バトルオブフラワーズ⑫〜竜喚士の策謀を穿て!
怪人軍団の三幹部を打倒した事によって、「バトルオブフラワーズ」はいよいよ最終局面を迎える。
「……まあ、うちからは『寄り道』の話になるんやけどな」
猟兵達を見回す各務・瞳子(七彩の聴き手・f02599)の表情は、怪訝の色が浮かんでいる。
「怪人軍団の首魁『ドン・フリーダム』が待ち構えるシステム・フラワーズの中枢から少し離れた場所にな、謎のオブリビオン『ドラゴンテイマー』がおるんや」
ぶっちゃけてしまえば、戦略的には無視しても問題無し。攻略の必要はないのだ。
「けどなぁ……何か気になってな。既に仰山のグリモア猟兵さんも動いとるし、同じく気になる猟兵さんがおったら、今からでも向かって欲しいんや」
『ドラゴンテイマー』は紫のガスに包まれ、6枚の翼と赤き剣と一体化した腕を具える。キマイラフューチャーに在ってその異質な雰囲気は、遠目からでも窺えよう。
三幹部戦の例に漏れなければ、「ドラゴンテイマー」も同時に1体しか存在しないが、何度でも骸の海から蘇る。だが、短期間に許容値を超える回数を撃破すれば、その復活も不可能となる『筈』だ。
「『ドラゴンテイマー』はその名の通り、『黒竜ダイウルゴス』を召喚して戦う」
赤き剣腕の一撃を呼び水に、或いは、合体すれば強大化する大型竜を――周囲の無機物を黒竜ダイウルゴスの群れに変換する事までやってのける。
「怪人みたいなユニークさは無いけど、これまでの誰よりも強敵や。絶対、油断せんといてな!」
柊透胡
こんにちは、柊透胡です。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「バトルオブフラワーズ」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
いよいよ、『ドン・フリーダム』に挑む道が拓かれましたが、このシナリオは『ドラゴンテイマー』戦です。
敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
激戦が予想されます。猟兵の皆さんの熱いプレイングをお待ちしています。
第1章 ボス戦
『ドラゴンテイマー』
|
POW : クリムゾンキャリバー
【赤き剣の右腕】が命中した対象に対し、高威力高命中の【黒竜ダイウルゴスの群れ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : ギガンティックダイウルゴス
レベル×1体の、【逆鱗】に1と刻印された戦闘用【大型ダイウルゴス】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : 文明侵略(フロンティア・ライン)
自身からレベルm半径内の無機物を【黒竜ダイウルゴスの群れ】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:ハルヨリ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
リオン・ソレイユ
必ず先制されると分かっているのならば、やりようは幾らでもある。
戦神の加護が効果を発揮するまでの間、野生の勘と戦闘知識で敵の攻撃を見切り、避けきれぬものは極光の外套によるオーラ防御で僅かでも間隙を作り出し、武器受けと盾受けで攻撃をいなし時間を稼ぎつつ、連撃は成立させん。
光輝の貴石によるオートカウンターも当たらずとも牽制にはなるだろう。
戦神の加護が発動したのならば、強化された技能と敵の加護を封じる魔剣の力、そして未来を見通し、敗北の未来を破壊することで奴に相対するか。
「何が目的かは知らんが、これ以上、お前の思い通りにはさせん!」
※アドリブ、連携OK
嘉三津・茘繼
☆連携希望
フードファイト・ワイルドモード
周辺の無機物をドラゴンに変換してくるなら
無機物自体を無くしてしまえばいいよね
砕いたら変換されるダイウルゴスも小型で分裂するのかな?
質量保存の法則が適応されるのかも不明だけど
出鱈目に強いなら
セオリー通り戦っても駄目じゃん
適応されないと最悪僕の身体が物理的に爆裂飛散?
うっわ、恐~い!
…でもまぁ、賭けは嫌いじゃないんだな
大食いと耐性能力フル活用で周辺の無機物を飲み込んでいく
物を隠すやだまし討ち的な事にもなる?
