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バトルオブフラワーズ⑪〜革命は起こさせない

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ウインドゼファー

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●スピード怪人『ウインドゼファー』
「モンキーに続きバニーまでとは、驚きました」
 システム・フラワーズの内部、ウインドゼファーは先に討滅された2体の怪人を想起していた。
「――でも、私の役目は門番。
 ドン・フリーダムがシステム・フラワーズを取り戻すまでの時間稼ぎならば、私の『風を操るユーベルコード』でも、決してあの2人にひけは取りません。
 かつて、ドン・フリーダムが開放した『無限大の欲望(リビドー)』は、人類を怪人化させ、滅亡へと導いた。だけど今なら、オブリビオンとして蘇った私達なら、無限大の欲望も喰らい尽くせるはず」
 ウインドゼファーはそこまで言うと、今一度襲いかかるであろう猟兵たちに対し自らを鼓舞するように。
「私達は全てを手に入れる。誰にも、邪魔は、させないッ!」
 2つの剣を手に大きく叫び、猟兵たちを待ち構えるのだった。

●決戦開始
「あんたらのおかげで、キマイラフューチャーの戦争で怪人軍団3幹部のうち2名は討滅、いよいよ最後の1名よ。まずはそれに感謝するわ」
 集まった猟兵たちを前に、マリア・ルート(黒き面影に囚われし根源姫・f15057)はそう言い放つ。
「システム・フラワーズ内部にいるこのマスクの奴――怪人幹部のひとり、スピード怪人『ウインドゼファー』。こいつの討滅が今回の依頼。システム・フラワーズ内部に行くの初めてかもしれない存在にロケーションについて説明すると、システム・フラワーズの内部は咲き乱れる花々の空間の中、花々が集まって足場になっている仕組みみたい。まさに『システム・フラワーズ』なわけ。ウインドゼファーが存在する限りは、全ての花の足場がウインドゼファーに繋がる上、その先に進む道は出現しない。だから一気に倒す必要があるわけ」
 万が一ここで取り逃がすと、『ザ・ステージ』の状況次第ではしばらく手を出せない可能性もある――のだが、おそらくその心配は杞憂に終わるだろう。しかしカタストロフにもつれ込む危険性もある以上、悠長にしてはいられない。
 さて、今までの怪人と言えば、変なギミックや能力を使ってくる傾向があった。どんなものか、と猟兵たちの中から声が漏れる。予想する者もいた。しかしそれにはばつが悪そうに。
「あー……こいつはただ『風を操る能力』ってだけで今迄みたいに変な能力があるわけじゃないわ。ガチンコね」
 猟兵たちが安心する中、マリアは手元の資料を見ながら続ける。
「まあ、先制攻撃するとか、足場ぶっ壊す可能性あるとか、風に乗って恐ろしい速さになることがあるとか特徴はあるけど、まあ些事よね――いや、些事じゃないわねこれ」
 自分でツッコんでしまったマリア。最初はそこまでのものじゃないと思ったのだろう(前の2人に比べれば)。んん、とひとつごまかすように咳払いをすると。
「とーにーかーく。銀河帝国の時みたいな先制攻撃してくるらしいし、その辺は要注意よ。あと、この依頼は『超高難度依頼』と認定されている。生半可な気持ちで行くと――」
 そこでマリアは睨むように猟兵たちを見る。
「――死ぬのは、あんたらよ」
 その視線でしばらく猟兵たちの姿を見ると、ん、と一つ呟いて転送準備を始めた。
「無限大の欲望、そして全てを手に入れる――強欲にもほどがある。身の程を見せつけてあげなさい。なーに」
 最後ににっと笑うと。
「あんたらならできるわよ」
 そう、鼓舞ともいえるような言葉を送った。


結衣謙太郎
 結衣です。いよいよバトルオブフラワーズも佳境か。ウインドゼファーとの決戦依頼です。
 今回はガチンコで、変なギミックもないですが、注意点がいつものように。

 ウインドゼファーは必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
 今までに比べるとやりやすい敵ではあると思いますが、油断は禁物です。ただし、戦場の戦力「40」を上回る成功数があった場合、上回った成功数の半分だけ、「⑬『ドン・フリーダム』」の戦力を減らせます。カタストロフにもつれ込まないためにもこれは重要かもしれないので、ぜひご参加ください。
 ただし腐っても決戦依頼。失敗の可能性がいつもより高いのはご注意ください。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」となります。
 1フラグメントで完結し、「バトルオブフラワーズ」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『スピード怪人『ウインドゼファー』』

