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雪原の襲撃

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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 それは、ある日突然現れた。
「おっかあ、あれなあに?」
 寒さで頬を赤くする女の子は雪だるまを作っていた手を止め、傍にいる母親へ指さした。
「あら、何の音かしら」
 娘が指差すその先、見える何かと共に音がする。
 母親は耳に手をあて、耳をすませば。

 ……りーん……ちりーん……。

 それは真っ白な雪原に響く、風鈴の音。

 ……ちりーん……ちりりーん……。
 ちりりーん……ちりーん……。

 それの音はだんだんと大きくなり、こちらへ近づいてくる。
 母子は気付かない。その音は骸の海から蘇ったモノだという事。そして、そのモノを率いる存在がいるという事。
 ――そして。

 程なくして母子が暮らす村は風鈴――彼岸の兜風鈴を率いた妖狐によって滅ぼされる事になる。


「私の故郷、サムライエンパイアにてオブリビオン襲撃を予知しました」
 猟兵たちを前に、グリモア猟兵である上里・あかり(あかりを照らすもの・f06738)はそう話しだした。
 あかりの周りには、サムライエンパイアの光景が現れている。
 真っ白な、どこまでも真っ白な雪原。
「場所はUDCアースの日本でいう所の新潟のような場所です。豪雪地帯にある村に骸の海から蘇ったオブリビオンは現れます」
 現れるオブリビオンは白狐の妖狐。
 何故この妖狐が骸の海から蘇ったのかは分からない。だが、そのオブリビオンが彼岸の兜風鈴たちを率いて豪雪地帯の村を襲うのは確かなのだ。
 あかりが話すには、オブリビオンとの接触は目撃した母子が襲われる前くらい。上手くいけば母子、そして村人や村に被害が及ぶことはないだろう。


「大丈夫、皆さんならこの依頼を解決できるはずです」
 言い、あかりは猟兵たちへそっと言葉を続ける。
「あ、あの……もしよければ、オブリビオンを倒した後に神社へ行きませんか? せっかくなのでお参りできたらなあって」
 ああそういえば確かに今はそんな時期。
 グリモアキューブをかざし、あかりは微笑んだ。
「さあ行きましょう、雪原のサムライエンパイアへ!」


カンナミユ
 こちらでは初めまして、カンナミユです。
 新潟は場所によっては3メートルくらいの積雪もある豪雪地帯だったりします。
 そんな訳で、今回はサムライエンパイアで起こる事件の解決をお願いします。

 まずは第1章【集団戦】となります。
 オープニングも説明されていますが、雪原の村に妖狐率いる彼岸の兜風鈴たちが襲い掛かります。
 妖狐を引きずり出す為にも彼岸の兜風鈴を倒してしましょう。

 それでは宜しくお願いします。
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第1章 集団戦 『彼岸の兜風鈴』

POW   :    風鈴の音が響き渡る
予め【風鈴の音を響かせ続ける 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    風鈴の音が共鳴する
【共鳴振動となる甲高い風鈴の音 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    風鈴の音が死者を呼ぶ
【黄泉の国 】の霊を召喚する。これは【悲鳴】や【武器】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

緋月・透乃
この世界出身なのだけれど、猟兵としてここで活動するのは初めてなんだよね。
やっぱり他の世界への興味が勝っていてねー。
ちょっと久々の故郷のために、頑張ろー!
それにしても風鈴とは季節感がないねー。ま、戦って楽しめる相手ならなんでもいいけどね!

まずはおにぎり、お肉、にんじんを食べて【色々食べよう!】を防御力重視で発動させるよ。
そのあとは、近くにいる敵へ真っ直ぐ突っ込んでガンガン攻撃、倒したら次の近い敵、といった1体ずつ倒していくよ。
敵が攻撃をしてきてもあまり気にしないで攻撃を続けるよ。そのための防御力重視だからね。
集団戦だから多少強引にでも攻めてさっさと数を減らすほうが良いんじゃないかな。



ちりーん……ちりりーん……。
 雪原に響く涼やかな音。
「それにしても風鈴とは季節感がないねー。ま、戦って楽しめる相手ならなんでもいいけどね!」
 目前に迫るその音を耳に緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)ぽつりと口にする。
 他の世界に興味を抱き故郷を発った透乃は事件を解決すべく戻ってきた。これが故郷での初依頼。
「さて、と」
 言いながら取り出すのは依頼の為に用意してきたものを出す。おにぎり、にんじん、そしてお肉。
 ボリューム満点のそれはどれも美味しそう。
「もぐもぐむぐむぐ……美味しく食べて元気にいこー!」
 ぺろりと平らげ、笑顔の透乃は髪を揺らして雪原を蹴った。
 りりーん……ちりーん……。
 冬の寒さに涼しげな音。聞くならもっと暑い夏に限る。
「ガンガンいくよ!」
 まずは一番近い相手。
 ふわふわ浮く彼岸の兜風鈴を飛び越え、一撃!
 骸の海から蘇ったモノは倒れ消えてしまうが、まだ一体。周りを見ればまだまだ敵はいる。
 ――と、とっさにかわしきれずに他の彼岸の兜風鈴の攻撃を受けてしまう。透乃は痛みに眉をひそめるが、それも一瞬。
「これくらい大丈夫! その為の防御力重視だからね」
 頬を走る傷をぐいっと拭い、透乃は攻める。
「集団戦だから多少強引にでも攻めて、さっさと数を減らすほうが良いんじゃないかな」
 そう、少しでも減らしてしまおう。
 目の前の敵を蹴散らし、透乃はさらに敵の中へと攻め込んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​


「悲しいエンディングは、防がないとね」
 寒空に梨の花が揺れた。
 リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)の背には村があり、母子がある。
 悲しいエンディング――母子と村が消える理由は何故なのか。
 骸の海から蘇ったモノが復活した理由や、何故率いているのかは分からない。
 問い質すには、まずは率いているモノをこちらへ引きずり出さねば。
 りーん……りりーん……。
 響く涼やかな音。
 赤毛に花が揺れ、真っ白な雪原に黒が映え。
 ちりりーん……ちりりーん……。
 りーん……りりりーん……。
 彼岸の兜風鈴の鳴らす音が変わった事にリーファは気付いた。その音は何かを呼ぼうとしている。
 それは黄泉の国からのモノ。
「オオ……アアアァァァ!!」
 つんざく声にもリーファはひるまない。
 澄んだ空に煌めくのはダイヤモンドダスト。そして氷の礫であるところに紫青色の炎が灯ると、それにリーファの全魔力がのる。
 ダイヤモンドダストは煌めき、現れたモノ達を何体も巻き込んでいく。
 倒れた霊に続いて別の霊が新たに現れた。見れば手には得物。
「オ、オォ……グオオオォォ!」
「……っ」
 剣は閃き、はらりと髪が数本宙を舞う。だがリーファは気にもしない。
 薙ぎ払い距離をとって、黙々と青紫の炎を放つ。
 風鈴の音と、死者の声。
 ばさりと髪を払い、リーファは戦う。
 悲しいエンディングを幸せなエンディングへかえる為に。
リーファ・レイウォール
悲しいエンディングは、防がないとね
復活の理由や、何故率いているのか問い質したいけど
それには引きずり出さないといけないか

通常攻撃【WIZ】
魔法主体。見た目は紫青色の炎の魔法。
近づいてきた敵は、なぎ払いで距離を取るわね。
高速詠唱や2回攻撃辺りを使って、一気にカタを付けたいわね

UC【エレメンタル・ファンタジア】では
ダイヤモンドダストを発生させます。
ただし、本来氷の礫であるところは、紫青色の炎。
全力魔法も乗せようかしら。
なるべく多く巻き込めると良いのだけど。

