2
バトルオブフラワーズ⑪〜疾走、爆走、大暴走!

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ウインドゼファー

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#キマイラフューチャー
🔒
#戦争
🔒
#バトルオブフラワーズ
🔒
#ウインドゼファー


0




「せせせせ先輩大変です!花畑の上をバイクが走り抜けてますよ!?」
 カマル・アザリーは取り乱した様子で喋っていた。深呼吸をしてから落ち着きを取り戻すと、再び猟兵達へ話を続ける。
「そうです、スピード怪人ウインドゼファーです。モンキー、バニーと続いて三人目の幹部ですね」
 そう言ってからカマルはウインドゼファーの姿をグリモアへと映し出す。人の身体にバイクが組み込まれたような姿は怪人の中でもどこか異質さを感じさせていた。
「彼女はシステムフラワーズ内で待ち伏せをしていて、そのスピードを持って先制して攻撃を仕掛けてくるみたいなんです」
 ウインドゼファーは猟兵の持つユーベルコードの属性、POW,SPD,WIZに対応したユーベルコードで先制してくるという。そのため、相手の先制攻撃に対する対抗策を講じなければ苦戦は免れないだろう。
「彼女の能力は『風を操る能力』です。今までと比較するとかなりシンプルではありますが、それ故に応用も利きます」
 風は速さと共に生まれるもの。その空気の流れはこちらを切り裂く刃にも、相手を守る空間にもなり得るだろう。
「相手はオブリビオンなので倒しても何度でも復活します。ですが先輩達が協力して復活した所を何度でも叩けば向こうも復活は出来なくなりますから諦めずに倒し続けましょう!」
 システムフラワーズ内にいるゼファーは一人だけだ。倒しても何度でも復活するが、短い期間で一定数以上を倒せれば復活出来なくなるであろう。
「とは言っても相手もかなりの強敵です。ユーベルコード対策後も激しい戦闘が予想されます。ですが先輩達ならきっと大丈夫です!私も応援してます!」
 時間も押し迫っているためか、カマルはテキパキと準備を済ませると猟兵達を現地へと送り出すのであった。


ぷっさん
 初戦争シナリオです。ぷっさんです。今回のシナリオは以下の点にご注意ください。

 敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
 戦場の戦力「40」をゼロにできれば制圧成功ですが、それ以上の成功数があった場合、上回った成功数の半分だけ、「⑬『ドン・フリーダム』」の戦力を減らせます。

 以上となります。スピードを制するのはスピードか、それとも……ということでプレイングをお待ちしております。
46




第1章 ボス戦 『スピード怪人『ウインドゼファー』』

POW   :    フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:藤本キシノ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルベル・ノウフィル
pow
早業とオーラ防御は常時使用

1、転移直後即座に地面にトンネル掘り、技能有り
2、掘ったトンネルに滑り込む
3、トンネル入り口を念動力で浮かせた彩花で蓋する
(ここまでを死に物狂いで一瞬でやり遂げる)
「技能をここで活かさずしていつ活かすのか!今でしょ!」
4、敵はトンネルに隠れた僕を狙って襲いに来るはず
5、僕は地中を掘り進めて少し離れた場所にトンネル出口を開通させる
(4、5が同時展開)
6、トンネル入り口の彩花が接敵する瞬間に合わせてトンネル出口から僕が飛び出してUCの墨染で敵を討つ
暗殺、鎧防御無視、捨て身の一撃を活かしましょう