POW   :    フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:藤本キシノ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レイ・キャスケット
流石に飛翔能力UCは速いなぁ、目視じゃ追えそうもないね
回避できないなら受けるかカウンターが王道の対策だよね

≪躯の海の浸食≫の真の姿第二解放状態は髪の毛が魔力のオーラと化し独立した意志を持つ8頭の大蛇(光闇炎氷風木雷毒 属性)に変化させるもの
木は地面に食いつき風で暴風を減退
残りのみんなはブレスや噛みつきで、自分は穿つ拳で(本体は魔法使用不可)
素早く動く敵を無差別に9つの意志が追い立てます
実体無きオーラなので絡まることもないし本体を囮に大蛇がカウンターを仕掛けます

【氷結・電撃・火炎・毒耐性】もあるので捕まえれば自分ごと巻き込み【属性攻撃】ブレスも辞さないです



●いきなり真の姿発動だと!? そういう奇跡の力もある
「さってと。ワイルドハント【可能性担当】として、遮二無二に頑張っていこう! えーと、相手は、と……」
 レイ・キャスケット(一家に一台便利なレイちゃん・f09183)が相手の居場所を探す、が、そのそばを一陣のつむじ風が駆ける。レイの綺麗な赤髪が数本切れて地に落ちる。
「――んー? 流石に飛翔能力だけあって速いなぁ、目視じゃ追えそうもないね」
 そこで今度は回避できないならば受けるかカウンターが王道と言わんばかりに、受ける体制をとる、が。
「がっ!?」
(見え、ない――これほどだなんて!)
 暴風に包まれたウインドゼファーは全く見えない。受けるにもタイミングがつかめない。一方的に攻撃を受けるしかない。
「かっ――はっ、はあ、はぁ……」
 防御態勢を取る間もなくレイはやられていく。
 ――このまま自分はやられてしまうのか――その時。

 ――ドクン。
 自分の中から、何かがざわめく音を感じた。
 ――猟兵は皆、生命の埒外だ。人型をしている存在でも、その人型が真実とは限らない。
 そう、例えば――
(そうだ――【コレ】があった――もう、これを使わないと死ぬというのなら――暴走でも堕ちてもいい、使うしかない)

 ――理性のタガを外して、メデューサのごとき髪を大蛇と化す存在――否、それこそが真の姿である存在も、猟兵の中には存在するのだ。
 ――本来真の姿はすぐに出せるものではないし、絶好調続きだと出せないこともある。しかし、レイのとっておき、このUCは――

【強制的に――真の姿となり、理性を破壊する】。
 その赤髪はもはやどこから魔力でどこから地毛なのかわからない。だが、その髪から8つの大蛇が現れると、うち1つが大地にかみつき根を張り、1つが風を起こして暴風を相殺させる。
『――っ!』
 加えて、この類の理性を破壊するUCによくあるものとして――【素早く動くものを追い続ける】。
 つまり、今素早く動くウインドゼファーは――格好の餌食。
「アア、アァアアウ……! コロス、コロスコロスコロス――!」
 一気に力を増したレイが近接の殴りを仕掛けるが、それをウインドゼファーは軽くいなす。
 が――これは罠だ。素早くカウンターで大蛇たちが次々とウインドゼファーにかみつき、その動きを止めにかかる。
『――!? これが狙いでしたかっ……!』
 その大蛇たちは一見絡まっているように見えるが、オーラなので絡まっていなく。
「シネェェェ……!」
 光闇炎氷雷毒――あらゆる属性を持つ大蛇たちが、かみついたままレイを巻き込むようにブレスを吐き出す。自分を顧みない決死の攻撃に、ウインドゼファーは剣を振り回して大蛇の拘束を振りほどくまでただ食らい続けるしかなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

レクシア・ノーレッド
―ナノマシン強制駆動。制限開放。
…面白い相手だもの、持てる全てで相手しなきゃ損、でしょ!

