バトルオブフラワーズ④〜キノコタケノコ山菜バトル
●とある山林で採れるのは……
まっぷたつになった、キマイラフューチャーの、とある山林。
そこにある木々の根元や地面を中心に群がっていたのは、コショウ怪人、しょうゆ怪人、マヨネーズ怪人からなる『食卓の友同盟』トリオであーる。
『この山林は、キノコとタケノコが多めに採れるコショー!』
『タケノコはじっくり茹でたあとに香ばしい鰹節をのせ、醤油をたらすのも良し!』
『炭火で焼いたキノコにマヨネーズをチョロっと付けるのも、趣がありますネーズ』
『ホイルの上に山菜を並べ、その上にベーコンとチーズを乗せて、コショウをふりかけて包んで焼くのは如何コショー?」
……じゅるり。
互いに顔を見合わせた食卓の友同盟は、満足そうに頷く。
そして、収穫したキノコタケノコ山菜を、山の如く積み上げていくのだった。
●キノコタケノコ山菜バトル
「ふおおおお、わしも山菜採りがしたいッ……ゲフン、戦争で慌ただしい中集まって下さり、誠にありがとうございますなのじゃ」
普段は温厚な(はずの)ユーゴ・メルフィード(シャーマンズゴースト・コック・f12064)も、食に関しては性格が変わるタイプなのだろうか。
グリモアベースに集まった猟兵達に気づいて頭を下げたユーゴは、軽く咳を払う。
そして、猟兵達の顔を見回すと、ゆっくり話し始めた。
「戦況は、今のところは大きな問題も無く進んでおりますのじゃが、引き続き後方支援は続けていきたいと、思っておりますのじゃ!」
既に周囲の『ザ・ステージ』は制圧し、目的地である『システム・フラワーズ』への道は開けている。
けれど、怪人達もまた『ザ・ステージ』を取り戻そうと、しつこく攻め込んできている状況には変わりない。
「なので、皆には『ザ・フードステージ』の1つ、山林に向かって欲しいのですじゃ」
転移先になる山林は山菜の宝庫。特にキノコとタケノコが良く採れるという。
それを多数のオブリビオンが収穫していると、ユーゴは眉間にぎゅっとシワを寄せた。
「敵はマヨネーズ怪人、コショウ怪人、しょうゆ怪人によって結成された、調味料系怪人トリオ……『食卓の友同盟』ですじゃ」
山菜を収穫しているのも、調味料をふんだんに生かせそうだからという、理由らしい。
……けして、某キノコタケノコ戦争ではないので、ご安心クダサイネ♪
「このステージでは、食材を収穫中の怪人達には攻撃が無効になるという、特殊能力がありますのじゃ」
そのまま怪人達に山菜を収穫されてしまうと、猟兵側の敗北になってしまう。
――実に、厄介な特殊能力。
けれど、これを崩すことができる対策があると、ユーゴは嬉しそうに微笑んだ。
「それは、料理なのですじゃ! 怪人達は収穫したキノコタケノコ山菜を山のように積み上げようとするので、その食材を使って料理を作ってしまえば、いいのですじゃ!」
作った料理が怪人達の食欲を刺激して、ついつい手を止めてしまえば、こちらのもの!
食べた瞬間に攻撃無効の効果が無くなるので、容易に撃破することが可能になる。
「キノコタケノコを始め、山菜がメインの料理なら何でも良いのですじゃ。料理に不慣れな方は戦闘に集中して皆に調理を託す展開も、とってもカッコいいと思いますのじゃ!」
皆が作る、キノコタケノコ山菜料理が気になって、ユーゴは仕方ないのだろう。
ユーゴは猟兵達にマゴマゴと視線を送りつつも、ビシっとサムズアップしてみせて。
「あとで、わしにも山菜料理の感想や、レシピを教えて欲しいのですじゃ!」
そして、猟兵達を送るべく手のひらを掲げると、ふわりとグリモアを顕現させた。
御剣鋼
御剣鋼(キノコ派。山菜は天ぷらで味わう派)と申します。
もちろんタケノコも山菜も美味しく書きますので、ご安心を!
