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バトルオブフラワーズ⑪〜難攻不落の風の守護者

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ウインドゼファー

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●第三の関門
「や、皆。次は怒濤の疾風で駆け抜けるスピード怪人のお出ましだよ」
 宮前・紅(絡繰り仕掛けの人形遣い・f04970)は笑顔で話し出す。エイプモンキー、ラビットバニーを倒した猟兵たちの前に立ちはだかる第三の関門。
「その怪人の名は『ウインドゼファー』、彼女が守るのは第三の関門だよ。
 まあ、簡単に言えば『ウインドゼファー』を倒すため、この局面を打破するために力を貸して欲しいって事かな」
 宮前はウインドゼファーについて、説明を始める。彼女は同時に一体しか存在せず何度でも骸の海から蘇る、その姿は正に湯池鉄城の守りだと言う。けれど、短期間に許容値を超え倒されてしまえば、復活は不可能となるらしい。
「『ウインドゼファー』は、必ず先制攻撃を仕掛けてくる。
 そして……『風を操る能力』で君たちを圧倒して来るだろうね。
 技についてはTillie、Lacie、Elsieが説明してあげて」
 つまり、猟兵たちの疾風迅雷の攻撃で復活を不可能にする為に協力を頼みたいとの事だ。宮前は自身の十指に繰り付けた糸をバラバラに動かし始め言葉を続ける。

「先ずは一つ目……【フルスロットル・ゼファー】。
 これはあの子のつよいつよい風が戦闘能力を引き出す技」
 Tillieと呼ばれた人形が説明をするのは【フルスロットル・ゼファー】というユーベルコードについてだ。これは全身を荒れ狂う暴風で覆い、欲望に比例した戦闘力増強と最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得るという技だ。これを先行で使われてしまえば、機動力、俊敏性、そして力が爆発的に底上げされ、対象しなければ秒で倒されてしまうだろう。

「次は二つ目の【レボリューション・ストーム】。
 広範囲に渡る風がわたしたちを、あなたたちを攻撃し、そして足場をバラバラにしていくの」
 Lacieと呼ばれた人形が説明したのは【レボリューション・ストーム】というユーベルコードだ。これは花の足場をバラバラにする暴風を放ち、そして広範囲に高威力の風を吹き上げ無差別攻撃するというもの。これに直撃してしまえば、風で飛ばされ無傷では済まない上、足場を失い立っては居られず為す術もなく無駄死にしてしまうだけだろう。

「三つ目……さいごの技は【ソード・オブ・ダイアモード】。
 守りの要、そしてその技は命を動力源にあなたたちを傷付ける」
 Elsieと呼ばれた人形はユーベルコード、【ソード・オブ・ダイアモード】について説明をする。これは君たち、猟兵の攻撃を軽減する全タイヤ高速回転モードに変身し、「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣で攻撃する、守りと攻撃を兼ね備えた攻守混合の技だ。ただし、解除するまで毎秒寿命を削ってしまうというデメリットが付いてくる。この攻守混合の技をどう切り抜けるかがミソになってくるだろう。

「この三つが彼女──『ウインドゼファー』の技。
 上手く知謀を巡らせて疾風迅雷の如く、協力をお願いするよ」
 宮前はグリモアを展開しながら少し目を細めて笑う。猟兵たちはそれを見たと同時に、目の前がぐにゃりと溶けるように歪んでいくのをただ眺める事しか出来ないであろう。

 そして───降り立つのは戦場の地。
 知謀と意識が飛び交う戦場には難攻不落の怪人ウインドゼファーがただ一人。


LichT
 はじめましての方ははじめまして、このシナリオでマスターを務めさせて頂く、ここに来てやっと『バトルオブフラワーズ』の戦争シナリオを出せた、LichTです。

 この戦争では特殊ルールが適用されます事をご注意の上、ご参加下されば有難い所存であります。

●特殊ルール
 敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。

●運営シナリオ数について
 運営シナリオ数に制限はありません。戦場の戦力「40」をゼロにできれば制圧成功ですが、それ以上の成功数があった場合、上回った成功数の半分だけ、「⑬『ドン・フリーダム』」の戦力を減らせます。

 また、共闘やアドリブが可能であれば、お手数お掛け致しますが文頭か文末のどちらかにご記載下さい。また、単騎で挑みたい猟兵の方や同行者が居る方におきましても同様に、その旨のご記載をお願い致します。

 ウインドゼファーは強敵です。その事をお忘れなきよう、先制攻撃への対策を考えて下されば幸いです。
 対策を練り、良いプレイングを書いて下さっても、時にはシナリオが失敗してしまうことも考えられます。

 その事をご留意の上、是非ご参加下さい。
 それでは戦場へ、行ってらっしゃいませ。
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第1章 ボス戦 『スピード怪人『ウインドゼファー』』