戦闘中は、黙々と敵を刈り取ります
周りには気を配るけれどね
味方はのアシストも、立派な活躍なんだからね



「悲しいエンディングは、防がないとね」
 寒空に梨の花が揺れた。
 リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)の背には村があり、母子がある。
 悲しいエンディング――母子と村が消える理由は何故なのか。
 骸の海から蘇ったモノが復活した理由や、何故率いているのかは分からない。
 問い質すには、まずは率いているモノをこちらへ引きずり出さねば。
 りーん……りりーん……。
 響く涼やかな音。
 赤毛に花が揺れ、真っ白な雪原に黒が映え。
 ちりりーん……ちりりーん……。
 りーん……りりりーん……。
 彼岸の兜風鈴の鳴らす音が変わった事にリーファは気付いた。その音は何かを呼ぼうとしている。
 それは黄泉の国からのモノ。
「オオ……アアアァァァ!!」
 つんざく声にもリーファはひるまない。
 澄んだ空に煌めくのはダイヤモンドダスト。そして氷の礫であるところに紫青色の炎が灯ると、それにリーファの全魔力がのる。
 ダイヤモンドダストは煌めき、現れたモノ達を何体も巻き込んでいく。
 倒れた霊に続いて別の霊が新たに現れた。見れば手には得物。
「オ、オォ……グオオオォォ!」
「……っ」
 剣は閃き、はらりと髪が数本宙を舞う。だがリーファは気にもしない。
 薙ぎ払い距離をとって、黙々と青紫の炎を放つ。
 風鈴の音と、死者の声。
 ばさりと髪を払い、リーファは戦う。
 悲しいエンディングを幸せなエンディングへかえる為に。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジョルジュ・ドヌール
年の瀬差し迫る頃に風鈴というのは頂けないね。こういうの、何て言うんだっけ。「フゼイ」だったかな?何にしても、この銀世界を紅に染めさせるわけにはいかないだろう。オブリビオンはご退場願おうかな。

「響き合う鈴の音……か。共鳴して互いに連携するタイプのオブリビオンなんだね」
それなら――、その共鳴をローションで止めてしまおうか。ヌルヌルとした粘液に塗れてしまえば、鈴も鳴ることはできないんじゃないかな?個別に対処するよりは、纏めてぶちまけてしまった方が早いかな。なんにしても……こんな寒い屋外での戦闘、長引かせるつもりは無いよ。



さく……。
 積もる雪を踏みしめ、ジョルジュ・ドヌール(咎人が来たりて咎を討つ・f05225)は季節外れの音を聞く。
 ……りりーん……ちりーん……。
 年の瀬差し迫る頃に風鈴というのは頂けない。こういう音は夏の暑さにあってこそ相応しいもの。
「こういうの、何て言うんだっけ。『フゼイ』だったかな? 何にしても、この銀世界を紅に染めさせるわけにはいかないだろう。オブリビオンはご退場願おうかな」
 ここで戦わなければ、雪原の村は紅に染まる。罪のない者達の命も消えていく。
 雪積もる中をジョルジュは駆ける。
 そして、標的と定めた彼岸の兜風鈴がこちらへと向き、
 りりりーん……!
 りりりーん……!
 重なる音にジョルジュは目を細めた。
「響き合う鈴の音……か。共鳴して互いに連携するタイプのオブリビオンなんだね」
 その音から攻撃を分析し、即座に攻撃へと移るジョルジュが取り出すのは保湿成分入り潤滑剤。
 共鳴が攻撃となるなら、それを止めてしまええばいいのだ。
「ちょっとばかり滑りをよくしてあげましょうか。そのままだと、痛いですよ」
 個別に対処するよりは纏めてぶちまけてしまった方が早いだろう。かたまって行動する彼岸の兜風鈴へと潤滑剤をまけば、重なる音は鈍くなり。
「その音は『フゼイ』じゃないね」
 攻撃手段を封じられた彼岸の兜風鈴たちはなにもできない。
「なんにしても……こんな寒い屋外での戦闘、長引かせるつもりは無いよ」
 隙をつき攻撃すれば、骸の海から蘇ったモノたちはなす術もなく倒れていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

須賀原・あすむ
平和な年越しを過ごさせるためにも悪い狐は退治しないとね

ドラゴニアンチェインで攻撃し、複数の兜風鈴たちを鎖で繋いでいきます。
複数の風鈴が充分に拘束されたら鎖を引いて一まとめにして剣で攻撃をします。
「まとめていただくよ!!」



須賀原・あすむ(ファントムブラック・f03833)が見据える先にあるのは、数え切れぬほどの骸の海から蘇ったモノ。
 はあっと息を吐けば、白い息がふわりと吐き出され、消えていく。
「平和な年越しを過ごさせるためにも悪い狐は退治しないとね」
 相棒の黒い剣をぶん、と振りあすむの体は宙を舞う。
 ちりりりー……ちりりりー……!
「うるさい音だよ!」
 響き続けるその音をかいくぐり、放つのはドラゴンオーラ。ふわふわ浮く彼岸の兜風鈴は避ける事ができなかった。
 攻撃によろめいたところへ放つオーラの鎖は彼岸の兜風鈴をまとめて拘束していく。動けずもがく様を目にあすむは不敵な笑みを浮かべてみせる。
 作戦通りに事は進んでいる。
 オーラの鎖でまとめて拘束してしまえば、あとは叩くだけ。
 鎖をぐいっと引き寄せれば、抗う事も出来ない。あすむの目前に骸の海から蘇ったモノが迫り――、
「まとめていただくよ!!」
 ざ、ん!
 風鈴の音はこの手で止める。
 黒い閃きは彼岸の兜風鈴をいっぺんに斬り裂いた。
 だがまだまだ小手調べ。剣を手にしたまま息をつけば、そこかしこで鈴の音が聞こえてくる。
「さあいくよ相棒! 悪い狐退治までもうひと踏ん張りだよ!」
 黒い剣と共に、あすむは更に戦いへと向かう。

成功 🔵​🔵​🔴​

青葉・颯夏
ルーナ・リェナ(f01357)と同行

音を武器にする輩は嫌ね
それがオブリビオンならなおさらよ

まだ敵が集団で残っているならその中央へ花風を打ち込む
ルーナ、いつも通りに頼むわよ
攻撃を仕掛けてくるなら
敵を盾にして防ぐか、回避を狙う


ルーナ・リェナ
青葉・颯夏(f00027)と同行

あー……今回のは颯夏が大っ嫌いなタイプ
耳障りな音はやだし、さっさと倒しちゃいたいのは一緒だね

うん、いつも通りにいこう
颯夏が仕掛けた隙に
右腕をイエロの頭に変えて、倒せそうな敵から狙う
攻撃したらすぐに離れて、次のタイミングを見計らうよ



戦い続く雪原に七色の輝きがすいと舞う。
 ……りりりー……りりーん……
 ちりりー……。
 周囲を見渡せば猟兵たちが戦い、季節外れの音が聞こえてくる。嫌な音だと青葉・颯夏(悪魔の申し子・f00027)は眼鏡の奥の瞳を細めた。
「音を武器にする輩は嫌ね」
「あー……今回のは颯夏が大っ嫌いなタイプ」
 呟く颯夏の傍ら、蜻蛉の蜻蛉の羽もつルーナ・リェナ(アルコイーリス・f01357)は頷くと、光を反射し羽を七色に輝かせた。
 ちりちりと嫌な音の主は骸の海から蘇ったモノ――彼岸の兜風鈴。
「耳障りな音はやだし、さっさと倒しちゃいたいのは一緒だね」
「それがオブリビオンならなおさらよ」
 数え切れぬオブリビオンは数を減らしつつある。颯夏とルーナも他の猟兵たちと共に戦いの中へ。
 ちりりりりー……!
 ちりりりー……!
「本当に耳障りな音。……颯夏、あそこ!」
 すいと飛ぶルーナが指さす先。そこにはまだ攻撃の手が入っていない場所があった。
「ルーナ、いつも通りに頼むわよ」
「うん、いつも通りにいこう」
 ふたりは言葉を交わすだけで十分だった。
 気付けば雪原から黄泉の国からのモノがあふれだしている。叩くなら今だ。
「逃がさないわ」
 ふわりと舞うのは薄紙のような花びら。それを何枚も重ねたような花――普段颯夏が隠すラナンキュラスの花びらに姿を変えた得物は無数に広がり襲い掛かる!
 オオオォォ……!
 無数のそれから逃れるのは難しい。ばたばたと倒れ消えていくが、彼岸の兜風鈴が逃げようと動く姿が目に留まる。ここで逃す訳にはいかない。
「そっちに行ったわよ、ルーナ」
「まかせて」
 ビスケットの髪が揺れる。
 颯夏に呼応するようにルーナの羽は冬空に輝き、すと伸ばす細腕は――頭へと変化した。
「イエロ、そいつを喰らいつくして!」
 りりー……。
 共鳴の音をすいすいとかいくぐり――が、っ!
 オブリビオンに凍竜の牙が食い込み、奪い取った生命力が身体の中に入って来る。
 体力の回復を感じつつルーナはいったん離れ、見渡すと、新たな敵がこちらへ向かってくる。
「颯夏!」
「まだまだいくわよ、ルーナ」
 雪原を蹴り、七色の輝きが後を追う。
 耳障りな音は減りつつあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ジゼル・スノーデン
初めての冒険だ!ドキドキするな。ちゃんとできるか心配だ。
でも私は守護者なんだ。守るべきものがあるのであれば、全力で守ろう

