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バトルオブフラワーズ⑪〜征け、疾風のその先へ!

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ウインドゼファー

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「モンキーに続きバニーまでとは、驚きました。でも、私の役目は門番。ドン・フリーダムがシステム・フラワーズを取り戻すまでの時間稼ぎならば、私の『風を操るユーベルコード』でも、決してあの2人にひけは取りません」
 バイクめいた機械の怪人が、花々集いし『システム・フラワーズ』にて佇む。
「私達は全てを手に入れる。誰にも、邪魔は、させないッ!」

「みんな、いよいよ第三関門だよっ! まずはお腹いっぱい食べて、戦いに備えてねっ!」
 グリモア猟兵の蛇塚・レモン(叛逆する蛇神の器の娘・f05152)は、御手製のカツサンドを振舞いながら集まってくれた猟兵たちへ説明を始めた。
「第三関門で待ち受けているのは、スピード怪人『ウインドゼファー』だよっ! メカメカした体つきだけど、女性怪人なんだってっ! そして『風を操るユーベルコード』で必ず先制攻撃を仕掛けてくるから、みんなはきちんと対策を練って立ち向かってねっ!」
 対策を講じなかった場合は、これまでのモンキーとバニーの時のように、一方的に打ち負かされてしまうだろう。
 しかもモンキーとバニーのように、付け入る隙が見当たらない。
 普通に素直な能力の敵だ。
「スピード怪人『ウインドゼファー』は骸の海から何度でも蘇るけど、短期間に許容値を超える回数で倒せば、復活は不可能になるんだよっ!」
 この予知も、その1回に含まれるようにすべく、奮戦しなければなるまい。
「みんなならきっと大丈夫っ! あたいの願掛けもあるしっ!」
 レモンはカツサンドを差し出しながら笑う。
 カツサンド……?
 ん? 『勝つ、三度』??
 ダジャレとはいえ、レモンなりの激励であった。
「そういうことだよっ! 第三関門を勝利して、目指すはドン・フリーダムへの道だよっ! 準備が出来たら転送するから、みんな、がんばってねっ!!」
 こうして、風の門番との激戦が始まろうとしていた!!


七転 十五起
●特殊ルール
 敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。

 戦場⑪の戦力「40」をゼロにできれば制圧成功ですが、それ以上の成功数があった場合、上回った成功数の半分だけ、「⑬『ドン・フリーダム』」の戦力を減らせます。

 七転十五起、なぎてんはねおきです。
 いよいよ、ラスボス目前の大勝負!
 皆様の創意工夫を凝らしたプレイングをお待ちしております!!
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第1章 ボス戦 『スピード怪人『ウインドゼファー』』

POW   :    フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:藤本キシノ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

時雨・零士
テメェが風を操るってんなら、こちらも対抗してやるぜ!こっちは風だけじゃなくて3つの力だがな!
ウインドゼファー!さぁ、おまえの罪を数えろ!

ストームドラグーンに【フォームチェンジ】。風の鎧を纏って敵の風と攻撃を相殺・防御し、同時に雷撃で敵を痺れさせる。
その後、更にフロストリヴァイアサンに【フォームチェンジ】して凍結させて動きを封じ、ブレイズフェニックスへ【フォームチェンジ】。
炎で敵の周囲の空気を燃焼させて敵の風を弱体化させ、再度ストームドラグーンへ。雷光を纏ったカオスインパクトからカオスエクストリームを叩き込んで仕留めるぜ!

さぁ、フィナーレだ!

※アドリブ等歓迎


フランチェスカ・ヴァレンタイン
さて、それではドッグファイトと参りましょうか

マニューバを駆使した超高速機動で攻撃を見切り斧槍と蹴りでカウンターを見舞う、割と白熱した空中戦を

斬り結んだ際にさり気なくUCの念動アンカーを暴風の気流に乗せ、爆導索を兼ねたワイヤーを存分に”纏って”戴きましょう
そのまま不可視のアンカーとワイヤーの軌道を読み、不自然でない程度に身を躱しての応戦など

「…速度に魅せられるのは結構ですが、速いばかりではこういう時にキケンですよ?」
頃合いを見てアンカーを空間固定、急制動と共に距離を取って暴風に流れ幾重にも巻かれたワイヤーを一気に巻き締め、諸共纏めての起爆を

――システムフラワーズに咲く花火、ですか。…綺麗ですね?



