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海は浮き上がる

#UDCアース

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#UDCアース


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●ざばーん
 俺は視たんだって。この目で。はっきりと。
 溺死寸前だった男は、退院間際に『こう』吐いた。
 海が起き上がったのさ。ざばーん、と。浮き上がったといった方が正しいだろうか。なんというか。巨大な人間とも魚とも思えるような奴が、海を持ち上げたんだって。笑うんじゃない。本当さ。神に誓ってもいい。俺は正気なんだよ。
 それを聞いた家族、医者、近所の人々は『よくある』事に。

 男を、狂ったのだと蔑んだ。

 なあ。おい。本当だってば。信じてくれよ。俺は確かにこの目で。はっきりと――縺薙?譏溘?逕滓擂謌代i縺ョ繧ゅ?縺ァ縺ゅk縲――って聞いたんだ。わかるだろう。世界の終わりだ。神様が海を――陦ィ螻、縺ョ蝪オ闃・蜈ア繧√――助けてくれ。聞こえて。視えるんだ。俺の脳内で神様が囁くんだ。海を解放してくれって!

●グリモアベース
 ロバート・ブレイズ(Floating Horror・f00135)が猟兵達に見せた写真は空飛ぶ物体だった。青色に輝く潮の臭いで在った。愉快そうに嗤いながら。
「親愛なる猟兵どもよ。此度の予知もUDCアースだ。最も、今回の輩は滑稽なほどに『よくある』もの。単純な話だ。犠牲者の男が発した言の葉を『証明』して終え――具体的に話せば『深海』を調査して男が視たという『海の浮き上がる』原因を排除してほしい」
 海が浮き上がる。想像し難い現象が本当に起きたのか。此れを暴いて元凶を叩く。そういう依頼なのだ。ロバートが写真をしまうと資料を捲り始める。
「おそらくだが。UDCが群れを成して空中を泳いだのだろう。幸いにも今現在は海の底らしい。ああ。かなづちの輩は注意し給え。可能な限りUDC組織がサポートしてくれるだろう。兎角。宜しく頼むぞ」
 グリモアが輝いて。


にゃあら
 にゃあらです。
 深海探索の後に男が視た『もの』を証明するのだ。
 宜しくお願い致します。
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第1章 冒険 『深海からの呼び声』

POW   :    送風ホースを付けて長時間の海底探索

SPD   :    空気ボンベを付けて広い範囲の海底探索

WIZ   :    レーダー・海底探査艇を使って無人での海底探索

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 海は静かだった。
 波の音すらも融けるような、無気味さを生じる青々。
 此れの底に何が在るのか。
 男の言葉が『真実』だと、君達は暴かねばならない。
ラウ・スターバック
アドリブ連携歓迎
【wiz】

見た物を信じてもらえないって気持ちは辛いよな。世間様に広めてはやれないけど、私らでしっかりやっつけに行こうじゃないか、なぁ兄弟!
とはいっても私はエラが生えてるわけでもないし、魚と喋れるわけでもない。地上なり、UDCが用意するボートから探索艇を使って探索を行おうか。探索艇に限界が着たらシャドウチェイサーを使って探索を続行できないか試みる。深海で影ができたり動くかはわかんないけど、がんばってくれ~私のかわいいわんちゃんたち~。
得られた情報はすぐ他の兄弟たちと共有だ。連絡、相談、報告!オフィスだろうと戦場だろうとやるこた変わらないな。



見た物を信じてもらえないって気持ちは辛いよな――神の御加護(ゴッドスピード)を得たラウ・スターバック(ホットラインオペレーター・f18348)は修羅場を潜り抜けた『優秀』な人材だ。されど彼女の言葉と表情からは陽気な性格が視て取れる。此れが本心なのか演技なのか不明だが――世間様に広めてはやれないけど、私らでしっかりやっつけに行こうじゃないか、なぁ兄弟(猟兵)!
 だが。彼女にはキマイラじみた特性もなく、鰓呼吸など不可能だ。たとえ埒外だとしても人間は人間。不可能を可能にする術は積み重ね以外に在り得ない。魚と会話出来る筈も在らず、彼女は探査艇を選択した。UDC組織の造り出したものだ。耐久性も速度も並の類を越えている。UDC、怪物相手以外ならば安全性完璧だろう。
 沈む。暗闇へ。海の底。限界まで到達したならば未曽有の中へと影を放つ。深淵で追跡者が自由に動けるのかは不明だが――がんばってくれ~私のかわいいわんちゃんたち~――脳髄の芯まで冷えるような、神様の領域へと。
 共有された五感。触角、ごつりと何かに衝突した。ぬめりとした『もの』が逃げるように過ぎ去ったのだ。想像可能な輪郭は魚だろう。しかし。深海に生息する彼等が『このような輪郭』だとは到底思えない。連絡、相談、報告! オフィスだろうと戦場だろうとやるこた変わらない。直ぐに兄弟(猟兵)達へ連絡を。

成功 🔵​🔵​🔴​

アノルルイ・ブラエニオン
【SPD】
エルフは海に親しみを抱いているものだ
ファラスリム(=海のエルフ)のように泳ぐぞ!