にしても、風鈴はいいのにな。私は嫌いじゃない。
そして大騒ぎも嫌いじゃない。でも、こういった騒ぎはご遠慮願いたいものだな

通常の攻撃【WIZ】だが、得物はオールに似た杖だ。それで近づくやつは叩き落とす
攻撃手は他にもいるみたいだしな
兜風鈴たちの動き、攻撃を観察しつつ【学習】できたら【ミレナリオ・リフレクション】でオブリビオンの攻撃を相殺しよう。同じように共鳴してみせよう。
攻撃を行うものが専念できるようにサポートだ。
安心して攻撃してくれ。私も頑張って、守ろう。



森に住み、海を知らない人形師が海への憧れを詰めて作った少女人形――ジゼル・スノーデン(ハルシオン・f02633)は緊張と共に雪原に立つ。
 これが初めての冒険。心躍り、ドキドキと胸が高鳴って当然と言うもの。
 だが。
「私は守護者なんだ。守るべきものがあるのであれば、全力で守ろう」
 そう、ジゼルの背には守るべきものがある。
「風鈴はいいのにな。私は嫌いじゃない。そして大騒ぎも嫌いじゃない」
 オールに似た杖をひゅんと構え、耳をすませばあちこちで戦いの音と、涼やかな音が聞こえてくる。
 凛と響く音は耳に心地よく、心が洗われるよう。大騒ぎも賑やかで楽しそうともとれなくもないが――、
「でも、こういった騒ぎはご遠慮願いたいものだな」
 グオォオオオ……オオ……!
「黄泉の国の霊……それならこっちも」
 動き回る彼岸の兜風鈴は風鈴の音と共に喚びだしたモノを見据え、手にする得物を閃かせジゼルもまた同じモノを喚び出してみせた。
 ミレナリオ・リフレクション――正確に全く同じユーベルコードを放ち、黄泉の国の霊はぶつかり合い、相殺され消えていく。
「ふう」
 まずは一手。
 周囲を見ればまだ仲間達は戦っている。
 杖を手に戦うジゼルは仲間達へのサポートサポートも忘れない。
「安心して攻撃してくれ。私も頑張って、守ろう」
 どこまでも広がる白の中を、海を思わせる青が駆けていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィリオ・グラースラム
親子が襲われる前に間に合ったのですね
なら後は、敵を通さずしっかり守りきるだけですの!

人々の平穏を守るのは騎士の務め
必ず守りきってみせますの

フィオのお家も雪が一杯ふりますのよ
雪上の戦いならお任せくださいですにょ!…ですの

1体たりとも、ここから先には行かせませんの

なので、フィオは最前線の皆様の様子を少し後ろから見て
討ち漏らしの敵さんの対処や
苦戦しているところのフォローをしますにょ

どんなに戦場が広くても、トリニティエンハンスで
素早く駆け抜けてみせますにょ

敵さんが一杯なので
戦っているとは囲まれてしまわないよう
注意しますのよ



「親子が襲われる前に間に合ったのですね。なら後は、敵を通さずしっかり守りきるだけですの!」
 襲われる運命にあった母子は猟兵たちによって救われた。
「人々の平穏を守るのは騎士の務め。必ず守りきってみせますの」
 カッコいい騎士様にあこがれ、騎士の道を歩むフィリオ・グラースラム(煌氷の刃・f10324)は安堵の声と共に前を見据えれば、その雪はどことなく懐かしく感じられたり。
「フィオのお家も雪が一杯ふりますのよ。雪上の戦いならお任せくださいですにょ! ……ですの」
 雪降る中にある家を思い出しつつ慣れた雪原を駆け抜け向かうのは、村へと向かおうとするオブリビオン。
 村への攻撃は絶対にさせない。
 トリニティ・エンハンス――魔力を纏い駆け抜けると回り込み、フィリオは村へと迫る彼岸の兜風鈴の前に立ち塞がった。
「1体たりとも、ここから先には行かせませんの」
 りりりりーん……ちりりーん……。
 ちりーん……ちりーん……。
「にゃっ?!」
 ぎろりと目が合い、風鈴の音が鳴り響く。共鳴する音にフィリオは思わず耳を塞ぐ。
 何とも冬には似つかわしくない音。
「これくらいの音、なんてことはありませんわ!」
 気高く優雅な騎士となるべく、彼岸の兜風鈴を倒したフィリオは次の標的へと向かっていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

稲宮・桐葉
妖狐でありながら人に害をなすとはのぅ
…いや、妖狐は上っ面で中身はオブリビオンかの
何はともあれ、妖狐の評判を悪くするような真似はさせぬのじゃ

それにしても寒いのぅ
こう寒いと人肌が恋しくなるのぅ
まぁ、季節外れの風鈴退治でもすれば温まるかの!

機巧大狐ちゃんに跨ってユーベルコード:フォックスファイアの乱れ射ちじゃ
その次は雷上動で騎射と洒落込もうかの!
囲まれぬよう動き回りながら戦うのじゃ



「妖狐でありながら人に害をなすとはのぅ。……いや、妖狐は上っ面で中身はオブリビオンかの」
 狐耳ともふもふ狐尻尾。稲宮・桐葉(妖刀に魅入られた戦狐巫女・f02156)は骸の海から蘇ったモノ――倒すべきオブリビオンは桐葉と同じ妖狐である。
 中身がどうであれ妖狐が害を成す事によって、妖狐の評判を悪くするような真似をされては困る。
「それにしても寒いのぅ」
 むき出しの肌に冬の寒さはけっこうキツい。
 白い息を吐き出し桐葉は寒空の下の腕をさすり、
「こう寒いと人肌が恋しくなるのぅ。まぁ、季節外れの風鈴退治でもすれば温まるかの!」
 りりりりー……!
 ちりりーん……!
 大型自動二輪サイズの自律式キツネ型ロボットを駆り、囲まれぬ様に桐葉は雪を蹴散らし駆け抜けた。
「フォックスファイアの乱れ射ちじゃ!」
 ぼぼぼぼぼ……!!
 放つ狐火は敵を焼き払う。新たに現れた風鈴もあっという間に消し炭に。
「さてお次はどこじゃ? ……あそこかの」
 跨る桐葉は新たなる標的を定め、すと重籐の弓に矢をつがえ。
「さて、さっさと風鈴退治を済ませてオブリビオン退治といこうかの」
 髪をなびかせ、一矢を放つ。

成功 🔵​🔵​🔴​

リーファ・レイウォール
さて、どうしてくれましょうか。
悪い狐さんを、引きずり出したいのだけど。

UC【エレメンタル・ファンタジア】に全力魔法と高速詠唱を乗せましょう。

紫青色の炎の渦の小嵐を発生させて、攻撃。
ついでに、小さな真空部分を作るわ。
音は空気の振動。
なら、空気を部分的に遮断して、共鳴の遮断をさせて貰うわ。

「『風鈴』は季節じゃないのよ……!」
サムライエンパイア的には『除夜の鐘』もあるのでしょうけど、それには少し早いのでしょう?

