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怠惰の洞窟

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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「ふぅむ……大したことはなさそうだな。」
 ここは鍾乳洞の中。
 シーフ風の男が先行し、なぜか置いてあったベッドに罠がないか調べていた。
「罠の類は少ない。だが」
「あーん。」
 シーフが振り返ると、後ろからついてきていたウィザード風の女が、何か白いものをつまんで口に入れようとしている。
 それは、鍾乳洞に不釣り合いに置かれたテーブルに、きちんと皿に乗って置かれていたもの。
 白くもっちりとして、なんだか甘い匂いがして……。
「だーかーらー!」
 口に入れる寸前、急いで近づいたシーフが白いものを弾き飛ばす。
 ウィザードははっと気が付き、
「ご、ごめんなさい。気が付いたら……。」
「ったく、何があるか解らねえから、拾い食いなんかするなよ!」
 ……鍾乳洞の奥へ背を向けたシーフの背後から、近づいてくる気配。
 急いで振り返ると、獣人の群れがすぐ近くに迫っていた。
「たーべちゃーうぞー!」
「うおああああ!」
 ウィザードを抱えて逃げるシーフ。
 魔力の矢を作り出し、獣人たちへ放とうとしたウィザードだったが……。
 どすどすと走ってくる獣人たちは、全く追いつく気配もなかった。

「……とまぁ、そんな感じで逃げ帰ってきたのがいたわけさ。」
 ウィザード風の格好をしたエルフ、ニャルラ・トテプ(煙草好きなチシャ猫・f17284)はパイプを燻らせながら、テーブルに置かれたパイを切り分けつつ、話をつづけた。
「アックス&ウィザーズのこの鍾乳洞自体は、わりと最近見つけられたもんでね。
 近くの村から、何か魔獣でもいたら困るから調査してくれ、って依頼が出ていたのさ。
 それを受けたのがさっきの話に出てきた二人なんだが……少しおかしい部分があったね。
 鍾乳洞なのに、わざわざ置かれていたベッドや、テーブルに置かれたお菓子さ。」
 まぁお食べよ、とベリーの入ったパイを猟兵達に配る。
「大丈夫、何も変なものは入っちゃいないさ……『これ』はね。
 だが、鍾乳洞にあるモノについては、食べるとどうなるか分かったもんじゃない。
 せいぜい気を付けてくれよ、いわゆる魅了の魔法とかがかかってるような様子はないようだが……。
 他にもトラップの類はないわけではないが、どれも家具が置かれているようだ。
 身を休めるためのものが、きちんと使える状態で……ね?」
 紅茶もいるかい? と猟兵達に配りつつ、
「まぁそんな場所だ。
 別に休むのも悪くはないだろうが、君たちの目的は一番奥の敵を倒す事さ。
 ……あまり休みを楽しみすぎて、それを忘れないようにしてくれよ?」
 じゃあ行こうか、とニャルラがゲートを開くと、鍾乳洞の入り口が見えてきた。


ヨグ
 ヨグです、今回もよろしくお願いします。
 アックス&ウィザーズでの初シナリオ、謎の鍾乳洞の調査となります。

 なお、第1章では洞窟の家具類のみが現れ、獣人は出てこないのでご注意を。
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第1章 冒険 『噂の鍾乳洞』

POW   :    トラップなどは力づくで進む

SPD   :    トラップなどにかかる前に素早く進む

WIZ   :    トラップなどに気を付けつつ進む

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カナストリア・コールタール
はじめてのお仕事にはゆったりした調査がぴったり……かもしれない

タールの身体をゆらゆら漂わせながら室内を観察する
「おふとん……」
ぼんやりと休んでしまおうかとベッドに近づきかけたが直前で止まる
「目的は調査じゃないんだっけ……罠とかあるんだっけ……?」
先に進むため、またいつ罠が発動しても良いように身体をバウンドモードに変更し、一気に奥まで伸びて行った。



「はじめてのお仕事には、ゆったりした調査がぴったり。」
 ふよんふよん……と、油断すると溶けそうな位柔らかい体を揺らして歩く、ブラックタールのカナストリア・コールタール(ブラックタールの妖剣士・f17186)。
「……かもしれない?」
 のんびりとした口調でつぶやきながら、鍾乳洞へ入っていった。