このシナリオは、1フラグメントで完結する「戦争シナリオ」です。
この戦場では『シュウカクフードバトル』という特殊戦闘ルールが適用されます。
食材を収穫中のオブリビオンは攻撃が無効になるという特殊能力があり、一定以上の収穫をされてしまうと、猟兵側の敗北になりますので、ご注意下さい。
敵は収穫されたキノコタケノコ山菜を積み上げようとしております。
皆様は思いつく限りのキノコタケノコ山菜料理を、楽しくご提供ください。
料理が美味しそうならば、食欲を刺激されたオブリビオンが作業を中断して、料理を食べてしまい『攻撃無効の効果が無くなる』ので、さくっと撃破する事が出来ます。
なお、キノコタケノコ料理が偏り過ぎても大丈夫ですー。
参加者が多いまたは美味しい料理が多いと言われた派閥が、ニヤリとなれるリプレイになる程度です。
山菜も採れますので、思わぬ山菜的な伏兵も大歓迎です。
●プレイング受付期間
オープニング公開から受付を開始します。
導入文の追記もしませんので、心赴くまま寄せて頂けますと嬉しいです。
●同行者について
単独描写の希望、旅団の仲間と冒険したいなど、
プレイングにご指定頂ければ、可能な限り対応いたします。
ご一緒したい方がいる場合は【相手のお名前】を明記して頂けますと助かります。
グループでご参加の場合は【グループ名】で、お願いいたします。
皆様のキノコタケノコ山菜料理、心よりお待ちしております。
第1章 集団戦
『食卓の友同盟』
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POW : マヨネーズ怪人・ウェポン
【マヨネーズ兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : コショウ怪人・ジェノサイド
【コショウ攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : しょうゆ怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【しょうゆ】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
水貝・雁之助
キノコと筍かー
んー、とりあえず筍なら歯応えが残るよう気をつけつつ煮物に
しっかり味が染みた状態の其れを熱々の天ぷらにって言うのが良さそうかな?
味付けは干しアゴを使った出汁醤油ベースで
熱々で噛むと程よい歯応えと同時にジュワッっと美味しいつゆが染み出して堪らないし
後はキノコなら椎茸の肉詰め
普通に肉を詰めるだけでも美味しいけど今回は肉種にアクセントとして柚子胡椒を混ぜるんだなー
で、肉汁が逃げないように天ぷらに
火がきっちり通るように余り分厚くし過ぎない事がコツかな?
熱々の肉汁と分厚い椎茸の美味しさが溜まらないよね
料理を用意し敵の気を引く
其の隙に悉平太郎に山林という『地形を利用』し攻撃して貰う
荒久根・ジジ
こ、これはボク大活躍できちゃう?
本領発揮…!?
料理ならまっかせてよ
伊達にコックは名乗ってないよ!
まずはタケノコ!
穂先の部分をコーンと菜の花と一緒に
さっと湯がいて特製ドレッシングのサラダに
次はアスパラとバターで炒め
食感を活かしてサクサクのキッシュに仕立て
今度はきのこ!
フライにしたマッシュルームに藻塩を添えて
数種類のきのこを白ワインビネガーで
マリネしてもさっぱり良いよね
さぁ最後は合作
きのことたけのこのアヒージョさ!
どっちの旨みも吸いあって
バケットが進んじゃうよっ
ご堪能頂けた?
何なら味変もおススメだけど
マヨとかこしょうとか醤油とか
それじゃ今度は
キミたちを料理する番だ!
UCで鮫歯と尻尾強化して攻撃!
●シュウカクキノコタケノコバトル
『むむ、なんとも上品で美味しそうな醤油の香り!』
『響き渡るリズミカルな包丁も、気になりますネーズ』
キマイラフューチャーの、とある山林に建築されつつある、キノコタケノコ山菜の山。
その周辺の木々や地面に群がっていた怪人――食卓の友同盟は、一斉に収穫の手を止め、同じ方向へ視線を向ける。
その先には、いつの間にか簡易キッチンが、設けられていた。
「んー、タケノコは歯応えが残るよう気をつけつつ、煮物にしてみようかな?」
「料理ならまっかせてよ、伊達にコックは名乗ってないよ!」
ぐつぐつぐつ。
干しアゴを使った出汁醤油ベースで、水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)が、じっくりタケノコを煮込み始め、荒久根・ジジ(ビザールイーター・f05679)もまた、コックの本領発揮と言わんばかりに金の瞳を輝かせ、タケノコの穂先をコーンと菜の花と一緒に、素早く湯がいていく。
まずは一品目。
タケノコを使った上品な煮物と、特製ドレッシングのサラダが完成であーる。
『……じゅるり』
ゴクリと喉を鳴らしながらも、怪人たちは収穫の手を完全には止めようとしない。
だがしかしッ、食の世界というのは無情であった。
「次はアスパラとバターで炒め、食感を活かしてサクサクのキッシュに仕立てだよ!」
「僕も煮物を天ぷらにしてみたよー」
その様子を眺めていたジジが畳み掛けるように、バターの香りが堪らない熱々のキッシュをドンっと広げ、雁之助も煮込んだばかりのタケノコを手際よく油に通して、美味しく援護射撃♪
辺りに食欲マシマシな香りが重なると、怪人たちの両手がぷるぷると震え出した。
「歯応えが残るように気をつけてみたけど、どうかな?」
――サクッ。
膠着状態の怪人たちを案じた雁之助が「美味しいよ?」と、天ぷらを一口。
心地良い音が響くや否や、怪人たちが揃って悶絶するのも、無理はない。
「つまり、まだまだ足りないっていうことかな?」
『いや、そうじゃないでござる! 既にオーバーキルでござるッ!』
死の宣告に似た言葉に、コショウ怪人はブンブンと首を横に振る。
けれど、食を至上の喜びとする、ジジの手は止まらず、次のメニューへ!