通常攻撃は【WIZ】で魔法攻撃を主体。
近づいてきたら、なぎ払いでいなすわね。

「さっさと出て来なさいな。黒幕さん?」



「さて、どうしてくれましょうか。悪い狐さんを、引きずり出したいのだけど」
 さくりと雪を踏みしめ、リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)は周囲を見据えた。
 骸の海から蘇った彼岸の兜風鈴の数は、猟兵達の活躍によって確実にその数を減らしつつある。悪い狐を引きずり出すのも時間の問題であろう。
 ちりりーん……ちりーん……。
 ちりーん……。
「『風鈴』は季節じゃないのよ……!」
 ふわりと冷たい風に梨の花が揺れ、リーファは属性と自然現象を合成した現象を起こす。紫青色の炎の渦の小嵐が彼岸の兜風鈴を巻き込み、小さな真空部分が生じた。
 オブリビオンは風鈴の姿をしている。それが鳴らす音が攻撃手段の一つである事もリーファは知っている。
「音は空気の振動。なら、空気を部分的に遮断して、共鳴の遮断をさせて貰うわ」
 音を遮断してしまえばこちらのもの。
「サムライエンパイア的には『除夜の鐘』もあるのでしょうけど、それには少し早いのでしょう?」
 それに、風鈴の音は除夜の鐘の音にはなり得ない。
 なす術もなく彼岸の兜風鈴は倒されていく。
「さっさと出て来なさいな。黒幕さん」
 乱れた髪を整え、リーファはそこへ瞳を向けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『『妖狐』小町』

POW   :    妖狐の蒼炎
【青白い狐火】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    クイックフォックスファイア
レベル分の1秒で【狐火】を発射できる。
WIZ   :    コード転写
対象のユーベルコードを防御すると、それを【巻物に転写し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠暁・碧です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


彼岸の兜風鈴は猟兵たちの奮闘によって全て倒された。
 雪原の村に被害はない。
 戦いの音は消え、静寂が雪原に戻り。

 ――さくり。

 雪を踏みしめる音。
 猟兵手たちの前に現れるのは、骸の海から蘇ったモノ――彼岸の兜風鈴を率いた妖狐。
 白い髪がさわりと冬風に揺れそして――、
 にい、と嗤ってみせた。
リーファ・レイウォール
表れた姿は、別の事件で見た姿と名だった
「『妖狐』っていうのは、依り代の様なモノで『小町』という名は、言ってしまえば『その姿』を識別する記号なのね」
「本当に、『見た目』だけは可愛いのにね?」

攻撃は【WIZ】で魔法主体
状況を見て、当てるだけでなく、味方の攻撃の軌道に誘い込むための魔法も放つ
1人で戦っているわけではないのだからね
確実に当てる時は【全力魔法】

敵の動きを見据えて、大技が来そうなら【高速詠唱】で、UC【禍封紫青焔】を発動
両手で持った『Frisches Blut』を掲げて、紫青色の炎を召喚し紫青色の炎の渦で、動きを封じるわ。



リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)の金と緋の瞳が見据える先には見覚えのある姿があった。
 雪の如く白い髪。
「『妖狐』っていうのは、依り代の様なモノで『小町』という名は、言ってしまえば『その姿』を識別する記号なのね」
 ぽつりと憶測を口にし見れば、周囲の仲間達も戦いに身構え、今すぐにでも戦いの火蓋は落とされる。
 さあ――その記号を消してしまおう。
「ま、気ままに行きましょうかねー」
 雪原に赤がなびき、梨の花も揺れ。
 ばっ!
 味方の攻撃の軌道に誘い込む為に放つ魔法は虚を打った。
 ふわりと舞った雪煙。妖狐の静かに雪原へふわりと足を下ろす。
 リーファだって負けてはいない。襲い掛かる攻撃をかいくぐっては全力魔法を放ち、
「少し炎に灼かれて、反省しましょうねー」
 動きを見据え、ぶんと黒の長柄をぎゅっと握る。真紅の刃をもつ大鎌――Frisches Blutを掲げれば、ぼうっと青い炎焔が生じ、妖狐めがけ炎の渦は襲い掛かる。
 だが炎の渦が目前に迫っても、妖狐は焦りを見せない。骸の海から蘇ったモノはただ、嗤う。
「……っ?!」
 するりと広げる巻物は、青い火焔を吸収すると打ち返すかのようにそれをリーファへ放たれた。
 羽ばたき避ければ、黒と白の羽が舞い。
「本当に、『見た目』だけは可愛いのにね?」
 やさしく笑むその顔は本当に可愛い。だが、その内にあるモノは――。

成功 🔵​🔵​🔴​

須賀原・あすむ
いよいよ親玉の登場だね!ここで倒しちゃうよ!

ドラゴニアンチェインで周囲の地面などを巻き込みながら攻撃
妖狐を拘束していきます。拘束が充分になったところで剣で攻撃します。
また周りの猟兵に攻撃のチャンスを伝えます。
「ここがチャンスだよ!」



青い火焔の渦が見えた。
「いよいよ親玉の登場だね! ここで倒しちゃうよ!」
 雪原に黒は良く映える。黒い相棒を手に須賀原・あすむ(ファントムブラック・f03833)は雪原を駆けた。
 今日も絶好の戦日和。一気にカタをつけてしまおう。
「さあいくよ!」
 勢いよく駆け抜ければ、親玉――妖狐の巻物から、ぼうっと青白い炎が浮かび。
「狐火!? こっちだって!」
 相棒でそれを打ち払い、駆け続けるあすむはタイミングを見計らいドラゴンオーラを放つ。
 ど、どどど……!
 地面を巻き込み豪快に雪が舞う中、それを避ける姿を見据え――、
「そこだっ!」
 その一瞬を逃さなかった。じゃらりとオーラの鎖を放つと、それは妖狐とあすむを繋ぐ。
「っ……!」
「まだまだだよ!」
 繋がれても妖狐は戦意を失わない。それどころか巻物をするりと広げ、にと嗤う。
 あすむだって負けてはいない。攻撃を避け、再びオーラの鎖を放ち、動きを封じ。
「ここがチャンスだよ!」
 その声は仲間達へも届く。
 ず、ぶん!
 相棒は閃いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィリオ・グラースラム
にゃにゃ!
火がいっぱい飛んできますにょー!?
中から遠距離が得意な方と見受けましたの!

ならば、雪ちゃん(ドラゴンランス)を正面に構えて接敵しますの
どんな炎も【串刺し】にして振り払えば消えるはずですにょ

近づけたら水と氷の【属性攻撃】ですの
消せなくとも、少しでも炎を弱められれば
皆様の支援になるはずですの!

むむ、ユーベルコードを真似されるとあっては
下手に出せにゃいのです…
攻防の間に敵の攻撃動作・防御動作をしっかり目に焼き付けますの
一番大きな隙を見せる動作を見極めたら
そこを狙ってドラゴニックエンドにゃのです!

雪ちゃんの本来の力、受けられるものなら
受けてみるにょです!



