、菘の異形の左腕がその魚体を掴み、強化された右腕がオブリビオンの身体へと突き刺さる。
「魚釣りというヤツだ! 妾自身が餌兼漁師のな!」
『―――!』
直後、菘から逃れようと身を捩るオブリビオンの身体が爆発し、動きを阻害する。リューインのドラゴニックオーラによる力だ。
そのままリューインとオブリビオンの両者をオーラの鎖が繋ぎ止め、影へは逃さんと翼を広げて踏みとどまる。
「ほう! やるではないか!」
「おっかない戦法だから、本当はやりたくないんですけどね! というか無茶しすぎです! 出てきた瞬間に攻撃するとか、もっと安全な方法が……」
「モグラ叩きに徹する動画なんぞ面白くあるまい? この方法の方が、派手で良かろう!」
―――ミスったら恥ずかしいし。
最後に付け加えられた彼女の呟きは、幸いにもオブリビオンに引き込まれないよう必死な彼の耳には届かなったようだ。
後は陸に上がった魚を討ち取るのみと二人が構えを取った瞬間、またも重力が変化、菘が距離を離され、リューインは空中ながらも大きくバランスを崩してしまう。
「うわ……っ!」
その隙を逃さず、オブリビオンは自らを縛る鎖を逆に利用し、リューインの身体を柱へ壁へと幾度と無く叩きつけていく。
「そうこなくては……と、言いたいところだが! 無事か!?」
「怖いし、痛いけど―――」
全身を覆うオーラやシールドでダメージを軽減しつつ、菘の問いかけにリューインは恐怖で閉じそうになる瞳を必死に開けて。
「後輩達の仇は討ちます!」
「はっ! やはりお主も『映える』ヤツだ!」
リューインの放つ風の刃と菘の左腕、その二つが、オブリビオンの身体を切り裂いた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フォルク・リア
「あの姿は深海魚か?
しかも、影を利用して攻撃してくる。なら。」
真羅天掌を発動し
マヒ攻撃を乗せた光炎属性の暴風雨を発生させる。
光や熱を吸収されてもそのまま攻撃を続ける。
「光を影に、か。
その力どれ程の物か、確かめさせて貰おう。」
吸収できない程の光や熱を発生させて自滅を狙う。
更に【寿命を削る。】での消耗も狙う。
敵の攻撃は闇の範囲を見切り、残像で攪乱しつつ躱し。
オーラ防御で防御。
敵に隙があればカウンターを使用し
影刃やデモニックロッドの魔弾で反撃。
敵の動きが鈍ったら、全力魔法で真羅天掌を使用しつつ接近し。
提灯部分を狙って攻撃する。
「そろそろ満腹か。
こっちも苦労したんだ。
その借りは確り返させてもらう。」
●
「あの姿は深海魚か?」
先立つ猟兵との戦いで姿を現したオブリビオンを見て、フォルクは抱いた感想を口にする。
自らを繋ぎ止めていた鎖をようやく引き千切り、近場の影はどこかと提灯部を振って探っているようだ。
「しかも、影を利用して攻撃してくる……なら」
相手の動きを理解し、こちらが打つべき手を即座に組み立てる。
放つ力は先程の災魔達を撃退したのと同じ物、されども発生した現象は異なるもので。
『―――?』
フォルクを中心として風が吹き荒び、迷宮内という環境でありながら雷雨が降り注ぐ。
見ればその雨は光輝き炎のような熱を帯びている、明らかに本来の理の外に位置するもの。
その豪雨が自身へ集中していくのを感じ取りながら、オブリビオンは身をかわす様子を見せずに提灯を自らの上部へとかざしてみせた。
直後、光と熱を纏う雨がオブリビオンへ降り注ぐが、その二つの力は瞬く間にかざされた提灯へと吸収され、オブリビオンの周囲へ闇を生み出す力と変わってしまう。
