バトルオブフラワーズ⑪〜風を斬り裂けウィンドゼファー!
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「遂に三大幹部最後の一人、『スピード怪人『ウインドゼファー』』 との決戦じゃな!」
空中をふよふよ浮かぶヒゲ。ケーシー・ヒゲヨシ(付け髭ヒーローマスク・f00695)が熱く語ってくる。
「ウィンドゼファーには特別な能力はない。単純に、強い!早い!風びゅーびゅー!なようじゃ」
今までの色物幹部怪人のように特殊な能力はないらしく、猟兵の一部でも持っているような『風を操る』ユーベルコードしかないらしい。
だが、強い。
ただただ純粋に、強く速い。
「真っ向勝負というやつじゃな。今までの相手よりも得意とする者も不得意とする者もおるじゃろ」
注意して欲しいのは、彼女(ウィンドゼファーは女性です!)の速度は圧倒的。
彼女は【必ず必制攻撃をしてくる】。
そして敵の攻撃に対して【対策がない場合は一撃でKOされる】。
それは防御のユーベルコードであっても同じだろう。何かしらの対策や作戦を用いた上で戦う必要がある。
もちろん、ユーベルコードなしでの戦いではまずダメージを与える事も出来ないだろう。
「じゃが、こちらにも利点はある。……わしらグリモア猟兵の予知じゃ」
敵はこちらのユーベルコードを知らないが、こちらは敵の使うユーベルコードの詳細を把握している。
特に先制攻撃の際に際に使用してくるのは猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードのようだ。
この情報を元に、スピード怪人『ウインドゼファー』を攻略して欲しい。
「強敵じゃが、皆ならばやってくれると信じておる。わしも悲劇はみたくないからのぅ。よろしく頼むぞい、イェーガー!」
そしてケーシーはヒゲをひらひらさせて猟兵達を送り出すのだった。
ナイン高橋
ナイン高橋です。
風西風びゅーびゅー!
戦争ボス3人目ですね!
戦争シナリオなので1フラグメントで完結します。
3人目にして純戦となります。難易度:難しいのため判定は厳しいです。
「どのユーベルコードを使う」よりも
「ユーベルコードをどのように使うか」が重要な要素になるかと思います。
ご参加お待ちしております。
●運営シナリオ数について
運営シナリオ数に制限はありません。戦場の戦力「40」をゼロにできれば制圧成功ですが、それ以上の成功数があった場合、上回った成功数の半分だけ、「⑬『ドン・フリーダム』」の戦力を減らせます。
●特殊ルール
(1)先制攻撃
下記の内容を、オープニングもしくは「マスターより」にそのままコピー&ペーストしてください。
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敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
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第1章 ボス戦
『スピード怪人『ウインドゼファー』』
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POW : フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:藤本キシノ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
緋月・透乃
今度は速い奴!相性とか気にしないで全力で挑むのみだよ!
あの武器だと敵は攻撃の時に接近してきそう。そこを迎えうちたいね。
まずは、武器を盾にした防御と、暴風には逆らわないが上空には飛ばされないような適度な踏ん張り、そして気合いで敵の攻撃に耐えつつ、
「あんた、実は
【誰よりも速くなりたいという欲望】なんて殆んどないよね~。本当にあるのなら、私達猟兵が今までの戦場の攻略中にその速さで襲撃しにくるよね。
門番といっても速いのなら襲撃してすぐ戻れるよね。こんなに全然行動が伴っていないのに欲望があるわけないよね~。」
等と叫んで欲望が弱いことを指摘、実感させてUCの弱体化を狙い、敵の攻撃に被刃滅墜衝を合わせるよ!
●暴風を相手に鍔迫り合い
「今度は速い奴!相性とか気にしないで全力で挑むのみだよ!」
赤毛ポニーテールの少女緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)がシステムフラワーズの第三の関所に突入した。
その先にいるのは幹部怪人の最後の一人、スピード怪人『ウィンドゼファー』!