……いや 素潜りは無理だ
死んでしまう

弓兵の視力を活かし動くものに注視
音楽家の聴力で普通ではない物音を感知する
五感をフルに使って「それらしい」ものを観ずるのだ
地道に地道に

あと、UDC組織に何か借りられないか?
映像とか静止画とか記録するやつ
怪しいモノは記録、見つけた場所も記録

人間とも魚とも思える奴ということは、生活圏内に人間とも魚とも思える奴なりの痕跡を残しているかもしれない

住居とか狩猟の跡とか捨てた道具だとか!

群に遭遇したら逃げるぞ
なるべく記録しながらな



 エルフは海に親しみを抱いているものだ――アノルルイ・ブラエニオン(変なエルフの吟遊詩人・f05107)の金髪が潮風に吹かれてふわりと揺れる。ファラスリム(海のエルフ)のように泳ぐ……ざばーん。海が笑う。底の底へと潜るには陸上の生物(エルフ)には無理難題だ。彼は海を詩う方が、奏でる方が得意だろう――素潜りは無理だ。死んでしまう。故に活かすべきは戦場での役割だ。狩場での役割だ。ワイルドハントでの在り方だ。獲物は何処だ。双眸を使え。耳朶を傾けろ。
 五感を絞るのだ。異常な『もの』を感じ取り『それらしい』ものに触れるのだ。地道な努力こそが獲物を『知る』一段階で在る。隣のUDC職員が撮影用の機材などの『記録』する為の諸々を置いた。怪しいものは確実に残さねば――ちゃぽん。聞こえた。影が視える。群れだ。小型の魚がゆぅらゆぅらと泳いで……普通だ。此れでは普通だ。捉えるべきは――吟遊詩人の視界に映ったのは『傷』だった。小型の魚の一匹に傷が付いていたのだ。可笑しい。海の中で生活しているのに。

 何故、人のような歯形が。

 UDCの気配は無い。されど此処は領域に違いないのだ。先程の群れを追いながら『異常』から離れよう。他に不可解が在れば記録し続け――結局、得られたものは『人の歯形』の付いた、死に賭けの数匹。倒すべき存在は大喰らいだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

小鳥田・古都子
自力で潜ります。
確か内臓や皮膚も改造されてて真空でも平気だった気がするし、脳以外は別に呼吸なんていらないから、海中でも平気なんじゃないかな。
重いからバラストもいらないしね。あ、移動や浮上する時は【念動力】とか使います。

サイバーアイを暗視モードにして、色々調べます。
海底とかも見てみようかな。何かが這いずった跡とかあるかも。
気になるのは傷付いた魚かな。探索中に見つけたら【過去再生】で治してみよう。
サイコメトリーの応用だから、ダメージを治す際に、何者がどうやってその傷をつけたのか分かるかもしれないの。
消耗の激しい能力だから、使ったら早めに浮上した方がいいかな。でないとあたしも食べられちゃうかも。



 小鳥田・古都子(サイボーグのサイキッカー・f16363)は悪の組織に改造された元モルモットで在る。故に彼女の取った行動は当たり前で、UDC組織の職員を驚かせる――自力で潜るのだ。内臓も皮膚も改造され、真空状態でも活動出来た筈なのだ。呼吸も不要な輪郭は『一部分』を除いて頑丈の極み。幾等埒外と呼ばれても、此処まで逸脱するとは『猟兵』の定義――兎角。自重(じじゅう)で沈むのみ。青色の底へと委ねて。
 ずしりと水がのしかかる。揺れと歪みの闇黒の中心。暗視に切り替え探索開始だ。覗くべきは魚どもと海底で在る。もしかしたら――這いずった跡だ。巨大な、丸太とも思考可能な物体が移動した跡。残り僅かな生身(のう)が警鐘を鳴らすような。馬鹿々々しい。何せ恐怖など制御された感情に過ぎないのだ。
 次に見るべきは先程『受け取った』魚の情報。人間の歯形。群れの中から探し当て、再生すべきは過去の頁。何者が如何に咀嚼したのか――白だった。白いものが『無い口』を開けて、一部分を齧り取ったのだ。おそらくはUDCの種でも強大な――念動力発動。即座に浮上せねば――あたしも食べられちゃうかも。

 回復したならば猟兵達に連絡だ。
 考えられる事は、今回の元凶は一個体。
 ――そして。先程の群れが、徐々に成長しているのは気の所為だろうか。

成功 🔵​🔵​🔴​

紗我楽・万鬼
海が浮き上がる!面白い!
まぁパンピーにゃ毒な噺でしたかね
あっしは飲み込めますんで聞きやしょう是非!狂気の声を!

然し深海って。嗚ーじゃあ御犬様深海散歩行きやす?
ほら組織からガメ…お借りした海底探査艇は ライトあっても周り結構暗いでっしょ?
燃えてる御犬様は明るいし色々目立…え海の中だって?お前さん千破夜は霊体ですよ何とかなりますって
怪談で人魂出たんで水掛けたらじゅぅっと消えました何てどんな落語ですかいよ
兎に角御犬様餌に泳いで火に入る初夏の怪異やりやしょうよ
あっし上から船でレーダーとか見てますから!

後は艇搭載の映像機器等で撮りゃ十二分でっしょ
御犬様撮影から探査艇の浮上迄『其れ』の注意引いて下さいね!



