バトルオブフラワーズ⑫〜今から竜を殴りに行こうか
花が舞い散る桃色の空間。
ここはキマイラフューチャーの中核。システム・フラワーズ。
『鍵』の攻略によって文字通り開かれた星の中心部では、真の自由を巡る戦いが繰り広げられている。
……が、ここはそんな戦いから一歩引いた、『もう一つの戦場』である。
「三幹部が倒される……か。まあいい。私の役目は変わらず『持ち帰る』ことのみ」
腕を組み、目を瞑る黒衣の男。
桃色の空間にばらばらに散った『花の足場』。そのひとつの上に立ち、ただ静かに過ごしていた。
「だがここへ奴らが訪れるならば……」
男は――『ドラゴンテイマー』は、六枚の翼を大きく広げてゆっくりと浮遊を始めた。
赤き剣の腕『クリムゾンキャリバー』を天高く翳せば、黒竜ダイウルゴが現われる。
それもたった一体ではない。
巨大な黒竜ダイウルゴを中心に大量のダイウルゴが現われ、周囲を埋め尽くさんばかりに飛び回る。
「戦うこともやむなし、か」
所変わってここはグリモアベース。
ナンシー・アラタメは少し複雑そうな表情で背景を眺めていた。
「なあ、こいつ……いや。今はいいか」
煮えきれない言い方をしたあと、あなたへと振り返る。
「戦いのタイムリミットは残り一週間ちょっとだ。俺もできる限りのことはするが、勝敗の鍵を握るのはやっぱりお前になりそうだな」
組み立てたパイプ椅子を置き、その場に腰掛けるナンシー。
「で、だ。少し相談なんだが、この機にドラゴンテイマーを倒しに行くってのはどうだろう」
ドラゴンテイマーを倒すことは、この戦いの必須条件ではない。
今は既にこの戦いの最重要目標――オブリビオン・フォーミュラ『ドン・フリーダム』へのルートは築かれている。この目標を倒せばイェーガーたちの勝利となるだろう。
だがあえて……あえて、である。
「個人的な考えや、思い過ごしかもしれん。
けどこいつを……ドラゴンテイマーを放置しておくのはマズイ気がするんだ。
理由も何もねえが、もしお前もそんな気がしているんなら、今からお前をあの戦場に送り込む。
予知によればドラゴンテイマーはその名の通り黒竜ダイウルゴスを無限かってくらい大量に呼び出せるらしい。
それがうじゃうじゃいる空間に飛び込むわけだから、事前の準備なんてできん。まずはこいつらの対応をする受け身な突入になるだろう。それでも行くなら……」
パチンと指を鳴らし、ナンシーはグリモアを輝かせた。
ニッと歯を見せて笑う。
「行こうぜ。奴をぶん殴りに」
空白革命
====================
敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
====================
第1章 ボス戦
『ドラゴンテイマー』
|
POW : クリムゾンキャリバー
【赤き剣の右腕】が命中した対象に対し、高威力高命中の【黒竜ダイウルゴスの群れ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : ギガンティックダイウルゴス
レベル×1体の、【逆鱗】に1と刻印された戦闘用【大型ダイウルゴス】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : 文明侵略(フロンティア・ライン)
自身からレベルm半径内の無機物を【黒竜ダイウルゴスの群れ】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:ハルヨリ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メイスン・ドットハック
【WIZ】
こいつがドラゴンテイマーかのー
じゃけど、決して倒せない相手ではないと思うのー
先制攻撃は電脳魔術による障壁・防壁を作り、黒竜の攻撃を凌ぐ
回避に関しては【地形の利用】や【第六感】を駆使して、全感覚・能力を持って対応
被弾してもいいように自身の感覚に【ハッキング】して痛覚遮断・アドレナリン分泌して意識が飛ばないように対策
先制攻撃を対処しきったら「昨日の強敵は今日の親友」で白騎士ディアブロの電脳シュミレート体を召喚
10秒先を見たかの様に黒竜の群れの隙間を狙い撃ち、ドラゴンテイマーの未来位置に向けレーザーを放つ
チャンスは一瞬、隙間は極少、じゃけど狙い撃てディアブロ君!