「猟兵ですか。モンキーに続きバニーまでは、驚きました」
バイクと一体化したようなシルエットを持つウィンドゼファーは己の武器を構えて透乃を迎え撃つ。
「でも、私の役目は門番。これ以上は通しませんよ」
そういうとウィンドゼファーは全身を荒れ狂う暴風で覆い、戦闘力増強させて透乃へと攻撃を仕掛けてきた。
(早っ!?でも、あの武器だったら接近して攻撃して来る……そこを迎え撃ちたいね!)
事前の予知、そして対峙した見た目から敵の攻撃方法を予想していた透乃は、賭けではあったものの敵の攻撃が来る場所に斧を置いておくような形でウィンドゼファーの初撃を手に持つ重戦斧【緋月】で何とか防ぐ事が出来た。
「私の先制攻撃を防いぎますか……」
刃の突いたタイヤの攻撃を防がれたウィンドゼファーは自慢のスピードを乗せた攻撃を防がれた事を感嘆の声を漏らす。
「……ですが、甘いですね!私の『風を操るユーベルコード』はここからが本領発揮です!」
しかし武器が透乃の斧に防がれた体勢のまま、ウィンドゼファーが身に纏う暴風がうねりを上げる。
その風はウィンドゼファーを強化するだけではなく、透乃の身体も浮かび上がらせようと風力を増していく。
「うわっとと、えーい、気合だぁーっ!!!」
透乃は吹き飛ばされそうになる身体を風に押されないように身体を斜めにしながらも踏ん張り、気合でなんとか耐える。
「無駄です。私の暴風は【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例し強化されます。ドン・フリーダムによって飽くなき欲望を解き放たれた私の風は無尽蔵に強くなっていくのです」
ウィンドゼファーは透乃を押しのけようとさらに暴風を強めながら斧を押し込んでいく。
段々と後ろに下げれれてしまう透乃。
バタバタと長いポニーテールが暴れ回り苦しくなってくるが、その顔は実に好戦的な笑みだった。
言い忘れていたが、彼女は戦闘狂。強敵との戦いこそが彼女の求めるものなのだ。
「あんた、実は【誰よりも速くなりたいという欲望】なんて殆んどないよね~」
そんな透乃が鍔迫り合いをしているウィンドゼファーに対して話しかける。
「何を馬鹿な事を。私程に、速くなりたいと願うものは存在しません」
ウィンドゼファーは透乃の言葉に思わず反発心から反論してしまう。
「いやいや。本当にそんな欲望があるのなら、私達猟兵が今までの戦場の攻略中にその速さで襲撃しにくるよね」
「なっ、んですって……!」
その時、透乃の指摘に思わず固まってしまうウィンドゼファー。
ここが攻め時と透乃はさらに言葉を重ねていく。
「門番といっても速いのなら襲撃してすぐ戻れるよね。こんなに全然行動が伴っていないのに欲望があるわけないよね~」
「なっ、そんな……確かに関所が最期の1枚である今の状況でなければ、私の速度をもってすれば防衛と襲撃を同時に行う事もできたはず……」
実際には、予知能力などを持ちしかも多方から時に集団で時に分散して的確に弱点を攻めてくる猟兵相手に関所を離れての電撃作戦が効果的なものであったかは不明である。
だが、戦闘中にそんな細かい分析が出来るものではなかったようで、ウィンドゼファーは身に纏う欲望に比例した強さを持つ暴風が弱まっていった。
「私は、まだ欲望が足りない……?」
「貰った―っ!お返しいるよねっ!被刃滅墜衝!!」
そしてその"隙"を透乃は逃さず反撃に出る!
吹き飛ばされそうになっていた風が弱まった瞬間に重戦斧【緋月】を大きく振りながらウィンドゼファーはの武器を弾くと、その勢いを回転力に変えて大ぶりな反撃の一撃をウィンドゼファーに叩きつける!
「しまっ……ガハッ!!!」
スピード怪人『ウィンドゼファー』戦。初戦は猟兵の勝ちで終わったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ラヴ・フェイタリティ
ついに出やがったな、三幹部の中で何となくノリが浮いてる最後の幹部…!ちょっとばかり速くて赤いヘルメットなくらいで強敵風吹かしやがって!突貫だオラァ!