 海が浮き上がる。此れほど面白い『噺』は他にない。何が面白いかと説くならば、UDCアースで『浮き上がる』点だ。他の世界ならば喜劇と映える――紗我楽・万鬼(楽園乃鬼・f18596)の脳内では幸福、愉快な光景が展開されて在るのだろう。されど現実は酷な話で、まぁパンピーにゃ毒と記されるべきだ。羅刹曰く、あっしは飲み込めますんで聞きやしょう是非! 狂気の声を。深淵からの呼び声を。誰にも抗えない『神様』の声を――問題は即座に発生した。楽園を騙る鬼には難い、深海での探索奇怪。ならば召喚された存在は如何に。御犬様の海底散歩は快適至極に違いない。
 組織からガメ……借りた探査艇でも周囲はほんのり暗いのだ。故に燃える御犬様の輝き――何を言うのか。炎を纏った御犬様など、消滅する筈――怪談で人魂出たんで水掛けたらじゅぅっと消えました、と、誰かが語っても面白くない。だから此度の話は『御犬様餌に泳いで火に入る初夏の怪異』だ。蟲は存在しない。
 鬼は船の上から。御犬様は海の底から。挟み撃ちとも想像可能な二段構え。映像機器を扱えば怪談はぐるりと笑いに殺される。『其れ』が何なのか。御犬様に訊ねても、わかりはしまいが終いは近い――魚影が視えた。群れの方だ。
 ああ。鬼でも震えるほどに、成長は異常だ。

 弱い魚とは誰が吐いた?

成功 🔵​🔵​🔴​

ラリー・マーレイ
泳げない訳じゃないけど……。話を聞いてると、付け焼刃の海中活動で探れるような相手じゃないみたいだね。
ここは遠隔調査かなぁ。そろそろ、相手も反応してくる頃かもしれないし。

船の上でUC【明瞭の呪文】、探査用の使い魔を召喚。
空中移動しつつ、半径数十kmの広範囲を探索出来る魔法生物。能力を全開にすれば、一番深い海底渓谷の底でも見通せる。目には見えないから、何者かに警戒されててもある程度はやり過ごせる筈。
……問題は、それだけの情報量を受け取る僕が正気でいられるか、ってとこかな。この世界の邪神のヤバさは聞いてるし……。
いや、弱気になっちゃ負けだ。【勇気】を振り絞って、広範囲の海を一気に探索していくよ。



泳げない訳じゃないけど――相手は魚類。人間が発見するには相応の知識や経験、道具が不可欠。ラリー・マーレイ(少年冒険者・f15107)の心に秘められた冒険心に火を点けたが、可能な否かは別の話――付け焼刃の海中活動で探れるような相手じゃないみたいだね。生身での探索は危険との隣り合わせで、最悪の場合は海の餌と成り果てるだろう。故に少年は明瞭を望んだ。底の底まで見渡せる、安全の極みを欲したのだ。遠隔操作での観察を。そろそろ『相手も反応してくる』筈だ。

 ダーウーク・ミームアリフ・ペーイチェー……

 船上で唱える文言は使い魔への指示。発見困難な不可視の存在が空中を泳ぎながら『好い』場所を選択する。五感を共有する事で誰も視ていない青へと――半径数十kmが視界だ。広範囲を観察する魔法生物が、ゆっくりと、慎重に闇黒を覗き込む。躊躇うべきは全力行使――問題は、それだけの情報量を受け取る僕が正気でいられるか――世界(UDCアース)の邪神どもは『ヤバい』のだ。故に少年は一瞬、硬直――だが。冒険者とは勇気を抱くもの。危険を冒さねば宝物は手に入らないのだ。一気に使い魔の力を解放する。視えた。微かに白いヒトガタが。

 されど。それを隠すように。海は浮き上がった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『六二五『デビルズナンバーいわし』』

POW   :    悪魔の魚群(デビルフロック)
全身を【「デビルズナンバーいわし」の群れ】で覆い、自身の【群れの大きさ】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    悪魔の犠牲(デビルサクリファイス)
対象のユーベルコードに対し【数十匹のデビルズナンバーいわし】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    悪魔の共食(デビルカニバリズム)
戦闘中に食べた【犠牲となったデビルズナンバーいわし】の量と質に応じて【悪魔の力が体に凝縮され】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 男の言葉は真実だった。
 確かに『それ』を視たならば海が浮き上がったとも認識出来、錯乱する結末は揺らがない。しかし男の羅列した不可解な言の葉とは別の類だ。何故かと説くならば、彼等には声帯が存在しない。文字通り、空へと泳ぎ始めた群れ。
 群れは成長に成長を重ねて、齧られても再生する術を得た。得た所以は食欲だ。此度、いわしの腸(牙)が君達に向けられる。

 さあ。悪魔の共食を鎮圧するのだ。
ラウ・スターバック
姿を現しやがったな、クソ魚共。
魚市場のブッチャーよろしく、しっかり殺してやるぜ。

群れてる獣は、一匹の猛獣にも匹敵する。油断はしないぜ
囲まれないようにボートなり、船上で動き続けるぜ。

敵が隙を見せたらUC『炎神の生ける炎』を喰らわせよう。
『焼き魚にしてやる。詠唱略! リビングフレイムオブクトゥグア!』
全部自分で燃やすのは無理な話だが、可能な限り数を減らして群れとしての攻撃力を削ごう。
攻撃が上手くいかなかったら囮として動こうか。兄弟たちが攻撃を当てやすくなるように動くぜ。