そうなれば残るはただの雨、果たして魚類じみた外見と関係あるかは別として、全身が濡れたところで気にする様子はない。
「光を影に、か。その力どれ程の物か、確かめさせて貰おう」
自身の攻撃が無効化されているのを理解しながら、フォルクは暴風雨を止めようとはせず。
既にオブリビオンの姿は膨れ上がる闇の中に隠れて視認できていない、自らも闇の中へと入り込まないよう、2,3歩後ろへ下がり。
―――その中から飛び出してきたオブリビオンの牙が、フォルクへと迫った。
「……っ」
迫る速度に息を呑みつつ紙一重で身をかわし、逆にその身体へ黒刃を突き立てる。
それはオブリビオンにとっては完全に予想外の結果だったか、全身を捩らせながら再び闇の中へと舞い戻ろうとし。
そこでようやく、自らの身に起きた異変に気づいた。
「そろそろ満腹か」
これは全て、黒杖を構えて呟くフォルクの狙い通り。
暴風雨に篭められていた力は光と熱以外にもう一つ、相手の動きを封じる力が篭められていたのだ。
これによってオブリビオンは自分の思う程の速度が出せず、更には光と熱を吸収するユーベルコードの代償によって、その消耗の度合いは通常の比ではない。
「こっちも苦労したんだ。その借りは確り返させてもらう」
弱りきったオブリビオン、その厄介な能力の起点となる提灯部分。
そこに全力での攻撃が加えられ―――部屋に広がる闇が、崩れていった。
大成功
🔵🔵🔵
ルーチャ・ネット
アドリブ〇
「な、なんですか・・・?こ、来ないでくださいぃ・・・」
まるで獲物のように【誘惑】していた、光りを放つ携帯を片手に地面にしゃがみ込みじっといているルーチャは
これまでの【戦闘知識】によるタイミングを見計らい相手が近づいてきたと同時に【フェイント】の一撃を、【ゼロ距離射撃】を放つ
「貴方のそのキモチワルイ提灯部分を見て閃いたんですよ!おびき寄せて食べちゃうんですってね!」
そしてあらかじめUCで現れた真の自分に待ち伏せさせ
『貴方の罪、その身をもって償っていただきます』
この迷宮の重力変化を【見切り】超重力がかかったと同時に上空からのナイフの一撃で【暗殺】する
セウィラ・フェール
「みんなの奮闘を活かすよ。そうでなければこうして猟兵となった甲斐もない。」
ユーベルコードをウィザード・ミサイルへ切り替えるよ。
先のみんなの攻撃で提灯は崩壊寸前のはず、集中砲火をかけてきっちり潰させてもらうとしよう。
ウィザード・ミサイルは火属性。光は当然あるから近くに影は出来ないはずだよ。僕の影を除けばね。
向こうの作る闇と僕の影と、方向は違うけれど注意を払う先が限定されていれば攻撃はそんなに怖くないはず。
勿論反撃は来るだろうけれど……ボスが息絶えるまで決してこの火線は途切れさせないよ。
「――そろそろ焼けたかい? 火種はまだまだたっぷりある、遠慮はいらないよ。」
ユーノ・ララナル
なんて面倒そうな、災魔だね…
あんまり動きたくないけど、仕方ないし…
やりようは、あるし…
空間に潜むなら、空間全部を巻き込めばいいの
だから、使うのは「エレメンタル・ファンタジア」
で、空間属性の…何にしようかな?津波でいっか
全力魔法で、戦場内の変化した重力も浮いてるガラクタも、空間に潜んでるアンコウも、全部纏めて押し流してあげる
他の技能はあんまり持ってないから、詠唱の時間稼ぎとかは他の猟兵さんにお願い出来ればいいな
九尾・へとろ
なんじゃこいつ、醜い魚じゃのー。魚かえ?