「今度はキノコ!」
ジジは手早くフライにしたマッシュルームを皿に盛りつけ、藻塩を添えていく。
そして、一瞬だけ思案に耽るように手を止めると、白ワインビネガーを取り出した。
「肉詰めがあるなら、こっちはマリネにしてもさっぱり良いよね」
ジジの視線の先にはシイタケのカサに肉を詰めていく、雁之助の背中。
アクセントとして柚子胡椒を混ぜているのだろう。その独特な香りは怪人たちのお腹と好奇心を上手くくすぐっている様子であーる。
「普通に肉を詰めるだけでも、美味しいけどねー」
――火が芯まで通るように、分厚くならないように。
そうして丁寧に下拵えしたシイタケを、雁之助は先程タケノコにも使った天ぷらの衣に、さっと通す。
『肉詰めの天ぷらなのか、コショーッ!?』
『なるほど、肉汁が逃げないように、衣に閉じ込めたネーズね!』
怪人たちは既に手を止めており、グルメ漫画の解説者に変貌してますどうします?
――あと一押し。
そう確信したジジは、隠し持っていた大鍋を取り出した!
「さぁ最後は合作、きのことたけのこのアヒージョさ!」
『待ってましたあああああ!!』
オリーブオイルとニンニク香る、キノコタケノコのコンビネーション!
大鍋の蓋を取った瞬間、中から食欲を刺激する香りが、おいでおいでと手招き♪
――さよなら肉体労働、こんにちわ山林のご馳走たち。
そして。雁之助がほぼ同時に盛り付けていた天ぷらにも、怪人たちが殺到した!
『『『いただきまあああすッ!!!』』』
アヒージョは濃厚ながらも、キノコとタケノコの優しさが、しっかり染み込んでいて。
備え付けのバケットを浸して口に運ぶと、その繊細な味わいとサクッとした食感に食欲が刺激された怪人たちは、次の料理へと自然と手が伸びていった。
『タケノコの煮物と天ぷらは歯応えを残しつつ、具材の芯まで味が沁みているでござる』
同時に。具材に閉じ込められた出汁が、ジュワッっと口に広がっていくではないか!
その驚きに似た美味しさに、しょうゆ怪人たちは雁之助に礼を述べ、静かに涙した。
『嗚呼、熱々の肉汁と分厚い椎茸の美味しさが、溜まらないコショー!』
『キッシュもサラダも、うーマーヨーネーズううううう!!』
肉詰めに続き、藻塩を付けたマッシュルームのフライを口に入れたコショー怪人たちの背に後光が差し、特製ドレッシングのサラダに思わず動きを止めたマヨネーズ怪人の背後には、戦隊モノのカラフルな爆撃が、ドカーンと爆ぜたように見えてきて。
「ご堪能頂けた? 何なら味変もおススメだけど……マヨとかこしょうとか醤油とか」
『はい、味変も堪能したいネーズッ!』
『宜しくお願いしますコショー!』
揃って舌鼓を打つ怪人たちに、ジジは雁之助と共に満面の笑みを返す。
コショウ怪人とマヨネーズ怪人もまた、揃って力強く頷き返した時だった。
「それじゃ今度はキミたちを料理する番だ!」
『へ?』
キランと瞳の端を光らせたジジは、オリジナル携帯食料をぱくんと一口。
愛らしい鮫歯が鋭さマシマシになっていく光景に、怪人たちは訳も分からず呆然。
――そして!
「悪逆を為せし非道の猿神を討ち滅ぼせし悉平太郎! 人々の涙を止めるために僕たちに力を貸して欲しいんだなー」
同時に雁之助が声を張り上げると、怪人たちの背後の竹林が一瞬だけ揺れ、猿神殺しの柴犬が疾風の勢いで飛び出した!