怒涛の勢いで風夫に奇襲を仕掛けたラヴ様だったが、憎むべきは生来の優しさよ。コンマ数秒の躊躇い(無かった)を見抜かれ空高く飛ばされたラヴ様(「激痛耐性」やラヴブラッドで生存)。このままじゃ勝てねぇ…ならやるしかねぇな!あれを!!
静寂の空で精神統一を果たしヒロインパワーを極限に高めたラヴ様は勢いを利用してジェットを吹かし、はるか上空でUCを発動!よう風夫、お望みの速度勝負といこうかァ!
重力を味方につけたラヴ様と敵に回した風夫、勝敗の差は明らかだなァ!
●何故なら、メインヒロインだからだ!
「っシャー!貰ったー!!!」
説明しよう!
我らがラヴ様ことラヴ・フェイタリティ(怪奇!地下世界の落ちものメインヒロイン!・f17338)はヒロインに在るまじく戦闘開始と同時に怒涛の勢いでウィンドゼファーに奇襲を仕掛けにいったのである!
並みのヒロインでは禁じ手とされる奇襲攻撃だが、ラヴ様はメインヒロインなので免除されている理論を振りかざしているので問題ないぞ!
そしてラヴ様は必殺武器、"ラヴファーバー"(巨大な鉛筆の柄に金槌を括り付けただけのもの)を振りかぶりウィンドゼファーに殴りかかる!
「私の速度相手に奇襲は利きません!」
ウィンドゼファーはラヴ様の奇襲を察知するとユーベルコード:レボリューション・ストームで花の足場をバラバラにする暴風を放ち、ラヴ様を吹き飛ばしてしまう。
「グワーッ!!」
惜しい……!憎むべきは生来の優しさよ。
やはり奇襲などヒロインのすべき事ではないのではないかというコンマ数秒の躊躇い(無かった)を見抜かれ空高く飛ばされてしまうラヴ様。
だが、我らのラヴ様が、そんな、ただ空中に飛ばされただけのはずが!そんな訳が、ないじゃないか!
「このままじゃ勝てねぇ……ならやるしかねぇな!あれを!!」
身体中に走る激痛を耐え、人造人間たるラヴ様の身体に植え付けられた心臓"ラヴハート(正式名称:儀式魔術『廻天心臓』)"の鼓動を強める。
その心臓から精製される膨大な魔力は血液に刻まれた"ラヴブラッド(正式名称:儀式魔術『無尽の真砂』)"を稼働させる。
「なんと、傷が癒えていくですと……!」
ウィンドゼファーが上空を見上げていく間に、ラヴ様の傷はみるみる内に再生していく。
絶対再生機構『無尽の真砂』。それは理論上血液一滴からでも魔力があれば再生するとされる、邪神の器となるべく植え付けられたラヴ様の秘密兵器なのだ。
「……」
だが再生する身体にも、荒れ狂う暴風にも気を止めず。ラヴ様はただ、目を閉じ静寂の空で精神統一を行う……。
「見えたぜ……水面揺らす一滴!メインヒロインの到達点!ラヴハイパーモード!!」
落ちものヒロイン系の力を高めるにはまずは天高く昇らなくてはならない!
上空でヒロインパワーを極限に高めたラヴ様は満を持してユーベルコードを発動!
物理的に光り輝くメインヒロインオーラを身に纏い、眼下に待ち受けるウィンドゼファーへと声高らかに宣戦布告を告げる!
ハイパーモードになったラヴ様派心抉る可愛い罵声やプリティな殺人破壊光線も放てるようになったのだ!
「よう風夫、お望みの速度勝負といこうかァ!」
「……!私は女です!」
ウィンドゼファーの訂正は無視して、ラヴ様は肩と脚に装着したカッコいいメカ"ラヴジェット(正式名称:レガリアスブースター)"のジェットエンジンを吹かす!