【POW】

相手が強化するタイミングを《見切って》、私も自己強化をするよ!
相手の速度自体に追い付くことはできなくても、反応はできる筈!
通常攻撃の鎌鼬や車輪剣は液体の体を活かして、分裂したり合体したりすることで人には出来ない素早い回避を試みるよ。

そのまま《ダッシュ》と《見切り》を駆使して接近、可能な限り相手に触りにいくよ!
相手は金属のパーツが多いみたいだし、触る度に感電させて体力を削いでいこう。
距離を取られそうなら《2回攻撃》でUC【侵食/捕食】を狙おうかな。

持久戦なら、私だってできるんだよ!



●当たりにいく麻痺薬
 再度ウインドゼファーが自己強化するタイミングを狙い、レクシア・ノーレッド(『捕食者』・f01101)も動き出した。
「ーーナノマシン強制駆動。制限開放。面白い相手だもの、持てる全てで相手しなきゃ損、でしょ!」
 ウインドゼファーの速さ反応はできなくても、見切ることはできるはずーー

 ーーその甘さが命取りである。
 例え見切れたところで、ではその次の動作ーー例えば回避ーーをしようとしても、その間に攻撃されてしまう。
 高速戦闘とは、そういうものなのだ。

 そのため、これを主軸に置こうとしたレクシアは分裂や合体などブラックタールならではの特徴を活かした持久戦に持ち込もうとするが、相手の方が一手早い。なかなか思った通りに持ち込めず、半分くらいの成果になってしまう。
 (ーーせめて、これだけは)
 レクシアは今一度薬によりナノマシンを活性化、帯電させる。
 (あんなに金属を持っていてはーー)
『っ!? 痺れ、がーー』
 (ーー狙い通り)
 ウインドゼファーがレクシアを攻撃した瞬間、電気が通り、ウインドゼファーの動きが鈍る。体力も削いで持久戦に持ち込めるか、と考えたがーー
『この程度っ……!』
 すぐに麻痺は解け、再び動き出す。だが有用性を確かめたレクシアは。
 (ーーなら、積極的に触って麻痺させに行こう)
 麻痺狙いで、ウインドゼファーに出来るだけ触ろうとする。ーーそこにとどまり、なるべく自分の体を広げるという方法で。
 回避ができないなら当たりにいけばいい。自分の体力が尽きるまで消耗させよう。そう考えたレクシアだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

エルネスト・ポラリス
悠(f18081)と連携
何あのダンピール、なんで戦場であんな無表情なの……?
と、とりあえずカバーに入りましょう。

まずは如何に車輪剣を凌ぐか。
剣で【武器受け】しつつ味方を【庇う】……と言いたいのですが、まともに受ければ剣が弾かれますね。
故に『ルミネセンス』を。私の光はただ眩しいだけですが、だからこそ目くらましとして機能します。
隙が生まれればそこを【見切り】、回転しない部分を受けることも狙える。

竜巻もあります、きっと全ては防げない。
それを受けるのも私の役目。
相方が狙われたら、【救助活動】の要領でワイヤーを使い引き寄せます。
どんな傷でも、1人でない安堵があれば、UCの狼と共に立ち上がりましょう!


朽縄・悠
エルネスト(f00066)と連携。

道端で出会った狼さんが人になるなんて驚いたわ…。
だけど、頼りになりそう。

え、狼さんが守ってくれるの?
なら、私は私の出来ることに集中出来るわ。よろしくね

でも、どうしましょう
あの車輪みたいな剣、私じゃ躱し切れないかも。
それにこの人とても強そう。
心の底から思ってることを伝えるわ。
ちょっと【催眠術】を用いて。

【影喰 金星形態】を発動する。
指定する感情は、【悲しみ】かしら。
泣くのが苦手そうだもの、あの人。
風を操れても、光は躱せないんじゃない?