蟲?あーもうどっちでもよい。
生理的に無理じゃからサクッと消えてもらうのじゃよ。
先の皆々様が随分と削ってくれたようじゃのー。
ウチ思うんじゃけど、夜でもないのに暗いのは辛気臭くていかんと思うのじゃよね。
今はもう提灯もないようじゃから闇を作れんのじゃろうけど。
タンタタタン、拍を取る。
この薄暗い迷路の中に、ウチの舞いと「存在感」にて彩を施そう。
気持ちの悪いお前様も、ウチの異能の色を浴びれば少しは美人になるんじゃないかえ?
とへとろ舞にて色を施そうか。
…あいやすまなんだ、雑巾はどう飾っても雑巾じゃからな。
色を塗っても鮮やかな雑巾になるだけじゃったな!ひょひょひょ!
●
猟兵達による立て続けの攻撃によって、オブリビオンが悲鳴にも似た声をあげる。
全身への傷は数知れず、最大の武器である能力を使用するのに必要な提灯部分さえも甚大なダメージを受け。
それでもなんとかしてこの場を逃れようと、すぐ近くの柱の影まで傷つく身体を引きずっていき。
「逃さない……!」
その前にセウィラが立ち塞がった。
既に傷ついている提灯へと集中して無数の炎の矢を撃ち込んでいけば、それらの矢が放つ光によって柱の影は別の方向へと移り、オブリビオンの逃げ場は塞がれる。
しかしながら、いかに提灯部が崩壊寸前といえどもユーベルコードにより歪められた理はその光と熱を吸収し、再び周囲へと闇を生み出す力と変えた。
それでもなお、セウィラは一歩たりともその場を退かない。
「みんなの奮闘は活かすよ」
―――そうでなければ、こうして猟兵となった甲斐もないのだと。
強い覚悟を持って挑む彼の矢を受けながら、オブリビオンは辛うじて生み出した闇へと身を潜ませた。
ダメージのせいか先程より狭い空間までしか広がりを見せないが、それでも完全なる暗黒空間。セウィラの攻撃も手応えは薄くなり、その表情をわずかに歪めた。
「なんて面倒そうな、災魔だね……」
その様子を眠たげに観察していたのはユーノ・ララナル(人間の精霊術士・f17619)。
あんまり動きたくないけど、と本心を隠そうともせず呟いてセウィラから困惑した視線を向けられつつ、それでも詠唱はきっちり初めていた。
「仕方ないし……やりようは、あるし……」
詠唱の途中でさえも時折船を漕ぎ、傍目には不安しか感じさせない様子ながら。
彼女の頭の中では、既にこの相手への対抗策は組み立てられている。
「どうする気なのかな?」
「空間に潜むなら、空間全部を巻き込めばいいの」
セウィラの問いに答えながら力を解き放つ。
相手が空間を泳ぐなら、こちらはその空間ごと攻撃をするのみだ。
ならばこの場に呼び出すべき現象は、空間に影響を与えられるよう力を付与した―――。
「……何にしようかな?」
「大丈夫だよね!?」
「ん……津波でいっか。うん、へーきへーき……」
思わず叫んだ声に生返事しつつ、かざした杖から現れるのは膨大な量の水。
それは指向性を持った津波となって広がる闇へと突き進み、周囲のガラクタをも巻き込んでオブリビオンを闇の中から押し流す。
『―――!』
「はふ、これでおっけー……後はお任せ?」
潜んでいた空間から引きずり出され苦しむ姿を一瞥し、ユーノは自分の役目は果たしたとばかりに壁へ身を預ける。
そんな彼女の姿に呆気に取られつつ、セウィラが再度攻撃を繰り出そうとした、その時。
「な、なんですか……? こ、来ないでくださいぃ……」
オブリビオンの近く、今にも泣き出しそうな怯えた声を出すしているのはルーチャ・ネット(バーチャルアイドル☆~春のそよ風を乗せて~・f17222)。