無論、他の兄弟たちが困っていたら真っ先に助けに行く。攻撃の援護、壊れた機械の修理、行動が限られる海だけど、だからこそ積極的に動くよ



 いわしが飛翔した。空へ。宙へ到達するような勢いで。されど――姿を現しやがったな、クソ魚共。魚市場のブッチャーよろしく、しっかり殺してやるぜ――神の御加護(ゴッドスピード)に敵う筈が無い。もはや失われた常識は、悉くを炎上させるのだ。船上で、戦場で動き続ける彼女の貌は兵の頃へと戻り――群れる海(いわし)は的だ。特に『このような』招来を行うには好都合な空間。
 焼き魚にしてやる。詠唱略――描かれた五芒星が熱量を孕み、フォマルハウトからの強烈を。墜ちる炎の塊が、こんがりと成長を壊すだろう。神に対するならば神が相応。此処に現れた存在の名は――リビングフレイムオブクトゥグア!
 初っ端から解放された生ける炎が数多を貪らず帰るなど在り得ない。生贄(いわし)を得た破壊の象徴が消去されるとは思い難い。しかし神の御加護(ゴッドスピード)は。思い込みの力は凄まじい。埒外に狂気と正気の狭間など紙一枚に等しい。
 兄弟の為に石を投げよ。焼き魚は残さず海の藻屑と見做すべきだ。群れが群れを喰らう可能性を潰し尽くせ。立つ鳥(ゴッド)跡(クトゥグア)を濁さず。

成功 🔵​🔵​🔴​

紗我楽・万鬼
鰯!飛魚では無く鰮!
嗚呼そら人類は宇宙も行きますし魚も空飛びたくなるんですね
でもねお前さん残念ですよ
あっし𩹉派ですねあご出汁最強!

魚に弱いと書く割りにはしぶとそうですねぇ
塵も積もれば山に成り鰛も群れりゃ大海ですもんね!
魚群は確変の合図ですね!其れじゃフィーバーしましょうや!
禍槍片手に魚共を迎え撃ちますよ
嗚っと言う間に魚塗れ囲まれるあっし!
瞬間我が身が燃え盛る!
怪奇!人体発火!…ま御犬様の火ですけどね!
あっしで始まるキャンプファイヤー!燃料と燃えるは鰯のみ!
是ぞ泳いで火に入る改め、飛んで火に入る初夏の鰮!
火付き槍ぶん回して贅沢鰯の海塩焼き大漁旗と行きましょうや

所でお前さん等、喰えるんですかい?



鰯! 飛魚では無く鰮――人類の宇宙を飛ぶ時代だ。魚類が空を飛ぶなど当たり前で、UDCオブジェクトに常識は通じない。ましてや対象は殺人存在。腹を空かせた化け物なのだ。だが。残念な事に噺屋は――あっし𩹉派ですねあご出汁最強! 顎出して生えた牙折ったりましょうや。かみさんに祈る前に降りなぇ。其処じゃあ鍋底にも届きやしませんぜお前さん。いや尾舞えさん方――魚に弱いと記しても、齢が重なった知恵が在る。成長を続けた証が狂暴性だ。しぶとい浮上に青の不浄だ。塵も積もれば山に成り鰛も群れりゃ大海ですもんね! 魚群は確変の合図でジャラジャラと笑う鬼の中。其れじゃフィーバーしましょうや!
 構えた矛は禍々しい、魔が万がしい、灰色の園の光景だ。此れは騙りか否、語り。唯一本物の過去なのだ。嘆き怨みに悦び乗せて、噺屋曰く、脚色蜿蜒何でもござれ――振り回せば群れの数匹落ちて、圧倒! 嗚っと言う間に魚塗れ囲まれるあっし! されど此れも計算通り。お話通り。言の葉回る舌のお通り。瞬間我が身が燃え盛る。怪奇だ。奇怪だ。首を傾げざるを得ない。まあ。発火したのは御犬様だけれど――燃料と燃えるは鰯のみ。炎禍纏って槍ぶん回し、贅沢鰯の海塩焼き大漁旗と行きましょう……所でお前さん等、喰えるんですかい?

成功 🔵​🔵​🔴​

小鳥田・古都子
えっと……群れが大きくなる程、強くて速くなるのかな。
だったら、まず数を減らしてみるね。

UC【ヴァリアブル・ウェポン】で攻撃。
速い相手にも当てられる様、まずは命中率重視モード。
右目からレーザー砲を撃ちます。音速を超える移動速度でも、光速の攻撃なら当てられるかも。群体の巨体を切り裂く様になぎ払います。
群体なら、群れの一部を失えば全体の動きがにぶるかな。その隙を付いて攻撃回数重視モード。両前腕部からポップアップした二丁の機関銃で銃弾を広範囲にばらまいて面攻撃。数を減らすよ。
数を減らされた鰯達が、再度集まって群体になろうとしてる箇所を狙って攻撃力重視モード。片膝ついて太股からミサイル発射。ふっとべー!



