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バトルオブフラワーズ⑪〜ウィンドゼファーは勝利の風よ

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ウインドゼファー

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●風となり天駆けて、暁の空で燃えながら
 スピード怪人『ウインドゼファー』は猟兵たちの足音を感じつつ、花弁の舞う世界に一人立っていた。
 創造の力、無敵の力を持つあの二人が破れた。猟兵とはそれほどの相手なのだろう。
 だが、だからといって、大人しくやられるわけにはいかない。
 伺い知ることのできない『彼女』の瞳には確かな決意が宿っていた。

●風舞う花弁のその先に
「ここまでくれば、あと少し、じゃな」
 今回のオブリビオン・フォーミラ、ドンフリーダムまでの関門はあと一人。ウルフシャ・オーゲツ(f00046)は進行ルートを眺めながら唸っていた。
 見事に真っ二つとなったキマイラフューチャーをめぐる戦いも終盤戦が近づいている。
 そして終盤が近づけば近付くほど、その戦いが苛烈を極めるのも当然の話だ。
「ウィンドゼファー……、スピード怪人らしいのう。なんじゃろ、前の二人とはちょっと毛色が違いそうじゃが……」
 マニアック、カワイイ、ときてスピードである。
 もしかして彼は3人の中では浮いた存在だったのではないか、などといらぬ心配をしてしまうほどだ。
「先の二人同様、まともに正面から殴りかかってぶつかったら、こちらの攻撃が通じないのは想定するべきじゃろうとは思っておったが、そうきたか」
 まさかの絶対先制攻撃である。前回の宇宙戦争が脳裏をよぎる。決して未来を予測するわけではないが、超スピードというものを対応するのは非常に困難である。
 数多の英雄も超スピードの相手と戦うことはあった。だが、その対応はたやすいものではなく、基本的に同じように超スピードになって戦わなければ一方的にやられることも多いと映像記録(とくさつ)はよく語っている。
 どう対抗したものかと悩みながらも、ウルフシャは第三の関門への扉を開く。
「スピードの向こう側に行くか、スピードをものともしない何かで対抗するか……。何かしらの対抗策は用意しておくのじゃぞ、では、ご武運を祈っておるのじゃ!」


しべりあ
●はじめに
 敵は必ず先制攻撃します。
 敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。

『自分の攻撃だけを行おうとした場合、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません』
 はやさがたりていても攻撃するだけではダメそうですね。
 どうも、しょしんしゃのしべりあです。

 とうとうボスも3人目です。
 他の二人からすればとてもストレートな力ですが、速さを舐めてはいけません。
 異世界に召喚された勇者だって召喚された場所を初手全力で爆破されたら死にますし、転生者でも赤ん坊のころに魔王に出会えばどうしようもないものです。

 それでは皆さま、よろしくお願いいたします。
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第1章 ボス戦 『スピード怪人『ウインドゼファー』』

POW   :    フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:藤本キシノ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

雪・兼光
遅れてきた分の仕事はしねーとな
相手の攻撃を【見切り】を使用してそれから考えるか

相手の攻撃をわざと受けて逃げない様に捕まえて、片手で相手の動きを止めて、そのまま近距離射撃のクイックドロウで相手の体をぶち抜けるだけぶち抜く(2回攻撃)

好きで野郎と抱き着く趣味はねーからさっさと消えとけっ!