「ここがチャンスだよ!」
 仲間達へと響く声はフィリオ・グラースラム(煌氷の刃・f10324)にも当然届いた。
 その声を聞き仲間達と駆け抜ける中、迫るのは青白い炎。
「にゃにゃ! 火がいっぱい飛んできますにょー!?」
 妖狐が放つその蒼炎を金の瞳はしっかり見据え、対峙する。
「中から遠距離が得意な方と見受けましたの! ならば――」
 その攻撃をしっかり見定め分析し、フィリオが構えるのはグラースラム家の竜槍。
「どんな炎も串刺しにして振り払えば消えるはずですにょ」
 迫る炎を振り払い、水と氷の属性攻撃で弱めながらフィリオは思案する。
 あの妖狐はユーベルコードを真似する術を持っていた。自分もそれをされてしまう可能性があっては、下手に手を出せない。
 狐火を攻撃し、飛び避ける攻防の間もフィリオは敵の攻撃動作や防御動作をしっかり目に焼き付け――今だ!
「いきますにょ!」
 雪ちゃん――ユーキオーングランオルムをちゃき、と正面に構え直し、ここぞとばかりに声を上げる。
「雪ちゃんの本来の力、受けられるものなら受けてみるにょです!」
 ずぐりと腕を裂かれ、痛みに眉を寄せる妖狐は空に見る。それは、フィリオが召喚した白ドラゴン。
 グオオ……ォォォ……!
「く、うっ……!」
 その一撃は避けようにも避けられない。
「さあ、まだまだいきますにょ! ……ですの!」
 雪ちゃんと共にフィリオの攻撃は更に続く。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジョルジュ・ドヌール
雪原に咲く一輪の華か。梅の季節にはまだ少し、早いんじゃないかな?
貴女の目的が何かは分からないけど、オブリビオンである以上は分かりあうことはできないのかな。残念だね。

狐火を撃つためにはその手の巻物が必要なんじゃない?それなら、ちょっとそれは預かっておこう。ロープワークで輪を作ったら、僕の超絶技巧で後ろ手に彼女を縛り上げてしまおうね。うまく引っかからなかったとしても巻物を叩き落とすぐらいの隙が出来ればいいね。



白いドラゴンが召喚されたのを、ジョルジュ・ドヌール(咎人が来たりて咎を討つ・f05225)は見た。
「雪原に咲く一輪の華か。梅の季節にはまだ少し、早いんじゃないかな?」
 長い前髪からのぞく瞳が妖狐へ見れば、攻撃によって梅――いや、紅が散る。
 汚れのない純白に紅が落ち、着物の袖も紅に染まり、それでも骸の海から蘇ったモノは倒れない。
「貴女の目的が何かは分からないけど、オブリビオンである以上は分かりあうことはできないのかな。残念だね」
 オブリビオンはこちらに語りかける事もなく、ただ目の前に現れた敵――猟兵たちと戦うだけ。
 雪原を黒が駆ける。
 足を止めずじっと見据えれば、雪のように白い手に乗る巻物がするりと広がり、次の瞬間、
「予想通りだな」
 素早く灯る狐火が髪を少し焦がすもそれだけで。立て続けに襲い掛かるそれを払い、避け、かいくぐり。
「狐火を撃つためにはその手の巻物が必要なんだね。それなら――」
「な、っ……!」
 麻縄で作った輪は妖狐の手にすぽりと通る。慌てて取ろうとするが、そうはさせない。
「身体が自分の思うままにならない。その不自由さを、愉しんでおくれよ……」
「な……あ、っ……?!」
 痛みはない。決して与えない。
 ギリギリと締め付け自由を奪い、ジョルジュは目を細めると動けぬ妖狐の足元に落ちる巻物を拾い上げた。
「ちょっとこれは預かっておこう」
「う……」
 殺せそうなほどの鋭い睨みに返す瞳は冷たいものだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ネレム・クロックワーク
ごきげんよう、可愛らしい妖狐さん
いくら姿形が可愛らしくても、あれは倒さなければならない、存在
悲劇を回避する為に、わたしは、皆様のサポートを努めます、ね

【WIZ】
【七星の鍵】で敵の動きを止める、わ
相手が動くよりも前に発動するよう【高速詠唱】を最大限に活用
【全力魔法】と星属性の【属性攻撃】を祈りに乗せて、高速で煌めく七星の星群を解き放ちます
星の加護で、相手の行動を封じる、わ

さあ、今が好機の時、です
共に、頑張りましょう、と自身と皆様を【鼓舞】

通常攻撃は【WIZ】の魔法弾
状況を良く見極めて、皆様の援護に回ります
通常攻撃にも【高速詠唱】と【全力魔法】を乗せる、わ



麻縄を振りほどき、巻物を取り返した妖狐がこちらへ向かってくる。
「ごきげんよう、可愛らしい妖狐さん」
 穏やかな冬風に柔らかな長い髪が揺れ、ネレム・クロックワーク(夢時計・f00966)は迫る姿の前に立つ。
 雪のように白い髪は攻撃によって乱れ、あちこちが汚れ紅に染まっていた。
「いくら姿形が可愛らしくても、あれは倒さなければならない、存在」
 悲劇を回避する為に、ネレムは祈る。
「冱ゆる、夜の星標」
 真冬の蒼天に煌めく七星の星群を放ち――、ばっと広げる巻物がその煌めきを受け止た。
 それが巻物に収まると、煌めく七星の星群がオブリビオンの手によって生じた。
「転写、ね」
 弾き返されるように襲い掛かる煌めきを見据え、少女の体はふわりと舞う。
 星々をかわし、ならばと放つのは魔法弾。
 すと手を伸ばし放ったそれ払い、立て続けに攻撃するも、オブリビオンは倒れない。
 ネレムだって負けてはいない。
「共に、頑張りましょう」
 状況を良く見極めながら仲間を鼓舞し、援護に回るネレムは隙をついて全力魔法を乗せた、魔法弾を高速で放つ。

成功 🔵​🔵​🔴​

リシェア・リン
…妖狐…。私と同じ…ただ殺める者と、守る者だけの違い
私も一歩道を踏み外していたら、こうなってたのかしら…。
(ぶんぶん)…何の罪も無い親子を襲うなんて、放っておけない!
私は貴方のようにはならないわ!

通常攻撃は【SPD】≧【WIZ】
柩型拷問具で傷口を抉り、効果が無ければ魔法攻撃に切り替え
鮮血を垂らしたら、巨大化した柩ががしゃん!と串刺し
厄介なユーベルコードは咎力封じで封印を狙うわ

…痛い?…痛いのが嫌なのは、誰だって同じなの
それを無力な人々に押し付けるなんて、めっ、よ!
…嗚呼、…何だか悪い自分を見ているようで、…ちょっと、辛いな。



仲間への鼓舞を聞き、リシェア・リン(薫衣草・f00073)は澄んだ紫水晶を思わせる瞳は骸の海から蘇ったモノを見つめる。
 目前に立つのは自分と同じ、妖狐。
「私と同じ……ただ殺める者と、守る者だけの違い。私も一歩道を踏み外していたら、こうなってたのかしら……」
 呟きふとリシェアが向けば、自分の背には悲しい結末を迎える村があり、目の前には悲しい結末のを生み出す張本人がいる。
「……何の罪も無い親子を襲うなんて、放っておけない! 私は貴方のようにはならないわ!」
 そう、罪のない母子はこのオブリビオンによって村共々潰えてしまうのだ。道は絶対に踏み外さない。絶対にだ。
 ぶんぶんと頭を振り目前の敵を否定し、きっと前を見据えれば、手に持つ巻物からぼうっと炎が灯り。
「シ、ネ!」
「うっ!」
 巻物を手に放たれる狐火が肌を焼くが、これくらいの痛みなど耐えられる。
 相手はユーベルコードを転写する力を持っている。
「それなら!」
 拘束するためのものをひゅっと投げて拘束すると、ざぐんと抉る。肩口から鮮血が流れ――、
「今よ!」
 がしゃん!
「あ……が、っ……」
「……痛い? ……痛いのが嫌なのは、誰だって同じなの。それを無力な人々に押し付けるなんて、めっ、よ!」
 巨大化した柩に収まった妖狐が呻く姿を前にリシェアは叱りつけた。
 叱る声に、呻く声。
「……嗚呼、……何だか悪い自分を見ているようで、……ちょっと、辛いな」
 宵闇の髪を整えながら、リシェア脳裏に浮かぶ姿に少しばかり目を細めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

稲宮・桐葉
雪を踏みしめる音、ただならぬ気配

真の姿を解放じゃ!
尻尾が9尾となり、全身に隈取のような紋様が浮かびあがるのじゃ

現れよったか
蘇った理由…倒す前に聞いておこうかのぅ
…まぁ納得の行く答えは期待せぬが…
何にせよ、人に害をなし、妖狐の印象を悪くするような真似は赦さぬ
骸の海へ送り返してやろうぞ

まずはフィックスファイアで仕掛けるのじゃ
狐火勝負と行こうかのぅ!