POW   :    フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:藤本キシノ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


プレイング受付開始は5月20日8時31~になります。
どうぞよろしくお願い致します。
ネフラ・ノーヴァ
カイジ(f03376)と行動。よろしくだ紅殿。

「こちらより速いとは畏れ入る。なれば奇策といこう。」
カイジが盾となり私が不意打ちを仕掛ける作戦だ。
UC「クリスタライズ」で自身のみ透明化、カイジの背にしがみついておく。遭遇し、攻撃を受けるまで心身を止めて待つ。
奴の攻撃の刹那、カイジの背から跳び上がり、叩き落とすように刺剣で突き下ろす。
さて、攻撃を受けたカイジが無事でないなら、奴にしがみついてみよう。続けて刺突。
赤い面を打ち砕ければさぞ美しいだろうが。
受け身を考えない行動にて攻撃後は姿勢を崩すだろうが、カイジが受け止めてくれるのを期待しよう。
「フフ、さすが我が僚機だ。」


カイジ・レッドソウル
ネフラf04313と行動
本機ガ盾トナリ攻撃ヲ受けた時、彼女ガ不意打ちを仕掛ける作戦
「目標視認迎撃ニ入ル」
隠密中のネフラガ気付カレヌヨウ即UB発動、空中戦ニ入ル
ワザと左手ヲ【かばう】ヨウナ動きヲ一瞬見セ攻撃ヲ誘ウ
「確保」
ソコニ攻撃サレタ瞬間【怪力】デ武器ト一体トナッテル手ヲ掴み電気による【マヒ攻撃】
「今ダ」
と同時ニ、ネフラの攻撃ヲ受ケテ貰オウ
援護ニテイルブレードにより【串刺し】電撃【属性攻撃】、ネフラヲ攻撃サレソウナ時ハ【オーラ防御】【咄嗟の一撃】デ【かばう】
ネフラが落トサレタ場合、空中デお姫様抱っこで救出
「大丈夫カ?」

アドリブ、改変可



●守護する戦士と美しい策士
 ネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)とカイジ・レッドソウル(プロトタイプ・f03376)が目を開ければ、既に其処にはウインドゼファーが待っていた。

「……待ちくたびれましたよ、猟兵」

 そう二人に視線を向けると、構えを取ることもなく。ノーヴァとレッドソウルの前に悠々とした様子で立ち塞がっていた。
「こちらより速いとは畏れ入る。なれば奇策といこう」
 ノーヴァのその言葉に反応したウインドゼファーだが、残念だと呟く。
「お前たちの行動は読めている」
 そう言い【ソード・オブ・ダイアモード】を発動したゼファーは、全タイヤ高速回転モードに変身。そして車輪剣をノーヴァの体目掛け攻撃───。

「目標視認迎撃ニ入ル」

 しようとしたが、その攻撃はノーヴァに当たることはなく、ノーヴァの前方に割って入ってきたレッドソウルに直撃したのだ!だが、いくら頑丈だとしても限度がある。レッドソウルの体をウインドゼファーの車輪剣から放たれた、嗤う竜巻が傷付けていく。
「……ソノまま厳戒体勢を維持スル」
 彼の体は車輪剣の剣撃を受けようとも動ずることはない。
「小癪な。
 !」
 ウインドゼファーはレッドソウルの攻撃に集中していたせいか、あることを見落としてしまった。それは、ノーマークのノーヴァが何時の間にか消えている事だ。
「何処に行った?………仕方がない。ならばこうしましょう」
 発動させたのは【フルスロットル・ゼファー】だ。飛躍的に機動力を上げて空中戦へ持ち込もうとする。だが、此方も何も策がない訳ではない、レッドソウルはすかさずユーベルコードを発動していく。
「コレハ奇遇、本機も同様の機能ヲ持っテイル」
 【太陽の馬車(コード・ヘーリオス)】、全身を電気で覆い、エネルギー量に比例した戦闘能力を増強し、機動力を高めるユーベルコードだ。空中戦へレッドソウル自ら引き込み、ノーヴァを視認されにくい様に引き付ける!
「だが、思った様に発動出来ていないようですね」
 そう、レッドソウルは先の攻撃で集中砲火を受けたのだ、そのせいか機動力がウインドゼファーを上回る事がどうしても出来ない!だとしても、諦めるという選択肢が無いレッドソウルは作戦続行を試みる。ウインドゼファーの攻撃の際にわざと左手を庇うような動きを見せる。
「……そちらの手に何かあるのですね。全く分かりやすい」
 ウインドゼファーも誘引された事に気付かぬ様子で、左側に車輪剣を振りかぶって、斬る!