 システム・フラワーズの花々の道が徐々にひとつに集まり、その先には門番――スピード怪人『ウインドゼファー』が待ち受けていた。
「来ましたね、猟兵たち」
 バイクめいた機械の身体に纏うは一陣の風。
 見た目とは裏腹に物腰柔らかい女性の口調で、ウインドゼファーは猟兵たちと対峙する。
「来てやったぜ、ウインドゼファー!」
 時雨・零士(仮面ライダーデオルム・f04112)は早速、ベルト型魔術装置『デオルム・ドライバー』を顕在させ、強化アイテム『クロスメモリ:ストームドラグーン』を掲げて怪人の出方を窺う。
「申し訳ありません。あなたには特段の恨みはありませんが、この世界を救うために押し通らせていただきますわ」
 フランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)もまた、気合充分だ。
 鎧装騎兵としての正式完全武装モード。オラトリオめいた純白の翼をはためかせ、キマイラとしてこの星の未来を守らんと大型の機殻斧槍『ヴァルフレイア・ハルバード』の穂先をウインドゼファーへ突き付けた。
 これにウインドゼファーは無言だ。
 その代わり、纏う風の量が急激に増えてゆく……!
 ウインドゼファーのユーベルコードは『風を操る能力』だ。
 それをまざまざと見せつけられ、猟兵たちは畏怖にも似た感情を胸に抱く。
「これが……噂の風を操るユーベルコードなのですわね……」
 ハリケーンが如き暴風は、床の花弁を巻き上げながら怪人の身体を宙へ浮き上がらせてゆく!
「今の私は、誰よりも速くなりたいという欲望を解放しています! その最高速度は最大でマッハ8近くまでいくでしょう!」
「マッハ8……だと……!?」
 時雨は思わず絶句してしまう。つまり、約8,000km/hである。
 しかし、時雨は怯まず叫んだ。
「テメェが風を操るってんなら、こちらも対抗してやるぜ!こっちは風だけじゃなくて3つの力だがな!」
 ベルトの電子音声が轟く!
「超変身……ッ!」
『アクション! クロスメモリ・フォーム!』
「させません! ハッ!!」
 ウインドゼファーが変身途中の時雨へ突撃!
 マッハ8の速度は一瞬で両者の間合いを縮め、怪人は暴風と衝撃波で時雨を襲う!
「ウインドゼファー! さぁ、おまえの罪を数えろ!」
 だが、クロスメモリとベルトから途轍もない風の魔力の奔流が溢れ出すと、障壁となってウインドゼファーの突撃を弾き返したではないか!
 更に時雨の身体を風と雷が包み込んでゆく!
 その電撃がウインドゼファーを感電させる!
『風雷の覇王ッ! デオルム・ストームドラグーン! リアラァーイズッ!!』
「さぁ、俺の強さに痺れろ! 勝利の法則は決まった!」
「な……ッ!? 変身時の爆発的な魔力放出で、マッハ8の突撃を防いだのですか!? 更に電撃まで……ッ!」
 驚くウインドゼファーに、サイボーグ戦士デオルムは言い放った。
「良いことを教えてやる。変身ヒーローを変身中に攻撃する奴は、大抵、こっぴどいダメージを喰らうんだぜ!?」
「なるほど……。“お約束”というやつですか。しかし、もう次はその手は使えません。これで終わりです!」
 再び浮遊するウインドゼファーが突撃態勢をとる!
 だが、すぐに怪人は自身の身体の異変に気が付く。
「こ、これは……! 風の出力が、上がらない……!?」
 怪人の纏う風量が目に見えて激減しているのだ。
 これにデオルムは怪人を指差し勝ち誇った。
「言ったはずだ! 変身中に攻撃する奴は、大抵、こっぴどいダメージを喰らうってな!?」
「まさか、先ほどの電撃が……」
「機械の身体にいきなり大量の電流と電圧が流れれば、どっかしら不具合が起きるに決まってるだろ!?」
「デオルムさん、流石ですわ。さて、それではドッグファイトと参りましょうか」
 フランチェスカは『アルタースキン・ヴァルキュリア』の小型の動力炉を点火!
 有翼の機甲戦乙女はシステム・フラワーズの空へ急上昇すると、マニューバを駆使した超高速機動でウインドゼファーへ急接近!
「マッハの速度が出なくとも、何人たりとも私の風に追い付けません!」
 ウインドゼファーはフランチェスカの斧槍の一撃よりも早く荒れ狂う暴風の突撃を叩き付ける!
「うぐッ!?」
 フランチェスカ、怪人の途轍もなく重い一撃を斧槍の柄で受け止めるも、衝撃を殺しきれない!