間合いを詰め妖刀ムラサマブレードを抜くぞ
妖刀が敵とわらわを比べたりとフランクに御託を並べるが無視じゃ
まぁ敵と切り結ぶ恐怖が紛れて勇気が湧くというものじゃ
何だかんだで戦闘知識で補助してくれよるしの

機巧大狐ちゃんは仲間を庇ったり支援を任せるのじゃ



「真の姿を解放じゃ!」
 自律式キツネ型ロボットを駆る稲宮・桐葉(妖刀に魅入られた戦狐巫女・f02156)は上げる声と共にその姿を真なる姿へと変える。
 もふりとした尾は9尾となり、全身に隈取のような紋様が浮かび上がり。
「蘇った理由……倒す前に聞いておこうかのぅ。……まぁ納得の行く答えは期待せぬが……」
 機巧大狐ちゃんから降り聞くも、当然、答えなどある筈もなく。
「何にせよ、人に害をなし、妖狐の印象を悪くするような真似は赦さぬ。骸の海へ送り返してやろうぞ」
 言い、すと前に手をかざせば、ぼうっと狐火が宿る。そしてそれは、目前のオブリビオンの巻物からも生じている。
「狐火勝負と行こうかのぅ!」
 どぉ、ん!!
 狐火と狐火が打ち合い爆発し、爆炎の中を桐葉は駆け抜ける。
 熱さなど気にもしない。手には妖刀。しゃんと抜き放てば――、
「ああ、うるさいのぅ」
 意思を持つ胡散臭い妖刀が敵と桐葉を比べたりフランクに御託を並べてくるが、ここは無視。
 だが、
「まぁ敵と切り結ぶ恐怖が紛れて勇気が湧くというものじゃ」
 そう、この胡散臭い妖刀はなんだかんだで戦闘知識の補助をしてくれる。
「仲間を庇ったり支援は任せたぞ、機巧大狐ちゃん」
 呼応するように動く自律式キツネ型ロボットを背に桐葉は抜いた刀を振り上げた。
 ざん!
 閃く一閃はオブリビオンの胴を斬り裂いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルーナ・リェナ
青葉・颯夏(f00027)と同行

うーん、面倒なのを持ってるよなぁ
え、颯夏
わたしだけ当てて、コピーされてもあいつが当てられない方法?
そんなのなんてな……く、ないね
うん、わかった!
颯夏が囮になってくれてる隙にドラゴニック・エンドで攻撃
そのあとコピーされたら最初の一撃に当たりさえしなければ次も当てられないね


青葉・颯夏
ルーナ・リェナ(f01357)と同行

1度だけとはいえ、こっちのユーベルコードを返されるのは厄介ね
相手が防御したら、だから……?
それなら、わたしは囮になるわ
フェイントと時間稼ぎを使いながら《雪紐》で攻撃を引き付けるから
ルーナは攻撃に回って
あなたの攻撃ならこっちが当たらない方法があったはずよ
もし、攻撃を避けられなかったらカウンターから反撃するわ



骸の海から蘇ったモノと猟兵たちが戦う中、ルーナ・リェナ(アルコイーリス・f01357)と青葉・颯夏(悪魔の申し子・f00027)は様子を伺っていた。
「うーん、面倒なのを持ってるよなぁ」
「1度だけとはいえ、こっちのユーベルコードを返されるのは厄介ね」
 戦いの音を聞きルーナと颯夏は言葉を交わす。
 オブリビオンが手にする巻物は、ユーベルコードを転写する能力を持っている。さて、どうするべきか。
「相手が防御したら、だから……?」
 颯夏は呟き考える傍ら、すいと舞うルーナも思案する。
「あなたの攻撃ならこっちが当たらない方法があったはずよ」
「わたしだけ当てて、コピーされてもあいつが当てられない方法? そんなのなんてな……く、ないね」
 考えるルーナは颯夏からの言葉に、ふと良案が閃いた。
「それなら、わたしは囮になるわ」
「うん、わかった!」
 なびく灰色の髪を見送り、ルーナも後を追う。
 さくさくと雪原を駆け、目指すは骸の海から蘇ったオブリビオン。
 力を抜いて妖狐が放つ狐火を無力化すると、颯夏の糸は揺れ、金色の髪に赤い瞳のからくり人形はゆるりと動く。かたかた動くと狐火が排出される。
 まるで放った攻撃が己に向けて放たれたかのよう。
「……っ」
 するりと広がる巻物がそれを絡めとってしまうと、ふっと消え。それでも再び攻撃に転じ、颯夏もまたからくり人形と共に動く。
 フェイントをかけ、放たれる攻撃を受け、ちらりと空を見ればきらりと輝く七色の光。
 じっとタイミングを待ち――今だ!
「いくよ!」
 その瞬間をルーナは見逃さなかった。緋の穂先を持つ槍――構えたそれを一気に放つ!
 気付いた妖狐も青白い狐火を放つが間に合わない。
 どず、ん!
「ぐ、っ……!」
 穿つ一突きに半身が血に染まる。
「ソル!」
 その声に呼応するように赤く燃える身体を持つドラゴン――ソルもばさりと翼を広げると攻撃態勢に入った。
 オオ……グオォォ!!
 避けられずに直撃を受けた妖狐の手からするりと巻物が落ち。
「颯夏」
「任せて」
 それだけで言葉は十分だ。
 残る力を振り絞る攻撃を無効化し、そして――。
「これで最後です」
「ぐ……あ、ァ……!」
 二人で力を合わせた攻撃は致命傷となり、骸の海から蘇ったモノは骸の海へとかえっていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『神社仏閣での祈祷』

POW   :    情熱をこめて祈願する。

SPD   :    礼節を重んじて祈祷する。

WIZ   :    心のそこから祈願する。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 こうして骸の海から蘇ったモノは骸の海へとかえっていった。
 母子も無事で、村人たちに誰一人の犠牲もない。
 戦いの音も消え、報告に戻ればグリモア猟兵が村から少し離れた神社を教えてくれる。
 新しい年を迎えたので、新年の抱負やお願いなどをしてみてはどうだろうか、との事。
 神社は新年という事もあってか、温かな飲み物や食べ物を得る露店が並び、社務所ではおみくじやお守りを頂ける。
 戦いで疲れた体を食べ物で癒すのもいいだろうし、お守りを頂くのもいいだろう。

 さて、新しい年に訪れる神社でなにをしようか。
青葉・颯夏
ルーナ(f01357)と同行

この前神社に行ったときはお参りそっちのけで食べてたでしょう?
年の初めくらいは神様に失礼のないようにするのよ

ルーナにはあたしの真似をするようによく言い聞かせて
服装を正し手水を取ってから本殿へ
今年1年の無病息災を祈る
そのあとはおみくじ、引いてみない?
(結果はお任せします)
いいものなら持って帰って
あんまりよくなかったら左手だけで結んでおく

ルーナがちゃんとできてたら露店に寄って買い物するわ


ルーナ・リェナ
颯夏(f00027)と同行

えー、お店だけじゃだめ?
妙に畏まってるし、ここのところはずっと付き合ってもらってるから
今日はわたしが颯夏に合わせる番にするよ

冷たいお水で手とか洗ったり
お金入れたりお辞儀するのも決まりがあったり
ここのカミサマっていろいろあるんだなぁ
願い事?
それはもちろん、いっぱい美味しいものが食べられればいいなぁ
えーと、なになに、おみくじ?
わたしもやってみるよ
(結果はおまかせ)
結んじゃうのはもったいないから持って帰るよ

ふぁあ、慣れないことして疲れたぁ
え、お店に寄っていいの?
ありがと、颯夏
じゃあ行こっか!