愛と勇気と主に推進剤を噴射して飛ぶ凄い機械でラヴ様は落下速度さらに加速させる。
「重力を味方につけたラヴ様と敵に回した風夫、勝敗の差は明らかだなァ!」
そして交差する二人。
すれ違ったラヴ様とウィンドゼファーは互いに背中合わせに動きを止める。
いつの間にか暴風は止み、輝きも集束していく。
一拍の間。
そしてラヴ様はニッと笑みを浮かべると。
「ヤラレター!!!」
風に一直線に場外まで吹き飛ばされてしまったのだった。
「……見事」
だが残されたウィンドゼファーの鎧にも亀裂が入っていたのだった。
成功
🔵🔵🔴
六連星・輝夜
自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃……じゃあ100mくらい離れてれば届かないでありますかね?
UC【無限の武器庫】からドラグーン拳銃を30丁出して、両手に持ったNo002と004を合わせて32丁で遠くから【スナイパー15】するであります。
もしストームが届いても32丁で【武器受け15】すれば割と防げる気がするのであります。そこから【カウンター15】【クイックドロウ40】で反撃であります。
●
「……見事」
猟兵を風で吹き飛ばしたウィンドゼファーの鎧に亀裂が入ったその様子を100m程離れた場所からフロントサイトを合わせて狙い澄ましている猟兵がいた。
そう、狙撃である。
「相手のユーベルコードは自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃……じゃあ100mくらい離れてれば届かないでありますかね?」
ここにこの依頼二人目の奇襲作戦を行いに来たロリ体型女子な猟兵がいたのである!
車長服姿の六連星・輝夜(機関車の精・f04075)は片目を瞑りドラグーン拳銃の狙いを定めてレッツスナイプ!
ユーベルコード【無限の武器庫】で複製したドラグーン拳銃と自前の二丁の合計32丁の弾丸が100m先にいるウィンドゼファーに殺到する。
「はっ!甘いですね!」
しかし流石は幹部怪人であるウィンドゼファー。狙われた事に気付くと一瞬の判断で風のユーベルコード:レボリューション・ストームを無差別に発動。
ウィンドゼファーを中心に激しい暴風が吹き荒れ、花の足場をもバラバラにしていく。
多数の弾丸を撃った輝夜の狙撃だが、ユーベルコードで生み出す暴風に弾丸の軌道を反らされてしまい、風によってぶち上げられた足場も壁となって防がれてしまう。
やはり幹部級のボス相手に、策もなき奇襲は難しいようだった。
「しかしこちらにもストームは届かないでありますね!」
32丁の拳銃を操り纏め盾のようにする事で吹き飛んでくる花の足場の残骸を防ぎながら輝夜は叫ぶ。
「ならば私から近づけば良いだけの事!」
周囲の足場が壊された状態で、ウィンドゼファーが輝夜の元へ風に押されながら凄まじい速度で輝夜の元まで迫ってくる。
輝夜とてそこまでは想定内。近づくウィンドゼファーに反撃の銃弾を撃ち込むべく早撃ちのスタイルで待ち構える。
しかし。
「は、早すぎるのでありますっ!?」
輝夜が近づくウィンドゼファーに狙いを定めようとするも銃口を向けると素早く風を受けて横に避けてしまうウィンドゼファー。
スピード怪人である彼女自身は、その移動速度自体も脅威であるのだった。
「私よりも早く攻撃できるとは思わないでください!」
カウンターで放った32発の弾丸全てが当たらなかった訳ではない。
しかし風によって弾丸の軌道をずらされてしまっていては2,3発程度当たろうとも突き進むウィンドゼファーを止める術はなかった。
輝夜はドラグーン拳銃でタイヤのような武器を受けつつも、この場での退却を余儀なくされたのだった。
苦戦
🔵🔴🔴
シズホ・トヒソズマ
※連携・アドリブOK
【SPD】
UC暴風が来たら、事前に【武器改造】でユングフラウ内に溜めていた特殊凝固タールを流し足元の花足場を固める事で吹き飛ぶのを少しでも食い止め、身体に吹き付ける分はリキッドメタルの【盾受け】で防ぐ。防ぐ間に暴風範囲外を見極め【ジャンプ】で移動し花に乗り、追撃は同じ手順で対応
UCでシュヴァルツヴィアイスをバイクに変形、【早業・運転・操縦】で速度を出しつつ敵の動きに対応。ヴィアイスの予測演算装置とのリンクで動きを【見切り】、サイドから展開した三本腕による【呪詛】偽三呪剣【カウンター】します
「速度の中にある欲望は私の故郷世界を護る事!ですから貴方の速度と未来を、越えていく!」
二天堂・たま
【WIZ】
基本、攻撃はフェイントや残像、逃げ足で避ける。
ワタシがWIZなら、同じWIZのUCで先制してくるのだな?