こっちの一撃だけじゃぁやっぱりダメか。
だけどよぉこれで俺の返り血は相手についたよなァ?
これで少しは相手の軌道は読める様になった筈だよなぁ?(ニヤァ

ダメ元で相手が武器を振りかぶったタイミングで、
クイックドロウを【近距離射撃】で相手の武器に向かって打ち込んで相手をよろけさせた後、隙を作って再度クイックドロウでぶち貫く。



●おんなのこです
「遅れてきた分の仕事はしねーとな」
 すでに三人の幹部のうち二人が倒れてから参戦となり、気合いを入れる雪・兼光(f14765)。
 その前に花弁と共に立つのは、最後の幹部となったウインドゼファーである。
「おや、時間は気をつけませんと女性に嫌われますよ?」
 表情を伺い知ることはできないが、微笑でも浮かべながら話しているのだろうか。
「そう、速いことはとても大切なことです。いかに強力な攻撃を持つものも、それを繰り出すことができなければ意味がない」
 静かな様子のウインドゼファーだったが、周囲を取り巻く環境は激しい嵐と変化していく。
 それはこの空間の足場を構成する花弁ごと吹き飛ばす荒れ狂う風。
 全方位を覆い尽くす奔流に逃げ場などないことは明らかだった。
 故に、兼光は見ることに専念する。攻撃をそのまま受け入れ、その中で風を見る。
 相手が風を操るならば、こちらはその風に乗ればいい。その風の先に相手がいる。
「なにっ?!」
 風に揉まれ傷つきながらも兼光の手はウインドゼファーを捉える。
 そのまま引き金を引き、吼える。
「好きで野郎と抱きつく趣味はねーから……ねー……から……?」
 いや、吼えようとして何か違和感を感じた。
 なんというか、その手に掴んだウインドゼファーの体が全体的になんだか柔らかい。
 そう、しなやかな中にもなんというか女性的な柔らかさが。
「私に一撃を当てたことは称賛に値します……ただ、一応言っておきます。こんな姿ではありますが、これでも乙女の端くれです!」
 一撃は加えることができたが深手には及ばず、風を巻き起こそうとする一瞬を逃すまいと弾丸を放つも、吹き荒れる風の中を貫くことは叶わない。
 そして、怒りと悲しみを背負った風は、再度兼光を吹き飛ばすのだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ファン・ティンタン
【SPD】風切羽
アレンジOK

まともそうな怪人が来たね
ところで…あなたは、本当に女性なの?
何か、こう…圧倒的に女性要素が見当たらないんだけれど―――

開幕の【挑発】で足場を壊してもらう、容赦無く
【戦闘知識】を元に【オーラ防御】で暴風の致命打を防ぎつつ、足場の破砕【物を隠す】為の遮蔽物としながら自身も落下
【存在感】を隠しながら、【失せ物探し】の技能で敵を視認しつつ【天華】へ【力溜め】
機が満ちれば、【白刃の矢】

…思えば、有効射程1.5Km超にもなってたんだ、我ながら成長したね
自慢だけど、私、宇宙戦艦の装甲貫いた事があるんだよ
あなた、耐えられる?

尚、肉体がどうにかなっても【天華】が無事ならその場に再生可



●別に悔しくなんかない、らしい
 悲しみの風が吹いていた。
 他人の悲しみは感じ取るのは難しい。
「ところで……あなたは、本当に……その、女性なの?」
 だが、分かった上で利用する者がいるのも事実である。
 ファン・ティンタン(f07547)は流れに乗り敵に追い打ちをかけることにしたのだ。
「どこからどう見ても女性でしょう?」
 当然の事ですと言い切るウインドゼファー。しかし、ファンは疑わし気な、若干の憐れみを含んだ声で語り掛ける。
「何か、こう……圧倒的に女性要素が見当たらないんだけど――」
「なんですか、あなたも女性はラビットバニーのような姿でなければ認めないというのですか!」
 猛々しさすら感じさせるほどの風がファンを足場ごと吹き飛ばす。そのまま必死に急所を守りつつ、その口に浮かんでいたのは、笑み。
 遮蔽物の少ないこの空間で風を相手に戦うのはむずかしい。
 だからこそ、まず利用できるものを相手から引き出し、視界から逃れる。
「まったく、思い知りましたか……」
 ウインドゼファーがため息交じりに呟く。
 嵐が収まった後、周囲には誰の人影もなかった。
 故の違和感。
 流石に存在そのものを吹き飛ばすような力を叩きつけた覚えはない。
 ――もしや、怒りがそうさせてしまったのか、はたまた転送されて戻ったのか……いや。
 ウインドゼファーがとっさに体を動かすのと、飛翔する一振りの刀がその体を貫くのは、ほぼ同時だった。
「自慢だけど、私、宇宙戦艦の装甲貫いた事があるんだよ?」
「ぐっ……!!」
 花弁を舞い上がる中に現れたのはボロボロになりながらも笑みを浮かべるファン。
 彼女の放った一撃はすんでのところで急所こそ外したものの、決して、浅いものではなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