 ギリギリ受け止められたのは、フランチェスカの見切り技能の鍛錬のおかげであろう。
(ですが、カウンターを仕掛けようにも相手が速すぎますわ……! せめて、私の技量がもう少しあれば、届きますのに……!)
 それでもフランチェスカはあきらめずにウインドゼファーへ空中戦を挑んでゆく。
 空中戦には自信のあるフランチェスカは、暴風と化したウインドゼファーの攻撃を凌ぎながらも、螺旋の如き旋回を描きながら反撃の機会を窺う。
 時々、蹴りやグラップルを織り交ぜた体術を放つも、全て暴風に軌道が逸らされてしまう。
「不調の状態とはいえ私に付いてくるなんて、正直驚きました」
「こうみえてわたし、場数はそれなりに踏んでますわよ? それに……」
 地上で待ち構えるデオルムへフランチェスカは一瞥。
「今は2対1だという事をお忘れなく? デオルムさん!」
「任せろ! フォームチェンジだ!」
『赤熱のストライカー! デオルム・フェニックスブレイズ! リアラァーイズッ!!』
 デオルムは炎の不死鳥の力を宿したクロスメモリによって、炎属性のサイボーグ戦士に変身!
「フロストリヴァイアサンで動きを止めようと思ったが、なるほど、そういう事か、フランチェスカ!」
「あら、気付いてらっしゃったのですわね?」
「俺のデオルム・アイで感知済みだぜ! 凍らせるよりも確実だからな!」
「あなたたち、随分と余裕があるのですね!?」
 ウインドゼファーは標的をフランチェスカからデオルムへ変更すると、そのまま超高速で突っ込んでくる!
 だが、猟兵2人はこの瞬間を待っていた!
「今だ、フランチェスカ!」
「勿論ですわ! アンカービット、射出!」
 フランチェスカの掛け声が響いた次の瞬間、ウインドゼファーの身体に不可視の何かが幾重にも巻き付く!
「何ですか、これは!?」
 体のバランスを崩して、軌道の逸れた怪人の身体は花々の足場へ突っ込む!
「今頃、気付いたのですか? 何故わたしがあなたの超高速攻撃を紙一重で凌ぎ続けてこれたのか、その答えがそのアンカービットです!」
 フランチェスカは足場に降り立つと、その豊満な胸を張って怪人へ告げた。
「斬り結んだ際にさり気なく、そのアンカービットを暴風の中に紛れ込ませ、その軌道で攻撃のタイミングを推し量っていたのですわ。更にそのアンカービットは私の意志で自由に操作できますの」
 このようにね、とウインドゼファーを雁字搦めにしたアンカービットを空中に浮かせるフランチェスカ。
「……速度に魅せられるのは結構ですが、速いばかりではこういう時にキケンですよ?」
「で、その先端は爆発物だよな、フランチェスカ?」
「あら、流石ですわ。そのデオルム・アイとやらの性能は凄まじいのですね?」
 デオルムの言葉に、ウインドゼファーは途端に狼狽し始める。
「は、放しなさい……!」
「そう言われて、放すとお思いですか?」
 フランチェスカはデオルムへ微笑みかけた。
「――システムフラワーズに咲く花火、ですか。デオルムさん、盛大に打ち上げてくださいませ」
「了解だ! 燃えちまえ!」
 デオルムが拳から炎弾を発射すると、アンカービットの先端に備え付けられた爆導索に引火! すると次々と誘爆を引き起こし、ウインドゼファーは苦痛の絶叫を上げる!
「うわぁぁぁぁっ!?」
「さぁ、フィナーレだ!」
 デオルムは再びストームドラグーンにフォームチェンジ!
『フィニッシュ・アーツ! ストームドラグーン!』
 そのまま竜巻の上昇気流に乗って飛び上がると、竜巻と雷光纏う両足蹴りをウインドゼファーへ放つ!
『カオスエクストリィィィム!』
「なめるな! はあああぁぁっ!!」
 だが、ウインドゼファーは突如、狂える暴風を自身に纏わせる!
 デオルムの必殺キックは怪人の正中線を逸れ、脇腹を抉るに留められてしまう。
「なんだと!? まだそんな力が!?」
「私は門番です……! そう簡単に斃れません……!」
 アンカービットの拘束を引きちぎったその姿は、関電による不調から脱却したことを思い知らされた。
 一定以上のダメージを与えたデオルムとフランチェスカは、後続の猟兵たちに追撃を任せて後退するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