「確保」

 が、しかしレッドソウルはウインドゼファーの腕を強引に掴みウインドゼファーを巻き込み放電!電気による作用で、ウインドゼファーの動きが鈍る!
「な……!?」
「今ダ」
 彼がそう言ったのを合図に、飛び出してきたのはノーヴァだ!ノーヴァは空中でくるりと身軽に身を翻し、手に持った血棘の刺剣を突き穿つ!
「ぐ、ぁっ」
 見事に当たった刺剣はウインドゼファーの肩口に突きささり、確実に削っていく。レッドソウルが全身に受けた攻撃をお見舞いするかのように、刺剣を続けざまに突き刺す!
「赤い面を打ち砕ければさぞ美しいだろうが」
 何処からか、声が聞こえる。何処だ何処だとウインドゼファーは周囲をようく見ながら探す!これこそノーヴァのユーベルコード【クリスタライズ】だ。抱き締めている対象一人が透明になるというユーベルコードで、自分自身を透明化させレッドソウルの背にしがみついて、反撃のタイミングを見計らっていた。
「甘い」
 だが、ウインドゼファーは車輪剣でノーヴァを薙ぎ倒す!
「くっ………」
 地面に吹っ飛ばされたノーヴァの下に駆けていくと、レッドソウルは彼女をお姫様抱っこするように受け止める!
「大丈夫カ?」
「フフ、さすが我が僚機だ」
 お姫様抱っこされた状態のままノーヴァは刺剣を構え、ウインドゼファーの近くに来ると、降りて戦闘体勢に。レッドソウルも猛攻を始めるが、串刺し、電撃もさほど効いていないように感じ取れるだろう。これもやはり、攻撃も工夫が無くては効きそうにないという事だ。

「こんなものですか、猟兵」

 ───まだまだ、フィナーレを迎えるには早すぎる。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

チャド・アランデル
【心情】
純粋に強い、それがこんなにもやり辛いとは思わなかったねー。
耐えるだけでも、花の足場はバラバラになってしまう。
僕は前に進もうと思うよー。

【戦闘】
【チャドの結界石】の効果範囲は自分を指定して発動【チャドの薬瓶】の薬を口に含み振り掛け回復しながら、それが尽きたら【身代わりの木】が僕のダメージを【かばう】よ
【激痛耐性】で耐えながら、足元の花は無限大の欲望のエネルギーがあるのではないかと思うから、足を選択UCに変え噛み付きスパイク代わりで【生命力吸収】こんな感じで敵に迫るよー。
近付けたなら、そのまま攻撃。
無理なら【槍投げ】で【フック付きワイヤー】を【投擲】し、相手に引掛け【ロープワーク】で接近。



●獅子は守護者に苦杯を嘗めさす
 ウインドゼファーが待つ花園に姿を現したのは、チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)だった。その姿に気付くや否や、ウインドゼファーはまたかと言わんばかりの態度でアランデルに言い放つ。
「全く若輩者が無駄だと言っているでしょうに──やはり猟兵というのは理解し難い」
 その言葉にアランデルは、少しだけ眉をひそめる。余裕といった感じかなあ、なんて……こちらとしては挑発として受け止めてしまうのだけど。
「(相手の技を見極めつつ、此方からも反撃の策を講ずる、かー……こんなにも)」
 ──こんなにもやり辛いとは思わなかった。ただ、勝機を見出だすのであれば、此方を甘く見て油断しているという点のみ。
「さて、さっさと終わらせて頂きましょうか」
 アランデルが攻撃するよりも先に、ウインドゼファーは【レボリューション・ストーム】で足場を崩していく!暴風が巻き起こり、広範囲を無差別に攻撃していく!その強力な攻撃はアランデル自身を巻き込んで攻撃───したかに思えた。