足場諸共崩してくる無差別攻撃、ねぇ……
まさか相棒のカブが『空中戦』をできるようになっていたのは、この為か?
……まさかな、そこまで読まれてるわきゃねぇか。
ともあれ今は好都合だ。
『騎乗』『操縦』で相棒をコントロールし、
『属性攻撃』の放電で牽制しながら暴風の中を逃げ回る。
アタシだってスピードにちっとは自信があるんだ、
細かい傷は『激痛耐性』でなんとかする!

逃げ回ってるのは攻撃への布石さ。
もともとこいつは予備動作がデカいから、
どっちみち先制されるのは『覚悟』の上だ。
だが、ゼファー。アンタにゃとにかく相性がいい。
暴風をものともしない雷鳴の【黄泉送る檻】は、
そう簡単に防げねぇよ!



●ただ駆け抜けるのみ
 吹き荒れる嵐の中を数宮・多喜(f03004)は駆け続ける。
 先ほどの仲間の一撃後、仕切り直しを図ってか周囲に暴風を巻き起こしたウインドゼファー。
 まともな足場がなく苦戦する仲間たちの中で、多喜は自らの相棒のカブを操り必死に風の中に活路を見出していた。
 この相棒最初から空で戦えたわけではない。
 しかし、彼(?)が主人と共に成長し続けた結果、今の力を得るに至ったのだ。
 いつまでもバイク屋の隅で埃をかぶっていた中古原付のままではいられない、だから。
「……まさかな」
 相棒に何かを感じつつも、風の向こう側へとたどり着く。
 穏やかな凪の空間。
 激しい風の中にある、時が止まったかのような世界。
 あちこちを走り回りながら設置していた雷撃を引き寄せ、操り、目の前に現れたウインドゼファーを取り囲む。
「ashes to ashes,dust to dust,past to past……!」
 バイクが空を飛び、聖句は紡がれる。風の中で雷が閃き、やがてそれは檻となる。
「この中を……バイク……何ッ!?」
 異様な光景により生まれた一瞬の間は、その奇跡を構成するには十分すぎる時間。
「準備に手間暇かかるけどさ、ゼファー。雷鳴の【黄泉送る檻】はアンタの暴風にゃ飛ばせやしねぇよ!」
「ならば……行く道は一つ!」
 迫りくる雷の檻を見たゼファーは、一切の躊躇なく、猛スピードで檻へと向かっていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