「生命尽くしのフルコース…これは前菜、キミがメイン!」
艶やかに強化された蜥蜴尾を鋭く地に打ち付け、ジジは一気に間合いを詰める。
身を低くして飛び出した悉平太郎も勢いよく跳躍し、キラーンと牙を煌めかせた。
『序盤から飛ばし過ぎじゃ、ありませんかあああああああ!!』
という声も虚しく、最前線の怪人たちが、ごそっと無双されていく。
それも束の間。再び辺りに美味しそうな香りが、ふわりと立ち込めるのだった――。
今回のキノコレシピ 其の1
椎茸の肉詰め天ぷら〜柚子胡椒風味
マッシュルームのフライ〜藻塩添え
シェフのお薦めキノコのマリネ
今回のタケノコレシピ 其の1
干しアゴの出汁醤油の煮物と天ぷら
特製サラダ〜菜の花とコーンと共に
タケノコ&アスパラのキッシュ
スペシャルレシピ
キノコとタケノコのアヒージョ(バケットつき)
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
春霞・遙
キノコのホイル焼き、山菜の炊き込みご飯、タケノコのお味噌汁などなど山の幸三昧を想像するだけでもお腹が空いてきます。どれもただ焼いたり茹でたりして調味料付けるだけでも美味しいのがなお良いですよね。
オイスターソースとピーマン持ち込んで肉なし青椒肉絲でも作りましょうか。
タケノコは先に茹でておいて、食材それぞれ細切りにして、炒めて味付けをして完成。
あれ、これエリンギで作っても歯ごたえあって美味しいんじゃ……帰ったら作ってみようかな。
無事戦闘が終わったらぜひみんなで食べましょうね。
雨霧・結
山の幸と言えばやっぱ炊き込みご飯でしょ!
キノコもタケノコも山菜と一緒に炊き込めば仲良く美味しくなりますよ!
タケノコはアク抜きをしてー…っとさぁ【早業】でぱぱっとご飯!
タケノコは歯ごたえが残るよう太めにざっくり切って、キノコと山菜たちをばーっと刻み、醤油、酒、みりん、めんつゆを研いだ白米と一緒に炊飯器にどーんと入れて、少し少なめにお水を入れてたら炊飯ボタン押すだけだっ!!炊けたら後はサクリ混ぜ、空気を食べさせれば完成!
電源…?コンコン機械の電源を拝借しましょうか
炊ける間はお茶飲んで小休憩…
はぁ、美味しい…って食べてる場合じゃなかった倒さないとっ!
『白魔掌打』でボコる!美味しい山の幸有難う!
仁科・恭介
※アドリブ、連携歓迎
「茸とタケノコかぁ…包んでみるかな」
〇材料
椎茸、たもぎ茸、エノキ茸、ニラ、ひき肉、チキンスープ、ゼラチン
生姜、塩、コショウ、砂糖、小麦粉
チキンスープにゼラチンを投入して固める
エノキを急速冷凍して解凍後、すべての茸とタケノコ、ニラをみじん切り
それにゼラチン、ひき肉、ショウガと塩コショウを入れて餡をつくる
小麦粉に塩と砂糖を入れ、お湯を少しずつ入れながらこね、小籠包の皮をつくる
小籠包の皮で餡を包んで蒸し上げる
〇攻撃
蒸したてのアツアツを怪人達に提供
熱いのと格闘している間は注意力が散漫になるだろう
そこを【携帯食料】を食べて細胞を活性化させた【鎧無視攻撃】
「夢中な時にいけてよかったね」
●第二次シュウカクキノコタケノコバトル
『マヨネーズ怪人、コショウ怪人、しょうゆ怪人が、やられたようでござるな……』
『ククク、前線収集部隊は我らの中でも、最弱ネーズ』
『飯テロに屈するとは、食卓の友同盟の面汚しコショー!』
美味しく葬られていく最前線の怪人たちを鋭く見据えるのは、これまたマヨネーズ怪人、コショウ怪人、しょうゆ怪人によって結成された――食卓の友同盟。
……の、中衛迎撃部隊である。
彼らもまた、飯テロを仕掛ける猟兵たちに対抗しようと、収穫の手を早める、が。
「山の幸と言えば、やっぱ炊き込みご飯でしょ!」
――新たな刺客もとい、飯テロ猟兵参上!
そう言わんばかりに、横からヒョイっと顔を覗かせた雨霧・結(雪の足音・f06365)に、脊髄反射の勢いで「飯テロオオオ!」と、悲鳴が轟くのも、無理もない。
「キノコのホイル焼き、山菜の炊き込みご飯、タケノコのお味噌汁……想像するだけでもお腹が空いてきますよね」
「食材の扱い方なら最低限必要な技術は学んでるし、味は保証するよ?」
慌てふためく怪人たちに春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)が、大きな茶色の瞳を瞬かせ、仁科・恭介(観察する人・f14065)もまた柔和な笑みを向けるけれど、怪人たちにとっては、全てが死亡フラグか、あるいは死の宣告のようなものであーる。
「それにしてもキノコとタケノコかぁ…包んでみるかな」
怪人たちがガクブルと戦慄する中、恭介はコンコンコン冷蔵庫で急速に冷凍して解凍したエノキ茸を、サクッとみじん切りにする。
続けてシイタケ、たもぎ茸、タケノコ、ニラにも同じように包丁を入れて、ガラスボールの中へ。最後にゼラチンで固めたチキンスープ、ひき肉とショウガを加えると、怪人たちは「肉団子か?」「いや、餡だ」と声を潜めながらも、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「キノコもタケノコも山菜と一緒に炊き込めば、仲良く美味しくなりますよ!」
手際良く調理を進める恭介の背に一瞬だけ視線を止めた結もまた、神業に等しいスピードでタケノコのアク抜きを済ませ、歯応えが残るように、太めにざっくり刻んでいく。
その流れでキノコと山菜も一気に切り分けると、醤油、酒、みりん、めんつゆ、研いだ白米と一緒に、山林の幸をどーんと炊飯器に閉じ込めた。
「さぁ、あとは炊飯ボタン押すだけだっ!! あ、電源――」
『コンコンコン機械の電源はここでござるよ』
一瞬だけ動きを止めた結に、すかさず電源の位置を教えるのは、しょうゆ怪人。
怪人の皆さんも、何だかんだ言って、すっごく楽しんでますねっ!