電脳窓を開いてシステム・フラワーズへと現われたメイスン・ドットハック――を出迎えたのは、大量の黒竜ダイウルゴスであった。
「まるで艦隊じゃのー」
メイスンを見つけ即座に口を開く大量のダイウルゴス。
文明レベルの破壊光線が走るが、メイスンはマクロ化していた電脳魔術を行使。
何重にも張り巡らせた防壁がしかし、みるみる侵食、破壊されていく。
「これは、なかなかまずいのー」
メイスンは防御姿勢をとり自らの脳をハック。痛覚をカットすると、あえて光線を浴びることにした。
ついには防壁がすべて破壊され、メイスンが光線に呑まれていく。
が。
「ディアブロ君、やってくれのー」
光線の中から呟くメイスンに応じて、電脳窓から電脳体ディアブロが出現。
未来予知レーザーによって大量のダイウルゴスの間を縫い、ドラゴンテイマーへと直撃させた。
「ほう……」
翼を広げ、ビームを受けた腕の傷を見やるドラゴンテイマー。
「この空間に侵入するのみならず、ダイウルゴスをかいくぐって我が肉体にダメージを与えるとは……」
「こっちも無事じゃあすまなかったからのー。けど」
光線を受け、かなりのダメージを負ったメイスン。しかし。
「それが後々、致命傷になるんじゃー」
苦戦
🔵🔴🔴
須藤・莉亜
「ドラゴンの血が、頑張ったら飲み放題と聞いて」
難易度高めのドリンクバーか…。
【第六感】で殺気を感じ取り、黒竜の動きを【見切り】、攻撃は悪魔の見えざる手に奇剣と血飲み子を持たせて【武器受け】。
僕は深紅での拘束でも狙っとこう。
一瞬でも動きを止められたら全力【吸血】。一滴残らず味わいたいとこ。
無理ならちっとだけ吸って、次を狙いに行こう。
ドラゴンテイマーは、悪魔大王さんにぶん殴ってもらっとこう。
敵さんの頭上に門を召喚、そっから悪魔大王さんの拳骨アタック。
僕はLadyで狙撃でもしときます。
「高級ドリンクバーだなあ……」
ドラゴンの群れを前に、須藤・莉亜は目を細めた。
ほぼ足場のない、足場だったものは全て黒竜ダイウルゴスへと変化しているこの空間で、莉亜は血を撒くことによって地獄の門を召喚。
噛み千切ろうと襲ってくるダイウルゴスの攻撃を前に、扉を蹴るように開いた。
直後、ドラゴンの噛みつきを刀と鎌を突っ張り棒にすることによってギリギリしのいだ。
「本当にギリギリだな……」
赤い鎖をドラゴンテイマーに放つも、途中に割り込んだダイウルゴスによって食いちぎられ、逆に引っ張り回されてしまうだろう。
「けど、まあいいか」
莉亜はあえて鎖を放ち、噛みついたドラゴンに空中を振り回されながら対物ライフルを乱射。
全ての攻撃がダイウルゴスに阻まれ、弾かれていく。
文明破壊クラスのドラゴンである。そう簡単に突破できる群れではない。
が、しかし。
「悪魔大王さん、頼んだよ」
開いた地獄の門から飛び出した悪魔大王の腕が、割り込もうとするダイウルゴスたちを強引にかき分けてドラゴンテイマーを殴りつけた。
成功
🔵🔵🔴
備傘・剱
まとう雰囲気から、只者じゃないってのはわかるな
…こいつは、一撃で、やられるかも知れねぇなぁ
激痛耐性と武器受けで、やってみるかな
第六感は…反撃時に、だな
俺が使うのは、黒魔弾だ
敵の攻撃が当らなきゃ、こっちの攻撃は当らない、んだよな
なら、俺のUCを敵の赤い剣にぶつけてやるぜ
相殺できれば御の字だが、そうはいかんだろうな
だが、右手を犠牲に、左拳を敵の腹にぶち込む
二回攻撃、鎧無視攻撃、鎧砕き、衝撃波、誘導弾、暗殺、全部ぶち込んでスナイパーの要領で敵の心臓目掛けて打ち抜かせてもらう
それも防がれたら…、せめてもだ、傷ついた右拳で黒魔弾、武器を落とさせよう
かすり傷でもつけれれば次に繋がる、はずだ
アドリブ、歓迎だ
「こいつは……ただ事じゃねえなあ」
テレポートによってドラゴンテイマーのすぐそばへと現われた備傘・剱。
群れを成す黒竜ダイウルゴスのなかで、剱は直感的にガントレットを繰り出した。
銀色のガントレットによって精神力を増幅。障壁にして打ち出すと、それよりも早い速度でドラゴンテイマーは己の腕。つまり赤い剣を繰り出してきた。
直撃――こそは免れたものの、剱の肩を剣の刃が掠っていく。
周囲のダイウルゴスたちが一斉に剱を見た。
「やべえ――けど!」
剱はダイウルゴスたちの一斉ブレス砲撃を予感しながらも、しかし防御や回避は行なわなかった。