紅葉・智華
※アドリブ・連携歓迎

験担ぎは大事。古事記にもそう書いてある。(カツサンド頬張りながら)

さて、今回はスピード自慢が敵のようでありますが……。

【選択UC(WIZ)】での防御(盾受け)と高圧電流(属性攻撃)による【カウンター】を試みる。壁が壊されても自動反撃があるし、壊れる瞬間に紛れて【目立たない】所に移動。狙撃体勢をとる。
動きが速くても高圧電流を受ければ動きは鈍くなるだろうし、避けても電流は追い続ける(追跡)。回避に気を取られれば動きは単調になり、単なる狙撃(スナイパー)でも当てるのは至難ではない。
「速いだけの的でありますね!」
狙撃後はペイント手榴弾(目潰し)で離脱の【時間稼ぎ】をする。



 紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)はブリーフィングで支給されたカツサンドを咀嚼、溜飲すると、義眼『虚構の神脳』を起動させる。
「験担ぎは大事。古事記にもそう書いてある。さて、今回はスピード自慢が敵のようでありますが……」
 絶対先制攻撃。それを免れるすべはない。
 だが、義眼の未来予測で少しでも手掛かりを得られないか悪足掻きをしても罰は当たらないだろう。
 そんな智華の姿に、ウインドゼファーは思わず失笑してしまう。
「フフ……ッ、見たところあなたは狙撃手のようですが、素早い私に銃弾を命中させられるでしょうか?」
 狙撃手としての面子を貶された智華の語気が強まる。
「出来るであります。とっとと始めるであります!」
「では、お言葉に甘えて……ソード・オブ・ダイアモード!」
 ウインドゼファーの体中のタイヤが一斉に回りだし、高速移動形態へ変身!
 2本の車輪剣からは歯向かう敵をあざ笑うかのような竜巻が放たれた!
 すかさず智華はユーベルコード『矛反転する見えぬ壁(ヴェンジェンス・ウォール)』を起動させる!
「此処には壁があるでありますよ。見えないと思うなら撃てばいいでありま――!?」
 だが、敵の竜巻の勢いが思っていた以上に速い!
 電脳魔術により出現した不可視の壁は、竜巻と2本の車輪剣によって砕かれてしまった!
 怪人が風を纏って斬り込んできた!
「どうやら、ユーベルコードの相性が悪かったようですね!」
「くっ! ここまでは想定内であります! 喰らえっ!」
 破壊された不可視の壁から、高圧電流が放たれた!
 いくら風とはいえ、電流――光を超えることは出来ない!
 高圧電流が直撃し、一瞬だけたたらを踏むウインドゼファー。
「また、電撃ですか……ッ!」
「今です! 速いだけの的でありますね!」
 04-MVアサルトウェポン[MOMIJI's CUSTOM]を構えて智華はトリガーを引く。
 発砲音と共に放たれる銃弾!
 更に放たれるペイント手榴弾!
「させませんよ!」
 しかし、スピード怪人の名は伊達ではない。
 銃弾を肩に受けながらも、智華へ車輪剣のクロススラッシュをウインドゼファーは放つ! 電撃を受けて動きが鈍ったとしても、それでも猟兵ひとりに後れを取るほど機動力が鈍ってはいなかったのだ。
 ペイント手榴弾は竜巻で打ち上げられ上空で破裂、まともに直撃を受けた智華は、崩れる花弁の足場から転落してゆく!
「しくじったか……。あとは、頼みましたであります――ッ!!」
 怪人へ着実にダメージを与えながらも、怪人の追撃をかわしきれなかった智華は、仲間に事後を託して脱落していった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

エダ・サルファー
さて、相手は最大で数マッハにもなるようなスピードで飛び回る怪人だ。
追いかけるどころか目で捉えることすら困難だと思う。
でも、こちらを攻撃する際には必ず近付いてくるはず。
なので、こっちがやるべきことは三つ!
一つはウインドゼファーの初撃を気合いで受けて耐えること!
いきなり厳しいけどとにかく耐えるよ!
もう一つは、攻撃を受ける瞬間にウインドゼファーを掴むこと!
胴体が理想だけど、まあとにかく体の一部を掴むのだ!
これも難しいことは重々承知だけど、鍛えた格闘術を信じるのみ!
ここまでがうまく行ったなら、最後の一つは祈りを込めて聖職者式脳天逆落としを決めること!
多分チャンスはこの一撃だけだろうし、全力で投げるよ!