「は………これが無かったら殺られてたと思うけどね。何とかなったみたいだねー……けほっ」

 暴風の渦中に居た筈のアランデルの身体は、かすり傷程度だけ。
「なっ………!何を」
 ウインドゼファーはアランデルの手に持った物を見る。その手の中には瓶が握られていた。そう、これはチャドの薬瓶だ。アランデルは口に含んだ最後の一液をふっと傷口に吹き掛ける。するとどうだろう、なんとかすり傷程度だった傷口も消えていくのだ。
「その瓶に入った液はまさか!回復を促す薬か」
「正確には違うかなー。
 薬、って言っても色々あるしね。毒も薬も結局は使い方次第」
 この液体はアランデルの体内に宿る毒を精製した物であった。濃度によって毒にも薬にも変わる代物だ。
「UDC辺りの知識だったかなー?
 『全ての物質は毒にも薬にもなる』って、つまりはそういう事だよ」
 ニトログリセリンが爆薬であるのと同時に、狭心症治療薬となっているように。アランデルは毒を薬に変えて、暴風の攻撃を受けながら回復も同時に行っていた。勿論──彼が無事だったのにはそれだけでは無いのだが。
「それだけではかすり傷程度で済む筈がない!」
 そう、アランデルは念の為に防御策を複数用意していた。チャドの結界石は外界からの攻撃、衝撃からアランデルの身体を守り、同時に認識阻害をしていたのだ。それだけではない。身代わりの木も彼は用意していた。
「残念だったねー」
 そう言いつつも足元をちらと見る。この花には無限大の欲望エネルギーがある、と思ったアランデルは次の一手を打つ。彼が何かを言う事も無く、瞬間足が変化する。両足がライオンの頭部へ早変わりする。そう、これはアランデルのユーベルコード【ガチキマイラ】だ。何をする気なのか理解が及ばないのか、ウインドゼファーが唖然として見つめる。
「技をどう使うかは自由だよねー。
 耐えるだけでも、花の足場はバラバラになってしまう。だから、足場を安定させるためにこれを使ったんだよ。
 妥当な判断だよねー───きっと」
 駆け抜ける、花に噛みつきスパイクの様に扱って。隙だらけなそのウインドゼファーの身体に、攻撃する!ライオンの頭部が噛みつけば、ウインドゼファーの生命力を根こそぎ奪い、アランデルの身体はその奪った生命力で自身を治癒する。

 息の根を止める──までは行かなかったが、策を講じ、機転を利かせる事で、ウインドゼファーにかなりの傷を負わせた事は確かだ。アランデルが使ったのは見事なまでの防御策だった。

 ウインドゼファーとアランデルの勝敗はアランデルの圧勝となった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カイム・クローバー
風か…なら、こっちは炎で対抗するぜ。UC【無慈悲なる衝撃】を発動。周囲を炎で覆い、暴風の威力を減退、もしくは規模を縮小し完全な消滅を狙う。風で煽られりゃ、炎は更に燃え上がる。酸素を飲み込み、風を完全に消し去ってからが勝負。
【S】
炎を広げた状態じゃ、こっちも長丁場は戦えねぇ。だが、そっちの遠距離の攻撃手段は封じたぜ。となりゃ、こっちは遠距離に徹する。二丁銃で【二回攻撃】【一斉発射】【属性攻撃】【なぎ払い】……此処までがお膳立て。痺れを切らして突っ込んできた所で【フェイント】、んでもって技能フル使用のUC。こいつが本命。所謂カウンターって奴だな。速いのは知ってる。だが、俺もそこそこイケるんだぜ?



●ラストダンスをご一緒に
「小賢しい猟兵め……私をここまで本気にさせるとは。
 後で後悔するでしょうね───まあ、後は無いでしょうが」
 ウインドゼファーは、そう呟く。あくまで此処まではお遊びだったと言わんばかりに、嗤って。
「(───こいつは、まあ……舐めてくれるぜ)」
 花園の中央でウインドゼファーと相対するはカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)だ。ウインドゼファーの繰り出す技は、風を主とする技。相手の出所を伺ってクローバーは構える。ウインドゼファーが繰り出すのは【フルスロットル・ゼファー】であった。全身が暴風で包まれ、近付く事さえ儘ならない。近付けば暴風に巻き込まれ、かすり傷では済まないだろう。
「どうした、怖じ気付いたか」
 ひゅん。と、飛翔するウインドゼファー。クローバーはまだ動く気配はない。じっと鋭い眼光で見つめるだけだ。彼は待っていた。ウインドゼファーの一手を。
「まあいいでしょう、次の瞬間には貴方はもうこの世には居ないのですから」
 余裕綽々と嗤って、ウインドゼファーは【レボリューション・ストーム】を繰り出す!巨大化した暴風が花を千切るように巻き込み、足場を崩していく!そして無差別攻撃を始める。

「それはどうだか───。
 風か……ならこっちは炎で抵抗させて貰うぜ」

 当たった!と思った瞬間、クローバーの周囲から煌々とした炎が溢れるように燃え出す。周囲を燃やし、花を燃やし、そして何より暴風がその炎を巻き上げて、燃え上がらせていく。クローバーのこの技は───【無慈悲なる衝撃(インパルス・スラッシュ)】だ。剣を振るって周囲に放たれる紫電が命中した対象を燃やすというものだ。確かに燃え広がり続ける炎は、暴風の威力を相殺している、が。
「(………く、思ったよりも暴風の威力がキツいな)」
 思ったよりも広範囲に広がる風は、炎の猛威をものともせず、炎が延焼していない部分を縫ってクローバーを攻撃していた。その為か身体は傷付き、やっとのことで耐えているという状況。クローバーはこの状況を打開すべく、炎の延焼を拡げていく!
「それこそ、自身を傷付けているという事を理解した方がいい」
 クローバーの苦しむ様子を見てほくそ笑む。
「解ってるさ。これが俺を傷付けてしまうような技だってのはな……。
 でもあんた、何か勘違いしてるぜ」
 炎は風を飲み込む。ウインドゼファーとクローバーとの間に炎の壁があっという間に出来上がる。そこに風の片鱗は何一つ無い。炎の壁の向こうでクローバーはニィと口の端を吊り上げて笑う。
「何がおかしいのです!!この炎に飛び込まなければ貴方は私に攻撃出来ない!」
「ああ、そうだな───」
 双魔銃オルトロスの銃口の向こうで不適に笑うクローバーは、引き金を引く。