まず嗤う竜巻はUC:アルダワ流錬金術で花の下の地面を鉄板に変え、ジャンプ台の様に盛り上げる。
竜巻はジャンプ台の上を滑るように、ワタシの頭上を通過する。
まぁ竜巻は回避しても本人が車輪剣で攻撃をしてくるよな。
そもそもがスピードに自身を持つ相手なのだし。
同じUCを維持してワタシの後方にUの字型の壁を形成し、竜巻の進路をこちら側へ誘導する。
敵自身の竜巻で敵自身を攻撃させる、敵を盾にする罠だ。
UC:ケットシーインパクトで追撃したいところだが、難しいかなー…。
中村・裕美
「……シンプルなだけに……小細工は効かなそうね」
おそらくは一番乗り越えなければいけないのは初撃
電脳魔術で花の足場を【ハッキング】して、暴風が迫る前に【早業】で【地形の利用】をし、暴風から自分や周囲を守る壁を作る。自分のUCを準備する時間が出来れば上々
「……小細工無しで……ぶつからせてもらう(ドラゴンエナジーごくごく)」
【邪竜降臨】で自己強化。呪縛、毒、流血は【呪詛耐性】【毒耐性】【激痛耐性】で耐える
あとは強化した機動力によって偽翼で空を飛び、破壊力で敵をドラゴンランスで【串刺し】にかかり、増強したタフネスで耐え抜く。多分、効果が切れたら反動がすごそう
「……これだから……正面突破は……苦手よ」
●
「次は貴方達ですか……」
次々と襲い掛かってくる猟兵相手にダメージを受けながらも退け続けているウィンドゼファー。
彼女の前に次に現れたのは三人の猟兵だった。
現地の少女に自身を被って貰いやってきたヒーローマスクのシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)。
ぴよぴよひよこを連れながらやってきたケットシーの二天堂・たま(ひよこなケットシー・f14723)。
その二人と一緒になっちゃってちょっとどうしようか鬱になりかけてしまってる中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)。
「誰が来ようが、全て私の風で吹き飛ばします!」
先制攻撃!
ウィンドゼファーのユーベルコード:レボリューション・ストームが二重発動し、暴風が吹き荒れ花の足場をバラバラにしていく。
しかし三人の猟兵は素早くそれぞれがウィンドゼファーのユーベルコードに対して対策を講じる。
「……ハッキング、よし。集めて……」
裕美は他二人とのコミュニケーションをどうしようか不安になりながらもこの部屋に来た時からこっそり続けていたハッキングにより花の足場を集め壁にしていく。
「その攻撃は、読んでいましたよ!」
シズホはこのユーベルコード対策でアイアンメイデン型の戦闘人形・ユングフラウの中に溜め込んでいた特殊凝固タールを集まった足元の花の足場に流して固める。
「ちちんぷいっ!と」
そして集まった花の足場と特殊凝固タールを最後にたまがアルダワ流錬金術で鉄板に変えてがっちり固める。
そのまま三人はしっかしとした足場で身を屈めてウィンドゼファーの放った暴風をなんとか耐えきったのだった。
「ほう。防ぎますか」
暴風が去った後、周囲の足場は全てバラバラにされ尽くしていたが、三人が防御に使った足場だけはそのままの形で残っていた。
そしてシズホの放ったリキッドメタルが固定かしていた三人の身体を解放する。
集め、固め、凝固させる。
三人の風への対処が偶然にも噛み合い、ウィンドゼファーのユーベルコードに対し対抗できたのだった。
「……一番乗り越えなければいけない初撃は……防げたかしら……」
裕美が吹き飛ばされないように踏ん張っていた身を起こしながら被害状況の確認する。
「ならばこれはどうですか!」
しかしウィンドゼファーは休む間もなく、身体の全タイヤを高速回転モードに変身させながら2本の車輪剣で『嗤う竜巻』を放って攻撃してきた。