えっと……攻撃は思考から始まり、小鳥田の瞳は泳ぐいわしに向けられる。灼熱地獄から逃れた殺人の群れが一人に襲い掛かる――群れが大きくなる程、強くて速くなるのかな――素敵なほどに基本を守れ。雑魚相手には殲滅が相応しいのだ。集団相手には火力が喜ばしいのだ。まずは数を減らす。琥珀色(サイバーアイ)が的を定める。
 人造人間には内蔵兵器が存在する。中身を悪の組織に変えられた、彼女の肉体は殺人オブジェクトも吃驚の内臓(はらわた)。右目からの命中重視レーザーが高速で迫る『それ』を撃ち抜く。違う。薙ぎ払う。俎板の鯉じみた光景が天で広がり、いわしの身皮が青に墜ちる。群れの一部を失った強大は著しい弱体化を喰らうだろう。鈍る動きは遊泳じみて、花萎むような――重視すべきは回数だ。下手でも上手くても現状では確実に中る。両前腕部、変形した結果は二丁機関銃。絶叫する鉛玉が広範囲を痛みで満たし、減るだけの……此れではまずいといわしが鳴き始め、集合の合図を。
 赦されない。強烈な威力を供えた、片膝ついての太股(ミサイル)発射。きらりと星が輝いて、爆炎と共に――ふっとべー!

成功 🔵​🔵​🔴​

ラリー・マーレイ
うわぁ……。海が浮かび上がるってこういう事か、凄いな。
って、それどころじゃない!あんなのに船が襲われたら一溜まりもないよ!
慌てて、一人乗りのボートを借りて急いで組織の船から離れます。戦うなら、本隊から離れないと。

……勢いで飛び出して来たけど、あんなのとどうやって戦おう。
あんな数を攻撃出来るような広範囲攻撃なんて使えないし……。

相手に知性が無いなら、あれを使ってみようか。
UC【暗雲の呪文】使用。自分のボートを包む様に、周辺に黒い霧の領域を発生。
霧の中では、認識や空間が混乱する。僕を狙って食べようとする牙を、敵の仲間に誘導して共食いを誘発させるよ。
僕の力で倒しきれないなら、敵の力を利用しよう。



うわぁ……恐怖とは違う。驚きと称される感情が口から漏れ、波の底へと消えていく。吹き飛ばされた魚の肉が、べちょりと船上に付着した――海が浮かび上がるってこういう事か、凄いな――青色の上で飛翔するいわし。海と海に挟まれた組織の船。離れねば成らない。此処に留まった場合の最悪は想像に容易で、滑らないように一人用ボートへ――勢いで飛び出して来たけど、あんなのとどうやって戦おう――空を駆ける殺人存在を滅ぼすには普通の人間の領域外。此処は冒険者の思考(ウデ)の見せ所だ。多数を攻撃する範囲技は無いのだが。
 対象に知識が在るのか無いのか、不明な状況だが『あれ』を使ってみようか――小型(ボート)を包むのは世界か魔力か。吐き出された暗雲が、冒険者の領域を展開する。ダールイラー・ターザンメ……コンフュージョン。黒い霧に抱擁された『無敵』の守り。突っ込んだいわしどもが『視』るのは。咀嚼するのは同胞だ。いわし自身だ。群れとしての力を削ぐ為に共食いを誘発させた。牙は悉く牙に向かう。
 敵の力を利用しよう。
 冒険者の選択は最適解で在った。いわしの空腹が満たされる。

成功 🔵​🔵​🔴​

虻須・志郎
えー、我こんなショボいのやだ。肉、肉がいい

……だったら数を増やせばいいだろ!
鰯は体にいいらしいんだ! インターネットが言ってた!
若さもキープ出来るぞ、さあどうする!?

えー、我牛肉がいいー

魚も食えよ! 太るぞテメ……
パタン

とまあ、程々に厄介なのは把握した
偶には真面目に働こうかの

蜘蛛糸で網を編んで投擲よ
この程度のド雑魚、文字通りの雑魚よ
悪魔を名乗るならば、相応の狂気を見せてみよ

ナンバーズだか何だか知らんが
クジをやるなら他所を当たれ
概念ごと全て喰らい尽くしてくれようぞ
女学生の姿が巨大な蜘蛛へと変貌し
辺り一面を回遊するそれらを喰わんとにじり寄る

せめて水底で眠るあいつらでも連れてこい
骨ごとぐしゃりと――



 虻須・志郎(第四の蜘蛛・f00103)の隣に何故か女学生が居た。いわしが『それ』を認識した瞬間、群れが騒ぎ始めたのには所以が在る。簡単だ。此れは獲物『人間』ではない。埒外中の埒外に憑いた――我こんなショボいのやだ。肉、肉がいい――ぶぅぶぅと文句を垂れる女学生。虻須が諸々突っ込みを入れるのだが、久方振りの登場だ。単体での召喚だ。何か牛肉の方が好いらしい。太りそう……パタン。
 身体に好い事も厄介な事も理解出来た。偶には真面目に働くのも悪くない。女学生――第四の蜘蛛の腕が伸びる。獲物を試食するように、放出されるのは強靭な糸だ。投擲された網がいわしの群れを絡め取る。この程度のド雑魚、文字通りの雑魚よ――悪魔の数字を名乗るならば相応の狂気を。邪神様が嘲笑う。此処は蜘蛛の狩場と化した。
 クジをやるなら他所を当たれ――言葉を吐いて女学生の皮が剥がれる。巨大な脚が現れて、真の第四の蜘蛛が身を晒す。巨躯を活かした捕食行為。啜る為の器官が光り、回遊する雑魚(いわし)を――せめて水底で眠るあいつらでも連れてこい。

 ぐしゃり。骨と身が混ざった。ぐずりぐずり。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウル・トールフォレスト
おっきな水溜り!沢山の見たことのないお魚さん!
ココが海だね!すっごい楽しそう!
大丈夫。遅れちゃったけどちゃんと皆のお手伝いするよ、おじさま

わたし、こんな深い水場は初めてだから泳げない…
だから船の上から戦うよ!
【破光・森羅龍輝】を発動
お魚さん達がやってくるのをじっと待って…(存在感)
雷の属性もいっしょに乗せて…思いっきり投げつける!(範囲攻撃、属性攻撃、衝撃波)
群れごとぜーんぶ、貫いてシビレさせちゃうんだから!