テイマーが何か言えば聞き洩らさず情報収集
食べた無機物が黒竜に変換されるなら
その場で敵を盾にして仲間を防御するよ
もし一瞬でも接近出来るなら何か盗みとってみる
システム・フラワーズの中枢から少し離れたその場所に、悠然と立つ六翼の男――『ドラゴンテイマー』と呼ばれている。
怪人軍団にシステム・フラワーズの占領技術を提供した謎のオブリビオンであるが、怪人とは明らかに異質の存在。
「無機物を、ドラゴンに変換してくる、だっけ?」
獣の頭蓋骨を象った頭部を傾げたのは、嘉三津・茘繼(悪食・f14236)。
『今回』のドラゴンテイマーの周囲には、ポリゴンのような立方体の集合体が、花畑の上にあちこち浮遊している。これらが全て黒竜に化すのは、確かにぞっとしない。
(「このポリゴンを砕いたら、変換されるダイウルゴスも小型で分裂するのかな?」)
敵味方問わず、質量保存の法則が埒外のユーベルコードは少なからず。無言で猟兵らを睥睨するドラゴンテイマーは確かに強敵だろうが、出鱈目加減はどれ程だろう?
(「最悪、僕の身体が物理的に爆裂飛散? うっわ、恐~い!」)
だけど、賭けは嫌いじゃない――ガバリと大口を開け、周囲のポリゴンを片端から呑み込んでいく茘繼。一瞬でも敵に接近出来れば、何らかを盗み取って見せる気概で。
「……え?」
猟兵の動向で察するのか、強敵の先んじた動きは猟兵が使わんとするユーベルコードに反応する。力技には力技を、スピード戦にはスピード戦を――茘繼が想定していた無機物を黒竜に変じる「文明侵略」は、サイキックや魔術に類する業だ。
彼はその無機物を食らい、己が力にしようとした。『肉』ではないので効果があったのかはさて置き……ここで肝心なのは、「フードファイト・ワイルドモード」というユーベルコードが、所謂『力技』であった事だ。
「あ……が……」
茘繼を貫いたのは、無機物が変じた黒竜ダイウルゴスの群れではなく、赤き剣腕。鮮やかな一閃が斬り裂いたブラックタールの身体より、取り込んだポリゴンがバラバラと零れる。
――――!!
咆哮轟き、黒竜ダイウルゴスの群れに呑まれた。対応を誤った時点で、茘繼に対抗する術はない――単身ならば。
「……あ、ありがとう?」
「間に合って、良かった」
カイトシールドに圧し掛かる重撃を全身で押し返しながら、リオン・ソレイユ(放浪の老騎士・f01568)は同胞の無事に頷き返す。
(「必ず先制されると分かっているのならば、やりようは幾らでもある」)
盾越しにドラゴンテイマーを睨むリオン。敵の剣腕が構え直されたのを見るや、その軌道を見切らんと目を凝らす。
――――!!
脳裏を過る、剣術の型。だが、基本に違う一撃は牙剥くようにリオンを襲う!
「むぅっ!」
再度、カイトシールド――『機械仕掛ノ神』と銘した仕込み刃を備える盾を翳さんとして、弾かれた。魔剣ソニアで遮るより早く、巨獣の革鎧が斬り裂かれる。極光の外套煌めき、オーラの防壁がダメージを減じた。
だが、息もつかせず、次が来る――群れによる席捲は、流石に避け切れまい。
――――!!