ふわりといいにおいが鼻孔をくすぐる。
「えー、お店だけじゃだめ?」
 においにつられそうになりながらもルーナ・リェナ(アルコイーリス・f01357)は、青葉・颯夏(悪魔の申し子・f00027)の傍らをすいと飛んだ。
 美味しそうなにおいに覗いてみれば、甘味や食べ物が並んでいる。温かな飲み物も身体によさそうだ。
「この前神社に行ったときはお参りそっちのけで食べてたでしょう?」
 美味しそうなにおいに、つい止まってしまいそうになるけれど、颯夏に言われてしまっては仕方がない。
 新年に賑わう中での颯夏は妙に畏まってる。それに思い出せば、ここのところずっと付き合ってもらっている。
「今日はわたしが颯夏に合わせる番にするよ」
「年の初めくらいは神様に失礼のないようにするのよ」
 こくんと頷き露店眺めは一時中断。ルーナと颯夏は他の人たちと共に境内へ。
「あたしの真似をするようにね、ルーナ」
「まずは冷たいお水で手を洗うの?」
「そうよ」
 鳥居をくぐり参道の脇の手水舎に興味津々のルーナに颯夏は柄杓を手に手本を見せ、二人は参拝者と共に本殿に並ぶ。
 二人で一緒に鈴を鳴らし、お賽銭。そして二拝二拍手一拝。
「お金入れたりお辞儀するのも決まりがあったり、ここのカミサマっていろいろあるんだなぁ」
 不思議がる隣を見れば、颯夏が手を合わせている。きっとお願いをしているのだろうとルーナも見よう見まねで手を合わせ。
 今年1年の無病息災を祈願した颯夏が何を祈願したのかルーナに聞いてみれば、
「願い事? それはもちろん、いっぱい美味しいものが食べられればいいなぁ」
 にこりと笑顔の言葉が返る。
 お願いを済ませ、さて次はと周囲を見渡せば、おみくじが目についた。
「あとはおみくじ、引いてみない?」
「えーと、なになに、おみくじ? わたしもやってみるよ」
 二人それぞれおみくじを引き、開き――、
「結んじゃうのはもったいないから持って帰るよ、颯夏は?」
「あたしも持って帰るわ」
 開いたおみくじを颯夏は丁寧にたたむ。
「ふぁあ、慣れないことして疲れたぁ」
 慣れない作法もあってか疲れにうーんと腕を伸ばしたルーナはあくびをひとつ。
「露店に寄って買い物して帰りましょ」
「え、お店に寄っていいの?」
 ちょっぴりお疲れ気味のルーナの表情は颯夏の一声でぱっと明るくなった。
 慣れない作法もしっかりできていたし、せっかく来たのだから買い物を楽しむのもいいだろう。
「ありがと、颯夏。じゃあ行こっか!」
「食べ過ぎないようにね」
 今年はきっといい年になるだろう。
 二人がグリモアベースへ戻るのは、もう少し時間がかかりそうだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ネレム・クロックワーク
悲劇を回避することが出来て、本当に良かった
少しでも力になれたのなら、嬉しい限りね

お参りには、神様へのお礼を欠かさずに
まだ見ぬ世界に、たくさん触れることが出来ますように、とお願い事

お参りが済んだら、ゆるりと神社内の散策
ひんやりした神社の空気はとても澄んでいて、心身共に洗われるよう
とても、心地が良い、わ
境内にいる猫さんをもふもふすることも忘れない
あら、いつの間にか周りに猫さんがたくさん
猫さん、猫さん、わたしと遊んでくれるの?

猫さん達と遊んだ後は、そうね、おみくじを引いてみようかしら
おみくじを引く瞬間ってどうしてこんなにドキドキするのかしら、ね?
結果は、……うん、神様からのお言葉、確り受け止める、わ



参道を歩く度にミルクティ色の長い髪が揺れる。
(「悲劇を回避することが出来て、本当に良かった」)
 ネレム・クロックワーク(夢時計・f00966)の内にあるのは救われた村、救われた母子。
 ネレムの力は少しではない。戦いに大いに貢献できたのだ。
 賑わう境内へと進み、がらんがらんと鈴を鳴らす。静かにお賽銭を入れ、二拝二拍手一拝。
 まだ見ぬ世界に、たくさん触れることが出来ますようにと、手を合わせ心穏やかにネレムは願う。
 参拝を済ませ境内を見渡せば、ひんやりした神社の空気はとても澄んでいて、心身共に洗われるようだ。
「とても、心地が良い、わ」
 ふうっと吐き出される白い息。
 ――にゃあん。
「あら、いつの間に」
 境内の片隅でのんびりしている猫を見ていたら、ネレムの周りには猫、猫、猫。
 ネレムの瞳の色のようなチョコレートに真っ白にゃんこ。三毛やハチワレ、まっくろ猫まで様々だ。
「猫さん、猫さん、わたしと遊んでくれるの?」
 冬の猫はふわふわもこもこ。時間を忘れていつまでも遊んでいられそう。
 長く遊んだあとはおみくじだ。
「おみくじを引く瞬間ってどうしてこんなにドキドキするのかしら、ね?」
 白い指がすと伸び、一つを選び。
「……うん、神様からのお言葉、確り受け止める、わ」
 記されたその言葉を受け止め足元を見れば、にゃんと可愛い声がした。

成功 🔵​🔵​🔴​

稲宮・桐葉
【WIZ】心の底から祈願するのじゃ
オブビリオンの犠牲となる者が一人でも少なくなるように…
平和な世界が1分でも早く訪れるように…
祈願…神への願いであり、わらわ自身の誓いでもあるな

さて、露店を見て回ろうかのぅ
温かい甘酒を頂こうかの…もちろん米糀で作られた方じゃぞ
それと…おしるこもあるかのぅ
甘くて温かいものが身に染みるのじゃ♪



がらんがらんがらん。
 賑わう境内に鈴の音が響く。
 オブリビオンとの戦いも終わり、稲宮・桐葉(妖刀に魅入られた戦狐巫女・f02156)は手を合わせ、心の底から祈願する。
 祈るその姿は雪原での戦いのそれではない。隈取は消え、もふもふの狐尻尾のひとつに戻っている。
 オブビリオンの犠牲となる者が一人でも少なくなるように。
 平和な世界が1分でも早く訪れるように。
 心穏やかに神への祈願。それは神への願いであり、桐葉自身の誓いでもある。
 その誓いを果たせるよう桐葉は、これから先いくつもの世界を渡るのだろう。
「さて、露店を見て回ろうかのぅ」
 祈願も終わり、参道へ戻ればひゅっと風が吹く。
 人々は防寒にと厚着だが、露出度高めの桐葉にはけっこう寒い。
「お姉さん、甘酒はいかがですか?」
「いかがですかー」
 並ぶ露店をあれこれ見ていると、幼い声が桐葉を呼ぶ。見れば、幼い姉妹が母の手伝いをしているではないか。
 足を止めのぞいてみると甘酒の匂いが鼻孔をくすぐり、小豆を煮た甘い匂いも漂ってくる。
「温かい甘酒を頂こうかの……もちろん米糀で作られた方じゃぞ。それと……おしるこもあるかのぅ」
「おしるこもおだんごもあるよ」
「おっかあが作ったからおいしいよ!」
 座席に腰掛け聞けば、姉妹がにこにこ教えてくれた。
 受け取った甘酒を程よく冷まして口にすれば、米糀の風味がふわりと広がり、一息ついたところでお汁粉も一口。
「甘くて温かいものが身に染みるのじゃ♪」
 もふりと尻尾が揺れ、桐葉はほっこり冬の甘味を堪能するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

リーファ・レイウォール
露店を回るわ。
【特徴:大食い】を発揮して、食べ物の屋台をまわっては、舌鼓を打っていきます。
注文は、大体5人前ね。
本気を出したら、他の人が買えなくなってしまうもの。
そんな迷惑はかけたら駄目よね?

味の好みは、味が濃く辛いもの。
お気に入りの料理はあるかしらね?