でもスゴイ…空飛ぶお魚さんなんて初めて見たよ
やっぱり世界は広くて面白いね



 其処はおっきな水溜まり。塩の味がするのは知識として持って在る――アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)は緑色の瞳を輝かせ、たくさんのいわしを視認した。すっごい楽しそう! キラキラと触れる波の感覚、押し寄せる殺人魚の群れ――遅れちゃったけどちゃんと皆のお手伝いするよ、おじさま。
 怪物が恐怖する時とは自身よりも大きな存在、此れとの対面と思考出来る。森が面を遭わせて身震いするならば逆、即ち塩水の怪物(うみ)だ。水辺では騒ぐ彼女でも深くて深くて、泳げる自信が――だから。船の上で戦うのだ。楽しむのだ。戯れるのだ。怪物の存在を無視するいわしは一匹もいない。聳える緑を滅ぼさねば、彼等の安息は赦されない。目と鼻の先……奔る光輝(マナ)の矛先が向けられた。勢いよく投擲された広範囲への雷。怪物と呼ばれる信仰が『焼き魚』否『炭魚』へと誘った。最も、海に流れた黒は至近距離の数匹だけで、残りのいわしは痺れの奴隷。香ばしいものが水面を漂って――でもスゴイ…空飛ぶお魚さんなんて初めて見たよ。

 やっぱり世界は多くて広くて面白いね。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『海零』

POW   :    縺薙?譏溘?逕滓擂謌代i縺ョ繧ゅ?縺ァ縺ゅk縲
単純で重い【巨体や、別次元から召喚した大量の水】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    陦ィ螻、縺ョ蝪オ闃・蜈ア繧√
【額や掌】から【強烈なサイキックエナジー】を放ち、【心身の両方への衝撃】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    窶晏卸荳匁峅縺上?∵オキ髮カ窶
【念力や別次元から生じさせた津波】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を海に変え】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠フォルティナ・シエロです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


なあ。おい。本当だってば。信じてくれよ――男の声が聞こえる。がばりと開かれた『無』の口が、縺薙?譏溘?逕滓擂謌代i縺ョ繧ゅ?縺ァ縺ゅk縲、と――浮上する。じんわりと現れた【神】だ。此れが【神】以外の何者なのか。もはや誰にも理解出来ない、輪郭すらも海に融ける零よ――大量の水が浮き上がる。文字通り海が浮き上がる。ああ。奴の舞台上なのだ。足場なのだ。

 山と化した青が足踏み。
ラウ・スターバック
「おお!こいつか!見覚えあるぜ。久しぶりだな『マナティ顔』の邪神さん!」
と程よく煽ってやってから戦い始めよう。もしかしたら別人とかそっくりさんかもしれないしな。
基本戦術はイワシと変わらねぇ。ボートで動き回って、攻撃の的にならないよう警戒して動く。そして隙を見せたら攻撃だ。
「リビングフレ……と見せかけてドローン発進!」
UC、エレクトロレギオンでドローンを呼び出して攻撃させよう。狙いは頭部。念力を使うにしろ、顔の周りを羽虫が飛び交ってたら集中できないだろう。
敵の津波が来たら、すぐにボートのどこかに捕まってしのごう。もちろんしっかり両手でな。なんなら足だって使ってもいい。
「このさえ見栄えは無視だ!」



おお! こいつか! 見覚えあるぜ――神の御加護(ゴッドスピード)と送り出した兄弟(猟兵)達を想起させる。久方振りに『視た』マナティ貌の邪神。海に対する無意識の恐怖領域。浮かび上がる化け物に煽りを浴びせて開戦だ――フォマルハウトの生ける炎よ。眼前の零を滅ぼし……と見せかけてドローン発進!
 青色を放ちながらボートを操り、対象の巨体を寸前で躱す。困難と思われた事柄だが、忌々しい邪神は鈍間らしい。文字通り神の速度には敵わないのだ。加護は此方側に存在する――頭部に纏わりつく小型機械(ドローン)の羽音。蠅のような渦で飛び、精神の在り方を揺らがせた。念力を扱う為には集中力の消耗が不可欠で、此れを落とさねば行使はし難い。だが。乱雑な超越性はデタラメな威力を孕む。
 窶晏卸荳匁峅縺上?∵オキ髮カ窶――次元が割れる。自らの肉諸共、邪神が『海』を呼んだ。船を呑み込むほどの大きさではないが、足場を崩すのには充分だろう。されどスターバックは微動もしない。両腕両脚でしがみつき。
 このさい見栄えは無視だ! 混乱する邪を叩くならば今よ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

紗我楽・万鬼
真打来ましたね!
言語バグってますよいやぁ実に正気を疑う面白さ!
所でお前さん魚類なんです?
ま怪異に生物学当てるなんて野暮でしたね野暮と言えばね聞いて下さいよ
海ってのは恐ろしい所でね、世界一の山も底に届かぬ深さですよ
ンなとこ何てナニ居るか解ったモンじゃあ無い
現にお前さんとかさっきの鰯も然り然り
ならねぇ、もっと『恐ろしい』が底に居ますよ
底の底、深の底から、例えば蛸に似た頭部を持つ怪物が
無数の触手を槍の如く尖らせて
浮かぶ海毎お前さんを貫いちゃうやも識れませんねぇ

