バトルオブフラワーズ⑬〜貴方はどんなちょうてんさい?
「あらあら、来ちゃいましたねえ。とうとう決戦のようです」
ドン・フリーダム。キマイラフューチャーのオブリビオンフォーミュラーにしてその創始者。
妖艶な肢体を惜しげもなく披露し、奇妙な仮面で素顔を隠すその姿は、名乗りの通りフリーダムであった。
「お集まりの猟兵の皆さん。貴方は、自由ですか?」
いきなりの問いかけであった。
自由とは――?
その問いかけにどんな意味があるというのだろう。
「自由に意味を求めるなんていうのも、自由ではありませんわね。自らを由(よりどころ)とするという意味。何かに求められてすることではありませんのよ」
ドン・フリーダムが好き放題に語る。
「すでに貴方たちは、自由という刑に処せられているのです。この、ちょうてんさいであるわたくし以外に、自由に振る舞えますか? 貴方は、“超天才”にして“超天災”であるわたくし以上にちょうてんさいであることを示せるでしょうか?」
その問いかけは意味不明であり、まさに自由奔放である。
だが、これまでの三幹部の能力を使ってくる強敵なのは間違いはない。
「訳の分からねえこと言ってやがるが、わざわざ聞く必要はねえぜ。だが、ここに集まったみんななら、あいつを上回る“ちょうてんさい”のはずだぜ。なんだかよくわからねえがな」
堂崎・獣明(整備係・f15021)が告げる。
やはり、言葉の意味はよくわからない。だが、溢れる自信と信頼があった。
「だが、あいつは三幹部と同じ……いや、それ以上能力で必ず先手を取ってくる。そいつをうまくしのいで戦ってくれ。なあに、みんなならやれるさ。頼んだぜ!」
いよいよ、キマイラフューチャーの命運をかけた戦いが始まる。
「オール・フォー・フリーダム! 自由こそが、この世のすべてなのです!」
丹藤武敏
皆様よろしくお願いします、丹藤武敏です。現在『ゲーマーズ・フィールド』誌で「第六猟兵シナリオマスター体験記」という記事を連載中です。戦争イベントにも参加してみます。自分のシナリオに参加していただいた方は、「シナリオマスター体験記」の記事内で取り上げることに同意していただいたものと判断いたしますのでご了承くださいませ。
今回は、以下のルールがありますので、よく読んでご参加ください。そして“ちょうてんさい”っぷりを見せつけてやってください。
敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
加えて、ドン・フリーダムは使用する能力値別に違う対処が必要です。これらに対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
POW:絶対無敵バリアを展開します。エモいものを見せれば無効化できます(エモいの基準はラビットバニーと同じ)。
SPD:風で足場を崩してきます。
WIZ:猟兵のユーベルコードの弱点を見抜き、確実に反撃するマシンを作り出してきます。 その反撃マシンに反撃する方法を考えなければいけません。
これらの能力はそれぞれ「ラビットバニー」「ウインドゼファー」「エイプモンキー」と同じですが、ドン・フリーダムは彼ら以上の実力者です。
第1章 ボス戦
『ドン・フリーダム』
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POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : マニアックマシン
対象のユーベルコードに対し【敵の死角から反撃するマシン】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:由依あきら
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
エルシー・ナイン
自由ですか。ワタシは銀河帝国が滅んだ時点で自由になったつもりですよ。
ラビットバニーに見せた以上にエモいものを見せればいいのですね。
ならば首をスポっと引き抜いて、更にその首でリフティングして見せましょう。大丈夫、ウォーマシンにとってはこれくらいのこと、何でもありません。
バリアが解除されたら、赤べこキャノンの攻撃を【見切り】、【覚悟】を決めて『サイキックフィールドジェネレーター』による【オーラ防御】で耐えきって見せます。
赤べこキャノンさえなんとかできれば、後は全火力を叩き込むのみ。
【LC式全武装一斉射撃】で【誘導弾】を【一斉発射】です!
出し惜しみはしません。最強・全力の一撃で勝負を仕掛けます!!
「さあ! 貴方は“ちょうてんさい”なのかしら? そのエモさを披露してご覧なさい」
――というドン・フリーダムの無茶振りをまっさきに指名されたのは、エルシー・ナイン(微笑の破壊兵器・f04299)であった。
「ワタシをご指名ですか。ならばこれをご覧ください!」
指名されたエルシーは、突然スポッと首を引き抜いた。
「美少女ウォーマシンの首がもげる! エモいわぁ! それはエモい! シュール!」
いきなりの展開に、ドン・フリーダムの心を動かされたらしい。
「ワタシは銀河帝国が滅んだ時点で自由になったつもりですよ。これがワタシが得た自由な発想なのです」
さらに、その首をリフティングしてみせる。
これは度肝を抜くファンタジスタぶりであった。
「……が、まだまだ!」
奇抜な発想にも動じなかったドン・フリーダムは容赦なく赤べこキャノンを放つ。
エルシーもこれを見切って応戦すべく、【LC式全武装一斉射撃】で、ミサイル、ブラスター、ガトリングを発射する。
たちまち上がる爆炎! しかし――。
「今、“やったか!?”なんて思っちゃいました? 残念、まだまだですわよ」
ドン・フリーダムは全弾発射をバリアーにて防ぎ、まったくの無傷。
リフティングされたエルシーの首が驚愕に彩られた。
苦戦
🔵🔴🔴
梅ヶ枝・喜介
最後の最後で間に合った!コイツは天の采配よ!