五感が狂えばその力も十全に振えず自滅してしまうかもね。
あとは、私と狼さんで倒すだけね。
【生命力吸収】で、傷を癒しつつ戦いましょう。



●即席連携ってあまり簡単にできるものではないのだが
「道端で出会った狼さんが人になるなんて驚いたわ……」
 無表情で刀を取り出しつつ朽縄・悠(妖刀影喰の適合者 識別名称 吸血姫・f18081)はつぶやく。
「だけど、頼りにはなりそう。でも、どうしましょう――あの車輪みたいな剣、私じゃ躱し切れないかも。それにこの人とても強そう」
 悠が思考したのはウインドゼファーの持つ2つの車輪剣。さすがに二刀流に一刀流、しかも刀は厳しいか?
「じゃ、私がどうにかしますよ(……何あのダンピール、なんで戦場であんな無表情なの……?と、とりあえずカバーに入りましょう……)」
 道端で出会った狼ことエルネスト・ポラリス(いつか満月の下で・f00066)が悠の無表情にハテナマークを浮かべながら参戦を表明する。無表情の理由――KYなのもあるのだろうか。いや今回は関係ないか。戦場で下手な感情見せれば命とりだし。
「え、狼さんが守ってくれるの? なら、私は私の出来ることに集中出来るわ。よろしくね」
「ええ!? 躱せるか、であって、守る話では――ああもう、動いてるし――」
 守ると躱す。ガードとドッジ。その2つは似ているようでいて少し違うものであり。ちょっとした齟齬が発生するのはKY所以――いや、少し違うか。
『来るか、猟兵』
 ウインドゼファーが車輪剣を構え、先に動いた悠を狙う。そこにエルネストが割り込んで剣で庇う――が、その剣はあっさり弾かれる。
(――予想通りですね)
 しかし剣をはじかせたのは囮だ。すぐにエルネストの体から光が走る。
『っ――』
 ただ、眩しいだけ。しかし、だからこそ目くらましになる。閃光弾のようなものだ。
 そしてその隙を悠は見逃さない。
「あなたには【悲しみ】を感じることはできるかしら?」
 逆張り。そのUCは、まさに指定した感情【以外の】感情をトリガーとする。
『っ、ふざけないでください、その程度の感情なんか――』
 乗った。ウインドゼファーが怒りで剣から2つの竜巻を出す中、影喰が光ったかと思えば、竜巻を貫きウインドゼファーを光が襲う。
『あああ! 目が! いや、なんですこれは――!? 全身が、なんですこの感触は――』
 この光は五感を狂わせる光。五感が狂えば、的確に狙いを定めることはできまい。こうなればウインドゼファーはもはや暴走する機械だ。たまに自傷も見受けられるようになってくる。
 悠はすぐに距離を詰め、刀でウインドゼファーの体に傷をつけていく。
『お、おのれ――』
 ウインドゼファーはその感覚を頼りに、いや、この感覚が真実なのかもわからないが、竜巻を放ち続ける。
「捕まってください」
 エルネストがワイヤーで悠を緊急救出する。その瞬間に悠はウインドゼファーの首をつかみ、生命を吸収する。少しでも受けたダメージの回復になればと思い。
『がっ――』
 倒されたウインドゼファーはそれでもなお竜巻をばらまき続ける。それをエルネストが庇い続ける。
「大丈夫です、一人ではないという安堵さえあれば――」
 いつの間にかエルネストの足元には白い巨狼とそれに連なる無数の狼がおり。
「――私は、私達は、負けません」
 竜巻を受けては、そして悠がエルネストから生命を吸収してはエルネストが無数の狼――当たった対象の傷をいやす幻影――で回復し、どうにか長期戦にもつれ込まそうとしていた。すこしずつ2人で距離を詰め――
「――ふっ」
 隙を見て悠が一気に接近し刀で怯ませてエルネストが庇いに行く。いいコンビネーションで、足止めを成功させていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アト・タウィル
革命聖女、そして嗤う剣ダイアモード……
ここで止めさせてもらいます

どんなに素早かろうと、放つ瞬間を見ることはできるはず
嗤う剣……いえ、車輪剣を振るう時を見逃さず、そのモーションを正確になぞるように魔笛を振るいます
多少遅くとも、威力は削げるはず
ミレナリオ・リフレクション、この人形の体でできる力です

……ふふ、正直に言って私の行動だけでは攻撃はできる気がしません
ですが、少しでも隙は作れるでしょう
私の意思が上回れば、私の見た狂気を乗せた竜巻を放てるかもしれませんね
可能であれば、攻撃は仲間に任せて盾になりましょう