尾守・夜野
「スピード対決をご所望か?
悪いがそれに付き合う義理はなくってな!」

誰よりも早くなりたい、つまりそれには競う相手が必要な訳だ

だからスピード勝負はしない
待ちの姿勢

奴の速度は確かに厄介だ…
だが、早いほど…ってのも実はあってだな

【料理】用に持ち歩いてたデンプン粉を【ダイラタンシー】現象再現出来るように予め加工しておき、攻撃受ける直前に宙に撒こうか【盾受け】

自分の速度がそのまま帰ってくるんだし、怯むんじゃないか?【騙し討ち】

そこを全力で叩く【捨て身の一撃】
タイミング?そんなのは【第六感】だ



●雷の檻と芋の壁
 猟兵による雷の檻をその身を焦がしつつも突き抜けたウインドゼファー。
 その勢いのまま、反撃へと向かっていた彼女の前にあったのは、大量の謎の白い液体。
 いかに超高速で移動しているとはいえ、いや、だからこそ慣性を無視することは難しい。
 彼女としてもよくわからない物に濡れるのはあまり喜ばしいことではない。
 だが、ウインドゼファーは急には止まれないのだ。
 そのまま液体を突っ切り、その先に行こうとする。
「ぐっ!?」
 しかし、その液体が急に固形化したのだ。壁に激突するほどではないにしても、高速で移動している中で岩にぶつかったほどの衝撃はある。
 それはウインドゼファーの足を止めるには十分な物だ。
「速ければ速いほど……ってのもあるんだぜ」
 衝撃を加えることで硬化する液体。各地にある水面を歩いたという伝説の元となったともいわれるそれは、芋の粉……つまりでんぷん粉をある一定の割合で水に溶くことで再現することが可能であった。
 それが謎の白い液体の正体である。
 仲間が攻撃されるであろうことを予想したうえで、考えうるコースに大量に振りまくことで実現した細い道を、尾守・夜野(f05352)は渡り切った。
「スピード対決をご所望だったか? 悪いがそれに付き合う義理はなくってな!」
 夜野自らの血液が手にした剣へ捧げられる。
「耐えてみな……この一撃は堪えるぜ!」
 怨嗟の声をまき散らし目覚めた剣は、風の主を切り裂いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

秋山・軍犬
転移前にアイテムの軍犬フルコースを全て食べ
現時点での最大強化版フルコースゴールデン発動

転移後の先制攻撃は
黄金のオーラによるオーラ防御と激痛耐性+気合で受ける
あんたは確かに強い…が自分も
白騎士・エイプモンキー・ラビットバニーとの
戦いを潜り抜けた来た…必ず攻撃に耐え反撃の糸口を
掴んで見せるっす!

攻撃に耐えたら音速、自身に出せる最大速度で
弾丸の如く体当たり(自身の体を拳に見立てた圧力拳)

自分も音速で行動可能だが
速度の領域で相手に勝てるとは思わんっす…
故にこの一撃(捨て身の一撃+野生の勘+スナイパー)
に全てを賭ける!

この一撃、誰よりも速くなりたいという欲望を
自分のフードファイターの矜持で上回る!



●よだれを流しながらじっと見られていたそうです
 貫かれ、その身焦がして、切り裂かれ、それでもなおも、彼女は進む。
 それは誰よりも速くという意志の下。
「始まる前に、終わらせてしまえばいいだけの事!」
 先の戦いを受け、より効率的に容赦なく、現れる猟兵たちを片っ端から吹き飛ばしていくウインドゼファー。
 だがしかし、どれだけ速くとも、その場に来る前に仕込みが終わっている物を止めることはできない。
 黄金のオーラを纏った秋山・軍犬(f06631)は他の者と同様に、その場に降り立つと同時に一撃の洗礼を受けた。
 通常の状態ならばそれだけで全身がバラバラになりかねない程の衝撃。
 だが軍犬は受け止める。そう、ウインドゼファーを受け止める。音の速さをぶっちぎった風の主をその腕で止める。
 それはあらかじめ用意した食の力。
 グリモアベースでおいしそうなにおいを漂わせ、周囲の物欲しそうな視線を気にすることなく食べまくった事で得た力によるものだ。
「私を、捕まえ……!?」
「あんたは確かに強く、そして速い……けど、自分も今まで強敵と戦いをくぐり抜けてここにいるっす!」
 幹部相手をそう長くは抑えられない、辺りに風が吹き荒れ始め、立つのも困難な状態となりつつある。
 だが、まだ、掴んだ腕は離さない。
 行うことは至極単純。
 自らの身を拳と見立て、ただ一撃を見舞うだけ。
「アンタが速くなりたいって思う気持ちで……自分のフードファイターの矜持を込めた一撃を受けてみろっす!」
 全身に込めた気持ちを、力を一気に解き放った一撃は、風の主を地へと叩きつけた。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・フォーサイス
ウィンドゼファー、怪人御三家の中で一番の小物とか言われてたんじゃ。苦労性っぽいね。
でも、手加減はしないよ、全力で勝負だ。