おっと強烈な攻撃で身動き取れませんねぇ
でもねあっしもう野暮な噺騙った後ですからね
いやぁ残念後もう一声いきたかったですね
お前さん、下ですよってね



真打来ましたね――バグった言語が噺屋の脳内に染み込んで、嘘八百を暴く為の嘲りを成す。されど此れは杞憂で在り、零の海からは何も生じない。生命の源とは説くが、もはや『そのような』栄養分は無い――所でお前さん魚類なんです?――哺乳類とも、霊長類とも思考可能な輪郭だ。何者で在れ、今な噺をご存じですかい?
 ――野暮と言えばね聞いてくださいよ。海ってのは恐ろしい所でね、世界一の山も底に届かぬ深さですよ。ほら。井の中の蛙大海を知らずってやつでさぁ。おおっと。怒らないでくだせえ言語が崩れます。ンなとこ何てナニ居るか解ったモンじゃあ無い。無い有るなんたらとかどっかの誰かが言って在りやした。現にお前さんとかさっきの鰯も然り然り……ならねぇ、もっと『恐ろしい』が底に居ますよ。もっと『畏れらしい』が其処に居ますよ。底の底、深の底から、例えば蛸に似た頭部を持つ怪物が。都市ン中で横たわり、無数の触手を槍の如く尖らせて……随分と顔色が悪ぅ御座いますね。船酔いでさぁな。そうそう。早々に。浮かぶ海毎お前さんを貫いちゃうやも識れませんねぇ。
 衝撃を受けても噺は止まらぬ。騙りに板など無意味の極み。たとえ肉体が、精神が阻害されても『万物』は浮上する。ナキモノは沸騰する。既に『かたられた』のだ。怪異が起き上がった。海が穿たれる――お前さん、下ですよ。いやぁ。もう一声いきたかったですね。

成功 🔵​🔵​🔴​

小鳥田・古都子
大きいねぇ……。これは確かに神様だわ。

UC【サイコキネシス】を使ってみますけど、普通に撃っても効かないかな?
【力溜め】でサイコパワーをチャージして一撃の威力を高めてみます。その間、ボートを全速で走り回らせて敵の攻撃を回避します。
大量の水で攻撃されたら、ちょっと避けきれないかな?超能力でバリア張ったらチャージした意味がないし……。
一か八か、ボートの先端を思いっきり踏んでひっくり返して、【怪力】でボートを盾にして身を守ります。
転落した海中でサイコキネシス全開。大量の海水を浮かび上がらせ、回転ノコギリ状に高速回転させながら敵に切りつけます。
君が本当に海の神様ならこんなの効かないだろうけど、どうかな?



 神とは『人類』には想像出来ぬ、強大な力を有する『存在』だ。故に神は生物でも無機物でも、構わない。ある種、猟兵も神に近い存在と解けるだろう――大きいねぇ……これは確かに神様だわ――小鳥田の呟きは神の、海の咆哮で掻き消えた。単純で重い、凶悪な怪物(なみ)が生じる。人間は此れに対して逃れる他に術を知らぬ。小型(ボート)が唸り、神の怒りを避け続ける。某所でのアトラクションを想起させる動きだ。だが――更なる巨躯(なみ)が出現する。蓄えられたサイコパワーを何処で放つべきか。
 一か八か。運否天賦に身を投げて、ボートの先端をひっくり返す。盤は盾と成り海を阻む。呑まれる。墜ちる。青色から暗色へ――シンプルに。実にシンプルに。沈んで『機会』を得たのだ。海は浮き上がる。正確には、海が二度浮き上がる。超越性(サイキックエナジー)を受けた海水が、高速回転と共に刃を成す。即席の回転ノコギリだ――君が本当に海の神様ならこんなの効かないだろうけど、どうかな?――触れる。鈍い音色が海に響き、怪物の皮と肉が撹拌される。
 そう。怪物なのだ。邪神とは怪物なのだ。
 何で在れ、彼は『生物』だと認識せよ。強烈な、強大な、狂乱な。

成功 🔵​🔵​🔴​

ラリー・マーレイ
空を飛ぶ鰯の群を見たときも、海が浮いたように感じたけど、これに比べたら細波だな……。
巨体を見て呆然。

けど、何だろう。鰯の群体よりも心が動かない。命が見えないからかな?
ともあれ油断出来る相手じゃない。全力で行かないと。

ボートを突っ込ませて相手の体の上に降り立つ。剣を抜いて相手の顔を睨み付ける。
UC【制約の剣】だ。気合いを込めた視線を叩き付けて「動くな!さもないと……斬る!」と宣言。
相手がその意味を理解して動きを止めるなら、そのまま剣で攻撃。
無視して僅かでも動いたら、その瞬間に抜打ちされた剣撃が敵を大きく切り裂く。
「動いたら斬られる」。それが制約されたルールだ。神だろうと制約からは逃げられないよ。