 少し広くなって小部屋になっている通り道に、ベッドとテーブルが置かれている。
「おふとん……。」
 ふらふらと近づくカナストリア。
 よく見れば、ベッドメイキングも完璧だ。
 このまま身体を倒せば、至福の時間が訪れる……。
「……いやいや、まってよ。……目的は調査じゃないんだっけ?」
 横たえる直前で思い直し、改めてベッドを確認してみる。
「罠とかあるんだっけ……?」
 見た限りでは、よく整えられたベッドだが……。
 下を覗き込むと、拘束具が仕込まれていることに気が付く。
「えーと……そっか、横になったら、そのまま捕まっちゃう?」
 危ない危ない……と、改めて部屋を見渡してみる。
 他にあるのはテーブル、上には白くて丸いお菓子のようなモノが皿に乗っている。
「お話にあったもの、だよね?」
 でも、何のため?
 疑問符を浮かべた表情のまま、カナストリアはその小部屋を後にした。

 鍾乳洞はまだ続いている……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
【霊査士】
「家具や罠とお話ししながら進む」
鍾乳洞に棲む家具にゃん?直接お話を聞いてみたくなるにゃね。
ここは、7代目様の力で首輪を霊視の首輪に変えて、呼びかけるにゃあ。
家具や罠に宿る精霊達を呼び出し、お話ししながら進むのにゃあ。
家具にゃん達がここにいる理由とか、家具にゃんのかゆいところ(罠のある場所)を聞いて外してあげたり。
情報収集しながら家具や罠達に案内して貰うのにゃあ。

……もっとも動く鎧とか魔法生物のような存在だったら、戦闘行為を取られるとアウトだけどにゃあ(能力の代償で戦闘が起きると昏倒)



「にゃおん。」
 鍾乳洞に猫の鳴き声が響く。
 それに呼応するように、レフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)のつけた首輪が光を放った。
 ぼうっと光るその首輪は、かつての霊査士と呼ばれる者が宿ったもの。
「これで声が聴けるはずにゃ。」
 ふと見渡すと、安楽椅子が置かれているのが見えた。
「ためしてみるにゃあ。」

「椅子さん、椅子さん、ちょっと話がしたいにゃあ。」
 レフティが話しかけると、椅子から半透明の精霊が浮かび上がる。
「なーに?」
 身なりの整った姿をした精霊は、快く話を聞いてくれそうだった。
「椅子さん、なんでここにいるにゃあ?」
「椅子はね、人を休ませるためにいるの」
「じゃあ椅子さん、かゆいところとかあるにゃあ?」
「ああ、腕と足が少し……でも、休ませるのに必要だって。」
 レフティが肘掛けと足を覗き込むと、拘束用のベルトが仕掛けられていることに気が付いた。
「ふーん、これをつけた人ってどんな人にゃあ?」
「椅子のこと、それにほかの子の事もよく手入れしてくれる人。甘い物が好きみたい。」
「そうなんだ、ありがとうにゃあ!」
「どういたしまして、椅子も使っていいよ?」
「……悪いけど遠慮するにゃあ。」
 ばいばい、と手を振ると精霊は消えていった。
 何者か、この家具たちを整備するものがいる……?
「それくらいしかわからないにゃあ。」
 鍾乳洞はまだ続いている……。

成功 🔵​🔵​🔴​

リステル・クローズエデン
【WIZ】
本当に不釣り合いな光景ですね。
まあ、こんなあからさまなモノに引っかかるのは……

ポルターガイストは、魔法学園の迷宮でしたが。
此方にも似たような存在がいるのでしょうか。


視力+暗視+情報収集+撮影(謎の携帯端末を使用)

まあ、何か手かがりになればよし。
しかし、食事に手を付けるのは絶対だめですね。


カナストリア・コールタール
しっかりと整えられた部屋、用意された食事に疑問を抱きつつ奥へ進む
奥へ進むと獣人が居るというから聞ければいいのかな……などとのんきに構え、のんびりと、しかしバウンドモードは解除せず、警戒しながら奥へ奥へと進んでいく
「どこまで続いているんだろう……?」



「……本当に不釣り合いな光景ですね。」
 鍾乳洞の中、奥から細く水が流れる道にテーブルと椅子が置かれているのを見た、リステル・クローズエデン(なんか青いの・f06520)。
 皺ひとつないテーブルクロスがかけられ、椅子と同じ数だけの皿と、何か白いふわっとしていそうなものが載っている。
「まあ、こんなあからさまなモノに引っかかるのは……。」
「うん、さすがに引っかからないよね。」
 ぼよん、ぼよん……と体をバウンドさせながら歩いていたカナストリアも、甘い匂いのする白いものを見つつも先へ進む。