「それは俺が近距離だったら、の話だろ?」

 バンッ!一発の銃声の後、複数の銃声が鳴り響く。狙った標的、ウインドゼファーは炎のせいで上手く弾道を把握出来ずに、撃ち抜かれる。
「………残念ですね。貴方の攻撃は確かに有効手でしたよ、かすり傷程度にはね………。
 でも、貴方は私が超高速移動を得意としているのをお忘れでしょうか?
 炎の壁など一瞬で通り抜ける事が可能なのですよ?
 無駄な努力でしたね……猟兵さん?」
 ぐんと一気に間合いを詰めていく、ウインドゼファーはクローバーの身体へと強力な一撃を込める!

「あんたが速いのは知ってる───だが、俺もそこそこイケるんだぜ?
 さあ、ラストダンスと行こうか」

 ウインドゼファーが強力な一撃を繰り出したのと略同時に、クローバーがカウンター攻撃をする。【死の舞踏(ダンス・マカブル)】は、大剣の連続攻撃を織り成す超高速剣技。カウンターとして繰り出されたユーベルコードは、ウインドゼファーを切り裂いていく。踊るように、猛攻する。死へと誘うようなその剣技は、避けることが出来ないであろう。

 大きな負傷はしたものの、相手にも深い傷を負わせた事は確かだ。

 ウインドゼファーとクローバーの攻防はドローと相成った。

成功 🔵​🔵​🔴​

シール・スカッドウィル
さて、うまくいくやら。

まずは即座にヴィランカード、幇と酷を使用。
障壁の支援効果を<全力魔法>で後押ししつつ積層展開。

竜巻単体なら何とか……だが、車輪剣は流石にきつい。
印の応用式、【掌握】の準備が整えば、敵の背後へ距離を開けて移動。
行動を精霊銃の繋による<スナイパー>にシフト。
注意を引き、すかさず足場の影に混ぜ込んで残したアンノウンで<2回攻撃>。
車輪剣で迎撃したなら好都合だ。
それは砂鉄、形作る力の源は磁性。
風で飛ばし切れなければ……。

さて、最後に仕込み。
障壁と共に展開していた酷の異常効果は――悪化。
本来は与えた異常の加速だが……今のお前は、どうかな?

では、【掌握】による三次元機動を続けようか。



●観測者の影に潜むモノ
「(さて、上手くいくやら)」
 俯瞰するように、ウインドゼファーを見ていたのはシール・スカッドウィル(ディバイダー・f11249)だ。碧の瞳を細めて、観察するように───予め敵の行動を予測しておく。多分、相手は自分の有効手を打ってくる筈。それならば、技の予測は容易い。
「刮目しなさい、猟兵よ」
 ウインドゼファーが放つのは【ソード・オブ・ダイアモード】だ。やはり、そう来るか……概ね予想通り。スカッドウィルはウインドゼファーが全タイヤ高速回転モードへと変身するタイミングで、ヴィランカードをすかさず使用する。スカッドウィルが使用したのは幇と酷。幇は主に支援用として在るヴィランカード、酷が攻撃用のヴィランカードだ。どちらも様々な効果を齎す魔法カードで、今回は障壁として使用するつもりらしい。
「(間に合うかは分からないが……)」
 全力魔法で支援効果を後押ししていく───が、これも通用するかは五分五分といった所。ウインドゼファーは嗤う竜巻を放つ車輪剣でスカッドウィルに斬り込む!構築した障壁が、竜巻を打ち消す、がしかし!
「ぐぁっ…………!」
 車輪剣までは防げず、車輪剣の斬り込み攻撃を諸に食らってしまう。だが、そこまでは何となく自分でも予感していた。スカッドウィルはウインドゼファーを視る。
「猟兵もここまでですか……ですが───称賛をあげましょう、勇気ある貴方の行動にね」
 仮面のせいで表情は分からない。その口調で、何となく口を歪に歪ませて嘲笑っている事だけはわかった。スカッドウィルは目をすうと細め、静かな怒りを見せる。ウインドゼファーへの不快感だけが徐々に募っていく。