再び轟く咆哮。黒き竜の群れにも臆せず身構えた老騎士は……黒嵐一過、耐え切っていた。
「……ぐぅっ」
だが、耐性を越える激痛に、思わず呻く。クリムゾンキャリバー――赤き斬撃に続く竜群の攻撃は、精度高く威力も大きい。剣と盾で受流すには、竜群の爪牙は苛烈に過ぎた。
盾に内蔵された光輝の貴石によるオートカウンターも、群れに対しては余り効果的でなかったのが悔しい。
恐らく、次は、ない。それでも、最初は同胞を庇い、2度目も辛うじて凌げた今なら。
「何が目的かは知らんが、これ以上、お前の思い通りにはさせん!」
大音声で言い放ち、リオンは戦神の加護を発動する。
終焉ノ破壊者、武錬の極致、魂の契約――刮目せよ、これぞ我が権能なり! 敗北の未来を破壊するその力が、続く友軍の援けとなるように。
苦戦
🔵🔵🔴🔴🔴🔴
トゥリース・リグル
アドリブ歓迎。
他の方との連携希望。
【SPD】で判定します。
数が多いですね。
ですが、手数ならばこちらも何とかなります。
【錬成カミヤドリ】でダガーを多数複製、それを用いて【範囲攻撃+鎧無視攻撃】を行い、合体される前にとにかく数を減らしにかかります。
僕自身は【第六感】での警戒をしつつ、【ダッシュ】で戦場を駆け抜けます。
どうしても進路の邪魔になるダイウルゴスには一撃加えます。
その上でドラゴンテイマーに肉薄し、一撃加えようとします。
他に突進力のある方がいたら自分はダイウルゴスの討伐に専念します。
京奈院・伏籠
【アドリブ・協力歓迎】
ドン・フリーダムの協力者…にしては、どうにも毛色が違うね。
いったい何を企んでるのか、ここで吐いていってもらおうか。
【SPD】対策
壮観壮観。デカい上に数も多い。
…ふむ、刻印がある分だけ逆鱗が目立っているね。
激昂のトリガーか、はたまた弱点か。断定はできないけど、ここは賭けに出てみるか。
拳銃で逆鱗を狙いつつ花の足場を駆けまわろう。多勢に無勢。立ち止まって集中砲火を受けないように注意。
4発しかないUCの弾丸は基本的に温存。合体しようとする個体を見極めて、ソイツの動きを封じるために使うよ。
ドラゴンの攻撃を捌くのが第一。本体の隙をギリギリまで探して、確実に一発、お見舞いしてやろう。
ズシンッ! ズゥゥンッ!
幾重にも轟く地響き。出現した大型ダイゴウルゴスの数多に隠れ、忽ちドラゴンテイマーの姿は見えなくなる。
「数が多いですね」
眉を顰めたトゥリース・リグル(刃を為すモノ・f00464)だが、すぐに身構える。
「手数ならば、こちらも何とかなります」
少女が握る改造ダガーの銘は『トゥリース』――ヤドリガミの真体が、見る見るその数を増やしていく。
――――!!
30に錬成された複製ダガーは、黒竜が合体する前に1体でも減らすべく範囲展開。同時、束縛を否定するかの如くレガリアスシューズが唸る――元凶たる竜喚士を目指し、トゥリース自身は戦場を駆け抜けんと。
「……っ!?」
第六感が働いたか、辛うじて、横合いからの突進をかわす。だが、ドラゴンテイマーを狙って最短距離を目指そうとすれば、黒竜にとっても格好の的だ。
「このっ!」
正面の大顎を斬り裂くも、浅い。構わず迫り来る牙がトゥリースを喰らい付こうとした次の瞬間。
――――!!
響く銃声、轟く咆哮。身をのけ反らせたその個体がどうと倒れる。
「お、弱点のようだね」
ハンドガンを手に、京奈院・伏籠(K9.2960・f03707)は茶の双眸を柔和に細める。
「それにしても、壮観壮観。デカい上に数も多い」
更に、印刻まれた逆鱗は、よく目立っている!
ガアァァァッ!
「あ、拙い」
何体か試して確信した。逆鱗を撃ち抜けば一撃で沈むが、少しでも外れれば激昂したダイウルゴスに追い回される事になる。そうなれば、多勢に無勢。集中砲火を受けぬよう、伏籠は拳銃で逆鱗を狙いつつ花の足場を駆け回る。
「援護します!」
「ありがとう!」
伏籠の立ち回りを見て取り、トゥリースも合流。少女が刃の弾幕で気を逸らせば、狙い定めた青年の銃が確実に逆鱗を撃ち抜いていく。
「そこ!」
ふと、嫌な予感にトゥリースが振り返れば、今しもダイウルゴスが合体しようとしている。
風に楔打ち、大地の慈悲に繋ぎ止めん。鉄鎖の呪縛たれ!
術式付与・矰繳――伏籠の取って置き、拘束魔術を付与した弾丸は、着弾と同時に魔力の鎖で合体寸前のダイウルゴスを抑え付ける。
すかさず、トゥリースが操る数多の刃が剛健なる外皮を削り穿ち、強化の前に引導を渡した。
「こんな風に、ドラゴンテイマーにも一撃入れてやりたいですね」
「まあ、ダイウルゴスもまだまだ多いし、ほっとけば増える一方だ。ドラゴンの攻撃を捌くのが第一。本体は……ギリギリまで隙を探して、確実に一発、お見舞いしてやろう」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
塩崎・曲人
マジでどうしろと?