「……やっぱり、もうちょっと見ていきます。」
 リステルは足を止め、椅子の下を覗き込む。
 ぼよん、とすぐ横に降り立つカナストリア。
「前に見たベッドには、拘束具が付いてたのよね。」
「となるとやはり……ああ、ありますね。」
 リステルが懐から謎の携帯端末を取り出して椅子の足元に翳すと、警告音のような音が鳴りだす。
 その部分をよく見れば、椅子に座ると足がベルトで固定される仕組みだった。
「ポルターガイストの類ならアルダワ魔法学園にいましたが、ここの家具類は別のもののようですね。」
「確かに……どっちかっていうと、人がわざと置いていってる感じがするのよね。」
 ブラックタールの体を活かし、横から椅子の座面に体重をかけるように、体を押し付けていくカナストリア。
 バチン! と音がし、見ると普通に座っていれば足首のある辺りにベルトが落ちている。
「……これも、固定はされるけど、簡単に外せそう。」
「そうですね。トラバサミみたいに足首に怪我をさせるような罠じゃないですし……。」
 二人は改めてテーブルの上へ目を向けると、モッチリとした白いものが皿に乗って、ちょうど座った先にある。
 甘い匂いを漂わせる、おそらく手作りのお菓子。
「単純に、食べさせたいだけ?」
「その可能性もありますね……食べませんけど。」

 テーブルと椅子については、これ以上調べても何もなさそうだ。
 そう感じた二人がさらに奥へ進もうと立ち上がると、鍾乳洞の奥に気配を感じた……。
「これは……話にあった。」
「ええ、おそらく。」
 カナストリアとリステルは、各々の腰に差した刀に手をかける。
 どす、どす……という足音と共に、獣人たちが姿を現した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ウォルファン』

POW   :    みんなでコウゲキだ!
【足の速い個体の攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【群れの集中攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    つかまえろー!
【高速移動】から【飛びかかり】を放ち、【抱きつき】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    わたしにマカせろ!
自身の【群れの目的の達成】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。

イラスト:たぢまよしかづ

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ……現れたウォルファンたちだが、どこか様子がおかしい。
「がおー、食べちゃうぞー。」
 あまりお腹が減っている感じがしない言い方で、猟兵達へ言葉をかけてくる。
 そんな彼女らのお腹が少し……いや、少しではないくらい、丸い。
 ……簡単に言えば、太っていた。
レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
【キャットダンス♪】
…うーん、餌付けかにゃ?罠を仕掛けた本人という気がしないのにゃ。
最初の罠で捕まった子(ウォルファン)がいて、お菓子で餌付け。
冒険者が近づいてきたら追い払い、ご褒美にお菓子を食べても良い、とかそんな感じで仲間も誘い、みるみる太っていったのかにゃあ?。

後々不利になりそうだけど、ここは5代目様の力で痩せさるにゃね。
子猫に変身しリズミカルにダンシング。一緒に躍らせて疲れさせていくのにゃ!。
踊りながら髭感知で動きを見切り、肉球や爪で受け捌き、肉球バッシュで押し返したりと反撃していくにゃあ。
敵がリズムに慣れてきたら、激しく時には緩やかにリズムを変えていくのにゃあ


カナストリア・コールタール
「追ってこなかった……じゃなくて追えなかったのかな……あの身体じゃ走るのたいへんそうだもんなぁ……倒すより無力化してお話聞いたほうがよさそう……?」
ぼんやりと考えながら、その身体から滴る液体を物質化させていく。