……仲間を持たず、一人で駆け回っていた疾風のゼファー
そのまま骸の海で眠っていてください


リーファ・レイウォール
▼WIZ
※連携できるなら連携

◆先制攻撃対策
【高速詠唱】と【全力魔法】でUCで双戟召喚
敵の攻撃を【見切り】
2本の車輪剣には、20本ずつ召喚した双戟で【武器受け】

▼攻撃
正面で相対しつつ、敵の動きを見てタイミングを【見切り】
10本を残して、双戟を【誘導弾】で嗾ける
【鎧砕き】して防御を崩すわ
砕けないなら【鎧無視攻撃】で『全タイヤ高速回転モード』すら無視して
【串刺し】にしてあげるわ
【スナイパー】で一点集中の波状攻撃

双戟の特性を活かせば、風を切り裂いて穿ち貫ける。絶対にね

残した10本は、敵を囲むように地面に穿つわ
そこへ雷【属性攻撃】の通常魔法を放ち『誘雷』
【生命力吸収】を乗せ、ダメージ与え敵の足下を崩すわ



「天切り裂き顕現なさい、雷轟の方天戟たち。そして、存分に猛威を振るいなさい。乾坤一――」
『遅い』
 リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)が高速詠唱をして雷の双戟を放とうとするが、相手の方が一手早い。
 正面から相対しようとしたのはやはり間違いだったか――
「いえ、間違いではありません」
「!?」
『!?』
 ウインドゼファーの攻撃は寸前で――否、全く同じ力で止められていた。方や車輪の剣。方や魔笛。そして――識別名:ミレナリオ・リフレクション。全く同じUCを用いて相手のUCを相殺する方法。
「間に合いましたね」
「あなたは――」
「説明は後です。今はここを切り抜けましょう」
 かっこいいこと言ったアト・タウィル(廃墟に響く音・f00114)。
「革命聖女、そして嗤う剣ダイアモード……『静かな旋律』として、ここで止めさせてもらいます」
『革命聖女……? ダイアモード……? そんなのは知らない! 私は、ウインドゼファーーーそれ以外の何者でもない!』
 その言葉がウインドゼファーには挑発になったようで、ウインドゼファーはアトを集中的に狙い続ける。それは挑発もあったかもしれないが、アトの瞳に見た恐ろしい恐怖を振り払うためか、それとも――本当に【因縁があるのか】。
 それはわからない、が、少なくとも今言えるのは。
「ええ――あなたの思いは無駄にしないわ」
 アトが作った隙を無駄にするわけにはいかない。リーファは双戟を10本ほど死角から誘導して飛ばす。ウインドゼファーの白い服が、首の銃弾が、破壊されていく。
『おのれ、猟兵――』
 ウインドゼファーがさらにタイヤを高速回転させる。アトが弾き飛ばされる。ウインドゼファーが竜巻を放ち遠ざけようとする。この瞬間を待っていた。
 リーファは10本の双戟を使い波状攻撃をする。その行き先は一点集中――ウインドゼファーの胸だ。
「双戟の特性を活かせば、風を切り裂いて穿ち貫ける」
 言葉が出る中、双戟が竜巻に向かっていく。突入――

「そう――絶対にね」
 はたして双戟は竜巻を突き抜け、ウインドゼファーを次々と刺していく! 花の足場に倒れるウインドゼファーを串刺しにするような双戟の応酬!
『くっ、これくらいは――』
 と、ウインドゼファーが周りを見渡すと。何かに気づいた。自分の周りに刺さっている双戟――あれは、なんだ? 自分を囲むように、それは、まるで自分を中心とした――
『――まさか!』
 ウインドゼファーは慌てて体を起こし逃げようとするが、串刺しにされていて動けない。そこに。
「――終わりよ」
 雷が1つ落ちる。瞬間、周りの双戟すべてに雷がうつっていき、ウインドゼファーを中心とした雷のフィールドを形成する。ウインドゼファーは双戟から双戟へ移る雷、そのすべてを受けるのだ。
『がっ、あ、あ――』
 意識が失われかける。だが、それは奇しくも――ウインドゼファーの縫い付けられた花が崩れたことで解放された。
 下に別の花を見つけては着地して態勢を整えようとした――その瞬間だった。
「ふふ、今なら、私の見た狂気が見えるでしょう――」
 下にいたアトを見たウインドゼファーは見てしまう。そう、どこかで行き交う人々の瞳から見える、圧倒的な絶望の『エンディング』――それは、おそらく未来に起こりうる定められた光景――
『やめろ――私に、それを、見せるなっ!』
 車輪の剣を振るい竜巻を出すが、アトが狂気を含めた竜巻でリフレクションする。二つ、いや、三つの竜巻が重なり合い、拮抗し――