「ただ焼いたり茹でたり調味料を付けるだけでも美味しいのが、なお良いですよね」
辺りに漂い始める、山林の幸。
それを吸い込むように遙は深呼吸すると、先に茹でたタケノコと持参したピーマンを、リズミカルに細切りにする。
――トントントン。心地良い音が山林の空気に浸透する。
遙の包丁が奏でる音色に、怪人たちがうっとりと耳を傾けた時だった。
「皮はこれくらいでいいかな」
『ハッ、ということは、あれはまさか!』
『知っているのか、コショー怪人!』
『ああ、知っているコショー。あれは――小籠包の皮でコショー!』
『何だってッ!!!』
小麦粉が入ったボールに塩と砂糖を入れ、お湯を少しずつ入れながら恭介がコネコネしていたのは、なんと小籠包の皮!
期待に満ちた視線が注がれる中、恭介は黙々と小籠包の皮で餡を包んでいく。
そして、水を入れた中華鍋の上に蒸し器を置くと、温かな湯気がモクモクと包み込み、一際大きな歓声が沸き起こった。
「炊き込みご飯に小籠包ですか……青椒肉絲(チンジャオロースー)には打って付けですね」
まるで示し合わせたかのようなラインナップに遙は口元を緩め、細切りにしたピーマンとタケノコを中華鍋へと投入。
強火でさっと炒めてオイスターソースで味付けをすれば、肉なし青椒肉絲の完成だ!
「いい匂いね」
山菜が織りなす、オリエンタルな香り。
それが、お茶を飲んで休憩していた結の鼻腔すらも、柔らかく刺激する。
――と、同時に。
ピピっと鳴り響くタイマー音に気づいた結が、静かに炊飯器の蓋を開けた時だった。
『嗚呼、炊き込みご飯の香りが、疲れた体とお腹に染みてくる!!』
『もう我慢できない、いただきますっ!!』
待ってましたと言わんばかりに、押し寄せる怪人たち!
どうやらご飯が炊けるまで、キチンと正座して待っていたようであーる。
「順番に並んでね、はいどうぞ」
「小籠包も蒸したてのアツアツだ」
結は笑みを殺しつつ空気を含むように手早くご飯を混ぜ、恭介も出来たてほやほやの小籠包を、怪人たちの手の平に――!?
『フ、熱いのは全然ダイジョ――あっつ! ホントに熱いネーズ!』
無防備に小龍包に噛り付いた怪人たちが、床に転げ回るのも、ご愛嬌♪
けれど、口の中にジュワっと広がる肉汁とキノコのハーモニー、そしてタケノコの歯応えは至高といっても過言ではなく、多くの怪人たちが涙した。
『この柔らかさは一体……』
『肉無しの青椒肉絲もヘルシーだコショー』
仕上げに空気を混ぜた炊き込みご飯の味わいに、しょうゆ怪人たちは驚き、肉無しの青椒肉絲は、コショー怪人も斬新だと舌鼓を打っていて。
……そんな中。
「あれ、これエリンギで作っても、歯ごたえあって美味しいんじゃ……」
怪人たちに混ざって青椒肉絲を堪能していた遙の箸が、ぴたりと止まる。
そして、少しだけ思案に耽ると、ポツリと言葉を洩らした。
「帰ったら作ってみようかな」
『え、いや、そんな――今作ってくださいッ!!!』
呟きを耳にした怪人たちが、こぞって山菜の山からエリンギを持ってくる。
ある怪人はアツアツな小龍包と格闘し、ある怪人は結に炊き込みご飯のお代わりを求め、さらに遙の一言で注意力散漫になった怪人たちを、恭介は見逃さなかった。
「これが貴方に証明する私なりの解答」
遙に変わって否と応えるがごとく、恭介は小籠包を口にする。
「夢中な時にいけてよかったね」
それに呼応して全身の細胞を活性化させた恭介は、いつの間にか握っていた刃を、鋭く大きく薙ぎ払うように、フルスイング!