ぼやいててもしょうがねぇから戦いますかね
大型ダイウルゴスの群れとか字面的に意味分からんぞオイ
だが…大型なのが付け入る隙だな?
召喚された群れの中に恐れず突っ込み、竜の股下とかをくぐり抜け混戦に持ち込む
ちょろちょろ動き回って狙いはつけさせねぇ
群れの中なら同士討ちを恐れて何も考えずには攻撃できねぇだろ
こっちは一人だから、好き勝手動き回って引っ掻き回せるぜ
そして、合体される前になるべく数を減らす為に攻撃
弱点の逆鱗にわざわざ数字を入れて狙いやすくしてくれて結構!
そこを狙ってなるべく手早く処理する
合体するor倒し終わるで数が数体まで減ったら本体狙いにシフト
【喧嘩殺法】で力一杯殴ってやるよ
「マジでどうしろと?」
ドシンドシンと闊歩する大型ダイウルゴスの群れ――塩崎・曲人(正義の在り処・f00257)は、げんなりと溜息を吐く。
「大型ダイウルゴスの群れとか……字面的に意味分からんぞオイ」
ぼやいていても埒が明かない。一転、不敵に灰の双眸を眇める曲人。
「だが……大型なのが付け入る隙だぜ!」
臆する事なく、群れの只中へ突進する。人の身の小柄を逆手に取って、竜の股下をくぐり抜け、ちょろちょろ動き回って混戦に持ち込まんと。
(「ハハッ。こっちは1人だからな、好き勝手に引っ掻き回せるぜ」)
豪胆に笑みさえ浮かべ、チェーンを振るう曲人。特に合体しようとする個体を狙い、数を減らしていく。
「弱点にわざわざ数字を入れるたぁ、狙い易くて結構!」
やはり逆鱗を狙う曲人だが、そこは少しでも外れれば激昂させる両刃の剣。
ゴォォアァァッ!
「うわぁっ!」
逆鱗に触れたドラゴンが同士討ちを恐れるなど、見境がある筈もなく。
曲人目掛けての突進に、その背後のドラゴンも巻き込まれ、数体が団子状に雪崩れ打つ!
「……っ!」
まさか、スタンピートに巻き込まれて弾き出された先に、ドラゴンテイマーの姿が在るとは。
肌で感じる、こいつは強い。だが……攻撃が届く距離にいる!
「ヒャッハー! ブッ込み行くぜオラァ!」
難しい事を考えるのは止めた瞬間、身体が動く。鉄パイプを振り回し、消防用ピックアックスを振り被る!
――――!!
加速した曲人の攻撃が、六翼の影に一閃した。
成功
🔵🔵🔴
オル・クブナス
ドラゴンテイマー…あれだけの龍を呼び出し操るとは、恐ろしい男です。
しかしそのような者がなぜこんな場所にいるのでしょうか…不気味ですな。
さて、では動きましょうか。
『SSW式ミサイルランチャー』にて撹乱を行いながら【ダッシュ】でドラゴンテイマーの元へ走ります。
防御は液体の体による受け流しと、後は…【気合い】で耐える事に致しましょう。
合体は止めません。寧ろ合体して貰った方が都合がいい。
程よい距離になったら力を抜き、ユーベルコードにより攻撃を無抵抗で受けます。危険な賭けでございますが【覚悟】は既にできています。
そして蓄積したエネルギーを掌に纏め、一撃の元にドラゴンテイマーに向けて解き放ちましょう
一時的には数を減らされる大型ダイウルゴスも、猟兵の増援に合わせて勢いを盛り返す事幾度か。
(「ドラゴンテイマー……あれだけの竜を呼び出し操るとは、恐ろしい男です」)
言葉を発する事なく、淡々と竜の召喚を繰り返すドラゴンテイマーを遠目に、オル・クブナス(殴られ屋・f00691)は不審げに首を傾げる仕草。
(「そのような者が、なぜこんな場所にいるのでしょうか……不気味ですな」)
ともあれ、今は行動が先。まずは、群れの最中にSSW式ミサイルランチャーをぶっ放して攪乱。隙を狙って、ドラゴンテイマーを目指し走り出す。
「う、ぐ……」
無論、大型ダイウルゴスが見逃す筈もない。襲い来る爪牙は、黒いタール状の軟体質を利用して受流し、或いは歯を食い縛るようにして耐える。
敵の合体は止めない。寧ろ合体された方が都合もいいとばかりに、挑発していく。
「さて、貴方の『殺意』……見せてもらいましょう」
そうして、負傷を堪えてドラゴンテイマーと対峙した時、その傍らには大型ダイウルスゴスが1体。ある程度は数を減らしたものの、逆鱗の刻まれた数はオルの実戦経験の程を大きく上回っていた。
フシュゥ―――。
鼻息も荒く睥睨するドラゴンを前に、オルは徐に力を抜く。
(「危険な賭けは百も承知。ですが……覚悟は既に出来ております」)
「……待て!?」
その様相に察したか、ドラゴンテイマーが制止するも一足遅く。
――――!!