天下に名を知らしめるいい機会!で、大将首取れりゃこの世界もちったぁ平和になるんだろ!万々歳だぜ!
しっかし"ばりあ"も"赤べこ"も強そうだ。
けど最初から俺のやる事は変わりねぇ。
なんとか近寄って!あの素っ裸の女怪を叩っ切る!
ハナっから無傷でなんて考えねぇ!
木刀と打刀の二振りを両手に、怪力に任せて武器受けだ!
マトモに受けたら腕がバカになっちまう、あんまり強そうな攻撃は見切って避けながら一歩一歩前進するぜ!
"ばりあ"の前まで来たら打刀を捨て、木刀一本で大上段から振り下ろす!
真剣を捨てるなんてバカだって?
応よ!
バカがバカ正直に振り続けて来た一撃を味わいなッ!!
ウィルヘルム・スマラクトヴァルト
全く、何と言う、目のやり場に困る敵でしょうか……。
しかし、今はそんなことを言っていられませんね。
ここで彼女を討ち、戦争を終わらせて、世界を護る!
その意志とともに、UC【ハイパー・ガーディアン・モード】を発動します。
強い意志や感情を受けての戦闘力強化は王道ですが、
王道はエモいからこそ王道たり得るのです!
エモくなければ、王道たり得るはずがありません。
そしてそれは、ラビットバニー戦で実証済みです!
赤べこキャノンによる先制攻撃は「武器受け」「盾受け」を用いて
緑の斧槍や緑の大盾で受け止めて耐えます。
そして、約マッハ2の飛翔能力で一気に接近し、
「勇気」を胸に「怪力」で斧槍を突き出し、「串刺し」を狙います。
「最後の最後で間に合った! コイツは天の采配よ!」
滑り込んできたのは、梅ヶ枝・喜介(悩む若人・f18497)である。
嘘が嫌いで正直者の、冒険者志願の猟兵だ。
素っ裸同然のドン・フリーダム相手に、物怖じせずに木刀と打刀の二刀を構える。
駆けつけたのは、喜介だけではない。
エメラルド色に輝く肌を持つ、ウィルヘルム・スマラクトヴァルト(緑の騎士・f15865)もだ。
【ハイパー・ガーディアン・モード】によって、全身をエメラルド色に輝くオーラで包んでいる。
「まったく、何と言う、目のやり場に困る敵でしょうか……」
こちらは、赤面しているのか心持ち頬のあたりにルビーのような輝きやがる。
「うーん、バカ正直な年頃のウブい反応のエメラルドの騎士さんねえ。エモいわぁ。わたくし、そういうの嫌いでなくてよ。せっかくエモさ爆発の格好しているんだからそういうのを期待してたわ」
ドン・フリーダムは、エモさとエロスを混同するタイプのようである。
それはそれとして、赤べこキャノンによって薙ぎ払いを敢行する。
「俺のやることたぁ、変わりがねえ。大将首取れりゃこの世界もちったぁ平和になるんだろ! 万々歳だぜ!」
物ともせずに突き進む喜介。
「ここであなたを討ち、戦争を終わらせて、世界を護る!」
強い意志に比例するオーラを信じて、マッハ2の飛翔能力で突き進むウィルヘルム。
「――でも、ちょっと力任せすぎよねえ、おふたりとも」
真剣を捨てて怪力に任せた木刀の一刀も、勇気も怪力を込めた斧槍の刺突も、バリアによって阻まれてしまう。
「ごめんねえ、わたくし“ちょうてんさい”ですもので」
超天才級にして超天災級のバリアーが、ふたりを跳ね除ける。
赤べこキャノンをものともせずに突き進んだが、ドン・フリーダムの力のバリアーを破るには至らなかった。
「エモさだけではなく“ちょうてんさい性”も備えないと、わたくしにはかないませんわよ?」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
郁芽・瑞莉
システムとして与えられる自由は本当に自由なのですか!?
私は今のキマイラフューチャーを守りたい。
何故ならば今の世界の住民はまさに、
自らを由(よりどころ)に生きているのですから!!
敵の攻撃は残像や迷彩を使い、
身体の位置の認識を微妙にずらして。
第六感や動きの情報収集から見切って、
ダッシュやジャンプ、スライディングで回避。
直撃は十束剣やオーラ防御で受け流してつつも。
見えそうで見えないチラリズムと揺れる胸に輝く美脚を無意識で演出。
反撃の為、十束剣を高く掲げ、昔の私に変身。
その際今の服装や髪型が光と共に変化する様に演出。
封印を解除した剣に溜めていた力を一閃し防御を更に崩して。
返す一閃で更にダメージを深く。
レクス・マグヌス
【心情】
奇遇だな、ドン・フリーダム
我が手の魔剣もまた、災厄……天災の名を冠している
それを御して力を示せば、天才と言えるだろう
さぁ、どちらがその名にふさわしいか、勝負だ!