水心子・静柄
タイヤが付いてるけど誰よりも速くなりたいという欲望なら飛んでくるはずよね?全方位から目に見えない速さで攻撃されたら反応出来る自信はないけど、一方向なら何とか対応出来る…というか出来ないと倒せないわよね。とりあえず地面に寝転んで、上からしか攻撃出来ないようにするわ。これなら荒れ狂う暴風対策にもなるしね。あとは突然してくるタイミングに合わせて居合で迎撃よ。タイミングはもう勘ね!

それより寝転んだ状態で相手が何もしてこなかったら悲しいわよね。その時は普通に起き上がって様子見、ユーベルコード使ってきたら即座に寝転がり、使ってるこなければ近づいて攻撃かしらね?


竹城・落葉
 【SPDで判定】
 さて、三人目は、あの怪人か。気を抜かずに行くとしよう。
 我は遠方にて名物竹城を構え、『支柱一閃・伸縮』を発動する。相手が攻撃を仕掛けてくると同時に、名物竹城を伸ばしつつ曲げることで、我の周囲を網目のボール状に包みこんでガードするぞ。そして、その網目のボール状の隙間から相手を見据えつつ、名物竹城を伸ばして一撃を与えよう。相手が伸びつつある名物竹城を攻撃しようとするなら、ユーベルコードの効果で自在に伸ばしたり曲げたりすることで巧みに交わし、相手へ一撃を叩きこもう。【フェイント】や【早業】を交えることで、相手の攻撃をかわしていくぞ。