空を飛ぶ鰯の群を見たときも、海が浮いたように感じたけど――巨大。冒険者が迷宮(ダンジョン)を覗き込むように。覗き込まれた少年は呆然と。先程のいわしは細波だろう。だが――何だろう。鰯の群体よりも心が動かない――生命が感じられない。命が視えない。底には空っぽだけが存在する。恐怖や狂気と描写される、大いなる虚だ。されど油断出来る相手(オブリビオン)ではない。全力で行かないと。
 突っ込むボートはとある存在に向けられた一矢のようで、少年は白の上に立つ。急接近で『降り』たならば海の一撃は自傷と成り得る。故に此処からは刃の出番――動くな! さもないと……斬る!――貌を睨んで発した誓約。気を籠めた言の葉が神を『束縛』した。縺……破られる。破る他にない。たとえ言語を理解出来たとしても、神は巨大で耳朶に届かないのだ。故に。巨体は切断された。再生力は劣らず半分程度まで『戻った』が、ルール違反は凄まじい剣(罰)を齎した。何者で在ろうと。神で在ろうと。オブリビオンで在ろうと。誓約からは逃げられないよ。
 巨躯(海)が揺らぐ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジン・ロシュモフ
●方針:POW

●心情など:難しいことは分かんねぇけど、悪い神様ってのはどこにでもいるんだな。なら、おらがやることは一つだ。ヒーローとしてあの神様をぶっ倒す!

●行動:神様は水鉄砲…というか、ありゃもう大砲だな…が得意なのか。ここで止めなきゃ色んな人が大変なことになる。ってなると、海面で戦うのはキツイから…ここは【スーパー・ジャスティス】で空を飛んで対抗だ。
おらは曲芸飛行はあんまりできねぇんだ。だから、一気に決める!
十分すぎる高さまで上昇して一気に急降下、「怪力」を込めた「鍛え上げた手刀」で神様に「捨て身の(一撃)」脳天唐竹割を叩きこむ。おらの一撃で「鎧(を)砕き」、神様を真っ二つにしてやる!



難しいことは分かんねぇけど――ジン・ロシュモフ(心優しき巨人・f18884)は巨人(バイオモンスター)で在る。とある科学者が作り出した伝説の模倣。されどプロレスラーの魂は肉体に宿って有り、其処には邪悪への怒りが宿る。負に満ちた神など何処の世界でも『似たような』ものだ――おらがやることは一つだ。ヒーローとしてあの神様をぶっ倒す!――英雄の輝きは巨悪を滅ぼす為に齎される。
 単純に。両者とも大きかった――神様は水鉄砲…というか、ありゃもう大砲だな――海(神)の抱いた一撃は青色の暴力で在り、数多の生命を圧し潰す根源だ。だが。範囲の外に逃れたならば問題皆無。黄金色の正義は絶対なる力を発揮し、英雄の肉体を『飛翔』させた――おらは曲芸飛行はあんまりできねぇんだ――故に選択肢は一個。鍛えられ、改造された怪物(バイオモンスター)の力。急降下からの脳天直撃(唐竹割)だ。頭蓋から真っ二つに裂く……ざばん。と。神は『二枚』に下ろされた。鎧(神性)諸共沈む――されど還るには未だ早い。絡まる茨じみた血管。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウル・トールフォレスト
大きなお魚さん…ううん
古い神性。誰からも忘れられた存在
…そっか。あなたは神様なんだ
それじゃあ、本気を出さないとね

船から飛び降りて【深緑、底知れぬ恐怖を育め】を発動
危ないから、お船の皆は離れててね

巨体や大量の水には、同じものを
海水を両腕に集め纏めて、真正面からぶつける!(怪力、属性攻撃、地形の利用、衝撃波、範囲攻撃)
オーラも纏って、身を守りつつ、後は爪で巨体を引き裂いていく(オーラ防御)

何で神様だって判るかは分からないの
ただ、なんとなく感じるの
わたしは、神様は倒さなきゃダメなんだって
…アナタと戦っていると、不思議な感覚がするの。でもこれでおしまい
さようなら。お星様から生まれたアナタ



大きなお魚さん…ううん――高き森の怪物が『視た』のは再生する力も残らない、ぐずぐずの存在だった。されど存在には『所以』が底に溜まり、此れを解放する理が――古い神性。誰からも忘れられた存在…そっか。あなたは神様なんだ――存在は神だ。神と称された存在だ。滅びる前に。還る前に。相応な爪痕を世に魅せねば成らない。文字通り死んでも死にきれない。海零(ひとがた)に刻まれた真実は『得体の知れない』恐怖を与える事――それじゃあ、本気を出さないとね。
 飛び降りた『もの』は深緑だった。うぞりうぞりと囁きような『高き森』が形成される。ざわりざわりと黄金色が覚醒し『高き森の怪物』が膨張する。爆発的な生命の超越化は神すらも呑み込む『畏怖』『恐怖』『異端』で在った。物足りない。物足りなかった。ならば底知れぬ恐怖が、それに衝突する――何で神様だって判るかは分からないの。掻き集める。抱き集める。迫る青色に青色を、真正面から!
 力は相殺された。巨大な爪が腸(証明)を抉る。神の信仰(証明)を抉る――ただ、なんとなく感じるの。わたしは、神様は倒さなきゃダメなんだって――不思議な気分も此れで終いだと。【神が塵と無(な)り果てた】

 さようなら。お星様から生まれたアナタ。

 海が沈む。鎮まる。波が静まった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年06月08日


挿絵イラスト