よもや、叩き付けた竜爪の衝撃をブラックタールの身体が真綿の如く吸収しようとは。
(「……些か、危のうございましたが」)
圧倒的な武威を前に、完全な脱力状態でいるのは難しい。それを、やり遂げた重畳。
――――!!
一撃報復――初めて顔を顰めたドラゴンテイマーが飛び退るより早く、オルの掌よりエネルギー波が迸る。その衝撃は最後のダイウルゴスのみならず、ドラゴンテイマーまでも激しく打ち据えた。
成功
🔵🔵🔴
ディスターブ・オフィディアン
第二人格で行動
「さて何のつもりかは知りませんが、好き勝手やらせる義理はありませんな」
◆先制対策
クリムゾンキャリバーを見切りや残像で回避し、適当なタイミングで攻撃を受けたように見せかけてダミー人形と入れ替わり、死んだふりをしましょう
「ふふふのふ、我がバリツの奥義さえあれば、ドラゴンなど恐れるに足り、グワー――ッ!?」
竜の群れに巻き込まれたタイミングで交替できればベストですかな
UC使用後はフック付きロープ等を駆使して、ドラゴンテイマーが立っているの花びらの下に回り、足元からの強襲を仕掛け、村雨小太刀でのど元を切り裂いてやりましょうか
「勝ったと思いましたか? では、あなたの負けです」
「さて何のつもりかは知りませんが、好き勝手やらせる義理はありませんな」
紳士的な口調に軽妙さを交え、ディスターブ・オフィディアン(真実を 暴く/葬る モノ・f00053)は戦況を推し量る。
猟兵の度重なる攻撃は、確実にドラゴンテイマーに刻まれている。だが、それでも、剣腕を構えるその挙措に澱みは無い。
恐らく、ディターブの一撃が届かなければ――悪い予測を振り払い、鋭い剣戟を残像でかわす。
「……っ!」
だが、ドラゴンテイマーの剣は流れるように連撃を放つ。一瞬でも気を抜けば、見切るより早く残像ごと掻き消す重撃に、ディターブの旗色も悪くなっていく。
「ふふふのふ、我がバリツの奥義さえあれば、ドラゴンなど恐れるに足り、グワ――ッ!?」
軽口を悲鳴が掻き消した。袈裟懸けに斬り払われるや、迸る黒竜ダイウルゴスの群れが青年を容易く呑み込む。
「……」
竜の怒涛の後、パタリと崩れ落ちる人影。平静な表情のまま、それを眺めていたドラゴンテイマーは――ふと、怪訝そうに眉根を寄せる。
大柄な男の死に様にしては、何と軽い事よ――?
「……っ!」
瞠目したドラゴンテイマーが翼を広げて跳躍するより早く、足下の花が音を立てて舞い上がる。
「勝ったと思いましたか?」
偽計の颱――竜の奔流に紛れてダミー人形とすり替わったディターブは、フック付きロープを駆使して足場の花々を『下』を伝い、強襲したのだ。
「では、あなたの負けです」
笑みさえ浮かべて宣言するディターブの肩を、赤き剣腕が深々と貫いている。それがもし、利き腕であれば……だが、今は亡き親友の形見が、血潮洗う雫滴る切っ先がドラゴンテイマーの喉を斬り裂いていた。
――――。
唇が震えるも声は聞こえない。仕方ないと言わんばかりの表情で、ドラゴンテイマーは瞑目する。
次の瞬間。その身体が、ポリコン粒子の如く崩れ、霧散した。
苦戦
🔵🔴🔴