車輪剣は見切って回避、竜巻にはあえて巻き込まれて、ダメージはオーラ防御で防ぎつつ、空中に飛ばされるよ。

空中に飛んだぼくの動きを視線で追っている隙に全力魔法で光属性の光線をたたきこむよ。いくら速さに自信があっても、光の速度は避けられないでしょ?

と、このままじゃ、地面に墜落しちゃうね。アナロジーメタモルフォーゼで背中から翼を生やし、滑空するよ。



●奴は3人の中でも最速……
「まだだ、まだ終わりません……!」
 全身のタイヤを高速回転させながら、ウインドゼファーが起き上がる。
「残った幹部は私一人、先にいかせるわけには、いきません!」
 風を操る能力。
 想像したものを実現化させたり、あらゆる攻撃を無効化する同僚の中では、どうしても見劣りしてしまいかねない。
 それでも最後に残ったのは自分なのだ、最後を任されたのは自分なのだ。
「苦労性っぽいね……でも手加減はしないよ」
 アリス・フォーサイス(f01022)は相手の思いをくみ取りながらも容赦はしない。
「それでも……なかなか楽しかったものですから!」
 車輪の剣に関しては単純な物理攻撃、いかに速くとも躱す手段に問題はない。
 だが竜巻相手にはそういうわけにはいかなかった、迫る剣を躱すうちに巻き起こされた竜巻が、アリスを巻き込み上空へと吹き飛ばす。
 先程は視線を切ってしまったことで痛手を負ったウインドゼファーは、警戒を緩めることなくアリスを目で追っていく。
 そして距離をつめてとどめを図ろうと地を蹴る直前。
 周りに降り注ぎ、身を貫いたのは光の雨。
「な……かっ……はっ!?」
「いくら速さに自信があっても……光の速度は避けられないでしょ?」
 音速の5倍6倍で動ける相手だとしても、光はその88万倍近くの速さ。いくら速くとも光を超えるものではない。
 防壁を張り、その上で風に逆らわないことにより被害を最小限に抑える。そうして空へと打ち上げられることで距離を稼いだ上での、一撃。
 空で自らの背に翼を創り出し、滑空しながら光を振りまくアリスのその姿は、妖精とも、天使とも見えたという。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヘルメス・トリスメギストス
「執事としてキマイラフューチャーのご主人様、お嬢様たちをお守りするためにも、この場所は突破させていただきます」

例えどんな強敵が立ち塞がろうと、執事の使命を全うしてみせます。

執事格闘術の構えを取ったところで暴風が吹き荒れ、花の足場が崩れさっていきますが、その程度で執事を倒せると思わないでいただきましょう!

取り出したナイフとフォークを投擲し、それを足場にして空中を駆けます。
これぞ【執事格闘術】に伝わる歩法。執事たるもの誰でもできる基本中の基本ですね。

暴風の弱い所を見極めて敵に近付き、高速の格闘術を叩き込みましょう。
執事は仕事の迅速さが命。
スピード勝負で執事に勝てるなどと思わないでいただきます!