お酒は年齢的に飲めませんが
味の好みは、煮込みや焼き鳥といった、お酒の宛に合いそうなものばかりです。
サムライエンパイアでは、味噌を使った料理をいたく気に入っています。
たとえば、ホルモン系の煮込みや、炒めたものがお気に入りです。

※連携、アドリブ歓迎。


フィリオ・グラースラム
先日、よその神社さんで教えていただきましたから
お祈りの作法はばっちりですのよ(しっかり参拝)

こちらの神社も大変賑やかですの
色んなお店からいい匂いがしますにょー!

な…なにやら、ものすごい色のスープがありますの
でも、甘いいい匂いがしますし
皆さん美味しそうに召し上がっていますにょ
えっと…おしるこ?と言いますの?

む…騎士は何者にも恐れを抱かにゅもの
ここは思い切ってチャレンジですのよ!

…!
甘いですにょー!あたっかいですにょー!
サムライエンパイアには美味しいものが沢山ですのね
はにゃ…はにゃにゃ?
この白いの伸びますにょー!?切れませんにょー!!(あわあわ)


(興味津々が標準装備。絡みはどなたとでも…。)



がらんがらんと鈴を鳴らし、二拝二拍手一拝。
 別の神社でしっかり作法を教わったフィリオ・グラースラム(煌氷の刃・f10324)は、教わった作法通りに参拝ができた。
 参拝を済ませ鳥居をくぐり参道を見れば、数え切れないほどの露店が並んでいる。
「こちらの神社も大変賑やかですの。色んなお店からいい匂いがしますにょー!」
 興味津々のフィリオは匂いにつられ、色々な露店を覗き込む。
「な……なにやら、ものすごい色のスープがありますの。でも、甘いいい匂いがしますし、皆さん美味しそうに召し上がっていますにょ」
 美味しそうに食べる参拝客の様子に自分も食べてみたいと思い――ふと、リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)がお団子を食べていた。
 既にかなりの量を食べているようで、リーファの傍らには食べ終えた皿が何枚も積み重なっている。
「本気を出したら、他の人が買えなくなってしまうもの。そんな迷惑はかけたら駄目よね?」
「大丈夫、大丈夫。気になるならこの先の店に行ってみなよ。色々な料理が沢山食べられるから」
 リーファの不安を店主はからりと吹き飛ばす。
「よければ一緒に行きませんか?」
「はい!」
 サムライエンパイアの料理を食べるいい機会だ。にこりと笑顔で頷きフィリオとリーファは教わった店へ。
 そこは様々な料理を提供する店で、二人が望む食べ物も当然ある。
「大体5人前ずつ注文したいのだけど」
 前もって聞くと、どれだけ頼んでも問題はないようだ。これで心置きなく食べられる。
 リーファの前には煮込みや焼き鳥がどーんと並び、ホルモン系の煮込みや、炒めたものも次々並ぶ。
「サムライエンパイアでは、味噌を使った料理を気に入っているの」
 濃い味付けなのは匂いからでもわかる。不思議な匂いに瞬きすれば、フィリオの前には先ほど露店でみたものと同じ、ものすごい色のスープ。
「はい、お汁粉ね」
「えっと……おしるこ? と言いますの?」
 お椀の中の物凄い色のスープは甘い匂いがするし、なにやら白いものが浮いている。未知なるものをしげしげとフィリオは見るが、
「む……騎士は何者にも恐れを抱かにゅもの。ここは思い切ってチャレンジですのよ!」
 そう、騎士たるもの恐れを抱いては務まらない。
 ぱくり。
「……! 甘いですにょー! あたっかいですにょー!」
 寒さで冷えていた体に甘いお汁粉の温かさがじんわりしみる。
「サムライエンパイアには美味しいものが沢山ですのね」
「そうね」
 お汁粉を美味しそうに食べるフィリオに応えリーファも焼き鳥を食べはじめるが、
「はにゃ……はにゃにゃ? この白いの伸びますにょー!? 切れませんにょー!!」
 にゅーとどこまでも伸びる白いもの――お餅に騎士フィオは大苦戦していた。
 なんとか食べられたが、このままでは引き下がれない。再戦とばかりにおかわりを注文。
「ちょっといい?」
 おかわりのお椀を受け取ったリーファは新しいお箸で何かをしてから、フィリオへ手渡す。よく見るとお餅が一口サイズになっているではないか。
「これなら食べやすいですの」
 にこりと笑顔に返す笑み。
 食べる好みは違えども、楽しいひと時が流れていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

須賀原・あすむ
新年のお参りかぁ お願いすることはいつものなんだけどね

POWで判定
神社でこの世界のしきたりに従ってお参りします。
お参りで祈念するのはケガや病気をしませんように
自身の魂が燃えるような戦場と出会い、それを勝ち残れますように

お参りが終わったらおみくじを引いて結果を見ながら出店巡りに繰り出します。(結果はお任せです)
「今年はどんな年になるかな?」



「新年のお参りかぁ。お願いすることはいつものなんだけどね」
 はあっと白い息を吐き、須賀原・あすむ(ファントムブラック・f03833)は参拝客と共に境内に並んでいた。
 どこの世界も新年はお参りやらなにやらでごったがえす。
 あすむの番になり、鈴を鳴らす。この世界のしきたりはちゃんと覚えてきた。
 作法通りに二拝二拍手一拝。
 部族の掟によって幼い頃から戦場を渡り歩いてきたあすむが心穏やかに願ういつもの事は、戦いの事。
 お参りで祈念するのはケガや病気をしませんように。
 自身の魂が燃えるような戦場と出会い、それを勝ち残れますように。
 お願い――それは己への誓い。
 これからも怪我や病気せず、魂を燃やす戦場で戦い勝ち残る。
「さて、と」
 お参りが終わったら、やはりおみくじだ。
「今年はどんな年になるかな?」
 やり方を聞きながらおみくじをを引き、その結果に目を通し――、
「楽しみだね」
 にっと笑う。
 占い通りならば、胸躍り期待高まる一年になるだろう。
「お腹すいたな」
 戦いで体を動かしまくった事もあり、ちょっぴり小腹が空いてきた。
 おみくじの結果に目を通しながら、あすむは露店巡りに繰り出した。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジョルジュ・ドヌール
無事に任務を果たすことが出来たのかな?それならば良かった。
グリモア猟兵の彼女も予知が無事に覆ったと知れば安心するだろうね。

さて、と。どうしたものかな。
僕は普段から穢れが多いし、恨みも買っているだろうからね。せめてもということで神頼みぐらいしておこうかな。この国の様式はよく分からないから、その辺に立っている人に手順を確認してから祈祷することにしよう。
(【SPD】、UC使用なし)



はらはらと雪が降ってくる。
「無事に任務を果たすことが出来たのかな? それならば良かった」
 誰一人として犠牲が出なかったという最良の結果にジョルジュ・ドヌール(咎人が来たりて咎を討つ・f05225)は、ぽつりと口にする。
 真っ白な雪が深紅に染まる悲劇は避けられた。予知は無事に覆り、ジョルジュたち猟兵をこの場所へ連れてきたグリモア猟兵の彼女も安心するだろう。
 ――さて。
「どうしたものかな」
 人込みから少し離れた場所でジョルジュは思案する。
 普段から穢れが多いし、恨みも買っているだろう。せめてもということで神頼みぐらいしておこうとは思っても、この国の様式はよく分からない。
 その辺に立っている人に手順を確認しようと思っていたら、
「きゃっ」
 目の前で女の子が転んだ。
 勢いよく転んだ女の子を起こし、着物についた汚れを払い立たせれば、少し膝を擦りむいた程度。
「大丈夫ですか?」
「うん、ありがとうお兄ちゃん」
 聞いてみると、どうやらこの女の子は一人で参拝に来たらしい。
 ちょうどいいので参拝のしかたを教えて欲しいと頼むと、いいよと笑顔が返ってくる。
 手を引かれたジョルジュは、こうするんだよ、ああするんだよと教わり見よう見まね。
「でね、神様にお願いをするの」
「…………」
 手を合わせ、無の時が流れ。
「いい一年になるといいね」
 さて、ジョルジュにとって今年はどんな一年になるだろう。
「……どんな一年になるだろうね」
 その呟きを聞くものは、自分以外にはいなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月05日


挿絵イラスト