バトルオブフラワーズ⑬〜才と災いを超えゆく者たち
「皆様、長い長い道のりでしたが遂に最後の戦いです」
グリモアベースで猟兵たちを迎えたのはアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)。いつもと同じ無表情だが少しだけ、本当に少しだけ疲労の色が見える。
「最後の相手は『ドン・フリーダム』、システム・フラワーズを作りあげた自称『ちょうてんさい』です。いえ、自称などではありません。その頭脳は本当に超天才。その被害の大きさは超天災と言えるでしょう。ですがこの『ちょうてんさい』を超えなければキマイラフューチャーに未来はありません」
沈痛な面持ちでアマータは続ける。
「確かにドン・フリーダムはこれまでの幹部と全く同じ能力を使い自身は幹部たちを超える実力者です。そう簡単には倒せないでしょう」
だがそれでも。
「ですが皆様はその幹部たちを超えてドン・フリーダムの元へ辿り着いたのです。ならば倒せぬ通りはありません。細く険しい道かもしれませんが倒す術は必ずあるのです」
祈るように両の手を握りしめアマータは告げる。
「確かに我慢しなくていいのかもしれません。欲望は止めなくていいのかもしれません。欲望は先へ進む原動力になります。自由こそが、この世の全て。そうかもしれませんが当機にはドン・フリーダムの言う自由が本当の自由とは思えないのです。だからこそ皆様、ドン・フリーダムに真の自由と言うモノを見せつけてください。きっと皆様ならそれができると当機は信じております」
メイド服の裾を掴みカーテシーと共にアマータは深く礼をする。
「それでは良き自由を」
猟兵たちの転移が開始された。
灰色幽霊
どうも、灰色幽霊です。
やってきましたキマF最終戦。まさかのドン・フリーダムは女の子。
見た目に惑わされてはいけません。だってラスボスですから。
以下注意事項です。
敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
加えて、ドン・フリーダムは使用する能力値別に違う対処が必要です。これらに対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
POW:絶対無敵バリアを展開します。エモいものを見せれば無効化できます(エモいの基準はラビットバニーと同じ)。
SPD:風で足場を崩してきます。
WIZ:猟兵のユーベルコードの弱点を見抜き、確実に反撃するマシンを作り出してきます。 その反撃マシンに反撃する方法を考えなければいけません。
これらの能力はそれぞれ「ラビットバニー」「ウインドゼファー」「エイプモンキー」と同じですが、ドン・フリーダムは彼ら以上の実力者です。
さぁ、皆さんの素晴らしいプレイングでこの戦争を終結に導きましょう。
注意事項などはMSページをご覧ください。
第1章 ボス戦
『ドン・フリーダム』
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POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : マニアックマシン
対象のユーベルコードに対し【敵の死角から反撃するマシン】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:由依あきら
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
狛居坂・雷香
ついに、ドン・フリーダム…。手強そう、ですね
わたしの持ってる中で最も強力な攻撃…
地上の遮蔽を砂漠化し…強い日差しで、攻撃します
しかし…そうですね
強い日差しは、人口降雨などの手段で厚い雲を作られれば無効化、されてしまいます
けれど…