技能を活かした攻防一体の合わせ技!あ、気合も活かします




 ルベル・ノウフィル(星守の杖・f05873)がふわりと咲き乱れる花畑に身を下ろす。その瞬間に耳に突き刺さる景色に似つかわしくない爆音と暴風。猟兵の気配を感知したウインド・ゼファーのユーベルコードが発動したのだ。
「ここは通しませんよ。猟兵!」
 ゼファーは動かない。吹き荒れるその風が周囲の花を散らし、見えぬ鋭利な刃となって地上のあらゆる角度から突き立てていく。
「速さで勝てないなら……うおりゃあああああ!!」
 それとほぼ当時か。ルベルは手にした杖を用いて穴を掘っていた。それも全力で。敵より速く攻めるのは不可――それならば風の届かぬ地下へと潜り込むという道理だ。
「ここまで培って来た技能、いつ活かすの?今でしょ!」
 1人分がギリギリ入れるレベルまで掘ってから急いで潜り込み、散っていた花を使って無理矢理蓋を閉める。刹那、本来ルベルが立っていた場所をゴォッ!と強烈な音が吹き抜けていった。


「……なるほど。ですがそれは自分の首を絞めるだけではありませんか?」
 回避は成功したが花の道が全てゼファーへと繋がっている以上、このままやり過ごし続けることは不可能。彼女の手に持つ車輪剣が唸りを上げる。
(もちろん僕だって考えてますとも)
 ルベルは地下で必死に掘り進めていた。
 敵の待ち伏せは必ず来る。普通に出れば斬り刻まれる。故にその対策も講じていなければならない。チャンスは一瞬、その一撃に全てを賭ける。
 初めに潜った場所から少し離れた位置がモコモコと盛り上がる。ゼファーはその動きを見逃さなかった。車輪剣を振り上げ叩き落とそうとする。刹那――。

「黒染、哭きなさい」
 出現と同時にユーベルコードを発動。仕返しの如く高速の一撃を叩き込もうとする。
「随分と……器用な真似をしますねッ!」
 車輪と刀の正面衝突。弾ける火花と轟く金属音、鍔迫り合いが暫く続く。両者睨み合う中、ゼファーの真っ赤なヘルメットマスクがルベルの同じ真紅の瞳に映り込む。速度では圧倒的な有利を誇るゼファー、しかし……。

「くっ……この、これならどうですかぁぁぁぁ!」
「うぐっ……!私が押し負けるとは」
 パワーも要求される至近距離の根比べとなれば話は別。ルベルの足が一歩踏み込み下から上へと気合の一閃。ゼファーは咄嗟に車輪剣を持ち直すが、間に合わない。その身体に一筋の線傷が刻み込まれた。
 ルベルは追撃すること無くすぐさま後退する。ゼファーもまた、受けた傷に狼狽えること無く地面を抉る勢いの烈風を両者の間に割り込ませていたからだ。一手を取ったがまだ敵は健在。猟兵の戦いは続く。

成功 🔵​🔵​🔴​

一比古・アヤメ
先手を取られるか……なら、どうにか往なして不意を打つしか無いね
それは忍者の腕の見せどころ、ってね

相手が足場をバラバラにしてくるなら、その前にボクは飛び降りる
【残像】……あとは【変装】の応用で、攻撃を食らった振りをして足場から落下

「……これはちょっと躱せないか」

やられたフリをして【忍び足、だまし討ち、残像、暗殺】の技能で花びらに紛れて反撃

スカイステッパー(忍法空掛け)で相手が予想しない上から奇襲をかけるよ
そのまま可能なら刀で白兵戦
可能な限り食らいつくよ


多重人格として、普段は女子中学生の人格
今回、攻撃時に冷徹な忍者の人格に
「……隙あり、だ。」
「ちっ、仕留めそこねたか……」

※アドリブ歓迎




「次の相手ですね、今度は遅れを取りませんよ」
 次なる気配を感じたウインドゼファーが再び風を纏い始める。すぐ近くの花の足場へと放たれる巨大な砲弾のような暴風の塊。一瞬にして弾けると桃色の花々は瞬く間に上空へと舞い上がり、消えていく。
「……これはちょっと躱せないか」
 転移早々に足場を奪われていく状況に一比古・アヤメ(信じる者の幸福・f12124)はふぅと小さく息を吐くと思考を回す。足下がおぼつかない現状で武器を構えればその前に仕留められてしまう。一工夫噛ませなければ何もできないまま負けてしまう。
「避けられないと分かっていながら何もしないというのはいささか舐められたものですね。では望み通り奈落へと招待してさしあげましょう」
 アヤメがそこまで考えていると背にへばりつくようなゾッとする殺気が近づいた。ゼファーが一瞬のうちに背後に回り込み、風の塊を作って
「くっ……うわぁ!?」
 そしてなすすべも無く底へ落ちて消えていくアヤメ。みるみるうちにその姿は小さくどこまでも続くであろう世界の底へと吸い込まれていった。
「実に呆気ないものです。この程度ではお話になりません」
 まるで勝者を讃える様に風に巻き上げられ視界すら奪い尽くす花の花弁と、再び己が使命である門番としての役割に戻ろうとするゼファーの姿だけが残されていたのだった……。