【戦闘】
ウインドゼファーへのリベンジの意味を込めて、風に挑む
「オーラ防御」で自身の防御を固め、「生命力吸収」で自分の体力を維持する
風で足場が崩れたら「地形を利用」し、距離を詰めつつ次の足場になる場所を探して攻撃の隙を伺う
接近したラ、「力溜め」から妖剣解放の斬撃で「吹き飛ばし」「属性攻撃」でフリーダムの足場を奪う
「嵐よ、起きろ!戦いの時だ!」
自由という言葉はキマイラフューチャーの民にこそふさわしい
自由と平和、彼らに返してもらうぞ!
琶咲・真琴
【SPD】
何でもかんでも自由にやっていたら
つまらなくなるじゃないですかっ!
わがままな人には「めっ!」です
先制攻撃に神羅畏楼・往古来今
念動力・空中戦・ジャンプ・防具改造で自分の身体を浮かせ
衝撃波で移動
カウンター・グラップル・第六感・野生の勘・オーラ防御・援護射撃・クライミング・覚悟・気合いで暴風を避けます
そう簡単には当たらないのですっ!
familia pupaで光線の攻撃
スナイパー・誘導弾・フェイント・鎧無視&2回攻撃・早業・力溜めの技能を使用
お祖父ちゃん、お祖母ちゃん!お願いっ!
お祖父ちゃんたちの学習力と戦闘知識はピカイチですよっ!
ドン・フリーダム
覚悟なのですっ!
アドリブ・連携大歓迎
「奇遇だな、ドン・フリーダム。我が手の魔剣もまた、災厄……天災の名を冠している」
レクス・マグヌス(嵐をもたらすもの・f07818)が、魔剣災厄(ハザード)を掲げた。
「あら!」
「そうとも、この魔剣を御して力を示せば天才と言えるだろう」
「あら、あらあら!」
「さぁ、どちらがその名にふさわしいか、勝負だ!」
「いいでしょう、まずはわたくしが自由の風を吹かせますわ。――レボリューションウィンド!」
突如、突風が巻き起こる。
レクス・マグヌスの足場を崩す。
しかし、こちらも風に挑む準備はできていた。
崩れる地形を利用し、さらには別の足場に飛び移って距離を詰める。
「見事なちょうてんさいっぷりね。ですが、わたくしのバリアーを破れるかしら」
余裕を持って障壁を展開するドン・フリーダム。
「ドン・フリーダム、システムとして与えられる自由は本当に自由なのですか!?」
戦いのさなかに仕掛けられた哲学的な問いを仕掛けたのは、郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)であった。
残像や迷彩によって幻惑しつつ、哲学戦闘へと持ち込む。
「そこに気づくとは、ちょうてんさいですね。ですが――」
「ちらっ」
「はっ!? エモい!」
見えそうで見えないチラリズムと揺れる胸、そして健康的な美脚――。
戦いの最中に魅せる無意識の演出。
意識された無意識は無意識足り得るのかという思考の深淵に引きずり込み、バリアーを破った。
十束剣を掲げ、封印を解除して【再臨 天覇天翔】によって過去の姿へと変わる。
「何でもかんでも自由にやっていたら、つまらなくなるじゃないですかっ!」
琶咲・真琴(今は幼き力の継承者・f08611)も、参戦した。
「そう! 自由って概念はそういうところ、あるわねえ」
ドン・フリーダム、思わずうなずく。
自由とは何か? 自由であろうと追求し、みずからの選択肢を縛るのは果たして自由たり得るのか?
考えれば考えるほど、自由によって思考が奪われていく。
そしてまた、ドン・フリーダムは戦いのさなかに思考する自由さも持ち合わせていた。
ともかく――。
ユーベルコード【神羅畏楼・往古来今】によってレボリューションウィンドによる突風がスローモーションで移されたかのように見える。
対策は万全の真琴であった。
「お祖父ちゃん、お祖母ちゃん! お願いっ!」
対になる片翼の天使人形が呼びかけに応じて戦闘の状況を把握し、距離を測定する。
「ドン・フリーダム、覚悟なのですっ!」
ホルンを吹き鳴らすと、光の奔流を放つ!
「こ、これはぁぁぁぁ!」
これまで無敵を誇っていたバリアーが耐えきれずに崩壊を始める。
「今です! 選ばれし者の力、ご覧あれ……ってね!!」
「ああ! 嵐よ、起きろ! 戦いの時だ!」
瑞莉が力を溜めた十束剣の斬撃、【妖剣解放】によって怨念をまとったレクスの斬撃が同時に振り下ろされた。
ドン・フリーダムは斬撃をまともに受け、そして光の中に呑まれ、消えていった――。
成功
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