如何に雲で隠そうとも、現在の地上の気候は物質が砂漠化する程の…乾燥状態。あなたが発生させた、日を閉ざす程の厚い雲の中には、膨大な水量が含まれています
水粒は重力で雨となり…乾燥した気候によって蒸発し、気化熱が奪われ大気の温度は、低下。対流の原理で、暖かい空気は上へ、そして冷たくなった空気は猛烈な勢いで、下へ叩きつけられます
本日は曇天…“ダウンバースト”
強い衝撃に、ご注意を
●晴れ時々曇りのち雨
「あんたが最初の相手ですわの?」
「そうですがなにか」
「ずいぶんよわっちそうだと思っただけですわ」
ドン・フリーダムと対峙したのは狛居坂・雷香(能天気予報少女・f17947)。
雷夏にできること。それは一つしかない。【気象治定・陽炎燎原】、つまり局所的に天候を操る。それが雷夏にできる魔法。今回はその力を使いこの場を砂漠化し灼熱の暑さでドン・フリーダムと戦おうと試みた。
「あっついのは嫌いですの」
雷夏が光る指先で宙をスワイプすると同時に指を鳴らしたドン・フリーダムの背後に煙をもくもくと吐き出す謎のマニアックマシンが現れた。
「だから雲で蓋をさせていただきますわ」
それは雲を生みだしドン・フリーダムと雷夏の頭上に分厚い雲を作る。それは雷夏が生み出した強烈な日差しを遮り熱を持つことはない。
「日差しはないから暑くはない、でもなんだか喉が渇きますわ」
ドン・フリーダムが感じた喉の渇きは雷夏が生み出した副産物。地上の気候は今物質が砂漠化するほどの乾燥状態。しかし対して頭上に存在する雲は膨大な水蒸気が形作っている。つまり時間が経過すればその内部の水粒は重力に従い地上へと舞落ちる。そう、つまりは雨だ。
「ちょうどいいタイミングで雨ですわ」
降り注ぐ雨は地上へと辿り着くと乾燥した気候によって即座に蒸発。その気化熱で水滴の温度は急激に低下。生み出す下降気流の速度が徐々に上がっていく。
「ん?……これはまさかですわ!?」
ドン・フリーダムが気づいた時にはもう遅い。下降気流は十分な速度を既に得ている。つまり今から起こる現象の名は。
「本日は強烈な日差し時々曇り。その後曇天でしょう。局所的なダウンバーストによる強い衝撃にご注意ください」
雷夏のその言葉とともに吹き下りた強烈な突風がドン・フリーダムの身体を押しつぶし吹き飛ばす。
雷夏はそれを確認すると再び転移した。
―――風が自由を吹き飛ばす。戦闘開始の狼煙が上がる。
成功
🔵🔵🔴
塩崎・曲人
Q:足場が崩されます、どうしたら良いですか
A:落ちながら攻撃すればいい
これさー、ドン・フリーダムってヒーローマスクでさー
あの仮面が正体とか言わねぇよなオイ?
敵の先制攻撃は、あえて逆らわず風にのって跳ぶ
地面に叩きつけられたら大ダメージだが……それまでに一矢報いれば良いと【覚悟】を決める
そして足場を破壊されて落下する最中に【咎力封じ】で拘束具を投げつける
「投げるときのコツは手首でスナップを利かせることだ!喰らいな!」
2手目を考える必要はねぇ
この一撃を与えることに集中するぜ(【捨て身の一撃】)
UCが極ったら中指おっ立てながら自由落下といこうか
【アドリブ歓迎】
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
カブに乗りながら『空中戦』を仕掛け、
『騎乗』『操縦』『ダッシュ』で逃げ回り。
軽い傷は『激痛耐性』で耐えながら
『コミュ力』で語り掛ける。
……なるほどな、結構な御託だ。
確かに望むものが望むままに出る、そりゃすげえ。
でもな、それは「そこ止まり」さ。
意外性も、想像を超えることもない。
思いもしなかった新しい道を、選べない。
だから……アンタ達は行き詰まった。
アンタ達が夢見たその時代は、
『この世界のなんどきだったかい?』
過去に囚われたアンタ達だ、
【時縛る糸】に絡め捕られるのがお似合いさ。
風が凪いだ瞬間ごとに、
相棒のカブと一緒に突撃を繰り返す!
相乗りしたい奴がいたならどんとこいだ!