「……なーんてね。首尾は上々かな?」
 自由落下を全身で感じながらアヤメはニヤリと笑みを浮かべていた。先程直撃を受けたのは彼女の【残像】。ゼファーが接近してから瞬時に自分そっくりの残像と入れ替わり、攻撃を食らったフリをして自ら下に飛び降りていたのだ。
「それでも速かったなー。初めから飛び降りるつもりで無かったらヤバかったかも」
 ここなら見えないだろうと空中でくるりと体勢を立て直す。そして瞳を一瞬だけ閉じて開くとそこにはアヤメのもう一つの顔が表に現れた。
「ここからは私の本領発揮、ってところか」
 そしてアヤメの忍術が発動する。彼女が忍法空掛けと呼ぶユーベルコード、スカイステッパーだ。水の上を何度も跳ねるようにタン、タン、タンとリズム良く宙を駆け上がって行くアヤメ。
 一歩、二歩、その距離が縮んでいく。しかし不思議な程落ち着いていた。
 ゼファーの姿が見えた。それでも心は静かなままだ。
 頭が花で敷かれた地面に近づく。花はまだ周囲を乱れ舞っている。
 最後に一つ。右足を叩きつけるように空気を踏み込むとその地点を軸に大きな跳躍を決める。その身体は一瞬にして空へ昇り――。

「なにッ!?」
「……もう遅い。隙あり、だ」

 花に紛れて上からの奇襲。右手に握る短刀がゼファーの首を狙う。敵も咄嗟に振り向いて防御の姿勢を取ろうとするが、明らかに間に合わない。降ろされたその刃はゼファーの左肩へと食らい付き、真っ赤な鮮血を吹き上げさせた。
「ぐぁっ……!私のユーベルコードで起こした現象を逆に利用するとは!」
 急いで刀を引き抜き二太刀めを浴びせようと振りかぶる。しかし、次の一撃は二本の車輪剣の回転する刃によって受け止められてしまった。
「チッ……スピード怪人、反応速度も圧倒的に速いか」
 敵の次の攻撃の手が飛んでくる前にアヤメは急いで退く。下から上へ、意表を突いた襲撃は見事功を奏した。着実に幹部は傷を負っている。

成功 🔵​🔵​🔴​

真田・さな
*POWを使用します
*仲間との連携を大切にします。
*セリフ等のアドリブ大歓迎ですっ!

何よりも速さを求める敵・・・というのはなんだか清々しいわ。
こちらも、全力でお相手させていただくわ!

●戦闘
純粋にスピードじゃ私には勝目は少なそう。
Powで対抗させて頂くわ。

使用するユーベルコード:龍鱗砕きを使用します

1.技能カウンターを使用して、相手の攻撃が自分へ襲いかかるその瞬間を見極めて・・・回避と同時にUCで反撃を試みます。

2.技能カウンターと一緒に、オーラ防御も使用します。万が一、相手の攻撃回避失敗してしまったらダメージをこちらで軽減して、ダメージが軽傷で反撃可能ならUCで反撃します。