 脱落する仲間の想いを受け継ぐ3人の猟兵たちが、ウインドゼファーの前へ飛び出してきた。
「さて、相手は最大で数マッハにもなるようなスピードで飛び回る怪人だ。追いかけるどころか目で捉えることすら困難だと思う」
 敵の分析を簡潔に済ませたドワーフの女性、エダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)は聖職者らしく胸元で十字架を切ってから両拳を掲げた。
「さて、三人目は、あの怪人か。気を抜かずに行くとしよう」
 竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)は多重人格者の剣士だ。
 仕事用の人格『アンディ』が、強敵ウインドゼファーを前にしてバールっぽい何かである『名物竹城』を肩に担ぐ。
「ブリーフィングで食べたカツサンドの現を担ぐ意味でも、ここで決めるぞ」
「ええ、勿論よ」
 水心子・静柄(剣の舞姫・f05492)もまた、自身の分身である納刀状態の脇差を右の袖下から取り出して構える。
「それにしても、タイヤが付いてるバイクの癖に『誰よりも速くなりたいという欲望』で空を飛ぶのね?」
 静柄の素朴な疑問に、ウインドゼファーは思わず返答に詰まる。
「……そうですね。欲望を解放することができれば、空くらい飛んでみせます。更に、『無限大の欲望(リビドー)』を手に入れれば、更に私は速くなれるかもしれません」
「まぁ、話を振っておいてあれだけど、割とどうでもいいわ。私はあなたを斬る。それだけよ」
 静柄の口ぶりにウインドゼファーは自身に暴風を纏わせる!
「最速の私を斬ろうなんて、不遜にもほどがあります。先ほどの猟兵のように墜落しなさい……!」
 ウインドゼファーは猟兵たちへ向けて突撃を開始!
 だが、先ほどの突撃と何かが違う!
 それに竹城が気が付いた。
「花の足場をバラバラになっているぞ!?」
 その凄まじい暴風は3人を無差別に斬り刻んでゆく!
「ぐぬっ……!? だが、我とて無策ではないぞ! 伸びろ、名物竹城!」
 竹城はユーベルコード『支柱一閃・伸縮』で名物竹城を伸ばし、網目状に暴風を怪人ごと抑え込もうとする。
 だが、素早い突撃に包囲が完成する前に押し切られてしまう!
 このままでは3人とも竜巻に身を刻まれながら真っ逆さまに墜落してしまうだろう!
「こうなったら、初撃を気合いで受けて耐える!」
 エダが無謀にもその身で突撃を受け切ろうと身構える!
 だが、それは無策に等しい蛮行だ。
「止せ、貴様! 死ぬぞ!?」
 竹城はエダを止めようとするが、自身も暴風を抑え込まんと必死だ。
 油断すれば、一瞬で城の身体がバラバラ死体になりかねない……!
「厳しいけど、やるっきゃない! とにかく耐えてみせるよっ!」
「やめろーッ!!」
 エダは網目状の武器の防壁ごと怪人の超突進を両手で受け止める!
 全身で踏ん張るも、ものすごい勢いで押し戻されてゆき、足場は崩壊していく!
 エダは日々の鍛錬で組み付くことには他者よりも優れてると自負がある。
 だが、勢いが止まらないのだ!
(止まれば、止まりさえすれば!!)
 焦るエダの全身が刻まれて血が噴き出す。
 敵を前にして口が悪く成るエダは、迫るウインドゼファーへ悪態をついた。
「畜生が! 絶対負けねぇ!! 覚悟しやがれ、バイク女!」
「よく耐えましたが、これで終焉です。さようなら」
 ウインドゼファーの右手がエダに振り抜かれた!
 そして怪人は気が付いた。
 自分の真下に、いつの間にか静柄が寝転んでこっちを見ていることに。
 一瞬、両者は目が合い、思わずウインドゼファーの足が止まる。
「……えっ!?」
「えっ、じゃないわよ。隙あり!! ハッ!!」
 静柄は寝ころんだまま脇差の高速居合斬りを放った!
 刎ね飛ばされるウインドゼファーの右腕、そして深々と胴体に刻まれる刀傷!
「ぐわっ!? な、なぜ、猟兵がそこで寝転んでいるのですか!?」
「決まっているじゃない。風除けと攻撃を真上以外から受けないようにするためよ」
 静柄はなんと、フルスロットル・ゼファー……つまり、荒れ狂う暴風を纏った飛翔形態のウインドゼファーの攻撃を、足場に寝転がることで前後左右ではなく上空からのみに受けられるように待機していたのだ。
 寝転がっていれば、体表面も最小で済むため吹き飛ばされにくいし刻まれる皮膚も最小範囲で済む。
 一見、ふざけているのかと思える作戦だが、怪人の虚を突くまさかの対策であった!
「正直、このままスルーされ続けたらどうしようって思ってたわ……。私の上を通り過ぎてくれてありがとね。さぁ、今よ!」
 静柄の声に促され、竹城は獲物によるウインドゼファーの捕縛を完了させる。
 鞠のように編まれた金属の檻の中では、バールのような先端で全方位から殴られまくる怪人の姿が!
「くっ! こんな、こんなふざけた策にはまるなんてっ!?」
「速いからって最強ではないんだぜっ! そして、ようやく……『掴まえた』ぜ!」
 鉄の檻をエダは掴み上げると、それを抱えて全力跳躍!
「まだです! まだ終わりません! フルスロットル・ゼファー!!」
 ウインドゼファーは最期の力を振り絞り、全身に竜巻を纏って檻を突破!
 だが足場からは全力で飛び上がったエダが竜巻の中でウインドゼファーの胴をガッチリとホールド!
「このチャンスを逃さねぇ!」
 エダ、怪人を抱えたまま力を籠めて仰け反った!
「必殺ッ! 聖職者式ッ! 脳天逆落とし(バックドロップ)ッ!」
 祈りを込めて2倍、竜巻の捻りを加えて4倍、高速落下の衝撃で更に倍ッ!!
「そして毎日の鍛錬の成果で、私のユーベルコードの威力は1万倍だーァッ!!」
 そのまま逆さまの状態でウインドゼファーの頭を足場の花々へ叩き付けるエダ!
 ウインドゼファーは足場に上半身の殆どを埋めると、数秒後には大爆発!!
 エダは身軽に宙返りで着地すると、燃え盛る怪人をバックに胸元で十字を切った。
「骸の海で、安らかに眠るといいぜ。お前が欲した『無限大の欲望』とやらは怪人たちには渡さねぇ……!」
 猟兵たちの足元の花々が道となって導き始めた。
 この先にドン・フリーダムが待ち受けているのだろう。
 だが、行く先は2手に分かれているようだが……?
 猟兵たちの戦いはまだまだ続く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月19日


挿絵イラスト