「はぁ、美味しい…って食べてる場合じゃなかった倒さないとっ!」
その隣でゆっくり試食を楽しんでいた結も、騒ぎに気づいて顔を起こす。
同時に。目と鼻の先にいたコショウ怪人と、視線が合いましたが、どうします?
『待って、ストップ、タンマ、暴力反対でござるっ!』
「ふふっ、私の肉球は優しくないわよ?」
――美味しい山の幸を有難う!
肉球と黒爪に絶対零度の冷気を纏った結は、瞬時に眼前の怪人に肉薄する。
凄まじい掌打で怪人たちをボコっていく結を眺めながら、遙はにっこり微笑んだ。
「戦闘が終わったら、ぜひみんなで食べましょうね」
この勢いなら、もうすぐ終わるだろう。
そう思いながら遥は全員分の料理を、お皿に取り分けていくのでした。
今回のタケノコレシピ 其の2
肉無し青椒肉絲(チンジャオロースー)
スペシャルレシピ
キノコタケノコ山菜の炊き込みご飯
キノコとタケノコのアツアツ小籠包
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アルファ・オメガ
【依鳴(f07493)】と
「がう、きのことたけのこに戦争とか全ての世界を巻き込むのかと思ったよ」
勘違いでよかった
でも食べられないのは寂しいな(ぐぐぅー)
食いしん坊のボクは依鳴と一緒に肩を落とすのでした
鍋はボクの当番で
切るのと味見は依鳴にお任せ!
満たされぬ胃の恨みを知るがいい!(真似っこ)
依鳴から食材を受け取ったら料理開始だよー
やっぱり新鮮な山菜は天ぷらだよね!
そして新鮮だからこそ煮付けも美味しそう!
きのこもたけのこも万能だよねー
そして!
これがとっておきの山菜チョコフォンデュだー!
依鳴できたよー、あーん
え?意外?
美味しいなら成功!
味見が終わったら依鳴と一緒に怪人たちに突きつけるよー
島津・依鳴
【アルファくん(f03963)と参加】
「食べる戦いです。食材はすべて、この胃の中に……違うのですか、そうですか……」
美味しそうな食材を前に手を拱いているだけというのは些か不本意ではありますが。今回は仕方ありません
では、始めましょう
「我が剣は処刑人の刃。遍く全てを断罪する刃。しかして今は、理不尽にお預けを受けさせしこの山菜を裁きましょう。汝は……悪なり!」
すらりと刃を抜き放ち、山菜を全てこの刃で刻みます。食べやすい大きさに。この飢えと満たされぬ胃の恨み、思い知るがいい
そうして刻んだ山菜はアルくんに渡し、仕上げはお任せしましょう
……チョコフォンデュ。意外な物が出てきました
……美味しいですね
●キノコタケノコつわものどもが夢の跡
「がう、きのことたけのこに戦争とか全ての世界を巻き込むのかと思ったよ」
「食べる戦いです。食材はすべて、この胃の中に……違うのですか、そうですか……」
キノコタケノコの不毛なる争いに、終止符を打つ。
そんな、思いを胸に山林に足を踏み入れたアルファ・オメガ(もふもふペット・f03963)と島津・依鳴(妖狐の咎人殺し・f07493)は、揃って肩を落としまう。
食いしん坊系の2人にとって、何よりもショックだったのは……。
「勘違いでよかったけど、食べられないのは寂しいな」
――ぐぐぅー。
アルファの小さくて柔らかなお腹もまた、悲しそうに悲鳴をあげる。
けれど、依鳴が、まだ望みはあると、山菜の山(とっても低い)を指差した。
「アルくん見てください、麓で残った料理を試食している猟兵たちがいます」
「がうっ! 怪人たちをさくっと倒せば、ボク達も少しだけ食べれるかも!」
美味しそうな食材を前に手を拱いているだけというのは、些か不本意ではある。
水を得た魚の如く山菜の山を目指すアルファを追うように、依鳴もまた丈の短い白い着物の裾を靡かせて、山林の風になる。
そして、決戦の幕が開けた――!
「というのが、ボク達の3分前だ!」
いろんな恨み辛みを背負ったアルファが対峙するのは、これまた息継ぐ間もないオーバーキルで虫の息と化した、食卓の友同盟であーる。
片方は精神的に満身創痍、もう片方は肉体的で以下略で、いい勝負になりそうですね!