「ロック」

 睨んだ瞳の先にはウインドゼファーのその姿。これはスカッドウィルの【印(マーキング)】。視界に収めた対象及び空間に印を刻み、矛先を全集中させる技だ。更に、印の強力な誘導性を付与した攻撃が炸裂する!ウインドゼファーの身体はそれに耐えきれずに仰け反る。
「くっ………猟兵風情がっ!」
 ウインドゼファーはもう一度車輪剣で攻撃を始める。スカッドウィルは嗤う竜巻を障壁で回避。だがやはり車輪剣の斬撃だけは、回避が出来ずに喰らってしまう。
「っ!」
「学がない猟兵ですね……全く同じ攻撃をしたというに」

「……さあ、では学の無い猟兵である俺の攻撃は完全に回避出来るんだろうな?」

 ぐらりと立ち上がったスカッドウィルは、敵の背後へと距離を開けて移動する。
「その身体で何が出来る?もう既に傷だらけではないですか!その身体では何も出来ない!」
 ウインドゼファーの言葉に耳を貸すことももう、しない。腰部にマウントした折畳式上下二連装対物ライフル、繋に持ち変えると、ウインドゼファーへ標準し発砲!正確無比に撃ち込まれた銃弾は、綺麗な線を描きウインドゼファーの身体を貫く!これは注意を引くための行動、行為だ。スカッドウィルは足元の影に独立援護するアンノウンを忍ばせる。
「!」
 ライフルに気をとられたその瞬間、アンノウンはウインドゼファーへ向かっていく。影のように黒く、獣と言うのか人影と言った方が良いのかよく分からないアンノウンを迎撃せんと、ウインドゼファーは車輪剣で斬る。が、想定外な事が一つ。

「何なのですかこれは!」

 車輪剣には、黒い砂のようなモノがこびりついていたのだ。それは磁性を持つ砂鉄。風で飛ばそうにも、飛ばしきれずに車輪剣の金属部……いいや全体に張り付く!
「さて、最後に仕込みだ。
 障壁と共に展開していた酷の異常効果は───悪化。
 本来は与えた異常の加速だが……今のお前は、どうかな?」
 ウインドゼファーが視線を車輪剣へ向けると、気付いた時にはもう時既に遅し。車輪剣は砂鉄まみれになり、武器としての機能を成さなくなっていた。
 学が無いだなんてよくいうものだ、彼は寧ろ頭脳明晰だ。

「では、三次元機動を続けようか」

 【掌握(テリトリー)】で印を刻んだ対象へ瞬間移動すると、攻撃行動が命中したウインドゼファーにダメージを与えていく!

 阻害をする点では、上手くいったかのように思えたが、スカッドウィル自身への攻撃が重すぎた。そのせいかスカッドウィルは満身創痍で今にも倒れてしまうのではないか、そう思う程であった。
 だが、彼の行動のお陰でウインドゼファーの車輪剣を封じる事が出来たのである。

 ───後は後続の猟兵を待つとしよう。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

古高・花鳥
【WIZ】

先制攻撃に対し、下手に追いつくのは危険ですね
2本の剣による斬撃、そして”嗤う竜巻”に対しては、待ちの姿勢で望みます

【居合域】で感覚を強めながら剣閃を「見切り」、わずかな隙を見つけるまでは【居合受】で耐え抜いてみせます
「激痛耐性」には自信があるので、多少の傷は気にしません

そして、隙を狙える時が来たのなら……
「捨て身の一撃」の一太刀で狙うは、本体でなく車輪剣です
おそらく、本体への攻撃は“全タイヤ高速回転モード”で軽減されてしまうでしょう
ならば、その影響がないであろう武器への攻撃で妨害を狙います
タイヤとフレームのつなぎ目……破壊を狙うならここしかありません

(アドリブ、絡み歓迎です)