●ドン・フリーダム/ノー・フリーダム
「あれが猟兵ですわの? ふざけた奴らですわ」
未だ身体の節々が痛むドン・フリーダムだったが戦闘は未だ終わりではない。次に現れたのは奇怪な二人組だった。
「これさー、ドン・フリーダムってヒーローマスクでさー。あの仮面が正体とか言わねぇよなオイ?」
「アタシは知らないよそんなこと」
それは塩崎・曲人(正義の在り処・f00257)と数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)の二人。多喜は愛車の『宇宙カブJD-1725』と共に、曲人は自身の足で。
「ちょうてんさいのわたくしは学びましたの。近づけなければいいんですのね!」
ドン・フリーダムの放った暴風は曲人と多喜のいる足場を吹き飛ばす。多喜はカブに跨り空を走る曲人は風に逆らわずそのまま風に乗って跳ぶ。このまま地面に叩きつけられれば大ダメージは免れないがこれでいい。これも作戦の内。
「んじゃ頼んだよ!」
「お前さんもな」
曲人は崩壊した足場から落ちつつ懐から拘束具を取り出す。それは【咎力封じ】により放たれる3つの拘束具。
「投げるときのコツは手首でスナップを利かせることだ!喰らいな!」
次の手など考えず、この一撃だけに集中する曲人。落ちることすら気にしないのは独りではないから。2手目も曲人が手を下さずとも攻撃してくれる味方がいる。
「わたくしを拘束しようだなんてマニアックですわ!」
ドン・フリーダムの元へと迫る拘束具。もちろんそれだけならば簡単に避けられてしまうだろう。しかし今は独りではない。風に煽られ軋む身体を歯を食いしばりながら突き動かし多喜はドン・フリーダムへと語りかける。
「……なるほどな、結構な御託だ。確かに望むものが望むままに出る、そりゃすげえ」
アクセルを吹かしたカブがドン・フリーダムの元へ風をかき分け進む。
「でもな、それはそこ止まりさ。意外性も、想像を超えることもない。思いもしなかった新しい道を、選べない」
多喜の動きに気を取られ曲人の放った手錠がドン・フリーダムの手を拘束する。
「だから……アンタ達は行き詰まった。アンタ達が夢見たその時代は」
手錠に気を取られたドン・フリーダム。次は多喜が仕掛ける番。
「『この世界のなんどきだったかい?』」
【時縛る糸】を縛る糸が刹那の時間ドン・フリーダムの意識を停止させる。そこへすかさずその身体を拘束するロープと猿轡が飛翔する。これで曲人の【咎力封じ】は完全発動条件を満たした。
「……何をしてるんですのっ!」
意識を取り戻すドン・フリーダムだが既に遅い。唖然とした姿を見て曲人はニヤリと笑いドン・フリーダムへ中指をおっ立てる。そして【咎力殺し】の力で風が凪いだその瞬間を見逃さずドン・フリーダムへカブで突撃をしかけそのまま轢き飛ばしていく。
「さ、退くよ!」
「回収頼むぜ」
曲人が地面に叩きつけられる直前。多喜の乗ったカブがすかさず回収して二人はそのまま戦闘区域外へ逃げ去っていく。
―――奇襲は成功。目的は達成。あとは次につなぐ者たちに。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ゲンジロウ・ヨハンソン
○アドリブ歓迎
○ベスティア(以下ベティ)(f05323)と連携。
○エモい
自作の防具を信じて敵を【挑発】し赤べこキャノンの攻撃を【怪力】を加えた【盾受け】の姿勢でベティを【かばう】ぞ。
当然、それだけで受け切れはせんじゃろ。
なれば、装備7【破邪の紋様】も超動させ更に防御技能を追加する。
死にかけたって装備8【怨嗟の炎】がわしを死なせちゃくれねぇ。
チャンスがくるまで耐えきってやるよ。
わしには良くわからんが、親父ってのは子供の期待にゃ応え、約束は守らんといかんじゃろ。
こんな一方的な家族愛でも、お前はエモいって感じてくれるんかね。
○反撃
できる頃にゃわしゃ動けんな、すまんが…後は頼むぞ。
…†蒼刻の騎士†!
ベスティア・クローヴェル
※アドリブ歓迎
※ゲンジロウ(f06844)と参加
コンコンと喧しい
望むものをそんな気軽に手に入れられるのであれば、それは楽だろう
だけど、そんなコンコンじゃ手に入らない物もある
例えば、ゲンジロウへの「信頼」とか、ね
ゲンジロウの後ろで待機してUCを発動
どれだけダメージを受けて傷付いても、動じずに炎の温度が高まるのを待つ
あのゲンジロウが「耐えきる」と言ったのだから、
私はただ、その後ろで時が満ちるのを待つだけ
何故信じられるか?