―咎力封じ―

物質化させた手枷・猿轡・拘束ロープを獣人たちに投げつけていく


リステル・クローズエデン
こやつらも被害者?
いや、そうであっても。オブビリオンならば還さねばなりませんね。

相手の動きが若干遅い気もしますが。

視力で相手の行動を見切り、ダッシュとジャンプも駆使して攻撃を回避。

または、先んじて来た相手をカウンター+怪力で捕まえ
敵を盾(身代り)にして回避。

できない場合はオーラ防御と武器受け、盾受けで防ぐ。

刀に【呪炎武装】で赤きオーラを纏わせ。
属性攻撃+衝撃波で近づく相手を燃える刃で斬る。



「追ってこなかった……じゃなくて追えなかったのかな……?」
 ぼたり……と、呟くカナストリアの体から滴る液体。
 それは地面に落ちると、拘束ローブへと姿を変えた。
「あの身体じゃ、走るのたいへんそうだもんなぁ……。」
「こやつらも被害者、かもしれませんね。」
 リステルはどすどすと走ってくるウォルファン達の前に立ち、
「なんにせよ、オブリビオンなら還さねばなりませんね。」
「ごちゃごちゃと!」
 先頭に走ってきたウォルファンの爪を躱し、腕を捕まえて盾にした。
「ほい。」
「ひあ?!」
 すると、後続のウォルファンの体が迫っていた。
「てりゃあ!」
「ひゃああ! ま、まって! ぐえ!」
 ……勢いのまま体当たりをしてきた後続のウォルファンに潰され、盾にされたウォルファンはすっかり気絶してしまっていた。
 太った体はすぐに止まれなかったようだ。
「ああ、ボス!」
「……大したことはないですね。」
「うん、思ったよりは……。」
 気絶したボスを抱えおこす配下を見て、リステルとカナストリアは目を見合わせて呟いた。

「……うーん、餌付けかにゃ? 罠を仕掛けた本人という気がしないのにゃ。」
 子猫の姿になったレフティがウォルファンの前に歩み出す。
「まずはちょっと大人しくさせるにゃ。」
 そういうと、ウォルファンの前でリズミカルなダンスを踊り始めた。
「そんな踊りで!」
「あ、あれ……?」
 すると、ウォルファンたちの体がレフティのダンスに合わせて動き始める。
「く、この!」
 中でも体の大きいウォルファンが掴みかかろうと走るが、
「させませんよ。」
「む、むー!」
 カナストリアの操る拘束ロープに縛られ、上半身を縛られたまま踊らされていた。
「……最初の子につられて攻撃するみたいだけど、こうして押さえればなんとかなるね。」
「そのようだにゃ。さて……、」
 レフティが踊りながら、ウォルファンに言葉をかける。
「みんなが食べてるお菓子、おいしいにゃ?」
「う……な、なんでそれを。」
 カナストリアの視線が向くのは、ぽんぽこのお腹を揺らしながら踊る様……。
「そりゃあ……ねぇ?」
「うう……お、美味しいし、色んなことやってくれるし。」
「気が付いたら、こうなってた……。」
 踊っているウォルファンたちの耳が垂れてる。
 ちょっと泣きそうな顔をしつつも、踊りにはついてきている様子を見て、レフティは少しペースを上げ始めた。
「餌付けされて、番犬にされてたってことにゃ。」
 は、はひ、ひぃ……と息の上がった様子を見せ始めるウォルファン。
「……同情はしませんが、野性味のあるこの種族をここまで太らすって、どういう相手でしょうね。」
「さぁ……よっぽどの世話好き、とか。」
「むー、むー!」
 リステルの疑問にカナストリアが答えていると、拘束ロープでつないだウォルファンが何か言いたげにしていた。
 口が利ける程度に軽く緩めると、
「ぷあ! ……何もしなくてもいいって言って何でもやってくれる、やさしい人だぞ!」
「……まぁ、優しいのは確かかもしれないにゃあ。」
 ビシ! っとポーズを決めるレフティに合わせ、ウォルファンたちの踊りが止まる。

「さて、聞くことは聞いたにゃ。」
「そうね。」
「むぐ!」
 カナストリアが再び拘束ロープを引く。
 縛られたウォルファンの目の前に、刀を抜いたリステルの姿があった。
「恨みはないけど、倒させてもらいます。」
「むー! むぐ!」
 紅いオーラに包まれ、燃えさかる刀身を振り下ろす。
 あとには、黒い灰だけが残っていた。
「さて、まだ少し残ってますね。」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

火土金水・明
「手作りのお菓子が食べられると聞いてきたのですが、そんなことを言っている場合ではなさそうですね。」
【WIZ】で攻撃です。攻撃は【フェイント】を掛けつつ【先制攻撃】で【高速詠唱】した【破魔】を付けた【属性攻撃】の【全力魔法】の【コキュートス・ブリザード】を【範囲攻撃】にして、『ウォルファン』達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「しかし、どれだけ食べるとここまで太れるのでしょうか?。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。