三人のいる場所以外の足場は既に崩壊している。逃げ場はない。
「おっと、ここはワタシに任せてくれたまえ!」
そこでケットシー、たまが一歩前に出てくる。
そしてユーベルコード:アルダワ流錬金術の効力のまだ及んでいる足場の鉄板を前方に移動させながら、まるで重量上げを行っているかのようにその両手を踏ん張った顔で持ち上げていく。
すると、足場の地面の鉄板が段々とジャンプ台のように盛り上がっていく。
「ちちーん、ぷいっ!」
ばーんとたまの両手が上がり切ると、その両手の上に来る位の位置までの高さになったなだらかなジャンプ台が完成していた。
「はっ!これであの嗤う竜巻をやり過ごすのですね!」
たまの意図を察したシズホは素早くジャンプ台の下に潜り込むようにからくり人形を横たえながら移動する。
因みにケットシーであるたまの身長は両手を上げても40センチ位である。
裕美は急いで前のめりに地面に伏せる。
「竜巻が来るぞー!」
たま自身も身を屈めて、ジャンプ台のすぐ傍に行く。
シズホと裕美は二人暴風をやり過ごそうとは急いで寝そべって待つ。
ウィンドゼファーの放った『嗤う竜巻』は狙い通りにジャンプ台の上を通っていき、そしてそのまま過ぎ去っていく。
「流石ですね!」
過ぎ去っていった竜巻を見やりながらシズホはたまに激励を送る。
「まぁ竜巻は回避しても本人が車輪剣で攻撃をしてくるよな」
「当然です!」
たまが見上げていたその先に、タイヤを回転させながら飛び込んできたウィンドゼファーが現れる。
足場がなくなっていようとも、風に乗って跳躍する事で飛距離を伸ばしてきたようだ。
「いえですが、ここまでくれば!」
「……最大の難所は……超えた……」
ウィンドゼファーの車輪剣の攻撃を急いで逃げるたま。
その間にシズホはからくり人形を立ち上がらせるとユーベルコードを起動。
「これこそからくり人形の究極の進化系!私は今こそ、風を掴みます!」
三本腕の騎士人形をバイクに変形させると、再度システムフラワーズの機能で構成され始めた花の足場を転々と飛び回り高速移動しながらウィンドゼファーに接近戦を仕掛けにいく。
「私相手にスピード勝負とは、いいでしょう!」
びゅんびゅんと飛び回るシズホに対して、真っ向から勝負を挑むウィンドゼファーは車輪剣を振りかざす。
「ヴィアイス!」
シズホはからくり人形の予測演算装置とリンク。その動きを見切って躱してカウンターを入れに行く。
「くっ!」
「……シンプルなだけに……小細工は効かなそうね」
裕美は立ち上がる動作の最中から、懐から出したエナジードリンク
:ドラゴンエナジーをごくごくと飲みつつ、その身に邪竜の力を宿すユーベルコードを発動させる。
その邪竜の齎す力は三種類。【空をも駆る機動力】【竜の如き破壊力】【不眠不休のタフネス】。それぞれが呪縛、毒、流血の代償を払う事になるが、裕美はその全てを要求した。
(【呪詛耐性】【毒耐性】【激痛耐性】で耐える……)
装備の能力で代償を抑え込むと、裕美は飲んでいたドラゴンエナジーの缶を力任せに握りつぶし、ドラゴンランスを現界させる。
「……小細工無しで……ぶつからせてもらう」
そして偽翼を展開すると得た機動力で空を飛び、そして破壊力を宿したドラゴンランスをウィンドゼファーの回転するタイヤの上から貫くように叩きつける。
「ぐっ、私の防御の上からダメージを与えてくるとは……」
ウィンドゼファーは車輪剣での反撃を行うが、竜のタフネスを得た裕美は決して引かずにそのまま耐え抜いて攻撃を無理矢理通しにいく。
(……多分、効果が切れたら反動がすごそう……)
高揚していく意識の中で裕美は後で来るであろう反応に嫌気を感じながらも今はこのまま押し切るしかないと槍を繰り出しにいく。