「次は私が相手よ!全力で相手させてもらうわ!」
「ならば見せていただきましょう、あなたの全力というものを!」
 韋駄天という言葉がピッタリだろう。ユーベルコードで風を纏い、極限まで強化された身体能力をフルに使ってウインドゼファーがブレーキの壊れたバイクの如く突進を仕掛けて来る。
「速いッ……でもその姿勢は敵だけど清々しいわね」
 こういう心構えを持っている人は嫌いじゃない。と思いつつも、スピード勝負では勝ち目が無さそうだと真田・さな(捨てられ王女・f05145)は冷静楽天的ながらも冷静に事を据えていた。
 魔法剣を持つ手が強くなる。敵の速度からして一瞬、少しでも反応が遅れれば地に伏してしまう。

 敵が見える。
 敵が風を切る唸る音が大きくなる。

「今ね!龍鱗く――」
「遅いですよ」
「うそっ!?」
 丸鋸状の刃がさなの肩に食いかかろうとするのをすんでのところで剣を取り回し抑える。あとコンマ1秒遅れていたら斜めに一閃、辺りは血の海となっていただろう。
「うぎぎぎ……」
「その体勢で踏ん張るのは無理がありますね」
 ゼファーの押す力が強くなる。咄嗟の判断で踏み込みが悪い姿勢に加えて敵がユーベルコードで身体を強化されている以上、単純な力比べだけでは分が悪くなっていたのだ。
「一撃で決めますよ……!」
「きゃああああッ!」
 遂に力でも負け、上に吹っ飛ばされるさな。ゼファーは確かな手応えを感じると静かに武器を持つ手を下ろし元いた位置へ戻ろうとするのであった。


 まだ負けるわけには。こんなところで。私はもっと前に進まなくては……。さなの意識はまだ残っていた。オーラ防御をあらかじめ放っていたお陰でダメージを可能な限り抑える事が出来たからだ。一撃で倒されなければ反撃の機会ある。
 空中でくるりと一回転。体勢を立て直す。幸い敵より高い位置を陣取っている。そして敵は背を向けている。またとないチャンスだ。
 足下に小さな空気の足場を作って勢いを殺し、重量のある剣を振り上げ上から下へ。全体重を花の海の上に立つ暴風の化身たる敵の頭上へと持ってくる。
 ゼファーは背後からの殺気に気づき咄嗟に振り向いて武器を受けた。この対応速度も強化されているならでは芸当である。
「私を一撃で仕留められなかったのは失敗ね!北の王はこのくらいじゃ沈まないわよ!」
「先程とは逆の立場になりましたか。ですがここから跳ね除ければいいだけのこと!」
 二度目のぶつかり合い。だが今度はさなの方に分があった。さなはただ下へ落ちればそれだけで威力を増す事のできるポジションにあったからだ。
「今度こそ……龍鱗砕きよ!」
 グシャッと車輪剣の一部が曲がる。そしてゼファーの真っ赤なヘルメットの頂点に魔法剣の打撃が落ちた。
「ガハッ……!」
 思わずよろめくゼファー。しかしさなも一撃を貰って息が上がっていた。敵の速度からして追いかけてもまた防がれるだろうと判断し引き下がる。折れた車輪剣もじきに復活してしまうが力くらべでリベンジすることは叶ったのである。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

レパル・リオン
急がないと…この世界が、滅びちゃう!パパ、ママ…あたし…負けないわ!

花の足場が切り裂かれるなら…アイツが起こす風に乗って、アイツに近づいてやるわ!あたしの身体に風の【属性】を宿す!無闇に風に逆らわず、逆に流れを利用してアイツに近づくわ!【空中戦】だったらあたしもできるわ!

痛みと苦しみは…【激痛耐性】と、【覚悟】で耐えるっ!嵐に耐えて、怪人に近づいて、【怪力】【グラップル】で掴むわ!絶対逃がさないっ!

うおおおっ!【竜咆拳】っ!