なぜなら。
「今ならお前をぶん殴れるよな!」
「何?」
この状況でまさか、という目をして僅かに首を傾げたドラゴンテイマー。
その頬に、剱の左ストレートが豪快に叩き込まれた。
こちらは、直撃。
剱の精神力をそのまま左腕に直で流し込み、増幅器無しで叩き込んだものだ。
しかし数々の戦いの中で磨き上げた剱の格闘術は、この一瞬に全力を、それもピンポイントで打ち込むだけの精神集中を可能にしていた。
思わず吹き飛ぶドラゴンテイマー。直後に剱をブレス砲撃が襲ったが、剱の顔はにやりと笑っていた。
苦戦
🔵🔴🔴
聖護院・カプラ
あの余裕……ドラゴンテイマーの目的は戦争の勝利ではないのでしょうか。
オブリビオンの仕業です。良からぬ企みであるのは間違いないでしょう。
先手を取られ、『文明侵略』によって生じた黒竜ダイウルゴスの群れが私を襲う事でしょう。
ですが1体でも1度防御に成功すれば、悪しき行いである『文明侵略』をキャンセルし私が撃ち返す『因果応報』が成立します。
その為には一度引いて、敵がこちらに一直線に飛んでくるよう仕向けなければ。
自身の生み出せる傀儡といえど、私の『後光』ユニットから放つ2種のビームと『文明侵略』を合わせたコンビネーションアタックの前には無傷とはいかないでしょう。
その行い、改めなさい。
(あの余裕……ドラゴンテイマーの目的は戦争の勝利ではないのでしょうか。
オブリビオンの仕業です。良からぬ企みであるのは間違いないでしょう)
座禅の姿勢でシステム・フワワーズに出現した聖護院・カプラを待っていたのは、足場という足場が全て黒竜ダイウルゴスへと変化した地獄のような空間であった。
「なるほど。そうくることは――」
ダイウルゴスたちによる一斉ブレス砲撃。
文明を丸ごと破壊し吸収してしまうような恐ろしい砲撃がカプラへと集中する。
「予めわかっていました」
カプラは最初の一撃を防御し、その砲撃を徳と引き替えにして無効化。
さらに次の砲撃を防御した徳で無効化。
防御できなかった砲撃に関してはどうしてもダメージとして蓄積してしまうが、逆に言えば防御さえできれば無効化できるのだ。そして無効化したことによって生まれる徳をそのまま次の無効化リソースとして活用するのだ。
まさに徳の自転車操業。止めれば終わり、死のサイクルである。
だが、そればかりではない。
「そろそろ、いいでしょう」
カプラは宝珠のひとつを宙に放り、それを黒竜ダイウルゴスの群れへと変化。
大量の砲撃を周囲のダイウルゴスに、そしてドラゴンテイマーへと放射した。
後部の後光ユニットから放つ徳と浄化のビームが合わさり、ドラゴンテイマーへと直撃した。
「その行い、改めなさい」
苦戦
🔵🔴🔴
葛乃葉・やすな
ドラゴンテイマー只者ではないな。
わしの手がどれだけ通用するかのう。
荒事は得意ではないが、やれるだけやってみるとしよう。
◆先制攻撃対策
【地形の利用】【ジャンプ】でドラゴンの上に飛び乗り【敵を盾にする】【おびき寄せ】でドラゴンの同士討ちを狙おう。
これを繰り返しじゃな。
◆攻撃
先制攻撃をしのいだらわしの番。
UC【フォックスファイア】を使用じゃ。
【全力魔法】ですべての狐火を集約し【第六感】であたりをつけてドラゴンテイマーをつけて攻撃じゃ。着弾時【範囲攻撃】で炎を爆散。避けたとしても爆風でダメージが通れば重畳。
【2回攻撃】で先ほどと同様の狐火で念入りに攻撃をしておこうかのう。
吹き飛ばされ、ドラゴンの砲撃とビームをそれぞれ受けたドラゴンテイマー。
「このままでは、まずい……か」
呟くドラゴンテイマーの視界に、俊敏に飛び回る狐耳の巫女めいた少女が映った。
「わしがどれだけ通用するかはわからんが……やってみるとしようかのう」
葛乃葉・やすなはドラゴンの頭を蹴って跳躍。
別のドラゴンの首を掴んで反対側に回ると、ブレス砲撃を別のドラゴンを盾にすることで交わした。
群れを成して攻撃しているということはそれだけの数が一人に対して密集しているということ。大きく動き回ればそれだけ狙いをつけづらく、そして同士討ちが発生しやすくなるものである。
「しかしいつまでも続ける体力があるかどうか……」
やすなは手を開き、狐火を召喚。三十九の狐火を全て自らの周りに呼び出すと、それを全て放射した。ダイウルゴスの群れに……ではない。