●撫子は笑う
「車輪剣はもう、使い物にならないようですね」
 静かにウインドゼファーにそう言い放ったのは古高・花鳥(月下の夢見草・f01330)だ。彼女の目線の先には砂鉄がこびりついてしまった車輪剣の姿があった。実は先の戦闘で、車輪剣の機能を完全に封じられてしまっていたのである。
「だからと言って、攻撃出来ないと思わない方が良いですよ……貴方の様な小娘には良いハンデでしょうが」
 此処までされて尚も不敵に嗤うウインドゼファーは、自分が負けることなど微塵も思っていない様だ。
「ええ、鈍器程度には成り得るでしょうから……それに、如何なる時でも相手を見下し高を括るなんて──そんな不躾な事、わたしはしません」
 古高は、黒曜石の様な瞳を少し細めじぃと見詰め、ウインドゼファーの動きをただ待つ。相手の出方を伺い、先手を取らせる策だ。それは、ウインドゼファーが自分達よりも地の利がある事と関係していた。古高がいくら素早く技を繰り出しても、ウインドゼファーは絶対に先手を取ってこれる技を持ち得ている。その為に、先制攻撃への対処を講ずるのだ。だが。
「(先制攻撃に対し、下手に追いつくのは危険ですね)」
 ウインドゼファーが使用するのは【ソード・オブ・ダイアモード】だ。これは全身を全タイヤ高速回転モードに変え、外界からの攻撃を軽減し、更に車輪剣の剣撃と嗤う竜巻の二重の攻撃が発動する技であり、直撃したら一溜まりもない威力の技だ。それに、いくら車輪剣が使用不可になっていようとも、動揺が無かったのは何かしらの手があるのかもしれない。それを考えると相手の取る行動の可能性は未知数だ。
「動かないのですね……折角、攻撃のチャンスを与えてあげたというに」
 その瞬間、ウインドゼファーは砂鉄に覆われた車輪剣を振るう!全身の全タイヤが高速稼働し、防御を高めていく。だが、車輪剣は上手く機能せず、ただの鈍器と化した攻撃になっていた。しかし、その打撃は入らない。それどころかウインドゼファーの動きはピタリと止まる。それはウインドゼファーの技と略同時に発動した彼女のユーベルコード【居合域】によるものだった。
 精神を集中させ、自身から刀の刃が届く範囲まで広がる球状の領域を作り出す。そしてその中にある存在を認知可能とする事が出来る。任意で一時的に敵の攻撃を封じる事も可能だ。
「何故、動けない……っ」
「それは、わたしがこの斬撃であなたの動きを封じたからです」
 攻撃を封じたとはいっても、刀で受け身を取り耐えた訳であって、攻撃を受けていないということにはならない。車輪剣の打撃は古高に強く当たる。
「っ!」
 それが有効打だと味を占めたのかもう一度【ソード・オブ・ダイアモード】を発動。古高は剣閃を見切る!

「……見切りました」

 抜刀された刀は車輪剣を鎬で受け止め、そして流す。ウインドゼファーは、簡単に受け流された事に動揺する。古高が何かしらの一手を考え抜いていたのだ。これは彼女の【居合受】がもたらしたモノ。隙だらけになったウインドゼファー。この機会を逃すまいと、古高は力を目一杯に振るう!

「お覚悟」

 捨て身の一太刀で攻撃したのは、車輪剣それ自体だ。刃が触れた先からパキパキッと何かが壊れる音がする。それを認識した次の瞬間、車輪剣は砕け散る。
 そう古高は本体への攻撃は“全タイヤ高速回転モード”で軽減されてしまう事を予測し、ならば、その影響がないであろう武器への攻撃で妨害を狙ったのだ。タイヤとフレームのつなぎ目の箇所、破壊を狙うならそこだろう。正確過ぎる程に綺麗な一太刀は、車輪剣を完膚なきまでに封じることになった。

 古高のお陰もあり、相手の攻撃手段を一つ完全に断ち切ったのである。
 くすりと笑う彼女は、強く美しい撫子の様だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アイリ・ガングール
よしゃ。殺そう。
 《冥門開錠・飢狼強襲・赤狼衆》つかって防御しようかね。暴風もこちらの数が多けりゃ威力を減じるやろ。花の足場がなくなる?せやったら赤狼衆共や、足場となれや。踏みつけて動くで。そいで周囲にとっかかりとかあるやろ。
 それに《金狐霊糸》巻き付けて縦横無尽に空を駆けようかね。【ジャンプ】や【地形を利用】するのは得意やしの。
 そうして近寄ったら新谷新道流の出番やね。みどもみたいな女子でも呪術仕込みの剛剣、叩きつけてやろうじゃないさ。



●解語の花と剣豪
「よしゃ。殺そう」
 ウインドゼファーを見たアイリ・ガングール(恋以外は概ねなんでもできる女・f05028)の第一声が此だ。殺意が込めた風もなく、淡々と泰然たる様子で言う。そのガングールの態度が気に入らないのか、ウインドゼファーはふんと鼻で嗤う。
「では此方からすぐにでも、奈落に落として差し上げますよ」
 歩を進め、ウインドゼファーは【レボリューション・ストーム】を放つ。発生した暴風はガングールの立つ足場を崩し、身体を襲わんとする。このままでは花の足場は機能しなくなり、底に落ちる。そんな事になれば戦うことはおろか、命の危険さえ伴ってしまう。
「それも手は打ってある」
 ガングールが使ったのは【冥門開錠・飢狼強襲・赤狼衆】だ。赤狼衆と赤狼衆弓兵が召喚され、ガングールの足元をあっという間に覆っていく。崩れた花の足場を補うように、赤狼衆たちは集まり、足場を作っていく。ガングールは赤狼衆たちが作った足場を踏みつける形で利用しながら、移動する。移動しながら周囲を見渡せば要所に取っ掛かりが見えた。
「(これなら行けるやろ)」
 金狐霊糸を張り巡らせ、縦横無尽に空を駆けていく。錯乱させるにも持ってこいの技だ。変化した地形を一瞬で把握し利用する。ガングールは金狐霊糸を使って、ジャンプし空中を駆けていく。
「……さっさと殺ってしまいましょうか」
 ウインドゼファーは不服と言わんばかりの声で呟くと、ガングールを目で追う。【ソード・オブ・ダイアモード】を使用し、さっさとこの戦闘を強制的に終了させるべくウインドゼファーはガングールに攻撃を加える。が、全タイヤ超高速回転モードにして攻撃を軽減させようとする事は出来ても、車輪剣の攻撃をは行えない。先行した猟兵たちによって車輪剣は破壊され封じられたのだ。攻撃手段のないウインドゼファーは、攻撃を受けるか、逃げるか、そのどちらかしか残されて居なかった。