●展開されるは執事時空
 ヘルメス・トリスメギストス(f09488)が戦うのは何のためかと問われれば、迷うことなくこう答えるだろう。
 ――執事として、主のために。
「執事としてキマイラフューチャーのご主人様、お嬢様たちをお守りするためにも、この場所は突破させていただきます」
 そして今の彼の主はキマイラフューチャーに住まう面白おかしい住人たちである。
 主が常日頃から移り変わるのも、彼にとってはよくある事。いつ何時どんな相手が主になっても完ぺきにこなしてこその、執事。
「今更、執事などに……!」
 光に貫かれても、ウインドゼファーはまだ立っていた。
 急に目の前に執事が現れても、彼女に戸惑いはない。
 吹き荒れるは情け容赦ない嵐。
 最初のころの初々しいウインドゼファーならば唐突な執事に、なぜそこで執事ッ! と、怯んだかもしれない。
 しかし、しかしだ、今まで戦ってきた猟兵たちによってできた免疫によって彼女は躊躇を捨て去っていた。
 足場もない空間で激しい風に翻弄される。
 それに対応するというのは生半可な事ではない。
 しかしこの執事、もちろん生半可な執事ではなかった。
「執事たるもの、ナイフとフォークさえあれば!」
 風の中を、執事が駆ける。
 どこからか手にしたナイフとフォークが空間に刺さり、風に刺さり、花弁に刺さって足場となる。
 いや、よく見れば刺さらなくともなぜか足場になる。
「なんとぉおおお!」
 執事とは、何。
 そういった気持ちが高ぶり、ウインドゼファーの口からよくわからない言葉が出てしまう。
「これぞ【執事格闘術】に伝わる歩法。執事たるもの誰でもできる基本中の基本ですね」
「……それは、ちがうでしょう!」
「お嬢様、己の無知を知ることこそが、次なるステップへの近道なのですよ」
「さもまともそうな言葉を……!」
 執事は風の流れに乗りながら、風の操手へと距離を詰める。
「執事の仕事は迅速さが、命!」
「速さならば、負けたりなど!」
「速さにはいろいろあるのです。ご主人様のための仕事でのスピード勝負で、執事に勝てるなどと思わないでいただきます!」
 そのとても執事な一撃は、その一瞬において、確かにウインドゼファーの速度を上回っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

神薙・焔
つまり、こっちが対戦車猟兵戦術【POW】で仕掛けると、敵は60レベル程度として推定マッハ5の速度と相応の戦闘力を得て反撃なり回避なりをすると…。
その対抗手段になるのは…アレがあったわ、銀河帝国攻略戦で使ったロケット!

あの時の予備のロケットに乗って、予知を利用した強襲から、速度と度胸の勝負に持ち込む。お互い極超音速で小回りは効かないでしょうから、どっちが浮遊する足場とかの障害物でクラッシュするか、あるいはビビッて速度を落とし、相手の攻撃に捕らえられるかのチキンラン!

キマイラフューチャー内部に大気はあるから、この速度を破壊力に変えた対戦車猟兵戦術での地形破壊の衝撃波と熱は十分致命的でしょうね。



●遥かな宙での忘れ物
 執事の一撃で痛む身体に鞭打ちながら、ウインドゼファーは走り続ける。
 まだ猟兵たちはやってきている。まだ止まるわけには、いかない。
 そんな時だった。瞬きすると、そこにはロケットが飛んでいた。
 わけがわからない。
 キマイラフューチャーの連中はぶっ飛んだ奴らが多いことはウインドゼファー自身もよく知っている。同僚も相当だったのだ。
 しかし、猟兵も全然負けてないじゃないか。
 超速の世界の中、ロケットの上の猟兵と目線を躱す。
 音の速度をとうに超えた世界、ロケットの上で腕を組み、にやりと笑うは神薙・焔(f01122)。
 明らかな別世界から引っ張り出してきた気のするそれは、それもそのはず、かつての宇宙戦争の残り物。
 宇宙を駆けるロケットという街中で普段使いするわけにもいかない代物も、この自分たちしかいない特殊空間ならば容赦なく使用していける。
「お互いこの速度なら小回りは効かないわ。さぁ、勝負よ!」
「速さで私に挑もうというのですか。面白い!」
 それは、速さとともに度胸との戦いでもあった。
 チキンレース。
 舞い散る花弁の足場にぶつかっただけで、いとも簡単に砕け散るほどの速度で行われるそれは、止まらねば死ぬが止まれば死ぬという戦い。速度を緩めればそこで相手に、やられる。
 お互いの巻き起こす衝撃波で辺りを砕きながらただひたすらに飛び続ける。
 しかし、わずかに、ほんのわずかにロケットが先を行っていたことが勝敗を分けた。
 突如爆散するロケット。
 あの猟兵は無茶をしすぎたのだ。
 そう思いつつも、その速さに敬意を称し、速度をそのままに爆風を突っ切ろうとしていた。
 しかし、それに気をとられるあまり、ウインドゼファーは、その中に紛れていた異物への対象に遅れたのだ。
「この速度、全部まとめて力に変えて……」
 それは焔自身。ロケットの爆発を背に受けながら自分自身が弾丸となって真っ直ぐに飛ぶ一筋の赤い炎。
「吹っ飛びなさい!」
 お互いの速度と速度が合わさったその一撃は、地上であれば地図の書き換えすら必要とする程の力。
 流星の速さにまで達した衝撃は、爆音とともに周囲を歪め、風の主を吹き飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔴​