「はーーーっ!!!ぴよぴよぴよっ!」
さらに時折たまがウィンドゼファーの視界に入ってきては、残像ぴよぴよ拳を繰り出してきては残像だけなので全くダメージを与えずに逃げ惑っていくフェイントで攪乱していく。
「ケットシーインパクトで追撃したいが……隙がないな!」
猫特有の空中回転を織り交ぜながらウィンドゼファーの周りを跳ねまわるたま。
この場で二つ目のユーベルコードを放とうとしたら、恐らくはその隙にウィンドゼファーに再びのレボリューション・ストームを許してしまうだろう。
フェイント主体であろうともウィンドゼファーに隙を与えない事がこの場での最適解である。
「速度の中にある欲望は私の故郷世界を護る事!ですから貴方の速度と未来を、越えていく!」
そしてシズホがアクセルを踏み込むとウィンドゼファーに突撃を仕掛けにいく。
「私は、誰よりも早いのです!」
裕美の槍に押され、たまに翻弄されながらもウィンドゼファーはシズホを迎え撃つ。
流石はスピード怪人、その反応速度は飛び抜けており車輪剣はバイクに乗ったシズホの胴に真正面からクリーンヒットさせてシズホをバイクから振り落とす。
「かかりましたね!囮は私です!」
「何を!?」
ダメージを受けた事で何故か高揚した顔になりながらいうシズホにウィンドゼファーが困惑する。
しかしその後ろからバイクのみになった三本腕の騎士人形が、三本腕を展開。偽三呪剣の三筋の剣をウィンドゼファーに刻み付ける。
「ぐっ、まさか乗り手自身が囮となるとは!」
「……いける」
ここが好機とみた裕美もまた、邪竜の力を増大させてウィンドゼファーに槍を構えて突貫する。
より一層の力を込めたその一撃はウィンドゼファーのタイヤを貫く。
「ぐっ、離れなさい!」
しかし風を纏わせた車輪剣によって、邪竜のタフネスで無理矢理耐えていた裕美も吹き飛ばされてしまう。
「がっ……!」
そのままユーベルコードの効果が切れて、己の中に召喚した邪竜が消えると、代償を払った反動の凄まじい消耗で動けなくなる裕美。
「……これだから……正面突破は……苦手よ」
だがウィンドゼファーに負わせたダメージは大きい。
そして勿論、この大きなチャンスを狙わない訳が……ない!
「受けよ、我が奥義!」
たまが大跳躍の末にウィンドゼファーの眼前に肉球を持っていって必殺奥義を繰り出す。
「くっ、レボリューショ」
……かのように見せかけて視界を塞いでそのままウィンドゼファーの頭上を跳び越えてやりすごす。
「ワタシの狙いはこっちなのだ」
「何……!?」
たまの後ろには先程ウィンドゼファーが放った『嗤う竜巻』がウィンドゼファーに向かって迫ってきていた。
「ワタシのアルダワ流錬金術のなせるワザだ!」
「……ハッキングも、続いてる……」
実はジャンプ台を構成してやり過ごした『嗤う竜巻』だが、その後にたまと裕美はそのままユーベルコードとハッキングを継続維持し、後方にUの字型の壁を形成。
竜巻の進路をぐるりと回してもう一度こちら側へ誘導するようにしていたのだ。
「言ったじゃないすか、私達が囮だと」
そしてシズホの思念で可変可能な液体金属であるリキッドメタルが、動けないシズホと裕美の身体を足場に縛り付ける。
「私自身が放った『嗤う竜巻』を返すのが本命だったと……!なっ、あああーーーー!!!」
直前まで動きを誘導され、止められ、視界を塞がれてしまっていたウィンドゼファーはそのまま自分自身のユーベルコードで吹き飛ばされていく。
「うーむ。危ない所だったな」
きゅるきゅると自動で戻ってきたシュヴァルツヴィアイスにぶら下がりながらたまは風になったウィンドゼファーを見送るのだった。
大成功
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