 次なる戦場でもウインドゼファーが先に動く。彼女のスピードに追い付くのは困難を極める。だからこそレパル・リオン(魔法猟兵イェーガー・レパル・f15574)は変に抗わず、風に乗る事を決めていた。
「この世界をアンタ達なんかに好き勝手させないわ!」
「なら見せて貰いましょうか。その覚悟を」
 ドン、と強い音と共に暴風が更に広がる。辺りは花弁で見えなくなり、ゼファーが動かずともあらゆるものを無差別に斬り付ける見えない刃が猛スピードでレパルの全身に食らいつく。
「こんなの……痛くもなんともないんだから!」
 腕に、脚に、小さな裂傷を負うレパル。しかし、彼女の小さな身体に宿るヒーローとしての真っ直ぐで純粋な心はこの程度で割ける程ヤワなものではない。
 痛みを我慢してその身体に敵と同じ属性を纏う。これで痛みを和らげつつ足場が無くとも空中を自由に動き回る術を獲得した。
 嵐の中を跳んで強引に通過する。ゼファーもまさか傷付きながら無理矢理突っ込んでくるとは考えていなかったのか、恐れずに接近してくるレパルを見てほう、と感嘆の声を漏らした後に自らも剣を手に地を蹴って向かっていく。

「うおおおっ!竜咆拳っ!」
「レボリューション・ストームッ!」

 竜の咆哮の如き拳と全てを制する風が交差する。否、竜が風を呑み込んだ。レパルの正拳突きから発する衝撃波が風の塊に穴を開けゼファーの腹に撃ち込まれたのだ。
「フッ、それが……あなたの覚悟ですか」
「そうよ!あたしは絶対に負けない!」
 殴られて崩れる体勢を立て直すゼファーと小柄故に風との衝突の反動で吹き飛ばされるレパル。不屈の心がある限り、どんな強い風が吹き荒ぼうと前に進める。レパルは確かな拳の感触を確かめると、地に敷かれた花の上を駆けていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エコリアチ・ヤエ
肉弾戦みたいな相手は苦手なんだが……先へ進まにゃならんからな。いっちょ頑張ってみるか。
第六感、戦闘知識、見切り、覚悟、激痛耐性を用いて初撃を凌ぐ。
このとき可能そうなら自分の呪詛でしか起爆できない時限式爆弾を相手の体に取り付け、自分から離れたら呪詛を飛ばし起爆。
己がある程度傷を受け動けない状態になったとしても初撃を凌げればリザレクトオブリビオンを発動し、死霊2体を敵へと向かわせ、俺のほうに攻撃がこないよう常に攻め続けさせる。
攻撃を受けて死霊が解除された場合は杖を握り攻撃を耐えながら呪詛を放ち敵の体を蝕めたらといったところか。
死ぬ気はねぇからやばくなったら戦線離脱も辞さない。
[アドリブ・連携可]




「あー、肉弾戦がメインの相手は苦手なんだがなぁ」
「ならばここを去ればいいだけのことです」
 ウインドゼファーが車輪剣ダイアモードを構え、タイヤを高速で回転させる。二本の剣が一振り空気を割くと、剣から生まれた二本の竜巻と合わせてゼファーの嵐のような乱舞がエコリアチ・ヤエ(悪魔の呼び声・f00287)へと降り注ぐ。
「……我は先に進まねばならぬ。おぬし如きで止まるわけにはいかんのだ」
「その威勢の割には圧されてるようにも見えますが?」
 ゼファーの二本の剣に対してエコリアチは竜巻のダメージを強引に堪え、斬撃は愛用の【ファイブエレメンツ】で捌いている。当然攻撃の手数はゼファーの方が多い。幾ばくかの攻撃はエコリアチの腕を斬りつける。それでもひたすら耐え、攻めに転ずることはせず防御に徹し、しばらく二人の膠着状態が続いた。
「チッ、拉致があかないですね……」
 ゼファーが踵の車輪を回転させると地面の花をグシャグシャに切り裂きながら交代する。エコリアチはそんなゼファーの様子を見てニヤッと笑う。
「何がおかしいのです。たまたま初撃を凌いだだけのこと。ならば攻め手を変えるだけです」
「いいや、やっと離れてくれたと思ってのう。おぬし、もう少し周りを見てはどうだ?」
「何を……なっ!これは!?」
 車輪剣から竜巻を呼び出そうとしたゼファーの手が止まる。彼女はエコリアチに言われて視線を落とせば彼女の周りにはいくつもの時限爆弾がまとわりついていた。