エメラ・アーヴェスピア
三人目の幹部、と
…人の怪人化、なんて興味深い話も聞きたい所だけど
考える前に仕事ね、始めましょうか

風を纏っての高速飛行…厄介ね
攻撃を通す為に必要なのは相手の予測と嵐を突破する貫通力
『我が砲火は未来の為に』、呼び出すのは数門の中型機関砲…そしてそこに紛れさせた本命のレーザー砲…!(命中力重視)
とりあえず機関砲の弾幕で近づけさせない様に【時間稼ぎ】とその多数の砲弾で相手の【情報収集】よ
得た情報を元に本命の一撃の為、相手の行動を予測
…何時ぞやの白騎士の様な予測を、自分自身と兵器の力でやればいいのでしょう?やってやるわよ…!
完了したら予測を元にレーザー砲で狙撃(【スナイパー】)よ!

※アドリブ・絡み歓迎



●受け継がれた未来の力
「……人の怪人化、なんて興味深い話も聞きたい所だけど」
 話している時間もくれないだろうとエメラ・アーヴェスピア(f03904)は溜息をつく。
「考える前に仕事ね、はじめましょうか」
 度重なる仲間たちとの戦いにより、ウインドゼファーはとても万全とはいえない。
 今もまた、激しい衝撃と爆風の中でかろうじて体制を整えようとしていた。
 万全でないならば、その軌道を読むのもまた容易。
 思い起こされるかつての戦い、未来を見たかのように計算を違わなかった白い騎士。
「……『あなた』の様な予測を、自分自身と兵器の力でやればいいのでしょう」
 風に乗り、音を越え、その最後まで速さの中で戦うウインドゼファー。
 確かに速くはなっている、だが、より単純にもなっている。
「やってやるわよ!」
 そもそも人の目による観測の限界を超えたものに対抗するのは予測に基づいた理論を持って成すものなのだ。
 ならばすることはわかりきっていた。
 いくつかの機関砲を空へと向け、放つ。当たるためではなく、相手の動きを観測するために。
 今までの仲間の情報である程度のものは揃っている、あと必要なのは、今の状況での正確な値。
「誤差修正、接触までの時間、……風向きの変化が一番厄介だけど……」
 風を操る相手ではそう簡単に答えを出させてはくれない、しかし猶予もくれたりは、しない。
 高速で迫るウインドゼファー、接触までは秒読むことすら許されない。なればこそ選んだ砲はレーザー。
 全てを超える速さの光が荒れ狂う風と交差する。
 風によって歪まされながらも、それも全てが計算通り。
 一瞬の間。
「『我が砲火は未来の為に』……未来、確かに見えたわよ」
 やがて風は爆発するかのように広がり、霧散したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・セカンドカラー
いきなりミンチにされますた、べちゃっとゼファーのマスクや装備にこびりつく私だったモノ。おっとこれはいけない他の猟兵さんには見せられないよ!なシーンだ。
でも、無問題☆妄想を具現化する世界の改変で肉片がたくさんのミニチュアな私にメタモルフォーゼ♪何人かのミニチュアな私が回転部に巻き込まれて見せられないよ!再びになるけど、その犠牲のかいあって機構を詰まらせて回転を止めちゃった☆
後はエロトラブルに巻き込んで薄い本みたいな酷いことをするだけね♡妄想の具現化で寄生触手マーラ様とか薄い本でお馴染みのアレやコレを具現化してぐっちゃぐっちゃにしてあげる☆
ふふ、まさかこっちまで速かったりしないわよね♡(クスクス)