その見るからに無力な獲物であるといった様子と、手にした携帯が放つ光に惹かれ、オブリビオンは即座に彼女に狙いを付ける。
この少女を喰らい、更にはあの光を吸収すれば再び闇を生み出し逃げ延びられる可能性が生まれるはずだと。
そんなオブリビオンの狙いに気づき、セウィラは咄嗟に彼女を守ろうとするが。
「大丈夫ですよ」
「え……!?」
いつの間に背後にいたのか、黒髪の少女によって遮られ。
その間にオブリビオンは怯えるルーチャへと飛びかかり―――大きく弾き飛ばされる。
「貴方のそのキモチワルイ提灯部分を見て閃いたんですよ! おびき寄せて食べちゃうんですってね!」
先程までの怯えた様子はどこへやら、跳ね起き突き付けたのは先程持っていた携帯を変形させた、一丁の銃。
全て演技だったのだと、理解した時には既に次なる少女が姿を現している。
「なんじゃこいつ、醜い魚じゃのー。ん、魚かえ? 蟲?」
ひっくり返ったまま苦しげにもがくオブリビオンを覗き込み、その側部から生えた脚がワシャワシャと動く様子に顔を顰めたのはへとろである。
「あーもうどっちでもよい。生理的に無理じゃからサクッと消えてもらうのじゃよ」
言いながら独特な足運びを始める少女にいかな恐怖を覚えたか、傷いた身体を引きずり離れようとするが、その動きは最初のそれとは比べ物にならない程に鈍い。
これまで多くの猟兵の攻撃を受け続けた結果だ、へとろは先立って戦ってくれた者たちへ感謝の念を抱きながら舞い踊る。
「ウチ思うんじゃけど、夜でもないのに暗いのは辛気臭くていかんと思うのじゃよね」
タンタタタン。
拍を取りながら語るその表情は、ニヤリとした笑みへと変わり。
「その様子じゃ、もう闇を作れんのじゃろうけど」
撫でさするような手が、触れこすれる足が、遊び揺れる尾が、それぞれ妖艶な動きと共に「色」を生み出していくのを感じ取りつつ、その言葉の通りオブリビオンにはもう闇を生み出すだけの力が残されていない。
なれば、へとろの放つ色から逃れる術などあろうはずもなく。
「気持ちの悪いお前様も、ウチの異能の色を浴びれば少しは美人になるんじゃないかえ?」
薄暗い迷宮で一際輝くへとろの舞い。その手足から放たれる、捉えた者の力を封じる力を持った色を全て受けて崩れ落ちるオブリビオンを一瞥し。
「……あいやすまなんだ、雑巾はどう飾っても雑巾じゃからな。色を塗っても鮮やかな雑巾になるだけじゃったな! ひょひょひょ!」
嘲るように笑い声を上げ、トドメを刺さんと一歩近づいた、その瞬間。
「おおっと!」
重力の反転。オブリビオン自身の力とは異なる、迷宮自体の仕掛けがオブリビオンの身体をへとろから引き離し。
これが逃れる最後のチャンスだと、落下しながらも悟ったオブリビオンは必死に身を動かし猟兵達から距離を取ろうとするが。
「貴方の罪、その身をもって償っていただきます」
それはセウィラを制した黒髪の少女。バーチャルキャラクターであるルーチャの本来の姿。
彼女は重力の変化するタイミングを見切っていたかのように、落下しながらオブリビオンへと追いつき、その衝撃すらをも利用して熱を帯びた刀身をその身深くへ突き刺した。
間違いなく致命傷だ、それでもなお最後の力を振り絞って暴れる相手からルーチャは離れ。
「―――まだ動くかい」
代わって前に出たのは、無数の炎の矢を構えたセウィラ。
彼は最後のその瞬間まで、誰かを傷つけようと暴れるオブリビオンへと視線を送り。
「火種はまだまだたっぷりある、遠慮はいらないよ」
その身が完全に息絶える瞬間まで、矢を放ち続けた。
大成功
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