『こちら後衛支援部隊! 前線収集部隊、中衛迎撃部隊、応答するネーズ!』
『応答なし。まさか無線が乗っ取られたか……全部隊、周波数を変えるでござる!』
『いや、もう、我らだけでコショー。……うぅ』
既に食欲マシマシな香りが漂っており、ここで死闘が繰り広げられたのは、明白。
このまま此処にいれば空腹で倒れ――否、戦闘不能に陥ってしまうだろう。
「では、始めましょう」
依鳴は素早く鯉口を切ると無駄のない動きで刃を抜き、美しい刀身を煌めかせる。
「我が剣は処刑人の刃。遍く全てを断罪する刃。しかして今は、理不尽にお預けを受けさせしこの山菜を裁きましょう。汝は……悪なり!」
『フ、我ら食卓の友同盟には、特殊な能力が……ナニッ!』
依鳴の鋭利な刃は怪人たち――ではなく、その後ろにある山菜の山を一閃する。
「この飢えと満たされぬ胃の恨み、思い知るがいい」
勢い良く宙に高く舞い上がった山菜目掛けて、依鳴は強く大地を蹴って跳躍。
そして、全ての山菜を食べやすい大きさに斬り刻むが如く、目にも止まらぬ速さで斬撃を繰り出した。
「仕上げはアルくんにお任せしましょう」
「がうっ! ボクの出番だね」
地に降り立つと同時に刀を鞘に納めた依鳴の脇には、刻まれた山菜が入った籠が。
その籠を粛々と受け取ったアルファは、固唾を呑んで成り行きを見守る怪人達に向けて、高らかに声を張り上げた。
「満たされぬ胃の恨みを知るがいい!」
アルファは何処からか取り出した蓋付きの大鍋をどんと置くと、その周りに下拵えを済ませた山菜を盛り付けたお皿を、丁寧に並べていく。
大鍋の蓋に手を伸ばした瞬間、ピタリと肉球を止め、怪人たちの方に向き直った。
「やっぱり新鮮な山菜は天ぷらだよね!」
『なるほど、定番の料理法で、我らを葬ろうとしているのだなコショー!』
「そして新鮮だからこそ、煮付けも美味しそう!」
『む、さては、高級圧縮釜でござるか?』
「きのこもたけのこも万能だよねー」
『そうそう、どちらもマヨネーズが似合う……って、早く蓋を開けるネーズ!』
勿体ぶるアルファに耐えきれず、マヨネーズ怪人が抗議の声をあげる。
――早く食べたい。否、そうではない。
大鍋から漂う甘ったるい香りで、皆が不安半分、好奇心半分になっていたからだ。
「アルくん、そろそろお願いします」
大鍋の中身については、依鳴も知らないのだろう。
大食漢にお預けは酷だと十分理解していたアルファも力強く頷き、蓋を取る。
オープン・ザ・新世界!
「そして! これがとっておきの山菜チョコフォンデュだー!」
ぱんぱかぱーん!
と、脳内効果音と共に開封されたのは、なんと山菜チョコフォンデュ!?
「依鳴できたよー、あーん」
大鍋にはチョコレートがグツグツと煮えている、これに付けて食べろというのか。
アルファ、なんて恐ろしい子!
「……チョコフォンデュ。意外な物が出てきました」
怪人たちも唖然とする中、アルファに味見を促された依鳴が一歩前に踏み出す。
そして、甘くて斬新なお裾分けを前に、自らあーんと口を開けて、ぱくん。
もぐもぐ。
「……美味しいですね」
「え? 意外?」
ざっくり言えば、味は思いっきりチョコで、歯応えと食感は山菜とのこと。
初めは余りに斬新な料理に抵抗があった怪人たちも、恐る恐る大鍋を取り囲む。
『うん、案外いけるでござるな』
『これはとても、斬新で美味だコショー!』
『そうね、ご飯にマヨネーズも合うし、偏見は駄目ネーズね!』
キノコのカサやタケノコにもチョコレートを付け、口に運んでいく怪人たち。
その光景にアルファは満足そうに頷き、依鳴は鋭い切れ味を誇る刀の柄を握り直す。
「食べ物があればそれで幸せ」
『はい?』
そして、3秒後。
3分クッキングもとい惨分クッキングが始まったのは、また別のお話♪
今回の山菜レシピ
惨……山菜チョコフォンデュ
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
●これまでのシュウカクキノコタケノコレシピ
キノコレシピ
椎茸の肉詰め天ぷら〜柚子胡椒風味
マッシュルームのフライ〜藻塩添え
シェフのお薦めキノコのマリネ
タケノコレシピ
干しアゴの出汁醤油の煮物と天ぷら
特製サラダ〜菜の花とコーンと共に
タケノコ&アスパラのキッシュ
肉無し青椒肉絲(チンジャオロースー)
スペシャルレシピ
キノコとタケノコのアヒージョ(バケットつき)
キノコタケノコ山菜の炊き込みご飯
キノコとタケノコのアツアツ小籠包
山菜チョコフォンデュ
このシュウカクバトルも、次の刺客で最後になるだろう。
果たして、勝負(?)の行方は――。
ミルヒ・フェアトラーク
アドリブ&連携歓迎
わぁ~、みんないい匂いでおいしそ~
ミルヒも[料理]頑張らなくっちゃ
キノコもタケノコもどっちも使える和風グラタンがいいかな
1cm角に切った筍はだし汁、みりん、醤油で煮るから
【グッドナイス・ブレイヴァー】ドローンで撮影しながら
ドローンに容器をセットしてお醤油キャッチ
攻撃も有効利用させて貰っちゃお♪
同じく切った茸(しいたけ)と玉葱をバターで炒めて
小麦粉に牛乳、味噌と塩
コショウ攻撃も[言いくるめ]てゲット!