●みせられないよ
 鮮血が広がっていた。
 血溜まりなどという生易しいものではない。
 まるで人一人の内包する血液が周辺に巻き散らかされたかのような、凄惨な光景。
 花弁の舞う世界は鮮血に染まり、アリス・セカンドカラー(f05202)はその生涯を終えたのだ。
「……え、えっと、えっ?」
 敵なのだ、こうして相手を葬る事もある。
 そのはずなのだが、なぜこの相手はただの一撃で砕け散ったのだ。
 たしかに先ほど恐ろしい勢いで撃墜されてその勢いのまま突撃してしまったりはしたのだが……。
 疑問も多いがそれ以上に衝撃的な光景に正気が削れていく。
 ……ああ、だからだろうか。先ほど倒したはずの猟兵が、小さくなってそこかしこから生えているように見えるのは……。
「なんで、なんだ、なんなんですか!?」
 戸惑いながらもタイヤを回す、回そう、回せない。
 そこに詰まるは小さなアリス。
 そう言えばとてもメルヘンな雰囲気がするが、実際の光景はとても公共の電波に乗せられるものではない。
 人間が歯車や車輪に巻き込まれる姿などろくなことになっていないのは当たり前である。
 それはもはや恐怖体験。アンビリバボーだとか叫ぶ余裕などあるはずもなく、車輪剣に群がるアリスに驚き、手を離す。
 手に持っているものに蟻がたかっていたらびっくりする。そんな感覚に似ていたかもしれない。今回はアリではなくアリスだったのだから可愛いものだが、実際にその光景を見ているものにとってはそれどころではなかった。
 何かに躓き、尻餅をつく。いや、何かが何かは分かっている。アリスだ、足元の花弁の1つ1つに小さなアリスがいる。
「さぁ、あなたももう限界のようじゃない、もうそろそろ休んでもいい頃よ?」
 少女が笑う、少女たちが嗤う。小さなアリスに囲まれて、自由を奪われれるウインドゼファーは、まるで小人の国に迷い込んだような錯覚にすら苛まれる。
「な、なにを……する……!?」
 確かにすでに限界も近かった。ならばせめて最後は少しでも多くの猟兵を巻き込んでと突撃をした先にいたのがこのアリスだったぐらいだ。
 打ち倒されるのならば覚悟の上、しかし、これはなんだ、今この体を蝕もうとしているのは一体……。
「心配しないで、ちゃんと楽しませてあげるわ」
 ウインドゼファーが最後に見たのは、とても口に出す事が憚れるような、独特のデザインをした怪生物たち。
 あの形状は良くない。あれは、まるで、アレではないか……。
「ふふ、まさかこっちまで速かったりしないわよね♡」
 戸惑うウインドゼファーを見るアリスの顔は、とても淫靡な笑みを浮かべていた。

●かぜになった
 その後、ウインドゼファーがどうなったかはわからない。
 どこからともなく、くっころと叫ぶ声が聞こえたとかなんとかいう都市伝説がまことしやかに流れているらしいが、おそらく関係ないだろう。
 何はともあれ、ひとまずその場からは姿を消したらしい。
 しかし、またどこかに現れることが予知されているのもまた事実である。
 首領への門は、まだ固く閉ざされていた。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月22日


挿絵イラスト