「音に聞け。これは我が治めた道。呪術を以て先を制する剛の太刀。絶えた新谷の血脈を、今ここに血道を以て示さん」

 ユーベルコード【冥門開錠・天正新谷新道流・皆伝(シヲコエ・ワガエタミチヲ・ココニアラワス)】が発動すれば、現世を映さぬ、幽世の世界を見る左目は呪術を介し、かつての天正新谷新道流師範としての姿へと変身させる事で、スピードや反応速度を増大させるのだ。
 呪術仕込みの剣技を、ウインドゼファーにお見舞いするガングール。一太刀振れば、その太刀筋はウインドゼファーの身体を斬り、猛追を留まらせずまた一太刀振れば、ウインドゼファーのタイヤをいとも簡単に破壊していくのだ。

 彼女の剛剣により、ウインドゼファーの身体ももう既にあと一歩の所まで来た。ガングールは後続の猟兵に任せ、この場を離脱するのであった。

 終幕はもうすぐ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シェーラ・ミレディ
疾風迅雷の如く、というオーダーだ。
強敵だと言うのは承知しているが……それでも、他にも敵が控えているのでな。手早く勝たせてもらおうか!

敵がUCを発動し、此方の足場を崩したら後ろに飛ぶ。
荒れ狂う風に耐えながら、バラバラに舞い上がるであろう花の足場を目晦ましに使い銃を抜き撃つぞ。
何、傷を負って撤退を余儀なくされようが、一発でも多く撃ち込んで、後に繋げれば良い。僕以外にも猟兵はいるのだから。

『彩色銃技・一目鐘情』。

飛び交う足場の隙間を縫うようにして、敵を銃撃する。
どうかこの一撃が、奴の命脈を断たんことを。

※アドリブ&絡み歓迎



●ラストオーダー
「疾風迅雷の如く、というオーダーだ。
 強敵だと言うのは承知しているが……それでも、他にも敵が控えているのでな。手早く勝たせてもらおうか!」
 シェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)はウインドゼファーを前にすると、そう言い放つ。もう既に満身創痍のウインドゼファーは、ミレディを視界に入れると直ぐにユーベルコードを使う。襲いかかるのは【レボリューション・ストーム】だ。暴風が発生し、その暴風の渦はミレディを巻き込み足場を崩していく。だが、ミレディは後方へ飛び退いていく。荒れ狂う風の中、巻き上がる花の足場がウインドゼファーの視界を防ぎ、視界が開けない。
「何……!?何処に行った?」
 自身が使った技が、猟兵の手助けとなってしまった事は皮肉でしかない。目眩ましに利用し、ミレディはその隙を逃さぬように、羞花閉月、花鳥風月、花紅柳緑、千紫万紅の四丁の精霊銃の銃口をウインドゼファーに。そして、標準を定めミレディは───。

「『彩色銃技・一目鐘情』」

 攻撃を開始する。飛び交う足場の隙間をうようにして、ウインドゼファーを迎撃していく。四丁の銃から発砲された縦断は異なる曲線を描いて、ウインドゼファーの身体に当たる。

「(───どうかこの一撃が、奴の命脈を断たんことを)」

 祈るように銃撃するミレディ。車輪剣も破壊され、ウインドゼファーの全身に施されたタイヤも破壊され、全ての機能を完全に破壊していく。
 目が眩むような銃撃に、舞い上がる花。視界の殆どを隠され、反撃の余地も与えず猛攻する。そして──ぐらりとウインドゼファーの身体は揺れ、視界は暗転する。

 意識が途絶える瞬間に見えたのは、何だったのだろう。終幕を迎えた登場人物の事なぞ、もう知るよしも手立てもない。

 猟兵たちの奇策と協力、そして行動によってウインドゼファー戦は幕を閉じた。こうして猟兵たちはウインドゼファー戦において、成功を収めたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月28日


挿絵イラスト