そんなもの「ゲンジロウだから」に決まっている
さて、炎は十分に温まった
行こうか、蒼刻の騎士
UCで得た飛翔能力で体を僅かに浮かし、一気に最高速まで加速
そのまま「捨て身の一撃」で決める
●信頼と絆
「もう!もう!もう!」
身体中の拘束具を引きちぎりながらドン・フリーダムは苛立ちを隠せずにいた。猟兵とはこれほど不愉快な存在だったのか。ここまでして邪魔をしてくるのか。ドン・フリーダムの敵意は次に現れる者たちへと向けられる。
「随分とやられたようじゃのう」
「…好都合」
そこへ現れたのはゲンジロウ・ヨハンソン(腕白青二才・f06844)とベスティア・クローヴェル(諦観の獣・f05323)の二人。
「もうあんた達の攻撃はうけませんわ」
ドン・フリーダムが絶対無敵バリアを展開し、虚空から赤ベコキャノンを召喚する。それはこのまま遠方から引きうちし続けるための準備。狙いはもちろんゲンジロウとベスティアに。放たれた砲弾が無慈悲に迫る。
「ベティ!」
「頼んだよ」
ゲンジロウが一歩前へ出て赤ベこキャノンの砲弾を受け止めようとする。たった一つであればその身で難なく耐えられるその砲弾も絶え間なく連射されればゲンジロウの身体を容赦なく破壊していく。当然今のゲンジロウの装備だけでは耐えきれない。それ故ここからさらに防御を固めねばならない。まずは『破邪の紋様』を起動させ鎧に対してさらに防御を追加する。しかしそれでも内部へ伝わる衝撃は零にできない。だからこそゲンジロウを蝕む『怨嗟の炎』がゲンジロウの身体の傷を塞ぎ無理やりにでも動かしていく。
そんなゲンジロウの背に隠れベスティアはゆっくりと静かに己を纏う炎の温度を上げていく。ゲンジロウがどれだけ砲弾を浴びようとベスティアの集中は揺るがない。赤い炎はだんだんと橙になりその色を白色へ近づけていく。
「片方だけ攻撃を受け続けるなんておばかさんですわ!」
「おう、バカじゃよ。バカだからこうして大事なもん守るために体を張るんじゃ」
背後のベスティアのために体を張り続けるゲンジロウ。それはまるで子どもを守る父親の様で。きっと訪れるチャンスまでゲンジロウはその身を犠牲にベスティアを守り続ける。
「それに私はゲンジロウを信じてる」
ベスティアもまたそんなゲンジロウを信頼しきっていた。ゲンジロウが守ると言った。ならばその言葉を疑う理由など微塵もない。
信頼しきった二人の間にある繋がり。人はそれを絆と言う。
その二人の間にあるのはまさしくそれだった。
「な、なんてエモい……」
そんな二人の関係をまざまざと見せつけられドン・フリーダムの絶対無敵バリアにほころびが生じる。その隙を見逃さない。
「…†蒼刻の騎士†!」
「お疲れ様、ゲンジロウ。行こうか、蒼刻の騎士」
「ああ」
ゲンジロウの【「ゲンジロウ、これで貸しひとつだ」】により呼びだされた†蒼刻の騎士†と共に蒼炎を纏ったベスティアが僅か飛翔し最高束でドン・フリーダムの元へ。綻びの生じた絶対無敵バリアは蒼衣を纏う剣士の細剣による一閃により砕かれ無防備となったドン・フリーダムへ迫る蒼衣の剣士による時空を歪める光速の連撃。ドン・フリーダムとてただではやられない。†蒼刻の騎士†の連撃を受け止め続けるが今ここにはもう一人、そうベスティアがいる。ドン・フリーダムと†蒼刻の騎士†の剣戟の隙間を縫い突貫するベスティア。
振り被ったその蒼炎を纏った拳はマスクをつけたドン・フリーダムの顔を全力で撃ち抜いた。その衝撃で吹き飛ばされ延焼した蒼炎でドン・フリーダムの身体が焼け焦げていく。
―――絆が紡いだ一撃が自由を粉砕する。確かな信頼こそが敵を打倒する力になる。
こうしてこの戦場での戦いは終わった。此度の勝者は猟兵。しかし戦場はまだ尽きぬ。
猟兵たちの戦争は続く。
大成功
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