味を調えたホワイトソースに茸と筍を混ぜたら容器に入れて
チーズを乗せたらオーブンで焼きまーす
こんがり焼けるいい匂いが食欲誘うよね
食べてる間に【エレクトロレギオン】で攻撃しちゃいまっす
●キノコタケノコ山の幸は飯テロの香り
「わぁ~、みんないい匂いでおいしそ~ミルヒも頑張らなくっちゃ」
ミルク色の淡いツインテールをふわりと揺らし、ミルヒ・フェアトラーク(目指せ!本契約☆・f15000)は、周囲を見回す。
この山林で収穫に勤しんでいた食卓の友同盟は壊滅に瀕しており、集まった飯テロ猟兵たちもまた、残党兵を美味しく料理する最終フェーズに入っていた。
いわゆる、落ち武者もとい、落ちオブリビオン狩りである。
――一方、その頃。
『生き残ったのは、どうやら我等3人だけネーズね』
ミルヒのすぐ近くの茂みでは、残り3体のみとなった怪人たちが息を潜めていて。
『このままやり過ごしてずらかるでござる』
『それにしても腹が減ったでコショー』
――ぐぅぎゅるるる。
終始飯テロの猛威に耐え忍んでいた怪人たちの腹の虫が、揃って悲鳴をあげる。
その時だった。
辺りの空気を、上品な醤油とだし汁の香りが、ふわりと甘く包み込んだのは。
「キノコもタケノコも、どっちも使える料理がいいかな」
ミルヒは1cm角に刻んだタケノコを、だし汁、みりん、醤油でじっくり煮込むと、並行して一口サイズに切り分けたシイタケ、玉葱をバターでさっと炒めていく。
その様子をドローンで撮影するのも、流石は企業採用を夢見て日々修行する、バーチャルキャラクターである。
「あとは小麦粉に牛乳、味噌と塩と……あ、コショウがな――」
『何だって、コショーを切らしたって!?』
ミルヒがしょんぼり肩を落とすのとほぼ同時に、コショウ怪人が飛び出す!
茂みの中では、マヨネーズ怪人としょうゆ怪人が揃って「ばかばかっ!」と、声にならない悲鳴を上げてるでしょうね、きっと!
『む、それはホワイトソースだなコショー』
「はいっ、チーズを乗せたら、オーブンで焼きまーす」
錐揉み回転でコショウを撒き散らす怪人の近くに、ホワイトソースが入ったボールを寄せて味を調えたミルヒは、キノコと和風出汁で煮込んだタケノコを混ぜていく。
そして、グラタン皿に流し込むと、その上にチーズを乗せて、オーブンへ!
「こんがり焼けるいい匂いが食欲誘うよね」
辺りに漂う香りは、和風とチーズのコラボレーション!
空色の瞳を細めるミルヒ。怪人たちもまた力強く頷き、揃って正座待機を――。
――んんっ?
『何でいるのコショー!』
『抜け駆けしたのは、お前だネーズ!』
「喧嘩はよくないですよ〜、みんな一緒に食べた方が美味しいですよ〜」
『うむ、その通りでござるな』
取っ組み合いになる前に、サクッといただきますっ!
口に広がる濃厚なチーズと和風のハーモニーは、3体と1人の頰が同時に蕩けて。
満足そうに「美味いっ」と口を揃えた怪人たちが、更に手を伸ばした時だった。
死角から湧いた無数の小型戦闘用機械兵器が、瞬く間もなく3体を取り囲んだのは。
『ひょっとして、コレって罠デスカ?』
「これにて一件落着かな♪」
――どっかーん!
明後日の空に吹っ飛んでいく怪人たちを背景に、ミルヒはパチンとウィンク♪
ふと、地面に刻まれていた文字に気がつくと、その傍らにしゃがみこんだ。
スペシャルレシピ
キノコタケノコ和風グラタン
――の結果、質と味は共に互角。
量は僅かに、タケノコが優勢。
沢山の美味しい山の幸、ありがとうございました!
ご馳走さまでしたっ!!
大成功
🔵🔵🔵