リステル・クローズエデン
襲ってこなければ、良かったんですよ……
いないのならば、戦いようもなかったのですからね。

視力+暗視+見切りと第六感で回避。
オーラ防御と盾受けで防御。

ユーベルコードを範囲攻撃+投擲+気絶攻撃+念動力で発動。
くわえて、
武器:サプライズボムを罠使い+毒使い+マヒ攻撃+範囲攻撃で使用。
頭上の金物、足元の爆発で行動を制限し。
苦無を投擲して攻撃する。

だから言ったのです。
襲ってこなければよかったのに、と。



「まったく……襲ってこなければ、良かったんですよ。」
 油断なくウォルファンを見渡すリステル。
 もっとも、彼女らは踊り疲れて床に転がっているて、すぐに動けなさそうだが。
「いないのならば、戦いようもなかったのですからね。」
「……あら、もう終わっちゃったのかな?」
 背後からかけられた声にリステルが振り返ると、黒の衣装で身を固めたウィザードの女の子、火土金水・明(人間のウィザード・f01561)が立っていた。
 明は辺りを見渡し、
「手作りのお菓子が食べられると聞いてきたのですが。」
「も、もう……今日の分は、食べちゃった、ぞ。」
 ウォルファンの一人がそう答えるのを聞き、落胆した顔で答える。
「そう……それなら、こんなことを言っている場合ではなさそうですね。」
 おもむろに呪文の詠唱を始める明。
 その様子にウォルファンの耳が動き、立ち上が
「うう……あ、足が疲れてるんだぞ。」
 ……れていなかった。

「我、求めるは、冷たき力……」
 明の周りに冷気が渦巻き、氷の矢が生成されていった。
「ま、まずい。」
「このまま転がってよければいいんだ!」
 ごろごろと転がって明から離れようとするウォルファンだったが、
「五行金術、来たれ。笑いの神。」
「ふぎゃ!?」
 リステルの生み出した金ダライや一斗缶が、上から降ってきた。
 中には頭に当たって気絶したのもいるが、何よりも
「じゃ、邪魔!」
「逃げられないぞ!」
 転がろうにも、周りに物が転がって動けなくなっていた。
「追撃ですよ。」
「いた! いたい!」
 パン!パン! と破裂音が響く。
 リステルの手から投げられるサプライズボムが破裂し、ウォルファンたちの動きが完全に止まった。
 そして、ウォルファンが視線を上げると、氷の矢がこちらを向いていることに気が付く。
「ま、まって」
「いいえ、待ちません。」
 非情に告げる明が、振り上げた手を降ろす。
 正確にウォルファンたちへ降り注ぐ氷の矢。
「ぎにゃあああ!」
 こうして、ウォルファンたちは氷の矢に貫かれ、黒い灰となって崩れていった。

「……だから言ったのです。襲ってこなければよかったのに、と。」
 遠い目をしながら呟くリステル。
「しかし、どれだけ食べるとあそこまで太れるのでしょうか?。」
「さぁ……食べてもいたでしょうけど、ずっと寝てたりしてたかもしれないですね。」
 明の疑問も、今となっては確認のしようがない。
 その時、鍾乳洞の奥から声が響いた。
「あらあら、狼ちゃんたちはやられてしまいましたか。」
 そして、甘い香りが辺りにただよう。
「……手作りのお菓子かしら?」
「いや、食べるのはやめなさいって。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『モチルフ』

POW   :    皆さまは何もしないで良いのですよ
自身の【怠惰を愛する心】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    心ゆくまで味わってください
自身の装備武器を無数の【お菓子】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    ご主人様が望むなら何でもしますよ
【劣情か怠惰】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【もちもちした物体】から、高命中力の【人をダメにする手触りの触手】を飛ばす。

イラスト:あいだ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠八幡・茜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「皆さま、お初にお目にかかります。私、モチルフと申します。」
 スカートの端をつまみながら一礼をしたメイド、モチルフはそう名乗りを上げた。
「ここまでの道のりは大変だったでしょう。」
 辺りの甘い匂いが強くなる。
 見ると、モチルフの手には白くてモチモチとした物体が載っている。
「皆さまがお寛ぎできるよう、お手伝いをいたしましょう。」
 気が付けば、ベッドや安楽椅子などが近くに置かれている。
 ……無理やりにでも、猟兵達を休ませる気のようだ。
カナストリア・コールタール
「優しそうだけど。甘い匂いも魅力的。だけど……獣人さんたちをあんな風にしたのコレだよね……」
滴るタールは【手枷】【猿轡】【拘束ロープ】に変化していく。
油断はしない。始めての仕事だし。
少し目を閉じて深呼吸。-妖剣解放-
「休むなら、危険を排除してから、だなぁ……」
スッと目を開くと、その手にはのんびりした口調には似合わない、怨念と殺気を纏う妖剣が握られていた。
集中力をあげていく。
「速度、敵うといいなぁ……」
最後まで口調はのんびりとしているが、すばやく拘束具を相手に飛ばしていく。
そして続け様に妖剣による攻撃を繰り出す。


レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
【バッドラックキャット】
にゃんで洞窟を選んだのかにゃあ?そのうち、帰らずの洞窟になって誰も近づかなくなるにゃよ。
っとお世話は、ドジっ子属性をつけて回避するにゃね
捕まったらチョコが入っていないことを祈るばかりにゃ。アレ食べたら死ぬからにゃあ(拒絶反応)

不吉なオーラを纏った子猫に変身し、髭感知で敵の動きを見切り、モチっとしたものを避けつつ、肉球や爪で受け捌き反撃していくにゃ。
11代目様の力は「運勢操作:不幸」。防御や反撃の際に、オーラに触れた敵を不幸に…不幸にもミス連発のドジっ子に。
働き者なメイドにゃんは、対象指定をドジって(自爆)存分にお菓子を味わってくれてもいいにゃよ?



「優しそうだけど。甘い匂いも魅力的。だけど……。」
 カナストリアは、モチルフの手にしている白い物体をぼーっと見つめていた。
 何でできているのかはわからないが、甘い香りから不味いものではないと感じる。
「獣人さんたちをあんな風にしたの、アレだよね……。」
「ええ、狼ちゃんたちも美味しいと口にしておりました。」
 にっこりと微笑みながら答えるモチルフ。
 即座に攻撃をしてくる様子はない。
「にゃんで洞窟を選んだのかにゃあ? そのうち、帰らずの洞窟になって誰も近づかなくなるにゃよ。」
 本質は忠実なメイドだとふんだレフティは、ふとした疑問を問いかける。
「あら、帰さないつもりだと思っていらしたのですか?」
 口元に空いた手を当て、くすくすと笑うモチルフ。
「私は別に、皆さまをとって食べる気もありませんよ。ただ……」
 手にした白い物体を手で握り、それは粉と化したように手から吹き出し、宙を舞う。
 ……前髪から覗く目は、まるで獲物を前にした獣のよう。
「皆さまが、帰りたくない……とおっしゃるなら、いつまでもお世話させていただきます。」
「来るにゃ!」
 モチルフの手により生み出された白いお菓子が宙を舞う。
 こうして戦いの火ぶたが切って落とされた。

「……ふあ、すごいねぇ。」
 のんびりとした口調でつぶやきながら、舞い散るお菓子を躱すカナストリア。
 口調と裏腹な機敏な動きでブラックタールの体が零れ、落ちたそれは拘束具に変わっていく。
「休憩はちょっとまって、ね?」
「そんにゃ攻撃で、やられるわけにはいかないにゃ!」
 レフティは自身の髭で空気を読み、モチルフの飛ばすお菓子を避けて近づく。
「隙ありにゃ!」
「きゃ!」
 レフティの爪がメイド服に届いた。
 体に傷を与えることはなかったが、服に穴が開く。
「もう、私のお仕事が増えてしまいます。」
「ふっふっふ、それだけで済むと思ったかにゃ?」
 振り返るレフティの姿に、モチルフは背筋に寒気が走る。
「不幸の味、味わうといいにゃ。」
「な! く、味な真似うぉあ!?」
 レフティを追いかけようとしたモチルフだったが、丁度良く鍾乳洞の突起に足が引っかかる。
 転んだモチルフが顔をあげると、目を閉じて集中したカナストリアがいた。
「休むなら、危険を排除してから、だなぁ……。」
 閉じていた目をスッと開くと、その手には怨念と殺気を纏う妖剣と拘束具が握られていた。
「速度、敵うといいなぁ……。」
「く、そうそうやられませんあ!?」
 床にたまっていた水に足を滑らせるモチルフを、のんびりとした口調に似合わぬ速度で拘束するカナストリア。
 そして、するりと近づき、
「痛かったら、ごめんねぇ?」
 妖剣を振り降ろす。
「が、くぅ……!」
 モチルフはそれを左腕で辛うじて受け、切っ先を逸らす。
 そのまま跳び退って距離をとり、怨念により黒く変色した傷に手早くエプロンの紐を巻き付けた。
「ふ、ふふふ。皆さんの力を見誤っていたようですね。」
 ですが……と呟くと同時に、腕を縛った紐の端を銀のナイフで斬り、
「こうなれば、全力で皆さまに休息をとっていただきます!」
 周囲にお菓子を浮かべ、にたりと笑みを浮かべていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リステル・クローズエデン
今更ながらですが。
一般人が巻き込まれる事態がなければ、
ほっておいてもよかったのではないかと……