 ――勝ったのは、アトだった。
「……仲間を持たず、一人で駆け回っていた疾風のゼファー。そのまま骸の海で眠っていてください」
 アトの竜巻がウインドゼファーを飲み込む。
『……だ、です……』
 ふと、竜巻の中から響く声、と思えば。ウインドゼファーが竜巻を切り裂いて出てくる。フルフェイスマスクの下からはどこか怒りと焦りが見える気がした。
『まだです……こんなところで、やられる、訳には、いかないっ……!』

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

蒼汁之人・ごにゃーぽさん
ぬあー!やーられちゃったくやしいなー……後は任せた他のボク逹。
概念改変によりボクは偏在する混沌の触媒という概念を浸透させ残機を増殖させた。

ごにゃーぽごにゃーぽ残機減るの早いよしゃーないしゃーないわちゃわちゃわらわら

ところで、見えるボクだけに対処してていいのかな?ボクは偏在するのだ、どこにでも、例えば、そう、精神世界とか、ね。
さて、精神世界を直接蒼汁の呪詛で満たしたらどーなるっかなー♪
というわけでユベコ二つ目☆マスタースキル「蒼汁」をご馳走だ☆二回目の先制攻撃で残機が相当減らされるけど精神世界にまで届くの、それ?


強者は一つの技で勝負するモノだが、弱者は数と手札をかき集めてそれに対抗するモノさ。



●こういう対処方法もありなのだろうか
「はっはー! 突撃だー!」
 ハルキゲニア型ペットロボにまたがって急降下していく蒼汁之人・ごにゃーぽさん(偏在する混沌の媒介・f10447)。それにウインドゼファーが反応しないわけがなく。
『愚かっ!』
 荒れ狂う暴風を身に纏った突撃がごにゃーぽさんを墜落させる。
「ぬあー! やーられちゃったくやしいなー」
 当たり前だ、そんな無謀なことしたら――
「……【後は任せた他のボク逹】」
 ……は? 今、他のボク達って――ははは、そんな複数いるはずが――いた!? なんかめっちゃごにゃーぽさん増殖してる!?
「ごにゃーぽごにゃーぽ」
「残機減るの早いよ」
「しゃーないしゃーない」
「わちゃわちゃわらわら」
 はっ……そうか!概念改変のUCを使って偏在する混沌の触媒という概念を浸透させ、残機を増殖させたのか! なんというやり方……いやしかし多いぞ、昔教育のテレビチャンネルでキノコみたいなのがめっちゃでる英語の番組があったが、それを思い出すような……戦場に今どれだけのごにゃーぽさんがいるか……数えるのやめた。
『くっ、いくら数が増えようと全部倒せば同じこと!』
 ウインドゼファーは一気に加速して増殖したごにゃーぽさんを次々に蹴散らしていく。まるで集団戦のように次々に倒されていくごにゃーぽさん。だがその中でごにゃーぽさんの1つが言った。
「ところで、見えるボクだけに対処してていいのかな?」
「ボクは偏在するのだ、どこにでも、例えば、そう、精神世界とか、ね」
「さて、精神世界を直接蒼汁の呪詛で満たしたらどーなるっかなー♪」
 それに気づいたウインドゼファーはそれを振り払うように蹴散らすスピードを速める――が。
 ああ、やはり精神世界までは届かず、そして彼女の言うことも真実のようで。特に狂気に先ほどやられた彼女の精神には入りやすい――自分の精神に何かが入り込み、そして――まるで紙が燃えるように、それが次々と侵食されていく感覚――
『やめろ――やめろっ! ぐおおおおお!!』
 もだえ苦しむウインドゼファーを尻目にごにゃーぽさんの1つは言い放つ。
「強者は一つの技で勝負するモノだが、弱者は数と手札をかき集めてそれに対抗するモノさ」
 まさか複数UCで勝負に成功する奴がいるとは――おそるべし。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月21日


挿絵イラスト