その更に先。ドラゴンテイマーに、である。
「やられる前にやる、じゃ!」
無数の狐火が合体。ドラゴンテイマーは防御姿勢を取りはしたものの、これまで受けたいくつものダメージによって腕の動きが鈍った。
致命的な『鈍り』である。
その隙を、まさかなずなが逃すはずはない。
激しい炎が、ドラゴンテイマーを包み込む。
成功
🔵🔵🔴
喰龍・鉋
装備の札を材質を変えて二種類用意して挑むよ、
もう一つはUCの鎧用の御札、材質は薄い木
もう一つは貼り付けた状態で初撃が来たら、鎧を生成して
当たったと同時に剥がれる様札に命令をしたためて置いてもらったもの
材質は紙
■防御策
即座に紙の札を貼り付け、生成した鎧に命中、解除後
鎧生成用の札を上空へばら撒いてチャフにする、命中対象は飽く迄札だから
それを龍の群れは夢中になって追う筈
■攻撃方法
防いだ後UC発動、猛スピードで距離を取り上空へ
札で作った龍の群れの塊より奥へ行き敵の視界を遮る
龍の群れが分散する時を見計らって超加速、更に持ち前の【怪力】で
すべてを掛けた捨て身の一撃をテイマーにお見舞いするよ
「未来を守る!」
炎に包まれたドラゴンテイマーめがけ、喰龍・鉋が走り出す。
「いくよ……!」
炎が切り裂かれ、ドラゴンテイマーが剣を繰り出した。
狙いはまっすぐ鉋の首。
が、しかし。
首が剣によって切り裂かれることはなかった。
なぜなら鉋が貼り付けていた妖狐のお札が鎧に変化し、装着『せずに』剣へとぶつかったからである。
瞬間的な、かつ一時的な、しかし決定的な防御。
もう一枚のお札を鎧に変えて装着し、鉋はドラゴンテイマーめがけてタックル。腰をがしりと掴むと、そのまま鎧から噴出したジェットによって上空へと飛び上がった。
「未来を……守る!」
「空に上げた程度で……っ」
六枚の翼を広げて抵抗をはかるドラゴンテイマー。
が、すぐに持ち上げることが目的では無いと気づいた。
すぐ背後に、花の足場が浮いていた。
回避、は間に合わない。
鉋の繰り出す捨て身の突撃とはつまり、ドラゴンテイマーもろとも壁に激突することであった。
ブロック状の巨大な『花の足場』へ、鉋たちは思い切り突っ込んでいった。
砕け、崩壊する足場。
成功
🔵🔵🔴
春日・釉乃
【POW・連携可】
これまでに闘ってきたどのオブリビオンよりも恐ろしい相手だけど…このまま野放しにはできないよね
ドラゴンテイマー、あなたを超えてみせる
赤き剣の右腕が命中した対象に向かって黒竜の群れを召喚する…ということは自分自身が剣に触れなければ躱せるかも
ならっ…お願い、シールドスレイヴ!
第六感で敵の攻撃軌道を先読みして早業でシールドスレイヴを一斉発射
残像で躱しながら相手の攻撃を騙し討ちの遠隔操作の盾で受け止めさせる
これで初撃から逃れたあたしはカウンターに【獨孤究剣】を攻撃力重視で解き放つ。こういう相手は生半可な攻撃じゃ通用しないだろうし
鎧無視攻撃の一閃でその六つの翼ごと斬り伏せるんだから!
「ぐ……は……」
砕け散る足場の中からなんとか逃れたドラゴンテイマー。
しかし翼も折れ、飛行するだけでも精一杯の状態だった。
「ドラゴンテイマー、あなたを超えてみせる!」
足場を走る春日・釉乃。
ドラゴンテイマーは飛行をやめて着地。
迫り来る釉乃に対して剣の腕『クリムゾンキャリバー』を構えた。
当たればすぐさま黒竜ダイウルゴスの群れに襲われる。そうなったら恐らく終わりだ。
だが逆に言えば、当たらなければ負けはしない!
武者甲冑のような機械鎧『鶴姫』の背部からロケットエンジンを点火。
同じく突撃を仕掛けてくるドラゴンテイマーめがけて太刀を握る。
斬撃が交わされる――その寸前。
「シールドスレイヴ!」
ジェットを噴射して飛び込んだ、釉乃の盾。それがドラゴンテイマーの繰り出した剣を一瞬だけ阻んだ。
「――!?」
ドラゴンテイマーの目に、明らかな驚きの色が浮かんだ。
この瞬間に驚いた者が、打ち合いに勝る道理はない。
剣をすり抜け、刀を振り切り、まっすぐに振り抜いた姿勢でブレーキをかける釉乃。
「真正面からの打ち合いと見せかけて、潜伏した無線誘導盾によって攻撃を遅らせるとは……見事だ」
切り落とされた剣の腕をそのままに、ドラゴンテイマーはその場にどさりと倒れ伏した。
大成功
🔵🔵🔵