っと、言っている場合ではないようですね。

それに……僕は、休んでいるわけには、いかない。

呪詛+早業+高速詠唱+先制攻撃でユーベルコード起動
「麻婆、はじめました!!」

その後、視力+暗視で行動を見切り。
ダッシュ+ジャンプ+スライディング+フェイント+逃げ足で動きながら。
魔装の腕輪による、衝撃波や誘導弾で攻撃しつつ、
罠使い+投擲+物を隠すで
毒使い+マヒ攻撃+目潰しを込めたサプライズボムを仕掛け。
時間差で起爆する。

相手の攻撃は見切り+第六感で回避。
オーラ防御と盾受けで防ぎ、カウンター+シールドバッシュで弾く。



「……今更ながらですが。」
 やる気を見せるモチルフに対し、ため息混じりに呟くリステル。
「一般人が巻き込まれる事態がなければ、ほっておいてもよかったのではないかと……。」
「ふふふ、何を言うかと思えば。」
 口元に指を当てて微笑んだモチルフが言葉を続ける。
「何のために狼ちゃんたちを手懐けたとお思いで?」
「あぁ……そのまま引きこもってるつもりは、なかったのですね。」
 はた迷惑な、という言葉を呑み込むリステル。
「ええ、もちろん。なので」
 言うが早いか、モチルフはリステルに白い物体を投げつける。
 軽く身を躱すリステル……の横から襲い来る、白い物体から生える触手の群れ。
「あなたにも、怠けることの楽しさをお教えしましょう!」

「……僕は、休んでいるわけには、いかない。」
 直感で触手からスライディングで逃れ、リステルはモチルフの上を指さして叫んだ。
「麻婆、はじめました!!」
「はい? ……うわ!」
 突如モチルフの上から降り注ぐ、出来立て熱々の麻婆豆腐。
「熱! あっつい! く……目が!」
 肩にかかってしまった麻婆豆腐を払おうとするが、今度は唐辛子の辛さに目が開けていられなくなるモチルフ。
 さらにリステルはサプライズボムを足元に投げつけつつ、魔装の腕輪から衝撃波を放ってモチルフを狙う。
「く、いい加減に」
「……トドメです。」
 ボン! と破裂するサプライズボム。
「げほっげほっ……う、げほっ!」
 山椒と唐辛子のたっぷり詰まった爆風に、モチルフはたまらずせき込んでうごけなくなっている。
 その様子を冷ややかな目で見降ろしながら、リステルはつぶやいていた。
「……本当に、人に悪ささえしなければ問題ないのですけどね。」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
【ソロ希望・WIZ】
あら、ここで休憩して良いの?
寛ぐお手伝いって、何をしてくれるのかしら?

ご主人様が望むなら何でも……?
今、何でもするって言ったわよね!?

劣情を抱いた事で触手に襲われちゃうけど
多少の接触ではダメにされないよう【オーラ防御】を纏い
【見切り】【残像】で回避しつつ モチルフに接近

どんなに触手の手触りが良くても
私が触りたいのは、貴女の全身ッ!!
何でもすると言った以上、絶対に逃がさないっ❤❤

拒絶されても『歪愛・救済の華』が発動し
快楽の触手で身も心も縛り付けるだけ

さあ、愉しい ご休憩の時間よ❤
【早業】を活かした激しいボディタッチと
濃厚なキスで【生命力吸収】
私の暴食の愛は、狼よりも凶暴なの♪


レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
【肉球で語る】
怠ける事の楽しさ、と言いつつ当の本人は働き者過ぎると思うのにゃあ。
人をダメにするのなら伝え聞く初代様の話ぐらいにはやらないと。
という訳で子猫に変身したまま、今度は初代様の力を借りて、その恐ろしさを味わって貰うにゃ。
髭感知で動きを見切りつつ、どんどん肉球バッシュしていくにゃ。(ぷにぷに)
初代様の力は念話だけど、真の恐ろしさは、やり過ぎ注意の副作用にゃ。
念話の度に精神爆破することで、対象を肉球中毒者に変えて怠惰に堕とすにゃあ。
繋がった念話は、悪魔の囁きとかそんな感じで話しておくかにゃ。
堕ちるのが早いと…こっそりウォルファンの肉球も楽しんでたんじゃないかにゃ?