「そうら、ボンッ!だ」

 剣をしまい、杖を取り出すとその杖を軽くフッと振る。次の瞬間、何度も何度も何度も爆音が繰り返される。呪詛で起爆する爆弾がゼファーの身体中を破壊で包み込んだ。


「小癪なマネをしてくれますね……!」
「形勢逆転、だな。同じ目にあってる気分はどうだ?」
 エコリアチの【リザレクトオブリビオン】が続けざまにゼファーへと攻め立てる。数で有利を取り、ゼファーも両方の対処に追われ攻めあぐねる。
 ゼファーの剣が死霊騎士の首を刎ねる。騎士は跡形もなく消え去ると、敵討ちと言わんばかりに蛇竜が腕に噛み付く。
「邪魔なんですよ!どけ!」
 ゼファーが風を纏い吹き飛ばすと続けざまに蛇竜を真っ二つにする。
「本当ならもう少し攻めたいところだが……我も初めに無理をし過ぎたか」
 エコリアチもまた消耗していた。腕からは血が滴り落ち、そこに加えて死霊の操作で集中していた真剣は限界を迎えようとしていた。
 無理をせず撤退を選択するエコリアチ。爆破と死霊のダメージが蓄積したゼファーはその隙を突くことは叶わず、ただ剣を杖に膝をつく事しか出来なかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

暮陽・黎明
足元バラバラにされんなら敢えてそのまま落ちるとしようか
暴風それ自体には第六感も使いつつ見切って回避か武器受けだな
オーラ防御も展開してダメージ軽減しよう

そしたら三貴神召喚と行こうか
足元ばらばらにされて花の道はねーんだ、そこを海に変えてやるよ
ついでに周辺にある花は太陽熱で焼き払ってやろう。奴さんの暴風で火力増し増し、花の道は瞬く間に焼け野原だな
危険を察して暴風を止められても、奴さんには花の道に点火された炎を止める手段はない
作った海に飛び込もうってんなら、海の力を扱える私の方に部があるからな、そのまま水没させてやろう
UCは戦闘知識、高速詠唱、属性攻撃、全力魔法、生命力吸収、祈り、範囲攻撃だなー




「次の相手はあなたですね」
「おっと、そういうわけにもいかねーぜ?」
 ウインドゼファーを中心に放たれる暴風の壁。花舞い散る戦場にて暮陽・黎明(瑠璃色に染まる空の果へ・f00383)は敢えて落下するという手段に打って出ていた。オラトリオ特有の翼を持つ黎明にとって空中での制動はお手の物なのである。
「花の足場の下で空中戦ですか。いいでしょう!受けて立ちましょう!」
 ゼファーが足下に風の塊を生み出し、それを足場にする事で空を駆け下りて来る。花の旋風が二人の上空を漂い、ヒラヒラと元の位置へ戻りそうになる。
「いやー私としてはどっちでもいいんだが、おめぇは三貴神ってしってっか?」
「一体何の話を……この光景は!?」
 問答を仕掛けた時には手遅れだった。天を舞う花びらが煌々と燃える火の粉に変化すると一瞬にして炎の空へ燃え広がっていた。そしてそれは風を纏うゼファーとて例外ではない。
「ぐああああああッ!!」
「コイツが八百万の神の中でも特に力を持つって言われてる天照大御神の力だな」
 火だるまとなって落ちていくゼファーを見て黎明はのんびりとしていく。しかし、抵抗も虚しく飛翔能力も失われて行った敵は汚い炭となって空の底へと小さく小さく消えて行った。
「海を呼ぶまでもなかったな」
 剣をしまい、風の吹かなくなった地上に戻る黎明。先へ進んでいく彼女を桃色の花だけが静かに讃え見送るのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月25日


挿絵イラスト