「怠ける事の楽しさ、と言いつつ当の本人は働き者過ぎると思うのにゃあ。」
 何とか息を整えてるモチルフを見ながら、レフティは考えていたことがつい言葉に出てしまう。
 子猫の姿のままモチルフの出方を窺いつつ、
「もっとゆっくりしていいんにゃよ?」
「ふ、ふふふ……はいそうですかと言うとでも」
「あら、ここで休憩して良いの? 寛ぐお手伝いって、何をしてくれるのかしら?」
 突然、別の方向から声が響いた。
 二人が視線を向けると、置いてあったベッドに腰掛けながら話しかける黒紙の少女、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)がいた。
 寛ごうとしているその様に、モチルフも獲物を狙うような目を向けつつ答える。
「ええ、皆さんが望むなら、何でも致しますわ。」
「望むなら何でも……? 今、何でもするって言ったわよね!?」
 目をキラキラと輝かせながら、ドゥルールは誘うようにベッドに横たわった。
「ふふ……そういう事ですか。では、」
 モチルフが指をさすと、ベッドの周りに白い物体が浮き上がる。
 物体からはズルリ……と柔らかい触手が伸び、ドゥルールに絡みついていった。
「存分に、堪能していただきましょう。」

「隙ありにゃ!」
「きゃ!……あ、あぁ……。」
 モチルフの意識がドゥルールに向いているのを見たレフティ。
 一気に近づいて、その柔らかい肉球でモチルフの頬を叩いた。
「く、やめ……ああ、や、柔らかい……。」
「にゃふふ、ぷにぷにで気持ちいいにゃ。」
 手で振り払おうとするモチルフの動きを躱しつつ、そのまま肉球を連打する。
 その肉球は精神をつないで快楽を増幅し、普通のふれあいでは味わえぬ多幸感をもたらしていた。
「や、やめてぇ……。」
「……っていうか、堕ちるの早いにゃ。」
「そうよ、まだまだこれからなんだから。」
 気が付けば、倒れたモチルフに抱き着くドゥルールの姿があった。
「や……あ、あなたは触手に。」
「ええ、捕まってたわよ。ふふ……確かに良い触り心地だったわ。」
 ドゥルールの体は触手の粘液でテラテラと濡れていた。
「でもね……私が触りたいのは、貴女の全身ッ!! 何でもすると言った以上、絶対に逃がさないっ!」
 言葉と共に指を鳴らすと、モチルフの服の下からズルリと触手が生え、その身体を拘束していった。
「さあ……愉しい、ご休憩の時間よ。」
「い、いやああぁぁ……。」

「ふふ、ご馳走様。」
「う、うぅ……。」
 息も絶え絶えなモチルフと対照的に、つやつやと精気に満ち溢れているドゥルール。
 ペロリと手についた液体を舐め上げながら、立ち去っていく。
「良かったわよ。」
「あう……。」
 すでに答える気力もないモチルフ。
 そんな彼女の、キスマークの浮かぶ頬へ、ぺしりとのる肉球。
「あぁ!」
 一声上げたと思えば、モチルフはそのまま黒い塵となって消えていった。
「……トドメになったにゃ。」
 なんだか複雑、という表情を浮かべながら、レフティは自分の肉球を見つめる。
「気持ちよさで倒したのは初めてにゃよ。それにしても……。」
 モチルフの倒れていた場所へ視線を移して呟く。
「こっそりウォルファンの肉球も、楽しんでたんじゃないかにゃ?」

 そんなこんなで、洞窟に潜んでいたメイドこと、モチルフの討伐が完了した。
 大した被害はなかったとはいえ、洞窟の危険がなくなったことを喜ぶ村人たち。
 しばらくすれば、旅の休憩地点として機能することになるだろう。
 そんなことを考えながら、猟兵達は帰路についた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年06月24日


挿絵イラスト